JP2017090175A - 容積測定方法とそれを用いた気密・漏洩試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検査対象品に漏れがある場合や測定環境の温度変化がある場合でも、被検査対象品の容積を正確に測定可能であり、屋外等での使用に適した容積測定方法とそれを用いた気密・漏洩試験方法を提供する。【解決手段】被検査対象品の内部容積を測定する容積測定方法及び気密・漏洩試験方法は、次の工程を備えている。(工程1)被検査対象品の内部を気密状態とし、内部の圧力変化量Aを測定する気密状態圧力測定工程。(工程2)被検査対象品の内部の気体を所定流量で連続的に排出しながら、内部の圧力変化量Bを測定する開放状態圧力測定工程。(工程3)圧力変化量Aを用いて、圧力変化量Bを補正し、該補正した圧力変化量Cに基づき、被検査対象品の内部容積を算出する容積算出工程。(工程4)工程3で得られた容積値に基づき、被検査対象品に係る気密・漏洩試験時間を設定し、気密・漏洩試験における温度補正または環境判定を行うか否かを設定する工程。【選択図】図3A

Description

本発明は、被検査対象品の内部容積を測定する容積測定方法とそれを用いた被検査対象品の気密・漏洩試験方法に関する。
ガスの配管等の気密・漏洩試験方法では、供給配管等の被検査対象品の内部容積により、気密試験時間や漏洩試験時間が設定されている。表1又は2に示すように、LPガスの「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則」の例示基準には、気密試験及び漏洩試験において、試験する配管等の内容積の違いによって異なる試験時間を提示している。また、都市ガスに関しても、表3に示すような基準が提示されている。さらに、温度影響がある場合は、温度補正した測定圧力値で漏れを判定することとしている。
Figure 2017090175
Figure 2017090175
Figure 2017090175
被検査対象品の内部容積に応じて漏洩試験時間が異なると、検査者は、予め試験場所の配管容積の情報を収集し、その情報を確認しながら試験を行う必要があるため、作業が煩雑になるばかりか、試験時間の設定ミスも発生し易くなる。しかも、改築等で配管容積が変更されている場合には、それらの情報を事前に入手することが困難な場合もあり、より検査ミスが発生する原因となる。
このため、現地で被検査対象品の配管容積を測定し、その結果を基に、被検査対象品の漏洩試験時間を設定することが望ましい。しかも、屋外など多種多様な場所で漏洩試験を行うため、容積測定装置や漏洩試験装置は、持ち運びが可能な小型で簡素なものが求められる。さらに、試験環境の変化、特に、温度変化の影響を補正できるものであることがより望ましい。
容積測定方法としては、特許文献1に示すように、既知の加減圧弁の流量特性、圧縮空気の流入出時間及び流入出前後の圧力値から求めた流入出した空気の質量を、気体の状態方程式に代入することで容積値を求めることが提案されている。
しかしながら、特許文献1の容積測定方法では、計測圧力値が、検体の漏れによる影響や、計測環境による温度変化の影響を含む場合には、検体の容積を正確に測定することができない。
また、他の容積測定方法としては、特許文献2に示すように、閉空間の容積を測定する際に、閉空間と一体となる付加空間を備え、該付加空間の容積を変化させる容積変化手段を有するものが提案されている。容積変化手段の変化量を異なる2以上の値に設定し、容積変化に対応した閉空間の圧力変化から、閉空間の容積を算出している。
しかしながら、この方法は、閉空間の漏れがある場合にも適用可能であるが、容積変化手段の構成が高価で大掛かりなものとなるめ、屋外等の多種多様な場所で容積を測定するには不向きである。
他方、LPガスや都市ガスに関する試験・検査においては、試験等に際し環境温度が変化する場合がある。試験等の結果が温度変化の影響を受ける場合には、特許文献3に示すような温度補正を行っていた。具体的には、供給配管等の被検査対象品の内部圧力を大気圧に設定し、被検査対象品を閉塞した状態で、内部の圧力変化を測定し、温度変化の影響を評価するものである。そして、この温度補正を行った測定結果(圧力変化)から漏れ等を判定していた。
さらに、大容量(例えば、50L超)の場合は、温度補正の精度を担保することが難しくなる。このため、温度変化の影響を測定した結果に基づき、「環境判定」を行っている。「環境判定」では、測定した温度変化の影響が所定の閾値以下である場合には、「温度影響なし」と判定し、当該閾値を超える場合には「温度影響あり」と判定する。そして、「温度影響あり」と判定した場合には、温度影響を無くすような対策(例えば、防風措置や断熱措置をするなど)を講じて試験を実施する、あるいは、温度影響が無い環境になるまで待って試験を実施する。
特開2014−81366号公報 特開平9−113332号公報 特許第3483253号公報
本発明は、以上のような従来の問題に鑑み、被検査対象品に漏れがある場合や測定環境の温度変化がある場合でも、被検査対象品の容積を正確に測定可能であり、かつ、小型・安価な構成で屋外等での使用に適した容積測定方法とそれを用いた気密・漏洩試験方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の容積測定方法とそれを用いた漏洩試験方法は以下のような技術的特徴を備えている。
(1) 被検査対象品の内部容積を測定する容積測定方法において、該被検査対象品の内部を気密状態とし、該被検査対象品の内部の圧力変化量Aを測定する気密状態圧力測定工程と、該被検査対象品の内部の気体を所定流量で連続的に排出しながら、該被検査対象品の内部の圧力変化量Bを測定する開放状態圧力測定工程と、該気密状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Aを用いて、該開放状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Bを補正し、該補正した圧力変化量Cに基づき、該被検査対象品の内部容積を算出する容積算出工程とを含むことを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載の容積測定方法において、該開放状態圧力測定工程における気体の排出には、特定形状のオリフィスを用いることを特徴とする。
(3) 上記(2)に記載の容積測定方法において、該オリフィスの一端は、大気に開放されているか、又はガス吸着容器の内部に連通されていることを特徴とする。
(4) 上記(1)に記載の容積測定方法において、該開放状態圧力測定工程における気体の排出には、基準ガス燃焼器が使用されていることを特徴とする。
(5) 上記(1)乃至(4)に記載の容積測定方法を用いて該被検査対象品の内部容積を測定し、該測定した内部容積に基づき、該被検査対象品に係る気密・漏洩試験時間を設定することを特徴とする気密・漏洩試験方法である。
(6) 上記(1)乃至(4)に記載の容積測定方法を用いて該被検査対象品の内部容積を測定し、該測定した内部容積に基づき、該被検査対象品に係る気密・漏洩試験における温度補正または環境判定を行うか否かを設定することを特徴とする気密・漏洩試験方法である。
本発明では、被検査対象品の内部容積を測定する容積測定方法において、該被検査対象品の内部を気密状態とし、該被検査対象品の内部の圧力変化量Aを測定する気密状態圧力測定工程と、該被検査対象品の内部の気体を所定流量で連続的に排出しながら、該被検査対象品の内部の圧力変化量Bを測定する開放状態圧力測定工程と、該気密状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Aを用いて、該開放状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Bを補正し、該補正した圧力変化量Cに基づき、該被検査対象品の内部容積を算出する容積算出工程とを含むため、被検査対象品に漏れがある場合や測定環境の温度変化がある場合でも、該気密状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Aを用いることで、被検査対象品の容積を正確に測定することが可能となる。しかも、本発明の容積測定方法では、特許文献2に示すような複雑な容積変化手段は必要でなく、小型・安価な構成で屋外等での使用に適した容積測定方法とそれを用いた気密・漏洩試験方法を提供することができる。
本発明の容積測定方法及び気密・漏洩試験方法に使用される第1の測定試験装置の概略図である。 図1に示す第1の測定試験装置を用いた場合の被検査対象品の圧力変化を示すグラフである。 図2に対応する第1の測定試験装置の動作に係るフローチャート(1)である。 図2に対応する第1の測定試験装置の動作に係るフローチャート(2)である。 本発明の容積測定方法及び気密・漏洩試験方法に使用される第2の測定試験装置の概略図である。 本発明の容積測定方法及び気密・漏洩試験方法に使用される第3の測定試験装置の概略図である。 図5に示す第3の測定試験装置を用いた場合の被検査対象品の圧力変化を示すグラフである。 図6に対応する第3の測定試験装置の動作に係るフローチャート(1)である。 図6に対応する第3の測定試験装置の動作に係るフローチャート(2)である。
以下、本発明に係る容積測定方法及び気密・漏洩試験方法について詳細に説明する。
まず、本発明の主な特徴として、被検査対象品の内部容積を測定する容積測定方法は、次の工程を備えている。
(工程1)被検査対象品の内部を気密状態とし、被検査対象品の内部の圧力変化量Aを測定する気密状態圧力測定工程。
(工程2)被検査対象品の内部の気体を所定流量で連続的に排出しながら、被検査対象品の内部の圧力変化量Bを測定する開放状態圧力測定工程。
(工程3)気密状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Aを用いて、開放状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Bを補正し、該補正した圧力変化量Cに基づき、被検査対象品の内部容積を算出する容積算出工程。
さらに、上記容積測定方法に引き続き、気密・漏洩試験方法では、次の工程を備えている。
(工程4)工程3で得られた容積値に基づき、被検査対象品に係る気密・漏洩試験時間を設定し、また、被検査対象品に係る気密・漏洩試験における温度補正または環境判定を行うか否かを設定する工程。
(工程5)工程4で設定された試験条件で、気密・漏洩試験を行う工程。
以下では、具体的な実施例を参考に詳細に説明する。
図1は、本発明の容積測定方法や気密・漏洩試験方法に使用される第1の測定試験装置の概略図である。測定試験装置は、圧力センサー部などを備え、容積測定や気密・漏洩試験を行う本体部と、容積測定方法で使用する補助部から構成される。本体部や補助部の他に、被検査対象品の内部を加圧するための加圧手段PRが設けられる。加圧手段PRとしては、例えば、電動式の加圧ポンプや、手動式の二連球などを用いることができる。
本体部には、被検査対象品の内部の圧力を計測する圧力センサー部と、該圧力センサー部からの検出信号に基づき、圧力変化をモニタし、必要な圧力変化量を算出する演算処理部が備えられている。演算処理部で行った情報処理の結果は表示部や不図示の印刷手段によって、出力される。必要に応じ、測定や試験が終了したことや異常状態等を知らせるブザーを設けることも可能である。演算処理部には、容積測定や気密・漏洩試験に関する手順が予めプログラムされており、使用者が開始釦を押すことで、一連の測定及び試験作業が自動的に開始される。当然、特定の測定や試験のみを選択的に実施するように構成することも可能である。本体部としては、電気式ダイヤフラム式自記圧力計が好適である。加圧手段PRは本体部に接続され、バルブV2を介して被検査対象品を加圧する。加圧手段PRの接続位置は、本体部に限定されるものではなく、本体部と被検査対象品との間を繋ぐパイプに、T字管を介在させ、バルブV2に対応する別のバルブを介して接続することも可能である。
本体部と被検査対象品との間には、容積測定のための補助部が設けられる。補助部の構成としては、被検査対象品の内部から気体を排出するための構成が設けられ、T字状の配管を備えたマニホールド、バルブV1、そして、オリフィスが接続される。オリフィスには、予め単位時間当たりの流量が既知のものが使用される。また、オリフィスから排出される気体が、LPガスなどの可燃性ガスや有毒なガスである場合には、図4の第2の測定試験装置に示すように、ガス吸着材を備えた基準ガス吸着容器を用いることが可能である。ただし、オリフィスから排出される気体の流れを妨げないようガス吸着材を配置することが必要である。また、ガス吸着材側の圧力を圧力センサーPS2で測定し、オリフィスから流出する流量をより正確に算出することも可能である。
さらに、図5の第3の測定試験装置に示すように、補助部のオリフィスに替えて、基準ガス燃焼器を用いることも可能である。この場合には、基準ガス燃焼器で消費される気体の単位時間当たりの流量が、予め既知であることが必要である。
図2は、図1の第1の測定試験装置を使用して、被検査対象品の内部の圧力変化を調べたグラフの一例である。また、当該グラフを得るにあたって行った処理フローを、図3A及び図3Bに示している。
まず、容積測定方法について詳細に説明する。測定を開始すると、被検査対象品の内部は大気圧と同じ状態に設定され、バルブV1及びV2が閉じられる。所定の時間(安定状態)が経過後、温度影響を測定する。温度影響の測定には、特許文献3に開示されるような既知の方法が採用できる。この温度影響(温度影響計測1)は、単位時間当たりの圧力変化(ΔTP1)として表される。
次に、加圧手段PRを使用し、被検査対象品を加圧し、所定の圧力状態に設定する。この際には、バルブV1は閉じた状態であり、バルブV2のみ開放される。加圧直後の過渡的応答状態が解消するまでの安定期間を設け、その後、時刻t0からt1に、上記工程1に対応する気密状態圧力測定工程を行う。これは、被検査対象品の内部を加圧状態(外部の気圧より内部気圧が高い状態)かつ気密状態(バルブV1,V2を閉じた状態)とし、被検査対象品の内部の圧力変化量Aを測定する工程である。
この工程1により、被検査対象品に生じている亀裂等からの漏れや、被検査対象品が置かれている環境による温度変化の影響で、被検査対象品の内部の圧力Pがどのように変化しているかを調べることが可能である。工程1(時刻t0〜t1)における圧力変化が一定(直線的)である場合には、圧力変化量Aは、以下の式で求めることができる。
圧力変化量A=dP/dt=(P1−P0)/(t1−t0)
ここで、P0,P1は時刻t0,t1における被検査対象品の内部圧力である。
次に、上記工程2である開放状態圧力測定工程を時刻t1〜t2で行う。具体的には、バルブV1を開放し、オリフィスから被検査対象品の内部の気体を所定流量(単位時間当たりの流出量)で排出し、被検査対象品の内部の圧力の変化を圧力センサー部で測定する。工程2で測定される圧力変化量Bは、工程1で考慮した、漏れや温度変化の影響に加え、オリフィスによる気体の排出の影響を含んでいる。圧力変化量Bは、次の式で表現できる。
圧力変化量B=ΔP2/Δt=(P2−P1)/(t2−t1)
ここで、ΔP2はP2−P1であり、計測時間ΔtはP2−P1である。
次に、工程3では、工程1の圧力変化量Aと工程2の圧力変化量Bとを用いて、被検査対象品の内部容積を算出する。第1に、工程2の圧力変化量Bの中から、被検査対象品の漏れや温度変化の影響を除去する。
具体的には、圧力変化量B−圧力変化量Aにより、漏れや温度変化の影響を受けない圧力変化量Cを得ることができる。
圧力変化量C=ΔP/Δt=(ΔP2−ΔP2’)/Δt
ただし、ΔP2’=dP/dt×(t2−t1)であり、工程2の時間(時刻t1〜t2)における漏れや温度変化による圧力の変化量を示す。
さらに、被検査対象品の内部容積Vは、次式で算出される。
V=Q×Px×(Δt/ΔP)
ここで、Qはオリフィスの既知の流量特性(単位mL/s)である。また、Pxは大気圧であり、実際に測定した外部気圧を代入しても良いが、予めPx=1.01325×10[Pa]を代入しても良い。
なお、上述したオリフィスの流量特性は、内部の圧力変化に関わらず一定とした。しかしながら、仮に、内部圧力や外部圧力でオリフィスの流量特性が変化する場合には、内部圧力変化を考慮して、常に変化するオリフィスからの排出流量を算出し、それを測定期間(t1〜t2)内で積分することで、上記内部容積Vを求めることも可能である。さらに、上記のオリフィスの流量特性Qを測定期間内の平均値で代替することも可能である。
工程3での計算は、図1の本体部の演算処理部で行われ、内部容積が算出される。図2の時刻t2からは、気密・漏洩試験に移る。図3Bに示すように、算出した内部容積の数値に応じて、試験条件が設定される。内部容積に応じて設定された試験条件を、表4及び5に示す。
Figure 2017090175
Figure 2017090175
例えば、容積Vが10L以下である場合には、気密試験か漏洩試験かを否かを訊ね(あるいは試験開始前に操作入力された情報(気密試験又は漏洩試験)に基づき)、漏洩試験である場合には、試験時間は2分に設定され、試験終了後の温度影響の計測(温度影響計測2。表5の温度補正に「前」のみが記載されており、これは試験前の温度影響計測のみを行うことを意味している。)は行われない。試験条件が設定された後は、時刻t2でバルブV1が閉じられ、試験が開始される。特許文献3にも示すように、t2から2分間の漏れ量の検出が行われる。そして、漏れ量の検出が終了した後に、バルブV2が開放され、被検査対象品の内部の気体が排出される。その後、上述した温度影響計測1で求めた単位時間当たりの圧力変化(ΔTP1)を用いて、漏れ量の温度補正が行われ、試験結果が表示又は出力される。
仮に、容積Vが10L以下で、漏洩試験でない場合には、試験時間を2分にセットし、温度影響計測2を用いた温度補正を行う、気密試験が設定される(表4参照)。この場合は、上記の漏洩試験と異なり、被検査対象品の内部の気体を排出して、内部の気圧を外部の気圧と同じ状態にする。その後、過渡的な現象が落ち着くまでの安定期間を設け、温度影響(温度影響計測2)による圧力変化(ΔTP2)を計測する。そして、温度影響計測2のみの値、又は温度影響計測1と2との平均値を利用して、気密試験に係る漏れ量の温度補正を行う。
なお、図3Bの他のフローチャート部分の見方は、上記説明から容易に理解できるため、これ以上の説明は省略する。ただし、容積Vが50Lを超える場合には、試験を開始する前に、温度影響計測1の結果(ΔTP1)を、環境判定値として本体部に表示する。この結果を見た操作者は、例えば、ΔTP1の絶対値が所定のレベルより大きい場合は、温度変化が急激するとして、試験の中止を判断する。当然、試験を行うか否かの判断を演算処理部で自動的に判定するよう構成することも可能である。
次に、図5の第2の測定試験装置を用いた容積測定方法及び気密・漏洩試験方法について説明する。被検査対象品の内部に既にLPガス等が充填されている場合には、補助部からのパイプを被検査対象品に接続するだけで、図6及び図7Aに示すように、加圧手段PRを動作させることなく、容積測定の工程を開始することができる。ただし、内部の圧力が測定に適した圧力より低い場合には、加圧手段PRを用いて適宜、所定の圧力に加圧することが可能である。
被検査対象品に測定用パイプを接続した後、圧力変化の過渡的現象が安定するまで待ち、時刻t0より工程1(時刻t0〜t1)の気密状態圧力測定工程を開始する。工程1の内容は、図1乃至3を用いて説明したものと同様である。次に、時刻t1より、図5のバルブV1を開放し、基準ガス燃焼器により被検査対象品の内部から排出される気体を燃焼させる。この時刻t1〜t2の工程が、上記工程2の開放状態圧力測定工程となる。
この基準ガス燃焼器を動作させると、気体が所定の流量で排出されたのと同様の効果を奏することができる。つまり、上述したオリフィス流量特性Q[mL/s]と同様に、基準ガス燃焼器のガス燃焼特性Q[mL/s]が得られる。このため、図1乃至3で説明した場合と同様に、工程3の容積算出を行うことが可能である。具体的には、次式で容積Vが得られる。ただし、このQは、ガス燃焼特性である。
V=Q×Px×(Δt/ΔP)
次に、時刻t2からは、引き続き基準ガス燃焼器を動作させ、被検査対象品の内部に残ったガスを燃焼させる。その後、バルブV1を閉じ、大気圧近傍まで圧力が低下したこと(残ガスが無いこと)を確認してバルブV2を開放する。
図6及び図7Bでの漏洩試験では、特許文献3にも示すように、被検査対象品の内部が大気圧と同じにした状態で、バルブV1及びV2を閉じ、温度影響計測1(ΔTP1)を行う。次に、加圧手段PRを動作し、バルブV2を開放して、被検査対象品の内部を所定圧力に加熱し、加圧手段を止めると共にバルブV2を閉じる。過渡的現象が落ち着くまで安定期間を置き、その後、漏洩試験を行う。試験が終了した後は、被検査対象品の内部の気体を排出し試験を終了するか、必要に応じて、試験終了後の温度影響計測2(ΔTP2)を行う。
図7Bにおける試験条件の設定は、図3Bで説明したのと同様に、測定した容積Vの値により、気密・漏洩試験の時間や、温度影響計測2を利用するか否かの判断を行う(具体的な試験条件の設定については、表4および表5参照)。また、温度環境計測1の結果を表示して、操作者に引き続き試験を行うか否かを判断させることについても、図3Bの説明と同様である。
以上説明したように、本発明によれば、被検査対象品に漏れがある場合や測定環境の温度変化がある場合でも、被検査対象品の容積を正確に測定可能であり、かつ、小型・安価な構成で屋外等での使用に適した容積測定方法とそれを用いた気密・漏洩試験方法を提供することが可能になる。
PR 加圧手段
V1,V2 バルブ
PS1,PS2 圧力センサー

Claims (6)

  1. 被検査対象品の内部容積を測定する容積測定方法において、
    該被検査対象品の内部を気密状態とし、該被検査対象品の内部の圧力変化量Aを測定する気密状態圧力測定工程と、
    該被検査対象品の内部の気体を所定流量で連続的に排出しながら、該被検査対象品の内部の圧力変化量Bを測定する開放状態圧力測定工程と、
    該気密状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Aを用いて、該開放状態圧力測定工程で測定した圧力変化量Bを補正し、該補正した圧力変化量Cに基づき、該被検査対象品の内部容積を算出する容積算出工程とを含むことを特徴とする容積測定方法。
  2. 請求項1に記載の容積測定方法において、該開放状態圧力測定工程における気体の排出には、特定形状のオリフィスを用いることを特徴とする容積測定方法。
  3. 請求項2に記載の容積測定方法において、該オリフィスの一端は、大気に開放されているか、又はガス吸着容器の内部に連通されていることを特徴とする容積測定方法。
  4. 請求項1に記載の容積測定方法において、該開放状態圧力測定工程における気体の排出には、基準ガス燃焼器が使用されていることを特徴とする容積測定方法。
  5. 請求項1乃至4に記載の容積測定方法を用いて該被検査対象品の内部容積を測定し、該測定した内部容積に基づき、該被検査対象品に係る気密・漏洩試験時間を設定することを特徴とする気密・漏洩試験方法。
  6. 請求項1乃至4に記載の容積測定方法を用いて該被検査対象品の内部容積を測定し、該測定した内部容積に基づき、該被検査対象品に係る気密・漏洩試験における温度補正または環境判定を行うか否かを設定することを特徴とする気密・漏洩試験方法。
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