JP2690874B2 - 木材連結金具及び木材連結構造 - Google Patents

木材連結金具及び木材連結構造

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JP2690874B2 JP14496795A JP14496795A JP2690874B2 JP 2690874 B2 JP2690874 B2 JP 2690874B2 JP 14496795 A JP14496795 A JP 14496795A JP 14496795 A JP14496795 A JP 14496795A JP 2690874 B2 JP2690874 B2 JP 2690874B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、木造建築において、
例えば柱の側面に梁の木口部を連結する場合、又は一方
の梁の側面に他方の梁の木口部を連結する場合等の、基
準側木材の側面に接合側木材の木口部を連結するために
使用される木材連結金具、及び該木材連結金具を使用し
て行う木材連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木造建築において、柱や梁等の基準側木
材の側面に他の梁等の接合側木材の木口部を連結するに
は、一般に基準側木材の側面に縦凹溝を形成する一方、
接合側木材の木口部に縦凸条を形成して、それらを凹凸
嵌合させることによって両木材を連結するようにしてい
る。ところで、このような連結のための凹凸加工には、
熟練を要するとともに長時間を必要とし、コスト高や工
期遅れの原因になっていた。
【0003】近年、上記したような基準側木材の側面と
接合側木材の木口部とを連結する際に、例えば図6及び
図7に示すように、特殊な木材連結金具51を使用して
行うようにしたものがある(特開平5−295799号
公報)。この図6及び図7に示す公知の木材連結構造で
は、基準側木材として柱52が適用され、接合側木材と
して梁53が適用されている。
【0004】木材連結金具51は、縦向きのプレート6
1の上辺部に所定深さまで達する係合溝63を形成して
いる。この係合溝63におけるプレート先端部61b側
の側面は、プレート先端部側に向けて上り傾斜させた傾
斜面64となっている。又、プレート61の基端部61
aには、上下2つの係止突起66,66を形成してい
る。この係止突起66は、プレート基端部61aから前
方に突出させた突起67の先端に円盤状の係止プレート
68を一体成形して構成されている。この係止プレート
68の外径は40mm程度で、該係止プレート68の左右
幅がプレート61の厚さよりかなり大きくなっている。
プレート61には、係合溝63の下端から所定距離だけ
下方に離間した位置にピン穴65が形成されている。
【0005】柱52には、その側面72に木材連結金具
51の各係止突起66,66を係合させるための上下2
つの係止孔72,72が形成されている。この各係止孔
72は、上部側に係止突起66の係止プレート68より
僅かに大きい円形穴73を有し、該円形穴73の下端か
ら下向きにスリット74を連続させるとともに、該スリ
ット74の奥側に係止プレート68を挿入させるための
空所75を形成している。尚、この空所75の左右幅は
スリット74の幅よりかなり大きく形成されており、ス
リット74の左右両側で係止プレート68を抜け出し不
能に係止し得るようになっている。この係止孔72(円
形穴73、スリット74、空所75)は、円形穴形成用
の大径カッターとスリット形成用の小径カッターとを同
一軸心上に設けたミーリングカッターと称される加工装
置を使用して形成される。即ち、このミーリングカッタ
ーは、大径カッターで柱52の中心方向に所定深さまで
掘り進んだ後(このとき円形穴73が形成される)、そ
のまま下方(柱長さ方向)に移動させて、小径カッター
でスリット74を形成すると同時に大径カッターでスリ
ット74の奥側に空所75を形成し得るようになってい
る。
【0006】他方、梁53の木口部81には、その幅方
向中間位置に縦向きの切溝82が形成されている。又、
該木口部81には、切溝82を貫通するようにして係合
ピン54が挿通されているとともに、該係合ピン54の
挿通位置より下方にピン穴85が形成されている。
【0007】そして、この公知の木材連結構造は、次の
ようにして連結される。まず、柱52側の各係止孔7
2,72の各円形穴73,73に木材連結金具51の各
係止プレート68,68を差し込んだ後、該木材連結金
具51全体を下方に引き下げて各係止プレート68,6
8を係止孔72,72の各空所75,75内に位置させ
る。この状態では、各係止プレート68,68がスリッ
ト74,74の左右両側部に係止されて抜け出し不能に
なり、プレート61が柱52の側面71において縦向き
姿勢に維持される。次に、梁53の木口部81を、その
切溝82がプレート61の上方から該プレート61に嵌
合するようにして降ろし、係合ピン54をプレート61
の係合溝63内に嵌入させる。このとき、梁53が図7
において符号53′の状態のときに係合ピン54が符号
54′で示すように係合溝63の傾斜面64の上部寄り
位置に衝合し、続いて梁53が下動されることにより係
合ピン54が係合溝63の傾斜面64にガイドされなが
ら下動して、梁53全体を柱52の側面71側に移動さ
せるようになる。そして、該係合ピン54が係合溝63
の下端部に達したときに、梁53の木口が柱側面72に
接合するとともに、木口部81のピン穴85とプレート
61のピン穴65とが合致し、その両ピン穴85,65
に連結ピン55を挿通させることにより、図7に示すよ
うに柱52と梁53とを木材連結金具51を介して連結
させることができる。尚、この木材連結構造は、水平面
内で交差する2つの梁の連結にも適用できるものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した公
知の木材連結構造では、木材連結金具51を使用するこ
とにより、柱(基準側木材)52の側面72に対して梁
(接合側木材)53の木口部81を連結する作業が簡単
に行えるという利点があるものの、柱側面72に形成さ
れる係止孔72の加工が面倒となる。即ち、該係止孔7
2には、係止突起66の係止プレート68を挿入・収容
・係止するために、円形穴73とスリット74と空所7
5をそれぞれ形成する必要があり、それらの構造が複雑
となって該係止孔72の加工が面倒となる。又、係止孔
72の各凹凸構造(円形穴73、スリット74、空所7
5)を加工するのにミーリングカッターと称される高価
な加工装置が必要となって設備コストが高くつく。又、
このような係止孔72の加工は、ミーリングカッターを
設置した工場内で行う必要があり、もし係止孔72の形
成位置に誤差があった場合には、組立現場で修正するこ
とができない、という多くの問題があった。
【0009】さらに、この公知の木材連結構造で使用さ
れている木材連結金具51では、係止突起66として、
プレート基端部61aから突起67を突出させ且つ該突
起67の先端に円盤状の係止プレート68を一体化させ
て形成しているので、該係止突起66の構造が複雑とな
って木材連結金具51の製作が難しくなるという問題が
あるほか、係止プレート68部分が大径(例えば40mm
程度)になっているので、複数個の木材連結金具51を
積み重ねて保管あるいは輸送する際に安定性が悪く、し
かも梱包時に嵩張るという問題もあった。
【0010】本願発明は、上記した公知の問題点に鑑
み、構成が簡単で且つ全体として薄形の木材連結金具を
提供することを第1の目的とする一方、該木材連結金具
の係止突起を係合させる基準側木材の係止孔を単に穿孔
用のドリルで形成し得るようにした木材連結構造を提供
することを第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として次の構成を有している。
【0012】本願請求項1の発明は、基準側木材の側面
に接合側木材の木口部を連結させる木材連結金具におい
て、縦向きのプレートの上辺部に接合側木材側の係合ピ
ンを落し込む係合溝を形成し、プレート基端部側の端面
に、基準側木材に形成した係止孔に挿入し得る係止突起
を形成するとともに、該係止突起は、直線状の棒体をプ
レート基端部から下斜前方に向けて所定長さだけ突出さ
せて形成したことを特徴としている。
【0013】この木材連結金具は、鋳物で鋳造すること
ができる。プレートは、例えば厚さが6mm、前後長さが
115mm、高さが180mm程度の大きさが適当である。
係止突起は、プレート基端部の上下2箇所に設けること
が好ましい。又、この係止突起は、例えば直径が25m
m、長さが50〜60mm程度の棒体で形成され、該棒体
をプレート基端面から例えば角度45°程度の傾斜角を
もって下斜前方に突出させている。従って、この木材連
結金具の最大厚さ部分は係止突起部分(外径が25mm程
度)となり、全体として薄型に形成できる。係合溝は、
プレート上辺部から例えば60mm程度の深さまで形成さ
れている。又、該係合溝におけるプレート先端部側の側
面は、該プレート先端側に向けて例えば角度20°程度
だけ開く状態で上り傾斜させている。又、プレートに
は、係合溝の下端部よりさらに所定長さだけ下方位置に
ピン穴を形成しておくとよい。尚、上記の各寸法は適宜
に設計変更できることは勿論である。
【0014】又、本願請求項2の発明は、上記請求項1
の木材連結金具を使用して基準側木材の側面に接合側木
材の木口部を連結させた木材連結構造において、基準側
木材の側面に奥側下方に向けて傾斜するドリル孔からな
る係止孔を形成し、接合側木材の木口部に木材連結金具
のプレートを挿入し得る縦向きの切溝を形成し、木口部
の近傍に切溝を横向きに貫通するようにして係合ピンを
設け、木材連結金具の係止突起を基準側木材の係止孔に
挿入させて該木材連結金具を基準側木材の側面に係止
し、接合側木材の切溝をプレートに嵌合させるとともに
係合ピンをプレートの係合溝内に落し込んで、基準側木
材と接合側木材とを連結したことを特徴としている。
【0015】基準側木材としては柱や梁(横架材)等が
適用され、接合側木材としては該基準側木材に交差状態
で接合される梁(横架材)が適用される。木材連結金具
として係止突起を上下2箇所に形成したもの使用する場
合には、それに対応して基準側木材の側面に形成される
係止孔も上下2箇所に形成される。又、該係止孔は、木
材連結金具の係止突起の外径とほぼ同じかそれよりごく
僅かに大きい内径(例えば25〜26mm程度)で且つ該
係止突起の傾斜角度と同角度(45°)程度で奥側下方
に向けて穿孔させる。尚、この係止孔は、通常の穿孔用
ドリルで形成できる。
【0016】接合側木材の木口部に形成される切溝は、
プレートの厚さより僅かに広幅(例えば7mm程度)で且
つプレートの長さより僅かに長い範囲に形成される。
尚、この切溝は、木口部の上下厚さの全長に亘って形成
してもよいが、木口部の下面側から上方に向けて所定深
さだけ形成してもよい。又、木口部には、切溝を横向き
に貫通するようにして係合ピンを設けているが、この係
合ピンはプレートに形成された係合溝の位置に合わせて
所定位置に取付けられる。さらに、プレートにピン穴を
形成したものを使用する場合には、接合側木材の木口部
に該プレート側ピン穴と合致するピン穴を形成しておく
とよい。
【0017】そして、この木材連結構造では、木材連結
金具の係止突起を基準側木材の側面に形成した係止孔に
挿入させ、接合側木材の切溝をプレートの上方から該プ
レートに嵌合させて係合ピンを係合溝内に落し込み、必
要に応じて接合側木材の木口部のピン穴とプレート側の
ピン穴とに連結ピンを挿通させている。
【0018】
【作用】本願請求項1の発明の木材連結金具では、基準
側木材の側面に係合させるための係止突起として、直線
状の棒体をプレート基端部から下斜前方に向けて所定長
さだけ突出させて形成しているので、該係止突起の構造
が簡単となり、木材連結金具の製作が簡単となる。又、
この木材連結金具では、係止突起の外径が最大厚さとな
るが、該係止突起の外径は例えば25mm程度で充分なの
で、木材連結金具を全体として薄型にできる。このよう
に、木材連結金具を薄型にすると、例えば複数個を積み
重ねて保管あるいは輸送する場合に、安定性がよくなる
とともに少スペースでよい。
【0019】又、本願請求項2の発明の木材連結構造
は、上記請求項1の木材連結金具を使用して基準側木材
と接合側木材とを連結したものであるが、木材連結金具
の係止突起が直線状の棒体であるので、該係止突起を係
止するための係止孔(基準側木材の側面に形成される)
が直線状のドリル孔でよく、従って該係止孔を通常の穿
孔用ドリルで傾斜方向に穿孔させるだけで形成できる。
又、このように係止孔が直線状のドリル孔であると、該
係止孔を建造物の組立現場ででも簡単に形成できる。
又、木材連結金具側の係止突起が単に棒体で、且つ基準
側木材の側面の係止孔が単にドリル孔であっても、係止
突起が下斜前方に突出しており且つ係止孔(ドリル孔)
が基準側木材の奥側下方に傾斜しているので、係止突起
を係止孔内に嵌入させた状態では木材連結金具が基準側
木材側面に確実且つ高強度に保持されるようになる。
【0020】
【発明の効果】本願請求項1の発明の木材連結金具で
は、係止突起として直線状の棒体をプレート基端部から
下斜前方に向けて所定長さだけ突出させて形成している
ので、該係止突起の構造が簡単となり、この木材連結金
具の製作が簡単となって製作コストが安価になるという
効果がある。又、この木材連結金具では、全体として薄
型にできるので、例えば複数個を積み重ねて保管あるい
は輸送する場合の安定性がよくなり、さらに梱包する場
合の余剰空間が少なくなってコンパクトに梱包できると
いう効果がある。
【0021】又、本願請求項2の発明の木材連結構造で
は、上記のように直線状の棒体からなる係止突起を形成
した木材連結金具を使用しているので、基準側木材の側
面に形成される係止孔が単に直線状のドリル孔でよい。
従って、該係止孔を通常の穿孔用ドリルで加工できるの
で、図6〜図7の公知例のようにミーリングカッターと
称される専用の加工装置が不要となって設備コストが安
価となるとともに、その加工が極めて簡単となるという
効果がある。又、このように簡単な構造による嵌合形式
(ドリル孔と棒体からなる係止突起との嵌合形式)であ
っても、係止突起が係止孔に対して下斜前方に向けて嵌
合しているので、該係止突起を係止孔に嵌合させた状態
では木材連結金具が基準側木材側面に確実且つ高強度に
保持されるようになり、従って基準側木材と接合側木材
との連結強度が高強度となるという効果がある。
【0022】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本願発明の実施
例を説明する。
【0023】図1に示す実施例の木材連結金具1は、所
定面積を有するプレート11の上辺部12に所定深さ
(例えば60mm程度の深さ)の係合溝13を形成し、且
つプレート11の基端部(基端面)11aの上下2箇所
にそれぞれ所定長さづつ下斜前方に突出する係止突起1
6,16を設けるとともに、プレート11における係合
溝13の下端部より所定距離(例えば80mm程度)だけ
下方位置にピン穴35を形成して構成されている。この
木材連結金具1は、全体を鋳物で一体鋳造して製作され
ている。
【0024】プレート11は、厚さが6mm、前後長さが
115mm、高さが180mm程度の大きさに形成されてい
る。各係止突起16,16は、例えば直径が25mm、長
さが50〜60mm程度の棒体17で形成され、該各棒体
17,17を上下に所定間隔(例えば100〜110mm
間隔)をもってそれぞれプレート基端面11aから例え
ば角度45°程度の傾斜角で下斜前方に突出させてい
る。係合溝13におけるプレート先端部11b側の側面
14は、該プレート先端側に向けて例えば角度20°程
度だけ開く状態で上り傾斜させている。
【0025】この実施例の木材連結金具1では、係止突
起16,16として、直線状の棒体17をプレート基端
部11aから下斜前方に向けて所定長さだけ突出させて
形成しているので、該係止突起16,16の構造が簡単
となり、この木材連結金具1を鋳造する際の成形型の形
状が簡単となり、製作コストが安価となる。又、この木
材連結金具1では、係止突起16の外径が最大厚さとな
るが、該係止突起16の外径は例えば25mm程度なの
で、木材連結金具1を全体として薄型にできる。従っ
て、この木材連結金具1では、例えば複数個を積み重ね
て保管あるいは輸送する場合に安定性がよくなるととも
に、梱包する場合の余剰空間が少なくなってコンパクト
に梱包できる。
【0026】図2〜図5には、図1の木材連結金具1を
使用して基準側木材2の側面21に接合側木材3の木口
部31を連結させた木材連結構造が示されている。この
木材連結構造では、基準側木材2として梁が採用され、
接合側木材3として別の梁が採用されている。又、図2
〜図4の実施例では、基準側木材2の左右対向位置にそ
れぞれ基準側木材2,2を連結するようにしたものが示
されているが、左右各側の連結構造は同一であるので、
以下の説明では一方の連結構造についてのみ説明する。
【0027】基準側木材2の側面21には、その接合側
木材3が連結される位置に、木材連結金具1の各係止突
起16,16を挿入するための上下2つの係止孔22,
22が形成されている。この各係止孔22,22は、基
準側木材2の側面21から奥側下方に向けて傾斜する直
線状のドリル孔で形成されている。この係止孔22の穴
径は係止突起16の外径とほぼ同径であり、且つ該係止
孔22の深さは係止突起16の長さよりやや深く形成さ
れており、さらに該係止孔22の傾斜角度はプレート基
端面11aに対する係止突起16の傾斜角度と同じ(角
度45°)となっている。又、上下の各係止孔22,2
2の間隔は上下各係止突起16,16の間隔と同じであ
る。尚、この係止孔22,22は、通常の穿孔用ドリル
で形成できる。
【0028】接合側木材3の木口部31には、木材連結
金具1のプレート11を挿入し得る縦向きの切溝32が
形成されている。この切溝32は、プレート11の厚さ
よりごく僅かに広幅(例えば7mm程度)で、且つ木口面
からプレート11の前後長さより僅かに長い長さで、さ
らに接合側木材3の下面から上方に向けて所定深さ範囲
に形成されている。尚、この切溝32は、木口部31の
上下厚さの全長に亘って形成してもよい。
【0029】又、接合側木材3の木口部31の近傍に
は、切溝32を横向きに貫通するようにして係合ピン4
が設けられている。この係合ピン4は、プレート11に
形成された係合溝13の位置に合わせて所定位置に取付
けられる。
【0030】さらに、接合側木材3の木口部31には、
プレート側ピン穴15と合致するピン穴35が横向きに
貫通して形成されている。
【0031】そして、この木材連結構造は、図5に示す
ようにして組付けられる。即ち、まず図5の(A)の状態
から、木材連結金具1の各係止突起16,16を基準側
木材2の側面21に形成した各係止孔22,22に斜め
上方から斜め下方に向けて挿入させる(図5の(B)の状
態)。この状態では、各係止突起16,16がそれぞれ
係止孔22,22内に嵌入されていることにより、プレ
ート11が縦向き姿勢で保持される。次に、図5の(B)
の状態から接合側木材3の木口部31の切溝32をプレ
ート11の上方から該プレート11に嵌合させ(図5の
(C)の状態)、木口部31側の係合ピン4をプレート1
1の係合溝13内に落し込ませる。このとき、係合ピン
4が係合溝13の傾斜面14にガイドされることによ
り、接合側木材3全体を基準側木材2の側面21側に移
動させるようになり、該係合ピン4が係合溝13の下端
部に位置したときに、図4に示すように接合側木材3の
木口面が基準側木材2の側面に接合するようになる。
又、このとき、木口部31側のピン穴35がプレート1
1側のピン穴15と完全に重合し、該両ピン穴35,1
5に連結ピン5を挿通させることにより、接合側木材3
の木口部31を基準側木材2の側面21に強固に連結さ
せることができる。
【0032】このように、この実施例の木材連結構造で
は、木材連結金具1の係止突起16,16が直線状の棒
体17であるので、基準側木材2の側面21に形成され
る係止孔22が直線状のドリル孔でよく、従って該係止
孔22を通常の穿孔用ドリルで傾斜方向に穿孔させるだ
けで形成でき、図6〜図7の公知例のように専用の係止
孔加工装置(ミーリングカッター)が不要となって設備
コストが安価となるとともに、その加工が極めて簡単と
なる。又、このように係止孔22が直線状のドリル孔で
あると、該係止孔22を建造物の組立現場ででも簡単に
形成できる。又、木材連結金具1側の係止突起16が単
に棒体17で、且つ基準側木材2の側面21の係止孔2
2が単にドリル孔であっても、係止突起16が下斜前方
に突出しており且つ係止孔(ドリル孔)22が基準側木
材2の奥側下方に傾斜しているので、係止突起16を係
止孔22内に嵌入させた状態では木材連結金具1が基準
側木材側面21に確実且つ高強度に保持されるようにな
り、従って基準側木材2と接合側木材3との連結強度が
高強度となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる木材連結金具の斜視
図である。
【図2】図1の木材連結金具を使用した木材連結構造の
分解斜視図である。
【図3】図2の木材連結構造の組付け状態を示す斜視図
である。
【図4】図3のIV-IV拡大断面図である。
【図5】図3の木材連結構造の組付け工程図である。
【図6】公知の木材連結構造の分解斜視図である。
【図7】図6の木材連結構造の縦断面図である。
【符号の説明】
1は木材連結金具、2は基準側木材、3は接合側木材、
4は係合ピン、5は連結ピン、11はプレート、11a
はプレート基端部、11bはプレート先端部、12は上
辺部、13は係合溝、16は係止突起、17は棒体、2
1は側面、22は係止孔、31は木口部、32は切溝で
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準側木材(2)の側面(21)に接合
    側木材(3)の木口部(31)を連結させる木材連結金
    具(1)であって、 縦向きのプレート(11)の上辺部(12)に前記接合
    側木材(3)側の係合ピン(4)を落し込む係合溝(1
    3)を形成し、 プレート基端部(11a)側の端面に、前記基準側木材
    (2)に形成した係止孔(22)に挿入し得る係止突起
    (16)を形成するとともに、 該係止突起(16)は、直線状の棒体(17)をプレー
    ト基端部(11a)から下斜前方に向けて所定長さだけ
    突出させて形成した、 ことを特徴とする木材連結金具。
  2. 【請求項2】 上記請求項1の木材連結金具(1)を使
    用して基準側木材(2)の側面(21)に接合側木材
    (3)の木口部(31)を連結させた木材連結構造であ
    って、 前記基準側木材(2)の側面(21)に奥側下方に向け
    て傾斜するドリル孔からなる係止孔(22)を形成し、 前記接合側木材(3)の木口部(31)に前記木材連結
    金具(1)のプレート(11)を挿入し得る縦向きの切
    溝(32)を形成し、 前記木口部(31)の近傍に前記切溝(32)を横向き
    に貫通するようにして係合ピン(4)を設け、 前記木材連結金具(1)の係止突起(16)を前記基準
    側木材(2)の係止孔(22)に挿入させて該木材連結
    金具(1)を基準側木材(2)の側面(21)に係止
    し、 前記接合側木材(3)の切溝(32)をプレート(1
    1)に嵌合させるとともに前記係合ピン(4)をプレー
    ト(11)の係合溝(13)内に落し込んで、基準側木
    材(2)と接合側木材(3)とを連結した、 ことを特徴とする木材連結構造。
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