JP2562320Y2 - 構造物用エネルギー吸収装置 - Google Patents

構造物用エネルギー吸収装置

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JP2562320Y2 JP1988165340U JP16534088U JP2562320Y2 JP 2562320 Y2 JP2562320 Y2 JP 2562320Y2 JP 1988165340 U JP1988165340 U JP 1988165340U JP 16534088 U JP16534088 U JP 16534088U JP 2562320 Y2 JP2562320 Y2 JP 2562320Y2
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郁夫 下田
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Description

【考案の詳細な説明】 イ.考案の目的 〔産業上の利用分野〕 この考案は、建築物・配管等の構造物に作用する地震
等の周期的エネルギーを吸収するいわゆる構造物用エネ
ルギー吸収装置に関し、更に詳しくは、金属塑性物質の
せん断変形に伴うエネルギー吸収作用を利用したエネル
ギー吸収装置に関する。
〔従来の技術〕
引張りと圧縮とが交番して発生する構造物に介装され
るエネルギー吸収装置として、本出願人は先に、特公昭
62−31145号公報(以下先行技術という)を提案した。
該先行技術によれば、回転板と各端部においてピンに
よって該ピン軸まわりに回動可能に枢着されて四節連鎖
を構成する4本のリンクバーと抵抗体とから構成され、
抵抗体は高粘性物質と弾性体との組合わせからなり、該
高粘性物質は上記回転板間の微小隙間に充填配置され、
弾性体は上記回転板の周縁部においてその間に配置され
てなるものである。
しかして、構造物間に相対的移動が生じるリンクバー
を介して回転板相互を逆回転させ、回転板相互に介在す
る高粘性物質のせん断抵抗により周期的エネルギーを吸
収して構造物の振動を減衰しようとするものである。
しかしながら、上記先行技術においては、粘性せん断
抵抗力は単位面積当たりの大きさが比較的小さく、大き
な抵抗力を得ようとする場合には装置が大型化するもの
である。また、微小間隙を保持するため高い加工精度を
要する。更に、粘性体の漏洩を防ぐため密封性には細心
の配慮がなされなければならず、このため加工手間を要
する。
そしてまた、弾性体は粘性物質の速度特性を発揮する
ために柔軟性が要求され、抵抗機能を発揮するよりも作
動室内に充填された粘性物質を密封するための機能材と
なっている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案は上記実情に鑑み、この種のエネルギー吸収装
置において、簡単な構造にして、更に大きな抵抗力を得
ることができ、長期間安定した性能を維持できる機構の
ものを提供することを目的とする。
本考案はまた、ゴム弾性体におるエネルギー吸収の実
効を図ることもその目的の一つとする。
ロ.考案の構成 〔問題点を解決するための手段〕 本考案の構造物用エネルギー吸収装置は上記目的を達
成するため、次の技術手段(構成)を採る。
第1番目の主たる構成は、請求項1に記載のとおり、
引張りと圧縮とが交番して発生する構造物間に介装され
るエネルギー吸収装置であって、相対向して配され、中
心軸回りに回転するとともに、円形状の鍋状凹部11が凹
設され、該鍋状凹部11が対置されて円筒状の密封空間と
しての作動室を構成する2つの円板状の回転体1と;該
回転体1の作動室内に封入される金属塑性物質3と;前
記構造部に連動し、回転体1を互いに逆方向に回転駆動
するリンク機構5と;からなり、前記回転体1の外縁に
周方向にわたって連結リング6が摺動自在に嵌合保持さ
れ、前記回転体1の鍋状凹部11の周壁部に沿って所定の
厚さとともに剛さを有するゴム弾性体4が固着され、前
記回転体1の鍋状凹部11の底面には前記作動室に臨んで
凸部12が放射状に突設されてなることを特徴とする。
この請求項1に係る考案は、以下の第1実施例を含
む。
第2番目の構成は、請求項2に記載のものであって、
引張りと圧縮とが交番して発生する構造物間に介装され
るエネルギー吸収装置であって、相対向して配され、中
心軸回りに回転するとともに、円形状の鍋状凹部11が凹
設され、該鍋状凹部11が対置されて円筒状の密封空間と
しての作動室を構成する2つの円板状の回転体1と;前
記回転体1の作動室内に封入される金属塑性物質3と;
前記構造部に連動し、回転体1を互いに逆方向に回転駆
動するリンク機構5と;からなり、前記回転体1の外周
には、回転体1相互に挟着されて所定の厚さとともに剛
さを有するゴム弾性体4が接着固定され、前記回転体1
の鍋状凹部11の底面には前記作動室に臨んで凸部12A,12
B,12C,12Eが放射状に突設されてなることを特徴とす
る。
本請求項2に係る考案は、請求項1に係る考案すなわ
ち特定考案と主要部を共通にし、同一の目的を達成する
ものであって、以下の第2、第3、第5実施例を含む。
第3番目の構成は、請求項3に記載のものであって、
引張りと圧縮とが交番して発生する構造物間に介装され
るエネルギー吸収装置であって、相対向して配され、中
心軸回りに回転するとともに、所定の間隔を保持して配
される2つの円板状の回転体1と;前記回転体1の外周
に該回転体1相互に挟着されて接着固定され、該回転体
1相互の間隔を保持して密封空間としての作動室を形成
し、所定の厚さとともに剛さを有するゴム弾性体4と;
前記作動室内に封入される金属塑性物質3と;前記構造
物に連動し、回転体1を互いに逆方向に回転駆動するリ
ンク機構5と;からなり、前記回転体1の表面には前記
作動室に臨んで、突出高さが低く、細長状の凸部12Dが
放射状に突設されてなることを特徴とする。
本請求項3に係る考案は特定考案と主要部を共通し、
同一の目的を達成するものであって、以下の第4実施例
を含む。
〔作用〕
構造物間に地震動などの強大な周期エネルギーが作用
すると、構造物には引張り変位と圧縮変位とが交番して
発生し、この変位はリンク機構5を介して回転体1相互
の回転変位に変換される。
回転体1相互の変位により、回転体1相互間の作動室
内に密封された金属塑性物質3が凸部12によってせん断
塑性変形され、このときのエネルギー消費によって周期
エネルギーを吸収する。
しかして、この周期エネルギーの吸収作用により本装
置に連動する構造物間の相対変位、換言すれば地震動を
吸収する。
請求項1のエネルギー吸収装置においては、連結リン
グ6が回転体1相互の回転を案内し、かつ、作動室内の
金属塑性物質のせん断塑性変形に伴う内圧の高まりを拘
束する。また、ゴム弾性体4は、その剛さをもって金属
塑性物質のせん断変形を有効に拘束するとともに、その
弾性により回転体1相互の初期位置への復帰をなす。
また、請求項2,3のエネルギー吸収装置においては、
ゴム弾性体4が回転体1相互の回転を案内し、かつ、作
動室内の金属塑性物質のせん断塑性変形に伴う内圧の高
まりを拘束する。また、回転体1相互の初期位置への復
帰機能を果たす。
〔実施例〕
本考案の構造物用エネルギー吸収装置の実施例を図面
に基づいて説明する。
(第1実施例) 第1図〜第3図はその一実施例を示す。
このエネルギー吸収装置Sは、2つの相対向する回転
体1と、該回転体1の回転中心を保持する回転中心ピン
2と、該回転体1相互間に封入される鉛体3及びゴム弾
性体4と、回転体1相互を互いに逆回転駆動するリンク
機構5とを含む。更には、回転体1の外側に嵌合保持さ
れる連結リング6も含む。
以下、各部の細部構造について説明する。
回転体1は円板状をなし、中心部に中心孔10が開設さ
れ、この中心孔10の中心軸を一致させて相対向して配さ
れる。
回転体1の相対向する内面側には、この中心孔10に連
通するとともに、中心孔10中心とする円形状の鍋状凹部
11が凹設される。この鍋状凹部11の底面11aに中心孔10
の中心から放射状に細扇状の凸部12が突設されている。
凸部12の高さは鍋状凹部11の深さよりも小さく、かつ、
凸部12は外径方向に至るにつれ幅が漸増する。
そして、鍋状凹部11は相対向して円筒状の作動室を構
成する。
更に、回転体1の外縁部にはフランジ13が連続状に張
設され、このフランジ13に連結リング6が嵌合される
が、該連結リング6は回転体1相互が互いに逆回転する
のを摺動案内するとともに、回転体1相互の間隔を拘束
す役目を果たす。該連結リング6は円周方向に複数に分
割(本実施例で2分割)され、周端部において接合部材
14をもって着脱可能とされる。
回転体1の中心孔10にはスリーブ16を介して回転中心
ピン2が挿通される。該回転中心ピン2はボルト17・ナ
ット18よりなり、ボルト17の杆部をスリーブ16に挿通
し、ナット18により固定保持している。
鉛体3とゴム弾性体4とはこの作動室内に封入され
る。
すなわち、環状体をなすゴム弾性体4は、そのばね定
数(kg/mm)が大、すなわちばねの剛さが大であり、換
言すれば、加えられる力に対するたわみ度合が小さいも
のであり、相対向する回転体1の鍋状凹部11の周壁部に
沿って配され、その剛さをもって回転体1相互の間隔を
常時保持する。そして、このゴム弾性体4とスリーブ16
との空隙に鉛体3が封入される。
鉛体3は溶融した状態(融点327.5℃)で作動室内に
鋳込まれる。この鋳込みは本装置Sの組立過程におい
て、回転体1が組立てられた状態で回転体1穿設された
湯口(図示せず)より注湯し、しかる後その入口部に盲
蓋(図示せず)を被嵌する。この使用される鉛体3とし
ては純粋鉛のほかに鉛合金、あるいは鉛その他の物質と
の混合物を含むものである。
ゴム弾性体4は回転体1に接着剤をもて強固に固着さ
れる態様を採り、鉛体3の封入をなすが、その弾性復元
力による初期位置への復帰作用も兼ねる。
リンク機構5については、回転体1の一方の面に、2
つのリンクバー20,21が、回転中心ピン2を挟んで径方
向の対称位置に、かつ両端近傍部に回転ピン22,23を介
して回転可能に枢着される。また、回転体1の他方の面
には、同じく2つのリンクバー25,26が、回転中心ピン
2を挟んで、前記リンク20,21と直交するように径方向
の両端近傍部に回転ピン27,28を介して回転可能に枢着
される。これらの回転ピン22,23,27,28は回転体1に埋
込み固着される。
そして、これらのリンクバー20,21,25,26の相互は枢
着ピン30,31,32,33によって互いに枢着される。すなわ
ち、リンクバーの20と25とは枢着ピン30で、リンクバー
の20と26とが枢着ピン31で、リンクバーの21と25とは枢
着ピン32で、そして、リンクバーの21と26とは枢着ピン
33で、それぞれ枢着されている。
以上によって、4本のリンクバー20,21,25,26は四節
連鎖を構成する。
これらの枢着ピン30〜33はそれぞれボルト・ナットよ
りなり、ナット2重に締め付けられる。また、それぞれ
の枢着ピン30〜34の回りにはスリーブ35が回転自在に外
嵌され、該スリーブ35に後記する構造物の斜材との結合
を図る添設部材37が固設される。
第4図はこのエネルギー吸収装置Sの構造物系への組
込みを示す。
図において、構造物Kは柱部材40と梁部材41とからな
り、各階層においてこれらの接合点相互を斜材43,44,4
5,46で結合され、そして、これらの斜材43〜46間に本装
置Sが介装される。すなわち、斜材43〜46はそれぞれ枢
着ピン30〜33に介装部材37を介して取り付けられる。
このように構成された本実施例のエネルギー吸収装置
Sは、地震動に対し、次のように作動する。
すなわち、地震動による周期的な強制振動が構造物K
に作用すると、該振動は柱40及び梁41を介して、斜材4
3,44,45,46を含む骨組平面に変形を生じ、この結果、斜
材43,44には張力が働き、斜材45,46には圧縮力が働く。
次には、斜材43,44に圧縮力が、また斜材45,46には引張
り力が働き、これを繰り返す。このような斜材の受ける
応力はエネルギー吸収装置の四節連鎖を変形させ、該連
鎖に接合せしめられた回転板1に逆方向の回転変位を与
える。
回転板1相互の逆回転により、鍋状凹部11の底面の凸
部12と作動室内の鉛体3との間に相対的変位が起こり、
鉛体3は凸部12によりせん断変形を受け塑性流動化され
る。
この塑性流動化に伴うエネルギー消費により、回転体
1の回転動は減衰され、ひいては構造物間の運動は減衰
される。
上述の変位は周期的なものであり、従って、回転板1
は周期的回転運動となるが、上述の鉛のせん断変形に伴
うエネルギー消費により、この周期的運動は速やかに減
衰される。
連結リング6は、回転体1相互の回転を案内し、か
つ、作動室内の金属塑性物質の塑性変形に伴う内圧の高
まりを拘束する。また、ゴム弾性体4は、ばね定数が大
きく、その剛さをもって鉛体3の流動変形を有効に拘束
するとともに、その弾性により回転体1相互の初期位置
への復帰をなす。
本装置Sによれば、風や微弱地震などの常時の構造物
Kに変位を惹起しようとする荷重に対し、鉛体のもつ初
期弾性でその変位を抑えることができる。
本実施例のエネルギー吸収装置Sにおいては、ゴム弾
性体4にかかる鉛体の塑性変形に伴う内圧の高まりは連
結リング6によっても分担され、その剛さを軽減するこ
とができる。
(第2実施例) 第5図及び第6図は本考案の他の実施例(第2実施
例)を示す。図において、先の実施例と同等の部材につ
いては同一の符号が付されている。また、本実施例では
リンク機構5の図示が省略されているが先の実施例に準
じる。
この実施例においては、連結リンクが省略され、ゴム
弾性体4をもってその替りをなすことを特徴とする。従
って、該ゴム弾性体4は更に大きなばね定数を採る。
第5図(a)に示すもの(そのC−C断面は第6図の
左半部分に示される。)は、鍋状凹部11の深さと凸部12
Aの高さとは同一とされている。凸部12Aの形状は第1実
施例のものと変わりがない。弾性ゴム体4は回転体1の
周縁部に接着剤をもって、更には加硫接着により強固に
固着される。そして、この弾性ゴム体4を介して回転体
1相互は所定の間隙を存して作動室を構成し、この作動
室内に鉛体3が封入される。
第5図(b)に示すもの(D−D断面は第6図の左半
部分に示される。)は、凸部12Bが回転体1の鍋状凹部1
1の深さよりも大きく突出している態様を示す。弾性ゴ
ム体4の固着態様は先のものに準じる。
この実施例によれば、ゴム弾性体4は所要のばね定数
をもって適宜の剛さと弾性を有し、その剛さをもって鉛
体3の変形に伴う内圧の高まりに耐え、また、その弾元
復元力により初期位置への復帰作用をなす。
(第3実施例) 第7図及び第8図は本考案の更に他の実施例(第3実
施例)を示す。
この実施例においては、第2実施例に準ずるが、その
凸部の態様に特徴を有する。
第7図(a)に示すもの(そのE−E断面は第8図の
左半部分に示される。)は、平板状をなす回転体1の内
面に凹部11Aを形成したものである。
第7図(b)に示すもの(そのF−F断面は第8図の
右半部分に示される。)は、鍋状凹部11の底面より該凹
部11の深さより高い個々の独立した丸状突起の凸部12C
を突出形成したものである。該凸部12Cは、この態様に
おいては、回転体1の中心孔より放射状に配列されてい
るが、放射状の配列に加え、例えば千鳥状に配してもよ
く、また、凸部12Cは多角形状を採りうる。
(第4実施例) 第9図及び第10図は、本考案の更に他の実施例(第4
実施例)を示す。
この実施例においては、平板状の回転体1の相対向す
る内面に凸部を設けたことを特徴とする。
すなわち、凸部12Dは細長状をなし、回転体1の内面
より放射状に突設され、これらの凸部12Dの高さよりも
充分に大きな幅を有するゴム弾性体4を回転体1の相互
間に介装させてなる。ゴム弾性体4と回転体1とは接着
剤並びに加硫接着等により一体的に固着される。相対向
する突部12Dの相互は作動室において大きく突出せず、
その高さは作動室の幅の1/4程度であり、大きな塑性変
形流動抵抗をもたらさない。
(第5実施例) 第11図は更に他の実施例(第5実施例)を示す。
この実施例においては、相対向する鍋状凹部11の底面
より放射状に所定間隔をもって複数の凸部12Eが突出形
成されてなる。一方の回転体1の凸部12Eは他方の回転
体1の凸部12Eに千鳥に配される。該凸部12Eは鍋状凹部
11の深さよりも高く形成され、回転体1の相対回転に伴
い、互いに近づく際の鉛体の流動抵抗を利用するもので
ある。
本考案は上記実施例に限定されるものではなく、本考
案の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能であ
る。すなわち、以下の態様は本考案の技術的範囲内に包
含されるものである。
エネルギー吸収体として、鉛のほか、錫、亜鉛、ア
ルミニウム、ナトリウム、銅などの金属、鉛−錫合
金、亜鉛−アルミニウム−銅などの超塑性合金、が使用
される。更に、鉛、あるいは上記及びの物質が選ば
れる場合は、これらの物質の2以上の組合わせも可能で
ある。
上記及びの物質をエネルギー吸収体として使用す
る場合においては、これらの物質は鉛体と同じくその塑
性流動化に伴うエネルギー吸収により減衰がなされる。
ハ.考案の効果 本考案の構造物用エネルギー吸収装置は上記構成より
なり、作用を奏するものであるので、以下の特有の効果
を有する。
装置が小型化されるとともに、大きなエネルギー吸収
特性を得ることができ、建築物の壁構造への組込みが容
易となる。
構造が簡単であるので、加工手間が要せず、このため
製作費用の低減を図ることができる。
作動室に充填された金属塑性物質の流動変形抵抗は外
力の大きさに依存するものであり、速度に依存するもの
ではないので、ゴム弾性体のばね定数を大きくでき、換
言すれば該ゴム弾性体の剛さを大きく採ることができ、
装置の小型化に寄与し、強度の大きな構造とすることが
できる。
作動室に臨む凸部の形状及び配置の態様を適宜に変え
ることにより、本装置のエネルギー吸収特性を自由に選
択することができ、設計上の自由度が増大する。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の構造物用エネルギー吸収装置の実施例を
示し、第1図はその一実施例(第1実施例)の側面図、
第2図は第1図のA−A線断面図、第3図は第2図のB
−B断面図、第4図は本実施例の構造物への適用を示す
模式図、第5図は他の実施例(第2実施例)の第2図に
準じる断面図、第6図は第5図のC−C及びD−D線断
面図、第7図は更に他の実施例(第3実施例)の第5図
に準じる断面図、第8図は第7図のE−E及びF−F線
断面図、第9図は更に他の実施例(第4実施例)の第2
図に準じる断面図、第10図は第9図のG−G線断面図、
第11図は更に他の実施例(第5実施例)の第2図に準じ
る断面図である。 1…回転体、2…回転中心ピン、3…金属塑性物質、4
…ゴム弾性体、5…リンク機構、12,12A,12B,12C,12D,1
2E…凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16L 3/16 F16L 3/16 A (56)参考文献 特開 昭62−197574(JP,A) 特開 昭62−148776(JP,A) 特開 昭62−110038(JP,A) 特開 昭51−69765(JP,A) 特開 昭56−164245(JP,A) 特公 昭62−31145(JP,B2) 実公 昭34−13018(JP,Y1)

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】引張りと圧縮とが交番して発生する構造物
    間に介装されるエネルギー吸収装置であって、 相対向して配され、中心軸回りに回転するとともに、円
    形状の鍋状凹部(11)が凹設され、該鍋状凹部(11)が
    対置されて円筒状の密封空間としての作動室を構成する
    2つの円板状の回転体(1)と;該回転体(1)の作動
    室内に封入される金属塑性物質(3)と;前記構造物に
    連動し、回転体(1)を互いに逆方向に回転駆動するリ
    ンク機構(5)と;からなり、 前記回転体(1)の外縁に周方向にわたって連結リング
    (6)が摺動自在に嵌合保持され、 前記回転体(1)の鍋状凹部(11)の周壁部に沿って所
    定の厚さとともに剛さを有するゴム弾性体(4)が固着
    され、 前記回転体(1)の鍋状凹部(11)の底面には前記作動
    室に臨んで凸部(12)が放射状に突設されてなる、 ことを特徴とする構造物用エネルギー吸収装置。
  2. 【請求項2】引張りと圧縮とが交番して発生する構造物
    間に介装されるエネルギー吸収装置であって、 相対向して配され、中心軸回りに回転するとともに、円
    形状の鍋状凹部(11)が凹設され、該鍋状凹部(11)が
    対置されて円筒状の密封空間としての作動室を構成する
    2つの円板状の回転体(1)と;前記回転体(1)の作
    動室内に封入される金属塑性物質(3)と;前記構造物
    に連動し、回転体(1)を互いに逆方向に回転駆動する
    リンク機構(5)と;からなり、 前記回転体(1)の外周には、回転体(1)相互に挟着
    されて所定の厚さとともに剛さを有するゴム弾性体
    (4)が密着固定され、 前記回転体(1)の鍋状凹部(11)の底面には前記作動
    室に臨んで凸部(12A,12B,12C,12E)が放射状に突設さ
    れてなる、 ことを特徴とする構造物用エネルギー吸収装置。
  3. 【請求項3】引張りと圧縮とが交番して発生する構造物
    間に介装されるエネルギー吸収装置であって、 相対向して配され、中心軸回りに回転するとともに、所
    定の間隔を保持して配される2つの円板状の回転体
    (1)と;前記回転体(1)の外周に該回転体(1)相
    互に挟着されて接着固定され、該回転体(1)相互の間
    隔を保持して密封空間としての作動室を形成し、所定の
    厚さとともに剛さを有するゴム弾性体(4)と;前記作
    動室内に封入される金属塑性物質(3)と;前記構造物
    に連動し、回転体(1)を互いに逆方向に回転駆動する
    リンク機構(5)と;からなり、 前記回転体(1)の表面には前記作動室に臨んで、突出
    高さが低く、細長状の凸部(12D)が放射状に突設され
    てなる、 ことを特徴とする構造物用エネルギー吸収装置。
  4. 【請求項4】金属塑性物質は鉛、錫、亜鉛、アルミニウ
    ム、ナトリウム、銅などの金属、鉛−錫、亜鉛−アルミ
    ニウム−銅などの超塑性合金のうちのいずれか、あるい
    はこれらのうちの2以上の組合わせよりなる請求項1な
    いし請求項3のいずれかに記載の構造物用エネルギー吸
    収装置。
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