JP2017208294A - 電極の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】間欠塗工においても、安定して塗工幅を得ることができる電極の検査方法を提供すること。【解決手段】画像寸法測定器によって塗工部19の突出部50の先端の位置を検出できなかった場合、画像寸法測定器で得られた画像に対し、塗工部19におけるX方向及びY方向の任意の位置を基準点X0,Y0として設定する。また、画像において突出部50の先端をX方向に挟む端部領域51a,51bに関し、X方向の位置とY方向の位置の関数の近似曲線L1,L2を作成する。そして、各端部領域51a,51bについて得られた近似曲線L1,L2の交点のうち、Y方向において基準点X0,Y0に近い交点を突出部50の先端の位置とする。【選択図】図6
Description
本発明は、塗工部と露出部とを交互に備える電極材料を切断して形成される電極の検査方法に関する。
例えば、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、駆動源としてのモータで使用される電力を蓄えるための蓄電装置が搭載されている。このような蓄電装置としては、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池といった二次電池が知られている。二次電池は、活物質層を有する正極及び負極の電極が層状に重なった電極組立体を備える。電極組立体の構造としては、一定長の長尺な正極及び負極の電極を、重ね合わせた状態で筒状に巻き上げた捲回式と、概略矩形をなす正極及び負極の電極を、交互に多数積層した積層式と、が知られている。
例えば、リチウムイオン二次電池などの電極では、矩形状の集電体の両面に活物質層を備えるとともに、集電体が露出した部分によって形成された未塗工部及びタブを備えたものがある。
このような電極の製造方法の一例として、まず、長尺集電体の表面に、ペースト状の活物質合剤を長尺集電体の長手方向に塗工して電極材料を形成する。塗工方式としては、連続塗工と間欠塗工が知られており、連続塗工の場合、長尺集電体の長手方向に連続して塗工部が形成される。間欠塗工の方法としては、例えばリバースコータ型の塗工装置を用いた方法(例えば、特許文献1参照)がある。
リバースコータ型の塗工装置を用いて間欠する塗工部を形成する場合、バッキングロールによって長尺集電体を搬送させ、ドクターロールによってコーティングロールの外周面に活物質合剤を塗布し、バッキングロールとコーティングロールとが接触する転写位置で長尺集電体に活物質合剤を転写する。一方、露出部を形成する場合は、バッキングロールをコーティングロールから離すことにより、活物質合剤の転写を行わせず、長尺集電体をそのまま露出させる。
その他の間欠塗工の方法としては、スリットダイを用いた方法(例えば、特許文献2参照)がある。スリットダイを用いた場合は、スリットダイ内で活物質合剤の供給される流路を開放することにより、活物質合剤を吐出口から吐出させ、長尺集電体に活物質合剤を塗布して塗工部を形成する。その一方で、スリットダイ内の流路を遮断することにより、活物質合剤の吐出を停止させ、長尺集電体をそのまま露出させて露出部を形成する。その後、電極材料を電極形状に打ち抜く。その結果、塗工部から活物質層が形成されるとともに、露出部から未塗工部及びタブが形成され、電極が製造される。
製造される二次電池は、その電池容量が設計上定められた値を満たす必要がある。電池容量は、二次電池の組立後の検査工程で測定することができる。しかし、組立後に、電池容量が定められた値を満たさないことがわかり、不良品と判定された場合、二次電池そのものを廃棄することになり、損失が大きい。そこで、電極の製造工程において、電池容量に直接影響する活物質層の量を検査することも行われている。具体的には、塗工部又は活物質層の面積(又は塗工幅)と厚みを同時又は別個に測定し、所定値を下回る電極を不良品とする。塗工幅の検出方法としては、例えば、光学的検出装置によって塗工部を直接検査して行われる。
ところで、連続塗工に比較し、間欠塗工で形成された塗工部については、部分的に光学的検出装置で塗工幅を検出できない箇所が多くあった。該当する箇所を調べたところ、塗工部の縁に、先端が尖る形状の山形の突出部が形成されており、特に針状であったり、先端付近に活物質合剤が飛散したりしていた。このような状態により、光学的検出装置が、塗工部の境界を検出(判定)できなかったものと推定される。
上記不具合は、特に間欠塗工で見受けられた。間欠塗工は、塗工部と露出部が交互に形成され、活物質合剤の塗工と非塗工が繰り返される。具体的には、リバースコータ型の塗工装置を用いた場合、連続塗工ではバッキングロールとコーティングロールとが常に接触しているのに対し、間欠塗工では接触と非接触を繰り返すため、振動が発生しやすい。このため、この振動を原因として、間欠塗工ではびびり(スティックスリップ現象)が発生しやすく、塗工部の端縁には山形状の突出部が形成される場合がある。
本発明の目的は、間欠塗工においても、安定して塗工幅を得ることができる電極の検査方法を提供することにある。
上記問題点を解決するための電極の検査方法は、長尺集電体の長手方向に沿って活物質合剤を塗布して形成された塗工部と、前記長尺集電体の露出した露出部とを、前記長尺集電体の長手方向に交互に備える電極材料を切断して形成される電極の検査方法において、前記塗工部と前記露出部の境界に沿う方向をX方向とし、前記塗工部の面方向に沿い、かつ前記X方向に直交する方向を前記塗工部のY方向とし、前記露出部との境界に位置する前記塗工部の端縁を第1の端縁、及び前記第1の端縁の対辺に存在する前記塗工部の端縁を第2の端縁とし、前記Y方向に沿って前記第1の端縁と前記第2の端縁を最短距離で結ぶ直線の寸法を塗工幅とすると、前記塗工幅の検出のために光学的検出装置で前記塗工部を検出した際、前記第1の端縁に存在し、かつ前記Y方向に突出した突出部の先端の位置を検出できなかった場合、前記光学的検出装置で得られた画像における前記塗工部に基準点X0,Y0を設定し、前記突出部の先端を前記X方向に挟む端部領域に関し、前記X方向の位置と前記Y方向の位置の関数の近似曲線を作成し、各端部領域について得られた近似曲線の交点のうち、前記Y方向において前記基準点Y0に近い交点を前記突出部の先端の位置として算出することを要旨とする。
これによれば、間欠塗工により、活物質合剤の塗工と非塗工が繰り返されると、振動が発生しやすく、振動を原因として、間欠塗工ではびびりが発生しやすく、塗工部の端縁には山形状の突出部が形成される場合がある。光学的検出装置によって突出部の先端の位置を検出できない場合には、光学的検出装置で得られた画像から、塗工部上の基準点、各端部領域上の任意の点を取得する。それらの点から各端部領域に沿う近似曲線を求め、それら近似曲線の交点のうち基準点に近い交点を、突出部の先端の座標とする。その結果、得られた画像を用いて突出部の位置を算出することができ、安定して塗工幅を得ることができる。
また、電極の検査方法について、前記端部領域に沿う前記近似曲線は円弧状である。
これによれば、2つの近似曲線の交点を2つ導出でき、そのうち基準点に近い交点を突出部の先端の位置とすることができる。
これによれば、2つの近似曲線の交点を2つ導出でき、そのうち基準点に近い交点を突出部の先端の位置とすることができる。
また、電極の検査方法について、前記電極は正極電極であるのが好ましい。
これによれば、正極電極の活物質層となる塗工部は、負極電極の塗工部より硬い場合が多く、正極電極用の電極材料を製造した後、その電極材料を巻き取り可能とするためには、塗工部と露出部が交互に存在することが必要となる。このため、正極電極の製造方法において、活物質合剤の塗布は間欠塗工によって行われることとなる。間欠塗工の場合には、活物質合剤の塗工と非塗工が繰り返されることから、振動が発生しやすく、振動を原因として突出部が形成されやすい。しかし、電極の検査方法により、突出部の先端の位置を算出できるため、本実施形態の検査方法は、正極電極の検査用に適用するのがより好ましい。
これによれば、正極電極の活物質層となる塗工部は、負極電極の塗工部より硬い場合が多く、正極電極用の電極材料を製造した後、その電極材料を巻き取り可能とするためには、塗工部と露出部が交互に存在することが必要となる。このため、正極電極の製造方法において、活物質合剤の塗布は間欠塗工によって行われることとなる。間欠塗工の場合には、活物質合剤の塗工と非塗工が繰り返されることから、振動が発生しやすく、振動を原因として突出部が形成されやすい。しかし、電極の検査方法により、突出部の先端の位置を算出できるため、本実施形態の検査方法は、正極電極の検査用に適用するのがより好ましい。
また、電極の検査方法について、前記電極材料を前記電極の形状に切断して電極前駆体を形成した後で、かつ前記電極を積層する前に、前記突出部の先端の位置を検出するのが好ましい。
これによれば、電極前駆体の塗工部は、そのまま電極の活物質層となる部位である。よって、例えば、活物質合剤を長尺金属箔に塗工した直後であり、その後のプレス工程や切断工程を行って塗工幅が変化する前に検査を行う場合と比べると、より安定して塗工幅を得ることができる。
本発明によれば、間欠塗工においても、安定して塗工幅を得ることができる。
以下、電極の検査方法を具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図示しないが、蓄電装置としての二次電池は、例えばリチウムイオン二次電池である。二次電池は、電極組立体と、電解液と、電極組立体及び電解液を収容しているケースと、を備える。電極組立体は、電極としての複数の正極電極と、電極としての複数の負極電極(図示せず)と、複数のセパレータ(図示せず)と、を備える。正極電極と負極電極とは、セパレータによって相互に絶縁された状態で層状に重なっている。
図示しないが、蓄電装置としての二次電池は、例えばリチウムイオン二次電池である。二次電池は、電極組立体と、電解液と、電極組立体及び電解液を収容しているケースと、を備える。電極組立体は、電極としての複数の正極電極と、電極としての複数の負極電極(図示せず)と、複数のセパレータ(図示せず)と、を備える。正極電極と負極電極とは、セパレータによって相互に絶縁された状態で層状に重なっている。
図1に示すように、正極電極11は、矩形シート状である。正極電極11は、正極集電箔12を備える。正極集電箔12は、例えばアルミニウム箔である。正極電極11は、正極集電箔12の両面を覆う正極活物質層13を備える。正極電極11は、正極集電箔12の一辺から突出した形状の正極タブ14を備える。正極電極11は、正極タブ14の突出した辺に沿って正極未塗工部15を備える。正極未塗工部15は、正極活物質層13が存在せず、正極集電箔12が露出した部分である。
図示しないが、負極電極は、矩形シート状である。負極電極は、負極集電箔を備える。負極集電箔は、例えば銅箔である。負極電極は、負極集電箔の両面を覆う負極活物質層を備える。負極電極は、負極集電箔の一辺から突出した形状の負極タブを備える。
次に、正極電極11の製造方法について説明する。
正極電極11の製造方法は、塗布工程と、乾燥工程と、スリット工程と、プレス工程と、真空乾燥工程と、切断工程と、検査工程と、を有する。
正極電極11の製造方法は、塗布工程と、乾燥工程と、スリット工程と、プレス工程と、真空乾燥工程と、切断工程と、検査工程と、を有する。
図2に示すように、塗布工程では、長尺集電体としての長尺金属箔18が長手方向に搬送された状態で、その長尺金属箔18の両面(図2では片面のみ図示)に対し、図示しない塗工装置から活物質合剤が間隔を空けて塗工される。塗工装置としては、リバースコータ型の塗工装置を用いてもよいし、スリットダイ方式の塗工装置を採用してもよく、間欠塗工が可能であれば、塗工装置は特に限定されない。その結果、活物質合剤の塗工部19と、長尺金属箔18の露出した露出部20とが、長尺金属箔18の長手方向に交互に形成される。すると、塗工部19と露出部20が長尺金属箔18の長手方向に交互に並設される。なお、活物質合剤は、活物質、導電助剤、及びバインダ(結着剤)を混合し、溶剤を添加して混練したペースト状のものである。
また、塗布工程では、長尺金属箔18の面に沿い、かつ長手方向に直交する短手方向において、各塗工部19の両側には、余白部21が形成されるように活物質合剤が塗布される。そして、塗工部19、露出部20及び余白部21が形成されることにより電極材料23が形成される。
次に、図示しない乾燥工程では、電極材料23は、乾燥機内を通過する。乾燥機内には、例えば、80度前後の熱風が供給されている。電極材料23は、乾燥機内部を通過する間に、塗工部19に含まれる溶剤の大半が蒸発する。
次工程のスリット工程では、電極材料23の短手方向両側の余白部21が切り落とされる。次工程のプレス工程は、一対のプレスローラで電極材料23を挟み込んで加圧することによって行われる。塗工部19は、それぞれ所定の厚みまで圧縮される。プレスされた電極材料23は、図示しない巻取リールに巻取られる。
次工程の真空乾燥工程は、塗工部19に残った僅かな溶剤を取り除くために行われる。真空乾燥工程は、巻取リールに巻き取られた電極材料23を図示しない乾燥炉内に配置して行われる。そして、真空乾燥工程は、乾燥炉内を減圧するとともに、塗工部19を加熱することによって行われ、塗工部19に残存する僅かな溶剤が揮発するとともに、バインダが硬化する。次工程の切断工程は、電極材料23を長手方向に沿って等間隔おきに切断し、電極材料23を正極電極11の形状に打ち抜く。
図3に示すように、切断工程を行う切断装置30には、真空乾燥工程後の巻取リール31がセットされるとともに、巻取リール31に巻き取られた電極材料23を巻き取る別の巻取リール(図示せず)がセットされる。巻取リール31は、図示しない駆動装置に回転可能に支持される。切断装置30は、電極材料23を正極電極11の形状に打ち抜くカット装置33を備える。カット装置33は、電極材料23の搬送方向において巻取リール31より下流側に配置されている。
そして、切断装置30では、巻取リール31に巻き取られた電極材料23を、別の巻取リールで巻き取ることで、電極材料23を搬送する。カット装置33によって、電極材料23を打ち抜くと、正極電極11の前駆体である電極前駆体24が形成される。
図4に示すように、電極前駆体24は、正極電極11と同形状である。なお、電極前駆体24は、検査工程を経る前の状態を示し、検査工程を経た電極前駆体24が正極電極11となる。このため、電極前駆体24の塗工部19は、正極活物質層13と同じ形状であり、電極前駆体24の露出部20は、正極未塗工部15及び正極タブ14と同じ形状である。
次に、検査工程について説明する。
図3に示すように、検査工程は、切断装置30によって電極前駆体24を形成した直後に行われる。検査工程は、電極材料23の搬送方向における切断装置30の下流側に配置された光学的検出装置としての画像寸法測定器40を用いて行われる。検査工程は、電極前駆体24の塗工部19の塗工幅を測定する工程である。
図3に示すように、検査工程は、切断装置30によって電極前駆体24を形成した直後に行われる。検査工程は、電極材料23の搬送方向における切断装置30の下流側に配置された光学的検出装置としての画像寸法測定器40を用いて行われる。検査工程は、電極前駆体24の塗工部19の塗工幅を測定する工程である。
二次電池においては、その電池容量が設計上定められた値を満たす必要がある。正極電極11及び負極電極の製造工程において、電池容量に直接影響する塗工部19の量を検査して、所定値を下回る電極は不良品となる。正極電極11及び負極電極の検査は、電極前駆体24における塗工部19の塗工幅を算出することで行われる。
図4に示すように、電極前駆体24について、塗工部19と露出部20との境界に沿う方向を塗工部19のX方向とする。塗工部19の面方向に沿い、かつX方向に直交する方向を塗工部19のY方向とする。また、電極前駆体24において、露出部20との境界に位置する塗工部19の端縁を第1の端縁19a、及び第1の端縁19aの対辺に存在する塗工部19の端縁を第2の端縁19bとする。電極前駆体24の塗工部19において、Y方向に沿って第1の端縁19aと第2の端縁19bを最短距離で結ぶ直線の寸法を塗工幅Wとする。
図3に示すように、検査工程に用いられる画像寸法測定器40は、電極前駆体24の塗工部19の塗工幅Wを測定する。画像寸法測定器40は、電極前駆体24の塗工部19の画像を取得する測定部41と、測定部41に信号接続された制御部42を備える。制御部42には、測定部41で測定された画像情報が入力される。
ところで、図5に示すように、塗工部19の第1の端縁19aには、Y方向に沿って山形状に突出した形状の突出部50が形成されている場合がある。突出部50が形成される原因は、塗布工程における振動現象が原因と推測される。塗布工程時、発生した振動により塗工装置と長尺金属箔18との距離が変化してしまい、塗工部19の第1の端縁19aに山形の突出部50が形成されると推測される。
突出部50は、先端ほど細くなる形状であったり、突出部50の先端付近に活物質合剤の飛散した「飛び」といわれる現象が起きたりし、画像寸法測定器40によって、塗工部19と露出部20の境界を検出できず、塗工部19の塗工幅Wを検出できない場合がある。突出部50の先端の位置を含む塗工幅Wを測定できない場合、突出部50の先端の位置を座標として検出する工程が行われる。
図6に示すように、突出部50は、突出方向の先端に繋がる一方の側部に第1の端部領域51aを備え、先端に繋がる他方の側部に第2の端部領域51bを備える。第1の端部領域51a及び第2の端部領域51bは、それぞれY方向に沿って突出部50の先端に向かって円弧状に変形している。
次に、突出部50の先端の位置を検出する方法を記載する。
まず、制御部42は、塗工部19上の位置のうち、第1の端縁19aに近い位置において、X方向における任意の基準点X0を設定する。また、塗工部19上の位置のうち、基準点X0におけるY方向の位置を基準点Y0と設定する。これにより、塗工部19上に任意の基準点(X0,Y0)が設定される。なお、基準点は、画像寸法測定器40の測定部41によって測定された塗工部19の画像から取得される。
まず、制御部42は、塗工部19上の位置のうち、第1の端縁19aに近い位置において、X方向における任意の基準点X0を設定する。また、塗工部19上の位置のうち、基準点X0におけるY方向の位置を基準点Y0と設定する。これにより、塗工部19上に任意の基準点(X0,Y0)が設定される。なお、基準点は、画像寸法測定器40の測定部41によって測定された塗工部19の画像から取得される。
次に、制御部42は、測定部41によって測定された画像から、第1の端部領域51aに関し、基準点Y0からY方向に離れた任意の2点(Xr1,Yr1)、(Xr2,Yr2)を取得する。そして、制御部42は、これら2点(Xr1,Yr1)、(Xr2,Yr2)に一次回帰分析法(典型的には最小二乗法)を適用して円弧に近似した第1の近似曲線L1を求める。第1の近似曲線L1は、第1の端部領域51aの円弧に沿う楕円状である。
同様に、制御部42は、第2の端部領域51bに関し、基準点Y0からY方向に離れた任意の2点(Xb1,Yb1)、(Xb2,Yb2)を取得する。そして、制御部42は、これら2点(Xb1,Yb1)、(Xb2,Yb2)に一次回帰分析法(典型的には最小二乗法)を適用して円弧に近似した第2の近似曲線L2を求める。第2の近似曲線L2は、第2の端部領域51bの円弧に沿う楕円状である。
次に、制御部42は、第1の近似曲線L1の軌跡と、第2の近似曲線L2の軌跡の交点のうち、基準点(X0,Y0)に近い方の交点を、突出部50の先端の座標(Xc,Yc)とする。これにより、突出部50の先端に関し、基準点X0からのX方向への寸法と、基準点Y0からのY方向への寸法T2が取得され、突出部50の位置が検出される。
次に、制御部42は、図5に示す第2の端縁19bから基準点までのY方向への寸法T1と、図6に示す基準点Y0から突出部50の先端までのY方向への寸法T2とを加算して、突出部50の先端を含む塗工部19の塗工幅Wを算出する。
塗工部19において、突出部50の存在しない部位は、画像寸法測定器40によって塗工幅Wが検出される。そして、塗工部19のX方向全体に亘り塗工幅Wを検出する。
その後、得られた塗工部19の塗工幅Wに関し、予め設定された塗工幅Wの閾値と比較する。塗工幅Wの閾値は正極電極11に規定の容量を確保するのに必要な塗工幅の値である。検出された塗工幅Wの中に、閾値未満の塗工幅Wがあれば、その塗工部19を含む正極電極11を不良品とする。
その後、得られた塗工部19の塗工幅Wに関し、予め設定された塗工幅Wの閾値と比較する。塗工幅Wの閾値は正極電極11に規定の容量を確保するのに必要な塗工幅の値である。検出された塗工幅Wの中に、閾値未満の塗工幅Wがあれば、その塗工部19を含む正極電極11を不良品とする。
その後、良品とされた正極電極11及び負極電極を用い、それら正極電極11と負極電極とがセパレータによって相互に絶縁された状態で積層され、電極組立体が形成される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)正極電極11の良否を判定するため、画像寸法測定器40によって塗工部19の塗工幅Wを測定する際、突出部50の先端の位置を検出できず、塗工幅Wを検出できない場合がある。この場合、画像寸法測定器40で得られた画像から、塗工部19上の基準点、各端部領域51a,51b上の任意の2点を取得する。それらの点から各端部領域51a,51bに沿う近似曲線L1,L2を求め、それら近似曲線L1,L2の交点のうち基準点に近い交点を、突出部50の先端の座標とし、突出部50の先端の位置を算出する。よって、画像寸法測定器40によって、突出部50の先端の位置を検出できなくても、得られた画像を用いて突出部50の先端の位置を算出し、検出できる。したがって、画像寸法測定器40以外の装置を別に設けることなく、突出部50の先端の位置を算出し、安定して塗工幅Wを得ることができる。
(2)各端部領域51a,51bに沿う近似曲線L1,L2は楕円状である。このため、第1の近似曲線L1と第2の近似曲線L2の2つの交点を導出でき、そのうち基準点Y0に近い交点を突出部50の先端の位置とすることができる。
(3)本実施形態の検査方法を正極電極11に適用した。正極電極11の塗工部19は、負極電極の塗工部より硬い場合が多く、正極電極11用の電極材料23を巻き取り可能とするためには、塗工部19と露出部20が交互に存在することが必要となる。このため、正極電極11の製造方法において、活物質合剤の塗布は間欠塗工によって行われることとなる。間欠塗工の場合には、活物質合剤の塗工と非塗工が繰り返されることから振動が発生しやすく、振動を原因としたびびりが発生しやすく、山形状の突出部50が形成されやすい。しかし、本実施形態では、突出部50の先端の位置を算出できるため、本実施形態の検査方法は、正極電極11に適用するのがより好ましい。
(4)検査工程は、電極材料23を正極電極11の形状に打ち抜いて電極前駆体24を形成した直後であり、電極の積層の前に行われる。電極前駆体24の塗工部19は、そのまま正極電極11の正極活物質層13となる部位である。よって、例えば、活物質合剤を長尺金属箔18に塗工した直後に検査工程を行う場合と比べると、突出部50の先端の位置を算出した後、塗工幅Wを精度良く検出することができ、正極電極11の良否を精度良く判定できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、塗工部19の塗工幅Wの検出を、第2の端縁19bから基準点までのY方向への寸法T1と、基準点から突出部50の先端までのY方向への寸法T2とを加算して行ったが、塗工幅Wの検出は他の方法で行ってもよい。
○ 実施形態では、塗工部19の塗工幅Wの検出を、第2の端縁19bから基準点までのY方向への寸法T1と、基準点から突出部50の先端までのY方向への寸法T2とを加算して行ったが、塗工幅Wの検出は他の方法で行ってもよい。
○ 突出部50の各端部領域51a,51bに沿う近似曲線L1,L2は真円状であってもよい。
○ 実施形態では、突出部50の検査工程を、電極材料23を電極の形状に打ち抜いて電極前駆体24を形成した直後に行ったが、検査工程を行う時期は適宜変更してもよい。例えば、スリット工程やプレス工程直後でもよい。
○ 実施形態では、突出部50の検査工程を、電極材料23を電極の形状に打ち抜いて電極前駆体24を形成した直後に行ったが、検査工程を行う時期は適宜変更してもよい。例えば、スリット工程やプレス工程直後でもよい。
○ 長尺集電体は、長尺の金属箔以外でもよく、長尺状であり、パンチングメタルや3次元構造を持つ金属繊維などであってもよい。
○ 負極電極に関し、その活物質合剤の塗布工程が間欠塗工で行われ、かつ負極電極が活物質層の端縁に沿う未塗工部を備える構成であれば、負極電極の製造過程に検査工程を設けてもよい。
○ 負極電極に関し、その活物質合剤の塗布工程が間欠塗工で行われ、かつ負極電極が活物質層の端縁に沿う未塗工部を備える構成であれば、負極電極の製造過程に検査工程を設けてもよい。
○ 設定する基準点の位置、各端部領域51a,51b上の2点の位置は適宜変更してもよい。
○ 光学的検出装置は、画像寸法測定器40以外の装置でもよく、例えば静電容量や、圧電素子や、レーザ光及びこれらの干渉や組み合わせを応用した非接触式検出装置、さらには探触子による接触式検出装置でもよい。
○ 光学的検出装置は、画像寸法測定器40以外の装置でもよく、例えば静電容量や、圧電素子や、レーザ光及びこれらの干渉や組み合わせを応用した非接触式検出装置、さらには探触子による接触式検出装置でもよい。
○ 電極材料23は、長尺金属箔18の片面だけに塗工部19を備える構成であってもよい。この場合、正極電極11は正極集電箔12の片面に正極活物質層13を備え、負極電極は、負極集電箔の片面に負極活物質層を備える構成となる。
○ 前述の正極電極11及び負極電極は、各電極を外部端子などと接続するために、一辺から突出した形状のタブを備えているが、これに限定されるものではなく、例えば、電極の一辺に沿って一定幅の未塗工部が形成され、未塗工部を接続に用いる構造であってもよい。
○ 本発明は、ニッケル水素電池など、リチウムイオン二次電池以外の二次電池にも適用可能である。
○ 例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用できる。
○ 例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用できる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)前記電極は蓄電装置用である電極の検査方法。
(2)前記蓄電装置は二次電池である電極の検査方法。
(1)前記電極は蓄電装置用である電極の検査方法。
(2)前記蓄電装置は二次電池である電極の検査方法。
L1,L2…近似曲線、X0,Y0…基準点、W…塗工幅、11…電極としての正極電極、18…長尺集電体としての長尺金属箔、19…塗工部、19a…第1の端縁、19b…第2の端縁、20…露出部、23…電極材料、24…電極前駆体、40…光学的検出装置としての画像寸法測定器、50…突出部、51a,51b…端部領域。
Claims (4)
- 長尺集電体の長手方向に沿って活物質合剤を塗布して形成された塗工部と、前記長尺集電体の露出した露出部とを、前記長尺集電体の長手方向に交互に備える電極材料を切断して形成される電極の検査方法において、
前記塗工部と前記露出部の境界に沿う方向をX方向とし、前記塗工部の面方向に沿い、かつ前記X方向に直交する方向を前記塗工部のY方向とし、前記露出部との境界に位置する前記塗工部の端縁を第1の端縁、及び前記第1の端縁の対辺に存在する前記塗工部の端縁を第2の端縁とし、前記Y方向に沿って前記第1の端縁と前記第2の端縁を最短距離で結ぶ直線の寸法を塗工幅とすると、
前記塗工幅の検出のために光学的検出装置で前記塗工部を検出した際、前記第1の端縁に存在し、かつ前記Y方向に突出した突出部の先端の位置を検出できなかった場合、
前記光学的検出装置で得られた画像における前記塗工部に基準点X0,Y0を設定し、
前記突出部の先端を前記X方向に挟む端部領域に関し、前記X方向の位置と前記Y方向の位置の関数の近似曲線を作成し、各端部領域について得られた近似曲線の交点のうち、前記Y方向において前記基準点Y0に近い交点を前記突出部の先端の位置として算出することを特徴とする電極の検査方法。 - 前記端部領域に沿う前記近似曲線は円弧状である請求項1に記載の電極の検査方法。
- 前記電極は正極電極である請求項1又は請求項2に記載の電極の検査方法。
- 前記電極材料を前記電極の形状に切断して電極前駆体を形成した後で、かつ前記電極を積層する前に、前記突出部の先端の位置を検出する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の電極の検査方法。
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