JP2822544B2 - オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

オルガノポリシロキサン組成物

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JP2822544B2
JP2822544B2 JP2049545A JP4954590A JP2822544B2 JP 2822544 B2 JP2822544 B2 JP 2822544B2 JP 2049545 A JP2049545 A JP 2049545A JP 4954590 A JP4954590 A JP 4954590A JP 2822544 B2 JP2822544 B2 JP 2822544B2
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智信 清水
欣司 山田
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ジェイエスアール株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、保存安定性に優れたオルガノポリシロキサ
ン組成物に関する。
〔従来の技術〕
オルガノポリシロキサンは、耐熱性、耐候性、耐水
性、耐蝕性などに優れており、近年、アルミニウム、セ
ラミックス、紙、ガラス、プラスチックスなどの表面を
被覆し、耐熱性、耐候性、耐水性、耐蝕性などを向上さ
せる材料として広く用いられている。
このようなオルガノポリシロキサンとして、メチルア
ルコキシシランの加水分解および部分的重縮合によって
得られるメチルポリシロキサンが提案されている。
しかしながら、メチルトリアルコキシシランを加水分
解および部分的重縮合をすることによって得られるオリ
ガノポリシロキサンは、保存中に縮合反応が進行して、
分子量が増加し、増粘、ゲル化などが生じ、保存安定性
に劣るものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたも
ので、硬化物の硬度、耐熱性、耐候性、耐水性、耐蝕
性、密着性、曲げ加工性などに優れ、かつ保存安定性が
良好で、塗膜形成時の硬化性に優れるオルガノポリシロ
キサン組成物を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(A)一般式CH3SiX3(式中、Xはハロゲ
ン原子またはOR1で示されるアルコキシ基であり、ここ
でR1は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4の
アシル基で示す)で表されるメチルシラン(以下
「(a)メチルシラン」という)の部分的縮合物(以下
「メチルシラン縮合物」という)ならびに/または前記
メチルシランと一般式R2 aSi(OR14-a(式中、R2は炭
素数1〜8の有機基、aは0または2を示し、OR1は前
記に同じ)およびR3Si(OR1(式中、R3は炭素数2
〜8の有機基、R1は前記に同じ)で表される少なくとも
1種のオルガノアルコキシシラン(以下「(a)′オル
ガノアルコキシシラン」という)との部分的共縮合物
(以下「メチルシラン共縮合物」といい、前記メチルシ
ラン縮合物とメチルシラン共縮合物を総称して「(A)
成分」という)〔ここで、前記(a)成分と(a)′成
分との割合は、(a)成分100重量部に対し、(a)′
成分85〜0重量部である〕100重量部に対し、(B)一
般式R4(OH3bSi(OR13-b(式中、R4は炭素数3〜10
の有機基、bは0または1、R1は前記に同じ)で表され
るアルコキシシラン(以下「(B)成分」という)1〜
25重量部を反応させて得られる反応生成物(以下、単に
「特定反応生成物」という)に、有機溶剤および必要に
応じて水を配合し全固形濃度を5〜80重量%となしたオ
ルガノポリシロキサン組成物を提供するものである。
次に、本発明の組成物を構成要件別に詳述する。
(A)成分 このうち、本発明に使用されるメチルシラン縮合物
は、前記一般式で表される(a)メチルシランを加水分
解および部分的重縮合をさせて得られるものである。
この(a)メチルシランにおいては、Xは塩素原子、
フッ素原子、臭素原子などのハロゲン原子または−OR1
で表される基である。
ここで、R1としては、炭素数1〜5のアルキル基また
は炭素数1〜4のアシル基であり、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、アセチル基などが挙
げられる。
これらの(a)メチルシランの具体例としては、メチ
ルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリn−プロポキシシラ
ン、メチルトリi−プロポキシシラン、メチルトリn−
ブトキシシラン、メチルトリs−ブトキシシラン、メチ
ルトリt−ブトキシシラン、メチルトリアセトキシシラ
ンなどが挙げられる。
(A)成分としては、前記(a)メチルシランと前記
一般式R2 aSi(OR14-aおよびR3Si(OR1で表される
少なくとも1種の(a)′オルガノアルコキシシランを
共縮合した共縮合物であってもよい。
前記一般式R2 aSi(OR14-aにおいて、R2は、炭素数
1〜8の有機基であり、例えばメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基などのアルキル基、その
ほかγ−クロロプロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフ
ロロプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メ
タクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル
基、フェニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル
基などが挙げられる。
前記一般式R2 aSi(OR14-aにおいて、aが0である
場合、かかる(a)′オルガノアルコキシシランは、一
般式Si(OR1で表されるテトラアルコキシシランで
あり、ケイ素原子の持つ4個の結合点が全てシロキサン
結合に供されることから、(A)成分中の緻密化成分と
して作用することができる。
このテトラアルコキシシランの具体例としては、テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−
プロポキシシラン、テトラi−プロポキシシラン、テト
ラn−ブトキシシラン、テトラi−ブトキシシラン、テ
トラt−ブトキシシラン、テトラアセトキシシランなど
が挙げられ、好ましくはテトラメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン、テトラi−プロポキシシランである。
前記一般式R2 aSi(OR14-aにおいて、aが2である
場合、かかる(a)′オルガノアルコキシシランは、一
般式R2 2Si(OR1で表されるジオルガノジアルコキシ
シランであり、ケイ素原子1個に対し2個のシロキサン
結合を生成し得ることから、メチルシラン共縮合物中に
直鎖のシロキサン結合を有する可撓性の良好な成分を含
有させることができる。
かかるジオルガノジアルコキシシランの具体例として
は、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、ジメチルジi−プロポキシシラン、ジエチルジメ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ
i−プロポキシシラン、ジn−プロピルジメトキシシラ
ン、ジn−プロピルジエトキシシラン、ジメチルジアセ
トキシシラン、ジn−プロピルジアセトキシシランなど
が挙げられる。
さらに、一般式R3Si(OR1で表されるオルガノト
リアルコキシシランは、式中に示されるR3により得られ
るメチルシラン共縮合物を被覆材料に供した場合、塗膜
の硬度、密着性、撥水性などの塗膜性能を向上させるこ
とができる。
この一般式R3Si(OR1で表されるオルガノトリア
ルコキシシラン中のR3は、炭素数2〜8の有機基であ
り、例えばエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基
などのアルキル基、そのほかγ−クロロプロピル基、ビ
ニル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−グリシド
キシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ
−メルカプトプロピル基、フェニル基、3,4−エポキシ
シクロヘキシル基などが挙げられる。
このオルガノトリアルコキシシランの具体例として
は、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピル
トリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラ
ン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキ
シシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエ
チルメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエ
チルトリエトキシシランなどを挙げることができ、好ま
しくはエチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピ
ルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラ
ン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエト
キシシランである。
以上の(a)メチルシランと(a)′オルガノアルコ
キシシランとの共縮合割合は、(a)メチルシラン100
重量部に対し、(a)′オルガノアルコキシシラン85〜
0重量部、好ましくは70〜0重量部であり、(a)メチ
ルシランが少なすぎると得られる組成物を被覆材料とし
て供した場合、材料の硬化性が低下する。
以上の(A)成分のポリスチレン換算の重量平均分子
量は、通常、500〜300,000、好ましくは800〜100,000、
さらに好ましくは1,000〜50,000であり、500未満あるい
は300,000を超えると、得られる組成物を被覆材料に供
した場合、塗膜の密着性が低下し易くなる。
(B)成分 (B)成分は、(A)成分に添加することにより、
(A)成分中に残存するシラノール基と反応して縮合
し、残存シラノール基量を減少させ、かつR4で示される
有機基の効果により、得られる組成物の保存安定性を改
善する作用をお与えるものである。
前記一般式R4(OH3bSi(OR13-bにおいて、R4は、
炭素数3〜10の有機基であり、例えばn−プロピル基、
i−プロピル基、ブチル基などのアルキル基のほか、γ
−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、
γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプ
ロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェニル基、3,
4−エポキシシクロヘキシルエチル基などが挙げられ
る。
このR4の炭素数が3未満の場合、得られる組成物の保
存安定性の向上効果が小さく、一方炭素数が10を超える
場合には、(B)成分の縮合反応性が著しく減少し、し
かも(A)成分との相溶性も減少する。
また、(B)成分中、bの値が2以上の場合には、
(A)成分との縮合反応により、反応系中の全てのシラ
ノール基およびアルコキシ基が消費され、得られる組成
物の硬化性が著しく低下する。
これらの(B)成分の具体例としては、n−プロピル
トリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルト
リエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3
−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−ト
リフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシ
シラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエト
キシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グ
リシドキシメチルジエトキシシラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリル
オキシメチルジエトキシシラン、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルエチルメチルジエトキシシランなどを挙げるこ
とができるが、好ましくはn−プロピルトリメトキシシ
ラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピル
トリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシ
シラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエト
キシシランなどであり、さらに好ましくはγ−グリシト
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ−
プロピルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘ
キシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシク
ロヘキシルエチルトリエトキシシランなどである。
本発明において、特定反応生成物は、(A)成分100
重量部に対して、(B)成分を、通常、1〜25重量部、
好ましくは2〜15重量部添加し、好ましくは50℃以上、
さらに好ましくは60〜80℃で反応させる。
本発明の組成物における特定反応生成物の割合は、通
常、10〜100重量%、好ましくは20〜100重量%である。
(C)金属酸化物ゾル 本発明の組成物は、必要に応じて(C)金属酸化物ゾ
ルを含有していてもよい。
金属酸化物ゾルは、増粘ならびに得られる塗膜の耐熱
性、硬度および密着性の向上、さらには帯電防止などを
目的に使用されるものである。
このような(C)成分としては、シリカゾル、アルミ
ナゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾルなどが挙げられ
る。
このうち、シリカゾル(コロイド状シリカ)は、高純
度の無水ケイ酸の水性分散液であり、通常、平均粒子径
が5〜30μm、固形分濃度が18〜30重量%程度である。
このシリカゾルは、通常、ナトリウム含有量が0.005重
量%以下で、酸性領域、すなわちpH2〜6の範囲であ
る。
このようなシリカゾルの具体例としては、日産化学工
業(株)製のスノーテックスO、触媒化成工業(株)製
のカタロイドSN、デュポン社製のLudox、モンサイト社
製のSyton、ナルコケミカル社製のNalcogなどを挙げる
ことができる。
さらに、アルミナゾルとしては、酸化アルミニウム
(Al2O3)を5〜25重量%含有し、安定剤として硝酸、
塩酸、酢酸などを使用し、粒子径が10〜100mμのものを
例示することができる。このアルミナゾルは、酸性領
域、好ましくはpHが2〜6の範囲である。このようなア
ルミナゾルの具体例としては、日産化学工業(株)製の
アルミナゾル100、アルミナゾル200、アルミナゾル520
などを挙げることができる。
さらに、チタニアゾルとしては、アルキルチタネート
の加水分解物の分散液を挙げることができる。
さらに、ジルコニアゾルは、二酸化ジルコニウム水性
分散液、または酢酸ジルコニウム水溶液などであり、こ
のようなジルコアゾルとしては、例えば日産化学工業
(株)製のジルコニアゾルNZS−20A、ジルコニアゾルア
セテートなどを挙げることができる。
以上の(C)成分の組成物中のおける割合は、0〜70
重量%である。
本発明の組成物には、必要に応じて充填剤を添加する
ことも可能である。
この充填剤としては、例えば有機または無機顔料を挙
げることができる。有機顔料としては、ファーストイエ
ローG、ジアゾイエロー、ジアゾオレンジ、ナフトール
レッド、フロロシアニングリーンなどを挙げることがで
きる。無機顔料としては、粒子状、繊維状の金属および
合金ならびにこれらの酸化物、水酸化物、炭化物、窒化
物、硫化物などを挙げることができ、具体例として粒子
状もしくは繊維状の鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、
クロム、鉛、銀、亜鉛、フェライト、カーボンブラッ
ク、ステンレス鋼、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛、酸化
鉛、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニ
ウム、酸化コバルト、合成ムライト、カオリン、雲母、
ジルコン(ケイ酸ジルコニウム)、水酸化アルミニウ
ム、水酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、
チタン酸カリウム、二硫化モリブデンなどを挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。
これらの充填剤の平均粒径または平均長さは、通常、
0.05〜100μm、好ましくは0.1〜70μmであり、0.05μ
m未満では組成物の粘度が上昇し、一方100μmを超え
ると得られる組成物の分散性が悪化する場合がある。
充填剤の組成物中の割合は、通常、0〜70重量%であ
る。
なお、充填剤の選択は、得られる塗膜の目的によっ
て、例えば下記選択に基づいて行う。
防蝕膜を作るための充填剤としては、二酸化ケイ素、
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化ジル
コニム、合成ムライト、ジルコン、炭化ケイ素、窒素ケ
イ素などの耐蝕性に優れたものを使用する。
電気絶縁膜を作るための充填剤としては、アルカリ金
属を含まない電気絶縁性の金属酸化物、炭化物または窒
化物を使用する。
化粧膜を作るための充填剤としては、酸化鉄、二酸化
チタン、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化鉛、
酸化アルミニウムなどの酸化物やステンレス鋼などを使
用する。
熱放射膜を作るための充填剤としては、酸化鉄、酸化
銅、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化クロム、二酸化
ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、ジルコンなど
の酸化物を使用する。
導電膜または半導電膜を作るための充填剤としては、
銅、アルミニウム、ニッケル、銀、カーボンブラック、
酸化スズなどを使用する。
断熱膜を作るための充填剤としては、熱伝導率の小さ
い金属酸化物、水酸化物、窒化物などを使用する。
防蝕膜を作るための充填剤としては、亜鉛、鉛、クロ
ムなどを使用する。
溶接可能な膜を作るための充填剤としては、ステンレ
ス鋼などを使用する。
金属光沢を有する膜を作るための充填剤としては、ニ
ッケル、アルミニウム、雲母、ステンレス鋼などを使用
する。
そのほか、各種充填剤の持つ特性を活かした塗膜を作
るためには、前記例示の充填剤を2種以上併用すること
ができる。
次に、本発明の組成物を被覆材料などとして供する場
合に、塗膜形成時の作業性向上、あるいは本発明の組成
物と他の塗料用顔料または充填剤とを混合させる目的
で、有機溶剤を使用する。
この有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノー
ル、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコー
ル、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n
−ペンチルアルコール、neo−ペンチルアルコール、n
−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソル
ブ、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチ
ルジグライム、エチルジグライム、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、
メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、各種フロン系溶剤などが挙げられる。
この有機溶剤は、必要に応じて添加量を規定すればよ
く、2種以上またはそれ以上の混合溶剤系であってもよ
い。
また、本発明の組成物は、前記有機溶剤の使用に加え
て、水を混合させることができる。
さらに、本発明の組成物をより速く硬化させるにあた
っては、硬化促進剤を使用してもよく、比較的低い温度
で硬化させるためには、硬化促進剤を使用する方が効果
的である。
かかる硬化促進剤としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどのアルカリ化合物;アルキルチタン酸、
リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸性
化合物;エチレンジアミン、ヘキサンジアミンなどの脂
肪族ジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリ
アミン;ピペリジン、ピペラジンなどの脂環式アミン
類;メタフェニレンジアミンなどの芳香族アミン類;エ
タノールアミン類、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の
硬化剤として用いられる各種変性アミン;γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミ
ノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−アニリノプロピルトリメトキシシランなどのアミン
系シランカップリング剤、有機スズ化合物などが使用さ
れる。これらの硬化促進剤の組成物中における割合は、
本発明の組成物おいて、通常、0.1〜15重量%、好まし
くは0.5〜10重量%用いられる。
なお、本発明の組成物には、各種界面活性剤、染料な
どを添加することもできる。
本発明の組成物の全固形分濃度は、5〜80重量%、好
ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜35重量%で
あり、5重量%未満では固形分濃度ぐ薄すぎて得られる
組成物をコーティングに供することにより形成される塗
膜の耐熱性、耐水性、耐薬品性、耐候性などの諸特性が
発現されない場合があり、また形成される塗膜にピンホ
ールが発生する場合があり、一方80重量%を超えると固
形分濃度が高すぎて組成物の保存安定性が悪化したり、
組成物をコーティングに供しても均一な塗膜の形成が困
難となるなどの弊害が生起する場合がある。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明す
るが、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重
量基準である。また、実施例中における各種の測定は、
下記のとおりである。
ポリスチレン換算重量平均分子量の測定は、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、下
記条件においてテトラヒドロフランを溶媒として使用
し、オルガノポリシロキサン1gを100ccのテトラヒドロ
フランに溶解して試料とした。また、標準ポリスチレン
は、東ソー(株)製の標準ポリスチレンを使用した。
装置;(株)島津製作所製、高速液体クロマトグラム
(モデルLC−RID−6A) カラム;昭和電工(株)製、SHODEXA−8M、長さ50cm 測定温度;40℃ 流速;1cc/分 密着性は、JIS K5400による基盤目テスト後、テープ
剥離試験を3回実施し、その平均によった。
硬度は、JIS K5400による鉛筆硬度によった。
保存安定性は、ポリエチレン製の瓶中で密栓保存し、
45℃恒温槽中で一定期間保存したのち、目視によりゲル
化の有無を判定した。
実施例1〜8および比較例1〜6 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、メチルトリメ
トキシシラン100部、アルミナゾル(日産化学工業
(株)製の水性分散液、固形分濃度20%)50部、i−プ
ロピルアルコール15部を加え、60℃に加熱して4時間反
応させ、さらにγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン5部を加え、60℃に加熱して20分間、反応させ、
室温まで冷却してi−プロピルアルコールをさらに100
部添加し、ポリスチレン換算の重量平均分子量が8,000
である特定反応生成物を含む組成物イを得た。
前記と同様にして、(A)成分および(B)成分を第
1表のように変えることにより、本発明の組成物ロ〜
ヘ、ならびに比較のための組成物リ〜カを得た。
さらに、組成物イおよびニにそれぞれケイ酸ジルコニ
ウムおよび二酸化チタンを加え、組成物トおよびチを得
た。
次いで、得られた組成物イ〜カを、それぞれ脱脂処理
したアルミニウム製板(JIS K4000、A2024)上にスプ
レー塗装し、150℃で30分間加熱して硬化塗膜を形成さ
せた。
これらの硬化塗膜について、密着性および硬度を測定
した。また、各種成物の保存安定性を評価した。結果を
第1表に示す。
比較例7〜8 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、第2表に示す
ようにメチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、シリカゾル(日産化学工業
(株)製、エタノール分散液、固形分濃度20%)、i−
プロピルアルコールおよび水を加え、60℃に加熱して5
時間反応させ、組成物ヨおよびタを得た。
得られた組成物は、実施例1〜8、比較例1〜6と同
様に、GPC法によるポリスチレン換算重量平均分子量、
密着性、硬度および保存安定性について評価した。結果
を第2表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の組成物を被覆材料に供することにより得られ
る塗膜は、硬化性に優れ、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜
鉛メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、有機複合メッ
キ鋼板などの各種メッキ鋼板、化成処理鋼板、ステンレ
ス、アルミニウム、セラミックス、セメント、繊維、
紙、ガラス、プラスチックス(ただし、フッ素系樹脂、
ポリエチレンなどの官能基を有しないものを除く)など
に対する使用が可能であり、80〜300℃で10〜120分間の
加熱により硬化でき、また用途によっては1〜7日間の
常温乾燥のみでも硬化でき、さらに本発明の組成物は水
を含んだ加水分解性の組成物であるにもかかわらず、6
ケ月以上の保存安定性を確保することができる。
しかも、本発明の組成物より得られる塗膜は、硬度、
耐熱性、耐候性、耐水性、耐蝕性、密着性などに優れた
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 83/04 C08K 5/54 C09D 183/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式CH3SiX3(式中、Xはハロゲ
    ン原子またはOR1で示される基であり、ここでR1は炭素
    数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基で
    示す)で表される(a)メチルシランの部分的縮合物な
    らびに/または前記(a)メチルシランと一般式R2 aSi
    (OR14-a(式中、R2は炭素数1〜8の有機基、aは0
    または2を示し、R1は前記に同じ)およびR3Si(OR1
    (式中、R3は炭素数2〜8の有機基、R1は前記に同
    じ)で表される少なくとも1種(a)′オルガノアルコ
    キシシランとの部分的共縮合物〔ここで、前記(a)成
    分と(a)′成分との割合は、(a)成分100重量部に
    対し、(a)′成分85〜0重量部である〕100重量部に
    対し、 (B)一般式R4(OH3bSi(OR13-b(式中、R4は炭素
    数3〜10の有機基、bは0または1、R1は前記に同じ)
    で表されるアルコキシシラン1〜25重量部を反応させて
    得られる反応生成物に、有機溶剤および必要に応じて水
    を配合し全固形分濃度を5〜80重量%となしたオルガノ
    ポリシロキサン組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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