JP2021063770A - 移動距離計測装置、移動距離計測方法及びプログラム - Google Patents

移動距離計測装置、移動距離計測方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】容易により適切な移動距離を得ることのできる移動距離計測装置、移動距離計測方法及びプログラムを提供する。【解決手段】移動距離計測装置は、移動量に係る物理量の計測を行う計測部と、直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算処理を行い、所定の条件に基づいて定められる期間には計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して、算出した移動量を累積値に加算する第2加算処理を第1加算処理の代わりに行う制御部と、を備える。制御部は、定められた期間内の移動距離を含む差分値に係る第1加算処理を行わない。【選択図】図3

Description

この発明は、移動距離計測装置、移動距離計測方法及びプログラムに関する。
GPS(Global Positioning System)といった衛星測位システムを利用して現在位置を取得する衛星測位により、ユーザの移動状況をリアルタイムで取得することのできる移動距離計測装置がある。特に、ジョギングやウォーキングといったアクティビティを対象とした計測では、リアルタイムで現在位置や移動距離を表示させて、ユーザにアクティビティの進行状況を知らせることができる。
しかしながら、高架下、トンネル、高層建築物の谷間といった、十分な数の測位衛星からの電波を精度よく受信できないエリアでは、衛星測位を行うことができない。一方で、加速度センサ及び地磁場センサなどを用いて、相対的な移動量を計測する技術が知られている。この場合、相対的な移動量を単純に積算していくと、計測誤差、特に移動距離だけではなく方向の誤差が累積して拡大しやすく、正確な位置からのずれが大きくなる傾向がある。そこで、衛星測位と併用されて精度のより高い情報を選択して現在位置を特定する技術がある(特許文献1)。
特開2004−233186号公報
しかしながら、複数種類の移動量計測値を併用して積算移動量を計数する場合には、利用される移動距離の取得特性に応じて適切に管理して加算を行わないと、得られる移動距離がおかしくなるという課題がある。
この発明の目的は、容易により適切な移動距離を得ることのできる移動距離計測装置、移動距離計測方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
移動量に係る物理量の計測を行う計測部と、
直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算処理を行い、所定の条件に基づいて定められる期間には、前記第1加算処理の代わりに、前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して前記累積値に加算する第2加算処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算処理を行わない
ことを特徴とする移動距離計測装置である。
本発明に従うと、容易により適切な移動距離を得ることができるという効果がある。
電子時計の正面図である。 電子時計の機能構成を示すブロック図である。 第1加算処理における移動距離の取得及び第2加算処理における移動量の取得の切り替えの例を示す図である。 CPUと衛星電波受信処理部との間でのデータのやり取り及び処理を示すシーケンス図である。 電子時計の表示画面における移動距離の表示例を示す図である。 移動距離算出処理の制御手順を示すフローチャートである。 移動距離算出処理の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の移動距離計測装置である電子時計1の正面図である。
電子時計1は、本体部10と、バンド20とを備える電子腕時計である。バンド20は、本体部10をユーザの腕などに取り付けるためのものである。本体部10は、表示画面11と、押しボタンスイッチ12などを備える。
表示画面11は、デジタル表示を行う。デジタル表示は、例えば、ドットマトリクス方式の液晶ディスプレイなどである。押しボタンスイッチ12は、ここでは1つが表示画面11に対して側面側に示されているが、複数あってもよく、また、表示画面11と同一の面内に位置するものがあってもよい。
図2は、電子時計1の機能構成を示すブロック図である。
電子時計1は、CPU41(Central Processing Unit)(第2制御部)と、RAM42(Random Access Memory)(記憶部)と、表示部43と、操作受付部44と、計測部45と、発振回路46と、分周回路47と、計時回路48と、通信部49と、衛星電波受信処理部50と、メモリ60などを備える。
CPU41は、各種演算を行って電子時計1の動作の統括制御を行うプロセッサである。CPU41は、後述の移動距離算出処理を実行する。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。RAM42には、計測期間内における積算された移動距離(累積値421)が記憶される。
表示部43は、上述の表示画面11を有し、CPU41の制御に基づいて当該表示画面11にデジタル表示を行わせる。表示内容には、現在日時(時刻)が含まれる。また、CPU41は、現在時刻(日時)の表示に加えて又は一時的に代えて、移動距離やストップウォッチ機能に係る経過時間などの表示を表示部43に行わせてよい。また、現在日時の表示からは、一時的に時分以外の一部又は全部の表示が除かれてもよい。
操作受付部44は、上述の押しボタンスイッチ12を有し、外部からの入力操作を検出して入力信号としてCPU41に出力する。入力操作を受け付ける構成は、押しボタンスイッチ12に限られなくてもよい。例えば、操作受付部44は、表示画面11に重なって位置するタッチパネルを有していてもよいし、りゅうずを有していてもよい。
計測部45は、電子時計1(自機)の運動(移動量)に係る物理量の計測を行うセンサを有する。センサは、CPU41が計測データに基づいて移動距離、特に徒歩による歩行/走行距離を算出することができるもの又はその組み合わせであって、例えば、加速度センサ及び地磁場センサなどが挙げられる。
発振回路46は、所定の周波数信号(クロック信号)を生成して出力する。発振回路46は、ここでは、例えば、水晶発振子を有する。分周回路47は、発振回路46からクロック信号が入力されて、必要な所望の周波数信号に変換(分周)してCPU41および計時回路48に出力する。変換、出力される周波数は複数であってよく、また、CPU41の制御などにより出力周波数の設定を変更することが可能であってもよい。
計時回路48は、分周回路47から入力された信号を計数して現在日時(時刻及び日付)を計数し、CPU41に出力する。なお、高精度の日時の計数をCPU41が行い、計時回路48はRTC(Real Time Clock)などであってもよい。
衛星電波受信処理部50は、測位衛星からの送信電波を受信して演算を行い、現在位置を算出する(測位に係る処理を行って)モジュールである。衛星電波受信処理部50は、受信部51と、制御部52(第1制御部)などを備える。受信部51は、図示略のアンテナを介して受信された測位衛星からの送信電波を捕捉し、受信を継続する(追尾する)ことができる。制御部52は、受信部51の動作を制御して必要な数の測位衛星からの信号を取得し、所定の演算を行うことで現在位置及び日時を算出する。制御部52は、CPU41と相互に信号のやり取りが可能であり、CPU41の命令に基づいて動作状態を制御し、また、算出された現在位置や日時を出力する。また、制御部52は、計測された現在位置の変化量(直近2回の測位により特定された位置の差分値)に基づいて移動距離を算出する。移動距離は、CPU41からのリセット(初期化)命令に応じて初期化(リセット)されたタイミング以降の値(差分値)が加算されて積算値521として保持される。また、この積算値521は、直近の移動距離が加算されるごとにCPU41に出力される。
CPU41及び制御部52が本実施形態の移動距離計測装置における制御部を構成する。
メモリ60は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを有し、プログラム62、設定データや計測データ61を記憶保持する。プログラム62には、後述の移動距離算出処理に係るプログラムが含まれる。計測データ61には、保存された測位結果の履歴などが含まれる。継続的な測位によって得られた複数の現在位置データは、全てが記憶保持される必要はなく、動き出し及び停止の各タイミング及び進行方向が変化した場合における当該変化の特徴点を少なくとも含み、これら以外については適宜間引いて保持されてよい。メモリ60には、衛星電波受信処理部50の制御部52及びCPU41のいずれもがアクセス可能であるが、読み書きに必要な消費電力が電子時計1における各部の他の動作と比較して高いので、特にCPU41からの頻繁なアクセスは行われないこととされてよい。
次に、電子時計1における移動距離算出動作について説明する。
電子時計1では、衛星電波受信処理部50により所定時間間隔で測位が行われることで、当該所定時間間隔の間における移動距離(差分値)が求められる。緯度経度の値の差を平面距離に変換して距離を算出するには若干手間がかかるので、測位処理に応じて演算能力の高い衛星電波受信処理部50により算出させることで、CPU41の負荷の上昇を抑制することができる。また、一方で、計測部45の計測データに基づいて、所定時間内での移動距離を算出(移動計測)することができる。また、ここでは、例えば、1秒ごとに移動距離を算出して加算していくことで、移動経路に沿った合計の移動距離が求められる。
ここでは、衛星電波受信処理部50で算出した移動距離である積算値521のデータがCPU41に出力されて、CPU41では、取得した当該積算値の値を更に積算して累積移動距離(累積値421)を算出する。衛星電波受信処理部50から送信されたデータのCPU41による受信は、当該CPU41の処理負荷に応じてしばしば省略され得る。そこで、CPU41は、移動距離(積算値)を受信して電子時計1(自機)の累積移動距離(累積値)に加算すると、衛星電波受信処理部50へ受信確認として積算値521の初期化命令を出力し、衛星電波受信処理部50は、初期化命令を受けて保持している積算値521を初期化してゼロとする。CPU41が積算値521のデータを受信せず、初期化命令が取得されなかった場合には、衛星電波受信処理部50では、次回取得された移動距離を初期化されていない積算値521の値に加算して保持する。その後この積算値521のデータがCPU41に出力されることで、CPU41は、取得しなかった前回の移動距離を含む合計の移動距離を取得する。
衛星電波受信処理部50では、所定数(通常では4機)の測位衛星からの電波が受信できれば測位を行うことが可能であるが、空の広い範囲が塞がれる状況(トンネル内、高架下、建物内、地下及び高層ビル群の谷間など)では、通常の精度で測位を行うことが難しくなる(完全に現在位置が求められなくなる場合だけではなく、得られた位置の精度が所定の最低基準よりも低い場合も含む)。この場合、移動距離は算出されず、積算値521のデータもCPU41に出力されない。その後、通常の精度で測位が可能な状況に復帰すると、衛星電波受信処理部50では、復帰後最初の測位により得られた現在位置と、前回測位に成功した時の位置との差分、すなわち直線距離が得られることになる。測位ができなかった時間が短時間である場合には、得られた差分値と実際の移動距離(移動経路に沿った距離)との間に大きな差が生じることはほぼ想定されないが、測位ができなかった時間が長くなると、その間の移動方向の変化(カーブ、折れ曲がり、折り返しなど)の影響が無視できない可能性が上昇する。また、リアルタイムで移動距離の合計を表示画面11に表示させる場合、測位ができない間移動距離をユーザが知得することができない。
一方、計測部45の計測結果に基づく移動距離の計測(移動計測)は、電子時計1がユーザに保持されている限り継続される。ここでは、例えば、加速度センサの計測する加速度変化パターンに応じて移動歩数を特定し、当該移動歩数に対して1歩当たりの歩幅(所定の歩幅)の設定値を乗じることで、移動距離を算出する。歩幅は、例えば、身長などによって初期値が規定され、衛星電波受信処理部50により求められた移動距離と計測部45の計測結果に基づいて移動距離とを比較することで校正されてもよい。この計測では、移動方向の変化があっても移動距離の計測に影響しない。しかしながら、ユーザの状況や路面の状況などに応じて歩幅が変化し得るので、この変化に応じた誤差が生じやすい。
本実施形態の電子時計1では、衛星電波受信処理部50から得られる移動距離(積算値521)を優先的に利用して移動距離の累積値を算出し(第1加算処理)、所定の上限待機時間(上限時間)以内に衛星電波受信処理部50から積算値521が取得されなかった場合には、適切な積算値521が再度取得可能となるまで(測位の状態に係る所定の条件に基づいて)の期間、計測部45の計測結果に基づいて移動量を算出して、累積値421に加算する処理(第2加算処理)を第1加算処理の代わりに行う。
図3は、第1加算処理における移動距離の取得及び第2加算処理における移動量の取得の切り替えの例を示す図である。
図3(a)において間隔dt(所定の時間間隔)で継続的に成功(○表示)している期間i1は、当該衛星測位による位置間の距離が移動距離としてCPU41により取得される。また、移動距離が取得されるごとに、衛星電波受信処理部50が保持する移動距離を初期化させる。衛星測位が失敗したりCPU41により正常に受信されなかったりしても(×表示。このタイミングでは移動距離(積算値521)が得られないので、第1加算処理は選択実行されない)、回数が2回以内、すなわち、前回の測位成功から間隔3dt(ここでは間隔dtの3倍(2以上の整数倍))以内で衛星測位に成功した場合(期間i2)には、前回の測位により得られた位置からの直線距離が取得されて、累積値421に加算される。しかしながら、間隔3dtの間に衛星測位に成功しなかった場合には上限待機時間(上述のように測位からCPU41による積算値521のデータの取得までタイムラグが生じ得るので、間隔3dtに対し、衛星電波受信処理部50の処理時間と、出力されたデータのCPU41入力タイムアウト時間を合計した追加時間αを考慮してよい)が経過したタイミングt1で、移動計測により間隔3dtの測位タイミング(上限時間に応じた測位のタイミング)以降の移動量の取得を行うように設定変更をする。そして、タイミングt1以降の期間i4では、間隔dtごとに移動計測の結果が取得される。
なお、計測部45は、移動状況(停止、方向変更など)の判別にも用いられるので、衛星測位の成否にかかわらず継続的に行われる。図3(a)では、期間i3の移動距離は累積値421に加算されないこととして説明したが、継続的に移動歩数が計数されて、直近に取得された測位結果の測位タイミングからの期間i3の移動歩数に応じて移動距離が算出され、タイミングt1で累積値421に加算されてもよい。
図3(b)に示すように、衛星測位の失敗が継続している間は(期間i5)、引き続き移動計測により得られた移動距離が累積値421に加算されていく。衛星測位に再び成功したタイミングt2では、前回の測位成功時の位置からの期間Ndtの間の直線距離が算出されてCPU41に出力される。したがって、衛星測位に基づく移動距離(積算値521)のデータの取得が再開された最初のタイミングでは、累積値421に加算済みの移動計測による移動距離との重複を避けるため、この取得された直線距離(移動計測による移動量が加算されていた期間の移動距離を含む差分値(積算値))を累積値421に加算せずに廃棄する。この場合でも、移動距離の取得に応じて、衛星電波受信処理部50が保持する移動距離を初期化させる。このタイミングt2までの期間i6の移動距離は、引き続き移動計測により得られた値が取得されてもよい。
2回連続して衛星測位に成功すると(タイミングt3)、積算値521も当該2回の測位間の値となるので、再開後、CPU41により2回目以降に積算値521が取得されるタイミングt3以降では(移動期間としては、期間i7。すなわち、移動計測による移動量が加算される期間はタイミングt2(タイミングt2を含む)まで)、累積値421にこの積算値521が加算される設定に戻され(切り替えられ)、入れ替わりで移動計測により求められた移動距離の累積値421への加算が中止される。すなわち、タイミングt1〜タイミングt2までの間(所定の条件に基づいて定められる期間)では、第1加算処理の代わりに第2加算処理が実行される。
特には限られないが、移動計測に基づく移動量の算出の間隔は、測位結果に基づく移動距離の算出及び積算値521の更新周期(間隔dt)の整数倍(通常では1倍)で同期するとよい。累積値421への加算対象の移行がスムーズに行われ、不要な空白が生じない。
図4は、CPU41と衛星電波受信処理部50(制御部52)との間でのデータのやり取り及び処理を示すシーケンス図である。
CPU41から移動情報の継続取得を開始する要求が衛星電波受信処理部50に送られると、衛星電波受信処理部50で所定時間間隔dtでの測位が開始される。このとき、積算値521が初期化される。
2回以上続けて測位に成功すると、衛星電波受信処理部50では、移動距離を算出して積算値521に加算する。衛星電波受信処理部50(制御部52)は、積算値521のデータに適宜ステータスデータを加えてCPU41に出力する。ステータスデータには、ユーザの移動有無の判定や進行方向を変更したか否かなどの判定情報が含まれてよい。
CPU41は、積算値521のデータを取得すると、累積値421に加算する。また、CPU41は、ステータスデータを用いて、現在位置の保存有無を判断する。また、CPU41が積算値521のデータを取得した間隔を計数するための計数値を初期化する。CPU41は、衛星電波受信処理部50に対し、積算値を初期化する要求を出力し、また、現在位置の保存が必要な場合には、保存信号を出力する。衛星電波受信処理部50では、入力された積算値の初期化命令に応じて積算値521を初期化してゼロに戻す。
なお、計測部45の計測結果に基づいて、ユーザが歩行(走行)していないと判別された場合には、CPU41は、衛星電波受信処理部50から取得された移動距離を累積値421に加算しないこととしてもよい。測位衛星の移動などにより、時間の経過に応じてユーザが移動していなくても測位精度の範囲内で求められる現在位置が変化する場合がある。計測部45の計測結果との組み合わせにより、実際の移動を伴わない位置変化に伴う移動距離を累積値421に加算しないことができ、これにより、累積値421の算出精度を向上させることができる。また、CPU41は、歩行(走行)有無の判別結果を衛星電波受信処理部50に出力して、歩行していない間に測位の精度などにより生じた位置変化に応じた移動距離を、積算値521に加算させないように定めることができる。
衛星電波受信処理部50において測位に失敗すると、当該衛星電波受信処理部50からCPU41に対して積算値のデータの送信が行われない。CPU41では、測位結果取得間隔の計数が継続されて、この値が所定の上限値(上限待機時間に応じた値)に到達すると、CPU41は、移動計測による移動量の算出及び累積値421への加算に設定を切り替える。
移動計測による移動量の算出中に再び衛星電波受信処理部50で測位に成功すると、上記と同様に衛星電波受信処理部50では移動距離が算出され、積算値521に加算されてから、CPU41に出力される。CPU41では、この積算値521のデータを取得しても、一度はこの値を累積値421に加算せずに廃棄し、移動計測による移動量の算出及び累積値への加算を続ける。CPU41は、積算値の初期化命令と必要に応じて保存信号を出力し、衛星電波受信処理部50における積算値521の初期化を行わせる。続けて(又は間隔3dt以内に)測位に成功した場合には、衛星測位に基づく移動距離が累積値421に加算されるように設定が変更される。
図5は、電子時計1の表示画面11における移動距離の表示例を示す図である。
図5(a)に示すように、例えば、表示画面11には、上段から下段に順番に累積の移動距離(累積値の値)、経過時間及び現在時刻が表示されている。また、衛星測位による移動距離の取得に失敗して移動計測により得られている累積値(期間内の更新値。期間終了時までの移動計測により得られた移動量が加算された累積値の表示への更新を含む)を表示させる場合には、図5(b)に示すように、併せてその旨を示す標識Mが示されて、ユーザが知得可能とされてよい。
図6は、電子時計1で実行される移動距離算出処理(本実施形態の移動距離計測方法を含む)のCPU41による制御手順を示すフローチャートである。この移動距離算出処理は、例えば、ユーザなどによる操作受付部44に対する入力操作により移動距離の計測命令が取得された場合に開始される。
移動距離算出処理が開始されると、CPU41は、衛星電波受信処理部50(制御部52)へ移動距離の継続取得を要求する(ステップS101;出力要求ステップ、出力要求手段)。具体的には、CPU41は、衛星電波受信処理部50により所定の時間間隔(1秒間隔)で測位を行い、所定の基準精度以上で位置が特定された場合に、前回の特定位置からの差分値を積算値521に加算してCPU41に送信するように要求する。このとき、CPU41は併せて累積値421を初期化してゼロとし、移動距離の優先取得に係る設定(取得設定)を衛星測位に定める。また、CPU41は、待機時間の計数を開始する(又は、外部タイマに計数を開始させる)。
CPU41は、移動距離の計測終了命令が取得されたか否かを判別する(ステップS102)。取得されたと判別された場合には(ステップS102で“YES”)、CPU41は、衛星電波受信処理部50(制御部52)に対し、移動距離の取得を終了する要求を出力し(ステップS131)、移動距離算出処理を終了する。
移動距離の計測終了命令が取得されていないと判別された場合には(ステップS102で“NO”)、CPU41は、衛星電波受信処理部から移動距離、すなわち、積算値521のデータが取得(入力)されたか否かを判別する(ステップS103)。取得されたと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、CPU41は、取得設定が衛星測位であるか否かを判別する(ステップS104)。衛星測位であると判別された場合には(ステップS104で“YES”)、CPU41は、取得された積算値の値を累積値421に加算する(ステップS105;第1加算ステップ、第1加算手段)。CPU41は、表示部43に制御信号を出力し、累積値421を表示部43に表示させる(ステップS106)。CPU41は、衛星電波受信処理部50に対し、積算値521を初期化する命令を出力する(ステップS107;初期化命令ステップ、初期化命令手段)。それから、CPU41の処理は、ステップS102に戻る。
ステップS103の判別処理で、移動距離が取得されていないと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、CPU41は、取得設定が衛星測位であるか否かを判別する(ステップS121)。衛星測位であると判別された場合には(ステップS121で“YES”)、CPU41は、計数している待機時間が上限待機時間を経過したか否かを判別する(ステップS122)。ここで、衛星電波受信処理部50に対して移動距離継続取得要求を出力して最初の移動距離を取得するまでには、測位衛星からの電波を捕捉する時間及び2回の受信が必要なので、初回の上限待機時間には、2回目以降の上限待機時間よりも長い時間(例えば、15秒)が設定されていてもよい。上限待機時間が経過していないと判別された場合には(ステップS122で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS102に戻る。
待機時間が上限待機時間を経過した(超えた)と判別された場合には(ステップS122で“YES”)、CPU41は、取得設定を計測部45による移動計測に切り替える(ステップS123)。それから、CPU41の処理は、ステップS124に移行する。ステップS121の判別処理で、取得設定が衛星測位ではないと判別された場合には(ステップS121で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS124に移行する。
ステップS124の処理に移行すると、CPU41は、単位時間(ここでは、1秒)が経過したか否かを判別する(ステップS124)。この単位時間は、単位時間間隔(1秒間隔)のクロック信号に応じて判断されてよい。単位時間が経過していないと判別された場合には(ステップS124で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS102に戻る。
単位時間が経過したと判別された場合には(ステップS124で“YES”)、CPU41は、計測部45から単位時間分の計測データを取得して、移動量を算出する(ステップS125)。なお、計測データ自体は単位時間のタイミングに限らずリアルタイムで取得されていてもよく、単位時間の経過したタイミングで直近の当該単位時間の移動量を算出する処理がなされてもよい。CPU41は、算出された移動量を累積値421に加算する(ステップS126、上記ステップS125、S126をまとめて第2加算ステップ、第2加算手段)。CPU41は、表示部43に制御信号を出力し、更新された累積値を表示画面11に表示させる(ステップS127)。このとき、CPU41は、表示画面に併せて移動計測による累積値の算出中であることを示す(又は測位結果に基づく累積値の算出中ではないことを示す。すなわち、現在いずれにより累積値を算出しているかを判別可能な)表示を行わせてよい。それから、CPU41の処理は、ステップS102に戻る。
ステップS104の判別処理で、取得設定が衛星測位ではないと判別された場合には(ステップS104で“NO”)、CPU41は、取得設定を衛星測位に切り替える(ステップS111;切替ステップ、切替手段)。CPU41は、衛星電波受信処理部50(制御部52)に対し、積算値521を初期化する命令を出力する(ステップS112)。このとき、CPU41は、上述のように得られた積算値の値を累積値421に加算しない。それから、CPU41の処理は、ステップS124に移行する。なお、単位時間の経過は衛星測位と移動計測とで同一であるので、ステップS112の処理からステップS124の判別処理に移行して、“NO”に分岐するのは、衛星電波受信処理部50から出力された移動距離のCPU41による取得がCPU41の処理の過負荷などにより遅延した場合である。この場合には、取得された積算値に含まれる直近の単位時間の移動距離は、既に累積値に加算されていることになる。
図7は、移動距離算出処理の変形例を示すフローチャートである。
この変形例の移動距離算出処理では、上記実施形態の移動距離算出処理におけるステップS126の処理がステップS126aの処理に置き換えられ、また、ステップS128、S129の処理が追加されている。また、処理の順番が一部変更されている。同一の処理内容については同一の符号を用いることとして詳しい説明を省略する。
ステップS104の判別処理で“NO”に分岐すると、CPU41の処理は、ステップS124に移行する。
ステップS124の処理で、単位時間が経過していないと判別された場合には(ステップS124で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS128に移行する。
ステップS124の処理で、“YES”に分岐し、計測部45の計測結果に基づいて移動量を算出すると(ステップS125)、CPU41は、移動量を累積値421に加算し、また、取得設定が移動計測に切り替えられてからの移動量の積算値、すなわち累積値421に加算された移動量の合計を計数する(ステップS126a)。CPU41は、ステップS127の処理を実行した後、処理をステップS128に移行させる。
ステップS124、S127の処理からステップS128の処理に移行すると、CPU41は、直近のステップS103の判別処理で衛星測位に基づく移動距離の取得があったか(“YES”に分岐したか)否かを判別する(ステップS128)。取得がなかったと判別された場合には(ステップS128で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS102に戻る。
衛星測位に基づく移動距離の取得があったと判別された場合には(ステップS128で“YES”)、CPU41は、当該衛星測位に基づいて得られた移動距離(衛星電波受信処理部50からの積算値521の送信再開の後最初に取得された積算値521)と、ステップS126aで算出された移動量の積算値(定められた期間内に累積値421に加算された移動量の合計)とを対応付けてRAM42に記憶させる(ステップS129)。記憶データには、更に、衛星測位の結果が取得されていなかった期間の時刻(日時)情報が対応付けられて記憶されてもよい。それから、CPU41の処理は、ステップS111に移行する。ステップS111、S112の処理がなされた後、CPU41の処理は、ステップS102に戻る。
このように並列に保持されたデータは、後に通信部49を介して外部機器(例えば、スマートフォン)に出力された後にユーザにより比較参照されることが可能であってよい。衛星測位が成功していたにもかかわらずCPU41が積算値データを連続して取得できなかった場合や、ユーザの移動方向が直線的であって離れた2点間の直線距離が実際の移動距離とほぼ等しい場合などには、得られている累積値(合計の移動距離)から、移動計測による移動量の合計の値を差し引いて代わりに衛星測位に基づく移動距離を加算することで、累積値を修正することができる。これらは、ユーザにより個々の状況が判断されて手動で選択がなされてもよいし、例えば、衛星測位による移動距離が移動量の積算値よりも大きい場合に差し替えるというような自動判別が行われてもよい。
以上のように、本実施形態の電子時計1は、移動量に係る物理量の計測を行う計測部45と、直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値421に加算する第1加算処理を行い、所定の条件に基づいて定められる期間には計測部45の計測結果に基づいて移動量を算出して、当該移動量を累積値421に加算する第2加算処理を前記第1加算処理の代わりに行う制御部(CPU41及び制御部52)と、を備える。制御部は、累積値421に加算される移動量の計測期間内の移動距離を含む差分値に係る第1加算処理を行わない。
このように、衛星測位に基づく直近2地点間の距離の累積計算による移動距離の算出に対し、直近2地点間の距離が取得できない状況で移動計測に基づく移動量を併用する場合には、移動計測から衛星測位に復帰する際に最初に得られる距離が移動計測に基づいて加算していた距離と中途半端に重複するので、これを廃棄することでより適切に積算移動距離を取得することができる。また、数値取得のリアルタイム性を適切に維持することができる。
また、移動計測の結果に基づいて絶対位置を算出し、再開直前の絶対位置と、再開後最初の測位結果により得られた現在位置との間には、絶対位置の計測誤差の累積値に応じた移動量のずれが含まれるので、異なる手法で得られた現在位置間の距離を利用しないことで、積算移動距離の精度を向上させることができる。
また、CPU41は、測位の状態(実際の測位の成否だけでなく、制御部52からCPU41への移動距離(積算値521)の送受信状態も含む)に係る所定の条件に基づいて第2加算処理により前記移動量を加算する期間を定める。すなわち、測位結果や移動距離が適正に取得されない場合に、柔軟に移動計測により得られた移動量を累積値421を加算する処理に切り替え、両者間の切り替え時に上述のように重複を生じさせないようにタイミング処理を行うので、積算移動距離の精度を向上させることができる。
また、CPU41は、直近で差分値を取得した測位がなされてから上限基準時間(3dt+α)が経過するまでの間に差分値が得られなかった場合に、上限基準時間に応じた測位のタイミング、すなわち、ここでは間隔3d経過時の測位のタイミングに、累積値421に加算される移動量の取得期間を開始させ、この開始後に差分値が取得された場合、すなわち、測位に成功して得られた差分値がCPU41により取得された場合に、当該差分値の算出における2回目の測位のタイミングで、累積値421に加算される移動量の取得期間を終了させる。これにより、特に、測位復帰後最初に得られる積算値521(移動距離)に含まれる加算対象移動量との重複分を累積値421に加算しないように適切に調整することができるので、積算移動距離の精度を向上させることができる。
また、測位は、所定の時間間隔(間隔dt)で行われ、上限待機時間は、この時間間隔の2倍以上(ここでは3倍以上)である。少数回取得が飛んでも、初期化されない積算値521がその後取得されれば実質的な移動距離への影響は小さく、多くの場合には精度の低下につながらないので、若干のデータ取得の飛びは許容されてもよく、頻繁に移動計測へ切り替えるよりも安定して適切な移動距離の取得を継続することができる。
また、制御部としては、CPU41と衛星電波受信処理部50の制御部52とを有する。制御部52は、衛星測位に基づく移動距離(差分値)とその積算値521を算出する。CPU41は、制御部52に積算値521の出力を要求し、この出力された積算値521を取得した場合には、当該積算値521の値を累積値421に加算して、制御部52に積算値521の初期化を命令する。衛星電波受信処理部50の制御部52のCPUはCPU41と比較してスペックが高く設定されるので、制御部52で測位演算及び移動距離の算出をすることで、処理負荷を適度に分散させることができる。この場合、CPU41の負荷に応じて制御部52から移動距離の更新間隔で確実に移動距離を取得できない場合があり得る。このような場合を考慮して、制御部52では、積算値521を算出保持することで、若干の移動距離の取得の失敗の影響を受けずにより正確な累積値421(合計移動距離)を算出することができる。
また、CPU41は、直近で差分値を取得した測位がなされてから上限基準時間(3dt+α)が経過するまでの間、測位に応じた差分値(積算値521)が得られなかった場合には、第1加算処理を選択しない。すなわち、第2加算処理が選択されるまでの間に、測位動作が行われたはずであるにもかかわらず差分値の取得がなされなかった場合(測位結果が得られなかった場合又は測位結果が正常にCPU41により取得されなかった場合)には、第1加算処理も行わずに待機する。上述のように、制御部52にでは積算値521を算出保持しているので、CPU41の過負荷などで直近の移動距離が取得されなくてもその分の移動距離をすぐにまとめて取得可能となる。また、測位に失敗した場合でも、短い期間であれば、多くの場合移動距離はその間の直線距離で精度よく表される。したがって、CPU41の負荷をさらに上昇させることなく適切に移動距離が得られる。
また、CPU41は、計測部45の計測結果に基づいてユーザの移動歩数を特定し、当該移動歩数に所定の歩幅を乗じて移動量を算出する。歩行や走行での移動の場合、タイヤの回転などのように安定して直接移動距離を算出するのが難しいので、移動歩数を特定する周知の技術を利用することができる。スカラー値である移動量のみの算出では、移動計測による移動量に応じて推定可能な現在位置を衛星測位による位置と切り離すことで、移動方向のずれの影響を小さく抑制して設定されている歩幅の誤差範囲内で適切な移動距離を得ることができる。
また、電子時計1は表示部43を備え、CPU41は、表示部43に累積値421を表示させる。すなわち、積算により更新されていく累積値421を表示部43に表示させることで、リアルタイムに適切な精度の移動距離をユーザに知得させることができる。
また、CPU41は、移動計測による移動量を累積値に加算して更新している期間内であるか否かを判別可能に、ここでは標識Mの有無を切り替えて累積値421の表示を行う。これにより、衛星測位に基づいて継続的に精度よく移動距離が算出されているか否かを知得させることができる。
また、電子時計1は、測位衛星からの電波を受信する衛星電波受信処理部50の受信部51を備える。このように、衛星電波受信処理部50とCPU41及び計測部45とが一体の電子時計1であっても、衛星電波受信処理部50による測位状況に応じて容易かつ適切に計測部45による移動量の計測を併用し、移動距離のリアルタイムでの計測において容易な構成で適切に算出されている移動距離の合計の表示を行わせることができる。
また、衛星電波受信処理部50の側での処理における判断制御を複雑化、本実施形態の移動距離計測の用途に専用化する必要がないので、衛星電波受信処理部50、ひいては衛星電波受信処理部50を備える電子時計1のコストの上昇を抑制することができる。
また、本実施形態の移動距離計測方法(移動距離算出処理)は、直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値421に加算する第1加算ステップ、所定の条件に基づいて定められる期間に、第1加算ステップの代わりに、計測部45の計測結果に基づいて移動量を算出して累積値421に加算する第2加算ステップ、を含み、定められた期間は、当該期間内の移動距離を含む差分値に係る第1加算ステップが実行されないように定められる。
このように、移動計測から衛星測位に復帰する際に最初に得られる距離が移動計測に基づいて加算していた距離と中途半端に重複するので、この重複を含む部分を廃棄して(累積値421に加算せず)、2回目から加算を開始することで、より適切に積算移動距離を取得することができる。また、数値取得のリアルタイム性を適切に維持することができる。
また、上記各ステップの処理を実行するプログラム62を電子時計1のコンピュータにインストールして実行させることで、容易に制御動作自体の負荷をかけずに移動距離の取得を適切に行うことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、加速度センサと地磁場センサの組み合わせでユーザの歩行状態を判別したが、他の計測部を利用してもよい。例えば、傾斜センサにより重力加速度の方法を特定して加速度センサの各方向成分を判別してもよい。 また、移動歩数と歩幅を乗じて移動量を計測するのに限られない。例えば、自転車の車輪の回転量を計測可能であってもよい。
また、上記実施の形態では、衛星電波受信処理部50から続けて3回測位結果に応じた移動距離(積算値521)が取得されなかった場合に移動計測に基づく移動量を累積値421に加算するように切り替えたが、3回に限られない。任意の回数であってよく、1回とすることもできる。
また、上記実施の形態では、衛星電波受信処理部50による測位間隔と移動計測による移動量の算出とがいずれも1秒間隔で行われることとしたが、これに限られるものではない。また、これらの時間間隔が互いに異なっていてもよい。なお、時間間隔が異なる場合で、衛星測位による移動距離(積算値)の累積値421への加算が再開される場合、移動距離の加算に隙間が生じないようにこのタイミングでのみ移動距離の算出間隔が変更されてもよい。
また、上記実施の形態では、測位結果の取得が途切れた(続けて失敗した)後に、再開時の距離と移動計測による移動量の合計とを対応付けて記憶し、後に外部機器でのログの閲覧時などに修正可能としたが、電子時計1自体でログの確認及び修正が可能であってもよい。また、例えば、操作受付部44への所定のユーザ操作に基づいて計測中であっても両者の間で切替表示が可能とされてもよい。
また、上記実施の形態では、表示部43の表示画面11にリアルタイムで表示を行わせることとしたが、必ず表示をさせなければならないわけではない。操作受付部44へのユーザの入力操作に基づいて、他の内容を表示するように切り替えられてもよいし、そもそも計測距離をリアルタイムで表示する機能がなくてもよい。
また、上記実施の形態では、デジタル表示を行う表示画面11に累積値421を表示させることとしたが、その他の方法で表示が行われてもよく、例えば、指針などを動作させて累積値421を表示させてもよい。
また、上記実施の形態では、累積値421を計数、表示させる点についてのみ示したが、操作入力に応じて又は自動で、スプリットタイムに応じた移動距離や、所定の計測時間ごとの移動距離(移動ペース)なども計数、表示が可能であってよい。
また、上記実施の形態では、衛星電波受信処理部50を電子時計1が備えるものとして説明したが、電子時計1とともにユーザに携帯される外部機器の衛星電波受信処理部から移動距離の積算値が取得されるものであってもよい。また、移動距離計測装置は、CPU41などの制御マイコンと計測部45とを備え、衛星電波受信処理部50が接続可能なモジュールであってもよい。
また、上記実施の形態では、電子時計1に累積値421を計数、表示させることとして説明したが、電子時計1以外の携帯型電子機器であってもよい。当該携帯型電子機器は、計時機能を有していてもいなくてもよい。
また、上記実施の形態では、移動距離算出処理に係るプログラム62のコンピュータ読み取り可能な媒体としてフラッシュメモリなどのメモリ60を例に挙げて説明したが、これに限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、他の不揮発性メモリ、並びにCD−ROM及びDVDディスクなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した構成、処理内容及び手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲に置いて適宜変更可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
移動量に係る物理量の計測を行う計測部と、
直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算処理を行い、所定の条件に基づいて定められる期間には前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して、当該移動量を前記累積値に加算する第2加算処理を前記第1加算処理の代わりに行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算処理を行わない
ことを特徴とする移動距離計測装置。
<請求項2>
前記制御部は、前記測位の状態に係る前記所定の条件に応じて前記第2加算処理により前記移動量を加算する前記期間を定めることを特徴とする請求項1記載の移動距離計測装置。
<請求項3>
前記制御部は、直近の前記差分値の加算に係る測位から所定の上限時間が経過した場合に当該上限時間に応じた測位のタイミングに前記期間を開始させ、前記期間の開始後に前記差分値が得られた場合には、当該差分値における2回目の結果が得られた測位のタイミングで前記期間を終了させることを特徴とする請求項2記載の移動距離計測装置。
<請求項4>
前記測位は、所定の時間間隔で行われ、
前記上限時間は、前記時間間隔の2倍以上である
ことを特徴とする請求項3記載の移動距離計測装置。
<請求項5>
前記制御部は、第1制御部と、第2制御部とを有し、
前記第1制御部は、前記差分値とその積算値を算出し、
前記第2制御部は、前記第1制御部に前記積算値の出力を要求し、前記第1制御部から出力された前記積算値を取得した場合には、取得した前記積算値を前記累積値に加算して、前記第1制御部に前記積算値の初期化を命令する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
<請求項6>
前記第2制御部は、直近の前記差分値の加算に係る測位から所定の上限時間が経過した場合に当該上限時間に応じた測位のタイミングに前記期間を開始させ、直近の前記差分値の加算に係る測位から前記上限時間が経過するまでの間、測位に応じた前記差分値が得られなかった場合には、前記第1加算処理を選択しないことを特徴とする請求項5記載の移動距離計測装置。
<請求項7>
前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいてユーザの移動歩数を特定し、当該移動歩数に所定の歩幅を乗じて前記移動量を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
<請求項8>
表示部を備え、
前記制御部は、前記表示部に前記累積値を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
<請求項9>
前記制御部は、前記期間内の更新値であるか否かを判別可能に前記累積値の表示を行うことを特徴とする請求項8記載の移動距離計測装置。
<請求項10>
測位衛星からの電波を受信する受信部を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
<請求項11>
移動量に係る物理量の計測を行う計測部を備える移動距離計測装置の移動距離計測方法であって、
直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算ステップ、
所定の条件に基づいて定められる期間に、前記第1加算ステップの代わりに、前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して前記累積値に加算する第2加算ステップ、
を含み、
前記期間は、当該期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算ステップが実行されないように定められる
ことを特徴とする移動距離計測方法。
<請求項12>
移動量に係る物理量の計測を行う計測部を備えるコンピュータを、
直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算手段、
所定の条件に基づいて定められる期間に、前記第1加算手段の代わりに、前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して前記累積値に加算する第2加算手段、
として機能させ、
前記期間は、当該期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算手段による加算がなされないように定められる
ことを特徴とするプログラム。
1 電子時計
10 本体部
11 表示画面
12 押しボタンスイッチ
20 バンド
41 CPU
42 RAM
43 表示部
44 操作受付部
45 計測部
46 発振回路
47 分周回路
48 計時回路
49 通信部
50 衛星電波受信処理部
51 受信部
52 制御部
60 メモリ
61 計測データ
62 プログラム
421 累積値
521 積算値
M 標識
dt 間隔

Claims (12)

  1. 移動量に係る物理量の計測を行う計測部と、
    直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算処理を行い、所定の条件に基づいて定められる期間には前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して、当該移動量を前記累積値に加算する第2加算処理を前記第1加算処理の代わりに行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算処理を行わない
    ことを特徴とする移動距離計測装置。
  2. 前記制御部は、前記測位の状態に係る前記所定の条件に応じて前記第2加算処理により前記移動量を加算する前記期間を定めることを特徴とする請求項1記載の移動距離計測装置。
  3. 前記制御部は、直近の前記差分値の加算に係る測位から所定の上限時間が経過した場合に当該上限時間に応じた測位のタイミングに前記期間を開始させ、前記期間の開始後に前記差分値が得られた場合には、当該差分値における2回目の結果が得られた測位のタイミングで前記期間を終了させることを特徴とする請求項2記載の移動距離計測装置。
  4. 前記測位は、所定の時間間隔で行われ、
    前記上限時間は、前記時間間隔の2倍以上である
    ことを特徴とする請求項3記載の移動距離計測装置。
  5. 前記制御部は、第1制御部と、第2制御部とを有し、
    前記第1制御部は、前記差分値とその積算値を算出し、
    前記第2制御部は、前記第1制御部に前記積算値の出力を要求し、前記第1制御部から出力された前記積算値を取得した場合には、取得した前記積算値を前記累積値に加算して、前記第1制御部に前記積算値の初期化を命令する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
  6. 前記第2制御部は、直近の前記差分値の加算に係る測位から所定の上限時間が経過した場合に当該上限時間に応じた測位のタイミングに前記期間を開始させ、直近の前記差分値の加算に係る測位から前記上限時間が経過するまでの間、測位に応じた前記差分値が得られなかった場合には、前記第1加算処理を選択しないことを特徴とする請求項5記載の移動距離計測装置。
  7. 前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいてユーザの移動歩数を特定し、当該移動歩数に所定の歩幅を乗じて前記移動量を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
  8. 表示部を備え、
    前記制御部は、前記表示部に前記累積値を表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
  9. 前記制御部は、前記期間内の更新値であるか否かを判別可能に前記累積値の表示を行うことを特徴とする請求項8記載の移動距離計測装置。
  10. 測位衛星からの電波を受信する受信部を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の移動距離計測装置。
  11. 移動量に係る物理量の計測を行う計測部を備える移動距離計測装置の移動距離計測方法であって、
    直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算ステップ、
    所定の条件に基づいて定められる期間に、前記第1加算ステップの代わりに、前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して前記累積値に加算する第2加算ステップ、
    を含み、
    前記期間は、当該期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算ステップが実行されないように定められる
    ことを特徴とする移動距離計測方法。
  12. 移動量に係る物理量の計測を行う計測部を備えるコンピュータを、
    直近2回の測位の結果の位置間の差分値を自機の移動距離の累積値に加算する第1加算手段、
    所定の条件に基づいて定められる期間に、前記第1加算手段の代わりに、前記計測部の計測結果に基づいて移動量を算出して前記累積値に加算する第2加算手段、
    として機能させ、
    前記期間は、当該期間内の移動距離を含む前記差分値に係る前記第1加算手段による加算がなされないように定められる
    ことを特徴とするプログラム。
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