JP2782080B2 - α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法

Info

Publication number
JP2782080B2
JP2782080B2 JP1053479A JP5347989A JP2782080B2 JP 2782080 B2 JP2782080 B2 JP 2782080B2 JP 1053479 A JP1053479 A JP 1053479A JP 5347989 A JP5347989 A JP 5347989A JP 2782080 B2 JP2782080 B2 JP 2782080B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
catalyst
benzoylphenyl
carbonylation
dehydrogenation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1053479A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02233637A (ja
Inventor
五十雄 清水
泰男 松村
佳久 猪俣
Original Assignee
日本石油化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP1053479A priority Critical patent/JP2782080B2/ja
Application filed by 日本石油化学株式会社 filed Critical 日本石油化学株式会社
Priority to US07/602,240 priority patent/US5081279A/en
Priority to EP90903946A priority patent/EP0422235B1/en
Priority to DE69010611T priority patent/DE69010611T2/de
Priority to KR1019900702394A priority patent/KR930006075B1/ko
Priority to CA002028818A priority patent/CA2028818C/en
Priority to PCT/JP1990/000288 priority patent/WO1990010614A1/ja
Publication of JPH02233637A publication Critical patent/JPH02233637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2782080B2 publication Critical patent/JP2782080B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/76Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring
    • C07C49/794Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring having unsaturation outside an aromatic ring
    • C07C49/796Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring having unsaturation outside an aromatic ring polycyclic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C59/00Compounds having carboxyl groups bound to acyclic carbon atoms and containing any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, groups, groups, or groups
    • C07C59/40Unsaturated compounds
    • C07C59/76Unsaturated compounds containing keto groups
    • C07C59/84Unsaturated compounds containing keto groups containing six membered aromatic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
    • C07C45/50Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide by oxo-reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/65Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by splitting-off hydrogen atoms or functional groups; by hydrogenolysis of functional groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/76Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring
    • C07C49/782Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring polycyclic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
    • C07C51/14Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide on a carbon-to-carbon unsaturated bond in organic compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] α−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸は、解
熱、鎮痛、消炎などの効果が優れており、商品名:ケト
プロフェンとして知られている有用な物質である。
本発明は、3−エチルベンゾフェノンを脱水素し、続
いてカルボニル化することによりα−(3−ベンゾイル
フェニル)プロピオン酸誘導体を高純度で、効率的かつ
経済的に製造する方法に関するものである。
[従来技術とその課題] 置換アリールプロピオン酸化合物には、それ自体が有
用な医薬品となるものがあり、従来から多くの製造方法
が提案されている。なかでも、α−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸は、解熱、鎮痛、消炎などの効果
が優れており、商品名:ケトプロフェンとして有用な物
質である。
本発明の目的物であるα−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸誘導体は、下記の一般式(C)で表わ
され、Xがヒドロキシル基であればケトプロフェンを表
わす。また、Xが水素であれば、常法に従いこれの酸化
する反応により、あるいはアルコキシル基であれば、同
じく常法に従いこれを加水分解する反応により、それぞ
れ容易にケトプロフェンに変換できる。
(ここで、Xは水素、ヒドロキシル基または炭素数1〜
4のアルコキシル基を表わす。) ケトプロフェンについては、従来から種々の製造方法
が提案されており、代表的なものとしては次のような方
法がある。
(1)3−ベンゾイルプロピオフェノンをオルトギ酸メ
チルの存在下に硝酸タリウムで反応させることにより、
ケトプロフェンメチルエステルを得る。これを常法によ
り加水分解することによりケトプロフェンを得る(英国
特許第2,019,393号公報)。
(2)3−アセチルベンゾフェノンとクロロホルムと
を、塩基性条件下で、第四級アンモニウム塩の存在下に
反応させ、α−アリールプロペン酸を得た後、更にパラ
ジウム炭素を触媒として接触水素化還元し、ケトプロフ
ェンを得る(特開昭55−7225号公報)。
しかしながら、上記の方法は、何れも有毒なタリウム
を使用したり、原料自体の製造が容易でないこと、およ
び収率が低く効率的でないことなどの欠点があり、工業
的な製法として十分であるとはいえない。
更に、ベンゾフェノンの脱水素については、ベンゾフ
ェノンは水素供与体の存在下に、無触媒でも反応系内で
該水素供与体から発生した水素により容易にカルボニル
基が水素化分解され、ジフェニルメタンに変換されるこ
とが知られているように(Fuel,Vol.57,p.650(197
8))、メチルエチルケトンなどは相違し、隣接する2
個のフェニル基に挟まれたカルボニル基が極めて活性化
されており、その結果、カルボニル基は水素化分解を受
け易いものである。従って、エチルベンゾフェノンを脱
水素すると、エテニルベンゾフェノンの生成よりも、む
しろジフェニルメタン構造を有する化合物の生成が予想
されるところである。
しかしながら、本発明者らが、脱水素触媒の存在下に
おけるエチルベンゾフェノンの脱水素反応について研究
した結果、特定の方法により当初予想されたジフェニル
メタン構造を有する化合物は殆ど生成せず、驚くことに
は、エテニルベンゾフェノンが高い選択率で生成するこ
とが見出された。
従って、本発明の目的は、3−エチルベンゾフェノン
を脱水素し、続いてカルボニル化することによりα−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体を、高
純度で、効率的かつ経済的に製造することにある。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は、下記工程(I)および工程(II)
からなることを特徴とするα−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸誘導体の製造方法を提供するものであ
る。
工程(I): 式(A)で表わされる3−エチルベンゾフェノンを、
不活性気体の共存下に、固定床流通法により脱水素触媒
と接触させて気相脱水素を行ない、式(B)で表わされ
る3−エテニルベンゾフェノンを得る工程、および 工程(II): 工程(I)で得られた式(B)で表わされる3−エテ
ニルベンゾフェノンを、温度40〜200℃、反応圧力5kg/c
m2以上の条件下で、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存
在下に、一酸化炭素および水素によりカルボニル化させ
るか、あるいは一酸化炭素および水もしくは炭素数1〜
4の低級アルコールによりカルボニル化し、一般式
(C)で表わされるα−(3−ベンゾイルフェニル)プ
ロピオン酸誘導体を得る工程。
式中、Xは水素、ヒドロキシル基または炭素数1から
4のアルコキシル基を表わす。
本発明の方法における出発物質は、式(A)で表わさ
れる3−エチルベンゾフェノンである。
3−エチルベンゾフェノンは従来公知の方法で製造す
ることができ、何れの方法で製造されたものも好ましく
使用できる。この3−エチルベンゾフェノンの製造方法
についての具体例としては、ベンゾフェノンを無水塩化
アルミニウムなどのフリーデル・クラフツ触媒によって
ジエチル硫酸などのエチル化試薬と反応させる方法、3
−エチルジフェニルメタンを過マンガン酸塩などの強酸
化剤あるいは分子状酸素で酸化する方法、3−エチルジ
フェニルエチレンを過マンガン酸塩などの強酸化剤ある
いは分子状酸素で酸化する方法および3−エチルジフェ
ニルエタンを熱希硝酸と反応させる方法が挙げられる。
本発明の工程(I)の脱水素触媒は、本発明者らの検
討によると、従来、例えばエチルベンゼンを脱水素して
スチレンを製造するような脱水素反応に用いられる金属
酸化物系触媒が使用できる。例えば、酸化鉄系触媒、酸
化クロム系触媒、またはこれらの酸化物の混合触媒が例
示される。この触媒は、酸化鉄、酸化クロムまたはその
混合物を主成分とし、適宜にマグネシウム、モリブデ
ン、バナジウム、マンガン、亜鉛、銅などの酸化物を助
触媒としてもよい。また、脱水素効率を改善する目的
で、アルカリ金属やアルカリ土類金属のナトリウム、カ
リウム、カルシウムおよびバリウムなどの酸化物を添加
したものでもよい。これらの触媒は、酸化鉄、酸化クロ
ムそれ自体を主成分とするもので構成してもよく、ま
た、適宜の担体、例えば、アルミナ、シリカアルミナ、
シリカなどに担持させた担持触媒でもよい。酸化金属系
触媒は、通常固体であるので固定床とすることができ
る。
本発明の工程(I)は、不活性気体の存在下で稀釈し
て行う。この不活性気体は、脱水素反応を阻害せず、脱
水素触媒の触媒毒にならないものであれば適宜に選択で
きる。例えば、不活性気体としては、窒素、水素、ヘリ
ウム、アルゴン、水蒸気などの無機気体の他、メタンな
どの有機気体物質である。これらの不活性気体の内、水
蒸気が実際の取扱い上好ましい稀釈剤である。
不活性気体による稀釈は、3−エチルベンゾフェノン
に対する不活性気体のモル比で10倍以上が好ましい。稀
釈率が低過ぎる場合には、脱水素効率が低く、効率的で
なくなると共に、コーキングによって触媒の寿命が短く
なるので好ましくない。稀釈は、不活性気体の使用比率
が大きいほど効果的であるが、実用的には、3−エチル
ベンゾフェノンに対するモル比で500倍程度が上限であ
る。
脱水素の反応率を向上させるために、水素受容体であ
る酸素などを共存させることもできる。
脱水素触媒との接触は温度400℃〜650℃の範囲で行な
う。好ましくは500〜600℃の範囲である。400℃未満で
は、脱水素効率が低く実用的ではない。一方、650℃を
越える場合には、3−エチルベンゾフェノン自体の接触
分解や、生成した水素による水素化分解反応が著しくな
り好ましくない。
脱水素反応圧力は、脱水素反応が平衡反応であるか
ら、減圧である程好ましいいが、通常は減圧から10kg/c
m2、好ましくは減圧から5kg/cm2程度の圧力である。
3−エチルベンゾフェノンは、実質的に気相状態で脱
水素される。場合によっては、一部が液相であってもよ
いが、完全に気相である方が好ましい。
反応時間は、LHSVとして0.001〜100hr-1、好ましくは
0.01〜10hr-1の範囲から選択される。LHSVがこの範囲よ
り低いときは、生成物の水素化分解や重合が生じ収率が
低下する。また、LHSVがこの範囲よりも大である場合も
脱水素効率が低下し、同じく収率が低下するので何れも
好ましくない。
本発明の方法においては、固定床流通系で気相脱水素
することが肝要である。その理由は、前記のように、ベ
ンゾフェノンのカルボニル基は脱離した生成水素により
水素化分解を受け易いために反応系内に滞留する時間を
可能な限り短くするためである。本発明においては、生
成する3−エテニルベンゾフェノンの重合を防止するた
めにも、固定床で気相脱水素することが重要である。そ
れ故、液相脱水素法やバッチ式反応法では、目的物の収
率が低下するので好ましくない。
より好ましい脱水素条件は、触媒として触媒粒径が固
定床反応器の反応管内径の25%以下の脱水素触媒を用
い、かつ、原料の3−エチルベンゾフェノンを線速度
(空塔基準、気相、以下「LV」という)50m/hr以上の速
度で触媒層を通過させる方法である。
一般に、触媒粒径が反応管の直径に対して大きくなる
と、反応管の壁面が反応に影響を及ぼすことが知られて
いる。また、LVについても、その値がある程度以上にな
ると反応に影響を及ぼすことが知られているが、本発明
の方法のように、これらの影響が特定の反応に強く表わ
れるということは全く予想できないことである。
反応終了後、エテニル基の重合などの副反応を避ける
ために、反応液は直ちに冷却し液化させる必要がある。
更に、加熱触媒として水蒸気を用いた場合には、水との
分離が必要である。
本発明の工程(I)は、上記条件下で3−エチルベン
ゾフェノンの脱水素を行ない、式(B)で表わされる3
−エテニルベンゾフェノンを含む留分を得る。
脱水素効率にもよるが、原料の3−エテニルベンゾフ
ェノンも一部未反応のままで留出するが、そのまま次の
工程(II)に供しても何ら支障はない。
上記工程(I)からの脱水素生成物は、通常の工業的
分離方法、例えば蒸留により分離し、3−エテニルベン
ゾフェノンを含む留分として回収し、次の工程に送る。
ここで、本工程(I)で得られる3−エテニルベンゾ
フェノンと原料たる3−エチルベンゾフェノンは沸点が
近接しているので、工業的な分離方法、例えば通常の蒸
留方法などでは分離は困難であり、更に精密蒸留などに
よる分離では、3−エテニルベンゾフェノンの重合によ
る損失を招き好ましくない。それ故、次の工程に送られ
る留分には、工業的な分離操作による限りは、少なくと
も3−エチルベンゾフェノンと3−エテニルベンゾフェ
ノンとが共に含まれざるを得ない。しかしながら、本発
明の工程(I)から工程(II)に移行する際に、工程
(I)で得られた生成物をそれぞれ分離する必要はな
く、また、式(B)で表わされる3−エテニルベンゾフ
ェノンと式(A)で表わされる原料の3−エチルベンゾ
フェノンなどを個々の成分に分離することは、上述のよ
うに実際上困難である。このように脱水素工程(I)に
おける反応物を特に精製する必要はないが、必要に応じ
て工程(I)で副生する軟質の分解生成物や重質の重合
物などを適宜分解しても良い。
従って、本発明においては、単なる工業的な蒸留操作
のみによって、そのまま工程(I)からの反応生成物を
回収し、次の工程(II)に送ることができるという特徴
を有する。
工程(II)の原料としての留分は、工程(I)から蒸
留により得られる1〜3mmHgの減圧度で80〜170℃、好ま
しくは90〜160℃の沸点範囲にある成分を主とする留分
である。
本発明の工程(II)は、工程(I)で製造された、少
なくとも3−エテニルベンゾフェノンを含む反応物を一
酸化炭素および水素によりカルボニル化するか、または
一酸化炭素および水もしくは炭素数1〜4の低級アルコ
ールによりカルボニル化し、α−(3−ベンゾイルフェ
ニル)プロピオン酸誘導体を得る工程である。原料にお
ける置換基の位置はカルボニル化の生成物においてもそ
のまま維持される。
アルコールは炭素数1〜4の低級アルコールであり、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、ブタノールなどが例示される。炭素数が
5を越えるアルコールは、カルボニル化の反応速度が低
下するので好ましくない。
本発明の遷移金属カルボニル化触媒としては、Pd、P
t、Rh、Ir、Ru、Co、Niなどを活性金属とする遷移金属
カルボニル化触媒である。活性金属は酸化数は0から最
高位の酸化数まで使用でき、ハロゲン原子、3価のリン
化合物、π−アリル基、アミン、ニトリル、オキシム、
オレフィン、水素あるいは一酸化炭素を配位子として含
有する錯体も用いることができる。
具体例としての遷移金属カルボニル化錯体触媒は、ビ
ストリフェニルホスフィンジクロロ錯体、ビストリブチ
ルホスフィンジクロロ錯体、ビストリシクロヘキシルホ
スフィンジクロロ錯体、π−アリルトリフェニルホスフ
ィンジクロロ錯体、トリフェニルホスフィンピペリジン
ジクロロ錯体、ビスベンゾニトリルジクロロ錯体、ビス
シクロヘキシルオキシムジクロロ錯体、1,5,9−シクロ
ドデカトリエン−ジクロロ錯体、ビストリフェニルホス
フィンジカルボニル錯体、ビストリフェニルホスフィン
アセテート錯体、ビストリフェニルホスフィンジナイト
レート錯体、ビストリフェニルホスフィンスルファート
錯体、テトラキストリフェニルホスフィン錯体、および
一酸化炭素を配位子の一部に有するクロロカルボニルビ
ストリフェニルホスフィン錯体、ヒドリドカルボニルト
リフェニルホスフィン錯体、ビスクロロテトラカルボニ
ル錯体、ジカルボニルアセチルアセトナート錯体などを
挙げることができる。
また、反応系において上記の錯体を形成し得る化合物
も反応系に供給することにより用いることができる。即
ち、上記遷移金属の酸化物、硫酸塩、塩化物、酢酸塩な
どに対して配位子となり得る化合物であるホスフィン、
ニトリル、アリル化合物、アミン、オキシム、オレフィ
ン、あるいは一酸化炭素などを同時に反応系に存在させ
る方法でもよい。
ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィ
ン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、ト
リシクロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィンな
ど、ニトリルとしては、例えばベンゾニトリル、アクリ
ロニトリル、プロピオニトリル、ベンジルニトリルな
ど、アリル化合物としては、例えば、アリルクロライ
ド、アリルアルコールなど、アミンとしては、例えば、
ベンジルアミン、ピリジン、ピペラジン、トリ−n−ブ
チルアミンなど、オキシムとしては、シクロヘキシルオ
キシム、アセトオキシム、ベンズアルドオキシムなど、
オレフィンとしては、1,5−シクロオクタジエン、1,5,9
−シクロデカトリエンなどが挙げられる。
更に、反応速度を向上させる目的で、塩化水素や三フ
ッ化ホウ素などの無機ハロゲン化物や、ヨウ化メチルな
どの有機ヨウ化物を添加することができる。
これらのハロゲン化物を添加する場合は、遷移金属カ
ルボニル化触媒、または活性金属化合物1モルに対し
て、ハロゲン原子として0.1〜30倍モル、好ましくは1
〜15倍モルを使用する。添加量が0.1モル未満の場合に
は、触媒の種類によっても異なるが、添加の効果が認め
られないこともある。また、30倍モルを越えるときは、
触媒活性が却って低下すると共に、出発物質である3−
エテニルベンゾフェノンの二重結合にハロゲンが付加す
るなどの目的反応以外の副反応が顕著になり好ましくな
い。
遷移金属カルボニル化触媒、または遷移金属カルボニ
ル化触媒をつくり得る活性金属化合物の量は、式(B)
で表わされる3−エテニルベンゾフェノン1モルに対し
て、0.0001〜0.5モル、好ましくは0.001〜0.1モルであ
る。また、活性金属化合物を使用する場合、配位子とな
り得る化合物の添加量は、活性金属化合物1モルに対し
て0.8〜10モル、好ましくは1〜4モルである。
カルボニル化反応は、水または炭素数1から4の低級
アルコールの共存下で、一酸化炭素の吸収による圧力減
少が認められなくなるまで行ない、水素の共存下で反応
する場合は、一酸化炭素および水素の混合ガスの吸収に
よる圧力減少が認られなくなるまで行なう。反応時間は
通常は4〜20時間で充分である。
一酸化炭素と水素とを使用する場合は、反応に必要な
一酸化炭素と水素は、あらかじめ混合した混合ガスの状
態でもよく、また各別に反応器に供給してもよい。反応
系に供給する場合の一酸化炭素と水素とのモル比は適宜
に選択できる。すなわち、一酸化炭素と水素とは1:1の
モル比で吸収消費される。従って、過剰に供給された成
分が反応せずに残留し、圧力減少が認められなくなった
時点で他方の成分を供給すれば、再び反応が進行する。
また、反応器の大きさや反応形式にもよるが、一酸化炭
素対水素のモル比を1:1にして供給すれば最も効率的で
ある。
何れの場合においても、一酸化炭素は純粋な一酸化炭
素を供給すれば充分であるが、カルボニル化反応に不活
性な気体が共存してもよい。
水の共存下で反応する場合は、目的物のα−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸が直接製造される。こ
の場合には反応溶剤として、例えば、アセトン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどの水溶性でカルボニル化
を抑制しない溶剤を用いると好ましいこともある。
一方、炭素数1から4の低級アルコールの共存下で反
応させる場合は、α−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸のアルキルエステルが製造され、このエステル
は、通常の加水分解によって容易にα−(3−ベンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸へ変換できる。具体的には、
苛性ソーダ水溶液と共に加熱し、その後塩酸、硫酸など
で酸性にし、遊離したカルボン酸を有機溶媒で抽出すれ
ば良い。
また、水素との反応物であるα−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオンアルデヒドは、従来公知の酸化剤に
よる酸化、例えば、過マンガン酸酸化、次亜塩素酸酸
化、酸素酸化あるいは酸化銀などによる酸化により、目
的生成物であるα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピ
オン酸に変換した後、例えば苛性ソーダなどのアルカリ
水溶液による抽出で容易に分離することができる。
カルボニル化反応は、反応温度40〜200℃、好ましく
は50〜180℃で行う。反応温度が40℃未満では反応速度
が著しく遅くなり、実用上実施することができない。ま
た、200℃を越える温度では、重合などの副反応や遷移
金属カルボニル化触媒の分解が生じ好ましくない。
反応圧力は5kg/cm2以上であれば適宜に選択できる。5
kg/cm2未満では、実用上実施することができない程反応
が遅くなる。また、圧力は高い程反応は速やかに進行し
好ましいが、圧力が高過ぎると反応器の耐圧性を非常に
高くする必要があるなど、製造装置の点から自ずと限界
があるので、実用上は500kg/cm2以下の圧力で充分であ
る。
本発明のカルボニル化において、カルボニル化に不活
性な溶媒を反応熱除去などの目的で使用することもでき
る。カルボニル化に不活性な溶媒としては、エーテル、
ケトン、アルコールなどの極性溶媒や、パラフィン、シ
クロパラフィン、芳香族炭化水素のような無極性溶媒が
挙げられる。しかし、一般には反応条件下で、反応原料
が液相である限りは、無溶媒の状態で充分好ましい結果
が得られる。
工程(II)のカルボニル化において、工程(I)で得
られた混合物中に含まれる式(A)の3−エチルベンゾ
フェノンは実質的に変化せず、一方、式(B)の3−エ
チルベンゾフェノンは、このカルボニル化によって目的
物であるα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
誘導体に変換される。
また、この工程(II)において、水とのカルボニル化
反応による反応物中の式(A)の3−エチルベンゾフェ
ノンと目的物たるα−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸とは、例えば、アルカリ水溶液による抽出によ
り容易に分離される。また、アルコールとの反応物であ
るα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸アルキ
ルエステルとは、通常の分離方法、例えば蒸留操作で容
易に分離される。また、水素との反応物であるα−(3
−ベンゾイルフェニル)プロピオンアルデヒドも同様
に、例えば通常の分離方法である蒸留操作で容易に分離
される。
従って、本発明の方法によれば、目的物を純度よく製
造することが可能である。また工程(II)で得られた混
合物から分離された式(A)の3−エチルベンゾフェノ
ンは、工程(I)の原料とし再度使用することもでき
る。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、入手容易な基礎的化学品であ
る3−エチルベンゾフェノンから極めて単純な工程によ
って医薬品それ自体、あるいは容易に医薬品に誘導でき
るα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体
を、高純度で、効率的かつ経済的に製造することができ
る。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。
[実施例] 実施例1 工程(I)脱水素(その1) 酸化鉄系脱水素触媒として、日産カードラー社製G−
64C(商品名)の粒度を15から25メッシュに揃えたもの
を使用した。
3−エチルベンゾフェノン10ml/hrおよび水200ml/hr
で、560℃の反応管に連続的に供給し、反応管出口を冷
却して反応物を直ちに液化させ、分離静置後の油層は2m
mHgから3mmHgの減圧度で蒸留し、留出温度90℃〜160℃
の留分を得た(回収率85%)。これについてガスクロマ
トグラフィにより分析した。
その留分中には、3−エテニルベンゾフェノン28.3%
および3−エチルベンゾフェノン61.0%が含まれてい
た。
実施例2 工程(I)脱水素(その2) 酸化クロム/酸化鉄系脱水素触媒として、日産カード
ラー社製G−64A(商品名)を用い、反応温度を540℃と
した以外は、実施例1と同様にして3−エチルベンゾフ
ェノンの脱水素および後処理を行った。
蒸留して得た留分を分析したところ、3−エテニルベ
ンゾフェノン15.8%および3−エチルベンゾフェノン7
8.9%が含まれていた。
実施例3 工程(I)脱水素(その3) 下記手順で調製したマグネシアを含む酸化鉄系脱水素
触媒を用い、反応温度を570℃とした以外は、実施例1
と同様にして3−エチルベンゾフェノンの脱水素および
後処理を行った。
蒸留して得た留分を分析したところ、3−エテニルベ
ンゾフェノン39.4%および3−エチルベンゾフェノン4
9.1%が含まれていた。
−マグネシアを含む触媒の調製法− 550gの硫酸第二鉄を3の水に溶解し、沈澱を除き、
160g/500mlの硫酸銅水溶液を加え、958g/8のマグネシ
アの水懸濁溶液に入れる。沈澱を濾別水洗し、10の水
に懸濁させ、それに73g/300mlの炭酸カリウムを加え
る。乾燥後650℃で3時間焼成し、水を加えて成形す
る。
実施例4 工程(II)カルボニル化(エステル生成、その1) 実施例1で得られた留分100g、メチルアルコール20
g、塩化パラジウム170mgおよびトリフェニルホスフィン
0.5gを内容積500mlの撹拌機付耐圧反応器に仕込み、一
酸化炭素で圧力を90kg/cm2に保ち、温度120℃で12時間
反応させた。反応終了後冷却し、未反応ガスを放出した
後、減圧蒸留で2mmHgから3mmHgの留出温度120℃〜150℃
の留分(イ)63.0gおよび留出温度152℃〜165℃の留分
(ロ)34.4gを得た。
留分(イ)の組成は3−エチルベンゾフェノン92.1%
であり、留分(ロ)のα−(3−ベンゾイルフェニル)
プロピオン酸メチルエステルは純度87.5%であり、α−
アルリール体/β−アルリール体の比は31.2であった。
実施例5 工程(II)カルボニル化(エステル生成、その2) カルボニル化触媒として0.68gのジクロロパラジウム
ビストリフェニルホスフィンおよび0.3gのトリフェニル
ホスフィンを用いた他は、実施例4と同様にして、工程
(I)の反応物をカルボニル化した。
減圧蒸留で得られた留分(イ)の組成および回収率は
実施例4と殆ど同様であった。分析結果によると、留分
(ロ)のα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
メチルエステルの純度は87.9%で、α−アルリール体/
β−アルリール体の比は28.4であった。
実施例6 工程(II)カルボニル化(エステル生成、その3) カルボニル化において、メチルアルコールの代りにse
c−ブチルアルコール40gを用いた他は実施例4と同様に
してカルボニル化を実施した。
0.5mmHgから1mmHgの減圧度における減圧蒸留によって
得られた留出温度150℃〜162℃の留分はα−(3−ベン
ゾイルフェニル)プロピオン酸sec−ブチルエステルで
あった。
参考実施例1 メチルエステルの加水分解によるケトプロフェンの製造 実施例4において得られた留分(ロ)を精密蒸留し、
0.5mmHgから1mmHgの減圧度における留出温度137℃〜142
℃の留分であるα−(3−ベンゾイルフェノン)プロピ
オン酸メチルエステルを得た(純度:97.8%、α−アリ
ール体/β−アリール体の比:71)。
上記留分を25.4gと5%苛性ソーダ水溶液150mlとを混
合し、この混合液を、還流温度で5時間加水分解を行っ
た。冷却後、塩酸を加えて酸性にし、折出した固形物を
クロロホルムで抽出した。クロロホルムを蒸発除去し、
得られた固形物をベンゼン/石油エーテルを用いて再結
晶し、20.7gのα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピ
オン酸(商品名:ケトプロフェン)を得た。融点および
スペクトルなどは標品と同一であった。
実施例5および実施例6のアルキルエステルについて
も、同様に加水分解を行なうことによってケトプロフェ
ンが得られることを確認した。
実施例7 工程(II)カルボニル化(カルボン酸の生成) 実施例1で得られた留分43g、ビスジクロロトリフェ
ニルホスフィンパラジウム5.5g、10%塩酸水溶液80gお
よび溶媒としてトルエン80mlを、内容積500mlの撹拌機
付きオートクレーブに入れ、常温で一酸化炭素により10
0kg/cm2まで加圧した後、120℃に達するまで昇圧し、30
0kg/cm2まで加圧した。反応によって一酸化炭素の吸収
が無くなった後、24時間反応を続けた。
反応終了後、オートクレーブを冷却して反応液を回収
し、400mlのクロロホルムで稀釈した。分液漏斗で油層
と水層とを分離し、油層を8%苛性ソーダ水溶液500ml
で3回抽出した後、抽出水溶液に塩酸を加えてpH2にし
た。その後クロロホルム50mlで3回抽出し、抽出液を減
圧にしてクロロホルムを留去して得られた固形物を、ベ
ンゼン/石油エーテルを用いて再結晶し、α−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸10.1gを得た。融点お
よびスペクトルなどは標品と同一であった。
実施例8 工程(II)カルボニル化(アルデヒドの生成、その1) 実施例1で得られた留分100g、ロジウムヒドリドカル
ボニルトリストリフェニルホスフィン100mgおよびトリ
フェニルホスフィン60mgを、内容積500mlの撹拌機付き
耐圧反応器に仕込み、一酸化炭素と水素の1:1モル混合
ガスで圧力を90kg/cm2に保ち、温度110℃で12時間反応
させた。反応終了後、冷却し未反応ガスを放出した後、
減圧蒸留により、0.5mmHgから1mmHgの減圧度における留
出温度105℃〜133℃の留分(イ)61.2gおよび留出温度1
28℃〜144℃の留分(ロ)33.4gを得た。
留分(イ)は3−エチルベンゾフェノンであり、留分
(ロ)はα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオンア
ルデヒド(純度86.9%)で、α−アリール体/β−アリ
ール体の比は15.3であった。
実施例9 工程(II)カルボニル化(アルデヒドの生成、その2) カルボニル化触媒として85mgのイリジウムヒドリドカ
ルボニルトリストリフェニルホスフィンおよび60mgのト
リフェニルホスフィンを用いた他は実施例8と同様にし
て工程(I)の反応物をカルボニル化した。
減圧蒸留によって得られた留分(イ)の組成および回
収率は実施例8と同様であった。また、留分(ロ)はα
−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオンアルデヒド
(純度86.1%)でα−アリール体/β−アリール体の比
は12.1であった。
参考実施例2 実施例8で得られた留分(ロ)を精密蒸留し、0.5mmH
gから1mmHgの減圧度で留出温度134℃〜139℃の留分であ
るα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオンアルデヒ
ド(純度97.6%)を得た。α−アリール体/β−アリー
ル体の比は49.8であった。
得られたプロピオンアルデヒド15g、ナフテン酸コバ
ルト0.03gおよび溶剤としてのデカン180mlを、撹拌機付
の300ml耐圧反応器に入れ、温度70℃で純酸素により圧
力10kg/cm2に保ち16時間反応させた。
反応終了後、デカンを除去して得られた固体を500ml
の水で洗浄し、クロロホルム500mlに溶解して更に3回
水洗した後、クロロホルムを減圧で除いた。得られた固
体を、ベンゼン/石油エーテルから再結晶してα−(3
−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(商品名:ケトプ
ロフェン)10gを得た。融点およびスペクトルなどは標
品と同一であった。
また、過マンガン酸塩を用いる酸化も併せて実施し
た。すなわち、上記プロピオンアルデヒド留分36gをベ
ンゼン250mlに溶解し水250mlを加えて激しく撹拌した懸
濁させた。懸濁状態を保ちながら、2%過マンガン酸カ
リウム水溶液1を2時間で徐々に滴下し、滴下終了後
も撹拌を継続し、室温で18時間反応させた。
反応終了後、濃硫酸を加えて酸性として、亜硫酸ナト
リウムを18g加えた後、更に水500mlを加え、クロロホル
ム150mlで3回抽出した。クロロホルム溶液を水で洗浄
した後、5%苛性ソーダ水溶液で抽出した。
得られた水層に塩酸を加えて酸性にし、析出した固形
物をクロロホルムで抽出した。クロロホルムを蒸発除去
し、得られた固形物をベンゼン/石油エーテルを用いて
再結晶し23gのα−(3−ベンゾイルフェニル)プロピ
オン酸(商品名:ケトプロフェン)を得た。融点および
スペクトルなどは標品と同一であった。
実施例9のプロピオンアルデヒドについても、同様に
酸化することによりケトプロフェンが得られることを確
認した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 69/738 C07C 69/738 // B01J 31/16 B01J 31/16 X C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 49/86 C07C 45/50 C07C 59/84 C07C 51/14 C07C 69/738 C07C 67/38 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記工程(I)および工程(II)からなる
    ことを特徴とするα−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
    ピオン酸誘導体の製造方法、 工程(I): 下記式(A)で表わされる3−エチルベンゾフェノン
    を、不活性気体の共存下に、固定床流通法により脱水素
    触媒と接触させて気相で脱水素し、下記式(B)で表わ
    される3−エテニルベンゾフェノンを得る工程、および 工程(II): 工程(I)で得られた式(B)で表わされる3−エテニ
    ルベンゾフェノンを、温度40〜200℃、反応圧力5kg/cm2
    以上の条件下で、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在
    下に、一酸化炭素および水素によりカルボニル化する
    か、あるいは一酸化炭素および水もしくは炭素数1〜4
    の低級アルコールによりカルボニル化することにより一
    般式(C)で表わされるα−(3−ベンゾイルフェニ
    ル)プロピオン酸誘導体を得る方法、 式中、Xは水素、ヒドロキシル基または炭素数1から4
    のアルコキシル基を表わす。
  2. 【請求項2】前記脱水素触媒が、酸化鉄系触媒および/
    または酸化クロム系触媒である請求項1記載の方法
  3. 【請求項3】前記カルボニル化遷移金属錯体触媒の金属
    がPd、Pt、Rh、Ir、Ruから選ばれる遷移金属である請求
    項1記載の方法
  4. 【請求項4】前記脱水素反応の温度が400〜650℃であ
    り、圧力が減圧ないし10kg/cm2である請求項1記載の方
JP1053479A 1989-03-06 1989-03-06 α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法 Expired - Lifetime JP2782080B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1053479A JP2782080B2 (ja) 1989-03-06 1989-03-06 α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法
EP90903946A EP0422235B1 (en) 1989-03-06 1990-03-06 PRODUCTION OF alpha-(3-BENZOYLPHENYL)PROPIONIC ACID DERIVATIVE
DE69010611T DE69010611T2 (de) 1989-03-06 1990-03-06 VERFAHREN ZUR HERSTELLUNG VON alpha-(3-BENZOYLPHENYL)PROPIONSÄURE-DERIVATEN.
KR1019900702394A KR930006075B1 (ko) 1989-03-06 1990-03-06 α-(3-벤조일페닐) 프로피온산 유도체의 제조방법
US07/602,240 US5081279A (en) 1989-03-06 1990-03-06 Production of α-(3-benzoylphenyl)propionic acid derivative
CA002028818A CA2028818C (en) 1989-03-06 1990-03-06 Production of alpha-(3-benzoylphenyl)-propionic acid derivative
PCT/JP1990/000288 WO1990010614A1 (en) 1989-03-06 1990-03-06 PRODUCTION OF α-(3-BENZOYLPHENYL)PROPIONIC ACID DERIVATIVE

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1053479A JP2782080B2 (ja) 1989-03-06 1989-03-06 α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02233637A JPH02233637A (ja) 1990-09-17
JP2782080B2 true JP2782080B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=12943983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1053479A Expired - Lifetime JP2782080B2 (ja) 1989-03-06 1989-03-06 α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5081279A (ja)
EP (1) EP0422235B1 (ja)
JP (1) JP2782080B2 (ja)
KR (1) KR930006075B1 (ja)
CA (1) CA2028818C (ja)
DE (1) DE69010611T2 (ja)
WO (1) WO1990010614A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5254720A (en) * 1992-12-28 1993-10-19 Ethyl Corporation Process for preparing aryl-substituted aliphatic carboxylic acids and their alkyl esters
US6096920A (en) * 1997-01-08 2000-08-01 Albemarle Corporation Preparation of carboxylic compounds and their derivatives
JP4737743B2 (ja) * 2005-02-15 2011-08-03 国立大学法人東京工業大学 プロピオン酸エステル誘導体の製造方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR1515223A (fr) * 1967-01-19 1968-03-01 Rhone Poulenc Sa Procédé de préparation d'acide téréphtalique
US4035376A (en) * 1972-10-24 1977-07-12 Janssen Pharmaceutica N.V. Aroyl-substituted phenylacetic acid derivatives
IT1035947B (it) * 1975-06-05 1979-10-20 Acraf Sintesi dell acido m. benzoil idratropico
JPS6045171B2 (ja) * 1976-07-31 1985-10-08 三菱油化株式会社 α−(置換アリ−ル)プロピオン酸化合物の製造法
DE2646792C2 (de) * 1975-10-23 1985-05-09 Mitsubishi Petrochemical Co., Ltd., Tokio/Tokyo Verfahren zur Herstellung einer α-(arylsubstituierten)-Propionsäure und/oder eines Esters derselben
US4350825A (en) * 1976-05-10 1982-09-21 Exxon Research & Engineering Co. Process for the manufacture of styrene
YU39415B (en) * 1978-04-10 1984-12-31 Lek Tovarna Farmacevtskih Process for preparing 2-(3-benzoyl-phenyl)-propionic acid
JPS5626833A (en) * 1979-08-10 1981-03-16 Mitsubishi Petrochem Co Ltd Preparation of 3-vinylbenzophenone
US4694100A (en) * 1984-07-14 1987-09-15 Nippon Petrochemicals Company, Ltd. Method for producing α-(p-isobutylphenyl)propionic acid or its alkyl esters
GB8701198D0 (en) * 1987-01-20 1987-02-25 Shell Int Research Preparation of an ester
JPH07100678B2 (ja) * 1987-03-12 1995-11-01 日本石油化学株式会社 α−(3−ベンゾイルフエニル)プロピオン酸の製造方法
IL85736A (en) * 1987-03-20 1992-07-15 Hoechst Celanese Corp Method for producing ibuprofen by high pressure carbonylation of 1-(4'-isobutylphenyl)ethanol
JPS63290842A (ja) * 1987-05-25 1988-11-28 Maruzen Petrochem Co Ltd 2−(置換フェニル)プロピオン酸またはそのアルキルエステルの製造法
JPH0742247B2 (ja) * 1987-07-06 1995-05-10 日本石油化学株式会社 〔(1−フェニルエテニル)フェニル〕プロピオン酸および/またはそのエステルの製造方法
JPH0742243B2 (ja) * 1987-07-06 1995-05-10 日本石油化学株式会社 〔(1−フェニルエテニル)フェニル〕プロピオンアルデヒドの製造方法
US4910337A (en) * 1989-01-27 1990-03-20 Mine Safety Appliances Company Process for the preparation of α-arylalkanoic acids

Also Published As

Publication number Publication date
EP0422235A4 (en) 1991-08-21
DE69010611T2 (de) 1994-11-24
CA2028818C (en) 1999-05-11
US5081279A (en) 1992-01-14
JPH02233637A (ja) 1990-09-17
CA2028818A1 (en) 1990-09-07
DE69010611D1 (de) 1994-08-18
WO1990010614A1 (en) 1990-09-20
EP0422235A1 (en) 1991-04-17
KR920700185A (ko) 1992-02-19
EP0422235B1 (en) 1994-07-13
KR930006075B1 (ko) 1993-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE2646792A1 (de) Verfahren zur herstellung von alpha-(arylsubstituierten)-propionsaeuren
KR930010405B1 (ko) α-(3-(1-페닐에테닐)페닐)프로피온알데히드
JP2782080B2 (ja) α―(3―ベンゾイルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法
EP0282063B1 (en) 1-(3-vinylphenyl)-1-phenyl-hydrocarbons and method for producing the same
JPH0742247B2 (ja) 〔(1−フェニルエテニル)フェニル〕プロピオン酸および/またはそのエステルの製造方法
JP2733851B2 (ja) アルケニルベンゾフェノンの製造方法
EP0283038B1 (en) (vinylphenyl)phenylmethane and method for producing (benzoylphenyl)propionic acid
EP0470651B1 (en) 1,2-Di(4-isobutylphenyl) ethane and its preparation and use as intermediate
JPH0742243B2 (ja) 〔(1−フェニルエテニル)フェニル〕プロピオンアルデヒドの製造方法
Jira Acetaldehyde from Ethylene and Related Wacker‐Type Reactions
JP2604588B2 (ja) α−(3−ベンゾイルフエニル)プロピオン酸の製造法
CA1292998C (en) 1-(3-vinylphenyl)-1-phenylhydrocarbons and method for producing the same
JPH0452256B2 (ja)
KR960009677B1 (ko) 4-이소부틸스티렌의 제조방법
JPS63287745A (ja) 2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製造方法
JPH07206773A (ja) 乳酸エステルの製造方法
JPS6038343A (ja) フエニル酢酸誘導体の製造方法
JPH026424A (ja) α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドの製造方法
JPS63290844A (ja) m−ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルの製造方法
JPH0672920A (ja) 芳香族ヒドロキシ化合物とカルボニル化合物の併産法
JPH082833B2 (ja) α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法
JPS63233948A (ja) α−(3−(1−フエニルエテニル)フエニル)プロピオン酸及びそのアルキルエステル
JPH0749382B2 (ja) オレフイン混合物の選択的ヒドロフオルミル化方法
JPH0784407B2 (ja) 2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製法
JPH0627101B2 (ja) 桂皮酸エステル類の製造法