JP2651368B2 - 薄板の溶接方法及びこの方法に用いる当て金 - Google Patents

薄板の溶接方法及びこの方法に用いる当て金

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JP2651368B2 JP7107391A JP10739195A JP2651368B2 JP 2651368 B2 JP2651368 B2 JP 2651368B2 JP 7107391 A JP7107391 A JP 7107391A JP 10739195 A JP10739195 A JP 10739195A JP 2651368 B2 JP2651368 B2 JP 2651368B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄板の溶接方法及びこ
の方法に用いる当て金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄板の溶接については、例えば、
特公平3−2584号公報に記載のものが知られてい
る。これは、受治具上に突き合わせ溶接を行うワークを
載置し、受治具の内部に設けられるバックバーをワーク
の溶接部の下面に密接するとともに、ワークの上面を上
治具で抑えてバックバーを冷却水で冷却しつつ突き合わ
されたワークを上部から溶接するようにしたものであ
る。なお、バックバーの薄板との密接部の詳細な記載は
ないが、通常は平滑化あるいは裏ビード形状整形用溝が
加工されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の従来
の溶接では、バックバーとワークとを溶接線の全長にわ
たって密接させることはむづかしく、したがって、密接
した部分と密接していない部分とが生じる。そして、こ
の密接した部分と密接していない部分とに対して同じ溶
接条件で溶接を行うと密接した部分に対してうまくいく
溶接が密接していない部分ではうまくいかず、溶接部分
の溶け落ちや穴あきなどの不具合が発生することがあ
る。また、表面がメッキされた薄板等を溶接する場合に
平滑化されたバックバーとワークとが密接していると溶
接時の溶融池の裏面で発生するメッキ剤のガスが溶融池
を吹きとばすため溶接が不可能になる場合もあり、溶融
池内にガスが混入するとブローホール等の溶接時の欠陥
が発生しやすくなる等の問題があった。
【0004】本発明はこれに鑑み、溶接を完全に行うた
めの条件である完全溶融を安定して得ることのできる薄
板の溶接方法及びこの方法に用いる当て金を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明においては、薄板を突き合わせ、一面の所定箇
所が粗面に形成された当て金の粗面側を突き合わされた
部分を含む薄板に密接させて薄板と当て金とを点接触さ
せるとともに、当て金が密接されていない側の薄板の所
定の位置を拘束治具で当て金側へ圧接し、薄板の突き合
わされた部分を反当て金側から溶接して薄板と当て金と
を面接触させて溶接による溶融金属を冷却させたのち当
て金及び拘束治具を薄板より離間させるようにした薄板
の溶接方法と、当て金は一面の所定箇所に複数の溝を形
成し、これらの溝の深さは0.1〜2.0m/mである
薄板の溶接方法に用いる当て金を特徴とするものであ
る。
【0006】
【作用】薄板を溶接する部分で突き合わせる。そして、
一面の所定箇所が粗面に形成された当て金の粗面側を突
き合わされた部分を含む薄板に密接させるとともに、薄
板の当て金が密接されていない側を拘束治具で当て金側
へ圧接する。そして、薄板の突き合わされた部分を溶接
し、しかるのち、当て金及び拘束治具を薄板より離間す
ることにより薄板の溶接が行われる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の薄板の溶接方法及びこの方法
に用いる当て金の実施例を図1〜図4に示す概略図を参
照して説明する。
【0008】1は、溶接する薄板であって、例えば、2
m/m以下の鋼板、メッキ鋼板及びアルミニューム板等
が適用される。そして、溶接しようとする部分は突き合
わされて溶接される。
【0009】2は、当て金であって、熱伝導性が良好な
材料が用いられ、例えば、銅及びアルミニューム材等が
適用される。そして、当て金2には図1〜図4に示すよ
うに複数の溝3(図1〜図3はV型溝の例)、(図4は
角型溝の例)が形成されており、これらの溝3の深さ
(h)は、0.1〜2.0m/mとされ、罫書針、ロー
レット加工、フライス加工、カッター及びエンドミル加
工等で形成される。そして、当て金2は図示しない架台
上に固定され薄板1の溶接部4を含む下面に溶接されて
いる。
【0010】5は、拘束治具であって、薄板1の反当て
金側の溶接部4の両側に、例えば、6m/mの間隔を形
成して図示しない油圧プレスにより薄板1を圧接するよ
うになっている。
【0011】薄板1の溶接は、このように構成されてい
るので、薄板1の溶接部4に溶接ワイヤ6を近づけて溶
接を開始すると、図1に示すように薄板1は溶接部4近
傍では当て金2とは点接触しており、薄板1と当て金2
との間には空隙7が存在するので、空隙7によって薄板
1の溶融する巾が制限され安定した巾の溶接ビードが形
成される。そして、溶融が進行すると図2に示すように
溶融した薄板1は、アーク力によって当て金2の溝3に
面接触し、薄板1は急速に冷却される。したがって、溶
融による溶融池を小さく維持させることができるので、
溶融池の凝固収縮及び熱収縮に対して拘束力が発生し、
溶接部4の変形を抑えることができるとともに、ビード
の溶け落ちや外観不良が低減される。しかも、溶接熱に
よってガスを発生する薄板(例えば、メッキ鋼板)を溶
接する場合には、薄板1の溶接部4近傍は溶融直前まで
当て金2とは点接触状態にあるので、ガスは溝3から周
囲へ発散し、溶融池にガスが混入してブローホール等の
溶接欠陥を生ずることはない。そして、溶接が完了する
と当て金2及び拘束治具5は薄板1から離される。
【0012】なお、本願発明の薄板1の溶接方法は、T
IG,CO2 ,MAG,MIG,レーザ及びプラズマ等
の溶接方法に適用することができる。
【0013】そして、当て金2は自然冷却するものとし
たが、例えば、強制水冷を行いこの水温を調整するよう
にしてもよく限定されるものではない。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明の薄板の溶接
方法は、当初、溶接線の全長にわたって薄板と当て金と
を点接触させているので、薄板と当て金との間には密接
した部分と密接していない部分とが同時に生じることは
なく接触状態は一定である。したがって、先ず、溶接す
るために突き合わされた部分を含む薄板に粗面の形成さ
れた当て金が点接触し、点接触による空隙によって薄板
の溶融する巾が制限されて完全溶融し、安定した溶接ビ
ードが形成される。そして、溶接が進行すると薄板と当
て金とは面接触するので、冷却面積が広くなって薄板の
冷却が促進され溶融金属の冷却によって溶融池が小さく
形成されて冷却の拘束力により溶接部の変形を抑えるこ
とができるとともに、ビードの溶け落ちや外観不良が低
減されるので、同じ溶接条件で完全溶融を常に安定して
得ることができる。さらに、溶接によってガスを発生す
る種類の材料に対しても粗面の溝からガスが放出される
ので、溶融池にガスが混入することはなくブローホール
等の欠陥を生ずることなく溶接が行える。しかも、これ
らは、当て金の表面に複数の溝を形成し、これらの溝の
深さは0.1〜2.0m/mに加工するだけで達成され
るので、極めて安価な当て金によって薄板の完全な溶接
が行なえる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄板の溶接方法を示す概略図。
【図2】薄板の溶接方法を示す概略図。
【図3】当て金の詳細図。
【図4】当て金の詳細図。
【符号の説明】
1 薄板 2 当て金 3 溝 4 溶接部 5 拘束治具 6 溶接ワイヤ 7 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 和 敏 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (56)参考文献 特開 昭62−107898(JP,A) 特開 昭53−76940(JP,A) 実開 昭52−84515(JP,U) 実公 昭48−38495(JP,Y2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板を突き合わせ、一面の所定箇所が粗面
    に形成された当て金の粗面側を突き合わされた部分を含
    む薄板に密接させて薄板と当て金とを点接触させるとと
    もに、当て金が密接されていない側の薄板の所定の位置
    を拘束治具で当て金側へ圧接し、薄板の突き合わされた
    部分を反当て金側から溶接して薄板と当て金とを面接触
    させて溶接による溶融金属を冷却させたのち当て金及び
    拘束治具を薄板より離間させるようにしたことを特徴と
    する薄板の溶接方法。
  2. 【請求項2】薄板を突き合わせ、この突き合わされた部
    分を含む薄板に当て金を密接させて溶接を行い溶接によ
    る溶融金属を冷却させる薄板の溶接方法に用いる当て金
    において、この当て金は一面の所定箇所に複数の溝を形
    成し、これらの溝の深さは0.1〜2.0m/mである
    ことを特徴とする薄板の溶接方法に用いる当て金。
JP7107391A 1995-05-01 1995-05-01 薄板の溶接方法及びこの方法に用いる当て金 Expired - Fee Related JP2651368B2 (ja)

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