JP2024058983A - 電磁ブレーキ - Google Patents

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Toshikane Kaneki
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Abstract

【課題】製造が比較的容易な自己保持型の電磁ブレーキを提供する。【解決手段】電磁ブレーキ1は、同軸二重円筒状に形成されたアウターヨーク2及びインナーヨーク3と、前記アウターヨークと前記インナーヨークとの間の円筒状空隙部に収容された電磁コイル4と、第1永久磁石6とを有し、静止体12から突出するように設けられた回転軸14が挿通され、前記静止体に固定された電磁石組立体13と、前記回転軸に設けられ、前記電磁石組立体と軸方向に対向し、前記電磁石組立体に対して接離可能に配置されたアーマチュア7aと、前記アーマチュアを前記電磁石組立体から引き離す方向に付勢する付勢手段とを有するアーマチュア組立体7とを備え、前記付勢手段は弾性部材8及び第2永久磁石11である。【選択図】図3A

Description

本発明は電磁ブレーキに関する。
特許文献1に無励磁作動型の電磁ブレーキが記載されている。また、特許文献2には、深さが適切に設定された複数の穴にそれぞれ配置された複数本のコイルばねを備えた自己保持型の電磁ブレーキ装置が記載されている。
特開2015-21519号公報 特開2022-32597号公報
従来の自己保持型電磁ブレーキにおいては、制動力がコイルばねの弾性力に依存していることから、一定程度の制動力を確保するためにはコイルばねのサイズを大きくする必要があると考えられる。
本発明は、上記従来技術に鑑み、弾性部材のサイズ増加を抑えつつ一定程度の制動力が確保された自己保持型の電磁ブレーキを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る電磁ブレーキは、同軸二重円筒状に形成されたアウターヨーク及びインナーヨークと、前記アウターヨークと前記インナーヨークとの間の円筒状空隙部に収容された電磁コイルと、第1永久磁石とを有し、静止体から突出するように設けられた回転軸が挿通され、前記静止体に固定された電磁石組立体と、前記回転軸に設けられ、前記電磁石組立体と軸方向に対向し、前記電磁石組立体に対して接離可能に配置されたアーマチュアと、前記アーマチュアを前記電磁石組立体から引き離す方向に付勢する付勢手段とを有するアーマチュア組立体とを備える。前記付勢手段は弾性部材及び第2永久磁石である。
本発明によれば、製造が比較的容易な自己保持型の電磁ブレーキを提供することができる。
電磁ブレーキにおけるアーマチュアと電磁石組立体との間のギャップと、アーマチュアに作用する力との関係を示すグラフである。 電磁ブレーキにおけるアーマチュアと電磁石組立体との間のギャップと、アーマチュアに作用する力との関係を示す別のグラフである。 一実施形態に係る電磁ブレーキの解放状態を示す断面図である。 一実施形態に係る電磁ブレーキの制動状態を示す断面図である。 ギャップと付勢力との関係を示すグラフである。 一実施形態に係る電磁ブレーキにおいて、ギャップとアーマチュアに作用する力との関係を示すグラフである。 電磁ブレーキの励磁電流と吸引力との関係を示すグラフである。 無励磁で制動状態にある電磁ブレーキの磁束を示す説明図である。 正励磁された電磁コイルによる磁束を示す説明図である。 無励磁で解放状態にある電磁ブレーキの磁束を示す説明図である。 逆励磁された電磁コイルによる磁束を示す説明図である。 他の実施形態に係る電磁ブレーキの断面図である。 他の実施形態に係る電磁ブレーキの断面図である。 他の実施形態に係る電磁ブレーキの断面図である。
本発明の実施形態を以下に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態によって限定されるものではない。
[検討]
まず、本発明の発明者は、以下に述べるとおり鋭意検討を行った。
図1に、上記特許文献1の図1に記載の無励磁作動型電磁ブレーキに関し、アーマチュアと電磁石組立体とのギャップGaと、アーマチュアに作用する吸引力との関係を示す。Fn(x)は、永久磁石による吸引力の大きさである。Fnc(x)は、電磁石組立体の電磁コイルを励磁し、永久磁石によるものと逆方向の起磁力を発生させたときの吸引力の大きさである。Fs(x)は、アーマチュア組立体の板ばねによる付勢力の絶対値である。なお、この付勢力は、アーマチュアに作用する吸引力とは逆方向に働く力であるが、わかりやすくするため、絶対値として示す。
図1において、無励磁状態でギャップGaが0の場合、電磁石組立体にアーマチュアが接触している。電磁ブレーキは制動状態にあり、Fs(0)<Fn(0)である。アーマチュアに作用する吸引力すなわち制動力Fpは、Fn(0)-Fs(0)である。
ギャップGaがp(>0)のとき、アーマチュア組立体のハブ側にアーマチュアが押し付けられて保持され、電磁ブレーキは解放状態にある。
電磁石組立体の電磁コイルを励磁し、永久磁石によるものと逆方向の起磁力を発生させた状態で、この時のアーマチュアを電磁石組立体に吸引する力はFnc(x)となる。
電磁ブレーキの解放状態を保つためには、ギャップGaの幅x=pのときに、Fnc(p)<Fs(p)とする必要がある。
ギャップGaがpであり、電磁ブレーキが解放状態にあるときに、電磁石組立体の電磁コイルを無励磁とすると、Fs(p)<Fn(p)となり、永久磁石による吸引力が板ばねによる付勢力を上回るため、アーマチュアが電磁石組立体に吸引され、電磁ブレーキは制動状態となる。この制動状態において、Fs(0)<Fn(0)である。
特許文献1に記載の無励磁作動型電磁ブレーキにおいて、解放状態とすべき間は電磁石組立体の電磁コイルを励磁し続ける必要がある。この励磁による発熱及び電力消費の問題がある。
上記特許文献2に記載されている自己保持型の電磁ブレーキについては、制動状態において電気的エネルギーが供給されると解放状態に切り替わり、その後電気的エネルギーの供給が停止しても解放状態が保持される。また、解放状態において電気的エネルギーが供給されると制動状態に切り替わり、その後電気的エネルギーの供給が停止しても制動状態が保持される。このように、電気的エネルギーは、ブレーキを解放する時と制動する時のみ短時間必要なだけである。電気的エネルギーの瞬間的な供給(ワンショットの供給)で足りるため、自己保持型の電磁ブレーキはワンショット型の電磁ブレーキとも呼ばれる。
上記特許文献2に記載の自己保持型の電磁ブレーキにおいては、アーマチュアの変位に対して、ステータによる吸引力の変化率よりも、付勢部材による付勢力の変化率の方が低くなるように諸元が設定されている。具体的には、上記特許文献2においては、複数本のコイルばねのばね係数及び変位が予め設定されることが記載されている。変位については、コイルばねの縮みの大きさが設定され、より具体的には、コイルばねが配設されるばね穴の深さが適切に設定される、とされている。
しかし、複数本のコイルばねを使用することは、コストアップになり、ばね穴の深さを適切に設定して量産するのも、コストアップにつながる。
また、付勢部材はコイルばねに限られず板ばねでも良いとされているが、板ばねにて制動時も解放時も同等の付勢力とすることは困難である。
特許文献1の無励磁作動型電磁ブレーキは板ばねを採用したものである。前述のとおり、アーマチュアと電磁石組立体とのギャップGaの長さxを横軸とし、アーマチュアに作用する力を縦軸としたグラフは図1に示したとおりである。永久磁石による吸引力Fn(x)と板ばねによる付勢力Fs(x)の関係は常に、Fs(x)<Fn(x)であるため、電磁コイルの無励磁状態では、常にアーマチュアが電磁石組立体に吸引され、電磁ブレーキは制動状態となる。
電磁コイルを励磁し、永久磁石による磁力とは逆方向の起磁力を発生させると、電磁ブレーキは解放状態となる。その後、電磁コイルの励磁を止めてもなおブレーキ解放状態を保持するためには、解放状態におけるギャップGaがx=r(>0)のときに、Fs(r)>Fn(r)である必要がある。このために、板ばねを変更し、図1に示したFs(x)から図2に示すFs´(x)へと付勢力を変更することで、Fs´(r)>Fn(r)とすることができる。
しかし、板ばねによる付勢力Fs´(x)は、略直線的な右肩下がりの特性を有するため、制動時すなわちギャップGaの幅x=0の時の板ばねの付勢力Fs´(0)が、Fs(0)に比べて大きくなる。
変更後の板ばねを備えた電磁ブレーキの制動時の制動力Fp´は、永久磁石による吸引力Fn(0)と変更後の板ばねの付勢力Fs´(0)との差、すなわちFn(0)-Fs´(0)である。この制動力Fp´は、変更前の板ばねを用いる場合の制動時の制動力Fp=Fn(0)-Fs(0)よりも小さいため、斯かる板ばねの変更は制動力の低下に繋がる。
[第1実施形態]
以上のような検討結果を踏まえた実施形態を以下に説明する。
図3において、符号1は、静止体12から突出して設けられた回転軸14に装備された電磁ブレーキである。同図(a)に解放状態にある電磁ブレーキ1を示し、同図(b)に制動状態にある電磁ブレーキ1を示す。
この電磁ブレーキ1は、回転軸14に一体的に設けられたアーマチュア組立体7と、静止体12に固定された電磁石組立体13とを備えている。
アーマチュア組立体7は、回転軸14の軸方向先端に装着された略筒状のハブ10と、軟磁性体によりリング状に成形され、ハブ10に設けられた板ばね8により支持されたアーマチュア7aとを備えている。アーマチュア7aは、電磁石組立体13と軸方向に対向し、軸方向に沿って電磁石組立体13と接離可能に装着されている。つまり、アーマチュア7aと電磁石組立体13との間の軸方向のギャップGaは可変である。
ハブ10のアーマチュア7aと対向する面には、ハブ10の中空部と連通するように凹部10aが形成されている。この凹部10aの底壁及び側壁に接するように略リング状のヨーク9が設けられている。ヨーク9の底壁及び側壁に接するようにリング状の永久磁石11が設けられている。この永久磁石11は、アーマチュア7a側の軸方向端面がN極、ハブ10側の軸方向端面がS極となるように着磁されている。永久磁石11とアーマチュア7aとの軸方向のギャップGcは可変である。また、ギャップGaとギャップGcとの和は一定である。
永久磁石11の磁力と板ばね8の付勢力とにより、アーマチュア7aは、電磁石組立体13から引き離される方向(図3A及び図3Bの紙面左方向)に常に付勢されている。
電磁石組立体13は、回転軸14と同軸に配置された二重円筒状のアウターヨーク2及びインナーヨーク3を備えている。つまり、回転軸14は、電磁石組立体13の軸線上に挿通されている。アウターヨーク2とインナーヨーク3との間にある円筒状空隙内には、インナーヨーク3に巻回された電磁コイル4が収容されている。
アウターヨーク2には、軸方向一端から径方向内側に突出するようにリング状の鍔部2a1が設けられ、この鍔部2a1が静止体12に固定されている。また、鍔部2a1の軸方向アーマチュア組立体7側の面には、リング状かつ回転軸14と同軸方向の凸部2b1が形成され、この凸部2b1の径方向内側にリング状の凹部2c1が形成されている。
インナーヨーク3の軸方向かつ静止体12側の端部には、径方向外側に突出するようにかつ前記アウターヨーク2の鍔部2a1と軸方向に対向するようにリング状の鍔部3a1が設けられている。この鍔部3a1の軸方向静止体2側の面には、リング状かつ回転軸14と同軸方向の凸部3b1が設けられ、この凸部3b1の径方向内側にリング状の凹部3c1が形成されている。インナーヨーク3の凸部3b1及び凹部3c1はそれぞれ、アウターヨーク2の凸部2b1及び凹部2c1と軸方向に対向するように位置合わせがなされている。
アウターヨーク2の凹部2c1とインナーヨーク3の凹部3c1とで形成される円環状空間には、リング状の永久磁石6が設けられている。永久磁石6は、インナーヨーク3の鍔部3a1側の軸方向端面がN極、アウターヨーク2の鍔部2a1側の軸方向端面がS極となるように着磁されている。
さらに、アウターヨーク2の凸部2b1と、インナーヨーク3の凸部3b1とに挟まれるようにリング状のギャップ材5が設けられている。ギャップ材5の内径は、永久磁石6の外径よりも大きいか又は等しい。このギャップ材5の材質は非磁性体であり、銅又はステンレス鋼が好ましい。このようなギャップ材5により、アウターヨーク2の凸部2b1と、インナーヨーク3の凸部3b1との間にリング状のギャップGbが軸方向に設けられる。このギャップGbは、永久磁石6の径方向外側に位置している。ギャップGbの軸方向の長さは、ギャップ材5の軸方向の肉厚と等しく、かつ永久磁石6の軸方向の肉厚よりも小さい。
永久磁石6を第1永久磁石6とも呼び、永久磁石11を第2永久磁石11とも呼ぶ。
以下に、ギャップ、磁束及び力を示す記号をまとめる。
φC(x):電磁コイル4による有効磁束 ※1
φmY(x):永久磁石6による有効磁束 ※1
φmH(x):永久磁石11による有効磁束 ※1、※2
Ga:アーマチュア7aと電磁石組立体13とのギャップ
Gb:バイパスギャップ
Gc:アーマチュア7aと永久磁石11のギャップ
Fn(x):永久磁石6による吸引力 ※1
Fnc(x):正励磁時の電磁石組立体の吸引力 ※1
Fne(x):逆励磁時の電磁石組立体の吸引力 ※1
Fs(x):板ばね8による付勢力 ※1
Fh(x):永久磁石11による吸引力 ※1、※2
Fsh(x):合成付勢力(Fs(x)+Fh(x)) ※1
Fp:制動トルクとして作用する押し付け力
※1:ギャップGaの幅xの関数
※2:永久磁石11の有効磁束φmHは、ギャップGcを軸方向に通過するものであるが、板ばね8による付勢力Fs(x)と合わせるため、ギャップGaの関数として表している。
[作用]
図4に、電磁ブレーキ1におけるギャップGaの長さxを横軸とし、アーマチュア7aに作用する付勢力を縦軸としたグラフを示す。
Fs(x)は、板ばね8による付勢力である。
Fh(x)は、永久磁石11による吸引力(付勢力)である。
なお、永久磁石11の有効磁束は、ギャップGcを軸方向に通過するものであるが、板ばね8による付勢力Fs(x)と合わせるため、ギャップGaの関数としφmH(x)と表している。前述のとおり、ギャップGaとギャップGcの和は一定である。
Fsh(x)は、Fs(x)とFh(x)の合成付勢力である。すなわち、Fsh(x)=Fs(x)+Fh(x)である。
永久磁石11による付勢力Fh(x)は、ギャップGaが大きくなるにつれて(言い換えるとギャップGcが小さくなるにつれて)大きくなる。対照的に、板ばね8による付勢力Fs(x)は、ギャップGaが大きくなるにつれて小さくなる。つまり、永久磁石11による付勢力Fh(x)と板ばね8による付勢力Fs(x)とは特性が正反対である。前述のとおり、合成付勢力Fsh(x)は、永久磁石11による付勢力Fh(x)と板ばね8による付勢力Fs(x)との和である。永久磁石11と板ばね8とを組み合わせることで、アーマチュア7aに作用する合成付勢力を、ギャップGaの大きさxにかかわらず概ね一定とすることができる。
板ばね8の付勢力を調整するなどにより、制動状態すなわちギャップGaがゼロの状態における合成付勢力Fsh(0)を、図1のFs(0)と同程度あるいはそれ未満とすることができる。これにより、電磁ブレーキ1の制動状態における制動力が小さくなり過ぎないようにすることができる。
図5に、アーマチュア7aと電磁石組立体13とのギャップGaの幅xを横軸とし、アーマチュア7aに作用する力を縦軸としたグラフを示す。
Fn(x)は、永久磁石6の磁力によりアーマチュア7aに作用する吸引力である。
Fnc(x)は、電磁コイル4を励磁し、永久磁石6による有効磁束φmY(x)を打ち消す方向の有効磁束φC(x)を発生させたときに、アーマチュア7aに作用する吸引力である。
Fsh(x)は、板ばね8と永久磁石11による吸引力とによる合成付勢力の絶対値である。なお、この合成付勢力と吸引力とは向きが正反対であることから異符号である。
Fne(x)は、電磁コイル4を逆励磁し、永久磁石6による有効磁束φmY(x)と同方向の有効磁束φC´(x)を発生させたときに、アーマチュア7aに作用する合成吸引力である。
図5に示すように、永久磁石6による吸引力Fn(x)と板ばね8及び永久磁石11による合成付勢力Fsh(x)との関係は、ギャップGaの幅xが0から或る値までは、Fsh(x)<Fn(x)であるが、ギャップGaの幅xが前述の値よりも大きくなると、Fsh(x)>Fn(x)となる。解放状態におけるギャップGaを、Fsh(q)>Fn(q)を満たすqとする。これにより、制動状態から解放状態に切り替えるべく電磁コイル4を励磁し、その後励磁を終了してもなお、解放状態を保持することができる。
ギャップGaを所定の幅にすることで、電磁コイル4の励磁方向を正方向と逆方向に切り替えることにより電磁ブレーキの解放状態と制動状態が切り替わり、切り替わった後の状態を励磁終了後もなお保持することができる自己保持型電磁ブレーキが可能となる。
図6に、電磁コイル4の励磁電流とアーマチュア7aに作用する吸引力との関係を示す。電磁コイル4による有効磁束φC(x)と永久磁石6による有効磁束φmY(x)とは、励磁電流が正の場合に方向が正反対であり、励磁電流が負の場合には同方向である。同図に示すように、永久磁石6による有効磁束φmY(x)と電磁コイル4による有効磁束φC(x)を同方向とする(つまり電磁コイル4を逆励磁する)ことにより(逆励磁時の有効磁束をφC´(x)とする)、無励磁時より大きな吸引力が得られる。この特性を利用するとともに、解放状態におけるギャップGaを所定の長さに設定することで自己保持型電磁ブレーキを実現することができる。
図5を再び参照する。無励磁状態において永久磁石6の有効磁束φmY(x)によるアーマチュア7aの吸引力Fn(x)は、ギャップGaの幅xの関数として表される。ギャップGaの幅x=0の状態(制動状態)の吸引力Fn(0)が最大であり、ギャップGaの幅xが大きくなるにつれて吸引力Fn(x)は小さくなる。
合成付勢力Fsh(x)は、板ばね8による付勢力Fs(x)と永久磁石11による付勢力Fh(x)との和であり、吸引力Fn(x)とは方向が逆であるが、絶対値として表している。図5に示すように、ギャップGaの幅xが変化してもフラットに近い特性としている。
電磁コイル4を逆励磁した状態で電磁石組立体13からアーマチュア7aに作用する力Fne(x)は、電磁コイル4の逆励磁により発生する有効磁束φC′(x)による吸引力Fe(x)と永久磁石6による吸引力Fn(x)とが同方向であることから、両吸引力の和に等しい。すなわち、Fne(x)=Fn(x)+Fe(x)である。
電磁コイル4の逆励磁状態においてアーマチュア7aに作用する吸引力Fne(x)は、ギャップGaの幅xの関数として表される。この吸引力Fne(x)は、ギャップGaの幅x=0の状態(制動状態)が最大であり、ギャップGaの幅xが大きくなるにつれて小さくなる。
電磁コイル4を正方向に励磁することで発生する有効磁束φC(x)による吸引力Fc(x)は、永久磁石6による吸引力Fn(x)とは逆方向である。そのため、電磁コイル4が正方向に励磁された状態でアーマチュア7aに作用する吸引力Fnc(x)は、以下のようになる。
Fnc(x)=Fn(x)-Fc(x)
合成付勢力Fsh(x)をギャップGaの大きさにかかわらず概ね一定にすることができるため、電磁ブレーキ1の解放状態におけるギャップGaの幅xを、次式が成り立つようなqと定めることができる。
Fn(q)<Fsh(q)<Fne(q)
解放状態におけるギャップGaの幅xをqに設定することにより、制動状態及び解放状態の一方から他方へ切り替わった後は無励磁であっても自己保持(切り替わった後の状態の保持)が可能となる。さらに、電磁コイル4の励磁方向を選択し瞬間的に励磁することにより、制動状態及び解放状態の一方から他方への切替えができるようになり、発熱及び消費電力が抑えられた自己保持型電磁ブレーキを実現することができる。
図7A~図7Dを参照しながら、自己保持型の電磁ブレーキ1の作用を説明する。
図7Aに、無励磁で制動状態(x=0)における磁束の流れを示す。アーマチュア7aに作用する力は、Fsh(x)とFn(x)であり、Fsh(0)<Fn(0)が成り立つ。そのため、アーマチュア7aは、吸引力Fp=Fn(0)-Fsh(0)により電磁石組立体13に接している。
同図に、永久磁石6による有効磁束φmY(x)と、永久磁石11による有効磁束φmH(x)とを実線矢印により示している。
有効磁束φmY(x)は、永久磁石6のN極から、インナーヨーク3内をアーマチュア組立体7に向かって軸方向に通過しアーマチュア7aの内周側の領域に流入する。この有効磁束φmY(x)は、アーマチュア7a内を径方向外向きに通過してアーマチュア7aの径方向外側の領域からアウターヨーク2に流入する。有効磁束φmY(x)はさらに、アウターヨーク2内を鍔部2a1に向かって軸方向に通過し、鍔部2a1内を径方向内向きに通過して永久磁石6のS極に至る。このように還流する有効磁束φmY(x)により吸引力Fn(x)が発生する。
有効磁束φmH(x)は、永久磁石11のN極からギャップGcを軸方向に通過し、アーマチュア7aの径方向内側の領域に流入する。この有効磁束φmH(x)は、アーマチュア7a内を径方向外向きに通過してアーマチュア7aの前記径方向内側の領域よりも径方向外側にある領域からギャップGcを軸方向に通過し、ヨーク9に流入する。有効磁束φmH(x)はさらに、ヨーク9内を通過して永久磁石11のS極に至る。これにより、アーマチュア7aに付勢力が作用する。永久磁石11及び板ばね8により、電磁石組立体13から引き離される方向の合成付勢力Fsh(x)がアーマチュア7aに作用する。
このように、アーマチュア7aに吸引力Fn(x)と合成付勢力Fsh(x)とが作用する。電磁コイル4が無励磁の状態では、吸引力Fn(x)により、アーマチュア7aが合成付勢力Fsh(x)に抗して電磁石組立体13に吸引され、ギャップGaの幅x=0となり、電磁ブレーキ1は制動状態となる。
図7Bに、正励磁により電磁ブレーキ1が制動状態(x=0)から解放状態(x=q)へ切り替わる様子を示す。アーマチュア7aに作用する力は、合成付勢力Fsh(x)と正励磁による吸引力Fnc(x)であり、Fnc(0)<Fsh(0)であることから、電磁ブレーキ1は制動状態(x=0)から解放状態(x=q)へと切り替わる。解放状態においては、Fsh(q)-Fnc(q)の付勢力がアーマチュア7aに働く。
永久磁石6による有効磁束φmY(x)を打ち消す方向に、電磁コイル4に所定値の電流を流すと、有効磁束φmY(x)と大きさがほぼ同じで逆方向の有効磁束φC(x)が破線矢印に示すように生じる。有効磁束φC(x)は、インナーヨーク3内を鍔部3a1に向けて軸方向に通過し、永久磁石6を迂回するように、鍔部3a1内を径方向外向きに通過し、かつ凸部3b1内を軸方向に通過してギャップGbに流入する。この有効磁束φC(x)は、ギャップGbを軸方向に通過してアウターヨーク2の凸部2b1に流入し、鍔部2a1内を径方向外向きに通過し、アウターヨーク2内をアーマチュア7aに向かって軸方向に通過する。有効磁束φC(x)はさらに、ギャップGa(制動時はゼロ)を経たうえでアーマチュア7aの外周側の領域に流入し、アーマチュア7aを径方向内向きに通過してアーマチュア7aの内周側の領域からギャップGa(制動時はゼロ)を経たうえでインナーヨーク3に流入する。
このように、有効磁束φC(x)が、永久磁石6による有効磁束φmY(x)とは逆方向に還流することにより、有効磁束φmY(x)と有効磁束φC(x)とが互いに打ち消し合って、その差による吸引力Fnc(0)がアーマチュア7aに作用する。この吸引力Fnc(0)よりも、板ばね8による付勢力Fs(x)と永久磁石11の有効磁束φmH(x)による吸引力との合成付勢力Fsh(0)が大きいため、電磁石組立体13に接していたアーマチュア7aは電磁石組立体13への吸着から解放される。つまり、ギャップGaの幅xが0からqへ変化し、解放状態に切り替わる。
また、有効磁束φC(x)は永久磁石6を迂回するようにギャップ材5により形成されたギャップGbを通過する。そのため、ギャップ材5及びギャップGbをそれぞれ、バイパスギャップ材5及びバイパスギャップGbとも呼ぶ。
図7Cに、無励磁で解放状態(x=q)における磁束の流れを示す。アーマチュア7aに作用する力は合成付勢力Fsh(x)と吸引力Fn(x)であり、Fn(q)<Fsh(q)である。そのため、アーマチュア7aにはFsh(q)-Fn(q)の付勢力が作用している。
電磁コイル4の瞬間的な正励磁により制動状態から解放状態へ切り替わった後、電磁コイル4は無励磁状態となる。ギャップGaの幅x=qの状態では、永久磁石6による有効磁束φmY(x)による吸引力Fn(q)よりも、板ばね8による付勢力Fs(q)と永久磁石11の有効磁束φmH(x)による吸引力との合成付勢力Fsh(q)は大きい。そのため、無励磁状態でも解放状態が保持される。
図7Dに、逆励磁により電磁ブレーキ1が解放状態(x=q)から制動状態(x=0)へ切り替わる様子を示す。アーマチュア7aに作用する力は、合成付勢力Fsh(x)と合成吸引力Fne(x)である。Fsh(q)<Fne(q)であるため、解放状態(x=q)から制動状態(x=0)に切り替わり、Fne(0)-Fsh(0)の吸引力がアーマチュア7aに働く。
電磁コイル4に図7Bとは逆方向に電流を流すと、永久磁石6による有効磁束φmY(x)と同じ方向の有効磁束φC´(x)が破線矢印に示すように生じる。有効磁束φC´(x)は、インナーヨーク3内をアーマチュア7aに向けて軸方向に通過し、ギャップGaを軸方向に通過してアーマチュア7aの内周側の領域に流入する。この有効磁束は、アーマチュア7a内を径方向外向きに通過してアーマチュア7aの外周側の領域からギャップGaを経たうえでアウターヨーク2に流入する。この有効磁束はさらに、アウターヨーク2を軸方向に通過し、永久磁石6を迂回するように、鍔部2a1を径方向内向きに通過したのち凸部2b1を軸方向に通過してギャップGbに流入する。この有効磁束φC´(x)は、ギャップGbを軸方向に通過してインナーヨーク3の凸部3b1に流入し、鍔部3a1内を径方向内向きに通過して還流する。このように、有効磁束φC´(x)が、永久磁石6による有効磁束φmY(x)と同方向に還流することにより、電磁コイル4の有効磁束φC´(x)が永久磁石6による有効磁束φmY(x)に加えられて、吸引力Fne(q)が生じる。
逆励磁されると、アーマチュア7aは、付勢力Fsh(q)よりも大きい吸引力Fne(q)により電磁石組立体13に吸引されて、ギャップGaの幅xがqから0へと変化し、電磁ブレーキ1は制動状態となる。その後、逆励磁を停止し無励磁とすると、図7Aに示した状態となり、制動状態が保持される。
また、前述のとおり、板ばね8と永久磁石11とによる合成付勢力Fsh(x)は、ギャップGaの幅xにかかわらずほぼ一定である。電磁石組立体13へアーマチュア7aが吸引される力は、永久磁石6による吸引力Fn(0)と板ばね8及び永久磁石11の合成付勢力Fsh(0)との差すなわちFn(0)-Fsh(0)である。板ばね8の付勢力を調整するなどにより、制動状態すなわちギャップGaがゼロの状態における合成付勢力Fsh(0)が大きくなり過ぎないようにすることで、電磁ブレーキ1の制動状態における制動力の低下を抑えることができる。
これまでに説明してきたような上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
・アーマチュアが電磁石組立体に接している状態(すなわち制動状態)において、制動力とは逆方向の付勢力を、板ばねと第2永久磁石との組み合わせにより、適正にすることができるため、制動状態における制動力の低下を抑えることができる。すなわち、弾性部材のサイズ増加を抑えつつ一定程度の制動力を確保することができる。
・制動状態及び解放状態の一方から他方へ切り替える際、電磁コイルへの電力供給は瞬間的なもので足り、その後は電力供給が無くても切替え後の状態が保持される。そのため、電磁コイルの発熱及び電力消費を削減することができる。
・従来の自己保持型電磁ブレーキとは異なり、深さが適切に設定された複数の穴に複数本のコイルばねをそれぞれ配置することが不要である。板ばねと第2永久磁石との組み合わせを付勢手段として用いるため、製造が比較的容易である。
[他の実施形態]
図8に、他の実施形態に係る電磁ブレーキ1aを示す。図3Aに示した電磁ブレーキ1とは異なり、電磁ブレーキ1aにはヨーク9が無く、例えばアルミニウム製のハブ10に対し直に永久磁石11が接している。永久磁石11の磁気漏れが問題となる可能性が低い場合には、ヨーク9を設けないことで部品数を減らすことができる。
また、図3Aに示した電磁ブレーキ1において、鍔部2a1の軸方向アーマチュア組立体7側の面には、凸部2b1の径方向外側に凹部が形成されている。しかし、電磁ブレーキ1の凸部2b1を、電磁ブレーキ1aの凸部2b2に置き換え、凸部2b2の径方向外側に凹部が無い段形状としてもよい。
永久磁石6の軸方向内側端面と永久磁石11の軸方向内側端面とはいずれも同極(図3Aの例ではN極)となっている。永久磁石6の軸方向内側端面と永久磁石11の軸方向内側端面とが異極の場合、同極の場合に比べて外部への磁気漏れが多くなるものの、この時期漏れの電磁ブレーキ特性への影響は限定的である。したがって、永久磁石6の軸方向内側端面と永久磁石11の軸方向内側端面とは同極でもよいし、異極でもよい。
そのほか、静止体12をモーターの筐体とし、回転軸14を同モーターの回転軸とすることで、電磁ブレーキ付きモーターを得ることができる。特に、上記モーターがステッピングモーターの場合、回転軸14は非磁性材とする場合が多く、上述したように回転軸14への漏れ磁束は発生しない。回転軸14が磁性材の場合は、回転軸14とインナーヨーク3と径方向間隔を広げるなどすればよい。
さらには、後述するように、永久磁石6の配置を工夫することで、永久磁石6の回転軸14への漏れ磁束を低減することができる。
図9に示す電磁ブレーキ1bにおいては、静止体12に固定されたインナーヨーク3の鍔部3abとアウターヨーク2の鍔部2abとの間に永久磁石6が配置されている。そして、アウターヨーク2の鍔部2abの径方向内側端部とインナーヨーク3の本体部との間に、径方向のバイパスギャップGbが形成されている。永久磁石6と回転軸14とがインターヨーク3の本体部を隔てて位置するため、インナーヨーク3と回転軸14との径方向間隔を比較的大きくすることなく、永久磁石6から回転軸(磁性材)14への磁気漏れを抑えることができる。
また、ヨーク9を、永久磁石11の軸方向一端面及び外周面のみならず内周面にも接触するような形状(断面がコの字のリング形状)とすることで、永久磁石11の回転軸14への磁束漏れを低減させることができる。
さらに、図10に示す電磁ブレーキ1cにおいては、静止体12に固定されたアウターヨーク2の鍔部2acとインナーヨーク3の鍔部3acとの間に永久磁石6が配置されている。そして、インナーヨーク3の鍔部3acの径方向外側端部とアウターヨーク2の本体部との間に、径方向のバイパスギャップGbが形成されている。回転軸14とインナーヨーク3並びに永久磁石6及び永久磁石11との径方向間隔を比較的大きくとることで、両永久磁石の回転軸(磁性材)14への漏れ磁束を低減させることができる。
永久磁石6はリング状に限られず、リングを周方向に所定の間隔で略円弧状に分割した形状でもよい。永久磁石11についても同様である。
付勢手段の一つとして板ばね8を示したが、これに限られず、任意の弾性部材を用いることができる。
これまでに説明した実施形態に関し、以下の付記を開示する。
[付記1]
同軸二重円筒状に形成されたアウターヨーク及びインナーヨークと、前記アウターヨークと前記インナーヨークとの間の円筒状空隙部に収容された電磁コイルと、第1永久磁石とを有し、静止体から突出するように設けられた回転軸が挿通され、前記静止体に固定された電磁石組立体と、
前記回転軸に設けられ、前記電磁石組立体と軸方向に対向し、前記電磁石組立体に対して接離可能に配置されたアーマチュアと、前記アーマチュアを前記電磁石組立体から引き離す方向に付勢する付勢手段とを有するアーマチュア組立体と
を備え、
前記付勢手段は弾性部材及び第2永久磁石である、
電磁ブレーキ。
[付記2]
前記アウターヨークの軸方向一端から径方向内側に突出するようにリング状の鍔部が設けられるとともに、前記インナーヨークの軸方向一端から径方向外側に突出するようにリング状の鍔部が設けられ、前記アウターヨークの鍔部又は前記インナーヨークの鍔部が直接、前記静止体に固定され、
前記アウターヨークの鍔部と前記インナーヨークの鍔部とに挟まれるように、前記第1永久磁石が配置され、
前記第1永久磁石は軸方向に着磁されている、
付記1に記載の電磁ブレーキ。
[付記3]
前記電磁コイルが励磁されていない状態において、前記第1永久磁石により、前記アーマチュアが前記付勢手段の付勢力に抗して前記電磁石組立体に接触し、前記回転軸の回転が制動される制動状態が保持され、
前記制動状態において前記電磁コイルが第1の方向に励磁されると、前記第1永久磁石の磁束を打ち消す磁束が発生し、前記付勢手段の付勢力により前記アーマチュアが前記電磁石組立体から離れて、前記回転軸に対する制動が解除された解放状態へ切り替わり、
前記電磁コイルの前記第1の方向の励磁が終了した後も、前記付勢手段の付勢力により前記解放状態が保持され、
前記解放状態において前記電磁コイルが前記第1の方向とは逆方向である第2の方向に励磁されると、前記第1永久磁石の磁束と同方向の磁束が発生し、前記アーマチュアが前記付勢手段の付勢力に抗して前記電磁石組立体に接触し、前記制動状態に切り替わる、
付記1又は2に記載の電磁ブレーキ。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
1 電磁ブレーキ
2 アウターヨーク
2a1 鍔部
2b1 凸部
2c1 凹部
3 インナーヨーク
3a1 鍔部
3b1 凸部
3c1 凹部
4 電磁コイル
5 バイパスギャップ材
6 永久磁石(電磁石組立体)
7 アーマチュア組立体
7a アーマチュア
8 板ばね
9 ヨーク
10 ハブ
11 永久磁石(アーマチュア組立体)
12 静止体
13 電磁石組立体
14 回転軸

Claims (3)

  1. 同軸二重円筒状に形成されたアウターヨーク及びインナーヨークと、前記アウターヨークと前記インナーヨークとの間の円筒状空隙部に収容された電磁コイルと、第1永久磁石とを有し、静止体から突出するように設けられた回転軸が挿通され、前記静止体に固定された電磁石組立体と、
    前記回転軸に設けられ、前記電磁石組立体と軸方向に対向し、前記電磁石組立体に対して接離可能に配置されたアーマチュアと、前記アーマチュアを前記電磁石組立体から引き離す方向に付勢する付勢手段とを有するアーマチュア組立体と
    を備え、
    前記付勢手段は弾性部材及び第2永久磁石である、
    電磁ブレーキ。
  2. 前記アウターヨークの軸方向一端から径方向内側に突出するようにリング状の鍔部が設けられるとともに、前記インナーヨークの軸方向一端から径方向外側に突出するようにリング状の鍔部が設けられ、前記アウターヨークの鍔部又は前記インナーヨークの鍔部が直接、前記静止体に固定され、
    前記アウターヨークの鍔部と前記インナーヨークの鍔部とに挟まれるように、前記第1永久磁石が配置され、
    前記第1永久磁石は軸方向に着磁されている、
    請求項1に記載の電磁ブレーキ。
  3. 前記電磁コイルが励磁されていない状態において、前記第1永久磁石により、前記アーマチュアが前記付勢手段の付勢力に抗して前記電磁石組立体に接触し、前記回転軸の回転が制動される制動状態が保持され、
    前記制動状態において前記電磁コイルが第1の方向に励磁されると、前記第1永久磁石の磁束を打ち消す磁束が発生し、前記付勢手段の付勢力により前記アーマチュアが前記電磁石組立体から離れて、前記回転軸に対する制動が解除された解放状態へ切り替わり、
    前記電磁コイルの前記第1の方向の励磁が終了した後も、前記付勢手段の付勢力により前記解放状態が保持され、
    前記解放状態において前記電磁コイルが前記第1の方向とは逆方向である第2の方向に励磁されると、前記第1永久磁石の磁束と同方向の磁束が発生し、前記アーマチュアが前記付勢手段の付勢力に抗して前記電磁石組立体に接触し、前記制動状態に切り替わる、
    請求項1又は2に記載の電磁ブレーキ。
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