JP2022063960A - 内燃機関の冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができるとともに、インタークーラで吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、添加弁を冷却できる冷却システムを提供する。【解決手段】排気経路12C内の排気ガス中に添加剤を噴射する添加弁61および過給機22を有する内燃機関10の吸気経路11Bに設けられたインタークーラ71と、インタークーラ71内を流れるクーラントを冷却するインタークーラ用ラジエータ72と、インタークーラ71、インタークーラ用ラジエータ72、添加弁61の間でクーラントの循環及び循環の停止が可能な電動ポンプ73と、制御装置50とを有し、制御装置50は、添加弁61に関連する添加弁関連温度に基づいて、添加弁61の冷却の必要の有無を判定し、添加弁61の冷却の必要が有ると判定した場合、規定量のクーラントを電動ポンプ73に圧送させる、内燃機関の冷却システム70。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に設けられた冷却システムに関する。
内燃機関は、数多くの部品からなり、より一層の省スペース化及び部品点数の低減が望まれている。そこで、内燃機関のより一層の省スペース化及び部品点数の低減が可能な技術が開示されている。例えば、特許文献1には、次の様な内燃機関の冷却装置が開示されている。特許文献1に記載の内燃機関は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)であり、排気ガスのエネルギーを用いて過給する過給機(いわゆるターボチャージャ)と、吸気経路に設けられた吸気を冷却するインタークーラと、排気経路に設けられた燃料添加弁と、排気経路に設けられた尿素水添加弁と、を備えている。
ここで、燃料添加弁は、排気経路に設けられた粒子状物質除去フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)内に堆積した粒子状物質(PM:Particulate Matter)を燃焼焼却させるために燃料を排気管内の排気ガス中に噴射する。燃焼焼却とは、噴射された燃料が排気ガス中で燃焼して、排気ガスの温度が上昇するとともに、粒子状物質除去フィルタ内に堆積した粒子状物質が燃焼することである。また、尿素水添加弁は、排気経路に設けられた選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)で窒素酸化物(NOx)を浄化するために排気管内に尿素水を噴射する。
特許文献1に記載の冷却装置は、上記のインタークーラと、燃料添加弁と、尿素水添加弁との3つを冷却水で冷却する。冷却装置は、内燃機関の冷却水を冷却するラジエータとは別途に設けられた、冷却装置専用のラジエータと、冷却装置専用のラジエータで冷却された冷却水を圧送する1つの電動ウオーターポンプと、冷却回路とを備えている。冷却回路は、ラジエータおよび電動ウオーターポンプが設けられた冷却水圧送通路に、インタークーラが設けられたインタークーラ冷却用通路と、燃料添加弁および尿素水添加弁が直列に設けられた添加弁冷却用通路と、が並列につながれている。冷却回路において、ラジエータで冷却された冷却水を電動ウオーターポンプ圧送すると、冷却水は、インタークーラが設けられたインタークーラ冷却用通路と、燃料添加弁及び尿素水添加弁が設けられた添加弁冷却用通路とに流れる。これにより、インタークーラ、燃料添加弁、尿素水添加弁の全てに、インタークーラにより冷却された冷却水が圧送される。
ここで、燃料添加弁と、尿素水添加弁と、インタークーラとの3つに対して、それぞれ専用の電動ウオーターポンプを設ける代わりに、1つの電動ウオーターポンプで兼用しており、2つの電動ウオーターポンプが省かれている。これにより、特許文献1に記載の内燃機関の冷却装置は、より一層の省スペース化及び部品点数の低減されており、ひいては内燃機関のより一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができる。
特開2018-3669号公報
ところで、上述した様に、燃料添加弁を用いて、燃焼焼却すると、燃料添加弁から噴射された燃料が排気ガス中で燃焼して排気ガスの温度が上昇して高温になるとともに、高温の排気ガスにより燃料添加弁が加熱される。そして、吸気が十分冷えており、吸気を冷却するインタークーラに冷却水を圧送する必要がないときに、燃焼焼却が行われて、燃料添加弁を冷却する必要がある場合がある。この様な、インタークーラに冷却水を圧送する必要がないにも関わらず、燃料添加弁を冷却するために燃料添加弁に冷却水を圧送する必要がある場合には、特許文献1に記載の冷却装置が、燃料添加弁を冷却するために電動ウオーターポンプで冷却水を圧送すると、燃料添加弁だけでなく、インタークーラにも冷却水が圧送されてしまい、インタークーラで吸気を過度に冷却するおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、より一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができるとともに、インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラで吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、添加弁を冷却できる冷却システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、吸気を過給する過給機を有する内燃機関の吸気経路に設けられたインタークーラと、前記内燃機関内を流れる内燃機関用クーラントを冷却する内燃機関用ラジエータとは別体とされて前記インタークーラ内を流れるクーラントを冷却するインタークーラ用ラジエータと、前記クーラントを循環させる電動ポンプと、前記電動ポンプを制御する制御装置と、を備えた内燃機関の冷却システムであって、前記内燃機関の排気経路には、排気ガスを浄化するために排気ガス中に添加剤を噴射する添加弁が設けられており、前記電動ポンプは、前記インタークーラ用ラジエータと、前記インタークーラ及び前記添加弁と、の間で、前記クーラントを循環させること及び前記クーラントの循環を停止することが可能であり、前記制御装置は、前記添加弁に関連する温度である添加弁関連温度を推定または測定する添加弁温度検出部と、前記添加弁関連温度に基づいて、前記添加弁の冷却の必要の有無を判定する添加弁冷却要求判定部と、前記電動ポンプを制御する電動ポンプ制御部と、を有し、添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、規定量の前記クーラントを前記電動ポンプに圧送させる、内燃機関の冷却システムである。
次に、第2の発明は、上記第1の発明に係る内燃機関の冷却システムであって、前記制御装置は、前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁関連温度が所定の温度である冷却開始温度を超えている場合に、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定する、内燃機関の冷却システムである。
次に、第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る内燃機関の冷却システムであって、前記添加弁は、添加弁ホルダに収容されており、前記添加弁ホルダ内には、循環された前記クーラントが充填されており、前記制御装置は、前記添加弁温度検出部にて、前記添加弁ホルダにおける前記クーラントの流出口であるクーラント流出口の近傍の前記クーラントの温度を、前記添加弁関連温度として推定または測定する、内燃機関の冷却システムである。
次に、第4の発明は、上記第3の発明に係る内燃機関の冷却システムであって、前記制御装置は、前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁ホルダ内の前記クーラントを全量交換することができる前記規定量の前記クーラントを前記電動ポンプに圧送させる、内燃機関の冷却システムである。
次に、第5の発明は、上記第3の発明または第4の発明に係る内燃機関の冷却システムであって、前記制御装置は、前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、前記規定量に対応する前記電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御する、内燃機関の冷却システムである。
次に、第6の発明は、上記第5の発明に係る内燃機関の冷却システムであって、前記制御装置は、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁ホルダにおける前記クーラントの流入口であるクーラント流入口の近傍の前記クーラントの動粘度に基づいて前記駆動時間を補正する、内燃機関の冷却システムである。
次に、第7の発明は、上記第6の発明に係る内燃機関の冷却システムであって、前記制御装置は、前記添加弁ホルダにおける前記クーラント流入口の近傍の前記クーラントの温度である流入クーラント温度を推定または測定する流入クーラント温度検出部を有し、前記制御装置には、前記クーラント流入口から流入する前記クーラントの動粘度に関連する前記流入クーラント温度に応じた前記駆動時間が設定された流入クーラント温度・駆動時間特性が前記吐出流量に対応づけられて記憶されており、前記制御装置は、前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、前記吐出流量を求め、求めた前記吐出流量と、前記流入クーラント温度と、前記流入クーラント温度・駆動時間特性とに基づいて前記駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御する、内燃機関の冷却システムである。
次に、第8の発明は、上記第5の発明~第7の発明のいずれか1つに係る内燃機関の冷却システムであって、前記制御装置は、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記インタークーラの冷却の必要の有無を判定するインタークーラ冷却要求判定部を有し、前記添加弁冷却要求判定部及び前記インタークーラ冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要と前記インタークーラの冷却の必要との双方が無いとの判定の場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記電動ポンプの動作を停止させ、前記添加弁の冷却の必要が無くかつ前記インタークーラの冷却の必要が有るとの判定の場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記インタークーラに対する前記電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御し、前記添加弁の冷却の必要が有りかつ前記インタークーラの冷却の必要が無いとの判定の場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁に対する前記電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御し、前記添加弁の冷却の必要と前記インタークーラの冷却の必要との双方が有るとの判定の場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁に対する前記電動ポンプの前記吐出流量と前記駆動時間と、前記インタークーラに対する前記電動ポンプの前記吐出流量と前記駆動時間と、を求め、前記電動ポンプから吐出される前記クーラントの量が多くなる側の前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御する、内燃機関の冷却システムである。
第1の発明によれば、電動ポンプがクーラントを圧送すると、インタークーラ用ラジエータで冷却されたクーラントが、インタークーラおよび添加弁の両方に圧送され、1つの電動ポンプがインタークーラおよび添加弁にクーラントを圧送する。この様に、冷却システムは、クーラントを圧送するための、インタークーラ用の電動ポンプと、添加弁用の電動ポンプとを1つ電動ポンプで兼用している。これにより、冷却システムのより一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができ、ひいては内燃機関のより一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができる。
制御装置は、添加弁を冷却するために電動ポンプにクーラントを圧送させるのは、添加弁冷却要求判定部にて、添加弁関連温度に基づいて、添加弁の冷却の必要があると判定したときに行う。このため、インタークーラで吸気を冷却する必要がない場合においても、電動ポンプからクーラントを圧送させるのは、添加弁冷却要求判定部にて添加弁の冷却の必要があると判定したときであればよく、電動ポンプからクーラントを圧送させるのは常時ではない。これにより、インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラで吸気を過度に冷却することを抑制できる。従って、冷却システムは、より一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができるとともに、インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラで吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、添加弁を冷却できる。
第2の発明によれば、制御装置は、添加弁冷却要求判定部にて、添加弁関連温度が所定の温度である冷却開始温度を超えているか否かを判定するだけで、判定添加弁の冷却の必要の有無の判定をすることができる。従って、制御装置は、添加弁の冷却の必要の有無を容易に判定できる。
第3の発明によれば、添加弁を収容する添加弁ホルダ内にてクーラントは添加弁の熱により加熱されるため、添加弁ホルダのクーラント流出口の近傍のクーラントの温度を推定または測定した温度である添加弁関連温度は、添加弁の温度に応じて変化しやすい。そして、制御装置は、添加弁の冷却の必要の有無の判定を、添加弁の温度に応じて変化しやすい添加弁関連温度に基づいて行う。従って、制御装置は、添加弁の冷却の必要の有無の判定を、より正確に行うことができる。
第4の発明によれば、制御装置は、添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、電動ポンプ制御部にて、添加弁ホルダ内のクーラントを全量交換することができる規定量のクーラントを電動ポンプに圧送させる。これにより、添加弁ホルダ内のクーラントが全量交換されるため、添加弁ホルダ内のクーラントがより確実に冷却される。ひいては、冷却システムは、添加弁を冷却する必要のあるときに、添加弁を確実に冷却できる。
第5の発明によれば、制御装置は、添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、電動ポンプ制御部にて、規定量に対応する電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプを制御する。また、電動ポンプからインタークーラに圧送されるクーラントの流量は、電動ポンプの吐出流量によって定まる。そして、電動ポンプの吐出流量が多い程、電動ポンプからインタークーラに圧送されるクーラントの流量も多くなる。ここで、制御装置は、電動ポンプの吐出流量を適宜設定できる。これにより、制御装置は、インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合であり、かつ、添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合に、添加弁を冷却するための電動ポンプの吐出流量を、インタークーラで吸気を過度に冷却しない程度の量に調整することが容易となる。この様に吐出流量を調整できることで、冷却システムは、インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合であり、かつ、添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合に、インタークーラで吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、添加弁を冷却することが容易となる。
第6の発明によれば、制御装置は、電動ポンプ制御部にて、添加弁ホルダにおけるクーラントの流入口であるクーラント流入口の近傍のクーラントの動粘度に基づいて駆動時間を補正する。ここで、クーラントの動粘度が高い程、クーラントは流れにくくなる。そして、添加弁ホルダのクーラント流入口の近傍のクーラントの動粘度は、添加弁ホルダに流入するクーラントの動粘度であるため、この動粘度が高い程、添加弁ホルダにクーラントが流入しにくくなる。制御装置は、添加弁ホルダのクーラント流入口の近傍のクーラントの動粘度に基づいて駆動時間を補正することにより、添加弁の冷却に必要な量のクーラントをより正確に添加弁ホルダに圧送できる。従って、冷却システムは、添加弁をより確実に冷却できる。
第7の発明によれば、制御装置には、流入クーラント温度・駆動時間特性が吐出流量に対応づけられて記憶されている。制御装置は、流入クーラント温度・駆動時間特性を読み出して、読み出した流入クーラント温度・駆動時間特性から容易に駆動時間を求めることができる。また、流入クーラント温度・駆動時間特性は、クーラントの動粘度に関連する流入クーラント温度に応じた、添加弁に対する駆動時間が設定されており、流入クーラント温度・駆動時間特性から求めた添加弁に対する駆動時間は、動粘度に基づいて補正されている。従って、制御装置は、添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合に、動粘度に基づいて補正された添加弁に対する駆動時間を容易かつ迅速に算出できる。
第8の発明によれば、制御装置は、インタークーラを冷却するために必要な電動ポンプのインタークーラに対する吐出流量と、添加弁を冷却するために必要な電動ポンプの添加弁に対する吐出流量と、のうち大きな吐出流量の側に基づいて電動ポンプを制御するため、インタークーラおよび添加弁を確実に冷却できる。また、インタークーラの冷却の必要が無い場合において、電動ポンプからクーラントを圧送させる(吐出させる)のは、添加弁の冷却の必要があると判定した場合に行うが、添加弁の冷却の必要が無いと判定した場合には行わない。この様に、インタークーラの冷却の必要が無い場合において、添加弁を冷却する必要があるときにだけ、電動ポンプからクーラントを圧送させる(吐出させる)。これにより、インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラで吸気を過度に冷却することを確実に抑制できる。
本実施形態に係る内燃機関システムの概略構成を説明する図である。 燃料添加弁ホルダによる燃料添加弁の冷却を説明する模式図である。 本実施形態に係る制御装置が実行する処理を説明するフローチャートである。 流入クーラント温度・駆動時間特性を説明する図である。 インタークーラにクーラントを圧送する必要がない場合における、インタークーラ、燃料添加弁の冷却を説明する図である。 他の実施形態の冷却システムを備えた内燃機関システムの構成を説明する図である。 他の実施形態の冷却システムを備えた内燃機関システムの構成を説明する図である。
●[内燃機関システム1の構成(図1~図2)]
以下、本発明に係る実施形態の内燃機関10の冷却システム70について、図面を参照しながら説明する。内燃機関10は、ディーゼルエンジンである。以下、図1を用いて、冷却システム70を備えた内燃機関システム1の構成等について、吸気側から排気側へと順に説明する。
吸気管11Aには、吸気流量検出装置21が設けられており、過給機22のコンプレッサ22Bに接続されている。吸気流量検出装置21は、内燃機関10が吸入した空気の流量に応じた検出信号を制御装置50に出力する。また吸気流量検出装置21には、吸気温度検出装置21A(例えば、吸気温度センサ)等が設けられている。吸気温度検出装置21Aは、吸気流量検出装置21を通過する吸気の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
過給機22のコンプレッサ22Bには、吸気管11A、11Bが接続されている。コンプレッサ22Bは、排気によって回転駆動されるタービン22Aによって回転駆動され、吸気管11Aから流入された吸気を、吸気管11Bへと圧送する(吸気を圧縮して吐出する)。
吸気管11Bは、コンプレッサ22Bと吸気マニホルド11Cに接続されており、コンプレッサ22Bから圧送された吸気を吸気マニホルド11Cへと導く。吸気マニホルド11Cへと導かれた吸気は、内燃機関10の各シリンダに吸引されて、インジェクタ14A~14Dから噴射された燃料とともに燃焼に使用される。
吸気管11Bには、吸気を冷却するインタークーラ71と、インタークーラ71よりも下流側に吸気温度検出装置23(例えば、吸気温度センサ)が設けられている。吸気温度検出装置23は、インタークーラ71にて温度が低下された吸気の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。詳細は後述するが、インタークーラ71は、冷却システム70の一部であり、吸気を冷却する。インタークーラ71は内部にクーラントが流れ、インタークーラ71に触れる吸気を冷却する。
詳細は後述するが、冷却システム70は、インタークーラ71、インタークーラ用ラジエータ72、電動ポンプ73、燃料添加弁61を保持する燃料添加弁ホルダ74、これらを接続するクーラント循環通路75、制御装置50を有している。制御装置50は、冷却システム70の一部でもあり、電動ポンプ73を制御する。インタークーラ用ラジエータ72は、内燃機関10内を流れる内燃機関用クーラント(不図示)を冷却する内燃機関用ラジエータ15とは別体とされて、インタークーラ71内を流れるクーラントを冷却する。
アクセル踏込量検出装置25は、例えば、アクセル踏込量センサであり、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
内燃機関10には、回転検出装置27、気筒検出装置28が設けられている。回転検出装置27は、例えば回転センサであり、内燃機関10のクランクシャフトの回転角度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。また気筒検出装置28は、例えば1番気筒のピストンが圧縮上死点に達した時点で検出信号を制御装置50に出力する。
制御装置50は、回転検出装置27からの検出信号に基づいた内燃機関の回転数と、アクセル踏込量検出装置25からの検出信号に基づいたアクセルペダルの踏込量に基づいて要求負荷を算出し、要求負荷や吸気温度検出装置23からの検出信号に基づいた吸気の温度等に応じた燃料量を算出する。そして制御装置50は、回転検出装置27と気筒検出装置28からの検出信号に基づいて、所定のタイミングでインジェクタ14A~14Dを制御して、要求負荷や吸気温度検出装置23からの検出信号に基づいた吸気の温度等に応じた燃料量を噴射する。
内燃機関10からの排気は、排気マニホルド12A、排気管12B、過給機22のタービン22A、へと導かれてタービン22Aを回転駆動して排気管12Cへ吐出される。排気管12Cに吐出された排気は、排気管12D、排気管12Eへと流れた後に車両(不図示)の外へ排気される。
ディーゼルエンジンである内燃機関10からの排気には、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)が含まれている。これらを浄化するために、内燃機関システム1には、上流側から、燃料添加弁61、第1酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)41、粒子状物質捕集フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)42、尿素水添加弁62、選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)43、第2酸化触媒44等が設けられている。ここで、燃料添加弁61及び尿素水添加弁62は、内燃機関10の排気経路に設けられた、排気ガスを浄化するために排気ガス中に添加剤を噴射する添加弁である。
排気管12Cには、燃料添加弁61、第1酸化触媒41、DPF42、差圧センサ35、排気温度検出装置36A~36C等が、設けられている。第1酸化触媒41は、排気に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化して浄化する。粒子状物質捕集フィルタ(以下、「DPF」という。)42は、排気に含まれている粒子状物質(PM)を捕集し、排気のみを下流側へと流出させる。
排気管12Cは、第1酸化触媒41よりも上流側に、燃料添加弁61(添加弁)、排気温度検出装置36A(例えば、排気温度センサ)等が設けられている。燃料添加弁61は、図示省略した燃料タンクから燃料が供給されており、DPF42を再生するために燃料(添加剤)を排気ガス中に噴射する。上述した様に、DPF42は、排気に含まれている粒子状物質を捕集すると、捕集された粒子状物質はDPF42に堆積してゆく。堆積した粒子状物質によってDPF42が目詰まりを起こさないようにDPF42を再生する。DPF42の再生では、燃料添加弁61から燃料(添加剤)を排気ガス中に噴射し、噴射した燃料が燃えるとともに排気ガスが高温になり、高温の排気ガスによりDPF42に堆積した粒子状物質が燃焼焼却される。
燃料添加弁61は、高温の排気ガスが流れる排気管12Cに設けられているため、排気管12Cを流れる排気および排気管12Cにより加熱される。図2に模式的に示すように、燃料添加弁61は、クーラントが充填された燃料添加弁ホルダ74に保持されており、燃料添加弁61は、燃料添加弁ホルダ74によって冷却される。詳細は後述するが、燃料添加弁ホルダ74は、冷却システム70の一部である。燃料添加弁ホルダ74は、クーラントが充填されているとともに、クーラントが流れるクーラント循環通路75に接続され、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを交換できるようになっている。
また、第1酸化触媒41の下流側、且つ、DPF42の上流側には、排気温度検出装置36B(例えば、排気温度センサ)が設けられている。DPF42の下流側には、排気温度検出装置36C(例えば、排気温度センサ)が設けられている。また、第1酸化触媒41の下流側、且つ、DPF42の上流側の排気圧力と、DPF42の下流側の排気圧力と、の差圧(圧力差)を検出する差圧センサ35が設けられている。
制御装置50は、差圧センサ35からの検出信号に基づいてDPF42の上流側と下流側の圧力差を検出し、検出した圧力差に応じてDPF42内に捕集されている粒子状物質の堆積量を推定することができる。そして制御装置50は、推定した堆積量が所定の閾値を超えた場合に、燃料添加弁61から燃料を噴射して排気温度を上昇させてDPF42内に堆積している粒子状物質を燃焼焼却してDPF42を再生する。その際、制御装置50は、排気温度検出装置36A、36B、36Cからの検出信号に基づいて、それぞれの位置の排気の温度を検出し、所望する温度を維持するように燃料添加弁61から燃料を噴射する。
排気管12Dには、上流側から、NOx検出装置37A、尿素水添加弁62、選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)43、排気温度検出装置36D、NOx検出装置37B等が設けられている。
尿素水添加弁62は、DPF42の下流側、且つ、選択還元触媒(以下、「SCR」という。)43の上流側、となる排気管12Dに配置されて、所定のタイミングにて排気中に尿素水(添加剤)を噴射する。噴射された尿素水(添加剤)は、排気管12D内で拡散してSCR43に達する。なお尿素水添加弁62には、図示省略した尿素水タンクから尿素水が供給されている。SCR43は、噴射された尿素水から生成されたアンモニアガスを用いて、排気に含まれている窒素酸化物(NOx)を還元して浄化する。
またSCR43の上流側の排気管12Dには、NOx検出装置37A(例えばNOxセンサ)が設けられている。またSCR43の下流側の排気管12Eには、NOx検出装置37B(例えばNOxセンサ)、排気温度検出装置36D(例えば排気温度センサ)が設けられている。NOx検出装置37A、37Bは、排気中のNOxの濃度に応じた検出信号を制御装置50に出力し、排気温度検出装置36Dは、排気の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。制御装置50は、NOx検出装置37A、37B、排気温度検出装置36Dからの検出信号に基づいて、SCR43のNOx浄化率を算出し、算出したNOx浄化率に基づいて尿素水添加弁62を制御する。
第2酸化触媒44は、SCR43の下流側に、排気管12Eを介して連結されている。第2酸化触媒44は、排気中に残留するアンモニアガスを酸化して浄化する。
制御装置50は、CPU、RAM、ROM、タイマ、EEPROM等を備えた公知のものである。CPUは、ROMに記憶された各種プログラムやマップに基づいて、種々の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各検出装置から入力されたデータ等を一時的に記憶し、EEPROMは、例えば、内燃機関10の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する。詳細は後述するが、制御装置50のEEPROMには、クーラント流入口74Aから燃料添加弁ホルダ74に流入するクーラントの動粘度に関連する流入クーラント温度に応じた駆動時間が設定された流入クーラント温度・駆動時間特性(図4参照)、が燃料添加弁61を冷却するための吐出流量(燃料添加弁61に対する吐出流量)ごとに記憶されている。
そして、制御装置50は、上述のように入力された検出信号に基づいて、内燃機関10の回転数や、アクセルペダルの踏込量や、吸気温度検出装置23からの検出信号に基づいた吸気の温度等の内燃機関10の運転状態を検出することができる。また、制御装置50は、検出した内燃機関10の運転状態や、アクセル踏込量検出装置25からの検出信号に基づいた運転者からの要求に応じて、各インジェクタ14A~14Dから内燃機関10のシリンダ内に噴射する燃料量や、燃料添加弁61から添加(噴射)する燃料(添加剤)の量、尿素水添加弁62から添加(噴射)する尿素水の量を制御する制御信号を出力する。
また、以下に詳細を説明するが、制御装置50は、冷却システム70の一部でもあり、インタークーラ71および燃料添加弁61(添加弁)を冷却するために、添加弁温度検出部50Aと、添加弁冷却要求判定部50Bと、電動ポンプ制御部50Cと流入クーラント温度検出部50Dと、インタークーラ冷却要求判定部50Eとを有している。なお、尿素水添加弁62も添加弁の一種であり、燃料添加弁61を保持する燃料添加弁ホルダ74と同様の、クーラントが充填された添加弁ホルダを用いて冷却することもできる。本実施形態では、尿素水添加弁62は専用の冷却装置(図示省略)を有する。
●[冷却システム70の構成(図1~図2)]
図1に示すように、冷却システム70は、インタークーラ71と、インタークーラ用ラジエータ72と、電動ポンプ73と、燃料添加弁ホルダ74と、流入クーラント温度検出装置741と、流出クーラント温度検出装置742と、クーラント循環通路75とを有している。以下に説明する様に、クーラント循環通路75は、インタークーラ71と、インタークーラ用ラジエータ72と、電動ポンプ73と、燃料添加弁ホルダ74とを接続しており、クーラントは、クーラント循環通路75内を循環する。
インタークーラ71は、上述したが、内燃機関10への吸気を過給する過給機22を有する吸気管11B(吸気経路)に設けられており、内部にクーラントが流れて、インタークーラ71に触れた吸気を冷却する。インタークーラ用ラジエータ72は、内燃機関10内を流れる内燃機関用クーラント(不図示)を冷却する内燃機関用ラジエータ15とは別体とされてインタークーラ71内を流れるクーラントを冷却する。
電動ポンプ73は、クーラント循環通路75に設けられており、後述する様に、制御装置50の電動ポンプ制御部50Cに制御されて、クーラントを圧送する。電動ポンプ73は、インタークーラ用ラジエータ72と、インタークーラ71及び燃料添加弁61(添加弁)と、の間で、クーラントを循環させること及びクーラントの循環を停止することが可能である。
燃料添加弁ホルダ74は、図2に模式図を示すように、燃料添加弁61を収容している。また、燃料添加弁ホルダ74内には、循環されたクーラントが充填されている。すなわち、図1及び図2に示すように、クーラント循環通路75を循環するクーラントの一部が、燃料添加弁ホルダ74の内部に充填されている。そして、図1に示すように、燃料添加弁ホルダ74は、クーラント循環通路75のFH分配管75BCからクーラントが流入するクーラント流入口74A(図2参照)と、クーラント循環通路75のFH戻配管75CBにクーラントを流出するクーラント流出口74B(図2参照)と、を備えている。
また、クーラント流入口74Aよりも上流側にあるクーラント循環通路75のFH分配管75BCには、流入クーラント温度検出装置741(例えばクーラント温度センサ)が設けられている。またクーラント流出口74Bよりも下流側にあるクーラント循環通路75のFH戻配管75CBには、流出クーラント温度検出装置742(例えばクーラント温度センサ)が設けられている。流入クーラント温度検出装置741、流出クーラント温度検出装置742は、クーラントの温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。制御装置50は、後述の流入クーラント温度検出部50Dにて、流入クーラント温度検出装置741からの検出信号に基づいて、燃料添加弁ホルダ74におけるクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの温度である流入クーラント温度を(推定または)測定する。また、制御装置50は、後述の添加弁温度検出部50Aにて、流出クーラント温度検出装置742からの検出信号に基づいて、燃料添加弁ホルダ74におけるクーラントの流出口であるクーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度(本明細書では流出クーラント温度とする)を、添加弁関連温度として(推定または)測定する。添加弁関連温度(流出クーラント温度)は、燃料添加弁61(添加弁)に関連する温度である。
クーラント循環通路75は、インタークーラ71~燃料添加弁ホルダ74を接続している。クーラント循環通路75の内部のクーラントは、電動ポンプ73によって圧送されて、クーラント循環通路75内を循環する。クーラント循環通路75は、冷クーラント配管75Aと、上流配管75BA、IC分配管75BB、FH分配管75BCと、IC戻配管75CAと、FH戻配管75CBと、を有している。
冷クーラント配管75Aは、インタークーラ用ラジエータ72と電動ポンプ73とを接続する。インタークーラ用ラジエータ72で冷却されたクーラントは、インタークーラ用ラジエータ72から冷クーラント配管75Aに流入し、さらに、冷クーラント配管75Aから電動ポンプ73に流入する。
クーラント圧送配管75Bは、上流配管75BAは電動ポンプ73に接続されており、上流配管75BAからIC分配管75BBおよびFH分配管75BCに分岐している。IC分配管75BBは、上流配管75BAとインタークーラ71とを接続する。そして、FH分配管75BCは、上流配管75BAと燃料添加弁ホルダ74とを接続する。電動ポンプ73により圧送されたクーラントは、電動ポンプ73から上流配管75BAに流入して、上流配管75BAから、IC分配管75BBおよびFH分配管75BCへと分岐して流入する。IC分配管75BBに流入したクーラントは、IC分配管75BBからインタークーラ71に流入する。また、FH分配管75BCに流入したクーラントは、FH分配管75BCから燃料添加弁ホルダ74に流入する。
IC戻配管75CAはインタークーラ71とインタークーラ用ラジエータ72とを接続する。インタークーラ71から流出したクーラントは、IC戻配管75CAに流入し、さらに、インタークーラ用ラジエータ72に流入する。
FH戻配管75CBは、燃料添加弁ホルダ74とIC戻配管75CAとを接続する。燃料添加弁ホルダ74から流出するクーラントはFH戻配管75CBに流入し、さらに、FH戻配管75CBからIC戻配管75CAに流出して、IC戻配管75CAにからインタークーラ用ラジエータ72に流入する。
以上で説明した様に、クーラントは、クーラント循環通路75内を循環する。インタークーラ用ラジエータ72で冷却されたクーラントは、冷クーラント配管75Aを介して電動ポンプ73に流入する。電動ポンプ73から圧送されたクーラントは、上流配管75BA、IC分配管75BB、FH分配管75BCを介して、電動ポンプ73から、インタークーラ71及び燃料添加弁ホルダ74に流入する。インタークーラ71に流入したクーラントは、インタークーラ71にて吸気により加熱されて、インタークーラ71から、IC戻配管75CAを介してインタークーラ用ラジエータ72に流入する。一方、燃料添加弁ホルダ74に流入したクーラントは、燃料添加弁ホルダ74にて加熱されて、燃料添加弁ホルダ74から、FH戻配管75CBおよびIC戻配管75CAを介してインタークーラ用ラジエータ72に流入する。
ここで、電動ポンプ73、インタークーラ71、燃料添加弁ホルダ74との間を接続する配管である、上流配管75BA、IC分配管75BB、FH分配管75BCは、上流配管75BAから、IC分配管75BBとFH分配管75BCとに分岐している。これにより、インタークーラ用ラジエータ72で冷却されたクーラントは、電動ポンプ73によって圧送されて、電動ポンプ73からインタークーラ71と、燃料添加弁ホルダ74と、に分岐して流入する。そして、上流配管75BA、IC分配管75BB、FH分配管75BCのそれぞれは、断面積のうち、クーラントが流れる部分の面積は、上流側から下流側にかけて一定となっている。上流配管75BA、IC分配管75BB、FH分配管75BCにおいて、断面のうち、クーラントが流れる部分の面積の比率は、次の(式1)の比率になっている。
IC分配管75BB:FH分配管75BC=9:1 ・・・(式1)
そして、(式1)の比率に設定することにより、クーラントの流量は、IC分配管75BBに分配される流量よりも、FH分配管75BCに分配される流量の方が小さくなるように設定される。すなわち、電動ポンプ73から上流配管75BAに圧送されたクーラントは、IC分配管75BBと、FH分配管75BCとに、次の(式2)の比率に分配されるようになっている。
IC分配管75BB:FH分配管75BC=9:1 ・・・(式2)
通常、インタークーラ71のクーラントの容積は、燃料添加弁ホルダ74のクーラントの容積よりも大きい(容積;インタークーラ71>燃料添加弁ホルダ74)ため、インタークーラ71の冷却に必要なクーラントの量は、燃料添加弁ホルダ74の冷却に必要なクーラントの量よりも大きい(冷却に必要なクーラントの量;インタークーラ71>燃料添加弁ホルダ74)。これに対して、IC分配管75BBを介してインタークーラ71へ圧送させるクーラントの流量が、FH分配管75BCを介して燃料添加弁ホルダ74(燃料添加弁61へ)圧送させるクーラントの流量よりも大きくなるように、(式2)の比率の様に流量の比率を設定することで、クーラントを、インタークーラ71及び燃料添加弁ホルダ74(添加弁)に効率よく圧送することができる。
●[制御装置50の処理手順(図3~図5)]
次に、制御装置50の処理手順について説明する。制御装置50(制御装置50のCPU(図1参照))は、起動されると、EEPROM(図1参照)から流入クーラント温度・駆動時間特性を読み出してRAM(図1参照)に記憶し、さらに、例えば所定時間間隔(数10[ms]間隔)にて図3に示す処理を起動する。制御装置50は、図3にフローチャートを示す処理を起動すると、ステップS010へ処理を進める。
ステップS010にて制御装置50は、流出クーラント温度を検出し、ステップS020に処理を進める。ここで、流出クーラント温度は、図2に示すように、燃料添加弁ホルダ74におけるクーラントの流出口であるクーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度である。制御装置50は、クーラント流出口74Bの近傍に設けられた流出クーラント温度検出装置742からの検出信号に基づいて、流出クーラント温度を検出する。
クーラント流入口74Aから燃料添加弁ホルダ74に流入したクーラントは、燃料添加弁ホルダ74内にて燃料添加弁61の熱により加熱されて、クーラント流出口74Bから燃料添加弁ホルダ74の外に流出する。従って、クーラント流出口74Bの近傍のクーラントは、燃料添加弁ホルダ74内で燃料添加弁61により加熱された後のクーラントである。このため、燃料添加弁61内部の温度が高くなる程、クーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度である流出クーラント温度が高くなると考えることができる。
また、燃料添加弁ホルダ74のクーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度である流出クーラント温度は、燃料添加弁61(添加弁)に関連する温度である添加弁関連温度に相当する。ステップS010にて流出クーラント温度を検出する制御装置50(CPU)は、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)におけるクーラントの流出口であるクーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度(すなわち、流出クーラント温度)を、添加弁関連温度として(推定または)測定する添加弁温度検出部50Aに相当する。換言すれば、ステップS010にて流出クーラント温度を検出する制御装置50(CPU)は、燃料添加弁61(添加弁)に関連する温度である流出クーラント温度(添加弁関連温度)を推定または測定する添加弁温度検出部50Aに相当する。
ステップS020にて制御装置50は、燃料添加弁61を冷却する必要があるか否かを判定し、燃料添加弁61を冷却する必要があると判定した場合(Yes)にはステップS080に処理を進め、燃料添加弁61を冷却する必要がないと判定した場合(No)にはステップS030に処理を進める。
ここで、ステップS010について上述した様に、燃料添加弁61内部の温度が高くなる程、クーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度である流出クーラント温度が高くなると考えることができる。そこで、ステップS020にて、制御装置50は流出クーラント温度(添加弁関連温度)が所定の温度である冷却開始温度以上の場合(冷却開始温度≦流出クーラント温度)に、燃料添加弁61の冷却の必要が有る(ステップS020:Yes)と判定する。一方、ステップS020にて、制御装置50は流出クーラント温度(添加弁関連温度)が冷却開始温度未満の場合(流出クーラント温度<冷却開始温度)に、燃料添加弁61の冷却の必要が無い(ステップS020:No)と判定する。
なお、ステップS020にて、燃料添加弁61を冷却する必要があるか否かを判定する制御装置50(CPU)は、流出クーラント温度(添加弁関連温度)に基づいて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要の有無を判定する添加弁冷却要求判定部50Bに相当する。より詳しくは、ステップS020にて、燃料添加弁61を冷却する必要があるか否かを判定する制御装置50(CPU)は、流出クーラント温度(添加弁関連温度)が所定の温度である冷却開始温度を超えている場合に、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定する添加弁冷却要求判定部50Bに相当する。
ステップS030に処理を進めた場合、制御装置50は、内燃機関10の種々の運転状態を検出し、ステップS040に処理を進める。ここで、運転状態の検出は、図1に示す各種の検出装置からの検出信号等に基づいて制御装置50が行う。また、制御装置50が検出する運転状態には、吸気温度検出装置23からの検出信号に基づいた、インタークーラ71にて温度が低下された吸気の温度の情報を含む。すなわち、制御装置50が検出する運転状態には、例えば、次の情報を含む。吸気流量検出装置21からの検出信号に基づいた内燃機関10が吸入した空気の流量。吸気温度検出装置21Aからの検出信号に基づいた吸気流量検出装置21を通過する吸気の温度。吸気温度検出装置23からの検出信号に基づいたインタークーラ71にて温度が低下された吸気の温度。アクセル踏込量検出装置25からの検出信号に基づいたアクセルペダルの踏込量。回転検出装置27からの検出信号及び気筒検出装置28からの検出信号に基づいた内燃機関10の回転数。
ステップS040にて制御装置50は、ステップS030にて検出した内燃機関10の種々の運転状態に基づいて、インタークーラ71を冷却する必要があるか否かを判定し、インタークーラ71を冷却する必要があると判定した場合(Yes)にはステップS060に処理を進め、インタークーラ71を冷却する必要がないと判定した場合(No)にはステップS050に処理を進める。ここで、インタークーラ71内のクーラントの温度が低い程、吸気は冷却され、インタークーラ用ラジエータ72からインタークーラ71に電動ポンプ73圧送するクーラントの量が多い程、インタークーラ71内の温度を低下させやすく、ひいては、吸気をより強く冷却できる。すなわち、インタークーラ71で吸気をどの程度冷やすかを、インタークーラ用ラジエータ72から圧送されるクーラントの量で調整できる。ステップS040の処理は、内燃機関10の燃料の燃焼を制御するための、インタークーラ用ラジエータ72から圧送されるクーラントの量を設定するために、インタークーラ71を冷却する必要があるか否かを判定する処理である。
なお、ステップS040および後述するステップS110にて、内燃機関10の運転状態に基づいて、インタークーラ71を冷却する必要があるか否かを判定する制御装置50(CPU)は、内燃機関10の運転状態に基づいて、インタークーラ71の冷却の必要の有無を判定するインタークーラ冷却要求判定部50Eに相当する。
ステップS050に処理を進めた場合、制御装置50は、電動ポンプ73の動作を停止させて、図3のフローチャートに示す処理を終了する。なお、ステップS050の処理は、制御装置50が、ステップS020にて燃料添加弁61(添加弁)を冷却する必要が無いと判定し(ステップS020:No)、さらに、続くステップS040にてインタークーラ71を冷却する必要が無いと判定した場合(ステップS040:No)に実行される処理である。すなわち、ステップS050の処理は、燃料添加弁61(添加弁)とインタークーラ71の双方とも冷却する必要がない場合、すなわち、燃料添加弁61及びインタークーラ71を冷却するためにクーラントを圧送させる必要がない場合に実行される。そこで、ステップS050の処理により電動ポンプ73の動作を停止させる。
なお、ステップS050にて電動ポンプ73の動作を停止させる制御装置50(CPU)は、添加弁冷却要求判定部50B及びインタークーラ冷却要求判定部50Eにて、添加弁の冷却の必要とインタークーラの冷却の必要との双方が無いとの判定の場合(ステップS020:Noに続くステップS040:No)は、電動ポンプの動作を停止させて、クーラント循環通路75内のクーラントの循環を停止する電動ポンプ制御部50Cに相当する。
ステップS060に処理を進めた場合、制御装置50は、ステップS030にて検出した内燃機関10の種々の運転状態に基づいて、インタークーラ71を冷却するために電動ポンプ73がクーラントを圧送させる吐出流量及び吐出時間である、インタークーラ71に対する吐出流量及び吐出時間を算出して、ステップS070に処理を進める。ここで、ステップS060の処理では、制御装置50は、内燃機関10の燃料の燃焼を制御するために、インタークーラ71に対する吐出流量及び吐出時間を算出する。
なお、ステップS060にて、インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間を求める制御装置50(CPU)も、電動ポンプ制御部50Cに相当する。また、本明細書では、「インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間」を、「インタークーラ71に対する吐出流量と駆動時間」や「インタークーラ71に対する吐出流量、駆動時間」や、「インタークーラに対する吐出流量、駆動時間」と記載する場合もある。同様に、本明細書では、「燃料添加弁61を冷却するための電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間」を、「燃料添加弁61に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間」や、「燃料添加弁61に対する吐出流量と駆動時間」や「燃料添加弁61に対する吐出流量、駆動時間」や、「添加弁に対する吐出流量、駆動時間」と記載する場合もある。
ステップS070にて制御装置50は、電動ポンプ73が、ステップS060にて算出したインタークーラ71に対する吐出時間及び吐出時間で、クーラントを圧送するよう、電動ポンプ73に制御信号を出力して、図3のフローチャートに示す処理を終了する。なお、ステップS070は、制御装置50が、ステップS020にて燃料添加弁61(添加弁)を冷却する必要が無いと判定し(ステップS020:No)、さらに、続くステップS040にてインタークーラ71を冷却する必要があると判定した場合(ステップS040:Yes)に実行する処理である。ステップS070の処理が実行される場合は、インタークーラ71を冷却するためにクーラントを必要があり、かつ、燃料添加弁61を冷却するためにクーラントを圧送する必要がない場合である。そこで、ステップS070では、制御装置50は、インタークーラ71に対する吐出時間及び吐出時間、クーラントを圧送し続けるよう、電動ポンプ73に制御信号を出力する処理を実行する。
また、ステップS070にて、添加弁冷却要求判定部50B及びインタークーラ冷却要求判定部50Eにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が無く(ステップS020:No)かつインタークーラ71の冷却の必要が有るとの判定の場合(ステップS040:Yes)に、インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間クーラントを圧送し続けるよう、電動ポンプ73に制御信号を出力する処理を実行する(インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御する)制御装置50(CPU)は、電動ポンプ制御部50Cに相当する。
ステップS080に処理を進めた場合、制御装置50は、流入クーラント温度を検出し、ステップS090に処理を進める。ここで、流入クーラント温度は、図2に示すように、燃料添加弁ホルダ74におけるクーラントのクーラント流入口74Aであるクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの温度である。すなわち、流入クーラント温度は、燃料添加弁ホルダ74に流入するクーラントの温度である。制御装置50は、クーラント流入口74Aの近傍に設けられた流入クーラント温度検出装置741からの検出信号に基づいて、流入クーラント温度を検出する。
ここで、クーラントの動粘度が高い程、クーラントは流れにくくなり、動粘度はクーラントの温度によって変化する。クーラント流入口74Aの近傍のクーラントの動粘度は、燃料添加弁ホルダ74に流入するクーラントの動粘度であり、この動粘度が高い程、燃料添加弁ホルダ74にクーラントが流入しにくくなる。
なお、ステップS080にて、流入クーラント温度を検出する制御装置50(CPU)は、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)における燃料添加弁ホルダ74の近傍のクーラントの温度である流入クーラント温度を推定または測定する流入クーラント温度検出部50Dに相当する。
ステップS090に処理を進めた場合、制御装置50は、燃料添加弁61を冷却するために電動ポンプ73がクーラントを圧送させる吐出流量及び吐出時間である、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を設定し、設定した吐出流量と、ステップS080にて検出した流入クーラント温度と、あらかじめ記憶された流入クーラント温度・駆動時間特性と、に基づいて、燃料添加弁に対する駆動時間を算出して、ステップS100に処理を進める。ここで、ステップS090にて、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)を冷却するために、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を設定し、燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間を算出する。上述したが、制御装置50(制御装置50のCPU(図1参照))は、起動されると、EEPROM(図1参照)から流入クーラント温度・駆動時間特性を読み出してRAM(図1参照)に記憶する。
図4には、流入クーラント温度・駆動時間特性の例が示されている。流入クーラント温度・駆動時間特性は、図4に示すように、複数の、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量(図4では、吐出流量A、吐出流量Bの2つとした)それぞれに対して、あらかじめ計測された、種々の流入クーラント温度に対する駆動時間の値のデータを、マップの形態で含んでいる。
電動ポンプ73が、駆動時間の間、吐出流量でクーラントを圧送した場合に、電動ポンプ73が圧送するクーラントの量(=駆動時間×吐出流量)が、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを全量交換することができる規定量となるように、駆動時間及び吐出流量は設定されている。制御装置50は、内燃機関10の運転状態に応じて吐出流量を変更できるように、複数の吐出流量(図4では、吐出流量A、吐出流量Bの2つとした)それぞれ毎に対応づけられた、流入クーラント温度に応じた駆動時間が設定された流入クーラント温度・駆動時間特性を記憶している。
駆動時間は、例えば、次の(式3)に示す様に、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)のクーラント流入口74Aの近傍のクーラント(燃料添加弁ホルダ74に流入するクーラント)の動粘度に基づいて補正する。
駆動時間(T℃)=基準駆動時間(20℃)×動粘度(T℃)/基準動粘度(20℃) ・・・(式3)
(式3)において、駆動時間(T℃)は、流入クーラント温度がT℃の場合の駆動時間である。基準駆動時間(20℃)は、流入クーラント温度が20℃の場合の駆動時間である。動粘度(T℃)は、T℃のクーラントの動粘度である。動粘度(20℃)は、20℃のクーラントの動粘度である。一般的に、クーラントの温度が高い程、クーラントの動粘度は小さくなる。このため、図4に示すように、流入クーラント温度・駆動時間特性では、流入クーラント温度が大きいほど、駆動時間は小さくなる。
ステップS090の処置では、制御装置50は、まず、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を設定する(例えば、図4の吐出流量A、Bのうち、吐出流量Aに設定する)。次に、設定した吐出流量に対応する流入クーラント温度・駆動時間特性と、ステップS080にて検出した流入クーラント温度と、に基づいて駆動時間を算出する。このように、制御装置50は、設定した吐出流量と、ステップS080にて検出した流入クーラント温度と、あらかじめ記憶された流入クーラント温度・駆動時間特性と、に基づいて、燃料添加弁に対する駆動時間を算出することを行う。
なお、ステップS090において、設定した吐出流量と、ステップS080にて検出した流入クーラント温度と、あらかじめ記憶された流入クーラント温度・駆動時間特性と、に基づいて、燃料添加弁に対する駆動時間を算出する制御装置50(CPU)は、電動ポンプ制御部50Cに相当する。そして、制御装置50は、ステップS020にて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合(ステップS020:Yes)、電動ポンプ制御部50Cにて、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を求め、求めた吐出流量と、流入クーラント温度と、流入クーラント温度・駆動時間特性とに基づいて駆動時間を求め(ステップS090)、求めた吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御する(後述するステップS070、ステップS140)。
また、ステップS090において、電動ポンプ制御部50Cは、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)におけるクーラントの流入口であるクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの動粘度に基づいて駆動時間を補正する。また、上述したが、電動ポンプ73が、駆動時間の間、吐出流量でクーラントを圧送した場合に、駆動時間の間に電動ポンプ73に圧送させるクーラントの量(=駆動時間×吐出流量)が、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを全量交換することができる規定量となるように、駆動時間及び吐出流量が設定されている。
ステップS100にて制御装置50は、内燃機関10の種々の運転状態を検出し、ステップS110に処理を進める。ここで、制御装置50は、運転状態の検出を、上述したステップS030と同様に行う。すなわち、制御装置50が検出する運転状態には、例えば、次の情報を含む。内燃機関10が吸入した空気の流量、吸気流量検出装置21を通過する吸気の温度、インタークーラ71にて温度が低下された吸気の温度、アクセルペダルの踏込量、内燃機関10の回転数。
ステップS110にて制御装置50は、ステップS100にて検出した内燃機関10の種々の運転状態に基づいて、インタークーラ71を冷却する必要があるか否かを判定し、インタークーラ71を冷却する必要があると判定した場合(Yes)にはステップS120に処理を進め、インタークーラ71を冷却する必要がないと判定した場合(No)にはステップS140に処理を進める。ここで、制御装置50は、インタークーラ71を冷却する必要があるか否かの判定を、上述したステップS040と同様に行う。また、ステップS110にて、内燃機関10の運転状態に基づいて、インタークーラ71を冷却する必要があるか否かを判定する制御装置50(CPU)は、内燃機関10の運転状態に基づいて、インタークーラ71の冷却の必要の有無を判定するインタークーラ冷却要求判定部50Eに相当する。
なお、ステップS110の処理は、ステップS020にて、燃料添加弁61を冷却する必要があると判定(ステップS020:Yes)した上で実行される処理である。このため、ステップS110にて、制御装置50がインタークーラ71を冷却する必要がないと判定した場合(ステップS110:No)には、インタークーラ71を冷却するために電動ポンプ73からクーラントを搬送する必要がないが、燃料添加弁61を冷却する必要がある。そこで、ステップS110にて、制御装置50がインタークーラ71を冷却する必要がないと判定した場合(ステップS110:No)には、続くステップS140の処理にて、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)を冷却するために、ステップS090にてあらかじめ求めた燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量と駆動時間、電動ポンプ73がクーラントを圧送し続けるよう、電動ポンプ73に制御信号を出力する。ここで、制御装置50が、添加弁冷却要求判定部及び前記インタークーラ冷却要求判定部にて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有り(ステップS020:YES)かつ前記インタークーラの冷却の必要が無い(ステップS110:NO)との判定の場合(ステップS110:NO)は、燃料添加弁61(添加弁)に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間を求め(ステップS090)、求めた吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御する(ステップS140)制御装置50(CPU)は、電動ポンプ制御部50Cに相当する。
ステップS120に処理を進めた場合、ステップS100にて検出した内燃機関10の種々の運転状態に基づいて、インタークーラ71を冷却するために電動ポンプ73がクーラントを圧送させる吐出流量及び吐出時間である、インタークーラ71に対する吐出流量及び吐出時間を算出して、ステップS070に処理を進める。ここで、インタークーラ71に対する吐出流量及び吐出時間の算出は、ステップS060にて実行される処理と同様に行う。ステップS120にて、インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間を求める制御装置50(CPU)も、電動ポンプ制御部50Cに相当する。
ステップS130にて制御装置50は、ステップS090にて求めた燃料添加弁61に対する吐出流量が、ステップS120にて求めたインタークーラ71に対する吐出流量以上(燃料添加弁61に対する吐出流量≧インタークーラ71に対する吐出流量)であるか否かを判定し、燃料添加弁61に対する吐出流量がインタークーラ71に対する吐出流量以上(燃料添加弁61に対する吐出流量≧インタークーラ71に対する吐出流量)であると判定した場合(Yes)にはステップS140に処理を進め、燃料添加弁61に対する吐出流量がインタークーラ71に対する吐出流量未である(燃料添加弁61に対する吐出流量<インタークーラ71に対する吐出流量)と判定した場合(No)にはステップS070に処理を進める。
なお、ステップS130にて、燃料添加弁61に対する吐出流量がインタークーラ71に対する吐出流量以上でない(燃料添加弁61に対する吐出流量<インタークーラ71に対する吐出流量)と判定した場合(ステップS130:No)には、続くステップS070の処理にて、制御装置50は、ステップS120にて求めたインタークーラ71に対する吐出流量と駆動時間で、電動ポンプ73がクーラントを圧送し続けるよう、電動ポンプ73に制御信号を出力する。
ステップS140に処理を進めた場合、制御装置50は、ステップS090にて求めた燃料添加弁61に対する吐出時間、吐出流量で、電動ポンプ73がクーラントを圧送するよう、電動ポンプ73に制御信号を出力して、図3のフローチャートに示す処理を終了する。ここで、上述した様にステップS090にて、電動ポンプ73が、駆動時間の間、吐出流量でクーラントを圧送した場合に、駆動時間の間に電動ポンプ73に圧送させるクーラントの量(=駆動時間×吐出流量)が、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを全量交換することができる規定量となるように、駆動時間及び吐出流量が設定されている。制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50Bにて、添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合(ステップS020:Yes)、電動ポンプ制御部50Cにて、添加弁ホルダ内のクーラントを全量交換することができる規定量のクーラントを電動ポンプに圧送させる(ステップS140)。
なお、制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50Bにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合(ステップS020:Yes)、電動ポンプ制御部50Cにて、規定量のクーラントを電動ポンプに圧送させる(ステップS070またはステップS140)。また、制御装置50(CPU)は、添加弁冷却要求判定部50Bにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合(ステップS020:Yes)、電動ポンプ制御部50Cにて、規定量に対応する電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め(ステップS090)、求めた吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプを制御する(ステップS100~ステップS140、ステップS070)。
また、制御装置50が、添加弁冷却要求判定部50B及びインタークーラ冷却要求判定部50Eにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要とインタークーラ71の冷却の必要との双方が有るとの判定の場合(ステップS110:Yes)に、燃料添加弁61(添加弁)に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間(ステップS090)と、インタークーラ71に対する電動ポンプの吐出流量と駆動時間(ステップS120)と、を求め、電動ポンプ73から吐出されるクーラントの量が多くなる側の吐出流量と駆動時間(ステップS130)に基づいて電動ポンプを制御する(ステップS070またはステップS0140)制御装置50(CPU)は、電動ポンプ制御部50Cに相当する。
●[本実施形態の冷却システム70の作用効果について(図1~図3)]
次に図5を用いて、本実施形態の冷却システム70の作用効果について説明する。図3のフローチャートに示す処理では、燃料添加弁61とインタークーラ71の両方とも冷却する必要がない場合(ステップS040:No)には、電動ポンプ73の動作を停止させる(ステップS050)。また、燃料添加弁61とインタークーラ71とのいずれかに冷却する必要がある場合(ステップS110:No、または、ステップS040:Yes)には、冷却する必要がある側に対する吐出流量、吐出時間で、電動ポンプ73を制御する(ステップS140またはステップS070)。
一方、燃料添加弁61とインタークーラ71の両方とも冷却する必要がある場合(ステップS110:Yes)には、添加弁に対する吐出流量と、インタークーラ71に対する吐出流量とのうち、多くなる側の吐出流量と駆動時間(ステップS130)で電動ポンプを制御する(ステップS070またはステップS0140)。以上のように、図3のフローチャートに示す処理では、燃料添加弁61とインタークーラ71との少なくとも一方冷却する必要がある場合には、電動ポンプ73からクーラントが、燃料添加弁61およびインタークーラ71の両方に圧送されるようになっている。
図3のフローチャートに示す処理では、インタークーラ71で吸気を冷却する必要がないため、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合(ステップS040:Noまたは、ステップS110:No)には、次の様に、処理が行われる。図5には、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合の1つの例における、クーラント流出温度(添加弁関連温度)の時間変化と、インタークーラの内部温度の時間変化と、電動ポンプのON,OFFとの概略が示されている。図5に示すように、時刻T1では、クーラント流出温度(添加弁関連温度)が冷却開始温度よりも低いため、制御装置50は、燃料添加弁61を冷却する必要が無いと判定し(ステップS020:No)、さらにインタークーラ71にクーラントを圧送する必要がないため(ステップS040:No)、電動ポンプ73の動作を停止させる(ステップS050)。
図2に示すように、燃料添加弁61は、高温の排気ガスが流れる排気管12Cに設けられており、排気管12Cを流れる排気ガスおよび排気管12Cにより加熱される。そして、燃料添加弁61を保持し、内部にクーラントが充填された燃料添加弁ホルダ74は、燃料添加弁61により加熱される。これにより、図5に示す時刻T1から時刻T2の間では、燃料添加弁ホルダ74のクーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度である、クーラント流出温度が上昇してゆき、時刻T2では、クーラント流出温度が冷却開始温度となる。そして、時刻T1から時刻T2の間では、クーラント流出温度が冷却開始温度よりも小さいため、制御装置50は、電動ポンプ73の動作を停止(ステップS050)させ続ける。
また、時刻T1から時刻T2の間では、インタークーラ71は吸気の熱により加熱されて、インタークーラ71の内部温度は徐々に上昇していく。図5のインタークーラ71の内部温度の時間変化のグラフにおいて、推奨上限温度と、推奨下限温度とを示した。インタークーラ71の内部温度が、推奨上限温度よりも大きい場合には、インタークーラ71の温度が高すぎるため、制御装置50は、インタークーラ71を冷却する必要があると判定する(ステップS040:Yes、または、ステップS110:Yes)。またインタークーラ71の内部温度が、推奨下限温度よりも小さい場合には、インタークーラ71の内部温度が低すぎるため、インタークーラ71にて吸気が過度に冷却される。このため、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない状態では、インタークーラ71の内部温度が、推奨上限温度よりも小さく、かつ、推奨下限温度よりも大きい状態(推奨下限温度<インタークーラ71の内部温度<推奨上限温度)必要がある。
上述したが、時刻T2ではクーラント流出温度が冷却開始温度となる。冷却開始温度はクーラント流出温度の許容上限温度である。時刻T2では、クーラント流出温度が冷却開始温度以上(冷却開始温度≦流出クーラント温度)となっていることにより、制御装置50は、燃料添加弁61を冷却する必要が有ると判定し(ステップS020:Yes)、かつインタークーラ71の内部温度が推奨上限温度より小さいことによりインタークーラ71を冷却する必要が無いと判定(ステップS110:No)する。そして、制御装置50は、燃料添加弁61に対する吐出流量、駆動時間で電動ポンプ73を制御する(ステップS140)。これにより、時刻T2から、燃料添加弁61に対する駆動時間経過した時刻T3まで、クーラントが電動ポンプ73からインタークーラ71及び燃料添加弁ホルダ74に圧送されて、インタークーラ71及び燃料添加弁61が冷却される。その結果、時刻T2から時刻T3まで、クーラント流出温度及びインタークーラ71の内部温度が低下してゆく。
ここで、電動ポンプ73が、燃料添加弁61に対する駆動時間の間、燃料添加弁61に対する吐出流量でクーラントを圧送した場合に、駆動時間の間に電動ポンプ73に圧送させるクーラントの量(=駆動時間×吐出流量)が、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを全量交換することができる規定量となるように、燃料添加弁61に対する駆動時間及び吐出流量は設定されている。このため、時刻T2から時刻T3までの間に、確実に燃料添加弁61が冷却される。
時刻T3では、クーラント流出温度(添加弁関連温度)が冷却開始温度よりも低いため、制御装置50は、燃料添加弁61を冷却する必要が無いと判定し(ステップS020:No)、さらにインタークーラ71にクーラントを圧送する必要がないため(ステップS040:No)、電動ポンプ73の動作を停止させる(ステップS050)。
そして、時刻T1から時刻T2の間と同様に、時刻T3から時刻T4まで、クーラント流出温度およびインタークーラ71の内部温度が上昇していき、時刻T4では、クーラント流出温度が再び冷却開始温度となる。そして、時刻T2と同様に、時刻T4に、制御装置50は、再び、燃料添加弁61に対する吐出流量、駆動時間で電動ポンプ73を制御する。これにより、時刻T4から燃料添加弁61に対する駆動時間経過した時刻T5まで、再び、クーラント流出温度及びインタークーラ71の内部温度は低下していく。時刻T5以降は、制御装置50は、時刻T3~時刻T5までの間と同様の制御を行うとともに、時刻T3~時刻T5までの間と同様の、クーラント流出温度(添加弁関連温度)の時間変化と、インタークーラの内部温度の時間変化と、電動ポンプ73のON,OFFと、を繰り返す。
以上で説明した様に、本実施形態の冷却システム70は、クーラント流出温度が許容上限温度である冷却開始温度以上か否かで、電動ポンプのONかOFFかを切り替える。これに対して、図5に示す比較例1の冷却システムでは、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合(換言すれば、インタークーラ71で吸気を冷却する必要がない場合)に電動ポンプ73の動作を停止させる制御を行う冷却システムである。図5に示すように、比較例1の冷却システムでは、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない期間が続く場合には、排気管12Cを流れる排気ガスおよび排気管12C(図2参照)により燃料添加弁61が加熱され続けるとともにクーラント流出温度が許容上限温度を超えて上昇し続ける(図5の時刻T2以降の一点鎖線)。その結果、燃料添加弁61が熱により損傷を受けるほど、燃料添加弁61の温度が高温になるおそれがある。
そこで、図5に示す比較例2の冷却システムを、燃料添加弁61を冷却する必要がある場合(すなわち、クーラント流出温度が冷却開始温度以上となった場合)に燃料添加弁61の冷却を開始する冷却システムとする。すなわち、比較例2の冷却システムは、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合に、クーラント流出温度が許容上限温度である冷却開始温度以上となると、燃料添加弁61に対する吐出流量で電動ポンプ73がクーラントを圧送することを開始し、以降、燃料添加弁61に対する吐出流量で電動ポンプ73がクーラントを圧送し続ける。
図5に示すように、比較例2の冷却システムでは、時刻T2にクーラント流出温度が許容上限温度である冷却開始温度以上となり、時刻T2以降では電動ポンプ73に燃料添加弁61に対する吐出流量でクーラントを圧送し続ける。比較例2の冷却システムでは、時刻T2以降、クーラント流出温度が下がり続けるため燃料添加弁61が熱による損傷を受けるおそれはない。しかし、時刻T2以降、電動ポンプ73がインタークーラ71にもクーラントを圧送し続けるため、インタークーラ71の内部温度が推奨加減温度よりも低下してしまい、吸気がインタークーラ71によって過度に冷却されるおそれがある。以上の様に、比較例1の冷却システムでは、過度に燃料添加弁61が加熱されるおそれがあり、比較例2の冷却システムでは、吸気がインタークーラ71によって過度に冷却されるおそれがある。
一方、本実施形態の冷却システム70は、クーラント流出温度が許容上限温度である冷却開始温度以上(冷却開始温度≦流出クーラント温度)の場合には燃料添加弁61及びインタークーラ71を冷却するが、クーラント流出温度が冷却開始温度未満(流出クーラント温度<冷却開始温度)の場合には、電動ポンプ73の動作を停止させる。従って、インタークーラ71で吸気を冷却する必要がない場合において、燃料添加弁61(添加弁)を冷却するために、常時電動ポンプ73からクーラントを圧送させない。これにより、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラ71で吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、燃料添加弁61(添加弁)を冷却できる。
以上では、図5を用いて、インタークーラ71で吸気を冷却する必要がない場合における、実施形態の内燃機関10の冷却システム70の作用効果を説明した。本実施形態の内燃機関10の冷却システム70は、以下で説明する作用効果を有する。
冷却システム70は、電動ポンプ73がクーラントを圧送すると、インタークーラ用ラジエータ72で冷却されたクーラントが、インタークーラ71および燃料添加弁61(添加弁)の両方に圧送され、1つの電動ポンプ73がインタークーラ71および燃料添加弁61(添加弁)にクーラントを圧送する。この様に、冷却システム70は、クーラントを圧送するための、インタークーラ71用の電動ポンプと、燃料添加弁61(添加弁)用の電動ポンプとを1つ電動ポンプ73で兼用している。これにより、冷却システム70のより一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができ、ひいては内燃機関10のより一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができる。
制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)を冷却するために電動ポンプ73にクーラントを圧送させるのは、添加弁冷却要求判定部50Bにて、添加弁関連温度に基づいて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要があると判定したときに行う。このため、インタークーラ71で吸気を冷却する必要がない場合においても、に電動ポンプ73からクーラントを圧送させるのは、添加弁冷却要求判定部50Bにて燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要があると判定したときであればよく、電動ポンプ73からクーラントを圧送させるのは常時ではない。これにより、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラ71で吸気を過度に冷却することを抑制できる。従って、冷却システム70は、より一層の省スペース化及び部品点数の低減を図ることができるとともに、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラ71で吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、燃料添加弁61(添加弁)を冷却できる。
また、制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50Bにて、添加弁関連温度が所定の温度である冷却開始温度を超えているか否かを判定するだけで、判定燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要の有無の判定をすることができる。従って、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要の有無を容易に判定できる。
また、燃料添加弁61(添加弁)を収容する燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)内にてクーラントは燃料添加弁61(添加弁)の熱により加熱されるため、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)のクーラント流出口の近傍のクーラントの温度を推定または測定した温度である添加弁関連温度は、燃料添加弁61(添加弁)の温度に応じて変化しやすい。そして、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要の有無の判定を、燃料添加弁61(添加弁)の温度に応じて変化しやすい添加弁関連温度に基づいて行う。従って、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要の有無の判定を、より正確に行うことができる。
また、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合、電動ポンプ制御部50Cにて、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)内のクーラントを全量交換することができる規定量のクーラントを電動ポンプ73に圧送させる。これにより、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)内のクーラントが全量交換されるため、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)内のクーラントがより確実に冷却される。ひいては、冷却システム70は、燃料添加弁61(添加弁)を冷却する必要の有るときに、燃料添加弁61(添加弁)を確実に冷却できる。
また、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合、電動ポンプ制御部50Cにて、規定量に対応する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間(燃料添加弁61に対する吐出流量と駆動時間)を求め、求めた吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御する。また、電動ポンプ73からインタークーラ71に圧送されるクーラントの流量は、電動ポンプ73の吐出流量によって定まる。そして、電動ポンプ73の吐出流量が多い程、電動ポンプ73からインタークーラ71圧送されるクーラントの流量も多くなる。
ここで、制御装置50は、電動ポンプ73の吐出流量(燃料添加弁61に対する吐出流量)を適宜設定できる。これにより、制御装置50は、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合であり、かつ、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合に、燃料添加弁61(添加弁)を冷却するための電動ポンプ73の吐出流量を、インタークーラ71で吸気を過度に冷却しない程度の量に調整することが容易となる。この様に吐出流量を調整できることで、冷却システム70は、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合であり、かつ、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合に、インタークーラ71で吸気を過度に冷却することを抑制しつつ、燃料添加弁61(添加弁)を冷却することが容易となる。
また、制御装置50は、電動ポンプ制御部50Cにて、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)におけるクーラントの流入口であるクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの動粘度に基づいて(燃料添加弁61に対する)駆動時間を補正する。ここで、クーラントの動粘度が高い程、クーラントは流れにくくなる。そして、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)のクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの動粘度は、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)に流入するクーラントの動粘度であるため、この動粘度が高い程、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)にクーラントが流入しにくくなる。制御装置50は、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)のクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの動粘度に基づいて(燃料添加弁61に対する)駆動時間を補正することにより、燃料添加弁61(添加弁)の冷却に必要な量のクーラントをより正確に燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)に圧送できる。従って、冷却システム70は、燃料添加弁61(添加弁)をより確実に冷却できる。
また、制御装置50には、流入クーラント温度・駆動時間特性が吐出流量に対応づけられて記憶されている。制御装置50は、流入クーラント温度・駆動時間特性を読み出し、読み出した流入クーラント温度・駆動時間特性から容易に駆動時間を求めることができる。また、流入クーラント温度・駆動時間特性は、クーラントの動粘度に関連する流入クーラント温度に応じた、燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間が設定されており、流入クーラント温度・駆動時間特性から求めた燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間は、動粘度に基づいて補正されている。従って、制御装置50は、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合に、動粘度に基づいて補正された燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間を容易かつ迅速に算出できる。
また、制御装置50は、インタークーラ71を冷却するために必要な電動ポンプのインタークーラに対する吐出流量と、燃料添加弁61(添加弁)を冷却するために必要な電動ポンプ73の燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量と、のうち大きな吐出流量の側に基づいて電動ポンプ73を制御するため、インタークーラ71および燃料添加弁61(添加弁)を確実に冷却できる。また、インタークーラ71の冷却の必要が無い場合において、電動ポンプ73からクーラントを圧送させる(吐出させる)のは、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要があると判定した場合に行うが、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が無いと判定した場合には行わない。この様に、インタークーラ71の冷却の必要が無い場合において、燃料添加弁61(添加弁)を冷却する必要があるときにだけ、電動ポンプ73からクーラントを圧送させる(吐出させる)。これにより、インタークーラ71にクーラントを圧送する必要がない場合において、インタークーラ71で吸気を過度に冷却することを確実に抑制できる。
●[他の実施の形態]
本発明の内燃機関の制御装置は、上述した実施形態で説明した内燃機関10の冷却システム70の構成、形状、構造等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
上述した実施形態の冷却システム70は、クーラント循環通路75にインタークーラ71及び燃料添加弁ホルダ74が接続されており、クーラントを圧送して冷却する対象は、インタークーラ71及び燃料添加弁61である。ここで、クーラント循環通路75接続された燃料添加弁61を保持する添加弁ホルダ74に換えて、燃料添加弁ホルダ74と同様の尿素水添加弁62を保持する尿素水添加弁ホルダ(不図示)をクーラント循環通路75に接続して、クーラントを圧送して冷却する対象を、インタークーラ71及び尿素水添加弁62としてもよい。また、以下に説明するように、冷却システム70は、クーラントを圧送して冷却する対象を、添加弁の一種である尿素水添加弁62を加えた、インタークーラ71、燃料添加弁61、尿素水添加弁62とする構成にしてもよい。
例えば、図6に示すように、燃料添加弁ホルダ74と同様の尿素水添加弁ホルダ76で尿素水添加弁62を保持し、流出クーラント温度検出装置742と同様の流出クーラント温度検出装置762を尿素水添加弁ホルダ76に対して設ける。さらに、燃料添加弁61が設けられているFH分配管75BC(図1参照)を尿素水添加弁ホルダ76まで延長して尿素水添加弁ホルダ76に接続し、これに併せてFH戻配管75CBを尿素水添加弁ホルダ76まで延長してもよい。この構成では、図6に示すように、燃料添加弁ホルダ74と尿素水添加弁ホルダ76とが、FH分配管75BCに直列に設けられている。
また、例えば、図6では、燃料添加弁ホルダ74と、尿素水添加弁ホルダ76とが、クーラント循環通路75のFH分配管75BCに直列に接続されているが、本発明の冷却システムは、図7に示すように、燃料添加弁ホルダ74と、尿素水添加弁ホルダ76とが、クーラント循環通路75に並列に接続された冷却システムであってもよい。
また、制御装置50が、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を、あらかじめ用意された1種類の吐出流量に設定する制御を行ってもよい。また、制御装置50が、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を、数の種類(値)の吐出流量から選択して設定する制御を行ってもよい。さらに、制御装置50が、燃料添加弁61(添加弁)に対する吐出流量を、所定の範囲内の吐出流量(例えば1ml/min~500ml/min)の中から適宜設定する無段階可変で設定する制御を行ってもよい。
図2を用いて上述したように、実施形態の冷却システム70の制御装置50は、流入クーラント温度検出部50Dにて、流入クーラント温度検出装置741を用いて流入クーラント温度を測定する。ここで、流入クーラント温度は、燃料添加弁ホルダ74(添加弁ホルダ)におけるクーラント流入口74Aの近傍のクーラントの温度である。そして、流入クーラント温度検出部50D(制御装置50)は、流入クーラント温度を測定または推定すればよい。流入クーラント温度検出部50D(制御装置50)は、流入クーラント温度を、流入クーラント温度検出装置741とは別の部位に設けられた温度検出装置を用いて測定してもよいし、流入クーラント温度を測定する代わりに推定してもよい。例えば、流入クーラント温度検出部50D(制御装置50)は、流入クーラント温度検出装置741とは別の部位に設けられた温度検出装置(例えば、排気ガスの排気温度検出装置36A)からの検出信号に基づいて、流入クーラント温度を推定してもよい。
また、図2を用いて上述したように、実施形態の冷却システム70の制御装置50は、添加弁温度検出部50Aにて、流出クーラント温度検出装置742からの検出信号に基づいて、流出クーラント温度を、添加弁関連温度として測定する(流出クーラント温度=添加弁関連温度)。ここで、流出クーラント温度は、添加弁関連温度であり、また、流出クーラント温度は、燃料添加弁ホルダ74におけるクーラントの流出口であるクーラント流出口74Bの近傍のクーラントの温度である。そして、添加弁温度検出部50A(制御装置50)は、流出クーラント温度(添加弁関連温度)を測定または推定すればよい。添加弁温度検出部50A(制御装置50)は、流出クーラント温度(添加弁関連温度)を、流出クーラント温度検出装置742とは別の部位に設けられた温度検出装置を用いて測定してもよいし、測定する代わりに推定してもよい。例えば、制御装置50は、添加弁温度検出部50Aにて、流出クーラント温度検出装置742とは別の部位に設けられた温度検出装置(例えば、排気ガスの排気温度検出装置36A)からの検出信号に基づいて、流出クーラント温度(添加弁関連温度)を推定してもよい。
また、実施形態の冷却システム70では、制御装置50の添加弁冷却要求判定部50Bにて、添加弁関連温度が冷却開始温度を超えている場合に、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定するが、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定するのは、添加弁関連温度が冷却開始温度を超えている場合でなくてもよい。例えば、制御装置50の添加弁冷却要求判定部50Bにて、添加弁関連温度が所定時間上昇し続ける場合に、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定してもよい。
また、実施形態の冷却システム70では、燃料添加弁61(添加弁)は、クーラントが充填された燃料添加弁ホルダ74に収容されており、制御装置50の添加弁温度検出部50Aにて、クーラント流出口74B近傍のクーラントの温度を、添加弁関連温度として測定するが、冷却システム70は、燃料添加弁ホルダ74を有する代わりに、燃料添加弁ホルダ74と同様の機能を有する燃料添加弁61(添加弁)を有してもよい。
また、実施形態の冷却システム70では、制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50Bにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合(図3のステップS020:YES)、電動ポンプ制御部50Cにて、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを全量交換することができる規定量のクーラントを電動ポンプ73に圧送させる(図3のステップS140)。ここで、クーラントを電動ポンプ73に圧送させる規定量は、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントを全量交換することができる量でなくともよく、例えば、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントの50%を交換することができる量であってもよく、また、例えば、燃料添加弁ホルダ74内のクーラントの80%や、90%を交換することができる量であってもよい。
また、実施形態の冷却システム70では、制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50Bにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要が有ると判定した場合(図3のステップS020:YES)、電動ポンプ制御部50Cにて、規定量に対応する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間(燃料添加弁61に対する吐出流量と駆動時間)を求め、求めた吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御する。ここで、電動ポンプ制御部50Cにて、規定量に対応する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間(燃料添加弁61に対する吐出流量と駆動時間)を求めなくともよく、例えば、あらかじめ設定された燃料添加弁61に対する吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御してもよい。
また、実施形態の冷却システム70では、制御装置50は、電動ポンプ制御部50Cにて、燃料添加弁ホルダ74のクーラント流入口74A近傍のクーラントの動粘度に基づいて燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間を補正する(図3のステップS090)が、駆動時間を動粘度に基づいて補正しなくともよい。
また、実施形態の冷却システム70では、制御装置50は、あらかじめ記憶された流入クーラント温度・駆動時間特性を用いて燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間を求めるが、あらかじめ記憶された流入クーラント温度・駆動時間特性を用いて燃料添加弁61(添加弁)に対する駆動時間を求めなくともよい。例えば、クーラントの動粘度を測定するクーラント動粘度検出装置を冷却システムが備えるものとし、冷却システムは、クーラント動粘度検出装置を用いて、クーラントの動粘度を測定したうえで駆動時間を求めてもよい。
また、実施形態の冷却システム70では、制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50B及びインタークーラ冷却要求判定部50Eにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要とインタークーラ71の冷却の必要との双方が有るとの判定の場合(図3のステップS110:YES)は、電動ポンプ制御部50Cにて、燃料添加弁61(添加弁)に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間と(図3のステップS090)、インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間と(図3のステップS120)、を求め、電動ポンプ73から吐出されるクーラントの量が多くなる側の吐出流量と駆動時間に基づいて電動ポンプ73を制御する(図3のステップS130~ステップS140またはステップS070)。これに限らず、制御装置50は、添加弁冷却要求判定部50B及びインタークーラ冷却要求判定部50Eにて、燃料添加弁61(添加弁)の冷却の必要とインタークーラ71の冷却の必要との双方が有るとの判定の場合(図3のステップS110:YES)は、インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間のみを求め、インタークーラ71に対する電動ポンプ73の吐出流量と駆動時間のみに基づいて電動ポンプ73を制御してもよい。
また、上述した実施形態にて説明した冷却システム70は、一般車両、産業車両、発電システム等、種々の用途の、種々の燃料の内燃機関に適用することができる。
また、上記の記載において、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等が記載してある場合、等号を含んでも含まなくてもよい。
1 内燃機関システム
10 内燃機関
11A、11B 吸気管
11C 吸気マニホルド
12A 排気マニホルド
12B、12C、12D、12E 排気管
14A~14D インジェクタ
15 内燃機関用ラジエータ
21 吸気流量検出装置
21A 吸気温度検出装置
22 過給機
22A タービン
22B コンプレッサ
23 吸気温度検出装置
25 アクセル踏込量検出装置
27 回転検出装置
28 気筒検出装置
35 差圧センサ
36A~36D 排気温度検出装置
37A、37B NOx検出装置
41 第1酸化触媒(DOC)
42 DPF(粒子状物質捕集フィルタ)
43 SCR(選択還元触媒)
44 第2酸化触媒
50 制御装置
50A 添加弁温度検出部
50B 添加弁冷却要求判定部
50C 電動ポンプ制御部
50D 流入クーラント温度検出部
50E インタークーラ冷却要求判定部
61 燃料添加弁
62 尿素水添加弁
70 冷却システム
71 インタークーラ
72 インタークーラ用ラジエータ
73 電動ポンプ
74 燃料添加弁ホルダ(添加弁ホルダ)
74A クーラント流入口
74B クーラント流出口
741 流入クーラント温度検出装置
742 流出クーラント温度検出装置
75 クーラント循環通路
75A 冷クーラント配管
75BA 上流配管
75BB IC分配管
75BC FH分配管
75CA IC戻配管
75CB FH戻配管

Claims (8)

  1. 吸気を過給する過給機を有する内燃機関の吸気経路に設けられたインタークーラと、
    前記内燃機関内を流れる内燃機関用クーラントを冷却する内燃機関用ラジエータとは別体とされて前記インタークーラ内を流れるクーラントを冷却するインタークーラ用ラジエータと、
    前記クーラントを循環させる電動ポンプと、
    前記電動ポンプを制御する制御装置と、
    を備えた内燃機関の冷却システムであって、
    前記内燃機関の排気経路には、排気ガスを浄化するために排気ガス中に添加剤を噴射する添加弁が設けられており、
    前記電動ポンプは、前記インタークーラ用ラジエータと、前記インタークーラ及び前記添加弁と、の間で、前記クーラントを循環させること及び前記クーラントの循環を停止することが可能であり、
    前記制御装置は、
    前記添加弁に関連する温度である添加弁関連温度を推定または測定する添加弁温度検出部と、
    前記添加弁関連温度に基づいて、前記添加弁の冷却の必要の有無を判定する添加弁冷却要求判定部と、
    前記電動ポンプを制御する電動ポンプ制御部と、
    を有し、
    添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、規定量の前記クーラントを前記電動ポンプに圧送させる、
    内燃機関の冷却システム。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁関連温度が所定の温度である冷却開始温度を超えている場合に、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定する、
    内燃機関の冷却システム。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の冷却システムであって、
    前記添加弁は、添加弁ホルダに収容されており、
    前記添加弁ホルダ内には、循環された前記クーラントが充填されており、
    前記制御装置は、
    前記添加弁温度検出部にて、前記添加弁ホルダにおける前記クーラントの流出口であるクーラント流出口の近傍の前記クーラントの温度を、前記添加弁関連温度として推定または測定する、
    内燃機関の冷却システム。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁ホルダ内の前記クーラントを全量交換することができる前記規定量の前記クーラントを前記電動ポンプに圧送させる、
    内燃機関の冷却システム。
  5. 請求項3または4に記載の内燃機関の冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、前記規定量に対応する前記電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御する、
    内燃機関の冷却システム。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁ホルダにおける前記クーラントの流入口であるクーラント流入口の近傍の前記クーラントの動粘度に基づいて前記駆動時間を補正する、
    内燃機関の冷却システム。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記添加弁ホルダにおける前記クーラント流入口の近傍の前記クーラントの温度である流入クーラント温度を推定または測定する流入クーラント温度検出部を有し、
    前記制御装置には、
    前記クーラント流入口から流入する前記クーラントの動粘度に関連する前記流入クーラント温度に応じた前記駆動時間が設定された流入クーラント温度・駆動時間特性が前記吐出流量に対応づけられて記憶されており、
    前記制御装置は、
    前記添加弁冷却要求判定部にて、前記添加弁の冷却の必要が有ると判定した場合、前記電動ポンプ制御部にて、前記吐出流量を求め、求めた前記吐出流量と、前記流入クーラント温度と、前記流入クーラント温度・駆動時間特性とに基づいて前記駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御する、
    内燃機関の冷却システム。
  8. 請求項5~7のいずれか一項に記載の冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記インタークーラの冷却の必要の有無を判定するインタークーラ冷却要求判定部を有し、
    前記添加弁冷却要求判定部及び前記インタークーラ冷却要求判定部にて、
    前記添加弁の冷却の必要と前記インタークーラの冷却の必要との双方が無いとの判定の
    場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記電動ポンプの動作を停止させ、
    前記添加弁の冷却の必要が無くかつ前記インタークーラの冷却の必要が有るとの判定の場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記インタークーラに対する前記電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御し、
    前記添加弁の冷却の必要が有りかつ前記インタークーラの冷却の必要が無いとの判定の
    場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁に対する前記電動ポンプの吐出流量と駆動時間を求め、求めた前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御し、
    前記添加弁の冷却の必要と前記インタークーラの冷却の必要との双方が有るとの判定の場合は、前記電動ポンプ制御部にて、前記添加弁に対する前記電動ポンプの前記吐出流量と前記駆動時間と、前記インタークーラに対する前記電動ポンプの前記吐出流量と前記駆動時間と、を求め、前記電動ポンプから吐出される前記クーラントの量が多くなる側の前記吐出流量と前記駆動時間に基づいて前記電動ポンプを制御する、
    内燃機関の冷却システム。
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