JP2909236B2 - 精製パラ−クミルフェノール - Google Patents

精製パラ−クミルフェノール

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JP2909236B2
JP2909236B2 JP3024560A JP2456091A JP2909236B2 JP 2909236 B2 JP2909236 B2 JP 2909236B2 JP 3024560 A JP3024560 A JP 3024560A JP 2456091 A JP2456091 A JP 2456091A JP 2909236 B2 JP2909236 B2 JP 2909236B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クミルフェノールの調
製、特に純粋なパラ−クミルフェノールの調製に関す
る。それは、粗クミルフェノールを製造するためのアル
ファ−メチルスチレンとフェノールとの反応および炭酸
水素ナトリウムのような塩基の存在を含むある種の条件
下での粗生成物の蒸留を含んで成る。
【0002】
【従来の技術】パラ−クミルフェノールは既知の化合物
である。アルファ−メチルスチレン(AMS)とフェノ
ールとの反応によりパラ−クミルフェノール(PCP)
を製造することは知られている。
【0003】
【化1】
【0004】この反応生成物は、通常、多数の関連化合
物を含み典型的には有意な量の未反応のフェノールをも
含む。従って、所望のパラ−クミルフェノールは、粗生
成物から蒸留により得ることができる。しかしながら、
厳密な蒸留を用いてさえも、蒸留物中に多数の不純物が
通常認められる。Armstrong らの米国特許第2,750,424
号も参照のこと。Armstrong らの米国特許第2,750,426
号において、発明者らは5%水酸化ナトリウム溶液を使
った蒸留物からのクミルフェノールの抽出を記載してい
る。
【0005】好ましくは99.5%以上の純粋なパラ−
クミルフェノール生成物が、ポリカーボネートにおける
連鎖停止剤としての使用に望ましい(例えば、Bostian
ら米国特許第3,466,260 号を参照のこと)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
より以前には、経済的に好都合な純粋なパラ−クミルフ
ェノールの製造方法は知られていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、1つの観点に
おいては、注意深く制御された条件下で酸触媒の存在下
において粗クミルフェノールを製造しそして炭酸水素ナ
トリウムのような塩基の存在下で粗クミルフェノールを
蒸留することにより、純粋なパラ−クミルフェノールを
調製することである。別の観点によれば、本発明は、酸
触媒の存在下でアルファ−メチルスチレンをフェノール
と反応させ、次いで炭酸水素ナトリウムのような塩基の
存在下で反応生成物を蒸留することにより、比較的純粋
なパラ−クミルフェノールを調製する方法である。別の
観点によれば、本発明は、約80℃〜約110℃の温度
において過剰のフェノールと酸触媒にAMSをゆっくり
と添加し、触媒を分離し、粗反応混合物に少量の塩基
(例えば炭酸水素ナトリウム)を添加して残余の酸度を
中和し、そして蒸留を用いて純粋な生成物を得ることを
含んで成る。
【0008】
【作用】本発明者は、温度を約80℃〜約110℃に維
持しながらフェノールと触媒にアルファ−メチルスチレ
ン(AMS)をゆっくりと添加することにより、AMS
とフェノールとの反応により製造された粗パラ−クミル
フェノール(PCP)中の不純物を最少にする。その
後、粗反応混合物から触媒を分離し、そして塩基の存在
下で粗クミルフェノールを蒸留することにより不純物を
更に減らす。塩基は、残りの酸を中和するのに十分でな
ければならない。普通の無機塩基、例えばアルカリ金属
およびアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩および炭酸
水素塩のいずれも使用することができる。
【0009】フェノールと触媒へのAMSのゆっくりし
た添加に加えて、過剰のフェノールを使用することも重
要である。もしそれらの条件が満たされなければ、二量
体へのAMSの自己縮合およびジクミルフェノールの形
成が過度に起こるだろう。50%モル過剰〜200%モ
ル過剰のフェノールが好ましい。
【0010】o−クミルフェノールやジクミルフェノー
ルのような副反応生成物を最少にするには反応温度も重
要である。それらの2つの副生成物の形成はより高温で
起こりやすいので、粗反応混合物中のそれらの濃度は、
110℃では90℃の反応器温度におけるものの2倍高
くなり得る。
【0011】他方で、反応器温度が低すぎると、例えば
80℃未満では、AMS二量体が十分に異性化せず、
量体の混合物から生成物PCPを分離することが困難に
なるに違いない。好ましい方法は、o−クミルフェノー
ルやジクミルフェノールの形成を最小にするためにAM
Sの添加中は反応器温度を低く(80〜90℃)維持す
ることである。次いで約2時間に渡るAMSの添加が終
了した後、反応器温度を約95〜100℃に上げ、そし
てこの温度を1〜2時間維持してAMS二量体を異性化
させる。
【0012】フェノールとAMSとの反応の研究におい
て、本発明者は幾つかの副反応が起こることを発見し
た。PCPに加えて、反応によりオルト−クミルフェノ
ール(OCP)およびジクミルフェノール(DCP)が
生成され得る。それらを蒸留によってPCPから分離す
ることは難しくないけれども、それらの存在は望ましく
ない。蒸留中、PCPを安定化するためのアルカリ条件
下でさえも、それらはゆっくりと解離してAMSを生
じ、生成物の純度を低下させる。OCPはAMSとフェ
ノールに解離し、一方DCPはPCPとAMSに解離す
る。OCPとDCPの形成は、酸触媒の存在下ではより
高温およびより長い反応時間において起こりやすいこと
が判明した。
【0013】他のクラスの副生成物は、二量体および三
量体を生成するAMSの自己縮合のためである。それら
の副生成物は、過剰のフェノールを使用しそしてフェノ
ールと酸触媒の混合物にAMSをゆっくり添加すること
により、最小にすることができる。しかしながら、この
方法を用いてさえも、AMS二量体の存在を除去するこ
とはできない。
【0014】本発明者は、次にAMS二量体の形成およ
び性質を研究した。低温(80℃未満)または部分的に
不活性化された触媒(例えば水またはメタノールの存
在)のような穏和な反応条件下で、微量の他の二量体お
よび三量体と共に2つの主要な二量体異性体が形成され
ることを発見した.
【0015】穏和な条件下で最初に形成されるAMS二
量体は不安定であり、そして反応は可逆的である。実
際、フェノールとAMS(単量体)からPCPを調製す
るのに使用する条件下で、それらの二量体をフェノール
および酸触媒に添加することができ、そしてPCPの収
率はAMS単量体を使用する場合とほとんど同じくらい
良好である。
【0016】しかしながら、最初に形成されたAMS二
量体および三量体をより苛酷な条件(より高温またはよ
り活性な無水触媒)にかける場合、それらは優勢的には
トリメチルフェニルインダン(TMPI)に変換され
る。この物質は、約200℃よりかなり高温においてさ
えも、酸と塩基の両方に対して非常に安定である。
【0017】PCP蒸留の際の不安定なAMS異性体の
存在は、それらの沸点がPCPの沸点に近く、そして蒸
留中アルカリ条件下でさえもそれらがゆっくり解離して
AMSを生じるため、望ましくない。PCP中の反応生
成物に関する50mmの(絶対)圧力におけるおよその沸
点および安定性の情報を下記の表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】沸点からわかるように、OCPおよびTM
PIをPCPから分離することは難しくないが、他の2
つの主要なAMS二量体はPCPの近くで沸騰するの
で、99+%純度のPCPを得るための蒸留は実用的で
ない。
【0020】この情報から、蒸留に向けて最大純度の粗
PCPを製造することが不可欠であることが理解でき
る。可能であれば、AMS二量体および三量体をフェノ
ールと反応させてPCPを生成させるか、または安定な
低沸点AMS二量体であるTMPIに変換させてしまう
べきである。
【0021】TMPIへの他のAMS二量体および三量
体の変換を助けるために、活性触媒、高い反応温度、お
よび長い反応時間が望ましい、しかしながら、それらの
条件は、PCPの徐々の解離を助ける。
【0022】粗PCPの調製にとっての最適条件は、8
0℃に維持されたフェノールと活性無水酸触媒(好まし
くは強酸性イオン交換樹脂、例えばAmberlyst 15) の攪
拌混合物への1 1/2〜2時間に渡るAMSのゆっくりし
た添加であることを発見した。AMSの添加が終了した
後、混合物を更に10〜15分間攪拌し、次いで樹脂と
生成物とを分離する。わずかに不活性化された触媒は、
より高温またはより長時間を要するだろう。この時点で
のガスクロマトグラフィー分析は、フェノールを含まな
い基剤に関して95%ほどの高純度のPCPを示すこと
ができ、主な不純物はOCP,TMPIおよびDCPで
あり、他のAMS二量体およびAMS三量体は極微量で
ある。長い反応時間、高温および部分的に不活性化され
た触媒は、いずれも粗生成物中のPCP含量の大きな減
少を引き起こし得る。この時点での分析が微量より多い
他のAMS二量体が存在することを示した場合、幾分長
い反応時間またはわずかに高い温度が必要である。
【0023】次に本発明を証明する一連の実験を記載す
る。それらの実験において使用する粗クミルフェノール
は、Amberlyst 15(Rohm &Haasスルホン酸型イオン交換
樹脂) の存在下において80℃にてアルファ−メチルス
チレン(1モル)とフェノール(3モル)とを反応させ
ることにより調製した。粗反応混合物は、約50%のク
ミルフェノールを含み、残りは約50%のフェノールと
副生成物を含んだ。
【0024】幾つかのバッチの粗複合材料を、2つの
1.5リットル部分に分け、一方は蒸留を開始する前に
蒸留フラスコに1gの固体炭酸水素ナトリウムを添加す
ることにより「中和」したことを除いて、両者を同じ方
法でバッチ蒸留した。長さ12インチ(30.48 cm) の充
填塔を通して前駆体および生成物を減圧蒸留した。
【0025】「フェノール留分」は50mmHg(蒸気温度
約105℃)において留出し、フェノールの留出が本質
的に静まりそして蒸気温度が上昇している時、ポット温
度は最初は約120℃から最後には200℃まで上昇し
た。「フェノール留分」は本質的に純粋なフェノールで
あるが、AMS中の微量不純物として存在していたので
あろう幾らかのクメンおよびアルキルベンゼンを含むこ
とがある。通常その留分は、あったとしても少量しか未
反応AMSを含まない。
【0026】200〜約240℃のポット温度および5
0mmで105〜230℃の範囲に渡る蒸気温度において
中間留分を取り出した。この中間留分は少量のフェノー
ル、安定なAMS二量体(TMPI)、o−クミルフェ
ノールおよび少量のPCPを含む。
【0027】50mmにおいてポット温度が240〜約2
70℃に上昇している時に約234℃の蒸気温度で生成
物クミルフェノールを蒸留した。約50〜100ccのポ
ット残留物が残った(主にクミルフェノールと重質
物)。重質物は主にAMS三量体およびジクミルフェノ
ールであった。非−中和蒸留からのポット残留物は中和
蒸留よりも有意に多くはないが、色がずっと黒っぽくて
より粘稠であった。80℃のオーブン中で約3週間熟成
させた後、APHA色を種々の試料留分において調べ
た。非−中和蒸留の中間留分は500より大きいAPH
Aを有し;中和蒸留の中間留分はAPHA 30;非−
中和蒸留の生成物はAPHA 20、98.6%の純度
(生成物中フェノール0.3%およびAMS二量体1.
1%);中和蒸留の生成物はAPHA<10、99.7
%の純度(生成物中フェノール0.1%およびAMS二
量体0.2%)を有した。それらの結果から、中和が生
成物の色と生成物の純度の両方を向上させたことは明白
である。
【0028】純粋なクミルフェノールを酸、例えば微量
の硫酸で開裂させる計画的な試みにおいて、次のような
現象が観察された。予想される通り、アルファ−メチル
スチレンとフェノールは減圧下で約100℃の蒸気温度
において一緒に留出したが、蒸留を続けると、酸性蒸気
(例えば二酸化イオウ)が形成され、そして開裂生成物
と一緒に留出した。突然に、受容器が熱くなり(AMS
とフェノールおよびそれ自身との反応)、そして受容器
の内容物を分析すると、ほとんどAMSとフェノールは
存在しておらず、大部分は反応生成物(AMS二量体お
よびクミルフェノール)であった。開裂を触媒するため
に非揮発性酸性触媒(Amberlyst 15)を用いた時も、同
じ種の結果が得られた。どうやら、それからの微量の酸
度も同様にAMSおよびフェノールと共に留出して、受
容器中でそれらの再結合を引き起こしたらしい。
【0029】粗クミルフェノールを中和せずに蒸留する
と、樹脂触媒からの微量の残余の酸度が解離および/ま
たは再結合生成物を生じさせ、生成物クミルフェノール
を汚染する。
【0030】酸の存在下では、フェノールと反応するこ
とに加えて、AMSは自分自身とも反応して少なくとも
4つの異なる化合物を生成することに注意すべきであ
る。AMSと自分自身との反応は、フェノールと酸触媒
の混合物にAMSをゆっくりと添加することにより最小
にできることを発見した。
【0031】前に記載したように、AMS自己反応生成
物(主に二量体)は、それらのうちの少なくとも2つが
PCPとほとんど同じ温度において留出するため、PC
Pの蒸留の際には望ましくない。しかしながら、フェノ
ール反応混合物へのAMSの添加中の十分な温度制御に
より、AMS二量体の量を減らすことができるだけでな
く、PCPに最も接近して沸騰するものを除去すること
ができる。より低い反応温度、例えば60℃において、
AMSとフェノールとの反応は十分良好に進行するが、
TMPI以外のAMS二量体異性体の全てが生成され、
それらはその温度で安定である。100℃付近の反応温
度では、PCPに最も接近して沸騰する異性体は存在せ
ず、そして実際に反応混合物に少量を故意に添加して
も、それらは実際にフェノールと反応してPCPおよび
面倒でない異性体(TMPI)を生成する。
【0032】しかしながら、反応温度が高すぎると、例
えば120℃またはそれより高温である場合、PCPは
AMSとフェノールに解離し、次いでAMSが再結合し
てより高収量のAMS二量体、クミルフェノールおよび
TMPIを与え得る。
【0033】縮合に好ましい触媒は、液体の濾過または
デカンテーションにより反応混合物から容易に除去する
ことができるので、酸性イオン交換樹脂である。おそら
く、液体を固体触媒から分離した時に樹脂および全ての
酸度が取り除かれるだろうが、粗生成物を減圧蒸留して
純粋なPCPを製造する試みは成功しなかった。生成物
は、PCP以外の再結合生成物と共に少量のフェノール
とAMSを含んでいた。
【0034】どうやら、推定上不溶性のイオン交換樹脂
でさえもPCP中に微量の酸度を残し、これが解離(フ
ェノールとAMSへの)を触媒したらしい。微量の揮発
性酸性物質(例えば、二酸化イオウまたは硫酸またはス
ルホン酸)は留出して蒸留受容器中で再結合を引き起こ
した。
【0035】高温における酸の存在下でのこの解離は、
そのような条件下ではビスフェノール−A(BPA)が
容易に解離するので、予期せぬことではなかった。BP
Aは両方の芳香環上にフェノール性ヒドロキシル基を有
し、一方PCPはただ1つのヒドロキシル基を有するこ
とを除いて、BPA分子はPCP分子と同じである。蒸
留段階中の酸汚染は微量でさえも避けるべきである。
【0036】非常に驚くべき発見は、塩基の存在がPC
Pを安定化し、そして極微量の塩基、例えば炭酸水素ナ
トリウムの添加がPCPの蒸留を許容して本質的に全く
フェノールとAMSを含まない99.5+%純度の生成
物をもたらすことであった。対照的に、BPAは極微量
の塩基の存在下で非常に不安定であり、約180℃以上
では迅速に且つ完全に解離するだろう。他方、PCPは
多量の塩基の存在下で325℃においてさえも非常にゆ
っくりとしか解離しない。(あるテストでは、325℃
において1時間当たり解離が1〜2%であった。)
【0037】粗PCPの蒸留は、好ましくはポットの液
体内容物が約275℃より高く加熱されないように25
〜200mmの圧力において行われる。2kgの粗PCP反
応混合物を含む蒸留ポットへのたった1g の炭酸水素ナ
トリウムの添加が粗PCP混合物を安定化させるのに適
当であった。新鮮なイオン交換樹脂の使用は粗PCP混
合物に多量の酸度を付与すると思われるので、蒸留中の
この粗PCPを安定化するのにより多量の塩基を必要と
した。
【0038】塩基の選択は重要ではなく、ナトリウムま
たはカリウムの水酸化物、炭酸塩および炭酸水素塩は全
て十分であり、対応するカルシウムまたはマグネシウム
塩基も十分であるが、安価で、非吸湿性で、非腐食性の
炭酸水素ナトリウムを上回る利点は一般に有していな
い。要約すれば、本発明のPCPの製造方法は次の段階
を含んで成る。
【0039】A.約80℃〜約110℃、好ましくは1
00℃未満における過剰のフェノールと酸触媒へのAM
Sのゆっくりした添加。この場合、特定の酸触媒は重要
ではない。任意の汎用される酸、例えば塩酸、硫酸、お
よび二酸化イオウ、または塩化クミルがAMSとフェノ
ールとの反応を触媒するだろう。 B.酸触媒からの粗反応混合物の分離。これは、酸触媒
が固体のイオン交換樹脂であれば、非常に好都合に達成
される。 C.残余の酸度を中和するのに十分な量の塩基の添加に
よる、蒸留へ向けての粗反応混合物の安定化。 D.過剰のフェノールと微量の未反応AMSを除去する
ための適当な塔を通した反応混合物の減圧(25〜20
0mm)蒸留。この後、AMS「二量体」およびo−クミ
ルフェノールの中間留分の蒸留、そして最後に純粋なP
CPの蒸留。
【0040】
【実施例】実施例1は典型的な実験室調製を記載する。 実施例1フェノールとAMSとの縮合 温度計、滴下漏斗、空気冷却器および磁気攪拌器を装備
した2リットルの三つ口フラスコを湯浴中に置く。
【0041】大部分の粗反応混合物を吸い上げた後の前
の反応バッチの液体残部から再循環させた40 gのAmberl
yst 15(強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂)に、約6
モル(528cc) の融解フェノールを添加した。フラス
コと攪拌内容物が80℃より高温に上昇した後、次の混
合溶液の滴下添加を開始した: 6モル(528cc) の融解フェノール 4モル(520cc) のAMS
【0042】この溶液を3時間に渡って添加した。反応
は発熱性であるので、フラスコ内容物は約98〜102
℃に上昇した。添加が完了した後、ポット内容物を10
0〜105℃に1時間保持した。終了時の反応混合物は
約50%のフェノールと約50%の反応体(主にPC
P)を含んでいた。GC分析によれば、それはフェノー
ルを含まない基剤をもとにして92.1%のPCPを含
んでいた。AMS「二量体」、o−クミルフェノール、
ジクミルフェノールおよびAMS三量体は合計して7.
9%であり、このうち7.6%が「面倒でない成分」で
ありそしてわずか0.3%がPCPに最も近く沸騰する
二量体であった。
【0043】作業が完了した後、攪拌器を止め、そして
樹脂を素早く沈澱させた。大部分の粗反応混合物を吸い
上げ、そして残部と回収した樹脂を使って別のバッチを
開始した。
【0044】触媒の除去 粗反応生成物を吸い上げた後、これを濾過し、破砕され
た微量の樹脂粒子を除去した。通常、それらはほとんど
無かった。幾つかのバッチの粗生成物を蒸留実験用に混
合した。
【0045】粗PCPの蒸留;塩基の添加 2リットルの三つ口フラスコに、加熱マントル、磁気攪
拌器、温度調節器を有するポット温度計、12インチの
充填塔、冷却器(温水を使ってフェノールとPCPが凝
固するのを防ぐ)と温度計を有する蒸留器ヘッド、およ
び25〜50mmの圧力に調節された真空源を装備した。
【0046】蒸留のためにフラスコを満たし(一杯では
なく、加熱した時の膨張を考慮して)、そして1gの炭
酸水素ナトリウムを添加した(対照テスト蒸留には添加
しなかった)。次いで50mmの圧力において蒸留を開始
した。まず、ポット温度が120℃から200℃まで徐
々に上昇している時、50mmの圧力で約105℃の蒸気
温度において、99+%フェノールの「フェノール留
分」を回収した(ポットへの装填量の約50%)。
【0047】次に50mmにおいて蒸気温度が105℃か
ら230℃まで上昇しそしてポット温度が200℃から
240℃まで徐々に上昇している時、中間留分(フェノ
ール、AMS「二量体」、o−クミルフェノールおよび
PCP)を取り出した。これは約5%のフェノール、4
4%のAMS「二量体」(主にTMPI)とo−クミル
フェノール、および50+%のPCPを含んだ。50mm
において240℃のポット温度および230℃〜235
℃の蒸気温度で始まる生成物留分を取り出した。
【0048】 炭酸水素ナトリウム中和蒸留からの生成物留分の分析: フェノール 0.1%;AMS二量体 0.2%;PC
P 99.7%80℃での2週間の熟成後のAPHA色
は<10であった。
【0049】 非中和蒸留からの生成物留分の分析: フェノール 0.3%;AMS二量体 1.1%;PC
P 98.6%80℃での2週間の熟成後のAPHA色
は20であった。
【0050】実施例2(比較用) 未使用のAmberlyst 15を使って調製しそして炭酸水素塩
で中和しなかった生成物の蒸留は、低純度(98.0
%)のPCPおよびより高い色(APHA 70)を与
えた。この結果は、新鮮なAmberlyst 15がより多くの遊
離酸を含むことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 37/74 - 37/80 C07C 37/14 C07C 39/15 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも微量の残余の酸を含む粗クミ
    ルフェノールの精製方法であって、前記酸を中和するの
    に十分な量の塩基の存在下において前記粗クミルフェノ
    ールを蒸留することを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 前記塩基が炭酸水素ナトリウムである、
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 パラ−クミルフェノールの調製方法であ
    って、酸触媒の存在下において過剰のフェノールをアル
    ファ−メチルスチレンと反応させ、前記酸触媒由来の酸
    を含む粗クミルフェノール反応生成物を得、そしてその
    中の酸を中和するのに十分な量の塩基の存在下において
    前記反応生成物を蒸留することを含んで成る方法。
  4. 【請求項4】 前記塩基が炭酸水素ナトリウムである、
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記蒸留が減圧下で行われる、請求項3
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記酸触媒が酸イオン交換樹脂である、
    請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記フェノールとアルファ−メチルスチ
    レンとの反応が、アルファ−メチルスチレンよりも50
    %〜200%モル過剰のフェノールを使って、フェノー
    ルにアルファ−メチルスチレンをゆっくりと添加するこ
    とにより行われる、請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記アルファ−メチルスチレンがフェノ
    ールにゆっくりと添加される、請求項3に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記反応の温度がアルファ−メチルスチ
    レンの添加中は約80℃〜90℃に維持され、そしてそ
    の後約95℃〜100℃に維持される、請求項3に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 前記反応生成物の蒸留が、約25〜約
    200mmの圧力において行われる、請求項3に記載の方
    法。
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