JP2021057404A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマエッチング時のマスクをレーザー加工溝の縁まで機能させることができるウエーハの加工方法を提供すること。【解決手段】ウエーハの加工方法は、ウエーハ表面を水溶性樹脂で覆う水溶性樹脂被覆ステップST1と、レーザー光線をウエーハ表面のストリートに照射して水溶性樹脂を除去すると共にレーザー加工溝を形成し水溶性樹脂でマスクを形成するマスク形成ステップST2と、ウエーハに表面結露を発生させまたは水蒸気をあて、レーザー加工溝の縁から水溶性樹脂が表面張力ではみ出さない量の水分を付与し、レーザー加工溝の縁で水分の減少により薄くなった水溶性樹脂のマスクの厚さを調整する水分付与ステップST3と、ウエーハの表面側からプラズマ状態のガスを供給し、マスクから露出したレーザー加工溝をプラズマエッチングするプラズマエッチングステップST4と、マスクを液体で洗浄して除去するマスク洗浄ステップST5と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ウエーハの加工方法に関する。
切削ブレードやレーザー光線により半導体デバイスが形成されたウエーハを個々のデバイスチップに分割する従来の加工方法は、1ラインずつ加工するため、特に小チップデバイスの場合、加工時間が非常に長くなるという問題があった。そこで、プラズマエッチングによってウエーハをダイシングする、所謂プラズマダイシング技術が考案された。
また、切削ブレードで切削すると剥離してしまうLow−k膜等の材料でデバイスが形成されているデバイスウェーハを、レーザー光線でLow−k膜を剥離せず除去した後、Low−k膜を除去した領域に切削ブレードやレーザー光線で加工し、デバイスウェーハを分割する技術が知られている。しかしながら、この技術は、Low−k膜の除去で形成されたレーザー加工溝の周辺が熱の影響で変質し、分割によって得られたデバイスチップの抗折強度を低下させてしまうという問題があった。そこで、レーザー加工溝の熱影響層をプラズマエッチングで除去する技術が考案された。
特開2016−207737号公報
上記のプラズマエッチングに利用されるマスクは、レーザー加工の前にウエーハに塗布される水溶性樹脂が、除去も容易であるため有力である。しかしながら、レーザー光線の熱や発生するデブリの影響で、レーザー加工溝の縁における水溶性樹脂の層が薄くなることによって、レーザー加工溝がエッチングされるよりも先に水溶性樹脂の層がエッチングされて除去されてしまうことがある。これにより、水溶性樹脂の層がマスクとして機能できなくなるため、エッチング不要な領域やデバイスまでエッチングされてしまう恐れがあった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プラズマエッチング時のマスクをレーザー加工溝の縁まで機能させることができるウエーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、ストリートで区画された表面の領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、ウエーハの表面を水溶性樹脂で覆う水溶性樹脂被覆ステップと、該水溶性樹脂で覆われたウエーハの表面にウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を該ストリートに沿って照射し、該ストリートに沿って該水溶性樹脂を除去すると共にレーザー加工溝を形成し、ウエーハの表面に該水溶性樹脂でマスクを形成するマスク形成ステップと、該マスク形成ステップ実施後、ウエーハに表面結露を発生させ、またはウエーハに水蒸気をあて、該レーザー光線の照射により該レーザー加工溝の縁で水分の減少により薄くなった該水溶性樹脂の該マスクに水分を付与し、該マスクの厚さを調整する水分付与ステップと、該水分付与ステップ実施後、該マスクを介してウエーハの表面側からプラズマ状態のガスを供給し、該マスクから露出した該レーザー加工溝をプラズマエッチングするプラズマエッチングステップと、該プラズマエッチングステップ実施後、該マスクを液体で洗浄して除去するマスク洗浄ステップと、を備え、該水分付与ステップでは、該レーザー加工溝の縁から該水溶性樹脂が表面張力ではみ出さない量の水分が付与されることを特徴とする。
該水分付与ステップは、水分を含む雰囲気より低温に調整された該ウエーハを該雰囲気中に配置し、結露によって該水溶性樹脂に水分を付与してもよい。
該水分付与ステップは、該ウエーハをミストを含む雰囲気中に配置して該水溶性樹脂に水分を付与してもよい。
本願発明は、プラズマエッチング時のマスクをレーザー加工溝の縁まで機能させることができる。
図1は、実施形態に係るウエーハの加工方法の加工対象を含むフレームユニットの一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示された水溶性樹脂被覆ステップの一例を一部断面で示す側面図である。 図4は、図3の水溶性樹脂被覆ステップ後の一状態を示すウエーハの要部の断面図である。 図5は、図2に示されたマスク形成ステップの一例を一部断面で示す側面図である。 図6は、図5のマスク形成ステップ後の一状態を示すウエーハの要部の断面図である。 図7は、図2に示された水分付与ステップの一例を一部断面で示す側面図である。 図8は、図7の水分付与ステップ後の一状態を示すウエーハの要部の断面図である。 図9は、図2に示されたプラズマエッチングステップの一例を模式的に示すウエーハの要部の断面図である。 図10は、図9のプラズマエッチングステップ後の一状態を示すウエーハの要部の断面図である。 図11は、図9のプラズマエッチングステップ後の別の一状態を示すウエーハの要部の断面図である。 図12は、図2に示されたマスク洗浄ステップの一例を一部断面で示す側面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係るウエーハ10の加工方法について、図面に基づいて説明する。まず、実施形態の加工対象を含むフレームユニット1の構成について説明する。図1は、実施形態に係るウエーハ10の加工方法の加工対象を含むフレームユニット1の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、フレームユニット1は、実施形態に係る加工対象のウエーハ10と、環状フレーム20と、粘着テープ21とを含む。ウエーハ10は、シリコン(Si)、サファイア(Al)、ガリウムヒ素(GaAs)または炭化ケイ素(SiC)等を基板11とする円板状の半導体ウエーハ、光デバイスウエーハ等のウエーハである。ウエーハ10は、基板11の表面12に形成される複数のストリート13(分割予定ライン)と、格子状に交差する複数のストリート13によって区画された各領域に形成されるデバイス14とを有する。
デバイス14は、例えば、IC(Integrated Circuit)、あるいやLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、あるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、またはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等である。
また、ウエーハ10は、基板11の表面12に機能層16が積層されている。機能層16は、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(以下、Low−k膜と呼ぶ)と、導電性の金属により構成された導電体膜とを備えている。Low−k膜は、導電体膜と積層されて、デバイス14を形成する。導電体膜は、デバイス14の回路を構成する。このために、デバイス14は、互いに積層されたLow−k膜と、Low−k膜間に積層された導電体膜とにより構成される。なお、ストリート13の機能層16は、Low−k膜により構成され、TEG(Test Element Group)を除いて導電体膜を備えていない。TEGは、デバイス14に発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の素子である。
ウエーハ10は、環状フレーム20および粘着テープ21に支持される。環状フレーム20は、ウエーハ10の外径より大きな開口を有する。環状フレーム20は、プラズマエッチングに対して耐性を有する金属や樹脂等の材質で構成される。粘着テープ21は、絶縁性の合成樹脂により構成された基材層と、基材層の表面および裏面の少なくともいずれかに積層された粘着性を有する糊層とを含む。粘着テープ21は、外周が環状フレーム20の裏面側に貼着される。ウエーハ10は、環状フレーム20の開口の所定の位置に位置決めされ、裏面15が粘着テープ21に貼着されることによって、環状フレーム20および粘着テープ21に固定される。
次に、実施形態に係るウエーハ10の加工方法を説明する。図2は、実施形態に係るウエーハ10の加工方法の流れを示すフローチャートである。ウエーハ10の加工方法は、水溶性樹脂被覆ステップST1と、マスク形成ステップST2と、水分付与ステップST3と、プラズマエッチングステップST4と、マスク洗浄ステップST5と、を含む。
(水溶性樹脂被覆ステップST1)
図3は、図2に示された水溶性樹脂被覆ステップST1の一例を一部断面で示す側面図である。図4は、図3の水溶性樹脂被覆ステップST1後の一状態を示すウエーハ10の要部の断面図である。水溶性樹脂被覆ステップST1は、図3および図4に示すように、ウエーハ10の表面12を水溶性樹脂35で覆うステップである。
実施形態の水溶性樹脂被覆ステップST1では、スピンコーター30によって、ウエーハ10の表面12を水溶性樹脂35で被覆する。スピンコーター30は、保持テーブル31と、回転軸部材32と、クランプ部材33と、水溶性樹脂供給ノズル34と、を備える。
水溶性樹脂被覆ステップST1では、まず、粘着テープ21を介してウエーハ10の裏面15側を保持テーブル31に吸引保持し、環状フレーム20の外周部をクランプ部材33で固定する。水溶性樹脂被覆ステップST1では、次に、回転軸部材32によって保持テーブル31を軸心回りに回転させた状態で、水溶性樹脂供給ノズル34から水溶性樹脂35をウエーハ10の表面12に滴下させる。この際、水溶性樹脂供給ノズル34は、ウエーハ10の半径方向に往復移動する。滴下された水溶性樹脂35は、保持テーブル31の回転により発生する遠心力によって、ウエーハ10の表面12上を中心側から外周側に向けて流れていき、ウエーハ10の表面12の全面に塗布される。
水溶性樹脂35は、例えば、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol:PVA)またはポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone:PVP)等、硬化するとプラズマエッチングに対して耐性を有する水溶性樹脂である。水溶性樹脂被覆ステップST1では、ウエーハ10の表面12の全面に塗布された水溶性樹脂35を乾燥および硬化することによって、ウエーハ10の表面12の全面を覆う水溶性樹脂35の層を形成する。
(マスク形成ステップST2)
図5は、図2に示されたマスク形成ステップST2の一例を一部断面で示す側面図である。図6は、図5のマスク形成ステップST2後の一状態を示すウエーハ10の要部の断面図である。マスク形成ステップST2は、図5および図6に示すように、レーザー光線45をウエーハ10の表面12のストリート13に沿って照射して水溶性樹脂35を除去すると共にレーザー加工溝18を形成し水溶性樹脂35でマスク17を形成するステップである。
実施形態のマスク形成ステップST2では、レーザー加工装置40によって、ウエーハ10の表面12に形成されるストリート13沿ってレーザー加工溝18を形成する。レーザー加工装置40は、保持テーブル41と、回転軸部材42と、クランプ部材43と、レーザー光線照射ユニット44と、保持テーブル41とレーザー光線照射ユニット44とを相対的に移動させる移動ユニットと、を備える。
マスク形成ステップST2では、まず、粘着テープ21を介してウエーハ10の裏面15側を保持テーブル41に吸引保持し、環状フレーム20の外周部をクランプ部材43で固定する。マスク形成ステップST2では、次に、ストリート13に沿って保持テーブル41とレーザー光線照射ユニット44とを相対的に移動させながら、レーザー光線照射ユニット44からレーザー光線45をウエーハ10の表面12のストリート13に照射させる。レーザー光線45は、ウエーハ10に対して吸収性を有する波長のレーザー光線である。
レーザー光線45によって、ウエーハ10の表面12の全面を覆う水溶性樹脂35の層のうちストリート13に相当する領域の水溶性樹脂35が除去されてレーザー加工溝18が形成される。レーザー加工溝18は、図6に示すように、ストリート13に相当する領域の水溶性樹脂35、機能層16および基板11の一部を除去して基板11を露出させる。これにより、ウエーハ10の表面12には、デバイス14を覆いかつストリート13を露出させるマスク17が形成される。この際、マスク17のレーザー加工溝18の縁181の周辺部分171は、レーザー光線45の熱やデブリによる水溶性樹脂35の水分の減少によって、厚さが薄くなっている。
(水分付与ステップST3)
図7は、図2に示された水分付与ステップST3の一例を一部断面で示す側面図である。図8は、図7の水分付与ステップST3後の一状態を示すウエーハ10の要部の断面図である。水分付与ステップST3は、図7および図8に示すように、ウエーハ10に表面結露を発生させて、レーザー光線45の照射により水分が減少して薄くなったレーザー加工溝18の縁181の周辺部分171のマスク17に水分を付与するステップである。
実施形態の水分付与ステップST3では、冷却装置50によって、ウエーハ10に表面結露を発生させてマスク17に水分を付与する。冷却装置50は、冷却テーブル51と、冷却テーブル51を所定温度に冷却する冷却源52と、冷却テーブル51を内設するチャンバ54と、を備える。冷却源52は、例えば、冷却テーブル51の載置面に沿って設けられるペルティエ素子等である。チャンバ54内は、水蒸気である水分を含む雰囲気55に維持されている。
水分付与ステップST3では、まず、粘着テープ21を介してウエーハ10の裏面15側を冷却テーブル51に載置し、環状フレーム20の外周部をクランプ部材53で固定する。水分付与ステップST3では、次に、チャンバ54内を水分を含む雰囲気55に維持した状態で、冷却源52に電圧を印加する等によって、冷却テーブル51を所定温度まで冷却して、冷却テーブル51に載置されたウエーハ10を冷却する。水分を含む雰囲気55中で冷却テーブル51によって冷却されたウエーハ10は、表面結露を発生させる。冷却装置50は、例えば、所定時間の冷却と所定時間の自然乾燥を所定回数繰り返すことによって、ウエーハ10の表面12に結露を発生させる。冷却温度、冷却する所定時間、自然乾燥する所定時間、冷却および乾燥を繰り返す所定回数は、大気条件等に基づいて予め設定される。
ウエーハ10に発生した表面結露によって、水分が減少して薄くなった水溶性樹脂35のマスク17に水分が付与される。すなわち、ウエーハ10の表面12を覆う水溶性樹脂35のマスク17のうち、レーザー光線45の熱やデブリによって水溶性樹脂35の水分が減少して薄くなったレーザー加工溝18の縁181の周辺部分171のマスク17に水分が付与される。水分が減少した水溶性樹脂35に水分が付与されることにより、水溶性樹脂35のマスク17の厚さが厚く調節される。この際、チャンバ54内の湿度、冷却温度、冷却する所定時間、自然乾燥する所定時間、冷却および乾燥を繰り返す所定回数等を調整することによって、水溶性樹脂35のマスク17に付与する水分量を調節できる。水分付与ステップST3では、レーザー加工溝18の縁181から水溶性樹脂35が表面張力ではみ出さない量の水分を付与する。
(プラズマエッチングステップST4)
図9は、図2に示されたプラズマエッチングステップST4の一例を模式的に示すウエーハ10の要部の断面図である。図10は、図9のプラズマエッチングステップST4後の一状態を示すウエーハ10の要部の断面図である。図11は、図9のプラズマエッチングステップST4後の別の一状態を示すウエーハ10の要部の断面図である。プラズマエッチングステップST4は、図9、図10および図11に示すように、マスク17を介してウエーハ10の表面12側からプラズマ状態のガス60を供給し、マスク17から露出したレーザー加工溝18をプラズマエッチングするステップである。
実施形態のプラズマエッチングステップST4では、プラズマ状態のガス60を供給するプラズマ装置によって、ウエーハ10の表面12に形成されるストリート13沿ってレーザー加工溝18を形成する。ガス60は、基板11がシリコンで構成される場合、例えば、六フッ化硫黄(SF)、四フッ化炭素(CF)等であるが、本発明では、これらに限定されない。プラズマ装置は、例えば、静電チャック(Electrostatic chuck:ESC)と、静電チャックを内設するチャンバと、チャンバ内を減圧する排気装置と、チャンバ内にプラズマ状態のガス60を供給するガス供給装置と、を備える。チャンバは、ガス供給装置から供給されるプラズマ状態のガス60をチャンバ内に噴射するガス供給部を、静電チャックの上方に備える。
プラズマエッチングステップST4では、まず、粘着テープ21を介してウエーハ10の裏面15側を静電チャックに静電保持する。プラズマエッチングステップST4では、次に、チャンバ内を減圧させると共に、チャンバ内にプラズマ状態のガス60を供給する。この際、プラズマ状態のガス60は、マスク17を介してウエーハ10の表面12側から供給される。プラズマ状態のガス60は、レーザー加工溝18を介してウエーハ10の基板11に供給され、ウエーハ10のマスク17から露出したレーザー加工溝18の溝底をエッチングする。プラズマ状態のガス60は、レーザー加工溝18をエッチングし、エッチング溝19を形成する。
エッチング溝19は、図10に示す一例において、所定の深さまでエッチングされた凹溝である。エッチング溝19は、図11に示す別の一例において、基板11の裏面15側までエッチングされた分断溝である。
(マスク洗浄ステップST5)
図12は、図2に示されたマスク洗浄ステップST5の一例を一部断面で示す側面図である。マスク洗浄ステップST5は、図12に示すように、マスク17を液体75で洗浄して除去するステップである。
実施形態のマスク洗浄ステップST5では、洗浄装置70によって、ウエーハ10の表面12を覆う水溶性樹脂35のマスク17を液体75で洗浄して除去する。洗浄装置70は、保持テーブル71と、回転軸部材72と、クランプ部材73と、液体供給ノズル74と、を備える。
マスク洗浄ステップST5では、まず、粘着テープ21を介してウエーハ10の裏面15側を保持テーブル71に吸引保持し、環状フレーム20の外周部をクランプ部材73で固定する。マスク洗浄ステップST5では、次に、回転軸部材72によって保持テーブル71を軸心回りに回転させた状態で、液体供給ノズル74から液体75をウエーハ10の表面12に向けて供給させる。液体75は、液体供給ノズル74より上流の水路で10〜12MPa程度に水圧が調整された加圧水である。液体供給ノズル74は、加圧水である液体75を供給しつつ、ウエーハ10の半径方向に往復移動する。供給された液体75は、保持テーブル31の回転により発生する遠心力によって、ウエーハ10の各デバイス14の表面12上を中心側から外周側に向けて流れていき、各デバイス14の表面12を覆った水溶性樹脂35のマスク17を溶解する。なお、マスク洗浄ステップST5は、実施形態では液体75でデバイス14の表面12を洗浄したが、本発明では液体にエアーを混入させた流体で洗浄してもよい。
液体75は、例えば、純水である。マスク洗浄ステップST5では、ウエーハ10の各デバイス14の表面12を覆った水溶性樹脂35のマスク17を溶解することによって、デバイス14の表面12が露出する。
以上説明したように、実施形態に係るウエーハ10の加工方法は、プラズマエッチングステップST4の前に、レーザー光線45の照射により水分が減少して薄くなったレーザー加工溝18の縁181の周辺部分171のマスク17に水分を付与する水分付与ステップST3を実施する。これにより、レーザー加工溝18の縁181の周辺部分171のマスク17の厚さを厚く調整することができるので、プラズマエッチング時にデバイス14のマスク17としてレーザー加工溝18の縁181まで機能させることができるという効果を奏する。さらに、表面結露を利用することによって、ストリート13にマスク17がはみ出さないように僅かな水分を供給することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、水分付与ステップST3では、ウエーハ10を水蒸気である水分を含む雰囲気55中に配置する代わりに、ミストを含む雰囲気中に配置することで水溶性樹脂35のマスク17に水分を付与してもよい。水分付与ステップST3において、実施形態では、ペルティエ素子等の冷却源52を有する冷却テーブル51でウエーハ10を冷却したが、本発明では、水溶性樹脂35のマスク17に水分を付与できるのであれば、必ずしも冷却しなくてもよい。
また、水分付与ステップST3では、ウエーハ10の表面12のマスク17に水蒸気またはミストをあてることによって、レーザー光線45の照射により水分が減少して薄くなったレーザー加工溝18の縁181の周辺部分171のマスク17に水分を付与してもよい。水蒸気またはミストをマスク17にあてる方法としては、水蒸気またはミストをマスク17に向けて供給させることで水溶性樹脂35のマスク17に水分を付与してもよい。
1 フレームユニット
10 ウエーハ
11 基板
12 表面
13 ストリート
14 デバイス
15 裏面
16 機能層
17 マスク
18 レーザー加工溝
19 エッチング溝
30 スピンコーター
35 水溶性樹脂
40 レーザー加工装置
45 レーザー光線
50 冷却装置
55 水分を含む雰囲気
60 ガス
70 洗浄装置
75 液体

Claims (3)

  1. ストリートで区画された表面の領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの表面を水溶性樹脂で覆う水溶性樹脂被覆ステップと、
    該水溶性樹脂で覆われたウエーハの表面にウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を該ストリートに沿って照射し、該ストリートに沿って該水溶性樹脂を除去すると共にレーザー加工溝を形成し、ウエーハの表面に該水溶性樹脂でマスクを形成するマスク形成ステップと、
    該マスク形成ステップ実施後、ウエーハに表面結露を発生させ、またはウエーハに水蒸気をあて、該レーザー光線の照射により該レーザー加工溝の縁で水分の減少により薄くなった該水溶性樹脂の該マスクに水分を付与し、該マスクの厚さを調整する水分付与ステップと、
    該水分付与ステップ実施後、該マスクを介してウエーハの表面側からプラズマ状態のガスを供給し、該マスクから露出した該レーザー加工溝をプラズマエッチングするプラズマエッチングステップと、
    該プラズマエッチングステップ実施後、該マスクを液体で洗浄して除去するマスク洗浄ステップと、
    を備え、
    該水分付与ステップでは、該レーザー加工溝の縁から該水溶性樹脂が表面張力ではみ出さない量の水分が付与されることを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 該水分付与ステップは、水分を含む雰囲気より低温に調整された該ウエーハを該雰囲気中に配置し、結露によって該水溶性樹脂に水分を付与する
    請求項1に記載のウエーハの加工方法。
  3. 該水分付与ステップは、該ウエーハをミストを含む雰囲気中に配置して該水溶性樹脂に水分を付与する
    請求項1に記載のウエーハの加工方法。
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