JP2967584B2 - 静電印刷装置 - Google Patents

静電印刷装置

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JP2967584B2
JP2967584B2 JP1232967A JP23296789A JP2967584B2 JP 2967584 B2 JP2967584 B2 JP 2967584B2 JP 1232967 A JP1232967 A JP 1232967A JP 23296789 A JP23296789 A JP 23296789A JP 2967584 B2 JP2967584 B2 JP 2967584B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子写真法の原理を応用した静電印刷装置に
関し、特に、感光手段に用紙を供給する手段、感光手段
上のトナー像を用紙に転写した後の剥離手段、及び剥離
後の用紙を定着手段に搬送する手段等により構成される
用紙搬送経路が概略U字形状を描くように構成された静
電印刷装置に関する。
従来の技術 電子写真方式により印刷を行うことは古くから知られ
ている。例えば、米国特許第2576047号におけるゼロプ
リンティング方式、或いは特公昭43−1554号の電子印字
装置等を挙げることができる。このような電子写真法の
原理を応用した静電印刷装置は、電子写真法によって光
導電性シート(感光シート)上に形成したトナー像を定
着することにより、非感光性の絶縁性像図形、即ち印刷
マスタをか光シート上に形成し、次にこの印刷マスタを
一様に帯電してから一様に光を照射して感光性部分を放
電させた後に現像することにより、トナー粉を非感光性
の定着トナー像上にのみ付着させて新たなトナー像を形
成し、これを転写紙等の適当な転写材上に転写する装置
であり、印刷サイクルとして印刷マスタの帯電工程以下
の工程を反復するものである。
このような静電印刷装置は、一般的に、その周囲の一
部が切欠かれた感光シート保持ドラム内に酸化亜鉛等か
ら形成された感光シートの繰り出しロールと巻取ロール
を収容し、繰り出しロールから繰り出された感光シート
を感光シート保持ドラムの外周面上に巻回して、保持ド
ラムの切欠部分を感光シートが通過する隙間を残して塞
ぐ構造となっている(例えば特開昭62−136471号及び実
開昭63−21977号参照)。
このように構成された静電印刷装置のドラム構造によ
り、感光シート保持ドラムの周囲に巻回された感光シー
ト上に上述したステップにより印刷マスタを作成し、こ
の印刷マスタにより所定枚数の印刷が終了すると、所定
長さの感光シートが巻取ロールにより巻き取られて新た
な感光シートが保持ドラム上に巻回されて、次の印刷マ
スタ作成に供されるようになっている。
上述したような静電印刷装置においては、用紙の供給
・搬送・排出に関して、通常の複写機等よりも高速性が
要求され、また、感光シート保持ドラム周囲にも、通常
の複写機とは異なる種々の機構を設ける必要があるた
め、特殊な用紙搬送経路となっている。以下第15図を参
照して説明する。同図は本願発明者等によって既に開発
された静電印刷装置の転写部近傍の構成を示している。
用紙は図示していないが用紙トレイ、カセット等に積
層載置されており、このトレイ等から1枚づつ順次繰り
出されるようになっている。トレイ等から送り出された
用紙は一対の用紙搬送ロール200,201により、上下案内
板202,203によって形成される搬送路204に沿って送られ
る。この搬送路204は下流側に設けられたレジストレー
ションロール205が回転を開始するまでの間用紙にルー
プを形成して、用紙がその内部で待機しうるようにほぼ
三角形状の空間となるように上下案内板により形成され
ているとともに、下部案内板203からは補助案内板206が
突設されている。この補助案内板206は用紙にループを
形成する時のきっかけを作るもので、ほぼ山形をなして
いて、一端側が搬送ロール200側に枢着されているとと
もに、バネ等の付勢手段で搬送路204内へ突出するよう
に付勢されている。また搬送されてきた用紙が厚手の場
合は用紙の腰により下方へ移動して、用紙に大きなルー
プが形成されるようになっている。
一方、搬送路204の下流に設けられたレジストレーシ
ョンロール205は軸部が複数の板バネ等の付勢手段で付
勢されているピンチロール207により均一に圧接され、
給紙信号により回転を開始して、用紙を上側及び下側シ
ュート227,228に沿って、順次感光シート保持ドラム208
(以下、感光シートも含めて単に感光体という)側へ搬
送するようになっている。209は感光体208の一方の端縁
近傍に設けられた剥離ベルトであり、用紙の一側はこの
剥離ベルト209の一部に乗り上げるようになっている。
この剥離ベルト209はステンレス等の金属薄板により形
成され、上端側は本体側ブラケット210に固定され、そ
の中間部は感光体208の外周面に沿って湾曲されている
とともに、中間部よりやや上方に上記湾曲と反対方向に
湾曲する舌片211が切起し形成されていて、用紙先端が
この舌下211に案内されて感光体208の表面から順次剥離
されるようになっている。
212は転写器であり、転写器212は感光体208側が開口
されたシールドケースの両端側に絶縁ブロックが設けら
れていて、これら絶縁ブロックの間に2本のコロトロン
ワイヤ213,214が張設されて構成されている。シールド
ケースの開口部には用紙の先端が進入するのを阻止する
ため、ガイドが各用紙サイズ毎に斜めに設けられてい
る。
転写器212により感光体208上のトナー像が転写された
用紙は、剥離ベルト209で感光体208から剥離された後、
真空吸着搬送手段215によりその下流側に設けられてい
る定着手段(図示せず)へと搬送される。真空吸着搬送
手段215は図示しない駆動手段により回転駆動される駆
動軸216に複数のプーリ217が一体的に取り付けられ、こ
れと図示しない従動ロールに渡って複数の無端状ベルト
226が巻回されて構成されている。
また、駆動軸216の前記剥離ベルト209の舌片211に対
応する位置にはターンロール218が一体的に取り付けら
れている。ターンロール218の直径は36mmであり、この
ターンロール218はターンロール218の中心と感光体208
の中心を結ぶ線が水平に対して30゜、上側シュート227
先端とターンロール218の外周との接線が転写部で感光
体208表面から感光体中心側へ2.5mmとなるように配置さ
れている。ターンロール218の上方には、ターンベルト2
19が設けられている。ターンベルト219は三角形の各頂
点に位置するように配設された3個のプーリ220,221,22
2に巻回されている。剥離ベルト209により剥離された用
紙の先端を搬送ベルト215方向へ送り出す作用をなすと
ともに、プーリ222はアーム224に支承されていて、紙詰
まりが生じた場合、トーションバネ223によりアーム224
とともにこのプーリ222を揺動させてターンベルト219を
緩めることにより、紙詰まりを起こした用紙の除去が容
易に行えるようになっている。またアーム224の先端は
ブラケットに切起し形成された係止片225に係止され
て、アーム224に設けられたプーリ222の位置決めをなし
ている。
然して、用紙トレイ等から送出された用紙は、搬送ロ
ーラ200,201、搬送路204、レジストレーションロール20
5等により構成される給紙手段により感光体208に導か
れ、トナー像が転写された後、剥離ベルト209により剥
離されて、ターンロール218とターンベルト219の圧接部
に導かれ、さらに、真空吸着搬送手段215により定着手
段に送られるようになっている。このように、用紙の搬
送経路は概略U字形状をなすように構成されている。
発明が解決しようとする課題 上述したように、静電印刷方法を適用するため感光体
の周囲には種々の機構等を設ける必要があり、これによ
り用紙の搬送経路は概略U字状に形成されている。しか
し、この静電印刷装置により、葉書等の厚紙(以下単に
葉書で代表する)に複写・印刷を実施しようとした場合
に、以下に示すような画質の劣化が認められた。
即ち、 葉書後端近傍にスミア(像歪み)が発生、 葉書後端近傍に像抜けが発生、 葉書後端近傍で像曲りが発生、 である。
以下、上記の問題〜の発生原因について考察す
る。
まず、については、葉書後端がレジストレーション
ロールとピンチロールとの圧接部を通過し終えたとき
に、あるいはさらに進んで上側シュートの先端部を通過
し終えたときに、葉書の先端部はターンロール及びター
ンベルトの圧接部に至っており、葉書が鋭く湾曲してい
るため、葉書の腰によって、その後端の拘束が解放され
たときに葉書が湾曲を解消する方向に一気に戻るために
発生するものと考えられる。
については、葉書の後端近傍が転写部に至ったとき
に、葉書はターンロール及びターンベルトにより鋭く湾
曲せしめられているため、はがきの腰によって、葉書は
感光体の転写部よりも上で剥離ベルトの舌片より下の部
分に強く押しつけられるために、転写部で葉書後端が感
光体から僅かに離間してしまうことにより発生するもの
と考えられる。
については、葉書の後端近傍が転写部に至ったとき
に、葉書の一側のみにターンロール及びターンベルトに
よる駆動力が作用しているため、駆動側端部よりも非駆
動側端部が遅れ、葉書が傾くことにより発生するものと
考えられる。さらに、これは、葉書詰まりを生じる原因
でもある。
本発明は上述した〜のような問題に鑑みてなされ
たものであり、最小の設計変更で、葉書等の厚紙に良好
な画像形成を行うことができる静電印刷装置の提供を目
的としている。
課題を解決するための手段 第1の解決策としては、ドラム状の感光体に用紙を導
くシュートと、感光体上に担持されたトナー像を用紙に
転写する転写手段と、用紙を感光体から剥離するために
該用紙の片側縁部に作用するように設けられた剥離手段
と、ターンロール及び少なくとも2個のプーリに巻回さ
れ該ターンロールに圧接する無端状のターンベルトから
なり、該剥離手段により剥離された用紙の剥離手段側縁
部に搬送力を与える用紙搬送手段とを、これらの手段で
構成される用紙搬送経路が概略U字形状を描くように配
設した静電印刷装置において、前記ターンロールの径を
φ60mmとし、該ターンロールを、前記シュート先端と該
ターンロール外周との接線が転写部で感光体表面から感
光体中心側に0〜0.5mmとなるように設ける。そして、
前記ターンロールの軸方向側方に、該ターンロールとタ
ーンベルトとの圧接部により形成される用紙搬送経路の
うち比較的上流側の部分でのみ用紙を幅方向に渡って案
内するガイド部材を設けて構成する。
第2の解決策としては、ドラム状の感光体に用紙を導
くシュートと、感光体上に担持されたトナー像を用紙に
転写する転写手段と、用紙を感光体から剥離するために
該用紙の片側縁部に作用するように設けられた剥離手段
と、第1ターンロール及び少なくとも2個のプーリに巻
回され該第1ターンロールに圧接する無端状のターンベ
ルトからなり該剥離手段により剥離された用紙の剥離手
段側縁部に搬送力を与える用紙搬送手段とを、これらの
手段で構成される用紙搬送経路が概略U字形状を描くよ
うに配設した静電印刷装置において、前記第1ターンロ
ールの下流側に該第1ターンロールに連動して回転する
第2ターンロールを設け、前記ターンベルトを第1及び
第2ターンロールに渡って圧接するように構成する。そ
して、前記転写手段を感光体の軸芯を通る水平線上近傍
に位置するように配置し、前記シュートを該転写手段の
下側に、前記用紙搬送手段を該転写手段の上側に位置す
るように配設し、前記第1ターンロールを前記シュート
先端と第1ターンロール外周との接線が転写部で感光体
表面から感光体中心側に0〜0.5mmとなるように設け、
該第1ターンロールと第2ターンロールの軸芯を通る線
が水平に対して概略53゜となるように配置する。さら
に、前記第1ターンロールの軸方向側方に、これと概略
同一径で用紙を幅方向に渡って案内する固定され、又は
該第1ターンロールと一体的に回転されるガイド部材を
設けて構成する。
作用 本発明第1の解決策によれば、ターンロール径をφ60
mmとしているので、従来よりも用紙搬送経路のUターン
部分の曲率が大きくなっており、通過時の葉書の曲率も
大きくなるから、葉書が曲げられていることによる葉書
内部に生じる弾性力が小さく、これにより、用紙後端が
レジストレーションロールとピンチロールの圧接部を通
過し終えたとき、あるいは、上側シュートの先端部を通
過し終えたときの反動が少なく、葉書後端近傍に発生す
るスミアを少なくすることができる。そして、ターンロ
ールは上側シュート先端と、ターンロールの外周の接線
が転写部で感光体表面から感光体中心側に0〜0.5mmと
なるように配置されており、葉書の湾曲による葉書中間
部の感光体への圧接力が従来よりも小さくなり、これに
より葉書後端が転写部で感光体から離間するということ
が少なく、葉書後端の像抜けを少なくすることができ
る。さらに、ターンロールの軸方向側方に、ガイド手段
を設けており、このガイド手段により葉書が幅方向に渡
って一様に案内されるから、葉書の姿勢が安定し葉書の
搬送方向に対する傾斜が少なくなり、葉書後端の像曲が
りを少なくすることができる。このガイド手段はターン
ロールとターンベルトとの圧接部により形成される用紙
搬送経路のうち比較的上流側でのみ葉書を案内するよう
に形成され、即ち、比較的下流側で葉書を案内しない構
成となっており、これは比較的下流側でも葉書を案内す
ると、比較的上流側で葉書がガイド手段から離間してし
まい、像ズレ(スミア)等の原因になるためである。
尚、従来は真空吸着搬送手段の一方がこのガイド手段
のある部分に位置していたが、従来の構成によると、タ
ーンロールと真空吸着搬送手段のベルトの周速度が一致
しないために、用紙が用紙搬送方向に対して傾斜し、こ
れによる転写不良、用紙詰まりを発生することがあった
が、本発明構成によれると、この問題も同時に解消する
ことができる。
また、本発明第2の解決策によると、第1の解決策同
様、用紙搬送経路が従来よりその曲率が大きいととも
に、感光体への葉書の圧接力が小さくなるから、葉書の
後端スミア及び像抜けの発生を少なくすることができ
る。そして、用紙を幅方向に案内するガイド手段を第1
ターンロールの側方に設けてあり、第2ターンロールの
側方にはガイド手段を設けないことにより、第1の解決
策で採用したガイド手段と同様の効果を得ることができ
る。
実 施 例 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。実施例の説明にあたり、先ず本発明を適用するのに
適した静電印刷装置の全体構成について説明し、次いで
問題解決のための具体的な構成及びその構成による効果
等について詳述する。
(1) 静電印刷装置の全体構成 先ず第1図及び第2図を参照すると、1は静電印刷装
置の本体で、上部に複写又は印刷すべき原稿2を載置す
るプラテンガラス3が設けられている。プラテンガラス
3は、本体1の上部を覆うように設けられたトップカバ
ー4の上面に取り付けられているとともに、プラテンガ
ラス3上にはトップカバー4側にヒンジ5を介して取り
付けられたプラテンカバー6が開閉自在に設けられてい
る。トップカバー4はその一端側が支軸7により本体1
側に枢着されていて、この支軸7を中心に他端側が上方
へ開放できるようになっている。トップカバー4の裏側
にはプラテンガラス3上に載置された原稿2を走査露光
する光源8と原稿2からの反射光を後述する感光シート
(シート状感光体)27へと導く光学系9が設けられてい
る。
光源8は例えば環状のハロゲンランプで、光源8より
発せられた光を原稿2側へ反射するリフレクタ8aととも
にランプキャリッジ10に搭載されていて、ランプキャリ
ッジ10の移動とともに原稿2の複写面を走査露光するよ
うになっている。原稿2からの反射光はランプキャリッ
ジ10上に搭載された第1ミラー12及び第1ミラーキャリ
ッジ11に搭載された第2、第3ミラー13,14によりレン
ズキャリッジ15側へ導かれるようになっている。レンズ
キャリッジ15はプラテンガラス3の下方にこれと平行に
敷設されたガイドレール16に移動自在に取り付けられて
おり、レンズキャリッジ15には集光用のレンズ17が設け
られている。
レンズ17の後方にはガイドレール16に案内されて第2
ミラーキャリッジ18が設けられている。第2ミラーキャ
リッジ18には第4ミラー19が取り付けられていて、レン
ズ17により集光された原稿2からの反射光を、防塵ガラ
ス20を介して感光シート27側へ導くようになっている。
一方、光源8の搭載されたランプキャリッジ10、第1
ミラーキャリッジ11、レンズキャリッジ15及び第2ミラ
ーキャリッジ18は駆動系21により次のように駆動され
る。即ち、駆動系21は図示しない直流サーボモータより
構成される駆動源を有していて、この駆動源によりワイ
ヤ等の動力伝達手段22を介して上記各キャリッジ10,11,
15,18を駆動するようになっている。レンズキャリッジ1
7及び第2ミラーキャリッジ18は倍率変更時にのみ移動
され、走査露光時には固定される。感光シート27上に原
稿の等倍像を形成する場合には、ランプキャリッジ10が
感光シート27の周速度と同一速度で移動されるととも
に、第1ミラーキャリッジ11が1/2の速度で移動され
る。
第1図において25は感光体ユニットであり、図示しな
いメインモータにより矢印で示された正転方向へ例えば
3段階、逆転方向へ1段階の速度で正逆回転されるスク
ロールドラム26を有している。感光体ユニット25は感光
シート27の交換時や現像剤の補給時などに装置内から引
き出せる構成となっている。
第3図に示すように、スクロールドラム26の外周部に
は軸線方向にスリット26aが設けられており、このスリ
ット26aの周方向両端部には一対のガイドロール30,31が
回転可能に支承されている。感光シート27はスクロール
ドラム26内に収容された繰り出し軸28にロール状に巻回
されてセットされており、このスリット26aを介してス
クロールドラム26の外部に繰り出されるようになってい
る。また、スクロールドラム26のスリット26aには、回
転中スクロールドラム26内にトナーが侵入するのを阻止
するマスクプレート29が設けられている。
このマスクプレート29は第4図に示すようにスクロー
ルドラム26と同曲率の外周面29aを有しているととも
に、スクロールドラム26の外周面に対して僅かに外周面
29aが没入するように取り付けられている。また内周側
にはそれぞれ角度の異なる傾斜面29b,29cが形成されて
いる。スクロールドラム26の正転方向に位置する傾斜面
29bに連続する外周面29aには、切欠29dが設けられてい
て、後述する現像装置45をマスクプレート29が通過する
際、現像剤がスクロールドラム26内に侵入するのを防止
していると共に、傾斜面29b,29cの一方は急角度に形成
されていて、例え現像剤の一部がスクロールドラム26内
に侵入した場合でも、この傾斜面29cに沿って現像剤を
落下させることにより、現像剤をスクロールドラム26外
へ排出できるようになっている。
そして、繰り出し軸28にセットされたロール状感光シ
ートの一端は、スクロールドラム26のスリット26aに設
けられたガイドロール30とマスクプレート29間の細線よ
りスクロールドラム26外へ取り出される。スクロールド
ラム26外へ取り出された感光シート27はスクロールドラ
ム26の外周面をほぼ一周して、スリット26aに達し、上
記細隙の反対側に設けられたガイドロール31とマスクプ
レート29との間の細隙を介して再びスクロールドラム26
内に取りこまれ、繰り出し軸28に並設された巻取軸32に
巻き取られるようになっている。
なお、感光シート27の巻き取り動作及びスクロールド
ラム26の回転駆動については後述する。
一方、スクロールドラム26の周辺部にはスクロールド
ラム26の正転方向に沿って次のような部品が配置されて
いる。
35はスクロールドラム26の外周部に巻回された感光シ
ート27を一様に帯電する帯電コロトロン(帯電器)であ
り、その上流側には感光シート27上の電荷を除電する除
電コロトロン(除電器)36が設けられている。37は感光
シート27上の画像領域と画像領域の間の非画像部分及び
画像領域の両側の非画像部分を消去する画像領域調整ラ
ンプであり、次のように構成されている。即ち、感光シ
ート27側がスリット状に開口するランプケース37aを有
しており、ランプケース37a内は複数のランプ室に区分
けされ、それぞれのランプ室内には豆電球型のタングス
テンランプが収容されていて、原稿サイズに応じて各タ
ングステンランプが選択的に点滅され、感光シート27上
の非画像部に帯電された電荷を消去するようになってい
る。
ランプケース37aのスリット状開口部37b下縁には黒色
のマイラーシートなどにより形成された遮光板38が感光
シート27面に沿って斜めに取り付けられていて、光の一
部が一様露光兼除電ランプ40側へ漏洩するのを防止して
いる。一様露光兼除電ランプ40は画像領域調整ランプ37
の下方に設置されていて、印刷モード時感光シート表面
に形成されたマスタ画像上を一様に露光することによ
り、印刷用静電潜像をマスタ上に形成するとともに、ク
リーニング時にも点灯して感光シート27の表面を一様に
露光することによりクリーニングを容易にする機能も有
している。
一様露光兼除電ランプ40の下方にはフラッシュ定着器
41が設置されており、このフラッシュ定着器41は感光シ
ート27側が開口するリフレクター41a内にフラッシュラ
ンプ41bが収容されて構成されている。このフラッシュ
ランプ41bは印刷モード時スクロールドラム26の回転に
同期しながら点滅して、感光シート27上に形成されたト
ナー像を一定の幅ずつ定着し、感光シート27上に印刷用
マスタを作成する機能を有しており、帯電コロトロン35
の上流側に設置された感光体温度センサ42により検出さ
れた感光シート27上の表面温度に応じて、フラッシュ定
着電源43よりフラッシュ定着器41へ印加される電圧が制
御されるようになっている。
また、スクロールドラム26の下方には現像装置45が設
置されており、この現像装置45は上面が開口するハウジ
ング46aを有する現像ユニット46と、トナー供給部47よ
り構成されている。現像ユニット46の下部両側にはガイ
ドレール48が敷設されていて、これらのガイドレール48
が本体1側に設けられたガイドロール49上に載置され、
現像ユニット46全体が装置本体の手前側に引き出せるよ
うになっている。ハウジング46aの開口部には、感光シ
ート27に隣接して2本の互いに平行な現像ロール50a,50
bが水平に設けられている。これらの現像ロール50a,50b
は磁気ブラシ現像ロールであり、現像時スクロールドラ
ム26と同方向(図で時計方向)に回転されて外周面上に
形成された現像剤の磁気ブラシにより、スクロールドラ
ム26外周面に巻き付けられた感光シート27上の静電潜像
を現像するようになっている。各現像ロール50a,50bの
下方には現像ロールへ現像剤を供給するとともにハウジ
ング46a内の現像剤を攪拌する攪拌ロール51が設けられ
ている。攪拌ロール51の外周部には多数のバケット51a
が円周方向に等間隔で設けられていて、攪拌ロール51の
回転にともないこれらのバケット51aによりハウジング4
6a底部の現像剤をすくい上げて現像ロール50a,50bに供
給するようになっている。
また、攪拌ロール51により現像ロール50aへ供給され
た現像剤は、現像ロール50aの近傍に設置された穂立規
制板(トリマー)52により掻き取られて、現像ロール50
aの外周面に形成される磁気ブラシの穂立高さが一定と
なるように規制される。現像ロール50a上の現像剤は現
像ロール50aと隣接して設けられた現像ロール50bに受け
渡されて、2本の現像ロール50a,50bに付着した現像剤
の磁気ブラシにより感光シート27上の静電潜像を現像す
る。感光シート27上の静電潜像の現像を完了した現像剤
は、現像ロール50bと接するように設けられた掻き取り
ブレード53により現像ロール50bの外周面より掻き取ら
れるとともに、掻き取られた現像剤は、掻き取りブレー
ド53の下方に設けられたクロスミキサ54により一様に混
合される。クロスミキサ54の下方には、トナー供給部47
より供給されたトナーとクロスミキサ54により落下され
た現像剤をハウジング46a内の現像剤と混合するオーガ5
7が設けられている。
トナー供給部47は、現像ユニット46の側部に底部が図
示しないピンにより枢着されたトナーハウジング47aを
有している。トナーハウジング47aの上部は、半円筒上
のカートリッジガイド47bとなっていて、このカートリ
ッジガイド47bの端部側より筒上のトナーカートリッジ
が挿脱できるようになっている。また、カートリッジガ
イド47bの下方にはアジテータ55が、トナーハウジング4
7aの下側開口部にはトナー供給ロール56が設けられてい
る。アジテータ55は例えばワイヤにより形成されてお
り、例えば約7.3rpmの速度で時計回り方向へ回転するこ
とにより、トナーカートリッジより補給されたトナーが
ブロッキング現象を起こすことなくトナー供給ロール56
へ達するように攪拌している。
トナーハウジング47aの下側開口部に設けられたトナ
ー供給ロール56は、ポリウレタン樹脂などの発泡体によ
り形成されていて、表面に設けられた多数の穴にトナー
の一部が侵入するようになっている。トナー供給ロール
56は4rpmの速度で回転され、これにより毎秒約0.5gのト
ナーがハウジング46a内に供給できるようになってい
る。
この現像装置45は、スクロールドラム26上に巻回され
た感光シート27上に付着したトナーを掻き落とすための
磁気ブラシクリーニング装置としても使用される。クリ
ーニング装置として使用する場合には、除電コロトロン
36で感光シート27上の電荷を中和するとともに、除電ラ
ンプ40を点灯して感光シート27上の電荷を完全に除電す
る。これにより、現像ロール50a,50b上の磁気ブラシが
感光シート27上の残留トナーに摺擦して、これを掻き落
とすようになっている。なおこの場合には、攪拌ロール
51の回転を停止して現像ロール50aへの現像剤の供給を
中止するようにしている。
また、60は給紙装置を示しており、複数段、例えば2
段の用紙カセット61を備えている。これらの用紙カセッ
ト61はガイドレール62に沿って本体1の手前側へ引き出
し自在なカセット受け台63内に着脱自在に装着されてい
る。60a,60bは用紙カセット61内から用紙を送り出すフ
ィードロールである。フィードロール60a又は60bから送
り出された用紙は、搬送ローラ65及びレジストレーショ
ンロール66を備えた用紙搬送機構64に送られる。レジス
トレーションロール66で感光シート27上に形成されたト
ナー像に整合するようにタイミングをとられ、転写位置
へと送られる。67は転写コロトロン(転写器)であり、
トナーの極性と逆極性のコロナ放電を行うことにより、
用紙を感光シート27に密着させるとともに感光シート27
上のトナー像を用紙上に転写させる作用をする。感光シ
ート27に吸着された用紙は、スクロールドラム26の一端
側(奥側)に設けられたステンレス等の金属薄板により
形成された剥離ベルト68により剥離され、ターンロール
99等により用紙の搬送方向が変更されて、真空吸着搬送
装置69に送られるようになっている。
転写コロトロン67によりトナー像が転写された用紙
は、真空吸着搬送装置69により定着装置70へと送られ
る。定着装置70は熱源が内蔵されたヒートロール71と、
このヒートロール71に定着すべき用紙を圧接する加圧ロ
ール72とから構成される。定着装置70によりトナー像が
定着された用紙は排出ロール73により排紙トレー74に排
出される。以上、静電印刷装置の全体構成の概略につい
て説明したが、次いで感光体ユニット25の駆動及び感光
シート27の巻き取り動作について説明する。
第5図を参照すると、感光体ユニット25の駆動機構及
び感光シート巻上機構の断面図が示されている。また、
第6図は第5図のVI−VI線断面図、第7図は第5図のVI
I−VII線断面図である。
まずスクロールドラム26の駆動系統から説明する。
繰り出し軸28には感光シート27をロール状に巻回する
ための繰り出しロール75が設けられており、巻取軸32に
は感光シート27を巻き取るための巻取ロール76が設けら
れている。このように感光シート27の繰り出しロール75
と巻取ロール76を回転可能に収容したスクロールドラム
26は、装置本体に設けた一対の側板77に回転可能に取り
付けられている。スクロールドラム26の一部に設けたフ
ランジ78には、軸受の役割を兼ねる焼結含油部材からな
る中空軸79の一端部が固定されており、この中空軸79の
中間部には噛み合いクラッチ80が連結されている。噛み
合いクラッチ80は、側板77の外側に固定した軸受支持部
材81内において、軸受の役割を兼ねる焼結含油部材から
なる中空の外側中継軸82の一端側に連結されている。外
側中継軸82は軸受支持部材81内で、その外周の適所に逆
転防止用一方向クラッチ83を配置することによって逆転
が不可能に支持されていると共に、外側中継軸82の他端
部は正転用一方向クラッチ84を介して入力ギヤ85の内周
に連結されている。
以上がスクロールドラム26の駆動系であり、次に感光
シート巻き上げ系統を説明する。
スクロールドラム26内に配置した繰り出しロール75の
軸28の一端側には繰り出しロール75回転防止用のラチェ
ット86が設けられており、スクロールドラム26の回転時
にはスプリング86aによりラチェット86が係合して繰り
出しロール75を回転しないように保持すると共に、この
ラチェット86は図示しないソレノイド等の開放手段によ
りその係合が解除され、この時繰り出しロール75の回転
が許されるようになっている。また、この繰り出しロー
ル75に対して巻取ロール76は、当該ロールの軸32の一端
側にプラネットギヤ87と一体のラチェットホイール89が
設けられており、このラチェットホイール89にはスプリ
ング88aにより付勢された逆転防止用ラチェット88が係
合している。これにより、巻取軸32が感光シート27の巻
取方向と逆方向に回転しないように保持される。プラネ
ットギヤ87はその軸部を中空軸79内に回転可能に挿入し
たサンギヤ90と噛み合っており、サンギヤ90はその軸線
が外側中継軸82において噛み合いクラッチ91に連結され
ており、この噛み合いクラッチ91は外側中継軸82内に回
転可能に設けた内側中継軸92の一端側に連結されてい
る。内側中継軸92の他端部外周には入力ハブ93及びクラ
ッチ94が設けられていると共に、正転用一方向クラッチ
84の軸方向の外側に直列状に配置した逆転用一方向クラ
ッチ95を介して入力ギヤ85の内周に連結されている。
以下、上述のように構成したスクロールドラムの駆動
機構の動作について説明する。外部駆動入力は図示を省
略したモータから中継軸96の一端に設けたスプロケット
97を介し、他端に設けたギヤ98によって入力ギヤ85に伝
達される。そしてスクロールドラム26を定常回転させる
場合には当該入力を正転する。これを受けて、入力ギヤ
85内の正転用一方向クラッチ84によって駆動力は外側中
継軸82に伝達され、更に噛み合いクラッチ80を介して中
空軸79に伝達され、当該中空軸79に固定したフランジ78
を介してスクロールドラム26を所望の回転数で定常回転
させる。このとき軸受支持部材81内の逆転防止用一方向
クラッチ83は外側中継軸82が正転であるため噛み合わ
ず、従って逆転防止機能は作用しない。またこのとき、
スクロールドラム26内の繰り出しロール75はその軸28に
設けた回転停止用ラチェット86がスプリング86aの作用
でロック状態になっているので、巻取ロール76側も感光
シート27の張力を介して固定され、巻取ロール76の軸32
に設けたプラネットギヤ87は自転しようとするのを阻止
されている。そのためサンギヤ90はスクロールドラム26
の回転に伴ってスクロールドラム26の回転方向に同速度
で回転することになるが、このアンギヤ90の回転は、そ
の軸部から噛み合いクラッチ91を介して入力ハブ93に伝
達され、当該ハブ93を回転させるのみで、逆転用一方向
クラッチ95には作用を及ぼさない。
次にスクロールドラム26の外周面に巻きつけた感光シ
ート27を巻き上げる場合について説明する。
感光シート巻き上げの場合は、外部駆動入力を逆転に
して、入力ギヤ85をスクロールドラム駆動の場合とは反
対方向に回転させる。これを受けて当該入力ギヤ85の内
周に設けられた逆転用一方向クラッチ95が作動して駆動
力を内側中継軸92に伝達し、この内側中継軸92から噛み
合いクラッチ91を介してサンギヤ90を回転させ、サンギ
ヤ90の回転によりプラネットギヤ87が回転され、このプ
ラネットギヤ87の回転により軸32を介して巻取ロール76
が回転されて感光シート27を当該巻取ロール76上に巻き
取る。このとき、入力ギヤ85内に設けた正転用一方向ク
ラッチ84は逆転のために作動せず、従ってスクロールド
ラム26は回転しないが、繰り出しロール75の軸28に設け
たラチェット86はソレノイド等の解放手段の作動によっ
てロック状態を解放されているため、感光シート27の巻
き上げは容易に行われる。
そして、感光シート27の巻き取り状態を、感光シート
送り出し量検知装置によって検知し、所望のセグメント
の送り出しが終了したことを検知すると、その信号を制
御装置に送り、この制御装置から繰り出しロール75の回
転停止用ラチェット86の図示しないソレノイド等の解放
手段に指令を与えて、回転停止用ラチェット86を再びロ
ックして、繰り出しロール75の回転を停止させる。この
とき巻取ロール76側の回転は継続しており、従って感光
シート27は巻取ロール76の回転によって徐々に張力がか
かり、クラッチ94に予め設定しておいた限界トルクに達
すると外部入力は当該クラッチ94によって断たれて、巻
取ロール76は回転を停止されると同時に逆転防止用ラチ
ェット88が作動してロック状態となる。これによって感
光シート27はスクロールドラム26の外周面上において一
定の張力がかかった状態で均一に密着し、以後この状態
を維持することになる。
このとき、クラッチ94の限界トルク値は、感光シート
27をスクロールドラム26の外周面に均一且つ十分に巻き
着けるために、感光シート27の引き回し負荷よりも高
く、また、感光シート27の破断張力よりも低い値に設定
することは言うまでもない。また、この過程において繰
り出しロール75を回転停止用ラチェット86でロックする
ことにより、感光シート27を介して巻取ロール76側にブ
レーキがかかり、巻取ロール76側のプラネットギヤ87の
回転が停止するため、プラネットギヤ87に噛み合わせて
おいたサンギヤ90の回転力によってスクロールドラム26
に逆転力が作用するが、この逆転力は逆転防止用一方向
クラッチ83が軸受支持部材81のハウジングに噛み合うこ
とによって防止され、スクロールドラム26が回転するよ
うなことはない。
次いで、外部駆動入力が断たれることによって感光シ
ート27の巻き取り作業は終了する。この外部駆動入力の
遮断は予め遅延時間を設定しておき、この時間が過ぎた
時点で直ちに行うようにしておけば良い。
次いで、以上のように構成された静電印刷装置の動作
について簡単に説明する。
まずコピーモードを選択し、スタートボタンが押され
ると、スクロールドラム26が中速度で回転し始め、帯電
コロトロン35で感光シート27を一様に帯電し、スクロー
ルドラム26の回転に同期した走査露光により原稿に対応
した静電潜像が感光シート27上に形成される。この静電
潜像は現像機45により現像された後、転写コロトロン67
により用紙上に転写され、この用紙上のトナー像は定着
装置70により定着されてコピーが得られる。転写コロト
ロン67により用紙にトナー像を転写後、スクロールドラ
ム26はクリーニングサイクルのために更に1回転され
る。このクリーニングサイクルにおいては、除電コロト
ロン36と除電ランプ40により感光シート27上の電位がほ
ぼ0ボルトに落とされて、現像装置45の磁気ブラシによ
り感光シート27上の残留トナーのクリーニングが行われ
る。以上がコピーモードの基本動作であり、2回転で1
コピーが取れることになる。スクロールドラム26上に巻
回した感光シート27は、クリーニングの後再使用可能で
ある。
次いで印刷モードについて説明する。印刷モードは製
版ステップと印刷ステップから形成されている。自動印
刷モードを選択すると両モードが連続して動作される。
スタートボタンが押されるとスクロールドラム26が中速
度で回転し始め、帯電コロトロン35が感光シート27を一
様に帯電し、スクロールドラム26の回転速度に同期した
走査露光により原稿に対応した静電潜像を感光シート27
上に形成し、この潜像を現像機45により現像して感光シ
ート27上にトナー像を形成する。次にスクロールドラム
26を低速度で回転させ、感光シート27上に形成されたト
ナー像をフラッシュ定着器41で定着して印刷用マスタを
作成する。この状態のままでは印刷用マスタの電気特性
が悪いので、スクロールドラム26を高速度で回転させつ
つ帯電コロトロン35及び転写コロトロン67でマスタの電
気特性を調整する。即ち、フラッシュ定着時に感光シー
ト27の酸化亜鉛表面から酸素が離脱するためと考えられ
るマスタの低電位現象が現れるが、これに対してマスタ
定着後にスクロールドラム26を高速回転させながら帯電
コロトロン35と転写用コロトロン67を放電させ、且つス
クロールドラムの周りのエアフローを停止させてマスタ
周辺をオゾンリッチにしてマスタの帯電特性の回復を早
めている。
これで製版ステップが終了し、続けて印刷ステップが
実行される。印刷ステップにおいては、スクロールドラ
ム26を高速度で回転させつつ帯電コロトロン35で印刷用
マスタを一様に帯電し、次いで一様露光ランプ40でマス
タの全面を露光してトナー画像部分のみに電荷を残す。
これを現像装置45で現像してトナー像とし、これを転写
コロトロン67により用紙上に転写してから定着装置70に
より定着してプリント画像を得る。印刷モードにおいて
は画像露光ステップを省略しているので、スクロールド
ラム26を高速度で回転させることができ、A4版では1回
転2プリントで毎分100枚の印刷速度を達成することが
できる。印刷終了後マスタは上述した巻き上げ機構によ
りスクロールドラム26内に巻き込まれ、感光シート27の
未使用面がスクロールドラム26の外周面上にセットされ
る。
(2) 第1実施例 (2−1) 構 成 本発明第1の解決策を適用した静電印刷装置の要部構
成を第8図を参照して詳述する。
用紙カセット等から送出された用紙は、一対の用紙搬
送ロール100,101により、上下案内板102,103によって形
成される搬送路104に沿って送られる。この搬送路104は
下流側に設けられたレジストレーションロール105が回
転を開始するまでの間用紙にループを形成して、用紙が
その内部で待機しうるようにほぼ三角形状の空間となる
ように上下案内板により形成されているとともに、下部
案内板103からは補助案内板106が突設されている。この
補助案内板106は用紙にループを形成する時のきっかけ
を作るもので、ほぼ山形をなしていて、一端側が搬送ロ
ール100側に枢着されているとともに、バネ等の付勢手
段で搬送路104内へ突出するように付勢されている。ま
た搬送されてきた用紙が厚手の場合は用紙の腰により下
方へ移動して、用紙に大きなループが形成されるように
なっている。
一方、搬送路104の下流に設けられたレジストレーシ
ョンロール105は軸部が複数の板バネ等の付勢手段で付
勢されているピンチロール107により均一に圧接され、
給紙信号により回転を開始して、用紙を上側及び下側シ
ュート127,128に沿って、順次スクロールドラム(以
下、感光シート等を含めて感光体という)108側へ搬送
するようになっている、109は感光体108の一方の端縁近
傍に設けられた剥離ベルトであり、用紙の一側はこの剥
離ベルト109の一部に乗り上げるようになっている。こ
の剥離ベルト109はステンレス等の金属薄板により形成
され、上端側は本体側ブラケット110に固定され、その
中間部は感光体108の外周面に沿って湾曲されていると
ともに、中間部よりやや上方に上記湾曲と反対方向に湾
曲する舌片111が切起し形成されていて、用紙先端がこ
の舌下111に案内されて感光体108の表面から順次剥離さ
れるようになっている。
112は転写器であり、転写器112は感光体108側が開口
されたシールドケースの両端側に絶縁ブロックが設けら
れていて、これら絶縁ブロックの間に2本のコロトロン
ワイヤ113,114が張設されて構成されている。シールド
ケースの開口部には用紙の先端が進入するのを阻止する
ため、ガイドが各用紙サイズ毎に斜めに設けられてい
る。転写器112により感光体108上のトナー像が転写さ
れ、剥離ベルト109が感光体108から剥離された用紙は、
ターンロール140とターンベルト141により構成されるタ
ーン手段142によりその搬送方向が変更されて、真空吸
着搬送手段115に導かれ、この真空吸着搬送手段115によ
りその下流側に設けられている定着手段へと搬送され
る。真空吸着搬送手段115は図示しない駆動手段により
回転駆動される駆動軸116に複数のプーリ117が一体的に
取り付けられ、これと図示しない従動ロールに渡って複
数の無端状のベルト126が巻回されて構成されている。
ターンロール140は、図示しない駆動手段に回転駆動
される駆動軸143に一体的に取り付けられているととも
に、前記剥離ベルト109の舌下111に対応する位置に設け
られている。ターンロール140の上方には、ターンベル
ト141が設けられており、ターンベルト141は三角形の各
頂点に位置するように配設された3個のプーリ144,145,
146に巻回され、ターンベルト141自身の張力により上記
ターンロール140の外周面に圧接されている。ターンロ
ール140の直径はφ60mmに形成されているとともに、上
側シュート127の先端とこのターンロール140外周との接
線が転写部で感光体表面から感光体中心側に0.5mmとな
るような位置に配置されている。
ターンロール140の軸方向側方には、第8図(b)に
示されているようなガイド部材147が設けられている。
ガイド部材147は用紙との接触側147aは、ターンロール1
40の外周と概略同一の円弧形状に形成されているととも
に、ターンロール140とターンベルト141との圧接部のう
ち用紙進入側のみで用紙を案内するように上側147bが切
り取られている。このガイド部材147はターンロール140
の軸方向に一様な部材で形成されている。尚、このガイ
ド部材は該軸方向に分割して配設することができる。ま
た、第8図(b)に示されているように、ガイド部材14
7の上側147bの切取量は10mm以上とし、用紙との接触側1
47aはガイド部材147と感光体108の接線にガイド部材147
中心からおろした垂線に対して上下に30゜以上とする。
然して、用紙カセット等から送出された用紙は、搬送
ローラ100,101、搬送路104、レジストレーションロール
105等により構成される給紙手段により感光体108に導か
れ、トナー像が転写された後、剥離ベルト109により剥
離されて、ターンロール140とターンベルト141の圧接部
に導かれてその搬送方向が変更されて、さらに、真空吸
着搬送手段115により定着手段に送られるようになって
いる。
(2−2) 試験 本発明者等は上記構成で実際に官製葉書を用いて試験
を実施した。この試験の原稿には、第9図に示すよう
に、両端部近傍に2.5lp(本/mm)で平行線を形成し、そ
の内側に1.8lpの間隔で平行線を形成し、その他所定箇
所に黒塗部を形成したものを用い、官製葉書に転写する
ことにより実施された。
その結果、従来よりも葉書後端の像抜け、後端像曲
り、及び後端スミアが大幅に改善されていることが確か
められた。
(2−3) ターンロール直径及び位置による効果 上記効果のうち後端像抜け、及び後端スミアの改善は
ターンロール140の直径と位置の最適化による効果であ
ると考えられる。
即ち、ターンロール140の直径がφ60mmとなってお
り、従来のターンロール直径φ36mmよりも大きくなって
おり、この部分を通過中の葉書の曲率が大きくなるか
ら、葉書が曲げられていることによる葉書内部に生じる
弾性力が小さく、葉書後端がレジストレーションロール
105とピンチロール107の圧接部を通過し終えたとき、あ
るいは、上側シュート127の先端部を通過し終えたとき
の反動(葉書が平な状態に戻ろうとするときの衝撃)が
少なく、葉書後端近傍に発生するスミアが少なくなって
いるものである。そして、ターンロール140は上側シュ
ート127先端と、ターンロール140の外周の接線が転写部
で感光体108表面から感光体中心側に0.5mmとなるように
設けられているから、葉書が転写部で感光体に接するよ
うになり、従来の如く葉書が転写部より上方で接して葉
書後端が転写部で感光体から離間するということが少な
くなり、葉書後端の像抜けが少なくなるものである。
(2−4) ガイド部材による効果 上記(2−2)の効果のうち後端像曲りの改善はガイ
ド部材を設けたことによる効果であると考えられる。
即ち、このガイド部材147により葉書が幅方向に渡っ
て一様に案内されることにより、葉書の走行が安定し、
葉書の搬送方向に対する傾斜が少なくなり、これによ
り、葉書後端の像曲がりが少なくなるものであると考え
られる。また、このガイド部材147は上側が切除されて
おり、葉書の幅方向に渡る案内はターンロール140とタ
ーンベルト141の圧接部の葉書進入側の一部でのみ行わ
れるようになっている。本発明者等の試験結果によれ
ば、ターンロール140とターンベルト141の圧接部全体で
葉書を案内する構成とした場合、葉書が該圧接部の比較
的下流側に至った際に葉書の比較的上流側の部分がガイ
ド部材から浮いてしまい、葉書後端に像ズレ(スミア)
が発生したため、このような形状にして、この問題を解
決したものである。
(2−5) その他の効果 また、従来は真空吸着搬送手段の一方の端部がこのガ
イド手段のある部分に位置していたが、本実施例ではこ
の部分にガイド部材147を設け、その後真空吸着搬送手
段に渡すように構成しているから、従来の如く、ターン
ロールと真空吸着搬送手段のベルトの周速度が一致しな
いことにより生じる用紙の斜行が減少し、これによる転
写不良、用紙詰まりの発生も解消されている。
(3) 第2実施例 (3−1) 構成 本発明第2の解決策を適用した静電印刷装置の要部構
成を第10図を参照して詳述する。第8図に示した上記第
1実施例と同一部分については同一の番号が付してあ
る。
用紙カセット等から送出された用紙は、一対の用紙搬
送ロール100,101により、上下案内板102,103によって形
成される搬送路104に沿って送られる。この搬送路104は
下流側に設けられたレジストレーションロール105が回
転を開始するまでの間用紙にループを形成して、用紙が
その内部で待機しうるようにほぼ三角形状の空間となる
ように上下案内板により形成されているとともに、下部
案内板103からは補助案内板106が突設されている。この
補助案内板106は用紙にループを形成する時のきっかけ
を作るもので、ほぼ山形をなしていて、一端側が搬送ロ
ール100側に枢着されているとともに、バネ等の付勢手
段で搬送路104内へ突出するように付勢されている。ま
た搬送されてきた用紙が厚手の場合は用紙の腰により下
方へ移動して、用紙に大きなループが形成されるように
なっている。
一方、搬送路104の下流に設けられたレジストレーシ
ョンロール105は軸部が複数の板バネ等の付勢手段で付
勢されているピンチロール107により均一に圧接され、
給紙信号により回転を開始して、用紙を上側及び下側シ
ュート127,128に沿って、順次感光体108側へ搬送するよ
うになっている。109は感光体108の一方の端縁近傍に設
けられた剥離ベルトであり、用紙の一側はこの剥離ベル
ト109の一部に乗り上げるようになっている。この剥離
ベルト109はステンレス等の金属薄板により形成され、
上端側は本体側ブラケット110に固定されて、その中間
部は感光体108の外周面に沿って湾曲されているととも
に、中間部よりやや上方に上記湾曲と反対方向に湾曲す
る舌片111が切起し形成されていて、用紙先端がこの舌
片111に案内されて感光体108の表面から順次剥離される
ようになっている。
112は転写器であり、転写器112は感光体108側が開口
されたシールドケースの両端側に絶縁ブロックが設けら
れていて、これら絶縁ブロックの間に2本のコロトロン
ワイヤ113,114が張設されて構成されている。シールド
ケースの開口部には用紙の先端が進入するのを阻止する
ため、ガイドが各用紙サイズ毎に斜めに設けられてい
る。転写器112により感光体108上のトナー像が転写さ
れ、剥離ベルト109で感光体108から剥離された用紙は、
ターン手段160により用紙の搬送方向が変更されて、真
空吸着搬送手段115に導かれ、この真空吸着搬送手段115
によりその下流側に設けられている定着手段へと搬送さ
れる。真空吸着搬送手段115は図示しない駆動手段によ
り回転駆動される駆動軸116に複数のプーリ117が一体的
に取り付けられ、これと図示しない従動ロールに渡って
複数の無端状のベルト126が巻回されて構成されてい
る。
ターン手段160は第1ターンロール161、第2ターンロ
ール162、ターンベルト163により構成されている。第1
ターンロール161は、図示しない駆動手段に回転駆動さ
れる駆動軸164に一体的に取り付けられているととも
に、前記剥離ベルト109の舌片111に対応する位置に設け
られている。第1ターンロールの161の下流側には、第
2ターンロール162が設けられており、この第2ターン
ロール162は第1ターンロール161と同一の形状であり、
タイミングベルト165により第1ターンロール161に従動
して回転するようになっている。これら第1及び第2タ
ーンロール161,162の上方には、無端状のターンベルト1
63が設けられており、ターンベルト163は三角形の各頂
点に位置するように配設された3個のプーリ166,167,16
8に巻回され、自らの張力により上記第1及び第2ター
ンロール161,162の双方の外周面に圧接されている。第
1及び第2ターンロール161,162の直径はφ36mmに形成
されているとともに、第1ターンロール161は、上側シ
ュート127の先端と第1ターンロール161外周との接線が
転写部で感光体108表面に接するような位置に配置され
ている。
第1ターンロール161の軸方向側方には、図示はして
いないがガイド部材が設けられている。このガイド部材
は第1ターンロール161と同一直径で用紙搬送路幅方向
に渡る円柱状の部材で形成され、第1ターンロール161
の駆動軸164上に一体的に取り付けられている。このガ
イド部材は駆動軸164と同軸上に該駆動軸164の回転とは
無関係に固定しても良い。又、このガイド部材は用紙搬
送路幅方向に渡って分割して配設することができる。
尚、第2ターンロール162の軸方向側方にはこのような
ガイド部材は設けず、この部分は空間となっている。
然して、用紙トレイ等から送出された用紙は、搬送ロ
ーラ100,101、搬送路104、レジストレーションロール10
5等により構成される給紙手段により感光体108に導か
れ、トナー像が転写された後、剥離ベルト109により剥
離されて、第1ターンロール161及び第2ターンロール1
62とターンベルト163の圧接部に導かれてその搬送方向
が変更され、さらに、真空吸着搬送手段115により定着
手段に送られるようになっている。
(3−2) 最適化 上記構成におけるターン手段160の構成を最適化する
ために本発明者等が実施した最適化試験について説明す
る。
本最適化試験は以下に示すテストパラメータをそれぞ
れ適宜変更して、実際に官製葉書を用いて画像を形成
し、葉書後端部近傍の像抜け、及びスミアの発生を目視
で確認することにより実施した。この試験を実施するた
めの原稿には、第9図に示すように、その両端部近傍に
2.5lp(本/mm)及び1.8lpで平行線を形成し、その他所
定箇所に黒塗部を形成したものを用いている。また、第
11図は本最適化試験を実施するために用いた静電印刷装
置の要部構成及びテストパラメータを模式化して図示し
たものであり、以下の説明において適宜参照されたい。
(3−2−1) テストパラメータ 第1ターンロールの位置 第1ターンロールと感光体のそれぞれの中心を結ぶ線
と水平とのなす角度をθ、上側シュート先端と第1ター
ンロール外周との接線の転写部からの離間寸法(感光体
表面から感光体中心方向への離間寸法)をlとして、以
下の4つを設定した。
#1:θ=30゜、l=2.5mm(従来の位置)、 #2:θ=27゜、l=2.5mm、 #3:θ=30゜、l=0.5mm、 #4:θ=25゜、l=0.0mm(第2実施例の位置)、 第1ターンロール及び第2ターンロールの中心を結ぶ
線と水平とのなす角度α(以下この角度をターンロール
角度という)は、 α=13゜,33゜,53゜とした。
ターンベルトが巻回されている3つのプーリのうち第
2ターンロール側のプーリと第2ターンロールの中心を
結ぶ線と鉛直とのなす角度β(以下この角度をラップア
ングルという)は、 β=10゜,30゜とした。
(3−2−2) 試験結果 第12図(a)〜(c)に本試験の結果を示す。(a)
は葉書後端近傍の像抜け、(b)は葉書後端から50mm付
近のスミア、(c)は葉書後端から30mm以内のスミアに
ついて観察した結果である。同図中−より上段は未使用
の官製葉書の表面に印刷した場合の結果であり、下段は
表面に印刷後裏面に印刷した場合の結果を示している。
また、(a)図中、記号○は抜け無、記号△はやや濃度
低下、記号×は抜け発生を示しており、上段及び下段と
もそれぞれ4枚実施した平均を示し、各段の3つの記号
のうち左はIN側(第9図の黒塗部イを観察したもの)、
中央は(第9図の黒塗部ロを観察したもの)、右はOUT
側(第9図の黒塗部ハを観察したもの)を示している。
(b)及び(c)図中、記号○は発生無、記号△はやや
発生、記号×は発生を示している。この観察は第9図の
1.8lp(ニ)を観察したものであり、記号1つについて
1枚の観察結果を示している。
また、第13図(a)〜(c)は上記テスト結果を各パ
ラメータ毎に集計したグラフであり、第1ターンロール
位置(#1〜#4)、ターンロール角度(α)、ラップ
アングル(β)について、全体を100としたときの記号
○,△,×の数の割合を棒グラフにしたものである。ま
た、同図中ρを寄与率を示しており、**は危険率1
%、*は危険率5%、記号無は危険率5%以上を示して
いる。
このグラフより、以下の結論を導き出すことができ
る。葉書後端近傍に発生するスミア及び像抜けに対する
第1ターンロール位置は#4が最も良好であり、ターン
ロールアングルについては特にスミアに対して53゜が良
好である。ラップアングルについては、葉書後端に発生
するスミア及び像抜けに対しては影響が少ない。従っ
て、下流側に設けられる搬送手段の位置に応じて適宜選
択すれば良いことがわかる。
(3−2−3) 考察 本実施例構成は上記の結果を採用してターンロール位
置等を最適化したものであり、従来よりも葉書後端の像
抜け、及び後端スミアが大幅に改善される。以下、この
構成と効果との因果関係を考察する。
本実施例構成では、第1ターンロール161と第2ター
ンロール162のそれぞれの中心を結ぶ線が水平に対して5
3゜としており、感光体108から葉書が剥離された後の搬
送経路が従来構成よりもその曲率が大きいから、葉書が
曲げられていることによる葉書内部に生じる弾性力が小
さく、用紙後端がレジストレーションロール105とピン
チロール107の圧接部を通過し終えたとき、あるいは、
上側シュート127の先端部を通過し終えたときの反動
(葉書が平な状態に戻ろうとするときの衝撃)が少なく
なり、葉書後端近傍に発生するスミアが少なくなってい
るものと考えられる。そして、第1ターンロール161は
上側シュート127先端と、第1ターンロール161の外周と
の接線が転写部で感光体108に接するように設けられて
いることにより、葉書が転写部で感光体に接するように
なり、従来の如く葉書が転写部より上方で接して葉書後
端が転写部で感光体から離間するということが少なくな
り、葉書後端の像抜けが少なくなるものと考えられる。
(3−3) ガイド部材による効果 本実施例に採用されているガイド部材(第1ターンロ
ール側方に設けられているもの)による効果としては、
葉書が感光体から剥離された後、葉書その一方の側端縁
のみに第1図及び第2ターンロールとターンベルトによ
り駆動力が与えられるようになっているので、このよう
なガイド部材を設けない場合に、葉書の駆動側と反対側
が遅れてしまい、葉書がスキュー(斜行)することによ
って像曲りやジャム等の障害を発生していたが、このガ
イド部材によって葉書は幅方向に渡って一様に案内さ
れ、安定して搬送されるから、葉書後端近傍の像曲り等
を無くすことができる。
一方、本実施例においては、第2ターンロールの側方
にはガイド部材を設けていない。本発明者等は第2ター
ンロール側方にガイド部材を設けるべきか否かの有効性
を判断するために、第2ターンロールの側方にも第1タ
ーンロール側方に設けたガイド部材(以下第1ガイド部
材)と同様のガイド部材(以下第2ガイド部材)を設け
て試験を実施した。そして、第14図に示すような結果を
得た。同図は葉書後端で発生した像ズレについてもので
あり、これ以外のスミア等については第2ガイド部材の
影響はほとんど無かった。同図において、ホは葉書への
印刷を16回実施し、その印刷状態を目視で確認して像ズ
レの発生レベルに応じてスコア(数の多い方が良好)を
つけ、これを平均したものであり、ヘはこれに基づいて
計算したS/N比である。
同図から明らかなように、第2ターンロール側方にガ
イド部材を設けると、像ズレの発生量が多くなる。これ
は第2ガイド部材によって葉書が力を受け、これによっ
て、第1ガイド部材の部分で葉書が第1ガイド部材から
浮いてしまうことにより発生するものと考えられる。こ
れはターンロール角度(α)が大きくなるほど顕著にな
ることも確認されている。
(3−4) その他の効果 また、本実施例のような構成を採用することにより、
従来の構成において、ターンロールと真空吸着搬送手段
のベルトの周速度が一致しないことにより生じていた用
紙の斜行が減少し、これによる転写不良、用紙詰まりの
発生も解消することができる。
発明の効果 本発明による静電印刷装置は以上詳述したように構成
したので、葉書等の厚紙を用いた場合であってもスミア
等の無い良好な印刷を行うことができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用するのに適した静電印刷装置の全
体構成図、 第2図は静電印刷装置の外観斜視図、 第3図は感光体ユニットの側面図、 第4図はマスクプレートの断面図、 第5図はスクロールドラム駆動機構及び感光シート巻き
上げ機構の断面図、 第6図は第5図のVI−VI線断面図、 第7図は第5図のVII−VII線断面図、 第8図(a)は第1実施例の要部構成図、 第8図(b)は第1実施例のガイド部材の構成を示す
図、 第9図は試験に用いた原稿を示す図、 第10図は第2実施例の要部構成図、 第11図は第2実施例の最適化試験に用いた静電印刷装置
の要部構成及びテストパラメータを示す図、 第12図は最適化試験の結果を示す図であり、 (a)は葉書後端近傍に発生した像抜けについて、 (b)は葉書後端から50mm付近に発生したスミアについ
て、 (c)は葉書後端から30mm以内に発生したスミアについ
ての結果を示している。 第13図(a),(b)及び(c)は第12図の結果をパラ
メータ毎に集計した図、 第14図は第2ガイド部材の効果を示す図、 第15図は従来技術の構成図である。 105……レジストレーションロール、 108……感光体、 109……剥離ベルト、 111……舌片、 112……転写器、 115……真空吸着搬送手段、 140……ターンロール、 141……ターンベルト、 147……ガイド部材、 161……第1ターンロール、 162……第2ターンロール、 163……ターンベルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/14 G03G 15/00 518 G03G 15/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドラム状の感光手段に用紙を導くシュート
    と、感光手段上に担持されたトナー像を用紙に転写する
    転写手段と、用紙を感光手段から剥離するために該用紙
    の片側縁部に作用するように設けられた剥離手段と、ロ
    ール及び少なくとも2個のプーリに巻回され該ロールに
    圧接する無端状のベルトからなり該剥離手段により剥離
    された用紙の剥離手段側縁部に搬送力を与える用紙搬送
    手段とを、これらの手段で構成される用紙搬送経路が概
    略U字形状を描くように配設した静電印刷装置におい
    て、 前記用紙搬送手段のロール径を概略φ60mmとし、該ロー
    ルは前記シュート先端と該ロール外周との接線が転写部
    で感光手段表面から感光手段中心側に0〜0.5mmとなる
    ように設けられていることを特徴とする静電印刷装置。
  2. 【請求項2】前記用紙搬送手段のロールの軸方向側方
    に、該ロールとベルトとの圧接部により形成される用紙
    搬送経路のうち用紙搬送方向上流側の部分でのみ該用紙
    を幅方向に渡って案内するように形成されたガイド部材
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の静電印刷装
    置。
  3. 【請求項3】ドラム状の感光手段に用紙を導くシュート
    と、感光手段上に担持されたトナー像を用紙に転写する
    転写手段と、用紙を感光手段から剥離するために該用紙
    の片側縁部に作用するように設けられた剥離手段と、第
    1ロール及び少なくとも2個のプーリに巻回され該第1
    ロールに圧接する無端状のベルトからなり該剥離手段に
    より剥離された用紙の剥離手段側縁部に搬送力を与える
    用紙搬送手段とを、これらの手段で構成される用紙搬送
    経路が概略U字形状を描くように配設した静電印刷装置
    において、 前記第1ロールの下流側に該第1ロールに連動する第2
    ロールを設け、前記ベルトを第1及び第2ロールに渡っ
    て圧接するようになし、 前記用紙搬送手段の第1ロールの軸方向側方に、該第1
    ロールと概略同一径で用紙を幅方向に渡って案内する固
    定され、又は該第1ロールと一体的に回転されるガイド
    部材を設けると共に、 前記第2ロールの軸方向側方には、用紙案内用の部材は
    設けず、空間となるようにしたことを特徴とする静電印
    刷装置。
  4. 【請求項4】前記転写手段を感光手段の軸芯を通る水平
    線上近傍に位置するように配置し、前記シュートを該転
    写手段の下側に、前記用紙搬送手段を該転写手段の上側
    に位置するように配設し、前記第1ロールを前記シュー
    ト先端と第1ロール外周との接線が転写部で感光手段表
    面から感光手段中心側に0〜0.5mmとなるように設け、
    該第1ロールと第2ロールをそれぞれの軸芯を通る線が
    水平に対して概略53゜となるように配置したことを特徴
    とする請求項3記載の静電印刷装置。
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