JP2830431B2 - アルミナ複合触媒担体及びその製造方法 - Google Patents

アルミナ複合触媒担体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルミナを主成分としグリーンシート多層積
層法により製造されるアルミナ複合触媒担体及びその製
造方法に関するものである。
[従来の技術] 一般に、アルミナ触媒担体としての機能は、比表面積
及び気孔容積がそれぞれ大きく、活性物質が均一に分布
し、熱伝導率が高く、しかも機械的強度が高いことが要
求される。この触媒担体に触媒金属を担持することによ
り利用に供せられる。
従来、アルミナ触媒担体の製造方法には、数10〜1000
Å径のコロイド粒子が分散したセラミックスラリーを多
孔質高分子物質に含浸させて成形した後、或いは粒状高
分子物質を前記セラミックスラリーに配合して押出し成
形した後、これらの成形体を焼成する方法がある。この
焼成により高分子物質部分が孔となり、セラミックスが
骨となって、比表面積及び気孔容積がそれぞれ大きな細
孔構造を有し、活性物質が均一に分布した触媒担体が得
られる。自動車用触媒担体では細孔構造をハニカム状に
して排ガスとの接触面積を大きくし、触媒機能を高めて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来の製造方法では、触媒担体の細孔径の大
きさを調整することが困難で、しかも従来の製造方法で
作られた触媒担体は強度が低く脆弱である上、熱伝導率
が低い問題点があった。
また、触媒担体が押出し成形により成形される場合に
は、その開気孔の孔径は成形時の口金の寸法によって決
まり、1μm以下の微細な孔径を形成することが困難な
問題点があった。
本発明の目的は、上記問題点を解消し、触媒担体の細
孔径を任意に調整でき、しかも比表面積及び気孔容積が
それぞれ大きく、活性物質が均一に分布し、熱伝導率が
高く、しかも機械的強度が高いアルミナ複合触媒担体及
びその製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の触媒担体は、多
孔質アルミナ層の両面又は片面に緻密質アルミナ層が積
層されて一体的に焼結され、前記多孔質アルミナ層に開
気孔が形成された積層焼結体を支持体とするアルミナ触
媒担体であって、前記開気孔に無機コロイド粒子が導入
されかつ前記多孔質アルミナ層と一体的に焼結されたこ
とを特徴とする。
また本発明のアルミナ複合触媒担体の製造方法では、
先ず水を分散媒とした第1アルミナゾルに第1焼結助剤
と第1水溶性バインダを添加混合して緻密質層用スラリ
ーを調製し、この緻密質層用スラリーを成膜乾燥して緻
密質層用グリーンシートを成形する。次いで水を分散媒
とした第2アルミナゾルに焼結助剤を添加しないか又は
前記第1焼結助剤より少量の第2焼結助剤と第2水溶性
バインダを添加混合して多孔質層用スラリーを調製し、
この多孔質層用スラリーを成膜乾燥して多孔質層用グリ
ーンシートを成形する。次に前記多孔質層用グリーンシ
ートの両面又は片面に前記緻密質層用グリーンシートを
接着剤により接着し、前記接着したグリーン成形体を10
00〜1600℃で焼成して積層焼結体を形成する。続いて水
を分散媒とした無機コロイド液を前記積層焼結体の多孔
質アルミナ層に導入し、前記無機コロイド液を水熱処理
した後、冷却して前記多孔質アルミナ層の開気孔に無機
コロイド粒子を析出させる。更に前記無機コロイド粒子
の析出した積層焼結体を再度焼成する。
本発明の多孔質アルミナ層及び緻密質アルミナ層を構
成するセラミック原料は、ともにアルミナ含有量が90/9
9.9%の純度の高いアルミナである。緻密質層用スラリ
ー及び多孔質層用スラリーはともに水を分散媒としたア
ルミナゾルを主成分とする。上記アルミナゾルはアルミ
ニウムアルコキシドを加水分解し、それぞれの加水分解
生成物を解膠処理して得られるアルミナコロイド液であ
って、いわゆるゾルーゲル法において調製される粒径が
数10〜1000Åの微細なコロイド粒子のアルミナゾルが好
ましい。
また本発明の無機コロイド粒子としては、アルミナ
(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)、ジルコニア(Zr
O2)、酸化マグネシウム(MgO)、チタン酸バリウム(B
aTiO3)等が挙げられる。無機コロイド液はAl、Ti、Z
r、Mg、Ba等の金属のアルコキシドを加水分解し、その
加水分解生成物を解膠処理して得られるものが好まし
い。
緻密質層用スラリー多孔質層用スラリーの調製方法の
相違点は、前者に焼結助剤がアルミナゾル100重量%に
対しても0.5〜10重量%含まれるのに対して、後者には
アルミナ層の気孔率を増大させるために焼結助剤が全く
含まれないか或いは前者より少量の焼結助剤が含まれる
ところにある。アルミナの焼結助剤としては、二酸化け
い素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酢酸マグネ
シウム、二酸化チタン等が挙げられる。酸化マグネシウ
ム及び二酸化けい素の添加系では酸化カルシウムを少な
くとも0.1重量%添加することが好ましい。
水溶性バインダは緻密質層用スラリー及び多孔質層用
スラリーにおいて、ともにアルミナゾルの固形分に対し
て10〜80重量%添加される。このバインダは焼結時の脱
バインダによりアルミナ層に気孔を生じ易いため、気孔
率を減少させる場合には上記範囲で少なめにアルミナゾ
ルに添加される。水溶性バインダとしてはポリビニルア
ルコール、水溶性アクリル等が挙げられる。緻密質層用
スラリーに含まれるバインダは多孔質層用スラリーに含
まれるバインダと異なってもよい。
緻密質層用スラリー及び多孔質層用スラリーを成膜す
る方法としては、ドクターブレード法、押出し成形法、
ロール圧延法、泥しょう鋳込み法等があるが、成形歪が
少なく成形体の平滑度の良好なドクターブレード法が好
ましい。多孔質層用スラリーを成膜するときに、このス
ラリーにアンモニア、或いはアミン類のアルカリ物質を
添加してスラリー中にゲルを生成させ、気孔率を増大さ
せることもできる。
緻密質層用のスラリー及び多孔質層用のスラリーを成
膜後、30〜95℃でそれぞれ乾燥して緻密質層用グリーン
シート及び多孔質層用グリーンシートを成形する。最外
層となる緻密質層用グリーンシートには流体を通す孔径
60〜100μmの通孔を設けてもよい。この通孔は後述す
る多孔質アルミナ層への無機コロイド液の導入を容易に
する機能もある。
次いで多孔質層用グリーンシートの両面又は片面に接
着剤を塗布し、0〜70℃の温度で5〜200kg/cm2の圧力
で多孔質層用グリーンシートと緻密質層用グリーンシー
トを接着し積層する。触媒担体の使用の形態に応じて巻
取り機構付きのラミネート装置により両グリーンシート
を互いに接着しながら巻取ってもよい。この接着剤とし
ては、セルロース誘導体、アクリル系エマルジョン、酢
酸ビニルエマルジョン等の水系接着剤又はアクリル系樹
脂、ブチラール系樹脂、ビニール系樹脂等の非水系接着
剤を用いることができる。
これらの積層数は1枚の多孔質層用グリーンシートの
片面に1枚の緻密質層用グリーンシートを重ね合わせて
積層する2層以外に、触媒担体の用途、サイズ等に応じ
て緻密質層と多孔質層とを交互に重ね合わせた3層以上
にすることもできる。
グリーンシートを積層した後、所定の寸法に切断し、
焼成炉に入れて焼成する。巻取られて円柱状に成形され
たグリーン成形体は所定の長さに切断され、巻取り芯を
抜いてできた中心孔の部分に緻密質層用のスラリーを充
填し、30〜95℃でこのスラリーを乾燥した後、焼成炉に
入れて焼成する。焼成は目的とする気孔率を得るために
1000〜1600℃の温度範囲で、1〜2時間、大気圧下で行
われる。焼成温度が高まる程、また焼成時間が長くなる
程、気孔率は減少する。1000℃未満であると緻密質セラ
ミック層の気孔率が増大し、1600℃を越えると多孔質セ
ラミック層の気孔率が減少して本発明の目的が達成され
ない。
本発明のアルミナ積層焼結体は焼結助剤の添加量又は
焼成温度に応じて、多孔質アルミナ層の気孔率が20〜60
%の範囲に、また緻密質アルミナ層の気孔率が0.01〜5
%の範囲に制御されて作られる。
上記焼成で得られた積層焼結体の多孔質アルミナ層に
は開気孔が形成される。ここで開気孔とは閉気孔とは異
なり、焼結体の一端から他端まで連続した空隙であって
流体が通過可能な微細な孔をいう。
次に積層焼結体を支持体として、この多孔質アルミナ
層に水を分散媒とする無機コロイド液を導入する。この
導入方法には次の2つの方法が代表的である。即ち、第
1の導入方法は、金属アルコキシドを加水分解し、この
加水分解生成物を解膠処理して得られる無機コロイド液
を容器に入れた後に、この液中に前記積層焼結体を浸漬
して無機コロイド液を多孔質アルミナ層に導入する方法
である。
また第2の導入方法は、前記積層焼結体を容器内の水
を浸漬し、次いで金属アルコキシドを入れこの水により
金属アルコキシドを加水分解した後、加水分解生成物を
解膠処理して無機コロイド液を多孔質アルミナ層に導入
する方法である。
上記方法により積層焼結体の多孔質アルミナ層の開気
孔に粒径が数10〜1000Åの微細な無機コロイド粒子が導
入される。このコロイド粒径を調整することにより、開
気孔を所望の細孔径とすることができる。コロイド粒径
の調整方法としては、例えば解膠処理した無機コロイド
液を水熱処理する方法が挙げられる。この水熱処理前に
コロイド液に更にカルボン酸を添加しておくと、より一
層容易に粒径を調整することができる。水熱処理後、冷
却することにより開気孔に無機コロイド粒子が析出す
る。
析出した無機コロイド粒子はその粒径に応じて多孔質
アルミナ層の開気孔の細孔径を小さくする。オートクレ
ーブ内で無機コロイド液の水熱処理及び冷却処理を行う
と、コロイド粒子の粒成長及び析出の速度を速めること
ができ好ましい。
積層焼結体の容器から取出して無機コロイド液の水分
を脱離する。この水分の脱離は大気圧下又は減圧下、積
層焼結体を風乾又は温風乾燥することにより行う。乾燥
によりコロイド液がゲル化しこの状態で積層焼結体を再
度900〜1300℃、3〜5時間、大気圧下で焼成する。こ
の結果、開気孔に析出された無機コロイド粒子が積層焼
結体に担持され一体化する。
第1図に本発明のアルミナ複合触媒担体の製造工程図
に示す。第2図に板状に焼結したアルミナ複合触媒担体
10を示し、第3図に円柱状に焼結したアルミナ複合触媒
担体20を示す。10a及び20aは流体通路となる多孔質アル
ミナ層、10b及び20bは緻密質アルミナ層、11は緻密質ア
ルミナ層10bに形成された通孔である。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明のアルミナ複合触媒担体
は、グリーンシート多層積層法により多孔質アルミナ層
の両面又は片面に緻密質アルミナ層を積層して一体的に
焼結したため、多孔質アルミナ層により比表面積及び気
孔容積がそれぞれ大きくなり、かつ多孔質アルミナ層に
活性物質を均一に分布させることができる。一方、緻密
質アルミナ層により熱伝導率が高くなり、かつこれが補
強材となって機械的強度が高くなる。
また、無機コロイド粒子が多孔質アルミナ層の開気孔
に導入されこの多孔質アルミナ層と一体的に焼結するた
め、アルミナ粒子の粒径に応じて触媒担体の細孔径を任
意に調整することができ、しかも無機コロイド粒子のも
つ担体性能と支持体である積層焼結体の多孔質アルミナ
層のもつ担体性能を複合することができる。
[実施例] 次に本発明の実施例を詳しく説明する。
<実施例1> アルミニウムイソプロポキシド[Al(C3H7O)]を
加水分解してベーマイト[AlOOH]を生成させ、これにp
H2〜4に調整した水を加えて解膠し、粒径が数10〜1000
Åの微細なコロイド粒子が分散したアルミナ濃度5重量
%の安定な擬ベーマイトゾルを得た。
緻密質層用スラリーを調製するために、このゾルに焼
結助剤としてシリカコロイド、酢酸マグネシウム、酢酸
カルシウム、更に水溶性バインダとしてポリビニルアル
コールを添加した。これらの焼結助剤は緻密質アルミナ
層に焼結したときの組成比が Al2O3:SiO2:MgO:CaO=92:7:2:1 になるようにそれぞれ添加した。またバインダはこの固
形分に対して40重量%添加混合した。これにより固形分
が4重量%のスラリーを調製した。
このスラリーを移動担体である高密度ポリエチレンテ
ープ上にドクターブレード法により厚さ約0.4mmになる
ようにコーティングした後、乾燥し、スラリーの分媒体
である水を脱離させて厚さ約20μmの緻密層用グリーン
シートを得た。最下層となる緻密質層用グリーンシート
には直径100μmの通孔を1平方cm当り9個穿設した。
一方、多孔化し易くするために焼結助剤を添加しない
以外は上記と同様にして厚さ約60μmの多孔質層用グリ
ーンシートを得た。次いで多孔質層用グリーンシートの
両面に接着剤として1%濃度のポリビニルブチラールの
イソプロピルアルコール溶液を塗工した。ラミネート装
置によりこのシートの両面に上記緻密質層用グリーンシ
ートを接着した後、切断して板状のグリーン成形体を得
た。
次にこの板状のグリーン成形体を焼成炉に入れ1500℃
で1時間、大気圧下で焼成し3層の積層焼結体を得た。
多孔質アルミナ層の細孔径分布及び気孔率を調べるた
め、多孔質層用グリーンシートだけを1000℃、1200℃、
1300℃、1400℃、1500℃でそれぞれ1時間、大気圧下で
焼成した。その結果を第4図及び第5図に示す。第4図
より焼成温度が1300℃以上になると、細孔容積が1cm3/g
以上でしかも細孔径が250Å以上になり、1500℃になる
と細孔容積が0.2cm3/g以上でしかも細孔径が750〜1250
Åの範囲に極めて多く分布し、触媒担体に適することが
判った。また第5図より多孔質アルミナ層の細孔容積は
0.2〜0.4cm3/gの範囲に、気孔率は40〜60%の範囲にそ
れぞれあり、焼成温度の上昇とともに細孔容積及び気孔
率は小さくなることが判った。
一方、前記3層の積層焼結体を水を貯えたオートクレ
ーブ内に入れ、水に浸漬した。次いでこの水にアルミニ
ウムアルコキシドを添加してアルミニウムアルコキシド
を加水分解しベーマイトゾルを生成させた。このベーマ
イトゾルに解膠剤として酢酸を添加混合した。これらの
添加割合は水/アルコキシドがモル比が200であって、
酢酸/アルコキシドがモル比で0.25であった。解膠後、
更に酢酸をベーマイトゾル1モルに対して0.3モル添加
した。これによりベーマイトゾルが多孔質アルミナ層の
開気孔に導入された。オートクレーブ内で室温のベーマ
イトゾルを水熱処理温度である150℃まで毎分5℃の割
合で昇温した。150℃に達したところで加熱を止め、3
時間維持した。続いて150℃から100℃まで毎分5℃の割
合で降温し、開気孔内にアルミナコロイド粒子を析出さ
せた。
オートクレーブから積層焼結体を取出し、風乾してベ
ーマイトゾルをベーマイトゲルにした後、再度積層焼結
体を725℃で1時間、大気圧下で焼成した。γ−アルミ
ナが多孔質アルミナ層に担持された3層のアルミナ複合
触媒担体が得られた。この触媒担体の曲げ強度は40kgf/
mm2であった。
単層の緻密質アルミナ焼結シート及びγ−アルミナが
担持された単層の多孔質アルミナ焼結シートの気孔率を
調べたところ、それぞれ0.5%及び50%であった。この
ことから3層のアルミナ複合触媒担体のうち緻密質アル
ミナ層の気孔率も0.5%と類推され、多孔質アルミナ層
の気孔率も50%と類推される。また3層のアルミナ複合
触媒担体全体の気孔率は17%であった。
<実施例2> 実施例1で得られた3層の積層焼結体を水を貯えたオ
ートクレーブ内に入れ、水に浸漬した。一方、チタニウ
ムアルコキシドとバリウムアルコキシドとをモル比で1:
1の割合になるように秤取し、これを有機溶剤中でよく
混合した。この混合液をオートクレーブ内の水に添加し
てこれらのアルコキシドを加水分解しゾルを生成させ
た。このゾルに解膠剤として硝酸を添加混合した。これ
らの添加割合は水/混合アルコキシドがモル比で100で
あって、硝酸/混合アルコキシドがモル比で0.1であっ
た。これによりゾルが多孔質アルミナ層の開気孔に導入
された。
以下、実施例1と同様オートクレーブ処理し開気孔内
にTiとBaのコロイド粒子を析出させた。オートクレーブ
から積層焼結体を取出し、風乾してゾルをゲル化した
後、再度積層焼結体を900℃で3時間、大気圧下で焼成
した。チタン酸バリウムが多孔質アルミナ層に担持され
た3層のアルミナ複合触媒担体が得られた。
第6図はこの多孔質アルミナ層の断面の粒子構造を主
に示すために3500倍に拡大した電子顕微鏡写真図であ
る。
<実施例3> 実施例1で得られた3層の積層焼結体を水を貯えたオ
ートクレーブ内に入れ、水に浸漬した。この水にチタニ
ウムアルコキシドを添加してチタニウムアルコキシドを
加水分解しゾルを生成させた。このゾルに解膠剤として
硝酸を添加混合した。これらの添加割合は水/アルコキ
シドがモル比で100であって、硝酸/アルコキシドがモ
ル比で0.1であった。これによりゾルが多孔質アルミナ
層の開気孔に導入された。
以下、実施例1と同様にオートクレーブ処理し開気孔
内にTiのコロイド粒子を析出させた。オートクレーブか
ら積層焼結体を取出し、風乾してゾルをゲル化した後、
再度積層焼結体を900℃で3時間、大気圧下で焼成し
た。二酸化チタンが多孔質アルミナ層に担持された3層
のアルミナ複合触媒担体が得られた。
第7図はこの多孔質アルミナ層の断面の粒子構造を主
に示すために3500倍の拡大した電子顕微鏡写真図であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアルミナ複合触媒担体の製造工程図。 第2図は焼結した板状のアルミナ複合触媒担体の斜視
図。 第3図は焼結した円柱状のアルミナ複合触媒担体の斜視
図。 第4図はアルミナコロイド粒子が開気孔に導入される前
の多孔質アルミナ焼結シートの焼成温度による細孔径分
布と細孔容積の変化を示す図。 第5図は多孔質アルミナ焼結シートの焼成温度による細
孔容積及び気孔率の変化を主に示す図。 第6図及び第7図はアルミナ複合触媒担体の多孔質アル
ミナ層の断面の粒子構造を示す電子顕微鏡写真図であ
る。 10,20:アルミナ複合触媒担体、 10a,20a:多孔質アルミナ層、 10b,20b:緻密質アルミナ層、 11:通孔。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 武 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱鉱業セメント株式会社セラミックス 研究所内 (56)参考文献 特開 平2−258069(JP,A) 特開 平4−27440(JP,A) 特開 昭59−109243(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B32B 1/00 - 35/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質アルミナ層の両面又は片面に緻密質
    アルミナ層が積層されて一体的に焼結され、前記多孔質
    アルミナ層に開気孔が形成された積層焼結体を支持体と
    するアルミナ触媒担体であって、 前記開気孔に無機コロイド粒子が導入されかつ前記多孔
    質アルミナ層と一体的に焼結されたことを特徴とするア
    ルミナ複合触媒担体。
  2. 【請求項2】多孔質アルミナ層の気孔率が20〜60%の範
    囲にあり、緻密質アルミナ層の気孔率が0.01〜5%の範
    囲にある請求項1記載のアルミナ複合触媒担体。
  3. 【請求項3】緻密質アルミナ層に多孔質アルミナ層の開
    気孔に連通する通孔が設けられた請求項1又は2記載の
    アルミナ複合触媒担体。
  4. 【請求項4】水を分散媒とした第1アルミナゾルに第1
    焼結助剤と第1水溶性バインダを添加混合して緻密質層
    用スラリーを調製し、 この緻密質層用スラリーを成膜乾燥して緻密質層グリー
    ンシートを成形し、 水を分散媒とした第2アルミナゾルに焼結助剤を添加し
    ないか又は前記第1焼結助剤より少量の第2焼結助剤と
    第2水溶性バインダを添加混合して多孔質層用スラリー
    を調製し、 この多孔質層用スラリーを成膜乾燥して多孔質層用グリ
    ーンシートを成形し、 前記多孔質層用グリーンシートの両面又は片面に前記緻
    密質層用グリーンシートを接着剤により接着し、 前記接着したグリーン成形体を1000〜1600℃で焼成して
    積層焼結体を形成し、 水を分散媒とした無機コロイド液を前記積層焼結体の多
    孔質アルミナ層に導入し、 前記無機コロイド液を水熱処理した後、冷却して前記多
    孔質アルミナ層の開気孔に無機コロイド粒子を析出さ
    せ、 前記無機コロイド粒子の析出した積層焼結体を再度焼成
    する アルミナ複合触媒担体の製造方法。
  5. 【請求項5】第1又は第2のアルミナゾルのいずれか又
    は双方がアルミニウムアルコキシドを加水分解した後、
    この加水分解生成物を解膠処理して得られるアルミナコ
    ロイド液である請求項4記載のアルミナ複合触媒担体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】無機コロイド液が金属アルコキシドを加水
    分解した後、この加水分解生成物を解膠処理して得られ
    る請求項4記載のアルミナ複合触媒担体の製造方法。
  7. 【請求項7】無機コロイド液の水熱処理がオートクレー
    ブ内で行われる請求項4記載のアルミナ複合触媒担体の
    製造方法。
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