JP2018150649A - 銀付調人工皮革及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
銀付調人工皮革の厚さ方向の断面をマイクロスコープ((株)キーエンス製デジタルマイクロスコープVHS−6000)を用いて300倍で観察し、そのときの画像を保存した。そして、得られた画像について、湿式ポリウレタン多孔質層(I)とポリウレタン接着層との界面から100μm離れた仮想線を引いた。具体的には、ポリウレタン接着層と湿式ポリウレタン多孔質層(I)との境界の中央に境界線の直線を引いた。そして、この直線に平行に100μm離れた仮想線を引いた。そして、仮想線の長さに対する空隙が横切る部分の長さの合計を測定した。そして、仮想線の長さに対する空隙が横切る長さの合計の割合を算出した。測定は、万遍なく取得した10個の画像を用いて行い、各画像ごとに算出した割合の平均を、空孔が仮想線を横切る部分の長さの仮想線の長さに対する割合とした。
湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面粗さを非接触式の表面粗さ・形状測定機である「ワンショット3D測定マクロスコープVR−3200」(株)キーエンス製)を用いてISO 25178(面粗さ測定)に準じて測定した。具体的には、湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面の54mm×72mmの範囲を高輝度LEDから照射された構造化照明光により、400万画素モノクロC−MOSカメラで12倍の倍率で歪みの生じた縞投影画像撮影を行い、最大高さ(Sz)を求めた。
湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面をマイクロスコープにより200倍で観察し、そのときの画像を保存した。そして、保存した画像を印刷し、印刷された画像から、1mm2当たりの空孔数を数えた。また、開口径は、無作為に抽出した100μm四方に存在する開口の平均径を求めた。実施例1及び比較例1、比較例2の湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面画像をそれぞれ図3、図6及び図8に示す。
100シート以上の銀付調人工皮革のシートの端部を種々の方法で長時間激しく摩擦することにより、端部の剥離の発生の有無を判定した。具体的には、数を問わず、図11及び図12に示すような剥離が一つでも生じたときには「有」、全く生じなかったときは「無」と判定した。
6−ナイロン45質量部(海成分)とポリスチレン55質量部(島成分)からなる海島型複合繊維を溶融紡糸により得た。これを3倍に延伸し、繊維油剤を付与し、機械捲縮をかけた後、乾燥した。得られた捲縮繊維を51mmにカットして3デシテックスのステープルとし、ウェッブを形成した後に、両面から交互に合わせて約500パンチ/cm2のニードルパンチングを行って不織布を得た。この不織布の目付は350g/m2、見かけ比重は0.17であった。この不織布をポリビニルアルコールの4%水溶液で処理し、厚さを約1.3mmに圧縮固定し、表面をバフ掛けして平滑化した。そして、13%濃度のポリエステル系ポリウレタンを主体とするポリウレタンのジメチルホルムアミド(以下、DMFと称す。)溶液を含浸した。さらにその表面に同じポリウレタンエラストマー溶液を固形分で100g/m2になる量を塗布した後、DMF/水の混合液の中に浸してポリウレタンを多孔質状に湿式凝固させた。そして、熱トルエン中で島成分を溶出除去して複合繊維を中空繊維に変換することにより湿式ポリウレタン多孔質層(II)を積層された繊維基材層を得た。マイクロスコープによる観察によれば、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の厚みは300μmであった。
実施例1において、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表層を厚さ1μm除去した代わりに、厚さ12μm除去した以外は実施例1と同様にして銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。また、図4に、得られた銀付調人工皮革の厚さ方向の断面をマイクロスコープにより300倍で観察したときに、湿式ポリウレタン多孔質層(I)のポリウレタン接着層との界面から100μm離れた仮想線Lを追加した写真を示す
実施例1において、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表層を厚さ1μm除去した代わりに、240番手のサンドペーパーを用いて厚さ0.5μm除去した以外は実施例1と同様にして銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表層を厚さ1μm除去した代わりに、厚さ25μm除去した以外は実施例1と同様にして銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表層を厚さ1μm除去する工程を省略した以外は実施例1と同様にして銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。また、図5に、得られた銀付調人工皮革の厚さ方向の断面をマイクロスコープにより300倍で観察したときに、湿式ポリウレタン多孔質層(I)のポリウレタン接着層との界面から100μm離れた仮想線Lを追加した写真を示す。図6に、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表面をマイクロスコープにより200倍で観察したときの写真を示す。
実施例1において、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表層を厚さ1μm除去した代わりに、厚さ34μmを除去した以外は実施例1と同様にして銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。また、図7に、得られた銀付調人工皮革の厚さ方向の断面をマイクロスコープにより300倍で観察したときに、湿式ポリウレタン多孔質層(I)のポリウレタン接着層との界面から100μm離れた仮想線Lを追加した写真を示す。図8に、湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面をマイクロスコープにより200倍で観察したときの写真を示す。
実施例1において、湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表層を厚さ1μm除去した代わりに、厚さ48μmを除去した以外は実施例1と同様にして銀付調人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。図9に、得られた銀付調人工皮革の厚さ方向の断面をマイクロスコープにより300倍で観察したときに、湿式ポリウレタン多孔質層(I)のポリウレタン接着層との界面から100μm離れた仮想線Lを追加した写真を示す。図10に、湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面をマイクロスコープにより200倍で観察したときの写真を示す。
2 湿式ポリウレタン多孔質層(I)
3 ポリウレタン接着層
4 ポリウレタン表皮膜
10 銀付調人工皮革
v 空隙
L 仮想線
Claims (5)
- 繊維基材層と前記繊維基材層に積層された湿式ポリウレタン多孔質層(I)と前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)にポリウレタン接着層を介して積層されたポリウレタン表皮膜とを含み、
厚さ方向の断面をマイクロスコープにより300倍で観察し、前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)の前記ポリウレタン接着層との界面から100μm離れた仮想線を引いたとき、前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)の空孔が前記仮想線を横切る部分の長さの前記仮想線の長さに対する割合が8〜25%であることを特徴とする銀付調人工皮革。 - 前記厚さ方向の断面をマイクロスコープにより300倍で観察したときに、前記ポリウレタン接着層に直径50μm以上の気泡が存在しない請求項1に記載の銀付調人工皮革。
- 前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表層に前記ポリウレタン接着層が複数の凸状に浸透している請求項1または2に記載の銀付調人工皮革。
- 繊維基材層にポリウレタン溶液を塗布し、湿式凝固させることにより前記繊維基材層の表面に湿式ポリウレタン多孔質層(II)を積層する工程と、
前記湿式ポリウレタン多孔質層(II)の表面の一部を除去することにより多数の開口を含む表面を有するポリウレタン多孔質層(I)を形成する工程と、
前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面にポリウレタン表皮膜をポリウレタン接着層を介して接着する工程とを備え、
前記表面の一部の除去は、ISO 25178に準じて測定された表面粗さにおいて、前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面の最大高さ(Sz)が100〜200μmになるように除去することを特徴とする銀付調人工皮革の製造方法。 - 前記湿式ポリウレタン多孔質層(I)の表面をマイクロスコープで200倍で観察したときに、1mm2あたり125個以上の空隙が存在する請求項4に記載の銀付調人工皮革の製造方法。
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