JP2636304B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

Info

Publication number
JP2636304B2
JP2636304B2 JP63048675A JP4867588A JP2636304B2 JP 2636304 B2 JP2636304 B2 JP 2636304B2 JP 63048675 A JP63048675 A JP 63048675A JP 4867588 A JP4867588 A JP 4867588A JP 2636304 B2 JP2636304 B2 JP 2636304B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
fine particles
image
inorganic fine
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63048675A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01223469A (ja
Inventor
裕幸 高際
次朗 高橋
昭年 松原
雅文 内田
俊子 矢島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP63048675A priority Critical patent/JP2636304B2/ja
Publication of JPH01223469A publication Critical patent/JPH01223469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2636304B2 publication Critical patent/JP2636304B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08742Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08755Polyesters

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば電子写真法、静電記録法、静電印刷
法等において潜像担持体の表面に形成された静電潜像を
現像する工程を有する画像形成方法に関するものであ
る。
〔技術の背景〕
現在において、ある画像情報から可視画像を形成する
方法として、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等の
ように静電潜像を経由する方法が広く利用されている。
例えば電子写真法においては、光導電性材料よりなる
感光層を有してなる潜像担持体に一様な静電荷が付与さ
れた後、像露光により当該潜像担持体の表面に原稿に対
応した静電潜像が形成され、この静電潜像が現像剤によ
り現像されてトナー像が形成される。このトナー像は紙
等の記録材に転写された後、加熱あるいは加圧等により
定着されて複写画像が形成される。一方、転写工程後の
潜像担持体は、除電され,次いで転写されずに潜像担持
体上に残留したトナーがクリーニングされたうえ次の複
写画像の形成に供される。
しかして、カブリのない高画質の複写画像を多数回に
わたり安定に形成するためには、トナーの摩擦帯電性が
安定に維持されることが要求される。
〔従来の技術〕
斯かる要請から、従来、下記の技術が提案された。
クロロホルム不溶分が5〜25重量%のポリエステルを
結着樹脂として含有してなるトナー粒子と、負帯電性シ
リカ微粒子よりなる無機微粒子と、フッ素系樹脂被覆キ
ャリアとにより構成された静電像現像剤(特開昭60−17
6052号公報参照)。
クロロホルム不溶分が5〜25重量%のポリエステルを
結着樹脂として含有してなるトナー粒子と、アルミナ微
粒子、酸化チタン微粒子、窒素含有シリカ微粒子等より
なる正帯電性の無機微粒子と、フッ素系樹脂被覆キャリ
アとにより構成された静電像現像剤(特開昭62−229158
号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記の技術では、以下のような問題点があ
る。
上記技術では、負帯電性のシリカ微粒子を用いてい
るため、負帯電性の強いフッ素系樹脂被覆キャリアを用
いても、トナー粒子の摩擦帯電性の立上がりが悪く、多
数回にわたり画像を形成すると、現像部でトナー飛散が
生じ、帯電電極、転写電極、分離電極等を汚染し、画像
不良が生ずる問題点がある。トナー飛散量が多くなる
と、転写材の先端の裏面がトナーにより汚れる転写材先
端の裏面汚れが発生する。
また、結着樹脂として用いるポリエステルの脆性が大
きいため、現像器内で攪拌等の機械的な外力を受けると
トナー粒子が破壊されて微粉が発生しやすく、この微粉
がキャリア粒子の表面に付着してトナーとキャリアとの
摩擦帯電性が不安定となる問題点がある。
上記技術では、正帯電性の無機微粒子を用いている
ため、トナー粒子の摩擦帯電性の立上がりが良好となる
が、従ってトナー飛散は軽減されるが、多数回にわたり
画像を形成すると、現像器内で攪拌等の機械的な外力を
受けてトナー粒子が破壊されて微粉が発生しやすく、こ
の微粉がキャリア粒子の表面に付着してトナーとキャリ
アとの摩擦帯電性が不安定となり、その結果トナー粒子
の摩擦帯電量の低下、摩擦帯電の立上がりの悪化に起因
してトナー飛散、カブリ等の画像不良が発生する問題点
がある。
本発明は以上の如き事情に基づいてなされたものであ
って、その目的は、トナー粒子の破壊が生じにくく、長
期間にわたり安定した正の摩擦帯電性が発揮される静電
像現像剤を用いる画像形成方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、トナーと、窒素
含有物質により処理された無機微粒子とを有してなる静
電像現像剤により、有機感光体に形成された負の静電潜
像を現像する工程を含む画像形成方法において、 前記トナーが、下記成分〜を含む単量体組成物を
縮重合反応させて得られる、酸価(AV)に対する水酸基
価(OHV)の比OHV/AVの値が1.0〜5.0であり、かつガラ
ス転移点が50〜70℃のポリエステルを結着樹脂として含
有してなることを特徴とする。
成分;単量体組成物全体の1〜30モル%の3価以上の
多価単量体 成分;芳香族ジカルボン酸 成分;脂肪族ジアルコール 特に、成分における3価以上の多価単量体としては
ベンゼントリカルボン酸類が好ましい。
〔作用〕
トナーの結着樹脂として用いるポリエステルが、特定
の割合の3価以上の多価単量体、芳香族ジカルボン酸、
脂肪族ジアルコールを含む単量体組成物を縮重合反応さ
せて得られる、特定のOHV/AVおよびガラス転移点を有す
るポリエステルであり、特に従来用いられていたビスフ
ェノール系アルコールではなくて脂肪族ジアルコールを
用いているため、当該ポリエステルにおける分子鎖のフ
レキシビリティが良好となる。従って現像剤の攪拌等に
よる機械的なエネルギーが当該ポリエステルの分子鎖の
運動エネルギーに変換されるようになり、そのためトナ
ー粒子の受ける機械的ストレスが相当に緩和されてトナ
ー粒子の破壊が有効に防止される。
従って、多数回にわたり画像を形成する場合にもトナ
ーの摩擦帯電性が安定し、しかも窒素含有物質により処
理された無機微粒子の存在によりトナーの摩擦帯電性の
立上がりが格段に向上し、その特性が長期間安定に発揮
される。
そして、特にトナーの結着樹脂であるポリエステルが
特定のOHV/AVの値を有することにより、上記の効果が確
実に得られると共に、トナーの粉体としての保存性が向
上する。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明の画像形成方法に用いる静電像現像剤を構成す
るトナーは、前記成分〜を含む単量体組成物を縮重
合反応させて得られるポリエステル(以下「特定のポリ
エステル」とも称する)を結着樹脂として含有してなる
ものである。
前記成分の3価以上の多価単量体としては、3価以
上の多価カルボン酸および/または3価以上の多価アル
コールを挙げることができる。
前記成分である3価以上の多価カルボン酸として
は、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカ
ルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボ
ン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボ
キシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパ
ン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−
オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、これ
らの酸の無水物またはエステル等を挙げることができ
る。
前記成分である3価以上の多価アルコールとして
は、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロー
ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ
糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオ
ール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、
2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼン等を挙げることができる。
これらの3価以上の多価単量体のうち、特にベンゼン
トリカルボン酸、これらの酸の無水物またはエステル等
のベンゼントリカルボン酸類が好ましい。すなわち、ベ
ンゼントリカルボン酸類を用いることによりトナーに安
定した摩擦帯電性を付与することができ、またトナーの
定着性、耐ホットオフセット性、耐久性が向上する。
3価以上の多価単量体の配合割合は、単量体組成物全
体の1〜30モル%とされる。当該配合割合が過小のとき
にはトナーの耐ホットオフセット性が悪化し、また耐久
性が悪化する。一方、当該配合割合が過大のときにはト
ナーの定着性が悪化する。
前記成分の芳香族ジカルボン酸としては、例えばフ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、これらの酸の無
水物またはエステル等を挙げることができる。
以上の芳香族ジカルボン酸と共にその他のジカルボン
酸を併用してもよい。斯かるその他のジカルボン酸とし
ては、例えばマレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シ
トラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、
マロン酸、またはこれらの酸の無水物もしくはエステ
ル、リノレイン酸の二量体、n−ドデセニルコハク酸、
n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸もしくは
アルキルコハク酸またはこれらの酸の無水物もしくはエ
ステル、その他の2官能の有機酸単量体を挙げることが
できる。斯かるその他のジカルボン酸の配合割合は、ジ
カルボン酸全体の30モル%以下が好ましい。当該その他
のジカルボン酸の配合割合が過大のときには前記特定の
ポリエステルのガラス転移点Tgが低下してトナーの保存
性が悪化する。
前記成分の脂肪族ジアルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチ
レングリコール等のポリエチレングリコール、1,2−プ
ロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブ
テンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール等のジオール類等を挙げることができる。脂肪
族ジアルコールの中でも、炭素数が2〜10の脂肪族ジア
ルコールが特に好ましい。炭素数が過小のときには耐湿
性が悪く、一方炭素数が過大のときにはガラス転移点が
低下し高温高湿下の流動性が低下し現像性が悪くなる。
以上の脂肪族ジアルコールと共にその他のジアルコー
ルを併用してもよい。斯かるその他のジアルコールとし
ては、例えば1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘ
キサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
A、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキ
シプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフ
ェノール等、その他の2官能のアルコール単量体を挙げ
ることができる。斯かるその他のジアルコールの配合割
合は、ジアルコール全体の30モル%以下が好ましい。当
該その他のジアルコールの配合割合が過大のときには、
得られるポリエステルの脆性が増加し、トナーの微粉が
発生しやすく、現像剤の耐久性が悪化する。
前記特定のポリエステルは、酸価(AV)に対する水酸
基価(OHV)の比OHV/AVの値が1.0〜5.0であるものが用
いられるが、特に、1.2〜3.0のものが好ましい。斯かる
比OHV/AVの値が過小のときにはトナーの流動性が悪化し
て摩擦帯電性が低くなり、現像性が低下する。一方、当
該比OHV/AVの値が過大のときには粉体としての保存性が
悪化する。
ここで、酸価(AV)とは、試料1g中に含まれる酸を中
和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をい
う。また、水酸基価(OHV)とは、基準油脂分析試験法
(日本油脂化学協会編)に従って試料1gをアセチル化す
るときに水酸基と結合した酢酸を中和するために必要な
水酸化カリウムのミリグラム数をいう。
さらに、前記特定のポリエステルの軟化点Tspは、90
〜170℃が好ましく、さらに100〜160℃が好ましい。斯
かる軟化点Tspが過小のときにはトナーの粉体としての
保存性が悪化し、また耐ホットオフセット性が悪化す
る。一方、当該軟化点Tspが過大のときには定着性が悪
化する。
ここで、軟化点Tspとは、高化式フローテスター「CFT
−500型」(島津製作所製)を用いて、測定条件を、荷
重20kg/cm2、ノズルの直径1mm、ノズルの長さ1mm、予備
加熱80℃で10分間、昇温速度6℃/分とし、サンプル量
1cm3(真性比重×1cm3で表される重量)として測定記録
したとき、フローテスターのプランジャー降下量−温度
曲線(軟化流動曲線)におけるS字曲線の高さをhとす
るとき、h/dのときの温度をいう。
また、前記特定のポリエステルのガラス転移点Tgは、
50〜70℃であることが必要である。斯かるガラス転移点
Tgが過小のときにはトナーの粉体としての保存性が悪化
し、また耐ホットオフセット性が悪化する。一方、当該
ガラス転移点Tgが過大のときには定着性が悪化する。
ここで、ガラス転移点Tgとは、示差走査熱量計「低温
DSC」(理学電気社製)を用い、昇温速度10℃/分で測
定した際に、ガラス転移領域におけるDSCサーモグラム
のガラス転移点以下のベースラインの延長線と、ピーク
の立上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜
を示す接線との交点の温度をガラス転移点と定めたとき
の値をいう。
本発明の画像形成方法に用いる静電像現像剤を構成す
るトナーは、基本的には、上記の特定のポリエステルか
らなる結着樹脂中に、例えば着色剤、荷電制御剤、オフ
セット防止剤等の添加剤が分散含有されてなる粒子粉末
からなり、その平均粒径は5.0〜15.0μm程度が好まし
い。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、ニグロシ
ン染料(C.I.No.50415B)、アニリンブルー(C.I.No.50
405)、カルコオイルブルー(C.I.No.azoic Blue3)、
クロムイエロー(C.I.No.14090)、ウルトラマリンブル
ー(C.I.No.77103)、デュポンオイルレッド(C.I.No.2
6105)、キノリンイエロー(C.I.No.47005)、メチレン
ブルークロライド(C.I.No.52015)、フタロシアニンブ
ルー(C.I.No.74160)、マラカイトグリーンオクサレー
ト(C.I.No.42000)、ランプブラック(C.I.No.7726
6)、ローズベンガル(C.I.No.45435)、これらの混合
物、その他を用いることができる。着色剤の配合割合
は、結着樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度が好
ましい。
荷電制御剤としては正帯電性のものが用いられ、例え
ば特開昭49−51951号公報、同52−10141号公報等に開示
されている第4級アンモニウム化合物;例えば特開昭56
−11461号公報、同54−158932号公報、米国特許第42542
05号明細書等に開示されているアルキルピリジニウム化
合物、アルキルピコリニウム化合物;例えばニグロシン
SO、ニグロシンEX等のニグロシン系染料;例えば特公昭
49−80320号公報に開示されている付加縮合体等を用い
ることができる。
オフセット防止剤としては、例えばポリエチレン、ポ
リプロピレンなどの低軟化点オレフィン重合体もしくは
共重合体、例えばマイクロワックス、フイッシャートロ
プシュワックスなどの高融点パラフィンワックス、常温
で液状の飽和あるいは不飽和パラフィンである流動パラ
フィン、例えばメチルシリコンワニス、フェニルシリコ
ンワニスなどのシリコンワニス、例えば四フッ化エチレ
ン、六フッ化プロピレンの低重合化合物などの脂肪族フ
ロロカーボン化合物、例えば脂肪酸の低級アルコールエ
ステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸の高
級アルコールエステル、脂肪酸と多価アルコールの部分
エステル、混合系エステルなどの脂肪酸エステル類およ
びその部分ケン化物類、アルキレンビス脂肪酸アミド
類、高級脂肪酸類、脂肪酸金属塩、高級アルコール類、
例えば特開昭55−124428号公報に記載された含フッ素界
面活性剤などを挙げることができる。斯かるオフセット
防止剤は一種または二種以上のものを組み合わせて使用
することができ、その使用割合は、結着樹脂に対して例
えば1〜20重量%が好ましく、特に1〜10重量%が好ま
しい。
また、磁性トナーを構成する場合にはトナー粒子中に
磁性体粒子が分散含有される。斯かる磁性体としては、
鉄、フェライト、マグネタイトを始めとする鉄、コバル
ト、ニッケル等の強磁性を示す金属もしくは合金または
これらの元素を含む化合物、あるいは強磁性元素を含ま
ないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すよ
うになる合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マ
ンガン−銅−錫等のマンガンと銅とを含むホイスラー合
金と呼ばれる種類の合金、または二酸化クロム、その他
を挙げることができる。これらの磁性体は平均粒径0.1
〜1μmの微粉末の形で用いられ、その割合は、トナー
100重量部当り20〜70重量部が好ましく、特に30〜60重
量部が好ましい。
トナーと共に本発明に用いる静電像現像剤を構成する
無機微粒子は、窒素含有物質により処理されたものであ
る。
斯かる窒素含有物質としては、例えばアミノ変性シリ
コーン系化合物が好ましい。このアミノ変性シリコーン
系化合物により処理された無機微粒子によれば、アミノ
基が存在することにより正帯電性の優れた無機微粒子と
なり、しかもシリコーン系化合物の有する官能基と無料
微粒子の表面に存在するヒドロキシル基等の親水性基と
が強固に結合したものとなるので、耐湿性および耐久性
が優れていて環境条件に左右されない安定した正の摩擦
帯電性を有する無機微粒子となる。
前記アミノ変性シリコーン系化合物としては、アミノ
変性シランカップリング剤、アミノ変性シリコーンオイ
ル、アミノ変性シリコーンワニス、アミノ変性シリコー
ンゴム、アミノ変性シリコーン樹脂等を用いることがで
き、特に、優れた耐湿性および耐久性が得られる点で、
アミノ変性シリコーンワニス、アミノ変性シリコーンゴ
ム、アミノ変性シリコーン樹脂が好ましい。
前記アミノ変性シランカップリング剤としては、例え
ば以下の化合物を好ましく用いることができる。
H2NCH2CH2CH2Si(OCH3 H2NCH2CH2CH2Si(OC2H5 H2NCONHCH2CH2CH2Si(OC2H5 H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3 H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2− −CH2CH2Si(OCH3 H5C2OCOCH2CH2NHCH2CH2CH2− −Si(OCH3 H5C2OCOCH2CH2NHCH2CH2NH− −CH2CH2CH2Si(OCH3 H5C2OCOCH2CH2NHCH2CH2NH− −CH2CH2NHCH2CH2NHCH2− −CH2CH2Si(OCH3 H3COCOCH2CH2NHCH2CH2NH− −CH2CH2CH2Si(OCH3 H3CNHCH2CH2CH2Si(OC2H5 H2N(CH2CH2NH)2CH2CH2CH2− −Si(OCH3 また、上記化合物において、アルコキシ基が塩素原子
に置換された形態のものであってもよい。これらの化合
物は単独で用いてもよいし、複数のものを組合せて用い
てもよい。
上記アミノ変性シリコーンオイルとしては、例えば以
下の一般式(1)で示されるものを好ましく用いること
ができる。
一般式(1) (R11は、アルキレン基、アリール基、アミノアルキレ
ン基等を表し、R12およびR13は、それぞれ水素原子、ヒ
ドロキシル基、アルキル基、アリール基等を表し、x,y
はそれぞれ1以上の整数を表す。) また、アミノ変性シリコーンオイルとしては、アミノ
当量の値が200〜22500の範囲内のものが好ましく、特に
300〜10000の範囲内のものが好ましい。アミノ当量の値
が過小のときには無機微粒子による正帯電性の付与効果
が小さく、その結果カブリのある不鮮明な画像となる場
合があり、一方、アミノ当量の値が過大のときには、無
機微粒子がキャリア粒子へ転移付着しやすく、その結果
現像剤の耐久性が低下する場合がある。
また、アミノ変性シリコーンオイルとしては、25℃に
おける粘度が10〜100cpsの範囲内のものが好ましく、特
に20〜3500cpsの範囲内のものが好ましい。当該粘度が
過小のときには、無機微粒子の粘着性が高くなり、その
結果現像剤の耐久性が低下する場合があり、一方、当該
粘度が過大のときには、適正な表面処理が困難となり、
その結果トナーの正帯電性が不安定となって現像剤の耐
久性が低下する場合がある。
好ましく用いることができるアミノ変性シリコーンオ
イルの市販品としては、例えば下記第1表に記載するも
のを挙げることができる。
前記アミノ変性シリコーンワニスを得るために用いら
れるシリコーンワニスとしては、例えばメチルシリコー
ンワニス、フェニルメチルシリコーンワニス等を挙げる
ことができ、特に、メチルシリコーンワニスが好まし
い。
メチルシリコーンワニスは、下記構造式で示されるT
21単位、D21単位、M21単位よりなるポリマーであり、か
つT21単位を多量を含む三次元ポリマーである。
また、メチルシリコーンワニスまたはフェニルメチル
シリコーンワニスは、具体的には例えば下記構造式
(1)で示されるような化学構造を有する物質である。
(R21は、メチル基またはフェニル基を表す。) 上記シリコーンワニスにおいて、特にT21単位は、良
好な熱硬化性を付与し、また三次元網状構造とするため
に有効な単位であり、斯かるT21単位を含むシリコーン
ワニスにより表面が処理された無機微粒子は、その表面
に硬くて強靭な皮膜を有するものとなり、そのため耐衝
撃強度、耐湿性、離型性の優れたものとなる。上記T21
単位は、シリコーンワニス中に10〜90モル%、特に30〜
80モル%の割合で含まれることが好ましい。当該T21
位の割合が過小のときには、軟質化するため粘着性が増
加し、耐湿性、耐久性、摩擦帯電性の安定性が低下する
場合があり、特にトナーのクリーニング性が低下し、ま
たトナー飛散が生じ、その結果画像ムラ、カブリ等が発
生し、さらには定着器の耐久性が低下する場合がある。
一方当該T21単位の割合が過大のときには、無機微粒子
の表面に形成される被覆層が不均一となり、摩擦帯電性
の安定性、耐久性が低下する場合がある。
また、このようなシリコーンワニスは、分子鎖の末端
もしくは側鎖に水酸基を有しており、この水酸基の脱水
縮合によって硬化することとなる。この硬化反応を促進
させるために用いることができる硬化促進剤としては、
例えば亜鉛、鉛、コバルト、スズ等の脂肪酸塩;トリエ
タノールアミン、ブチルアミン等のアミン類;などを挙
げることができる。このうち特にアミン類を好ましく用
いることができる。
前記アミノ変性シリコーンゴムを得るために用いられ
るシリコーンゴムとしては、例えば下記構造式で示され
るD31単位のみよりなる長鎖状のポリマーであって、温
度25℃における粘度が例えば105〜109cpsで、平均分子
量が例えば104〜108であるものを好ましく用いることが
できる。特に当該粘度が106〜108cpsで、平均分子量が1
05〜107であるものが好ましい。当該粘度が過小もしく
は平均分子量が過小であるときには、耐久性、耐湿性が
低下する場合があり、一方当該粘度が過大もしくは平均
分子量が過大であるときには、均一な表面処理が困難と
なり、その結果摩擦帯電性が不安定となってカブリのあ
る不鮮明な画像となりやすく、また耐久性、耐湿性が低
下する場合がある。
(R31およびR32は、それぞれメチル基あるいはエチル基
等のアルキル基、フェニル基等の芳香族基、ポリエーテ
ル等を表す。) 上記D単位のR31およびR32は、メチル基もしくはフェ
ニル基であることが好ましく、特にメチル基であること
が好ましい。またシリコーンゴムを架橋構造のものとす
るために下記構造式で示されるD32単位と共に、下記構
造式で示されるD33単位を少量用いて共重合させること
が好ましい。
このようにシリコーンゴムを架橋構造のものとするこ
とにより、当該シリコーンゴムにより表面が処理された
無機微粒子は、その表面に硬くて強靭な皮膜を有するも
のとなり、そのため耐衝撃強度、耐湿性、離型性の優れ
たものとなる。
また、このようなシリコーンゴムは、分子鎖の末端も
しくは側鎖に水酸基を有していることが好ましく、この
水酸基の脱水縮合によって硬化が促進されると共に、水
酸基が無機微粒子の表面の官能基と反応して強固な化学
結合による皮膜の形成が可能となる。この硬化反応を促
進させるために公知の加硫剤を用いることができる。具
体的には、例えばベンゾイルパーオキサイド、ビス−2,
4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の有機過
酸化物を好ましく用いることができる。
前記アミノ変性シリコーン樹脂を得るために用いられ
るシリコーン樹脂は、下記構造式で示されるT41単位、D
41単位、D42単位、M41単位よりなるポリマーであり、し
かもシリコーンオイルと異なりT41単位を多量に含むポ
リマーである。
(R41,R42,R43,R44,R45,R46は、それぞれメチル基もし
くはエチル基等のアルキル基、フェニル基等の芳香族基
などの有機基を表す。) このようなシリコーン樹脂は、分岐が多くて架橋によ
り形成された細かい網目が非常に多く存在するため硬い
性質を有し、しかも上記T41単位は架橋構造とするため
に有効な単位であると共に、分子内において環状の構造
を形成するために有効な単位ともなるので、シリコーン
樹脂は強靭な性質を有すると共に柔軟な性質をも併せて
有するようになる。また、シリコーン樹脂には、シロキ
サン結合を形成せずに自由に存在するOH基を有するシラ
ノール基が相当程度残存するため、このシラノール基が
無機微粒子の表面に存在する官能基と反応して、あるい
は硬化の段階でシロキサン結合を形成するようになり、
その結果シリコーン樹脂が一層強靭な性質を有するもの
となる。
従って、このようなシリコーン樹脂により表面が処理
された無機微粒子は、その表面に強靭でしかも柔軟性の
ある皮膜を有するものとなり、そのため耐衝撃強度、耐
湿性、離型性の優れたものとなる。
上記の如きシリコーンワニスをアミノ変性シリコーン
ワニスとするためには、前記T21単位、D21単位、M21
位中に存在する一部のメチル基あるいはフェニル基をア
ミノ基を有する基に置換すればよい。また、シリコーン
ゴムをアミノ変性シリコーンゴムとするためには、前記
D31単位のR31およびR32の一部をアミノ基を有する基に
置換すればよい。また、シリコーン樹脂をアミノ変性シ
リコーン樹脂とするためには、前記T41単位、D41単位、
D42単位、M41単位中に存在する有機基(R41,R42,R43,R
44,R45,R46)の一部をアミノ基を有する基に置換すれば
よい。
斯かるアミノ基を有する基としては、例えば下記構造
式で示されるものを挙げることができる。
−CH2CH2−NH2 −CH2(CH2−NH2 −CH2(CH2−NHM(CH2−NH2 以上の如き窒素含有物質により処理される前の無機微
粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、
チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カ
ルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化ク
ロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニ
ウム、炭化ケイ素等の微粒子を挙げることができる。
そして無機微粒子としては特にシリカ微粒子を好まし
く用いることができる。シリカ微粒子は、Si−O−Si結
合を有する微粒子であり、乾式法および湿式法で製造さ
れたもののいずれであってもよいが、乾式法で製造され
たものが好ましく、特に、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成されたシリカ微粒子であることが好ま
しい。また、シリカ微粒子としては、二酸化ケイ素(シ
リカ)のほか、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸亜鉛、
ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩よりなる微粒子であっ
てもよいが、SiO2を85重量%以上含むものが好ましい。
無機微粒子の表面を上記の如き窒素含有物質により処
理する方法としては、公知の技術を用いることができ、
具体的には、例えば上記の如き窒素含有物質を溶剤に溶
解した溶液中に、無機微粒子を分散した後、濾別もしく
はスプレードライ法により溶剤を除去し、次いで加熱に
より硬化せしめる方法、あるいは流動化ベッド装置を用
いて、上記の如き窒素含有物質を溶剤に溶解した溶液を
無機微粒子にスプレー塗布し、次いで加熱乾燥させるこ
とにより溶剤を除去して皮膜を硬化させる方法、等を用
いることができる。
このようにして得られる上記の如き窒素含有物質によ
り表面が処理された正帯電性無機微粒子の粒径は、その
1次粒子(個々の単位粒子に分離した状態の粒子)の平
均粒径が、3mμ〜2μm、特に5mμ〜500mμの範囲内の
ものであることが好ましい。また、BET比表面積は、20
〜500m2/gであることが好ましい。当該平均粒径が過小
もしくは当該BET比表面積が過大のときには、例えばブ
レード方式のクリーニング装置を用いてクリーニングす
る際に無機微粒子がすり抜けやすくなりクリーニング不
良が発生する場合がある。一方、当該平均粒径が過大も
しくは当該BET比表面積が過小のときには、現像剤の流
動性が低下して現像性が悪化し、その結果画像濃度が低
下したり、画像ムラが発生する場合がある。
窒素含有物質により処理された無機微粒子は、トナー
に外部から添加混合されることにより当該トナー粒子の
表面に付着された状態で含有されることが好ましい。
窒素含有物質により処理された無機微粒子の含有割合
はトナーの0.1〜5重量%が好ましく、特に0.1〜2重量
%が好ましい。当該含有割合が過小のときには、現像剤
の流動性が低下する場合があり、その結果トナーの摩擦
帯電性が不良となって当該トナーに適正な帯電量の正電
荷を付与することが困難となり、カブリや画像ムラが発
生する場合がある。一方、当該含有割合が過大のときに
は、当該無機微粒子の一部がトナー粒子から遊離した状
態で存在する場合があり、その結果遊離した無機微粒子
がキャリア粒子に付着転移したり、あるいは現像器の内
壁、現像スリーブ、規制ブレード等に付着堆積し、結局
早期にトナーの摩擦帯電性が不良となって当該トナーに
適正な帯電量の正電荷を付与することが困難となり、カ
ブリや画像濃度の低下が発生する場合がある。
本発明において、二成分系現像剤を用いる場合には、
上記トナーおよび窒素含有物質により処理された無機微
粒子とともに、さらにキャリアを用いる。
斯かるキャリアとしては特に限定されないが、磁性体
粒子よりなる非被覆キャリア、磁性体粒子の表面を樹脂
により被覆してなる樹脂被覆キャリア、結着樹脂中に磁
性体粒子を分散含有させてなる磁性体分散型キャリア等
を用いることができる。
キャリアを構成する磁性体粒子としては、磁場によっ
てその方向に強く磁化する物質、例えば鉄、フェライ
ト、マグネタイトをはじめとする鉄、ニッケル、コバル
ト等の強磁性を示す金属もしくは合金またはこれらの元
素を含む化合物、強磁性元素を含まないが適当に熱処理
することによって強磁性を示すようになる合金、例えば
マンガン−銅−アルミニウムもしくはマンガン−銅−錫
等のホイスラー合金とよばれる種類の合金または二酸化
クロム等よりなる粒子を用いることができる。
ここで、フェライトとは、鉄を含有する磁性酸化物の
総称であり、MO・Fe2O3(Mは2価の金属)の化学式で
示されるスピネル型フェライトに限定されない。斯かる
フェライトは、含有金属成分の組成を変更することによ
り種々の磁気特性が得られることから、本発明において
好適に用いることができる。なかでも、マンガン−亜鉛
系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライトよりも電気
抵抗が高く優れた摩擦帯電能が発揮されることから銅−
亜鉛系フェライトが特に好ましい。また、フェライトは
酸化物であるため、その比重が鉄やニッケル等の金属よ
り小さくて軽量であり、そのためトナーとの混合、攪拌
が容易であり、トナー濃度の均一化、摩擦帯電量の均一
化を達成するうえで好適である。
樹脂被覆キャリアの被覆用樹脂あるいは磁性体分散型
キャリアの結着樹脂としては、例えばスチレン−アクリ
ル系共重合体、シリコーン系化合物、フッ素系樹脂等を
好適に用いることができる。
キャリアの平均粒径は、20〜200μmが好ましく、特
に40〜150μmが好ましい。当該平均粒径が過小のとき
にはキャリアが静電潜像に付着して定着画像を構成する
いわゆるキャリア付着現象が発生し、この結果画像が不
鮮明となる場合があり一方当該平均粒径が過大のときに
は画像アレが発生する場合がある。ここで、キャリアの
平均粒径(重量)とは、「マイクロトラック」(日機装
社製)を用いて測定された値をいう。
また、現像方法も特に限定されず、公知の種々の現像
方法を採用することができる。具体的には、 (1)現像剤の磁気ブラシを例えば現像領域の間隙より
層厚の大きい状態で現像剤搬送担体上に担持させ、この
磁気ブラシを現像領域に搬入させて当該磁気ブラシによ
り潜像を摺擦しながら磁気ブラシ中のトナー粒子あるい
は粒子群を潜像に付着させて現像を行う接触型磁気ブラ
シ法、 (2)現像剤の磁気ブラシを例えば現像領域の間隙より
層厚の小さい状態で現像剤搬送担体上に担持させ、この
磁気ブラシを現像領域に搬入させると共に当該現像領域
に例えば振動電界などを作用させてこれにより磁気ブラ
シ中のトナー粒子あるいは粒子群を飛翔させながら当該
トナー粒子あるいは粒子群を潜像に付着させて現像を行
う非接触磁気ブラシ法、 (3)カスケード法、 等の現像方法を採用して現像することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明
がこれらの実施例に限定されるものではない。
<ポリエステルの製造> 後記第1表に示すジカルボン酸およびジアルコール
を、温度計、ステンレススチール製攪拌器、ガラス製窒
素ガス導入管、および流下式コンデンサを備えた容量1
の4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマン
トルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガス
を導入してフラスコ内を不活性雰囲気に保った状態で昇
温し、次いで0.05gのジブチルスズオキシドを加えて温
度200℃に保って反応させた後、後記第1表に示す3価
以上の多価単量体を加え、さらに反応させることによ
り、各ポリエステルを得た。
各ポリエステルの酸価(AV)、水酸基価(OHV)、比O
HV/AVの値、軟化点Tsp、ガラス転移点Tgは後記第2表に
示した通りである。
<トナーの製造> 後記第3表に示すトナー材料を、混合、混練、冷却
後、ハンマーミルにより粗粉砕し、さらにジェットミル
により微粉砕し、次いで分級して、平均粒径が11.0μm
の各トナーを製造した。
<無機微粒子の製造> (1)無機微粒子1(本発明用) 平均粒径が12mμ、BET比表面積が200m2/gのシリカ微
粒子「アエロジル200」(日本アエロジル社製)100重量
部を高速回転ミキサーに入れ、次いでN−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM60
3」(信越化学工業社製)8重量部と、ヘキサメチルジ
シラザン「SZ6079」(トーレ・シリコーン社製)8重量
部とをヘキサン100重量部に溶解した処理液を、上記高
速回転ミキサーに滴下して加えて表面処理を行った後、
当該ミキサーの内容物をフラスコに移し、不活性ガス雰
囲気下において温度100〜150℃で攪拌しながら5時間に
わたり加熱することにより、溶剤であるヘキサンを除去
すると共に反応を進め、窒素含有物質により処理された
無機微粒子1を製造した。この無機微粒子1は、1次粒
子の平均粒径が12mμ、BET比表面積が190m2/gであっ
た。
(2)無機微粒子2(本発明用) 上記無機微粒子1の製造において、アミノ当量が350
0、25℃における粘度が1200cpsのアミノ変性シリコーン
オイル「SF8417」(トーレ・シリコーン社製)10重量部
と、ヘキサメチルジシラザン「SZ6079」(トーレ・シリ
コーン社製)8重量部とを用いたほかは同様に処理し
て、窒素含有物質により処理された無機微粒子2を製造
した。この無機微粒子2は、1次粒子の平均粒径が13m
μ、BET比表面積が180m2/gであった。
(3)無機微粒子3(本発明用) 上記無機微粒子1の製造において、平均粒径が16m
μ、BET比表面積が130m2/gのシリカ微粒子「アエロジル
130」(日本アエロジル社製)100重量部と、下記構造式
で示される構成単位を有するアミノ変性シリコーンワニ
ス20重量部をキシレン100重量部に溶解してなる処理液
とを用いたほかは同様に処理して、窒素含有物質により
処理された無機微粒子3を製造した。この無機微粒子3
は、1次粒子の平均粒径が16mμ、BET比表面積が92m2/g
であった。
(x,y,zは、それぞれ1以上の整数であり、x:y:z=1:4:
5である。) (4)無機微粒子4(本発明用) 上記無機微粒子1の製造において、平均粒径が7mμ、
BET比表面積が300m2/gのシリカ微粒子「アエロジル30
0」(日本アエロジル社製)100重量部と、下記構造式で
示される構成単位を有するアミノ変性シリコーンゴム25
重量部と過酸化ベンゾイル0.2重量部とをキシレン125重
量部に溶解してなる処理液とを用いたほかは同様に処理
して、窒素含有物質により処理された無機微粒子4を製
造した。この無機微粒子4は、1次粒子の平均粒径が7m
μ、BET比表面積が166m2/gであった。
(x,y,zは、それぞれ1以上の整数であり、x:y:z=7:1:
2である。) (5)無機微粒子5(本発明用) 構成単位として、下記D1単位、下記D2単位、下記AD1
単位、下記T1単位を有し、これらのモル比が4.5:0.5:1:
4であるアミノ変性シリコーン樹脂と、このアミノ変性
シリコーン樹脂に対して0.5重量%の過酸化ベンゾイル
とをキシレンに溶解して、処理液を調製した。
次に、シリカ微粒子「アエロジル300」(日本アエロ
ジル社製)をミキサーに入れ、このシリカ微粒子に対し
て、上記アミノ変性シリコーン樹脂が20重量%となるよ
うな割合の処理液を噴霧した後、これらをフラスコに入
れ、攪拌しながら温度120℃にて5時間にわたり溶剤で
あるキシレンを除去すると共にアミノ変性シリコーン樹
脂を硬化反応させ、窒素含有物質により処理された無機
微粒子5を製造した。この無機微粒子5は、1次粒子の
平均粒径が7mμ、BET比表面積が135m2/gであった。
(6)比較無機微粒子1 負帯電性のシリカ微粒子「アエロジルR−972」(日
本アエロジル社製)を比較無機微粒子1とする。
<キャリアの製造> (1)キャリア1 フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体「VT−
100」(共重合モル比=80:20、固有粘度=0.95dl/g、ダ
イキン工業社製)6gと、メタクリル酸メチル共重合体
「アクリペットMF」(三菱レイヨン社製)6gとを、アセ
トンとメチルエチルケトンとの混合溶媒(混合体積比=
1:1)500ml中に溶解して被覆液を調製した。流動化ベッ
ド装置を用いて、上記被覆液を球形の銅−亜鉛系フェラ
イト(日本鉄粉工業社製)よりなる磁性体粒子1kgに塗
布処理し、さらに200℃で5時間にわたり熱処理し、次
いで凝集物を篩分けして、厚さが約2μmの樹脂被覆層
を有してなるキャリア1を製造した。このキャリア1の
平均粒径は82μmであった。
(2)キャリア2 流動化ベッド装置を用いて、シリコーンワニス「SR−
2101」(トーレ・シリコーン社製)8重量部を球形の銅
−亜鉛系フェライト(日本鉄粉工業社製)よりなる磁性
体粒子100重量部に塗布処理し、さらに200℃で5時間に
わたり熱処理し、次いで凝集物を篩分けして、樹脂被覆
層を有してなるキャリア2を製造した。このキャリア2
の平均粒径は82μmであった。
(3)キャリア3 樹脂被覆層を有しない球形フェライト粒子「F−15
0」(日本鉄粉工業社製)をキャリア3とする。このキ
ャリア3の平均粒径は80μmであった。
実施例および比較例 各実施例および比較例においては、後記第4表に示す
組合せの無機微粒子、トナーおよびキャリアを用い、ま
ず、トナーに無機微粒子を添加してこれらをヘンシェル
ミキサーにより混合することにより、トナー粒子の表面
に無機微粒子を付着させて保持させ、さらに、これらに
キャリアをV型混合機により混合して各現像剤を製造し
た。
<実写テスト> 上記各現像剤を用い、負の静電潜像を形成するための
有機感光体を搭載した電子写真複写機「U−Bix 1550M
R」(コニカ(株)製)改造機により、常温常湿(温度2
0℃,相対湿度60%)の環境条件下において、連続して
5万回にわたり複写画像を形成する実写テストを行い、
下記の項目について評価した。
(1)カブリ 「サクラデンシトメーター」(コニカ(株)製)を用
いて、複写画像における白地(原稿濃度が0.0の白地に
対応する部分)の相対濃度を測定して判定した。なお、
白地反射濃度を0.0とした。評価は、相対濃度が0.01未
満の場合を「○」、0.01以上で0.03未満の場合を
「△」、0.03以上の場合を「×」とした。
(2)画像濃度 5万回後の複写画像について、「サクラデンシトメー
ター」(コニカ(株)製)を用いて、複写画像における
画像部の相対濃度の最高値を測定して判定した。実用レ
ベルは当該最高値が1.0以上である。
(3)トナー飛散 複写機内および複写画像を目視により観察し、トナー
飛散がほとんど認められず良好である場合を「○」、ト
ナー飛散が若干認められるが実用レベルにある場合を
「△」、トナー飛散が多く認められ実用的には問題のあ
る場合を「×」とした。
(4)転写紙先端の裏面汚れ 定着器を通過した転写紙の裏面の先端領域を目視によ
り観察して評価した。裏面汚れがほとんど認められず良
好である場合を「○」、裏面汚れが若干認められるが実
用レベルにある場合を「△」、裏面汚れが多く認められ
実用的には問題のある場合を「×」とした。
以上の結果を後記第5表に示す。
以上の実施例の結果からも理解されるように、本発明
の画像形成方法において用いられる静電像現像剤によれ
ば、トナー粒子の破壊に起因する微粉が発生せず、長期
間にわたり安定した摩擦帯電性が発揮されて、従って、
カブリがなくかつ画像濃度の高い画像を、トナー飛散お
よび転写紙先端の裏面汚れを伴わずに多数回にわたり安
定に形成することができる。
これに対して、比較現像剤1によれば、多数回にわた
り画像を形成すると、現像器内で受ける攪拌等の機械的
な外力によりトナー粒子が破壊されて微粉が発生し、こ
の微粉キャリア表面に付着してトナーとキャリアの摩擦
帯電性が低下し、トナー飛散、カブリが生じる。また、
比較現像剤2によれば、負帯電性のシリカ微粒子を用い
ているため、負帯電性の強いフッ素系樹脂被覆キャリア
を用いてもトナーの摩擦帯電性の立上がりが悪く、多数
回にわたり画像を形成すると、トナー飛散が生じ、また
キャリア表面状態の多少の変化でも摩擦帯電性が不安定
となり、カブリが生じる。
〔発明の効果〕
本発明の画像形成方法によれば、用いられる静電像現
像剤において、特定のポリエステルをトナーの結着樹脂
として用いるので、トナーの受ける機械的ストレスが大
きい場合にも、トナー粒子の破壊の破壊を有効に防止す
ることができる。従って、窒素含有物質により処理され
た無機微粒子による特性が十分に発揮されて長期間にわ
たり安定した摩擦帯電性が発揮され、トナー飛散や転写
紙先端の裏面汚れを伴わずに、カブリがなくて画像濃度
の高い良好な画像を形成することができる。そして、ト
ナーの結着樹脂であるポリエステルのOHV/AVの値が0.1
〜5.0であることにより、上記の効果が確実に得られる
と共に、トナーの粉体としての保存性が向上する。
また、成分における3価以上の多価単量体として、
特にベンゼントリカルボン酸類を用いることにより、ト
ナーにさらに安定した摩擦帯電性を付与することがで
き、しかも定着性、耐ホットオフセット性が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 雅文 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (72)発明者 矢島 俊子 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−176054(JP,A) 特開 昭58−14144(JP,A) 特開 昭58−11952(JP,A) 特開 昭58−7647(JP,A) 特開 昭59−128558(JP,A) 特開 昭62−129862(JP,A) 特開 昭62−8164(JP,A) 特開 昭61−284771(JP,A) 特開 昭62−195677(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーと、窒素含有物質により処理された
    無機微粒子とを有してなる静電像現像剤により、有機感
    光体に形成された負の静電潜像を現像する工程を含む画
    像形成方法において、 前記トナーが、下記成分〜を含む単量体組成物を縮
    重合反応させて得られる、酸価(AV)に対する水酸基価
    (OHV)の比OHV/AVの値が1.0〜5.0であり、かつガラス
    転移点が50〜70℃のポリエステルを結着樹脂として含有
    してなることを特徴とする画像形成方法。 成分;単量体組成物全体の1〜30モル%の3価以上の
    多価単量体 成分;芳香族ジカルボン酸 成分;脂肪族ジアルコール
  2. 【請求項2】成分における3価以上の多価単量体がベ
    ンゼントリカルボン酸類であることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成方法。
JP63048675A 1988-03-03 1988-03-03 画像形成方法 Expired - Lifetime JP2636304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63048675A JP2636304B2 (ja) 1988-03-03 1988-03-03 画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63048675A JP2636304B2 (ja) 1988-03-03 1988-03-03 画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01223469A JPH01223469A (ja) 1989-09-06
JP2636304B2 true JP2636304B2 (ja) 1997-07-30

Family

ID=12809896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63048675A Expired - Lifetime JP2636304B2 (ja) 1988-03-03 1988-03-03 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2636304B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2748179B2 (ja) * 1990-06-15 1998-05-06 キヤノン株式会社 静電荷像現像用負帯電性磁性トナー
JP4512872B2 (ja) * 2000-03-31 2010-07-28 日本アエロジル株式会社 表面改質シリカ微粉末とその製造方法
JP4010213B2 (ja) * 2002-09-19 2007-11-21 富士ゼロックス株式会社 静電荷像乾式トナー組成物、静電潜像現像用現像剤及び画像形成方法
JP4775421B2 (ja) * 2008-08-26 2011-09-21 富士ゼロックス株式会社 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、画像形成方法および画像形成装置
JP5390984B2 (ja) * 2009-08-10 2014-01-15 花王株式会社 電子写真用トナー

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5811952A (ja) * 1981-06-19 1983-01-22 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 熱ローラ定着用静電荷像現像用トナー
JPS587647A (ja) * 1981-07-08 1983-01-17 Canon Inc 高周波加熱定着用現像粉
JPS5814144A (ja) * 1981-07-20 1983-01-26 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 静電荷像現像剤
JPS59128558A (ja) * 1983-01-14 1984-07-24 Hitachi Chem Co Ltd 電子写真現像剤用トナ−
JPS60176054A (ja) * 1984-02-22 1985-09-10 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 静電荷像現像剤
JPS61284771A (ja) * 1985-06-10 1986-12-15 Canon Inc 画像形成法
JPS628164A (ja) * 1985-07-05 1987-01-16 Konishiroku Photo Ind Co Ltd トナ−
JPS62129862A (ja) * 1985-11-30 1987-06-12 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 静電像現像用正帯電性現像剤
JPS62195677A (ja) * 1986-02-21 1987-08-28 Kao Corp 電子写真用現像剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01223469A (ja) 1989-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4181547B2 (ja) 電子写真用キャリア
JPH063856A (ja) 静電荷像現像用負帯電性トナー
JP2976078B2 (ja) 静電荷像現像剤組成物
JP2636304B2 (ja) 画像形成方法
JPH0450859A (ja) 静電像現像用トナー
JP2003270853A (ja) 電子写真用トナー
JP2004053705A (ja) 電子写真用トナー
JPH07104609B2 (ja) 画像形成方法
JP2636300B2 (ja) 画像形成方法
JPS62299859A (ja) 静電像現像用トナ−およびそれを用いる画像形成方法
JPH01295269A (ja) 静電像現像剤
JP2636303B2 (ja) 静電像現像剤
JP2952484B2 (ja) 静電像現像剤
JPS63128358A (ja) 熱ロ−ラ定着用カプセルトナ−
JPH04188155A (ja) 静電像現像用トナー
JPH0627728A (ja) 現像剤およびその製造方法
JPH0511495A (ja) 静電像現像剤
JPH09146295A (ja) 現像方法及び電子写真用トナー
JPH0453431B2 (ja)
JPH02140758A (ja) 静電像現像剤
JPH0627729A (ja) 現像剤およびその製造方法
JPH06186777A (ja) 静電荷現像用正帯電性赤色現像剤
JPH02285362A (ja) 静電像現像剤
JPH03107866A (ja) 画像形成方法
JPH0627730A (ja) 現像剤およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term