JP2620409B2 - 密閉形スクロール圧縮機 - Google Patents

密閉形スクロール圧縮機

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、冷媒圧縮機、空気圧縮機、ヘリウム圧縮機
等に用いられる密閉形・給油式スクロール圧縮機に係
り、特に圧縮ガスと油の混合物から、油を効率良く分離
するために好適な密閉形・給油式スクロール圧縮機に関
する。
[従来の技術] 密閉形・給油式スクロール圧縮機において、圧縮ガス
と油の混合物から油を分離する従来技術としては、例え
ば特開昭62-203992号公報に開示された油分離方式があ
る。上記従来技術では電動機周辺でのガス中からの油分
離性能を高めるため、電動機室を形成するケーシング内
壁面に金網を内張りする構造を開示している。他方、近
年では、特に空調機などの容量制御幅を広めるため、圧
縮機の高速化を達成し、しかも圧縮機の小形化を図ろう
とする要求が高まっている。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来技術では電動機室での油分離性能は改善され
るものの、圧縮機の高速化とともに小形化がされると、
例えば、圧縮機の回転数が10000rpm前後と高い回転数に
なると、ガスの流れ速度が上昇し、密閉容器内での油の
吹き上げ作用などが助長され、圧縮機から機外に流出す
る油の量が増大する。すなわち圧縮機の高速化・小形化
の条件においては、電動機室での油分離性能が限界に達
しており、電動機室での油分離の改善だけではチャンバ
(密閉容器)全体としての油分離効率が依然として低い
という問題がある。
密閉容器内での油の分離効率が悪くなると、圧縮機か
ら機外へ流出する油の量が増え、特に高速時において
は、密閉容器の底部での油面をある一定の位置に保持す
ることが困難となる。密閉容器の底部での油面をある一
定に位置に保持できなくなると、軸受などへの給油が困
難となり、圧縮機の信頼性が低下する問題がある。
本発明の目的は、小形で高速運転化されても圧縮機全
体の油分離性能を高めることができて、圧縮機からの油
吐出量を大幅に低減できる密閉形・給油式スクロール圧
縮機の構造を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、密閉形・給油式
スクロール圧縮機において、固定スクロール上方の吐出
室空間を形成する密閉容器上蓋と吐出口を有する固定ス
クロール部材の鏡板との軸方向距離を或る一定値以上に
確保する事によって、吐出室の奥行きを深くしたもので
あり、具体的には、吐出室を形成する密閉容器上ふたと
固定スクロールの鏡板との間の軸方向寸法を密閉容器で
形成されるチャンバの内径の0.25倍以上とするように上
記吐出室高さを設定するとともに、固定スクロールの中
央部の吐出口から吐出室内に流出するガスの流れを吐出
室の側壁部に向けるガス流方向変更体を吐出口の直近上
方に対向して固定スクロールの鏡板部に設置し、吐出室
の容積Vdoが比率Vdo(Vdo=Vdo/(Vth・N)、但
し、Vdo:吐出室の空間が占める容積(cm3)、Vth:圧縮
機の行程容積(cm3/rev)N:定格回転数(Hz)であ
る。)として約0.2以上に設定したことを特徴とするも
のである。
[作用] 固定スクロール部材の中央部の吐出口から上方に吐出
室内に流出したガスと油は、吐出室の高さがチャンバ内
径の0.25倍以上と大きくて奥行きが深く、吐出室空間が
充分に広いことから、上昇流における速度が大幅に減少
し、したがって上蓋と上昇ガス流との衝突速度は非常に
小さくなり、その際ガス中に含まれている油は噴霧化す
ることがなく液状の状態で吐出室下部に溜るようにな
る。この油は次いで連通路を経て下の電動機室、更には
底部油溜りに戻る。このように、吐出室内での油分離性
能を改善することができ、このことが密閉容器自体の油
分離効率に大きな効果をもたらす。他方、従来例では、
吐出室高さがチャンバ内径の約0.1倍(具体的には0.10
〜0.15倍)であって固定スクロール部材の鏡板部と上蓋
とは近接した位置関係となっているため、吐出口より流
出するガス速度が毎秒二十数メートルと非常に速い状態
で上蓋の内面にガスが衝突することになり、ガス中に混
合している油が容易に細分化、噴霧化することになり、
吐出室における油の分離効率が悪い。上記作用を実験的
に本発明者は突き止めた。
更に、固定スクロール部材の鏡板部に前述のガス流方
向変更体を設けることによって、前記した上蓋とガスと
の衝突作用をより回避できること、またガス流を水平方
向としてガスの流れをほぼ四方に分散させることによ
り、ガス速度をさらに大きく低下せしめることができ
る。
また上記作用の結果、高速運転時では吐出室での圧力
脈動が低下し、そのため圧縮機の圧力脈動に起因した騒
音低減の効果が派生する。また、ガス流方向変更体を吐
出孔と近接した位置関係とすることにより、ガス中に混
合している油を強制的に吐出室の下位の空間を押しとど
めることができ、次にガスの上昇流を生起する効果と相
まって、該吐出室でのガス中に混合している油の細分化
・噴霧化を極力抑えることができる。
[実施例] 第1図は本発明の1実施例を示すもので、吐出室1aの
空間を従来機よりも縦長に確保した密閉形・給油式スク
ロール圧縮機の全体構造を示す縦断面図である。密閉容
器1の上蓋2aは、薄板材を深絞り加工して、軸方向寸法
を従来機に比べて長く設定している。なお、比較のため
従来機の密閉容器の上蓋を第1図中に破線で示してあ
る。第1図に示すように、本実施例では、吐出室1aを形
成する上蓋2aと固定スクロール部材5の鏡板5aとの間の
軸方向寸法ldを長く設定して、吐出室1aの空間を奥行き
のある比較的縦長の空間としたことを特徴としている。
上記の密閉形・給油式スクロール圧縮機について全体
的に説明する。
第1図において、密閉容器1内の上方に圧縮機部100
が、下方に電動機部3が収納されている。そして、密閉
容器1内は比較的縦長で奥行きのある上部室(吐出室)
1aと電動機室1b,1cとに区画されている。
圧縮機部100は固定スクロール部材5と旋回スクロー
ル部材6を互いに噛合せ圧縮室(密閉空間)7を形成し
ている。固定スクロール部材5は、円板状の鏡板5aと、
これに直立しインボリュート曲線あるいはこれに近似の
曲線に形成されたラップ5bとからなり、その中心部に吐
出口10、外周部に吸入口16を備えている。旋回スクロー
ル部材6は円板状の鏡板6aと、これに直立し、固定スク
ロールのラップ5bと同一形状に形成されたラップ6bと、
鏡板6aの反ラップ面に形成されたボス6cとからなってい
る。フレーム11は中央部に主軸受部40および9を有し、
この主軸受部に回転軸14が支承され、回転軸先端の偏心
軸14aは、上記ボス6cに旋回運動が可能なように挿入さ
れている。
フレーム11には固定スクロール部材5がその外周部に
おいて副数本のボルトによって固定され、旋回スクロー
ル部材6とフレーム11との間に介装されたオルダムリン
グおよびオルダムキーよりなるオルダム機構12によっ
て、旋回スクロール部材6は固定スクロール部材5に対
して、自転しないで旋回運動をするようになっている。
回転軸14の下部は、電動機ロータ3bに固定された電動機
軸14bと一体になっており、電動機ロータ3bと直結して
いる。固定スクロール部材5の吸入口16には密閉容器1
の上蓋2aを貫通して垂直方向の吸入管17が接続されてい
る。吐出口10が開口している上部室(吐出室)1aは、密
閉容器1の胴体部2bに密着された固定スクロール部材5
およびフレーム11の外周部に設けた溝によって形成され
ている連通路18を介して、上部電動機室1bと連通してい
る。この上部電動機室1bは電動機ステータ3aと密閉容器
1の胴体部2bとの間の通路19を介して下部電動機室1cに
連通している。また上部電動機室1bは密閉容器1を貫通
する吐出管20に連通している。22は密閉容器底部の油溜
りを示す。尚図中実線矢印は冷媒ガスの流れ方向、破線
矢印は油の流れ方向を示す。
上記密閉容器1は深絞り加工された上蓋2a、胴体部2
b、下蓋2cで形成されている。該容器1は足部2eと一体
化している。上部主軸受部40には、油膜切れに対しては
信頼性の高いころがり軸受を用いている。本実施例で
は、固定スクロール部材には鋳鉄、旋回スクロール部材
にはアルミ合金を用いている。
旋回スクロール部材6の背面とフレーム11とで囲まれ
た空間41(これを「背圧室」と称する)には、旋回、固
定の両スクロール部材で形成される複数の密閉空間7内
のガス圧によるスラスト方向のガス力(この力は、旋回
スクロール部材6を下方に押し下げようとする離反力と
なる。)に対抗するため吸入圧力(低圧側圧力)Psと吐
出圧力Pdとの中間の圧力が導入される。この中間圧力の
導入は、旋回スクロール部材6の鏡板6aに細孔6eを設
け、この細孔6eを介して、旋回、固定両スクロール部材
で形成される密閉空間7内部のガスを背圧室41に導くこ
とにより行われ、背圧室41に導入されたこの中間圧力Pm
は旋回スクロールの背面に作用して上記離反力と対抗す
る押付力を発生する。この中間圧力のかけ方は特開昭53
-119412号及び特開昭55-37520号等にて開示されている
ので詳細な説明を省略する。
潤滑油は密閉容器1の下部に油溜り22として溜められ
る。主軸14上部には偏心軸部14aを備え、該偏心部14aは
旋回スクロール部材6のボス6c内に設けた旋回軸受39と
係合している。主軸14には、各軸受への給油を行うため
の中心縦孔13が主軸下端から主軸の上端面まで形成され
ている。13aは主軸下端と底部の油溜り22を連ねる揚油
管である。偏心軸部14aの下部には、旋回スクロールボ
ス部6cの先端面と対向せる主軸受40の上部にバランスウ
エイト8が、主軸14と係合し一体化して形成されてい
る。潤滑油溜り22内に浸漬された揚油管13aの下端には
高圧の吐出圧力Pdが作用しており、他方、下流となる旋
回軸受39及び上部主軸受40のまわりは、中間圧力Pmの雰
囲気にあるため、(Pd-Pm)の圧力差によって、容器底
部の潤滑油溜り22の油は中心縦孔13内を上昇する。この
ように、各軸受部への給油は、中心孔給油による差圧給
油法によって行っている。
中心縦孔13内を上昇した潤滑油は、下部主軸受9及び
上部主軸受40へ給油されるとともに偏心部14aの上部空
間(旋回スクロールボス部6cの底面と偏心軸部14aの上
端面との隙間の部分)を介して旋回軸受部39に給油され
る。軸受部39、40に給油されて油は、背圧室41に入る。
背圧室41に流入した油は冷媒ガスと混合し、背圧孔6eを
介して圧縮室7に流出する。圧縮室7に至った油は、冷
媒ガスとともに加圧され、吐出口10から固定スクロール
5上方の吐出室1aに至る。ここでガス中の油は効率よく
分離され、油の層と冷媒ガスの二相の状態で連通路18に
移動し、そしてさらに電動機室1bへと移動する。この電
動機室で冷媒ガス中の油はガスから分離され、分離され
た油は油溜り22に落下し、再び各軸受部や摺動部に供給
される。
第2図はラップ側から見た固定スクロール部材5の平
面図、第3図はフレーム11の側断面図、第4図はフレー
ム11の下面図を示す。吐出室1aと電動機室1bとをつなぐ
連通路18は固定スクロール部材5およびフレーム11の外
周縁に三個所設けた溝として形成されている。これは、
この連通路を流下する油とガスの落下速度を極力低下さ
せるためである。
上述した実施例は吐出室1aの高さld(第1図参照)を
従来よりも高くすること(つまり、吐出室の奥行きを深
くすること)により、吐出室1aでのガスからの油の分離
性能を向上させたものである。
次に、第1図に示した実施例において、更に、固定ス
クロール部材5の中央部の吐出口10より流出するガスの
流れを吐出室1aの側壁部47の方へ向けるようなガス流方
向変更板を吐出口10に対向して固定スクロール鏡板5aに
付設してなる幾つかの実施例を第5図〜第8図に示す。
第5図およびその固定スクロールの上面図である第6図
で示した実施例では、ガス流方向変更板52は、吐出口10
から出たガス流を、吐出室1aと電動機室1bとの連通路18
とは反対の方向へ向ける様な取付方向になっている。第
7図には、吐出口10からのガス流を上記の連通路18の方
へ向ける様な取付方向に取付けたガス流方向変更板55、
又は、吐出口10からのガス流を上記連通路18の方に対し
て横方向の方へ向ける様な取付方向に取付けたガス流方
向変更板54(鎖線で示す)を備えた実施例を示す。52a,
54a,55a等はガス流方向変更板を固定スクロール鏡板に
固定する止めボルトである。なお、5jは固定スクロール
鏡板の土手部、5pは土手部5jを切欠いた油通路である。
これら実施例によれば、吐出口10から吐出したガスから
の油の分離効率がより向上する。実験的には、第5図お
よび第6図に示した実施例がチャンバ自体としての油分
離効率が最も高いことを突きとめている。
第9図は、ガス流方向変更板機能と逆止弁機能の両方
の機能を備えた手段58を固定スクロールの鏡板部5aに付
けた実施例である。該手段58の本体部58cは逆止弁たる
リード弁56を支えるリテーナ作用(受け部)の機能と、
吐出孔10から上方に吐出するガス流を方向変換するガス
流方向変換板としての機能をもっている。リード弁56は
上下方向に2〜3mm前後振れることになる。それ位の弁
リフト量でも、ガス流の方向変更機能を充分果たせる。
むしろ、その程度の間隔の方が油を強制的に吐出室1aの
下位空間に押しとどめる効果があり、油分離作用の面で
好ましい。
ここで、第10図を用いて、前記各実施例でのチャンバ
(密閉容器)1内の油とガスの流れについて説明する。
前記吐出室1a内に吐き出された圧縮ガスと油の混合物
は、吐出室1aを形成している密閉容器1の胴体2bの上部
内周および上蓋2aの側壁面に衝突し、流れ方向を変換せ
しめられる第1段目の油分離作用で圧縮ガスと油とに分
離される。前記吐出室1aの油分離作用により圧縮ガスか
ら分離された油は、第10図に示すように、吐出室1aの下
部の固定スクロール5の上面の周面5c上に集まり、油の
層28aを形成する。そして、前記吐出室1aで分離された
圧縮ガスと油28aおよび未分離の圧縮ガスと油の混合物
は、前記スクロール圧縮機の固定スクロール鏡板5aおよ
びフレーム11の外縁部に位相を合わせかつ同じ大きさに
形成された連通路18を通って、第1図、第2図および第
10図に示すように、下向きに流れ、電動機室1bに流下す
る。第10図中、28bは、この下向きにガスと共に流れる
油滴を示す。
第11図と第12図はこれまで説明した密閉容器内での油
分離作用を表現した説明図である。ここで、油吐出量は
吐出管20から流出する油の量を冷媒ガスの循環量との重
量比率で表したものである。第11図の横軸は次式に示す
吐出高さld(無次元値)であらわしている。
ここで、 ld:吐出室高さ(第1図参照) D :チャンバ(密閉容器1)の内径 従来のスクロール圧縮機ではldは0.1位である。こ
れに対し、本発明では実用的には、吐出室を形成する上
蓋2aと固定スクロール鏡板5a上面との間の軸方向距離
(吐出室高さ)ldとチャンバ内径Dとの比率ldが0.25
より大きい値になるように設定する。
第11図からld=0.25から急激に油分離作用が向上し
ていることが分かる。このように吐出室の空間として比
較的奥行きのある空間とすることが油分離性の上で好ま
しい。
ld寸法を従来より長くすると、吐出室1aの体積も大き
くなる。第12図は、吐出室1aの体積VdOの大きさを油分
離の観点から表現した説明図である。横軸は吐出室の容
積VdOを次式に示す比率VdO としてあらわしている。
VdO =VdO/(Vth・N) ……(2) ここで、 VdO:吐出室1aの空間が占める容積(cm3) Vth:圧縮機の行程容積(cm3/rev) N :定格回転数(Hz) 上記吐出室の比率VdO は、実用的には0.15〜0.2前後
より大きい値の方が好適である。このように、吐出室の
高さ寸法ld、ひいては吐出室の容積の大きさに油分離性
能が顕著に影響を受けることを実験的につきとめた。
第13図は、本発明を適用したチャンバの構成手段に関
する例を示したものである。第13図はケーシング胴体部
2bを共通部分として、上蓋2aの軸方向寸法をL2、L3の如
く変更することによって、上蓋2aと固定スクロール鏡板
5a上面との間の距離をld1、ld2の如く変更するものであ
る。上蓋2aのみを変えるだけで、接合部2nは同じ位置と
なり、組立治具などの大幅な変更は必要なくなる。
なお、第14図は、密閉容器を形成しているケーシング
胴体部2bを共通部分とし、上蓋2aと下蓋2cの軸方向寸法
をL2、L3、L4、L5の如く変更して、圧縮機容量に応じて
密閉容器の全長を変化させたチャンバ構造を示した実施
例である。なお、L4、L5の寸法変更は、底チャンバ部で
の貯油量を圧縮機容量あるいは、冷凍サイクル全体の油
だまり作用(冷媒配管長さなどに関わるもの)を考慮し
て決められるものである。この様に長さを任意に変える
ことができるチャンバ構成とすることにより、圧縮機の
各種用途への使い勝手がよくなるという利点がある。
第15図は、低圧チャンバ構造でのスクロール圧縮機の
本発明の実施例を示す。吸入管77から吸入まれた冷媒ガ
スはフレーム11より下方のモータ3を内蔵した低圧室80
に至り、スクロール圧縮要素部5、6に移動する。ここ
で冷媒は潤滑油の一部と混合し、吐出孔10より吐出室81
へ流出し、ガス流方向変更板82の作用により、冷媒ガス
は四方に分散し、ガス中の油はほとんど分離される。油
を分離した冷媒ガスは吐出管78を介して外部に導かれ
る。分離された油は上部室81の油貯め部72から低圧室80
へ細管73を介して入り容器底部に戻ることになる。
第16図から第21図は、吐出室での油分離作用を向上さ
せる他の実施例である。第17図はその固定スクロールを
上から見た図である。第16図に示す実施例は、固定スク
ロールの鏡板の中央部吐出口10の直近の上方位置(数mm
の間隔)に円板状の平板66を設置したものである。なお
固定スクロール中央部にある吐出孔10は、末広がりの孔
形状とし、上記平板とのガスの衝突速度を大幅に低下さ
せるようにしている。このように、平板に衝突したガス
と油は、径方向に四方に広がるとともに強制的に固定ス
クロールの上方部に流れることになる。比較的重い油滴
は固定スクロール上面の油貯め部5lから土手部5jに設け
た複数の通路5pを介して固定スクロール5の外縁部5cに
至ることになる。一方、四方に広がった冷媒ガスは土手
部5jと平板66の間を抜けるように上昇流となって、ひい
てはチャンバ側壁に沿った周方向に流れを呈し、連通路
18に至ることになる。なお、平板66は、ノックピン66a
により固定スクロール鏡板と結合されている。
第18図とその固定スクロールを上から見た第19図で示
される実施例は、固定スクロール5の吐出口10の上方部
に連通路18と反対方向に開口部62cを備えたガス流路変
更体62を設けた実施例である。該変更体62の高さも、固
定スクロール5の土手部5jの高さに近い比較的低い寸法
に設定されている。これにより、第16図と同様に油の流
れる位置(高さ)を強制的に低く設定せしめ、油が吐出
室内に浮遊することを防止することができる。なお第19
図に示すように土手部5jに設けた油通路5pを第17図に示
した場合よりも多く設定しており、これにより、油の移
動をスムースにならしめている。しかしながら、土手部
の油通路の数は前記の他の各実施例と同じ程度であって
もよいし、また、前記の他の各実施例においても土手部
の油通路の数は第19図と同程度に多くしてもよい。
第20図は、吐出孔10より吐出されるガス速度を上蓋2a
と一体化された円錐体61により低下させる様にした実施
例である。該円錐体61の先端部は、吐出孔10の直上に位
置し、これによりガスの流れを径方向に分散し、四方に
広げることが可能となる。このように第20図では上蓋2a
とガスとの衝突する角度を従来の90度方向からより傾斜
した角度とすることにより、ガスと壁との衝突作用の緩
和化が図れるものである。
第21図は、第20図に対して吐出孔10の形状を末広がり
の形状とした実施例である。この構造により、吐出孔10
から吐出されるガス速度を大きく低減するとともに、吐
出室1aの径方向へ分散するガスの速度もより緩和化され
ることになる。固定スクロール中央部に設けた末広がり
形状の吐出孔10の孔径比(最大孔径/最小孔径の値)と
しては2前後が適正であろう。
以上の本発明の各実施例は、いずれも吐出口から吐出
される冷媒ガスと油との混合体の噴流を効果的に広げて
油のガスからの分離性能を高める作用を有するものであ
る。また、吐出室での分離された油と吐出室内でのガス
流では結果的には別流路、別の流れ様相を呈するもので
ある。
[発明の効果] 本発明によれば、次の効果がある。
(1)密閉容器自体での油分離性能が改善されるので、
圧縮機が高速運転されても、常にチャンバ底部に油を確
保することが可能となり、圧縮機の信頼性が高まる。
(2)圧縮機の外径を小さくすることができる密閉チャ
ンバ構造としているので、圧縮機の容量(馬力)を等し
くして比較した場合、圧縮機の小形化・軽量化が可能と
なる。また製品の低コスト化にも有利となる。
(3)所定の吐出室高さを得るために、更には圧縮機容
量に応じた密閉容器の長さを得るために、密閉容器の胴
体部は共用部品とし、上蓋の深さ、更には下蓋の深さの
み調整するチャンバ構造としたことにより、組立性向上
を含めて製造コストが安くできるという効果がある。
(4)吐出室空間の拡大化および上蓋とガス流との衝突
作用の回避により、高速運転時における吐出室での圧力
脈動の低減効果と共に、騒音低減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例に係るもので、第1図は
1実施例の圧縮機全体を示す断面図、第2図は固定スク
ロール部材のラップ側から見た平面図、第3図はフレー
ムの断面図、第4図はフレームの下面図、第5図、第6
図は夫々他の1実施例の要部断面図および固定スクロー
ルを上から見た平面図、第7図、第8図は夫々更に他の
実施例の固定スクロールを上から見た平面図および固定
スクロール断面図、第9図はリード弁付きガス流方向変
更板を設けた実施例の固定スクロール断面図、第10図は
油分離作用の説明図、第11図、第12図は作用効果の説明
グラフ、第13図、第14図は密閉容器の構造を示す図、第
15図は低圧チャンバ構造のスクロール圧縮機での実施例
を示す図、第16図、第17図は夫々更に他の1実施例の要
部断面図および固定スクロール上面を示す図、第18図、
第19図は更に他の1実施例の要部断面図および固定スク
ロール上面を示す図、第20図、第21図は他の夫々異なる
実施例の要部断面図である。 1……密閉容器、1a……吐出室 1b……電動機室、2a……上蓋 2b……胴体部、2c……下蓋 5……固定スクロール部材 6……旋回スクロール部材 52、54、55、56……ガス流方向変更板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尼田 敦士 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所清水工場内 (56)参考文献 特開 昭63−192984(JP,A) 特開 昭59−192890(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器内に、スクロール圧縮機部と電動
    機を回転駆動軸を介して連設して収納するとともに、密
    閉容器室をフレームにて上下室に区画し、前記スクロー
    ル圧縮機部は、円盤状鏡板に渦巻状のラップを直立する
    固定スクロール及び旋回スクロールを、ラップを内側に
    してかみ合わせ、固定スクロールには中央部に開口する
    吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、旋回スクロー
    ルを回転駆動軸に連設する偏心軸部に係合する構成とさ
    れ、旋回スクロールを自転することなく固定スクロール
    に対し旋回運動させることにより、両スクロールにて形
    成される圧縮空間を中心に移動させ容積を減少して吸入
    口より吸入されたガスを圧縮し、吐出口より圧縮ガスを
    上部容器室の吐出室に吐出し、電動機室と吐出室を連通
    する連通路を介して下部容器室の電動機室に導き、さら
    に吐出管を介し器外に吐出する密閉形スクロール圧縮機
    において、 前記吐出室を形成する密閉容器上ふたと固定スクロール
    の鏡板との間の軸方向寸法を密閉容器で形成されるチャ
    ンバの内径の0.25倍以上とするように上記吐出室高さを
    設定するとともに、固定スクロールの中央部の吐出口か
    ら吐出室内に流出するガスの流れを吐出室の側壁部に向
    けるガス流方向変更体を吐出口の直近上方に対向して固
    定スクロールの鏡板部に設置し、吐出室の容積Vdoが下
    式に示す比率Vdoとして約0.2以上に設定したことを特
    徴とする密閉形スクロール圧縮機。 ここで、Vdo=Vdo/(Vth・N) Vdo:吐出室の空間が占める容積(cm3) Vth:圧縮機の行程容積(cm3/rev) N :定格回転数(Hz)
  2. 【請求項2】上ふたとケーシング胴体部との溶接接合部
    (2n)が、固定スクロールの鏡板上端面(5j)より下方
    位置に設定されていることを特徴とする請求項1記載の
    密閉形スクロール圧縮機。
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