JP2020133786A - 回転慣性質量ダンパー - Google Patents

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【課題】建物の竣工後の固有周期が設計時の固有周期と異なる場合に、設計時の固有周期に容易に同調させることができる回転慣性質量ダンパーを提供する。【解決手段】ボールねじ2と、ボールねじ2に螺合するナット3と、ボールねじ2およびナット3の外周に配置され、ナット3の回転運動が伝達される回転錘4と、を有する回転慣性質量ダンパー1において、回転錘4は、ボールねじ2およびナット3を囲繞する円筒状の錘本体41と、錘本体41の外周に着脱可能な付加錘42と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、回転慣性質量ダンパーに関する。
近年建設が盛んに行われている超高層建物は、構造減衰が小さいことから地震時の振動がすぐに収まりにくい問題点や、風による応答も大きくなる問題点が知られている。
この問題点に対し、制振ダンパーを設置することで減衰を付加し、地震や風の応答を抑える制震構造とすることが主流となっている。その制震構造の中で、大きな質量(マス)を建物に設置し、マスと接続部材の剛性から構成される固有周期と、建物の固有周期を同調させることによって制震を図るTMDも多くの超高層建物に採用されている。近年では実質量は小さいが、マスを回転させることにより、質量を数千倍まで増幅することが可能な回転慣性質量ダンパーをTMDに適用した事例も知られている(例えば、特許文献1参照)。これらのTMDでは、定点理論によって最適な減衰量を算出することが可能となり、地震応答や風応答を効率よく低減することが可能となる。
特開2012−122228号公報
しかしながら、建物が竣工した後の実際の固有周期と設計時の固有周期とにズレが生じる虞がある。その理由として、設計時には考慮していない非構造部材の影響や、使用している材料強度にばらつきがあること、設計時に想定している重量が実際と異なること、建物の経年変化による影響等が考えられている。付加するTMDの同調周期は、設計時の周期に同調させるように設定されているため、建物竣工後の周期が設計時の周期と異なることは設計時に想定した制振力が十分に発揮できない虞がある。
そこで、本発明は、建物の竣工後の固有周期が設計時の固有周期と異なる場合に、設計時の固有周期に容易に同調させることができる回転慣性質量ダンパーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る回転慣性質量ダンパーは、ボールねじと、前記ボールねじに螺合するナットと、前記ボールねじおよび前記ナットの外周に配置され、前記ナットの回転運動が伝達される回転錘と、を有する回転慣性質量ダンパーにおいて、前記回転錘は、前記ボールねじおよび前記ナットを囲繞する円筒状の錘本体と、前記錘本体の外周に着脱可能な付加錘と、を有することを特徴とする。
本発明では、建物の竣工後の固有周期が設計時の固有周期と異なる場合に、錘本体に付加錘を取り付けたり、錘本体に取り付けられた付加錘を取り外したりすることにより、建物の竣工後の固有周期を調整して、設計時の固有周期に容易に同調させることができる。
また、本発明に係る回転慣性質量ダンパーでは、前記錘本体は、複数の前記付加錘が着脱可能に構成され、前記錘本体の外周には、前記付加錘を係止可能な係止部が周方向に間隔をあけて複数設けられていてもよい。
このような構成とすることにより、錘本体に対して複数の付加錘を着脱することができるため、建物の竣工後の固有周期の調整を精度良く行うことができる。また、錘本体の外周には、前記付加錘を係止可能な係止部が周方向に間隔をあけて複数設けられていることにより、錘本体に対する付加錘の位置決めや取り付けを容易に行うことができる。
また、本発明に係る回転慣性質量ダンパーでは、前記回転錘が収容されて前記回転錘の外周を覆うケースを有し、前記ケースは、前記回転錘を前記ケースの外部に露出させる開口部と、前記開口部を開閉する蓋部と、を有していてもよい。
このような構成とすることにより、回転錘がケースに収容されていても、ケース全体を外さずに蓋部をあけて開口部を開口させることで、錘本体に付加錘を着脱することができる。
本発明によれば、建物の竣工後の固有周期が設計時の固有周期と異なる場合に、設計時の固有周期に容易に同調させることができる。
本発明の実施形態による回転慣性質量ダンパーの一例を示す正面図である。 図1のA−A線断面図である。 回転錘の軸線方向から見た側面図である。 錘本体を図3のB方向から見た図である。 (a)は付加錘を径方向の外側から見た図で付加錘を省略した図、(b)は付加錘を軸線方向から見た図である。 付加錘の着脱による固有周期の調整を説明する図である。 付加錘を取り外した場合(減少時)と、取り付けた場合(増加時)の質量、質量比、および周期比を示す表である。
以下、本発明の実施形態による回転慣性質量ダンパーについて、図1−図7に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態による回転慣性質量ダンパー1は、相対変位可能な柱と梁などの第1部材11と第2部材12との間に設けられていて、第1部材11と第2部材12との相対変位を低減させるように構成されている。
図2に示すように、回転慣性質量ダンパー1は、ボールねじ2と、ボールねじ2に螺合するナット3と、ボールねじ2およびナット3の外周に配置されナット3の回転運動が伝達される回転錘4と、ナット3を回転可能に保持する保持筒5と、保持筒5を第1部材11に取り付ける第1取付部6と、ボールねじ2を第2部材12に取り付ける第2取付部7と、回転錘4の外周を覆うケース8と、を有している。
ボールねじ2、ナット3、回転錘4および保持筒5は、同軸に配置されている。これらの軸線が延びる方向を軸線方向(図1および図2の左右方向)とする。
保持筒5は、円筒状に形成され第1取付部6と固定される外筒部51と、円筒状に形成され外筒部51の内部に外筒部51と同軸に設けられナット3が固定されるナット保持部52と、外筒部51とナット保持部52との間に設けられるボールベアリング53と、を有している。外筒部51とナット保持部52との間にボールベアリング53が設けられていることにより、外筒部51とナット保持部52とは軸線回りに相対回転可能に構成されている。
保持筒5は、外筒部51の軸線方向の一方側(図1および図2の左側)が第1取付部6と固定され、ナット保持部52の軸線方向の他方側にナット3が固定されている。
ナット保持部52は、円筒状のナット保持円筒部521と、ナット保持円筒部521の軸線方向の他方側の縁部全体から径方向の外側に突出するナット保持フランジ522と、を有している。
ナット保持フランジ522は、円環板状に形成されている。円環板とは、中央に板面を貫通する円形の孔部が形成された円板を示している。
ナット保持フランジ522には、外縁部全体から軸線方向の他方側に突出す筒状の第1支持筒541と、外縁部全体から径方向の外側に突出する円環板状の第1フランジ542と、設けられている。
第1支持筒541および第1フランジ542は、ナット保持フランジ522と同軸に設けられている。
第1フランジ542の軸線方向の他方側には、円環板状の摩擦板543が第1フランジ542と同軸に設けられている。摩擦板543は表面が荒く形成され、当接した部材との間に所定の摩擦が生じるように構成されている。
摩擦板543は、第1フランジ542と軸線回りの相対回転可能に構成されている。第1支持筒541、第1フランジ542および摩擦板543は、ケース8の内部に配置されている。
ケース8は、保持筒5の軸線方向の他方側に保持筒5と同軸に設けられている。ケース8は、円筒状のケース円筒部81と、ケース円筒部81の軸線方向の一方側の端部に設けられた第1キャップ82と、ケース円筒部81の軸線方向の他方側の端部に設けられた第2キャップ83と、を有している。
第1キャップ82および第2キャップ83はケース円筒部81と固定されている。
ケース円筒部81は、内部に回転錘4が収容されている。ケース円筒部81は、内外を連通させる開口部84が形成され、開口部84を開閉可能な蓋部85を有している。蓋部85は、ケース円筒部81に沿ってケース円筒部81の周方向にスライドさせることで開口部84を開閉するように構成されている。
第1キャップ82は、円環板状に形成され、保持筒5の外筒部51の軸線方向の他方側に同軸に固定されている。第1キャップ82の孔部には、保持筒5のナット保持部52の軸線方向の他方側の縁部が配置されている。
第2キャップ83は、円環板状に形成されている。第2キャップ83の孔部には、ボールねじ2およびボールねじガイド86が挿通されている。ボールねじガイド86は、ボールねじ2が挿通される筒状の部材で、挿通されたボールねじ2が軸線方向に変位するようにガイドしている。ボールねじガイド86は、第2キャップ83に固定されている。
第2キャップ83には、孔部の縁部全体から軸線方向一方側(ケース8の内側)に突出する第2支持筒871が設けられている。第2支持筒871は、第2キャップ83と同軸に設けられている。第2支持筒871の軸線方向の一方側の縁部には、第2支持筒871の径方向の外側に突出する円環板状の第2フランジ872が設けられている。第2支持筒871および第2フランジ872は、第2キャップ83と同軸に設けられている。
ケース8は、第1キャップ82が保持筒5の外筒部51に固定されているため、ナット保持部52およびナット3とともに回転しないように構成されている。
ボールねじ2は、外周にネジ溝が形成された棒状の部材で、軸線方向の一方側がケース8に挿入され、軸線方向の他方側が第2取付部7を介して第2部材12と固定されている。ボールねじ2は、第2部材12と相対変位および相対回転しないように第2取付部7を介して第2部材12に固定されている。
ボールねじ2は、ケース8の内部において回転錘4およびナット3に挿通されている。
ボールねじ2は、上述したボールねじガイド86に挿通され、ケース8と軸線方向に相対変位可能に構成されている。ボールねじ2は、ケース8との軸線方向以外の相対変位が拘束されている。
ナット3は、ケース8の内部で回転錘4の内部に配置されている、ナット3は、円筒状に形成され軸線方向の他方側からボールねじ2が挿入されている。ナット3は、内周にボールねじ2のネジ溝を走行可能なボール(不図示)が設けられていて、ボールねじ2と軸線方向に相対変位すると、ボールねじ2と軸線回りに相対回転し、ボールがネジ溝に沿って走行するように構成されている。
ナット3は、軸線方向の一方側がナット保持部52と同軸に固定されている。
ナット3がボールねじ2の周りを回転すると、ナット保持部52もナット3とともに回転する。上述しているようにナット保持部52は、外筒部51と相対回転可能に構成されている。このため、ナット保持部52の回転は、外筒部51を介して第2部材12に伝達されない。
回転錘4は、ケース8内に収容されていて、外周がケース8のケース円筒部81に覆われている。
図2および図3に示すように、回転錘4は、円筒状に形成された錘本体41と、錘本体41の外周に着脱可能な付加錘42と、を有している。
図2に示すように、錘本体41の軸線方向に貫通する孔部には、ナット3およびボールねじ2が同軸に配置されている。錘本体41の孔部には、軸線方向の一方側からは第1支持筒541が挿入され、軸線方向の他方側から第2支持筒871が挿入されている。錘本体41の孔部の内周面と第1支持筒541および第2支持筒871それぞれとの間にはベアリング43,44が設けられている。錘本体41は、第1支持筒541および第2支持筒871と相対回転可能に構成されている。すなわち、錘本体41は、第1支持筒541とナット保持部52を介して連結され、ナット3、および第2支持筒871と連結されたケース8と相対回転可能に構成されている。
錘本体41の軸線方向の一方側の端面41aは、摩擦板543と当接している。
錘本体41の軸線方向の他方側の端面41bと、第2フランジ872との間には、錘本体41と第2フランジ872とを軸線方向の互いに離間させる方向に付勢するばね部45が設けられている。ばね部45は、その付勢力によって、錘本体41を摩擦板543に押し付け、摩擦板543を第1フランジ542に押し付けるように構成されている。
第1部材11と第2部材12とが軸線方向に相対変位し、ナット3がボールねじ2の周りを回転し、ナット3の回転がナット保持部52を介して第1フランジ542に伝達した場合に、摩擦板543と第1フランジ542、および摩擦板543と錘本体41との間で滑りが生じない場合は、ナット3とともに錘本体41が回転する。これに対し、摩擦板543と第1フランジ542および、摩擦板543と錘本体41の少なくとも一方との間で滑りが生じる場合は、錘本体41は回転しない、または、ナット3よりも遅い回転速度で回転する。
摩擦板543と第1フランジ542との摩擦力および、摩擦板543と錘本体41との摩擦力は、それぞれ設定されている。
図3に示すように、付加錘42は、1つの錘本体41に対して複数取り付け可能に構成されている。本実施形態では、付加錘42は、断面形状が扇型の棒状の部材で、長さ寸法が錘本体41の長さ寸法の略1/2の寸法に設定されている。付加錘42は、錘本体41の外周にボルトなどの固定具で固定され、固定具を外すことで錘本体41から取り外せるように構成されている。付加錘42は、錘本体41に固定されると、錘本体41とともに回転する。
付加錘42の断面の扇形の内周面は、錘本体41の外周面と同じ径の円弧面に形成されていて、錘本体41の外周面と面接触するように構成されている。付加錘42は、長さ方向が錘本体41の軸線と平行となる向きで、錘本体41の外周面に着脱可能に構成されている。
例えば、付加錘42はボルトで錘本体41に固定される場合、図4に示すように、錘本体41の外周部には、周方向に間隔をあけて付加錘42を取り付けるためボルトが螺合するタップ孔411(係止部)が複数形成されている。例えば、付加錘42をM10のボルトで錘本体41に固定する場合は、錘本体41には、M10のボルトが螺合するタップ孔411が設けられている。
本実施形態では、錘本体41の軸線回りに45°ずつ間隔をあけてタップ孔411(係止部)が形成されている。付加錘42は、付加錘42の長さ方向に間隔をあけた3か所においてボルトなどの固定具で錘本体41に固定されている。付加錘42は、錘本体41に対して軸線方向に2つ並べて取り付け可能となっている。このため、付加錘42は、1つの錘本体41に対して、軸線方向に2つ並べた状態で、軸線回りに45°ずつ間隔をあけた8か所に取り付け可能となっていて、最大16個取り付けることができる。
付加錘42は、ケース8の蓋部85をあけた状態でケース8の開口部84から錘本体41に着脱可能に構成されている。
続いて、従来の回転慣性質量ダンパーと、本実施形態による回転慣性質量ダンパー1との比較を具体的な数値を用いて説明する。
まず、回転錘4が錘本体41のみで付加錘42が設けられていない従来の回転慣性質量ダンパーについて説明する。
回転錘4(錘本体41のみ)は、外径(D)が532mm、内径(D)が215mm、長さ(L)が614mm、実質量(m)が約900kgとする。また、ボールねじ2のリード(L)は16mmとする。回転錘4の慣性質量は式(1)より、約6110tとなる。ボールねじ2やナット3などの回転錘4以外)の慣性質量は約390tとなる。従来の回転慣性質量ダンパー1は、合計6500tの慣性質量となる。ケース8の外径は、570mmとする。
Figure 2020133786
上記の従来の回転慣性質量ダンパー1を以下のように変更することで本実施形態の回転慣性質量ダンパー1とする。
回転錘4の慣性質量は式(1)より、回転錘4の外径の2乗に比例することから、錘本体41の外周に付加錘42を取り付けることによって効率的に慣性質量を増加させることができる。
そこで、錘本体41の外周に付加錘42を45°間隔で軸線方向に2つずつ計16個設置する。回転錘4の外形D3は632とし、ケース8の外径Dを690mmとする。
図5に示すように、付加錘42は、SS400で形成され、1つあたりの実質量が12Kg、径方向の寸法hが50mm、長さ方向の寸法lが305mm、外径側の幅寸法dが82mm、内径側の幅寸法dが70mmとする。図3に示す1つの付加錘42の中心角θは、15°としている。ケース8に設ける開口部84は、600×250程度とする。
錘本体41に付加錘42を追加することにより、慣性質量は6500tから7800tに増加し、同調周期としては約9.5%伸長可能となる。
付加錘42の取付作業において、付加錘42を設置するたびに元々の回転錘4を回転させる必要がある。その時の必要荷重は式(2)から算出できる。
Figure 2020133786
回転慣性質量ダンパー1の摩擦力Fは20kNであるため、必要なトルクTは50.9kN・mmとなる。付加錘42を押すことによりトルクを発生させるため、回転中心であるねじ軸からの距離は300mmとなる。よって、必要な荷重は、0.17kNとなる。すなわち約17kgの力で回転錘4を回転させることが可能であり、充分人力で作業できる範囲である。
上記は、質量を更に付加することにより周期を伸長させる手法であるが、逆に質量を減少させることで周期を短周期化させることも可能である。
例えば、図6に示すように、取り付け可能な付加錘42のうちのいくつかを錘本体41に付けた状態で設計時の固有周期に同調させておき(図6の中央の回転錘4)、取り付けられた付加錘42を取り外す(図6の左側の回転錘4)ことにより質量を10%減少(周期で5%短周期化)、逆に更に付加錘42を追加して取り付ける(図6の右側の回転錘4)ことにより質量を18%増加(周期を9%伸長化)させることが可能となる。図7に図6に対応する、付加錘を取り外した場合(減少時)と、取り付けた場合(増加時)の質量、質量比、および周期比を示している。
付加錘42の個数や質量、形状により、変化させる慣性質量の幅は変えることが可能である。
次に、上述した本実施形態による回転慣性質量ダンパー1の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本実施形態による回転慣性質量ダンパー1では、建物の竣工後の固有周期が設計時の固有周期と異なる場合に、錘本体41に付加錘42を取り付けたり、錘本体41に取り付けられた付加錘42を取り外したりすることにより、建物の竣工後の固有周期を調整して、設計時の固有周期に容易に同調させることができる。
また、錘本体41は、複数の付加錘42が着脱可能に構成され、錘本体41の外周には、付加錘42を係止可能な係止部(タップ孔411)が周方向に間隔をあけて複数設けられている。このような構成とすることにより、錘本体41に対して複数の付加錘42を着脱することができるため、建物の竣工後の固有周期の調整を精度良く行うことができる。また、錘本体41の外周には、付加錘42を係止可能な係止部が周方向に間隔をあけて複数設けられていることにより、錘本体41に対する付加錘42の位置決めや取り付けを容易に行うことができる。
また、回転錘4が収容されるケース8は、回転錘4をケース8の外部に露出させる開口部84と、開口部84を開閉する蓋部85と、を有している。このような構成とすることにより、回転錘4がケース8に収容されていても、ケース8全体を外さずに蓋部85をあけて開口部84を開口させることで、錘本体41に付加錘42を着脱することができる。
以上、本発明による回転慣性質量ダンパーの実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、錘本体41は、複数の付加錘42が着脱可能に構成され、錘本体41の外周には、付加錘42を係止可能な係止部が周方向に間隔をあけて複数設けられている。これに対し、錘本体41に対して1つの付加錘42のみが取り付け可能に構成されていてもよい。また、付加錘42の質量や形状は上記以外であってもよい。また、錘本体41に対して、異なる形状や質量の付加錘42を着脱可能に取り付けられるように構成されていてもよい。また、付加錘42の錘本体41への取付位置や、取り付け方法は適宜設定されてよい。
また、上記の実施形態では、回転錘4が収容されて回転錘4の外周を覆うケース8を有し、ケース8は、回転錘4をケース8の外部に露出させる開口部84と、開口部84を開閉する蓋部85と、を有している。これに対し、ケース8には開口部84や蓋部85が設けられておらず、ケース8全体を取り外して錘本体41に対して付加錘42を着脱するように構成されていてもよい。
1 回転慣性質量ダンパー
2 ボールねじ
3 ナット
4 回転錘
8 ケース
41 錘本体
42 付加錘
84 開口部
85 蓋部
411 タップ孔(係止部)

Claims (3)

  1. ボールねじと、
    前記ボールねじに螺合するナットと、
    前記ボールねじおよび前記ナットの外周に配置され、前記ナットの回転運動が伝達される回転錘と、を有する回転慣性質量ダンパーにおいて、
    前記回転錘は、前記ボールねじおよび前記ナットを囲繞する円筒状の錘本体と、
    前記錘本体の外周に着脱可能な付加錘と、を有することを特徴とする回転慣性質量ダンパー。
  2. 前記錘本体は、複数の前記付加錘が着脱可能に構成され、
    前記錘本体の外周には、前記付加錘を係止可能な係止部が周方向に間隔をあけて複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転慣性質量ダンパー。
  3. 前記回転錘が収容されて前記回転錘の外周を覆うケースを有し、
    前記ケースは、前記回転錘を前記ケースの外部に露出させる開口部と、前記開口部を開閉する蓋部と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転慣性質量ダンパー。
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