JP2019220134A - 静電検出装置 - Google Patents

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Hidenori Kitamura
英則 北村
爆 坂口
Baku Sakaguchi
爆 坂口
剛輝 澤田
Goki Sawada
剛輝 澤田
笹之内 清孝
Kiyotaka Sasanouchi
清孝 笹之内
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巧 大林
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Abstract

【課題】操作の検出精度を向上することができる静電検出装置を提供する。【解決手段】静電検出装置100は、操作者によって操作される装置であって、誘電体から構成される基材111と、基材111に対して操作者側に配置される1つ以上の静電センサ電極113と、基材111に対して操作者側と反対側に配置される1つ以上の外乱ノイズ検知電極114とを備え、1つ以上の外乱ノイズ検知電極114は、操作者側から見て、1つ以上の静電センサ電極113に実質的に覆われるように配置されている。【選択図】図4A

Description

本開示は、操作者によって操作される装置であって、例えば車両のステアリングホイールの把持などを操作として検出する静電検出装置に関する。
従来、ステアリングホイール上の手の位置を検出する方法およびそのステアリングホイールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このステアリングホイールには、手の位置を検出する第1センサおよび第2センサが取り付けられている。第1センサは、複数のセグメントに分割され、第2センサも、複数のセグメントに分割されている。つまり、第2センサの複数のセグメントは、ステアリングホイールの内側に、そのステアリングホイールの周方向に沿って取り付けられている。また、第1センサの複数のセグメントは、ステアリングホイールの外側に、そのステアリングホイールの周方向に沿って取り付けられている。
このような第1センサおよび第2センサを有する装置は、手によるステアリングホイールの把持を検出する静電検出装置として利用することができる。
特許第5009473号公報
しかし、上記特許文献1の静電検出装置では、ステアリングホイールが把持されているか否かを正確に検出することが難しいという課題がある。例えば、第1センサおよび第2センサが配置されている場所における例えば温度などの環境が変動することがある。また、第1センサおよび第2センサは電磁ノイズを受けることがある。このような環境の変動に基づくノイズおよび電磁ノイズなどの外乱ノイズによって、操作者による把持などの操作を適切に検出することができない可能性がある。
そこで、本開示は、操作の検出精度の向上を図ることができる静電検出装置を提供する。
本開示の第1の態様に係る静電検出装置は、操作者によって操作される静電検出装置であって、誘電体から構成される基材と、前記基材に対して前記操作者側に配置される1つ以上の静電センサ電極と、前記基材に対して前記操作者側と反対側に配置される1つ以上の外乱ノイズ検知電極とを備え、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記操作者側から見て、前記1つ以上の静電センサ電極に実質的に覆われるように配置されている。
本開示の第2の態様に係る静電検出装置は、それぞれステアリングホイールの表面側に前記ステアリングホイールの周方向に沿って配置される、少なくとも第1の静電センサ電極および第2の静電センサ電極を含む複数の静電センサ電極と、前記複数の静電センサ電極のそれぞれに電気的に接続される引出線と、前記ステアリングホイールのリムにおける断面の径方向に前記第2の静電センサ電極と対向するように、前記リムの断面の中心側に配置されるシールド電極とを備え、前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線の少なくとも一部は、当該引出線の少なくとも一部と前記第2の静電センサ電極との間に前記シールド電極が位置するように、前記シールド電極よりも前記リムの断面の中心側に配置される。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、または集積回路の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の静電検出装置は、操作の検出精度を向上することができる。
図1は、実施の形態1における静電検出装置が配置された車両の車室の一例を示す図である。 図2は、実施の形態1におけるセンサ部のリムへの巻き付け方の一例を示す図である。 図3は、実施の形態1におけるセンサ部が取り付けられたリムの断面の一例を示す図である。 図4Aは、実施の形態1における4つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成の一例を示す図である。 図4Bは、実施の形態1における4つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成の他の例を示す図である。 図4Cは、実施の形態1における4つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成のさらに他の例を示す図である。 図4Dは、実施の形態1における4つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成のさらに他の例を示す図である。 図4Eは、実施の形態1における2つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成の一例を示す図である。 図4Fは、実施の形態1における2つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成の他の例を示す図である。 図4Gは、実施の形態1における2つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成のさらに他の例を示す図である。 図4Hは、実施の形態1における1つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成の一例を示す図である。 図4Iは、実施の形態1における1つの静電センサ電極を有するセンサ部の具体的な構成の他の例を示す図である。 図4Jは、実施の形態1における波線状の外乱ノイズ検知電極を有するセンサ部の具体的な構成の一例を示す図である。 図5は、実施の形態1における静電検出装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 図6は、実施の形態1における静電検出装置による判定処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態1における静電検出装置による判定処理の他の例を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態1における静電検出装置による判定処理のさらに他の例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2におけるグリップセンサが配置された車両の車室の一例を示す図である。 図10は、実施の形態2におけるセンサ群のリムへの巻き付け方の一例を示す図である。 図11は、実施の形態2におけるセンサ部の構成を示す図である。 図12は、実施の形態2におけるグリップセンサの構成を示す図である。 図13は、実施の形態2におけるステアリングホイールの部分断面図である。 図14は、実施の形態2の変形例1に係るグリップセンサの構成を示す図である。 図15は、実施の形態2の変形例2に係るグリップセンサの構成を示す図である。 図16は、実施の形態2の変形例3に係る、センサ群が取り付けられたリムの断面の一例を示す図である。 図17は、実施の形態2の変形例4に係るグリップセンサの構成を示す図である。 図18は、実施の形態2の変形例4に係る他のグリップセンサの構成を示す図である。 図19は、実施の形態2の変形例4に係る他のグリップセンサの構成を示す図である。
本開示の一態様に係る静電検出装置は、操作者によって操作される静電検出装置であって、誘電体から構成される基材と、前記基材に対して前記操作者側に配置される1つ以上の静電センサ電極と、前記基材に対して前記操作者側と反対側に配置される1つ以上の外乱ノイズ検知電極とを備え、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記操作者側から見て、前記1つ以上の静電センサ電極に実質的に覆われるように配置されている。例えば、前記基材と、前記1つ以上の静電センサ電極と、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極とは、ステアリングホイールに内蔵されていてもよい。
これにより、外乱ノイズ検知電極の信号を用いれば、静電センサ電極の信号から外乱ノイズを除くことができ、操作者による操作の検出精度を向上することができる。つまり、外乱ノイズ検知電極は、操作者側から見て、静電センサ電極に実質的に覆われている。したがって、操作者による操作が、外乱ノイズ検知電極に対して大きく影響してしまうことを抑制することができる。これにより、操作者による操作が外乱ノイズとして外乱ノイズ検知電極によって検出されてしまうことを抑え、純粋な外乱ノイズのみを検出することができる可能性を高めることができる。その結果、操作者による操作の検出精度を向上することができる。例えば、ステアリングホイールに静電検出装置が内蔵されている場合には、操作者による操作として、ステアリングホイールの把持を高精度に検出することができる。
また、前記静電検出装置は、さらに、前記1つ以上の静電センサ電極および前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれに電気的に接続される制御部を備え、前記制御部は、前記1つ以上の静電センサ電極から出力される第1信号を、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極から出力される第2信号に応じて補正し、補正された前記第1信号に基づいて、前記操作者による操作を判定してもよい。
これにより、静電センサ電極の第1信号は、外乱ノイズ検知電極の第2信号に応じて補正されるため、その第1信号から外乱ノイズを適切に除くことができる。その結果、操作者による操作の判定、すなわち操作の検出を、より高精度に行うことができる。例えば、操作者がステアリングホイールを把持しているか否かを高精度に検出することができる。
また、前記制御部は、前記第2信号によって示される値が閾値を超える場合には、前記操作者による操作の判定を停止してもよい。
これにより、第2信号によって示される値が大きすぎる場合には、静電検出装置またはその周囲に異常が発生している可能性が高い。このような場合に、つまり、異常が発生しているような場合に、操作の判定が停止されることによって、誤った判定を行ってしまうことを抑えることができる。
また、前記静電検出装置は、さらに、前記基材に対して前記操作者と反対側に配置されるヒータエレメントを備え、前記ヒータエレメントは、当該ヒータエレメントに電流が流されることによって、発熱し、前記基材を温めてもよい。
これにより、ヒータエレメントが例えばステアリングホイールのリムに取り付けられる場合には、基材を介してそのリムを温めることができる。その結果、そのステアリングホイールが装備された車両の運転者は、車内が寒くても、そのリムを快適に把持することができる。
また、前記1つ以上の静電センサ電極のそれぞれは、層状に形成されていてもよい。ここで、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、線状に形成されていてもよい。
これにより、静電センサ電極の面積を広げることができ、その結果、静電センサ電極と操作者との間の静電容量を大きくすることができる。したがって、静電センサ電極における操作の検出の感度を向上することができる。逆に、外乱ノイズ検知電極は線状に形成されているため、外乱ノイズ検知電極に対する操作の影響を抑制し、外乱ノイズ検知電極から外乱ノイズを適切に検出することができる。その結果、操作者による操作の検出精度をさらに向上することができる。
また、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記ヒータエレメントを囲うように配置されていてもよい。
これにより、外乱ノイズ検知電極は、ヒータエレメントから受ける影響を抑えることができ、外乱ノイズを適切に検出することができる。
また、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記ヒータエレメントと同層に配置されていてもよい。さらに、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、前記ヒータエレメントの少なくとも一部に対して略平行に配置されていてもよい。
これにより、外乱ノイズ検知電極とヒータエレメントとを密に配置することができ、静電検出装置をコンパクトにすることができる。
また、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、前記ヒータエレメントに囲まれるように配置されていてもよい。
これにより、外乱ノイズ検知電極をヒータエレメントの内側に内包するように配置することができ、静電検出装置をコンパクトにすることができる。
また、前記制御部は、前記1つ以上の静電センサ電極と、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極とのうちの何れか1つの電極から出力される信号を取得するときには、前記電極以外の他の電極を接地してもよい。
これにより、1つ以上の静電センサ電極および1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれから、他の電極からの電気または電磁的な影響を抑えた信号を取得することができる。その結果、操作者による操作の検出精度をさらに向上することができる。
また、前記1つ以上の静電センサ電極の数と、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極の数とは、同じであってもよい。
これにより、1つ以上の静電センサ電極のそれぞれに、専用の外乱ノイズ検知電極を対応付けることができる。その結果、1つ以上の静電センサ電極のそれぞれの信号から、その信号に対して適切な外乱ノイズを除くことができる。
また、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、直線状に形成されていてもよい。
これにより、基材に対して外乱ノイズ検知電極が配置されるスペースを抑えることができ、広い空きスペースにヒータエレメントなどの他の部材を有効に配置することができる。
ここで、本発明者は、さらに、「背景技術」の欄において記載した上記特許文献1の静電検出装置に関し、以下の問題が生じることを見出した。
上記特許文献1の静電検出装置では、1つの静電容量検出電極が、ステアリングホイールのリムのコアであるステアリングコアを全面的に覆うように配置されている。なお、静電容量検出電極は、上述の第1センサおよび第2センサからなる。したがって、この静電容量センサでは、ステアリングホイールのリムに手が触れたか否かを検出することができても、その手が触れた位置を検出することはできない。
そこで、その位置を検出するために、複数の静電容量検出電極をステアリングホイールの周方向に沿って配置することが考えられる。これにより、複数の静電容量検出電極のうちの何れかの電極における静電容量が大きく変化すれば、ステアリングホイールにおけるその電極が配置されている部位に乗員の手が触れたことを検出することができる。
しかし、複数の静電容量検出電極をステアリングホイールに単純に配置するだけでは、ステアリグホイールに手が触れた接触位置の十分な検出精度を得ることが難しい場合がある。
具体的には、複数の静電容量検出電極のそれぞれには、その電極における静電容量に応じた信号を伝達するための導電性の引出線が接続されている。ここで、例えば、複数の静電容量検出電極のうちの第1の静電容量検出電極の引出線が、第2の静電容量検出電極の近くに配置されることがある。このような場合、ステアリングホイールの第2の静電容量検出電極が配置されている部位に乗員の手が触れると、第2の静電容量検出電極における静電容量が大きく変化するだけでなく、第1の静電容量検出電極の引出線における静電容量も変化する。その結果、ステアリングホイールにおける第2の静電容量検出電極が配置されている部位だけでなく、第1の静電容量検出電極が配置されている部位にも、乗員の手が触れたと検出してしまう虞がある。
このような課題を解決するために、本開示の第2の態様に係る静電検出装置は、それぞれステアリングホイールの表面側に前記ステアリングホイールの周方向に沿って配置される、少なくとも第1の静電センサ電極および第2の静電センサ電極を含む複数の静電センサ電極と、前記複数の静電センサ電極のそれぞれに電気的に接続される引出線と、前記ステアリングホイールのリムにおける断面の径方向に前記第2の静電センサ電極と対向するように、前記リムの断面の中心側に配置されるシールド電極とを備え、前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線の少なくとも一部は、当該引出線の少なくとも一部と前記第2の静電センサ電極との間に前記シールド電極が位置するように、前記シールド電極よりも前記リムの断面の中心側に配置される。なお、以下の説明において、ステアリングホイールの内側とは、ステアリングホイールの内部側である。例えば、その内側は、ステアリングホイールのリムの周方向に垂直な断面における中心側であって、その中心に芯金がある場合には、芯金側である。また、ステアリングホイールの厚み方向とは、ステアリングホイールのリムにおける断面の径方向である。
これにより、第1の静電センサ電極に接続される引出線の少なくとも一部は、ステアリングホイールの表面からその厚み方向に遠く、シールド電極の裏側に配置される。したがって、ステアリングホイールの第2の静電センサ電極が配置されている部位に車両の乗員が手を触れた場合でも、第1の静電センサ電極の引出線の少なくとも一部は、その手から遠く、かつ、その引出線の少なくとも一部と手との間にはシールド電極が存在する。その結果、その手の接触による第1の静電センサ電極の引出線における静電容量の変化を抑えることができる。つまり、ステアリングホイールの第1の静電センサ電極が配置されている部位に手が触れたと誤って検出することを抑えることができる。これにより、引出線の静電容量の変化を抑えることができ、ステアリングホイールの接触位置を高い精度で検出することができる。
また、本開示の第1の態様に係る静電検出装置が、上述の第2の態様に係る静電検出装置の構成を備えていてもよい。
つまり、前記1つ以上の静電センサ電極は、それぞれステアリングホイールの表面側に前記ステアリングホイールの周方向に沿って配置される、少なくとも第1の静電センサ電極および第2の静電センサ電極を含む複数の静電センサ電極からなり、前記静電検出装置は、さらに、前記複数の静電センサ電極のそれぞれに電気的に接続される引出線と、前記ステアリングホイールのリムにおける断面の径方向に前記第2の静電センサ電極と対向するように、前記リムの断面の中心側に配置されるシールド電極とを備え、前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線の少なくとも一部は、当該引出線の少なくとも一部と前記第2の静電センサ電極との間に前記シールド電極が位置するように、前記シールド電極よりも前記リムの断面の中心側に配置される。
これにより、上述の第1の態様に係る構成による効果と、第2の態様に係る構成による効果とを奏することができる。
また、前記第1の静電センサ電極は、中立状態にある前記ステアリングホイールの上部に配置されてもよい。
例えば、ステアリングホイールはリムとスポークとを有する。スポークには、複数の静電センサ電極の静電容量の変化に応じてステアリングホイールへの手の接触を検出するための回路が埋設されている。ここで、リムの右側部および左側部のそれぞれにはスポークが接続されていても、リムの上部には、スポークが接続されていない場合がある。このような場合、そのリムの上部に第1の静電センサ電極が配置されると、その第1の静電センサ電極の引出線を、第2の静電センサ電極が配置されているリムの右側部または左側部を介して、スポークの内部にある上述の回路まで導く必要がある。ここで、単純に、第1の静電センサ電極の引出線を第2の静電センサ電極の近くに配置すると、ステアリングホイールの接触位置の検出精度が低下してしまう。
しかし、本開示における静電検出装置では、上述のように、第1の静電センサ電極の引出線の少なくとも一部はシールド電極の裏に配置される。つまり、リムの上部にスポークが接続されていないために、リムの上部にある第1の静電センサ電極の引出線を、第2の静電センサ電極が配置されているリムの右側部または左側部を介して、スポークの内部に導く場合でも、第1の静電センサ電極の引出線の静電容量の変化を抑えることができる。したがって、リムの上部にスポークが接続されていないステアリングホイールに対する手の接触位置を高い精度で検出することができる。
また、前記複数の静電センサ電極には、さらに、第3の静電センサ電極が含まれ、前記第2の静電センサ電極は、中立状態にある前記ステアリングホイールの左側部および右側部のうちの一方に配置され、前記第3の静電センサ電極は、前記左側部および右側部のうちの他方に配置され、前記リムにおける断面の径方向において、前記第2の静電センサ電極に接続される前記引出線、および前記第3の静電センサ電極に接続される前記引出線のそれぞれと、前記複数の静電センサ電極のそれぞれとの間には、前記シールド電極は配置されていなくてもよい。また、前記第2の静電センサ電極に接続される前記引出線、および前記第3の静電センサ電極に接続される前記引出線のそれぞれの少なくとも一部は、中立状態にある前記ステアリングホイールにおけるスポークの下部に配置されてもよい。
これにより、ステアリングホイールの右側部および左側部、すなわちリムの右側部および左側部に、第2の静電センサ電極および第3の静電センサ電極が配置される場合には、それらの電極の引出線は、直接的にスポークの下部からそのスポークの内部に導かれる。つまり、それらの電極の引出線の一部をシールド電極の裏に配置する必要がなく、静電検出装置のステアリングホイールへの取り付けを容易にすることができる。
また、前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線は、前記第1の静電センサ電極に一体に形成されていてもよい。
これにより、静電検出装置の構成を簡単にすることができる。
また、前記静電検出装置は、さらに、複数の基材を備え、前記複数の静電センサ電極は、前記複数の基材の表面にそれぞれ形成されていてもよい。例えば、前記複数の静電センサ電極のそれぞれは、布に対してメッキを施すことによって構成されている導電布であってもよい。または、前記複数の静電センサ電極のそれぞれは、金属線として構成されていてもよい。
これにより、複数の静電センサ電極をステアリングホイールに取り付ける場合には、それぞれ静電センサ電極が予め形成されている複数の基材を、ステアリングホイールに取り付けることができる。これにより、静電センサ電極の機械的な強度が弱くても、その静電センサ電極に負荷をかけることなく、静電センサ電極をステアリングホイールに容易に取り付けることができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態において、略T字などの表現を用いている。例えば、略同じは、完全に同じであることを意味するだけでなく、実質的に同じである、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略同じは、本開示による効果を奏し得る範囲において同じという意味である。他の「略」を用いた表現についても同様である。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における静電検出装置が配置された車両の車室の一例を示す図である。
車両1は、ステアリングホイール200、スピーカ301、および液晶ディスプレイ等の表示装置302を備えている。スピーカ301および表示装置302は例えば注意喚起装置として構成される。
ステアリングホイール200は、車両1を操舵するためのものである。ステアリングホイール200は、リング形状を有するリム210と、リム210の内周面に一体的に形成された略T字状のスポーク202と、スポーク202の中央部に配置されたホーンスイッチ(図示せず)を覆うホーンスイッチカバー203とを有している。
静電検出装置100は、手によるステアリングホイール200の把持を検出する装置であって、図1に示すように、車両1のステアリングホイール200に備えられている。具体的には、静電検出装置100は、ステアリングホイール200のリム210に埋設されるセンサ部110と、センサ部110からの信号に基づいて把持を検出する制御回路部120と、センサ部110を制御回路部120に電気的に接続するハーネス130とを備えている。制御回路部120は、例えばスポーク202に埋設されている。このような静電検出装置100は、例えば車両1の運転者である操作者によって操作され、ステアリングホイール200のリム210の把持をその操作として検出する。
具体的には、センサ部110は、少なくとも1つの電極を有する。この電極では、車両1の運転者がステアリングホイール200のリム210を把持しているか否かに応じて静電容量が変化する。制御回路部120は、その電極の静電容量に応じた値を計測し、その値に基づいて、運転者の手によるリム210の把持を検出する。そして、制御回路部120は、車両1が運転されているにもかかわらず、把持を検出していない場合には、運転者への注意喚起を注意喚起装置に実行させる。例えば、注意喚起装置のスピーカ301は、警告音または音声によって、運転者に注意を喚起する。表示装置302は、運転者にステアリングホイール200をしっかり握るように促す注意喚起のメッセージを表示する。これにより、交通事故を減少させることができる。
図2は、本実施の形態におけるセンサ部110のリム210への巻き付け方の一例を示す図である。
センサ部110は、例えば、全体的にシート状の構造体であって、長尺に形成されている。
なお、本実施の形態では、そのセンサ部110の長手方向をY軸方向と称し、センサ部110に平行な面においてY軸方向と垂直な方向をX軸方向と称す。また、Y軸方向における、センサ部110の一端側(図2の左端側)を負側と称し、他端側(図2の右端側)を正側と称す。同様に、X軸方向における、センサ部110の一端側(図2の下端側)を負側と称し、他端側(図2の上端側)を正側と称す。さらに、センサ部110の面に対して垂直な方向をZ軸方向と称す。また、Z軸方向における一方(図2の紙面奥側)を負側と称し、Z軸方向における他方(図2の紙面手前側)を正側と称す。
センサ部110は、ステアリングホイール200のリム210に取り付けられる。このとき、そのセンサ部110によって輪が形成されるように、センサ部110がリム210に巻き付けられる。そして、センサ部110の両端EaおよびEbは互いに略対向するように配置される。
図3は、センサ部110が取り付けられたリム210の断面の一例を示す図である。
リム210は、金属製の円環状の芯である芯金201bと、その芯金201bを覆うウレタン樹脂などからなる樹脂層201aとを有する。
センサ部110は、基材111と、電極層11Lと、配線層12Lとを備えている。
基材111は、誘電体から構成される。具体的には、基材111は、弾性、柔軟性および延性を有する誘電体の材質によって長尺のシート状に形成されている。例えば、基材111は、ポリエチレン(PE)などの合成樹脂によって構成されている。
電極層11Lは、後述の1つ以上の静電センサ電極を含む層であって、基材111の一面、例えば表面に形成されている。配線層12Lは、後述の1つ以上の外乱ノイズ検知電極を含む層であって、基材111の上記一面と反対側の面、例えば背面に形成されている。つまり、基材111の表面には、1つ以上の静電センサ電極を有する電極層11Lが形成され、基材111の背面には、1つ以上の外乱ノイズ検知電極を有する配線層12Lが形成されている。
このようなセンサ部110は、配線層12Lが樹脂層201aに向くように、その樹脂層201aに巻き付けられる。その結果、センサ部110の各構成要素は、樹脂層201a側から外側に向かって、配線層12L、基材111、電極層11Lの順に配列される。
したがって、電極層11Lに含まれる1つ以上の静電センサ電極は、基材111に対して例えば運転者などの操作者側(すなわち外側)に配置される。そして、配線層12Lに含まれる少なくとも1つの外乱ノイズ検知電極は、基材111に対して操作者側と反対側(すなわち内側)に配置される。
また、リム210に巻き付けられたセンサ部110における電極層11L側の面は、革、木材、または樹脂等からなる表層201cによって覆われる。これにより、基材111と、1つ以上の静電センサ電極113と、1つ以上の外乱ノイズ検知電極114とは、ステアリングホイール200に内蔵される。
リム210に配置される電極層11Lの1つ以上の静電センサ電極は、芯金201bとの間に静電容量を形成する。ここで、リム210において静電センサ電極が配置されている部位が、運転者の手によって把持されると、その静電センサ電極とその手との間にも静電容量が形成される。したがって、制御回路部120は、その静電容量に応じて静電センサ電極から出力される信号から、手によるリム210の把持を検出することができる。
また、本実施の形態では、制御回路部120は、配線層12Lに含まれる1つ以上の外乱ノイズ検知電極から出力される信号に応じて、1つ以上の静電センサ電極から出力される信号を補正する。これにより、手によるリム210の把持の検出精度を向上することができる。
図4A〜図4Jは、センサ部110の具体的な構成を示す図である。なお、図4A〜図4Jにおける(a)は、センサ部110における基材111および静電センサ電極のそれぞれの輪郭と、外乱ノイズ検知電極およびヒータエレメントとの位置関係を示す透過図である。また、図4A〜図4Jにおける(b)は、センサ部110における静電センサ電極を示し、(c)は、センサ部110における基材111を示す。さらに、図4A〜図4Jにおける(d)は、センサ部110における外乱ノイズ検知電極およびヒータエレメントを示す。したがって、図4A〜図4Jにおける(b)、(c)、および(d)を、この順に積層したものを上面視した透過図が、図4A〜図4Jにおける(a)である。
センサ部110は、図4Aの(b)に示すように、4つの静電センサ電極113を備えていてもよい。これらの4つの静電センサ電極113は、上述の電極層11Lに含まれる。つまり、図4Aの(c)に示す基材111の表面に、図4の(b)に示す4つの静電センサ電極113が形成されている。また、センサ部110がステアリングホイール200のリム210に巻き付けられたときには、これらの4つの静電センサ電極113のうちの2つは、リム210の正面左側および右側に配置され、残りの2つは、リム210の背面左側および右側に配置される。
また、センサ部110は、図4Aの(d)に示すように、2つの外乱ノイズ検知電極114と、2つのヒータエレメント115とを備えていてもよい。
2つのヒータエレメント115のそれぞれは、例えば、樹脂被覆された金属製の配線であって、ジグザグ形状のパターンが形成されるように、図4Aの(c)に示す基材111の裏面に縫い付けられている。つまり、2つのヒータエレメント115のそれぞれは、基材111に対して操作者と反対側に配置される。これらのヒータエレメント115の両端115aおよび115bは、ハーネス130を介して制御回路部120に電気的に接続される。制御回路部120によってヒータエレメント115に電流が流れると、ヒータエレメント115は発熱する。この発熱によって、ヒータエレメント115は、基材111を温める。その結果、ステアリングホイール200のリム210を温めることができる。したがって、車両1の運転者は、車内が寒くても、そのリム210を快適に把持することができる。
2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、例えば、樹脂被覆された金属製の略C字状の配線であって、X軸と平行な中心軸に対して略線対称に配置されている。これらの外乱ノイズ検知電極114も、ヒータエレメント115と同様に、基材111の裏面に縫い付けられている。また、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、ヒータエレメント115を囲うように配置されている。さらに、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれの一端114aは、ハーネス130を介して制御回路部120に電気的に接続され、他端114bは、互いに離間し、かつ対向するように配置される。センサ部110がステアリングホイール200のリム210に巻き付けられたときには、これらの2つの外乱ノイズ検知電極114は、例えば、操作者によって触れられにくい場所、つまり、リム210の背面側および上端側に配置される。
ここで、本実施の形態では、2つの外乱ノイズ検知電極114は、図4Aの(a)に示すように、操作者側から見て、つまり、Z軸方向正側から見て、4つの静電センサ電極113に実質的に覆われるように配置されている。
したがって、2つの外乱ノイズ検知電極114の信号を用いれば、4つの静電センサ電極113の信号から外乱ノイズを除くことができ、操作者による操作の検出精度を向上することができる。つまり、2つの外乱ノイズ検知電極114は、操作者側から見て、4つの静電センサ電極113に実質的に覆われている。したがって、操作者による操作が、各外乱ノイズ検知電極114に対して大きく影響してしまうことを抑制することができる。これにより、操作者による操作が外乱ノイズとして各外乱ノイズ検知電極114によって検出されてしまうことを抑え、純粋な外乱ノイズのみを検出することができる可能性を高めることができる。例えば、操作者である運転者によるステアリングホイール200のタッチまたは把持などの操作によって、各外乱ノイズ検知電極114からの信号が変動してしまうことを抑えることができる。逆に、温度ドリフトなどの外乱ノイズのみによって、各外乱ノイズ検知電極114からの信号を変動させることができる。その結果、操作者による操作の検出精度を向上することができる。したがって、操作者による操作として、ステアリングホイール200の把持を高精度に検出することができる。
なお、2つの外乱ノイズ検知電極114が、4つの静電センサ電極113に実質的に覆われるという意味は、2つの外乱ノイズ検知電極114が、4つの静電センサ電極113に完全に覆われていることを含む。また、その意味は、図4Aの(a)に示すように、2つの外乱ノイズ検知電極114の例えば80%以上100%未満が4つの静電センサ電極113に覆われていることも含む。つまり、本実施の形態における静電検出装置100では、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれの範囲として、本開示による効果を奏し得るだけの範囲が、4つの静電センサ電極113に覆われていればよい。
また、図4Aに示す例では、上述のように、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、ヒータエレメント115を囲うように配置されている。したがって、各外乱ノイズ検知電極114は、ヒータエレメント115から受ける影響を抑えることができ、外乱ノイズを適切に検出することができる。
また、図4Aに示す例では、4つの静電センサ電極113のそれぞれは、層状に形成され、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、線状に形成されている。したがって、各静電センサ電極113の面積を広げることができ、その結果、各静電センサ電極113と操作者(すなわち運転者)との間の静電容量を大きくすることができる。したがって、各静電センサ電極113における操作の検出の感度を向上することができる。逆に、各外乱ノイズ検知電極114は線状に形成されているため、各外乱ノイズ検知電極114に対する操作の影響を抑制し、各外乱ノイズ検知電極114から外乱ノイズを適切に検出することができる。その結果、操作者による操作の検出精度として、ステアリングホイール200の把持の検出精度をさらに向上することができる。
また、各外乱ノイズ検知電極114と各ヒータエレメント115とは、同じ線状の部材であるため、静電検出装置100の構成を簡単にすることができ、コスト低減を図ることができる。
さらに、図4Aに示す例では、2つの外乱ノイズ検知電極114は、2つのヒータエレメント115と同層に配置されている。これにより、各外乱ノイズ検知電極114と各ヒータエレメント115とを密に配置することができ、静電検出装置100をコンパクトにすることができる。
また、図4Bの(d)に示すように、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、略C字状ではなく、略I字状に配線されていてもよい。なお、図4Bの(d)に示す例では、各外乱ノイズ検知電極114の一端114a側は、ハーネス130との接続のために折り曲げられているが、各外乱ノイズ検知電極114における外乱ノイズを検出するための主要な部分は、略I字状、すなわち直線状に形成されているといえる。
したがって、図4Bに示す例では、基材111に対して2つの外乱ノイズ検知電極114が配置されるスペースを抑えることができ、広い空きスペースにヒータエレメント115などの他の部材を有効に配置することができる。
また、図4Bに示す例では、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、ヒータエレメント115の少なくとも一部に対して略平行に配置されている。したがって、2つの外乱ノイズ検知電極114と2つのヒータエレメント115とを密に配置することができ、静電検出装置100をコンパクトにすることができる。
また、図4Cの(d)に示すように、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、ヒータエレメント115の配線パターンに囲まれるように配置されてもよい。
また、図4Dの(d)に示すように、センサ部110は、外乱ノイズ検知電極114を1つだけ備えてもよい。この場合、外乱ノイズ検知電極114は、2つのヒータエレメント115を囲うように配置され、外乱ノイズ検知電極114の両端114aおよび114bは、ハーネス130を介して制御回路部120に電気的に接続される。
また、図4Eの(b)に示すように、センサ部110は、2つの静電センサ電極113を備えてもよい。このようなセンサ部110がステアリングホイール200のリム210に巻き付けられたときには、これらの2つの静電センサ電極113のうちの一方は、リム210の左側に配置され、他方は、リム210の右側に配置される。
また、図4Eに示す例では、センサ部110に備えられている、1以上の静電センサ電極113の数と、1以上の外乱ノイズ検知電極114の数とは、同じ2である。したがって、2つの静電センサ電極113のそれぞれに、専用の外乱ノイズ検知電極114を対応付けることができる。その結果、2つの静電センサ電極113のそれぞれの信号から、その信号に対して適切な外乱ノイズを除くことができる。
なお、図4Eの(b)に示す2つの静電センサ電極113からなる電極群と、図4A〜図4Dのそれぞれの(b)に示す4つの静電センサ電極113からなる電極群とは、実質的に同一の形状を有する。つまり、図4A〜図4Dに示す例では、電極が4つの静電センサ電極113に分割され、図4Eに示す例では、電極が2つの静電センサ電極113に分割されているといえる。
また、図4Fの(b)に示すように、センサ部110に備えられる2つの静電センサ電極113は、図4Eの(b)に示す2つの静電センサ電極113と異なる形状であってもよい。つまり、電極の分割位置が異なっていてもよい。
また、センサ部110は、図4Gの(d)に示すように、ヒータエレメント115を備えていなくてもよい。このような場合であっても、静電検出装置100は、操作者による操作を高精度に検出することができる。
また、図4Hの(b)に示すように、センサ部110に備えられている静電センサ電極113の数は1つであってもよい。このようなセンサ部110がステアリングホイール200のリム210に巻き付けられたときには、この1つの静電センサ電極113が、例えばリム210の全周に配置される。つまり、電極は、図4A〜図4Gに示すように複数の静電センサ電極113に分割されていても、図4Hに示すように分割されていなくてもよい。
また、図4Iに示すように、静電センサ電極113を1つだけ有するセンサ部110は、図4Gに示す例と同様、ヒータエレメント115を備えていなくてもよい。このような場合であっても、静電検出装置100は、操作者による操作を高精度に検出することができる。
また、図4Jの(d)に示すように、2つの外乱ノイズ検知電極114のそれぞれは、例えば波線状のように、曲線を含むように配線されていてもよいし、曲線のみで配線されていてもよい。つまり、各外乱ノイズ検知電極114における外乱ノイズを検出するための主要な部分は、図4Bの(d)に示す直線状に限定されず、Y軸方向に延在しつつ、曲線を含むか、曲線のみで形成されていてもよい。
図5は、静電検出装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。
静電検出装置100は、上述のように、センサ部110と、センサ部110にハーネス130を介して電気的に接続される制御回路部120とを備える。
センサ部110は、n個(nは1以上の整数)の静電センサ電極113と、m個(mは1以上の整数)の外乱ノイズ検知電極114とを備える。
制御回路部120は、信号処理部121と、計算部122と、判定部123とを備える制御部である。
信号処理部121は、n個の静電センサ電極113のそれぞれから信号Siを周期的に取得する。そして、信号処理部121は、n個の静電センサ電極113のそれぞれについて、その周期における信号Siの変化量を変動幅δSiとして取得する。同様に、信号処理部121は、m個の外乱ノイズ検知電極114のそれぞれから信号Djを周期的に取得する。さらに、信号処理部121は、m個の外乱ノイズ検知電極114のそれぞれについて、その周期における信号Djの変化量を変動幅δDjとして取得する。
計算部122は、n個の静電センサ電極113のそれぞれについて、その静電センサ電極113の変動幅δSiを補正する。つまり、計算部122は、静電センサ電極113の変動幅δSiから、その静電センサ電極113に対応する外乱ノイズ検知電極114の変動幅δDjを減算することによって、その静電センサ電極113の変動幅δSiを補正する。この補正によって、静電センサ電極113の変動幅δSiから外乱ノイズが除かれる。
ここで、n個の静電センサ電極113のそれぞれには、m個の外乱ノイズ検知電極114のうちの何れかの外乱ノイズ検知電極114が対応付けられている。例えば、図4Aの例では、その図4Aの(b)に示すY軸方向正側の2つの静電センサ電極113に対して、2つの外乱ノイズ検知電極114のうちのY軸方向正側の外乱ノイズ検知電極114が対応付けられている。また、図4Aの(b)に示すY軸方向負側の2つの静電センサ電極113に対して、2つの外乱ノイズ検知電極114のうちのY軸方向負側の外乱ノイズ検知電極114が対応付けられている。また、図4Dの例では、図4Dの(b)に示す4つの静電センサ電極113の全てに対して、同じ外乱ノイズ検知電極114が対応付けられている。
判定部123は、n個の静電センサ電極113のそれぞれについて、リム210においてその静電センサ電極113が配置されている部位が、操作者によって操作されたか否かを、その静電センサ電極113の補正された変動幅δSiに基づいて、判定する。つまり、判定部123は、操作者である運転者によってリム210のその部位が把持されたか否かを判定する。このような判定処理によって、操作者による把持などの操作が検出される。
なお、図5に示す例では、センサ部110は、ヒータエレメント115を備えていないが、図4A〜図4Iに示すように、1つまたは複数のヒータエレメント115を備えていてもよい。センサ部110がヒータエレメント115を備えている場合には、制御回路部120は、電源部を備える。この電源部は、ヒータエレメント115に電流を流すことによって、ヒータエレメント115を発熱させる。
図6は、本実施の形態における静電検出装置100による判定処理の一例を示すフローチャートである。
静電検出装置100は、n個の静電センサ電極113のそれぞれについて順番に、その静電センサ電極113に対する判定処理を行う。なお、図6では、i番目(i=1〜nの整数)の静電センサ電極113は、静電センサ電極iと記載され、その静電センサ電極iに対応する外乱ノイズ検知電極114は、外乱ノイズ検知電極jと記載されている。
具体的には、静電センサ電極iに対する判定処理を行うときには、まず、静電検出装置100の信号処理部121は、静電センサ電極iの信号Siと、その静電センサ電極iに対応する外乱ノイズ検知電極jの信号Diとを周期的に取得する(ステップS101)。
次に、信号処理部121は、静電センサ電極iの信号Siの変化量を変動幅δSiとして取得し、外乱ノイズ検知電極jの信号Djの変化量を変動幅δDjとして取得する(ステップS102)。
次に、計算部122は、その変動幅δSiから変動幅δDjを減算することによって、変動幅δSiを補正する(ステップS103)。
次に、判定部123は、補正後の変動幅δSiが閾値Th1よりも大きいか否かを判別する(ステップS104)。ここで、閾値Th1よりも大きいと判別すると(ステップS104のYes)、判定部123は、リム210において静電センサ電極iが配置されている部位が、運転者によって把持されていると判定する(ステップS106)。
一方、判定部123は、ステップS104において、補正後の変動幅δSiが閾値Th1以下であると判別する場合(ステップS104のNo)、リム210において静電センサ電極iが配置されている部位が、運転者によって把持されていないと判定する(ステップS107)。
このように本実施の形態における静電検出装置100は、n個の静電センサ電極113およびm個の外乱ノイズ検知電極114のそれぞれに電気的に接続される制御部として制御回路部120を備える。そして、制御回路部120は、n個の静電センサ電極113から出力される第1信号を、m個の外乱ノイズ検知電極114から出力される第2信号に応じて補正し、補正された第1信号に基づいて、運転者による操作を判定する。なお、第1信号は、変動幅δSiであり、第2信号は、変動幅δDjである。これにより、静電センサ電極113の第1信号は、外乱ノイズ検知電極114の第2信号に応じて補正されるため、その第1信号から外乱ノイズを適切に除くことができる。その結果、運転者による操作の判定、すなわち操作の検出を、より高精度に行うことができる。例えば、運転者がステアリングホイール200を把持しているか否かを高精度に検出することができる。
また、信号処理部121は、n個の静電センサ電極113と、m個の外乱ノイズ検知電極114とのうちの何れか1つの電極から出力される信号を取得するときには、その電極以外の他の電極を接地してもよい。これにより、n個の静電センサ電極113およびm個の外乱ノイズ検知電極114のそれぞれから、他の電極からの電気または電磁的な影響を抑えた信号を取得することができる。その結果、運転者によるステアリングホイール200の把持などの操作の検出精度をさらに向上することができる。
図7は、本実施の形態における静電検出装置100による判定処理の他の例を示すフローチャートである。
静電検出装置100は、図6に示す例と同様、n個の静電センサ電極113のそれぞれについて順番に、その静電センサ電極113に対する判定処理を行う。なお、図7でも、図6と同様、i番目(i=1〜nの整数)の静電センサ電極113は、静電センサ電極iと記載され、その静電センサ電極iに対応する外乱ノイズ検知電極114は、外乱ノイズ検知電極jと記載されている。
具体的には、静電センサ電極iに対する判定処理を行うときには、静電検出装置100は、図6に示すステップS101〜S103と同様の処理を行う。
そして、判定部123は、補正後の変動幅δSiが閾値Th1よりも大きいか否かを判別する(ステップS104)。ここで、閾値Th1よりも大きいと判別すると(ステップS104のYes)、判定部123は、さらに、その補正後の変動幅δSiが閾値Th2(Th2>Th1)よりも小さいか否かを判別する(ステップS105)。ここで、判定部123は、閾値Th2よりも小さいと判別すると(ステップS105のYes)、判定部123は、リム210において静電センサ電極iが配置されている部位が、運転者によって把持されていると判定する(ステップS106)。
一方、判定部123は、ステップS104において、補正後の変動幅δSiが閾値Th1以下であると判別する場合(ステップS104のNo)、リム210において静電センサ電極iが配置されている部位が、運転者によって把持されていないと判定する(ステップS107)。また、判定部123は、ステップS105において、補正後の変動幅δSiが閾値Th2以上であると判定する場合(ステップS105のNo)にも、リム210において静電センサ電極iが配置されている部位が、運転者によって把持されていないと判定する(ステップS107)。つまり、補正後の変動幅δSiが閾値Th2以上であることは、補正によっても除ききれない大きな外乱ノイズが発生している可能性がある。このような場合には、上記部位が把持されていないと判定されることによって、フェイルセーフを実現することができる。つまり、車両1を安全側に制御することができる。
図8は、本実施の形態における静電検出装置100による判定処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
静電検出装置100は、図6および図7に示す例と同様、n個の静電センサ電極113のそれぞれについて順番に、その静電センサ電極113に対する判定処理を行う。なお、図8でも、図6および図7と同様、i番目(i=1〜nの整数)の静電センサ電極113は、静電センサ電極iと記載され、その静電センサ電極iに対応する外乱ノイズ検知電極114は、外乱ノイズ検知電極jと記載されている。
具体的には、静電センサ電極iに対する判定処理を行うときには、静電検出装置100は、図6および図7に示すステップS101およびS102と同様の処理を行う。
次に、図8に示す例では、判定部123は、信号処理部121から補正前の変動幅δSiを取得し、その補正前の変動幅δSiが閾値Th3(Th3>Th1)よりも小さいか否かを判別する(ステップS108)。ここで、閾値Th3よりも小さいと判別されると(ステップS108のYes)、計算部122は、その変動幅δSiから変動幅δDjを減算することによって、変動幅δSiを補正する(ステップS103)。そして、ステップS103が実行された後には、静電検出装置100は、図6に示すステップS104〜S107を実行する。
一方、判定部123は、補正前の変動幅δSiが閾値Th3以上であると判別すると(ステップS108のNo)、異常が生じていると判定する(ステップS109)。つまり、補正前の変動幅δSiが閾値Th3以上であることは、補正によっても除ききれない大きな外乱ノイズが発生している可能性がある。このような場合には、異常が生じていると判定されることによって、その異常を静電検出装置100の上位システムに通知することができる。
また、判定部123は、第2信号によって示される値、すなわち変動幅δDjが閾値を超える場合に、運転者による操作の判定を停止してもよい。つまり、第2信号によって示される値が大きすぎる場合には、静電検出装置100またはその周囲に異常が発生している可能性が高い。このような、異常が発生しているような場合に、操作の判定が停止されることによって、誤った判定を行ってしまうことを抑えることができる。
以上、本実施の形態における静電検出装置100では、1つ以上の外乱ノイズ検知電極114が、操作者側から見て、1つ以上の静電センサ電極113に実質的に覆われるように配置されているため、操作者による操作の検出精度を向上することができる。
なお、本実施の形態におけるセンサ部110は、1つの基材111を備えているが、2つ以上の基材を備えていてもよい。例えば、2つの基材のうちの一方の基材には、静電センサ電極113が電極層として形成され、他方の基材には、外乱ノイズ検知電極114が縫い付けられている。そして、これらの基材が張り合わされることによって、センサ部110が構成される。
(実施の形態2)
本実施の形態における静電検出装置は、実施の形態1と同様に、検出精度の向上を図ることができる装置である。つまり、本実施の形態における静電検出装置は、シールド電極を備え、そのシールド電極と静電センサ電極の引出線との位置関係によって、検出精度の向上を図ることができる。なお、本実施の形態における静電検出装置を、以下、グリップセンサという。
図9は、本実施の形態におけるグリップセンサが配置された車両の車室の一例を示す図である。なお、本実施の形態における各構成要素のうち、実施の形態1と同一の構成要素については、実施の形態1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様、スポーク202は、上述のように略T字状に形成され、右部202a、左部202bおよび下部202cを有する。右部202aは、ホーンスイッチカバー203よりも右側にあり、左部202bは、ホーンスイッチカバー203よりも左側にあり、下部202cは、ホーンスイッチカバー203よりも下側にある。
なお、本実施の形態において、ステアリングホイール200の部位を説明するための、上、下、右および左などの向きを示す用語は、中立状態にあるステアリングホイール200を正面(すなわち運転者側)から見た向きを示す。なお、ステアリングホイール200の中立状態とは、車両1を直進させるときの状態である。
グリップセンサ1000は、実施の形態1の静電検出装置100と同様、手によるステアリングホイール200の接触または把持を検出する装置であって、図9に示すように、車両1のステアリングホイール200に備えられている。具体的には、グリップセンサ1000は、センサ群110Gと、制御回路部1200と、ハーネス130と、引出線119aとを備える。
センサ群110Gは、ステアリングホイール200のリム210に埋設される複数のセンサ部からなる。ハーネス130および引出線119aは、センサ群110Gを制御回路部1200に電気的に接続する。例えば、引出線119aは、センサ群110Gに含まれる1つのセンサ部を制御回路部1200に接続するために、スポーク202の右部202aを介して配設される。また、ハーネス130は、センサ群110Gに含まれる残りのセンサ部を制御回路部1200に接続するために、スポーク202の下部202cを介して配設される。
制御回路部1200は、例えばスポーク202の下部202cに埋設されている。このような制御回路部1200は、センサ群110Gからハーネス130および引出線119aを介して伝送される信号に基づいて、車両1の乗員の手がリム210に接触している否か、および、その手の接触位置を検出する。なお、手がリム210に接触している状態には、手がリム210を把持している状態も含まれる。したがって、制御回路部1200は、手がリム210を把持しているか否か、および、その手の把持位置を検出していると言える。
具体的には、センサ群110Gに含まれる複数のセンサ部のそれぞれは、実施の形態1のセンサ部110と同様、静電センサ電極を有する。これらの静電センサ電極では、車両1の乗員の手がステアリングホイール200のリム210を触れているか否かに応じて静電容量が変化する。制御回路部1200は、それらの静電センサ電極の静電容量に応じた値を計測し、それらの値に基づいて、乗員の手のリム210への接触を検出する。そして、制御回路部1200は、車両1が運転されているにもかかわらず、接触を検出していない場合には、運転者への注意喚起を注意喚起装置に実行させる。例えば、実施の形態1と同様、注意喚起装置のスピーカ301は、警告音または音声によって、運転者に注意を喚起する。表示装置302は、運転者にステアリングホイール200をしっかり握るように促す注意喚起のメッセージを表示する。これにより、交通事故を減少させることができる。
図10は、本実施の形態におけるセンサ群110Gのリム210への巻き付け方の一例を示す図である。なお、図10では、中立状態にあるステアリングホイール200を正面から見た状態を示す。
本実施の形態におけるセンサ群110Gは、例えば3つのセンサ部110a、110bおよび110cを含む。例えば、これらの3つのセンサ部110a、110bおよび110cのそれぞれは、全体的にシート状の構造体であって、長尺に形成されている。このようなセンサ部110a、110bおよび110cのそれぞれは、ステアリングホイール200のリム210に巻き付けて取り付けられる。
具体的には、センサ部110aは、中立状態にあるステアリングホイール200のリム210の上部に配置される。つまり、センサ部110aに含まれる第1の静電センサ電極は、中立状態にあるステアリングホイール200の上部に配置される。以下、このセンサ部110aを、上側のセンサ部110aともいう。センサ部110bは、中立状態にあるステアリングホイール200のリム210の右側部に配置される。以下、このセンサ部110bを、右側のセンサ部110bともいう。センサ部110cは、中立状態にあるステアリングホイール200のリム210の左側部に配置される。以下、このセンサ部110cを、左側のセンサ部110cともいう。つまり、本実施の形態では、第2の静電センサ電極は、中立状態にあるステアリングホイール200の左側部および右側部のうちの一方に配置され、第3の静電センサ電極は、その左側部および右側部のうちの他方に配置される。例えば、第2の静電センサ電極は、右側のセンサ部110bに含まれ、第3の静電センサ電極は、右側のセンサ部110bに含まれる。
ここで、上側のセンサ部110aの静電センサ電極は、引出線119aを介して制御回路部1200に電気的に接続される。同様に、右側のセンサ部110bの静電センサ電極は、引出線119bを介して制御回路部1200に電気的に接続され、左側のセンサ部110cの静電センサ電極は、引出線119cを介して制御回路部1200に電気的に接続される。なお、引出線119bおよび119cは、ハーネス130として構成されている。
このように、本実施の形態におけるグリップセンサ1000は、それぞれステアリングホイール200の表面側にそのステアリングホイール200の周方向に沿って配置される3つのセンサ部110a、110bおよび110cと、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれに電気的に接続される引出線119a、119bおよび119cとを備える。すなわち、本実施の形態におけるグリップセンサ1000は、それぞれステアリングホイール200の表面側にそのステアリングホイール200の周方向に沿って配置される3つの静電センサ電極と、その3つの静電センサ電極のそれぞれに電気的に接続される引出線119a、119bおよび119cとを備える。なお、3つの静電センサ電極には、上述のセンサ部110a、110bおよび110cに含まれる第1の静電センサ電極、第2の静電センサ電極および第3の静電センサ電極が含まれる。
図11は、上側のセンサ部110aの構成を示す図である。具体的には、図11の(a)は、センサ部110aの正面を示し、図11の(b)は、センサ部110aの背面を示し、図11の(c)は、センサ部110aの側面を示す。
センサ部110aは、基材111と、静電センサ電極113と、シールド電極116とを有する。
基材111は、実施の形態1と同様、誘電体から構成される。具体的には、基材111は、弾性、柔軟性および延性を有する誘電体の材質によって長尺のシート状に形成されている。例えば、基材111は、ポリエチレン(PE)などの合成樹脂によって構成されている。
静電センサ電極113は、例えば、布に対してメッキを施すことによって構成されている導電布である。より具体的には、布は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)の織物であって、メッキは、例えばニッケルメッキである。このような静電センサ電極113は、図11の(a)に示すように、基材111の表面に形成されている。なお、基材111の表面は、ステアリングホイール200のリム210の表面側に向けて配置される面である。
シールド電極116は、図11の(b)に示すように、基材111の背面に形成されている。このシールド電極116は、べた電極であって、グリップセンサ1000の耐ノイズ性を向上するために設けられている。なお、本実施の形態では、このシールド電極116は接地されるため、このシールド電極116をグランド電極と称してもよい。また、基材111の背面は、ステアリングホイール200のリム210の内側に向けて配置される面である。また、ステアリングホイール200のリム210の内側は、ステアリングホイールの内部側である。例えば、その内側は、ステアリングホイールのリムの周方向に垂直な断面における中心側であって、その中心に芯金がある場合には、芯金側である。
右側のセンサ部110bおよび左側のセンサ部110cも、図11に示すセンサ部110aと同様の構成を有する。
センサ群110Gが取り付けられたリム210の断面は、実施の形態1の図4に示す断面と同一の構造を有する。なお、本実施の形態では、外乱ノイズ検知電極114またはヒータエレメント115の代わりに、シールド電極116が配線層12Lに含まれる。また、配線層12Lには、実施の形態1の外乱ノイズ検知電極114またはヒータエレメント115と共に、シールド電極116が含まれてもよい。
具体的には、センサ群110Gに含まれるセンサ部110a、110bおよび110cのそれぞれは、シールド電極116が樹脂層201aに向くように、その樹脂層201aに巻き付けられる。その結果、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの各構成要素は、樹脂層201a側から外側に向かって、シールド電極116を含む配線層12L、基材111、静電センサ電極113を含む電極層11Lの順に配列される。
また、リム210に巻き付けられたセンサ群110Gにおける電極層11L側の面は、革、木材、または樹脂等からなる表層201cによって覆われる。これにより、センサ部110a、110bおよび110cは、ステアリングホイール200のリム210に内蔵される。
ここで、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれでは、リム210の電極層11Lに含まれる静電センサ電極113は、配線層12Lに含まれるシールド電極116との間に静電容量を形成する。さらに、リム210において静電センサ電極113が配置されている部位に、乗員の手が接触すると、その静電センサ電極113とその手との間にも静電容量が形成される。したがって、制御回路部1200は、それらの静電容量に応じて静電センサ電極113から出力される信号から、リム210への手の接触を検出することができる。つまり、制御回路部1200は、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれが配置されているリム210の部位ごとに、その部位に手が触れたか否かを検出することができる。
図12は、本実施の形態におけるグリップセンサ1000の構成を示す図である。
図12に示すように、上側のセンサ部110aは、基材111と、その基材111の表面に形成される静電センサ電極113と、その基材111の背面に形成されるシールド電極116とを備える。また、右側のセンサ部110bも、上側のセンサ部110aと同様、基材111と、その基材111の表面に形成される静電センサ電極113と、その基材111の背面に形成されるシールド電極116とを備える。また、左側のセンサ部110cも、上側のセンサ部110aと同様、基材111と、その基材111の表面に形成される静電センサ電極113と、その基材111の背面に形成されるシールド電極116とを備える。
なお、図12では、各構成要素の接続関係を分かりやすくするため、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれで、基材111、静電センサ電極113およびシールド電極116を分離して示しているが、これらの構成要素は図11に示すように接合されている。
このように、本実施の形態におけるグリップセンサ1000では、ステアリングホイール200の表面には、そのステアリングホイール200の周方向に沿って3つの静電センサ電極113が配置される。また、本実施の形態では、上側のセンサ部110aの静電センサ電極113が、第1の静電センサ電極であって、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113が、第2の静電センサ電極である。そして、本実施の形態におけるグリップセンサ1000は、ステアリングホイール200の厚み方向に第2の静電センサ電極と対向するように、そのステアリングホイール200の内側に配置されるシールド電極116を備える。なお、第2の静電センサ電極に対向するシールド電極116は、右側のセンサ部110bのシールド電極116である。
ここで、右側のセンサ部110bには、引出線119bと配線118bとが電気的に接続されている。具体的には、配線118bは、導電性の素材からなり、その配線118bの一端は、右側のセンサ部110bのシールド電極116に電気的に接続されている。引出線119bも、導電性の素材からなり、その引出線119bの一端は、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113に電気的に接続されている。
このような配線118bおよび引出線119bは、その右側のセンサ部110bからスポーク202の下部202cの内部に至るように配置されている。そして、配線118bは、そのスポーク202の内部で接地される。これにより、右側のセンサ部110bのシールド電極116が配線118bを介して接地される。また、引出線119bの他端は、スポーク202の下部202cに埋設されている制御回路部1200に電気的に接続されている。
左側のセンサ部110cには、右側のセンサ部110bと同様、引出線119cと配線118cとが電気的に接続されている。具体的には、配線118cは、導電性の素材からなり、その配線118cの一端は、左側のセンサ部110cのシールド電極116に電気的に接続されている。引出線119cも、導電性の素材からなり、その引出線119cの一端は、左側のセンサ部110cの静電センサ電極113に電気的に接続されている。
このような配線118cおよび引出線119cは、その左側のセンサ部110cからスポーク202の下部202cの内部に至るように配置されている。そして、配線118cは、そのスポーク202の内部で接地される。これにより、左側のセンサ部110cのシールド電極116が配線118cを介して接地される。また、引出線119cの他端は、スポーク202の下部202cに埋設されている制御回路部1200に電気的に接続されている。
なお、上述のハーネス130は、右側のセンサ部110bの引出線119bおよび配線118bと、左側のセンサ部110cの引出線119cおよび配線118cとを束ねて構成されている。
上側のセンサ部110aには、引出線119aと配線118aとが電気的に接続されている。具体的には、配線118aは、導電性の素材からなり、その配線118aの一端は、上側のセンサ部110aのシールド電極116に電気的に接続されている。また、配線118aの他端は、例えば、左側のセンサ部110cのシールド電極116に電気的に接続されている。これにより、上側のセンサ部110aのシールド電極116は、左側のセンサ部110cのシールド電極116を介して接地される。
引出線119aも、導電性の素材からなり、その引出線119aの一端は、上側のセンサ部110aの静電センサ電極113に電気的に接続されている。
ここで、この引出線119aは、その上側のセンサ部110aからスポーク202の右部202aの内部を経由して下部202cの内部に至るように配置されている。このように配置される引出線119aの一部は、右側のセンサ部110bのシールド電極116よりもリム210の内側にある。
図13は、ステアリングホイール200の部分断面図である。具体的には、図13は、ステアリングホイール200における中央部分から上部まで部分の正面断面を示す。
この図13に示すように、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれでは、シールド電極116は、ステアリングホイール200のリム210の厚み方向に静電センサ電極113と対向するように、ステアリングホイール200のリム210の内側に配置されている。
ここで、センサ部110aが配置されているステアリングホイール200のリム210の上部には、スポーク202が接続されていない。したがって、上側のセンサ部110aの引出線119aは、右側のセンサ部110bまたは左側のセンサ部110cが配置されているリム210の部位を経由して、スポーク202の下部202cにある制御回路部1200に接続される必要がある。
しかし、引出線119aを、例えば、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113に近づけて配置すると、手の接触位置を誤って検出してしまう可能性がある。つまり、右側のセンサ部110bが配置されているリム210の部位に手が触れると、右側のセンサ部110bの静電容量が変化するが、その近くの引出線119aの静電容量も変化する。したがって、制御回路部1200は、リム210の上部と右側部とに手が触れたと誤検知してしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態では、上側のセンサ部110aに接続される引出線119aは、右側のセンサ部110bのシールド電極116よりもリム210の内側を経由して、制御回路部1200に接続される。つまり、上側のセンサ部110aに接続される引出線119aの一部は、右側のセンサ部110bのシールド電極116よりもステアリングホイール200の内側に配置される。具体的には、その引出線119aの一部は、その引出線119aの一部と、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113との間に、右側のセンサ部110bのシールド電極116が位置するように、ステアリングホイール200のリム210の内側に配置される。
これにより、引出線119aの一部は、ステアリングホイール200の表面からその厚み方向に遠く、シールド電極116の裏側に配置される。したがって、ステアリングホイール200のセンサ部110bが配置されている部位に車両1の乗員が手を触れた場合でも、引出線119aの一部は、その手から遠く、かつ、その引出線119aの一部と手との間にはシールド電極116が存在する。その結果、その手の接触による引出線119aにおける静電容量の変化を抑えることができる。つまり、ステアリングホイール200のセンサ部110aが配置されている部位に手が触れたと誤って検出することを抑えることができる。これにより、引出線119aの静電容量の変化を抑えることができ、ステアリングホイール200の接触位置を高い精度で検出することができる。
なお、上述の引出線119aの一部は、リム210の周方向に沿って配置される部分の全てであってもよく、さらにその一部であってもよい。
また、本実施の形態では、上述の引出線119aに接続されるセンサ部110aが、中立状態にあるステアリングホイール200の上部に配置される。したがって、リム210の上部にスポーク202が接続されていないステアリングホイール200に対する手の接触位置を高い精度で検出することができる。
さらに、本実施の形態では、図12に示すように、ステアリングホイール200の厚み方向(図12に示す表面側と内側の方向)において、引出線119bおよび119cのそれぞれと、センサ部110bおよび110cの静電センサ電極113のそれぞれとの間には、シールド電極116は配置されていない。また、本実施の形態では、図9に示すように、引出線119bおよび119cのそれぞれの一部は、中立状態にあるステアリングホイール200におけるスポーク202の下部202cに配置される。これにより、引出線119bおよび119cは、直接的にスポーク202の下部202cからそのスポーク202の内部に導かれる。つまり、それらの引出線119bおよび119cの一部をシールド電極116の裏に配置する必要がなく、グリップセンサ1000のステアリングホイール200への取り付けを容易にすることができる。
また、本実施の形態では、上側のセンサ部110aの静電センサ電極113に接続される引出線119aは、その静電センサ電極113に一体に形成されていてもよい。例えば、静電センサ電極113および引出線119aが導電布として一体に構成されている。これにより、グリップセンサ1000の構成を簡単にすることができる。
また、本実施の形態では、グリップセンサ1000は、3つの基材111を備え、3つの静電センサ電極113は、その3つの基材111の表面にそれぞれ形成されている。これにより、3つの静電センサ電極113をステアリングホイール200に取り付ける場合には、それぞれ静電センサ電極113が予め形成されている複数の基材111を、ステアリングホイール200に取り付けることができる。これにより、静電センサ電極113の機械的な強度が弱くても、その静電センサ電極113に負荷をかけることなく、静電センサ電極113をステアリングホイール200に容易に取り付けることができる。
また、本実施の形態では、3つの静電センサ電極113が導電布として構成されている。これにより、静電センサ電極113に柔軟性を持たせることができ、その静電センサ電極113をステアリングホイール200に容易に取り付けることができる。
(変形例1)
上記実施の形態では、静電センサ電極113は導電布として構成されているが、金属線として構成されていてもよい。また、その金属線として構成される静電センサ電極は、ヒータとしての機能も兼ね備えていてもよい。
図14は、本変形例に係るグリップセンサの構成を示す図である。
本変形例に係るグリップセンサ1000aでは、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの基材111の表面には、導電布である静電センサ電極113の代わりに、金属線である静電センサ電極113aが取り付けられている。なお、このような金属線として構成されている静電センサ電極113aを、センサ線ともいう。
ここで、静電センサ電極113aは、図14に示すように、例えば不織布113bを介して基材111に取り付けられてもよい。例えば、静電センサ電極113aは、不織布113bの表面に縫い付けられる。具体的には、静電センサ電極113aは、例えばジグザグ状に不織布113bに縫い付けられる。そして、不織布113bの背面、すなわち静電センサ電極113aが縫い付けられていない面を基材111に向けた状態で、その不織布113bが基材111に貼り付けられる。
そして、本変形例に係るグリップセンサ1000aは、上側のセンサ部110aに接続される引出線119aaおよび119abと、右側のセンサ部110bに接続される引出線119baおよび119bbと、左側のセンサ部110cに接続される引出線119caおよび119cbとを備える。
また、本変形例に係るグリップセンサ1000aは、上記実施の形態におけるグリップセンサ1000の制御回路部1200の代わりに、制御回路部1200aを備える。この制御回路部1200aは、センサ回路126と、電源回路125とを備える。
具体的には、上側のセンサ部110aにおける静電センサ電極113aの一端は、引出線119aaを介して制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続される。一方、上側のセンサ部110aにおける静電センサ電極113aの他端は、引出線119abを介して制御回路部1200aの電源回路125に電気的に接続される。
同様に、右側のセンサ部110bにおける静電センサ電極113aの一端は、引出線119baを介して制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続される。一方、右側のセンサ部110bにおける静電センサ電極113aの他端は、引出線119bbを介して制御回路部1200aの電源回路125に電気的に接続される。
同様に、左側のセンサ部110cにおける静電センサ電極113aの一端は、引出線119caを介して制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続される。一方、左側のセンサ部110cにおける静電センサ電極113aの他端は、引出線119cbを介して制御回路部1200aの電源回路125に電気的に接続される。
電源回路125は、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの静電センサ電極113aに、引出線119ab、119bb、または119cbを介して電流を流すことによって、その静電センサ電極113aを加熱する。これにより、センサ部110a、110bおよび110cの静電センサ電極113aを、ステアリングホイール200のリム210を温めるヒータとして利用することができる。なお、電源回路125から静電センサ電極113aに電流が流れるように、制御回路部1200において、引出線119aa、119ba、および119caのそれぞれの途中がインダクタ(図示せず)を介してグランドに接続される。
センサ回路126は、上記実施の形態における制御回路部1200と同様の機能を有する。例えば、センサ回路126は、センサ部110a、110bおよび110cを用いて、ステアリングホイール200への手の接触または把持を検出する。つまり、センサ回路126は、引出線119aaおよび119abを介して上側のセンサ部110aの静電センサ電極113aに交流の電流を流す。同様に、センサ回路126は、引出線119baおよび119bbを介して右側のセンサ部110bの静電センサ電極113aに交流の電流を流す。また、センサ回路126は、引出線119caおよび119cbを介して左側のセンサ部110cの静電センサ電極113aに交流の電流を流す。そして、センサ回路126は、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの静電センサ電極113aに流れる電流の電流値に基づいて、それらの静電センサ電極113aにおける静電容量の変化を検出する。
このような本変形例に係るグリップセンサ1000aでも、上記実施の形態2のグリップセンサ1000と同様、上側のセンサ部110aの引出線119aaおよび119abの一部は、右側のセンサ部110bのシールド電極116よりもリム210の内側に配置される。具体的には、引出線119aaおよび119abの一部は、その引出線119aaおよび119abの一部と、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113との間に、右側のセンサ部110bのシールド電極116が位置するように、ステアリングホイール200のリム210の内側に配置される。
これにより、本変形例においても上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。つまり、ステアリングホイール200への手の接触によるセンサ部110aの引出線119aaおよび119abにおける静電容量の変化を抑えることができる。その結果、ステアリングホイール200の接触位置を高い精度で検出することができる。
(変形例2)
上記変形例1では、静電センサ電極113aがヒータとしての機能を兼ね備えているが、シールド電極がヒータとしての機能を兼ね備えていてもよい。
図15は、本変形例に係るグリップセンサの構成を示す図である。
本変形例に係るグリップセンサ1000bでは、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの基材111の背面には、べた電極であるシールド電極116の代わりに、金属線であるシールド電極116aが取り付けられている。
また、本変形例に係るグリップセンサ1000bは、上記実施の形態におけるグリップセンサ1000の制御回路部1200の代わりに、上記変形例1における制御回路部1200aを備える。そして、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの静電センサ電極113は、上記実施の形態と同様、引出線119a、119bおよび119cを介して、制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続される。
ここで、右側のセンサ部110bにおけるシールド電極116aの両端には、配線118baおよび118bbがそれぞれ接続されている。そして、これらの配線118baおよび118bbうちの配線118baは、例えばスポーク202内において接地されている。他方の配線118bbは、右側のセンサ部110bにおけるシールド電極116aの一端を、制御回路部1200aの電源回路125に電気的に接続する。
上側のセンサ部110aにおけるシールド電極116aと、左側のセンサ部110cにおけるシールド電極116aとは、配線118aaおよび118abによって直列に接続される。
そして、センサ部110aおよび110cの直列に接続された2つのシールド電極116aの両端には、配線118caおよび118cbがそれぞれ接続されている。これらの配線118caおよび118cbうちの一方の配線118caは、例えばスポーク202内において接地されている。他方の配線118cbは、上述の直列に接続された2つのシールド電極116aの一端を、制御回路部1200aの電源回路125に電気的に接続する。
電源回路125は、センサ部110aおよび110cのそれぞれのシールド電極116aに、配線118aa、118ab、118caおよび118cbを介して電流を流すことによって、それらのシールド電極116aを加熱する。さらに、電源回路125は、センサ部110bのシールド電極116aに、配線118baおよび118bbを介して電流を流すことによって、そのシールド電極116aを加熱する。
これにより、センサ部110a、110bおよび110cのシールド電極116aを、ステアリングホイール200のリム210を温めるヒータとして利用することができる。
(変形例3)
上記実施の形態2と変形例1および2とでは、センサ部110a、110bおよび110cはそれぞれシールド電極を備えているが、そのシールド電極を備えていなくてもよい。このような場合、シールド電極の代わりに芯金201bを利用してもよい。
図16は、本変形例に係るセンサ群110Gが取り付けられたリム210の断面の一例を示す図である。
センサ群110Gに含まれるセンサ部110a、110bおよび110cのそれぞれは、シールド電極116を備えておらず、基材111の背面が樹脂層201aに向くように、その樹脂層201aに巻き付けられる。なお、基材111の背面は、静電センサ電極113が形成されていない面である。
その結果、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれの各構成要素は、樹脂層201a側から外側に向かって、基材111、静電センサ電極113を含む電極層11Lの順に配列される。また、リム210に巻き付けられたセンサ群110Gにおける電極層11L側の面は、上記実施の形態と同様、表層201cによって覆われる。これにより、センサ部110a、110bおよび110cは、ステアリングホイール200のリム210に内蔵される。
ここで、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれは、シールド電極116を備えていないため、リム210の電極層11Lに含まれる静電センサ電極113は、芯金201bとの間に静電容量を形成する。芯金201bは、車両1の車体に電気的に接続されている。したがって、その芯金201bをシールド電極116(すなわちグランド電極)として利用することができる。
そこで、本変形例では、上側のセンサ部110aに接続される引出線119aは、芯金201bよりもリム210の内側を経由して、制御回路部1200に接続される。つまり、上側のセンサ部110aに接続される引出線119aの一部は、芯金201bよりもステアリングホイール200の内側に配置される。具体的には、その引出線119aの一部は、その引出線119aの一部と、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113との間に、芯金201bが位置するように、ステアリングホイール200のリム210の内側に配置される。
これにより、本変形例においても上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。つまり、ステアリングホイール200への手の接触によるセンサ部110aの引出線119aにおける静電容量の変化を抑えることができる。その結果、ステアリングホイール200の接触位置を高い精度で検出することができる。
(変形例4)
上記実施の形態2と変形例1〜3では、シールド電極116および116aは接地され、グランド電極として用いられているが、接地されていなくてもよい。つまり、シールド電極116および116aは、接地されていてもよく、静電センサ電極113および113aと同電位であってもよい。本変形例におけるグリップセンサ1000、1000a、および1000bでは、シールド電極116および116aは、接地されておらず、静電センサ電極113および113aと同電位になるように構成される。そのために、シールド電極116および116aには、静電センサ電極113および113aと同相の交流電流が流れる。
図17は、本変形例におけるグリップセンサ1000の構成を示す図である。
本変形例におけるグリップセンサ1000では、上記実施の形態2のグリップセンサ1000とは異なり、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116は、接地されていない。つまり、右側のセンサ部110bのシールド電極116は、接地されることなく、配線118bを介して制御回路部1200に電気的に接続されている。同様に、左側のセンサ部110cのシールド電極116も、接地されることなく、配線118cを介して制御回路部1200に電気的に接続されている。したがって、上側のセンサ部110aのシールド電極116も、接地されることなく、左側のセンサ部110cのシールド電極116および配線118aを介して、制御回路部1200に電気的に接続されている。
制御回路部1200は、上記実施の形態2と同様に、引出線119aを介して上側のセンサ部110aの静電センサ電極113に交流の電流を流し、引出線119bを介して右側のセンサ部110bの静電センサ電極113に交流の電流を流し、引出線119cを介して左側のセンサ部110cの静電センサ電極113に交流の電流を流す。そして、制御回路部1200は、それらの静電センサ電極113に流れる電流の電流値に基づいて、それらの静電センサ電極113における静電容量の変化を検出する。
ここで、本変形例における制御回路部1200は、それらの静電センサ電極113に流れる交流電流と同相の交流電流を、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116に流す。つまり、制御回路部1200は、右側のセンサ部110bのシールド電極116に配線118bを介して、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113と同相の交流電流を流す。同様に、制御回路部1200は、上側のセンサ部110aおよび左側のセンサ部110cのそれぞれのシールド電極116に配線118aおよび118cを介して、上側のセンサ部110aおよび左側のセンサ部110cのそれぞれの静電センサ電極113と同相の交流電流を流す。
このように、静電センサ電極113と同相の交流電流がシールド電極116に流れる。これにより、例えば、シールド電極116の電位が、静電センサ電極113と同一の電位となる。このような場合であっても、シールド電極116をグランド電極として用いる場合と同様に、引出線119aが受けるノイズを低減することができる。さらに、シールド電極116を静電センサ電極113と同電位で駆動すると、静電センサ電極113の静電容量が低下するため、S/N比(信号ノイズ比)は向上する。その結果、ステアリングホイール200に対する手の接触位置を高い精度で検出することができるとともに、環境ロバスト性も向上できる。
図18は、本変形例におけるグリップセンサ1000aの構成を示す図である。
本変形例におけるグリップセンサ1000aでは、上記変形例1のグリップセンサ1000aとは異なり、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116は、接地されていない。つまり、右側のセンサ部110bのシールド電極116は、接地されることなく、配線118bを介して制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続されている。同様に、左側のセンサ部110cのシールド電極116も、接地されることなく、配線118cを介して制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続されている。したがって、上側のセンサ部110aのシールド電極116も、接地されることなく、左側のセンサ部110cのシールド電極116および配線118aを介して、制御回路部1200aのセンサ回路126に電気的に接続されている。
制御回路部1200aのセンサ回路126は、上記変形例1と同様に、引出線119aaおよび119abを介して上側のセンサ部110aの静電センサ電極113aに交流の電流を流す。同様に、センサ回路126は、引出線119baおよび119bbを介して右側のセンサ部110bの静電センサ電極113aに交流の電流を流し、引出線119caおよび119cbを介して左側のセンサ部110cの静電センサ電極113aに交流の電流を流す。そして、センサ回路126は、それらの静電センサ電極113aに流れる電流の電流値に基づいて、それらの静電センサ電極113aにおける静電容量の変化を検出する。
ここで、本変形例におけるセンサ回路126は、それらの静電センサ電極113aに流れる交流電流と同相の交流電流を、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116に流す。つまり、制御回路部1200aは、右側のセンサ部110bのシールド電極116に配線118bを介して、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113aと同相の交流電流を流す。同様に、制御回路部1200aは、上側のセンサ部110aおよび左側のセンサ部110cのそれぞれのシールド電極116に配線118aおよび118cを介して、上側のセンサ部110aおよび左側のセンサ部110cのそれぞれの静電センサ電極113aと同相の交流電流を流す。
このように、静電センサ電極113aと同相の交流電流がシールド電極116に流れる。これにより、例えば、シールド電極116の電位が、静電センサ電極113aと同一の電位になる。このような場合であっても、シールド電極116をグランド電極として用いる場合と同様に、引出線119aaおよび119abが受けるノイズを低減することができる。その結果、ステアリングホイール200に対する手の接触位置を高い精度で検出することができる。
図19は、本変形例におけるグリップセンサ1000bの構成を示す図である。
本変形例におけるグリップセンサ1000bでは、上記変形例2のグリップセンサ1000bとは異なり、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116aは、接地されていない。つまり、右側のセンサ部110bのシールド電極116aの両端は、接地されることなく、配線118baおよび118bbを介して制御回路部1200aのセンサ回路126および電源回路125にそれぞれ電気的に接続されている。同様に、左側のセンサ部110cのシールド電極116aの両端も、接地されることなく、配線118caおよび118cbを介して制御回路部1200aのセンサ回路126および電源回路125に電気的に接続されている。したがって、上側のセンサ部110aのシールド電極116aの両端も、接地されることなく、左側のセンサ部110cのシールド電極116aおよび配線118aaおよび118abを介して、制御回路部1200aのセンサ回路126および電源回路125に電気的に接続されている。
制御回路部1200aのセンサ回路126は、上記変形例2と同様に、引出線119aを介して上側のセンサ部110aの静電センサ電極113に交流の電流を流す。同様に、センサ回路126は、引出線119bを介して右側のセンサ部110bの静電センサ電極113に交流の電流を流し、引出線119cを介して左側のセンサ部110cの静電センサ電極113に交流の電流を流す。そして、センサ回路126は、それらの静電センサ電極113に流れる電流の電流値に基づいて、それらの静電センサ電極113における静電容量の変化を検出する。
ここで、本変形例におけるセンサ回路126は、それらの静電センサ電極113に流れる交流電流と同相の交流電流を、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116aに流す。なお、本変形例でも、上記変形例2と同様、電源回路125は、センサ部110a、110bおよび110cのそれぞれのシールド電極116aに直流電流を流すことによって、それらのシールド電極116aをヒータとして加熱する。
つまり、制御回路部1200aは、右側のセンサ部110bのシールド電極116aに配線118baおよび118bbを介して、右側のセンサ部110bの静電センサ電極113と同相の交流電流を流す。同様に、制御回路部1200aは、上側のセンサ部110aおよび左側のセンサ部110cのそれぞれのシールド電極116aに、配線118aa、118ab、118caおよび118cbを介して、上側のセンサ部110aおよび左側のセンサ部110cのそれぞれの静電センサ電極113と同相の交流電流を流す。
このように、静電センサ電極113と同相の交流電流がシールド電極116aに流れる。これにより、例えば、シールド電極116aの電位が、静電センサ電極113と同一の電位になる。このような場合であっても、シールド電極116aをグランド電極として用いる場合と同様に、引出線119aが受けるノイズを低減することができる。その結果、ステアリングホイール200に対する手の接触位置を高い精度で検出することができる。
なお、図17、図18および図19に示す例では、センサ部110a、センサ部110bおよびセンサ部110cのそれぞれで、静電センサ電極とシールド電極との電位が同一にされている。しかし、少なくとも右側のセンサ部110bにおいて、静電センサ電極とシールド電極との電位が同一にされていればよい。
(その他の変形例)
以上、本開示の静電検出装置またはグリップセンサについて、実施の形態1および2と実施の形態2の変形例1〜4とに基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態と変形例とに限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記各実施の形態または上記各変形例に施したものや、異なる実施の形態または変形例における構成要素を組み合わせて構成される形態も、本開示の範囲内に含まれてもよい。
例えば、実施の形態1と、実施の形態2またはその変形例とを組み合わせてもよい。つまり、実施の形態2およびその変形例におけるグリップセンサ(静電検出装置)1000、1000a、および1000bは、実施の形態1における1つ以上の外乱ノイズ検知電極を備えていてもよい。この場合には、実施の形態2およびその変形例におけるシールド電極116および116aは、実施の形態1におけるヒータエレメント115として用いられてもよい。また、実施の形態2およびその変形例における制御回路部1200、1200aおよび1200bに含まれるセンサ回路126は、実施の形態1の制御回路部120が有する信号処理部121、計算部122、および判定部123を備えていてもよい。このように、実施の形態1と実施の形態2との構成を組み合わせることによって、それらの実施の形態の双方の効果を奏することができる。
例えば、上記実施の形態2と変形例1〜4では、センサ群110Gは、3つのセンサ部110a、110bおよび110cを含んでいるが、4つ以上のセンサ部を含んでいてもよく、2つのセンサ部のみを含んでいてもよい。
また、上記実施の形態2と変形例1〜4では、静電センサ電極113は導電布または金属線として構成されているが、べた電極として構成されていてもよい。
また、上記実施の形態2と変形例1〜4では、上側のセンサ部110aの引出線は、スポーク202の右部202aからそのスポーク202の内部に導かれているが、スポーク202の左部202bからそのスポーク202の内部に導かれてもよい。
また、上記実施の形態2と変形例1〜4では、上側のセンサ部110aの引出線119aの一部を、右側のセンサ部110bにおけるシールド電極116の裏側に配置している。これは、ステアリングホイール200の上部には、リム210とスポーク202とが接続する部位がないからである。したがって、例えば、リム210とスポーク202との接続部位が、ステアリングホイール200の上部にあって右側部にはない場合、右側のセンサ部110bの引出線119bの一部を、上側のセンサ部110aにおけるシールド電極116の裏側に配置してもよい。あるいは、リム210とスポーク202との接続部位が、ステアリングホイール200の上部にあって左側部にはない場合、左側のセンサ部110cの引出線119cの一部を、上側のセンサ部110aにおけるシールド電極116の裏側に配置してもよい。
また、上記実施の形態2と変形例1〜4における接地、またはグランドへの接続は、車両1の車体への電気的な接続を意味する。
なお、上記各実施の形態または各変形例における制御回路部120、1200、1200a、および1200bは、少なくとも1つの電子部品を基板に実装することに構成されていてもよい。また、その制御回路部に含まれる少なくとも1つの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、その構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。つまり、その構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。つまり、専用のハードウェアまたはプログラム実行部は、図6〜図8などに示すフローチャートの各ステップを実行する。
本開示の静電検出装置は、操作の検出精度の向上を図ることができるという効果を奏し、例えば、車両のステアリングホイールもしくはドアハンドル、またはバイクのグリップなどに配置されるグリップセンサなどに適用可能である。
1 車両
100 静電検出装置
110、110a、110b、110c センサ部
110G センサ群
111 基材
113 静電センサ電極
114 外乱ノイズ検知電極
115 ヒータエレメント
116 シールド電極(グランド電極)
119a、119b、119c 引出線
120、1200、1200a 制御回路部
121 信号処理部
122 計算部
123 判定部
125 電源回路
126 センサ回路
130 ハーネス
200 ステアリングホイール
202 スポーク
202a 右部
202b 左部
202c 下部
210 リム
301 スピーカ
302 表示装置
1000、1000a、1000b グリップセンサ(静電検出装置)

Claims (23)

  1. 操作者によって操作される静電検出装置であって、
    誘電体から構成される基材と、
    前記基材に対して前記操作者側に配置される1つ以上の静電センサ電極と、
    前記基材に対して前記操作者側と反対側に配置される1つ以上の外乱ノイズ検知電極とを備え、
    前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記操作者側から見て、前記1つ以上の静電センサ電極に実質的に覆われるように配置されている、
    静電検出装置。
  2. 前記静電検出装置は、さらに、
    前記1つ以上の静電センサ電極および前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれに電気的に接続される制御部を備え、
    前記制御部は、前記1つ以上の静電センサ電極から出力される第1信号を、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極から出力される第2信号に応じて補正し、補正された前記第1信号に基づいて、前記操作者による操作を判定する、
    請求項1に記載の静電検出装置。
  3. 前記制御部は、前記第2信号によって示される値が閾値を超える場合には、前記操作者による操作の判定を停止する、
    請求項2に記載の静電検出装置。
  4. 前記静電検出装置は、さらに、
    前記基材に対して前記操作者と反対側に配置されるヒータエレメントを備え、
    前記ヒータエレメントは、当該ヒータエレメントに電流が流されることによって、発熱し、前記基材を温める、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の静電検出装置。
  5. 前記1つ以上の静電センサ電極のそれぞれは、層状に形成されている、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の静電検出装置。
  6. 前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、線状に形成されている、
    請求項1〜5の何れか1項に記載の静電検出装置。
  7. 前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記ヒータエレメントを囲うように配置されている、
    請求項4に記載の静電検出装置。
  8. 前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極は、前記ヒータエレメントと同層に配置されている、
    請求項4に記載の静電検出装置。
  9. 前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、前記ヒータエレメントの少なくとも一部に対して略平行に配置されている、
    請求項4に記載の静電検出装置。
  10. 前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、前記ヒータエレメントに囲まれるように配置されている、
    請求項4に記載の静電検出装置。
  11. 前記制御部は、前記1つ以上の静電センサ電極と、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極とのうちの何れか1つの電極から出力される信号を取得するときには、前記電極以外の他の電極を接地する、
    請求項2または3に記載の静電検出装置。
  12. 前記1つ以上の静電センサ電極の数と、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極の数とは、同じである、
    請求項1〜11の何れか1項に記載の静電検出装置。
  13. 前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極のそれぞれは、直線状に形成されている、
    請求項4、7〜10の何れか1項に記載の静電検出装置。
  14. 前記基材と、前記1つ以上の静電センサ電極と、前記1つ以上の外乱ノイズ検知電極とは、ステアリングホイールに内蔵される、
    請求項1〜13の何れか1項に記載の静電検出装置。
  15. 前記1つ以上の静電センサ電極は、それぞれステアリングホイールの表面側に前記ステアリングホイールの周方向に沿って配置される、少なくとも第1の静電センサ電極および第2の静電センサ電極を含む複数の静電センサ電極からなり、
    前記静電検出装置は、さらに、
    前記複数の静電センサ電極のそれぞれに電気的に接続される引出線と、
    前記ステアリングホイールのリムにおける断面の径方向に前記第2の静電センサ電極と対向するように、前記リムの断面の中心側に配置されるシールド電極とを備え、
    前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線の少なくとも一部は、
    当該引出線の少なくとも一部と前記第2の静電センサ電極との間に前記シールド電極が位置するように、前記シールド電極よりも前記リムの断面の中心側に配置される、
    請求項1〜14の何れか1項に記載の静電検出装置。
  16. 前記第1の静電センサ電極は、中立状態にある前記ステアリングホイールの上部に配置される
    請求項15に記載の静電検出装置。
  17. 前記複数の静電センサ電極には、さらに、第3の静電センサ電極が含まれ、
    前記第2の静電センサ電極は、中立状態にある前記ステアリングホイールの左側部および右側部のうちの一方に配置され、
    前記第3の静電センサ電極は、前記左側部および右側部のうちの他方に配置され、
    前記リムにおける断面の径方向において、前記第2の静電センサ電極に接続される前記引出線、および前記第3の静電センサ電極に接続される前記引出線のそれぞれと、前記複数の静電センサ電極のそれぞれとの間には、前記シールド電極は配置されていない、
    請求項16に記載の静電検出装置。
  18. 前記第2の静電センサ電極に接続される前記引出線、および前記第3の静電センサ電極に接続される前記引出線のそれぞれの少なくとも一部は、中立状態にある前記ステアリングホイールにおけるスポークの下部に配置される
    請求項17に記載の静電検出装置。
  19. 前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線は、前記第1の静電センサ電極に一体に形成されている
    請求項15〜18の何れか1項に記載の静電検出装置。
  20. 前記静電検出装置は、さらに、
    複数の基材を備え、
    前記複数の静電センサ電極は、前記複数の基材の表面にそれぞれ形成されている
    請求項15〜19の何れか1項に記載の静電検出装置。
  21. 前記複数の静電センサ電極のそれぞれは、布に対してメッキを施すことによって構成されている導電布である
    請求項20に記載の静電検出装置。
  22. 前記複数の静電センサ電極のそれぞれは、金属線として構成されている
    請求項20に記載の静電検出装置。
  23. それぞれステアリングホイールの表面側に前記ステアリングホイールの周方向に沿って配置される、少なくとも第1の静電センサ電極および第2の静電センサ電極を含む複数の静電センサ電極と、
    前記複数の静電センサ電極のそれぞれに電気的に接続される引出線と、
    前記ステアリングホイールのリムにおける断面の径方向に前記第2の静電センサ電極と対向するように、前記リムの断面の中心側に配置されるシールド電極とを備え、
    前記第1の静電センサ電極に接続される前記引出線の少なくとも一部は、
    当該引出線の少なくとも一部と前記第2の静電センサ電極との間に前記シールド電極が位置するように、前記シールド電極よりも前記リムの断面の中心側に配置される、
    静電検出装置。
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WO2021145123A1 (ja) * 2020-01-14 2021-07-22 株式会社東海理化電機製作所 加飾体

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