JP2535651Y2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2535651Y2
JP2535651Y2 JP1990405700U JP40570090U JP2535651Y2 JP 2535651 Y2 JP2535651 Y2 JP 2535651Y2 JP 1990405700 U JP1990405700 U JP 1990405700U JP 40570090 U JP40570090 U JP 40570090U JP 2535651 Y2 JP2535651 Y2 JP 2535651Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、家具、住宅部材、店舗
の内装材、自動車、車輌、船舶等の内装材に用いられる
化粧シートに関し、詳しくは意匠性が高く、耐摩耗性に
優れ、かつ安価な化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、塩ビシートを用いた化粧材が
種々知られている。例えば、図3に示すものは、着色塩
ビシート6上に印刷柄層7を設け、これに透明塩ビシー
ト8を貼り合せたダブリング塩ビシートである。また、
図4は、図3に示すようなダブリング塩ビシートの表面
にエンボスを設け、このエンボス凹部に着色インキ9で
着色したワイピング塩ビシートである。さらに、図5に
示すものは、着色塩ビシート6上に印刷柄層7と透明ト
ップコート層10をこの順に形成したトップコートタイプ
塩ビシートである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の塩ビシートは次のような問題を有している。すなわ
ち、図3のダブリング塩ビシートは、耐摩耗性は非常に
良いものの、意匠性があまり高くなく、コストもやや高
い。また、図4のワイピング塩ビシートは、耐摩耗性及
び意匠性は優れているものの、透明塩ビシート8を貼り
合せてダブリングする工程の後に、エンボス凹部に着色
するワイピング工程が必要であり、コストが非常に高
い。さらに、図5のトップコートタイプ塩ビシートは、
コストは安いが、トップコート層10が通常最大0.01mm厚
であるため、上記のダブリング塩ビシートやワイピング
塩ビシートと比較して、摩耗しやすい。
【0004】本考案は、上記従来の問題に鑑みなされた
もので、意匠性が高く、かつ耐摩耗性に優れ、しかも安
価に製造できる化粧シートを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の化粧シートは、合成樹脂からなる基材シー
ト上に、第1の印刷柄層、トップコート層、及び該トッ
プコート層とは艶の異なる第2の印刷柄層がこの順に設
けられ、かつ前記第2の印刷柄層側の表面はエンボス形
状からなり、さらに前記トップコート層及び第2の印刷
柄層は、2液反応型樹脂、又は紫外線硬化型樹脂もしく
は電子線硬化型樹脂を主成分としてなり、その硬化後に
前記エンボス形状が形成される構成としたものである。
【0006】以下、本考案を詳細に説明する。図1は、
本考案の一実施例の構成を示す断面図である。図1より
明らかなように、本考案の化粧シートは、基材シート1
上に、第1の印刷柄層2、トップコート層3、及び第2
の印刷柄層4がこの順に設けられて構成され、第2の印
刷柄層4側の表面にはエンボス形状5が設けられてい
る。
【0007】ここで、トップコート層3と第2の印刷柄
層4とはその艶が互いに異なる層であり、これらの光沢
差により、均一な艶と比べて高い意匠性が得られる。
【0008】トップコート層3と第2の印刷柄層4との
光沢差は、例えば、それぞれに用いられる塗料もしくは
インキ中の艶消し剤の添加量を変えることによって容易
に調整出来る。また、基材シート1上に、第1の印刷柄
層2、トップコート層3及び第2の印刷柄層4を設ける
工程は、同一加工機上でオンライン加工が可能な事か
ら、第1の印刷柄層2と第2の印刷柄層4とを同調して
印刷できるため、従来のワイピング塩ビシートでは得ら
れない高級な意匠が得られる。例えば、第1の印刷柄層
2で木目柄を形成し、導管模様を第2の印刷柄層4で形
成する事で高い意匠効果が得られる。
【0009】また、トップコート層3及び第2の印刷柄
層4は、その主成分であるバインダー樹脂としては、2
液反応型樹脂、又は紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬
化型樹脂が用いられる。本考案の化粧シートは、耐摩耗
性を向上させるべく、表面にエンボス形状を形成してい
る。ところが、柄印刷及びトップコート樹脂の塗工は、
エンボスされた凹凸面上に行なうことは困難であり、従
って、柄印刷及びトップコートの工程の後にエンボス加
工を行ない凹凸形状の表面としなければならない。エン
ボス加工は、通常エンボス版により加熱・加圧してエン
ボス版表面の形状をシート表面に転写して行われるが、
トップコート層3及び第2の印刷柄層4のバインダー樹
脂として、従来の熱可塑性樹脂を用いた場合、エンボス
版の艶がこれら両層にも転写されて全体に均一の艶にな
ってしまい、グロスマット効果が得られない。そこで、
本考案者は、鋭意検討の結果、トップコート層3及び第
2の印刷柄層4のバインダー樹脂として、2液反応型樹
脂、又は紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂を
用い、その硬化後にエンボスすることにより、艶の均一
化を防止し、グロスマット効果が得られることを見い出
した。
【0010】本考案に用いる2液反応型樹脂としては、
例えばエポキシ、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げ
られる。また、紫外線硬化型もしくは電子線硬化型樹脂
としては、例えばポリエステルアクリレート、ウレタン
アクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマーと
アクリル系モノマーの混合体に、紫外線硬化型の場合は
光重合開始剤を使用する。電子線硬化型の場合は上記の
オリゴマーとモノマーで主に構成される。トップコート
層3用の塗料は、上記バインダー樹脂に適当な溶剤、耐
摩耗剤、艶消し剤等の添加剤を混合してなり、乾燥時膜
厚が5〜15μm程度になるように塗布される。また、第
2の印刷柄層4用のインキは、同じく上記バインダー樹
脂に各種の顔料、適当な溶剤、艶消し剤等を混合してな
る。トップコート層3と第2の印刷柄層4との艶の差
は、光沢度(60度反射)で少なくとも10%の差があるこ
とが好ましい。
【0011】また、本考案に用いる基材シート1は、合
成樹脂シートであれば、特に限定されないが、Vカッ
ト、ラッピング等の2次加工性の理由から塩ビシートが
特に好ましく用いられる。
【0012】図2に摩耗された状態を示した。Aは摩耗
していない部分、Bは摩耗した部分である。本考案の化
粧シートはエンボスにより、トップコートの下の印刷柄
や基材シートも含め凹凸になり、山部の柄が摩滅しても
谷部の柄が残るために耐摩耗性が向上する。
【0013】
【実施例】以下、実施例を示して、本考案をさらに具体
的に説明する。 (a)塩ビシート 可塑剤量20重量部(塩ビ100重量部
に対して)の厚さ0.12mmの不透明塩ビシート。 (b)印刷インキ 塩ビ酢酸ビニル共重合樹脂をバイン
ダーとし、溶剤・各種顔料・体質顔料・その他添加剤か
らなるグラビア印刷用インキ。 (c)トップコート用塗料 アクリルポリオール樹脂に
溶剤・耐摩耗剤・艶消し剤を混合してなり、塗工直前に
イソシアネート樹脂を添加する事により塗工後反応して
ウレタン結合を形成する。また、耐摩耗剤と艶消し剤は
塗工(塗工量5g/m2)・乾燥後表面の艶が光沢度計(6
0度反射)で測定して40%となるように調整した。 (d)艶消し印刷用インキ アクリルポリオール樹脂を
バインダーとして、溶剤・各種の顔料・体質顔料・艶消
し剤を混合してなり、印刷直前にイソシアネート樹脂を
添加する事により印刷後反応してウレタン結合を有す
る。また、乾燥後の印刷膜厚が7g/m2において印刷・
乾燥後の表面の艶が光沢度計(60度反射)で測定して5
%となるように調整した。
【0014】以上の材料を使用して、5色刷グラビア印
刷機を用いて木目柄印刷を行った。まず、塩ビシート
(a)上に印刷インキ(b)でウォールナットの板目模
様の印刷を行なった。次に、版深80μmのグラビアベタ
版により、トップコート用塗料(c)にイソシアネート
樹脂を添加して塗工した。この時の塗工量は5g/m2
さらに、すでに印刷したウォールナットの板目模様と同
調した導管柄を艶消し印刷用インキ(d)にイソシアネ
ート樹脂を添加して印刷した。
【0015】このようにして得た印刷シートを60℃の雰
囲気下に24時間放置してアクリルポリオール樹脂とイソ
シアネート樹脂とを反応させて、木目塩ビ化粧シート
とした。
【0016】また、木目塩ビ化粧シートと同様のシー
トにさらにエンボス加工を行った。エンボスはエンボス
版と木目塩ビ化粧シートとを重ね、プレス機により15
0℃に加熱しながら加圧(圧力5kg/cm2、時間30秒)
し、加圧したまま20℃まで冷却した。これによって、木
目塩ビ化粧シートの表面が高低差10μmの梨地エンボス
加工され、これを木目塩ビ化粧シートとした。
【0017】得られた2種の木目塩ビ化粧シートは、そ
れぞれウォールナット柄の半艶消しの表面に、これらの
柄と同調した艶消し導管のあるシートとなり、ワイピン
グ塩ビシートと同様の高い意匠性を有するものであっ
た。
【0018】次に耐摩耗性をテーバー式摩耗試験機で評
価した。試験条件は摩耗輪としてCS−17を使用し総荷
重1kgにて行った。結果は次の通りである。
【0019】 試験結果(木目柄残存率) 摩耗回転数 100回 200回 300回 400回 ────────────────────────────── 木目塩ビ化粧シート 100% 50% 0% 0% 木目塩ビ化粧シート 100% 70% 50% 40% この結果に見られるように、梨地エンボスのない木目塩
ビ化粧シートにおいては印刷柄が摩耗を始めてからは
全柄が消失するまでの摩耗回転数が少ないのに比べ、木
目塩ビ化粧シートは試験開始から印刷柄の摩耗の始ま
りまではほぼ同じ回転数であったが、完全に印刷柄が消
失するまでの回転数には大きく差があり、木目塩ビ化粧
シートは耐摩耗性が非常に高い事がわかる。
【0020】
【考案の効果】以上詳細に説明したように本考案の化粧
シートは、トップコート層上にこれと艶の異なる第2の
印刷柄層を設けたので、これらの光沢差によって、均一
な艶とは比べものにならない高いグロスマットの意匠効
果が得られる。さらに、トップコート層及び第2の印刷
柄層のバインダー樹脂として、2液反応型、又は紫外線
硬化型もしくは電子線硬化型樹脂を用いたので、化粧シ
ートの表面にエンボス加工しても光沢差がそのまま保持
されて優れたグロスマット効果が得られる。また、基材
シート上に、第1の印刷柄層、トップコート層及び第2
の印刷柄層をオンラインで印刷・コーティングする事に
より、第1の印刷柄層と第2の印刷柄層とを同調して印
刷可能になり、従来のワイピング塩ビシートでも得られ
ない高級な意匠感が得られる。
【0021】また、本考案の化粧シートは、その表面に
エンボス形状を有することにより、耐摩耗性に優れてお
り、コスト的にも安価で製造出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の構成を示す断面図である。
【図2】摩耗された状態を示す本考案一実施例の断面図
である。
【図3】従来のダブリング塩ビシートの断面図である。
【図4】従来のワイピング塩ビシートの断面図である。
【図5】従来のトップコートタイプ塩ビシートの断面図
である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 第1の印刷柄層 3 トップコート層 4 第2の印刷柄層 5 エンボス形状 6 着色塩ビシート 7 印刷柄層 8 透明塩ビシート 9 着色インキ 10 透明トップコート層

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂からなる基材シート上に、第1
    の印刷柄層、トップコート層、及び該トップコート層と
    は艶の異なる第2の印刷柄層がこの順に設けられ、かつ
    前記第2の印刷柄層側の表面はエンボス形状からなり、
    さらに前記トップコート層及び第2の印刷柄層は、2液
    反応型樹脂、又は紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化
    型樹脂を主成分としてなり、その硬化後に前記エンボス
    形状が形成されることを特徴とする化粧シート。
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