JP2606909B2 - 負圧倍力装置 - Google Patents

負圧倍力装置

Info

Publication number
JP2606909B2
JP2606909B2 JP63295510A JP29551088A JP2606909B2 JP 2606909 B2 JP2606909 B2 JP 2606909B2 JP 63295510 A JP63295510 A JP 63295510A JP 29551088 A JP29551088 A JP 29551088A JP 2606909 B2 JP2606909 B2 JP 2606909B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve body
valve
pressure chamber
negative pressure
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63295510A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02141358A (ja
Inventor
真太郎 宇山
Original Assignee
自動車機器株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 自動車機器株式会社 filed Critical 自動車機器株式会社
Priority to JP63295510A priority Critical patent/JP2606909B2/ja
Publication of JPH02141358A publication Critical patent/JPH02141358A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2606909B2 publication Critical patent/JP2606909B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ブレーキ倍力装置等に用いられる負圧倍力
装置に関し、特に、リアクションディスクを備えている
負圧倍力装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、負圧を用いたブレーキ倍力装置においては、作
動時に制御力の大きさを運転者に感知させるためにブレ
ーキ反力を反力手段によりブレーキペダルに伝えるよう
にしている。
このような反力手段の一つとして、実開昭57−70964
号公報等に示されているような弾性部材からなるリアク
ションディスクが知られている。
このリアクションディスクは、ブレーキ倍力装置のバ
ルブボディの前端に形成されている凹嵌部に配設されて
いる。そして、このリアクションディスクの前面には出
力軸の後端が当接されているとともに、リアクションデ
ィスクの後面には入力軸に連結されている弁プランジャ
の前端が対向するようにされている。
負圧倍力装置が作動して出力軸によってブレーキマス
タシリンダが作動されると、その反力が出力軸を介して
リアクションディスクに伝えられる。このため、リアク
ションディスクはその反力の大きさに応じて弾性的に変
形するとともにその弾力により反力を弁プランジャに伝
え、弁プランジャはこれに連結されている入力軸を介し
てブレーキペダルに反力を伝えるようになっている。こ
うして、運転者は制御力の大きさを感知することができ
るようになる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このようなリアクションディスクを備えた
負圧倍力装置においては、反力が出力軸からリアクショ
ンディスクを介して弁プランジャに伝えるようにするた
めに、リアクションディスクが配設されている凹嵌部は
弁プランジャ側に連通せざるを得ない構造となってい
る。
しかしながら、凹嵌部が弁プランジャ側に連通するよ
うな構造としたのでは、ブレーキ倍力装置の作動時に大
気が弁プランジャ側から凹嵌部に侵入してリアクション
ディスクの後面に作用するようになる。このように、リ
アクションディスクの後面に大気が作用すると、リアク
ションディスクの前面には定圧室の負圧が作用している
ので、リアクションディスクの前面と後面との間に圧力
差が生じ、リアクションディスクには前方へ向かう力が
加えられる。しかるに、作動のごく初期にはまだ制動力
が発生していなく、制動反力が出力軸を介してリアクシ
ョンディスクに伝えられないので、リアクションディス
クはこの力によって前方に若干移動してしまう。このた
め、リアクションディスクの後面が凹嵌部の底面から若
干浮き上がり、大気がこのリアクションディスク後面と
凹嵌部の底面との間の微小間隙を通って常時負圧が保持
されている定圧室に侵入するようになる。この結果、負
圧倍力装置の出力が損失してしまうという問題が生じ
る。
この問題に対処するために、前述の公報に示されてい
る倍力装置は、ばね手段によってリアクションディスク
を弁プランジャの方へ押圧するようにしている。したが
ってこのようにすれば、制動のごく初期にリアクション
ディスクの後面に大気圧が加えられても、ばね手段の付
勢力によってリアクションディスクが前方へ移動するこ
とは防止される。
ところで、この倍力装置においてはリアクションディ
スクを押すばね手段が出力軸の抜け止めを兼用するよう
にされている。
しかしながら、このように出力軸の抜け止めを兼用す
るようにしたのでは、十分な抜け止め強度を確保しよう
とすると、リアクションディスクを押す押圧部のばね定
数を大きくせざるを得なくなる。そこで、押圧部のばね
定数を大きくすると、リアクションディスクの押圧荷重
が大きくばらついてしまう。このため、作動初期に倍力
装置に求められるジャンピング荷重も大きくばらついて
しまい、良好なジャンピング特性が得られなくなる。
また良好なジャンピング特性を得るために、押圧部の
ばね定数を小さくすると、出力軸の抜け止め強度を十分
に確保することができなくなってしまい、出力軸は凹陥
部から簡単に抜けてしまうという問題が生じる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、良好なジャンピング特性を得られる
ようにしながら、しかも出力軸の十分な抜け止め強度を
確保することのできる負圧倍力装置を提供することであ
る。
(課題を解決するための手段) 前述の課題を解決するために、本発明は、リテーナに
出力軸の抜け止め部を形成するとともに、このリテーナ
の両面には、リアクションディスクにこれを弁プランジ
ャ側に向けて弾性的に押圧する押圧部を形成することを
特徴としている。
(作用) このような構成をした本発明による負圧倍力装置にお
いては、出力軸の抜け止め部とリアクションディスク押
圧部とが別個に形成されるようになる。これにより、抜
け止め部の強度を比較的大きくし、一方押圧部のばね定
数は比較的小さくすることができるようになる。
したがって、この抜け止め部によって、出力軸の抜け
止めが確実に行われるようになる。
また、押圧部によって、リアクションディスクの右面
は比較的小さな弾性力によって凹嵌部の底部に圧接され
る。このため、リアクションディスクの右面と凹嵌部の
底部との間の気密が確実に確保されるようになる。した
がって、作動のごく切期における真空漏れによる出力損
失が生じることはない。また、リアクションディスクの
ばね定数が比較的小さいものとなっているので、作動初
期におけるジャンピング荷重がほとんどばらつくような
ことはない。したがって、負圧倍力装置のジャンピング
特性は安定した良好なものとなる。
(実施例) 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明による負圧倍力装置をブレーキ倍力装
置に適用した一実施例を示す縦断面図である。
第1図に示されているように、ブレーキ倍力装置1は
フロントシェル2とリヤシェル3とを備えており、これ
らフロントシェル2とリヤシェル3とは、例えばバヨネ
ット結合等により結合されている。
リヤシェル3を貫通するようにしてバルブボディ4が
配設されており、このバルブボディ4はリヤシェル3と
シール部材5により気密にかつ摺動自在に支持されてい
る。バルブボディ4には、両シェル2,3内の空間に配設
されたパワーピストン部材6が連結されている。このパ
ワーピストン部材6の背面でシェル2,3とバルブボディ
4との間にはダイヤフラム7が設けられている。パワー
ピストン部材6とダイヤフラム7とによってパワーピス
トン8が構成され、このパワーピストン8によって、両
シェル2,3内の空間が定圧室9と変圧室10とに区画され
ている。
バルブボディ4には、定圧室9に開口する凹嵌部11が
形成されており、この凹嵌部11の底部はその中央部分が
定圧室9側に突出する突出部4aが形成されている。この
突出部4aのほぼ中心には、凹嵌部11に開口する第1孔12
が形成されており、この第1孔12に連続して後方(図に
おいて右方)に向かって順に第2孔13、第3孔14、第4
孔15、第5孔16および大気に開口する第6孔17がそれぞ
れ穿設されている。
バルブボディ4には、負圧室9と第5孔16とを連通す
る軸方向の通路18が穿設されている。
また、バルブボディ4の第2孔13には弁プランジャ19
の前端部が、また第3孔14には弁プランジャ19の後端部
が、それぞれ摺動自在に嵌合されている。この弁プラン
ジャ19の右端部には、図示されないブレーキペダルに連
動する入力軸20が連結されている。バルブボディ4に
は、第3孔14と直交するように半径方向の孔21が形成さ
れ、この孔21を貫通してキー部材22が弁プランジャ19に
この弁プランジャ19に対して軸方向に相対移動可能に嵌
合されている。また、キー部材22は弁プランジャ19とと
もに孔21の幅(すなわち軸方向長さ)だけ軸方向に移動
できるようになっている。また、このキー部材22によっ
て弁プランジャ19がバルブボディ4から抜け出るのを防
止されている。
更にバルブボディ4には第3孔14と直交するように変
圧室10に開口する通路23が穿設されている。この通路23
は第3孔14に形成されている通路14aを介して第4孔15
に連通している。
バルブボディ4の第6孔17には、制御弁24が設けられ
ている。この制御弁24は、バルブボディ4に取り付けら
れ、入力軸20との間に介設されたばね25の弾発力によっ
て常時弁プランジャ19の方向に付勢されている弁体26
と、弁プランジャ19の右端に形成された第1弁座27と、
バルブボディ4に形成された第2弁座28とを備えてい
る。この制御弁24は、弁体26が第1弁座27に着座しかつ
第2弁座28から離座しているときには定圧室9と変圧室
10とを連通するとともに変圧室10と大気との連通を遮断
するようにし、弁体26が第1弁座27から離座しかつ第2
弁座28に着座しているときには定圧室9と変圧室10との
連通を遮断するとともに変圧室10と大気とを連通するよ
うに切り換え制御するようになっている。
バルブボディ4の凹陥部11には、出力軸29の右端大径
部が配設されており、この右端大径部部に形成された凹
部がバルブボディ4の突出部4aに摺動自在に嵌合されて
いる。この右端大径部の凹部内には、バルブボディ4の
突出部4aと出力軸29との間にリアクションディスク30が
収納されている。また、第1孔12内には、リアクション
ディスク30と弁プランジャ19の左端との間に、間隔部材
31が介設されている。この間隔部材31の断面積を適宜変
えることにより、弁プランジャ19の断面積を一定にして
も倍力比を変更することができる。これにより、種々の
負圧倍力装置に対して弁プランジャ19を共通にすること
が可能となる。
そして、間隔部材31と弁プランジャ19およびリアクシ
ョンディスク30との間に、所定の間隙が設定されてい
る。
出力軸29は、バルブボディ4を非作動位置に戻す戻し
ばね32により右方に付勢されているリテーナ33によって
バルブボディ4から抜け出るのを防止されている。
第2および第3図から明らかなように、このリテーナ
33は、同心状に配置されている内側リング部材33aと外
側リング部材33bとを備えており、これら両リング部材3
3a,33bは4本の互いに直交方向に配置された腕部材33c,
33c,…によって連結されている。これらの腕部材33c,33
c,…は比較的幅が広く形成されていてその強度が所定の
大きさに確保されている。また、これらの腕部材33c,33
c,…の中間部には、内外のリング部材33a,33bとほぼ同
心状に周方向に延びる延出部33d,33d,…が形成されてい
る。これらの延出部33d,33d,…はその幅が比較的小さく
形成されており、したがってばね定数が小さく設定され
ている。内側のリング部材33aは出力軸29の小径部が貫
通できるが、大径部は貫通できないような大きさの孔33
eを有している。そして、第3図から明らかなように、
互いに点対称位置にある延出部33d,33dどうしの一組が
一方向に突出し、他の一組が反対方向に突出するように
されている。すなわち、延出部33d,33d,…はリテーナ33
の両側にほぼ対称に突出している。
このように構成されたリテーナ33は、第1図に示され
ているように、出力軸29の小径部を貫通して配設され、
戻しばね32によって常時バルブボディ4に押圧されてい
る。その場合、リアクションディスク30側の腕部材33d,
33dが出力軸29の大径部をバルブボディ4の方へ押圧す
るようになる。従って、リアクションディスク30はバル
ブボディ4の突出部4aの前端面に圧接されるようにな
る。このときの圧接力は腕部材33d,33dのばね定数が小
さく設定されているので比較的小さものとなっており、
したがってリアクションディスク30は比較的弱い弾性力
で圧接されるようになる。このように、延出部33d,33d,
…はリアクションディスク30の押圧部となっている。
また、出力軸29の左端部はシール部材34により気密に
かつ摺動自在に支持されてフロントシェル2から外部に
突出しており、その左端はフロントシェル2に取り付け
られる図示されないマスタシリンダのピストンに連動す
るようにされている。
バルブボディ4およびこれに連結された各パワーピス
トン8は戻しばね32によって通常は図示された非作動位
置に保持されている。この非作動状態では、キー部材22
はリヤシェル3の内面に当接することにより、弁プラン
ジャ19の右行を規制してこの弁プランジャ19を後退限位
置に保持している。そして、入力軸20の非作動時には、
キー部材22はバルブボディ4に対して前進した位置とな
っており、このときには弁体26が第1弁座27と第2弁座
28とにともに着座していて、変圧室10は大気および定圧
室9のいずれからも遮断している。したがって、制動の
際、入力軸20の前進により弁プランジャ19が作動される
とすぐに弁体26と第1弁座27とが離れて、変圧室10と大
気とが直ちに連通するようになっている。
定圧室9はフロントシェル2に取り付けられた負圧導
入管35を介して、例えば図示されないエンジンのインテ
ークマニホールドに連通している。したがって、定圧室
9には常時負圧が導入されるようになっている。
次に、この実施例の作用について説明する。
ブレーキ倍力装置1が図示された非作動位置にあると
きは、変圧室10内の圧力は定圧室9の圧力より若干高
く、戻しばね32の弾発力にほぼバランスした圧力となっ
ている。
制動するにあたってブレーキペダルを踏み込むと、入
力軸20がバルブボディ4に向かって前進する。入力軸20
の前進により、弁プランジャ19がキー部材22とバルブボ
ディ4とに対して前進移動する。弁プランジャ19が前進
すると、制御弁24の弁体26から第1弁座27が離れる。こ
のため、大気圧の空気が第6孔17、弁体26と第1弁座27
との間の間隙、第4孔15、第3孔14の通路14aおよび通
路23を通って変圧室10に流入する。また、変圧室10に流
入した空気は第2孔13におけるバルブボディ4と弁プラ
ンジャ19との隙間を通って第1孔12内に漏れ、この漏れ
た空気はリアクションディスク30の後端面に作用するよ
うになる。このため、リアクションディスク30は前方へ
押圧されてバルブボディ4の突出部4aから離れようとす
るが、リアクションディスク30はリテーナ33の延出部33
dの弾発力によって後方へ押圧されているので、リアク
ションディスク30はバルブボディ4の突出端面4aから離
れるようなことはない。従って、第1孔12内に漏れた空
気が更に定圧室9の方へ漏れるようなこともなくなる。
この結果、空気が定圧室9側に漏れることにより生じる
出力損失が防止される。
変圧室10内に流入した空気により、パワーピストン8
が作動し、バルブボディ4が前進するので、ブレーキ倍
力装置1は出力軸29を介して出力を発生してマスタシリ
ンダのピストンを作動する。しかしながら、マスタシリ
ンダ以降のブレーキ回路における諸抵抗等により、制動
効果はまだ発生しない。このような作動の初期において
は、間隔部材31とリアクションディスク30との間及び間
隔部材31と弁プランジャ19との間に合わせて所定の間隙
が形成されているので、弁プランジャ19とリアクション
ディスク30とが間隔部材31を介して係合することはな
い。
前述の諸抵抗が克服されると、制動が開始するように
なる。この時点では、リアクションディスク30、間隔部
材31及び弁プランジャ19の間の間隙が吸収されるように
なるので、リアクションディスク30と弁プランジャ19は
間隔部材31を介して係合するようになる。従って、制動
による反力が出力軸29、リアクションディスク30、間隔
部材31、弁プランジャ19及び入力軸20を介して運転者に
伝えられるようになる。そして、このときには既に出力
が入力の割にはかなり大きくなっており、いわゆるジャ
ンピング作用が行われる。その場合、ジャンピング荷重
にばらつきがほとんどないのでジャンピング特性は安定
したものとなる。
制動を解除するために、ブレーキペダルを開放する
と、入力軸20、弁プランジャ19およびキー部材22はとも
にバルブボディ4に対してキー部材22が孔21の後端壁に
当接するまで後方、すなわち右方に移動する。弁プラン
ジャ19の後退により、第1弁座27が弁体26に当接して変
圧室10と大気とが遮断するとともに、弁体26が第2弁座
28から離れて変圧室10と定圧室9とが連通する。この結
果、変圧室10内の空気は定圧室9に流れ、更に負圧導入
管35を通してインテークマニホールドに流れていく。そ
の場合、弁プランジャ19がバルブボディ4に対して最も
後退した位置にあり、弁体26と第2弁座28との間の間隙
は最大限大きくなっている。したがって、変圧室10内の
空気は迅速に流れていくようになる。したがって、バル
ブボディ4とパワーピストン8とはばね31の弾発力によ
り迅速に後退するようになる。
キー部材22がリヤシェル3の内面に当接すると、弁プ
ランジャ19およびキー部材22はそれ以上後退しなくなる
が、バルブボディ4は更に後退し続ける。第2弁座28が
弁体26に当接すると、変圧室10内の空気が定圧室9の方
へ流出しなくなるので、パワーピストン8はそれ以上後
退しなくなり、後退限位置となる。こうして、バルブボ
ディ4および弁プランジャ19は図示された初期の非作動
位置となる。
第4図は本発明におけるリテーナ33の他の実施例の正
面図である。なお、前述の実施例の構成要素と対応する
構成要素は同一の符号を付すことにより、その詳細な説
明を省略する。
第4図に示されているように、リテーナ33は外周縁に
リング部材33bを備えており、このリング部材33bには3
個の比較的幅のある突出部33f、33f,…が周方向に等間
隔に形成されている。これらの突出部33fの間には一対
の延出部33g,33gが形成されており、これらの一対の延
出部33g,33gの一方が一方向へ他方が反対方向へ突出す
るようになっている。このリテーナ33においては、突出
部33fが出力軸29の抜け止め部となっており、また延出
部33gがリアクションディスク30の押圧部となってい
る。
第5図にはリテーナ33の更に他の実施例が示されてお
り、このリテーナ33では、外周縁に第4図における突出
部と同様の突出部33fの先端に、これらの突出部33fの両
側に周方向に延びる一対の延出部33d,33dが形成されて
いる。これらの一対の延出部33d,33dの一方が一方向
へ、他方が反対方向へ突出するようになっている。そし
て、突出部33fが出力軸29の抜け止め部となっており、
また延出部33dがリアクションディスク30の押圧部とな
っている。
第6図には、更にリテーナ33の他の実施例が示されて
おり、このリテーナ33は第2図に示されているような内
外のリング部材33a,33bおよび4個の腕部材33c,33c,…
を備えている。これらの腕部材33cの間には、リング部
材33bから半径方向内方に延出する延出部33g,33g,…が
形成されている。これらの延出部33gは互いに対向する
一組が一方向へ突出し、また他の一組が反対方向へ突出
するようになっている。そして、腕部材33cが出力軸29
の抜け止め部となっているとともに、延出部33gがリア
クションディスク30の押圧部となっている。
このように構成されている本発明の負圧倍力装置にお
けるリテーナ33においては、出力軸29の抜け止め部とリ
アクションディスク30の押圧部とが別個に形成されてい
るので、抜け止め部を比較的強度の大きいものとするこ
とができるとともに、押圧部をばね定数の比較的小さい
ものとすることができるようになる。これにより、出力
軸29の抜け止めが確実に行うことができるばかりでな
く、負圧倍力装置1のジャンピング特性を損なうことな
く作動初期の出力損失を防止することができるようにな
る。
また、リテーナ33の両側に突出するようにしてリアク
ションディスク30の押圧部を形成しているので、リテー
ナ33の組み付け時にリテーナ33の組み付け方向性を何ら
考慮する必要がない。したがって、リテーナ33の誤組付
けが発生しなくなり、組付け性が向上するばかりでな
く、リテーナ33はリアクションディスク30の押圧機能を
確実に発揮することができるようになる。
なお、本発明は前述の実施例に限定されるものではな
く、種々の設計変更が可能である。
例えば、前述のいずれの実施例も押圧部をリテーナ33
の両面に同数設けるものとしているが、押圧部の数を両
面で互いに異なるようにすることもできる。このように
すれば方向性は損なわれるが、異なる2種類のジャンピ
ング荷重を設定することができるようになる。
また、前述の実施例においては、リテーナ33を戻しば
ね32によってバルブボディ4に係合するようにしている
が、他の係合手段を用いるようにすることもできる。
更に、前述の実施例では、負圧倍力装置としてリアク
ションディスク30と弁プランジャ19との間に間隔部材31
を設けた負圧倍力装置1を用いて説明しているが、本発
明はこのような間隔部材31を用いない負圧倍力装置にも
適用することができる。また同様に、非作動時に弁体26
と第2弁座28とが離れて変圧室10と大気とが連通するよ
うな種類の負圧倍力装置にも適用することが可能であ
る。
更に、前述の実施例では、バルブボディ4とパワーピ
ストン部材6とを別体に形成するものとしているが、こ
れらが一体に形成されているような負圧倍力装置に適用
することもできる。
更に、前述の実施例は、本発明の負圧倍力装置をブレ
ーキ倍力装置に適用した場合について説明しているが、
本発明は、例えばクラッチ倍力装置等の他の倍力装置に
も適用することができる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明による負圧倍
力装置は、出力軸の抜け止めを行うリテーナに、アクシ
ョンディスクの押圧部を抜け止め部とは別個に設けるよ
うにしているので、抜け止め部の強度を大きくでき、し
かも押圧部のばね定数を小さくすることができるように
なる。したがって、出力軸の抜け止めを確実に行うこと
ができるばかりでなく、ジャンピング荷重のばらつきが
ほとんどなくなるので、負圧倍力装置のジャンピング特
性を損なうことなく作動初期における出力損失を防止す
ることができるようになる。
また、リテーナの両面に押圧部をほぼ同じように設け
るようにすれば、リテーナの誤組み付けを防止すること
ができるので組付け性が向上し、またリテーナの両面に
押圧部を異なるように設ければ、2種類のジャンピング
特性を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による負圧倍力装置をブレーキ倍力装置
に適用した一実施例を示す縦断面図、第2図はこの倍力
装置に用いられるリテーナの正面図、第3図は第2図に
おけるIII−III線に沿う断面図、第4〜6図はそれぞれ
リテーナの他の実施例の正面図である。 1……ブレーキ倍力装置(負圧倍力装置)、2……フロ
ントシェル、3……リヤシェル、4……バルブボディ、
9……定圧室、10……変圧室、19……弁プランジャ、20
……入力軸、24……制御弁、29……出力軸、30……リア
クションディスク、33……リテーナ、33c……腕部材
(抜け止め部)、33d……延出部(押圧部)、33f……突
出部(抜け止め部)、33g……延出部(押圧部)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントシェルとリヤシェルとによって形
    成された空間内に対して進退自在に配設され、前記リヤ
    シェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディ
    と、このバルブボディに連結されるとともに、前記空間
    内を負圧が導入される定圧室と作動時大気圧の空気が導
    入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バ
    ルブボディに摺動自在に配設された弁プランジャと、こ
    の弁プランジャに連結され、前記バルブボディ内に進退
    自在に配設された入力軸と、前記バルブボディ内に設け
    られ、前記弁プランジャによって作動されて前記変圧室
    を大気または前記定圧室に選択的に連通させるべく切り
    換え制御する制御弁と、前記バルブボディの前記定圧室
    に面する前端部に形成された凹嵌部に配設されたリアク
    ションディスクと、後端部が前記凹嵌部に嵌合されると
    ともに前端部が前記フロントシェルを貫通して外部に突
    出する出力軸と、この出力軸の後端部が前記凹嵌部から
    抜け出ることを阻止する抜け止め部が形成された円板状
    のリテーナとを備えた負圧倍力装置において、 更に、前記リテーナの両面には、前記リアクションディ
    スクを前記バルブボディ側に向けて弾性的に押圧する押
    圧部が形成されていることを特徴とする負圧倍力装置。
JP63295510A 1988-11-22 1988-11-22 負圧倍力装置 Expired - Lifetime JP2606909B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63295510A JP2606909B2 (ja) 1988-11-22 1988-11-22 負圧倍力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63295510A JP2606909B2 (ja) 1988-11-22 1988-11-22 負圧倍力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02141358A JPH02141358A (ja) 1990-05-30
JP2606909B2 true JP2606909B2 (ja) 1997-05-07

Family

ID=17821549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63295510A Expired - Lifetime JP2606909B2 (ja) 1988-11-22 1988-11-22 負圧倍力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2606909B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011099277A1 (ja) 2010-02-12 2011-08-18 ボッシュ株式会社 電動倍力装置およびこれを用いたブレーキ装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4848596B2 (ja) * 2001-07-11 2011-12-28 株式会社アドヴィックス 負圧式倍力装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011099277A1 (ja) 2010-02-12 2011-08-18 ボッシュ株式会社 電動倍力装置およびこれを用いたブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02141358A (ja) 1990-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5228377A (en) Brake booster
KR100319769B1 (ko) 브레이크 배력장치
US5046398A (en) Negative pressure booster with a groove formed by a die
KR910000891B1 (ko) 공압 부스터
JP3045027B2 (ja) 倍力装置における弁プランジャの抜止め構造
JP2002337681A (ja) ブレーキ倍力装置
JP2606909B2 (ja) 負圧倍力装置
US4794844A (en) Pneumatically operated servo-booster
JPH1159399A (ja) ブレーキ倍力装置
US5601008A (en) Vacuum servo unit for a vehicle braking system
JPH11278246A (ja) ブレーキ倍力装置
US5105721A (en) Brake booster
JPH10129459A (ja) 倍力装置
KR920006887Y1 (ko) 브레이크 배력장치의 시일장치
JPH0541105Y2 (ja)
JPH0539021Y2 (ja)
JP3744852B2 (ja) 負圧式ブレーキ倍力装置
JP3575627B2 (ja) 倍力装置の弁機構
JP3823552B2 (ja) 自動ブレーキ倍力装置
JPH0345892Y2 (ja)
JPH0437020Y2 (ja)
US5537910A (en) Actuator for a brake booster
JP3856266B2 (ja) 気圧式倍力装置
JPH0539022Y2 (ja)
JP3704599B2 (ja) ブレーキ倍力装置の反力機構