JP2020066043A - 軸肥大加工用金型、軸肥大加工装置、段付き軸の製造方法及び段付き軸 - Google Patents

軸肥大加工用金型、軸肥大加工装置、段付き軸の製造方法及び段付き軸 Download PDF

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義孝 桑原
Yoshitaka Kuwabara
義孝 桑原
森 一樹
Kazuki Mori
一樹 森
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Abstract

【課題】大径部を有する軸材の軸肥大加工に好適に用いられ、耐久性に優れる軸肥大加工用金型及び軸肥大加工装置を提供し、二つの大径部を有する段付き軸の製造方法及び段付き軸を提供する。【解決手段】段付き軸1の製造に用いられる軸肥大加工装置100の軸肥大加工用金型120は、互いに組み合わされることによって、軸材2の外周に嵌合する環状体を形成し、軸材2に対して径方向に着脱可能となるように、環状体の周方向に分割されてなる金型片140〜142を備え、金型片140〜142は、環状体の軸方向の一端側に配置され、軸材2の肥大部6を成形する成形面と、環状体の内径側に配置される内径面と、環状体の周方向に隣り合う他の金型片と突合される一対の突合せ面と、をそれぞれ有し、成形面と、内径面と、突合わせ面とによって形成される各角部は、面取りされている。【選択図】図7

Description

本発明は、軸肥大加工用金型、軸肥大加工装置、段付き軸の製造方法及び段付き軸に関する。
軸材の一部に大径部を形成する加工方法の一つとして軸肥大(登録商標)加工が知られている。軸肥大加工は、典型的には、軸方向の圧縮応力を軸材に作用させた状態で、軸材を曲げて且つ回転させることにより軸材の一部を肥大させ、それにより大径部を形成するものである。
特許文献1に記載されたチャック装置は、軸肥大加工装置において軸材を回転させる一対のスピンドルの少なくとも一方に装着され、軸材を保持するために用いられるものである。この特許文献1に記載された一つのチャック装置は、軸肥大加工装置のスピンドルに固定されるチャック本体と、チャック本体に対して回動可能にチャック本体の穴部に配設された複数の可動スリーブとを備える。複数の可動スリーブは、回動に応じて互いに組み合わされ、また、互いに分離され、組み合わされた状態では、軸材を保持する保持孔をチャック本体の軸心上に形成しており、分離された状態では、チャック本体の軸心から離間している。
特許文献1に記載されたもう一つのチャック装置は、軸肥大加工装置のスピンドルに固定されるチャック本体と、チャック本体の軸心上の空孔部に着脱可能に嵌め込まれる複数のスリーブとを備え、チャック本体の空孔部及び複数のスリーブには、互いに嵌合するテーパ部が設けられている。複数のスリーブは、チャック本体の空孔部に引き込まれることによって互いに組み合わされ、チャック本体から取り外されることによって互いに分離され、組み合わされた状態では、軸材を保持する保持孔をチャック本体の軸心上に形成している。
特許第4594009号公報
特許文献1に記載された一つのチャック装置では、複数の可動スリーブが回動されて互いに分離されることにより、保持孔よりも大きい空間が複数の可動スリーブの内側に形成される。したがって、保持孔よりも大きい大径部を有する軸材もチャック装置によって保持できる。特許文献1に記載されたもう一つのチャック装置でも、複数のスリーブが予め軸材を保持した状態でチャック本体の空孔部に嵌め込まれることにより、保持孔よりも大きい大径部を有する軸材をチャック装置によって保持できる。これらの場合に、軸材に予め形成されている大径部と、軸肥大加工によって軸材に形成される肥大部との二つの大径部を有する段付き軸が得られる。
しかし、肥大部は、軸材の材料が塑性流動することによって形成され、塑性流動する軸材の材料は、肥大部の基部に密接する保持孔の開口部において、複数のスリーブの突合せ面の隙間に進入する。また、保持孔の開口部には比較的大きい荷重が作用し、この荷重が、軸材の回転に伴って繰り返し作用する。このため、複数のスリーブの突合せ面のエッジに、割れ、欠け等の損傷が生じる虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、大径部を有する軸材の軸肥大加工に好適に用いられ、耐久性に優れる軸肥大加工用金型及び軸肥大加工装置を提供し、二つの大径部を有する段付き軸の製造方法及び段付き軸を提供することを目的とする。
本発明の一態様の軸肥大加工用金型は、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に作用させることによって前記軸材を部分的に肥大させる軸肥大加工に用いられる軸肥大加工用金型であって、互いに組み合わされることによって、前記軸材の外周に嵌合する環状体を形成し、前記軸材に対して径方向に着脱可能となるように、前記環状体の周方向に分割されてなる複数の金型片を備え、前記複数の金型片は、前記環状体の軸方向の一端側に配置され、前記軸材の肥大部を成形する成形面と、前記環状体の内径側に配置される内径面と、前記環状体の周方向に隣り合う他の金型片と突合される一対の突合せ面と、をそれぞれ有し、前記成形面と、前記内径面と、前記突合わせ面とによって形成される各角部は、面取りされている。
また、本発明の一態様の軸肥大加工装置は、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に加えることによって前記軸材を部分的に肥大させる軸肥大加工装置であって、前記軸肥大加工装置は、前記軸材の両端部を保持する一対のホルダを備え、前記一対のホルダのうち一方の第1ホルダは、前記軸材の第1端部の外周に嵌合した前記軸肥大加工用金型が装着される金型装着部と、前記軸材の前記第1端部の先端部に当接する押出ロッドと、を有し、前記軸肥大加工用金型と前記押出ロッドとの間に、前記軸肥大加工用金型の内径よりも大径な収容空間が設けられる。
また、本発明の一態様の段付き軸の製造方法は、第1端部に設けられている大径部と、前記大径部から第2端部まで延びている小径の軸部とを有する軸材の前記軸部の外周に一対の軸肥大加工用金型を嵌合させ、前記一対の軸肥大加工用金型の間に配置されている前記軸部の中間部に、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを作用させることにより、前記軸部の前記中間部を前記一対の軸肥大加工用金型の間で肥大させるステップと、前記軸部の前記中間部を肥大させた後、前記軸材を前記一対の軸肥大加工用金型から取り外すステップと、を備え、前記一対の軸肥大加工用金型のうち前記大径部側に配置される一方の軸肥大加工用金型は、前記軸肥大用金型であり、当該軸肥大加工用金型を複数の金型片に分離することによって、前記軸材を当該軸肥大加工用金型から取り外す。
また、本発明の一態様の段付き軸は、軸材の第1端部に設けられている大径部と、前記大径部に対して前記軸材の第2端部側に間隔をあけて設けられている肥大部と、前記大径部と前記肥大部との間に設けられており、前記大径部及び前記肥大部よりも小径な軸部と、を備え、前記肥大部と前記軸部とによって形成される環状の隅部の外周面には、周方向に間隔をあけて複数の突起が形成されており、又は複数の突起除去痕が形成されている。
本発明によれば、大径部を有する軸材の軸肥大加工に好適に用いられ、耐久性に優れる軸肥大加工用金型及び軸肥大加工装置を提供し、二つの大径部を有する段付き軸の製造方法及び段付き軸を提供することができる。
本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の一例の平面図である。 図1の段付き軸のII−II線断面図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の他の例の平面図である。 図3の段付き軸の適用例を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工装置の一例の模式図である。 図5の軸肥大加工装置のホルダの断面図である。 本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工用金型の一例の斜視図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の製造工程を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の製造工程を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の製造工程を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の製造工程を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の製造工程を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の製造工程を示す模式図である。 図8Cの破線枠IXで囲まれた部分を拡大して示す軸肥大加工用金型の斜視図である。 本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工方法の他の例の模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工方法の他の例の模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工方法の他の例の模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工方法の他の例の模式図である。
図1及び図2は、本発明の実施形態を説明するための、段付き軸の一例を示す。
段付き軸1は、軸材の第1端部3に設けられている大径部4と、大径部4に対して軸材の第2端部5側に間隔をあけて設けられている肥大部6と、大径部4と肥大部6との間に設けられている第1軸部7と、肥大部6から第2端部5まで延びている第2軸部8とを備える。軸材は、例えば鋼等の金属材料からなる丸棒が用いられる。
第1軸部7及び第2軸部8の外径は、軸材(素材)の外径と略同一であり、大径部4及び肥大部6の外径よりも小さい。大径部4の外径と、肥大部6の外径とは、略同一でもよいし、一方が他方より大きくてもよい。大径部4は、例えば鍛造加工等によって形成されており、肥大部6は軸肥大加工によって形成されている。肥大部6には、軸肥大加工に起因する金属組織のファイバーフローが形成されており、このファイバーフローは、典型的には、軸心を含む断面において、第1軸部7及び第2軸部8から肥大部6に向けて且つ軸心側から肥大部6の外径側に向けて延びている。
肥大部6と第1軸部7とによって形成される環状の隅部9の外周面には、複数の突起10が周方向に間隔をあけて設けられており、図1及び図2に示す例では、三つの突起10が周方向に等しい間隔をあけて設けられている。突起10は、肥大部6を形成する軸肥大加工に伴って形成されたものであり、肥大部6及び第1軸部7と一体である。突起10は、例えばバリであり、又は肥大部6を補強するリブである。突起10の数及び配置は、軸肥大加工に使用される軸肥大加工用金型に応じて異なるが、周方向に隣り合う二つの突起10と軸心とを結ぶ二つの直線の交角φは180°以下である。なお、突起10がバリである場合に、突起10は切削加工等によって取り除かれてもよく、突起10が取り除かれる場合に、隅部9の外周面には突起除去痕が形成される。
図3は、段付き軸1の変形例を示す。
図3に示す段付き軸11は、段付き軸1の第2軸部8が切除され、第2軸部8が切除されることによって形成された肥大部6の端面6aに、他の軸材12が同軸に接合されたものである。軸材12の接合端部13の外径と、肥大部6の外径とは略同一である。肥大部6は、切除された第2軸部8よりも大径なので、第2軸部8と、この第2軸部8と略同一の外径を有する軸材とを接合するよりも、肥大部6と、肥大部6と略同一の外径を有する軸材12とを接合することにより、接合面積を増加させ、接合強度を高めることができる。肥大部6と軸材12との接合方法は、摩擦圧接、超音波溶接等を例示できる。
軸材12の材料と、段付き軸1に使用されている軸材の材料とは、同じでもよいし、異なってもよい。例えば段付き軸1に使用されている軸材の材料に、機械的強度、硬度、耐食性、耐熱性等に優れる特殊鋼が用いられ、軸材12の材料に普通鋼が用いられてもよい。かかる段付き軸11は、例えば船外機のドライブシャフトDSに好適に用いることができる。図4に示すドライブシャフトDSでは、プロベラシャフトPSに接続される先端部側であって、少なくとも水中に沈む部分が、特殊鋼からなる段付き軸1によって形成されており、段付き軸1の大径部4には、プロベラシャフトに回転を伝達するための、かさ歯車が形成されている。一方、エンジンEに連結される基端部側であって、水面WSより上に配置される部分は、普通鋼からなる軸材12によって形成されている。これにより、ドライブシャフトDSに要求される耐食性を満足し且つドライブシャフトDSの製造コストを下げることができる。また、軸材12は、丸棒でもよいし、中空の円管でもよい。軸材12が円管である場合に、段付き軸11の軽量化を図ることができる。
図5は、本発明の実施形態を説明するための、軸肥大加工装置の一例を示す。
軸肥大加工は、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に作用させることによって軸材を部分的に肥大させるものであり、図5に示す軸肥大加工装置100は、軸材を曲げた状態で軸材を回転させることにより、軸材に繰り返しせん断応力を作用させる。この軸肥大加工装置100によって加工される軸材2は、上述した段付き軸1の製造に用いられる軸材であり、第1端部3に設けられている大径部4と、大径部4から第2端部5まで延びている軸部14とを有する。軸部14の外径は大径部4の外径よりも小さい。
軸肥大加工装置100は、軸材2が配置される基準線C上で互いに離間して配置された一対のホルダ101,102を備える。ホルダ101は、軸材2の第2端部5を保持し、基準線Cに沿って移動可能に基台103に支持されている。ホルダ102は、軸材2の第1端部3を保持し、基準線Cに対して傾斜可能に基台103に支持されている。
軸材2の第2端部5を保持するホルダ101は、軸材2の軸部14の外周に嵌合する環状の軸肥大加工用金型110と、軸肥大加工用金型110が装着されるスピンドル111と、スピンドル111を回転可能に支持するハウジング112と、押出ロッド113とを有する。押出ロッド113は、軸材2の第2端部5の先端部に当接しており、シリンダ等の直動装置114によって駆動されて第2端部5を軸方向に押圧する。ホルダ102もまた、軸肥大加工用金型と、スピンドルと、ハウジングと、押出ロッドと、直動装置とを有する。
そして、軸肥大加工装置100は、ホルダ101を基準線Cに沿って移動させる加圧部104と、ホルダ102を基準線Cに対して傾ける傾動部105と、ホルダ102のスピンドルを回転させる回動部106とを備える。軸材2の両端部3,5が一対のホルダ101,102によって保持されている状態で、ホルダ101が基準線Cに沿ってホルダ102側に移動されることにより、軸材2に圧縮応力が作用する。また、ホルダ102が基準線Cに対して傾けられることにより、一対のホルダ101,102の間に配置される軸部14の中間部が曲げられる。また、ホルダ102のスピンドルが回転されることにより、軸材2が回転される。ホルダ101のスピンドル111は軸材2と一体に回転される。
図6は、軸材2の第1端部3を保持するホルダ102の構成を示す。
軸材2の第1端部3を保持するホルダ102は、軸材2の軸部14の外周に嵌合する環状の軸肥大加工用金型120と、軸肥大加工用金型120が装着されるスピンドル121と、押出ロッド123とを有する。なお、図5では、スピンドル121を回転可能に支持するハウジングと、押出ロッド123を駆動する直動装置とは省略されている。
スピンドル121は、軸肥大加工用金型120が装着される金型装着部125を有し、金型装着部125は、軸材2の第1端部3と、軸肥大加工用金型120とを収容する収容穴126を有する。押出ロッド123は、スピンドル121を軸方向に貫通し、収容穴126の底から収容穴126内部に突出している。収容穴126に収容された軸肥大加工用金型120と押出ロッド123との間には、軸肥大加工用金型120の内径よりも大径な収容空間127が設けられる。この収容空間127には、収容穴126の底に向けて軸肥大加工用金型120から突出している軸材2の大径部4が配置される。
押出ロッド123は、軸材2の第1端部3の先端部、すなわち収容空間127に配置された軸材2の大径部4に当接している。ホルダ101の押出ロッド113(図5参照)とホルダ102の押出ロッド123との間に挟まれた軸材2には、ホルダ101の移動に応じて、軸方向の圧縮応力が作用する。そして、ホルダ101の軸肥大加工用金型110(図5参照)とホルダ102の軸肥大加工用金型120との間に配置されている軸部14の中間部には、ホルダ102の傾き及びスピンドル121の回転に応じて、軸方向と交差する方向のせん断応力が繰り返し作用する。これにより、軸部14の中間部が軸肥大加工用金型110と軸肥大加工用金型120との間で肥大され、肥大部6が形成される。
ホルダ102は、環状のスリーブ130と、環状の座金131と、押えリング132とをさらに有する。スリーブ130は、軸肥大加工用金型120の外周に着脱可能に嵌合し、且つ収容穴126の内周に嵌合している。座金131は、スリーブ130及び軸肥大加工用金型120と収容穴126の底との間に挟まれており、収容空間127の外周を囲んでいる。押えリング132は、座金131との間にスリーブ130のフランジ部133を挟んで、金型装着部125の開口部134に固定されている。
押えリング132と座金131との間に挟まれたスリーブ130は、収容穴126の内周に嵌合した状態で金型装着部125に固定されている。一方、スリーブ130の内周に着脱可能に嵌合する軸肥大加工用金型120は、金型装着部125に対しても着脱可能であり、座金131に当接することによって収容穴126内部における軸方向の位置が決められている。軸材2の大径部4が押出ロッド123によって押圧された際に、軸肥大加工用金型120は、軸材2の第1端部3と一体に収容穴126から押し出される。
好ましくは、図6に示すように、軸肥大加工用金型120と押出ロッド123との間にスペーサ135が設けられ、軸肥大加工用金型120も押出ロッド123によって押圧される。これにより、軸材2と軸肥大加工用金型120との相対移動が抑制され、例えば軸部14の外周面に疵がつくことを防止できる。
また、好ましくは、スリーブ130は、スリーブ130の内周面に突出する一つ以上の凸部136を有し、スリーブ130の内周に着脱可能に嵌合する軸肥大加工用金型120の外周面には、凸部136と周方向に係合する凹部137が設けられる。図6に示す例では、スプリングプランジャ138がスリーブ130に埋設されており、スプリングプランジャ138の先端部が凸部136を構成している。凸部136と凹部137とが係合することによって、軸肥大加工用金型120のスリーブ130に対する回転が阻止され、スピンドル121の回転が、スリーブ130及び軸肥大加工用金型120を介して軸材2に確実に伝達される。なお、凸部136は、スリーブ130に接合されたキーによって構成されてもよく、この場合に、凹部137は、軸肥大加工用金型120の一端から軸方向に延びるキー溝によって構成される。
図7は、軸肥大加工用金型120の構成を示す。
軸肥大加工用金型120は、複数の金型片を備え、図7に示す例では、三つの金型片140〜142を備える。金型片140〜142が互いに組み合わされることによって、軸材2の軸部14の外周に嵌合する環状の軸肥大加工用金型120が形成される。金型片140〜142は、環状の軸肥大加工用金型120の周方向に分割されており、いずれも断面略扇形状を呈し、その中心角度φは180°以下である。金型片140〜142それぞれの中心角度φが180°以下であることにより、金型片140〜142は、軸材2の軸部14に対して径方向に着脱可能となっている。
中心角度φが180°以下である限りにおいて、軸肥大加工用金型120を形成する金型片の数と、金型片それぞれの中心角度φとは、特に限定されない。軸肥大加工用金型120は、例えば中心角度φが180°である二つの金型片によって形成されてもよい。ただし、好ましくは、軸肥大加工用金型120は、中心角度φが180°未満の三つ以上の金型片によって形成される。これにより、多少の成形誤差にかかわらず、各金型片を軸材2の軸部14に対して円滑に着脱できる。さらに好ましくは、軸肥大加工用金型120は、図7に示すように、中心角度φが120°の三つの金型片140〜142によって形成される。これにより、金型片の製作が容易となり且つ金型片を組み合わせることも容易となる。
金型片140は、軸肥大加工用金型120の軸方向の一端側に配置される略扇形状の成形面140aと、軸肥大加工用金型120の内径側に配置される内径面140bと、軸肥大加工用金型120の周方向に隣り合う他の金型片141,142と突合される一対の突合せ面140c,140dとを有する。金型片141及び金型片142もまた、成形面と、内径面と、一対の突合せ面とをそれぞれ有する。金型片140〜142それぞれの成形面は、軸肥大加工用金型120において、軸材2の肥大部6に接し、肥大部6を成形する成形面128(図6参照)を形成する。
図8A〜図8Fは、軸肥大加工装置100を用いた段付き軸1の製造工程を示す。
段付き軸1の製造に用いられる軸材2は、第1端部3に設けられている大径部4と、大径部4から第2端部5まで延びる軸部14とを有する。まず、図8Aに示すように、金型片140〜142が軸材2に対して径方向に取り付けられ、金型片140〜142が組み合わされてなる軸肥大加工用金型120が、軸材2の軸部14の外周に嵌合される。
次に、図8Bに示すように、軸材2の第1端部3と、軸肥大加工用金型120とが、ホルダ102のスピンドル121の収容穴126に収容される。軸材2の大径部4は、ホルダ102の押出ロッド123と軸肥大加工用金型120との間に設けられる収容空間127に配置される。そして、ホルダ101が基準線Cに沿ってホルダ102側に移動され、相対的に、軸材2の軸部14が、第2端部5側からホルダ101の軸肥大加工用金型110に挿入される。軸部14の外周に嵌合している軸肥大加工用金型110と軸肥大加工用金型120との間には間隔Dがあけられる。間隔Dは、軸部14に形成する肥大部6の軸方向長さ及び外径に応じて適宜設定される。
次に、図8Cに示すように、ホルダ101が基準線Cに沿ってホルダ102側に移動され、軸材2に軸方向の圧縮応力が加えられる。また、ホルダ102が基準線Cに対して傾けられることにより、軸肥大加工用金型110と軸肥大加工用金型120との間に配置されている軸部14の中間部が曲げられる。曲げ角度θは、典型的には2°〜4°である。そして、ホルダ102のスピンドル121が回転されることにより、軸材2が回転される。
図8Dに示すように、軸材2の回転に伴い、軸部14の中間部には、曲げ内側における圧縮と曲げ外側における引張りとに基づき、軸方向と交差する方向のせん断応力が繰り返し作用する。軸部14の中間部には軸方向の圧縮応力も作用していることから、軸部14の中間部における曲げ内側の材料が外径側に塑性流動して膨出する。この膨出が全周に亘って成長することにより、肥大部6が形成される。
図8Eに示すように、軸肥大加工用金型110と軸肥大加工用金型120との間隔が所定間隔(肥大部6の所定軸方向長さ)に到達した後、軸材2の圧縮が停止される。そして、基準線Cに対して傾けられたホルダ102が再び基準線C上に配置され、軸部14が曲げ戻される。以上により、段付き軸1が得られる。
この後、図8Fに示すように、段付き軸1の回転が停止され、段付き軸1が軸肥大加工用金型110,120から取り外される。ホルダ101が基準線Cに沿ってホルダ102側とは反対側に移動され、且つ段付き軸1の第2端部5がホルダ101の押出ロッド113によって押圧され、段付き軸1がホルダ101の軸肥大加工用金型110から押し出される。また、段付き軸1の大径部4がホルダ102の押出ロッド123によって押圧され、段付き軸1の第1端部3と、軸肥大加工用金型120とが、ホルダ102のスピンドル121の収容穴126から一体に押し出される。収容穴126から押し出された軸肥大加工用金型120が金型片140〜142に分離されることにより、段付き軸1は金型片140〜142から取り外される。
ここで、図8C〜図8Dに示した、肥大部6を形成するステップにおいて、軸肥大加工用金型120の成形面128側の開口部129は、肥大部6の基部に密接しており、塑性流動する軸材2の材料が、隣り合う金型片140と金型片141との間、金型片141と金型片142との間、及び金型片142と金型片140との間で開口部129に露出している隙間に進入する。そして、これらの隙間に進入した軸材2の材料は、製造された段付き軸1における環状の隅部9の外周面に突起10(図1及び図2参照)を形成する。隙間は、周方向に等しい間隔をあけて開口部129の三箇所に設けられており、突起10もまた、周方向に等しい間隔をあけて環状の隅部9の三箇所に設けられる。
図9は、軸材2の材料が進入する隙間を拡大して示す。
図9は、軸肥大加工用金型120の開口部129において、金型片140と金型片141との間に設けられている隙間143を示している。隙間143は、開口部129に配置される金型片140の角部140eと、金型片141の角部141eとの間に設けられている。角部140eは、金型片140の成形面140aと、内径面140bと、一方の突合せ面140cとによって形成されており、角部141eは、金型片141の成形面141aと、内径面141bと、一方の突合せ面141dとによって形成されており、両角部140e,141eともに面取りされている。
軸材2の材料が隙間143に進入することによって、両角部140e,141eは、軸材2に作用する圧縮応力及び繰り返しせん断応力に応じた荷重を受ける。両角部140e,141eが面取りされていることにより、両角部140e,141eにおける応力集中が緩和されており、割れ、欠け等の損傷が両角部140e,141eに生じることが抑制される。図示は省略するが、開口部129に配置される金型片140〜142の他の角部も同様に面取りされており、割れ、欠け等の損傷が各角部に生じることが抑制される。これにより、軸肥大加工用金型120の耐久性を高め、軸肥大加工用金型120の寿命を延長できる。金型片140〜142の各角部の面取りは、C面取りでもよいが、好ましくはR面取りであり、各角部における応力集中をさらに緩和できる。
なお、上述した軸肥大加工装置100では、金型片140〜142からなる軸肥大加工用金型120が、ホルダ102のスピンドル121に対して軸材2と一体に着脱されるが、特許文献1に記載されたチャック装置のように、金型片140〜142が、ホルダ102のスピンドル121に対して回動可能に、スピンドル121の収容穴126内部に配設されてもよい。この場合に、金型片140〜142は、回動に応じて互いに組み合わされ、また、互いに分離される。軸材2の大径部4は、互いに分離された金型片140〜142の内側を通される。ただし、金型片140〜142の可動域は、収容穴126内部に制限され、金型片140〜142の内側を通される軸材2の大径部4の外径も制限される。この点、金型片140〜142からなる軸肥大加工用金型120が、ホルダ102のスピンドル121に対して軸材2と一体に着脱されることにより、金型片140〜142の可動域の制限がなくなり、より大きな大径部4にも対応可能である。
また、軸肥大加工装置100は、軸材2の第1端部3を保持するホルダ102を基準線Cに対して傾けることによって軸材2の軸部14を曲げ、軸部14を曲げた状態で軸材2を回転させることにより、軸部14に繰り返しせん断応力を作用させるが、他の方法によって軸部14に繰り返しせん断応力を作用させてもよい。
図10に示す例は、曲げ及び回転によって軸材2の軸部14に繰り返しせん断応力を加える点で上述した軸肥大加工方法と共通するが、軸材2の第1端部3を保持するホルダAを基準線Cに対して傾けることに替えて、ホルダAを基準線Cと交差する方向にスライドさせることによって軸部14を曲げる。
また、図11に示す例は、ホルダBによって軸材2の第2端部5を回転不能な拘束状態に保持し、ホルダAによって軸材2の第1端部3を非拘束状態に保持し、ホルダAを基準線Cまわりに旋回させることにより、軸材2の軸部14に繰り返しせん断応力を作用させる。
また、図12に示す例は、ホルダA,Bによって軸材2の両端部3,5を回転不能な拘束状態に保持し、ホルダAを基準線Cまわりに往復回転させることにより、軸材2の軸部14に繰り返しせん断応力を作用させる。
また、図13に示す例は、振動発生器OSCから軸材2に曲げ又は捻り振動を与えることにより、軸材2の軸部14に繰り返しせん断応力を作用させる。
以上、説明したとおり、本明細書に開示された軸肥大加工用金型は、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に作用させることによって前記軸材を部分的に肥大させる軸肥大加工に用いられる軸肥大加工用金型であって、互いに組み合わされることによって、前記軸材の外周に嵌合する環状体を形成し、前記軸材に対して径方向に着脱可能となるように、前記環状体の周方向に分割されてなる複数の金型片を備え、前記複数の金型片は、前記環状体の軸方向の一端側に配置され、前記軸材の肥大部を成形する成形面と、前記環状体の内径側に配置される内径面と、前記環状体の周方向に隣り合う他の金型片と突合される一対の突合せ面と、をそれぞれ有し、前記成形面と、前記内径面と、前記突合わせ面とによって形成される各角部は、面取りされている。
また、本明細書に開示された軸肥大加工用金型は、前記角部が、R面取りされている。
また、本明細書に開示された軸肥大加工用金型は、前記軸材と一体に軸肥大加工装置に着脱される。
また、本明細書に開示された軸肥大加工装置は、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に加えることによって前記軸材を部分的に肥大させる軸肥大加工装置であって、前記軸肥大加工装置は、前記軸材の両端部を保持する一対のホルダを備え、前記一対のホルダのうち一方の第1ホルダは、前記軸材の第1端部の外周に嵌合した請求項1から3のいずれか一項記載の前記軸肥大加工用金型が装着される金型装着部と、前記軸材の前記第1端部の先端部に当接する押出ロッドと、を有し、前記軸肥大加工用金型と前記押出ロッドとの間に、前記軸肥大加工用金型の内径よりも大径な収容空間が設けられる。
また、本明細書に開示された軸肥大加工装置は、前記金型装着部が、前記軸材の前記第1端部と、前記軸肥大加工用金型とを収容する収容穴を有し、前記軸肥大加工用金型は、前記押出ロッドによって、前記軸材と一体に前記収容穴から押し出される。
また、本明細書に開示された軸肥大加工装置は、前記第1ホルダが、前記軸肥大加工用金型の外周に着脱可能に嵌合し、且つ前記収容穴の内周に嵌合する環状のスリーブと、前記収容空間の外周を囲み、前記スリーブ及び前記軸肥大加工用金型と前記収容穴の底との間に挟まれる環状の座金と、前記座金との間に前記スリーブを挟み、前記金型装着部に固定される押さえリングと、を有する。
また、本明細書に開示された軸肥大加工装置は、前記スリーブが、当該スリーブの内周面に突出する一つ以上の凸部を有し、前記軸肥大加工用金型の外周面には、前記凸部と周方向に係合する凹部が設けられている。
また、本明細書に開示された軸肥大加工装置は、前記第1ホルダが、前記軸肥大加工用金型と前記押出ロッドとの間に挟まれるスペーサを有する。
また、本明細書に開示された段付き軸の製造方法は、第1端部に設けられている大径部と、前記大径部から第2端部まで延びている小径の軸部とを有する軸材の前記軸部の外周に一対の軸肥大加工用金型を嵌合させ、前記一対の軸肥大加工用金型の間に配置されている前記軸部の中間部に、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを作用させることにより、前記軸部の前記中間部を前記一対の軸肥大加工用金型の間で肥大させるステップと、前記軸部の前記中間部を肥大させた後、前記軸材を前記一対の軸肥大加工用金型から取り外すステップと、を備え、前記一対の軸肥大加工用金型のうち前記大径部側に配置される一方の軸肥大加工用金型は、前記軸肥大用金型であり、当該軸肥大加工用金型を複数の金型片に分離することによって、前記軸材を当該軸肥大加工用金型から取り外す。
また、本明細書に開示された段付き軸の製造方法は、前記軸部のうち、前記中間部が肥大されてなる肥大部から前記第2端部側に延びている部分を切除するステップと、前記肥大部に、他の軸材を接合するステップと、をさらに備える。
また、本明細書に開示された段付き軸は、軸材の第1端部に設けられている大径部と、前記大径部に対して前記軸材の第2端部側に間隔をあけて設けられている肥大部と、前記大径部と前記肥大部との間に設けられており、前記大径部及び前記肥大部よりも小径な軸部と、を備え、前記肥大部と前記軸部とによって形成される環状の隅部の外周面には、周方向に間隔をあけて複数の突起が形成されており、又は複数の突起除去痕が形成されている。
また、本明細書に開示された段付き軸は、前記肥大部に、他の軸材が接合されている。
1 段付き軸
2 軸材
3 第1端部
4 大径部
5 第2端部
6 肥大部
7 第1軸部
8 第2軸部
9 隅部
10 バリ
11 段付き軸
12 軸材
13 接合端部
14 軸部
100 軸肥大加工装置
101 ホルダ
102 ホルダ
103 基台
104 加圧部
105 傾動部
106 回動部
110 軸肥大加工用金型
111 スピンドル
112 ハウジング
113 押出ロッド
114 直動装置
120 軸肥大加工用金型
121 スピンドル
123 押出ロッド
125 金型装着部
126 収容穴
127 収容空間
128 成形面
129 開口部
130 スリーブ
131 座金
132 押さえリング
133 フランジ部
134 開口部
135 スペーサ
136 凸部
137 凹部
138 スプリングプランジャ
140 金型片
140a 成形面
140b 内径面
140c 突合せ面
140d 突合せ面
140e 角部
141 金型片
142 金型片
143 隙間

Claims (12)

  1. 軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に作用させることによって前記軸材を部分的に肥大させる軸肥大加工に用いられる軸肥大加工用金型であって、
    互いに組み合わされることによって、前記軸材の外周に嵌合する環状体を形成し、前記軸材に対して径方向に着脱可能となるように、前記環状体の周方向に分割されてなる複数の金型片を備え、
    前記複数の金型片は、
    前記環状体の軸方向の一端側に配置され、前記軸材の肥大部を成形する成形面と、
    前記環状体の内径側に配置される内径面と、
    前記環状体の周方向に隣り合う他の金型片と突合される一対の突合せ面と、
    をそれぞれ有し、
    前記成形面と、前記内径面と、前記突合わせ面とによって形成される各角部は、面取りされている軸肥大加工用金型。
  2. 請求項1記載の軸肥大加工用金型であって、
    前記角部は、R面取りされている軸肥大加工用金型。
  3. 請求項1又は2記載の軸肥大加工用金型であって、
    前記軸材と一体に軸肥大加工装置に着脱される軸肥大加工用金型。
  4. 軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを軸材に加えることによって前記軸材を部分的に肥大させる軸肥大加工装置であって、
    前記軸肥大加工装置は、前記軸材の両端部を保持する一対のホルダを備え、
    前記一対のホルダのうち一方の第1ホルダは、
    前記軸材の第1端部の外周に嵌合した請求項1から3のいずれか一項記載の前記軸肥大加工用金型が装着される金型装着部と、
    前記軸材の前記第1端部の先端部に当接する押出ロッドと、
    を有し、
    前記軸肥大加工用金型と前記押出ロッドとの間に、前記軸肥大加工用金型の内径よりも大径な収容空間が設けられる軸肥大加工装置。
  5. 請求項4記載の軸肥大加工装置であって、
    前記金型装着部は、前記軸材の前記第1端部と、前記軸肥大加工用金型とを収容する収容穴を有し、
    前記軸肥大加工用金型は、前記押出ロッドによって、前記軸材と一体に前記収容穴から押し出される軸肥大加工装置。
  6. 請求項5記載の軸肥大加工装置であって、
    前記第1ホルダは、
    前記軸肥大加工用金型の外周に着脱可能に嵌合し、且つ前記収容穴の内周に嵌合する環状のスリーブと、
    前記収容空間の外周を囲み、前記スリーブ及び前記軸肥大加工用金型と前記収容穴の底との間に挟まれる環状の座金と、
    前記座金との間に前記スリーブを挟み、前記金型装着部に固定される押さえリングと、
    を有する軸肥大加工装置。
  7. 請求項6記載の軸肥大加工装置であって、
    前記スリーブは、当該スリーブの内周面に突出する一つ以上の凸部を有し、
    前記軸肥大加工用金型の外周面には、前記凸部と周方向に係合する凹部が設けられている軸肥大加工装置。
  8. 請求項5から7のいずれか一項記載の軸肥大加工装置であって、
    前記第1ホルダは、前記軸肥大加工用金型と前記押出ロッドとの間に挟まれるスペーサを有する軸肥大加工装置。
  9. 第1端部に設けられている大径部と、前記大径部から第2端部まで延びている小径の軸部とを有する軸材の前記軸部の外周に一対の軸肥大加工用金型を嵌合させ、前記一対の軸肥大加工用金型の間に配置されている前記軸部の中間部に、軸方向の圧縮応力と、軸方向と交差する方向の繰り返しせん断応力とを作用させることにより、前記軸部の前記中間部を前記一対の軸肥大加工用金型の間で肥大させるステップと、
    前記軸部の前記中間部を肥大させた後、前記軸材を前記一対の軸肥大加工用金型から取り外すステップと、
    を備え、
    前記一対の軸肥大加工用金型のうち前記大径部側に配置される一方の軸肥大加工用金型は、請求項1から3のいずれか一項記載の前記軸肥大用金型であり、当該軸肥大加工用金型を複数の金型片に分離することによって、前記軸材を当該軸肥大加工用金型から取り外す段付き軸の製造方法。
  10. 請求項9記載の段付き軸の製造方法であって、
    前記軸部のうち、前記中間部が肥大されてなる肥大部から前記第2端部側に延びている部分を切除するステップと、
    前記肥大部に、他の軸材を接合するステップと、
    をさらに備える段付き軸の製造方法。
  11. 軸材の第1端部に設けられている大径部と、
    前記大径部に対して前記軸材の第2端部側に間隔をあけて設けられている肥大部と、
    前記大径部と前記肥大部との間に設けられており、前記大径部及び前記肥大部よりも小径な軸部と、
    を備え、
    前記肥大部と前記軸部とによって形成される環状の隅部の外周面には、周方向に間隔をあけて複数の突起が形成されており、又は複数の突起除去痕が形成されている段付き軸。
  12. 請求項11記載の段付き軸であって、
    前記肥大部に、他の軸材が接合されている段付き軸。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114406161A (zh) * 2021-12-10 2022-04-29 钢铁研究总院 一种轴类锻件的净成型锻模

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