JP3047159U - 釣り用リール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣り用リールのローターのバックラッシュを
除去することにより、逆回転時のどの瞬間にも任意に停
止することができる釣り用リールを提供する。 【解決手段】 胴体１０と、ローター１４とを有する釣
り用リールにおいて、ローターの逆回転時に発生するバ
ックラッシュを防止するためのワンウェーストッパー装
置２０を設ける。ワンウェーストッパー装置２０を設け
ることにより、任意の瞬間にもバックラッシュなく逆方
向への回転を停止でき、ローター１４に巻かれている釣
り糸がそれ以上繰り出させれるのを防止できる。このワ
ンウェーストッパー装置２０は、逆方向へのローター１
４の回転を停止するために上下に作動するアンチリバー
スポール６０によって操作できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はバックラッシュ（ｂａｃｋ ｌａｓｈ）を防ぐことができる釣り用リ ールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の釣り用リールにおいては、ローターが逆回転して釣糸が繰り出される間 に、にわかに魚が食いついた場合、いきなりストッパーをオン状態にしても、ラ チェットに一定角度量のバックラッシュが発生して釣糸の繰り出しを直ちに防ぐ ことができなく、これに因りやむを得ず一定角度程、即ちバックラッシュ程ロー ターが回転して釣糸が繰り出される問題点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記の如き問題点を解決するための本考案の目的は、ローターのバックラッシ ュを除去することにより、逆回転時のどの瞬間にも任意に停止することが出来る 釣り用リールを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記の如き本考案の目的を達成するために、本考案においては、胴体と、ロー ターとを有する釣り用リールにおいて、ローターの逆回転時に発生するバックラ ッシュを防止するためのワンウェー（ｏｎｅ ｗａｙ）ストッパー装置を設ける ようにしている。ワンウェーストッパー装置を設けることにより、任意の瞬間に もバックラッシュなく逆方向への回転を停止でき、ローターに巻かれている釣り 糸がそれ以上繰り出されるのを防止できる。

【０００５】 このワンウェーストッパー装置は、逆方向へのローターの回転を停止するため に上下に作動するアンチリバースポール（ａｎｔｉ−ｒｅｖｅｒｓｅ ｐａｗｌ ）を備えていることが望ましい。

【０００６】 さらに、ワンウェーストッパー装置は、ベアリングと、アンチリバースポール に係止される歯を具備するラチェットとを備えており、ベアリングがベアリング ハウジングから分離して摩擦および釣り用リールの不完全作動の原因となること を防止するためにラチェットの歯とベアリングハウジングとの間に中間媒体を設 けておくことが有効である。

【０００７】 また、釣りの最中に逆方向へ負荷が発生するとき、その負荷をリールの胴体に 分散させるために、アンチリバースポールを胴体の内部に設けておくことが望ま しい。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例を画面を参照して詳細に説明する。

【０００９】 図１に示す通り、釣り用リールは胴体１０と、前記胴体１０に結着されている 取手１２と、前記胴体１０の先端部に配設されて釣糸が外巻きされているロータ ー１４と、上記ローター１４の内部に配設されてバックラッシュの発生を防ぐた めのワンウェーストッパー装置２０を備えている。

【００１０】 前記ワンウェーストッパー装置２０は、図２に示す通り、回転力を伝え、その 外周面に平坦部２２１が形成されている回転軸２２と、前記回転軸２２の一端部 に形成されているヘリカルギア２４と、前記回転軸２２の両端部に配設されてい る複数個のベアリング２６および２８と、前記回転軸２２に結着されて一体に回 転するスリーブ３０と、前記スリーブ３０の外周面に配設されて一方向へのみ回 転されるワンウェークラッチ３２と、前記ワンウェークラッチ３２の外周面に配 設されているケース３４と、前記ケース３４と一体に結着されて逆方向の回転を 防ぐためのラチェット３６と、前記ベアリング２８の外周面に配設されて前記ベ アリング２８を支持するブッシング４０と、前記ラチェット３６の外側面に配設 されている支持手段４２と、多数の締結手段４８により前記支持手段４２に結着 されて前記ワンウェーストッパー装置２０の離脱を防ぐための支持板５０で構成 されている。

【００１１】 そして、前記回転軸２２の外周面には前記回転軸２２の回転に従って前記スリ ーブ３０等を一体に回転させるよう平坦部２２１が形成されている。

【００１２】 更に、前記ブッシング４０の内周面には前記ベアリング２８の離脱を防ぎ、前 記ベアリング２８の同心度などを向上させるために高精密度で加工された環状突 起部４０１が形成されている。

【００１３】 前記支持手段４２の一端部には前記ベアリング２６の振動を防ぎ、同心度を向 上させるために極めて高精密度を有する屈曲部４２１が形成されており、前記支 持手段４２の他端部には前記ブッシング４０を堅固に支持することにより、前記 ブッシング４０の突起部４０１に配設されているベアリング２６および２８の振 動を防ぎ、同心度を向上させるための段顎部４２２が形成されている。

【００１４】 そして、図３に示す通り、前記支持手段４２には多数個のねじ部４２３が形成 されており、上端部には凹溝部４２４が形成されている。

【００１５】 更に、前記胴体１０に配設された図示していない操作レバーをオン・オフに切 換えるに従って前記凹溝部４２４内で上下に移動されて前記ラチェット３６の歯 ３６１に係止することにより正回転のみ可能であり、逆回転を抑制するアンチリ バースポール（ａｎｔｉ−ｒｅｖｅｒｓｅ ｐａｗｌ）６０が配設されており、 上記凹溝部４２４の内壁とアンチリバースポール６０との間隔を微細にして逆回 転の防止がより早くなるようにし、ラチェット３６の逆回転に抗するアンチリバ ースポール６０は胴体１０の内部に配設されることにより、その逆回転の負荷が 胴体１０の全体に分散されるようにし、さらに、図４に示すベアリングハウジン グ１１の外部に中間媒体９を形成して過負荷時にベアリング２６および２８の離 脱を防止し、摩耗を予防するように構成した。

【００１６】 前記の通り構成された本考案の作用・効果を説明すると次の通りである。

【００１７】 図示していない操作レバーをオフ位置に置くと、上記図３に示す通り、アンチ リバースポール６０が前記支持手段４２の凹溝部４２４の上部に置かれてラチェ ット３６が前・後方向へ回転自在になる。即ち、取手１２を逆回転させると、上 記取手１２の回転力が図２に示すヘリカルギア２４を介して回転軸２２に伝達さ れる。

【００１８】 それで、前記回転軸２２の両端部に配設されているベアリング２６および２８ が回転し、また、回転軸２２に取り付けられたローター１４も回転するようにな る。更に、前記回転軸２２の外周面に形成された平面部に結着されているスリー ブ３０は、前記回転軸２２が回転するに従って一体に回転するようになり、前記 スリーブ３０が回転するに従って前記スリーブ３０の外周面に配設されて一方向 へのみ回転力を伝えるワンウェークラッチ３２が回転するようになる。

【００１９】 そして、前記ワンウェークラッチ３２が回転するに従って前記ワンウェークラ ッチ３２の外周面に結着されて一体に回転するラチェット３６が回転するように なる。

【００２０】 一方、図示していない操作レバーをオン位置に置くと、図３に示す通り、アン チリバースポール６０が前記支持手段４２に形成された凹溝部４２４内部で降下 してラチェット３６の歯３６１に係止してそれ以上前記ラチェット３６は逆方向 へ回転しない。

【００２１】 このように、前記ラチェット３６が逆方向へ回転しないことにより、前記ラチ ェット３６と一体に回転する回転軸２２も逆方向へ回転しなくなり、これに因り 前記回転軸２２の下端部のねじ部２２２に結着されたローター１４も逆回転に回 転しない。

【００２２】 これを具体的に説明すると、釣り途中にわかに魚が食いつくと、魚は釣りえさ をくわえて水中を逃げ回りながら釣糸を引っ張るようになる。

【００２３】 それで、それ以上魚が釣糸を引っ張ることが出来ないよう取手１２を停止する と、前述の通り、支持手段４２の凹溝部４２４で降下しているアンチリバースポ ール６０により逆方向へのローターの回転が停止すると共に前記ラチェット３６ に結着されているワンウェークラッチ３２により任意の瞬間にも、即ちバックラ ッシュなく逆方向への回転が停止して、前記ローター１４に巻かれている釣糸は それ以上繰り出されなくなる。

【００２４】 このように、本考案の釣り用リールは、バックラッシュを防止するためのワン ウェーストッパー装置２０を備えたものであり、本例のワンウェーストッパー装 置２０は、回転力を伝えその外周面に平坦部２２１が形成されている回転軸２２ と、前記回転軸２２の一端部に形成されているヘリカルギア２４と、前記回転軸 ２２の両端部に配設されている複数個のベアリング２６および２８と、前記回転 軸２２に結着されて一体に回転するスリーブ３０と、前記スリーブ３０の外周面 に配設されて一方向へのみ回転されるワンウェークラッチ３２と、前記ワンウェ ークラッチ３２の外周面に配設されているケース３４と、前記ケース３４と一体 に結着されて逆方向の回転を防ぐためのラチェット３６と、前記ベアリング２８ の外周面に配設されて前記ベアリング２８を支持するよう一端部に突起部（４０ １）が形成されているブッシング４０と、前記ラチェット３６の外側面に配設さ れている支持手段４２と、多数の締結手段により前記支持手段４２に結着されて 前記ワンウェーストッパー装置２０の離脱を防ぐための支持板５０を備えている 。また、前記支持手段４２の一端部には、前記ベアリング２６の振動を防ぎ、同 心度を向上させるための屈曲部４２１及びその他端部には、前記ブッシング４０ を堅固に支持する段顎部４２２が形成されて、前記支持手段の加工を一度にでき るのみならず、ストッパー装置を前記支持手段の内側に配設することができ、そ の上端部にはアンチリバースポール６０が上下に移動するよう凹溝部４２４が形 成されていることを特徴としている。

【００２５】

【考案の効果】

このように、本考案の釣り用リールは、ワンウェーストッパー装置を設けるこ とによりバックラッシュを防止することができる。そして、ワンウェーストッパ 装置には、回転軸の外周面に配設されて一方向へのみ回転するワンウェークラッ チを配設し、前記ワンウェークラッチの外周面にラチェットを結着すると共に、 支持手段の屈曲部及び段顎部を精密に一体に加工することにより、前記回転軸に 配設されて回転するベアリングの同心度などを良好にし、ベアリンング２６およ び２８の摩擦係数を減らし、更にベアリング２６および２８の離脱に因り発生す る不完全な作動を防止している。これに因り、釣糸の繰り出しと巻取りがスムー ズになる釣り用リールを提供することが可能となり、レジャーの楽しみを倍加で きる有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の釣り用リールに係る概略的な断
面図である。

【図２】図２はワンウェーストッパー装置の断面図であ
る。

【図３】図３はワンウェーストッパー装置が配設された
状態を示す正面図である。

【図４】図４はベアリングとラチェットの断面図であ
る。

【符号の説明】

９ 中間媒体 １０ 胴体 １１ ベアリングハウジング １４ ローター ２０ ワンウェーストッパー装置 ２２ 回転軸 ２６、２８ ベアリング ３０ スリーブ ３２ ワンウェークラッチ ３６ ラチェット ３６１ ラチェットの歯 ４０ ブッシング ４２ 支持手段 ６０ アンチリバースポール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 595018846 512，Ｓｈｉｎｐｙｏｎｇ−ｄｏｎｇ，Ｓ ａｈａ−ｋｕ，Ｐｕｓａｎ，Ｋｏｒｅａ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴体（１０）と、ローター（１４）とを
   有する釣り用リールにおいて、前記ローターの逆回転時
   に発生するバックラッシュを防止するためのワンウェー
   ストッパー装置（２０）を有することを特徴とする釣り
   用リール。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記ワンウェースト
   ッパー装置は、上下に作動するアンチリバースポール
   （６０）を備えていることを特徴とする釣り用リール。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記ワンウェースト
   ッパー装置は、ベアリング（２６、２８）と、前記アン
   チリバースポールに係止される歯（３６１）を具備する
   ラチェット（３６）とを備えており、前記ベアリングが
   ベアリングハウジング（１１）から分離して摩擦および
   当該釣り用リールの不完全作動の原因となることを防止
   するために前記ラチェットの歯と前記ベアリングハウジ
   ングとの間に中間媒体（９）が設けられていることを特
   徴とする釣り用リール。
4. 【請求項４】 請求項２において、釣りの最中に逆方向
   へ負荷が発生するとき、その負荷を前記胴体に分散させ
   るために、前記アンチリバースポールが前記胴体の内部
   に設けられていることを特徴とする釣り用リール。