JP2953802B2 - 耕うん機の動力伝達装置 - Google Patents

耕うん機の動力伝達装置

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JP2953802B2
JP2953802B2 JP3047685A JP4768591A JP2953802B2 JP 2953802 B2 JP2953802 B2 JP 2953802B2 JP 3047685 A JP3047685 A JP 3047685A JP 4768591 A JP4768591 A JP 4768591A JP 2953802 B2 JP2953802 B2 JP 2953802B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行用伝達装置及び作
業用変速装置を備えた耕うん機の動力伝達装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の耕うん機の動力伝達装置
では、一般に、特開昭63−82827号公報や実開平
2−85064号公報に記載されるように、ミッション
ケース内に常時かみ合う又は摺動によりかみ合う動力分
配用の歯車群を収容し、その歯車群を介して、動力伝達
用プーリから入力される動力を走行用変速装置と作業用
変速装置とに分配している。また、実開平2−1433
26号公報や実公昭52−67805号公報に記載され
るように、無段変速装置(油圧伝導装置)を備えたもの
も一部に見られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の一般的な動力伝達装置を備える耕うん機では、走行
用及び作業用のそれぞれの変速切換段数が多くて、構造
が複雑化し、かつ、変速操作が煩わしく、未熟練者、婦
女子などの運転を困難にしている。また、油圧伝導装置
を備えるものはかかる欠点はないものの、油もれ、シー
ル性などに問題がある。
【0004】そこで、本発明は、このような問題を解決
するために創案されたもので、変速部の構造の簡易化、
変速操作の簡単容易化、シール性の向上、油もれの防止
等を図ることのできる耕うん機の動力伝達装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、請求項1に依れば、ミッションケースの一方
の側面の外側から内側に突出して設けられた動力伝達入
力軸により駆動される走行用伝達装置と作業用変速装置
とを有する耕うん機の動力伝達装置において、前記動力
伝達入力軸と前記走行用伝達装置との間に介在する無段
変速装置を前記ミッションケースの他方の側面に設け、
該無段変速装置の入力軸及び出力軸を同方向に前記ミッ
ションケース内に突出させ、前記無段変速装置の前記入
力軸と前記動力伝達入力軸とを中間連結装置を介して連
結し、前記作業用変速装置の動力取出軸を前記ミッショ
ンケースの前記他方の側面から外側に突出させ、前記動
力伝達入力軸と前記作業用変速装置の動力取出軸とを前
記無段変速装置を介さずに直接連結させる一方、前記無
段変速装置の前記出力軸と前記走行用伝達装置とを連結
させ、前記動力取出軸と連結する前記動力伝達入力軸の
径を前記無段変速装置の前記入力軸の径より大きく形成
したことを特徴とする。
【0006】又、請求項3に依れば、ミッションケース
の一方の側面の外側から内側に突出して設けられた動力
伝達入力軸により駆動される走行用伝達装置と作業用変
速装置とを有する耕うん機の動力伝達装置において、前
記動力伝達入力軸と前記走行用伝達装置との間に介在す
る無段変速装置を前記ミッションケースの他方の側面に
設け、前記動力伝達入力軸に前記無段変速装置の入力軸
を連結させ、該無段変速装置の入力軸と同方向に前記ミ
ッションケース内に突出させた前記無段変速装置の出力
軸と走行用出力軸(O5)との間の前記走行用伝達装置
に動力断続装置を設け、前記作業用変速装置の動力取出
軸を前記ミッションケースの前記他方の側面から外側に
突出させ、前記動力伝達入力軸と前記作業用変速装置の
動力取出軸とを前記無段変速装置を介さずに直接連結さ
せる一方、前記無段変速装置の前記出力軸と前記走行用
伝達装置とを連結させ、前記動力取出軸と連結する前記
動力伝達入力軸の径を前記無段変速装置の前記入力軸の
径より大きく形成したことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記請求項1の構成において、大きな作業トル
クがかかる作業用変速装置はミッション入力軸11(O
1)あるいは連結カラー(部)O9にギア等を介して直に
連結し、入力軸を太くし補強している。しかし、あまり
トルクがかからない走行用伝達装置と入力軸間を連結し
たHSTの入力軸はミッション入力軸と一体にせず分割
し、HST入力軸に作業用トルクを直にかからない構造
としたため、HST入力軸を細くでき、かつそれによっ
てHST本体を小型化できた。又、無段変速装置の入出
力軸は共に同方向でミッションケース内にのみ突出して
いるから外部に油の漏れがなく、運転者は一本の走行レ
バーの操作で前記無段変速装置を介して適正な走行速度
を容易に選定でき、そして、作業状態は従来同様にギア
からなる作業用変速装置を介して適正に操作することが
できる。その際、無段変速装置は機体の幅を狭く設定す
る場合の均衡を図るバランサとしても作用する。また、
請求項3の構成によれば、無段変速装置と走行用伝達装
置との連繋を動力断続装置を介して切断することによ
り、走行側をフリーにし、耕うん機の人力等による自由
な走行ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0009】図1は本発明に係る耕うん機の動力伝達装
置の一実施例を示した縦断面図であり、1はトランスミ
ッションケース、2は静油圧無段変速装置(以下、「H
ST」と略称する)、3は動力伝達用プーリ、4は走行
用伝動ケース、5は作業用伝動ケースである。
【0010】トランスミッションケース1は、左右の分
割ケース6,7を突き合せてボルト8で締結して組立て
られ、内部に作業用変速装置9と走行用変速装置10
(走行用伝達装置ともいう)とが組込まれている。
【0011】該トランスミッションケース1内には右側
の分割ケース6の外方より動力伝達用入力軸11
(O1)が嵌入してその一端部12が分割ケース6内に
臨み、その動力伝達用入力軸11の前記分割ケース6か
ら外部に突出した他端部に動力伝達用プーリ3が付設さ
れている。この動力伝達用入力軸11(O1)の一端部
12は、後述するように、HST2を経由して走行用変
速装置10に、HSTを経由せず作業用変速装置9に夫
々連結されている。
【0012】即ち、トランスミッションケース1内に臨
む動力伝達用入力軸11(O1)の端部12の周縁には
ギアG1が形成され、該ギアG1は作業用変速装置9の作
業用カンウター軸O6にスプライン結合されたギアG10
と噛合っている。
【0013】前記作業用カウンター軸O6には、またロ
ータリ等の作業機を正転させる正転用シフタギア(ロー
タリ正逆転用シフタギア)G11がスプライン嵌合される
と共にこれに隣接して作業機を逆転させるスプロケット
2が遊嵌されている。該スプロケットS2と前記シフタ
ギアG11との対向面にはドッグクラッチ13を構成する
爪14が夫々形成されている。該シフタギアG11は図示
しないシフトフォークにより前記作業用カウンター軸O
6上を摺動して作業用動力取出軸O7に遊嵌されたギアG
12と噛合うようになっている。
【0014】この遊嵌されたギアG12の側方にはスプロ
ケットS3が一体に形成されており、該スプロケットS3
と前記作業用カウンター軸O6側のスプロケットS2には
チェーンCが掛け廻されている。
【0015】この動力取出軸O7側のスプロケットS3
側方における該動力取出軸O7部には作業機への動力断
続用のクラッチ環(シフタ)15がスプライン嵌合しコ
イルバネ16を介し前記スプロケットS3側に付勢さ
れ、ドッグクラッチ方式により前記スプロケットS3
係合離脱可能となっている。17は該スプロケットS3
と前記クラッチ環15との各対向面に夫々形成される爪
である。
【0016】前記動力取出軸O7の一端は左側分割ケー
ス7から外部に突出しその突出端にスプロケットS4
設けられ作業用伝動ケース5内に配されている。
【0017】他方、前記動力伝達用入力軸11(O1
の端部12には同芯に突出するスプライン軸18が一体
に形成され、該スプライン軸18には内面にスプライン
を有する筒状の軸(連結カラー)O9が嵌合され、該カ
ラーO9には、さらに、後述するHST2の無段変速用
入力軸O8がスプライン嵌合して連結されている。この
ようにスプライン軸18と筒状の軸O9は動力伝達入力
軸11と同一直線上に配された中間連結装置を構成して
いる。
【0018】HST2は左側の分割ケース7の外側面に
装着され、該HST2の入力軸O8及びそれの出力軸O2
は共に同方向に平行に延びそれらの端部19,20が前
記左側の分割ケース7内すなわちトランスミッションケ
ース1内に臨んでいる。
【0019】このトランスミッションケース1内に臨む
無段変速用出力軸O2の端部20にはギアG2が付設さ
れ、該ギアG2は走行用伝達装置10のカウンター軸O3
に固定されたギアG3と噛合っている。該カウンター軸
3にはまた、高速用ギアG4及び低速用ギアG5を一体
に備えている切換シフタギア21(動力断続装置)が摺
動自在にスプライン嵌合し、ミッションケースの近傍に
設けた走行用副変速レバー58により高速・中立・低速
に切換可能となっている。
【0020】即ち、該高低速用切換シフタギア21は中
間軸O4の左右端部に固定された高速ギアG6及び低速ギ
アG7に噛合可能となっており、それらいずれかを選択
して噛合わせることにより該中間軸O4の中間部に固定
された常時噛合ギアG8を介し、走行用出力軸O5に走行
用の動力が伝達される。G9は走行用出力軸O5に固定さ
れ、常時噛合ギアG8と噛合う常時噛合ギアである。
又、前記カウンター軸O3上に設けられた切換シフタギ
ア21の変わりに、ドッグクラッチ用ギアを設け、この
ギアが高速ギアG6か低速ギアG7のどちらかと常噛状態
となるクラッチで動力を断続する場合も考えられる。こ
れは主に一輪管理機に使用される。
【0021】この走行用出力軸O5の一端部は右の分割
ケース6から外部に突出し、その突出端には走行用伝動
ケース4内に配されたスプロケットS1が設けられてい
る。前記切換シフタ21が中立位置に移動したときに
は、動力伝達入力軸11(O1)は回転したまま、走行
用変速装置10は作動を停止し、フリー状態となる。従
って、手動で耕うん機を押し引きして前後に移動させる
ことが可能となる。
【0022】左側分割ケース7の外側面に取付けられる
HST2は、該外側面に直接接合された基板22と、該
基板22を貫通して前記左側分割ケース7内まで同方向
に延びる無段変速用入力軸O8及び無段変速用出力軸O2
と、これら各軸O8,O2を中心にして前記基板22の外
側に配設された油圧ポンプ23及び油圧モータ24と、
これら油圧ポンプ23及び油圧モータ24を収容しかつ
前記各軸O8,O2を軸支して前記基板22に一体的に取
付けられる一つのケース25とで主に構成され、このケ
ース25と基板22とはボルト等で固定されている(図
示せず)いわゆる一体型のものである。
【0023】具体的には、油圧ポンプ23は、無段変速
用入力軸O8に固定されたシリンダブロック26と、該
ブロック26の軸芯廻りに円陳状に配置され、外側に開
放する複数の軸方向のプランジャ孔27と、該孔27に
出没自在に嵌挿されたプランジャ28と、各プランジャ
28の出没ストロークを自在に調整する可動斜板29と
で構成される。そして各プランジャ孔27のヘッド側は
図4に示すように、例えば前進する場合、基板22内等
に形成された油回路36の高圧用ポート37a及び低圧
用ポート38aに連通可能となっており、また可動斜板
29の傾斜角度は図5,図6に示す変速レバー30及び
微調整変速ノブ31で無段に調整されるようになってい
る。又、傾斜の前後切換は走行用前後進切換レバー57
で行なう。
【0024】他方、油圧モータ24は、無段変速用出力
軸O2に固定されたシリンダブロック32と、該ブロッ
ク32の軸芯廻りに円陳状に配置される上記同様のプラ
ンジャ孔33と、同じくプランジャ34と、各プランジ
ャ34の出没ストロークを一定にする固定斜板(モータ
回転斜板)35とで構成される。そして、この各プラン
ジャ孔33のヘッド側も上記同様図4に示すように基板
22内等に形成された油回路36の高圧用ポート37b
及び低圧用ポート38bに連通可能となっている。
【0025】この油回路36は、図4に示すように、油
圧ポンプ23と油圧モータ24とが高圧油路37及び低
圧油路38で接続されるが、これら高圧油路37と低圧
油路38とは共通のオイルフィルタ39及びトロコイド
ポンプ40(図3)を備え、かつミッションケース1に
連通する油路42(図3)によってオイルタンクを兼ね
るミッションケース1に連通し、油を補給されるように
なっており、また、リリーフバルブ43を備える油路4
4によってミッションケース1に余分な油を一定圧以上
になると放出するようになっている。可動斜板29が前
後に傾斜したときのみこの油回路36にオイルが流れ、
中立のときは油回路のオイルの流れが止まる。なお、図
2,図3において、45はトロコイドケース、46は吸
入側ポート、47は送給側ポート、48はポンプ室プレ
ート、49はポンプ室である。
【0026】又、油圧モータ24の出力軸O2を逆転さ
せるには、斜板29を反対側にたおすと、油回路36内
の流れが逆になり、油路38が高圧側、油路37が低圧
側となる。
【0027】図5,図6は、前述した動力伝達装置を装
着した一輪型耕うん機の平面図及び側面図である。
【0028】図において、50はハンドルで、その左側
グリップ51近傍には前記変速レバー30が設けられて
前記HST2の油圧ポンプにおける可動斜板29に連繋
し、それの大まかな角度調整を行なうようになってお
り、また、前記左側グリップ51近傍には前記微調整変
速ノブ31が設けられて同様に前記可動斜板29に連繋
し、それの微細な角度調整をその左側グリップ51を握
ったまま親指等の指のみで行なえるようになっている。
また、この左側グリップ51にはメインクラッチレバー
52が設けられて前記動力伝達装置の入力軸11
(O1)への動力の断続を行なうようになっている。具
体的には、エンジン60のプーリ65とプーリ3に掛廻
されるベルト53に当接自在のテンションローラ54が
作用し該ベルト53の緊張度を調整するようになってい
る。
【0029】一方、前記ハンドル50の右側グリップ5
1近傍には前記ロータリ用のクラッチ環15に連繋する
クラッチレバー55が設けられ、ロータリ56への動力
の断続を行なうようになっている。
【0030】また、図5,図6において、57は走行用
前後進切換レバーで、上記HST2による変速に加えて
メカニカルに変速する装置を設けた場合の操作部であ
り、HST2の変速レバー30と変速ノブ31と間接的
に連動し、可動斜板29の正逆の向きを変えるものであ
り、58は副変速レバーで走行用シフタギア21をカウ
ンター軸O3に対して左右に摺動させ、高、低速に切換
えるものである。又、シフタギアの替わりにクラッチ付
き固定ギアを用いた場合は、58は副クラッチレバーと
する。
【0031】更に同図において、59はロータリ正逆転
切換レバーで、前記動力伝達装置の作業用変速装置9に
おけるロータリ正逆転用シフタギアG11に連繋してロー
タリ56を正逆転させるようになっている。
【0032】なお、図5,図6において、60はエンジ
ン、61はエアクリーナ、62はマフラー、63は車
輪、64は抵抗杆である。
【0033】次に、上述のように構成した一輪型耕うん
機の動力伝達装置の作用を説明する。 今、図6に示す
一輪型耕うん機を圃場の耕うん整地作業に使用するもの
として、エンジン60を始動し、メインクラッチレバー
52を握って、メインクラッチ54を接続させると、動
力が伝動ベルト53、動力伝達プーリ3を介して動力伝
達入力軸11(O1)に伝達され、図1において、該入
力軸11(O1)から作業用変速装置9側と走行用伝達
装置10側へ分配される。
【0034】作業用変速装置9では、伝動プーリ3から
入力される動力はHSTを経由することなく軸11(O
1)→ギアG1→ギアG10→軸O6→ギアG11→ギアG12
→シフタ15→軸O7→スプロケットS4を経た正回転系
の動力として、また、軸11(O1)→ギアG1→ギアG
10→軸O6→スプロケットS2→チェーンC→スプロケッ
トS3→シフタ15→軸O7→スプロケットS4を経た逆
回転系の動力として夫々ロータリ56に伝導される。
【0035】他方、走行用伝達装置10では、伝動プー
リ3から入力され軸O1→軸O9→軸O8の順序で伝達さ
れる動力がHST2を経由する間に無段に変速され、こ
の変速動力が軸O2→ギアG2→ギアG3→軸O3→ギアG
4→ギアG6→軸O4→ギアG8→ギアG9→軸O5→スプロ
ケットS1の順で形成される高速系の変速歯車系路を経
て、または、軸O2→ギアG2→ギアG3→軸O3→ギアG
5→ギアG7→軸O4→ギアG8→ギアG9→軸O5→スプロ
ケットS1の順で形成される低速系の変速歯車系路を経
て正回転または逆回転の動力として夫々走行車輪63に
伝導される。
【0036】その際の正回転または逆回転の動力は、図
5,図6に示す走行用前後進切換レバー57を前進側ま
たは後進側に傾動させ、かつこれに連動しており、レバ
ーを前方にたおすと高速、後方にいっぱいにたおすと中
立(停止)になる変速レバー30に連繋しているポンプ
可動斜板29の角度を変速レバー30で大まかに変え、
また、変速ノブ31を回動させることにより、前記傾斜
角度を微細に変えることによって得られる。
【0037】具体的には、変速レバー30、変速ノブ3
1及び走行用前後進切換レバー57の操作により図1に
示すようにポンプ可動斜板29は図示しない回動軸を枢
軸として前進・中立・後進のために傾斜角度を任意に変
え、HSTを作用させる。以下、HSTの作用を詳述す
る。
【0038】図1において、ポンプ軸即ち無段変速用入
力軸O8が回転すると、これと一体となって油圧ポンプ
23のシリンダブロック26も回転し、このシリンダブ
ロック26の複数のプランジャ孔27に嵌挿されている
各プランジャ28は往復運動するが、このプランジャ2
8の往復動のストロークは可動斜板29の傾斜角度によ
って決定される。例えば、前進の場合その傾斜角度が大
きいほどポンプの油流量を増大させ油圧モータ24へ高
圧油路37を通して送られる油量が増加し、モータ軸即
ち無段変速用出力軸O2の回転数が増大する。その回転
に使用されたオイルは低圧油路38を通り油圧モータ2
4から油圧ポンプ23側へ送られる。
【0039】その際、このHST2からミッションケー
ス内へリークした油はミッションケース1内からオイル
フィルタ39、チャージポンプ40を介して油圧ポンプ
23に補給され、他方、チャージポンプ40で送った余
分な油は一定圧以上になるとリリーフバルブ43を経由
してミッションケース1内に戻される。
【0040】また、油圧ポンプ軸即ち無段変速用入力軸
8も、油圧モータ軸即ち無段変速用出力軸O2もHST
ケース25の外側に露出せず、ミッションケース1内に
のみ突出しているので、これらを伝わる油も全てミッシ
ョンケース1内に戻される。
【0041】油圧モータ24は斜板35が固定になって
いるため、油圧ポンプ23側から油が導かれると、その
油はそこのプランジャ34に作用して固定斜板35を押
圧しその斜板面を滑り降り、この滑り降りの動作がその
プランジャ34を収容しているシリンダブロック32を
回動させ、したがってこのシリンダブロック32と一体
的に嵌合している無段変速用出力軸O2を回転させる。
その回転数は油量が増加するほど増大する。
【0042】従って、この無段変速用出力軸O2に連繋
する走行輪63はHST2で無段に変速されて走行する
ことになる。
【0043】なお、HST2では、油圧ポンプ23と油
圧モータ24とは、可動斜板29と固定斜板35とを除
き、構造は全く同じであるが、作用は丁度逆になる。従
って、前述のように高圧側の圧油によってポンプ側から
モータ側に高圧油が流れ、反対に低圧油はモータ側から
ポンプ側へ戻る。そのため、油圧閉回路では、斜板29
を中立にした時HSTはブレーキ作用がある。従って、
耕うん機を前後に手動で動かす場合には、走行用変速装
置10のカウンター軸O3に設けたシフタギア21を中
立にすることにより、又、シフタギア21の替わりにク
ラッチ付ギアならクラッチを断にすることにより、車輪
63をHST2からフリーにすることで、耕うん機を手
動で動かすことができる。このフリー状態の耕うん機の
手動操作は、メインクラッチ54を切断しプーリ3をフ
リー状態にして耕うん機を手動で動かす場合に比べHS
Tにかかる反力が作用しないから、より軽快に行われ
る。なお、前述した実施例では左側分割ケース7の外側
面にHST2を取付けたが、その左側分割ケース7自体
の内部にHST2を組込めるススペースを有する構造に
成形することもできる。このように成形された左側分割
ケース7内にHST2を組込めば、HST2のシール性
は全て解決され、動力伝達装置全体としても、より一層
シール性が向上し、オイル漏れ防止に大きく寄与する。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
よれば、ミッションケースの一方の側面の外側から内側
に突出して設けられた動力伝達入力軸により駆動される
走行用伝達装置と作業用変速装置とを有する耕うん機の
動力伝達装置において、前記動力伝達入力軸と前記走行
用伝達装置との間に介在する無段変速装置を前記ミッシ
ョンケースの他方の側面に設け、該無段変速装置の入力
軸及び出力軸を同方向に前記ミッションケース内に突出
させ、前記無段変速装置の前記入力軸と前記動力伝達入
力軸とを中間連結装置を介して連結し、前記作業用変速
装置の動力取出軸を前記ミッションケースの前記他方の
側面から外側に突出させ、前記動力伝達入力軸と前記作
業用変速装置の動力取出軸とを前記無段変速装置を介さ
ずに直接連結させる一方、前記無段変速装置の前記出力
軸と前記走行用伝達装置とを連結させ、前記動力取出軸
と連結する前記動力伝達入力軸の径を前記無段変速装置
の前記入力軸の径より大きく形成したので、動力取出軸
を無段変速装置が設けられた側面と同一のミッションケ
ースの側面から突出させたことによりミッションケース
両側の幅を狭くすることができ、ミッションケースの両
側に動力伝達入力軸、無段変速装置および動力取出軸を
バランスよく配設することができ、耕うん作業を容易に
できる。また、動力伝達入力軸からの従来の動力分配用
変速歯車群を排しても動力伝達入力軸を太くして剛性を
アップすることにより作業機からのショック時の大きな
トルクに耐えるようにすることができ、他方、無段変速
装置の入力軸を作業機からのトルクに比べ比較的小さい
走行トルクに耐えるように小径にすることができること
から、無段変速装置の全体構造を小型にできる。さら
に、無段変速装置をHSTとする場合、それの入出力軸
がミッションケース側に突出しているため、HSTケー
スのシール部分が比較的少なく、シール面からのオイル
漏れが少なくなる。このように、本発明では、作業機か
らの大きなトルクに耐える剛性を確保しつつ動力伝達装
置の全体構造を小型化することができ、耕うん作業を容
易にできる。
【0045】また、本発明では、請求項2によれば、動
力伝達入力軸と無段変速用入力軸とをこれら両軸を連結
する中間連結軸と同一直線上に配したので、動力取入れ
(パワートレイン)が簡素化されると共に、軸の支持構
造も簡単となり、そのため、ミッションケース及び軸等
の加工も容易化し、軸、軸受け、ギア等の部品点数も削
減できて製造コストの低廉化を図ることもできる。
【0046】さらに、本発明では、請求項3によれば、
ミッションケースに設けた動力伝達入力軸により駆動さ
れる走行用伝達装置と作業用変速装置とを有する耕うん
機の動力伝達装置において、前記動力伝達入力軸と走行
用伝達装置との間に無段変速装置を設け、前記動力伝達
入力軸に前記無段変速装置の入力軸を連結させ、該無段
変速用入力軸と同方向に前記ミッションケース内に突出
させた前記無段変速装置の出力軸と、走行用出力軸(O
5)との間の前記走行用伝達装置に動力断続装置を設け
たので、動力の入力を断って動力伝達入力軸をフリー状
態にして、耕うん機に手動で動かす動作、例えば耕うん
整地作業の枕地旋回をするとき、前進方向を手、腕で修
正するとき、あるいはホイールの着脱をするとき無段変
速装置が特にHSTである場合、油圧回路を開いてオイ
ルをミッションケースに戻るようにしても、残油圧によ
りHSTの出力軸に少なからずかかっている反力が、前
記動力断続装置を断に切換えることにより走行用伝達装
置をHSTからをフリーにすることで、作業者の手動で
の前後への押し引きの負荷を少なくし、その前後移動に
よる枕地旋回やホイールの着脱のメンテナンス等を容易
にして作業者の疲れを少なくすることができる。
【0047】また、無段変速装置を採用した場合に加
え、本発明では、請求項4によれば、無段変速装置の入
力軸及び出力軸のいずれか一側方に走行用伝達装置を、
他側方に作業用変速装置を設けたので、走行用変速ギア
群を大幅に削減できることで、ミッションケースの幅を
狭くでき、狭畝の作物間の管理作業が容易になる。さら
に、本発明では、請求項5によれば、無段変速装置とミ
ッションケースとの間にある該無段変速装置の入力軸上
にトロコイドポンプを設けたことにより構造を密にする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耕うん機の動力伝達装置の要部の
縦断面図である。
【図2】油圧ポンプにおける基板とトロコイドケースと
のポート形状の関係を示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】同上動力伝達装置の要部であるHSTの概念構
成図である。
【図5】同上動力伝達装置を備える一輪型耕うん機の平
面図である。
【図6】同上一輪型耕うん機の側面図である。
【符号の説明】
1 ミッションケース 2 油圧無段変速装置(HST) 9 作業用変速装置 10 走行用変速装置(走行用伝達装置も含む) O1(11) 動力伝達入力軸 O2 油圧無段変速用出力軸 O8 油圧無段変速用入力軸 21 シフトギア(動力断続装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−18726(JP,A) 実開 平2−135335(JP,U) 実開 平1−57965(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 17/00 A01B 33/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミッションケースの一方の側面の外側か
    ら内側に突出して設けられた動力伝達入力軸により駆動
    される走行用伝達装置と作業用変速装置とを有する耕う
    ん機の動力伝達装置において、 前記動力伝達入力軸と前記走行用伝達装置との間に介在
    する無段変速装置を前記ミッションケースの他方の側面
    に設け、 該無段変速装置の入力軸及び出力軸を同方向に前記ミッ
    ションケース内に突出させ、 前記無段変速装置の前記入力軸と前記動力伝達入力軸と
    を中間連結装置を介して連結し、 前記作業用変速装置の動力取出軸を前記ミッションケー
    スの前記他方の側面から外側に突出させ、 前記動力伝達入力軸と前記作業用変速装置の動力取出軸
    とを前記無段変速装置を介さずに直接連結させる一方、 前記無段変速装置の前記出力軸と前記走行用伝達装置と
    を連結させ、 前記動力取出軸と連結する前記動力伝達入力軸の径を前
    記無段変速装置の前記入力軸の径より大きく形成したこ
    とを特徴とする耕うん機の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記動力伝達入力軸と前記無段変速用入
    力軸とこれら両軸を連結する前記中間連結装置の連結軸
    とを同一直線上に配したことを特徴とする請求項1記載
    の耕うん機の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 ミッションケースの一方の側面の外側か
    ら内側に突出して設けられた動力伝達入力軸により駆動
    される走行用伝達装置と作業用変速装置とを有する耕う
    ん機の動力伝達装置において、 前記動力伝達入力軸と前記走行用伝達装置との間に介在
    する無段変速装置を前記ミッションケースの他方の側面
    に設け、 前記動力伝達入力軸に前記無段変速装置の入力軸を連結
    させ、 該無段変速装置の入力軸と同方向に前記ミッションケー
    ス内に突出させた前記無段変速装置の出力軸と走行用出
    力軸(O5)との間の前記走行用伝達装置に動力断続装
    置を設け、 前記作業用変速装置の動力取出軸を前記ミッションケー
    スの前記他方の側面から外側に突出させ、前記動力伝達入力軸と前記作業用変速装置の動力取出軸
    とを前記無段変速装置を介さずに直接連結させる一方、 前記動力取出軸と連結する前記動力伝達入力軸の径を前
    記無段変速装置の前記入力軸の径より大きく形成したこ
    とを特徴とする耕うん機の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記無段変速装置の入力軸及び出力軸の
    いずれか側方に前記走行用伝達装置を、他側方に前記
    作業用変速装置を設けたことを特徴とする請求項1また
    は請求項3記載の耕うん機の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記無段変速装置は油圧無段変速装置で
    あり、 前記無段変速装置と前記ミッションケースとの間にある
    該無段変速装置の入力軸上にトロコイドポンプを設けた
    ことを特徴とする請求項1または請求項3記載の耕うん
    機の動力伝達装置。
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