JP2724063B2 - 高炉炉頂における原料装入制御方法 - Google Patents

高炉炉頂における原料装入制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルレス炉頂装入装置
における炉頂バンカから原料を炉内に装入するに際し、
原料を目標速度で精度良く装入することができる高炉炉
頂における原料装入制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉の操業においては、原料種類毎にバ
ンカに蓄えられている高炉装入原料を高炉に装入する際
に、製造される製品の配合や装入スケジュールに従っ
て、まず秤量ホッパに所定の量の所定の種類の高炉装入
原料を切出した後、最終的には高炉上方から所定の装入
スケジュールと装入速度に従って、原料装入が行われ
る。
【0003】一般に、高炉の操業においては、高炉装入
原料の原料性状や原料装入状態に大きく左右される高炉
内のガス分布や、通気性を適正な状態に維持しながら、
ガスの持つ顕熱と還元能力を効率良く利用して行わなけ
ればならない。
【0004】このため、高炉の炉頂装入装置としては、
炉内原料分布の制御性の改善を図ることができると共
に、原料分布自由度を増加することができるベルレス炉
頂装入装置が採用されいる。
【0005】図21は、ベルレス方式の高炉における原
料装入方法の説明図である。
【0006】この図21において、炉頂バンカ10に予
め収容された原料Mは、該炉頂バンカ10の下端部に設
けられた流量調整ゲート12により、所定の装入速度に
制御されながら高炉14に装入される。
【0007】又、この高炉14への原料Mの装入の際に
は、同心円輪状のダンプパターン18を設定し、旋回の
開始及び停止や旋回速度が制御された分配シユート1
6、即ち、流量調整ゲート12の下方の高炉14内部に
配置された分配シュート16を用いて、該分配シュート
16の先端の軌跡が該ダンプパターン18に一致するよ
うに旋回させることにより、該高炉14内部の上面に原
料が装入される。
【0008】又、この分配シュート16は、所定の旋回
速度で旋回中にも、傾斜角を制御可能となっている。
【0009】従って、このような分配シュート16を用
いた原料装入においては、この分配シュート16の旋回
速度の制御と、傾斜角の制御とにより、高炉14内の原
料分布を調整することが可能である。
【0010】上述のような方法により、高炉14内に原
料を装入する場合は、所定の炉内原料分布を形成するた
めに、ダンプパターン18におけるダンプ開始点Sとダ
ンプ終了点Eに、実際の原料ダンプの開始と終了とを、
それぞれ一致させる“荷切れ”の精度を確保すること
や、装入速度の制御精度や、ダンプ開始点Sやダンプ終
了点Eの位置決め精度を向上させることが、重要であ
る。
【0011】上記荷切れ精度を確保するためには、通
常、ダンプパターン18におけるダンプ開始点Sに分配
シュート16の先端が到来した時点で、流量調整ゲート
12を所定の開度に開き、該分配シュート16を角速度
ωで旋回させると共に、その傾動角θを変化させてい
き、規定の回数旋回させた後に該分配シュート16の先
端がダンプパターン18におけるダンプ終了点Eに一致
させると同時に、実際の原料ダンプも完了させることが
要求される。
【0012】ところが、分配シュート16を規定の回数
旋回させ、その先端を上記ダンプ終了点Eに一致させる
と同時に、原料Mのダンプをも完了するように荷切れを
制御することは非常に難しい。
【0013】その結果、流量調整ゲート12の開度を絞
り過ぎると、規定の回数の旋回が終了しても、炉頂バン
カ10に原料Mが残留することになり、原料Mの全量を
装入するには規定の回数以上に分配シュート16を旋回
させなければならない、オーバーシュートの状態にな
る。
【0014】逆に、流量調整ゲート12の開度を大きく
し過ぎると、予定のダンプ終了点Eに分配シュート16
の先端が到達する前に原料Mが無くなり、該分配シュー
ト16を規定の回数旋回させることができない、アンダ
ーシュートの状態になる。
【0015】上記オーバーシュート及びアンダーシュー
トのいずれの状態になっても、炉内周方向における原料
ダンプ軌跡のバランスを崩し、所定の炉内原料分布を形
成することができないことになる。
【0016】上述の荷切れは、例えば特開昭58−10
1855では以下のようにして制御している。
【0017】まず、炉頂バンカ10からの原料装入完了
を、例えば、流量調整ゲート12の周辺に設置した振動
加速度ピックアップ方式の音響センサや、炉頂バンカ1
0に設置したロードセルの減衰比変化により判定するこ
とにより、実際に原料ダンプに要した実績旋回数を求め
る。
【0018】次いで、上記実績旋回数について規定の設
定旋回数からの偏差を求め、オーバーシュート又はアン
ダーシュート等を判定する。
【0019】オーバーシュートであれば、次回のダンプ
ではその偏差相当分だけ流量調整ゲート12の開度を大
きくし、逆にアンダーシュートであれば、該開度を絞り
込む開度調整を、例えば手動設定で行っている。
【0020】又、上記開度調整を特開昭56−4750
6のように学習制御する方法も知られている。
【0021】上述した従来の荷切れ精度の制御は、いず
れも実績旋回数に基づいて次回ダンプにおける流量調整
ゲートの開度を調整する方法である。
【0022】これら従来の方法により、原料装入を制御
する場合の原料装入速度と装入終了時間との関係を図2
2に示す。横軸は時間を、縦軸は原料を炉頂バンカより
装入する時の装入速度を示している。
【0023】図中、実線は荷切れ精度が高い場合の例を
示したものであり、決められたダンプ時間Aで炉頂バン
カの原料の装入が完了している。
【0024】一方、破線は、炉頂バンカの上流で原料を
秤量する際の秤量精度のバラツキが、原料装入制御の外
乱となった場合の例を示したもので、この例では原料重
量が小さく、且つ、アンダーシュートとなっている。従
って、このように分配シュートの実績旋回数が規定より
少ない時は、次回ダンプにおいて開度を小さくする制御
を行う。
【0025】又、一点鎖線は原料の種類(銘柄等)、粒
度、水分等の物性の変化が外乱となった場合の例を示し
たもので、この例では装入速度が遅く、且つ、オーバー
シュートとなっている。従って、このように分配シュー
トの実績旋回数が規定より多い時は、次回ダンプにおい
ては開度を大きくする制御を行う。
【0026】更に、原料の装入速度や、ダンプ開始点の
位置や、ダンプ終了点の位置の精度を向上させるための
技術としても、様々な技術が開示されている。
【0027】例えば、特開昭56−47506では、旋
回速度を一定に保ちながら、蓄積した過去のシュート旋
回数情報と、前回の流量調節ゲート弁開度とから、次回
の流量調節ゲート弁開度を学習計算させるか、又は流量
調節ゲート弁開度を一定に保ちながら旋回速度を学習計
算させるという技術が開示されている。
【0028】この特開昭56−47506で開示されて
いる技術によれば、原料の物理性状、あるいは流量調整
ゲート弁やシュートガイド部の機械的摩耗等の変動が生
じても、学習により正確に所定の旋回数で均等に装入し
て、高炉への原料の装入速度の精度を向上させることが
可能である。
【0029】又、実公昭59−38424では、複数の
炉頂バンカと集合シュートと旋回シュートを介して高炉
内へ原料を装入するベルレス高炉の原料装入装置におい
て、炉頂バンカに質量計及び圧力計を設け、集合シュー
トの下方には音響センサ若しくは振動計を設け、前記音
響センサ若しくは振動計を用いて排出終了の検出や排出
時間測定を行い、設定排出時間と実排出時間とを比較し
て、次回の原料装入時における流調ゲート開度を制御す
るという技術が開示されている。
【0030】この実公昭59−38424で開示されて
いる技術によれば、バンカ内原料の棚吊りや原料の種
類、性状の変化に影響されることなく、常に精度の高い
実排出時間を得、高炉内の装入物分布を適切に制御する
ことが可能である。
【0031】又、分配シュート16がダンプパターン1
8の円輪間を移行するに際して、分配シュート16上の
原料Mに動揺を与えないように、分配シュート16を滑
らかに傾動させる必要があり、又、円輪間の移行軌跡上
に無用な原料をダンプしないように分配シュート16を
迅速に傾動させる必要がある。
【0032】従来は、この分配シュート16の傾動動作
の制御を図23及び図24に示す方法で行っていた。
【0033】図23は、分配シュート16の傾動角度が
a deg で形成されるダンプパターン18の外円輪a か
ら、傾動角度b deg で形成される内円輪b に分配シュー
ト16の先端が移行する場合を示しており、図24は、
移行の際の分配シュート16の傾動角度(距離偏差)と
傾動速度との関係を示している。
【0034】即ち、傾動角度a deg から移行する開始時
点で最高速度Vで分配シュート16を加速させ、分配シ
ュート16の移行間傾動角度偏差(a −b )が1deg に
達したときに、傾動速度を最高速度Vの1/10に減速
させる。そして、移行間角度偏差が0.1deg に達した
時点、即ちダンプパターン18の内円輪b の手前0.1
deg に達した時点で電源を切り、分配シュート16の傾
動にブレーキをかけて停止させることにより、外円輪a
から内円輪b への移行を行っていた。なお、分配シュー
ト16の傾動速度、傾動角度等の数値については、一般
に適用されている値を代表するものとする。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた高炉炉頂における原料装入制御方法には、以下のよ
うな問題がある。
【0036】通常、原料は炉頂バンカの上流で秤量する
が、その精度にバラツキがあるため、炉頂バンカの原料
重量はダンプ毎に微妙に変化する。しかし、その変化に
応じて精度良く原料装入を制御することは不可能であ
る。
【0037】又、原料の粒度や原料に含まれている水分
の量や物性の変化により、装入速度やダンプ開始点やダ
ンプ終了点位置が変化するが、その変化に対応させて原
料装入を制御することは難しく、精度が悪い。
【0038】即ち、このような原料の粒度や原料に含ま
れている水分や物性等の変化は、1回の原料装入におい
ても時間と共に変化してしまうものである。従って、高
炉への原料の装入にあたっては、このような原料の粒度
や原料に含まれている水分や物性の変化をリアルタイム
に判定して、流量調整ゲート等の開度を調整しなければ
ならない。
【0039】しかしながら、前述の特開昭56−475
06や実公昭59−38424等のように、流量調整ゲ
ートの開度の調整やこの開度調整の補正は、連続した原
料装入毎に行うものである。即ち、原料装入制御の特性
に変化が生じても、1回の原料装入が完了しなければこ
れを検出することができず、又、この原料装入制御の変
化の検出は、次回の原料装入時に生かされるのみであっ
た。
【0040】又、前述の従来の技術においては、適切な
ガス流分布を維持するという点についても満足できるも
のではなかった。
【0041】高炉内に装入される原料の装入速度と原料
の粒径には次式に示されるような関係がある。
【0042】 装入速度V×粒径D=ほぼ一定 …(1)
【0043】即ち、装入される原料の粒径Dが小さけれ
ば小さい程装入速度が速くなり、多くの原料が装入され
て堆積し、ガス流は小さくなってしまう。一方、装入さ
れる原料の粒径が大きくなると装入速度は遅くなり、高
炉内に装入される原料は少なくなり、ガス流は大きくな
っていく。
【0044】従って、高炉に装入される原料の粒径に僅
かな変化があったとしても、高炉炉内の炉壁から炉心に
かけてのガス流分布は大きく変化してしまうことにな
る。
【0045】又、装入される原料の装入速度を一定に制
御することができたとしても、装入されている原料の粒
径に変化が生じた場合には、高炉内のガス流分布を適正
に維持することができなくなってしまうという問題があ
る。
【0046】例えば、高炉に装入された原料の粒径の分
布が、炉壁側においては細粒化し、炉心側においては粗
粒化している場合には、ガス流分布は炉心側に強くシフ
トされてしまうことになってしまう。
【0047】仮に、荷切れ精度が良い場合でも、ダンプ
の途中で装入速度が変化すれば、ベルレスダンプパター
ン軌跡上の原料落下量が変動することになるため、所定
の炉内原料分布を形成できなくなり、操業上、極めて好
ましくない。
【0048】又、前回のダンプ実績をもって、次回のダ
ンプの流量調整ゲートの開度を決めるフィードバック制
御であるが、前回の原料重量や装入速度等の実績が、次
回のダンプにおいても正確に再現されるという保証がな
い。
【0049】更に、前述した分配シュート傾動動作制御
方法にあっては、外円輪a から分配シュート16の移行
を開始する際に、いきなり最高速度Vmax で加速させる
ので、分配シュート16や分配シュート16上の原料M
に大きな衝撃を与えることになる。この衝撃は、移行間
傾動角偏差0.1degの時点で傾動速度を(1/10)
Vmax に急激に減速させた場合にも同様に生じてしま
う。
【0050】又、減速時以降、分配シュート16が(1
/10)Vmax という速度で傾動するので、移行間角度
偏差0.01deg の位置に至るまでに約6秒も要し、図
23に示すように、分配シュート16の移行軌跡が略1
旋回の長さになる。この結果、移行軌跡上に分配シュー
ト16が無用な多量の原料Mをダンプすることとなる。
【0051】更に、(1/10)Vmax という速度は、
分配シュート16を急停止させるには大きすぎるので、
ダンプパターン18の内円輪b の手前0.1deg に達し
た時点で分配シュート16にブレーキをかけても、分配
シュート16の先端が正確に内円輪b 上に停止せず、分
配シュート16の内円輪b に対する位置精度が悪く、そ
の位置精度はせいぜい±0.1deg が限度である。
【0052】このように、従来の分配シュート傾動動作
制御方法では、分配シュート16や分配シュート16上
の原料Mに衝撃を与え、又無用な多量の原料Mを円輪a
、b間上にダンプすると共に、更に、分配シュート16
の内円輪b に対する位置精度が悪いので、望ましい炉内
原料分布が得られないという問題もあった。
【0053】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、原料の物性等が変化する場合でも、
各ダンプについて所定の装入速度で原料を精度良く装入
することができる、高炉炉頂における原料装入制御方法
を提供することを第1の目的とする。
【0054】本発明は、又、装入される原料の物性を判
定して、原料の装入速度制御等、このような装入される
原料の特性の変化による影響がある場合でも、この判定
結果により制御精度の向上等が可能な原料の物性判定方
法を提供することを第2の目的とする。
【0055】本発明は、又、装入される原料の物性の変
化に制御特性が影響を受ける場合でも、又、原料の物性
に変化が生じてしまっても、炉内ガス流分布を一定に制
御可能な原料装入制御方法を提供することを第3の目的
とする。
【0056】本発明は、又、分配シュートがダンプパタ
ーンの円輪間を移行するに際して、滑らかな移行開始と
移行停止を行うと共に、迅速且つ正確に移行して所望の
炉内原料分布を得ることができる、分配シュート傾動シ
フト制御方法を提供することを第4の目的とする。
【0057】
【課題を解決するための手段】本発明は、炉頂バンカに
収容した原料を流量調整ゲートを通して高炉内に規定時
間で装入する高炉炉頂における原料装入制御方法におい
て、装入開始前の初期原料重量を規定時間で除した値を
目標装入速度に設定し、装入開始後の実装入速度が上記
目標装入速度と一致するように、装入中の実測原料重量
に基づいて、前記流量調整ゲートの開度をフィードバッ
ク制御することにより、前記第1の目的を達成したもの
である。
【0058】更に、装入途中で炉頂バンカ内の残存原料
重量を実測し、該残存原料重量を残存時間で除した値を
第2目標装入速度に設定し、前記残存原料重量の実測後
の第2実装入速度が前記第2目標装入速度と一致するよ
うに、装入中の実測原料重量に基づいて、前記流量調整
ゲートの開度をフィードバック制御することにより、一
層確実に前記第1の目的を達成したものである。
【0059】更に、前記原料の物性に応じて、前記流量
調整ゲートの開度を補正することにより、同じく前記第
1の目的を達成したものである。
【0060】又、前記流量調整ゲートの開度を検出し、
該流量調整ゲートから高炉へ装入されている原料の装入
速度を検出し、これら検出された流量調整ゲートの開度
と原料の装入速度とに従って、装入されている原料の物
性を判定することにより、前記第2の目的を達成したも
のである。
【0061】又、前記原料の物性あるいは炉内ガス流量
に従って、前記流量調整ゲートの開度を補正し、高炉内
上面各部の、装入される原料の装入量と粒径との比の分
布を一定とすることにより、炉内ガス流分布をも一定に
制御することにより、前記第3の目的を達成したもので
ある。
【0062】又、前記原料の物性の指標として、前記流
量調整ゲートの開度に対応した操作信号(Manipulate
Variable )MVと、該流量調整ゲートの開度の制御結
果であるプロセス変量(ProcessVariable )PVの比
MV/PVを用いるようにしたものである。
【0063】又、前記原料の装入を、傾動可能な分配シ
ュートを用いて、同心円輪状のダンプパターンで、外側
から内側へ行うようにしたものである。
【0064】又、前記分配シュートが、その傾動動作に
より前記ダンプパターンの円輪間を外側から内側へ移行
するに際して、移行開始時は、分配シュートの傾動速度
を移行時間の関数で連続的に加速し、移行停止時には、
分配シュートの傾動速度を移行位置の関数で連続的に減
速することにより、前記第4の目的を達成したものであ
る。
【0065】
【作用】本発明においては、高炉内に装入し、ダンプす
る前の原料を実測して初期原料重量を求め、この重量を
規定の時間で除して、得られる装入速度を目標装入速度
とし、原料の装入開始と同時に原料ダンプを開始すると
共に、装入開始後の炉頂バンカ内の原料を実測し、装入
中に連続して減少していく実測原料重量に基づいて、装
入開始後の実装入速度が上記目標装入速度に一致するよ
うに、流量調整ゲートの開度をフィードバック制御す
る。
【0066】このように、流量調整ゲートの開度の制御
を実測値に基づいて、例えば、炉頂バンカの重量をロー
ドセルで計測し、その計測値を微分処理したデータを用
いて、リアルタイムで行うため、原料の物性等が変化し
た場合でも、高精度の制御が可能となる。
【0067】又、実装入速度を目標装入速度に一致させ
て原料の装入が可能であるため、規定の時間で正確に、
しかも一定の速度で装入することが可能となる。その結
果、炉内における原料ダンプを、ダンプパターン軌跡上
に一定の原料落下量で、しかも高い荷切れ精度で行うこ
とが可能となり、バランスのとれた炉内原料分布を形成
することが可能となる。
【0068】又、原料装入開始後、途中で炉頂バンカ内
の残存原料重量を実測し、該残存原料重量に基づいて同
様の制御を行うことにより、一段と精度の高い原料装入
制御が可能となる。
【0069】なお、原料装入の開始時点における流量調
整ゲートの開度を、開度と装入速度との関係を表わした
初期テーブルから求めた目標装入速度に対応する初期開
度値に設定し、しかる後にフィードバック制御に移行す
ることにより、安定した制御が可能となる。
【0070】又、高炉炉頂からの原料装入に際しては、
原料装入制御に関する特性、例えば装入速度やダンプ開
始点位置制御やダンプ終了点位置制御は、原料の粒度や
原料に含まれている水分の量や物性の変化によって大き
く左右されてしまう。従って、高炉への原料装入時の装
入速度の制御精度の向上等のためには、原料の物性判定
も行うことが望ましい。
【0071】図10は、高炉に装入される原料の粒径D
と装入速度Vとの一般的な関係を示すグラフである。
【0072】この図10において、流量調整ゲートの開
度等の他の条件が同一であった場合にも、原料の粒径D
が大きくなる程、装入速度Vは遅くなっていき、原料の
粒径Dが小さくなる程、装入速度Vは速くなっていく。
【0073】一方、図11は、高炉へ装入される原料に
含まれる水分Qと装入速度Vとの一般的な関係を示すグ
ラフである。
【0074】この図11において、流量調整ゲートの開
度等の他の条件が同一であったとしても、図10の粒径
Dと装入速度Vとの関係に比べて顕著ではないが、原料
に含まれている水分Qと装入速度Vとの間には一定の関
係がある。
【0075】即ち、この図11に示される如く、原料に
含まれる水分Qが多くなる程、装入速度Vは速くなると
いう特性が一般的にある。
【0076】図10及び図11を用いて説明した通り、
流量調整ゲートの開度等が同一であったとしても、装入
される原料の粒径や原料に含まれる水分の相違によって
装入速度が異なってしまう。
【0077】従って、本発明の原料の物性判定方法にお
いては、高炉に装入される原料の装入速度の制御にあた
って、高炉に装入される原料の物性を、少なくとも装入
速度を用いて指標化するようにしている。
【0078】例えば、ある所定の装入速度を、ある流量
調整ゲートの開度の制御結果と見ることができれば、こ
の装入速度をプロセス変量PV(Process Variable
)とすると、この装入される原料の物性の1つの指標
は次式の通りになる。
【0079】 1/PV …(2)
【0080】この(2)式の指標によれば、装入速度の
制御に関する流量調整ゲートの開度に対する特性を把握
することができる。即ち、この指標の値が小さければ、
例えば粒径が小さくあるいは含まれる水分の量が多く、
同一の流量調整ゲートの開度であったとしても、装入速
度は速くなる。
【0081】又、流量調整ゲートの開度に対応した操作
信号MV(Manipulate Variable)と、前述の装入速
度に従ったプロセス変量PVとによれば、例えばこの本
発明の1つの装入される原料の物性の指標は、次式のよ
うにも表わすことが可能である。
【0082】 MV/PV …(3)
【0083】この(2)式に示される指標と、(3)式
に示される指標とについて、図12の符号Aに示される
流量調整ゲートの開度一定の原料装入制御方法と、符号
Bに示される高炉へ装入される原料の装入速度一定の原
料装入制御方法においての関係は次の通りである。
【0084】この図12において、符号Cに示される如
く、高炉に装入される原料の粒径Dは、経過時間Tに従
って増大していくと仮定する。
【0085】又、この図12において、符号Aは、流量
調整ゲートの開度一定の原料装入制御方法を示すもので
ある。即ち、この符号Aにおいて、経過時間Tに従っ
て、流量調整ゲートの開度φは一定であるが、装入速度
Vは粒径Dの増大に従って減少していく。
【0086】又、この図12の符号Bは、高炉へ装入さ
れる原料の装入速度一定の原料装入制御方法を示すもの
である。即ち、この符号Bにおいて、経過時間Tに従っ
ても、装入速度Vは一定に制御されている。一方、流量
調整ゲートの開度φは、装入速度Vを一定とするため
に、粒径Dの増大に従って開かれていく。
【0087】このような符号Aに示される流量調整ゲー
トの開度一定の原料装入制御方法において、1ダンプ中
の流量調整ゲートの開度φ、即ち操作信号MV値は一定
であり、装入速度V、即ちプロセス変量PV値は1ダン
プ中の平均装入速度を用いることが可能である。
【0088】又、この図12の符号Bに示される高炉へ
装入される原料の装入速度一定の原料装入制御方法にお
いては、装入速度V、即ちプロセス変量PV値は一定で
あり、流量調整ゲートの開度φ、即ち操作信号MV値は
経過時間に従って変化するものである。従って、この高
炉へ装入される原料の装入速度一定の原料装入制御方法
においては、1ダンプ中にリアルタイムに変化するMV
値は、1ダンプ中の代表値を得ることが多少困難であ
る。
【0089】従って、前述の(2)式の指標は、流量調
整ゲートの開度一定の場合にも、高炉へ装入される原料
の装入速度一定の場合にもほぼ良好に用いることができ
る。
【0090】一方、前述の(3)式の指標は、高炉へ装
入される原料の装入速度一定の原料装入制御方法に比
べ、流量調整ゲートの開度一定の原料装入制御方法の方
が、より良好に適用することが可能である。
【0091】即ち、前述の(3)式の指標においても、
あるいは前述の(2)式の指標においても、流量調整ゲ
ートの開度一定の原料装入制御方法や、高炉へ装入され
る原料の装入速度一定の原料装入制御方法や、あるいは
他の原料装入制御方法において、より良好に原料の物性
(指標)を推定(判定)するためには、よりリアルタイ
ムに流量調整ゲートの開度φ、即ち操作信号MVと、装
入速度、即ちプロセス変量PVとを求めることが好まし
い。
【0092】以下に、操作量MVとプロセス変量PVと
をほぼリアルタイムに求めるという手法の一例を、図9
のグラフを用いて説明する。
【0093】この図9は、1ダンプ時における炉頂バン
カの原料重量と、流量調整ゲートの開度との経過時間に
従った変化を示すグラフである。
【0094】図9において、原料重量Wは、図7の如
く、炉頂バンカ10に設けられたロードセル22により
測定される。又、流量調整ゲートの開度φは、図7の如
く、開度検出器122により測定される。
【0095】図9において、装入開始時 t1 の時点で
は、炉頂バンカ10には原料重量W1の原料が貯えられ
ている。
【0096】時刻 t1 で流量調整ゲート12が開度φ1
まで開かれて、高炉14への原料装入が開始されると、
炉頂バンカ10に貯えられている原料は減少していく。
【0097】炉頂バンカ10に貯えられている原料の重
量は、時刻 t2 においてはW2 であり、時刻 t3 におい
てはW3 であり、時刻 t4 においてはW4 (ほぼ零)と
なる。又、このような1ダンプ中の流量調整ゲートの開
度は、時刻 t2 においてはφ2 であり、時刻 t3 におい
てはφ3 であり、時刻 t4 においてはφ4 である。
【0098】この図9のグラフに示される例において
は、操作量MVである流量調整ゲートの開度φと、プロ
セス変量PVである高炉へ装入される原料の装入速度V
とを、合計3つの時間区分内における平均値として求め
るようにしている。即ち、これら操作量MV及びプロセ
ス変量PVは、 t1 − t2 、 t2 − t3 、 t3 − t4
合計3つの時間区分における平均値として求めている。
従って、従来これら操作量MV及びプロセス変量PV
は、1ダンプ中の平均値として求められていたことと比
べると、よりリアルタイムに測定することができること
になる。
【0099】このような時間区分において、まず、プロ
セス変量PVである高炉へ装入される原料の装入速度V
は次式の通りである。
【0100】 A. t1 − t2 の時間区分 (W1 −W2 )/( t2 − t1 ) …(4) B. t2 − t3 の時間区分 (W2 −W3 )/( t3 − t2 ) …(5) C. t3 − t4 の時間区分 (W3 −W4 )/( t4 − t3 ) …(6)
【0101】又、このような各時間区分において、操作
量MVである流量調整ゲートの開度φは次のように求め
ることができる。
【0102】 A. t1 − t2 の時間区分 (φ1 +φ2 )/2 …(7) B. t2 − t3 の時間区分 (φ2 +φ3 )/2 …(8) C. t3 − t4 の時間区分 (φ3 +φ4 )/2 …(9)
【0103】即ち、各時間区分における操作量MVであ
る流量調整ゲートの開度φは、各時間区分における平均
値となっている。
【0104】このような(4)〜(6)式のプロセス変
量PVと、(7)〜(9)式の操作量MVとにおいて、
前述の(3)式に対応した指標は、例えば、次のように
表わすことが可能である。
【0105】 A. t1 − t2 の時間区分 {(φ1 +φ2 )( t2 − t1 )/2×(W1 −W2 )}×α …(10) B. t2 − t3 の時間区分 {(φ2 +φ3 )( t3 − t2 )/2×(W2 −W3 )}×α …(11) C. t3 − t4 の時間区分 {(φ3 +φ4 )( t4 − t3 )/2×(W3 −W4 )}×α …(12)
【0106】ここで、αは、開度(deg )/装入速度
(ton /hour)の単位系を調整して、粒径指数としての
レベル合せをするための係数である。
【0107】以上説明したように、流量調整ゲートの開
度と高炉へ装入される原料の装入速度とに従った原料の
物性の判定、例えば前述のような指標値を用いることに
より、原料の装入速度制御等の制御精度の向上等を図る
ことが可能である。
【0108】又、本発明の原料装入制御方法の一つは、
高炉内に装入される原料の分布を適正に調整するために
は、装入される原料の物性の判定を行って装入速度の制
御精度を向上しなければならないことに着目してなされ
たものである。
【0109】あるいは、この原料装入制御方法は、高炉
内において、ガスの持つ顕熱と還元能力とを効率良く利
用するためには、高炉炉内ガス流量を推定しながら、原
料の装入を制御すべきであることを見出だしてなされた
ものである。
【0110】例えば、図12の符号Aの流量調整ゲート
の開度一定の原料装入制御方法においては、粒径Dが経
過時間Tに従って増大していくと、装入速度Vは遅くな
っていく。
【0111】このように、原料の装入速度Vが遅くなっ
ていくと、高炉炉内における積上げられた原料の層厚は
薄くなっていく。
【0112】又、高炉炉内において積上げられた原料の
層厚の厚い部分においては、ガス流は抑制されてしまう
一方、積上げられた原料の層厚が薄い部分ではガス流が
多くなってしまい、経過時間Tに従った原料の粒径Dの
変化により、高炉炉内の炉壁から炉心にかけてのガス流
分布は不安定となってしまう。
【0113】又、図12の符号Bに示されるように、高
炉へ装入される原料の装入速度が一定になるように原料
装入制御を行ったとしても、この図6の符号Cに示され
る如く、経過時間Tに従って粒径Dが変化した場合に
は、高炉内の原料の粒径の分布は不均一の状態で原料の
積上げ層厚が均一となっているので、やはり高炉内のガ
ス流分布は変動してしまうという問題が生じてしまう。
【0114】従って、本発明の1つにおいては、高炉内
上面各部の、装入される原料の装入量と粒径との比の分
布を一定とすることにより、高炉炉内ガス流分布をも一
定に制御するようにしている。即ち、高炉へ装入される
原料の装入速度Vとこの原料の粒径Dとについて、次式
が成り立つように流量調整ゲートの開度φ等の制御を行
うようにしている。
【0115】 装入速度V/粒径D=ほぼ一定 …(1)
【0116】即ち、高炉に装入している原料の粒径が小
さい場合には、装入速度を遅くして高炉内に積上げられ
る原料の層厚を薄くし、一方、高炉に装入されている原
料の粒径が大きい場合には、高炉への原料の装入速度を
速くして、高炉内の積上げ層厚を厚くするようにしてい
る。
【0117】このような、原料の装入量と粒径との比の
分布を一定とする、本発明の原料装入制御方法を、図1
4〜図16を用いて説明する。
【0118】これら図14〜図16は、同一の1ダンプ
中の時間的変化に関するグラフである。即ち、これらの
グラフは、それぞれ、流量調整ゲートの開度φ、高炉へ
装入される原料の装入速度V、この高炉へ装入される原
料の粒径Dの経過時間Tに従った変化を示すグラフであ
る。
【0119】又、これら図14〜図16においては、符
号A〜Cにより、合計3種類の原料の装入が示されてい
る。即ち、これら図14〜図16において、同一符号は
同一の原料の装入に対応するものである。
【0120】これら図14〜図16の符号A〜Cに示さ
れる3種類の原料の装入は、共に、図16に示される如
く、経過時間Tに従って原料の粒径Dが変化するもので
ある。
【0121】即ち、基本状態である符号Aで示される原
料装入は、図16の如く、経過時間Tに従って緩やかに
粒径Dが大きくなる特性となっている。又、符号Bで示
される原料の装入は、図16の如く、経過時間Tに従っ
て、符号Aよりもやや急に装入される原料の粒径Dが大
きくなっていく。又、符号Cに示される原料の装入は、
図16の如く、経過時間Tに従って、ほぼ一定の粒径D
となっている。
【0122】このような図16に示される3種類の原料
の装入にあって、本発明の原料装入制御方法を適用し
て、装入される原料の装入量と粒径との比を一定とする
ようにした場合には、経過時間Tに対する装入速度Vの
変化は、図15のグラフに示されるようになる。即ち、
この図15のグラフにおいて、符号Aの原料装入は、経
過時間Tに関して装入速度Vがほぼ一定である。又、符
号Bの原料装入は、経過時間Tに従って装入速度Vが緩
やかに上昇している。又、符号Cの原料の装入は、経過
時間Tに従って、装入速度Vが緩やかに減少するように
なっている。
【0123】なお、この図15の符号A〜Cで示される
合計3種類の原料装入においては、総原料装入量は等し
く、又高炉への原料装入を開始してから終了するまでの
原料装入時間が互いに等しくなるようにされている。即
ち、この図15のグラフにおける符号A〜Cの経過時間
に従った積分値は互いに等しく、即ちこれら符号A〜C
の原料装入のそれぞれの装入速度Vの平均値は互いに等
しくなっている。
【0124】又、図14は、符号A〜Cで示されるそれ
ぞれの原料装入に関して、図15に示されるような、経
過時間Tに従った装入速度Vの制御を行ったときの、経
過時間Tに従った流量調整ゲートの開度φの変化を示す
グラフである。
【0125】即ち、図16に示されるような、粒径Dの
経過時間Tに従った変化の特性を有する符号A〜Cのそ
れぞれの原料装入に関して、図14に示されるような経
過時間Tに従った流量調整ゲートの開度φの制御を行う
ことにより、図15のグラフに示されるような、経過時
間Tに従った装入速度Vの制御を行うことができ、これ
により、高炉に装入される原料の装入速度と粒径との比
を一定とすることができる。従って、高炉内上面各部に
おける、装入される原料の装入量と粒径との比の分布を
一定とし、炉内ガス流分布をも一定に制御することが可
能である。
【0126】なお、本発明の原料装入制御方法におい
て、原料の物性の判定、即ち原料の粒度の判定方法は限
定するものではないが、発明者は、次のようなものを見
出だしている。
【0127】A.粒度センサにより直接的に検出する方
法 B.前述の本発明の原料の物性判定方法を適用して、M
V値とPV値とにより原料の粒径を推定する方法 C.装入制御の最終的結果であるガス流分布測定によっ
て粒径変動を推定する方法
【0128】又、図15に示されるような、経過時間T
に従った原料の装入速度Vのシフトの方法としては、次
のいずれの方法でもよい。
【0129】 A.自動的に演算して設定する方法 B.作業者を介して、この作業者の判断と演算とにより
設定する方法
【0130】又、図16に示されるような、経過時間T
に従った装入される原料の粒径Dの変化の状態の測定
(把握あるいは判定)や、装入速度Vと開度φとの関係
の実績値による修正等に関する設定変更タイミングにつ
いては、次のような方法がある。
【0131】 A.1回のダンプ中にも、即座に設定変更していく方法 B.前回のダンプの結果により、次回のダンプ以降で設
定変更する方法(複数回のダンプに跨がった大きな流れ
のフィードバック方法)
【0132】又、本発明の分配シュート傾動シフト制御
方法によれば、分配シュートが移行時間の関数で加速さ
れて滑らかに円輪間の移行を開始し、移行位置の関数で
滑らかに移行停止に移る。
【0133】そして、分配シュートの傾動速度が所定の
速度を保って滑らかに減少するので、分配シュートは円
輪間を迅速に移行する。
【0134】更に、分配シュートの傾動速度は移行停止
寸前になると著しく減少するので、分配シュートは正確
に目標の円輪位置に達する。
【0135】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0136】図1は、本発明の一実施例に適用される原
料装入制御装置を作用と共に示す概略構成図である。
【0137】上記制御装置は、炉頂バンカ10の下端近
傍に設置されている流量調整ゲート12の開度を各原料
ダンプ毎に適切に調整する機能を有するものであり、前
記図21に示した高炉14への原料装入に適用するもの
である。
【0138】上記炉頂バンカ10には、上記流量調整ゲ
ート12を駆動させるための油圧シリンダ20と、バン
カ10内に収容された原料Mを秤量するためのロードセ
ル22とが設置されている。
【0139】本実施例方法は、前記ロードセル22によ
る原料重量の実測値に基づいて、以下に説明する操作を
前記制御装置で実行し、その結果により上記油圧シリン
ダ20を駆動させ、前記流量調整ゲート12を適切な開
度に調節し、高炉14に対する原料装入を行うものであ
る。
【0140】本実施例では、図22に相当する図2に実
線で示すタイムチャートに従って、原料の装入速度を時
間Bまでは一定の第1目標値SV1 に制御し、その後一
定の第2目標値SV2 で制御し、規定のダンプ時間Aで
原料装入を完了させる、原料装入制御を行う。
【0141】まず、炉頂バンカ10に原料Mを装入し、
該原料Mの重量W1 を、ロードセル22から入力される
信号に基づいて炉頂バンカ原料重量測定部24で演算処
理することにより測定する。
【0142】上記重量測定部24から原料重量W1 に相
当する信号が第1目標装入速度(SV1 )演算部26に
入力されると、該演算部26において、別途にダンプ時
間演算部28から信号入力された規定のダンプ時間Tと
の間で除算が行われ、速度値W1 /Tを算出する。この
第1目標演算部26は、計算速度値W1 /Tに補正係数
βを乗じた値を第1目標装入速度SV1 {(T/
H)1 }として、初期開度演算部30に出力する。
【0143】なお、上記ダンプ時間Tは、規定のダンプ
パターンと分配シュートの旋回速度から決定され、又、
上記補正係数βは、第2目標装入速度(第2目標値SV
2 )を設定して行う、後段の制御に円滑に移行できるよ
うに、制御幅を確保するための係数であり、例えば、
0.9<β<1.0の値を用いる。
【0144】上記初期開度演算部30では、入力された
第1目標装入速度(T/H)1 に対応する流量調整ゲー
トの初期開度値ψ1 を算出し、該開度値ψ1 をスイッチ
SW2を介して位置制御部32に出力する。
【0145】上記制御部32は、前記油圧シリンダ20
に対して制御信号を出力し、流量調整ゲート12を上記
初期開度値ψ1 に設定し、同時に原料Mの装入を開始す
る。
【0146】なお、上記初期開度演算部30には、原料
の種類(銘柄等)等に応じて予め作成された装入速度T
/Hと流量調整ゲートの開度ψとの関係を表わすグラフ
からなる初期テーブルが搭載されており、該テーブルに
基づいて上記初期開度値ψ1 が算出されるようになって
いる。又、この初期開度値ψ1 に、流量調整ゲート12
を設定することにより、次に説明する閉ループ制御に円
滑に、且つ速やかに移行することが可能となる。
【0147】上述の如く、原料Mの装入が開始されると
同時に、前記ロードセル22からは連続して検出信号が
前記炉頂バンカ原料重量測定部24に入力され、該原料
重量測定部24では、上記検出信号に基づいて連続して
減少していく炉頂バンカ10内の原料重量が逐次測定さ
れる。
【0148】このように随時測定される原料重量Wは、
移動平均演算部34に入力される、常に細かく変動して
いる原料重量Wは、上記演算部34にて平均化処理さ
れ、安定した原料重量W′として、次の移動変化率演算
部36に入力される。
【0149】上記移動変化率演算部36では、一定時間
毎の原料重量W′の変化率を演算する、すなわち原料重
量W′を時間で微分処理することにより、炉頂バンカ1
0から流量調整ゲート12を通して炉内に装入される原
料の装入速度T/Hを求める。次いで、この装入速度T
/Hは、1次遅れフィルタ38に入力され、フィルタ処
理がなされ、微分処理結果からノイズによる大きな変動
成分が除去された状態で、比較部Cに出力され、フィー
ドバック信号として使用される。
【0150】上記比較部Cでは、上記1次遅れフィルタ
38から入力される実装入速度T/Hと、前記第1目標
演算部26から入力される第1目標装入速度(T/H)
1 (SV1 に相当する)との間で比較演算が行われる。
【0151】流量調整ゲート12が開き、原料装入が開
始されると、プロセス変量であるPV(process variab
le)値、即ち、実装入速度T/Hは上昇していくが、該
実装入速度T/Hの値と第1目標装入速度(T/H)1
の差がある範囲内に達すると、それを偏差切替判定部4
4が判定し、前記スイッチSW2の切換えが行われ、前
段のフィードバック制御の状態に移行する。
【0152】なお、上記SW2は、次に示すPID演算
部40、Σ演算部42から入力される信号により、バン
プレスに切換わるようになっている。
【0153】上記前段のフィードバック制御は、以下の
ようにして行われる。まず、PID演算部40に入力さ
れる第1目標装入速度(T/H)1 と、実装入速度T/
Hとの間の偏差に基づいて開度補正分Δψを算出し、該
補正分ΔψをΣ演算部42に出力することにより、該Σ
演算部42において、前記初期開度値ψ1 に対して上記
補正分Δψを順次加算した開度制御信号を作成し、該開
度制御信号をスイッチSW2を介して位置制御部32に
出力し、油圧シリンダ20を駆動させることにより、上
記開度制御信号に相当する開度に流量調整ゲート12を
調整する。
【0154】このように、上記流量調整ゲート12から
の原料Mの装入速度はリアルタイムに、且つダイナミッ
クに制御することができる。
【0155】上述した第1目標装入速度(T/H)1
基準とする、前段のフィードバック制御を図2のB時点
まで行った後、スイッチSW1を切換え、以下に説明す
る第2目標装入速度(T/H)2 (SV2 に相当する)
を基準とする、後段のフィードバック制御に移行する。
【0156】まず、第2目標値SV2 演算部46に、B
時点において炉頂バンカ10に残存している残存原料重
量W(l) を信号入力すると共に、前記規定のダンプ時間
Tとの差である残存ダンプ時間T(l) を信号入力し、該
SV2 演算部46にて第2目標装入速度W(l)/T(l)
を算出する。このSV2 演算部46が、上記第2目標装
入速度W(l) /T(l) に相当する信号(T/H)2 を上
記SW1を介して前記比較部Cに出力することにより、
前述した第1目標装入速度(T/H)1 を基準とする場
合と同様のフィードバック制御が、該W(l)/T(l) を
目標値(SV2)として開始される。
【0157】ここで、後段のフィードバック制御を開始
する時点、即ち目標装入速度を見直すB時点としては、
原料装入開始時点から分配シュートがX旋回した時点を
選定する。なお、このXは設定値として制御系に予め入
力し、該Xに基づいて上記残存ダンプ時間T(l) も算出
される。
【0158】前記旋回数Xとしては、ダンプパターンに
基づく規定の旋回数が終了するまでに、少なくとも1回
の旋回を残している整数であることが、目標装入速度を
SV2 に変更した後の炉内円周方向における原料ダンプ
量の分布をバランスさせ、平均した炉内原料分布を形成
する上から重要である。このように整数の分配シュート
の旋回が残っている段階で、目標装入速度の再計算を行
い、求めた第2目標値SV2 に一致するように装入速度
を制御して原料装入を行うことにより、所定の旋回終了
位置(図21のダンプパターンにおけるダンプ終了点
E)で、該原料装入を完了させることが可能となる。
【0159】又、上記旋回数Xとしては、原料装入開始
前の初期重量に対して、70〜80%の原料装入が進行
した段階であることが好ましい。Xが初期重量の70%
未満の段階では、目標装入速度を再計算した後の制御誤
差により、分配シュートの実際の停止位置とダンプパタ
ーンにおける終了位置との間に偏差が生じ易く、荷切れ
精度が低下し易くなる。又、Xが80%を超える場合に
は、残りの分配シュートの旋回数が少ないこともあり、
目標装入速度を変更したことに伴って変化した原料装入
量の炉内分布が半径方向における偏差となって、炉内原
料分布のバランスが崩れ、高炉操業に異常をきたし易く
なる。
【0160】なお、本実施例においては、原料ダンプ中
の流量調整ゲート12は、閉方向に動作させると原料を
噛み込むことになり、機械的に無理が生じるため、開方
向にしか動作させることができない。ところが、図22
に示したように、原料装入速度の特徴は、流量調整ゲー
ト12が同一開度のときは経時的に装入速度が低下して
いくため、本実施例のように装入速度を一定に制御する
場合は、流量調整ゲート12を開方向のみに制御してや
ればよく、そのため無理なく制御することが可能とな
る。
【0161】しかし、前述のように、後段のフィードバ
ック制御を行う場合には、第1目標装入速度SV1 と第
2目標装入速度SV2 との間には、SV1 ≦SV2 の関
係が成り立つように、それぞれの目標値を設定すること
が重要である。これを可能とする操作が、前述した第1
目標装入速度SV1 に対する補正係数βであり、このβ
はできるだけ大きい方が第1及び第2の目標装入速度間
の落差を小さくし、後段の制御に円滑に移行できるよう
にする上で有効である。
【0162】このようにすることにより、後段のフィー
ドバック制御においても充分な制御代を確保し、装入速
度の平坦性はもとより、荷切れ精度を確保することも可
能となる。
【0163】次に、分配シュートの規定の旋回数が14
で、装入開始後11旋回が終了した時点、即ち3旋回を
残した時点で、後段の制御に移行した場合で、補正係数
β=0.97の場合の制御結果を、従来法の場合と比較
して図3〜図6に示す。
【0164】図3及び図4は、それぞれ原料として鉱石
を用いた場合の実施例及び従来例の結果であり、図中
丸、四角及び三角はそれぞれ1バンカ、2バンカ及び3
バンカの原料装入の場合を示している。
【0165】又、図5及び図6は、それぞれ原料として
コークスを用いた場合の、前記図3及び図4の場合と同
様の結果を示している。
【0166】前記図3、図4、及び図5、図6の結果よ
り、本実施例の場合が、装入速度の平坦性と荷切れ精度
に極めて優れていることが明らかである。
【0167】なお、荷切れ精度については、規定旋回数
に対する誤差が、本実施例の場合は±0.1旋回であっ
たが、従来例では±0.3旋回であった。
【0168】以上詳述した本実施例によれば、原料装入
速度の実測値に基づいて、流量調整ゲートの開度をリア
ルタイムでフィードバック制御することにより、原料装
入を常時目標装入速度で行うことが可能となり、流量調
整ゲートの平坦化と、荷切れ精度の向上とが可能とな
り、ひいては良好な炉内原料分布の形成が可能となる。
【0169】又、原料装入開始後、分配シュートのX旋
回終了時点で目標装入速度を見直し、新たに第2目標値
SV2 を設定し、後段のフィードバック制御を行うた
め、前段で制御偏差が生じた場合でも、制御精度を向上
でき、同様に良好な炉内原料分布が形成できるため、高
炉操業性を向上することが可能となる。
【0170】又、本実施例では、流量調整ゲート12の
初期開度を、予め用意した初期テーブルから求め、その
後フィードバック制御に移行するため、リアルタイムで
のフィードバック制御の安定性が増大する。
【0171】なお、高炉の原料装入制御方法としては、
以下に詳述する統計モデルを用いる高度な方法も考えら
れる。
【0172】この方法は、原料装入速度(W/T)と流
量調整ゲートの開度(ψ)との関係をグラフで管理して
おき、ダンプ実績時間が得られる度に、原料装入速度
(W/T)(そのダンプの炉頂バンカ原料重量/ダンプ
実績時間によって求める)と、そのときの開度(ψ)の
関係を複数個求め、最小自乗法で基幹となる前のグラフ
を順次修正して行く方法である。
【0173】この統計モデルによる手法は、炉頂バンカ
からの原料装入特性の解析が理論式では困難なため、多
数のデータを実プロセスから収録し、これを統計手法に
基づきモデルを決定するものであり、一般的に用いられ
る回帰分析法によるモデルの作成手法である。
【0174】回帰分析の目的は、1個の従属変数(モデ
ル)を数個の独立変数によって回帰することであり、前
記統計モデルによる制御では、従属変数が流調ゲート開
度(ψ)であり、独立変数が1つの原料装入速度(W/
T)であるから、{ψ,(W/T)}なるデータをN組
採取し、このデータを上記モデルに与え、 ψ=a ×(W/T)×b +ε …(13) と置いたときに、N組全てにわたって、誤差εが最小に
なるような係数a 、b を最小自乗法で求めるものであ
る。
【0175】この統計モデルを用いる方法によれば、ダ
ンプ毎に、その原料のあるべき原料装入速度(W/T)
(そのダンプの炉頂バンカ原料重量/ベルレスパターン
のダンプ設定時間)を求め、これを順次、修正されてき
た統計モデルのグラフに与え、望ましい流調ゲート開度
(ψ)を出力として得ることができるため、前述した従
来の手動設定方法もしくは自動的に学習制御する手法の
問題点は解消でき、これら従来方法に比較して、木目の
細かい制御ができ、精度を向上することができる利点が
ある。
【0176】しかし、前記統計モデルを用いる方法も、
実績旋回数に基づいて次回の流量調整ゲートの開度を調
整する方法であり、しかも膨大なデータ数を要し、且つ
複雑な計算のために上位の専用のコンピュータ(通常プ
ロセスコンピュータ)を必要とする。そのため、コスト
高であり、且つインターフェイス及び処理時間を要する
ため、制御遅れが生じるという欠点がある。
【0177】従って、本実施例のように、下位の制御コ
ントローラの範疇で、リアルタイムで適切な制御処理を
行うことはできない。
【0178】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は前記実施例に示したものに限定されるもの
でないことはいうまでもない。
【0179】例えば、実施例では途中で目標装入速度を
見直す2段階制御の場合を示したが、第1目標装入速度
を設定し、該装入速度を基準として最後まで制御する1
段階制御であってもよく、又、途中で2回以上の目標装
入速度の見直しを行う3段階以上の制御を行ってもよ
い。この場合は一段と制御精度を向上できる。
【0180】又、装入開始前の炉頂バンカ内に収容され
ている原料の初期重量が小さい場合には、図2に破線で
示すように、装入速度を小さくし、前記実施例の場合と
同様に流量調整ゲートの開度を制御すればよい。
【0181】又、実施例では、ロードセル22から得ら
れる原料重量を微分処理して装入速度を求めたが、これ
に限るものでなく、原料重量の実測値に基づいて、その
装入速度を求める任意の演算方法を採用することができ
る。
【0182】図7は、本発明の原料の物性判定方法の実
施例と、本発明の原料装入制御方法の他の実施例とに用
いられる、高炉への原料装入設備の構成図である。
【0183】この図7において、符号10、12は、前
述の図21の同符号のものと同一のものである。
【0184】図7において、流量調整ゲート12の開度
は、入力される開度指令値θに従って作動する油圧シリ
ンダ20により設定される。
【0185】又、開度検出器122は、このときの流量
調整ゲート12の実際の開度を測定して、開度φとして
出力する。
【0186】又、ロードセル22は、炉頂バンカ10に
貯えられている原料Mの重量を測定して、原料重量Wと
して出力する。
【0187】音響センサ126は、炉頂バンカ10の下
方に取付けられた流量調整ゲート12から落下する原料
Mの落下通過時の音から原料の装入中を検出して、原料
装入中信号Fを出力するものである。
【0188】図8は、本発明の原料の物性判定方法の実
施例のブロック図である。
【0189】この図8において、流量調整ゲート制御演
算部142は、図12を用いて前述した流量調整ゲート
の開度一定の原料装入制御、又は高炉へ装入される原料
の装入速度一定の原料装入制御を行う。
【0190】又、位置制御部130は、前記流量調整ゲ
ート制御演算部142から出力される開度出力信号をフ
ィードバック制御の指令値とし、図7の開度検出器12
2から出力される開度φをフィードバック制御のフィー
ドバック値とする、図7の流量調整ゲート12の開度の
フィードバック制御を行い、開度指令値θを図7の油圧
シリンダ20へ出力する。
【0191】この図8の粒径指数演算部144は、流量
調整ゲートの開度と原料の装入速度とに従って、装入さ
れている原料の物性を判定する。
【0192】この粒径指数演算部144は、図7の開度
検出器122からの開度φから流量調整ゲート12の開
度を検出する。
【0193】又、この粒径指数演算部144は、図7の
ロードセル22からの原料重量Wの入力と、音響センサ
126からの原料装入中信号Fの入力による原料装入時
間(原料装入を開始してから終了するまでの時間)の演
算とにより、高炉へ装入される原料の装入速度の検出を
行う。
【0194】あるいは、この粒径指数演算部144は、
音響センサ126で原料の装入を確認しながら、所定時
間における原料重量Wの変化量ΔWから、原料の装入速
度を演算する。
【0195】なお、この粒径指数演算部144で行われ
ている具体的な原料の物性判定方法は、前述の(10)
〜(12)式で示される粒径指数を演算するものであ
る。
【0196】又、求められた粒径指数は、表示装置14
6から提示され、これに従って、作業者は所定の適切な
操作(修正)を行う。
【0197】又、この粒径指数演算部144で求められ
た粒径指数は、前述の流量調整ゲート制御演算部142
に出力され、流量調整ゲート12の制御精度の向上が図
られている。即ち、この粒径指数に関する情報をリアル
タイムに求めて、フィードバック制御するようになって
いる。
【0198】なお、本実施例では、前述の図9や(1
0)〜(12)式等のように、粒径指数の評価のタイミ
ングを1ダンプ中の3分割としているが、本発明はこれ
に限定するものではない。即ち、このような分割数は、
原料の装入の際、分配シュート16を用いる場合には、
この分配シュートの1ダンプ中の旋回回転数等に従って
決定すればよい。
【0199】例えば、1回のダンプにおいて、分配シュ
ートが10旋回であるならば、1〜3旋回と4〜7旋回
と7〜10旋回との3分割タイミングとすることも可能
であるし、あるいは、1〜3旋回、4〜6旋回、7〜9
旋回の3分割タイミングとすることも可能である。ある
いは、例えば、粒径指数演算部144における演算時間
や、この粒径指数演算部144から出力される粒径指数
に従った対応速度が許す場合には、更に多くの分割数と
してもよい。又、この1ダンプの分割は、等分に分割す
る必要もなく、高炉操業あるいは流量調整ゲートの制御
向上等の利用用途に応じて、最適な設定で分割して運用
すればよい。なお、例えば、1ダンプ中に分配シュート
が10旋回するときに、3分割の最終を10旋回目とし
た場合、炉頂バンカに貯えられている原料が全て装入完
了するのが、この10旋回目とならないことがある。即
ち、全ての原料の装入完了が9旋回目や11旋回目とな
ってしまうことがある。
【0200】このため、本実施例においては、音響セン
サ126で原料装入完了タイミングを検知して、10旋
回目より速く装入完了となった場合は、このタイミング
を t4 として、前述の(12)式におけるφ4 やW4 を
求めて、この(12)式の演算をするように補正してい
る。
【0201】以上説明したように、本発明の原料の物性
判定方法の実施例によれば、装入されている原料の物性
を判定して、原料の装入速度の制御精度の向上等を図る
ことが可能である。
【0202】図13は、本発明の原料装入制御方法の他
の実施例のブロック図である。
【0203】この図13の原料装入制御装置において
は、本発明の原料装入制御方法が適用されているが、こ
の制御対象は、前述の図7に示されるような原料装入装
置である。
【0204】この図13において、装入速度演算部17
2は、ロードセル22から入力される原料重量Wに従っ
て、単位時間当りの炉頂バンカ10内の原料Mの重量の
所定時間における減少から、装入速度Vを求める。
【0205】又、原料重量演算部162は、ロードセル
22から入力される原料重量Wに従って、原料重量値を
演算する。
【0206】又、これら装入速度演算部172の出力と
原料重量演算部162の出力と、SV値演算部164
と、PID演算部166と、位置制御部130とによ
り、所定の演算により得られた目標装入速度に実際の装
入速度が一致するように、流量調整ゲート12の開度の
フィードバック制御が行われる。
【0207】又、MV/PV演算部168は、原料の装
入速度と原料の粒径との比であるMV/PVの値を演算
する。即ち、このMV/PV演算部168は、その内部
に図8を用いて前述した粒径指数演算部144を備えて
おり、これにより、装入されている原料の粒径を求める
と共に、装入速度演算部172から入力される原料の装
入速度(PV値)とにより、MV/PV演算を行う。例
えば、開度値MV値のわりには装入速度PV値が小さい
場合には、MV/PV値は大きくなり、即ち粒径は大き
いと推定される。なお、このMV/PV演算部168に
おける演算のタイミングは、図9に示される時刻 t2
t3 、 t4 等に対応したタイミングとなっている。
【0208】SV係数演算部170は、MV/PV演算
部168から入力されるMV/PV値と、予め設定され
ている基本状態のMVs /PVs 値と比較する次式のよ
うな演算を行う。
【0209】 {(MV/PV)/(MVs /PVs )}×γ …(14)
【0210】なお、このγは、補正係数である。
【0211】この(14)式により、基本状態に対する
粒径の特性の変化を捕らえる。
【0212】このSV係数演算部170の出力は、SV
値演算部164に入力され、これにより、図15に示さ
れるような経過時間Tに従った装入速度Vのシフトが自
動的に即座に行われる。
【0213】以上説明したように、本発明の原料装入制
御方法の実施例によれば、高炉に装入される原料の装入
速度と原料の粒径との比を一定とするように、流量調整
ゲートの開度を調整して原料装入速度を制御することが
できる。これにより、高炉内上面各部の、装入される原
料の装入量と粒径との比の分布を一定とすることがで
き、高炉炉内ガス流分布を一定にすることができる。
【0214】なお、この本発明の原料装入制御方法にお
いては、MV/PV演算部168において、前述の本発
明の原料の物性判定方法が用いられているが、本発明の
原料装入制御方法はこれに限定するものではない。即
ち、他の原料の物性判定方法によるものであってもよ
い。
【0215】次に、本発明の分配シュート傾動シフト制
御方法の実施例を図面を参照し説明する。
【0216】図17は、本発明の一実施例の構成を示す
ブロック線図であり、本実施例は前述した図21のベル
レス炉頂装入装置に適用される。
【0217】なお、本実施例では理解を容易にするた
め、図18に示すダンプパターン18において、傾動速
度a deg の外円輪a から傾動角度b deg の内円輪b に向
かって分配シュート16を傾動移行させる場合を例にと
って説明する。
【0218】図において、220は、移行開始時に分配
シュート16の傾動速度を加速するための傾動速度加速
時間関数器である。この傾動速度加速時間関数器220
は、図示省略のコントローラから移行開始指令Xを受け
て作動し、作動時において、式 v =k ・t …(15) を演算して傾動速度値v を出力する。ここで、k は分配
シュート16の機械的強度で決定される最大加速トルク
で定まる定数、t は分配シュート16の移行時間を示
す。
【0219】従って、傾動速度値v は移行時間t の一次
関数であり、移行時間t に従って定率上昇する。
【0220】221は、前記傾動速度加速時間関数器2
20から入力した定率上昇の傾動速度値v を最高速度V
max 以下に抑制して出力するリミッタである。
【0221】一方、222は比較器であり、分配シュー
ト16の移行到達目標である傾動角度b deg を前述のコ
ントローラから入力すると共に、分配シュート16の傾
動軸に取付けてある傾動角度検出器228が検出した実
際の現在値c deg を入力して、これらの距離偏差S、即
ち分配シュート16の目標傾動角度b deg までの残距離
Sを出力するためのものである。
【0222】223は、移行停止時に分配シュート16
の傾動速度を減速するための傾動速度減速位置関数器で
あり、前記傾動速度加速時間関数器220と並行に動作
する。この傾動速度減速位置関数器223は、比較器2
22からの距離偏差Sを入力して、式
【数1】 を演算し、傾動速度値v を出力する。Kは前記k と同様
に、分配シュート16の機械強度で定まる定数であり、
本実施例では距離偏差Sが3deg のときに傾動速度値v
が最高速度Vに等しくなるように定数Kが設定されてい
る。
【0223】ここで、前記(16)式は、最も迅速な減
速が可能な式 v =K・t …(17) を移行時間t で積分して、式 S=1/2K・t 2 …(18) とし、上式(17)と(18)から得たもので、傾動速
度v が距離偏差Sの無理関数として減速されることを意
味するものである。
【0224】224は、傾動速度減速関数器223から
の傾動速度値v を最高速度Vmax 以下に飽和抑制するた
めのリミッタである。
【0225】そして、リミッタ221とリミッタ224
の出力側は、スイッチSW201とSW202とを介し
て傾動速度制御部(VVVF)225に接続されてい
る。これらのスイッチSW201とSW202の開閉動
作は、前述のコントローラによって制御されるようにな
っている。
【0226】具体的には、スイッチSW201は、距離
偏差Sが3deg 以上のときはリミッタ221側に接続
し、距離偏差Sが3deg になるとシフトしてリミッタ2
24側に接続する。又、スイッチSW202は、距離偏
差Sが0.01deg 以上のときは閉成状態にあり、0.
01deg になった時点で開成するようになっている。
【0227】前記傾動速度制御部225は、リミッタ2
21又はリミッタ224からの傾動速度値v を速度指令
値として入力し、この速度指令値と傾動速度検出器22
7からの速度検出値とに基づいて、分配シュート16を
傾動させる分配シュート用電動機(IM)226と、該
分配シュート用電動機226にブレーキをかけるための
機械ブレーキ229とを制御するためのものである。
【0228】具体的には、リミッタ221又はリミッタ
224からの速度指令値に基づいて分配シュート用電動
機226を作動させると共に、傾動速度検出器227か
らの速度検出値をフィードバックして、分配シュート用
電動機226の回転速度を制御する。
【0229】又、傾動速度制御部225は、傾動速度検
出器227からの速度検出値が最高速度Vmax の2%を
示した時点で機械ブレーキ229を作動させるようにな
っている。
【0230】次に、本実施例の作用について説明する。
【0231】分配シュート16の移行開始時には、図示
省略のコントローラから移行開始指令Xが傾動速度加速
時間関数器220に入力されて、該傾動速度加速時間関
数器220から式(15)に示す定率上昇の傾動速度値
v が出力され、この傾動速度値v がリミッタ221、S
W201、SW202を介して速度指令値として傾動速
度制御部225に入力される。
【0232】このとき、傾動速度制御部225に入力し
た速度指令値は、式(15)に示す定率上昇の傾動速度
値v を指令しているので、傾動速度制御部225は、分
配シュート用電動機226を介して分配シュート16の
傾動速度を、図19の直線Aで示すように定率上昇させ
る。
【0233】従って、分配シュート16はダンプパター
ン18の外円輪a からゼロスタートで滑らかに加速され
るので、移行開始時に分配シュート16や分配シュート
16上の原料Mに衝撃を生じることはない。
【0234】そして、傾動速度加速時間関数器220か
らの傾動速度値v が最高速度Vmaxに達すると、リミッ
タ221により抑制されて、傾動速度値v は最高速度V
maxに維持され、分配シュート16は図の水平線Bで示
すように、最高速度Vmax の等速で傾動する。
【0235】そして、分配シュート16の先端が内円輪
b に近付き、その傾動角度が3degになると、前述のコ
ントローラの制御によってスイッチSW201がリミッ
タ224側に接続されて、傾動速度加速時間関数器22
0と並行動作している傾動速度減速位置関数器223か
ら、式(16)で示される傾動加速値v がリミッタ22
4を介して傾動速度制御部225に出力される。
【0236】この傾動加速値v を速度指令値として入力
した傾動速度制御部225は、図19の曲線Cで示すよ
うに、分配シュート16の傾動加速値vを距離偏差Sの
関数として減速させて、分配シュート16の移行停止制
御に移る。
【0237】このとき、式(16)で示される傾動速度
値v は、前述したように距離偏差Sが3deg で最高速度
Vとなるように設定されているので、図19の水平線B
及び曲線Cで示すように、分配シュート16の傾動速度
値v は最高速度Vmax の状態から連続的に減速される。
従って、分配シュート16は移行停止時に滑らかに減速
するので、分配シュート16や分配シュート16上の原
料Mに衝撃が生じることはない。
【0238】そして、分配シュート16が更に内円輪b
に近付き、その距離偏差Sが0.01deg になると、ス
イッチSW202が開成し、分配シュート用電動機22
6に対して回生制動がかけられ、分配シュート16の傾
動速度値v は、図20の直線Dに示すように、大きく減
速される。
【0239】この減速状態で傾動速度値v が最高速度V
max の2%になると、傾動速度制御部225が機械ブレ
ーキ229を作動させ、分配シュート16が停止する。
このように、傾動速度値v が最高速度Vmax の2%とい
う極めて少ない速度になった時点で分配シュート16に
ブレーキがかけられるので、分配シュート16の片端は
正確にダンプパターン18の内円輪b 上に停止させられ
ることとなる。従って、その位置精度は極めて高く、本
実施例では、±0.01deg である。
【0240】又、移行停止動作に移った後の分配シュー
ト16の傾動速度値vは、式(17)及び図20の直線
Dに示すように減速されるが、停止時までの平均速度
は、図24に示した従来のものに比べて著しく大きい。
従って、移行停止動作開始(S=3deg )から停止(S
=b deg )までに要する時間は短く、本実施例では略3
sec で済む。この結果、ダンプパターン18の円輪a 、
b 間の移行軌跡は極めて短くなり(図18参照)、円輪
a 、b 間に無用な多量の材料Mをダンプすることはな
い。
【0241】
【発明の効果】前述したとおり、本発明によれば、原料
装入(ダンプ)毎に原料の物性等が変化する場合でも、
各原料ダンプについて所定の装入速度で精度良く原料を
装入することができるため、装入速度の平坦化と荷切れ
精度の向上とを同時に達成することが可能となる。
【0242】又、原料装入中の原料重量を実測し、その
実測値に基づいて、流量調整ゲートの開度をリアルタイ
ムでフィードバック制御するので、従来制御外乱であっ
た装入前の原料重量の変動や装入速度の変化の問題も解
消され、従来は制御の対象としていなかった装入速度の
平坦性と、従来からの課題であった荷切れ精度の向上と
を同時に解消し、ベルレス高炉における炉内原料分布の
制御性を飛躍的に向上することが可能となる。
【0243】又、本発明の原料の物性判定方法によれ
ば、炉頂バンカに収容した原料を、流量調整ゲートの開
度の調整で装入速度を加減しながら高炉へ装入する際の
装入される原料の物性を判定して、原料の装入速度制御
等、このような装入される原料の物性の変化による影響
がある場合でも、この判定結果により制御精度を向上す
ることができる。
【0244】又、本発明の原料装入制御方法の一例によ
れば、炉頂バンカに収容した原料を、流量調整ゲートの
開度の制御で装入速度を制御しながら、高炉内上面の各
部へ順次装入する原料装入制御方法において、装入され
る原料の物性の変化に制御特性が影響を受ける場合で
も、又、原料の物性に変化が生じてしまっても、高炉炉
内ガス流分布を一定に制御することができる。
【0245】又、本発明の分配シュートの傾動シフト制
御方法によれば、分配シュートが滑らかに移行開始及び
移行停止をするので、分配シュートや分配シュート上の
原料に衝撃を与えることなく、又、分配シュートはダン
プパターンの円輪間を迅速に移行するので、円輪間に無
用な多量の原料Mをダンプすることはなく、更に、分配
シュートが正確に目標の円輪に達成するので、位置精度
が極めて高い。この結果、所望の炉内原料分布を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に適用される制御装
置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図2は、本実施例における原料装入速度の時間
的推移を示すタイムチャートである。
【図3】図3は、本実施例の効果を説明するためのグラ
フである。
【図4】図4は、本実施例の効果を説明するためのグラ
フである。
【図5】図5は、本実施例の効果を説明するためのグラ
フである。
【図6】図6は、本実施例の効果を説明するためのグラ
フである。
【図7】図7は、本発明の原料の物性判定方法の実施
例、及び本発明の原料装入制御方法の他の実施例に用い
られる原料装入設備の構成図である。
【図8】図8は、本発明の原料の物性判定方法の実施例
のブロック図である。
【図9】図9は、本発明の原料の物性判定方法を説明す
るための、経過時間に従った、炉頂バンカの原料重量と
流量調整ゲートの開度とのグラフである。
【図10】図10は、高炉に装入される原料の粒径と装
入速度との関係を示すグラフである。
【図11】図11は、高炉に装入される原料に含まれる
水分の量と装入速度との関係を示すグラフである。
【図12】図12は、流量調整ゲートの開度一定の原料
装入制御方法と高炉へ装入される原料の装入速度一定の
原料装入制御方法とを説明するためのグラフである。
【図13】図13は、本発明の原料装入制御方法の他の
実施例のブロック図である。
【図14】図14は、本発明の原料装入制御方法を説明
するための、経過時間に従った流量調整ゲートの開度の
グラフである。
【図15】図15は、本発明の原料装入制御方法を説明
するための、経過時間に従った装入速度のグラフであ
る。
【図16】図16は、本発明の原料装入制御方法を説明
するための、経過時間に従った装入される原料の粒径の
グラフである。
【図17】図17は、本発明の分配シュートの傾動シフ
ト制御方法の一実施例の構成を示すブロック線図であ
る。
【図18】図18は、図18の実施例で制御される分配
シュートのダンプパターン移行軌跡を示す線図である。
【図19】図19は、前記実施例の分配シュートの傾動
速度と距離偏差との関係を示す線図である。
【図20】図20は、傾動速度と移行時間及び距離偏差
との関係を示す線図である。
【図21】図21は、高炉の炉頂バンカからの原料装入
を説明するための概略説明図である。
【図22】図22は、従来の原料装入速度の時間的推移
を示すタイムチャートである。
【図23】図23は、従来の分配シュート傾動動作制御
方法における分配シュートのダンプパターン移行軌跡を
示す線図である。
【図24】図24は、図23の制御方法における分配シ
ュートの傾動速度と距離偏差との関係を示す線図であ
る。
【符号の説明】
10…炉頂バンカ、 M…原料、 12…流量調整ゲート、 14…高炉、 16…分配シュート、 18…ダンプパターン、 a …外円輪、 b …内円輪、 20…油圧シリンダ、 22…ロードセル、 24…重量測定演算部、 26…SV1 演算部、 28…タンプ時間制御部、 32…位置制御部、 34…移動平均演算部、 36…移動変化率演算部、 38…1次遅れフィルタ、 40…PID演算部、 42…Σ演算部、 44…偏差切換判定部、 46…SV2 演算部、 126…音響センサ、 130…位置制御部、 142…流量調整ゲート制御演算部、 144…粒径指数演算部、 162…原料重量演算部、 164…SV値演算部、 166…PID演算部、 168…MV/PV演算部、 170…SV係数演算部、 172…装入速度演算部、 220…傾動速度加速時間関数器、 221、224…リミッタ、 222…比較器、 223…傾動速度減速位置関数器、 225…傾動速度制御部、 226…分配シュート用電動機、 227…傾動速度検出器、 228…傾動角度検出器。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉頂バンカに収容した原料を流量調整ゲー
    トを通して高炉内に規定時間で装入する高炉炉頂におけ
    る原料装入制御方法において、 装入開始前の初期原料重量を規定時間で除した値を目標
    装入速度に設定し、 装入開始後の実装入速度が前記目標装入速度と一致する
    ように、装入中の実測原料重量に基づいて、前記流量調
    整ゲートの開度をフィードバック制御することを特徴と
    する高炉炉頂における原料装入制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、更に、 装入途中で炉頂バンカ内の残存原料重量を実測し、 該残存原料重量を残存時間で除した値を第2目標装入速
    度に設定し、 前記残存原料重量の実測後の第2実装入速度が前記第2
    目標装入速度と一致するように、装入中の実測原料重量
    に基づいて、前記流量調整ゲートの開度をフィードバッ
    ク制御することを特徴とする高炉炉頂における原料装入
    制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 前記原料の物性に応じて、前記流量調整ゲートの開度を
    補正することを特徴する高炉炉頂における原料装入制御
    方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記流量調整ゲートの開度を検出し、 該流量調整ゲートから高炉へ装入されている原料の装入
    速度を検出し、 これら検出された流量調整ゲートの開度と原料の装入速
    度とに従って、装入されている原料の物性を判定するこ
    とを特徴とする高炉炉頂における原料装入制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は2において、 前記原料の物性あるいは炉内ガス流量に従って、前記流
    量調整ゲートの開度を補正し、 高炉内上面各部の、装入される原料の装入量と粒径との
    比の分布を一定とすることにより、炉内ガス流分布をも
    一定に制御することを特徴とする高炉炉頂における原料
    装入制御方法。
  6. 【請求項6】請求項3〜5のいずれか一項において、 前記原料の物性の指標として、前記流量調整ゲートの開
    度に対応した操作信号(Manipulate Variable )MV
    と、該流量調整ゲートの開度の制御結果であるプロセス
    変量(Process Variable )PVの比MV/PVを用
    いることを特徴とする高炉炉頂における原料装入制御方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1又は2において、 前記原料の装入を、傾動可能な分配シュートを用いて、
    同心円輪状のダンプパターンで、外側から内側へ行うこ
    とを特徴とする高炉炉頂における原料装入制御方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記分配シュートが、その傾動動作により前記ダンプパ
    ターンの円輪間を外側から内側へ移行するに際して、 移行開始時には、分配シュートの傾動速度が移行時間の
    関数で連続的に加速され、 移行停止時には、分配シュートの傾動速度が移行位置の
    関数で連続的に減速されることを特徴とする高炉炉頂に
    おける原料装入制御方法。
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