JP2019064607A - 複合容器および該複合容器の作製に用いられる複合プリフォーム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、同文献において、プラスチック製部材の作製にポリエチレン(PE)、PP、ナイロンMXD−6、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)等の樹脂を使用し、二酸化炭素バリア性や酸素バリア性等のガスバリア性を持たせることが開示されている。
容器本体の外側に密着して設けられたプラスチック製部材と、を備え、
プラスチック製部材が、ファイバー材料および樹脂材料を含み、ファイバー材料の周りに空隙が形成されていることを特徴とする。
口部と、口部に連結された胴部と、胴部に連結された底部を備えるプリフォームと、
プリフォームの外側を取り囲むように設けられた、ファイバー材料および樹脂材料を含むプラスチック製部材とを備えることを特徴とする。
本発明による複合容器10Aは、後記する複合プリフォーム70のブロー成形品であり、容器本体10と、その外側に密着して設けられた、ファイバー材料および樹脂材料を含むプラスチック製部材40とを備え、該ファイバー材料の周りに空隙が形成されていることを特徴とする。
本発明の複合容器10Aは、図1乃至3に示すように、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30と、を備える容器本体10と、
容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40と、を備えることを特徴とする。
図1および3に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けることができる。このような構成とすることにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性を付与することができる。
プラスチック製部材40の容器本体10からの分離(剥離)の方法としては、例えば刃物等を用いてプラスチック製部材40を切除したり、プラスチック製部材40に予め切断線を設け、この切断線に沿ってプラスチック製部材40を剥離したりすることができる。上記のような方法により、プラスチック製部材40を容器本体10から分離除去することができるので、従来と同様に無色透明な容器本体10をリサイクルすることができる。
ファイバー材料の平均繊維長および平均繊維径を上記の数値範囲とすることにより、ブロー成形前のプラスチック製部材40aの赤外線透過率を好適なものにすることができる。また、複合容器10Aのガスバリア性および遮光性をより高めることができる。
ファイバー材料の平均繊維長は、30μm以上、150μm以下であることがより好ましく、50μm以上、100μm以下であることがさらに好ましい。
ファイバー材料の平均繊維径は、300nm以上、10μm以下であることがより好ましく、1μm以上、5μm以下であることがさらに好ましい。
ファイバー材料の平均繊維径および平均繊維長の測定は、ファイバー材料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、画像のスケールから測定した(n=10)。
なお、ファイバー材料において長径と短径が存在する場合、長径を繊維長とする。
これらの中でも、本発明による複合容器10Aのガスバリア性および遮光性をより向上させることができると共に、その耐熱性も改善することができることから、グラスファイバーおよびカーボンファイバーが好ましく、グラスファイバーが特に好ましい。
プラスチック製部材40は、2種以上のファイバー材料を含むことができる。
合成セルロース繊維としては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
また、プラスチック製部材40が、多層構造を有する場合、ファイバー材料および樹脂材料を含む層におけるファイバー材料の含有量は、1質量%以上、10質量%以下であることが好ましく、3質量%以上、7質量%以下であることがより好ましい。
ファイバー材料の含有量を上記数値範囲とすることにより、本発明の複合容器10Aのガスバリア性および遮光性をより向上させることができる。また、その耐熱性も改善することができる。
なお、プラスチック製部材40が多層構造を有する場合、2以上の層がファイバー材料および樹脂材料を含んでいてもよく、これにより、本発明の複合容器10Aのガスバリア性および遮光性をさらに向上させることができる。
これらの中でも、複合容器10Aのガスバリア性という観点からは、ポリアミド系樹脂が好ましい。また、耐熱性および耐久性という観点からは、PET、PPが好ましい。
プラスチック製部材40は、上記樹脂材料を2種以上含むことができる。
また、本発明によるプラスチック製部材40が、多層構造を有する場合、ファイバー材料および樹脂材料を含む層における樹脂材料の含有量は、60質量%以上、90質量%以下であることが好ましく、70質量%以上、87質量%以下であることがより好ましい。
樹脂材料の含有量を上記数値範囲とすることにより、複合容器10Aのガスバリア性および遮光性をより向上させることができる。
また、一実施形態において、本発明によるプラスチック製部材40は、図3に示されるように、多層構造を有する。
多層構造の具体例としては、
(1)ポリオレフィン系樹脂を含む層、ガスバリア性を有する樹脂およびファイバー材料を含む層、ポリオレフィン系樹脂を含む層からなる3層構造、
(2)ポリオレフィン系樹脂およびファイバー材料を含む層、ガスバリア性を有する樹脂を含む層、ポリオレフィン系樹脂およびファイバー材料を含む層からなる3層構造、
(3)ポリオレフィン系樹脂およびファイバー材料を含む層、ガスバリア性を有する樹脂およびファイバー材料を含む層、ポリオレフィン系樹脂およびファイバー材料を含む層からなる3層構造等が挙げられる。
このとき、各層におけるファイバー材料の含有量は、1質量%以上、10質量%以下であることが好ましく、3質量%以上、7質量%以下であることがより好ましい。これにより、プラスチック製部材40のガスバリア性および遮光性をより向上することができる。
また、ポリオレフィン系樹脂およびファイバー材料を含む層の厚さは、80μm以上、150μm以下であることが好ましく、100μm以上、130μm以下であることがより好ましい。これにより、プラスチック製部材40のガスバリア性および遮光性をより向上することができる。
また、ガスバリア性を有する樹脂およびファイバー材料を含む層の厚さは、25μm以上、80μm以下であることが好ましく、50μm以上、70μm以下であることがより好ましい。これにより、プラスチック製部材40のガスバリア性および遮光性をより向上することができる。
なお、図3においては、3層からなるプラスチック製部材40を示したが、多層構造を有するプラスチック製部材40が、これに限定されるものではなく、2層、4層、5層等の場合も含む。
プラスチック製部材40は、該空隙により、白濁して見え、これにより、遮光性が改善されるものと考えられる。
また、プラスチック製部材40が多層構造を有する場合、空隙が形成された層における空隙率は、3%以上、20%以下であることが好ましく、5%以上、15%以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、プラスチック製部材40のヘーズ値は、ヘーズメーターにより測定することができる。
プラスチック製部材40の全光透過率は、プラスチック製部材40aの作製に使用するファイバー材料の種類、平均繊維長、平均繊維径、含有量や樹脂材料の種類等による調整することができる。
本発明において、全光透過率は、JIS K−7361−1「プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法」に準拠して測定することができる。
一実施形態において、容器本体10は、図1乃至3に示すように、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12の下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
例えば、中間層を、ナイロンMXD−6、ナイロンMXD−6+脂肪酸塩、ポリグリコール酸(PGA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)又はPEN等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂を含んでなる層として、3層以上からなる容器本体10とすることができる。
本発明による複合容器10Aの製造方法は、
後記複合プリフォーム70を加熱する工程と、
ブロー成形金型内において、加熱後の複合プリフォーム70に対してブロー成形を施すことにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させる工程とを含んでなる。
また、この加熱は、赤外線や、温風等を用いて適宜行うことができる。
一実施形態において、ブロー成形金型50は、互いに分割された一対の胴部金型50a、50bと、底部金型50cとからなる(図5(b)参照)。図5(b)において、一対の胴部金型50a、50b間は互いに開いており、底部金型50cは上方に上がっている。この状態で一対の胴部金型50a、50b間に、複合プリフォーム70が挿入される。
本発明の複合プリフォーム70は、
図6乃至8に示すように、本発明の複合プリフォーム70は、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えるプラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられるプラスチック製部材40aとを備えてなる。
複合プリフォーム70が備えるプリフォーム10aは、図6乃至8に示すように、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
図6乃至8に示すように、プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの外面に接着されることなく取付けられており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、円形状の水平断面を有している。
また、一実施形態において、プラスチック製部材40aは、図7および図9(b)に示すように、全体として無底円筒形状からなり、円筒状の胴部41からなる。
また、プラスチック製部材40aは、図9(c)に示すように、フィルムを筒状に形成してその端部を貼り合わせることにより作製された、無底円筒形状のものであっても良い。
プラスチック製部材40aが図9(b)および(c)に示される形状を有する場合、後述するようにプラスチック製部材40aの一端を熱圧着し、図10に示すような底部42aを設けることができる。
プラスチック製部材40aの赤外線透過率が50%以上であることにより、複合プリフォーム70のブロー成形を良好に行うことができる。
プラスチック製部材40aの赤外線透過率は、プラスチック製部材40aの作製に使用するファイバー材料の種類、平均繊維長、平均繊維径、含有量や樹脂材料の種類等による調整することができる。
なお、本発明において、赤外線とは、波長が800nm〜2500nmの光線をいう。また、例えば、赤外線透過率が50%以上であるとは、例えば公知の分光光度計を用いて、プラスチック製部材40aに対して吸光度の測定を行った際、赤外線の波長領域(800nm〜2500nm)の全域でその透過率が50%以上となることをいう。
ブロー成形後において、容器本体10と、プラスチック製部材40との間に入り込む空気が少ない、即ち、密着性が高いという観点からは、プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aに対して収縮する作用を有するものであることが好ましい。
プラスチック製部材40aが収縮する作用を有する場合、プラスチック製部材40aは、例えば、外的な作用(例えば熱)が加えられた際、プリフォーム10aに対して収縮(例えば熱収縮)するものが用いられても良い。あるいは、プラスチック製部材40は、それ自体が収縮性ないし弾力性を持ち、外的な作用を加えることなく収縮可能なものであっても良い。
本発明の複合プリフォーム70の製造方法は、
口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aを備えるプリフォーム10aを準備する工程と、
プラスチック製部材40aを準備する工程と、
プリフォーム10aをプラスチック製部材40aの一端から嵌め込む工程と、を含んでなる。
また、プラスチック製部材40aが熱収縮性を有する場合、本発明の複合プリフォーム70の製造方法は、プラスチック製部材40aを熱収縮させる工程を含んでいてもよい。またプラスチック製部材40aが無底円筒形状を有する場合、プラスチック製部材40aの一端を熱圧着する工程等といったその他の工程を含んでいてもよい。
プリフォーム10aは、上記した樹脂材料等を従来公知の射出成形装置を使用して射出成形することにより製造することができる。
また、市販されるプリフォーム10aを使用してもよい。
一実施形態において、プラスチック製部材40aは、上記した樹脂材料等を含んでなる樹脂シートを成形することにより製造することができる。
成形方法としては、例えば、深絞り成形、または樹脂シートをチューブ状に成形し、その端部を融着、または接着する方法等が挙げられる。
樹脂シートは、市販品を用いてもよいし、従来公知の方法により製造することができる。例えば、樹脂シートは、Tダイ法またはインフレーション法を利用した押出成形により製造することができる。
また、多層構造を有するプラスチック製部材40aを作製するための多層樹脂シートは、共押出成形または、2以上の樹脂シートを、接着剤を介して積層させることにより得ることができる。
(1)まず樹脂材料51等を加熱溶融し、ダイ52からチューブ状に押し出し、チューブ状パリソン53を形成させ、
(2)次いで、図11(b)に示すように、例えば2分割の金型54によりチューブ状パリソン53を挟み込み、
(3)次いで、図11(c)に示すように、吹き込みノズル55よりチューブ状パリソン53内に空気を吹き込み、チューブ状パリソン53を金型54に合わせて成形し、冷却、型開き、取り出しを順次行うことにより、作製することができる(ダイレクトブロー成形)。このようにして得られたプラスチック製部材40aは、図11(d)に示すような有底円筒形状を有する。
本方法によれば、金型の設計を変更することにより、得られるプラスチック製部材40aの設計を変更することができ、プリフォーム10aとの密着性の高いプラスチック製部材40aを作製することができる。
まず、上記した樹脂材料等を、押出装置内で加熱溶融し、溶融した樹脂材料等をリングダイより連続的に共押し出しを行い、冷却することにより、未延伸の押出チューブ1に成形する(図12(a)参照)。
次いで、この未延伸の押出チューブの一端を溶着または接着することによって、押出チューブの一端を閉鎖する。
さらに、この一端が閉鎖された押出チューブ1を、押出チューブ1の外径よりも大きい内径を有する金型2内に配置する(図12(b)参照)。
次いで、押出チューブ1の他端にブロー装置3を配置(装着)する(図12(c)参照)。このとき、ブロー装置3は、押出チューブ1と、これらの間からエアが漏れないよう密着させることが好ましい。
続いて、押出チューブ1、金型2およびブロー装置3を、この配置のまま加熱炉4に送り込み、加熱炉4の内部で70〜150℃に加熱する(図12(d)参照)。加熱炉4としては、その内部を均一な温度にするために、熱風循環式加熱炉を用いても良い。あるいは押出チューブ1、金型2およびブロー装置3を、加熱した液体中を通過させることにより、これらを加熱しても良い。
次に、押出チューブ1、金型2およびブロー装置3を、加熱炉4から取り出し、ブロー装置3から押出チューブ1内にエアを噴出することにより、押出チューブ1の内面を加圧延伸する。これにより、押出チューブ1は、膨張し、金型2の内面形状に沿って拡径される(図12(e)参照)。
その後、ブロー装置3からエアを噴出した状態のまま、押出チューブ1を冷水中で冷却し、押出チューブを金型2から取り出す(図12(f)参照)。これを所望の大きさにカットすることにより熱収縮性のプラスチック製部材40aを得ることができる(図12(g)参照)。
本発明の方法は、プラスチック製部材40aの一端から、プリフォーム10aを嵌め込む工程を含んでなる。
プラスチック製部材40aが熱収縮性を有する場合、本発明による複合プリフォーム70の製造方法は、プラスチック製部材40aを熱収縮させ、プリフォーム10aに密着させる工程を含んでなる。
熱収縮性プラスチック製部材40aの加熱方法は特に限定されず、赤外線や、温風等を用いて適宜行うことができる。加熱温度は、60℃以上、250℃以下であることが好ましく、80℃以上、150℃以下であることがより好ましい。なお、加熱温度とは加熱時の熱収縮性プラスチック製部材40aの表面温度のことであり、赤外線や、温風等の照射温度のことではない。
具体的には、プラスチック製部材40aの長さX(図13参照)を、プリフォーム10aの首部13aから底部30aまでの長さY(図14参照)より長く、すなわち、プラスチック製部材40aの一端に余白部80aが設けられるように作製し、この余白部80aを熱圧着することにより、底部を形成することができる。
余白部80aの長さは、3mm以上であることが好ましく、5mm以上、20mm以下であることがより好ましい。
また、圧着器具は、その表面に加熱機構を有していてもよい。これにより、余白部80aの圧着強度をより高めることができる。圧着器具表面の加熱温度は、例えば、100℃以上、250℃以下とすることが好ましい。
圧着時の圧力は、50N/cm2以上、1000N/cm2以下が好ましく、100N/cm2以上、500N/cm2以下がより好ましい。
圧着時のプラスチック製部材40aの温度は、材質にもよるが80℃以上、200℃以下が好ましい。
印刷は、例えばインクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、熱転写法、ホットスタンプ法等の印刷法により行うことができる。例えば、インクジェット法を用いる場合、プラスチック製部材40a(40)にUV硬化型インクを塗布し、これにUV照射を行い、硬化することにより印刷層を形成させることができる。
この印刷は、プリフォーム10aに嵌め込む前のプラスチック製部材40aに対して施されても良く、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けた状態で施されても良い。さらに、後述するブロー成形後の複合容器10Aのプラスチック製部材40に印刷が施されても良い。
射出成形機を使用して、図14に示す、首部13aから底部30aまでの長さYが90mmのPET製のプリフォーム10aを作製した。このプリフォーム10aの重量は、23.8gであった。
また、プラスチック製部材40aの長さXは、100mmであり、その余白部80aは、10mmであった。
また、得られた複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40表面を光学顕微鏡により観察したところ、グラスファイバーAの周囲に空隙が観察され、プラスチック製部材40は白濁していた。
グラスファイバーAの含有量を5質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして複合プリフォーム70および複合容器10Aを作製した。
また、得られた複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40表面を光学顕微鏡により観察したところ、グラスファイバーAの周囲に空隙が観察され、プラスチック製部材40は白濁していた。
グラスファイバーAを、グラスファイバーB(日東紡績(株)製、商品名:SS 10C−404、繊維長:300μm、繊維径:11nm)に変更した以外は、実施例1と同様にして複合プリフォーム70および複合容器10Aを作製した。
また、得られた複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40表面を光学顕微鏡により観察したところ、グラスファイバーBの周囲に空隙が観察され、プラスチック製部材40は白濁していた。
グラスファイバーを使用しなかった以外は、実施例1−1と同様にして複合プリフォーム70および複合容器10Aを作製した。
プラスチック製部材40aを以下の方法により作製した以外は、実施例1−1と同様にして複合プリフォーム70および複合容器10Aを作製した。
ポリエチレンと、EVOHおよびグラスファイバーAを含む混合物と、ポリエチレンと、をリング状のダイから溶融共押出した。次いで、押出されたチューブ内面を加圧、またはチューブ外面を内面より陰圧とした後、拡径を行い、熱収縮性を有するプラスチック製部材40aを作製した。
EVOHおよびグラスファイバーAを含む混合物からなる層におけるグラスファイバーAの含有量は5質量%とした。
また、得られた複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40表面を光学顕微鏡により観察したところ、グラスファイバーAの周囲に空隙が観察され、プラスチック製部材40は白濁していた。
なお、ポリエチレンからなる層の厚さは200μmであり、EVOHおよびグラスファイバーAを含む混合物からなる層の厚さは50μmであった。
プラスチック製部材40aを以下の方法により作製した以外は、実施例1−1と同様にして複合プリフォーム70および複合容器10Aを作製した。
ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物と、EVOHと、ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物と、をリング状のダイから溶融共押出した。次いで、押出されたチューブ内面を加圧、またはチューブ外面を内面より陰圧とした後、拡径を行い、図5に示す、熱収縮性を有するプラスチック製部材40aを作製した。
ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物からなる層におけるグラスファイバーAの含有量は5質量%とした。
また、得られた複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40表面を光学顕微鏡により観察したところ、グラスファイバーAの周囲に空隙が観察され、プラスチック製部材40は白濁していた。
なお、ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物からなる層の厚さは200μmであり、EVOHからなる層の厚さは50μmであった。
プラスチック製部材40aを以下の方法により作製した以外は、実施例1−1と同様にして複合プリフォーム70および複合容器10Aを作製した。
ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物と、EVOHおよびグラスファイバーAを含む混合物と、ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物と、をリング状のダイから溶融共押出した。次いで、押出されたチューブ内面を加圧、またはチューブ外面を内面より陰圧とした後、拡径を行い、図5に示す、熱収縮性を有するプラスチック製部材40aを作製した。
各層におけるグラスファイバーAの含有量は、いずれも5質量%とした。
また、得られた複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40表面を光学顕微鏡により観察したところ、グラスファイバーAの周囲に空隙が観察され、プラスチック製部材40は白濁していた。
なお、ポリエチレンおよびグラスファイバーAを含む混合物からなる層の厚さは200μmであり、EVOHおよびグラスファイバーAを含む混合物からなる層の厚さは50μmであった。
グラスファイバーAを使用しなかった以外は、実施例2−1と同様にして複合容器10Aを作製した。
上記実施例および比較例において得られた複合容器10Aの遮光性を、JIS K−7361−1「プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法」に準拠して、分光光度計を使用して測定し、下記評価基準に従い評価した。評価結果を表1および2にまとめた。
○:全光透過率が50%以下であった。
×:全光透過率が51%以上であった。
上記実施例および比較例にて得られた複合容器10Aに4.0GV(ガスボリューム)の炭酸水をヘッドスペースが20mLとなるように充填した後にキャッピングをし、22℃、湿度40%RHの環境下で3週間放置した。3週後の炭酸水のGVを(株)ビスクル社製のダイレクトGV−1(商品名)を用いて測定し、GVの減少率を求めた。結果は表1および2に示される通りであった。
Claims (9)
- 口部と、前記口部下方に設けられた首部と、前記首部下方に設けられた肩部と、前記肩部下方に設けられた胴部と、前記胴部下方に設けられた底部と、を備える容器本体と、
前記容器本体の外側に密着して設けられたプラスチック製部材と、を備え、
前記プラスチック製部材が、ファイバー材料および樹脂材料を含み、前記ファイバー材料の周りに空隙が形成されていることを特徴とする、複合容器。 - 前記ファイバー材料の平均繊維長が、10μm以上、300μm以下である、請求項1に記載の複合容器。
- 前記ファイバー材料の平均繊維径が、100nm以上、12μm以下である、請求項1または2に記載の複合容器。
- 前記プラスチック製部材が単層構造を有し、前記ファイバー材料の含有量が、1質量%以上、10質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合容器。
- 前記プラスチック製部材が、前記ファイバー材料および前記樹脂材料を含む層を備える多層構造を有し、該層における前記ファイバー材料の含有量が、1質量%以上、10質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合容器。
- 二軸延伸ブロー成形品である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合容器。
- 全光透過率が55%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合容器。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の多層容器の作製に用いられる複合プリフォームであって、
口部と、前記口部に連結された胴部と、前記胴部に連結された底部を備えるプリフォームと、
前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられた、ファイバー材料および樹脂材料を含むプラスチック製部材とを備えることを特徴とする、複合プリフォーム。 - 赤外線透過率が50%以上である、請求項8に記載の複合プリフォーム。
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