JP2019018021A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出器の局所的な温度変化に対応すること。【解決手段】実施形態のX線CT(Computed Tomography)装置は、光子計数型検出器と、算出部と、制御部とを備える。光子計数型検出器は、複数の検出素子から成る検出エリアをチャネル方向及び列方向に複数備え、入射した光子数に応じた検出信号を出力する。算出部は、前記検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいて、前記検出エリア毎の発熱量を算出する。制御部は、前記検出エリア毎の発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した前記制御量を用いて前記検出エリアにおける温度を制御する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置に関する。
光子計数型検出器を面検出器として構成する場合、光子計数型検出器からの微小な出力電流を計測するために、光子計数型検出器の極近傍にはASIC(Application Specific Integrated Circuit)が高密度に配置される。ASICは、計数結果を収集する際に計数率に応じて発熱する。このASICは光子計数型検出器の近傍に配置されるため、ASICの発熱が光子計数型検出器に伝達され易い。
このようなことから、光子計数型検出器の近傍にヒーターを配置し、温度センサからの出力を制御信号として光子計数型検出器が一定の温度になるように制御を行なう方法が提案されている。また、温度センサを使わずに、スキャン前の光子計数型検出器からの暗電流値から温度を推定して光子計数型検出器の温度を制御する方法も提案されている。
米国特許出願公開第2015/0076357号明細書 米国特許第9229115号明細書 特開2003−130961号公報 特開平10−234722号公報 米国特許出願公開第2013/0248729号明細書
本発明が解決しようとする課題は、検出器の局所的な温度変化に対応することができるX線CT装置を提供することである。
実施形態のX線CT(Computed Tomography)装置は、光子計数型検出器と、算出部と、制御部とを備える。光子計数型検出器は、複数の検出素子から成る検出エリアをチャネル方向及び列方向に複数備え、入射した光子数に応じた検出信号を出力する。算出部は、前記検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいて、前記検出エリア毎の発熱量を算出する。制御部は、前記検出エリア毎の発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した前記制御量を用いて前記検出エリアにおける温度を制御する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る架台の正面図である。 図3は、第1の実施形態に係る検出器の一例を説明するための図である。 図4Aは、第1の実施形態に係る検出器の構造を説明するための図である。 図4Bは、第1の実施形態に係る検出器の構造を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態に係るASICの構成例を示すブロック図である。 図6は、検出器の位置に応じて入射する光子数を説明するための図である。 図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、第1の実施形態に係るX線CT装置による温度制御処理の手順を示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態に係る第1の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る第2の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。 図11は、第1の実施形態を説明するための図である。 図12は、第2の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。 図13は、第2の実施形態に係るX線CT装置による温度制御処理の手順を示すフローチャートである。 図14は、第2の実施形態に係る第2の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。 図15は、第3の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。 図16は、第3の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順を示すフローチャートである。 図17は、第3の実施形態に係るX線CT装置による補正量算出処理の手順を示すフローチャートである。 図18は、第3の実施形態に係る第3の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。 図19は、第4の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。 図20は、第4の実施形態に係る第4の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。 図21は、検出エリアのサイズの一例を説明するための図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係るX線CT装置を説明する。
以下の実施形態で説明するX線CT装置は、フォトンカウンティングCTを実行可能な装置である。すなわち、以下の実施形態で説明するX線CT装置は、従来の積分型(電流モード計測方式)の検出器ではなく、フォトンカウンティング方式の検出器を用いて被検体を透過したX線を計数することで、SN比の高いX線CT画像データを再構成可能な装置である。なお、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CT装置は、架台10と、寝台20と、コンソール30とを有する。
架台10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線に関するデータを収集する装置であり、X線高電圧装置11と、X線発生装置12と、検出器13と、データ収集回路14と、回転フレーム15と、架台制御装置16と、温度制御器17とを有する。また、架台10において、図1に示すように、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系を定義する。すなわち、X軸は水平方向を示し、Y軸は鉛直方向を示し、Z軸は架台10が非チルト時の状態における回転フレーム15の回転中心軸方向を示す。
図2は、第1の実施形態に係る架台10の正面図である。図2に示すように、回転フレーム15は、X線発生装置12と検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台制御装置16によって被検体Pを中心とした円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線発生装置12は、X線を発生し、発生したX線を被検体Pへ照射する装置である。X線発生装置12は、X線管12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを有する。
図1に戻って、X線管12aは、X線高電圧装置11から高電圧の供給を受けて、陰極(フィラメントと呼ぶ場合もある)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射する真空管であり、回転フレーム15の回転にともなって、X線ビームを被検体Pに対して照射する。すなわち、X線管12aは、X線高電圧装置11から供給される高電圧を用いてX線を発生する。
また、X線管12aは、ファン角及びコーン角を持って広がるX線ビームを発生する。例えば、X線管12aは、X線高電圧装置11の制御により、フル再構成用に被検体Pの全周囲でX線を連続曝射したり、ハーフ再構成用にハーフ再構成可能な曝射範囲(180度+ファン角)でX線を連続曝射したりすることが可能である。また、X線管12aは、X線高電圧装置11の制御により、予め設定された位置(管球位置)でX線(パルスX線)を間欠曝射したりすることが可能である。また、X線高電圧装置11は、X線管12aから曝射されるX線の強度を変調させることも可能である。例えば、X線高電圧装置11は、特定の管球位置では、X線管12aから曝射されるX線の強度を強くし、特定の管球位置以外の範囲では、X線管12aから曝射されるX線の強度を弱くする。
ウェッジ12bは、X線管12aから曝射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。具体的には、ウェッジ12bは、X線管12aから被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管12aから曝射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ12bは、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。なお、ウェッジは、ウェッジフィルタ(wedge filter)や、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。
コリメータ12cは、鉛板等によって構成され、一部にスリットを有する。例えば、コリメータ12cは、後述するX線高電圧装置11の制御により、ウェッジ12bによってX線量が調節されたX線の照射範囲をスリットにより絞り込む。
なお、X線発生装置12のX線源は、X線管12aに限定されるものではない。例えば、X線発生装置12は、X線管12aに代えて、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビームと衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとによって構成されてもよい。
X線高電圧装置11は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路から構成され、X線管12aに印加する高電圧を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管12aが照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置から構成される。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。例えば、X線高電圧装置11は、X線管12aに供給する管電圧や管電流を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量を調整する。また、X線高電圧装置11は、コンソール30のスキャン制御回路33から制御を受ける。
架台制御装置16は、CPU(Central Processing Unit)等によって構成される処理回路とモータ及びアクチュエータ等の駆動機構から構成される。架台制御装置16は、コンソール30に取り付けられた入力インターフェース31もしくは架台10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台10の動作制御を行う機能を有する。例えば、架台制御装置16は、入力信号を受けて回転フレーム15を回転させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管12aと検出器13とを旋回させる制御や、架台10をチルトさせる制御、及び寝台20及び天板22を動作させる制御を行う。架台制御装置16は、コンソール30のスキャン制御回路33から制御を受ける。
また、架台制御装置16は、X線管12aの位置を監視しており、X線管12aが所定の回転角度(撮影角度)に到達するとデータ収集回路14に対してデータの取り込みを開始するタイミングを示すビュートリガ信号を出力する。例えば、回転撮影における全ビュー数が2400ビューである場合、架台制御装置16は、X線管12aが円軌道上を0.15度(=360/2400)移動する毎にビュートリガ信号を出力する。
図1に戻って、温度制御器17は、検出器13の温度を制御する。例えば、温度制御器17は、後述する制御回路147によって決定された制御量に基づいて、検出器13の温度を制御する。ここで、温度制御器17は、例えばペルチェ素子等の熱電変換デバイスである。かかる場合、温度制御器17は、制御量として、例えば、電流の極性や電流の大きさを制御回路147から受け付ける。
なお、温度制御器17は、ペルチェ素子等の熱電変換デバイスに限定されるものではなく、検出器13の温度を制御可能であれば、例えば、空冷式や水冷式等であってもよい。空冷式の場合、温度制御器17は、例えばファンであり、制御量としてファンの回転数を制御回路147から受け付ける。また、水冷式の場合、温度制御器17は、例えば冷却水とラジエターとから構成され、制御量としてラジエターを冷却する冷却空気量を制御回路147から受け付ける。
検出器13は、光子計数型の検出器であり、被検体Pを透過したX線に由来する光を計数するための複数のX線検出素子(「センサ」或いは単に「検出素子」とも言う)を有する。一例を挙げれば、第1の実施形態に係る検出器13が有するX線検出素子は、シンチレータと光センサとにより構成される間接変換型の面検出器である。ここで、光センサは、例えばSiPM(Silicon photomultiplier)である。なお、検出器13は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子から構成される直接変換型の検出器であっても構わない。また、検出器13は、光子計数型検出器の一例である。
検出器13の各X線検出素子は、入射したX線光子に応じた電気信号(パルス)を出力する。なお、各X線検出素子が出力する電気信号のことを検出信号とも言う。すなわち、検出器13は、複数の検出素子から成り、入射した光子数に応じた検出信号を出力する。この電気信号(パルス)の波高値は、X線光子のエネルギー値と相関性を有する。図3は、第1の実施形態に係る検出器13の一例を説明するための図である。
図3では、図2に示す検出器13を拡大して示す。図3では、検出器13をY軸側から見た場合を示す。図3に示すように、検出器13には、X線検出素子が、面上に2次元配置されている。例えば、チャネル方向(図3中のX軸方向)に配列されたX線検出素子列が被検体Pの体軸(列)方向(図3に示すZ軸方向)に沿って複数列配列されている。言い換えると、検出器13は、チャネル方向及び列方向に複数の検出素子を備える。
また、多列化した面検出器である検出器13は、複数の検出素子から成る検出エリアを複数備える。図4A及び図4Bは、第1の実施形態に係る検出器13の構造を説明するための図である。図4Aの例では、検出器13を入射面側から見た図を示す。また、図4Aでは、検出器13の左上側に配置された領域を拡大して示す。
図4Aに示すように、検出器13は、複数の検出エリアを備える。図4Aに示す例では、4列4チャネルを1単位とする4つの検出エリアを図示している。すなわち、図4Aでは、各検出エリアに16個の検出素子が含まれる。また、第1の実施形態に係る検出器13では、各検出エリアに対して温度制御器17が設けられる。すなわち、各温度制御器17は、光子計数型検出器である検出器13の複数の検出エリアのうち対応する検出エリアの温度を制御する。
図4Bの例では、図4Aで拡大して示した領域を、入射面の裏側から見た図を示す。検出器13の入射面の裏側には、検出エリアごとに後述するASIC140が配置される。なお、図4Aに示す例では、検出エリアは、4列4チャネルを1単位とする場合について説明したが、検出エリアに含まれる検出素子数はこれに限定されるものではなく、任意に変更可能である。例えば、検出エリアは、16列6チャネルを単位とするモジュールでもよい。
図1に戻って、データ収集回路14は、検出器13の検出信号を用いた計数処理の結果である計数結果を収集する機能を有する電気回路である。データ収集回路14は、X線管12aから照射されて被検体Pを透過したX線に由来する光子(X線光子)を計数し、当該計数した光子のエネルギーを弁別した結果を計数結果として収集する。そして、データ収集回路14は、計数結果を、コンソール30に送信する。なお、データ収集回路14のことを、DAS(Data Acquisition System)とも言う。
また、例えば、データ収集回路14は、図1に示すように、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)140と、算出回路146と、制御回路147と、第1の対応情報記憶回路148と第2の対応情報記憶回路149とを有する。ここで、検出器13を面検出器として構成する場合、検出器13からの微小な出力電流を計測するには検出器13の極近傍にASIC140を高密度に配置する必要がある。図5は、第1の実施形態に係るASIC140の構成例を示すブロック図である。なお、ASIC140は、演算部の一例である。
図5に示すように、ASIC140は、基板を介して検出器13の検出素子に結合する。ここで、ASIC140は、基板を介して、例えば、同一の検出エリアに含まれる複数の検出素子に結合する。また、各ASIC140は、複数の検出素子からの検出信号を受け付ける。そして、各ASIC140は、各エリアの計数結果を収集する。すなわち、ASIC140は、検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいてカウントレートを算出する。かかる場合、各ASIC140は、複数の検出素子からの検出信号を並列に受け付けてもよく、或いは、時分割で複数の検出素子からの検出信号を受け付けてもよい。なお、図5では、1つのASIC140のみ図示しているが、各検出エリアに対して複数のASIC140が実装されてもよい。各検出エリアに複数のASIC140が実装される場合、各エリア内の各ASIC140は、各エリア内の領域ごとの検出素子から検出信号を受け付けてもよく、或いは、各エリア内の全検出素子から検出信号を受け付けてもよい。各エリア内の領域ごとの検出素子から検出信号を受け付ける場合、各ASIC140が受け付けた検出信号の合計値を計数結果としてもよく、各エリア内の全検出素子から検出信号を受け付ける場合、各ASIC140が受け付けた検出信号の平均値を計数結果としてもよい。
また、図5に示すように、ASIC140は、チャージアンプ141、波形整形回路143、波形弁別回路144及びカウンタ145を有する。チャージアンプ141は、X線検出素子に入射した光子に応答して集電される電荷を積分・増幅して電気量のパルス信号として出力する機能を有する電気回路である。より具体的には、チャージアンプ141は、増幅機能を有する電子回路である。チャージアンプ141によって出力されるパルス信号は、光子のエネルギー量に対応する波高及び面積を有する。チャージアンプ141の出力側には、波形整形回路143が接続される。
波形整形回路143は、チャージアンプ141から出力されるパルス信号の周波数特性を調整し、かつゲイン及びオフセットを与えることによってパルス信号の波形を整形する。波形整形回路143の出力側には、波形弁別回路144が接続される。
波形弁別回路144は、入射した光子への応答パルス信号の波高或いは面積を、弁別すべき複数のエネルギー帯域に対応して予め設定された閾値と比較し、閾値との比較結果を後段のカウンタ145に出力する機能を有する電気回路である。
カウンタ145は、対応するエネルギー帯域毎に応答パルス信号の波形の弁別結果をカウントし、光子の計数結果をデジタルデータとしてコンソール30の前処理回路34に出力する機能を有する電気回路である。より具体的には、カウンタ145は、例えばクロックパルスを計数することにより数値を処理するデジタル回路である。
具体的には、カウンタ145は、X線検出素子が出力した各パルスを弁別して計数したX線光子の入射位置(検出位置)と、当該X線光子のエネルギー値とを計数結果として、X線管12aの位相(管球位相)ごとに収集する。カウンタ145は、例えば、計数に用いたパルスを出力したX線検出素子の位置を、入射位置とする。
例えば、カウンタ145が収集する計数結果は、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」のX線検出素子において、エネルギー弁別域「E1<E≦E2」の光子の計数値が「N1」であり、エネルギー弁別域「E2<E≦E3」の光子の計数値が「N2」である』といった情報となる。或いは、カウンタ145が収集する計数結果は、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」のX線検出素子において、エネルギー弁別域「E1<E≦E2」の光子の単位時間当たりの計数値が「n1」であり、エネルギー弁別域「E2<E≦E3」の光子の単位時間当たりの計数値が「n2」である』といった情報となる。
このように、検出器13の1つの画素に対応するX線検出素子からは、複数のエネルギー帯域に対応する計数結果が検出データとして前処理回路34に出力されることとなる。この結果、画像再構成回路36は、校正された各検出素子の検出信号を用いて、画像を生成する。
なお、データ収集回路14から出力されたデータを検出データと称し、検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、チャネル間のゲイン補正処理、パイルアップ補正処理、応答関数補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生データと称する。また、検出データ及び生データを総称して投影データと称する。また、算出回路146、制御回路147、第1の対応情報記憶回路148及び第2の対応情報記憶回路149については後述する。
図1に戻って、寝台20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置21は、天板22をZ軸方向へ移動して、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。なお、寝台駆動装置21は、天板22をX軸方向にも移動可能である。
なお、天板移動方法は、天板22だけを移動させてもよいし、寝台20のベースごと移動する方式であってもよい。また、立位CTである場合には、天板22に相当する患者移動機構を移動させる方式であってもよい。
なお、架台10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。または、架台10は、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。なお、以下の実施形態では、架台10と天板22との相対位置の変化が天板22を制御することによって実現されるものとして説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、架台10が自走式である場合、架台10の走行を制御することによって架台10と天板22との相対位置の変化が実現されてもよい。また、架台10の走行と天板22とを制御することによって架台10と天板22との相対位置の変化が実現されてもよい。
コンソール30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、架台10によって収集された計数結果を用いてX線CT画像データを再構成する装置である。コンソール30は、図1に示すように、入力インターフェース31と、ディスプレイ32と、スキャン制御回路33と、前処理回路34と、投影データ記憶回路35と、画像再構成回路36と、画像記憶回路37と、システム制御回路38とを有する。
入力インターフェース31は、X線CT装置の操作者が各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボード等を有し、操作者から受け付けた指示や設定の情報を、システム制御回路38に転送する。例えば、入力インターフェース31は、操作者からX線CT画像データを再構成する際の再構成条件や、X線CT画像データに対する画像処理条件等を受け付ける。また、例えば、入力インターフェース31は、操作者からX線検出素子の温度制御処理を実施する指示を受付ける。そして、入力インターフェース31は、システム制御回路38を介して、スキャン制御回路33にX線CT画像データの再構成や温度制御処理の実施を指示する。
ディスプレイ32は、操作者によって参照されるモニタであり、システム制御回路38による制御のもと、X線CT画像データを操作者に表示したり、入力インターフェース31を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
スキャン制御回路33は、後述するシステム制御回路38の制御のもと、X線高電圧装置11、検出器13、架台制御装置16、データ収集回路14及び寝台駆動装置21の動作を制御することで、架台10における計数結果の収集処理を制御する機能を有する電気回路である。
前処理回路34は、データ収集回路14から送信された計数結果に対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、チャネル間のゲイン補正処理、パイルアップ補正処理、応答関数補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施して生データを生成する機能を有する電気回路である。
投影データ記憶回路35は、例えば、NAND(Not AND)型フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)であり、前処理回路34により生成された投影データを記憶する。すなわち、投影データ記憶回路35は、X線CT画像データを再構成するための投影データを記憶する。
画像再構成回路36は、前処理回路34にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってX線CT画像データを生成する。なお、画像再構成回路36は、再構成部の一例である。
画像再構成回路36は、再構成したX線CT画像データを画像記憶回路37に格納する。なお、全てのビンの情報を画素毎に加算して全エネルギー情報を含むデータから再構成したX線CT画像データのことを「ベース画像」とも言う。
ここで、フォトンカウンティングCTで得られる計数結果から生成された投影データには、被検体Pを透過することで減弱されたX線のエネルギーの情報が含まれている。このため、画像再構成回路36は、例えば、特定のエネルギー成分のX線CT画像データを再構成することができる。また、画像再構成回路36は、例えば、複数のエネルギー成分それぞれのX線CT画像データを再構成することができる。
また、画像再構成回路36は、例えば、各エネルギー成分のX線CT画像データの各画素にエネルギー成分に応じた色調を割り当て、エネルギー成分に応じて色分けされた複数のX線CT画像データを重畳した画像データを生成する。また、画像再構成回路36は、例えば、物質固有のK吸収端を利用して、当該物質の同定が可能となる画像データを生成することができる。画像再構成回路36が生成する他の画像データとしては、単色X線画像データや密度画像データ、実効原子番号画像データ等が挙げられる。
また、X線CTの応用として、物質ごとにX線の吸収特性が異なることを利用して、被検体Pに含まれる物質の種別、存在量、密度等を弁別する技術がある。これを、物質弁別と言う。例えば、画像再構成回路36は、投影データに対して物質弁別を行い、物質弁別情報を得る。そして、画像再構成回路36は、物質弁別の結果である物質弁別情報を用いて物質弁別画像を再構成する。
画像再構成回路36は、CT画像を再構成するには、フルスキャン再構成方式及びハーフスキャン再構成方式を適用可能である。例えば、画像再構成回路36は、フルスキャン再構成方式では、被検体Pの周囲一周、360度分の投影データを必要とする。また、画像再構成回路36は、ハーフスキャン再構成方式では、180度+ファン角度分の投影データを必要とする。以下では、説明を簡単にするため、画像再構成回路36は、被検体Pの周囲一周、360度分の投影データを用いて再構成するフルスキャン再構成方式を用いるものとする。
システム制御回路38は、架台10、寝台20及びコンソール30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う機能を有する電気回路である。具体的には、システム制御回路38は、スキャン制御回路33を制御することで、架台10で行なわれるCTスキャンを制御する。また、システム制御回路38は、前処理回路34や、画像再構成回路36を制御することで、コンソール30における画像再構成処理や画像生成処理を制御する。また、システム制御回路38は、画像記憶回路37が記憶する各種画像データを、ディスプレイ32に表示するように制御する。画像記憶回路37は、例えば、NAND型フラッシュメモリやHDDであり、各種画像データを記憶する。
以上、第1の実施形態に係るX線CT装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係るX線CT装置は、フォトンカウンティング方式の検出器を用いてX線CT画像データを再構成する。
ところで、ASIC140は、計数結果を収集する際に計数率に応じて発熱する。このASIC140は検出器13の近傍に配置されるため、ASIC140の発熱が検出器13に伝達され易い。ここで、多数の検出器13を面検出器として構成する場合、検出器13の位置に応じて入射する光子数が異なる。図6は、検出器13の位置に応じて入射する光子数を説明するための図である。図6では、被検体Pと、被検体Pを中心とする円軌道を回転するX線管12a及び検出器13とを示す。
被検体Pの断面は円形ではなく、楕円形である。このため、図6に示すように、検出器13の周辺部Hでは、被検体Pでの透過量が少ないので多量の光子が入射する。一方で、検出器13の中心部Lでは、被検体Pでの透過量が多いので光子が少量しか入射しない。このため、検出器13の周辺部Hに結合するASIC140では、計数率が高くなり熱くなりやすい。一方、検出器13の中心部Lに結合するASIC140では、計数率が低くなり熱くなりにくい。すなわち、検出器13において配置される検出エリアの位置に応じて、ASIC140間で計数率が異なる。このため、検出器13の局所部分でASIC140から伝達される発熱量に違いが生じる。
また、検出器13の特性は温度依存性が高い。周囲温度とダークカウントレート値との対応関係は、周囲温度が上昇するにしたがって、ダークカウントレートも上昇する。また、周囲温度と増倍率との対応関係は、周囲温度が上昇するにしたがって、増倍率は低下する。このため、ASIC140が発熱することは、検出器13の特性に影響を与えることになる。このようなことから、検出器13の局所的な温度管理が望まれる。
そこで、第1の実施形態に係るX線CT装置は、温度制御処理を実行することで、検出器13の局所的な温度変化に対応する。例えば、第1の実施形態に係るX線CT装置は、検出器13における検出エリアごとに発熱量を算出する。そして、第1の実施形態に係るX線CT装置は、発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した制御量を用いて光子計数型検出器の検出エリアごとの温度を制御する。このようなX線CT装置による温度制御処理は、第1の対応情報記憶回路148及び第2の対応情報記憶回路149を用いて、算出回路146及び制御回路147により実現される。以下では、図7から図10を用いて、第1の実施形態に係る算出回路146及び制御回路147について詳細に説明する。
第1の対応情報記憶回路148は、例えば、NAND型フラッシュメモリやHDDであり、第1の対応情報を記憶する。図9は、第1の実施形態に係る第1の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。図9に示すように、第1の対応情報は、「カウントレート」と「発熱量」とを対応付けた情報を記憶する。なお、第1の対応情報は、ASIC140から出力される検出器13の各検出エリアからのビュー単位のカウントレートとASIC140の発熱量とを事前に計測又はシミュレーションにて推定することで生成される。
ここで、ビュー単位のカウントレートは、各検出エリアに含まれる複数の検出素子からの検出信号の平均値であるものとして説明する。なお、カウントレートは、平均値に限定されるものではなく、例えば、複数の検出素子からの検出信号の最大値或いは最小値であってもよい。
第1の対応情報における「カウントレート」は、ビューにおける計数結果を示す。例えば、「カウントレート」には、C1未満であることを示す「C<C1」、C1以上C2未満であることを示す「C1≦C<C2」等の情報が格納される。また、第1の対応情報における「発熱量」は、カウントレートに基づいたASIC140の発熱量を示す。例えば、「発熱量」には、「Q1」や「Q2」等の情報が格納される。
一例をあげると、図9に示す第1の対応情報は、カウントレートがC1未満である場合、ASIC140の発熱量がQ1であることを示し、カウントレートがC1以上C2未満である場合、ASIC140の発熱量がQ2であることを示す。
第2の対応情報記憶回路149は、例えば、NAND型フラッシュメモリやHDDであり、第2の対応情報を記憶する。図10は、第1の実施形態に係る第2の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。図10に示すように、第2の対応情報は、「検出エリアID」と「発熱量」と「制御量」とを対応付けた情報を記憶する。なお、第2の対応情報は、ASIC140の発熱量が検出器13に与える温度変化を事前に推定または測定することで生成される。
第2の対応情報における「検出エリアID」は、光子計数型の検出器13における検出エリアの位置を特定するための識別子を示す。例えば、「検出エリアID」には、「A1」や「A2」等の情報が格納される。
第2の対応情報における「発熱量」は、第1の対応情報における「発熱量」と同様である。また、第2の対応情報における「制御量」は、発熱量に基づいた温度制御器17の制御量を示す。例えば、「制御量」には、「R1」や「R2」等の情報が格納される。
一例をあげると、図10に示す第2の対応情報は、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ1である場合、温度制御器17の制御量がR1であることを示し、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ2である場合、温度制御器17の制御量がR2であることを示す。
図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順を示すフローチャートである。例えば、図7に示す処理は、入力インターフェース31が、本撮影を実行する指示を操作者から受け付け、受け付けた指示がシステム制御回路38に転送された場合に実行される。図7のステップS1は、スキャン制御回路33により実現されるステップである。ステップS1では、スキャン制御回路33は、X線管12aを制御してX線を曝射させることで、データ収集回路14による計数結果の収集を開始させる。ステップS2は、算出回路146及び制御回路147により実現されるステップである。ステップS2では、算出回路146及び制御回路147は、温度制御処理を実行する。なお、ステップS2の詳細については、図8を用いて後述する。
ステップS3は、画像再構成回路36により実現されるステップである。ステップS3では、画像再構成回路36は、収集された計数結果に基づいて、X線CT画像データを再構成する。言い換えると、画像再構成回路36は、収集された検出信号に基づく投影データを用いて、画像を再構成する。ステップS4は、システム制御回路38により実現されるステップである。ステップS4では、システム制御回路38は、再構成されたX線CT画像をディスプレイ32に表示させる。
図8は、第1の実施形態に係るX線CT装置による温度制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、図8で示す処理手順は、図7に示すステップS2の処理に対応する。ステップS101からステップS103は、算出回路146により実現されるステップである。ステップS101では、算出回路146は、ビュートリガ信号を受け付けたか否かを判定する。ここで、算出回路146は、ビュートリガ信号を受け付けたと判定した場合(ステップS101、Yes)、ステップS102に移行する。一方、算出回路146は、ビュートリガ信号を受け付けたと判定しなかった場合(ステップS101、No)、ステップS101の判定処理を繰り返す。
ステップS102では、算出回路146は、検出エリアごとにカウントレートを取得する。例えば、算出回路146は、ASIC140の計数結果を検出エリア単位でビュー毎に取得する。算出回路146は、ビュー単位のカウントレートとして、例えば検出エリア内の複数の検出素子からの検出信号の平均値を取得する。なお、算出回路146は、ビュー単位のカウントレートとして、例えば検出エリア内の複数の検出素子からの検出信号の最大値或いは最小値を取得してもよい。
そして、ステップS103では、算出回路146は、検出器13における検出エリアごとに発熱量を算出する。例えば、算出回路146は、図9に示す第1の対応情報を用いて、ステップS102で取得したカウントレートに対応する発熱量を検出エリア単位でビュー毎に特定する。
一例をあげると、算出回路146は、図9に示す第1の対応情報を用いて、カウントレートがC1未満である場合、ASIC140の発熱量がQ1であると特定し、カウントレートがC1以上C2未満である場合、ASIC140の発熱量がQ2であると特定する。すなわち、算出回路146は、各検出エリアにおける各検出素子からの検出信号に基づく計数結果を用いて、検出エリアごとの発熱量を算出する。このように、算出回路146は、検出信号に基づくカウントレートに基づいて、検出エリア毎の発熱量を算出する。すなわち、算出回路146は、各検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいて、検出エリア毎の発熱量を算出する。なお、算出回路146は、算出部の一例である。
ステップS104からステップS106は、制御回路147により実現されるステップである。ステップS104では、制御回路147は、発熱量から制御量を決定する。例えば、制御回路147は、図10に示す第2の対応情報を用いて、ステップS103で特定した発熱量に対応する制御量を検出エリア単位でビュー毎に特定する。言い換えると、制御回路147は、検出エリア毎の発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した制御量を用いて検出エリアにおける温度を制御する。なお、制御回路147は、制御部の一例である。
ここで、DASの近傍には、DASの熱を排熱することでDAS全体の温度を制御する空冷ファンが設けられる。ここで、空冷ファンが1つだけ設けられる場合、空冷ファンの近傍と遠方とでは、排熱の効率が異なる場合がある。このようにDAS近傍に設けられる空冷ファンの数によって検出器13の中央部のASIC140と周辺部のASIC140とで排熱の効率が異なる場合、検出器13の中央部と周辺部とでは、ASIC140の発熱量が同じだとしても、異なる制御量が必要となる。そこで、以下では、DAS近傍に設けられる空冷ファンの数が1つであり、ASIC140の排熱の効率が異なる場合について説明する。
このような場合、制御回路147は、光子計数型の検出器13における検出エリアの位置に応じた制御量を決定する。一例をあげると、制御回路147は、図10に示す第2の対応情報を用いて、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ1である場合、温度制御器17の制御量がR1であると特定し、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ2である場合、温度制御器17の制御量がR2であると特定する。また、制御回路147は、図10に示す第2の対応情報を用いて、検出エリアの識別子が「A2」である検出エリアの発熱量がQ1である場合、温度制御器17の制御量がR2であると特定する。すなわち、制御回路147は、発熱量に基づいて制御量を決定する。
ステップS105では、制御回路147は、温度制御器17を制御する。例えば、制御回路147は、ステップS104で特定した制御量を設定するように、温度制御器17に指示する。言い換えると、制御回路147は、決定した制御量を用いて検出器13の検出エリアごとの温度を制御する。ここで、制御回路147は、各温度制御器17に制御量をそれぞれビュー毎に指示する。
ステップS106では、制御回路147は、撮影終了を受け付けたか否かを判定する。ここで、制御回路147は、撮影終了を受け付けたと判定した場合(ステップS106、Yes)、温度制御処理を終了する。一方、制御回路147は、撮影終了を受け付けたと判定しなかった場合(ステップS106、No)、ステップS101に移行する。
上述したように、第1の実施形態では、スキャン中のASIC140の出力値(カウントレート)から検出器13の各検出エリアの温度上昇を補償する制御量を決定し、温度制御器17を動作させる。言い換えると、第1の実施形態では、光子計数型検出器における検出エリアごとに発熱量を算出し、発熱量に基づいて決定した制御量を用いて光子計数型検出器の検出エリアごとの温度を制御する。例えば、第1の実施形態では、検出エリアごとに温度制御器17を配置する。これにより、検出器13全体で温度変化に対応するよりも、制御する領域の規模を小さくすることが可能になる。このように、制御する領域の規模を小さくすることで、温度変化を予想し易くなる。この結果、第1の実施形態によれば、検出器13の局所的な温度変化に対応することができる。
ところで、温度変化に対応する代替方法として、温度センサによる温度計測と温度制御器(クーラー/ヒーター)とを組み合わせて、温度センサによるフィードバックで温度制御器を制御することも考えられる。かかる場合、検出器13近傍に温度センサを配置して温度センサの出力値から検出器13の温度を制御する。しかしながら、この代替方法では、検出器13上に温度センサを多数配置することになるので、温度センサの実装および信号線が増加する。このため、代替方法では、実装上の困難性を有する。
一方、第1の実施形態では、温度センサを用いずに検出器13の局所的な温度変化に対応する。すなわち、第1の実施形態によれば、温度センサを多数配置しなくてもよい。このため、第1の実施形態によれば、実装上の困難性を回避しつつ検出器13の局所的な温度変化に対応することが可能になる。
また、代替方法では、温度センサが温度上昇を検知してからしか制御を始められない。この場合、制御量がオーバーシュート(アンダーシュート)し易くなってしまう。一方、第1の実施形態では、各検出エリアにおける各検出素子からの検出信号に基づく計数結果を用いて、検出エリアごとの発熱量を算出する。これにより、第1の実施形態によれば、検出器13の温度変化に対する追従性を高めることが可能になる。図11は、第1の実施形態を説明するための図である。
図11では、横軸が時間を示し、縦軸がカウントレートと検出器13の温度とをそれぞれ示す。ここで、例えば、代替方法では、温度センサによって温度計測し、検出器13の温度が上昇し始める時間T2において、温度制御器17の制御を開始する。すなわち、代替方法では、温度センサが温度上昇を検知してから温度制御器17の制御を開始する。一方、第1の実施形態によれば、カウントレートが上昇し始める時間T1において、温度制御器17の制御を開始する。すなわち、第1の実施形態では、温度センサによる温度上昇の検出より前に温度制御器17の制御を開始する。これにより、第1の実施形態に係る温度制御方法では、代替方法において温度制御器17の制御を開始するよりも時間ΔT(T2−T1)だけ早く温度制御器17の制御を開始することが可能になる。この結果、第1の実施形態によれば、検出器13の温度が上昇し始める前に、より効率的に検出器13の温度上昇を防止することが可能になる。言い換えると、第1の実施形態によれば、制御量のオーバーシュート(アンダーシュート)を抑制することができる。
また、検出器13において、検出エリア間に断熱構造を有するようにしてもよい。例えば、検出エリア内で特定の箇所に熱が集中しないように、ASIC140と検出器13との間に熱伝導率の高い層が挟まれる。かかる場合、熱伝導率の高い層に回路のグランド層又は電源層を利用する。なお、このような断熱構造を有することは、検出エリアがモジュールである場合に有効である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、検出器13近傍の温度を更に加味して、温度制御処理を行う場合について説明する。図12は、第2の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。なお、図12において、図1に示した各部と同様の機能を有する構成については、同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。図12に示すように、第2の実施形態に係るX線CT装置は、架台10aと、寝台20と、コンソール30とを有する。
架台10aは、温度センサ18を更に有する点及びデータ収集回路14aの構成が第1の実施形態に係るデータ収集回路14の構成と一部異なる点を除いて、図1に示す架台10の構成と同様である。このため、以下では、第2の実施形態に係る温度センサ18の構成及び第2の実施形態に係るデータ収集回路14aの構成についてのみ説明する。
温度センサ18は、検出器13近傍に配置され、検出器13近傍の温度を検出する。データ収集回路14aは、ASIC140と、算出回路146と、制御回路147aと、第1の対応情報記憶回路148と第2の対応情報記憶回路149aとを有する。なお、データ収集回路14aが有する、ASIC140、算出回路146、及び第1の対応情報記憶回路148の構成は、データ収集回路14が有する、ASIC140、算出回路146、及び第1の対応情報記憶回路148の構成と同様である。
第2の対応情報記憶回路149aは、例えば、NAND型フラッシュメモリやHDDであり、第2の対応情報を記憶する。図14は、第2の実施形態に係る第2の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。図14に示すように、第2の対応情報は、「検出エリアID」と「発熱量」と「外部温度」と「制御量」とを対応付けた情報を記憶する。第2の対応情報における「検出エリアID」は、図10に示す第2の対応情報における「検出エリアID」と同様である。第2の対応情報における「発熱量」は、図9に示す第1の対応情報における「発熱量」と同様である。なお、第2の対応情報は、ASIC140の発熱量が検出器13に与える温度変化を、外部温度の違いによる影響を考慮して事前に推定または測定することで生成される。
また、第2の対応情報における「外部温度」は、温度センサ18から取得した検出器13近傍の温度を示す。例えば、「外部温度」には、検出器13近傍の温度がT1未満であることを示す「T<T1」や、検出器13近傍の温度がT1以上T2未満であることを示す「T1≦T<T2」等の情報が格納される。
また、第2の対応情報における「制御量」は、発熱量と検出器13近傍の温度とに基づいた温度制御器17の制御量を示す。例えば、「制御量」には、「R11」や「R12」等の情報が格納される。
一例をあげると、図14に示す第2の対応情報は、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ1であり、検出器13近傍の温度がT1以上T2未満である場合、温度制御器17の制御量がR12であることを示し、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ2であり、検出器13近傍の温度がT2以上である場合、温度制御器17の制御量がR23であることを示す。
制御回路147aは、発熱量と、温度センサ18から取得した光子計数型の検出器13近傍の温度とを用いて、制御量を決定する。そして、制御回路147aは、決定した制御量を用いて検出器13の検出エリアごとの温度を制御する。
続いて、第2の実施形態に係るX線CT装置による処理の手順を説明する。なお、第2の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順は、ステップS2の処理の詳細が異なる点を除いて、図7に示す第1の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順と同様である。このため、第2の実施形態では、温度制御処理の手順についてのみ説明する。図13は、第2の実施形態に係るX線CT装置による温度制御処理の手順を示すフローチャートである。
図13で示す処理手順は、図7に示すステップS2の処理に対応する。ステップS201からステップS203は、算出回路146により実現されるステップである。なお、ステップS201からステップS203の処理は、図8に示すステップS101からステップS103の処理に対応する。
ステップS204からステップS207は、制御回路147aにより実現されるステップである。ステップS204では、制御回路147aは、温度センサ18から温度を取得する。ステップS205では、制御回路147aは、発熱量と温度とから制御量を算出する。例えば、制御回路147aは、図14に示す第2の対応情報を用いて、ステップS203で特定した発熱量と、ステップS204で取得した温度とに対応する制御量を検出エリア単位でビュー毎に特定する。言い換えると、制御回路147aは、検出エリア毎の発熱量と、温度センサ18から取得した光子計数型の検出器13近傍の温度とを用いて、制御量を決定する。
一例をあげると、制御回路147aは、図14に示す第2の対応情報を用いて、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ1であり、検出器13近傍の温度がT1以上T2未満である場合、温度制御器17の制御量がR12であると特定し、検出エリアの識別子が「A1」である検出エリアの発熱量がQ2であり、検出器13近傍の温度がT2以上である場合、温度制御器17の制御量がR23であると特定する。すなわち、制御回路147aは、発熱量と、温度センサ18から取得した検出器13近傍の温度とを用いて、制御量を決定する。
ステップS206では、制御回路147aは、温度制御器17を制御する。例えば、制御回路147aは、ステップS205で特定した制御量を設定するように、温度制御器17に指示する。ここで、制御回路147aは、各温度制御器17に制御量をそれぞれビュー毎に指示する。
ステップS207では、制御回路147aは、撮影終了を受け付けたか否かを判定する。ここで、制御回路147aは、撮影終了を受け付けたと判定した場合(ステップS207、Yes)、温度制御処理を終了する。一方、制御回路147aは、撮影終了を受け付けたと判定しなかった場合(ステップS207、No)、ステップS201に移行する。
上述したように、第2の実施形態では、X線CT装置は、スキャン中のASIC140の出力値(カウントレート)と、検出器13近傍の温度とから、検出器13の各検出エリアの温度上昇を補償する制御量を決定し、温度制御器17を動作させる。すなわち、第2の実施形態では、検出器13近傍の温度を更に加味して、温度制御処理を行う。これにより第2の実施形態によれば、検出器13の局所的な温度変化に対してより正確に対応することが可能になる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、検出器13の温度変化により検出器特性に与える影響を補正して画像を再構成する場合について説明する。図15は、第3の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。なお、図15において、図1に示した各部と同様の機能を有する構成については、同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。図15に示すように、第3の実施形態に係るX線CT装置は、架台10bと、寝台20と、コンソール30とを有する。
架台10bは、データ収集回路14bの構成が第1の実施形態に係るデータ収集回路14の構成と一部異なる点を除いて、図1に示す架台10の構成と同様である。このため、以下では、第3の実施形態に係るデータ収集回路14bの構成についてのみ説明する。
データ収集回路14bは、ASIC140と、算出回路146と、制御回路147と、第1の対応情報記憶回路148と第2の対応情報記憶回路149と、補正量算出回路150と、補正回路151と、第3の対応情報記憶回路152とを有する。なお、データ収集回路14bが有する、ASIC140、算出回路146、制御回路147、第1の対応情報記憶回路148及び第2の対応情報記憶回路149の構成は、データ収集回路14が有する、ASIC140、算出回路146、制御回路147、第1の対応情報記憶回路148及び第2の対応情報記憶回路149の構成と同様である。
第3の対応情報記憶回路152は、例えば、NAND型フラッシュメモリやHDDであり、第3の対応情報を記憶する。図18は、第3の実施形態に係る第3の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。図18に示すように、第3の対応情報は、「カウントレートの変化量」と「制御量」と「補正量」とを対応付けた情報を記憶する。なお、第3の対応情報は、ASIC140の発熱量が検出器13に与える温度変化と、温度変化による検出器13の特性変化とについて事前に推定または測定することで生成される。
第3の対応情報における「カウントレートの変化量」は、現在のビューにおける計数結果と直前のビューにおける計数結果との差分を示す。例えば、「カウントレートの変化量」には、差分がC11未満であることを示す「ΔC<C11」、差分がC11以上C12未満であることを示す「C11≦ΔC<C12」等の情報が格納される。
また、第3の対応情報における「制御量」は、直前ビューのカウントレートから特定される温度制御器17の制御量を示す。例えば、「制御量」には、「R111」や「R112」等の情報が格納される。
また、第3の対応情報における「補正量」は、カウントレートの変化量に基づいた計数結果の補正量を示す。例えば、「補正量」には、「α1」や「α2」等の情報が格納される。
一例をあげると、図18に示す第3の対応情報は、カウントレートの変化量がC11未満であり、温度制御器17の制御量がR111である場合、補正量がα1であることを示し、カウントレートの変化量がC11未満であり、温度制御器17の制御量がR113である場合、補正量がα3であることを示す。
補正量算出回路150は、検出器13の温度変化に応じた補正量を算出する。なお、補正量算出回路150は、補正量算出部の一例である。補正回路151は、検出器13により出力された検出信号を、補正量を用いて補正する。なお、補正回路151は、補正部の一例である。
次に、第3の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順を説明する。図16は、第3の実施形態に係るX線CT装置によるX線CT画像を再構成する処理の手順を示すフローチャートである。図16のステップS301は、スキャン制御回路33により実現されるステップである。ステップS301では、スキャン制御回路33は、X線管12aを制御してX線を曝射させることで、データ収集回路14bによる計数結果の収集を開始させる。
ステップS302及びステップS303は、ステップS301に続いて、並列に実行される。ステップS302は、算出回路146及び制御回路147により実現されるステップである。ステップS302では、算出回路146及び制御回路147は、温度制御処理を実行する。なお、ステップS302の処理手順は、例えば、図8で説明した処理手順と同様である。
ステップS303は、補正量算出回路150により実現されるステップである。ステップS303では、補正量算出回路150は、補正量算出処理を実行する。ステップS303の詳細について図17を用いて説明する。
図17は、第3の実施形態に係るX線CT装置による補正量算出処理の手順を示すフローチャートである。なお、図17で示す処理手順は、図16に示すステップS303の処理に対応する。ステップS401からステップS407は、補正量算出回路150により実現されるステップである。
ステップS401では、補正量算出回路150は、ビュートリガ信号を受け付けたか否かを判定する。ここで、補正量算出回路150は、ビュートリガ信号を受け付けたと判定した場合(ステップS401、Yes)、ステップS402に移行する。一方、補正量算出回路150は、ビュートリガ信号を受け付けたと判定しなかった場合(ステップS401、No)、ステップS401の判定処理を繰り返す。
ステップS402では、補正量算出回路150は、検出エリアごとにカウントレートを取得する。例えば、補正量算出回路150は、ASIC140の計数結果を検出エリア単位でビュー毎に取得する。ステップS403では、補正量算出回路150は、カウントレートの変化量を算出する。例えば、補正量算出回路150は、現在のビューで取得したカウントレートと、直前のビューで取得したカウントレートとの差分を算出する。
ステップS404では、補正量算出回路150は、制御量を取得する。例えば、補正量算出回路150は、第1の対応情報及び第2の対応情報を参照して、直前ビューのカウントレートから直前ビューにおける制御量を取得する。
ステップS405では、補正量算出回路150は、カウントレートの変化量と制御量とから補正量を算出する。例えば、補正量算出回路150は、ステップS403で算出したカウントレートの変化量と、ステップS404で取得した制御量と、図18に示す第3の対応情報とを用いて、補正量を算出する。すなわち、補正量算出回路150は、各検出エリアにおける各検出素子からの検出信号に基づく計数結果のビュー毎の履歴と制御量とに基づいて、検出器13の温度変化を推定して補正量を算出する。
一例をあげると、補正量算出回路150は、図18に示す第3の対応情報を用いて、カウントレートの変化量がC11未満であり、温度制御器17の制御量がR111である場合、補正量がα1であると特定し、カウントレートの変化量がC11未満であり、温度制御器17の制御量がR113である場合、補正量がα3であると特定する。一例をあげると、補正量算出回路150は、ビューごとのカウントレートから暗電流値を補正値として見積もる。或いは、補正量算出回路150は、ビューごとのカウントレートから各画素のゲイン値を補正値として見積もる。
図17に戻る。ステップS406では、補正量算出回路150は、現在のビュー数と現在のビューにおける計数結果とステップS405で算出した補正量とを対応付けて記憶させる。
ステップS407では、補正量算出回路150は、撮影終了を受け付けたか否かを判定する。ここで、補正量算出回路150は、撮影終了を受け付けたと判定した場合(ステップS407、Yes)、補正量算出処理を終了する。一方、補正量算出回路150は、撮影終了を受け付けたと判定しなかった場合(ステップS407、No)、ステップS401に移行する。
図16に戻る。ステップS304は、補正回路151により実現されるステップである。ステップS304では、補正回路151は、ステップS303で算出された補正量を用いて、計数結果を補正する。例えば、補正回路151は、計数結果に対応付けて記憶されている補正量を用いて、計数結果を補正する。一例をあげると、補正回路151は、ビューごとのカウントレートから見積もられた暗電流値を用いて、計数結果を補正する。或いは、補正回路151は、ビューごとのカウントレートから見積もられた各画素のゲイン値を用いて、計数結果を補正する。
ステップS305は、画像再構成回路36により実現されるステップである。ステップS305では、画像再構成回路36は、ステップS304で補正された計数結果に基づいて、X線CT画像データを再構成する。言い換えると、画像再構成回路36は、補正された検出信号に基づく投影データを用いて、画像を再構成する。ステップS306は、システム制御回路38により実現されるステップである。ステップS306では、システム制御回路38は、再構成されたX線CT画像をディスプレイ32に表示させる。
第3の実施形態では、1ビューごとにカウントレートの履歴から検出器13の温度変化を見積もり、見積もった温度変化に応じた特性の変化を補正量として算出する。すなわち、第3の実施形態では、検出器13の局所的な温度変化に対応しながら、計数結果を更に補正する。この結果、第3の実施形態によれば、より正確な画像を再構成することが可能になる。なお、第3の実施形態では、現在のビューと直前のビューとの履歴から温度変化を見積もる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、現在のビューと、直前のビューと、2ビュー前と、3ビュー前との履歴から温度変化を見積もるようにしてもよい。
(第3の実施形態の変形例)
上述した第3の実施形態では、補正量算出回路150は、各検出エリアにおける各検出素子からの信号に基づく計数結果のビュー毎の履歴と制御量とに基づいて、検出器13の温度変化を推定して補正量を算出するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線CT装置が温度センサを有する場合には、温度センサを用いて温度変化を検出し、検出した温度変化から検出器特性の変化を推定し、補正値を算出してもよい。
より具体的には、第3の実施形態の変形例では、第3の対応情報として、「温度変化」と「補正量」とを対応付けた情報を記憶する。なお、温度変化は、例えば、現在のビューにおける温度センサにより検出した温度と、直前ビューにおいて温度センサにより検出した温度との差分である。かかる場合、補正量算出回路150は、温度変化に対応する補正量を算出する。そして、補正回路151は、補正量を用いて計数結果を補正する。
このように、補正量算出回路150は、温度センサから取得した検出器13近傍の温度から、検出器13の温度変化を推定し、補正量を算出する。すなわち、第3の実施形態の変形例では、検出器13の局所的な温度変化に対応しながら、計数結果を更に補正する。この結果、第3の実施形態の変形例によれば、より正確な画像を再構成することが可能になる。
なお、上述した第3の実施形態及び第3の実施形態の変形例では、補正回路151にて計数結果を補正するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、前処理回路34が、補正量算出回路150にて算出された補正量を用いて、計数結果を補正するようにしてもよい。
また、上述した第3の実施形態及び第3の実施形態の変形例では、検出器13の局所的な温度変化に対応しながら、計数結果を更に補正する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、検出器13の局所的な温度変化には対応せずに、検出器13の温度変化により検出器特性に与える影響を補正した画像を再構成するようにしてもよい。かかる場合、データ収集回路14bは、ASIC140と、補正量算出回路150と、補正回路151と、第3の対応情報記憶回路152とを有するように構成される。
(第4の実施形態)
なお、上述した第1〜第3の実施形態では、本撮影において、ASIC140が、ビュー毎に、対応する検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいてカウントレートを算出する場合について説明した。そして、第1〜第3の実施形態では、本撮影において、算出回路146が、ビュー及び検出エリア毎に、カウントレートに基づいて発熱量を算出し、制御回路147,147aが、ビュー及び検出エリア毎に、発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した制御量を用いて温度を制御する場合について説明した。
しかしながら、本撮影よりも前に行われる、スキャノ画像(位置決め画像)を収集するためのスキャノ撮影(位置決め撮影)において、ASICが、ビュー及び検出エリア毎に、検出された入射光子に応じた検出信号に基づいてカウントレートを算出し、その後、本撮影において、ビュー及び検出エリア毎に、算出回路が、カウントレートに基づいて発熱量を算出し、制御回路が、発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した制御量を用いて温度を制御してもよい。そこで、このような実施形態を第4の実施形態として説明する。
図19は、第4の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。なお、図19において、図1に示した各部と同様の機能を有する構成については、同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。図19に示すように、第4の実施形態に係るX線CT装置は、架台10cと、寝台20と、コンソール30とを有する。
架台10cは、データ収集回路14cの構成が第1の実施形態に係るデータ収集回路14の構成と一部異なる点を除いて、図1に示す架台10の構成と同様である。このため、以下では、第4の実施形態に係るデータ収集回路14cの構成についてのみ説明する。
データ収集回路14cは、ASIC140aと、算出回路146aと、制御回路147と、第1の対応情報記憶回路148と、第2の対応情報記憶回路149と、第4の対応情報記憶回路153とを有する。なお、データ収集回路14cが有する、制御回路147、第1の対応情報記憶回路148及び第2の対応情報記憶回路149の構成は、データ収集回路14が有する、制御回路147、第1の対応情報記憶回路148及び第2の対応情報記憶回路149の構成と同様である。
第4の対応情報記憶回路153は、例えば、NAND型フラッシュメモリやHDDであり、第4の対応情報を記憶する。図20は、第4の実施形態に係る第4の対応情報が記憶する情報の一例を示す図である。図20に示すように、第4の対応情報は、「スキャノ撮影におけるカウントレート」と「本撮影におけるカウントレート」とを対応付けた情報を記憶する。なお、第4の対応情報は、スキャノ撮影におけるASIC140aから出力される検出器13の各検出エリアからのビュー単位のカウントレートと、本撮影におけるASIC140aから出力される検出器13の各検出エリアからのビュー単位のカウントレートとを事前に計測又はシミュレーションにて推定することで生成される。
第4の対応情報における「スキャノ撮影におけるカウントレート」は、スキャノ撮影において、各ビューにおける計数結果を示す。例えば、「スキャノ撮影におけるカウントレート」には、カウントレートがC5未満であることを示す「C<C5」、カウントレートがC5以上C6未満であることを示す「C5≦C<C6」等の情報が格納される。また、第4の対応情報における「本撮影におけるカウントレート」は、本撮影において、各ビューにおける計数結果を示す。例えば、「本撮影におけるカウントレート」には、カウントレートがC1未満であることを示す「C<C1」、カウントレートがC1以上C2未満であることを示す「C1≦C<C2」等の情報が格納される。スキャノ撮影は、第1の撮影の一例である。本撮影は、第2の撮影の一例である。
一例をあげると、図20に示す第4の対応情報は、スキャノ撮影におけるカウントレートがC5未満である場合、本撮影におけるカウントレートがC1未満であることを示し、スキャノ撮影におけるカウントレートがC5以上C6未満である場合、本撮影におけるカウントレートがC1以上C2未満であることを示す。
第4の実施形態では、X線CT装置は、本撮影を実行する前にスキャノ撮影を実行する。例えば、スキャノ撮影では、本撮影においてX線管12aから出射されるX線のX線量よりも少ないX線量のX線が、X線管12aから出射される。各ASIC140aは、第1の実施形態において各ASIC140がカウントレートを算出した方法と同様の方法で、スキャノ撮影において、各検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいてカウントレートを算出する。
なお、スキャノ撮影においては、X線管12aは、例えば、被検体Pに対して1つのビュー、90度離れた2つのビュー又は全ビュー(例えば2400ビュー)でX線を照射する。
スキャノ撮影において1つのビューでX線が照射される場合、ASIC140aは、1つのビューで照射されたX線に基づく検出信号から、このビューにおけるカウントレートを推定する。また、ASIC140aは、1つのビューで照射されたX線に基づく検出信号に基づいて、被検体Pの厚みを推定し、推定した厚みを用いて、他のビューでX線が照射された場合のカウントレートを算出する。
また、スキャノ撮影において2つのビューでX線が照射される場合、ASIC140aは、2つのビューで照射されたX線に基づく2つの検出信号に基づいて、2つのビューそれぞれにおけるカウントレートを算出する。また、ASIC140aは、2つの検出信号に基づいて、被検体Pの厚みを推定するとともに、被検体Pの形状を楕円と仮定した場合の被検体Pの形状を推定する。そして、ASIC140aは、推定した厚み及び形状を用いて、他のビューでX線が照射された場合のカウントレートを算出する。
なお、スキャノ撮影において全ビューでX線が照射される場合、各ビューで照射されたX線に基づく各検出信号に基づいて、各ビューにおけるカウントレートを算出する。
そして、各ASIC140aは、算出したカウントレートに対応するビューと、算出したカウントレートに対応する検出エリアと、算出したカウントレートとを対応付けた情報(スキャノ撮影対応情報)を生成し、スキャノ撮影対応情報をデータ収集回路14c内の図示しないメモリに記憶させる。このようにして、第4の実施形態では、スキャノ撮影において、ビュー及び検出エリア毎に、カウントレートが算出される。
そして、算出回路146aは、スキャノ撮影よりも後に実行される本撮影において、スキャノ撮影対応情報を参照し、ビュートリガ信号を受け付ける度に、検出エリア毎に、スキャノ撮影対応情報から、対応するカウントレートを取得する。すなわち、算出回路146aは、ビュー及び検出エリア毎に、スキャノ撮影対応情報から、対応するカウントレートを取得する。ここで、スキャノ撮影対応情報から取得されるカウントレートは、スキャノ撮影におけるカウントレートである。
そして、算出回路146aは、第4の対応情報を参照し、取得したスキャノ撮影におけるカウントレートに対応する本撮影におけるカウントレートを、第4の対応情報から取得する。このようにして、算出回路146aは、ビュー及び検出エリア毎に、本撮影におけるカウントレートを算出する。
そして、第4の実施形態に係る算出回路146aは、第1〜第3の実施形態のうちいずれかの実施形態において算出回路146がカウントレートに基づいて発熱量を算出する方法と同様の方法で、本撮影におけるカウントレートに基づいて発熱量を算出する。すなわち、算出回路146aは、ビュー及び検出エリア毎に、本撮影におけるカウントレートに基づいて発熱量を算出する。このようにして、第4の実施形態に係る算出回路146aは、スキャノ撮影において検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいて、本撮影において検出エリア毎の発熱量を算出する。
そして、第4の実施形態に係る制御回路147は、第1〜第3の実施形態のうちいずれかの実施形態において制御回路147,147aが、発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した制御量を用いて温度を制御する方法と同様の方法で、次の処理を行う。例えば、第4の実施形態に係る制御回路147は、本撮影において、ビュー及び検出エリア毎に、発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した制御量を用いて温度を制御する。
以上、第4の実施形態に係るX線CT装置について説明した。第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、検出器13の局所的な温度変化に対応することが可能になる。
(その他の実施形態)
実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
なお、上述した実施形態では、検出エリアごとに温度制御器17を配置する場合、すなわち、温度制御器17と検出エリアとが1:1である場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、温度制御器17は、複数の検出エリアに対して配置されてもよい。例えば、検出エリアの距離が近い場合には、1つの温度制御器17が複数の検出エリアの温度を制御するようにしてもよい。また、例えば、検出エリア内に含まれる検出素子数が多い場合には、1つの検出エリアが複数の温度制御器17から温度の制御を受けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、複数の検出エリアのサイズが同一である場合について説明したが、検出エリアのサイズは、チャネル方向及び列方向の少なくとも一方向の位置に応じて異なってもよい。図21は、検出エリアのサイズの一例を説明するための図である。
例えば、図21に示すように、検出器13のチャネル方向(Z軸方向)における中心部(中央部)では、被検体PでのX線の透過量が多いので、検出エリアのサイズを、4列4チャネルの16個の検出素子を含むようなサイズとしてもよい。
一方、検出器13のチャネル方向における周辺部では、被検体PでのX線の透過量が少ないので、検出エリアのサイズを、8列8チャネルの64個の検出素子を含むようなサイズとしてもよい。
すなわち、検出エリアのサイズは、検出エリアに入射されるX線の被検体Pでの透過量に応じて、異なってもよい。
なお、上述した実施形態では、検出器13の中央部のASIC140と周辺部のASIC140とで排熱の効率が異なる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、DAS近傍に複数の冷却ファンが設けられ、検出器13の中央部のASIC140と周辺部のASIC140とで排熱の効率が同様である場合には、検出エリアに応じた制御量を設定しなくてもよい。例えば、図10に示す第2の対応情報や図14に示す第2の対応情報において、「検出エリアID」を対応付けなくてもよい。
また、上述した実施形態では、図18に示す第3の対応情報には、「検出エリアID」を対応付けない場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第3の対応情報に、「検出エリアID」を更に対応付けてもよい。
また、上述した実施形態では、ASIC140,140aがデータ収集回路14(14a,14b,14c)に配置されるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、ASIC140,140aは、検出器13に配置されてもよい。
上述した実施形態では、X線管12aと検出器13とを一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate−Type(第3世代CT)のX線CT装置について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線CT装置には、第3世代CT以外にも、複数のX線検出素子を有するX線検出器がリング状に分散して固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate−Type(第4世代CT)がある。上述した実施形態は、第4世代CTにも適用可能である。また、第3世代CTと第4世代CTとを組み合わせたハイブリッド型のX線CT装置にも、上述した実施形態は、適用可能である。
また、上述した実施形態は、従来からの一管球型のX線CT装置にも適用可能であるし、X線管と検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、複数の機能を独立の回路としてコンソール30内に設け、各回路がそれぞれの機能を実行するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、1つの処理回路において複数の機能を実行するようにしてもよい。例えば、処理回路は、スキャン制御機能、前処理機能、画像再構成機能、及びシステム制御機能を実行する。ここで、処理回路の構成要素であるスキャン制御機能、前処理機能、画像再構成機能、及びシステム制御機能が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路内に記録されている。処理回路は、例えば、プロセッサであり、記憶回路から各プログラムを読み出し、実行することで読み出した各プログラムに対応する機能を実現する。
また、例えば、1つの処理回路において、上述したASIC140,140aの機能、算出回路146,146aの機能、及び、制御回路147,147aの機能が実行されてもよい。
また、上述した実施形態では、前処理回路34及び画像再構成回路36をコンソール30内にて実行するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、外部のワークステーションにおいて、前処理回路34及び画像再構成回路36を実行するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、X線CT装置について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態は、光子計数型のX線検出器を有するマンモグラフィ装置やX線診断装置にも適用可能である。すなわち、上述した実施形態は、放射線診断装置にも適用可能である。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはプロセッサの回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、プロセッサの回路内にプログラムを組み込む代わりに、コンソール30が有する画像記憶回路37にプログラムを保存するように構成しても構わない。この場合、プロセッサは、画像記憶回路37に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1、図12、図15及び図19における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
上記の実施形態の説明において、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態において説明した温度制御処理は、ソフトウェアによって実現することもできる。例えば、温度制御処理は、上記の実施形態において算出回路146及び制御回路147が行うものとして説明した処理の手順を規定した温度制御プログラムをコンピュータに実行させることで実現される。温度制御プログラムは、例えば、ハードディスクや半導体メモリ素子等に記憶され、CPUやMPU等のプロセッサによって読み出されて実行される。この温度制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この温度制御プログラムは、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)やMO(Magnetic Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録されて、配布され得る。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、検出器の局所的な温度変化に対応することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
13 検出器
14 データ収集回路
36 画像再構成回路
146 算出回路
147 制御回路

Claims (9)

  1. 複数の検出素子から成る検出エリアをチャネル方向及び列方向に複数備え、入射した光子数に応じた検出信号を出力する光子計数型検出器と、
    前記検出エリアで検出された入射光子に応じた検出信号に基づいて、前記検出エリア毎の発熱量を算出する算出部と、
    前記検出エリア毎の発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した前記制御量を用いて前記検出エリアにおける温度を制御する制御部と、
    を備えるX線CT装置。
  2. 前記制御部は、前記発熱量と、温度センサから取得した前記光子計数型検出器近傍の温度とを用いて、前記制御量を決定する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記制御部は、前記光子計数型検出器における前記検出エリアの位置に応じた前記制御量を決定する、請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  4. 前記検出信号に基づく投影データを用いて、画像を再構成する再構成部を更に備える、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  5. 前記光子計数型検出器の温度変化に応じた補正量を算出する補正量算出部と、
    前記光子計数型検出器により出力された前記検出信号を、前記補正量を用いて補正する補正部と、
    を更に備える、請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  6. 前記補正量算出部は、各検出エリアにおける各検出素子からの前記検出信号に基づく計数結果のビュー毎の履歴と前記制御量とに基づいて、前記光子計数型検出器の温度変化を推定して前記補正量を算出する、請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 補正された前記検出信号に基づく投影データを用いて、画像を再構成する再構成部を更に備える、請求項5又は6に記載のX線CT装置。
  8. 前記算出部は、第1の撮影において前記検出エリアで検出された前記入射光子に応じた検出信号に基づいて、前記第1の撮影よりも後に行われる第2の撮影において、前記検出エリア毎の発熱量を算出し、
    前記制御部は、前記検出エリア毎の発熱量に基づいて制御量を決定し、決定した前記制御量を用いて前記検出エリアにおける温度を制御する、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  9. 前記検出エリアのサイズは、前記チャネル方向及び列方向の少なくとも一方向の位置に応じて異なる、請求項1〜8のいずれか一つに記載のX線CT装置。
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