JP2020041547A - シールリング - Google Patents

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Abstract

【課題】矯正後の形状寸法の精度を高めることのできるシールリングを提供する。【解決手段】周方向の1箇所には合口部110が設けられ、合口部110を挟んで両側かつ内周面側には、合口部110と反対側に向かって周方向に伸びる凹部121がシールリング100の両側面にそれぞれ設けられると共に、合口部110を挟んで両側が離れた状態でシールリング100が成形された後に矯正されて形状が整えられるシールリング100において、凹部121が設けられている範囲内で、シールリング100の中心軸線を含む面でシールリング100を切断した断面の面積は、合口部110とは反対側から合口部110に向かうにつれて、連続的または断続的に狭くなっていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、軸とハウジングの軸孔との間の環状隙間を封止する樹脂製のシールリングに関する。
自動車用のAutomatic Transmission(AT)やContinuously Variable Transmission(CVT)においては、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する樹脂製のシールリングが設けられている。このようなシールリングにおいては、軸の外周に設けられた環状溝への装着性を高めるために、周方向の1箇所に合口部が設けられるのが一般的である。合口部の構造としては、様々な構造が知られているが、シール性を高めるために、ステップカットや特殊ステップカットと呼ばれる合口部が採用されることが多い。
このような合口部が採用される場合には、円環状の中間製品を成形した後に、切削加工によって合口部を形成するか、合口部を挟んで両側が離れた状態のシールリングを成形した後に矯正することで最終製品としてのシールリングを得ることができる。後者の手法を採用する場合には、切削加工を省略できる利点がある。図28及び図29を参照して、後者の手法を採用する場合の従来例に係るシールリングについて説明する。
図28は成形後かつ矯正前の様子を示す従来例に係るシールリングの側面図である。図29は従来例に係るシールリングの側面図である。図示のシールリング700は、周方向の1箇所に合口部710が設けられている。また、このシールリング700においては、側面側の摺動抵抗を低減させるために、合口部710を挟んで両側かつ内周面側に、合口部710と反対側に向かって周方向に伸びる凹部720がシールリング700の両側面に設けられている。なお、この凹部720は、合口部710への悪影響を抑制するために、合口部710の部分には設けられていない。
以上のように構成されるシールリング700においては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの樹脂材料により、射出成形によって得ることができる。ただし、合口部710が設けられているため、最終製品形状を射出成形によって形成することはできない。そこで、まず、射出成形によって、合口部710を挟んで両側が離れた状態のシールリング700が成形される(図28参照)。その後、矯正されることにより、形状が整えられることで、最終製品形状のシールリング700が得られる(図29参照)。
しかしながら、上記のように構成されるシールリング700においては、両側面に凹部720が設けられている領域では、いずれの位置においても剛性は一定である。これに対して、合口部710が設けられている部分と凹部720が設けられている部分の間の領域は剛性が高くなる。そのため、合口部710の付近では十分に矯正がなされずに、合口部710を挟んで両側の先端部分711,712が、所望の位置よりも外側に一部飛び出してしまい、段差Sが生じてしまい易い。このような段差Sが生じてしまうと、ハウジングの軸孔内周面との間に隙間が生じてしまい、シール性が低下する原因となってしまう。
特許第5088075号公報
本発明の目的は、矯正後の形状寸法の精度を高めることのできるシールリングを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のシールリングは、
軸の外周に設けられた環状溝に装着され、ハウジングに設けられた軸孔に密着し、かつ前記環状溝の側壁面に摺動自在に接触することで、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する樹脂製のシールリングであって、
周方向の1箇所には合口部が設けられ、該合口部を挟んで両側かつ内周面側には、該合口部と反対側に向かって周方向に伸びる凹部がシールリングの両側面にそれぞれ設けられると共に、前記合口部を挟んで両側が離れた状態でシールリングが成形された後に矯正されて形状が整えられるシールリングにおいて、
前記凹部が設けられている範囲内で、シールリングの中心軸線を含む面でシールリングを切断した断面の面積は、前記合口部とは反対側から前記合口部に向かうにつれて、連続的または断続的に狭くなっていることを特徴とする。
本発明によれば、シールリングの剛性は、合口部側とは反対側に比べて、合口部側に近い方が低くなる。これにより、合口部を挟んで両側が離れた状態でシールリングが成形された後に、シールリングを矯正する場合に、合口部の付近は矯正され易くなる。従って、矯正後のシールリングの形状寸法の精度を高めることが可能となる。
前記中心軸線を含む面でシールリングを切断した場合の凹部の断面積が、前記合口部側からその反対側に向かって連続的または断続的に狭くなっているとよい。
これにより、シールリングの剛性は、合口部側とは反対側から合口部側に向かって低くなる。
前記中心軸線を含む面でシールリングを切断した場合の凹部の断面形状は矩形であってもよいし、三角形であってもよい。
前記凹部の径方向の幅が前記合口部側からその反対側に向かって連続的または断続的に徐々に短くなっているとよい。
また、前記凹部の中心軸線方向の幅が前記合口部側からその反対側に向かって連続的または断続的に徐々に短くなっていてもよい。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、矯正後の形状寸法の精度を高めることができる。
図1は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図である。 図2は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図の一部拡大図である。 図3は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図の一部拡大図である。 図4は本発明の実施例1に係るシールリングを外周面側から見た図の一部拡大図である。 図5は本発明の実施例1に係るシールリングを内周面側から見た図の一部拡大図である。 図6は本発明の実施例1に係るシールリングの模式的断面図である。 図7は本発明の実施例1に係るシールリングの模式的断面図である。 図8は本発明の実施例1に係るシールリングの模式的断面図である。 図9は本発明の実施例1に係るシールリングの模式的断面図である。 図10は本発明の実施例1に係るシールリングの使用時の状態を示す模式的断面図である。 図11は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図である。 図12は本発明の実施例1に係るシールリングにおける矯正工程を説明する図である。 図13は本発明の実施例2に係るシールリングの側面図である。 図14は本発明の実施例2に係るシールリングの模式的断面図である。 図15は本発明の実施例2に係るシールリングの模式的断面図である。 図16は本発明の実施例2に係るシールリングの模式的断面図である。 図17は本発明の実施例2に係るシールリングの模式的断面図である。 図18は本発明の実施例3に係るシールリングの側面図である。 図19は本発明の実施例3に係るシールリングの模式的断面図である。 図20は本発明の実施例3に係るシールリングの模式的断面図である。 図21は本発明の実施例3に係るシールリングの模式的断面図である。 図22は本発明の実施例3に係るシールリングの模式的断面図である。 図23は本発明の実施例4に係るシールリングの側面図である。 図24は本発明の実施例4に係るシールリングの模式的断面図である。 図25は本発明の実施例4に係るシールリングの模式的断面図である。 図26は本発明の実施例4に係るシールリングの模式的断面図である。 図27は本発明の実施例4に係るシールリングの模式的断面図である。 図28は従来例に係るシールリングの側面図である。 図29は従来例に係るシールリングの側面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係るシールリングは、例えば、自動車用のATやCVTなどの変速機において、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する用途に好適に用いることができる。本実施例においては、そのような用途に適用された場合を例にして説明する。また、以下の説明において、「高圧側」とは、シールリングの両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、シールリングの両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
(実施例1)
図1〜図12を参照して、本発明の実施例1に係るシールリングについて説明する。図1は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図であり、最終製品形状を示している。図2は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分の拡大図である。図3は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分を反対側から見た拡大図である。図4は本発明の実施例1に係るシールリングを外周面側から見た図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分を外周面側から見た拡大図である。図5は本発明の実施例1に係るシールリングを内周面側から見た図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分を
内周面側から見た拡大図である。図6〜図9は本発明の実施例1に係るシールリングの模式的断面図である。これらの断面図は、シールリングの中心軸線を含む面でシールリングを切断した断面図である。より具体的には、図6は図1中のAA断面図であり、図7は図1中のBB断面図であり、図8は図1中のCC断面図であり、図9は図1中のDD断面図である。図10は本発明の実施例1に係るシールリングの使用時の状態を示す模式的断面図である。図11は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図であり、成形後かつ矯正前の状態を示している。図12は本発明の実施例1に係るシールリングにおける矯正工程を説明する図である。
<密封構造>
特に、図10を参照して、本発明の実施例に係る樹脂製のシールリングを備える密封構造について説明する。本実施例に係る密封構造は、相対的に回転する軸500及びハウジング600と、軸500とハウジング600(ハウジング600における軸500が挿通される軸孔の内周面)との間の環状隙間を封止するシールリング100とから構成される。本実施例に係るシールリング100は、軸500の外周に設けられた環状溝510に装着され、相対的に回転する軸500とハウジング600との間の環状隙間を封止する。より具体的には、本実施例に係るシールリング100は、軸500の外周に設けられた環状溝510に装着され、ハウジング600に設けられた軸孔に密着し、かつ環状溝510の側壁面に摺動自在に接触することで、相対的に回転する軸500とハウジング600との間の環状隙間を封止する。これにより、シールリング100は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図10中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されており、シールリング100は図中右側の密封対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。なお、自動車のエンジンが停止した状態においては、密封対象領域の流体圧力は低く、無負荷の状態となっており、エンジンをかけると密封対象領域の流体圧力は高くなる。
<シールリング>
図1〜図9を参照して、本実施例に係るシールリング100の構成について説明する。本実施例に係るシールリング100は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの樹脂材料により構成される。また、シールリング100における外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されている。
そして、本実施例に係るシールリング100の周方向の1箇所には合口部110が設けられている。また、シールリング100において、合口部110を挟んで両側かつ内周面側には、合口部110と反対側に向かって周方向に伸びる凹部121,122がシールリング100の両側面にそれぞれ設けられている。本実施例においては、凹部121,122の寸法形状は、同一となるように構成されている。なお、本実施例に係るシールリング100は、断面が矩形の環状部材に対して、これらの合口部110及び121,122が設けられた構成である。
合口部110は、外周面側及び両側壁面側のいずれから見ても階段状の合わせ面が設けられた、いわゆる特殊ステップカットを採用している。これにより、シールリング100においては、合わせ面を介して一方の側の外周側には第1嵌合凸部111X及び第1嵌合凹部112Xが設けられ、他方の側の外周側には第1嵌合凸部111Xが嵌る第2嵌合凹部112Yと第1嵌合凹部112Xに嵌る第2嵌合凸部111Yが設けられている。なお、合わせ面を介して一方の側の内周面側の端面113Xと他方の側の内周側の端面113Yは互いに対向している。特殊ステップカットに関しては公知技術であるので、その詳細な説明は省略するが、熱膨張収縮によりシールリング100の周長が変化しても安定した密封性を維持する特性を有する。なお、本実施例においては、「合わせ面」は、成形により得られる。
凹部121,122の構成について、特に、図6〜図9を参照して説明する。本実施例においては、シールリング100の中心軸線を含む面でシールリング100を切断した場合の凹部121,122の断面形状は矩形である。そして、これらの凹部121,122の径方向の幅は、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなっている。従って、図1中のAA断面部分における凹部121,122の径方向の幅をHAとし、同図中のBB断面部分における凹部121,122の径方向の幅をHBとし、同図中のCC断面部分における凹部121,122の径方向の幅をHCとすると、HA>HB>HCを満たす。なお、本実施例においては、合口部110とは正反対の部分(図1中のDD断面部分に相当)においては、凹部121,122が設けられていない(図9参照)。ただし、凹部121,122が繋がるようにして、当該部分においても凹部が存在するようにしても構わない。
以上のような凹部121,122を採用したことによって、シールリング100の中心軸線を含む面でシールリング100を切断した場合の凹部121,122の断面積は、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に狭くなっている。従って、凹部121,122が設けられている範囲内で、シールリング100の中心軸線を含む面でシールリング100を切断した断面の面積は、合口部110とは反対側から合口部110に向かうにつれて、連続的に狭くなる。
<シールリングの使用時のメカニズム>
特に、図10を参照して、本実施例に係るシールリング100の使用時のメカニズムについて説明する。図10は、エンジンがかかり、シールリング100を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。なお、図10中のシールリング100は図1中のAA断面に相当する。
上記の通り、本実施例に係るシールリング100における外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されている。従って、無負荷状態においては、左右の領域の差圧がなく、かつ、シールリング100の内周面には流体圧力が作用しないため、シールリング100は、環状溝510の側壁面から離れ、かつ、ハウジング600の軸孔の内周面から離れた状態となり得る。
そして、エンジンがかかり、差圧が生じた状態においては、高圧側(H)からの流体圧力によって、シールリング100は、環状溝510における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。また、シールリング100は、ハウジング600における軸孔の内周面に対して接した(摺動した)状態となる。従って、軸500とハウジング600との間の環状隙間が封止された状態となる。
<シールリングの製造工程>
特に、図11及び図12を参照して、本実施例に係るシールリング100の製造工程について説明する。本実施例に係るシールリング100は、まず、射出成形によって、合口部110を挟んで両側が離れた状態のシールリング100が成形される(図11参照)。射出成形(射出成形用金型)によってシールリングを成形する技術については、公知技術であるので、その説明は省略する。その後、成形後のシールリング100を、矯正用ハウジング200に収容させる。なお、矯正用ハウジング200は、その内径がシールリング100の外径と略同一となるように構成された円筒状の部材により構成される。図12においては、説明の便宜上、矯正用ハウジング200については、断面図にて示している。また、シールリング100については簡略的に示している。図示のように、矯正用ハウジング200の中に、複数のシールリング100が積み重なるようにして収容される。この矯正工程によって、シールリング100の形状が整えられ、図1に示すような最終製品形
状のシールリング100が得られる。
<本実施例に係るシールリングの優れた点>
本実施例に係るシールリング100によれば、上記のように構成される凹部121,122を採用したことにより、シールリング100の剛性は、合口部110側とは反対側に比べて、合口部110側に近い方が低くなる。これにより、合口部110を挟んで両側が離れた状態でシールリング100が成形された後に、シールリング100を矯正する場合に、合口部110の付近は矯正され易くなる。従って、矯正後のシールリング100の形状寸法の精度を高めることが可能となる。そして、シールリング100の形状寸法の精度が高められることで、シールリング100によるシール性を高めることが可能となる。また、シールリング100においては、合口部110の付近の剛性が低減されるため、内周面側から流体圧力(油圧)が作用した場合に、ハウジング600の軸孔内周面の形状に沿うように変形され易くなる。この点からもシール性が向上する。
(実施例2)
図13〜図17には、本発明の実施例2が示されている。本実施例においては、凹部の構成が、実施例1の場合とは異なる場合の構成を示す。その他の基本的な構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
図13は本発明の実施例2に係るシールリングの側面図であり、最終製品形状を示している。図14〜図17は本発明の実施例2に係るシールリングの模式的断面図である。これらの断面図は、シールリングの中心軸線を含む面でシールリングを切断した断面図である。より具体的には、図14は図13中のAA断面図であり、図15は図13中のBB断面図であり、図16は図13中のCC断面図であり、図17は図13中のDD断面図である。
本実施例に係るシールリング100Xは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの樹脂材料により構成される。また、シールリング100Xにおける外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されている。
そして、本実施例に係るシールリング100Xの周方向の1箇所には合口部110が設けられている。合口部110の構成については、上記実施例1で説明した通りである。また、シールリング100Xにおいて、合口部110を挟んで両側かつ内周面側には、合口部110と反対側に向かって周方向に伸びる凹部123,124がシールリング100Xの両側面にそれぞれ設けられている。本実施例においては、凹部123,124の寸法形状は、同一となるように構成されている。なお、本実施例に係るシールリング100Xは、断面が矩形の環状部材に対して、これらの合口部110及び123,124が設けられた構成である。
凹部123,124の構成について、特に、図14〜図17を参照して説明する。本実施例においては、シールリング100Xの中心軸線を含む面でシールリング100Xを切断した場合の凹部123,124の断面形状は矩形である。そして、これらの凹部123,124の中心軸線方向(シールリング100Xの中心軸線方向)の幅は、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなっている。従って、図13中のAA断面部分における凹部123,124の中心軸線方向の幅をWAとし、同図中のBB断面部分における凹部123,124の中心軸線方向の幅をWBとし、同図中のCC断面部分における凹部123,124の中心軸線方向の幅をWCとすると、WA>WB>WCを満たす。なお、本実施例においては、合口部110とは正反対の部分(図13中のDD断面部分に相当)においては、凹部123,124が設けられていない(図17参照)。ただし
、凹部123,124が繋がるようにして、当該部分においても凹部が存在するようにしても構わない。
以上のような凹部123,124を採用したことによって、シールリング100Xの中心軸線を含む面でシールリング100Xを切断した場合の凹部123,124の断面積は、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に狭くなっている。従って、凹部123,124が設けられている範囲内で、シールリング100Xの中心軸線を含む面でシールリング100Xを切断した断面の面積は、合口部110とは反対側から合口部110に向かうにつれて、連続的に狭くなる。
シールリング100Xの使用時のメカニズム、及び、シールリング100Xの製造工程については、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明は省略する。以上のように構成されるシールリング100Xにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。
(実施例3)
図18〜図22には、本発明の実施例3が示されている。本実施例においては、凹部の構成が、実施例1の場合とは異なる場合の構成を示す。その他の基本的な構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
図18は本発明の実施例3に係るシールリングの側面図であり、最終製品形状を示している。図19〜図22は本発明の実施例3に係るシールリングの模式的断面図である。これらの断面図は、シールリングの中心軸線を含む面でシールリングを切断した断面図である。より具体的には、図19は図18中のAA断面図であり、図20は図18中のBB断面図であり、図21は図18中のCC断面図であり、図22は図18中のDD断面図である。
本実施例に係るシールリング100Yは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの樹脂材料により構成される。また、シールリング100Yにおける外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されている。
そして、本実施例に係るシールリング100Yの周方向の1箇所には合口部110が設けられている。合口部110の構成については、上記実施例1で説明した通りである。また、シールリング100Yにおいて、合口部110を挟んで両側かつ内周面側には、合口部110と反対側に向かって周方向に伸びる凹部125,126がシールリング100Yの両側面にそれぞれ設けられている。本実施例においては、凹部125,126の寸法形状は、同一となるように構成されている。なお、本実施例に係るシールリング100Yは、断面が矩形の環状部材に対して、これらの合口部110及び125,126が設けられた構成である。
凹部125,126の構成について、特に、図19〜図22を参照して説明する。本実施例においては、シールリング100Yの中心軸線を含む面でシールリング100Yを切断した場合の凹部125,126の断面形状は三角形である。そして、これらの凹部125,126の径方向の幅は、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなっている。従って、図18中のAA断面部分における凹部125,126の径方向の幅をhAとし、同図中のBB断面部分における凹部125,126の径方向の幅をhBとし、同図中のCC断面部分における凹部125,126の径方向の幅をhCとすると、hA>hB>hCを満たす。なお、本実施例においては、合口部110とは正反対の部分(図18中のDD断面部分に相当)においては、凹部125,126が設けられていない(
図22参照)。ただし、凹部125,126が繋がるようにして、当該部分においても凹部が存在するようにしても構わない。
以上のような凹部125,126を採用したことによって、シールリング100Yの中心軸線を含む面でシールリング100Yを切断した場合の凹部125,126の断面積は、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に狭くなっている。従って、凹部125,126が設けられている範囲内で、シールリング100Yの中心軸線を含む面でシールリング100Yを切断した断面の面積は、合口部110とは反対側から合口部110に向かうにつれて、連続的に狭くなる。
シールリング100Yの使用時のメカニズム、及び、シールリング100Yの製造工程については、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明は省略する。以上のように構成されるシールリング100Yにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。
(実施例4)
図23〜図27には、本発明の実施例4が示されている。上記実施例1においては、断面形状が矩形の凹部の径方向の幅が、合口部側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成を示した。これに対して、本実施例においては、断面形状が矩形の凹部の径方向の幅が、合口部側からその反対側に向かって断続的に短くなる場合の構成を示す。その他の基本的な構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
図23は本発明の実施例4に係るシールリングの側面図であり、最終製品形状を示している。図24〜図27は本発明の実施例4に係るシールリングの模式的断面図である。これらの断面図は、シールリングの中心軸線を含む面でシールリングを切断した断面図である。より具体的には、図24は図23中のAA断面図であり、図25は図23中のBB断面図であり、図26は図23中のCC断面図であり、図27は図23中のDD断面図である。
本実施例に係るシールリング100Zは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの樹脂材料により構成される。また、シールリング100Zにおける外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されている。
そして、本実施例に係るシールリング100Zの周方向の1箇所には合口部110が設けられている。合口部110の構成については、上記実施例1で説明した通りである。また、シールリング100Zにおいて、合口部110を挟んで両側かつ内周面側には、合口部110と反対側に向かって周方向に伸びる凹部121a,122aがシールリング100Zの両側面にそれぞれ設けられている。本実施例においては、凹部121a,122aの寸法形状は、同一となるように構成されている。なお、本実施例に係るシールリング100Zは、断面が矩形の環状部材に対して、これらの合口部110及び121a,122aが設けられた構成である。
凹部121a,122aの構成について、特に、図24〜図27を参照して説明する。本実施例においては、シールリング100Zの中心軸線を含む面でシールリング100Zを切断した場合の凹部121a,122aの断面形状は矩形である。そして、これらの凹部121a,122aの径方向の幅は、合口部110側からその反対側に向かって断続的に短くなっている。従って、図23中のAA断面部分における凹部121a,122aの径方向の幅をHAとし、同図中のBB断面部分における凹部121a,122aの径方向の幅をHBとし、同図中のCC断面部分における凹部121a,122aの径方向の幅を
HCとすると、HA>HB>HCを満たす。なお、本実施例においては、合口部110とは正反対の部分(図23中のDD断面部分に相当)の付近においては、凹部121a,122aが設けられていない(図27参照)。ただし、凹部121a,122aが繋がるようにして、当該部分の付近においても凹部が存在するようにしても構わない。
以上のような凹部121a,122aを採用したことによって、シールリング100Zの中心軸線を含む面でシールリング100Zを切断した場合の凹部121a,122aの断面積は、合口部110側からその反対側に向かって断続的に狭くなっている。従って、凹部121a,122aが設けられている範囲内で、シールリング100Zの中心軸線を含む面でシールリング100Zを切断した断面の面積は、合口部110とは反対側から合口部110に向かうにつれて、断続的に狭くなる。
シールリング100Zの使用時のメカニズム、及び、シールリング100Zの製造工程については、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明は省略する。以上のように構成されるシールリング100Zにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例においては、上記実施例1における凹部121,122の構成の変形例として、凹部121a,122aの径方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって断続的に短くなる場合の構成について示した。同様に、実施例2における凹部123,124の構成の変形例として、凹部123,124の中心軸線方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって断続的に短くなる構成を採用することもできる。同様に、実施例3における凹部125,126の構成の変形例として、凹部125,126の径方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって断続的に短くなる構成を採用することもできる。
(その他)
上記実施例1においては、断面形状が矩形の凹部121,122の径方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成を示した。また、上記実施例2においては、断面形状が矩形の凹部123,124の中心軸線方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成を示した。しかしながら、本発明においては、断面形状が矩形の凹部において、径方向の幅、及び中心軸線方向の幅の双方が、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成も含まれる。また、本発明においては、断面形状が矩形の凹部において、径方向の幅、及び中心軸線方向の幅の双方が、合口部110側からその反対側に向かって断続的に短くなる場合の構成も含まれる。
また、上記実施例3においては、断面形状が三角形の凹部125,126の径方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成を示した。しかしながら、本発明においては、断面形状が三角形の凹部において、中心軸線方向の幅が、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成も含まれる。また、本発明においては、断面形状が三角形の凹部において、径方向の幅、及び中心軸線方向の幅の双方が、合口部110側からその反対側に向かって連続的に徐々に短くなる場合の構成も含まれる。また、本発明においては、断面形状が三角形の凹部において、径方向の幅、及び中心軸線方向の幅の双方が、合口部110側からその反対側に向かって断続的に短くなる場合の構成も含まれる。
また、上記実施例1,2においては、断面形状が矩形の凹部の場合を示し、実施例3においては、断面形状が三角形の凹部の場合を示した。しかしながら、本発明においては、凹部の形状は限定されることはない。
更に、上記各実施例においては、合口部110が特殊ステップカットの場合について示した。しかしながら、本発明においては、合口部の構造については、特殊ステップカットに限らず、各種の構造が適用され得る。
100,100X,100Y,100Z シールリング
110 合口部
111X 第1嵌合凸部
111Y 第2嵌合凸部
112X 第1嵌合凹部
112Y 第2嵌合凹部
113X 端面
113Y 端面
121,122,121a,122a,123,124,125,126 凹部
200 矯正用ハウジング
500 軸
510 環状溝
600 ハウジング

Claims (6)

  1. 軸の外周に設けられた環状溝に装着され、ハウジングに設けられた軸孔に密着し、かつ前記環状溝の側壁面に摺動自在に接触することで、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する樹脂製のシールリングであって、
    周方向の1箇所には合口部が設けられ、該合口部を挟んで両側かつ内周面側には、該合口部と反対側に向かって周方向に伸びる凹部がシールリングの両側面にそれぞれ設けられると共に、前記合口部を挟んで両側が離れた状態でシールリングが成形された後に矯正されて形状が整えられるシールリングにおいて、
    前記凹部が設けられている範囲内で、シールリングの中心軸線を含む面でシールリングを切断した断面の面積は、前記合口部とは反対側から前記合口部に向かうにつれて、連続的または断続的に狭くなっていることを特徴とするシールリング。
  2. 前記中心軸線を含む面でシールリングを切断した場合の前記凹部の断面積が、前記合口部側からその反対側に向かって連続的または断続的に狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載のシールリング。
  3. 前記中心軸線を含む面でシールリングを切断した場合の前記凹部の断面形状は矩形であることを特徴とする請求項1または2に記載のシールリング。
  4. 前記中心軸線を含む面でシールリングを切断した場合の前記凹部の断面形状は三角形であることを特徴とする請求項1または2に記載のシールリング。
  5. 前記凹部の径方向の幅が前記合口部側からその反対側に向かって連続的または断続的に徐々に短くなっていることを特徴とする請求項3または4に記載のシールリング。
  6. 前記凹部の中心軸線方向の幅が前記合口部側からその反対側に向かって連続的または断続的に徐々に短くなっていることを特徴とする請求項3または4に記載のシールリング。
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