JP2017206999A - 排気ガスセンサの配置構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度を損なうことなく排気ガスセンサを触媒の前後に配置すること。【解決手段】本発明は、軸方向が前側に傾けられたシリンダ(21)と、シリンダの後方に設けられるクランクケース(20)と、シリンダ及びクランクケースを覆うフロアトンネル(12)と、乗員の足を乗せるための同乗者用フートボード(14)と、エンジン(2)の排気ガスを浄化する触媒(8)と、触媒の劣化判定を実施するための排気ガスセンサ(9)と、を備える。同乗者用フートボードは、フロアトンネルの車幅方向の両端側において前後に延びるように設けられる。触媒は、クランクケースの側方でかつ同乗者用フートボードの下方に配置される。排気ガスセンサは、同乗者用フートボードの下方において、触媒の前後に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガスセンサの配置構造に関する。
自動四輪車では、排気ガスの制御状況を車載コンピュータでモニタすることが義務付けられている。モニタリングする項目として、例えば、排気ガスを浄化する触媒の劣化状況が挙げられる(特許文献1参照)。特許文献1では、触媒の前後にそれぞれ酸素センサが設けられており、これら2つの酸素センサの出力値に基づいて触媒が劣化したか否かが判定される。
具体的には、2つの酸素センサのリッチリーン間における出力反転回数が利用される。例えば、触媒が正常で十分に酸素を吸着できる場合には、下流側の酸素センサの出力反転回数がゼロに近づく。このため、下流側に対する上流側の酸素センサの出力反転回数の比が大きくなる。一方、触媒が劣化して酸素の吸着能力が低下した場合には、下流側の酸素センサの出力反転回数が上流側の酸素センサの出力反転回数に近づく。このため、下流側に対する上流側の酸素センサの出力反転回数の比が小さくなる。よって、上記の比が所定値を下回った場合に触媒が劣化したと判定することができる。
特開2003−206784号公報
ところで、自動二輪車において触媒の劣化判定を実施する場合、エキゾーストパイプやマフラの構造、レイアウト上の制約により、検出精度を確保しつつ2つの酸素センサを触媒の前後に配置することが難しい。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、検出精度を損なうことなく排気ガスセンサを触媒の前後に配置することができる排気ガスセンサの配置構造を提供することを目的とする。
本発明に係る排気ガスセンサの配置構造は、軸方向が前側に傾けられたシリンダと、前記シリンダの後方に設けられるエンジンケースと、前記シリンダ及び前記エンジンケースを覆うフロアトンネルと、乗員の足を乗せるためのフートボードと、エンジンの排気ガスを浄化する触媒と、前記エンジンの排気ガス成分を検出する排気ガスセンサと、を備え、前記フートボードは、前記フロアトンネルの車幅方向の両端側において前後に延びるように設けられ、前記触媒は、前記エンジンケースの側方でかつ前記フートボードの下方に配置され、前記排気ガスセンサは、前記フートボードの下方において、前記触媒の前後に配置されることを特徴とする。
この構成によれば、フートボードの下方のスペースに触媒が配置されることで、触媒の前後において、排気ガスセンサを触媒に近づけて配置することができる。このため、排気ガスセンサの検出精度を損なうことがなく、適切に触媒の劣化判定を実施することができる。
また、本発明に係る上記排気ガスセンサの配置構造において、前記排気ガスセンサは、前記フートボードの車幅方向の端部より、車幅方向内側に配置されることが好ましい。この構成によれば、排気ガスセンサがフートボードから車幅方向外側に突出するのを防止することができるため、乗車時の接触や走行中の飛石等から排気ガスセンサを保護することができる。また、排気ガスセンサを保護するカバーを省略することができ、構成を簡略化することができる。
また、本発明に係る上記排気ガスセンサの配置構造は、前記触媒を収容する触媒ケースと、前記触媒ケースの後端から後方に向かって延びるマフラと、前記エンジンケースの後端から後方に向かって延びるスイングアームと、を更に備え、前記排気ガスセンサは、前記触媒の上流側に設けられる上流側センサと、前記触媒の下流側に設けられる下流側センサと、を有し、前記下流側センサは、前記触媒ケース、前記マフラ、前記スイングアーム及び前記フートボードによって囲まれた空間内に配置され、前記触媒ケースに取り付けられることが好ましい。この構成によれば、下流側センサが外部に露出し易い箇所に配置されても、周辺構成に囲まれることでメンテナンス性を損なうことなく、走行中の飛石等から下流側センサを保護することができる。
また、本発明に係る上記排気ガスセンサの配置構造において、前記フートボードは、運転者用フートボードと、前記運転者用フートボードより後方に設けられる同乗者用フートボードとを有し、前記運転者用フートボード及び前記同乗者用フートボードは、それぞれ独立して設けられており、前記同乗者用フートボードは、前記運転者用フートボードより上方に設けられることが好ましい。この構成によれば、運転者用フートボードと同乗者用フートボードが別々に設けられることで、同乗者用フートボードの配置位置の自由度が高められる。また、同乗者用フートボードが運転者用フートボードより上方に設けられることで、同乗者用フートボードの下方のスペースを確保することができる。この結果、当該スペースに触媒や排気ガスセンサを配置し易くすることができる。
また、本発明に係る上記排気ガスセンサの配置構造は、前記触媒ケースを前記エンジンケースに固定する固定部を更に備え、前記固定部は、前記上流側センサと前記下流側センサとの間に挟まれる位置に設けられることが好ましい。この構成によれば、固定部が上流側センサと前記下流側センサとの間に挟まれることで、上流側センサと前記下流側センサとの間のスペースを有効活用することができる。また、排気ガスセンサの近傍が固定部によって固定されるため、排気ガスセンサの振動が抑えられる。
本発明によれば、検出精度を損なうことなく排気ガスセンサを触媒の前後に配置することができる。
本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造が適用される自動二輪車の概略構成を示す右側面図である。 本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造が適用される自動二輪車を右後方から見た斜視図である。 本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン周辺構成を示す右側面図である。 本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン周辺構成を示す上面図である。 本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造を示す拡大図である。 本実施の形態に係る触媒の周辺構成を下方から見た拡大図である。 図6のA−A線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係る排気ガスセンサの配置構造を大型スクータータイプの自動二輪車に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明に係る排気ガスセンサの配置構造を、他のタイプの自動二輪車や、バギータイプの自動三輪車、自動四輪車等に適用してもよい。また、方向について、車両前方を矢印FR、車両後方を矢印REでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造が適用される自動二輪車の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造が適用される自動二輪車の概略構成を示す右側面図である。図2は、本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造が適用される自動二輪車を右後方から見た斜視図である。
図1から図2に示すように、大型スクータータイプの自動二輪車1は、アンダーボーン式の車体フレーム(不図示)にエンジン2を懸架して構成される。エンジン2は、例えば、並列2気筒エンジンで構成される。特に本実施の形態では、エンジン2、トランスミッション(後述するCVTユニット27)及び後輪36への伝達機構(後述するファイナルギヤケース40等)がスイングアームと一体化されたユニットスイング式エンジンが採用されている。エンジン2及びトランスミッションの周辺構成については後述する。
車体フレーム及びエンジン2には、車体外装としての各種カバーが装着される。具体的に車両前方側には、フロントカウル11が設けられる。フロントカウル11の後方には、エンジン2を覆うフロアトンネル12が設けられる。フロアトンネル12は、断面視アーチ形状を有し(不図示)、後方に向かって延びている。
また、フロントカウル11の背面側には、乗員の足を乗せるための運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14が設けられる。運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14は、フロアトンネル12を左右で挟むように一対ずつ設けられる。運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14は、フロアトンネル12の左右両端に連なって形成される。具体的に運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14は、フロアトンネル12の両下端から車幅方向外側に突出すると共に前後方向に延びるようにして形成される。
運転者用フートボード13は、フロントカウル11の形状に沿って後下方に延びた後、水平方向に屈曲して更に後方に延びている。同乗者用フートボード14は、運転者用フートボード13とは独立して設けられており、運転者用フートボード13より僅かに上方で後方に向かって延びている。詳細は後述するが、同乗者用フートボード14の前上方において、フロアトンネル12の側面には、CVTユニット27のベルトクーリングダクト29(共に図3及び図4参照)にエアを導入するためのエア導入口12aが形成されている。
フロアトンネル12の後方において、CVTユニット27の上方には、ライダーシート15及びピリオンシート16が後上方に延びるようにして設けられる。ライダーシート15及びピリオンシート16の下方には、シートカウル17が設けられる。シートカウル17は、フロアトンネル12に連なるようにして、後上方に延びている。ピリオンシート16の後側には、バックレスト18及びグラブバー19が設けられる。
車両前側には、ヘッドパイプ(不図示)に設けられたステアリングシャフト(不図示)を介して左右一対のフロントフォーク30が操舵可能に支持される。フロントフォーク30の上方には、ハンドル31が設けられる。フロントフォーク30の下部には前輪32が回転可能に支持されており、前輪32の上方はフロントフェンダ33によって覆われる。フロントカウル11の前面には、ヘッドランプ34が設けられ、ヘッドランプ34の上方には風除け用のウィンドスクリーン35が設けられる。
エンジン2に後方に設けられるスイングアームユニット4は、同乗者用フートボード14より後方に延びている。スイングアームユニット4は、上下に揺動可能に構成され、スイングアームユニット4と車体フレームとの間には、リヤサスペンション(不図示)が設けられる。スイングアームユニット4の後端には、後輪36が回転可能に支持されている。後輪36の後上方は、リヤフェンダ37によって覆われる。なお、スイングアームユニット4の詳細については後述する。
エンジン2の各排気ポートには、排気システムとして、エキゾーストパイプ6及びマフラ7が接続される。エキゾーストパイプ6は、各排気ポートから下方に向かって複数本(本実施の形態では2本)延び、エンジン2の前下方で後方に屈曲した後、1本にまとめられる。エキゾーストパイプ6の下流端には、排気ガスを浄化する触媒8が設けられる。
触媒8は、例えば、三元触媒で構成され、筒状の触媒ケース80の中に収容されている。触媒8は、排気ガス内の汚染物質(一酸化炭素、炭化水素や窒素酸化物等)を無害な物質(二酸化炭素、水、窒素等)に変換する。触媒8の下流側には、連結パイプ70(図3参照)を介してマフラ7が接続される。マフラ7は、シートカウル17に沿って後上方に延びている。マフラ7の外面には、マフラ7を保護するマフラカバー71が取り付けられる。マフラカバー71は、マフラ7の後側から触媒ケース80の後半部に至る長さを有している。
エンジン2の燃焼によって生じる排気ガスは、エキゾーストパイプ6を通じて触媒8で浄化される。そして、マフラ7によって、排気音が低減された後、排気ガスは外に排出される。
詳細は後述するが、触媒8の前後には、エンジンの排気ガス成分を検出し、触媒8の劣化判定を実施するための排気ガスセンサ9が配置される。具体的に排気ガスセンサ9は、触媒8の前側(上流側)に設けられる上流側センサ90と、触媒8の後側(下流側)に設けられる下流側センサ91とによって構成される。排気ガスセンサ9は、例えば、ジルコニア式酸素センサで構成され、排気ガス内の酸素濃度に応じて出力(電流値)が変化する。当該電流値は、ECU10(Electronic Control Unit)に出力される。なお、排気ガスセンサ9は、酸素センサに限らず、例えば、空燃比センサであってもよい。
ECU10は、自動二輪車1内の各種動作を統括制御する。ECU10は、自動二輪車1内の各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶媒体で構成される。メモリには、自動二輪車1の各部を制御する制御プログラム等が記憶されている。特に本実施の形態においてECU10は、排気ガスセンサ9の出力に基づいて触媒8の劣化判定を実施する。例えば、上流側センサ90及び下流側センサ91のリッチリーン間における出力反転回数の比に基づいて触媒8の劣化が判定される。なお、触媒8の劣化を判定するために、出力反転回数の比を用いる場合に限らず、上流側センサ90及び下流側センサ91の出力差を用いてもよい。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態に係るエンジンの周辺構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン周辺構成を示す右側面図である。図4は、本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン周辺構成を示す上面図である。
図3及び図4に示すように、エンジン2は、クランク軸(不図示)等の各種構成部品が収容されるクランクケース20の前方に、シリンダ21、シリンダヘッド22及びシリンダヘッドカバー23をこの順番に取り付けて構成される。シリンダ21は、軸方向が前側に傾けられるようにして配置される。具体的にシリンダ21の軸方向は、水平方向に対して前側が僅かに高くなる方向(略水平方向)に向けられている。
クランクケース20は、前後に延びており、左右で分割可能に構成される。クランクケース20の左側面には、前からマグネトカバー24及びクラッチカバー25が設けられる。クランクケース20の右側面の前側には、スタータクラッチカバー26が設けられる。また、クランクケース20の右側後方には、トランスミッションとしてのCVTユニット27が設けられる。
CVTユニット27は、いわゆるベルト式の無段変速機(Continuously Variable Transmission)であり、CVTケース28内にプライマリプーリとセカンダリプーリ(共に不図示)を収容して構成される。プライマリプーリ及びセカンダリプーリには、ドライブベルト(不図示)が巻き掛けられる。CVTユニット27は、ドライブベルトの巻き掛け半径を変更することで変速を実施する。なお、本実施の形態では、クランクケース20及びCVTケース28を合わせてエンジンケースと呼ぶ。
CVTケース28の右側面には、ベルトクーリングダクト29が取り付けられる。ベルトクーリングダクト29は、フロアトンネル12に形成されるエア導入口12a(図1参照)に対応した位置に設けられる。エア導入口から外気がベルトクーリングダクト29内に導入され、ベルトクーリングダクト29を通じてドライブベルトに外気が供給されることにより、ドライブベルトが冷却される。
クランクケース20の後端には、後方に向かって略水平方向に延びるスイングアームユニット4が設けられる。スイングアームユニット4は、車両左側に偏って配置されるファイナルギヤケース40と、車両右側に偏って配置される右側スイングアーム41とによって構成される。ファイナルギヤケース40の内部には、後輪36に動力を伝達するための各種ギヤが前後に並んで収容される。上記したように、スイングアームユニット4(ファイナルギヤケース40及び右側スイングアーム41)の後端には、後輪36が回転可能に設けられる。
このように構成されるユニットスイング式エンジンの軸配置は、図4に示すように、クランク軸の軸線C1の後方にプライマリプーリの軸線C2が位置する。軸線C2の後方には、セカンダリプーリの軸線C3が位置する。なお、軸線C3は、クラッチの軸線と同軸である。軸線C3の後方には、ファイナルドライブギヤの軸線C4が位置する。なお、軸線C4は、スイングアームユニット4の揺動中心(ピボット軸)と同軸である。軸線C4の後方には、ファイナルドリブンギヤの軸線C5(後輪36の回転中心)が位置する。
ところで、自動二輪車の排気システムにおいて、排ガス浄化装置としての触媒の劣化状況をモニタリングすることが求められている。触媒の劣化判定を実施するためには、触媒の上流と下流に排気ガスセンサを設置する必要がある。
例えば、触媒の上流側に設けられた排気ガスセンサ(酸素センサ)で排気ガス中の酸素濃度を検出し、空燃比を制御することは従来より実施されていた。しかしながら、触媒の劣化判定を目的として、触媒の下流側にも排気ガスセンサを配置しようとすると、自動二輪車特有のレイアウトの制約から、所定の検出精度を確保しつつ触媒の下流側に排気ガスセンサを近づけることが困難となっていた。
この点、自動四輪車においては、エンジンルーム内等、スペースに余裕のある場所に触媒を配置することができるため、排気ガスセンサの配置や保護は容易である。一方、自動二輪車では、チャンバやマフラ内に触媒が配置されることが多く、構造上、下流側センサを触媒に近づけて配置することが困難である。また、排気管の途中に触媒が配置される場合でも、排気管と周辺部品が近接していることが多く、排気ガスセンサを配置するためのスペースを確保することが困難である。更に、自動二輪車の排気システムは外部に露出されているため、例えば冬場や雨天走行時において、触媒の温度が低下し易く適切にセンサ出力を得ることができない場合も想定される。また、排気ガスセンサの保護も問題になってくる。
例えば、チャンバやマフラ内に触媒が設けられる場合、外壁を凹ませて排気ガスセンサの配置スペースを確保することが考えられる。しかしながら、チャンバやマフラの容積が減少する結果、本来の機能(出力増加や消音)に影響を与えるおそれがある。また、触媒自体を車両の前側に配置することも考えられるが、そもそも触媒の配置スペースの確保が困難であることに加え、大幅な設計変更が必要となるため、あまり現実的ではない。更には、熱源である触媒がライダーに近づくことによる熱害や、出力の低下、排気ガスセンサの保護方法、外観意匠性の悪化等、様々な課題が発生する。
そこで、本件発明者は、大型スクータタイプの自動二輪車1において、乗員が足を乗せるためのフートボード(特に同乗者用フートボード14)の下方の限られたスペースに着目して本発明に想到した。具体的に本実施の形態では、エンジンケース(クランクケース20)の右側方で同乗者用フートボード14の下方に触媒8を配置し、触媒8の前後で触媒8を挟むように2つの排気ガスセンサ9(上流側センサ90及び下流側センサ91)を配置した。
この構成によれば、同乗者用フートボード14の下方に触媒8が配置されることで、触媒8の前後において、排気ガスセンサ9を触媒8に近づけて配置することができる。特に同乗者用フートボード14下方の比較的余裕のあるスペースに下流側センサ91を配置することで、下流側センサ91を触媒8に近づけることができる。触媒8の直後に下流側センサ91が配置されることで、浄化された排気ガスが拡散されることなく直接下流側センサ91に接触する。この結果、安定的に出力を得ることができ、排気ガスセンサ9の検出精度を損なうことがない。このように、同乗者用フートボード14の下方のスペースを有効活用したことで、大幅な設計変更を要することなく、また外観意匠性に影響を与えることなく、排気ガスセンサ9を配置することが可能になった。更には、エンジン2の近くに触媒8が設けられることで、触媒8の温度低下を抑制することができ、排気ガスの浄化効果が悪化したり、センサ出力に影響を与えることを抑えることができる。よって、適切に触媒8の劣化判定を実施することができる。
次に、図3から図7を参照して、本実施の形態に係る排気システムについて詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る排気ガスセンサの配置構造を示す拡大図である。図6は、本実施の形態に係る触媒の周辺構成を下方から見た拡大図である。図7は、図6のA−A線に沿う断面図である。
図3から図6に示すように、本実施の形態に係る排気システムにおいて、エキゾーストパイプ6は、シリンダヘッド22の各排気ポートから下方に延出される2つのエキゾーストパイプ6a、6bを集合パイプ60で1つにまとめて構成される(特に図6参照)。
エキゾーストパイプ6a、6bは、クランクケース20の前下方で後方に屈曲している。エキゾーストパイプ6a、6bの後端には、集合パイプ60が接続される。集合パイプ60は、上半部と下半部を溶接して筒状に形成され、後上方に向かって延びている。集合パイプ60の後端には、触媒ケース80に収容された触媒8が接続される。図5に示すように、触媒8は、エア導入口12aの後下方であって、同乗者用フートボード14の下方に配置される。触媒8は、円柱状に形成され、触媒ケース80内でやや前側(後述するストレート部81)に偏って配置されている。
触媒ケース80は、上半部と下半部を溶接して筒状に形成され、後方に向かって延びている。具体的に触媒ケース80は、触媒8の長さに対応して水平に延びた後(ストレート部81と呼ぶ)、やや上方に屈曲して後方に延びている(屈曲部82と呼ぶ)。触媒ケース80の上半部の外面には、触媒ケース80をCVTケース28に固定する固定部83が設けられる。固定部83は、触媒8の真上(ストレート部81)に位置しており、防振部材(不図示)を介してCVTケース28に取り付けられる。触媒ケース80の後端には、連結パイプ70を介してマフラ7が接続される。
また、上記したように、排気ガスセンサ9は、触媒8の前後に配置されている。排気ガスセンサ9は、所定の長さを有する円柱状に形成されている。排気ガスセンサ9は、一端側が検出部となっており、他端側に配線(不図示)が接続される。
具体的に上流側センサ90は、集合パイプ60の上半部の前後方向略中央において、一端側が集合パイプ60内に貫通するように取り付けられる。上流側センサ90の他端側は、前方に僅かに傾斜されている。また、上流側センサ90は、エア導入口12a(ベルトクーリングダクト29)の下方において、CVTユニット27のプライマリプーリとセカンダリプーリとの間(軸線C2と軸線C3の間)に設けられている。
下流側センサ91は、触媒8の直後で、一端側が触媒ケース80内に貫通するように取り付けられる。具体的に下流側センサ91は、屈曲部82の上半部に配置され、他端側が前方に僅かに傾斜されている。また、下流側センサ91は、ドライブ軸(ファイナルドライブギヤの軸線C4)の後方において、上流側センサ90より高い位置に設けられている。
図5に示すように、下流側センサ91は、触媒ケース80、マフラ7、右側スイングアーム41及び同乗者用フートボード14によって囲まれた空間内に配置される。よって、下流側センサ91が外部に露出し易い箇所に配置されても、周辺構成に囲まれることでメンテナンス性を損なうことなく、走行中の飛石等から下流側センサ91を保護することができる。
特に、図1で説明したように、マフラカバー71は、触媒ケース80の後半部分まで延びている。具体的にマフラカバー71は、マフラ7だけでなく、連結パイプ70及び触媒ケース80の屈曲部82を覆う。これにより、屈曲部82に設けられる下流側センサ91もマフラカバー71に覆われるため、より効果的に下流側センサ91を飛石や雨水等から保護することができる。
また、触媒ケース80をCVTケース28に固定する固定部83が上流側センサ90と下流側センサ91との間に挟まれているため、上流側センサ90と下流側センサ91との間のスペースを有効活用することができる。また、下流側センサ91の近傍が固定部83によって固定されるため、下流側センサ91の振動が抑えられる。更に、固定部83に防振部材(不図示)が設けられることで、車両の振動が下流側センサ91に伝わり難くなっている。
また、図6及び図7に示すように、下流側センサ91は、同乗者用フートボード14の車幅方向の端部より、車幅方向内側に配置されている。この構成によれば、下流側センサ91が同乗者用フートボード14から車幅方向外側に突出するのを防止することができため、乗車時の接触や走行中の飛石等から下流側センサ91を保護することができる。上流側センサ90にあっては、図4に示すように、ベルトクーリングダクト29の端部よりも車幅方向内側に配置されるため、下流側センサ91よりも更に内側に配置することができる。よって、上流側センサ90専用の保護カバーを設ける必要が無く、構成を簡略化することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態においては、上流側センサ90が、触媒8の直前の集合パイプ60に配置される構成としたが、この構成に限定されない。上流側センサ90は、触媒8よりも上流側であればどの位置に配置されてもよく、例えば、エンジン2の前方において、各エキゾーストパイプ6a、6bに1つずつ配置されてもよい。
また、上記した実施の形態においては、単一の触媒8を備える構成としたが、この構成に限定されない。触媒8は、複数の触媒(例えばサブ触媒、メイン触媒)で構成されてもよい。例えば、触媒の容量が更に必要になった場合でレイアウトを成り立たせるために、排気管の途中に触媒劣化判断用のサブ触媒を配置し、排気ガス浄化用のメイン触媒をマフラ内に配置してもよい。また、サブ触媒及びメイン触媒を共に排気管の途中に配置してもよい。これらの場合、サブ触媒の前後に排気ガスセンサ9を配置することが好ましい。
また、上記した実施の形態においては、シリンダ21の軸方向が略水平方向に前傾される構成としたが、この構成に限定されない。シリンダ21の軸方向は任意に変更可能である。
また、上記した実施の形態においては、並列2気筒のエンジン2を例にして説明したが、この構成に限定されない。エンジン2は、単気筒であっても、3気筒以上であってもよい。
また、上記した実施の形態においては、運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14は、それぞれ独立して設けられ、同乗者用フートボード14が運転者用フートボード13より上方に設けられる場合について説明している。この構成によれば、運転者用フートボード13と同乗者用フートボード14が別々に設けられることで、同乗者用フートボード14の配置位置の自由度が高められる。また、同乗者用フートボード14が運転者用フートボード13より上方に設けられることで、同乗者用フートボード14の下方のスペースを確保することができる。この結果、当該スペースに触媒8や排気ガスセンサ9を配置し易くすることができる。しかしながら、この構成に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14を一体的に形成したり、運転者用フートボード13及び同乗者用フートボード14を同一の高さに配置してもよい。
以上説明したように、本発明は、検出精度を損なうことなく排気ガスセンサを触媒の前後に配置することができるという効果を有し、特に、排気ガスセンサの配置構造に有用である。
1 自動二輪車
12 フロアトンネル
13 運転者用フートボード(フートボード)
14 同乗者用フートボード(フートボード)
2 エンジン
20 クランクケース(エンジンケース)
21 シリンダ
28 CVTケース(エンジンケース)
4 スイングアームユニット(スイングアーム)
40 ファイナルギヤケース(スイングアーム)
41 右側スイングアーム(スイングアーム)
7 マフラ
8 触媒
80 触媒ケース
83 固定部
9 排気ガスセンサ
90 上流側センサ
91 下流側センサ

Claims (5)

  1. 軸方向が前側に傾けられたシリンダと、
    前記シリンダの後方に設けられるエンジンケースと、
    前記シリンダ及び前記エンジンケースを覆うフロアトンネルと、
    乗員の足を乗せるためのフートボードと、
    エンジンの排気ガスを浄化する触媒と、
    前記エンジンの排気ガス成分を検出する排気ガスセンサと、を備え、
    前記フートボードは、前記フロアトンネルの車幅方向の両端側において前後に延びるように設けられ、
    前記触媒は、前記エンジンケースの側方でかつ前記フートボードの下方に配置され、
    前記排気ガスセンサは、前記フートボードの下方において、前記触媒の前後に配置されることを特徴とする排気ガスセンサの配置構造。
  2. 前記排気ガスセンサは、前記フートボードの車幅方向の端部より、車幅方向内側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の排気ガスセンサの配置構造。
  3. 前記触媒を収容する触媒ケースと、
    前記触媒ケースの後端から後方に向かって延びるマフラと、
    前記エンジンケースの後端から後方に向かって延びるスイングアームと、を更に備え、
    前記排気ガスセンサは、前記触媒の上流側に設けられる上流側センサと、前記触媒の下流側に設けられる下流側センサと、を有し、
    前記下流側センサは、前記触媒ケース、前記マフラ、前記スイングアーム及び前記フートボードによって囲まれた空間内に配置され、前記触媒ケースに取り付けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排気ガスセンサの配置構造。
  4. 前記フートボードは、運転者用フートボードと、前記運転者用フートボードより後方に設けられる同乗者用フートボードとを有し、
    前記運転者用フートボード及び前記同乗者用フートボードは、それぞれ独立して設けられており、
    前記同乗者用フートボードは、前記運転者用フートボードより上方に設けられることを特徴とする請求項3に記載の排気ガスセンサの配置構造。
  5. 前記触媒ケースを前記エンジンケースに固定する固定部を更に備え、
    前記固定部は、前記上流側センサと前記下流側センサとの間に挟まれる位置に設けられることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の排気ガスセンサの配置構造。
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