JP2705897B2 - 放電プラズマ処理装置 - Google Patents

放電プラズマ処理装置

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JP2705897B2
JP2705897B2 JP6052418A JP5241894A JP2705897B2 JP 2705897 B2 JP2705897 B2 JP 2705897B2 JP 6052418 A JP6052418 A JP 6052418A JP 5241894 A JP5241894 A JP 5241894A JP 2705897 B2 JP2705897 B2 JP 2705897B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマを利用して基
板、ターゲット等の被処理物にコーティング、エッチン
グ、スパッタリング、CVD 等の処理を行なうようにした
放電プラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばプラズマエッチングは、化
学的に活性なガスを、低圧下での放電によってプラズマ
状態にし、それにより発生したイオンや中性ラジカル等
の活性種と被エッチング材料とを反応させて反応生成物
を気相中に脱離させるようにしたものであり、種々の形
式のものが知られている。例として真空容器内にエッチ
ングガスを導入し、直流電場と磁場とのマグネトロン放
電を利用したもの、マイクロ波(2.45GHz)と磁場との相
互作用で電子サイクロトロン共鳴(ECR)を起させて、電
子を加速することにより低圧下で高電離プラズマを発生
させるECR プラズマ源を利用したもの、或いは13.56MHz
の高周波電力を印加してプラズマ状態にするもの等があ
る。また、RFプラズマ励起によってエネルギの高いプラ
ズマ状態を形成し、これにより反応ガスの化学的結合を
分解して活性化された粒子間の反応により膜形成を行な
うプラズマCVD も種々の形式のものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、このようなプラ
ズマ利用装置においては、ほとんどの場合密度や温度の
空間的非一様性や電場による加速に伴う速度空間内の非
一様性が存在しており、そのためこれらを用いて基板に
目的の作用を行わせる場合に効果の不均一性が生じ易
く、特に荷電粒子のみならずラジカル(化学的活性種)
が存在しその振舞いも考慮しなければならないエッチン
グのようなプロセスでは、希望する分布、例えば均一性
の確保は極めて経験的に実現するしかないという問題点
があった。またスパッタリングにおいてはターゲットの
使用効率を上げるためカソードの背面側に設けられる電
磁石または永久磁石を機械的に変位させてプラズマの位
置を変えさせ、エロージョン領域をできるだけ拡く採れ
るようにしたり、或いは電磁石または永久磁石の構成に
工夫をしてエロージョン領域を少しでも拡げることが行
われているが、いずれの場合もカソードの使用効率の向
上に苦しみ、装置自体が複雑になったり、かさばったり
する等の問題点がある。
【0004】本発明は、上記の問題点を解決するため磁
気中性線の形成位置を任意に設定することとにより、発
生プラズマの位置を調整できるようにした磁気中性線放
電プラズマ処理装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によれば、真空チャンバ内でプラズマを利
用して被処理物を処理するようにした放電プラズマ処理
装置において、真空チャンバ内に磁気中性線を形成する
磁場発生手段と、この磁場発生手段によって真空チャン
バ内に形成された磁気中性線に沿って電場を形成してこ
の磁気中性線に放電プラズマを発生させる電場発生手段
とを設けたことを特徴としている。電場発生手段は好ま
しくは高周波コイルから成り、磁気中性線の近くに位置
した磁場発生コイルの部位に組み合わされ得る。この
際、電場発生手段は、磁場発生手段によって真空チャン
バ内に形成される磁気中性線の軸方向移動範囲の幅をも
つ帯状または網帯状の金属製ワンターンコイルを用いる
ことにより高周波パワーのより効率的な伝達が計られ
る。磁場発生手段は好ましくは同軸上に配列した少なく
とも二つの磁場発生コイルから成り、コイルに同じ向き
に定電流を流すことにより、隣接コイル間に環状磁気中
性線を形成するようにされ得る。この際、各磁場発生コ
イルに流す励磁電流を制御することにより、環状磁気中
性線の軸方向の位置を調整することができるように構成
され得る。また、両コイルに互いに逆向きの電流を流し
て、その電流の絶対値の比を変えることにより、小さな
電流の流れる方のコイルの近傍で、その比によって定ま
る位置に磁気中性線を形成することができる。さらに、
磁場発生手段は、同軸上に配列した三つの磁場発生コイ
ルから成ることができ、その場合には隣接コイルに互い
に逆向きの電流を流すことによって中間のコイルのレベ
ルに、各々のコイルによって発生した磁場が互いに打ち
消し合ってできた磁場ゼロの位置のつながりである環状
磁気中性線が形成され得る。その際中間の磁場発生コイ
ルは、環状磁気中性線に沿って高周波誘導電場を加える
高周波コイルを備えた互いに電気的に絶縁した二重コイ
ルとして構成され得る。この際、二重コイルの断面形状
は自由であり、例えば厚みのある電場発生用ワンターン
コイル内に磁場発生用コイルが埋め込まれた放電プラズ
マ処理装置が提供され得る。
【0006】さらに、本発明の骨幹をなす連続して存在
する磁場ゼロの位置である環状磁気中性線を形成させる
ためには、一端がN極で他端がS極となるように構成さ
れる肉厚中空円筒形磁石と、その内側に当該肉厚中空円
筒形磁石と同軸に設置された定電流コイルとを有し、定
電流コイルに流れる電流によって発生する磁場の向きを
肉厚中空円筒形磁石内に発生している磁場の向きと逆向
きにすることにより環状磁気中性線を形成することがで
き、定電流コイルの軸上の位置を軸に沿って移動させる
ことと、定電流コイルの電流値を変えることとにより磁
気中性線輪の位置と形とを任意に設定できるようにした
放電プラズマ処理装置が提供される。
【0007】また、本発明の別の特徴によれば、真空チ
ャンバ内でプラズマを利用して被処理物を処理するよう
にした放電プラズマ処理装置において、真空チャンバ内
に直線状の磁場ゼロの磁気中性線を形成するようにした
磁場発生手段と、この磁場発生手段によって真空チャン
バ内に形成された直線状磁気中性線の両端に直流または
交流電場を掛けることにより線状プラズマ源を形成させ
る電場発生手段とを有し、真空チャンバ内でプラズマを
利用して被処理物を処理するようにした放電プラズマ処
理装置が提供される。この場合、磁場発生手段は、複数
の直線状電流バーから成るか、または複数の磁石を直線
状に複数組並べて成ることができる。
【0008】
【作用】このように構成された本発明の放電プラズマ処
理装置においては、磁場発生手段の空間的構成または磁
場発生手段を成すコイルに流す励磁電流を変えることに
より基板に対して磁気中性線すなわち磁場ゼロの位置ま
たは形状(例えば輪の大きさ)を任意に変えることがで
きると共に、輪状に形成されるプラズマの位置を任意に
変位させることができる。プラズマは、真空チャンバ内
へのガスの導入と予備加熱及び点火後、電場発生手段に
より、形成された輪状の磁気中性線に沿って電場を印加
することによって発生し、周囲に拡散してゆく。磁気中
性線に沿って流れる放電電流が小さい時には、電場によ
って磁場と直角の方向に加速される電子やイオンの荷電
粒子は磁気中性線を僅かでも逸れれば直角方向に存在す
る磁場によって軌道が曲げられるので、放電に至る電子
なだれは磁場に平行な場合に比べ起きにくいが、このこ
とは、電場が存在してもプラズマの速度分布がマックス
ウェル分布からずれにくいことを示している。すなわち
この効果は、危険な高速粒子の発生を押える効果のある
ことを意味する。従って高速加速粒子によるダメージは
起きにくい。また、磁気中性線に沿って流す電流を大き
くしていくと、磁気中性線は一次元の線状から二次元の
面状に成長するときがある。
【0009】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
説明する。図1には本発明の一実施例によるプラズマ処
理装置を示し、1は真空チャンバで、絶縁物から成る円
筒状のプラズマ発生室2と基板処理室3とを備えてい
る。円筒状のプラズマ発生室2を形成している円筒状周
壁の外側には磁場発生手段を成す三つの電磁コイル4、
5、6が設けられており、そして図示したように上下の
二つの電磁コイル4、6には同じ向きの同一定電流
4 、I6 が流され、また中間の電磁コイル5には逆向
きの電流I5 が流される。それにより図2の磁力線で示
すように、中間の電磁コイル5のレベルでその内側に連
続した磁場ゼロの位置ができ、円輪状の磁気中性線7が
形成される。この円輪状の磁気中性線7の形成される位
置及び大きさは、上下の二つの電磁コイル4、6に流す
電流I4 、I6 と中間の電磁コイル5に流す電流電流I
5 との比を変えることによって適宜設定することができ
る。例えばI4 >I6 の時は、磁気中性線のできる位置
は電磁コイル6側へ下がり、逆にI4 <I6 の時は、磁
気中性線のできる位置は電磁コイル4側へ上がる。また
中間の電磁コイル5に流す電流電流I5 を増していくと
図3に示すように磁気中性線の円輪の径は小さくなると
同時に磁場ゼロの位置での磁場の勾配も緩やかになって
ゆく。図4のA、B、Cは、コンピュータシュミレーシ
ョンによる等磁位線図であり、磁気中性線の円輪の径及
び磁場の勾配の変化の様子を示す。中間の電磁コイル5
の断面外側には同心的に電場発生手段を成す高周波コイ
ル8が捲かれて二重コイルとして構成され、この高周波
コイル8により円輪状の磁気中性線7に沿って高周波誘
導電場(例えば13.56MHz)が加えられることにより、磁
場ゼロの位置に磁気中性線に沿って強い電場を発生させ
ることができる。この際、高周波は表皮効果によってコ
イルの表面を流れるので、高周波コイルを中間のコイル
断面外皮構造にしていることにより、コイル同志の相互
作用が避けられ、制御がより容易となる。また、円筒状
のプラズマ発生室2の頂部にはプラズマ発生のためのガ
ス導入口9が設けられ、このガス導入口9よりプラズマ
となるガスを導入する。このとき、容易に放電が起るよ
うにするため、必要により予備加熱及び点火手段(図示
してない)を設けることもできる。関連する経験的な考
察によれば紫外光を用いることにより放電を容易に開始
させることができる。プラズマ発生室2の下側に位置し
た基板処理室3には、エッチングなど化学プロセスのた
めのガス導入口10及び排気口11が設けられ、それぞれ適
当なガス供給源及び排気ポンプに接続される。また12は
処理すべき基板である。
【0010】このように構成した図示装置の動作におい
て、プラズマ発生室2内に形成された磁気中性線7内に
高周波コイル8によって生じた高周波放電プラズマは、
周囲へ拡散して基板処理室3内の基板12の処理に用いら
れる。この場合高周波を用いているので、磁気中性線内
より常にプラズマが生成され、湧きでてくることにな
る。そして上下の二つの電磁コイル4、6に流す電流I
4 、I6 と中間の電磁コイル5に流す電流電流I5 とを
それぞれ制御することにより、円輪状の磁気中性線7の
径や基板12との距離が変化し、基板12の表面上への均一
な処理が可能となる。
【0011】図5にはシートプラズマをハースに照射し
て帯状被処理物に蒸着する蒸着装置に応用した実施例を
示す。図5において、磁場発生手段は三つの直線状電流
バー13、14、15から成り、この場合形成される磁場中性
線は直線状電流バーに沿った直線状となる。この直線状
磁気中性線の両端に直流電場を掛けることによってシー
トプラズマ16が形成される。こうして形成したシートプ
ラズマ16は適当な磁場により曲げられて蒸発源17に照射
され、送出しローラ18から主ローラ19を通って巻取りロ
ーラ20へ移動する帯状被処理物21に対して蒸着が行われ
る。
【0012】図6には帯状被処理物にイオン等を直接照
射する装置に応用した別の実施例を示す。この場合も磁
場発生手段は三つの直線状電流バー13、14、15で構成さ
れ、これらの直線状電流バーに沿って直線状の磁気中性
線が形成される。これの両端に直流電場を掛けることに
よりシートプラズマ22が形成される。そしてシートプラ
ズマ22に生成された所要のイオン等は図示したように移
動する帯状被処理物23を横切って照射される。
【0013】図7には、本発明の別の実施例を示し、こ
の実施例では、磁場発生手段として一端がN極、他端が
S極となるように構成された肉厚中空円筒状磁石24とそ
の内側に同軸に設置する定電流コイル25とが用いられ、
この磁石24と定電流コイル25による磁場とで真空チャン
バ1内に連続して存在する磁場ゼロの位置である環状磁
気中性線26が形成される。この際、定電流コイル25に流
す電流によって生ずる軸上磁場の向きは中空円筒状磁石
24による軸上磁場と逆向きであり、定電流コイル25に流
す電流を変えることにより環状磁気中性線26の径が変化
する。また、この実施例では定電流コイル25は軸線に沿
って上下に変位できるように設けられ、それにより形成
される環状磁気中性線26の軸方向の位置を任意に設定す
ることができる。なお、図7において符号27は電場発生
用コイルで、磁石24と定電流コイル25による磁場とで形
成された環状磁気中性線26に放電プラズマを発生させる
ための電場を発生する。また符号28は処理すべき基板を
表している。
【0014】図8には、本発明のさらに別の実施例を示
し、図7の装置と対応した部分は同じ符号で示す。図8
の実施例では、連続した磁場ゼロの位置から成る磁気中
性線を形成する磁場発生手段は二つの同寸の円形コイル
29、30から成っている。両円形コイル29、30には互いに
逆向きの電流が流され、それらの電流の絶対値の比を大
きく変えることにより、小さな電流の流れる方のコイル
(図示実施例ではコイル30)の近傍で、電流の絶対値の
比で決まる位置に円形磁気中性線31が形成される。
【0015】図9には、図1に示す実施例の装置の各コ
イルに流す電流の制御系の一例をブロック線図で示し、
図示制御系はコンピュータまたはシーケンサから成る制
御装置32を有し、この制御装置32は予め設定されたプロ
グラムに従って第1、第2、第3の磁場形成コイルすな
わち電磁コイル4、5、6に流す電流の値及び向きを指
示する制御信号33、34、35をインターフェース回路36、
37、38を介して電磁コイル4、5、6の励磁用直流電源
39、40、41にそれぞれ供給し、これらの電源から各電磁
コイルへ流れる電流を制御する。また制御装置32は、高
周波コイル8へ流す電流のオン、オフ及び電力を指示す
る制御信号42をインターフェース回路43を介して高周波
コイル8の高周波電源44に供給する。この高周波電源44
はマッチングボックス45を介して高周波コイル8に接続
される。さらに必要により真空チャンバ1内における基
板上の膜厚レイト、放電状態、イオン密度等を検出する
検出器46を設け、この検出器46からの検出信号をフィー
ドバック信号として制御装置32へ送り、各電源に対する
制御信号を調節するようにすることもできる。またカソ
ードバイアス電源47からは、プラズマ処理に合ったバイ
アス電圧(直流または高周波)がカソード48に印加され
る。
【0016】ところで、図示実施例においては、磁場発
生コイルをプラズマ発生室の外側に設けているが、代わ
りに磁場の強さの観点から内側に設けることもできる。
またその形状については被処理物(基板やウエハ)、タ
ーゲットの形状に応じて円輪形の代わりに多角輪形、矩
形輪形に構成することができる。また、磁場発生用コイ
ルの数は図示実施例では三つであるが、磁気中性線を形
成できればよいので、基本的には図8に示すように二つ
のコイルがあればよい。しかし輪状プラズマを複数層形
成することを目的とする時は、三つ以上の多数の電磁コ
イルを設けて一つの輪状磁気中性線の代わりに輪状磁気
中性線を多層に形成してプラズマを精密に操作すること
もできる。さらに、電磁コイルの代わりに磁石を用いて
連続した磁場ゼロの位置を形成するようにしてもよい。
さらにまた、電場発生手段として図示実施例では中間の
コイルに高周波コイルを重ねて設けているが、基本的に
は磁気中性線に沿って電場を掛けられれば別個に設けた
り他のコイルに組合わせて設けてもよい。
【0017】他方、図5及び図6に示す実施例において
は磁場発生手段として三つの直線状電流バーを用いてい
るが、代わりに複数の磁石を直線状に複数組並べて用い
ることもできる。また使用する直線状電流バーについて
も使用目的に応じて任意に選択することが可能である。
【0018】さらに上記の各実施例において、コイル及
び電流バーの表面にアウトガスの少ないセラミック等の
ようなアウトガスの少ない絶縁体で被覆することによっ
て、コイルや電流バーに電流を流す回路と発生した輪状
または帯状プラズマとを電気的に絶縁することができ、
取扱いが容易となる。
【0019】また、本発明は図示装置の他にスパッタリ
ング装置、エッチング装置等プラズマを利用する他のプ
ロセス装置に同様に適用することが可能である。スパッ
タリングの場合には基板と反対側に用いるターゲットが
設置されるが図10に示すようなレーストラック型の場合
でも放電部49(この場合コイルもレーストラック型にす
る)を外側から中心部へと任意に動かすことができ、そ
の結果ターゲットの利用効率を上げることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、磁場発生手段により発生された連続して存在する磁
場ゼロの位置から成る磁気中性線に沿って電場発生手段
により放電させ、プラズマを発生するように構成してい
るので、磁場発生手段に対する励磁電流を制御するだけ
で形成される磁気中性線の位置及び大きさを随意に調整
でき、従ってプラズマの発生位置を容易に変位させるこ
とができ、その結果プロセス処理上均一な効果を得るこ
とができるようになる。また、磁気中性線放電によって
プラズマを形成しているので、電場によって磁場と直角
の方向に加速される電子やイオンの荷電粒子は、磁気中
性線を僅かでも逸れれば磁場の存在によって軌道が曲げ
られ、放電に至る電子なだれは磁場に平行な場合に比べ
起きにくいがこのことは、プラズマの速度分布がマック
スウェル分布からずれにくいことになり、従って電場の
エネルギの吸収がよく、さらに加速粒子によるダメージ
は起きにくくなるという効果が得られる。また、被処理
物の形状に合わせて磁気中性線を形成できるように磁場
発生手段を設計しておけば、磁場発生手段に対する励磁
電流を電気的に制御するだけで発生プラズマの位置を任
意にかつ容易に調整できるので、従来の磁場発生手段の
位置を機械的に動かしてプロセスの位置を調整する方式
に比べて装置の構造を簡略化かつ小型化すると共にコン
ピュータ等によって任意に操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による磁気中性線放電プラ
ズマ処理装置の構成を示す概略縦断面図。
【図2】 図1の装置における磁場の形成状態を示す概
略図。
【図3】 図1の装置における励磁電流の変化による磁
場ゼロ位置の移動及び磁場の勾配の変化を示すグラフ。
【図4】 コンピュータシュミレーションによる励磁電
流の変化に応じた磁場ゼロ位置及び磁場の勾配が変化す
る様子を示すグラフ。
【図5】 本発明の別の実施例を示す概略斜視図。
【図6】 本発明のさらに別の実施例を示す概略斜視
図。
【図7】 本発明のさらに別の実施例を示す概略斜視
図。
【図8】 本発明のさらに別の実施例を示す概略斜視
図。
【図9】 図1の装置の制御系の一例を示す概略ブロッ
ク線図。
【図10】本発明をレーストラック型のスパッタリング
カソードに適用した場合の放電部の変位を示す概略斜視
図。
【符号の説明】
1:真空チャンバ 2:プラズマ発生室 3:基板処理室 4:電磁コイル 5:電磁コイル 6:電磁コイル 7:磁気中性線 8:高周波コイル 9:ガス導入口 10:ガス導入口 11:排気口12,28:基板 13,14,15:直線状電流バー 16,22:シートプラズマ 17:蒸発源 18:送出しローラ 19:主ローラ 20:巻取りローラ 21,23:帯状被処理物 24:肉厚中空円筒状磁石 25:定電流コイル 26:環状磁気中性線 27:電場発生用コイル 29,30:円形コイル 31:円形磁気中性線 32:制御装置 33,34,35,42:制御信号 36,37,38,43:インターフェース回路 39,40,41:励磁用直流電源 44:高周波電源 45:マッチングボックス 46:検出器 47:カソードバイアス電源 48:カソード 49:放電部

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバ内でプラズマを利用して被
    処理物を処理するようにした放電プラズマ処理装置にお
    いて、真空チャンバ内に連続して存在する磁場ゼロの位
    置である磁気中性線を形成するようにした磁場発生手段
    と、この磁場発生手段によって真空チャンバ内に形成さ
    れた磁気中性線に沿って電場を形成してこの磁気中性線
    に放電プラズマを発生させる電場発生手段とを設けたこ
    とを特徴とする放電プラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 磁場発生手段が、表面を絶縁体で被覆し
    たコイルから成る請求項1に記載の放電プラズマ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 磁場発生手段が同軸上に間隔をおいて配
    列した少なくとも二つの磁場発生コイルから成り、これ
    らのコイルに同じ向きの定電流を流すことにより隣接コ
    イル間に環状磁気中性線を少なくとも一つ形成するよう
    にした請求項1に記載の放電プラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 各磁場発生コイルに流す励磁電流を制御
    することにより、発生した環状磁気中性線の上記磁場発
    生コイルとの相対位置を調整するようにした請求項3に
    記載の放電プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 磁場発生手段が、同軸に間隔をおいて設
    置した二つの同寸大コイルから成り、両コイルに互いに
    逆向きの電流を流して、その電流の絶対値の比を変える
    ことにより、小さな電流の流れる方の円形コイルの近傍
    で、その比によって定まる位置に円形磁気中性線を形成
    するようにした請求項1に記載の放電プラズマ処理装
    置。
  6. 【請求項6】 磁場発生手段が同軸上に配列した三つの
    磁場発生コイルから成り、隣接コイルに互いに逆向きの
    電流を流すことにより環状磁気中性線の半径を調整する
    と同時に磁場ゼロの位置での磁場の勾配を調整するよう
    にした請求項1に記載の放電プラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 磁場発生手段が、一端がN極、他端がS
    極となるように構成される肉厚中空円筒形磁石と、その
    内側に当該肉厚中空円筒形磁石と同軸に具備された定電
    流コイルとから成り、定電流コイルの軸上の位置を軸に
    沿って移動させることと、定電流コイルの電流値を変え
    ることとにより、肉厚中空円筒形磁石と定電流コイルと
    によって形成される磁気中性線輪の位置と径とを任意に
    設定できるようにした請求項1に記載の放電プラズマ処
    理装置。
  8. 【請求項8】 電場発生手段が高周波コイルから成り、
    磁気中性線の近くに位置した磁場発生コイルの部位に組
    み合わされている請求項1に記載の放電プラズマ処理装
    置。
  9. 【請求項9】 磁場発生手段が同軸上に配列した三つの
    磁場発生コイルから成り、中間の磁場発生コイルが、環
    状磁気中性線に沿って高周波誘導電場を加える高周波コ
    イルを備えた互いに電気的に絶縁した二重コイルとして
    構成されている請求項1に記載の放電プラズマ処理装
    置。
  10. 【請求項10】 磁場発生手段及び電場発生手段を円形
    軸対象に限らず被処理物と同形状に構成することによ
    り、被処理物と同形状の閉曲磁気中性線に沿って放電プ
    ラズマを発生させるようにした請求項1に記載の放電プ
    ラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 真空チャンバ内でプラズマを利用して
    被処理物を処理するようにした放電プラズマ処理装置に
    おいて、真空チャンバ内に直線状の磁場ゼロの磁気中性
    線を形成するようにした磁場発生手段と、この磁場発生
    手段によって真空チャンバ内に形成された直線状磁気中
    性線の両端に直流または交流電場を掛けることにより線
    状プラズマ源を形成させる電場発生手段とを設けたこと
    を特徴とする放電プラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 磁場発生手段が複数の直線状電流バー
    から成る請求項11に記載の放電プラズマ処理装置。
  13. 【請求項13】 各直線状電流バーが、表面を絶縁体で
    被覆されている請求項12に記載の放電プラズマ処理装
    置。
  14. 【請求項14】 磁場発生手段が、複数の磁石を直線状
    に複数組並べて成る請求項11に記載の放電プラズマ処理
    装置。
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