JP2701666B2 - アークスタートビードの会合方法 - Google Patents

アークスタートビードの会合方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転アーク溶接により
第1及び第2溶接ビードの始端部同士を接続するアーク
スタートビードの会合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の回転アーク溶接においては、所定
半径で高速回転するアークの回転位置(Cf ,R,Cr
,L)のうち溶接進行方向の前方点Cf を中心に左右
各々、所定角のアーク電圧、溶接電流波形を検出し、左
右の積分値が等しくなるように制御することにより、開
先の中心を倣うアークセンサー方式の開先倣い制御を行
っている(特開昭62−248571号)。
【0003】かかる回転アーク溶接法は突合せ溶接、隅
肉溶接などに幅広く利用されており、例えばパイプの狭
開先の円周溶接においても同様である。ただし、パイプ
の場合、高能率溶接を図るため、一般には2台の溶接機
すなわち先行溶接機(以下、第1溶接機という)と後行
溶接機(以下、第2溶接機という)を使用して左右半周
ずつ溶接することとしている。
【0004】すなわち、図6に概略示すように第1溶接
機1をパイプ10の「天」(A点)からスタートさせ、
矢印a方向へ「地」(B点)まで溶接して左側半周分を
溶接する。同様に第2溶接機2で右側半周分を溶接する
が、第1溶接機1と第2溶接機2を同じA点から同時に
スタートさせることはできないので、スタート時点で
は、まず第1溶接機1をA点からアークスタートさせ、
遅れて第2溶接機2を一旦c方向へA点まで戻した後、
b方向へアークスタートするといった方法で溶接を開始
する。このようにして左右の溶接ビード(図示せず)を
「天」と「地」でそれぞれつないでいる。なお図中、
3,4はそれぞれ回転アーク溶接用の第1電極ノズル及
び第2電極ノズル、5,6はそれぞれ第1溶接ワイヤ及
び第2溶接ワイヤ、7は開先、8はパイプ10と同心に
取り付けられた円周ガイドレール、9はこのガイドレー
ル8上を走行する各溶接機1,2の車輪である。
【0005】ところで、従来にあっては、左右の溶接ビ
ードを「天」でつなぐ場合、スタート時からアークセン
サーを働かせるため、回転アークのワイヤ回転位置を溶
接進行方向前方のCf 点にセットしていた。図7〜図9
に従来のアークスタートビードの会合方法の概要を示
す。
【0006】図7はビード会合部の模式的平面図で、図
8はその断面側面図である。また図9はビード会合部の
断面正面図である。第1溶接機1ではA点より回転アー
クの回転直径Dだけ左方向にシフトさせた位置のCf 点
に第1溶接ワイヤ5を設定し、Cf 点でアークが発生し
たことを確認したら第1溶接機1をスタートさせ、左側
の第1溶接ビード11を形成する。その後、第2溶接機
2の第2溶接ワイヤ6をA点より回転アークの回転直径
Dだけ右方向にシフトさせたCf 点に設定し、アークを
発生しそれを確認したら第2溶接機2をスタートさせ、
右側の第2溶接ビード12を形成する。したがって、第
1溶接ビード11の始端部11aと第2溶接ビード12
の始端部12aが互いに融合し、A点で左右の溶接ビー
ド11,12を接続することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
スタート時の第1及び第2溶接ワイヤ5,6の設定位置
をいずれもCf 点とすると、アーク発生・確認後直ちに
溶接機がスタートするので、第1溶接ビード11の始端
部11aと第2溶接ビード12の始端部12aの融合部
が短くなり、また第2溶接機のアークスタート時には第
1溶接機によるビード始端部11aが冷めていることか
ら、図8に示すように左右の溶接ビード11,12の会
合部13において溶込みが均一にならないという問題が
あった。特に初層裏波溶接では裏ビードがつながらない
場合があり、会合部13において融合不良などの溶接欠
陥を発生することがあった。
【0008】またビード始端部のずれをあらかじめ見込
んで溶接ワイヤのシフト量を修正すれば、前記不具合は
解消できるが、シフト量を計算するにはファクターが多
すぎ極めて面倒である。
【0009】本発明は、前記のような課題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、簡単な
方法でアークスタートビードの会合部における溶込みを
均一にし、その品質向上を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1溶接工程
において回転アークのアークスタート位置を溶接進行方
向の後方点Cr に設定し、これにより第1溶接ビードを
形成した後、第2溶接工程において回転アークのアーク
スタート位置を同じく溶接進行方向の後方点Cr に設定
し、かつ、その位置を前記第1溶接ビードの始端部に位
置合わせして前記と反対方向に溶接することにより、第
2溶接ビードを前記第1溶接ビードと接続するアークス
タートビードの会合方法とすることで、前記課題を解決
したものである。
【0011】また本発明は、第1溶接工程における回転
アークのアークスタート位置を従来と同様に溶接進行方
向の前方点Cf に設定し、第2溶接工程における回転ア
ークのアークスタート位置のみを前記と同様に溶接進行
方向の後方点Cr とし、かつ、前記第1溶接ビードの始
端部の位置としたものである。
【0012】
【作用】第1溶接工程で使用する第1溶接機において、
ワイヤ回転位置を前記Cr 点に設定してアークスタート
させると、Cr 点でアークスタートするので、初層の裏
波をA点より良好に出すことができる。
【0013】第2溶接工程においては、第2溶接機のワ
イヤ回転位置を同じくCr 点に設定し、かつ、既に形成
されている第1溶接ビードの始端部に実験値を用いて自
動的に位置合わせしてアークスタートさせることによ
り、第2溶接ビードを第1溶接ビードの始端部と均一に
融合させることができる。初層裏ビードもこのビード会
合部において良好につなぐことができる。
【0014】次に、第1溶接機のワイヤ回転位置を従来
と同様にCf 点に設定した場合も同様に第1溶接ビード
の始端部が、第2溶接機のワイヤ回転位置はCr 点とな
る位置に実験値を用いて自動的に位置決めされているの
で、第1溶接ビードの始端部に位置合わせすることがで
き、前記と同様に両ビードを良好に会合させることがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例をパイプの円周溶接の
場合を例にとって説明する。図1は本発明の一実施例に
よるアークスタートビードの会合方法の概要を示す説明
図で、ビード会合部の模式的平面図である。図2はその
ビード会合部の断面側面図、図3はビード会合部の断面
正面図である。また第1溶接機1と第2溶接機2の配置
構成は従来と同じである(図6参照)。
【0016】本実施例においては、まず第1溶接機を使
用して第1溶接工程を実施する。このとき第1溶接機の
回転アークのワイヤ回転位置を溶接進行方向aの後方点
Crに設定するとともに、パイプ10の「天」すなわち
A点に位置合わせする。そしてこの位置でアークスター
トさせ、第1溶接ビード11を形成する。またアークセ
ンサー方式の開先倣い制御は従来と同様にCf 点を中心
に左右各々、所定角のアーク電圧、溶接電流波形を用い
て制御する。
【0017】このようにCr 点でアークスタートさせて
いるので、そのアーク発生を確認後直ちに第1溶接機が
スタートしても、初層裏ビード11bをA点より良好に
形成することができる。つまり、実験例ではアーク発生
して100〜400msでアーク回転、台車走行する
が、この間はアークがCr 点で停止しているためCr 点
直下の初層裏ビードが容易に形成される。
【0018】このようにして第1溶接ビード11を形成
した後では、第2溶接工程において、第2溶接機の回転
アークのワイヤ回転位置を同じく溶接進行方向bの後方
点Cr に設定するとともに、そのCr 点に停止させたま
まA点側へ移動し、既に形成されている第1溶接ビード
11の始端部11aとなる位置に実験値を用いて自動的
に位置合わせする。そしてこの位置でアークスタートさ
せ、b方向へ溶接し、第2溶接ビード12を形成すると
ともに、第1溶接ビード11の始端部11aと融合さ
せ、両ビード11,12を接続する。
【0019】第2溶接ワイヤ6の設定位置をCr 点と
し、しかも第1溶接ビード11の始端部11aの位置と
することにより、該始端部11aが冷めていてもその部
位で発生するアーク熱によって該始端部11aが容易に
溶融し第2溶接ビード12との融合を良好に果たすこと
ができる。そのため、ビード会合部13における融合が
均一に行われ、また初層裏ビード12bも第1の初層裏
ビード11bと良好に接続できるとともに、ビード会合
部13において融合不良などの溶接欠陥が発生しない。
なお、第2溶接機の開先倣い制御も前記と同様にCf 点
を中心に左右各々の所定角のアーク電圧、溶接電流波形
を用いて行われる。
【0020】また、第2溶接機のワイヤ回転位置の位置
合わせは、第1溶接ワイヤ5の回転中心軸15に対して
第2溶接ワイヤ6の回転中心軸16の距離G(実験値)
をほぼ回転アークの回転直径D分だけ離した位置に設定
するだけでよいから簡単である。
【0021】次に、図4は本発明の他の実施例を示すビ
ード会合部の模式的平面図で、図5はその断面側面図で
ある。本実施例では、第1溶接機のワイヤ回転位置を従
来と同様に溶接進行方向aの前方点Cf とし、第2溶接
機のワイヤ回転位置のみを前記と同様に溶接進行方向b
の後方点Cr であって、かつ第1溶接ビード11の始端
部11aの位置とした場合である。
【0022】第1溶接機のワイヤ回転位置をCf 点に設
定してアークスタートさせると、第1溶接ビード11の
始端部11aが得られる。第2溶接機のワイヤ回転位置
を前記のようにCr 点としているので、そのCr 点に第
2溶接ワイヤ6を停止したまま第1溶接ビード11の始
端部11aになる位置に実験値を用いて位置合わせし、
アークスタートすれば前記実施例と同様に両ビード1
1,12を良好に会合させることができ、さらにビード
会合部13の融合を均一にできる。
【0023】前記実施例とは反対に、第1溶接機のワイ
ヤ回転位置をCr 点とし、第2溶接機のワイヤ回転位置
をCf 点とした場合は、第1溶接ビード11の始端部1
1aの位置はアークが発生して回転するまでアークが届
かず且つすぐ走行するため裏ビードを形成するために十
分な熱量が得られないので、均一な溶接ビードが得られ
難い。
【0024】なお、本発明は前記実施例のように第1溶
接機と第2溶接機の2台を使用したパイプの円周溶接の
場合に限られるものではなく、溶接機は1台でもよく、
またアークスタートビードを会合させる溶接であればい
かなる溶接継手にも適用できるものである。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1溶接
工程及び第2溶接工程のいずれにおいても回転アークの
アークスタート点を溶接進行方向の後方点Cr とし、さ
らに第2溶接工程ではそのCr 点を既成の第1溶接ビー
ドの始端部に位置合わせして溶接するものであるから、
ビード会合部の融合を均一にでき、その品質を向上させ
ることができるとともに、初層裏波溶接でも裏ビードを
良好に会合させることができる。
【0026】また、第1溶接工程でのアークスタート点
を溶接進行方向の前方点Cf とし、第2溶接工程でのア
ークスタート点を溶接進行方向の後方点Cr とした場合
でも前記と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるビード会合部の模式的
平面図である。
【図2】前記ビード会合部の断面側面図である。
【図3】前記ビード会合部の断面正面図である。
【図4】本発明の他の実施例によるビード会合部の模式
的平面図である。
【図5】図4の実施例のビード会合部の断面側面図であ
る。
【図6】従来のパイプ円周溶接方法の説明図である。
【図7】従来のビード会合部の模式的平面図である。
【図8】図7のビード会合部の断面側面図である。
【図9】図7のビード会合部の断面正面図である。
【符号の説明】 1 第1溶接機 2 第2溶接機 3 第1電極ノズル 4 第2電極ノズル 5 第1溶接ワイヤ 6 第2溶接ワイヤ 7 開先 10 パイプ 11 第1溶接ビード 11a 第1溶接ビードの始端部 12 第2溶接ビード 12a 第2溶接ビードの始端部 13 ビード会合部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転アーク溶接により第1及び第2の溶
    接ビードの始端部同士を接続するアークスタートビード
    の会合方法において、 回転アークのアークスタート位置を溶接進行方向の後方
    点Cr に設定して第1溶接ビードを形成する第1溶接工
    程と、 回転アークのアークスタート位置を同じく溶接進行方向
    の後方点Cr に設定し、かつ、その位置を前記第1溶接
    ビードの始端部に位置合わせして前記と反対方向に溶接
    し、第2溶接ビードを前記第1溶接ビードと接続する第
    2溶接工程とからなることを特徴とするアークスタート
    ビードの会合方法。
  2. 【請求項2】 回転アーク溶接により第1及び第2の溶
    接ビードの始端部同士を接続するアークスタートビード
    の会合方法において、 回転アークのアークスタート位置を溶接進行方向の前方
    点Cf に設定して第1溶接ビードを形成する第1溶接工
    程と、 回転アークのアークスタート位置を溶接進行方向の後方
    点Cr に設定し、かつ、その位置を前記第1溶接ビード
    の始端部に位置合わせして前記と反対方向に溶接し、第
    2溶接ビードを前記第1溶接ビードと接続する第2溶接
    工程とからなることを特徴とするアークスタートビード
    の会合方法。
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