JP2018167499A - 産業資材用フレキシブル膜材及びその製造方法 - Google Patents

産業資材用フレキシブル膜材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持しながら視認性を阻害しないフレキシブル膜材の提供。【解決手段】粗目織物2を基材として、その全表面上が熱可塑性樹脂3で被覆され、多数の貫通孔を有してなるメッシュシート5を基体として、この基体の表裏面全面に設けられた透明樹脂層を有する可撓性複合積層体において、貫通孔が透明樹脂層によって充填されてなる樹脂閉塞部を成し、少なくとも可撓性複合積層体の片面において、樹脂閉塞部を除く全領域に、π電子共役系導電性ポリマー及び/またはカーボンナノチューブを含む組成物層による凸部導電ネットワークが形成されていることを特徴とする産業資材用フレキシブル膜材。【選択図】図1

Description

本発明は、シートシャッター装置、フレキシブルコンテナバッグ、テントなど、及び主にクリーンルーム用の、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどの産業資材用フレキシブル膜材に関し、特に工場、倉庫などの出入口に設置される自動昇降式シートシャッター装置に用いられるフレキシブル膜材で、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持しながら視認性を阻害しないフレキシブル膜材に関する。
工場や倉庫などの出入口には、フォークリフトや搬送ロボット及び搬送ドローンなどによる荷物の入出庫作業が頻繁に行われるため、出入口を自動開閉するシートシャッター装置が設けられている。これらのシートシャッター装置は、食品工場、薬品工場、精密機器工場などでクリーンルーム仕様や防虫・防塵仕様として、帯電防止性や害虫飛来防止性を考慮した自動開閉型シートシャッター装置が用いられている。特に食品工場では冷凍室、冷蔵室、加工室の各室間接続口にも自動開閉型シートシャッターが設けられて、エリア毎の温度と空気清浄度の管理がなされている。この他、総合病院や研究施設の隔離空間などにおいてもこれらのシートシャッター装置が多用されている。
これらのシートシャッター装置は、人や車両の接近をセンサー感知して、これによってシート膜材が機械的に巻上げ上昇して開口し、人や車両の通過後には直ちにシート膜材が下降して閉口するシステムであり、特に膜材を繰り返し巻回・巻解可能なフレキシブル膜材とすることでシャッター装置上部にシート巻回体の状態でコンパクトに収納でき、これによりシャッター装置を省スペース設置可能とする。これらのシャッター装置用に適したシート膜材は、形態安定付与と破壊強度付与のために合成繊維による粗目織物を基体に用い、これを熱可塑性樹脂シートで被覆した膜材が用いられ、具体的には、1111〜2222dtex程度のポリエステル糸条を経糸及び緯糸として、経糸と緯糸の打ち込み密度を2〜6本/1インチ程度で製織した粗目平織物を補強芯材として、この両面に厚さ0.2〜0.5mm程度の軟質塩化ビニル樹脂透明シートを積層接着して得られるフレキシブル膜材が汎用的である。
しかし、これら合成樹脂製シート膜材では、高速開閉における作動音が煩わしく、特に巻き降し時のシートのはがれ音がバリバリとうるさい問題、また同時に巻き降し時のシートのはがれに伴う静電気を発生し易く、帯電したシート膜材が、塵、花粉などの異物を引き付ける粉塵汚染の問題、有機溶剤揮発、粉塵飛散などの閉鎖環境での引火や爆発の事故原因となる問題があった。そのため視認性を必要とする合成樹脂製シート膜材の静電気帯電対策として、クリーンルーム用間仕切りに用いる塩化ビニル系樹脂シートの片面または両面に、導電性塗料(カーボンブラック、グラファイト、銀、酸化錫などを含む)を任意の連続模様状に印刷する提案(特許文献1、2)がなされている。この発明は、連続模様状印刷部で導電性を発現し、連続模様状印刷部以外の部分で視認性を維持するものである。この連続模様状印刷部が透視性を有するシートになされたものであれば良好な視認性を得るが、シートシャッター装置用シート膜材に適用する場合、このシート膜材全域に存在する織物基材が邪魔をして視認性を阻害することは避けられず、またシートのはがれ騒音を解決するものでもない。視認性を阻害しない静電気対策としては、織物基材の織り組織と同調する連続模様状に印刷部を設けることが思案されるが、シートシャッター装置用シート膜材の製造工程において織物基材が収縮すること、製造時の張力で幅方向に歪むこと、などイレギュラーに織り組織の寸法歪みを生じることで、連続模様状印刷部とが同調せず視認性確保は困難である。また、カーボンブラック、グラファイトなどの黒色印刷模様では、シートシャッター開閉の動きで黒色模様が激しく上下に動くことで、その都度作業従事者に乗り物酔い的なストレスを与えるという問題がある。また本出願人は、採光性や対人認識性を有し、さらに帯電防止性と抗菌性とを兼備するシートシャッター用膜材として、基布(粗目繊維織物)に2層の金属薄膜層を設け、その両面に熱可塑性樹脂被覆層を有する光線透過複合シート(特許文献3)を提案した。確かにこのシート膜材では、対人認識性と帯電防止性を兼備するものであったが、10万回を超える巻回/巻解で金属薄膜層の疲労断裂の生成により帯電防止性が巻回時と巻解時で異なり、帯電防止性が安定しなくなる問題を生じることがあった。また、界面活性剤などの有機化合物の配合や塗布による静電気対策では、静電気を繰り返し帯びる動的用途では充分な除電性が得られず、経時的にシート膜材からブリードアウトして除電性が低下する欠点を有している。また、金属線や金属メッキ線を混用して織物に導電性を付与する方法ではシート膜材の厚さと剛直性が増し、シート装置上部での巻回収納性を悪くする問題があった。従って、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持しながら視認性を阻害しないシートシャッター装置用のフレキシブル膜材は存在していなかった。
特開昭54−29378号公報 特開平11−58630号公報 特開2012−7425号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、シートシャッター装置、フレキシブルコンテナバッグ、テントなど、及び主にクリーンルーム用の、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどの産業資材用フレキシブル膜材において、特に、工場、倉庫などの出入口に設置される自動昇降式シートシャッター装置に用いられるフレキシブル膜材で、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持しながら視認性を阻害しないフレキシブル膜材を提供することにある。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、粗目織物を基材として、その全表面上が熱可塑性樹脂で被覆され、多数の貫通孔を有してなるメッシュシートを基体として、この基体の表面全面に設けられた表面透明樹脂層、及び前記基体の裏面全面に設けられた裏面透明樹脂層を有する可撓性複合積層体であって、前記貫通孔が前記表面樹脂層及び裏面樹脂層の積層によって充填されてなる樹脂閉塞部を成し、少なくとも前記可撓性複合積層体の片面において、前記樹脂閉塞部を除く全領域に、π電子共役系導電性ポリマー、及びカーボンナノチューブから選ばれた1種以上を含む組成物層による凸部導電ネットワークが形成されていることが好ましい。この技術的手段によって、工場、倉庫などの出入口に設置される自動昇降式シートシャッター装置において、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持し、かつ視認性を阻害しないフレキシブル膜材を得ることができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、前記樹脂閉塞部の1個当たりの面積が25mm〜225mm、かつ前記可撓性複合積層体における前記樹脂閉塞部の総和占有率が35〜75%であることが好ましい。これによって巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)、静電気の除電性と視認性をバランス良く兼備することができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、前記π電子共役系導電性ポリマーが、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体、から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって自動昇降式シートシャッターの巻き上げ/解き降しの繰り返し時に発生する静電気を除去・緩和することができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、前記カーボンナノチューブが、直径1.4nm〜15nm、長さ1.5μm〜300μmである、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、短縮カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、及び官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって自動昇降式シートシャッターの巻き上げ/解き降しの繰り返し時に発生する静電気を除去・緩和することができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法は、1)粗目織物を基材として、その全表面上を熱可塑性樹脂で被覆し、多数の貫通孔を有してなるメッシュシートを基体として、この基体の表面全面に表面透明樹脂層、及び前記基体の裏面全面に裏面透明樹脂層を設けて可撓性複合積層体を製造し、前記貫通孔が前記表面樹脂層及び裏面樹脂層の熱軟化積層によって充填されてなる樹脂閉塞部を0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状に形成する工程、
2)少なくとも前記可撓性複合積層体の片面において、前記樹脂閉塞部を除く非陥没領域(凸部領域の頂部表面)に、a)π電子共役系導電性ポリマーを含む組成物による薄膜層、及びb)カーボンナノチューブを含む組成物による薄膜層、の何れか1種以上による凸部導電ネットワークを、無柄のグラビアロールによる転写、または無柄のロータリースクリーンによる印刷、フレキソ印刷、及びオフセット印刷から選ばれた印刷手段により形成する工程、を含むことが好ましい。この方法によって、工場、倉庫などの出入口に設置される自動昇降式シートシャッター装置において、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持し、かつ視認性を阻害しないフレキシブル膜材を得ることができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法は、前記可撓性複合積層体が、少なくとも1対の金属熱ロール/ゴムロール対を有するラミネーターで製造され、前記ゴムロール側面に前記表面透明樹脂層用フィルムが配置、及び前記金属熱ロール側面に前記裏面透明樹脂層用フィルムが配置されるように通過させることで、前記表面透明樹脂層面側に0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状の前記樹脂閉塞部を形成させることが好ましい。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法は、前記樹脂閉塞部の1個当たりの面積が25mm〜225mm、かつ前記可撓性複合積層体における前記樹脂閉塞部の総和占有率が35〜75%であることが好ましい。これによって巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)、静電気の除電性と視認性をバランス良く兼備することができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法は、前記π電子共役系導電性ポリマーが、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体、から選ばれた1種以上であり、前記カーボンナノチューブが、直径1.4nm〜15nm、長さ1.5μm〜300μmである、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、短縮カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、及び官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって自動昇降式シートシャッターの巻き上げ/解き降しの繰り返し時に発生する静電気を除去・緩和することができる。
本発明による産業資材用フレキシブル膜材は、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持しながら視認性にも優れているので、シートシャッター装置用のフレキシブル膜材はもとより、フレキシブルコンテナバッグ、テントなど、さらには主にクリーンルーム用の、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどに適して用いることができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の基体の一例を示す正面図 本発明の産業資材用フレキシブル膜材の可撓性複合積層体の一例を示す正面図 本発明の産業資材用フレキシブル膜材の一例を示す正面図 本発明の産業資材用フレキシブル膜材の一例を示す断面の拡大図
本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、粗目織物を基材として、その全表面上が熱可塑性樹脂で被覆され、多数の貫通孔を有してなるメッシュシートを基体として、この基体の両面に設けられた透明樹脂層を有する可撓性複合積層体であって、貫通孔が透明樹脂層によって充填されてなる樹脂閉塞部を成し、少なくとも可撓性複合積層体の片面において、樹脂閉塞部を除く全領域に特定の凸部導電ネットワークが形成されるように工夫された発明である。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の基体(メッシュシート)部分に用いる粗目織物は、経糸条群及び緯糸条群とで製織された、平織物、バスケット織物、綾織物、朱子織物、模紗織物、綟織物(紗織物、絽織物)などの織物、及びラッセル編物、レース編物などによる空隙率が35〜75%、特に40〜60%の粗目織物が挙げられ、特に平織物、バスケット織物、模紗織物などを用いることが産業資材用フレキシブル膜材としての経緯機械的物性、及び寸法安定性、及び視認性とのバランスに優れ好ましい。また経条糸群、右上バイアス糸条群及び左上バイアス糸条群を含み、これら糸条群による三軸平織物、三軸バスケット織物、三軸模紗織物などによる空隙率が35〜75%、特に40〜60%の粗目織物であってもよく、さらに経条糸群、緯糸条群、右上バイアス糸条群及び左上バイアス糸条群を含み、これら糸条群による四軸平織物、四軸バスケット織物、四軸模紗織物などによる空隙率が35〜75%、特に40〜60%の粗目織物であってもよい。
上記粗目織物を構成する糸条には、マルチフィラメント糸条、短繊維紡績糸条、カバリング糸条(マルチフィラメント糸条を芯成分:短繊維紡績糸を鞘成分)、モノフィラメント糸条(芯鞘構成を含む)などが使用に適し、特にフィラメント数100〜600本、繊度555〜3336dtex、特に833〜2220dtexのマルチフィラメント糸条を単独使用、または2本または3本を引揃使用、または2本または3本を複合した合撚糸の形態での使用が好ましい。繊維の種類は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ナイロン、ビニロン、アクリル、芳香族ポリエステル系、芳香族ポリアミド系、芳香族ヘテロ環ポリマー(ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾオキサゾール系、ポリベンゾチアゾール系など)の合成繊維群、及びこれらの混用繊維、芯鞘繊維などが挙げられる。特に芳香族ポリエステル系、芳香族ポリアミド系、芳香族ヘテロ環ポリマー系などによる高強度繊維糸条を単独使用、または等間隔配置で他の合成繊維糸条と併用することで産業資材用フレキシブル膜材の穴開破損に対する強い耐性を増強する。また特に導電性糸条を等間隔配置で他の合成繊維糸条と併用することで産業資材用フレキシブル膜材の帯電(静電気)防止効果を発現することができる。導電性糸条は、銅、ステンレス、ニッケルクロム、スズメッキ銅などの金属繊維、炭素繊維、またポリエステル、ナイロンなどの合成繊維表面に銀、銅、銅ニッケルなどの金属メッキや金属蒸着を施した糸条、または合成繊維と金属繊維による、紡績糸、撚糸(合撚)、及びカバリング糸などの複合糸条の何れであってもよい。
粗目織物の編織組織における、経糸条及び緯糸条の打込み本数が経方向及び緯方向共に1インチ(2.54cm)当たり1〜8本、特に2〜6本打込んで得られる粗目織物(質量10g/m〜200g/m)が好ましく、また経糸条及びバイアス糸条の打込み本数が経方向及びバイアス方向共に1インチ(2.54cm)当たり0.5〜5本、特に1〜3本打込んで得られる三軸粗目織物(質量10g/m〜200g/m)が好ましく、また経糸条、緯糸条、及びバイアス糸条の打込み本数が経方向、緯方向及びバイアス方向共に1インチ(2.54cm)当たり0.5〜5本、特に1〜3本打込んで得られる四軸粗目織物(質量10g/m〜200g/m)が好ましい。これらの粗目織物は、糸条が占める充実部と糸条間に形成された空隙部で構成され、その個数は1インチ平方面積当たり4〜36個、好ましくは6〜15個であり、粗目織物の単位面積(例えばタテ1インチ×ヨコ1インチの正方形)に対して充実部総和の占有率が35〜75%(粗目織物の単位面積に対して空隙部総和の占有率は35〜75%)の範囲内、特に充実部総和が40〜60%(空隙率総和は40〜60%)の範囲内が適している。粗目織物の充実部総和が35%未満(空隙部総和が75%超え)だと得られる産業資材用フレキシブル膜材の強度と、シートシャッター昇降時の応力に対する寸法安定性が不十分となってシートシャッターが変形することがある。また、粗目織物の充実部総和が75%を越える(空隙部総和が35%未満)と得られる産業資材用フレキシブル膜材の風合いが硬くなるだけでなく、採光性や対人識別性を悪くする。以上これらの粗目織物には特にマルチフィラメント糸条の断面からの毛細管現象による雨水の浸入を抑止し、それによって黴の発生を防止するための撥水処理(フッ素原子含有化合物、シリコーン系化合物、パラフィン系化合物など)、また、着炎時に自己消火性を付与するための防炎処理(リン酸エステル化合物、ホスホン酸化合物など)、あるいは表面透明樹脂層、及び裏面透明樹脂層との密着性を向上させるための接着処理(熱可塑性樹脂組成物の塗工、ポリイソシアネートなど反応性化合物を含む熱可塑性樹脂組成物の塗工)を施すことができる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の基体(メッシュシート)は、粗目織物の両表面上、すなわち粗目織物を構成する糸条の全周を着色熱可塑性樹脂で被覆、または糸条を着色熱可塑性樹脂で含浸被覆してなる、多数の貫通孔を有するメッシュシートで、貫通孔は粗目織物の空隙部に由来するものである。着色は任意自在であるが、外部から内部の視認性を良好に得るためには着色熱可塑性樹脂のマンセル明度(JIS Z8721:1993年)を4以下(マンセル明度1に近付く程黒色に近付く)の暗色系メッシュシートを用いることが好ましい。着色熱可塑性樹脂は、軟質塩化ビニル樹脂、塩化ビニル系共重合体樹脂、オレフィン樹脂(PE,PPなど)、オレフィン系共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、アクリル樹脂、アクリル系共重合体樹脂、スチレン樹脂、スチレン系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル系共重合体樹脂、フッ素含有共重合体樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン系共重合体樹脂などの熱可塑性樹脂に公知の顔料を配合した組成物(ペースト状態、エマルジョン状態、溶剤に溶けた状態など)が例示できる。外部から内部の視認性を良好に得るためにはメッシュシート基体において、少なくとも表面の色相はマンセル明度(JIS Z8721:1993年)4以下、好ましくはマンセル明度1〜2であり、さらにマンセル彩度(JIS Z8721:1993年)6以上(マンセル彩度が10に近付く程鮮やかな色となる)が好ましい。表面の色相がマンセル明度4.5以上、かつマンセル彩度5.5以下だと、明るい屋外からシート越しに薄暗い屋内を覗き込んだ時の屋内環境の把握、及びシート越しの人相識別、物品識別を困難とすることがある。マンセル明度4以下、及びマンセル彩度6以上を同時に満たす暗色系とは具体的に、黒色、黒灰色、黒茶色、黒緑色、黒青色、黒紫色、濃紺色、濃緑色、臙脂色、青色、緑色、赤色、灰色などが挙げられる。これらの色相は公知の無機顔料及び有機顔料の単独使用または複数の併用による熱可塑性樹脂の着色によりなされたものである。特に本発明の産業資材用フレキシブル膜材は表裏とも色相がマンセル明度4以下、及びマンセル彩度6以上であることが好ましいが、裏面のみ色相がマンセル明度4.5以上、かつマンセル彩度5.5以下のツートン構成であってもよい。このようなツートン構成のメッシュシートで、例えば表面が黒系、裏面が白系のツートン構成だと、屋内外観となるシート裏面が白系なので倉庫や工場建屋の内部環境を明るい印象とすることができる。さらに基体(メッシュシート)の表面の一部には、公知の印刷技術、例えばインクジェット印刷により、写真画像・イラストレーション・文字ピクトグラムなどをプリントして、避難誘導効果、装飾効果、広告効果などを附帯させることもできる。
粗目織物を構成する糸条の全周を被覆する着色熱可塑性樹脂の被覆厚さは0.01mm〜0.5mm、特に0.05mm〜0.25mmが好ましい。特に本発明において好ましい熱可塑性樹脂は、軟質塩化ビニル樹脂組成物(塩化ビニル樹脂、可塑剤、安定剤、充填剤、難燃剤、顔料などを配合した組成物)が好ましい。軟質塩化ビニル樹脂組成物に使用する可塑剤は、DOP(DEHP)、DINP、DIDP、DBPなどのフタル酸エステル系可塑剤、DOA(DEHA)、DINAなどのアジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、TOTMなどのトリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、TCPなどのリン酸エステル系可塑剤、クエン酸系可塑剤、エチレンCO酢酸ビニルエステル系高分子可塑剤、及びエチレンCOアクリル酸エステル系高分子可塑剤などの公知可塑剤が例示できるが、フタル酸エステル系可塑剤の使用が人体に及ぼす、健康被害、遺伝子的影響などの不安要因を配慮するならば、特に非フタル酸エステル系可塑剤の配合使用が好ましく、これらは具体的に、イソフタル酸ジアルキルエステル類,テレフタル酸ジアルキルエステル類、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類、及び4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジアルキルエステル類から選ばれた1種以上の可塑剤が例示できる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材において、メッシュシート基体の表面全面に設けられる表面透明樹脂層、及びメッシュシート基体の裏面全面に設けられる裏面透明樹脂層の両層に用いられる熱可塑性樹脂は、軟質塩化ビニル樹脂、塩化ビニル系共重合体樹脂、オレフィン樹脂(PE,PPなど)、オレフィン系共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、アクリル樹脂、アクリル系共重合体樹脂、スチレン樹脂、スチレン系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル系共重合体樹脂、フッ素含有共重合体樹脂などの熱可塑性樹脂などが例示できる。表面透明樹脂層及び裏面透明樹脂層は、これらの熱可塑性樹脂をカレンダー成型、またはTダイス押出成型などによって加工された厚さ0.1mm〜0.5mmの透明フィルム、または厚さ0.51mm〜2.5mmの透明シートなどが使用できる。本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、段落〔0018〕〜〔0022〕に記載のメッシュシートを基体として、少なくとも1対の金属熱ロール/ゴムロール対を有するラミネーターで製造され、ゴムロール側面に表面透明樹脂層用フィルムが配置、及び金属熱ロール側面に裏面透明樹脂層用フィルムが配置されるように通過させ、熱軟化状態で積層一体化し、冷却固化することで、表面透明樹脂層面側に0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状の樹脂閉塞部を形成させる製造方法が好ましい。このように、貫通孔が表面透明樹脂層及び裏面透明樹脂層の積層によって充填されてなる樹脂閉塞部を陥没状に形成する工程を含み、樹脂閉塞部1個当たりの面積が25mm〜225mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率を35〜75%とすることが好ましい。樹脂閉塞部1個当たりの面積が25mm未満、及び/または総和占有率を35%未満だと視認性を悪くし、また225mmを超える、及び/または総和占有率75%超えだとシート(シートシャッター)の寸法安定性を悪くすることがある。この可撓性複合積層体において、糸条が占める充実部は、熱表面透明樹脂層/粗目織物/裏面透明樹脂層の構成となり、糸条間に形成される空隙部(陥没状に形成された樹脂閉塞部)は、表面透明樹脂層/裏面透明樹脂層の一体化物となる。少なくとも膜材の表面側においてこの充実部(樹脂閉塞部以外)と樹脂閉塞部との厚みの差は、0.05mm〜0.5mm、特に0.1mm〜0.3mmが好ましい。0.05mm未満だと凸部導電ネットワークの印刷形成を困難とする。この可撓性複合積層体の全光線透過率(JIS K7105)は50%以上であることが好ましい。充実部(樹脂閉塞部以外)と樹脂閉塞部との厚み差の形成は表面透明樹脂層、及び裏面透明樹脂層を熱軟化状態で積層一体化する工程を、金属熱ロールと特定硬度のゴムロールで挟み、回転圧着することで積層物のゴムロール圧着面側を塑性変形させることで、深さ0.05mm〜0.5mmの陥没状樹脂閉塞部を得る。
表面透明樹脂層用及び裏面透明樹脂層用に使用する熱可塑性樹脂は、軟質塩化ビニル樹脂が好ましく、軟質塩化ビニル樹脂組成物に配合する可塑剤は、DOP(DEHP)、DINP、DIDP、DBPなどのフタル酸エステル系可塑剤、DOA(DEHA)、DINAなどのアジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、TOTMなどのトリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、TCPなどのリン酸エステル系可塑剤、クエン酸系可塑剤、エチレンCO酢酸ビニルエステル系高分子可塑剤、及びエチレンCOアクリル酸エステル系高分子可塑剤などの公知可塑剤が例示できるが、フタル酸エステル系可塑剤の使用が人体に及ぼす、健康被害、遺伝子的影響などの不安要因を配慮するならば、特に非フタル酸エステル系可塑剤の配合使用が好ましく、これらは具体的に、イソフタル酸ジアルキルエステル類,テレフタル酸ジアルキルエステル類、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類、及び4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジアルキルエステル類から選ばれた1種以上の可塑剤が例示できる。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法は、段落〔0023〕〜〔0024〕で製造される可撓性複合積層体の、少なくとも片面において、樹脂閉塞部を除く非陥没領域、すなわち凸部領域の頂部表面に、a)π電子共役系導電性ポリマーを含む組成物による薄膜層、及びb)カーボンナノチューブを含む組成物による薄膜層、の何れか1種以上による導電ネットワークを、無柄のグラビアロールによる印刷、または無柄のロータリースクリーンによる印刷、無柄のフレキソ印刷、無柄のオフセット印刷などのベタ印刷により可撓性複合積層体と接触する凸部領域の頂部表面のみに形成する工程を含み、その結果得られるフレキシブル膜材では、メッシュシート基体と導電ネットワークとが100%同調して形成されることで、静電気の除電性を発現しながら、視認性を阻害しないフレキシブル膜材を得ることができる。このようにして得られる導電ネットワークは、陥没状に形成された樹脂閉塞部を除く全領域に設けられるネットワーク、すなわち陥没状に形成された樹脂閉塞部を凹部とすれば、樹脂閉塞部を除く全領域は凸部となり得るので、従って導電ネットワークは凸部上に形成された導電ネットワーク(凸部導電ネットワーク)である。このような導電ネットワークは、具体的に、π電子共役系ポリマーを構成するモノマーを化学酸化重合して得たπ電子共役系ポリマーを溶媒中に可溶化、あるいは微分散させてなるπ電子共役系ポリマー溶液を塗料として、あるいは水、アルコール、有機溶剤などの分散媒に、カーボンナノチューブを0.05〜5質量%含む分散溶液を塗料として、グラビアロールによる転写、またはロータリースクリーンによる印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの印刷法、特にベタ印刷により形成される。π電子共役系導電性ポリマーの場合は0.05μm〜15μmの厚さ、カーボンナノチューブの場合は0.001μm〜0.5μmの厚さが好ましい。可撓性複合積層体における好ましい樹脂閉塞部の総和占有率を35〜75%とすれば、凸部導電ネットワークの形成総和占有率は25〜65%、特に25〜50%が好ましい。凸部導電ネットワークの形成が65%を超えると視認性を悪くすることがある。
導電ネットワーク形成に用いるカーボンナノチューブは具体的に、直径1.4nm〜15nm、長さ1.5μm〜300μm、酸化レベル3〜15質量%である、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、短縮カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)などから選ばれた1種以上で、これらのカーボンナノチューブは、他の電気活性材料と併用することができる。電気活性材料は、Ru、Ir、W、Mo,Mn、Ni,およびCoなどの遷移金属の酸化物が例示でき、またπ電子共役系導電性ポリマー(段落〔0027〕記載)などが例示できる。例えば、π電子共役系導電性ポリマーを含有する導電ネットワークをA、カーボンナノチューブを含有する導電ネットワークをBとした時の「A/B」、「B/A」の2層併用、「A/B/A」、「B/A/B」の3層併用などである。
導電ネットワーク形成に用いるπ電子共役系導電性ポリマーは具体的に、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体、誘導体ポリマーなどの主鎖がπ共役系で構成され、その側鎖、置換基の有無、側鎖、置換基の種類の限定は特にないが、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などで、ポリピロール及び、ポリチオフェンが特に好ましい。また導電性をより高度にするためにπ電子共役系導電性ポリマーに、高分子状カルボン酸塩(ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸など)、高分子状スルホン酸(ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸など)などのポリアニオンを質量比2:1〜1:2で併用することが好ましい。また、帯電防止薄膜層において、π電子共役系導電性ポリマー導電ネットワーク中にカーボンナノチューブ、及び/またはフラーレンを0.1〜10質量%含むことができ、またカーボンナノチューブ導電ネットワーク中にフラーレンを0.1〜10質量%含むことができる。フラーレンは、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、カルボン酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレンなどを包含する。
本発明の産業資材用フレキシブル膜材は主に、工場、倉庫などの出入口に設置される自動昇降式シートシャッター装置に用いられるフレキシブル膜材で、10万回を超える巻回/巻解で静電気の除電性を安定保持しながら視認性を阻害しない。(フレキシブルコンテナバッグ、テントなど、及びクリーンルーム用の、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどにも好適である)。シートシャッター装置のサイズに特段の制限はないが、人の出入専用には幅2〜3m、高さ2〜3mの膜材サイズが適している。また、フォークリフトなどの搬送車による入出庫作業用には幅3〜5m、高さ3〜4mの膜材サイズが適している。シートシャッター装置の構成は一般的に、産業資材用フレキシブル膜材、上部フレーム、サイドフレーム、巻取ドラム芯、モーター室(モーター、ブレーキ)、開閉スイッチなどで構成され、サイドフレームには膜材の昇降を支持して安定させるガイド溝、かつフォークリフト衝突時に膜材をサイドフレームから開放する安全装置が設けられ、巻取部には巻取ドラム芯とモーターを有し、十分な巻取収納スペースを有している。また、自動開閉を行うためのセンサー、開閉の警告灯、音声装置、監視カメラ、飛翔性害虫の侵入を防止するエアブロー装置、またはエア吸引装置などを附帯させることもできる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の実施例及び比較例に使用した評価方法を下記に示す。
(1) 除電性
JIS K6911(1995年)5.13抵抗率に準じて4点式電導度計を用い、試験体シートの表面抵抗の測定環境は、温度20±2℃ 湿度30±5%の条件で評価した。
(2) 巻き上げ/解き降し音
巻き上げ/解き降しの開閉作動を連続的に行い、解き降し時のシートはがれ音を、シート倉庫屋内側から1mの距離でリオン株式会社製騒音計NL−42を用いて音響(dB)計測した。(JIS Z8731)
(3) 視認効果1−1
平成29年2月午後1時、埼玉県草加市の平岡織染株式会社のテント倉庫(シートシャッター装置設置、倉庫内照度:JIS Z9110:1979年40−60lx)において、平岡織染株式会社のユニフォーム(ネイビーブルー)着用、着帽(ネイビーブルー)、容姿・年齢が近似する男性被験者A,B,C,Dがテント倉庫屋内に存在し、ランダムに産業資材用フレキシブル膜材から後方1mの位置に立ち、これを屋外正面1mの位置から観察者E,F,G,Hが同時に産業資材用フレキシブル膜材越しに、被験者A,B,C,Dを個々に判定した。被験者の顔の識別成績が100%なものを「1」、識別成績が75%を「2」、識別成績が50%を「3」、識別成績が25%を「4」、識別成績が0%を「5」、の5段階評価し、「1」を良好、「5」を不良とした。
視認効果1−2
平成29年2月午後1時、埼玉県草加市の平岡織染株式会社のテント倉庫(シートシャッター装置設置、倉庫内照度:JIS Z9110:1979年40−60lx)において、各々10cm×10cmサイズの「織」、「繊」、「職」、「戯」のゴシック体文字印刷物を厚紙に着貼した紙パネルをテント倉庫屋内、ランダムに産業資材用フレキシブル膜材から後方30cmの位置に置き、これを屋外正面1mの位置から観察者E,F,G,Hが同時に産業資材用フレキシブル膜材越しに、「織」、「繊」、「職」、「戯」の紙パネルを個々に判定した。紙パネルの識別成績が100%なものを「1」、識別成績が75%を「2」、識別成績が50%を「3」、識別成績が25%を「4」、識別成績が0%を「5」、の5段階評価し、「1」を良好、「5」を不良とした。
(4)基体メッシュとの同調
1mのシート膜材の樹脂閉塞部に入り込んだ印刷部の総和をエラー面積として、メッシュ基体の正面表面積(側面、裏面を含まない)に対するエラー面積占有率として、100%から差し引いた値を基体メッシュとの同調率とした。
[実施例1]
(1)粗目織物(基布1)
下記組織のポリエステル(PET)マルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸とする、空隙率68%の粗目状平織物(質量73g/m)を用いた。
(経)1111dtex/2本合撚 × (緯)2222dtex/1本
打込6(経)×4(緯) 本/25.4mm
(2)メッシュシート基体
下記〔配合1〕の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物を適度な粘度に調製し、この〔配合1〕のペーストゾル組成物を充填した液浴中に、基布1を浸漬し、基布1に完全に〔配合1〕のペーストゾル組成物を含浸し、基布1を引き上げると同時にゴムロールで圧搾して180℃の熱風炉で3分間、〔配合1〕のペーストゾル組成物のゲル化を進行させ、〔配合1〕のペーストゾル組成物で含浸し、かつ被覆されてなる質量125g/m、マンセル明度2,及びマンセル彩度9の黒色系メッシュシート基体1を得た。
〔配合1〕軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 60質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
※シクロヘキサンカルボン酸アルキルエステル〔化3〕のRが2個とも炭素数9の
分岐鎖状のアルキル基
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
炭酸カルシウム(充填剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
カーボンブラック(黒色顔料) 1質量部
(3)可撓性複合積層体
メッシュシート基体1の表面に〔配合2〕の軟質塩化ビニル樹脂組成物から165℃〜180℃の熱条件でカレンダー成型された厚さが0.25mmのフィルムを表面透明樹脂層用、及び裏面透明樹脂層用とし、この表裏フィルムでメッシュシート基体1を中間層として含む構成で、170℃の熱ロール条件(金属熱ロール/ゴムロール対)のラミネーターを、ゴムロール側面に表面透明樹脂層用フィルムが配置、金属熱ロール側面に裏面透明樹脂層用フィルムが配置されるように通過させてフィルムを熱軟化させた状態で積層圧着、冷却し、厚さが0.77mm、質量が815g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は36〜40mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は65%、ゴムロール側に圧着された膜材の表面側に形成された樹脂閉塞部は0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状であった。
〔配合2〕軟質塩化ビニル樹脂組成物(表面透明樹脂層/裏面透明樹脂層)
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 60質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
※シクロヘキサンカルボン酸アルキルエステル〔化3〕のRが2個とも炭素数9の
分岐鎖状のアルキル基
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
(4)凸部導電ネットワークの形成
上記(3)の可撓性複合積層体の表面透明樹脂層上に、下記〔配合3〕の塗工液を用い、120メッシュの無柄グラビアロール塗工により質量0.035g/m、高さ0.13mmの凸部導電ネットワークを形成した。
〔配合3〕ポリピロール組成物(凸部導電ネットワーク)
ポリピロール(化学酸化重合し、溶媒析出させた粒子径約1μmの粒子) 3質量部
シクロペンタノン 100質量部
[実施例2]
実施例1の〔配合1〕を下記〔配合4〕に変更し、マンセル明度4、及びマンセル彩度8の暗青色系メッシュシート基体2とし、さらに実施例1の〔配合2〕を下記〔配合5〕に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.77mm、質量が815g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は36〜40mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は65%であった。
〔配合4〕軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)60質量部
(※シクロヘキセンジカルボン酸アルキルエステル〔化6〕のRが2個とも炭素数8の
分岐鎖状のアルキル基)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
炭酸カルシウム(充填剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
シアニンブルー(青顔料) 1質量部
カーボンブラック(黒色顔料) 0.3質量部
〔配合5〕軟質塩化ビニル樹脂組成物(表面透明樹脂層/裏面透明樹脂層)
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)60質量部
(※シクロヘキセンジカルボン酸アルキルエステル〔化6〕のRが2個とも炭素数8の
分岐鎖状のアルキル基)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[実施例3]
実施例1で用いた基布1を下記基布2に変更し、マンセル明度2,及びマンセル彩度9の黒色のメッシュシート基体3とし、凸部導電ネットワーク〔配合3〕を〔配合6〕に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.77mm、質量が795g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は100〜120mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は69%であった。
粗目織物(基布2)
下記組織のポリエステル(PET)マルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸とする、空隙率72%の粗目状平織物(質量56g/m)を用いた。
(経)1111dtex/3本引揃 × (緯)1111dtex/3本引揃
打込3(経)×3(緯) 本/25.4mm
〔配合6〕カーボンナノチューブ組成物(凸部導電ネットワーク)
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 0.3質量部
水 100質量部
[実施例4]
実施例2で用いた基布1を基布2に変更し、マンセル明度4、及びマンセル彩度8の暗青色系メッシュシート基体4とし、凸部導電ネットワーク〔配合3〕を〔配合6〕に変更した以外は実施例2と同様として、厚さが0.77mm、質量が795g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は100〜120mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は69%であった。
[実施例5]
実施例1の凸部導電ネットワーク〔配合3〕を下記〔配合7〕に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.77mm、質量が815g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は36〜40mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は65%であった。
〔配合7〕ポリピロール/カーボンナノチューブ組成物(凸部導電ネットワーク)
ポリピロール(化学酸化重合し、溶媒析出させた粒子径約1μmの粒子) 3質量部
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 0.3質量部
シクロペンタノン 100質量部
[実施例6]
実施例3の凸部導電ネットワーク〔配合6〕を〔配合7〕に変更した以外は実施例3と同様として、厚さが0.77mm、質量が795g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は100〜120mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は69%であった。
[実施例7]
実施例1の膜材の凸部導電ネットワーク〔配合3〕上に、さらに〔配合6〕を設けた以外は実施例1と同様として、厚さが0.77mm、質量が815g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は36〜40mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は65%であった。
[実施例8]
実施例4の膜材の凸部導電ネットワーク〔配合6〕上に、さらに〔配合3〕を設けた以外は実施例1と同様として、厚さが0.77mm、質量が795g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は100〜120mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は69%であった。
実施例1〜4の本発明の産業資材用フレキシブル膜材は、粗目織物を基材とするメッシュシートを基体として、この基体の両面全面に透明樹脂層を設け、貫通孔が透明樹脂層によって充填されてなる1個当たりの面積が25mm〜225mmの樹脂閉塞部が0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状に形成され、樹脂閉塞部の総和占有率が35〜75%である可撓性複合積層体を製造し、その表面に、樹脂閉塞部を除く非陥没領域に、π電子共役系導電性ポリマー薄膜層、もしくはカーボンナノチューブ薄膜層を設けたもので、いずれも表面抵抗値10〜10と除電性(帯電防止)性に同等に優れ、しかも視認効果も良好、かつ解き降ろし時の作動音の低いもの(不快な騒音レベルにない)であった。またπ電子共役系導電性ポリマーとカーボンナノチューブを実施例1〜4レベルで併用した実施例5及び6の膜材では、より高度の表面抵抗値10〜10の除電性(帯電防止)性を発現し、同様にπ電子共役系導電性ポリマー薄膜層とカーボンナノチューブ薄膜層を実施例1〜4レベルで併用した実施例7及び8の膜材では、動揺に高度の表面抵抗値10〜10の除電性(帯電防止)性を発現し、尚且つ視認効果も良好であり、かつ解き降ろし時の作動音の低いもの(不快な騒音レベルにない)であった。
[比較例1]
実施例1の凸部導電ネットワークを省略し、平坦な導電ネットワークに変更した。
すなわち、実施例1の可撓性複合積層体から陥没状の樹脂閉塞部を無くし、可撓性複合積層体を平坦とし、導電ネットワーク形成のためのグラビアロール(実施例1の基体メッシュシートと繰り返しパターンが同調する120メッシュ刻印)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.77mm、質量が815g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は36〜40mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は65%、膜材の表面側及び裏面側に陥没部は認めないものであった。
(1)可撓性複合積層体
メッシュシート基体1の表面に〔配合2〕の軟質塩化ビニル樹脂組成物から165℃〜180℃の熱条件でカレンダー成型された厚さが0.25mmのフィルムを表面透明樹脂層用、及び裏面透明樹脂層用とし、この表裏フィルムでメッシュシート基体1を中間層として含む構成で、170℃の熱ロール条件(金属熱ロール/金属熱ロール対)のラミネーターを通過させてフィルムを熱軟化させた状態で積層圧着、冷却し、厚さが0.77mm、質量が815g/mの可撓性複合積層体からなる膜材を得た。この膜材において樹脂閉塞部1個の面積は36〜40mm、可撓性複合積層体における樹脂閉塞部の総和占有率は65%、ゴムロール側に圧着された膜材の表面側に形成された樹脂閉塞部は0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状であった。
(2)導電ネットワークの形成
上記(1)の可撓性複合積層体の表面透明樹脂層上に〔配合3〕の塗工液を用い、120メッシュのメッシュ基体柄(メッシュ基体と同調する繰り返し柄)グラビアロール塗工により質量0.035g/mの導電ネットワークを印刷した。
得られた膜材の除電効果は、実施例1の膜材と同等であったが、メッシュ基体の歪みや加工変形の不安定要素によって、導電ネットワークの形成がメッシュ基体と同調せず部分的にずれを生じ、樹脂閉塞部を2mm幅線で格子状に遮る形で導電ネットワーク形成された部分を有すること、すなわち視認性に寄与する透明な樹脂閉塞部を遮ることで膜材の視認性、外観を悪くするのみならず、膜材が平坦となったことで接触面積が大きくなることで増大巻上げ体の密着性が強くし、その結果、膜材の解き降ろし時の作動音(はがれ音)がバリバリとうるさいもの(52〜55dBの不快な騒音レベル)であった。
本発明による産業資材用フレキシブル膜材は、巻回/巻解音(シートのはがれ騒音)が小さく、かつ、静電気の発生が起こり難く、しかも優れた除電性を安定保持しながら視認性にも優れているので、シートシャッター装置用のフレキシブル膜材はもとより、フレキシブルコンテナバッグ、テントなど、さらには主にクリーンルーム用の、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどに適して用いることができる。
(1):産業資材用フレキシブル膜材
(2):粗目織物基材
(3):熱可塑性樹脂による着色被覆
(4):貫通孔
(5):メッシュシート基体
(6−1):表面透明樹脂層
(6−2):裏面透明樹脂層
(7):可撓性複合積層体
(7−1):樹脂閉塞部
(8):凸部導電ネットワーク
(8−1):導電薄膜層

Claims (8)

  1. 粗目織物を基材として、その全表面上が熱可塑性樹脂で被覆され、多数の貫通孔を有してなるメッシュシートを基体として、この基体の表面全面に設けられた表面透明樹脂層、及び前記基体の裏面全面に設けられた裏面透明樹脂層を有する可撓性複合積層体であって、前記貫通孔が前記表面透明樹脂層及び裏面透明樹脂層の積層によって充填されてなる樹脂閉塞部を成し、少なくとも前記可撓性複合積層体の片面において、前記樹脂閉塞部を除く全領域に、π電子共役系導電性ポリマー、及びカーボンナノチューブから選ばれた1種以上を含む組成物層による凸部導電ネットワークが形成されていることを特徴とする産業資材用フレキシブル膜材。
  2. 前記樹脂閉塞部の1個当たりの面積が25mm〜225mm、かつ前記可撓性複合積層体における前記樹脂閉塞部の総和占有率が35〜75%である請求項1に記載の産業資材用フレキシブル膜材。
  3. 前記π電子共役系導電性ポリマーが、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体、から選ばれた1種以上である請求項1に記載の産業資材用フレキシブル膜材。
  4. 前記カーボンナノチューブが、直径1.4nm〜15nm、長さ1.5μm〜300μmである、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、短縮カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、及び官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)から選ばれた1種以上である求項1に記載の産業資材用フレキシブル膜材。
  5. 1)粗目織物を基材として、その全表面上を熱可塑性樹脂で被覆し、多数の貫通孔を有してなるメッシュシートを基体として、この基体の表面全面に表面透明樹脂層、及び前記基体の裏面全面に裏面透明樹脂層を設けて可撓性複合積層体を製造し、前記貫通孔が前記表面透明樹脂層及び裏面透明樹脂層の熱軟化積層によって充填されてなる樹脂閉塞部を0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状に形成する工程、
    2)少なくとも前記可撓性複合積層体の片面において、前記樹脂閉塞部を除く非陥没領域(凸部領域の頂部表面)に、a)π電子共役系導電性ポリマーを含む組成物による薄膜層、及びb)カーボンナノチューブを含む組成物による薄膜層、の何れか1種以上による凸部導電ネットワークを、無柄のグラビアロールによる転写、または無柄のロータリースクリーンによる印刷、フレキソ印刷、及びオフセット印刷から選ばれた印刷手段により形成する工程、を含むことを特徴とする産業資材用フレキシブル膜材の製造方法。
  6. 前記可撓性複合積層体が、少なくとも1対の金属熱ロール/ゴムロール対を有するラミネーターで製造され、前記ゴムロール側面に前記表面透明樹脂層用フィルムが配置、及び前記金属熱ロール側面に前記裏面透明樹脂層用フィルムが配置されるように通過させることで、前記表面透明樹脂層面側に0.05mm〜0.5mmの深さの陥没状の前記樹脂閉塞部を形成させる請求項5に記載の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法。
  7. 前記樹脂閉塞部の1個当たりの面積が25mm〜225mm、かつ前記可撓性複合積層体における前記樹脂閉塞部の総和占有率が35〜75%である請求項5または6に記載の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法。
  8. 前記π電子共役系導電性ポリマーが、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体、から選ばれた1種以上であり、前記カーボンナノチューブが、直径1.4nm〜15nm、長さ1.5μm〜300μmである、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、短縮カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、及び官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)から選ばれた1種以上である求項5〜7の何れか1項に記載の産業資材用フレキシブル膜材の製造方法。
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