JP2018049260A - 車両 - Google Patents

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岡部 将人
Masahito Okabe
将人 岡部
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Abstract

【課題】調光フィルムを介して外光を観察する場合のちらつきを防止するように調光フィルムが取付けられた車両を提供する。【解決手段】車両は、垂直配向型の液晶層を有する調光フィルム1がサンルーフ132に取り付けられ、調光フィルム1は、液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、該車両の後方となるように、該車両のサンルーフ132に取り付けられている。このため、車内の搭乗者は、車内においてちらつきを感じることがなく、不快感を生じない。【選択図】図9

Description

本発明は、車両に関する。
液晶TV等に使用される液晶表示装置において、バックライトとして蛍光灯が用いられているものがある。このような液晶表示装置では、インバータによる蛍光灯の点灯周期と、液晶駆動のためのデータ走査の周期とが干渉して「モワレ(干渉縞)」が発生する場合がある。従来、この「モワレ」を解消するため、インバータによる点灯周期と、データ走査の周期とを同期させている技術がある(特許文献1,2参照)。
同様に液晶を利用したものとして、車両のサンルーフに貼り付けて外光の透過を制御する調光フィルムがある。調光フィルムは、液晶に印加する電圧を変化させることより液晶の配向を変化させ、外光の透過量を変化させる。
特開平5−341262号公報 特開平6−160804号公報
車両のサンルーフの調光フィルムに入射する外光が、蛍光灯の出射光のように周期的に光量が変化する場合、調光フィルムの透過光に、「ちらつき(フリッカー)」が観察される場合がある。
本発明は、調光フィルムを介して外光を観察する場合のちらつきが防止されるように調光フィルムが取付けられた車両を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために以下のものを提供する。
(1) 垂直配向型の液晶層を有する調光フィルムがサンルーフに取り付けられた車両であって、前記調光フィルムは、前記液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、該車両の後方となるように、該車両のサンルーフに取り付けられている車両。
(2) (1)において、前記調光フィルムの給電位置が、前記調光フィルムの縁部であって該車両の前後方向における前記調光フィルムの中央よりも後方である。
(3) (1)又は(2)において、前記調光フィルムは、前記液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、該車両の斜め後方となるように、該車両のサンルーフに取り付けられている。
(4) (1)から(3)のいずれかにおいて、前記調光フィルムは、前記液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、前記調光フィルムの面内方向において、該車両の進行方向を0°としたときの±135°及びその近傍となる方向である。
(5) (1)から(4)のいずれかにおいて、前記調光フィルムの給電位置が、前記調光フィルムの縁部であって該車両の斜め後方である。
本発明によれば、調光フィルムを介して外光を観察する場合のちらつきが防止されるように調光フィルムが取付けられた車両を提供することができる。
第1実施形態の車両を示す図である。 第1実施形態の車両に用いられる調光フィルムの基本構成を説明する断面図である。 調光フィルムにおける、駆動電圧と透過率との関係を示すグラフである。 蛍光灯の出射光による外光光量の計測結果である。 外光周波数100Hzの外光を、透過率周波数43Hzの調光フィルムを透過させたときの、透過光の周波数を示すグラフである。 図5と同じ照明下で、同じ調光フィルムを用いた場合に、視野角方向を変えて測定した図5と同様のグラフである。 シングルドメイン方式における方位角等の定義を説明する図である。 調光フィルムに加える電圧を変化させ、調光フィルムを異なる角度から観察したときの印加電圧に対する透過率の変動を示したグラフである。 サンルーフに配置されている調光フィルムの液晶分子の倒れる方向と、車内の位置との関係を示す図である。 調光フィルムに加える電圧の極性が反転する際の電圧の変化の様子を示したグラフである。 調光フィルムに対して、1か所から給電した直後の、調光フィルム内部の位置と電圧との関係をシミュレーションした結果を示した図である。 第2実施形態のマルチドメイン方式における方位角を説明する図であり、互いに90°の方向に液晶分子が倒れている場合を示す。 第2実施形態の調光フィルムを異なる角度から観察したときの印加電圧に対する透過率の変動を示したグラフである。 第2実施形態における、サンルーフに配置されている調光フィルムの液晶分子の倒れる方向と、車内の位置との関係を示す図である。 マルチドメイン方式(2ドメイン)であって、各ドメインの液晶分子が互いに180°の角度をなす方向に倒れる場合を示す。 図15の場合において、調光フィルムを異なる角度から観察したときの印加電圧に対する透過率の変動を示したグラフである。 調光フィルムの面内方向において液晶分子が倒れる方向と、観察者が調光フィルムを観察する方向とを説明する図である。
(第1実施形態)
〔車両〕
図1は、第1実施形態における、調光フィルム1が取り付けられたサンルーフ132を備える車両130を示す図である。車両130には、搭乗者の頭上を覆うようにサンルーフ132が取り付けられる開口131が設けられている。この開口131に、調光フィルム1の積層体が配置されてサンルーフ132が形成されている。ただし、本発明の調光フィルム1の取り付け方法は、サンルーフに取り付ける場合に限定されず、ショーウインドウ、車両における外光が入射する部位であるその他の窓(例えば、フロントウインドウ、サイドウインドウ、リアウインドウ、ルーフウインドウ、サンバイザー等)、建物の窓ガラス、ショーケース、屋内の透明パーテーション等の調光を図る部位等に取り付ける場合にも適用可能である。
本実施形態の車両130は、運転席が車両130の右側前部に配置され、サンルーフ132が、図1に示すように、運転席等の前部座席から、後部座席までを覆うようにして設けられている。また、調光フィルム1は、サンルーフ132を形成する透明部材に、粘着剤、接着剤等により積層した積層体として用いられている。これに限らず、調光フィルム1は、合わせガラス(透明部材)に挟持される形態としてもよい。また、透明部材は、ガラスや、透明樹脂基板等を用いることができる。
〔調光フィルムの基本構成〕
図2は、第1実施形態の車両に用いられる調光フィルム1の基本構成を説明する断面図である。調光フィルム1は、液晶を利用して透過光を制御するフィルム状の部材であり、直線偏光板2,3により調光フィルム用の液晶セル4を挟持して構成される。
〔直線偏光板〕
直線偏光板2,3は、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素等を含浸させた後、延伸して直線偏光板としての光学的機能を果たす光学機能層が形成され、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルム材による基材により光学機能層を挟持して作製される。直線偏光板2,3は、クロスニコル配置により、アクリル系透明粘着樹脂等の接着剤層によって液晶セル4に配置される。なお、直線偏光板2,3には、それぞれ液晶セル4側に光学補償のための位相差フィルム2A,3Aが設けられるが、位相差フィルム2A,3Aは、必要に応じて省略してもよい。
〔液晶セル〕
液晶セル4は、フィルム状の下側積層体5D及び上側積層体5Uにより液晶層8を挟持して構成される。
〔下側積層体,上側積層体〕
下側積層体5Dは、透明フィルム材による基材6に、透明電極11、スペーサ12及び配向層13を作製して形成される。上側積層体5Uは、透明フィルム材による基材15に、透明電極16及び配向層17を積層して形成される。
〔基材〕
基材6,15は、種々の透明フィルム材を適用することができるが、光学異方性の小さなフィルム材を適用することが望ましい。本実施形態において、基材6,15は、厚み100μmのポリカーボネートフィルムが適用されるが、種々の厚みのフィルム材を適用することができ、さらにはCOP(シクロオレフィンポリマー)フィルム等を適用してもよい。
〔透明電極〕
透明電極11,16は、この種のフィルム材に適用される各種の電極材料を適用することができ、本実施形態ではITO(Indium Tin Oxide)による透明電極材により形成される。
〔スペーサ〕
スペーサ12は、液晶層8の厚みを規定するために設けられ、各種の樹脂材料を広く適用することができる。本実施形態ではフォトレジストにより作製され、透明電極11を作製してなる基材6の上に、フォトレジストを塗工して露光、現像することにより作製される。スペーサ12は、上側積層体5Uに設けるようにしてもよく、上側積層体5U及び下側積層体5Dの双方に設けるようにしてもよい。また、スペーサ12は、配向層13の上に設けるようにしてもよい。さらに、スペーサは、いわゆるビーズスペーサを適用してもよい。
〔配向層〕
配向層13,17は、光配向層により形成される。この光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができるが、本実施形態では、例えば光二量化型の材料を使用する。この光二量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212(1996)」等に開示されている。なお光配向層に代えてラビング処理により配向層を作製してもよく、微細なライン状凹凸形状を賦型処理して配向層を作製してもよい。
〔液晶層〕
液晶層8は、この種の調光フィルム1に適用可能な各種の液晶層材料を広く適用することができる。具体的には、液晶層8として、例えばメルク社製MLC2166等の液晶材料を適用することができる。なお、液晶セル4は、液晶層8を囲むように、シール材19が配置され、このシール材19により上側積層体5U、下側積層体5Dが一体に保持され、液晶材料の漏出が防止される。ここでシール材19は、例えばエポキシ樹脂、紫外線硬化性樹脂等を適用することができる。
〔駆動電源〕
駆動電源S1は、調光フィルム1の透明電極11,16間に、一定の時間間隔で極性が切り替わる矩形波の駆動電圧を印加する。上側積層体5U及び下側積層体5Dに設けられた透明電極11,16に駆動電圧が加えられると、液晶層8に電界が生じる。液晶層8に生じた電界により、液晶層8に設けられた液晶層材料の配向が制御される。これにより、調光フィルム1の透過光を制御可能となり、調光を図ることができる。
実施形態の調光フィルム1における液晶層8の配向制御には、VA方式(Vertical Alignment,垂直配向型)が適用される。VA方式では、駆動電源S1の振幅が0Vの場合(駆動電圧が0Vの場合)である無電界時、液晶層8の液晶分子は垂直配向し、これにより調光フィルム1は、入射光を遮光して遮光状態となる。また、この駆動電源S1の振幅を増大させて駆動電圧を立ち上げると、液晶層8の液晶層は水平配向し、調光フィルム1は、入射光を透過させる。
なお、本実施形態の液晶セル4は、いわゆるシングルドメインにより駆動する。
〔透過率の変動〕
図3は、調光フィルム1における、駆動電圧と透過率との関係示すグラフである。
図示するように、調光フィルム1の透明電極11,16間に、一定の時間間隔で極性が切り替わる矩形波形の駆動電圧が駆動電源S1より印加される。
駆動電圧の極性が反転する際、透明電極11及び16の間の液晶層の静電容量への充放電が実行される。充放電に要する時間は調光フィルム1の静電容量と透明電極11,16の抵抗値、電源からの接続方法によって変わるが、図2の例では約1ミリ秒程度の時定数で、充放電する。調光フィルム1の面積が大きいほど、静電容量が大きくなり、電極の抵抗値も所定の値より小さくすることは難しく、時定数を極端に短くするのは困難である。
このため、液晶層8に加わっている電圧が一時的に低下し、その結果、液晶分子に作用する電界が一瞬低下する。これにより液晶層の液晶層分子は、この電界の低下に連動して、一時的に、方向が変化した後、元の状態に戻る。これにより、調光フィルム1の透過率が一時的に低下する。すなわち、調光フィルム1の透過率は、一定ではなく、その駆動電圧変化の周波数と同じ第1の周波数(以下、透過率周波数という)で変動する。
〔外光と透過率変動との関係によるちらつき〕
このように、透過率が所定の透過率周波数で変動する調光フィルム1を、第2の周波数(以下、外光周波数という)で光量が変動する外光が透過する場合、透過率周波数と外光周波数との関係により、調光フィルム1を透過した光に、「ちらつき(フリッカー)」が観察される場合がある。ここで、ちらつきは、光の明暗により知覚されることにより、透過光量において光量の変化が小さいと認識されにくい。また、ちらつきは一般的に30Hz以上の周波数であれば認識されにくい。
〔外光周波数〕
図4は、蛍光灯の出射光による外光光量の計測結果である。蛍光灯は、周波数50Hzによる商用電源により駆動する場合、この商用電源の半周期毎に管内放電する。そして、この管内放電により蛍光体が発光して出射光を出射することにより、周波数100Hzによりほぼ正弦波状に光量が変化してなる出射光を出射する。これにより周波数100Hzにより蛍光灯による外光は光量が変化しているものの、30Hz以上の周波数であることにより、この場合は、ちらつきとしては認識されない。
なお、近年、照明として用いられることの多いLED照明器具等は、パルス幅変調で明るさがコントロールされ、光量の変化が大きく、これによりちらつきとして認識されやすい。LED照明器具等では、30Hzより高い周波数である周波数100Hz以上により駆動される。このような駆動により変化する照明器具からの外光の周波数を外光周波数と呼ぶ。
〔透過率周波数〕
一方、調光フィルム1の駆動電圧の周波数(透過率周波数と同じ周波数)が高いと、極性の切り替えの度に、透過率が落ち込むので、平均透過率が低下する。したがって、駆動電圧の周波数(透過率周波数)は、外光周波数ほど高くなく、かつ30Hz以上が好ましい。図4において透過率周波数は43Hzである。このように透過率周波数を30Hz以上とすると、調光フィルム自体の透過率の変化による透過光のちらつきも防止することができる。
図5は、外光周波数100Hzの外光を、透過率周波数43Hzの調光フィルム1を透過させたときの、透過光の周波数を示すグラフである。図示するように、透過光は、微視的にみれば、外光周波数と同じ周波数により光量が変化するものの、この外光周波数による各ピークは透過率周波数により脈動することになり、その結果、波長0.075秒(13Hz)という第3の周波数(以下、干渉光周波数という)の干渉波が発生している。この干渉光周波数の13Hzは、ちらつきが認識されにくくなる限界周波数30Hzより低い周波数であるので、ちらつきとして認識されてしまう。
一方、図6は、図5と同じ照明下で、同じ調光フィルムを用いた場合に、視野角方向を変えて測定した図5と同様のグラフである。この場合に、干渉による透過率の変調度が低く、「ちらつき」として認識されない。すなわち、視野角を変えると、「ちらつき」の見え方に差が生じる。
次に、調光フィルム1を観察する角度による、「ちらつき」の見え方の差について説明する。
図7は、シングルドメイン方式における方位角等の定義を説明する図である。
図7(a)は、調光フィルム1の概略断面図である。状態Aは、上述の透明電極11,16間に電界が生じていない場合の液晶分子4aの状態を示し、このとき、液晶分子4aは、その長軸方向が調光フィルム1の面内方向に対して垂直方向である垂直配向の状態である。状態Bは、電界が生じて液晶分子4aが傾いている状態を示し、このとき、電極による電界により液晶分子4aの長軸方向が面内方向となるように、液晶分子4aは、水平配向に向けて回転を開始している。
図7(b)は、この調光フィルムを観察する角度である極角αを説明する図である。本実施形態における極角は、図示するように、調光フィルム1を下側から見上げて観察する場合に、調光フィルム1の法線方向(厚み方向)に対して、観察者Eが調光フィルム1を観察する方向がなす角度(観察角度)であり、図7(b)中において符号αで示される角度である。したがって、観察者Eが真上を見上げる場合、すなわち、調光フィルム1をそのフィルム面に対して垂直方向から観察する場合、極角α=0°である。
図7(c)は液晶分子の方位角を説明する図である。電界が生じた場合に、調光フィルム1の面内方向において、液晶分子4aの倒れる方向を方位角0°とし、時計方向の向きにより定義した。
ここで、液晶分子4aの倒れる方向と観察者Eが調光フィルム1を観察する方向との関係についてさらに説明する。
図17は、調光フィルム1の面内方向において液晶分子4aが倒れる方向と、観察者Eが調光フィルム1を観察する方向とを説明する図である。
前述のように、調光フィルム1の面内方向において、電界が生じて液晶分子4aが倒れる方向を、方位角0°とする。このとき、例えば、観察者Eが調光フィルム1を方位角0°で観察するというとき、図17(a)に示すように、調光フィルム1の面内方向において、観察者Eが調光フィルム1(液晶分子4a)を観察する方向K1は、方位角0°の方向となる。すなわち、観察者Eが見る方向(観察する方向)と、方位角0°とがなす角度は0°である。
また、例えば、調光フィルム1を方位角30°で観察する、180°で観察するというとき、それぞれ、図17(b),(c)に示すように、調光フィルム1の面内方向において、観察者Eが調光フィルム1(液晶分子4a)を観察する方向K2,K3は、それぞれ方位角30°,180°の方向となる。すなわち、観察者Eが見る方向(観察する方向)と方位角0°とがなす角度は、それぞれ30°,180°である。
図8は、調光フィルム1に加える電圧を変化させ、調光フィルム1を異なる角度から観察したときの印加電圧に対する透過率の変動を示したグラフである。なお、調光フィルム1の観察は、調光フィルム1がサンルーフ132に取り付けられた状態と同様に、車内において下から上を見た状態で行う。
図8中に示す「α=0°」とは、調光フィルム1を正面方向から観察した場合に相当し、観察者が真上(頭上)に位置する調光フィルム1を真下から見上げる状態、すなわち、極角α=0°で調光フィルム1を観察した場合を示している。また、図8に示すその他の角度0°,30°,45°,60°,75°,90°,120°,135°,150°,180°は、調光フィルム1を観察する角度を示す方位角であり、調光フィルム1を極角30°で下から見上げた状態であって、かつ、調光フィルム1の面内方向において、各方位角で観察した場合を示している。例えば、図8中の「30°」は、極角α=30°で調光フィルムを見上げた状態であって、方位角30°(方位角0°に対して30°をなす方向)で調光フィルム1を観察している場合を示している。
また、図8、及び、後述の図13、図16は下から上を見る前提で透過率が計算されている。この透過率の計算は、シンテック株式会社製のLCDマスターにより行った。また、電圧の印加による液晶分子4aの倒れ方は、液晶分子4aの下端を固定して、上部を倒すイメージである。
図8に示すように、方位角180°で調光フィルム1を観察した場合、すなわち、調光フィルム1の面内方向において液晶分子4aが手前方向に倒れてくる場合、比較的低い電圧から透過率が変化し始めて、飽和透過率に到達した後は、電圧を上げても透過率はそれほど変化しなくなる。
図8に図示するように、一点鎖線bで囲った方位角120°〜180°程度で調光フィルム1を観察した場合は、点線aで囲った方位角0°〜45°程度で調光フィルム1を観察した場合と比べると、例えば4〜7V程度の範囲において、電圧変化に対する透過率の変動が小さい。このとき、液晶分子の回転が止まっているわけではなく、0°〜45°の透過率が変動していることから、液晶分子は回転を続けているが、観察者から見る角度によって透過率の変化が認識できないようになっている状態である。
ちらつきの原因である透過率の変動は、液晶分子にかかる電圧の極性の切り替えにより、液晶分子が水平配向状態から垂直配向の方向に若干回転するからであるが、完全に垂直配向状態まで戻るのではなく、少し戻る程度なので、この程度の動きに対して透過率の変動が小さいと、ちらつきが認識されにくい。したがって、ちらつきを認識されにくくするには、電圧変動に対する透過率の変動が小さい方向で、調光フィルム1が観察されるようにすればよい。
車両130のサンルーフ132に調光フィルム1を取り付ける場合、搭乗者から調光フィルム1を観察する方向には偏りがある。すなわち、後部座席の搭乗者がサンルーフ132を見る可能性が最も高く、運転中に運転者がサンルーフを見る可能性は少ない。そして、搭乗者及び運転者は、両者とも、サンルーフの前方側を見る可能性(頻度)が高く、振り向いてサンルーフの後方側を見る可能性は低い。
このため、本実施形態では最も観察される可能性の高い、搭乗者(特に後部座席の搭乗者)が、サンルーフ132の前方を見る場合に、ちらつきが認識されにくくなるように、液晶分子4aの倒れる方向(方位角0°の方向)を決定する。
上述したように、図8によると、一点鎖線bで囲った方位角120°〜180°で調光フィルム1を観察した場合は、電圧の変化に対する調光フィルム1の透過率の変動が小さい。そして、透過率の変動が小さいほうが、ちらつきが認識されにくい。したがって、後部座席の搭乗者がサンルーフ132を観察する方向が、方位角120°〜180°近傍になるように調光フィルム1をサンルーフ132に配置することが好ましい。
図9は、サンルーフ132に配置されている調光フィルム1の液晶分子4aの倒れる方向と、車内の位置との関係を示す図である。
前述のように、車両130の後部座席の搭乗者がサンルーフ132を観察する方向が、方位角120°〜180°近傍になるように調光フィルム1をサンルーフ132に配置することが、ちらつきを低減する観点から好ましい。すなわち、液晶分子4aの倒れる方向が、車両130の後方(斜め後方を含む)となるように調光フィルム1を車両130に取り付けることが好ましい。
本実施形態では、一例として、図9に示すように、液晶分子4aが左斜め後方に倒れるようにする。なお、本実施形態では運転席は上述したように右側前部に配置されているが、運転席が左側前部に配置されている場合、液晶分子4aは斜め右後方に倒れるようにする。
なお、液晶分子4aが斜めに倒れるようにするのは以下の理由による。
調光フィルム1は、平面視において長方形形状により作製され、直線偏光板2,3の遅相軸方向がこの長方形形状の1辺と平行な向きになるように設定される。直線偏光板2,3を矩形に製造する場合、製造過程における取り数を増大させるため、遅相軸方向が横方向又は垂直方向となるように製造される。そして、調光フィルム1の液晶分子4aの倒れる方向は、遅相軸に対して斜めの角度である。したがって、調光フィルム1の液晶分子4aが倒れる方向は車両130の進行方向に対して斜めとなる。このような形態とした場合にも、実用上十分にちらつきを低減することができる。
ただし、取り数の減少を充分に許容できる場合、さらには直線偏光板2,3の遅相軸方向を斜め方向に設定して充分に直線偏光板の取り数を確保できる場合、液晶分子4aが、車両130の進行方向に対して、斜め後方ではなく、進行方向の逆方向となる後方(進行方向に対して180°をなす後方)に倒れるように、調光フィルム1をサンルーフ132に取り付けてもよい。このとき、車両130の後部座席の搭乗者は、サンルーフ132及び調光フィルム1を方位角180°で観察することとなり、液晶分子4aが斜め後方に倒れるように配置された場合に比べて、より効果的にちらつきを低減できる。
液晶分子4aが左斜め後方に倒れるようにするのは、右側前部に位置する運転者が振り返ってサンルーフを見る可能性が低いので、運転者が振り返る方向、すなわち、左斜め後方となる方向を方位角0°としたからである。
このとき、さらに詳しくは、液晶分子4aの倒れる方向(方位角0°方向)は、運転席が車両130の右側前部に配置されている場合、車両130の進行方向に対して反時計回りに135°となる方向とすることが好ましい。また、運転席が車両130の左側前部に配置されている場合には、液晶分子4aの倒れる方向は、車両の進行方向に対して時計回りに135°となる方向が好ましい。液晶分子4aの倒れる方向は、対称性を考慮すると、車両130の進行方向に対して180°となることが最も好ましい。しかし、この場合、前述のように偏光板の利用効率が低くなりコストアップになる。このため、液晶分子4aの倒れる方向(方位角0°方向)は、車両130の進行方向に対して反時計回り又は時計回りに135°となる方向とすることが好ましい。
本実施形態によると、搭乗者が、自己が着座している個所の真上よりも前方のサンルーフ132を観察したとき、サンルーフ132の調光フィルム1における透過率の変動が、他方向から見た場合よりも小さく認識される。ゆえに、搭乗者が、サンルーフ132を通して外光を見たときにちらつきが観察されにくい。
(給電位置との関係)
図10は、調光フィルム1に加える電圧の極性が反転する際の電圧の変化の様子を示したグラフである。時定数が10μsec、0.1msec、1msecの場合において、透明電極11に10Vの電圧を印加したときの所定箇所での経過時間と電圧との関係を示す。図示するように、時定数が長くなると、透明電極11における電圧が10Vよりも低い時間が長く、すなわち、電圧の上昇が緩やかになる。
電圧の上昇が緩やかになると、液晶分子は電圧の影響で回転してしまう。そうすると、調光フィルム1の透過率が変動する。図10中の透過率のグラフは、時定数が1msec時における透過率の変動を示したものである。
また、給電位置からの距離が遠くなると、時定数は長くなる。したがって、調光フィルム1において給電位置からの距離が遠くなると、電圧の上昇が緩やかになって液晶が回転し、透過率が変動するので、ちらつきが視認されやすくなる。さらに、給電位置からの距離が遠くなると、時定数以内に電圧が上昇しきらず、実効電圧が低くなる。
図11は、本実施形態の調光フィルム1の透明電極11の給電位置P0から給電した直後の、調光フィルム1内部の位置と電圧との関係をシミュレーションした結果を示した図である。
実施形態では図中矢印で示す調光フィルム1の左斜め後方位置が給電位置P0である。左斜め後方とは、調光フィルム1の縁部における、調光フィルム1の中心から車両130の進行方向前側に向かう直線Lに対して、角度θだけ傾いた直線L1上の位置である。この角度θは、90°より大きく、180°より小さい。
図11に図示するように、給電位置P0に近い左斜め後方の実効電圧が高く、給電位置P0からの距離が遠くなると、実効電圧が低くなる。そして、給電位置P0に近い左斜め後方の時定数が短く、給電位置P0からの距離が遠くなると、時定数が長くなる。ゆえに、給電位置P0に近い左斜め後方は透過率の変動が小さく、ちらつきの視認の可能性は低く、給電位置P0からの距離が遠くなると、透過率の変動が大きく、ちらつきが視認されやすくなる。
まず、調光フィルム1に対する給電位置が車両130の右斜め前方に設けられる場合について説明する。この形態では、給電位置周辺の右斜め前方では極性切り替えによる液晶分子の変動は小さくなる。しかし、給電位置から遠い左斜め後方付近では液晶分子の変動が大きくなる。
このとき、車両130の前方から車内後方へ向かって斜めに調光フィルム1を通過する光は、液晶分子の変動に対して、透過率変動が小さい方向(方位角120°〜180°方向)からの入射光となり、電圧の極性切り替えによる液晶分子の変動によるちらつきを認識しにくい。したがって、車両後方の給電位置から遠い領域を通過した光でもちらつきを認識しにくい。
しかし、調光フィルム1の後方領域を、車両130の後方から車内前方に向かって斜めに通過する光は、車内の搭乗者が車両後方を見上げるのと同様に、透過率の変動が大きい方向(方位角0°〜45°方向)になるので、電圧の極性切り替えによる液晶分子の変動がちらつきとして認識されやすい。
また、調光フィルム1の前方領域を、車両130の後方側から車内の前方領域に向かって斜めに通過する光の多くは、車両130のフロントガラスを通過して車外に出ていく。したがって、給電位置を車両前方に配置して、調光フィルム1の前方領域における液晶分子の変動を小さくしても、その効果を享受することができない。
これに対して、給電位置を車両130の後方に配置した場合には、車両130の斜め後方から車内前方に向かって斜めに調光フィルム1を光が透過する場合、給電位置に近い車両130後方の領域では、液晶分子の変動が小さくなるので、ちらつきを抑制することができる。
また、前述の給電位置が車両130前方に位置する場合と同様に、調光フィルム1の前方領域を車内前方へ斜めに通過した光の多くは、フロントガラスを通過して車外に出ていくので、ちらつきが視認されにくい。
なお、車両130の車体の真上方向から調光フィルム1を透過する光(調光フィルム1の表面の法線方向から調光フィルム1を透過する光)については、いずれの方向か見てもちらつきは認識しにくい。
従って、車両後方から斜めに光が調光フィルム1に入射する場合のちらつきを低減するために、調光フィルム1の給電位置P0は、車両130の後方、すなわち、車両130の前後方向において調光フィルム1の中央となる点よりも後方であって、調光フィルム1の縁部であることが好ましく、調光フィルム1の給電位置P0は、図9に示す車両130後方となる辺1aのどこかに設けられることが好ましい。
そこで、本実施形態では、一例として、給電位置P0を車両130の左斜め後方とする。ここで、上述のように、本実施形態において調光フィルム1の液晶分子4aは、調光フィルム1の面内方向において車両130の左斜め後方に倒れるので、車内の搭乗者がサンルーフを観察した場合、車両130の前方はちらつきが認識されにくいが、後方は前方に比べてちらつきが認識されやすい。
上述のように、給電位置P0を車両130の左斜め後方とすることにより、左斜め後方でのちらつきは発生しにくくなる。給電位置P0を左斜め後方とすると、給電位置P0から遠い右斜め前方でのちらつきが発生しやすくなるが、上述のように、液晶分子4aの倒れる方向が車両130の左斜め後方であるため、前方でのちらつきは認識されにくい。したがって、左斜め後方が給電位置P0であっても、前方でのちらつきが認識される可能性は低い。
以上、本実施形態によると、調光フィルム1の前方から入射する光も、後方から入射する光も、ちらつきが発生しにくくなる。このため、車内の搭乗者は、車内においてちらつきを感じることがなく、不快感を生じない。
なお、本実施形態では、調光フィルム1の給電位置P0は、車両130の後方が好ましく、一例として、車両130の左斜め後方に設けられる例を示したが、サンルーフ132の車両130前方側におけるちらつき低減効果を重視する場合や、サンルーフ132(調光フィルム1)の車両後方側の領域から車内前方へ斜めに入射する光のちらつきを考慮しなくてよい場合には、給電位置P0を車両130の前方としてもよい。この場合、給電位置P0は、具体的には、図9に示す辺1bのどこかに設けられることが好ましい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、調光フィルム1の液晶分子4aがマルチドメイン方式で配列されている点である。その他については第1実施形態と同様であるので重複する説明は省略する。
図12は、2ドメインによるマルチドメイン方式における方位角を説明する図であり、各ドメインの液晶分子4a−1,4a−2が互いに90°の角度をなして倒れる場合を示す。
図12に示すように、本実施形態では、電圧の印加によって、調光フィルム1の面内方向において、液晶分子4a−1,4a−2は、互いに90°をなす方向へ倒れる。この場合、この2つの液晶分子4a−1,4a−2の倒れる方向がなす角度の1/2となる矢印C方向を、方位角0°とする。
図13は図12の場合における第1実施形態の図8と同様のグラフで、調光フィルム1に加える電圧を変化させ、調光フィルム1を異なる角度から観察したときの印加電圧に対する透過率の変動を示したグラフである。
図13中に示す「α=0°」とは、前述の図8と同様に、真上の調光フィルムを真下から見上げる状態、すなわち、極角α=0°で調光フィルム1を観察した場合を示している。また、図13に示すその他の角度0°,30°,45°,60°,75°,90°,120°,135°,150°,180°は、前述の図8と同様に、調光フィルム1を観察する角度を示す方位角であり、調光フィルム1を極角30°で下から見上げた状態であって、かつ、調光フィルム1の面内方向において、各方位角で観察した場合を示している。なお、図13に示す方位角は、前述の図12で説明したように、矢印C方向を方位角0°としている。
第2実施形態において、方位角120°〜180°程度で調光フィルム1を観察した場合は、方位角0°〜60°程度で調光フィルム1を観察する場合と比べると、例えば4〜7V程度の範囲において、電圧変化に対する透過率の変動が小さい。ただし、第1実施形態と比べると、マルチドメインで2方向に液晶分子が倒れるので平均化され、電圧変化に対する透過率の変動は緩やかである。
第2実施形態においても、透過率の変動が小さいと、ちらつきが認識されにくいので、ちらつきが認識されにくくするために、電圧変動に対する透過率の変動が小さい方向で、調光フィルム1が観察されるようにする。
したがって、第2実施形態においても、最も観察される可能性の高い、搭乗者(特に後部座席の搭乗者)が、前方を見る場合に、ちらつきが認識されにくくなるように、液晶分子4aの倒れる方向を決定する。
上述したように、図13によると、電圧が4〜7V程度の範囲において、方位角120°〜180°で調光フィルム1を観察する方が、電圧の変化に対する透過率の変動が小さい。そして、透過率の変動が小さいほうが、ちらつきが認識されにくい。
したがって、後部座席の搭乗者がサンルーフ132を観察する方向が、方位角120°〜180°近傍になるように調光フィルム1をサンルーフ132に配置する。
図14は、サンルーフ132に配置されている調光フィルム1の液晶分子4aの倒れる方向と、車内の位置との関係を示す図である。本実施形態では、図14に示すように、各ドメインの液晶分子4aが斜め後方の左又は右に倒れるようにする。
ここで、斜め後方の左右に倒れるとは、車両130の進行方向を0°としたとき、液晶分子4aの上端が、斜め後方、例えば進行方向に対して±135°の方向に倒れることをいう。このとき、方位角0°は、車両130の進行方向を0°としたとき、180°の方向となる。
第2実施形態においても、このように、車両のサンルーフ132に対して、液晶分子4aの倒れる方向が斜め後方の左右になるように調光フィルム1を配置した。したがって、搭乗者が、自己が着座している個所の真上及びそれよりも前方のサンルーフ132を観察したとき、サンルーフ132の調光フィルム1における透過率の変動が、他方向から見た場合よりも小さく認識される。ゆえに、サンルーフ132を通して外光を見たときにちらつきが観察されにくい。
そして、第2実施形態においても、給電位置P0を車両130の後方とすることが好ましく、例えば、給電位置P0を車両130の左斜め後方とする。そうすることにより、左斜め後方でのちらつきは発生しにくくなる。ここで、給電位置P0を左斜め後方とすると、給電位置P0から遠い右斜め前方でのちらつきが発生しやすくなるが、液晶分子4aの倒れる方向が斜め後方であるため、前方でのちらつきは認識されにくい。したがって、左斜め後方が給電位置P0であっても、前方でのちらつきが認識される可能性は低い。
以上、第2実施形態においても、調光フィルム1の前方から入射する光も、後方から入射する光も、ちらつきが発生しにくくなる。このため、車内の搭乗者は、車内においてちらつきを感じることがなく、不快感を生じない。
図15も、マルチドメイン方式(2ドメイン)であって、各ドメインの液晶分子が互いに180°の角度をなす方向に倒れる場合を示す。
この場合、一方の液晶分子(例えば、図15では、液晶分子4a−1)を基準とし、その倒れる方向(図15中に示す矢印D方向)を、方位角0°とする。
図16は、図15の場合において、調光フィルム1に加える電圧を変化させ、調光フィルムを異なる角度から観察したときの印加電圧に対する透過率の変動を示したグラフである。
図16中に示す角度0°,30°,45°,60°,90°は、前述の図8等と同様に、調光フィルム1を観察する角度を示す方位角であり、調光フィルム1を極角30°で下から見上げた状態であって、かつ、調光フィルム1の面内方向において、各方位角で観察した場合を示している。なお、図16に示す方位角は、前述の図15で説明したように、矢印D方向を方位角0°としている。
なお、この形態では、液晶分子4a−1,4a−2が倒れる方向がなす角度が180°であるため、図16では方位角0〜90°での結果を示している。これは、液晶分子4a−1,4a−2が倒れる方向がなす角度が180°であるので、例えば、方位角10°,190°での透過率と、方位角350°,170°での透過率とが等しくなり、方位角90°〜180°での透過率は、実質的に、方位角90°〜0°での透過率と等しくなるためである。
図示するように、この場合、印加電圧に対する透過率の変動は、調光フィルム1を観察する方位角によってあまり変わらない。したがって、液晶分子の倒れる方向は、車両130の進行方向に対して特に限定されない。ただし、この場合も調光フィルム1に対する給電位置P0を、車両130の後方とすることにより、背後からの光にちらつきが生じにくくなる。また、調光フィルム1に対する給電位置P0を車両前方とした場合には、前方からの光にちらつきが生じにくくなる。
1 調光フィルム
2 直線偏光板
3 直線偏光板
4 液晶セル
4a 液晶分子
8 液晶層
10 調光フィルム
130 車両
131 開口
132 サンルーフ

Claims (5)

  1. 垂直配向型の液晶層を有する調光フィルムがサンルーフに取り付けられた車両であって、
    前記調光フィルムは、前記液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、該車両の後方となるように、該車両のサンルーフに取り付けられている車両。
  2. 前記調光フィルムの給電位置が、前記調光フィルムの縁部であって該車両の前後方向における前記調光フィルムの中央よりも後方である、
    請求項1に記載の車両。
  3. 前記調光フィルムは、前記液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、該車両の斜め後方となるように、該車両のサンルーフに取り付けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の車両。
  4. 前記調光フィルムは、前記液晶層に電界を印加した場合に液晶分子が倒れる方向が、前記調光フィルムの面内方向において、該車両の進行方向を0°としたときの±135°及びその近傍となる方向である、
    請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両。
  5. 前記調光フィルムの給電位置が、前記調光フィルムの縁部であって該車両の斜め後方である、
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両。
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