JP2775533B2 - 音声の長期予測装置 - Google Patents
音声の長期予測装置Info
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- JP2775533B2 JP2775533B2 JP3212288A JP21228891A JP2775533B2 JP 2775533 B2 JP2775533 B2 JP 2775533B2 JP 3212288 A JP3212288 A JP 3212288A JP 21228891 A JP21228891 A JP 21228891A JP 2775533 B2 JP2775533 B2 JP 2775533B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル移動通信、
ボイスメール等に利用する音声符号化装置に組み込まれ
て音声の長期予測を行なうための長期予測装置に関す
る。
ボイスメール等に利用する音声符号化装置に組み込まれ
て音声の長期予測を行なうための長期予測装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】図４は従来のこの種の長期予測装置の構
成を示している。図４において、４１は音声の入力残差
信号の各区間に対して、ある長期予測遅延における長期
予測を行なう長期予測器、４２はその区間における長期
予測遅延を決定する予測誤差最小化器、４３はこれらを
構成要素とする長期予測装置である。
成を示している。図４において、４１は音声の入力残差
信号の各区間に対して、ある長期予測遅延における長期
予測を行なう長期予測器、４２はその区間における長期
予測遅延を決定する予測誤差最小化器、４３はこれらを
構成要素とする長期予測装置である。
【０００３】次に上記従来例の動作について説明する。
まず、音声の入力残差信号を一定区間毎に区切り、各区
間毎に長期予測器４１において、ある長期予測遅延に対
する長期予測を以下の式に基づいて行なう。 ｙ［ｎ］＝ｂ・ｘ［ｎ−Ｌ］（ｎ＝０，・・・，Ｎ−
１） ｙ［ｎ］：長期予測信号 ｘ［ｎ］：入力残差信号 Ｌ： 長期予測遅延 ｂ： 長期予測係数 Ｎ： 一定区間長
まず、音声の入力残差信号を一定区間毎に区切り、各区
間毎に長期予測器４１において、ある長期予測遅延に対
する長期予測を以下の式に基づいて行なう。 ｙ［ｎ］＝ｂ・ｘ［ｎ−Ｌ］（ｎ＝０，・・・，Ｎ−
１） ｙ［ｎ］：長期予測信号 ｘ［ｎ］：入力残差信号 Ｌ： 長期予測遅延 ｂ： 長期予測係数 Ｎ： 一定区間長
【０００４】次に、予測誤差最小化器４２において、長
期予測器４１で得られた長期予測信号ｙ［ｎ］と入力残
差信号ｘ［ｎ］との予測誤差の自乗和Ｅ（Ｌ）、
期予測器４１で得られた長期予測信号ｙ［ｎ］と入力残
差信号ｘ［ｎ］との予測誤差の自乗和Ｅ（Ｌ）、
【数１】 を最小にするような長期予測遅延Ｌを決定し、その時の
長期予測信号ｙ［ｎ］および長期予測遅延Ｌを出力す
る。
長期予測信号ｙ［ｎ］および長期予測遅延Ｌを出力す
る。
【０００５】このように、上記従来の長期予測装置にお
いても、音声の入力残差信号の各区間に対して、ある長
期予測遅延における長期予測を行なう長期予測器と、そ
の区間における長期予測遅延を決定する予測誤差最小化
器とを組み合わせることにより、音声の長期予測を行な
うことができる。
いても、音声の入力残差信号の各区間に対して、ある長
期予測遅延における長期予測を行なう長期予測器と、そ
の区間における長期予測遅延を決定する予測誤差最小化
器とを組み合わせることにより、音声の長期予測を行な
うことができる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の長期予測装置では、これをＣＥＬＰ（Code Excited
Linear Prediction ）等の分析合成系の音声符号化装置
に組み込み、音声の伝送レートを低ビットレートで実現
する場合、長期予測を行なう区間長が長くなり、すなわ
ち長期予測遅延の更新周期が長くなり、このため長期予
測遅延の変化に対する追随性が悪くなり、長期予測の性
能劣化が生じるという問題があった。
来の長期予測装置では、これをＣＥＬＰ（Code Excited
Linear Prediction ）等の分析合成系の音声符号化装置
に組み込み、音声の伝送レートを低ビットレートで実現
する場合、長期予測を行なう区間長が長くなり、すなわ
ち長期予測遅延の更新周期が長くなり、このため長期予
測遅延の変化に対する追随性が悪くなり、長期予測の性
能劣化が生じるという問題があった。
【０００７】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、長期予測区間内の長期予測遅延の変化を
考慮して長期予測を行なうことにより、その区間長が長
い場合に長期予測の性能を向上させることのできる優れ
た音声の長期予測装置を提供することを目的とする。
るものであり、長期予測区間内の長期予測遅延の変化を
考慮して長期予測を行なうことにより、その区間長が長
い場合に長期予測の性能を向上させることのできる優れ
た音声の長期予測装置を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、音声の入力残差信号の各区間に対して、
ある長期予測遅延における長期予測を区間内の長期予測
遅延の変化を考慮して行なう長期予測器と、その区間に
おける長期予測遅延を決定する予測誤差最小化器を備え
たものである。
成するために、音声の入力残差信号の各区間に対して、
ある長期予測遅延における長期予測を区間内の長期予測
遅延の変化を考慮して行なう長期予測器と、その区間に
おける長期予測遅延を決定する予測誤差最小化器を備え
たものである。
【０００９】本発明はまた、上記構成の長期予測装置を
ＣＥＬＰ音声符号化装置に組み込んだものである。
ＣＥＬＰ音声符号化装置に組み込んだものである。
【００１０】
【作用】したがって、本発明によれば、長期予測区間内
の長期予測遅延の変化を考慮して長期予測を行なうこと
により、その区間長が長い場合の長期予測の性能を向上
させることができる。
の長期予測遅延の変化を考慮して長期予測を行なうこと
により、その区間長が長い場合の長期予測の性能を向上
させることができる。
【００１１】本発明はまた、上記構成の長期予測装置を
ＣＥＬＰ音声符号化装置に組み込むことにより、長期予
測の性能を向上させることができ、音声品質を向上させ
ることができる。
ＣＥＬＰ音声符号化装置に組み込むことにより、長期予
測の性能を向上させることができ、音声品質を向上させ
ることができる。
【００１２】
【実施例】図１は本発明の第１の実施例の構成を示すも
のである。図１において、１は音声の入力残差信号の各
区間に対して、ある長期予測遅延における長期予測を長
期予測区間内の長期予測遅延の変化を考慮して行なう長
期予測器、２はその区間における長期予測遅延および長
期予測遅延差を決定する予測誤差最小化器、３はこれら
を構成要素とする長期予測装置である。
のである。図１において、１は音声の入力残差信号の各
区間に対して、ある長期予測遅延における長期予測を長
期予測区間内の長期予測遅延の変化を考慮して行なう長
期予測器、２はその区間における長期予測遅延および長
期予測遅延差を決定する予測誤差最小化器、３はこれら
を構成要素とする長期予測装置である。
【００１３】次に上記第１の実施例の動作について説明
する。まず、音声の入力残差信号を一定区間毎に区切
り、各区間毎に長期予測器１において、ある長期予測遅
延に対する長期予測を行なう。その際、その区間内の長
期予測遅延の変化に対応するため、区間内を前後２つに
分割し、前後の各分割区間の間の長期予測遅延の差を設
け、以下の式に基づいて長期予測を行なう。なお、図２
にこの長期予測の様子を示す。 ｙ［ｎ］＝ｂ・ｘ［ｎ−Ｌ］ （ｎ＝０，・・・，Ｎ／２−１） ｂ・ｘ［ｎ−（Ｌ＋ｋ）］（ｎ＝Ｎ／２，・・・，Ｎ−１） ｙ［ｎ］：長期予測信号 ｘ［ｎ］：入力残差信号 Ｌ：長期予測遅延 ｋ：長期予測遅延の２つの分割区間の差（ｋ＝０，±
１，・・・） ｂ：長期予測係数 Ｎ：一定区間長
する。まず、音声の入力残差信号を一定区間毎に区切
り、各区間毎に長期予測器１において、ある長期予測遅
延に対する長期予測を行なう。その際、その区間内の長
期予測遅延の変化に対応するため、区間内を前後２つに
分割し、前後の各分割区間の間の長期予測遅延の差を設
け、以下の式に基づいて長期予測を行なう。なお、図２
にこの長期予測の様子を示す。 ｙ［ｎ］＝ｂ・ｘ［ｎ−Ｌ］ （ｎ＝０，・・・，Ｎ／２−１） ｂ・ｘ［ｎ−（Ｌ＋ｋ）］（ｎ＝Ｎ／２，・・・，Ｎ−１） ｙ［ｎ］：長期予測信号 ｘ［ｎ］：入力残差信号 Ｌ：長期予測遅延 ｋ：長期予測遅延の２つの分割区間の差（ｋ＝０，±
１，・・・） ｂ：長期予測係数 Ｎ：一定区間長
【００１４】次に、予測誤差最小化器２において、長期
予測器１で得られた長期予測信号ｙ［ｎ］と入力残差信
号ｘ［ｎ］との予測誤差の自乗和Ｅ（Ｌ）、
予測器１で得られた長期予測信号ｙ［ｎ］と入力残差信
号ｘ［ｎ］との予測誤差の自乗和Ｅ（Ｌ）、
【数２】 を最小にするような長期予測遅延Ｌおよび長期予測遅延
差ｋを決定し、その時の長期予測信号ｙ［ｎ］を出力す
る。
差ｋを決定し、その時の長期予測信号ｙ［ｎ］を出力す
る。
【００１５】このように、上記第１の実施例によれば、
区間内の長期予測遅延の変化を考慮して長期予測を行な
うため、長期予測の性能を向上させることができる。
区間内の長期予測遅延の変化を考慮して長期予測を行な
うため、長期予測の性能を向上させることができる。
【００１６】図３は本発明の第２の実施例の構成を示す
ものである。この第２の実施例は、分析合成系のＣＥＬ
Ｐ音声符号化装置に上記第１の実施例に示す長期予測装
置を組み込んだ例で、図３はその符号化側を示す。図３
において、３１は入力音声のＬＰＣ（Linear Predictiv
e Coding）分析を行なうＬＰＣ分析器、３２は入力音声
に聴覚重み付けを行なう重み付きフィルタ器、３３は前
のフレームの影響を取り除く零入力応答減算器、３４は
長期予測の過去の状態を格納する適応コードブック格納
器、３５は上記第１の実施例に示した長期予測装置、３
６はガウス性の音源を格納する確率的コードブック格納
器、３７は駆動音源を生成する駆動音源生成器、３８は
駆動音源から合成音声を生成する重み付き合成フィルタ
器、３９は駆動音源を符号化する駆動音源符号化器、４
０は復号化側に伝送するデータを多重化する多重化器で
ある。
ものである。この第２の実施例は、分析合成系のＣＥＬ
Ｐ音声符号化装置に上記第１の実施例に示す長期予測装
置を組み込んだ例で、図３はその符号化側を示す。図３
において、３１は入力音声のＬＰＣ（Linear Predictiv
e Coding）分析を行なうＬＰＣ分析器、３２は入力音声
に聴覚重み付けを行なう重み付きフィルタ器、３３は前
のフレームの影響を取り除く零入力応答減算器、３４は
長期予測の過去の状態を格納する適応コードブック格納
器、３５は上記第１の実施例に示した長期予測装置、３
６はガウス性の音源を格納する確率的コードブック格納
器、３７は駆動音源を生成する駆動音源生成器、３８は
駆動音源から合成音声を生成する重み付き合成フィルタ
器、３９は駆動音源を符号化する駆動音源符号化器、４
０は復号化側に伝送するデータを多重化する多重化器で
ある。
【００１７】次に上記第２の実施例の動作について説明
する。入力音声に対しＬＰＣ分析器３１で得られた線形
予測係数を用いて、重み付けフィルタ器３２により聴覚
重み付き入力音声を生成し、零入力応答減算器３３によ
り前のフレームの影響を取り除く。一方、長期予測装置
３５により、上記したように区間内の長期予測遅延の変
化を考慮して長期予測を行ない、それにより得られた長
期予測信号と確率的コードブック格納器３６内のガウス
性音源とから、駆動音源生成器３７、重み付き合成フィ
ルタ器３８を通して合成音声を生成し、駆動音源符号化
器３９において、重み付き合成フィルタ器３８から出力
された合成音声と零入力応答減算器３３で得られた零入
力応答減算後重み付き入力音声との自乗誤差を最小にす
るような駆動音源を、適応コードブック格納器３４また
は確率的コードブック格納器３６から選択して符号化
し、多重化器４０で多重化して音声符号化データを出力
する。
する。入力音声に対しＬＰＣ分析器３１で得られた線形
予測係数を用いて、重み付けフィルタ器３２により聴覚
重み付き入力音声を生成し、零入力応答減算器３３によ
り前のフレームの影響を取り除く。一方、長期予測装置
３５により、上記したように区間内の長期予測遅延の変
化を考慮して長期予測を行ない、それにより得られた長
期予測信号と確率的コードブック格納器３６内のガウス
性音源とから、駆動音源生成器３７、重み付き合成フィ
ルタ器３８を通して合成音声を生成し、駆動音源符号化
器３９において、重み付き合成フィルタ器３８から出力
された合成音声と零入力応答減算器３３で得られた零入
力応答減算後重み付き入力音声との自乗誤差を最小にす
るような駆動音源を、適応コードブック格納器３４また
は確率的コードブック格納器３６から選択して符号化
し、多重化器４０で多重化して音声符号化データを出力
する。
【００１８】このように、上記第２の実施例によれば、
第１の実施例と同様に、長期予測区間内の長期予測遅延
の変化を考慮して長期予測を行なうため、長期予測の性
能を向上させることができ、音声の伝送レートの低い場
合、すなわち長期予測区間が長い場合における音声品質
を向上させることができる。
第１の実施例と同様に、長期予測区間内の長期予測遅延
の変化を考慮して長期予測を行なうため、長期予測の性
能を向上させることができ、音声の伝送レートの低い場
合、すなわち長期予測区間が長い場合における音声品質
を向上させることができる。
【００１９】以上のように、本発明の音声の長期予測装
置によれば、長期予測区間内の長期予測遅延の変化に対
応するため、区間内を前後２つに分割し、前後の各分割
区間の間の長期予測遅延の差を設けて長期予測を行なう
ことにより、長期予測遅延の性能を向上させることがで
きる。
置によれば、長期予測区間内の長期予測遅延の変化に対
応するため、区間内を前後２つに分割し、前後の各分割
区間の間の長期予測遅延の差を設けて長期予測を行なう
ことにより、長期予測遅延の性能を向上させることがで
きる。
【００２０】本発明はまた、上記長期予測装置をＣＥＬ
Ｐ音声符号化装置に組み込むことにより、長期予測の性
能を向上させることができ、音声品質を向上させること
ができる。
Ｐ音声符号化装置に組み込むことにより、長期予測の性
能を向上させることができ、音声品質を向上させること
ができる。
【図１】本発明の第１の実施例を示す長期予測装置の概
略ブロック図
略ブロック図
【図２】本発明の第１の実施例における長期予測動作を
説明するための信号波形図
説明するための信号波形図
【図３】本発明の第２の実施例を示す長期予測装置を組
み込んだ音声符号化装置の概略ブロック図
み込んだ音声符号化装置の概略ブロック図
【図４】従来の長期予測装置の一例を示す概略ブロック
図
図
１ 長期予測器 ２ 予測誤差最小化器 ３ 長期予測装置 ３１ ＬＰＣ分析器 ３２ 重み付けフィルタ器 ３３ 零入力応答減算器 ３４ 適応コードブック格納器 ３５ 長期予測装置 ３６ 確率的コードブック格納器 ３７ 駆動音源生成器 ３８ 重み付き合成フィルタ器 ３９ 駆動音源符号化器 ４０ 多重化器
Claims (2)
- 【請求項１】 音声の入力残差信号を一定区間毎に区切
り、各区間内を前後２つに分割し、前後の各分割区間の
間に長期予測遅延の差を設けて、ある長期予測遅延に対
する長期予測を行なう長期予測器と、前記長期予測器に
より得られる長期予測信号と入力残差信号との誤差を最
小にするような長期予測遅延を決定し、そのときの長期
予測遅延、長期予測遅延差および長期予測信号を出力す
る予測誤差最小化器とを備えた音声の長期予測装置。 - 【請求項２】 適応コードブック探索を行なうＣＥＬＰ
音声符号化装置に組み込まれた請求項１記載の音声の長
期予測装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3212288A JP2775533B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 音声の長期予測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3212288A JP2775533B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 音声の長期予測装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0553600A JPH0553600A (ja) | 1993-03-05 |
| JP2775533B2 true JP2775533B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=16620118
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3212288A Expired - Fee Related JP2775533B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 音声の長期予測装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2775533B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP3212288A patent/JP2775533B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0553600A (ja) | 1993-03-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |