JP2978702B2 - 密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法 - Google Patents
密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、液体と気体、水と油の
ように比重が異なり、かつ静置により分離するような流
動物を収容した密封柔軟包装体において、比重の小さい
収容流動物の含有量を高精度に検定する密封柔軟包装体
の小比重収容流動物の含有量の検定方法に関する。
ように比重が異なり、かつ静置により分離するような流
動物を収容した密封柔軟包装体において、比重の小さい
収容流動物の含有量を高精度に検定する密封柔軟包装体
の小比重収容流動物の含有量の検定方法に関する。
【０００２】
【発明の背景】レトルトパウチにカレー、シチュー等の
液状食品と空気、不活性ガス等の気体とを一緒に収容し
て密封した含気密封包装体は、回転させながら加圧・加
熱する回転式レトルト殺菌処理が行われる。本発明者
は、この回転式レトルト殺菌処理において、収容されて
いる気体の割合すなわち含気率が殺菌処理の効率すなわ
ち殺菌速度及び殺菌効果に大きな影響を及ぼすというこ
とを多くの実験の結果から知見した。すなわち、含気密
封包装体の含気率を２ないし５０％にすると、殺菌効果
が大きくなる。また、複数の含気密封包装体間の含気率
のばらつきが−３ないし１０％になると、一定の殺菌処
理を行った場合の殺菌効果の不均一性や過加熱による収
容物の劣化が少なくなる。
液状食品と空気、不活性ガス等の気体とを一緒に収容し
て密封した含気密封包装体は、回転させながら加圧・加
熱する回転式レトルト殺菌処理が行われる。本発明者
は、この回転式レトルト殺菌処理において、収容されて
いる気体の割合すなわち含気率が殺菌処理の効率すなわ
ち殺菌速度及び殺菌効果に大きな影響を及ぼすというこ
とを多くの実験の結果から知見した。すなわち、含気密
封包装体の含気率を２ないし５０％にすると、殺菌効果
が大きくなる。また、複数の含気密封包装体間の含気率
のばらつきが−３ないし１０％になると、一定の殺菌処
理を行った場合の殺菌効果の不均一性や過加熱による収
容物の劣化が少なくなる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】可撓性フイルムによっ
て形成されたレトルトパウチ容器は、柔軟性であるか
ら、剛性あるいは準剛性のカップ、トレー等の容器に比
較して、該レトルトパウチ容器に収容した液体と気体の
体積の比率すなわち含気率を調整したり測定することが
非常に困難である。また、レトルトパウチ容器の含気率
を、迅速にかつ高精度に、特に産業上利用可能なような
簡易な構成によって測定することができる装置は存在し
ていない。
て形成されたレトルトパウチ容器は、柔軟性であるか
ら、剛性あるいは準剛性のカップ、トレー等の容器に比
較して、該レトルトパウチ容器に収容した液体と気体の
体積の比率すなわち含気率を調整したり測定することが
非常に困難である。また、レトルトパウチ容器の含気率
を、迅速にかつ高精度に、特に産業上利用可能なような
簡易な構成によって測定することができる装置は存在し
ていない。
【０００４】
【発明の目的】本発明はこのような従来の技術的状況に
鑑みてなされたものであって、柔軟性包装体に収容され
た液体と気体、水と油のように比重が異なっていて、且
つ静置により分離するような流動物のうちの比重の小さ
い方のものの含有量を高精度に検定する方法を提供する
ことを目的とするものである。
鑑みてなされたものであって、柔軟性包装体に収容され
た液体と気体、水と油のように比重が異なっていて、且
つ静置により分離するような流動物のうちの比重の小さ
い方のものの含有量を高精度に検定する方法を提供する
ことを目的とするものである。
【０００５】
【発明の構成】本発明は、比重が異なりかつ静置により
分離するような流動物を柔軟包装袋に収容した密封柔軟
包装体における、比重の小さい方の収容流動物の含有量
を検定する方法であって、上記密封柔軟包装体を穴付き
板により上方から押圧することによりその内圧を保管時
よりも高くし、柔軟包装体内の上記小比重収容流動物の
投影像に関する情報を検出して、小比重収容流動物の含
有量を検定することを特徴とする密封柔軟包装体の小比
重収容流動物の含有量の検定方法である。
分離するような流動物を柔軟包装袋に収容した密封柔軟
包装体における、比重の小さい方の収容流動物の含有量
を検定する方法であって、上記密封柔軟包装体を穴付き
板により上方から押圧することによりその内圧を保管時
よりも高くし、柔軟包装体内の上記小比重収容流動物の
投影像に関する情報を検出して、小比重収容流動物の含
有量を検定することを特徴とする密封柔軟包装体の小比
重収容流動物の含有量の検定方法である。
【０００６】本発明の実施態様は、以下のとおりであ
る。上記投影像に関する情報は、上記投影像の温度分布
の赤外線による画像処理から求めた上記投影像の面積で
あることを特徴とする。上記投影像に関する情報は、上
記投影像の外縁位置を少なくとも２個の受光素子によっ
て検出して求めた上記投影像の面積であることを特徴と
する。上記投影像に関する情報は、上記投影像の外縁位
置をリニアーセンサーで検出して求めた上記投影像の面
積であることを特徴とする。
る。上記投影像に関する情報は、上記投影像の温度分布
の赤外線による画像処理から求めた上記投影像の面積で
あることを特徴とする。上記投影像に関する情報は、上
記投影像の外縁位置を少なくとも２個の受光素子によっ
て検出して求めた上記投影像の面積であることを特徴と
する。上記投影像に関する情報は、上記投影像の外縁位
置をリニアーセンサーで検出して求めた上記投影像の面
積であることを特徴とする。
【０００７】
【作用】上記構成によれば、柔軟包装体を外部から押圧
することにより、密封柔軟包装体の上面の押さえ板の穴
に相当する部分が比較的高い剛性をもった球面状とな
り、当該形状部分の内部における小比重収容流動物の形
状が、例えば押さえ板の穴の形状が円形であれば、球を
該当部分の中心を通過する半径と直交する面で切断した
ものとなる。従って、ほぼ円形となる小比重収容流動物
の投影像に関する情報を検出することによって、小比重
収容流動物の含有量に関する情報を迅速かつ高精度に検
定することが可能となる。
することにより、密封柔軟包装体の上面の押さえ板の穴
に相当する部分が比較的高い剛性をもった球面状とな
り、当該形状部分の内部における小比重収容流動物の形
状が、例えば押さえ板の穴の形状が円形であれば、球を
該当部分の中心を通過する半径と直交する面で切断した
ものとなる。従って、ほぼ円形となる小比重収容流動物
の投影像に関する情報を検出することによって、小比重
収容流動物の含有量に関する情報を迅速かつ高精度に検
定することが可能となる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の第１実施例の含気密封包装体
の測定装置を含む不良品検出装置を、図に基づいて説明
する。含気密封包装体の不良品検出装置１は、図１に示
すように、例えば比重の大きいカレー、シチュー等の充
填物を、比重の小さい空気、不活性ガス等の気体と共に
レトルトパウチに充填密封して得られた含気密封包装体
を寝かせた状態で搬送する第１コンベアー（搬送路）１
０１を有する。第２図に示すように、第１コンベアー１
０１の後述する検出器２１１によって含気密封包装体Ａ
の気体部分の投影面積を検出するに当たっては、中央に
穴Ｈを有する押さえ板１０５で含気密封包装体Ａを押圧
する。これによって、前述した如く含気密封包装体Ａ中
の気体の形状を一定に保持することができる。この場
合、押さえ板１０５としては、含気密封包装体Ａの形状
に類似した形状でかつ中央の穴Ｈの形状は、円形または
楕円形にする方が好ましい。第３図に示すように、押さ
え板１０５の穴Ｈの最大径をａ、これと直交する方向の
最大径をｂとした時に、穴の大きさが、ａ：ｂ＝１：１
〜２であること、押さえ板１０５の穴Ｈの上面の最大径
をｃ、下面の最大径をｄとした時に、ｃ：ｄ＝１：１〜
３であることが望ましい。更には、図３に示すように、
押さえ板１０５の穴Ｈとしては、含気密封包装体Ａの高
さをＴ、押さえ板１０５の厚さをｔとした時に、ｔ＝0.
０５〜１Ｔとなるようにするのが好ましい。
の測定装置を含む不良品検出装置を、図に基づいて説明
する。含気密封包装体の不良品検出装置１は、図１に示
すように、例えば比重の大きいカレー、シチュー等の充
填物を、比重の小さい空気、不活性ガス等の気体と共に
レトルトパウチに充填密封して得られた含気密封包装体
を寝かせた状態で搬送する第１コンベアー（搬送路）１
０１を有する。第２図に示すように、第１コンベアー１
０１の後述する検出器２１１によって含気密封包装体Ａ
の気体部分の投影面積を検出するに当たっては、中央に
穴Ｈを有する押さえ板１０５で含気密封包装体Ａを押圧
する。これによって、前述した如く含気密封包装体Ａ中
の気体の形状を一定に保持することができる。この場
合、押さえ板１０５としては、含気密封包装体Ａの形状
に類似した形状でかつ中央の穴Ｈの形状は、円形または
楕円形にする方が好ましい。第３図に示すように、押さ
え板１０５の穴Ｈの最大径をａ、これと直交する方向の
最大径をｂとした時に、穴の大きさが、ａ：ｂ＝１：１
〜２であること、押さえ板１０５の穴Ｈの上面の最大径
をｃ、下面の最大径をｄとした時に、ｃ：ｄ＝１：１〜
３であることが望ましい。更には、図３に示すように、
押さえ板１０５の穴Ｈとしては、含気密封包装体Ａの高
さをＴ、押さえ板１０５の厚さをｔとした時に、ｔ＝0.
０５〜１Ｔとなるようにするのが好ましい。
【０００９】第１コンベアー１０１の下流側の終端部に
は、第１図に示すように、含気密封包装体Ａ良品を例え
ば殺菌工程等の次工程に搬送するための第２コンベアー
２０１と、含気密封包装体Ａの不良品を搬送するための
第３コンベアー３０１とが連接されている。更に、第１
コンベアー１０１、第２コンベアー２０１、第３コンベ
アー３０１との連接部分の近傍には、所定の含気率を有
しているが否かによって含気密封包装体を選別するため
の揺動部材２が配設されている。揺動部材２は、その揺
動位置を変えることにより、第１コンベアー１０１を、
第２コンベアー２０１又は第３コンベアー３０１と択一
的に連通させ、含気密封包装体Ａが所定の含気率を有し
ているか否かすなわち良品と不良品とに選別する。第１
コンベアー１０１の搬送路の途中で、検出器２１１の上
流側には、含気密封包装体Ａを冷却するための冷風供給
装置１０３が配設されている。含気密封包装体Ａの表面
の該含気密封包装体中の気体に接する部分（以下、含気
密封包装体表面の気体に接する部分という）と含気密封
包装体表面の該含気密封包装体中の内容物すなわち充填
物に接する部分（以下、含気密封包装体表面の充填物に
接する部分という）とには熱容量の差がある。従って、
冷風供給装置１０３による冷風供給によって、含気密封
包装体表面の気体に接する部分と含気密封包装体表面の
充填物に接する部分とに温度差が生じ、含気密封包装体
表面の気体に接する部分の投影像を明確に検出すること
ができる。
は、第１図に示すように、含気密封包装体Ａ良品を例え
ば殺菌工程等の次工程に搬送するための第２コンベアー
２０１と、含気密封包装体Ａの不良品を搬送するための
第３コンベアー３０１とが連接されている。更に、第１
コンベアー１０１、第２コンベアー２０１、第３コンベ
アー３０１との連接部分の近傍には、所定の含気率を有
しているが否かによって含気密封包装体を選別するため
の揺動部材２が配設されている。揺動部材２は、その揺
動位置を変えることにより、第１コンベアー１０１を、
第２コンベアー２０１又は第３コンベアー３０１と択一
的に連通させ、含気密封包装体Ａが所定の含気率を有し
ているか否かすなわち良品と不良品とに選別する。第１
コンベアー１０１の搬送路の途中で、検出器２１１の上
流側には、含気密封包装体Ａを冷却するための冷風供給
装置１０３が配設されている。含気密封包装体Ａの表面
の該含気密封包装体中の気体に接する部分（以下、含気
密封包装体表面の気体に接する部分という）と含気密封
包装体表面の該含気密封包装体中の内容物すなわち充填
物に接する部分（以下、含気密封包装体表面の充填物に
接する部分という）とには熱容量の差がある。従って、
冷風供給装置１０３による冷風供給によって、含気密封
包装体表面の気体に接する部分と含気密封包装体表面の
充填物に接する部分とに温度差が生じ、含気密封包装体
表面の気体に接する部分の投影像を明確に検出すること
ができる。
【００１０】上記冷風供給装置１０３は、充填物が炊き
上げ直後のカレー、シチュー等の高温のものである場合
に、特に有効である。なお、冷風供給装置１０３の代わ
りに、冷水を含気密封包装体にシャワー状又はスプレー
状に振り注ぐ冷水供給装置や、含気密封包装体Ａを冷水
に浸漬する冷水槽装置等を採用してもよい。さらに、上
述したような冷却手段に代えて、加熱手段を採用するこ
ともできる。加熱手段の採用は、充填物が低温のもので
ある場合に、特に有効である。該加熱手段としては、熱
風を含気密封包装体Ａに吹きつける熱風供給装置、含気
密封包装体に熱水をシャワー状又はスプレー状に振り注
ぐ熱水供給装置、あるいは含気密封包装体Ａを熱水に浸
漬する冷水槽装置等がある。上記第１コンベアー１０１
の搬送路途中の冷風供給装置１０３の下流側近傍の上方
には、第１図に示すように、第１コンベアー１０１上の
含気密封包装体Ａから放射される赤外線により含気密封
包装体Ａ表面の温度を検出する検出器２１１が配置され
ている。該検出器２１１は、得られた温度情報を熱像デ
ータに変換する回路２０、熱像データを記憶する記憶部
３０、上記熱像データを基に所定温度範囲の部分の面積
を検知する検知手段４０、検知手段４０により得られた
面積が所定範囲にあるか否かを判定する判定回路５０、
判定回路５０により得られた判定結果に基づいて上記揺
動部材２を制御する制御部６０に順次接続されている。
上げ直後のカレー、シチュー等の高温のものである場合
に、特に有効である。なお、冷風供給装置１０３の代わ
りに、冷水を含気密封包装体にシャワー状又はスプレー
状に振り注ぐ冷水供給装置や、含気密封包装体Ａを冷水
に浸漬する冷水槽装置等を採用してもよい。さらに、上
述したような冷却手段に代えて、加熱手段を採用するこ
ともできる。加熱手段の採用は、充填物が低温のもので
ある場合に、特に有効である。該加熱手段としては、熱
風を含気密封包装体Ａに吹きつける熱風供給装置、含気
密封包装体に熱水をシャワー状又はスプレー状に振り注
ぐ熱水供給装置、あるいは含気密封包装体Ａを熱水に浸
漬する冷水槽装置等がある。上記第１コンベアー１０１
の搬送路途中の冷風供給装置１０３の下流側近傍の上方
には、第１図に示すように、第１コンベアー１０１上の
含気密封包装体Ａから放射される赤外線により含気密封
包装体Ａ表面の温度を検出する検出器２１１が配置され
ている。該検出器２１１は、得られた温度情報を熱像デ
ータに変換する回路２０、熱像データを記憶する記憶部
３０、上記熱像データを基に所定温度範囲の部分の面積
を検知する検知手段４０、検知手段４０により得られた
面積が所定範囲にあるか否かを判定する判定回路５０、
判定回路５０により得られた判定結果に基づいて上記揺
動部材２を制御する制御部６０に順次接続されている。
【００１１】次に、含気密封包装体の不良品検出装置１
の作用について説明する。上述した構成の含気密封包装
体の不良品検出装置１は、先ず、第１コンベアー１０１
により含気密封包装体Ａを連続的に搬送する。含気密封
包装体Ａが冷風供給装置１０３の位置までくると、含気
密封包装体Ａが冷風供給装置１０３により冷却処理され
る。これにより、図２に示すように、含気密封包装体表
面の気体ａに接する部分Ｂと含気密封包装体表面の充填
物ｂに接する部分Ｃとの温度差を明瞭にすることができ
る。上記冷風の条件としては、−３０〜３０℃が例示で
きる。上記冷却処理と同時に又は直後に、上記検出器２
１１が第１コンベアー１０１上の含気密封包装体Ａから
放射される赤外線により含気密封包装体Ａ表面の温度を
検出する。得られた温度情報は、熱像データに変換する
回路２０により熱像データに変換され、記憶部３０に格
納される。続いて、上記検知手段４０によって、上記熱
像データを基に、上記含気密封包装体表面の所定温度範
囲の部分すなわち含気密封包装体表面の気体に接する部
分Ｂの投影面積が演算される。なお、上記所定温度範囲
は、具体的には、例えば充填物の温度が７０℃の場合、
３０〜５０℃である。次に、上記判定回路５０により、
上記面積が所定範囲にあるか否かの判定がなされる。
の作用について説明する。上述した構成の含気密封包装
体の不良品検出装置１は、先ず、第１コンベアー１０１
により含気密封包装体Ａを連続的に搬送する。含気密封
包装体Ａが冷風供給装置１０３の位置までくると、含気
密封包装体Ａが冷風供給装置１０３により冷却処理され
る。これにより、図２に示すように、含気密封包装体表
面の気体ａに接する部分Ｂと含気密封包装体表面の充填
物ｂに接する部分Ｃとの温度差を明瞭にすることができ
る。上記冷風の条件としては、−３０〜３０℃が例示で
きる。上記冷却処理と同時に又は直後に、上記検出器２
１１が第１コンベアー１０１上の含気密封包装体Ａから
放射される赤外線により含気密封包装体Ａ表面の温度を
検出する。得られた温度情報は、熱像データに変換する
回路２０により熱像データに変換され、記憶部３０に格
納される。続いて、上記検知手段４０によって、上記熱
像データを基に、上記含気密封包装体表面の所定温度範
囲の部分すなわち含気密封包装体表面の気体に接する部
分Ｂの投影面積が演算される。なお、上記所定温度範囲
は、具体的には、例えば充填物の温度が７０℃の場合、
３０〜５０℃である。次に、上記判定回路５０により、
上記面積が所定範囲にあるか否かの判定がなされる。
【００１２】含気密封包装体においては、含気密封包装
体表面の気体に接する部分の面積は、含気密封包装体中
の気体の体積すなわち含気率と相関関係にある。従っ
て、上記含気密封包装体表面の気体に接する部分の面積
が、所定範囲にあるか否かの判定することにより、含気
密封包装体中の気体の体積が適切な範囲にあるか否かを
簡単に判定することができる。尚、上記含気密封包装体
表面の気体に接する部分の面積と含気密封包装体中の気
体の面積とが具体的にどのような相関関係にあるかは、
予め含気密封包装体中の気体の体積のみを種々変化さ
せ、含気密封包装体表面の気体に接する部分の面積がど
のように変化するかを調べることにより、容易に知るこ
とができる。上記判定においては、該面積が所定範囲に
ある場合には、該含気密封包装体Ａは気体の含気率が所
定範囲にある良品であると判断され、一方、該面積が所
定範囲にない場合には、該含気密封包装体は含気率が多
すぎる又は少なくすぎる不良品であると判断される。上
記判定回路５０の判定結果を基に、上記制御部６０は、
検出器２１１によって含気密封包装体Ａの表面の温度が
検出されてから該含気密封包装体Ａが第１コンベアー１
０１の終端部に到達するまでの間に揺動部材２を制御す
る。揺動部材２は、制御信号に基づいて、第１コンベア
ー１０１を、第２コンベアー２０１又は第３コンベアー
３０１と択一的に連通させる。これにより、含気密封包
装体Ａの良品は第２コンベアー２０１に送られ、含気密
封包装体Ａの不良品は第３コンベアー３０１に送られ
る。
体表面の気体に接する部分の面積は、含気密封包装体中
の気体の体積すなわち含気率と相関関係にある。従っ
て、上記含気密封包装体表面の気体に接する部分の面積
が、所定範囲にあるか否かの判定することにより、含気
密封包装体中の気体の体積が適切な範囲にあるか否かを
簡単に判定することができる。尚、上記含気密封包装体
表面の気体に接する部分の面積と含気密封包装体中の気
体の面積とが具体的にどのような相関関係にあるかは、
予め含気密封包装体中の気体の体積のみを種々変化さ
せ、含気密封包装体表面の気体に接する部分の面積がど
のように変化するかを調べることにより、容易に知るこ
とができる。上記判定においては、該面積が所定範囲に
ある場合には、該含気密封包装体Ａは気体の含気率が所
定範囲にある良品であると判断され、一方、該面積が所
定範囲にない場合には、該含気密封包装体は含気率が多
すぎる又は少なくすぎる不良品であると判断される。上
記判定回路５０の判定結果を基に、上記制御部６０は、
検出器２１１によって含気密封包装体Ａの表面の温度が
検出されてから該含気密封包装体Ａが第１コンベアー１
０１の終端部に到達するまでの間に揺動部材２を制御す
る。揺動部材２は、制御信号に基づいて、第１コンベア
ー１０１を、第２コンベアー２０１又は第３コンベアー
３０１と択一的に連通させる。これにより、含気密封包
装体Ａの良品は第２コンベアー２０１に送られ、含気密
封包装体Ａの不良品は第３コンベアー３０１に送られ
る。
【００１３】本発明の他の実施例としては、検出器を冷
風供給装置より下流に配置してもよい。また、本発明の
他の実施例としては、検知手段により得られた面積が所
定範囲にあるか否かを判定する判定回路の代わりに、検
知手段で得られた面積から含気密封包装体中の気体の容
積を算出する算出回路及び算出回路により得られた含気
密封包装体中の気体の容積が所定範囲にあるか否かを判
定する判定回路を具備する。本発明の更に他の実施例と
しては、充填物と室温に大きな温度差がある場合、上述
した冷却手段や加熱手段を備えない。この場合において
も、内容物の充填後一定の時間が経過すれば、含気密封
包装体表面の気体に接する部分と内容物すなわち充填物
に接する部分との温度差が現れ、検出器によって含気率
の測定が可能になる。本発明の更に他の実施例として
は、検出器２１１に代えて２個の受光素子あるいはリニ
アーセンサーを使用して、含気密封包装体表面の気体に
接する部分と含気密封包装体表面の充填物に接する部分
との境界の位置を検出し、この検出された位置から含気
率を演算したり、所定条件の合否を検定する。
風供給装置より下流に配置してもよい。また、本発明の
他の実施例としては、検知手段により得られた面積が所
定範囲にあるか否かを判定する判定回路の代わりに、検
知手段で得られた面積から含気密封包装体中の気体の容
積を算出する算出回路及び算出回路により得られた含気
密封包装体中の気体の容積が所定範囲にあるか否かを判
定する判定回路を具備する。本発明の更に他の実施例と
しては、充填物と室温に大きな温度差がある場合、上述
した冷却手段や加熱手段を備えない。この場合において
も、内容物の充填後一定の時間が経過すれば、含気密封
包装体表面の気体に接する部分と内容物すなわち充填物
に接する部分との温度差が現れ、検出器によって含気率
の測定が可能になる。本発明の更に他の実施例として
は、検出器２１１に代えて２個の受光素子あるいはリニ
アーセンサーを使用して、含気密封包装体表面の気体に
接する部分と含気密封包装体表面の充填物に接する部分
との境界の位置を検出し、この検出された位置から含気
率を演算したり、所定条件の合否を検定する。
【００１４】
【実験例】上記実施例において、柔軟包装体としてパウ
チを使用し、液体と空気を収容し、柔軟包装体を完全に
静止させた状態で、中央に穴のある押さえ板によって柔
軟包装体を押圧した時と押圧しなかった時の空気の測定
値は以下の通りである。 （押圧しなかった時） 収容空気量 測定値のばらつき幅 標準偏差 ５０ml １０．４ml ０．５４ml １５０ml ８７．２ml ３．５４ml （押圧した時） 収容空気量 測定値のばらつき幅 標準偏差 ５０ml ７．０ml ０．３４ml １５０ml ７．３ml ０．３５ml
チを使用し、液体と空気を収容し、柔軟包装体を完全に
静止させた状態で、中央に穴のある押さえ板によって柔
軟包装体を押圧した時と押圧しなかった時の空気の測定
値は以下の通りである。 （押圧しなかった時） 収容空気量 測定値のばらつき幅 標準偏差 ５０ml １０．４ml ０．５４ml １５０ml ８７．２ml ３．５４ml （押圧した時） 収容空気量 測定値のばらつき幅 標準偏差 ５０ml ７．０ml ０．３４ml １５０ml ７．３ml ０．３５ml
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性包装体に収容さ
れた液体と気体、水と油のように比重が異なっていて、
且つ静置により分離するような流動物のうちの比重の小
さい方のものの含有量を、非接触で高精度に検定するこ
とができ、この検定結果に基づき含気率を演算してレト
ルト殺菌処理等を効率的に行うことができる効果を有す
る。
れた液体と気体、水と油のように比重が異なっていて、
且つ静置により分離するような流動物のうちの比重の小
さい方のものの含有量を、非接触で高精度に検定するこ
とができ、この検定結果に基づき含気率を演算してレト
ルト殺菌処理等を効率的に行うことができる効果を有す
る。
【図１】本発明の実施例の含気密封包装体の測定装置の
構成説明図である。
構成説明図である。
【図２】押さえ板による含気密封包装体の押さえ状況の
説明図である。
説明図である。
【図３】押さえ板の平面図である。
【図４】含気密封包装体の断面図である。
Ａ 含気密封包装体 Ｈ 押さえ板 １ 含気密封包装体の不良品検出装置 ２ 揺動部材 ２０ 温度情報を熱像データに変換する回路 ３０ 熱像データを記憶する記憶部 ４０ 検知手段 ５０ 判定回路 ６０ 制御部 １０１ 第１コンベアー １０３ 冷風供給装置 ２０１ 第２コンベアー ２１１ 検出器 ３０１ 第３コンベアー
Claims (4)
- 【請求項１】 比重が異なりかつ静置により分離するよ
うな流動物を柔軟包装袋に収容した密封柔軟包装体にお
ける、比重の小さい方の収容流動物の含有量を検定する
方法であって、 上記密封柔軟包装体を穴付き板により上方から押圧する
ことによりその内圧を保管時よりも高くし、柔軟包装体
内の上記小比重収容流動物の投影像に関する情報を検出
して、小比重収容流動物の含有量を検定することを特徴
とする密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検
定方法。 - 【請求項２】 上記投影像に関する情報は、上記投影像
の温度分布の赤外線による画像処理から求めた上記投影
像の面積であることを特徴とする請求項１記載の密封柔
軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法。 - 【請求項３】 上記投影像に関する情報は、上記投影像
の外縁位置を少なくとも2個の受光素子によって検出し
て求めた上記投影像の面積であることを特徴とする請求
項１記載の密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量
の検定方法。 - 【請求項４】 上記投影像に関する情報は、上記投影像
の外縁位置をリニアーセンサーで検出して求めた上記投
影像の面積であることを特徴とする請求項１記載の密封
柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法。
Priority Applications (7)
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|---|---|---|---|
| JP5321864A JP2978702B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法 |
| TW083111887A TW278137B (ja) | 1993-12-21 | 1994-12-19 | |
| US08/359,559 US5537859A (en) | 1993-12-21 | 1994-12-20 | Method of determining the amount of the fluid content with a smaller specific gravity in airtightly sealed flexible containers on a continuous basis |
| KR1019940035347A KR100289881B1 (ko) | 1993-12-21 | 1994-12-20 | 가요성 밀폐용기 내에서 보다 작은 비중을 갖는 유체량의 연속식 측정방법 |
| CN94120494A CN1048554C (zh) | 1993-12-21 | 1994-12-21 | 测量气密软装容器中较小比重的流体成分含量的方法 |
| EP94120294A EP0663340B1 (en) | 1993-12-21 | 1994-12-21 | Method of determining the amount of the fluid content with a smaller specific gravity in airtightly sealed flexible containers on a continuous basis |
| DE69417201T DE69417201T2 (de) | 1993-12-21 | 1994-12-21 | Verfahren zur kontinuierlichen Bestimmung eines Bestandteils niedrigeren spezifischen Gewichts innerhalb eines versiegelten flexiblen Behälters |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5321864A JP2978702B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07174682A JPH07174682A (ja) | 1995-07-14 |
| JP2978702B2 true JP2978702B2 (ja) | 1999-11-15 |
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ID=18137268
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5321864A Expired - Fee Related JP2978702B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 密封柔軟包装体の小比重収容流動物の含有量の検定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2978702B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110261327A (zh) * | 2019-07-24 | 2019-09-20 | 湖北琪谱检测技术有限公司 | 一种食品安全一体化分析装置 |
| CN114659601B (zh) * | 2022-03-29 | 2023-11-28 | 重庆道盛科技有限公司 | 一种一体化多功能组合式新型称重设备结构 |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP5321864A patent/JP2978702B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07174682A (ja) | 1995-07-14 |
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