JP2832081B2 - カセット装填装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、VTR等の磁気記録再生装置におけるカセッ
ト装填装置に関するものである。

（発明の概要） 本発明は、通常トレー方式、スケート方式等で表現さ
れているカセット装填装置であって、カセットを保持す
る部分の両サイドに水平に移動するラックギアを備えた
レールを有し、その内部に同様にラックギアを備えたレ
ールがスライド可能に内蔵されている。カセットの水平
移動は、内蔵されたレールが外側のレールに固定された
状態で水平に移動させることで行ない、垂直の移動は外
側のレールを固定し内蔵されたレールのみを移動させる
ことによって、レールに形成されたカムを用いてカセッ
トを垂直動作させるカセット装填装置である。

また、水平移動する部分（トレー）と、垂直移動する
部分（カセットホルダー）と、全体を駆動する駆動部分
とで構成されるトレー式のカセット装填装置において、
トレーの水平移動完了後の固定が重要である。本発明で
は、トレーの水平移動のストッパにより更に奥にトレー
が進むのを阻止し、且つトレーとカセットホルダーの昇
降手段を駆動するカムギアでトレーの左右に突設したガ
イドレール駆動軸を奥に押すことにより、ガイドレール
駆動軸がフレームのストッパとカムギアのカムとにより
挟持される形となり、水平方向の移動がロックされる。

さらに、本発明では、トレー（水平移動部材）は水平
動作しかないため、トレーにある駆動ラックレールの内
部のダウンレール（昇降手段）の動作に連動するレバー
（ダウンスイッチレバー）を設け、カセコンモーターの
制御を行なうスイッチを操作している。

（従来の技術） 磁気記録再生装置のカセット装填装置における動作は
大きく区別すると、水平動作と垂直動作とに分けること
が出来る。

水平動作は水平に移動可能に取り付けられた駆動ラッ
クレールをギア等で駆動し移動させることにより行な
う。垂直動作はカセットを保持する機構と、それを垂直
に移動するようガイドする機構と、ロック機構と、垂直
に移動させる垂直移動の駆動機構とにより行なわれる。

また、別に水平と垂直とで駆動方法が異なるために、
水平と垂直との駆動機構を切り替える切替の機構が必要
となる。具体的には、水平方向に移動可能な駆動ラック
レールにＸ型リンクが取り付けられ、Ｘ型リンクにカセ
ットを保持する機構が取り付けられる。Ｘ型リンクには
カセット保持機構を上昇させるようにスプリングが取り
付けられており、また、上部位置でロックする上下方向
のロック機構が設けてある。ロック機構は駆動ラックレ
ールの位置により水平移動の最も奥に入った状態のみロ
ックが解除されるようになっている。

カセットを装填する動作は、イジェクト状態から駆動
ラックレールが水平に移動し、駆動機構が水平から垂直
方向への駆動に切替えられるのと同時に前記カセット保
持機構のロックが解除される。ロックが解除されると、
レバー等により垂直の駆動機構からカセットの保持機構
を押し下げ、カセットを圧着固定する。イジェクトの動
作は、前記の押し下げを行なったレバーが上がることに
よって、カセット保持機構がスプリングの力により上昇
する。その後、駆動機構が切替り垂直から水平移動に移
ると、カセット保持機構に上下方向のロックがかかりそ
のままイジェクト方向に出てイジェクト動作を完了す
る。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上述した従来例のカセット装填装置の
場合、カセット保持機構の垂直移動をガイドする機構と
して、カセット保持機構を上昇方向に付勢する機構と、
上昇位置でロックする機構と、その解除機構とが必要で
あり、さらに、垂直と水平との駆動を切替える機構も必
要であるため、構成が複雑となっていた。

（課題を解決するための手段） 本発明においては、水平に移動可能に取り付けられた
駆動ラックレールの内部に、カセット保持機構を垂直に
移動させるカムを設けたダウンレールを内蔵し、その内
部で水平に移動可能とすることにより、水平動作は駆動
ラックレールを移動させることで行ない、垂直動作は駆
動ラックレールの内部でダウンレールのみを移動させる
ことで行なう。また、駆動の切替は駆動ラックレールの
位置により行なう。

また、本発明では、フレームのストッパと水平移動手
段の当接部とが当接する一方、駆動手段のカムと水平移
動手段に設けられたガイドレール駆動軸とが当接し、結
果として、前記水平移動手段のガイドレール駆動軸と当
接部とが、それぞれ前記駆動手段のカムと前記フレーム
のストッパとにより挟持される構成とする。

さらに、本発明では、カセットを載置し保持するカセ
ット保持機構と、カセット保持機構を垂直方向に駆動す
るダウンレールとを内蔵した駆動ラックレールを具備し
たカセット装填装置であって、ダウンレールと連動する
ダウンスイッチレバーを設け、これによって駆動源であ
るモーターの制御を行うスイッチを操作する。

（作 用） 本発明により、垂直動作の駆動の切替が駆動ラックレ
ールの位置により行われ、また垂直の移動はダウンレー
ルに設けられたカムによるため、カセット保持機構の垂
直移動をガイドする機構において、カセット保持機構を
上昇方向に付勢する手段と、カセット保持機構のロック
機構と、解除機構とをダウンレールのカムによって駆動
することが出来るため、シンプルで且つスムーズな動作
を行うことが可能となる。

また、本発明では、水平移動手段のガイドレール駆動
軸と当接部とが、それぞれ駆動手段のカムとフレームの
ストッパとにより挟持されるため、水平移動手段は水平
動作完了位置で確実にロックされる。

さらに、本発明では、片側のダウンレールにダウンス
イッチレバーを回動自在に設け、ダウンスイッチレバー
のスタッドと駆動ラックレールのカムとを係合させるこ
とにより、片側のダウンレールの摺動に伴ってダウンス
イッチレバーが回動して、スイッチレバーを操作するこ
とにより、カセットダウン時の装填動作を停止させるこ
とができる。

（実施例） 本発明のカセット装填装置の一実施例を図面を用いて
説明する。

第１図は本発明によるカセット装填装置の上面図、第
２図はその正面図、第３図はその側面図である。第４図
は磁気記録再生装置の磁気テープ駆動機構の上面図、第
５図はその正面図、第６図はその側面図である。

第１図、第２図、第３図、第７図及び第８図におい
て、カセット装填装置の中で駆動部分であるフレームＲ
（右）１、フレームＬ（左）２が所定の間隔を隔てて立
設されており、フレームR1、フレームL2は天板３とREC
スイッチアングル４とによって連結されている。また、
RECスイッチアングル４にはRECスイッチ59が取り付けら
れている。フレームR1及びフレームL2にはガイドレール
ローラ軸５各２本が植設され、ガイドレールローラ６各
２ケが回転自在に軸支されている。フレームR1にはカム
ギア軸R7及びウォームホイル９が植設され、それぞれカ
ムギアR10、ウォームホイル12が回転自在に軸支され
る。このカムギアR10の小径ギア10bとウォームホイル12
の小径ギア12bとが噛み合っている。

フレームL2にはカムギア軸L8が植設され、カムギアL1
1が回転自在に軸支されている。シンクロギア14a,14bは
フレームR1とフレームL12との間に掛け渡されたメイン
シャフト13の両端に固定され、同期して回転する。シン
クロギア14aはカムギアR10の大径ギア10aと、シンクロ
ギア14bはカムギアL11とそれぞれ噛み合っている。

ウォームホイル12の大径ギア12aには、ウォームアン
グル15に固定された軸受17とモーター18の軸に圧入され
たプーリー19とによって両端を回転自在に支持されたウ
ォームギア16が噛み合っている。ウォームアングル15は
フレームR1に固定ビス等で固定される。スイッチレバー
A20とスイッチレバーB21とはフレームR1に回転可能に固
定され、スイッチレバースプリング（図示せず）によっ
てスイッチレバーA20は時計方向に、スイッチレバーB21
は反時計方向にそれぞれ付勢されている。

カセコンスイッチA22とカセコンスイッチB23とはそれ
ぞれフレームR1に固定される。スタートセンサー24及び
エンドセンサー25はそれぞれフレームR1及びフレームL2
にホルダー（図示せず）によって固定される。スケート
板ロックR26とスケート板ロックL27とはそれぞれフレー
ムR1とフレームL2とに植設されたスケート板ロック軸28
に回転可能に固定され、スケート板ロックスプリング
（図示せず）によってレバー先端が下方向に向く方向に
付勢されている。

フレームR1及びフレームL2は、前部の爪1a,2aにより
メカシャーシ（図４）の穴55e,55fと係合し、ビスによ
り後部の穴1b,2bがメカシャーシ55に固定される。

第９図、第10図及び第11図はそれぞれ、カセット装填
装置のカセットを保持する機構部分を示す上面図、正面
図、側面図である。挿入されたカセット30を載置して移
動させるスライダー31には、カセットの挿入位置を定め
るためのストッパ31a,32bが設けられている。スライダ
ー31の両サイドにはカセット30の側面をガイドするホル
ダーR32、ホルダーL33が設けられ、ホルダーR32には挿
入されたカセット30の蓋30aのロックを解除するロック
解除レバー34が内部に回転可能に取り付けられている。
また、ロック解除用の凸部34aがホルダR32の内側に回転
する方向にロック解除レバースプリング（図示せず）に
よって付勢されている。

ホルダーR32及びホルダーL33にはそれぞれ外側に回転
軸32a,33aが形成され、ホルダーガイドR35、ホルダーガ
イドL36の穴に挿入されて回転可能に取り付けられてい
る。また、蓋開けホルダー39には、両サイドに蓋開けホ
ルダー39の支点軸39a,39bが形成され、ホルダーR32、ホ
ルダーL33の穴に挿入されて回転可能に固定取り付けら
れる。蓋開けホルダー39には両サイドに凸部39c,39dが
形成されており、ホルダーガイドR35とホルダーガイドL
36とに形成されたカム35a,36a（図示せず）に挿入され
ている。

ホルダーガイドR35及びホルダーガイドL36にはそれぞ
れカセット押えレバーR37とカセット押えレバーL38とが
回動可能に取り付けられる。カセット押えレバーR37と
カセット押えレバーL38とはそれぞれ外側方向に押えレ
バー戻しスプリング（図示せず）により付勢されてい
る。

第12図乃至第14図はそれぞれ、カセット装填装置にお
けるカセットを保持する機構部分を移送する移送機構部
分を示す上面図、正面図、側面図である。駆動ラックレ
ールR40と駆動ラックレールL41とは前部がガイドパネル
42に固定され、後部が固定アングル43で連結固定されて
いる。

駆動ラックレールR40は、第14図に示すとおり、ホル
ダーガイドR35（第９図〜第11図）に形成されたガイド
軸35b及びガイド軸35cのガイドを行なう長穴40a及び凹
部40bとラックギア40cとが形成されている。また、角穴
40jと凹部40k（裏面側）とが形成され、この位置にカセ
ットスプリング53が取り付けられる。また、ダウンレー
ルR44が内部でスライドする凹部40dが形成されており、
アップレール47がスライドする部分にも凹部40eが形成
されている。

アップレバー46は駆動ラックレールR40に形成された
回転軸40fに回転可能に軸支され、アップレバー46の駆
動軸46aがアップレール47の長穴部47aに挿入され、駆動
ラックレールR40の凹部40eの上下の面にガイドされてス
ライド可能になる。ダウンレールR44も同様に、駆動ラ
ックレール40の凹部40dの上下面にガイドされてスライ
ド可能となる。ダウンレールロック48は駆動ラックレー
ル40に形成された軸40gに支持され、ダウンレールロッ
クスプリング（図示せず）により時計方向に回転し、ダ
ウンレールR44を凹部44fで押すことで左方向に付勢して
いる。

ダウンレールR44にはラック44e及びホルダーガイドR3
5のガイド軸35bが挿入され、ホルダーガイドR35の上昇
と下降とを行なうカム44dが形成されている。また、軸4
4aと凹部44bとが形成されダウンスイッチレバー52が軸4
4aに回転可能に挿入される。

ダウンスイッチレバー52には軸52aが形成されてお
り、駆動ラックレール40に形成された溝40hに挿入され
ている。ダウンスイッチレバー52はダウンレールR44が
移動することにより同様に移動し、溝40hにより回転す
る。また、ダウンレールR44にはカム44cが形成されてお
り、駆動ラックレール40の凹部40j部分をスライド可能
に取り付けられている。

駆動ラックレール40の外側にはガイドレールR49がビ
ス（図示せず）で取り付けられるため、ダウンレールR4
4、ダウンレールロック48、アップレバー46、アップレ
ール47はサンドイッチされた形になり、アップレール47
とダウンレールR44とはスライド移動のガイドとなり、
アップレバー46は回転のスラスト方向のガイドとなる。

ガイドレールR49は外側にガイドレールローラー６と
嵌合する溝49aが形成されており、内側は平面となって
いる。また、ガイドレールR49にはガイドレール駆動軸5
1が植設されている。

反対側側面においては、アップレール47,アップレバ
ー46、ダウンスイッチレバー52がないこと、及びそれぞ
れに関して駆動ラックレールL41には駆動ラックレールR
41に示す凹部40e、回転軸40f、溝40hがないこと、ダウ
ンレールL45にはダウンレールR44の凹部44b及び軸44aが
ないことを除き、機構及び形状は対称となっている。

前記の３つに分けた機構部分のつながりであるが、カ
セットを保持する機構部分がカセットを移送する移動機
構に取り付けられ、２つの機構全体が駆動部分に移動可
能に取り付けられる。

具体的には、ホルダーガイドR35には軸35bと35cが形
成されており、軸35bは駆動ラックレールR40の長穴40a
に挿入され、且つダウンレールR44のカム44dに挿入され
る。軸35cは駆動ラックレールR40の凹部40bに嵌合され
る。左側部分も同様にして、ホルダーガイドL33には軸3
6b,36cが形成され、軸36bは駆動ラックレールL41に形成
された長穴41aに挿入され、且つダウンレールL45のカム
45dに挿入される。

このことにより、ホルダーガイドR32及びホルダーL33
がダウンレールR44及びダウンレールL45のカム44d,45d
により、上下にスライド可能に固定されることで、カセ
ットを保持する機構がカセットを移送させる機構に取り
付けられる。

カセットを移送する機構は、ガイドレールR49の溝49a
及びガイドレールL50の溝50aがフレームR1とフレームL2
とに回転可能に取り付けられた４つのガイドレールロー
ラー６と嵌合し、スライド可能に取りつけられる。駆動
ラックレールR40には２つの凸部40n,40oが形成され、駆
動ラックレール40の移動方向のストッパーとなってい
る。

フレームR1の曲げ部1cは凸部40nと当接し、凸部40oは
アップレール47に形成された凸部47bを挟みフレームR1
の曲げ部1dと当接するようになりストッパーとなる。

カムギアR10の大径ギア10aは、駆動ラックレールR40
のラックギア40c及びダウンレールR44のラック44eと噛
み合う位置にある。カムギアL11のギア11aは駆動ラック
レールL40のラックギア41c及びダウンレールL45のラッ
ク45eと噛み合う位置にある。

第15図乃至第19図はカセットを移送する機構を示す右
側面図であり、第20図乃至第24図はカセットを保持する
機構を示す右側面図である。

第15図及び第20図はカセットのイジェクト状態を示し
ているが、駆動ラックレールR40は最もセットの外側に
スライドしており、アップレール47の凸部47bはフレー
ムR1のストッパー部1d（第７図参照）に当接し、駆動ラ
ックレールR40のストッパー部40oと当接しているため、
アップレール47は第15図に示す位置となり、アップレバ
ー46の軸46bがホルダーR32のカム部32bを押し下げ、ホ
ルダーR32及びスライダー31、ホルダーL33と蓋開けホル
ダー39とを、ホルダーR32、ホルダーL33の回転軸32a,33
bを中心に回転させている。

このとき、蓋開けホルダー39はホルダーガイドR35と
ホルダーガイドL36とに形成されたカム35a,36aにより、
蓋開けホルダー39の支点軸39a,39bを中心とした回転が
防止されている。

この状態で、スイッチレバーA20はスイッチレバース
プリング（図示せず）により時計方向に付勢されながら
駆動ラックレールの凸部40pに当接し、第15図に示す位
置になり、カセコンスイッチA22は開状態となってい
る。また、ダウンレールR44は第15図に示す位置にあ
り、ホルダーガイドR35の軸35bはダウンレールR44のカ
ム部44dの最上部に挿入され、ホルダーガイドR35は最上
部で固定されている。また、ダウンレールロック48及び
ダウンレールロックスプリング（図示せず）によりダウ
ンレールR44が左方向に付勢されている。

この状態のときに、駆動ラックレールR40を挿入方向
に押す又はカセット30又はスライダー31を押し下げる
と、カセット保持機構，カセット移送機構が水平に移動
し、第16図及び第21図に示す位置となる。第16図及び第
21図でアップレール47は駆動ラックレールR40が移動し
たことによりフリーの状態となり、ホルダーR32はホル
ダー戻しスプリング29により反時計方向に回転し、保持
しているカセット30も回転して水平位置となる。

ここで、ホルダーR32に先端34aが内側に向くように付
勢され回転可能に取り付けられたロック解除レバー34
は、ホルダーR32の上昇している際にはホルダーガイドR
35のカム部（図示せず）と当接しているため、先端凸部
34aはホルダーR32の内側に出ていないが、ホルダーR32
が回転することでロック解除レバー34はホルダーガイド
R35のカム部（図示せず）と接触しなくなり、凸部34aは
ホルダーR32より内側に凸となり、カセット30に設けら
れた蓋ロックの解除レバー（図示せず）を押し、カセッ
ト30の蓋のロックが解除される。

また、蓋開けホルダー39はホルダーガイドR35のカム3
5aとホルダーガイドL36のカム36aとによって反時計方向
に回転する。このことにより、カセット30の蓋も蓋開け
ホルダー39の爪部39eによって若干開かれた状態とな
る。

スイッチレバーA20はスイッチレバースプリング（図
示せず）の力により時計方向に回転し、カセコンスイッ
チA22は閉状態となる。このカセコンスイッチA22の閉状
態を検出して、モーター18を駆動させる。モーター18の
回転がウォームギア16、ウォームホイル12、カムギアR1
0に伝達され、カムギアR10の回転がシンクロギア14a,14
b、メインシャフト13を通してカムギアL1に伝達され、
駆動ラックレールR40、駆動ラックレールL41を水平方向
に移動させ、第17図及び第22図に示す位置に移動させ
る。

この状態で、駆動ラックレールR40のラックギア40c
は、第14図に示す位置まで形成されており、カムギアR1
0の大径ギア10aと噛み合っている。カムギアＲの大径ギ
ア10aはダウンレールR44のラック44eとも噛み合ってい
る。ガイドレールR49（図示せず）に植設されたガイド
レール駆動軸51はカムギアR10のカム10cに当接してい
る。カム10cは大径ギア10aによる水平移動量とカム10c
によりガイドレール駆動軸51を移動させる量とが同一と
なるような形状となっている。

カムギアR10の回転によりカムギアR10の大径ギア10a
はダウンレールR44のラック44eと噛み合いながらカム10
cによりガイドレール駆動軸51が移動され、駆動ラック
レールR40が移動する。このとき、ダウンレールR49と駆
動ラックレールR40との相対位置は変わらず、第18図及
び第23図に示す位置となる。

第18図において、駆動ラックレール40の凸部40nとフ
レームR1の曲げ1c（第７図参照）とが当接し、且つカム
ギアR10のカム10cとガイドレール駆動軸51とが当接して
いることにより、駆動ラックレールR40の位置は固定さ
れることになる。更に、カムギアR10が回転することに
より、ダウンレールR44のみが駆動され、ダウンレールR
44のカム44c（第12図参照）がホルダーガイドR35に取り
付けられたカセット押えレバーR37の凸部37aを押す。

カセット押えレバーR37は反時計方向に回転し、カセ
ット30を上から押え保持する。さらに、ダウンレールR4
4が駆動されると、ホルダーガイドR35の軸35bがダウン
レールR44のカム44dに挿入されているため、ホルダーガ
イドR35は下降し、凸部37aが駆動ラックレールR40の凹
部40k及びカセットスプリング53に接し、内側方向に回
転したままとなるため、カセット押えレバーR37はカセ
ット30を保持してカセット30を下降させる。

また、第18図において、フレームR1に回転可能に且つ
スケート板ロックスプリング（図示せず）によって時計
回り方向に付勢されているスケート板ロックR26は、凸
部26aをホルダーガイドR35に接して固定されている。ホ
ルダーガイドR35が下降することにより、スケート板ロ
ックR26は時計方向に回転し、先端が駆動ラックレールR
40の凹部40r（第14図参照）に入り込み、駆動ラックレ
ールR40がイジェクト方向に移動するのをロックしてい
る。

また、ホルダーガイドR35が下降する際に、メカシャ
ーシ55に取り付けられたオープンレバー60が蓋開けホル
ダー39及びカセット30の蓋30aを開ける動作を行なう。

ダウンレールR44が第19図に示す位置に移動すると、
ダウンレールR44のカム44dによりホルダーガイドR35は
更に押し下げられ、カセット30がメカシャーシ55（第４
図参照）に植設された位置決めピン55a,55bにより位置
決めされ、位置決めピン55a,55bの端面とカセットステ
イ55c,55dの上に装填され圧着スプリングR57により圧着
される。

ダウンレールR44に回転可能に取り付けられたダウン
スイッチレバー52は、ダウンレールR44の移動により駆
動ラックレールR40に設けられた溝40hに沿って回転移動
し、スイッチレバーB21を反時計方向に回転させ、カセ
コンスイッチB23が開状態から閉状態となり、カセット3
0の装填動作の終了を検知し、モーター18の駆動を停止
する。

尚、反対側である左側部分もシンクロギア14a,14b及
びメインシャフト13により同期して駆動されるため、ア
ップレバー46、アップレール47及びダウンスイッチレバ
ー52がないことを除いて同様の動作となる。イジェクト
の動作は前記動作の逆の手順で行なわれるが、イジェク
ト動作の完了は駆動ラックレールR40が第15図に示す位
置となることで、カセコンスイッチA22は閉状態から開
状態となり、これをイジェクト動作終了と検知してモー
ター18の駆動を停止する。

（発明の効果） 本発明のカセット装填装置においては、カセットの装
填動作における水平移動と垂直動作とを一連の動作とし
て行なえるため、スムーズな動作で低騒音になり、高級
感を持ったカセット装填装置とすることが可能となるば
かりでなく、シンプルな機構となるので、コスト及び信
頼性の点で有利となる。

また、本発明の構成により、トレーは水平動作完了位
置で確実に固定されるので、カセット下降時の誤動作等
を防止することができる。

さらに、水平移動しかしないトレーの内部で摺動する
ダウンレールの動作によって、スイッチの操作を行なう
ことで、モーターの制御を行なうことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のカセット装填装置の上面図である。第
２図は同正面図である。第３図は同側面図である。第４
図は磁気記録再生装置の磁気テープ駆動機構の上面図で
ある。第５図は同機構の正面図である。第６図は同機構
の側面図である。第７図は本発明のカセット装填装置の
駆動部分の上面図である。第８図は同駆動部分の正面図
である。第９図は本発明のカセット装填装置のカセット
を保持する機構部分の上面図である。第10図は同機構部
分の正面図である。第11図は同機構部分の側面図であ
る。第12図は本発明のカセットを保持する機構部分を移
送する移送機構部分の上面図である。第13図は同移送機
構部分の正面図である。第14図は同移送機構部分の側面
図である。第15図乃至第19図はそれぞれ本発明のカセッ
トを移送する機構の動作を示す側面図である。第20図乃
至第24図はそれぞれ本発明のカセットを保持する機構の
動作を示す側面図である。 １……フレームＲ ２……フレームＬ ３……天板 ４……RECSWアングル ６……ガイドレールローラー 10……カムギアＲ 11……カムギアＬ 12……ウォームホイル 13……メインシャフト 14……シンクロギア 16……ウォームギア 18……モーター 20……スイッチレバーＡ 21……スイッチレバーＢ 22……カセコンスイッチＡ 23……カセコンスイッチＢ 24……スタートセンサー 25……エンドセンサー 30……カセット 31……スライダー 32……ホルダーＲ 33……ホルダーＬ 34……ロック解除レバー 35……ホルダーガイドＲ 36……ホルダーガイドＬ 39……蓋開けホルダー 40……駆動ラックレールＲ 41……駆動ラックレールＬ 42……ガイドパネル 44……ダウンレールＲ 45……ダウンレールＬ 46……アップレバー 47……アップレール 49……ガイドレールＲ 50……ガイドレールＬ 52……ダウンスイッチレバー 55……メカシャーシ

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カセットを載置し保持するカセット保持手
   段（30），（31），（32）と、該カセット保持手段（3
   0），（31），（32）を上昇下降させるカム（44d）を有
   するダウンレール（44），（45）とを、水平方向に移動
   させるための駆動ラックレール（40），（41）を設けた
   磁気記録再生装置のカセット装填装置であって、 前記ダウンレール（44），（45）を前記駆動ラックレー
   ル（40），（41）の内部で移動可能に設けたことを特徴
   とするカセット装填装置。
2. 【請求項２】カセットを載置し保持するカセット保持手
   段（30），（31），（32）と、該カセット保持手段（3
   0），（31），（32）を含む水平移動手段（40），（4
   1）と、前記カセット保持手段（30），（31），（32）
   を装填位置と取り出し位置との間で昇降せしめる昇降手
   段（44），（45）と、前記水平移動手段（40），（41）
   及び前記昇降手段（44），（45）を駆動する駆動手段
   （10），（11）と、該駆動手段（10），（11）に設けら
   れたカム（10c），（11c）と、前記水平移動手段（4
   0），（41）を案内保持するフレーム（１），（２）
   と、該フレーム（１），（２）に設けられた前記水平移
   動手段（40），（41）のストッパ（1c），（2c）と、該
   水平移動手段（40），（41）に設けられた該ストッパ
   （1c），（2c）への当接部（40n），（41n）及びガイド
   レール駆動軸（51）とを備えた磁気記録再生装置のカセ
   ット装填装置であって、 前記水平移動手段（40），（41）が水平移動完了位置に
   至ったとき、前記フレーム（１），（２）のストッパ
   （1c），（2c）と前記水平移動手段（40），（41）の当
   接部（40n），（41n）とが当接する一方、前記駆動手段
   （10），（11）のカム（10c），（11c）と前記水平移動
   手段（40），（41）に設けられたガイドレール駆動軸
   （51）とが当接し、前記水平移動手段（40），（41）の
   ガイドレール駆動軸（51）と当接部（40n），（41n）と
   が、それぞれ前記駆動手段（10），（11）のカム（10
   c），（11c）と前記フレーム（１），（２）のストッパ
   （1c），（2c）とにより挟持されることを特徴とするカ
   セット装填装置。
3. 【請求項３】カセットを載置し保持するカセット保持手
   段（30），（31），（32）と、該カセット保持手段（3
   0），（31），（32）を含む水平移動手段（40），（4
   1）と、該水平移動手段（40），（41）に設けられ、前
   記カセット保持手段（30），（31），（32）を装填位置
   と取り出し位置との間で昇降せしめる昇降手段（44），
   （45）とを設けた磁気記録再生装置のカセット装填装置
   であって、 該昇降手段（44），（45）と連動して、前記水平移動手
   段（40），（41）及び前記昇降手段（44），（45）に駆
   動力を与えるモーター（18）を制御するスイッチ（2
   2），（23）の操作を行うスイッチ操作手段（20），（2
   1），（52）を設けたことを特徴とするカセット装填装
   置。