JP2023132445A - ガスケットおよび密封構造 - Google Patents

ガスケットおよび密封構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2023132445A
JP2023132445A JP2022037778A JP2022037778A JP2023132445A JP 2023132445 A JP2023132445 A JP 2023132445A JP 2022037778 A JP2022037778 A JP 2022037778A JP 2022037778 A JP2022037778 A JP 2022037778A JP 2023132445 A JP2023132445 A JP 2023132445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
flange
gasket
end surface
hollow member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022037778A
Other languages
English (en)
Inventor
正芸 内山
Masaki Uchiyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP2022037778A priority Critical patent/JP2023132445A/ja
Publication of JP2023132445A publication Critical patent/JP2023132445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

Figure 2023132445000001
【課題】2つの部材の孔が偏心していても、ガスケットが両者を確実に封止する。
【解決手段】ガスケットは、第1の孔を有する管部と第2の孔を有する中空部材の間に介在させられ、管部と中空部材の間で圧縮される。ガスケットは、ゴムから形成された弾性部分を有する。弾性部分は、管部の第1の孔に圧入される円筒部と、管部と中空部材との間に介在させられるフランジを有する。円筒部の外周面は、径方向外側に突出する凸環部を軸線方向中央に有し、少なくとも凸環部が第1の孔の内周面に面接触する。フランジは、円筒部に同心に配置され、円筒部の外周面の最大外径より大きい外径を有する外周面を有する外側突出環部と、円筒部の内周面の最小内径より小さい内径を有する内周面を有する内側突出環部と、中空部材に面接触する部分を有する端面を有する。内側突出環部は外側突出環部に径方向において重なっており、端面は外側突出環部から内側突出環部まで広がる。
【選択図】図2

Description

本発明はガスケットおよび密封構造に関する。
特許文献1は、それぞれ孔を有する2つの部材の間に介在させられ、両者の間で圧縮されるガスケットを開示する。
特開2021-60098号公報
2つの部材の孔が偏心していても、ガスケットが両者を確実に封止することができることが好ましい。
そこで、本発明は、2つの部材の孔が偏心していても、両者を確実に封止することができるガスケット、およびこのガスケットを有する密封構造を提供する。
本発明のある態様は、第1の孔を有する管部と、第2の孔を有する中空部材との間に介在させられ、前記管部の端面と前記中空部材との間で圧縮されるガスケットを提供する。このガスケットは、ゴムから形成された弾性部分を有する。前記弾性部分は、前記管部の前記第1の孔に圧入されるようになっており、外周面と内周面とを有し、前記外周面は、径方向外側に突出する凸環部を軸線方向中央に有しており、少なくとも前記凸環部が前記第1の孔の内周面に面接触する、円筒部と、前記円筒部に一体に連結されており、前記円筒部に同心に配置され、前記管部の端面と前記中空部材との間に介在させられるフランジであって、前記円筒部の前記外周面の最大外径より大きい外径を有する外周面を有する外側突出環部と、前記円筒部の前記内周面の最小内径より小さい内径を有する内周面を有する内側突出環部と、前記中空部材に面接触する部分を有する端面を有し、前記内側突出環部が前記外側突出環部に径方向において重なっており、前記端面は前記外側突出環部から前記内側突出環部まで広がっている、フランジとを有する。
この態様においては、ゴムから形成されたガスケットの弾性部分の円筒部が管部の第1の孔に圧入されて、円筒部の外周面の少なくとも凸環部が第1の孔の内周面に面接触する。ガスケットの弾性部分のフランジは、管部の端面と中空部材との間に介在させられ、フランジの端面の少なくとも一部が中空部材に面接触する。フランジは、外側突出環部と内側突出環部とを有し、外側突出環部は円筒部の外周面の最大外径より大きい外径を有し、内側突出環部は円筒部の内周面の最小内径より小さい内径を有し、フランジの端面は外側突出環部から内側突出環部まで広がっている。このようにフランジは大きな端面を有するので、中空部材に確実に面接触する。したがって、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
本発明の第1実施形態に係る密封構造の一部を示す断面図である。 第1実施形態に係る密封構造で使用される非圧縮状態(非使用状態)のガスケットの断面図である。 図1の密封構造と非圧縮状態のガスケットを示す断面図である。 第1実施形態に係る密封構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る密封構造で使用されるガスケットの断面図である。 第2実施形態に係る密封構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る密封構造で使用されるガスケットの断面図である。 第3実施形態に係る密封構造を示す断面図である。 第1実施形態の変形例に係るガスケットの断面図である。 第1実施形態の他の変形例に係るガスケットの断面図である。 第1実施形態の他の変形例に係るガスケットの断面図である。 第1実施形態の他の変形例に係るガスケットの断面図である。 第1実施形態の他の変形例に係るガスケットの断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施形態を説明する。図面の縮尺は必ずしも正確ではなく、一部の特徴は誇張または省略されることもある。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る密封構造は、管構造10と複数の中空部材20に適用される。管構造10は、剛性材料、例えば金属または樹脂から形成されており、主管部11と、主管部11に連結された複数の分岐管部12を有する。
各中空部材20も剛性材料、例えば金属または樹脂から形成されている。中空部材20は、例えば容器または容器に接続された管であってよく、管構造10は、各中空部材20から空気またはガスを排出するため、または中空部材20に空気またはガスを送り込むために使用されてよい。あるいは、中空部材20は水または油を搬送するための管であってもよく、管構造10は、各中空部材20から水または油を排出するため、または中空部材20に水または油を送り込むために使用されてよい。
図1は、2つの分岐管部12と2つの中空部材20のみを示すが、より多くの分岐管部12と中空部材20が設けられていてよい。
複数の分岐管部12は互いに平行に間隔をおいて配置されており、複数の中空部材20は間隔をおいて並べられている。
各分岐管部12は、第1の端面14および第1の孔13を有する。第1の端面14は中空部材20に対向する。
第1の孔13は、小径孔部13a、大径孔部13bおよび段差部13cを有する。小径孔部13aは主管部11の孔11aに連通する。大径孔部13bは、小径孔部13aの直径より大きい直径を有し、小径孔部13aより第1の端面14の近くに配置されている。段差部13cは、小径孔部13aと大径孔部13bを接続する。
各中空部材20は、第2の端面21および第2の孔22を有する。第2の端面21は、分岐管部12の第1の端面14に対向する。第2の端面21には、第2の孔22を全周にわたって包囲する円環状の***部23が形成されている。***部23は第2の孔22と同心である。図において、***部23はほぼ矩形の断面を有し、***部23の上面は、平坦であるが、必ずしも平坦でなくてもよい。
第2の孔22は、分岐管部12の第1の孔13に連通する。第2の孔22は、大径孔部13bの直径より小さく小径孔部13aの直径より大きい直径を有する。
複数の分岐管部12は主管部11に連結されているので、互いに動かない。一方、複数の中空部材20は、第2の孔22の中心軸線の間隔が変化しうるように並べられている。この実施形態では、中空部材20の間には、介在部材30が介在させられている。介在部材30の寸法の精度および/または介在部材30の変形のために、複数の中空部材20の第2の孔22の間の間隔は安定しない。介在部材30は、例えば中空部材20の材料より軟らかい材料、例えば樹脂から形成されており、中空部材20の剛性より小さい剛性を有する。したがって、特に横方向に圧縮された場合、介在部材30の変形のために、複数の中空部材20の間隔は安定しない。
但し、本発明は介在部材30が中空部材20の間に配置される環境には限定されない。介在部材30がなく、中空部材20が互いに接触する場合であっても、中空部材20の寸法の精度のために、複数の中空部材20の第2の孔22の間の間隔は安定しないことがありうる。
図4に示すように、実施形態に係る密封構造は、複数のガスケット40をさらに有する。各ガスケット40は、分岐管部12の1つと中空部材20の1つとの間を封止する。すなわち、各ガスケット40は、分岐管部12と中空部材20との間に介在させられ、両者の間で圧縮される。
図2に示すように、ガスケット40は、ソリッドなゴムから形成された弾性部分41と、弾性部分41を補強する補強リング42を有する。「ソリッド」とは、気泡がないまたは意図的に設けられていないことを意味しており、「ソリッドなゴム」とは、意図的に気泡が設けられた発泡ゴムを排除する意味である。但し、弾性部分41は、発泡ゴムであってもよい。
弾性部分41は、一体に形成された円筒部43とフランジ44を有する。フランジ44は円筒部43に同心に配置されている。ガスケット40の使用時には、円筒部43は分岐管部12側に配置され、フランジ44は中空部材20側に配置される。
円筒部43は、分岐管部12の第1の孔13の大径孔部13bに圧入(締まり嵌め)されるようになっている。円筒部43は、軸線方向中央が膨らんだほぼ円筒形状を有し、端面43aと外周面43bと内周面43cとを有する。
円筒部43が圧縮されていない状態で、端面43aはガスケット40の軸線方向に垂直な平坦面である。端面43aは分岐管部12の第1の孔13の段差部13cと面接触するようになっている。端面43aの外端部は湾曲面43dを介して外周面43bに接続され、端面43aの内端部は湾曲面43eを介して内周面43cに接続されている。
圧縮されていない状態で、外周面43bは、軸線方向中央が膨らんだほぼ円柱形状を有する。具体的には、外周面43bは、径方向外側に突出する凸環部43fを軸線方向中央に有する。円筒部43が圧縮されていない状態で、凸環部43fは一様な直径を有する円柱状である。円筒部43が第1の孔13の大径孔部13bに圧入されることにより、外周面43bの少なくとも凸環部43fが分岐管部12の第1の孔13の大径孔部13bの内周面と面接触するようになっている。外周面43bの他の部分、例えば外周面43bの大部分が第1の孔13の大径孔部13bと面接触してもよい。
圧縮されていない状態で、外周面43bは、さらに傾斜部43g、円柱部43h、および傾斜部43iを有する。傾斜部43gは、凸環部43fと端面43a(より正確には湾曲面43d)との間に位置し、円筒部43が圧縮されていない状態で、凸環部43fから端面43a(より正確には湾曲面43d)に向けて直径が徐々に減少するように傾斜している。円柱部43hは、凸環部43fとフランジ44との間に位置し、円筒部43が圧縮されていない状態で、凸環部43fよりも小さい一様な直径を有する。傾斜部43iは、凸環部43fと円柱部43hとの間に位置し、円筒部43が圧縮されていない状態で、凸環部43fから円柱部43hに向けて直径が徐々に減少するように傾斜している。
円筒部43が圧縮されていない状態で、円筒部43の内周面43cは、小径部43jと、大径部43kと、傾斜部43Lとを有する。大径部43kは内周面43cの軸線方向中央に配置されている。小径部43jは大径部43kよりも端面43aの端面の近くに位置し、円筒部43が圧縮されていない状態で、大径部43kから端面43a(より正確には湾曲面43e)に向けて直径が徐々に減少するように傾斜している。したがって、小径部43jは傾斜部と呼ぶこともできる。円筒部43が圧縮されていない状態で、大径部43kは、傾斜した小径部43jの直径より大きい一様な直径を有する。大径部43kは、小径部43jよりもフランジ44の近くに位置する。円筒部43が圧縮されていない状態で、大径部43kの少なくとも一部(図示の例では大部分)は、外周面43bの凸環部43fよりもフランジ44の近くに位置する。
内周面43cの傾斜部43Lは、大径部43kよりもフランジ44の近くに位置する。円筒部43が圧縮されていない状態で、傾斜部43Lは大径部43kからフランジ44の第3の孔44eの内周面44fまで直径が徐々に大きくなるように傾斜する。
フランジ44は、円筒部43に一体に連結されており、分岐管部12の第1の孔13の外に配置され、分岐管部12の第1の端面14と中空部材20の第2の端面21の間に介在させられる。すなわち、フランジ44は、分岐管部12の第1の端面14に対向し、中空部材20の第2の端面21にも対向する。
フランジ44は、外側突出環部44aと、内側突出環部44bと、端面44cとを有する。内側突出環部44bは、外側突出環部44aに径方向において重なっており、外側突出環部44aと一体に連結されている。端面44cは、外側突出環部44aと内側突出環部44bの共通する端面である。
外側突出環部44aは、円筒部43の外周面43bの最大外径より大きい外径を有する外周面44dを有する。外周面44dは、ガスケット40の軸線方向に沿って一様な外径を有するが、傾斜していてもよい。
内側突出環部44bは、円筒部43の内周面43cの最小内径より小さい内径を持つ内周面44fを有する第3の孔44eを有する。内周面44fは、ガスケット40の軸線方向に沿って一様な内径を有するが、傾斜していてもよい。外側突出環部44aの外周面44dと内側突出環部44bの内周面44fは、圧縮されていない円筒部43の外周面43bおよび内周面43cと同心である。
端面44cは外側突出環部44aから内側突出環部44bまで広がっている。フランジ44が圧縮されていない状態で、端面44cはガスケット40の軸線方向に垂直な平坦面である。端面44cは中空部材20の第2の端面21に面接触するようになっている。外周面44dと端面44cがなすコーナーには突起は形成されておらず、内周面44fと端面44cがなすコーナーにも突起は形成されていない。フランジ44の端面44cが平坦であり、これらのコーナーには突起は形成されていないため、フランジ44を容易に形成することができる。
補強リング42は、剛性材料、例えば金属から形成された円板であって、ガスケット40のフランジ44に埋設されている。補強リング42はフランジ44の端面44cから離れた位置に配置されている。この実施形態では、補強リング42は、フランジ44の端面44cと反対の表面(円筒部43側の表面、分岐管部12の第1の端面14側の表面)で露出している。補強リング42の外周面は、フランジ44の外周面44dと面一である。補強リング42の内周面は、外周面と同心である。
図3に仮想線で示された非圧縮状態のガスケット40と、図4に実線で示された圧縮状態(使用状態)のガスケット40の比較から明らかなように、圧縮状態(使用状態)のガスケット40、特に円筒部43は、分岐管部12の第1の孔13の段差部13cと中空部材20の第2の端面21の***部23との間で圧縮される。また、第1の孔13の段差部13cに圧入された円筒部43は、径方向内側に向けて圧縮される。
したがって、ガスケット40の円筒部43の端面43aは、分岐管部12の第1の孔13の段差部13cと面接触し、円筒部43の外周面43b(図示例では外周面43bの大部分だが、少なくとも凸環部43f)は分岐管部12の第1の孔13の大径孔部13bの内周面と面接触する。円筒部43の分岐管部12に対する締め代は、使用環境に応じて適切に設定されている。
ガスケット40のフランジ44の端面44cは、第2の端面21の***部23に接触しない時には(フランジ44が圧縮されていない状態では)平坦である。端面44cは、第2の端面21の***部23に面接触させられ、接触圧を受けてわずかに凹む。
図4に示すように、各中空部材20の第2の孔22は、その中空部材20に対応するガスケット40のフランジ44の第3の孔44eと円筒部43の内部空間を通じて、分岐管部12の第1の孔13に連通し、さらに主管部11の孔11aに連通する。
この実施形態においては、ゴムから形成されたガスケット40の弾性部分41の円筒部43が、分岐管部12の第1の孔13に圧入されて、円筒部43の外周面43bの少なくとも凸環部43fが第1の孔13の大径孔部13bの内周面に面接触する。ガスケット40の弾性部分41のフランジ44は、分岐管部12の第1の端面14と中空部材20との間に介在させられ、フランジ44の端面44cが中空部材20の***部23に面接触する。フランジ44は、外側突出環部44aと内側突出環部44bとを有し、外側突出環部44aは円筒部43の外周面43bの最大外径より大きい外径を有し、内側突出環部44bは円筒部43の内周面43cの最小内径より小さい内径を有し、フランジ44の端面44cは外側突出環部44aから内側突出環部44bまで広がっている。このようにフランジ44は大きな端面44cを有するので、中空部材20に確実に面接触する。したがって、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット40が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
特に、この実施形態においては、中空部材20の第2の孔22の直径は、分岐管部12の第1の孔13の小径孔部13aの直径より大きいため、ガスケットが中空部材20の第2の端面21に接触する面積が制限される。
しかし、この実施形態では、上記のようにフランジ44は外側突出環部44aから内側突出環部44bまで広がる大きな端面44cを有し、フランジ44の端面44cは、中空部材20の第2の端面21に確実に面接触するので、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット40が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
ガスケット40において、円筒部43の内周面43cの大径部43kの少なくとも一部が円筒部43の外周面43bの凸環部43fよりもフランジ44の近くに位置するため、円筒部43が分岐管部12の第1の孔13に圧入されるとき、円筒部43は径方向内側に向けて弾性変形しやすい。したがって、分岐管部12の第1の孔13がガスケット40をその軸線方向に圧縮させる形状を有していても、円筒部43は第1の孔13の大径孔部13bの内周面に隙間なく面接触しやすい。
ガスケット40においては、円筒部43の内周面43cが大径部43kからフランジ44の内側突出環部44bの内周面44fまで直径が徐々に大きくなるように傾斜する傾斜部43Lを有する。これにより、円筒部43の内周面43cとフランジ44の内周面44fに急激な寸法変化を持ち応力が過大に集中する部分がなく、ガスケット40の寿命を長くすることができる。また、フランジ44の内側突出環部44bが円筒部43の傾斜部43Lによって補強されるので、分岐管部12の第1の孔13に圧入された円筒部43が変形しても、フランジ44の形状が維持され、フランジ44の端面44cが中空部材20の第2の端面21の***部23に確実に面接触する。
上記のように複数の分岐管部12は互いに動かないが、複数の中空部材20の第2の孔22の間の間隔は変化しうるため、ある分岐管部12の第1の孔13に対して、この分岐管部12に対応する中空部材20の第2の孔22が偏心しうる。図1において、2つの第1の孔13は、2つの第2の孔22にそれぞれ同心であるが、図3および図4において、右側の第1の孔13は右側の第2の孔22に偏心しており、右側の第1の孔13に嵌め込まれた右側のガスケット40は、右側の第2の孔22に対して右側に偏っている。
しかし、ガスケット40が広い面積を有するフランジ44を有し、フランジ44の端面44cが中空部材20の第2の端面21の***部23に面接触するので、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット40が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
この実施形態によれば、中空部材20の第2の端面21に第2の孔22を全周にわたって包囲する円環状の***部23が形成されており、ガスケット40が中空部材20の第2の端面21に接触する面積が制限される。しかし、ガスケット40のフランジ44の端面44cが平坦であるため、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、フランジ44の平坦な端面44cが中空部材20の***部23に面接触して、ガスケット40が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
この実施形態によれば、ガスケット40のフランジ44におけるフランジ44の端面44cから離れた位置に剛的な円板である補強リング42が埋設されているので、補強リング42はフランジ44を補強することができ、かつ柔軟なフランジ44の端面44cが中空部材20の***部23に面接触することを補強リング42は阻害しない。また、補強リング42は中空部材20に接触するフランジ44の端面44cから離れた位置に配置されているので、円筒部43を分岐管部12の大径孔部13bに圧入する際、分岐管部12の第1の端面14にフランジ44が衝突しても、補強リング42はフランジ44の端面44cの損傷を最小限にすることができる。
補強リング42は、平板であって、第1の孔13の中心軸線および第2の孔22の中心軸線に直交するように配置されている。補強リング42は、補強リング42の厚さ方向(ガスケット40の軸線方向すなわち第1の孔13の軸線および第2の孔22の軸線に平行な方向)に突出部分を有しない。したがって、フランジ44を厚くする必要がなく、分岐管部12の第1の端面14と中空部材20の第2の端面21の間の隙間が小さくてもよい。
第2実施形態
図5および図6を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る密封構造を説明する。図5以降の図面において、すでに説明した構成要素を示すために同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。
図5に示すように、第2実施形態に係る密封構造で使用されるガスケット50は、第1実施形態に係る密封構造で使用されるガスケット40に類似するが、中空部材20に面接触するフランジ44の端面54cには、ガスケット50の第3の孔44eを全周にわたって包囲する円環状の***部55が形成されている。***部55は、フランジ44の外周面44dおよび第3の孔44eの内周面44fと同心であって、第3の孔44eから離れた位置に形成されている。
フランジ44の***部55は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有する。楕円は円であってもよい。但し、***部55の形状は楕円の一部である形状には限定されない。***部55の幅W(外径D1と内径D2との差の半分)は、端面54cの幅(フランジ44の外周面44dの直径と内周面44fの直径との差の半分)の半分よりも小さい。
図6に示すように、中空部材20の第2の端面21は平坦面を有する。フランジ44の端面54cの***部55は、第2の端面21の平坦面に面接触するようになっている。図示の実施形態では、第2の端面21の全体が平坦であるが、第2の端面21の一部が環状の平坦面を有し、その平坦面に***部55が面接触してもよい。
中空部材20の第2の端面21の平坦面の幅W2は、フランジ44の***部55の幅Wよりも大きい。また、中空部材20の第2の孔22の直径は、***部55の内径D2よりも小さい。
この実施形態によれば、ガスケット50のフランジ44の端面54cに圧縮されて封止性能を高める***部55が形成されている。フランジ44の***部55は、中空部材20の第2の端面21の平坦面に面接触するため、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット50が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
上記のように複数の分岐管部12は互いに動かないが、複数の中空部材20の第2の孔22の間の間隔は変化しうるため、ある分岐管部12の第1の孔13に対して、この分岐管部12に対応する中空部材20の第2の孔22が偏心しうる。図6において、右側の第1の孔13は右側の第2の孔22に偏心しており、右側の第1の孔13に嵌め込まれた右側のガスケット50は、右側の第2の孔22に対して右側に偏っている。
しかし、ガスケット50が広い面積を有するフランジ44を有し、フランジ44の端面54cの***部55の内径D2が中空部材20の第2の孔22の直径より大きく、***部55の幅Wが中空部材20の第2の端面21の平坦面の幅W2より小さい。このため、***部55が中空部材20の第2の端面21の平坦面に面接触するので、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット50が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
さらに、ガスケット50を分岐管部12と中空部材20との間に配備する際には、円筒部43が分岐管部12の第1の孔13に圧入されて拘束された状態で、ガスケット50を第1の孔13の段差部13cと中空部材20の第2の端面21との間で圧縮させる。配備後のガスケット50の弾性部分41の内部に余計な応力が発生しないようにするには、円筒部43に対してフランジ44が同心の位置にあることが好ましい。図示のように、***部55は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有するので、フランジ44の***部55と中空部材20の接触面積が小さい。このため、ガスケット50を軸線方向に圧縮する力が小さい状態で、円筒部43に対してフランジ44が同心の位置に復元(移動)する際、中空部材20に対してフランジ44が小さい力で移動することができる。したがって、ガスケット50の弾性部分41に大きな剪断力が与えられることなく、円筒部43に対してフランジ44が同心の位置に復元することができる。
第3実施形態
図7および図8を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る密封構造を説明する。
図7に示すように、第3実施形態に係る密封構造で使用されるガスケット60は、第2実施形態に係る密封構造で使用されるガスケット50に類似するが、中空部材20に面接触するフランジ44の端面64cには、ガスケット60の第3の孔44eを全周にわたって包囲する円環状の2つの***部65,66が形成されている。***部65,66は、フランジ44の外周面44dおよび第3の孔44eと同心である。内側の***部65は、フランジ44の第3の孔44eから離れた位置に形成されている。
フランジ44の***部65,66の各々は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有する。楕円は円であってもよい。但し、***部65,66の形状は楕円の一部である形状には限定されない。外側の***部66の外径D3と内側の***部66の内径D4との差の半分W1は、端面64cの幅(フランジ44の外周面44dの直径と内周面44fの直径との差の半分)よりも小さい。
図8に示すように、中空部材20の第2の端面21は平坦面を有する。フランジ44の端面64cの***部65,66は、第2の端面21の平坦面に面接触するようになっている。図示の実施形態では、第2の端面21の全体が平坦であるが、第2の端面21の一部が環状の平坦面を有し、その平坦面に***部65,66が面接触してもよい。
中空部材20の第2の端面21の平坦面の幅W2は、外側の***部66の外径D3と内側の***部66の内径D4との差の半分W1よりも大きい。また、中空部材20の第2の孔22の直径は、***部65の内径D4よりも小さい。
この実施形態によれば、ガスケット60のフランジ44の端面64cに圧縮されて封止性能を高める***部65,66が形成されている。フランジ44の***部65,66は、中空部材20の第2の端面21の平坦面に面接触するため、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット60が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
上記のように複数の分岐管部12は互いに動かないが、複数の中空部材20の第2の孔22の間の間隔は変化しうるため、ある分岐管部12の第1の孔13に対して、この分岐管部12に対応する中空部材20の第2の孔22が偏心しうる。図8において、右側の第1の孔13は右側の第2の孔22に偏心しており、右側の第1の孔13に嵌め込まれた右側のガスケット60は、右側の第2の孔22に対して右側に偏っている。
しかし、ガスケット60が広い面積を有するフランジ44を有し、フランジ44の端面64cの***部65の内径D4が中空部材20の第2の孔22の直径より大きく、外側の***部66の外径D3と内側の***部66の内径D4との差の半分W1が中空部材20の第2の端面21の平坦面の幅W2より小さい。このため、フランジ64の端面64cの***部65,66が中空部材20の第2の端面21の平坦面に面接触するので、分岐管部12の第1の孔13に対して中空部材20の第2の孔22が偏心していても、ガスケット60が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。仮に第1の孔13に対する第2の孔22の偏心が大きく、径方向内側の***部65の一部が第2の端面21から離れてしまっても、径方向外側の***部66が第2の端面21の平坦面に面接触するので、ガスケット60が分岐管部12と中空部材20を確実に封止することができる。
さらに、ガスケット60を分岐管部12と中空部材20との間に配備する際には、円筒部43が分岐管部12の第1の孔13に圧入されて拘束された状態で、ガスケット60を第1の孔13の段差部13cと中空部材20の第2の端面21との間で圧縮させる。配備後のガスケット60の弾性部分41の内部に余計な応力が発生しないようにするには、円筒部43に対してフランジ44が同心の位置にあることが好ましい。図示のように、***部65,66の各々は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有するので、フランジ44の***部65,66と中空部材20の接触面積が小さい。このため、ガスケット60を軸線方向に圧縮する力が小さい状態で、円筒部43に対してフランジ44が同心の位置に復元(移動)する際、中空部材20に対してフランジ44が小さい力で移動することができる。したがって、ガスケット60の弾性部分41に大きな剪断力が与えられることなく、円筒部43に対してフランジ44が同心の位置に復元することができる。
変形例
以上、本発明の好ましい実施形態を参照しながら本発明を図示して説明したが、当業者にとって特許請求の範囲に記載された発明の範囲から逸脱することなく、形式および詳細の変更が可能であることが理解されるであろう。このような変更、改変および修正は本発明の範囲に包含されるはずである。
図9から図13は、それぞれ第1実施形態に係るガスケット40の変形例を示す。
図9の変形例では、弾性部分41のフランジ44の外側突出環部44aは、補強リング42の径方向外側に突出する突出部44gを有する。突出部44gは、フランジ44の全周にわたって形成された環状であってもよい。あるいは複数の突出部44gがフランジ44の周囲に角間隔をおいて形成されていてもよい。
図10の変形例では、弾性部分41のフランジ44は、補強リング42の中空部材20側の面を覆うだけでなく、補強リング42の分岐管部12側の面(円筒部43側の面)も覆う。すなわちフランジ44は、補強リング42の分岐管部12側の面の全体を覆うカバー層44hを有する。カバー層44hはフランジ44の全周にわたって形成された環状である。
したがって、補強リング42は、フランジ44における分岐管部12の第1の端面14側の面(円筒部43側の面)で露出しない。補強リング42がフランジ44における中空部材20の第2の端面21側の端面44cで露出せず、フランジ44における分岐管部12の第1の端面14側の面でも露出しないので、補強リング42が空気から保護されて錆びにくい。したがって、安価で耐食性に劣る金属、例えば鉄で補強リング42を形成することができる。
図11の変形例では、弾性部分41のフランジ44は、補強リング42の径方向外側に突出する突出部44gと、補強リング42の分岐管部12側の面の全体を覆うカバー層44hを有する。すなわち、図11の変形例は、図9の変形例と図10の変形例の組み合わせである。補強リング42は、フランジ44における分岐管部12の第1の端面14側の面でほとんど露出しない。補強リング42がフランジ44における中空部材の第2の端面21側の端面44cで露出せず、フランジ44における分岐管部12の第1の端面14側の面でもほとんど露出しないので、補強リング42が空気から保護されて錆びにくい。したがって、安価で耐食性に劣る金属、例えば鉄で補強リング42を形成することができる。
図12の変形例では、弾性部分41のフランジ44は、補強リング42の全体を包囲する。換言すれば、補強リング42はフランジ44に完全に埋設されている。補強リング42はフランジ44によって空気から保護されて錆びにくい。したがって、安価で耐食性に劣る金属、例えば鉄で補強リング42を形成することができる。
図13の変形例では、補強リング42は、その内縁端に補強リング42の厚さ方向(ガスケット40の軸線方向)に突出する突出部分42aを有する。突出部分42aは円筒部43に完全に埋設されており、円筒部43を補強する。図9から図11の変形例においても、補強リング42に突出部分42aを設けてよい。
図示しないが第2実施形態に係るガスケット50および第3実施形態に係るガスケット60も、図9から図13の変形例に従って、変形してよい。
本発明の態様は、下記の番号付けされた条項にも記載される。
条項1. 第1の孔を有する管部と、第2の孔を有する中空部材との間に介在させられ、前記管部の端面と前記中空部材との間で圧縮されるガスケットであって、
前記ガスケットは、ゴムから形成された弾性部分を有し、
前記弾性部分は、
前記管部の前記第1の孔に圧入されるようになっており、外周面と内周面とを有し、前記外周面は、径方向外側に突出する凸環部を軸線方向中央に有しており、少なくとも前記凸環部が前記第1の孔の内周面に面接触する、円筒部と、
前記円筒部に一体に連結されており、前記円筒部に同心に配置され、前記管部の端面と前記中空部材との間に介在させられるフランジであって、前記円筒部の前記外周面の最大外径より大きい外径を有する外周面を有する外側突出環部と、前記円筒部の前記内周面の最小内径より小さい内径を有する内周面を有する内側突出環部と、前記中空部材に面接触する部分を有する端面を有し、前記内側突出環部が前記外側突出環部に径方向において重なっており、前記端面は前記外側突出環部から前記内側突出環部まで広がっている、フランジとを有する
ガスケット。
条項2. 前記円筒部が圧縮されていない状態で、前記弾性部分の前記円筒部の前記内周面は、小径部と、前記小径部の直径より大きい直径を有し前記小径部よりも前記フランジの近くに位置する大径部とを有し、
前記円筒部が圧縮されていない状態で、前記大径部の少なくとも一部は、前記円筒部の前記外周面の前記凸環部よりも前記フランジの近くに位置する
ことを特徴とする条項1に記載のガスケット。
この条項によれば、円筒部の内周面の大径部の少なくとも一部が円筒部の外周面の凸環部よりもフランジの近くに位置するため、円筒部が管部の第1の孔に圧入されるとき、円筒部は径方向内側に向けて弾性変形しやすい。したがって、管部の第1の孔がガスケットをその軸線方向に圧縮させる形状を有していても、円筒部は第1の孔の内周面に隙間なく面接触しやすい。
条項3. 前記円筒部が圧縮されていない状態で、前記弾性部分の前記円筒部の前記内周面は、前記大径部から前記フランジの前記内側突出環部の内周面まで直径が徐々に大きくなるように傾斜する傾斜部をさらに有する
ことを特徴とする条項2に記載のガスケット。
この条項によれば、円筒部の内周面がこのような傾斜部を有することにより、円筒部の内周面とフランジの内周面に急激な寸法変化を持ち応力が過大に集中する部分がなく、ガスケットの寿命を長くすることができる。また、フランジの内側突出環部が円筒部の傾斜部によって補強されるので、管部の第1の孔に圧入された円筒部が変形しても、フランジの形状が維持され、フランジの端面の少なくとも一部が中空部材に確実に面接触する。
条項4. 前記弾性部分の前記フランジに埋設された剛性材料製の補強リングをさらに有し、前記補強リングは前記フランジの前記端面から離れた位置に配置されている
ことを特徴とする条項1から3のいずれか1項に記載のガスケット。
この条項によれば、フランジにおける端面から離れた位置に剛的な円板である補強リングが埋設されているので、補強リングはフランジを補強することができ、かつ柔軟なフランジの端面の少なくとも一部が中空部材に面接触することを補強リングは阻害しない。また、補強リングは中空部材に接触するフランジの端面から離れた位置に配置されているので、円筒部を管部の大径部に圧入する際、管部の端面にフランジが衝突しても、補強リングはフランジの端面の損傷を最小限にすることができる。
条項5. 前記弾性部分の前記フランジは、前記補強リングの前記円筒部側の面の全体を覆うカバー層を有する
ことを特徴とする条項4に記載のガスケット。
この条項によれば、補強リングが中空部材側のフランジの端面で露出せず、フランジにおける管部側の面でも露出しないので、補強リングが空気から保護されて錆びにくい。したがって、安価で耐食性に劣る金属、例えば鉄で補強リングを形成することができる。
条項6. 前記補強リングは、平板であって、ガスケットの軸線方向に突出する部分を有しない
ことを特徴とする条項4または5に記載のガスケット。
この条項によれば、フランジを厚くする必要がなく、したがって、管部の端面と中空部材との間の隙間が小さくてもよい。
条項7. 前記フランジが圧縮されていない状態で、前記フランジの前記端面は平坦である
ことを特徴とする条項1から6のいずれか1項に記載のガスケット。
この条項によれば、フランジを容易に形成することができる。また、フランジが接触する中空部材の端面に円環状の***部が形成されてガスケットが中空部材の端面に接触する面積が制限されても、ガスケットのフランジの端面が平坦であるため、フランジの平坦な端面が中空部材の***部に面接触して、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項8. 前記フランジの前記端面は、前記内側突出環部の前記内周面を全周にわたって包囲する円環状の少なくとも1つの***部を有しており、前記***部が前記中空部材に面接触するようになっている
ことを特徴とする条項1から6のいずれか1項に記載のガスケット。
この条項によれば、圧縮されて封止性能を高める***部がフランジの端面に形成されている。フランジの***部は、中空部材に面接触するため、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項9. 前記フランジの前記***部は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有する
ことを特徴とする条項8に記載のガスケット。
ガスケットを管部と中空部材との間に配備する際には、円筒部が管部の第1の孔に圧入されて拘束された状態で、ガスケットを管部と中空部材との間で圧縮させる。配備後のガスケットの弾性部分の内部に余計な応力が発生しないようにするには、円筒部に対してフランジが同心の位置にあることが好ましい。この条項によれば、***部は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有するので、フランジの***部と中空部材の接触面積が小さい。このため、ガスケットを軸線方向に圧縮する力が小さい状態で、円筒部に対してフランジが同心の位置に復元(移動)する際、中空部材に対してフランジが小さい力で移動することができる。したがって、ガスケットの弾性部分に大きな剪断力が与えられることなく、円筒部に対してフランジが同心の位置に復元することができる。
条項10. 第1の端面と、前記第1の孔とを有する前記管部と、
前記管部の前記第1の端面に対向する第2の端面と、前記第2の孔とを有する前記中空部材と、
条項1から6のいずれか1項に記載のガスケットとを有し、
前記ガスケットの前記フランジは、前記管部の前記第1の端面と前記中空部材の前記第2の端面の間に介在させられ、前記フランジの前記端面は前記中空部材の前記第2の端面に面接触する部分を有する
密封構造。
条項11. 前記管部の前記第1の孔は、小径孔部と、前記小径孔部の直径より大きい直径を有し前記小径孔部より前記第1の端面の近くに配置された大径孔部と、前記小径孔部と前記大径孔部を接続する段差部を有し、
前記中空部材の前記第2の孔は、前記管部の前記第1の孔に連通し、前記第1の孔の前記大径孔部の直径より小さく前記小径孔部の直径より大きい直径を有し、
前記ガスケットの前記円筒部は、前記第1の孔の前記大径孔部に圧入されるようになっており、
前記ガスケットの前記円筒部は、前記第1の孔の前記段差部と面接触する端面をさらに有する
ことを特徴とする条項10に記載の密封構造。
この条項によれば、中空部材の第2の孔の直径は、管部の第1の孔の小径孔部の直径より大きいため、ガスケットが中空部材の第2の端面に接触する面積が制限される。しかし、上記のようにフランジは外側突出環部から内側突出環部まで広がる大きな端面を有し、フランジの端面は、中空部材に確実に面接触するので、分岐管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが分岐管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項12. 前記中空部材の前記第2の端面には、前記第2の孔を全周にわたって包囲する円環状の***部が形成されており、
前記フランジが圧縮されていない状態で、前記ガスケットの前記フランジの前記端面は、平坦であって、前記第2の端面の前記***部に面接触する
ことを特徴とする条項11に記載の密封構造。
この条項によれば、フランジの端面が平坦であるため、フランジを容易に形成することができる。中空部材の第2の端面に円環状の***部が形成されており、ガスケットが中空部材の第2の端面に接触する面積が制限されるが、ガスケットのフランジの端面が平坦であるため、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、フランジの平坦な端面が中空部材の***部に面接触して、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項13. 前記中空部材の前記第2の端面は平坦面を有し、
前記ガスケットの前記フランジの前記端面は、前記内側突出環部の前記内周面を全周にわたって包囲する円環状の少なくとも1つの***部を有しており、前記***部が前記第2の端面の平坦面に面接触する
ことを特徴とする条項11に記載の密封構造。
この条項によれば、圧縮されて封止性能を高める***部がガスケットのフランジの端面に形成されている。フランジの***部は、中空部材の第2の端面の平坦面に面接触するため、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項14. 前記フランジの前記***部は、前記フランジが圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有する
ことを特徴とする条項13に記載の密封構造。
ガスケットを管部と中空部材との間に配備する際には、円筒部が管部の第1の孔に圧入されて拘束された状態で、ガスケットを管部と中空部材との間で圧縮させる。配備後のガスケットの弾性部分の内部に余計な応力が発生しないようにするには、円筒部に対してフランジが同心の位置にあることが好ましい。この条項によれば、***部は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有するので、フランジの***部と中空部材の接触面積が小さい。このため、ガスケットを軸線方向に圧縮する力が小さい状態で、円筒部に対してフランジが同心の位置に復元(移動)する際、中空部材に対してフランジが小さい力で移動することができる。したがって、ガスケットの弾性部分に大きな剪断力が与えられることなく、円筒部に対してフランジが同心の位置に復元することができる。
条項15. 互いに平行に間隔をおいて配置されて互いに動かない複数の前記管部と、
前記第2の孔の中心軸線の間隔が変化しうるよう並べられた複数の前記中空部材と、
各ガスケットが前記管部の1つと前記中空部材の1つの間を封止する複数の前記ガスケットを備える
ことを特徴とする条項10から14のいずれか1項に記載の密封構造。
この条項によれば、複数の管部は互いに動かないが、複数の中空部材の第2の孔の間の間隔は変化しうるため、ある管部の第1の孔に対して、この管部に対応する中空部材の第2の孔が偏心しうる。しかし、ガスケットが広い面積を有するフランジを有し、フランジの端面の少なくとも一部が中空部材の第2の端面に面接触するので、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項16. 複数の前記中空部材の間に介在させられた少なくとも1つの介在部材をさらに備える
ことを特徴とする条項15に記載の密封構造。
この条項によれば、中空部材の間には介在部材が介在するため、介在部材の寸法の精度および/または介在部材の変形のために、複数の中空部材の第2の孔の間の間隔は安定しない。したがって、ある管部の第1の孔に対して、この管部に対応する中空部材の第2の孔が偏心しうる。しかし、ガスケットが広い面積を有するフランジを有し、フランジの端面の少なくとも一部が中空部材の第2の端面に面接触するので、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
条項17. 前記介在部材は、前記中空部材の剛性より小さい剛性を有する
ことを特徴とする条項16に記載の密封構造。
この条項によれば、中空部材が小さい剛性を有するため、介在部材の変形のために、複数の中空部材の第2の孔の間の間隔は安定しない。したがって、ある管部の第1の孔に対して、この管部に対応する中空部材の第2の孔が偏心しうる。しかし、ガスケットが広い面積を有するフランジを有し、フランジの端面の少なくとも一部が中空部材の第2の端面に面接触するので、管部の第1の孔に対して中空部材の第2の孔が偏心していても、ガスケットが管部と中空部材を確実に封止することができる。
12 分岐管部(管部)
13 第1の孔
13a 小径孔部
13b 大径孔部
13c 段差部
14 第1の端面
20 中空部材
21 第2の端面
22 第2の孔
23 ***部
30 介在部材
40 ガスケット
41 弾性部分
42 補強リング
43 円筒部
43a 端面
43b 外周面
43c 内周面
43d 湾曲面
43j 小径部
43k 大径部
43L 傾斜部
44 フランジ
44a 外側突出環部
44b 内側突出環部
44c 端面
44d 外周面
44e 第3の孔
44f 内周面
50 ガスケット
54c 端面
55 ***部
60 ガスケット
64c 端面
65,66 ***部

Claims (17)

  1. 第1の孔を有する管部と、第2の孔を有する中空部材との間に介在させられ、前記管部の端面と前記中空部材との間で圧縮されるガスケットであって、
    前記ガスケットは、ゴムから形成された弾性部分を有し、
    前記弾性部分は、
    前記管部の前記第1の孔に圧入されるようになっており、外周面と内周面とを有し、前記外周面は、径方向外側に突出する凸環部を軸線方向中央に有しており、少なくとも前記凸環部が前記第1の孔の内周面に面接触する、円筒部と、
    前記円筒部に一体に連結されており、前記円筒部に同心に配置され、前記管部の端面と前記中空部材との間に介在させられるフランジであって、前記円筒部の前記外周面の最大外径より大きい外径を有する外周面を有する外側突出環部と、前記円筒部の前記内周面の最小内径より小さい内径を有する内周面を有する内側突出環部と、前記中空部材に面接触する部分を有する端面を有し、前記内側突出環部が前記外側突出環部に径方向において重なっており、前記端面は前記外側突出環部から前記内側突出環部まで広がっている、フランジとを有する
    ガスケット。
  2. 前記円筒部が圧縮されていない状態で、前記弾性部分の前記円筒部の前記内周面は、小径部と、前記小径部の直径より大きい直径を有し前記小径部よりも前記フランジの近くに位置する大径部とを有し、
    前記円筒部が圧縮されていない状態で、前記大径部の少なくとも一部は、前記円筒部の前記外周面の前記凸環部よりも前記フランジの近くに位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記円筒部が圧縮されていない状態で、前記弾性部分の前記円筒部の前記内周面は、前記大径部から前記フランジの前記内側突出環部の内周面まで直径が徐々に大きくなるように傾斜する傾斜部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のガスケット。
  4. 前記弾性部分の前記フランジに埋設された剛性材料製の補強リングをさらに有し、前記補強リングは前記フランジの前記端面から離れた位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガスケット。
  5. 前記弾性部分の前記フランジは、前記補強リングの前記円筒部側の面の全体を覆うカバー層を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載のガスケット。
  6. 前記補強リングは、平板であって、ガスケットの軸線方向に突出する部分を有しない
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のガスケット。
  7. 前記フランジが圧縮されていない状態で、前記フランジの前記端面は平坦である
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のガスケット。
  8. 前記フランジの前記端面は、前記内側突出環部の前記内周面を全周にわたって包囲する円環状の少なくとも1つの***部を有しており、前記***部が前記中空部材に面接触するようになっている
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のガスケット。
  9. 前記フランジの前記***部は、圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載のガスケット。
  10. 第1の端面と、前記第1の孔とを有する前記管部と、
    前記管部の前記第1の端面に対向する第2の端面と、前記第2の孔とを有する前記中空部材と、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のガスケットとを有し、
    前記ガスケットの前記フランジは、前記管部の前記第1の端面と前記中空部材の前記第2の端面の間に介在させられ、前記フランジの前記端面は前記中空部材の前記第2の端面に面接触する部分を有する
    密封構造。
  11. 前記管部の前記第1の孔は、小径孔部と、前記小径孔部の直径より大きい直径を有し前記小径孔部より前記第1の端面の近くに配置された大径孔部と、前記小径孔部と前記大径孔部を接続する段差部を有し、
    前記中空部材の前記第2の孔は、前記管部の前記第1の孔に連通し、前記第1の孔の前記大径孔部の直径より小さく前記小径孔部の直径より大きい直径を有し、
    前記ガスケットの前記円筒部は、前記第1の孔の前記大径孔部に圧入されるようになっており、
    前記ガスケットの前記円筒部は、前記第1の孔の前記段差部と面接触する端面をさらに有する
    ことを特徴とする請求項10に記載の密封構造。
  12. 前記中空部材の前記第2の端面には、前記第2の孔を全周にわたって包囲する円環状の***部が形成されており、
    前記フランジが圧縮されていない状態で、前記ガスケットの前記フランジの前記端面は、平坦であって、前記第2の端面の前記***部に面接触する
    ことを特徴とする請求項11に記載の密封構造。
  13. 前記中空部材の前記第2の端面は平坦面を有し、
    前記ガスケットの前記フランジの前記端面は、前記内側突出環部の前記内周面を全周にわたって包囲する円環状の少なくとも1つの***部を有しており、前記***部が前記第2の端面の平坦面に面接触する
    ことを特徴とする請求項11に記載の密封構造。
  14. 前記フランジの前記***部は、前記フランジが圧縮されていない状態で、楕円の一部である断面形状を有する
    ことを特徴とする請求項13に記載の密封構造。
  15. 互いに平行に間隔をおいて配置されて互いに動かない複数の前記管部と、
    前記第2の孔の中心軸線の間隔が変化しうるよう並べられた複数の前記中空部材と、
    各ガスケットが前記管部の1つと前記中空部材の1つの間を封止する複数の前記ガスケットを備える
    ことを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の密封構造。
  16. 複数の前記中空部材の間に介在させられた少なくとも1つの介在部材をさらに備える
    ことを特徴とする請求項15に記載の密封構造。
  17. 前記介在部材は、前記中空部材の剛性より小さい剛性を有する
    ことを特徴とする請求項16に記載の密封構造。
JP2022037778A 2022-03-11 2022-03-11 ガスケットおよび密封構造 Pending JP2023132445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022037778A JP2023132445A (ja) 2022-03-11 2022-03-11 ガスケットおよび密封構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022037778A JP2023132445A (ja) 2022-03-11 2022-03-11 ガスケットおよび密封構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023132445A true JP2023132445A (ja) 2023-09-22

Family

ID=88065130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022037778A Pending JP2023132445A (ja) 2022-03-11 2022-03-11 ガスケットおよび密封構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023132445A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6398223B1 (en) Mechanical face seal
EP3412941B1 (en) Gasket
US6565096B2 (en) Lip type seal
US7648144B2 (en) Sealing device
US6962340B2 (en) Mechanical seal device
US8590903B2 (en) Lip seal with inversion prevention feature
AU2001285153A1 (en) Improved mechanical face seal
JP5216084B2 (ja) リップタイプシール
JP7052089B2 (ja) 密封装置及び密封構造
JP6962729B2 (ja) 漏洩防止装置
JP2023132445A (ja) ガスケットおよび密封構造
US20060290068A1 (en) Radially assembled seal
CN113874640B (zh) 密封装置
JP2019183894A (ja) 配管継手構造
JP7370796B2 (ja) 密封装置及び密封構造
JP2007092969A (ja) オイルシール
WO2021070482A1 (ja) 密封装置
JP2023012340A (ja) 密封装置
WO2024018751A1 (ja) 密封構造
JPH0649972Y2 (ja) オイルシール
JP2023012342A (ja) 密封装置
JP2024080154A (ja) ダストシール
JP2019163844A (ja) 配管継手構造
MXPA03001489A (es) Sello mecanico frontal mejorado.
JP2013096567A (ja) ルーズフランジ式継手