JP2584044Y2 - 上り框材 - Google Patents

上り框材

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JP2584044Y2
JP2584044Y2 JP7285793U JP7285793U JP2584044Y2 JP 2584044 Y2 JP2584044 Y2 JP 2584044Y2 JP 7285793 U JP7285793 U JP 7285793U JP 7285793 U JP7285793 U JP 7285793U JP 2584044 Y2 JP2584044 Y2 JP 2584044Y2
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基明 鈴木
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株式会社ノダ
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  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、上り框材に関する。
【0002】
【従来技術】中比重繊維板は、比重が0.4〜0.8で
あって比較的軽量でありながら、強度性能に優れ、ま
た、加工性も良いことから、必要に応じて表面に任意化
粧を施して、壁面材、床材、建具部材、造作材、家具部
材等の各種用途に使用されている。
【0003】中比重繊維板は、例えば乾式法によるとき
は、木材を解繊して得られる木質繊維に接着剤を塗布
し、これをフォーミング、仮圧締して繊維マットとし、
この繊維マットを一定寸法に裁断して定尺マットとした
後、加熱圧締することによって得られる。
【0004】
【考案が解決すべき課題】中比重繊維板は上記のように
ほぼ満足すべき性能を有するものであるが、その軽量性
を保持しながら、さらに諸物性を向上させることが望ま
れている。特に上り框材として用いられる場合、毎日そ
の表面を踏む人によって表面側からの荷重が加えられ、
また、家具等の出し入れの際、玄関床面より上り框材が
一段高くなっていることから、上り框材の側面に家具な
どの角部をぶつけ易く凹みや傷がつきやすい。このため
上り框材として表面側からの荷重に対するたわみ変化量
が少なく、側面の硬度が高いことが望まれる。また、中
比重繊維板は比較的軟質であるために、含水率変化によ
る膨張収縮が生じやすい欠点があるため、これを抑制し
て、より寸法安定性を向上させることが望まれる。
【0005】また、一般にハードボードと呼ばれる高比
重繊維板は広く工業的に生産されており、0.8以上の
比重を有するものであって、曲げ強度や寸法安定性にも
優れているが、軽量性が損なわれ、硬度が高すぎること
により釘打ちしにくく、作業性、取り扱い性に問題があ
る。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本考案は、中比重繊維
板を基材としながら、その物性を強化し、特に上り框材
としての用途に好適に用いられる新規な材を提供するこ
とを目的とする。すなわち本考案は、表裏部および内部
に少なくとも1層の比重の高い硬質層を有する中比重繊
維板を基材2とし、少なくとも該基材2の直交する2面
に化粧層6が貼着されたものであって、中比重繊維板の
硬質層3,4,5が垂直方向として用いられる上り框材
である。
【0007】本考案の基材2となる中比重繊維板は0.
4〜0.8の全体比重を有するが、表裏部および内部に
少なくとも1層、他部よりも高比重の硬質層、好ましく
は0.8〜1.4の比重を有する硬質層が配される。内
部の硬質層5は表裏部の硬質層3,4よりも層厚を大き
くすることが好ましい。また、内部の硬質層5は必要に
応じて複数層設けることができる。基材2の表面には必
要に応じて合成樹脂等による非透水層を形成することが
できる。
【0008】
【作用】このように、比重0.4〜0.8の中比重繊維
板を基材2とするため、軽量で作業性、取り扱い性に優
れたものである。表裏部および内部に比重0.8〜1.
4の硬質層3,4,5を有するため、基材2が強化され
寸法安定性が向上される。硬質層3,4,5が垂直方向
となるように上り框材1として用いられるため、表裏の
硬質層3,4によって表面側からの荷重に対する曲げ強
度が向上されると共に、垂直方向に延長する複数の硬質
層5によっても強度の向上がさらに顕著に向上される。
【0009】さらに、表面に硬質層3,4が存在するこ
とにより、表面の平滑性に優れ、単板を積層したものに
比べ表面硬度が2〜4倍と高くなり、この硬質層3,
4,5が垂直方向となるように上り框材1として用いる
ため、該基材2表面の硬質層3,4のいづれかが上り框
材1の前面い位置することとなり、局所的な衝撃を受け
ても凹みにくいものとなる。
【0010】
【実施例】以下本考案の床材の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、本考案の一実施例であって、上り框
材1を示す。この上り框材は表部硬質層3、裏部硬質層
4および2層設けられる内部硬質層5,5の各硬質層を
有する中比重繊維板よりなる基材2の表面に化粧層6が
貼着されてなる。
【0011】表部硬質層3および裏部硬質層4は図示の
ように基材2の表裏面に露出させることが好ましい。中
比重繊維板の全体比重は0.4〜0.8であるが、各硬
質層3,4,5は比重0.8〜1.4を有する。このよ
うに、中比重繊維板において、比重が高く、引っ張り強
度および圧縮強度が優れた硬質層3,4,5が基材2の
表裏部および内部に形成されるため、軽量でありなが
ら、曲げ強度が大きく、荷重に対する変化量の少ないも
のとなる。
【0012】すなわち、上り框1の側方から受ける荷重
に対しては、作用両面の硬質層3,4の圧縮強度と反対
側の硬質層の引っ張り強度とが相まって優れた曲げ強度
を示すと共に、上り框1の上方から受ける荷重に対して
は、垂直方向に延長する複数の硬質層3,4,5によっ
て極めて優れた曲げ強度を発揮する。上方からの荷重に
対する強度特性は内部硬質層5を多数設けることによっ
て一層向上される。
【0013】各硬質層3,4,5の層厚は一般に0.3
〜5mmであるが、内部硬質層5,5の層厚を表裏部硬
質層3,4よりも大きくすることにより、基材2の強度
物性が一層向上される。
【0014】また、高比重で非透水性である表裏部硬質
層3,4が基材2の表裏部に形成されることで、表裏面
からの水分吸取が実質的に防止される。しかも、内部硬
質層5,5が鉄筋の如く働くことにより、極めて優れた
寸法安定性を有する板材が得られる。
【0015】このような構成を有する基材2は次のよう
にして製造することができる。中質繊維板の原料となる
木質繊維としては、松、杉、桧等の針葉樹材または、ラ
ワン、カポール、栗、ポプラ等の広葉樹材の原木で板材
あるいは角材として使用できない部分または廃材を切削
した木材チップを、常法により解繊して得られる木質繊
維、および木質繊維板製造の際に生じるサンダーダス
ト、ソーダスト、チップダスト等の屑材を混入し用いる
ことができる。
【0016】また、製造方法は例えば、乾式木質繊維板
の製造工程において、解繊され接着剤を添加し乾燥した
木質繊維を、フォーミング装置によりスクリーンコンベ
アー上に堆積し、シェイビングローターにより厚みを各
々調整し次いで仮圧締することにより木質繊維マットを
得、次いで一定寸法に裁断された定尺マットを加熱圧締
することにより中心層に比べ表裏層に比重の高い硬質層
を有する木質繊維板が得られる。
【0017】得られた木質繊維板は、加熱圧締時の接着
剤のプレキュアによる低比重薄表層が形成されるため、
サンディングすることにより低比重薄膜表層を除去し、
硬質層を露出させることができる。また、先と同様にし
て得られる定尺マットの上面および下面に水の塗布また
は含有された不織布、紙、布等の保水性のあるシート状
物を載置し加熱圧締することにより、シート状物に塗布
または含有された水分が表裏層の木質繊維中に保持され
ながら加熱圧締されるため、表裏面に比重の非常に高い
硬質層を形成することができる。
【0018】また、スクリーンコンベアー上に木質繊維
を堆積させるフォーミング装置として、裏層形成木質繊
維、中心層形成木質繊維、表層形成木質繊維をそれぞれ
別々にフォーミングしスクリーンコンベアー上に堆積さ
せる3台のフォーミング装置を設け、例えば中心層形成
木質繊維への接着剤の添加量を3〜5重量%加え、表層
形成木質繊維および裏層形成木質繊維への接着剤の添加
量を10〜30重量%加えた後に加熱圧締することによ
り、前述の水分による硬質層の形成方法とあわせて硬質
層の比重を上げると共に強度の向上を図ることができ
る。
【0019】また、同様のフォーミング装置において、
裏層形成木質繊維および表層形成木質繊維として2〜8
重量%サイズ剤を塗布または含有させたものをフォーミ
ング装置に供給させるようにし、裏層、中層、表層の3
層の木質繊維を積層堆積させた後、加熱圧締することに
より、表層および裏層のサイズ剤の含有量を2重量%以
上とすることができる。
【0020】このようにして木質繊維板の表裏面には、
中心層に比較して比重が高く、非透水性の高い硬質層が
形成される。また、得られた中比重繊維板の硬質層の中
でも比重分布が生ずるため、必要に応じサンディングを
施し、硬質層の中でも特に比重の高い層(面)を表面に
露出することにより、非透水性、曲げ強度およびたわみ
等の性能がさらに優れたものとなる。
【0021】このようにして得られた中比重繊維板を接
着剤を介して2枚重ね、圧締接着することにより、表裏
部および内部に各々硬質層を有する中比重繊維板が得ら
れ、これを所定形状に切削することにより、本考案の上
り框材の基材2として用いることができる。
【0022】上記方法によって得られる基材2におい
て、内部硬質層5は、積層した各々の中比重繊維板の対
接する表裏面の硬質層3a,3bが複合されたものとし
て形成されるので、基材の表裏部硬質層3,4よりも必
然的に層厚が大きくなり、強度的に好ましいものが得ら
れる。図1に示す実施例におけるように、複数層の内部
硬質層5,5を有する基材2は、前記した方法により製
造された表裏に硬質層3,4を有する中比重繊維板を複
数枚、同実施例においては3枚用い、これらを積層圧締
接着したものを、所定形状に切削することによって製造
可能である。このようにして得られる基材2の少なくと
も直交する2面に任意化粧層6を貼着して、本考案によ
る上り框材1が得られる。
【0023】また、化粧層6としては、天然木材を厚さ
0.2〜3mm程度に切削して得られる天然木突板、人
工突板、および不織布、紙、合成樹脂シートを裏打ちし
た突板シート、または、20〜40g/mの化粧紙、
32〜500g/mの不織布、50g/mのパーチ
メント紙等において任意柄模様印刷や、単色の塗装が施
されたものが例示される。これらの化粧シート状物5に
は、基材4に貼着した後、任意の上塗り塗装を施すこと
ができる。
【0024】また、図3に示すように、前述の天然木突
板、人工突板、突板シート等のシート状物6aを合板、
木質繊維板等の下地板6bの表面に貼着したものを化粧
層6として、該下地板6bの裏面にV溝7を形成し、図
2に示すように該V溝部を折り曲げて基材2の角部表面
に面取り部8を形成するように、基材の直交する2面に
貼着することもできる。
【0025】また、基材4の表面に対する化粧層6の貼
着は、例えば酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性接着剤に、耐
水性向上のために熱硬化性樹脂または尿素樹脂粉末等を
混入したものを用いて行なうことができる。化粧層6は
吸放湿による収縮膨張率が小さな中比重繊維板よりなる
基材4上に貼着されるため、化粧層6として突板を用い
た場合にも突板に割れが生じにくい。
【0026】
【考案の効果】▲a▼ 中比重繊維板の表裏面に表裏硬
質層3,4が形成され、これら硬質層3,4を垂直方向
にして上り框材1として用いるので、上り框材1の側面
に表裏硬質層3,4のいづれかが位置することになる。
したがって、上り框材1の側面に家具などがぶつかって
も損傷することはない。
【0027】▲b▼ 同様に上り框材1として用いた場
合、表面からの荷重に対しては表裏硬質層3,4、内部
硬質層5が支持するので、たわみ量が著るしく減殺され
る。また中比重繊維板は軽量であるにかかわらず強度が
大きいとともに、硬質層3,4,5により含水による膨
張収縮が抑制される。さらに釘打ちも中比重繊維板は軟
質であるため硬質層を貫通することにより容易であり、
釘打ち後も安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案上り框材の断面図、
【図2】 同じく面取り部8を設けた場合の断面図、
【図3】 図2の化粧層6の貼着前の斜視図、
【符号の説明】
1:上り框材、2:基材、3:表面部硬質層、4:裏面
部硬質層、5:内部硬質層。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏部および内部に少なくとも1層の比
    重の高い硬質層を有する中比重繊維板を基材とし、少な
    くとも該基材の直交する2面に化粧層が貼着されたもの
    であって、中比重繊維板の硬質層が垂直方向となるよう
    に用いられることを特徴とする上り框材。
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