JP2023018741A - 加工システム、及び検査対象の選定方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023018741000001
【課題】被加工物の加工効率を低下させることなく、被加工物に生じた異常を効率よく検出する。
【解決手段】被加工物を加工する加工装置と、該被加工物を検査する検査装置と、を有する加工システムであって、該加工装置は、チャックテーブルで保持した該被加工物を加工する加工ユニットと、該加工ユニットで該被加工物を加工する間に発生する異常を検出する異常検出部と、を備え、該検査装置は、加工後の被加工物を撮影して撮影画像を形成するカメラユニットと、該撮影画像を処理して、該被加工物の状態を検査する検査部と、該撮影画像とともに該検査部による検査結果を記録する記録部と、を備え、該異常検出部が異常を検出したときに該加工装置が加工していた該被加工物を該検査装置の検査対象として選定する検査対象選定部をさらに有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、被加工物を加工する加工装置と、該被加工物を検査する検査装置と、を有する加工システムと、該加工システムにおいて検査装置で検査する検査対象の選定方法と、に関する。
薄板状のウェーハの表面に複数のデバイスを形成し、該ウェーハをデバイス毎に分割すると、電子機器に搭載されるデバイスチップを形成できる。ウェーハ等の被加工物の分割には、例えば、環状の切削ブレードで被加工物を切削できる切削装置や、被加工物にレーザビームを照射して加工するレーザ加工装置等の加工装置が使用される。加工装置では、所定の加工結果を得るために所定の加工条件で被加工物が加工される。
しかしながら、加工装置が設置された工場設備の不具合、加工装置が備える工具の不具合、または、加工装置の不具合等の理由により、加工装置で被加工物が適切に加工されないことがある。そして、被加工物やチップに損傷が生じる場合や、得られたチップが不良品となる場合がある。そこで、被加工物の加工が適切に実施されたことを確認するために、加工装置で加工した被加工物がカメラユニットで撮影されて検査される(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2021-32588号公報 特開2016-197702号公報
加工装置で加工された被加工物や得られたチップの異常の有無を高精度に検査するためには、加工された被加工物の全域をカメラユニットで高解像度に撮影することが好ましい。ただし、カメラユニットで高解像度に被加工物の全域を撮影するのは大変な時間を要する。
そこで、加工装置で次々に加工される被加工物を検査して異常を漏れなく検出するために、数多くの検査装置を準備しこれらを並行して運用することが考えられる。しかしながら、多数の検査装置を準備するコストや運用するコストは大きく、検査装置を設置する領域の確保も問題となり、被加工物の加工効率を下げる要因となる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被加工物の加工効率を低下させることなく、被加工物に生じた異常を効率よく検出できる加工システム及び検査対象の選定方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、被加工物を加工する加工装置と、該被加工物を検査する検査装置と、を有する加工システムであって、該加工装置は、チャックテーブルで保持した該被加工物を加工する加工ユニットと、該加工ユニットで該被加工物を加工する間に発生する異常を検出する異常検出部と、を備え、該検査装置は、加工後の該被加工物を撮影して撮影画像を形成するカメラユニットと、該撮影画像を処理して、該被加工物の状態を検査する検査部と、該撮影画像とともに該検査部による検査結果を記録する記録部と、を備え、該異常検出部が該異常を検出したときに該加工装置が加工していた該被加工物を該検査装置の検査対象として選定する検査対象選定部をさらに有することを特徴とする加工システムが提供される。
好ましくは、該異常検出部は、該加工装置で観測される振動、電流、電圧、荷重、速度、トルク、圧力、温度、流量のいずれかが許容範囲外になったことを該異常として検出する。
また、好ましくは、該検査対象選定部は、さらに、該加工装置のメンテナンスがされた後、または設定変更がされた後に最初に加工される該被加工物を該検査装置の該検査対象として選定する。
そして、好ましくは、該検査装置は、該被加工物を支持する支持テーブルと、該カメラユニット及び該支持テーブルを相対的に移動させる移動ユニットと、をさらに有し、該撮影画像は、該被加工物を支持する該支持テーブルと、該カメラユニットと、を該移動ユニットにより相対的に移動させることで該カメラユニットの撮影領域を変えつつ小区画ごとに該被加工物を該カメラユニットで順次撮影した複数の小画像をもとに形成される。
さらに好ましくは、該検査装置は、表示ユニットをさらに有し、該表示ユニットは、該撮影画像の一部の拡大画像とともに、該被加工物における該拡大画像に写る領域を表示できる。
また、好ましくは、該検査装置は、該被加工物を支持する透明体を備える支持テーブルをさらに有し、該カメラユニットは、該支持テーブルに支持された該被加工物を上方から直接撮影する上部カメラと、該透明体を介して該被加工物を下方から撮影する下部カメラと、を含み、該記録部には、該被加工物の一部を該上部カメラが撮影した上部カメラ画像と、該被加工物の該一部を該下部カメラが撮影した該下部カメラ画像と、が関連付けられた組で構成される該撮影画像が記録される。
また、本発明の他の一態様によると、被加工物を加工ユニットで加工する加工装置と、該被加工物をカメラユニットで撮影して該被加工物の状態を検査する検査装置と、を有する加工システムにおいて、該検査装置で検査する該被加工物を選定する検査対象の選定方法であって、該加工装置において該被加工物を該加工ユニットで加工する加工ステップと、該加工装置で加工された該被加工物を該検査装置の検査対象とするか否かを判定する判定ステップと、該判定ステップにおいて該検査対象とされた該被加工物を該検査装置で検査する検査ステップと、を有し、該加工ステップでは、該加工ユニットで該被加工物を加工する間に発生する異常を該加工装置が備える異常検出部で検出し、該判定ステップでは、該異常検出部が該異常を検出したときに該加工装置で加工されている該被加工物を該検査装置の該検査対象として選定することを特徴とする検査対象の選定方法が提供される。
好ましくは、該異常検出部は、該加工装置で観測される振動、電流、電圧、荷重、速度、トルク、圧力、温度、流量のいずれかが許容範囲外になったことを該異常として検出する。
さらに、好ましくは、該判定ステップでは、さらに、該加工装置のメンテナンスがされた後、または設定変更がされた後に最初に加工される該被加工物を該検査装置の該検査対象として判定する。
本発明の一態様に係る加工システム及び検査対象の選定方法では、加工装置で被加工物を加工する間に発生する異常を加工装置が備える異常検出ユニットで検出しつつ加工ユニットで被加工物を加工する。
そして、加工が終了するまでに異常検出ユニットにより異常が検出された場合、加工された被加工物を検査装置の検査対象に選定する。選定された該被加工物は検査装置で検査される。その一方で、被加工物の加工が終了するまでに異常検出ユニットにより異常が検出されない場合、該被加工物に異常が生じている可能性は低いため、該被加工物を検査装置に送らずに加工システムから搬出する。
この場合、加工装置で加工される被加工物のすべてを検査装置で検査しないため、すなわち、検査対象となる被加工物の数を減らせるため、検査に要する金銭的及び時間的コストを低減でき、多数の検査装置を準備する必要もない。すなわち、加工システムにおける被加工物の加工効率を向上できる。その上、異常検出ユニットで異常が検出された検査の必要性の高い被加工物を優先的に検査装置で検査するため、被加工物に生じた異常の検出漏れも生じにくい。
したがって、本発明により被加工物の加工効率を低下させることなく、被加工物に生じた異常を効率よく検出できる加工システム及び検査対象の選定方法が提供される。
被加工物を模式的に示す斜視図である。 加工システムを模式的に示す斜視図である。 加工システムの構成例を模式的に示す平面図である。 検査装置を模式的に示す斜視図である。 図5(A)は、支持テーブルを模式的に示す斜視図であり、図5(B)は、カメラユニットを模式的に示す斜視図である。 被加工物を検査する際の支持テーブル、カメラユニット、及び被加工物の位置関係を模式的に示す断面図である。 加工システムの他の構成例を模式的に示す斜視図である。 カメラユニットの撮影領域を変えつつ被加工物を順次撮影する様子を模式的に示す平面図である。 加工システムの他の構成例を模式的に示すブロック図である。 表示ユニットの表示例を模式的に示す平面図である。 検査対象となる被加工物の選定方法の各ステップの流れを説明するフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図2は、本実施形態に係る加工システム2を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係る加工システム2は、被加工物を加工する加工装置4と、該被加工物を検査する検査装置56と、を有する。
まず、被加工物について説明する。被加工物は、例えば、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(ガリウムナイトライド)、GaAs(ヒ化ガリウム)、若しくは、その他の半導体等の材料からなる略円板状のウェーハである。または、被加工物は、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる基板等である。また、被加工物は、モールド樹脂等で封止された複数のデバイスチップが含まれるパッケージ基板等でもよい。
図1は、被加工物1の一例であるウェーハを模式的に示す斜視図である。被加工物1の表面1aは、例えば、互いに交差する複数のストリート3と呼ばれる分割予定ラインで区画されている。被加工物1の表面1aのストリート3で区画された各領域にはIC(Integrated Circuit)、LSI(Large-Scale Integrated circuit)等のデバイス5が形成されている。被加工物1をストリート3に沿って分割すると、個々のデバイスチップを形成できる。
ただし、本実施形態に係る加工システム2で加工される被加工物1はこれに限定されず、表面1aにデバイスが形成されていなくてもよい。以下、複数のデバイス5が形成され、ストリート3に沿って分割されるウェーハが被加工物1である場合を例に本実施形態に係る加工システム2について説明する。
被加工物1が加工装置4に搬入される前に、図1に示す通り、被加工物1は、環状のフレーム9と、該フレーム9の開口を塞ぐように貼られたテープ7と、と一体化され、フレームユニット11が形成される。テープ7に貼着され、該テープ7を介してフレーム9に装着された被加工物1は、この状態で加工装置4に搬入され分割される。そして、形成された個々のチップはテープ7により支持される。フレームユニット11を形成すると、被加工物1及びチップの取り扱いが容易となる。
被加工物1の分割には、例えば、ストリート3に沿って被加工物1にレーザビームを照射して被加工物1をレーザ加工するレーザ加工装置が使用される。または、円環状の切削ブレードによりストリート3に沿って被加工物1を切削する切削装置が使用される。以下、加工装置4が切削装置である場合を例に本実施形態に係る加工システム2について説明するが、本実施形態に係る加工システム2に含まれる加工装置4は切削装置に限定されない。
本実施形態に係る加工システム2では、被加工物1が加工装置4で適切に加工されたことを確認するために、加工後の被加工物1が検査装置56に送られ、被加工物1がカメラユニットで撮影され検査される。検査装置56では、例えば、被加工物1がストリート3に沿って検査され、加工痕の形成位置や幅、加工痕に沿って被加工物1に形成されるチッピングと呼ばれる欠けの形状や大きさ、分布等が調査される。また、被加工物1が分割されて形成されたデバイスチップの大きさが確認される。
本実施形態に係る加工システム2は、加工装置4と、検査装置56と、が接続されている。ただし、加工装置4及び検査装置56は互いに独立していてもよく、加工システム2は、複数の加工装置4及び複数の検査装置56を備えてもよい。図2は、一つの加工装置4と、一つの検査装置56と、が互いに接続された加工システム2を模式的に示す斜視図である。なお、図2等では、加工装置4及び検査装置56を構成する筐体等の一部の構成が省略されている。
加工装置4は、各構成要素を支持する基台6aを備える。基台6aの前方の角部には、昇降可能なカセット支持台6bが設けられている。カセット支持台6bの上面には、複数のフレームユニット11を収容するカセット(不図示)が載せられる。
基台6aの上面のカセット支持台6bに隣接した位置には、X軸方向(加工送り方向)に長い矩形の開口10が形成されている。開口10には、チャックテーブル14と、該チャックテーブル14が載る移動テーブル12をX軸方向に移動させるX軸方向移動機構(不図示)と、該X軸方向移動機構を覆う防塵防滴カバー10aと、が設けられている。
加工装置4には、カセット支持台6bに載せられたカセットに収容されたフレームユニット11を搬出入する搬送ユニット16が設けられている。搬送ユニット16は、基台6aの立設部6cの前面に配設されたY軸方向に平行な一対のガイドレール18を有する。該一対のガイドレール18には、移動体20がスライド可能に取り付けられている。移動体20の後面側にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール18に平行なボールネジ22が螺合されている。
ボールネジ22の一端部には、パルスモータ24が連結されている。パルスモータ24でボールネジ22を回転させると、移動体20はガイドレール18に沿ってY軸方向に移動する。移動体20の下端には、X軸方向に沿って伸長した腕部26が昇降機構を介して接続されている。腕部26の下面には、フレーム9の大きさに対応して配設された複数の吸引部28が配設されている。さらに、腕部26の中央には、カセット支持台6bに向いたプッシュプル機構30が配設されている。
また、基台6aの上面には、開口10を跨ぐように設けられた一対の搬送レール8が配設されている。該一対の搬送レール8は、フレーム9の径よりも小さい幅で互いに離間して配設されているが、互いに離れる方向に移動可能である。
搬送ユニット16は、Y軸方向に移動してカセット支持台6bに載置されたカセットにプッシュプル機構30の先端を差し入れて該カセットに収容されたフレームユニット11のフレーム9を把持できる。プッシュプル機構30でフレーム9を把持し、Y軸方向に沿って逆方向に腕部26を移動させると、フレームユニット11を一対の搬送レール8上に引き出せる。
その後、プッシュプル機構30によるフレーム9の把持を解除し、搬送ユニット16の吸引部28を上方からフレーム9に接触させ、吸引部28によりフレーム9を吸引保持する。そして、フレームユニット11を搬送レール8から上方に引き上げ、該一対の搬送レール8の間隔を広げ、フレームユニット11を下降させることで、チャックテーブル14上にフレームユニット11を搬送できる。
被加工物1を保持するチャックテーブル14の上面には多孔質部材が配設されており、該多孔質部材の上面がフレームユニット11を保持する保持面となる。該多孔質部材は、チャックテーブル14の内部に形成された吸引路(不図示)を介して吸引源(不図示)に接続されている。この吸引源を作動させると、吸引路及び多孔質部材を介してフレームユニット11(被加工物1)に負圧が作用し、チャックテーブル14でフレームユニット11を吸引保持できる。
図3は、加工システム2の構成を模式的に示す平面図である。加工装置4は、被加工物1を加工する加工ユニット32を備える。加工ユニット32は、例えば、円環状の切削ブレード34と、該切削ブレード34の貫通孔に挿通されたスピンドルと、該スピンドルの一端を収容するスピンドルハウジング36と、を備える切削ユニットである。
該スピンドルは、切削ブレード34を回転させる際の回転軸となる。スピンドルハウジング36には、スピンドルを回転させる図示しないモータ等の回転駆動源が収容されている。チャックテーブル14に保持された被加工物1に回転する切削ブレード34を切り込ませると、被加工物1が切削加工される。
なお、図3に示す加工装置4には、被加工物1を切削する2つの加工ユニット32が装着されているが、加工装置4はこれに限定されない。例えば、加工装置4が備える加工ユニット32は一つでもよい。また、加工装置4がレーザ加工装置である場合、加工ユニット32は、被加工物1をレーザ加工するレーザ加工ユニットとなる。
図2及び図3に示す通り、加工装置4は、基台6aの上面の開口10に隣接する位置に開口38を有する。開口38の内部には、加工ユニット32により加工された被加工物1を洗浄できる洗浄装置40が配設される。搬送ユニット16等により加工後の被加工物1を洗浄装置40の洗浄テーブル上に搬送し、被加工物1が載る該洗浄テーブルを高速に回転させながら図示しないノズルから被加工物1に高圧の洗浄液を噴出させると被加工物1を洗浄できる。
なお、洗浄装置40への被加工物1の搬入は、搬送ユニット42により実施されてもよい。搬送ユニット42は、基台6aの立設部の前面に配設されたY軸方向に平行な一対のガイドレール44を有する。該一対のガイドレール44には、移動体46がスライド可能に取り付けられている。移動体46の後面側にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール44に平行なボールネジ48が螺合されている。
ボールネジ48の一端部には、パルスモータ50が連結されている。パルスモータ50でボールネジ48を回転させると、移動体46はガイドレール44に沿ってY軸方向に移動する。移動体46の下端には、腕部52が昇降機構を介して接続されている。腕部52には、フレーム9の大きさに対応して配設された複数の吸引部(不図示)が配設された保持機構54が設けられている。
例えば、被加工物1の表面に複数のデバイス5が形成されており、該被加工物1を加工装置4の加工ユニット32によりデバイス5毎に分割すると、個々のデバイスチップが形成される。被加工物1が適切に加工されていることを確認するために、加工後の被加工物1が検査装置56で検査される。
洗浄装置40による被加工物1の洗浄が完了した後、保持機構54により被加工物1を保持し、搬送ユニット42で検査装置56に搬送する。なお、被加工物1は、搬送ユニット42に代えて搬送ユニット16で検査装置56に搬送されてもよい。ここで、搬送ユニット16,42に被加工物1を保持させる前に予め洗浄テーブルの向きを調整すると、検査装置56に搬入される被加工物1の向きを所定の向きに合わせられる。
例えば、検査装置56では、被加工物1に形成された分割溝(加工痕)に沿って被加工物1が検査され、該分割溝に沿って被加工物1に形成されるチッピングと呼ばれる欠けの形状や大きさ、分布等が調査される。また、被加工物1が分割されて形成されたデバイスチップの大きさが確認される。
検査装置56は、被加工物1の一部を上面側(表面1a側)と、下面側(裏面1b側)と、の双方から同時に観察できる。図2等に示す通り検査装置56が加工装置4に接続されている場合、加工後の被加工物1を直ちに検査できる。ただし、検査装置56はこれに限定されない。
図4は、検査装置56を模式的に示す斜視図である。検査装置56は、該検査装置56の各構成を支持する基台60を備える。基台60には、X軸方向に沿った開口62が形成されている。検査装置56は、基台60の開口62を跨ぐように配設され被加工物1を保持できる支持テーブル58と、支持テーブル58に保持された被加工物1を撮影できるカメラユニット82と、を備える。
検査装置56は、支持テーブル58と、カメラユニット82と、をX軸方向に沿って相対的に移動できるX軸移動ユニット64aと、Y軸方向に沿って相対的に移動できるY軸移動ユニット64bと、を備える。図5(A)には、検査装置56のX軸移動ユニット64a及び支持テーブル58の斜視図が模式的に示されている。図5(B)には、カメラユニット82の斜視図が模式的に示されている。
X軸移動ユニット64aは、基台60の上面の開口62の側方にX軸方向に沿って伸長したガイドレール66aを備える。また、基台60の上面のガイドレール66aとは反対側の開口62の側方には、ガイドレール66aに平行に伸長したガイドレール66bを備える。ガイドレール66aには移動体68aがスライド可能に装着されており、ガイドレール66bには移動体68bがスライド可能に装着されている。
移動体68a及び移動体68bの上には、両移動体68a,68bを跨るように橋状の支持構造74が配設されている。また、移動体68a及び移動体68bの一方の下端にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール66a,66bに平行なボールネジ70が螺合されている。
ボールネジ70の一端部には、パルスモータ72が連結されている。パルスモータ72でボールネジ70を回転させると、移動体68a,68bはガイドレール66a,66bに沿ってX軸方向に移動し、橋状の支持構造74がX軸方向に移動する。支持テーブル58は、基台60の開口62と重なる位置で支持構造74に支持される。X軸移動ユニット64aは、支持構造74をX軸方向に沿って移動させることで支持テーブル58をX軸方向に沿って移動できる。
支持テーブル58は、上下に露出した円板状の透明体76を有する。透明体76は、例えば、ガラス、樹脂等の材料で形成される。透明体76の上面は、テープ7を介して被加工物1が載置される載置面76aとなる。支持テーブル58は、載置面76aに載せられた被加工物1を支持できる。
図6には、支持テーブル58を模式的に示す断面図が含まれている。透明体76は、載置面76aとは反対側の裏面側にも露出しているため、載置面76aに載る被加工物1を透明体76越しに下面側から観察可能である。
支持テーブル58は、載置面76aの外周側にテープ吸引保持面78bを備えるテープ保持部78を備える。テープ保持部78は、テープ吸引保持面78bに形成された吸引溝78aを有する。吸引溝78aには、図示しない吸引路を経て、図示しない吸引源が接続されている。支持テーブル58は、さらに、テープ保持部78の周囲に配置され、フレームユニット11のフレーム9を支持できる環状のフレーム支持部80を備える。
フレーム支持部80と、フレーム9と、が重なるように支持テーブル58の上にフレームユニット11を載せ、該吸引源を作動させると、テープ7を介して支持テーブル58に被加工物1が吸引保持される。このとき、支持テーブル58と、テープ7と、の間が吸引されて載置面76aの全面にテープ7が密着するため、支持テーブル58に保持された被加工物1が検査中にずれることはない。
例えば、被加工物1が反りを有したウェーハ等である場合においても、支持テーブル58に被加工物1を保持させるとき、載置面76aの全体にテープ7が密着する。そのため、被加工物1は、反りが緩和された状態で支持テーブル58に吸引保持される。支持テーブル58に保持された被加工物1の反りが緩和されていると、被加工物1の各領域を次々に撮影する際にカメラの焦点が被加工物1からずれにくくなるため、被加工物1をより鮮明に撮影できる。
ここで、透明体76の載置面76aの高さは、テープ保持部78のテープ吸引保持面78bの高さより低いことが好ましい。また、テープ吸引保持面78bに形成された吸引溝78aは、透明体76に達していてもよい。この場合、支持テーブル58の上にフレームユニット11を載せたときにテープ7と、載置面76aと、の間に隙間が形成され、吸引溝78aに接続された吸引源を作動させたときに該隙間を通じてテープ7の被加工物1と重なる領域が早く吸引される。
図6には、支持テーブル58により被加工物1が吸引保持されている際のフレームユニット11及び支持テーブル58の断面図が模式的に示されている。図6に示す通り、該吸引源を作動させると、テープ7及び載置面76aの隙間が排気され、テープ7及び載置面76aが密着する。
なお、被加工物1の検査が完了した後、吸引源を停止させてフレームユニット11を支持テーブル58から搬出する際に、載置面76aからのテープ7の剥離が容易となるように、例えば、載置面76aはフッ素樹脂でコーティングされていてもよい。
次に、カメラユニット82について説明する。図4に示す通り、カメラユニット82は、例えば、開口62、X軸移動ユニット64a、及び支持テーブル58を跨ぐように基台60の上に配設された門型の支持構造84により支持される。支持構造84の上には、カメラユニット82をY軸方向に沿って移動させるY軸移動ユニット64bが配設されている。
Y軸移動ユニット64bは、支持構造84の上面にY軸方向に沿って配設された一対のガイドレール86を備える。一対のガイドレール86には、カメラユニット82を支持する移動体88がスライド可能に装着されている。移動体88の下面にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部には一対のガイドレール86に平行なボールネジ90が螺合されている。
ボールネジ90の一端部には、パルスモータ92が連結されている。パルスモータ92でボールネジ90を回転させると、移動体88はガイドレール86に沿ってY軸方向に移動し、カメラユニット82がY軸方向に移動する。X軸移動ユニット64a及びY軸移動ユニット64bは、協働して、支持テーブル58及びカメラユニット82を載置面76aに平行な方向に相対的に移動できる移動ユニットとして機能する。
カメラユニット82は、支持テーブル58の透明体76の上方に配設された上部カメラ106aと、該透明体76の下方に配設された下部カメラ106bと、を備える。図5(B)に示す通り、カメラユニット82は、上部カメラ106a及び該下部カメラ106bを連結する連結部108をさらに備える。
上部カメラ106aは、柱状の支持構造94aに支持される。柱状の支持構造94aの前面には、上部カメラ106aを昇降させる昇降機構96aが配設されている。昇降機構96aは、Z軸方向に沿った一対のガイドレール98aと、該ガイドレール98aにスライド可能に装着された移動体100aと、該移動体100aの後面に設けられたナット部に螺合されたボールネジ102aと、を有する。
移動体100aの前面には、上部カメラ106aが固定されている。そして、ボールネジ102aの一端部にはパルスモータ104aが連結されている。パルスモータ104aでボールネジ102aを回転させると、移動体100aがガイドレール98aに沿ってZ軸方向に沿って移動し、移動体100aに固定された上部カメラ106aが昇降する。
連結部108の上端部は、例えば、支持構造94aの後面側下端部に接続されており、連結部108の下端部は、下部カメラ106bを支持する柱状の支持構造94bの後面側上端部に接続されている。支持構造94bの前面には、支持構造94aに配設された昇降機構96aと同様に構成された昇降機構96bが配設されている。
昇降機構96bは、Z軸方向に沿った一対のガイドレール98bと、該ガイドレール98bにスライド可能に装着された移動体100bと、該移動体100bの後面に設けられたナット部に螺合されたボールネジ102bと、を有する。ボールネジ102bの一端部にはパルスモータ104bが連結されている。パルスモータ104bでボールネジ102bを回転させると、移動体100bの前面に固定された下部カメラ106bが昇降する。
上部カメラ106aは下方を向いており、支持テーブル58に支持された被加工物1を上方から直接撮影できる。また、下部カメラ106bは上方を向いており、透明体76及びテープ7を介して被加工物1を下方から撮影できる。上部カメラ106a及び下部カメラ106bは、例えば、エリアカメラ、ラインカメラ、3Dカメラ、又は赤外線カメラ等である。
なお、透明体76及びテープ7を通して被加工物1を撮影する場合、得られる撮影画像のコントラストが球面収差の影響を受けて低下する場合がある。そこで、下部カメラ106bは、該球面収差の影響を低減できる補正環等で構成される補正ユニットを有していてもよい。
なお、カメラユニット82においては、該載置面76aに平行な方向における位置が同一となるように上部カメラ106a及び下部カメラ106bが連結部108により互いに連結される。すなわち、被加工物1の上面側と下面側の同一位置を撮影できる。そして、連結部108は、被加工物1のいずれの箇所を撮影箇所とした場合においても、支持テーブル58と干渉しない形状とされる。
図2を使用して、加工装置4についてさらに説明する。加工装置4は、タッチパネルを有する表示ユニット110を備える。加工装置4を操作する作業者は、例えば、表示ユニット110のタッチパネルにより加工装置4において実施される加工の条件等を入力する。また、表示ユニット110は、各種の情報を表示する機能、入力画面を表示する機能、及び各種の警報を表示する機能等を備える。
また、加工装置4は、該加工装置4の各構成要素を制御する制御ユニット112を備える。制御ユニット112は、例えば、CPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサ等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。
補助記憶装置には、所定のプログラムを含むソフトウェアが記憶されている。このソフトウェアに従い処理装置を動作させることによって、制御ユニット112の機能が実現される。そして、補助記憶装置に記憶されるプログラム等のソフトウェアに従い処理装置を動作させることによって、ソフトウェアと処理装置(ハードウェア資源)とが協働した具体的手段として機能する。制御ユニット112の構成及び機能について、詳細は後述する。
検査装置56は、タッチパネルを有する表示ユニット114を備える。表示ユニット114を操作する作業者は、例えば、表示ユニット114のタッチパネルにより検査装置56において実施される検査の条件の入力や、表示ユニット114に表示させる画像の選択等を実施する。また、表示ユニット114は、各種の情報を表示する機能、入力画面を表示する機能、及び各種の警報を表示する機能等を備える。
また、検査装置56は、該検査装置56の各構成要素を制御する制御ユニット116を備える。制御ユニット116は、例えば、加工装置4の制御ユニット112と同様に構成される。制御ユニット116の構成及び機能について、詳細は後述する。
ここで、本実施形態に係る加工システム2では、互いの制御ユニット112,116は配線で接続されていてもよく、無線通信により接続されてもよい。または、加工システム2は、加工装置4及び検査装置56を制御する統合された一つの制御ユニットを備えてもよい。また、加工システム2は、加工装置4の表示ユニット110及び検査装置56の表示ユニット114の機能を兼ねる一つの表示ユニットを備えてもよい。
加工システム2では、カセット支持台6bに置かれたカセットから被加工物1が次々に引き出され、加工装置4で加工され、検査装置56で検査され、再びカセットに戻される。ここで、加工システム2が設置された工場設備の不具合、または、加工装置4の不具合等の理由により、被加工物1が適切に加工されず、被加工物1やチップに損傷が生じる場合や、得られたチップが不良品となる場合がある。検査装置56では、被加工物1やチップの損傷や加工不良等の異常の有無が検査される。
また、本実施形態に係る加工システム2では、加工装置4と、検査装置56と、が切り離されていてもよい。この場合、例えば、オペレーターは、被加工物1を加工装置4に搬入して加工装置4で被加工物1を加工し、加工された被加工物1を加工装置4から検査装置56に搬送し、検査装置56で被加工物1やチップを検査する。
さらに、本実施形態に係る加工システムには、複数の加工装置が含まれていてもよく、複数の検査装置が含まれていてもよい。図7は、3つの加工装置4と、一つの検査装置56と、を含む加工システム2aの構成例を模式的に示す斜視図である。例えば、被加工物1は、3つの加工装置4のいずれかで加工され、加工された被加工物1が検査装置56で検査される。
ここで、検査装置56では、被加工物1の表面1aが写る撮影画像に加え、被加工物1の裏面1bが写る撮影画像が得られてもよい。上述の通り、検査装置56の支持テーブル58は被加工物1を支持する透明体76を備え、カメラユニット82は被加工物1を下方から透明体76を介して撮影する下部カメラ106bを備える。そのため、被加工物1の裏面1bを撮影できる。
そして、検査装置56は、被加工物1の同一箇所を上方と下方から同時にカメラユニット82で撮影できる。撮影画像は、被加工物1の一部を上部カメラ106aが撮影した上部カメラ画像と、被加工物1の該一部を下部カメラ106bが撮影した下部カメラ画像と、が関連付けられた組で構成されてもよい。これにより、被加工物1の各領域を表面1a側及び裏面1b側から確認できるため、被加工物1に生じた異常をより詳細に解析できる。なお、被加工物1を表面1a側から撮影して得られた上部カメラ画像と比較しやすいように、被加工物1を裏面1b側から撮影して得られた下部カメラ画像は、上下反転されてもよく、左右反転されてもよい。
なお、被加工物1には、いずれの箇所においても異常が生じうる。そのため、被加工物1の全域がカメラユニット82で撮影されることが好ましく、撮影画像には、被加工物1の全域が写ることが好ましい。しかしながら、カメラユニット82で一度に被加工物1の全域を鮮明に撮影するのは困難である。撮影画像の精細度が不十分であると、被加工物1に生じた異常の原因を究明できなくなることも考えられる。
そこで、カメラユニット82で被加工物1を小区画ごとに拡大して高精細に撮影し、得られた小画像を基に撮影画像を形成するとよい。すなわち、撮影画像を得る際には、被加工物1を支持する支持テーブル58と、カメラユニット82と、をX軸移動ユニット64a及びY軸移動ユニット64bで相対的に移動させて撮影領域を変えつつ被加工物1を撮影する。そして、小区画ごとに被加工物1をカメラユニット82で順次撮影した複数の小画像をもとに撮影画像を形成する。
図8は、小区画ごとに撮影される被加工物1の撮影領域を模式的に示す平面図である。図8には、すでにカメラユニット82で撮影された小区画134が実線で示され、これからカメラユニット82で撮影される小区画136が破線で示されている。
被加工物1の撮影をする際には、一つの小区画で被加工物1を撮影し、該小区画の一辺に相当する距離で支持テーブル58等を移動させ、次の小区画で被加工物1を撮影する。これを繰り返して、被加工物1の全域を撮影し複数の小画像を得る。なお、カメラユニット82が撮影する各小区画は、互いに隣接する小区画と一部が重複していてもよい。
得られた複数の小画像を組み合わせると、撮影画像を形成できる。得られた撮影画像は、高精細で鮮明な小画像の集合体となるため、これを必要に応じて拡大することで、被加工物1の各所を詳細に解析できる。しかしながら、被加工物1の全域を小区画毎に撮影するには膨大な時間を要するため、次々に加工装置4で加工される被加工物1の撮影が間に合わず、検査待ちとなる被加工物1が増えていくとの問題がある。
これに対して、加工装置4で次々に加工される被加工物1を検査して異常を漏れなく検出するために、検査装置56を数多く準備しこれらを並行して運用することが考えられる。しかしながら、多数の検査装置56を準備するコストや運用するコストは大きく、検査装置56を設置する領域の確保も問題となり、被加工物1の加工効率を下げる要因となる。
そこで、本実施形態に係る加工システム2では、被加工物1の加工効率を低下させることなく、被加工物1に生じた異常を効率よく検出できるように、加工された被加工物1の全数を検査するのではなく、検査対象となる被加工物1を選定して検査する。以下、検査対象の選定に関係する構成を中心に、本実施形態に係る加工システム2の説明を続ける。
図9は、図7に示す加工システム2aを構成する加工装置4及び検査装置56の構成を模式的に示すブロック図である。図2等に示す加工システム2の加工装置4及び検査装置56の構成は、図7に示す加工システム2aの加工装置4及び検査装置56の構成と同様であるため、互いに適宜説明を参照できる。
検査装置56は、カメラユニット82が被加工物1を撮影することで形成された撮影画像を処理し、該被加工物1の状態を検査する検査部120を有する。検査部120は、例えば、撮影画像に基づいてストリート3に沿って被加工物1に形成された分割溝(加工痕)を検出し、この分割溝(加工痕)の品質を検査する。この検査作業は、カーフチェックとも呼ばれる。
検査部120は、画像認識技術により撮影画像から分割溝を検出し、ストリート3における分割溝の形成位置や分割溝の幅、分割溝の両側壁側に形成されたチッピングの形状や大きさ、量、分布等を評価する。そして、各項目について、所定の基準を満たす場合に加工結果が正常であると判定し、該所定の基準を満たさない場合に被加工物1に異常が生じていると判定する。
なお、検査部120は、分割溝から離れた位置における被加工物1の異常の有無を検査してもよく、被加工物1の分割溝から離れた位置に現れた異常を検出してもよい。例えば、デバイス5にクラック等の損傷が生じていないか、デバイス5の電極等にコンタミネーションの付着がないか等の異常の有無を検査してもよい。
検査装置56は、カメラユニット82により形成された撮影画像とともに検査部120による被加工物1の検査結果を記録する記録部118を制御ユニット116に備える。記録部118は、撮影画像と、検査結果と、を紐づけて記録しておく。これらの情報は、被加工物1に生じる異常の解析や異常の原因の分析等に活用できる。
また、加工装置4は、被加工物1を加工中に加工装置4で生じる物理量を測定する測定ユニット122を備えるとともに、加工ユニット32で被加工物1を加工する間に発生する異常を検出する異常検出部124を制御ユニット112に備える。異常検出部124は、測定ユニット122で測定される物理量に基づいて異常の発生を検出する。測定ユニット122は、例えば、物理量として、振動、電流、電圧、速度、トルク、回転量、圧力、温度、流量等を測定する。
測定ユニット122は、例えば、加工ユニット(切削ユニット)32に取り付けられた振動センサーである。該振動センサーは、切削ブレード34の回転に伴い発生する振動や、切削ブレード34が被加工物1に切り込む際に生じる振動を検出する。または、振動センサーは、チャックテーブル14に取り付けられてもよく、チャックテーブル14の移動に伴い発生する振動を検出する。
また、測定ユニット122は、例えば、加工装置4で使用される加工液に加えられる電圧を測定する電圧計である。加工装置4では、切削ブレード(加工具)34や被加工物1に純水等の加工液が供給される。使用される加工液に電流を流して電圧を測定すると該加工液の比抵抗値を測定でき、加工液に含まれる不純物の量に関する知見を得られる。または、電圧計は、切削ブレード34の高さの調整(セットアップ)に使用される非接触式セットアップ機器の出力電圧の測定に使用される。
また、測定ユニット122は、例えば、加工ユニット32に電力を供給する電力供給路に設けられた電流計である。該電力供給路は切削ブレード34に接続されたスピンドルを回転させるモータに接続されており、電流計はモータに供給される電力の電流を監視できる。加工ユニット32等に異常がある場合、通常とは異なる電流推移が該電流計で観測されることがある。また、電流計は、加工液の比抵抗値の測定に使用されてもよい。
また、測定ユニット122は、例えば、移動ユニットにより相対的に移動する加工ユニット32及びチャックテーブル14の移動速度を測定する速度計である。また、測定ユニット122はトルク検出ユニット、または、回転量検出ユニットであり、移動ユニットが備えるモータやチャックテーブル14を回転させるモータ等のトルクまたは回転量を検出する。
また、測定ユニット122は、例えば、圧力計である。圧力計は、加工ユニット32のスピンドルやスピンドルハウジング36に供給されるエアーの圧力を測定する。または、圧力計は、被加工物1を吸引するチャックテーブル14や洗浄装置40の洗浄テーブルが被加工物1に印加する負圧、加工液や洗浄液の供給圧力、または、洗浄装置40の乾燥エアーの圧力等を測定する。
また、測定ユニット122は、例えば、温度計である。温度計は、スピンドルハウジング36に供給される冷却水やエアーの温度、加工液の温度、加工装置4の内部や外部の温度、移動ユニットのモータの温度、各移動ユニットに含まれるボールねじの温度等を測定する。また、測定ユニット122は、流量計である。流量計は、加工液や洗浄液の流量、または、各種のエアーの流量等を測定する。
なお、加工装置4が備える測定ユニット122はこれに限定されず、測定ユニット122は他の物理量を測定できる測定器でもよい。加工装置4で異常が生じたとき、各種の測定ユニット122では通常とは異なる物理量の値が検出されることがある。
加工装置4は、測定ユニット122で観測される物理量について許容範囲が登録された許容範囲記憶部126を制御ユニット112に備える。異常検出部124は、許容範囲記憶部126に登録された該許容範囲を読み出し、測定ユニット122で観測されるこれらの物理量の値がいずれかが許容範囲外になったとき、これを異常として検出する。
また、加工装置4は、さらに、検査装置56における検査の対象とする被加工物1を選定する検査対象選定部128を制御ユニット112に備える。検査対象選定部128は、所定の条件に従って、加工装置4で次々に加工される被加工物1について、検査対象とする被加工物1と、検査対象にしない被加工物1と、に選別する。
例えば、検査対象選定部128は、異常検出部124が異常を検出したときに該加工装置4が加工していた被加工物1を検査装置56の検査対象として選定する。被加工物1が加工される間に加工装置4で異常が発生したことを異常検出部124が検出していた場合、被加工物1に高精度な加工が実施されず、予定された品質で被加工物1が加工されていない蓋然性が高い。このような被加工物1は、検査装置56で優先的に検査されるべきである。検査装置56では、検査対象とされた被加工物1が検査される。
その一方で、被加工物1が加工される間に加工装置4で異常が発生したことを異常検出部124が検出していない場合、被加工物1に高精度な加工が実施され、予定された品質で被加工物1が加工されている蓋然性が高い。そのため、このような被加工物1を検査装置56で検査する必要性は低く、検査が省略されてもよい。検査対象として選定されない被加工物1は、そのまま加工システム2から搬出されるとよい。
このように、本実施形態に係る加工システム2によると、検査対象選定部128で各被加工物1について検査装置56における検査の要否を判定し、一部の被加工物1について検査装置56で検査をする一方で他の被加工物1について検査を省略する。そして、検査の必要性の高い被加工物1を優先的に検査できる。
そのため、被加工物1の検査に要する金銭的コスト及び時間的コストを低減でき検査効率が高まるため、加工システム2の加工効率を向上できる。そして、検査装置56の稼働状況に余裕が生じた場合、検査対象となる被加工物1については時間をかけて検査できるため、検査精度を向上できる。
なお、検査対象選定部128が検査対象となる被加工物1を選定する要件は、異常検出部124が異常を検出することに限定されない。被加工物1に異常が生じやすい特定の状況を検査対象となる被加工物1の選定要件にしてもよい。例えば、検査対象選定部128は、さらに、加工装置4のメンテナンスがされた後、または設定変更がされた後に最初に加工される被加工物1を検査装置56の検査対象として選定してもよい。
加工装置4は、被加工物1を次々に加工する間に一部の部品が消耗し劣化するため、定期的に部品が交換される。または、各部品の状態を点検するため、定期的に稼働が停止されメンテナンスされる。さらに、加工装置4で加工される被加工物1の種別が変更される場合や、被加工物1の加工条件が変更される場合等、加工装置4の設定が変更されることがある。
また、加工装置4が切削装置である場合、加工ユニット32に装着された切削ブレード34に目詰まりや目つぶれ等が生じ、切削ブレード34の切削能力が低下することがある。そこで、切削装置では、切削ブレード34の切削能力を回復させるために、ドレッシングボードと呼ばれるプレートを切削ブレード34に切削させ該切削ブレード34を適度に消耗させるドレッシングと呼ばれる工程が定期的に実施される。
加工装置4のメンテナンス、設定変更、またはドレッシングが実施され該加工装置4が新しい状態となったとき、当該状態の該加工装置4が被加工物1を適切に加工するとは限らない。そこで、異常検出部124が異常を検出しているか否かに関わらず、検査対象選定部128は、加工装置4のメンテナンス等がされた後に最初に加工される被加工物1を検査装置56の検査対象に選定する。そして、加工装置4が問題なく被加工物1を加工できることが検査装置56の検査により確認されるとよい。
なお、加工装置4は、無線通信または有線通信により検査装置56に情報を送信できる情報送信部130を備えるとよい。情報送信部130は、異常検出部124が検出する異常の内容や、測定ユニット122が観測した物理量を検査装置56に送信してもよい。そして、検査装置56は、加工装置4の情報送信部130から送信された各種の情報を受信できる情報受信部132を備えるとよい。
例えば、加工装置4及び検査装置56が互いに独立している場合、情報送信部130は電波を送信できるアンテナであり、情報受信部132は該電波を受信できるアンテナである。また、例えば、加工装置4及び検査装置56が一体化されている場合、情報送信部130及び情報受信部132は、加工装置4及び検査装置56を接続する配線である。
また、制御ユニット116及び制御ユニット112の機能が統合された一つの制御ユニットにより実現されている場合、情報送信部130及び情報受信部132は、該制御ユニットに含まれる電子回路等である。
なお、情報送信部130及び情報受信部132は互いの機能が入れ替えられてもよく、情報送信部130及び情報受信部132が検査装置56から加工装置4への情報の伝達に使用されてもよい。
検査装置56は、情報送信部130から受信した異常検出部124が検出する異常の内容や測定ユニット122が観測した物理量に応じて、被加工物1に対する検査内容を変更してもよい。また、検査装置56の記録部118には、カメラユニット82が形成する撮影画像に該異常の内容や該物理量が紐づけられて記録されてもよい。この場合、被加工物1等に異常が検出された際、異常の原因を多角的に究明できる。
さらに、個々の被加工物1には識別のためのID情報が付されていてもよく、この場合、被加工物1から読み取られたID情報が撮影画像に紐づけられて記録部118に記録されるとよい。また、記録部118には、被加工物1が加工装置4に搬入される際に収容されていたカセットにおける収容位置に関する情報が送られてもよく、該情報が撮影画像に紐づけられて記録部118に記録されるとよい。
本実施形態に係る加工システム2では、表示ユニット114は、記録部118に記録された撮影画像を表示できてもよい。図10は、被加工物1の撮影画像を表示する表示ユニット114を模式的に示す平面図である。検査装置56の制御ユニット116は、記録部118から各種の情報や画像を読み出して表示ユニット114に表示させる。
図10に示す通り、表示ユニット114の上部には、例えば、上部カメラ画像13aと、下部カメラ画像13bと、が並べて表示される。また、表示ユニット114の下部には、上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bのそれぞれ一部を拡大した複数の拡大画像17a,17bが並べて表示される拡大画像表示領域15a,15bが配設される。
例えば、上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bには、それぞれ、被加工物1の全景が表示されている。そして、被加工物1の全景が表示された上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bにより、拡大画像17a,17bに写る被加工物1の領域が示される。例えば、上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bには、拡大画像17a,17bの写る領域を示す枠21a,21bが重ねて表示される。
また、表示ユニット114の画面において、作業者は枠21a,21bをタッチ操作で移動できてもよく、この場合、移動した枠21a,21bで示される領域が写る他の拡大画像17a,17bが表示ユニット114の下部に表示されるとよい。なお、被加工物1の特定の領域を表面1a側及び裏面1b側から同時に確認できるように、一方の枠21a,21bを移動させたときに他方の枠21a,21bが連動して移動することが好ましい。
また、拡大画像17a,17bに写る領域をより詳細に精密に指定したい場合、画面の上方に写る上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bが拡大可能であることが好ましい。例えば、表示ユニット114には、上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bの拡大倍率を変更できる拡大縮小ボタン19a,19bが表示されるとよい。そして、オペレーターが拡大縮小ボタン19a,19bをタッチすると、上部カメラ画像13a及び下部カメラ画像13bの大きさ及び拡大倍率が変化するとよい。
なお、表示ユニット114には、さらに、各種の情報が表示されてもよい。例えば、測定ユニット122で測定された各種の物理量が加工装置4から送信され記録部118に記録されている場合、表示ユニット114には、各種の物理量が表示されてもよい。また、表示ユニット114には、被加工物1の種別、製造番号、及び製造日時等の情報と、被加工物1の加工日時と、が表示されてもよい。画面に表示される情報表示の内容に制限はない。
次に、本実施形態に係る加工システム2において、加工装置4で被加工物1を加工し、検査対象となる被加工物1を選定し、選定された被加工物1を検査装置56で検査する過程について説明する。図11は、加工装置4と、検査装置56と、を有する加工システム2において、該検査装置56で検査する被加工物1を選定する検査対象の選定方法の各ステップの流れを説明するフローチャートである。
まず、被加工物1を含むフレームユニット11が収容されたカセットを図2に示す加工装置4のカセット支持台6bの上に載せる。そして、搬送ユニット16でフレームユニット11を該カセットから引き出し、フレームユニット11を搬送ユニット16で加工装置4のチャックテーブル14の上に搬送し、フレームユニット11をチャックテーブル14に吸引保持させる。
次に、加工ステップS10が実施される。加工ステップS10では、加工ユニット32により被加工物1を加工する。被加工物1を加工する間、各種の物理量を測定する測定ユニット122(図9参照)を作動させて、各種の物理量を測定する。そして、フレームユニット11を搬送ユニット42により洗浄装置40に搬送し、洗浄装置40で被加工物1を洗浄する。
ここで、制御ユニット112の異常検出部124は、加工装置4で観測される振動、電流、電圧、荷重、速度、トルク、圧力、温度、流量等の物理量のいずれかが許容範囲外になったことを異常として検出する。すなわち、異常検出部124は、許容範囲記憶部126に記憶された各種の物理量の許容範囲を参照し、観測される物理量が許容範囲を満たさない場合、加工装置4に異常が生じたことを検出する。
そして、加工装置4で加工された被加工物1を検査装置56の検査対象とするか否かを判定する判定ステップS20が実施される。判定ステップS20では、制御ユニット112の検査対象選定部128が各被加工物1の検査の要否を判定し、検査対象となる被加工物1を選定する
判定ステップS20において、検査対象選定部128は、異常検出部124が異常を検出したときに加工装置4で加工されている被加工物1を検査装置56の検査対象として選定する。これに加え、加工装置4のメンテナンスがされた後、または設定変更がされた後に最初に加工される被加工物1を検査装置56の検査対象として選定してもよい。
さらに、検査対象選定部128は、加工装置4が切削装置である場合、加工ユニット(切削ユニット)32の切削ブレード34に対するドレッシングが実施された後に最初に加工(切削)される被加工物1を検査装置56の検査対象として選定してもよい。
判定ステップS20において検査対象とされていない被加工物1は、次に説明する検査ステップS30が省略され、カセット支持台6bに置かれたカセットに戻される(S21)。その一方で、判定ステップS20において検査対象とされた被加工物1は、検査装置56に送られて検査装置56で検査される(S21)。
次に、判定ステップS20において検査対象とされた被加工物1に対して実施される検査ステップS30について説明する。検査対象とされた被加工物1は、搬送ユニット42により洗浄装置40から検査装置56の支持テーブル58の上に搬送され、支持テーブル58に吸引保持される。
そして、カメラユニット82で被加工物1を撮影して被加工物1の撮影画像を取得する。まず、昇降機構96a,96bを作動させる等して上部カメラ106a及び下部カメラ106bの焦点を被加工物1のそれぞれの撮影対象の面に合わせる。そして、移動ユニット64a,64bを作動させて図8に示す方法によりカメラユニット82を走査しつつ、被加工物1の各所をカメラユニット82の上部カメラ106a等で撮影する。カメラユニット82により形成された撮影画像は、記録部118に記録される。
被加工物1を撮影して検査した後、被加工物1を含むフレームユニット11は、搬送ユニット42及び搬送ユニット16によりカセット支持台6bに支持されるカセットに搬入される。そして、カセットが加工システム2から搬出される。被加工物1を加工装置4で加工すると、個々のチップが得られる。形成された個々のチップは、テープ7からピックアップされて所定の実装対象に実装される。
ここで、判定ステップS20において検査対象とされた被加工物1は、以後の検査対象とされなかった被加工物1とは取り扱い方が変えられてもよい。例えば、検査対象とされた被加工物1にはコンタミネーション等が付着している可能性があり、搬送される間にコンタミネーション等が被加工物1から脱離して搬送経路を汚染することも考えられる。そこで、検査対象とされた被加工物1の搬送には、他の被加工物1の搬送に使用される搬送機構とは異なる専用の搬送機構が使用されてもよい。
さらに、検査対象とされた被加工物1は、他の被加工物1が最終的に収容されるカセットとは異なる専用のカセットに収容されて加工システム2から搬出されてもよい。または、検査対象とされた被加工物1と他の被加工物1が同じカセットに収容される場合には、検査対象とされた被加工物1のカセットにおける収容位置に関する情報が撮影画像に関連付けられて記録部118に記録されるとよい。
なお、検査ステップS30では、得られた撮影画像を利用して、被加工物1に形成された加工痕の品質が評価されるとよい。また、被加工物1に異常が生じているか否かが制御ユニット116の検査部120により確認される。そして、被加工物1に異常が生じていると判定される場合、異常の原因が検討されるとよい。
また、被加工物1を加工装置4で加工されている間に異常検出部124が異常を検出していた場合、検査装置56では、当該異常の内容に応じて実施される検査の内容が設定されてもよい。例えば、加工ステップS10で異常検出部124が検出した異常に関する情報は、検査装置56の記録部118に送られ記録される。そして、検査装置56で被加工物1が検査される際には、記録部118に記録された異常の内容が参照され、検査の内容が設定される。
また、カメラユニット82で被加工物1が撮影されて形成された撮影画像は、記録部118に記憶される。このとき、加工装置4で観測された物理量が撮影画像に紐づけられて記録部118に記録されてもよい。また、検査装置56で加工痕の品質が評価された場合、評価結果が撮影画像に紐づけられて記録されてもよい。
以上に説明する通り、本実施形態に係る被加工物の選定方法によると、検査の必要性の高い被加工物1を優先的に検査装置56で検査し、他の被加工物1については検査を省略できる。そのため、加工装置4で加工されたすべての被加工物1を検査装置56で検査する場合と比較して、検査に要する時間的コスト及び金銭的コストを低減できる。その一方で、被加工物1に生じた異常の検出漏れも生じにくい。したがって、被加工物1の加工効率を低下させることなく、被加工物1に生じた異常を効率よく検出できる。
なお、本発明の一態様は上記の実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、加工システム2に含まれる検査装置56が一つである場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、加工システム2は、複数の検査装置56を有していてもよい。
また、上記実施形態では、被加工物1が加工装置4で加工される間に異常検出部124が異常を検出する際や、加工装置4のメンテナンス等が実施された直後等に検査装置56で被加工物1が検査される場合について説明した。しかしながら、本実施形態に係る加工システム2及び被加工物の選定方法はこれに限定されない。
例えば、加工装置4で被加工物1が次々に加工される間に異常検出部124が加工装置4における異常を検知しない状態が続いた場合、検査装置56に送られる被加工物1がなく、検査装置56の稼働時間が少なくなる場合がある。そこで、加工装置4の制御ユニット112の検査対象選定部128は、検査装置56の稼働時間が少ない場合に検査の必要性の低い被加工物1を検査対象として選定してもよい。
検査装置56の稼働状況に余裕がある場合、加工装置4で加工される被加工物1がランダムに選定されて検査装置56で検査されても、被加工物1の加工効率や検査効率が低下することはない。そして、検査の必要性の小さい被加工物1でも、検査装置56による検査で何らかの異常が検出される可能性はゼロではない。そして、検査装置56の稼働状況に余裕がある場合に、検査を待機する被加工物1が生じない範囲で検査する被加工物1の数を増やして検査装置56の稼働時間を増やすと、検査効率がさらに上がる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 被加工物
1a 表面
1b 裏面
3 ストリート
5 デバイス
7 テープ
9 フレーム
11 フレームユニット
13a 上部カメラ画像
13b 下部カメラ画像
15a,15b 拡大画像表示領域
17a,17b 拡大画像
19a,19b 拡大縮小ボタン
21a,21b 枠
2,2a 加工システム
4 加工装置
6a 基台
6b カセット支持台
6c 立設部
8 搬送レール
10 開口
10a 防塵防滴カバー
12 移動テーブル
14 チャックテーブル
16,42 搬送ユニット
18,44,66a,66b,86,98a,98b ガイドレール
20,46,68a,68b,88,100a,100b 移動体
22,48,70,90,102a,102b ボールネジ
24,50,72,92,104a,104b パルスモータ
26,52 腕部
28 吸引部
30 プッシュプル機構
32 加工ユニット
34 切削ブレード
36 スピンドルハウジング
38 開口
40 洗浄装置
54 保持機構
56 検査装置
58 支持テーブル
60 基台
62 開口
64a,64b 移動ユニット
74,84,94a,94b 支持構造
76 透明体
76a 載置面
78 テープ保持部
78a 吸引溝
78b テープ吸引保持面
80 フレーム支持部
82 カメラユニット
96a,96b 昇降機構
106a 上部カメラ
106b 下部カメラ
108 連結部
110,114 表示ユニット
112,116 制御ユニット
118 記録部
120 検査部
122 測定ユニット
124 異常検出部
126 許容範囲記憶部
128 検査対象選定部
130 情報送信部
132 情報受信部
134,136 小区画

Claims (9)

  1. 被加工物を加工する加工装置と、該被加工物を検査する検査装置と、を有する加工システムであって、
    該加工装置は、
    チャックテーブルで保持した該被加工物を加工する加工ユニットと、
    該加工ユニットで該被加工物を加工する間に発生する異常を検出する異常検出部と、を備え、
    該検査装置は、
    加工後の該被加工物を撮影して撮影画像を形成するカメラユニットと、
    該撮影画像を処理して、該被加工物の状態を検査する検査部と、
    該撮影画像とともに該検査部による検査結果を記録する記録部と、を備え、
    該異常検出部が該異常を検出したときに該加工装置が加工していた該被加工物を該検査装置の検査対象として選定する検査対象選定部をさらに有することを特徴とする加工システム。
  2. 該異常検出部は、該加工装置で観測される振動、電流、電圧、荷重、速度、トルク、圧力、温度、流量のいずれかが許容範囲外になったことを該異常として検出することを特徴とする請求項1に記載の加工システム。
  3. 該検査対象選定部は、さらに、該加工装置のメンテナンスがされた後、または設定変更がされた後に最初に加工される該被加工物を該検査装置の該検査対象として選定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加工システム。
  4. 該検査装置は、
    該被加工物を支持する支持テーブルと、
    該カメラユニット及び該支持テーブルを相対的に移動させる移動ユニットと、をさらに有し、
    該撮影画像は、該被加工物を支持する該支持テーブルと、該カメラユニットと、を該移動ユニットにより相対的に移動させることで該カメラユニットの撮影領域を変えつつ小区画ごとに該被加工物を該カメラユニットで順次撮影した複数の小画像をもとに形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の加工システム。
  5. 該検査装置は、表示ユニットをさらに有し、
    該表示ユニットは、該撮影画像の一部の拡大画像とともに、該被加工物における該拡大画像に写る領域を表示できることを特徴とする請求項4に記載の加工システム。
  6. 該検査装置は、該被加工物を支持する透明体を備える支持テーブルをさらに有し、
    該カメラユニットは、該支持テーブルに支持された該被加工物を上方から直接撮影する上部カメラと、該透明体を介して該被加工物を下方から撮影する下部カメラと、を含み、
    該記録部には、該被加工物の一部を該上部カメラが撮影した上部カメラ画像と、該被加工物の該一部を該下部カメラが撮影した下部カメラ画像と、が関連付けられた組で構成される該撮影画像が記録されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の加工システム。
  7. 被加工物を加工ユニットで加工する加工装置と、該被加工物をカメラユニットで撮影して該被加工物の状態を検査する検査装置と、を有する加工システムにおいて、該検査装置で検査する該被加工物を選定する検査対象の選定方法であって、
    該加工装置において該被加工物を該加工ユニットで加工する加工ステップと、
    該加工装置で加工された該被加工物を該検査装置の検査対象とするか否かを判定する判定ステップと、
    該判定ステップにおいて該検査対象とされた該被加工物を該検査装置で検査する検査ステップと、を有し、
    該加工ステップでは、該加工ユニットで該被加工物を加工する間に発生する異常を該加工装置が備える異常検出部で検出し、
    該判定ステップでは、該異常検出部が該異常を検出したときに該加工装置で加工されている該被加工物を該検査装置の該検査対象として選定することを特徴とする検査対象の選定方法。
  8. 該異常検出部は、該加工装置で観測される振動、電流、電圧、荷重、速度、トルク、圧力、温度、流量のいずれかが許容範囲外になったことを該異常として検出することを特徴とする請求項7に記載の検査対象の選定方法。
  9. 該判定ステップでは、さらに、該加工装置のメンテナンスがされた後、または設定変更がされた後に最初に加工される該被加工物を該検査装置の該検査対象として判定することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の検査対象の選定方法。
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