JP2017088213A - 包装体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】箱などの被包装物を包装フィルムの内部空間から容易に取り外すことができたり、あるいは包装フィルムの内部空間に容易に挿入することができる、包装体及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る包装体は、被包装物と、被包装物の外面に巻き付けられる包装フィルムと、を備え、被包装物の外面において、少なくとも包装フィルムと当接する領域には、エンボス加工が施されており、包装フィルムにおいて、被包装物と当接する領域には、メジウムが塗布されている。【選択図】図7

Description

本発明は、包装体及びその製造方法に関する。
従来より、商品としての箱に包装フィルムを巻き付けた包装体を販売することがあった(例えば、特許文献1)。包装フィルムには、印刷を施して広告用として用いたり、あるいは複数の箱を固定するために用いたりされている。
特開2009―132432号公報
このような包装フィルムは、例えば、フィルム材を筒状に加工し、内部空間を形成したものが用いられることがあり、この内部空間に箱が挿入される。しかしながら、箱にはデザインのためにエンボス加工を施したものが用いられることがあり、このような箱に筒状のフィルムを巻き付けた包装体は、エンボス加工による摩擦力によって箱を包装フィルムから取り出しにくいという問題があった。また、このような包装体の製造工程において、通常の箱を包装フィルムの内部空間に挿入する際には、挿入性が問題とならないものの、エンボス加工が施された箱を内部空間に挿入する際には、挿入が非常に困難になるという問題があり、製造効率が顕著に低下していた。そのため、内部空間の内径を箱に対して大きめに設けるという方法がとられたが、外観が悪くなるという問題があった。特に、シュリンク加工を行う際には包装フィルムに余分が生じて外観の悪化が顕著であった。また、箱のエンボス加工に対して、滑り性を向上させるために表面に更に加工を施すと、外観が悪くなってしまうという問題もあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、箱などの被包装物を包装フィルムの内部空間から容易に取り外すことができたり、あるいは包装フィルムの内部空間に容易に挿入できたりすることができる、包装体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る包装体は、被包装物と、前記被包装物の外面に巻き付けられる包装フィルムと、を備え、前記被包装物の外面において、前記包装フィルムと当接する領域の少なくとも一部には、エンボス加工が施されており、前記包装フィルムにおいて、前記被包装物の外面のうちエンボス加工が施された領域と当接する領域の少なくとも一部には、メジウムが塗布されている。
この構成によれば、被包装物の外面にエンボス加工が施されていても、包装フィルムにおいて、被包装物と当接する領域にメジウムが塗布されているため、この領域における滑り性を向上することができる。そのため、被包装物を包装フィルムから取り外す際に、被包装物が包装フィルムに引っ掛かるのを防止することができる。その結果、被包装物をスムーズに包装フィルムから取り外すことができる。また、メジウムは、一般的には、透明であるため、包装フィルムが透明である場合には、その透過性を阻害することがない。
上記包装体において、前記被包装物は、少なくとも一部に角部が形成された断面を有しており、当該角部が形成された断面を有する領域を周回するように、前記包装フィルムが巻き付けられているものとすることができる。
被包装物が、角部が形成された断面を有する場合には、包装フィルムに引っ掛かりやすいが、そのような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムからスムーズに取り外すことができる。
上記包装体において、前記被包装物は、少なくとも一部に多角形状の断面を有しており、当該多角形状の断面を有する領域を周回するように、前記包装フィルムが巻き付けられているものとすることができる。
被包装物が、多角形状の断面を有する場合にも、包装フィルムに引っ掛かりやすいが、そのような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムからスムーズに取り外すことができる。
上記各包装体において、前記包装フィルムの表面には4μm以上の高低差の凹凸を形成することができ、当該凹凸を覆うように前記メジウムを塗布することができる。前記包装フィルムの表面に、4μm以上の高低差を有する凹凸がある場合、被包装物が包装フィルムにより引っ掛かりやすくなり、5μm以上の高低差がある場合、さらに引っ掛かりやすくなるが、このような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムからスムーズに取り外すことができる。なお、前記被包装物の外面に形成される、前記凹凸の高低差の上限としては、例えば、20μmであることがあげられる。
包装フィルムに、上記のような凹凸が形成されていると、被包装物が包装フィルムに引っ掛かりやすいが、そのような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムからスムーズに取り外すことができる。
上記各包装体においては、種々のエンボス加工を施すことができるが、前記エンボス加工により、前記被包装物の外面に、15μm以上の高低差を有する凹凸を形成することができる。
被包装物の外面に、15μm以上の高低差を有する凹凸がある場合、被包装物が包装フィルムにより引っ掛かりやすくなり、18μm以上の高低差がある場合、さらに引っ掛かりやすくなるが、このような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムからスムーズに取り外すことができる。なお、前記被包装物の外面に形成される、前記凹凸の高低差の上限としては、例えば、35μmであることがあげられる。
上記各包装体においては、前記包装フィルムがシュリンク加工により、前記被包装物の外面に巻き付けられているものとすることができる。
シュリンク加工が施される場合には、被包装物と包装フィルムとがより密着するため、被包装物が包装フィルムに引っ掛かりやすいが、そのような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムからスムーズに取り外すことができる。
本発明に係る包装体の製造方法は、外面の少なくとも一部にエンボス加工が施された少なくとも1つの被包装物を準備する第1ステップと、筒状に形成された内部空間を少なくとも1つ有し、前記内部空間を構成する壁面にメジウムが塗布された包装フィルムを準備する第2ステップと、前記包装フィルムの内部空間に、前記被包装物を挿入する第3ステップと、を備えている。
この構成によれば、被包装物の外面にエンボス加工が施されていても、包装フィルムにおいて、被包装物と当接する領域にはメジウムが塗布されているため、この領域における滑り性を向上することができる。そのため、被包装物を包装フィルムの内部空間に挿入する際に、被包装物が包装フィルムに引っ掛かるのを防止することができる。その結果、被包装物をスムーズに包装フィルムへ挿入でき、製造効率を大きく向上することができる。
上記包装体の製造方法においては、前記第3ステップの後、前記包装フィルムをシュリンク加工することで、当該包装フィルムを前記被包装物の外面に密着させる第4ステップをさらに備えることができる。
シュリンク加工が施される場合には、シュリンク加工後の外観を良好に保つために、包装フィルムの内部空間の壁面と、被包装物との隙間が小さくなるように、寸法の設計を行うため、被包装物を内部空間に挿入する際には、包装フィルムにより引っ掛かりやすくなる。しかしながら、そのような場合でも、メジウムによって滑り性が向上しているため、被包装物を包装フィルムの内部空間にスムーズに挿入することができる。
上記包装体の製造方法において、前記包装フィルムには、複数の前記内部空間が隣接するように設けられ、複数の前記被包装物が、同一または異なる形状をなしており、前記第3ステップでは、前記包装フィルムの各内部空間に、前記複数の被包装物がそれぞれ挿入されるものとすることができる。
例えば、一の内部空間に被包装物を挿入した後、他の内部空間に被包装物を挿入する際には、先に挿入した被包装物が邪魔となって、また、当該被包装物により内部空間が変形して、後に挿入する被包装物が、より挿入しにくくなる。しかしながら、本発明に係る製造方法では、このような状況であっても、被包装物を、内部空間にスムーズに挿入することができる。
本発明によれば、箱などの被包装物を包装フィルムの内部空間から容易に取り外すことができたり、あるいは包装フィルムの内部空間に容易に挿入したりすることができる。
本発明の包装体の一実施形態に係る包装体の斜視図である。 図1の包装体における第1商品の斜視図(a)及び正面図(b)である。 図1の包装体における第2商品の斜視図(a)及び正面図(b)である。 フィルム材の平面図である。 フィルム材の加工の手順を示す平面図(a)及び断面図(b)である。 包装フィルムの平面図(a)及び断面図(b)である。 包装体の製造方法を示す斜視図である。 シュリンク加工前の包装体の正面図である。 シュリンク加工前の包装体の側面図である。
以下、本発明に係る包装体及びその製造方法の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る包装体の斜視図である。同図に示すように、この包装体は、2つの直方体状の商品、つまり第1商品(被包装物)1及び第2商品(被包装物)2と、これら商品1,2を包装する包装フィルム3と、を備えている。なお、図1では、説明のため包装フィルム3を着色しているが、後述するように、透明または半透明であってもよい。以下、これらを詳細に説明する。
<1.商品>
図2は第1商品の斜視図(a)及び正面図(b)、図3は第2商品の斜視図(a)及び正面図(b)である。図2に示すように、本実施形態に係る第1商品1は、紙や樹脂シートなどによって、形成された第1箱と、この箱の内部に収容される長尺状の第1物品(図示省略)とを備えている。なお、以下では、第1箱を第1商品として説明することがある。この第1箱は、前面11、背面12、天面13、底面14、第1側面15、及び第2側面16を有する直方体状に形成され、第1物品が長尺状であるため、前面11、背面12、天面13、及び底面14が長く形成されている(以下、長手方向といい、後述する第2商品2でも同じである)。そして、後述するように、包装フィルム3は、第1箱の前面11、背面12、天面13、及び底面14に巻き付けられる。また、包装フィルム3が巻き付けられる、前面11、背面12、天面13、及び底面14に沿う方向を周方向と称することがあり、これは第2商品2でも同じである。
第2商品2も、第1商品1と同様の形態であるが、大きさが第1商品1よりも小さくなっている。具体的には、図3に示すように、第2商品2は、紙や樹脂シートなどによって形成された第2箱と、この第2箱の内部に収容される第2物品(図示省略)とを備えている。なお、以下では、第2箱を第2商品として説明することがある。第2物品は、第1物品とは異なるものであるが、第1物品と同様に長尺状に形成されている。そして、第2箱も、前面21、背面22、天面23、底面24、第1側面25、及び第2側面26を有する直方体状に形成されており、長尺状の第2物品に合わせて、前面21、背面22、天面23、及び底面24が長く形成されている。また、後述するように、包装フィルム3は、第2箱の主として、前面21、背面22、天面23、及び底面24に巻き付けられるが、長手方向の長さが第2箱よりも長いため、第1側面25及び第2側面26の一部も包装フィルム3によって覆われる。
次に、第2箱の表面性状について説明する。第2箱の外面には、箱の質感を高めるため、エンボス加工が施され、外面に凹凸が形成されている。この凹凸は特には限定されないが、例えば、高低差が15μm以上の凹凸とすることができる。また、この凹凸は種々の方法で形成することができ、箱の外面に直接エンボス加工を施したり、あるいはエンボス加工を施したシート材を貼り付けたりすることもできる。また、物理的な加工によってエンボスを形成するほか、いわゆる疑似エンボスを形成することもできる。
疑似エンボスは、例えば、次のように形成することができる。まず、紙製または樹脂製の基材、金属箔をこの順で積層し、金属箔上に商品名、デザイン、商品説明等の印刷を施す。そして、この印刷を覆うようにOPニスを塗布する。続いて、OPニス上にUVニスを塗布後、UVを照射してこれを硬化させる。OPニスは、UVニスをはじく性質があるため、はじかれたUVニスは粒状に盛り上がり、その後、UVにより硬化する。そのため、第2箱の表面には、粒状に盛り上がったUVニスによって、擬似的なエンボスが施される。なお、疑似エンボスを箱の外面の全体に形成する必要はなく、例えば、印刷が施された箇所を避けて、UVニスを塗布することもできる。
なお、本実施形態では、第2箱にのみエンボス加工が施されており、第1箱には凹凸を形成するための加工は施されていない。したがって、第1箱としては、例えば、印刷を行った後、OPニスを塗布したものを用いることができる。
<2.包装フィルム>
次に、包装フィルム3について説明する。包装フィルム3は、樹脂製のフィルムで形成されており、上記第1商品1及び第2商品2に巻き付けて、これらを一体的に固定するものである。具体的には、矩形状のフィルム材30を加工し、2つの筒状の内部空間を形成したものである。まず、図4に加工前のフィルム材30を示す。同図に示すように、このフィルム材30は、矩形状に形成されており、図中の縦方向が、各商品1,2の長手方向に対応している。フィルム材30の縦方向の長さは、第1商品1の長手方向の長さよりも短く、第2商品2の長手方向の長さよりもやや長くなっている。
また、フィルム材30には、第1商品1に巻き付ける第1領域301と、第2商品2に巻き付ける第2領域302とが設けられている。第1領域301は図4の左側に配置され、第2領域302は右側に配置される。また、これらは2つの領域301,302の間には、帯状の隙間領域303が設けられている。上記のように、第1商品1の方が周方向の長さが長いため、第1領域301の横方向の長さが長くなっている。具体的には、第1領域301の横方向の長さは、第1箱の周方向の長さよりもやや長くなっており、第2領域302の横方向の長さは、第2箱の周方向の長さよりもやや長くなっている。また、第1領域301の帯状の左端部306、及び第2領域302の帯状の右端部304は、後述するように接着が施される領域となる。なお、以下では、フィルム材30において、加工後に外側を向く面を表面31、内側(内部空間側)を向く面を裏面32と称することとする(図5参照)。
そして、このフィルム材30は、次のように加工される。まず、図5に示すように、裏面32の第2領域302の右端部304を隙間領域303にヒートシールなどで接着し、第2領域302を2つ折りにする。このとき、接着された第2領域302の右端部304と隙間領域303とが重なる帯状の領域を第1接着領域305と称することとする。次に、図6に示すように、第1領域301を2つ折りにし、裏面32の第1領域301の左端部306を、第1接着領域305よりもやや右側にヒートシールなどで接着する。第1領域301の左端部306が接着されるのは、第2領域302の表面31である。このとき、接着された第1領域301の左端部306と第2領域302の表面とが重なる領域を第2接着領域307と称することとする。
このようにフィルム材30を折り曲げて接着することで、包装フィルム3が形成される。図6(b)に示すように、この包装フィルム3は、第1領域301により筒状の第1内部空間311が形成され、第2領域302により筒状の第2内部空間312が形成される。いずれも、フィルム材30の縦方向が内部空間311,312の軸方向となり、この方向の両端に形成された開口321,322から各商品1,2が挿入される。
次に、フィルム材30の材料について説明する。フィルム材30は、種々の材料で形成できるが、例えば、後述するシュリンク加工が施せる材料であることが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンの1種または2種以上の貼りあわせなどで形成することができる。また、フィルム材30の表面31及び裏面32には、印刷を適切に施すために、凹凸が形成されていることが好ましい。このような凹凸は、例えば、高低差が4μm以上20μm以下であることがあげられる。また、このような凹凸を形成するには、例えば、フィルム材30にコロナ放電処理を施したり、あるいは公知の帯電防止剤を塗布したりすることができる。また、フィルム材30は、透明、半透明、不透明のいずれでもよく、必要に応じて、文字、図形など、商品を表すための印刷を施すことができる。なお、フィルム材30の厚みは、例えば、20〜100μmとすることができる。
また、フィルム材30の裏面32の第2領域302には、メジウムが塗布されている。すなわち、包装フィルム3における第2内部空間312の内壁面にメジウムが塗布されている。メジウムは、通常は、印刷用着色インキの濃度調整や光沢付与剤として使用される透明インキであり、その組成は特には限定されないが、例えば、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリアミド樹脂とニトロセルロースを含む樹脂組成物、ウレタンと塩化ビニル酢酸ビニル共重合体を含む樹脂組成物等を用いることができる。
<3.包装体の製造方法>
次に、包装体の製造方法について説明する。まず、上記のように準備した包装フィルム3の第1内部空間311及び第2内部空間312に、それぞれ第1商品1及び第2商品2を挿入する。このとき、各内部空間311、312が広がるように折り曲げられたフィルムを離間させ、各内部空間311、312の開口321,322から、各商品を挿入する。挿入する順序は、特には限定されないが、例えば、図7に示すように、まず、第2商品2を第2内部空間312に挿入することができる。そして、図8及び図9に示すように、包装フィルム3に挿入された第1商品1の天面13と第2商品2の底面24とが対向するように配置し、さらに第1商品1及び第2商品2の各背面12、22同士、及び各第2側面16,26同士がそれぞれ面一になるように両商品1,2の位置を調整する。このとき、包装フィルム3の第1及び第2接着領域305,307は、第1商品1と第2商品2との間に挟まれた状態となる。また、図8に示すように、第2商品2が、第2内部空間312の軸方向の中央付近に収まるように位置決めする。これにより、第2商品2は、第2内部空間312に完全に収容され、第1商品1は、第1側面15側が第1内部空間311から突出するが、第2側面16が第1内部空間311内に収容される。
続いて、図9に示すように、第2商品2を第1商品1の天面13に載せた状態で、包装フィルム3を加熱する。例えば、熱風を吹き付けることができる。これにより、包装フィルム3がシュリンクし、図1に示すように、各商品1,2に密着する。すなわち、いわゆるシュリンク加工を施す。その結果、両商品1,2が包装フィルム3を介して、一体的に固定される。
<4.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第2商品2の外面にはエンボス加工が形成されているが、これが挿入される包装フィルム3の第2内部空間312の壁面には、メジウムが塗布されているため、第2商品2を第2内部空間312にスムーズに挿入することができる。そのため、包装体の製造を効率的に行うことができる。特に、第2商品2は、周方向に断面矩形状であり、角部を有するため、第2内部空間312の壁面に引っ掛かりやすいが、メジウムのよって滑り性が向上するため、引っ掛かるのを防止することができる。同様に、包装フィルム3から第2商品2を取り外す際にも、第2商品2を第2内部空間312からスムーズに取り外すことができる。
ここで、メジウムの効果を検証するため、JIS K7125(プラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験)に基づき、メジウムが塗布されていない、4〜20μmの高低差を有する凹凸を形成したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、当該フィルムにメジウムが塗布されたフィルム、エンボス加工が施されていない箱、及び15〜35μmの高低差を有する凹凸を有するエンボス加工が施されている箱を用いて以下のような試験を行った。まず、メジウムが塗布されていないPETフィルムに対する、エンボス加工が施されている箱、及びエンボス加工が施されていない箱の摩擦係数を測定したところ、エンボス加工が施されている箱は、エンボス加工が施されていない箱と比べ、静摩擦係数が386%上昇し、動摩擦係数は351%上昇した。
また、メジウムが塗布されているPETフィルムに対するエンボス加工が施されている箱の静摩擦係数及び動摩擦係数は、メジウムが塗布されていないPETフィルムに対するエンボス加工が施されていない箱の静摩擦係数及び動摩擦係数と同等か、それ以下であった。
さらに、エンボス加工が施されていない箱に対し、メジウムが塗布されているPEフィルムの静摩擦係数を測定したところ、メジウムが塗布されていないPEフィルムの静摩擦係数に比べて、約40%小さくなった。一方、エンボス加工が施されている箱に対し、メジウムが塗布されているPEフィルムの静摩擦係数を測定したところ、メジウムが塗布されていないPEフィルムの静摩擦係数に比べて、約70%も小さくなった。
同様に、エンボス加工が施されていない箱に対し、メジウムが塗布されているPEフィルムの動摩擦係数を測定したところ、メジウムが塗布されていないPEフィルムの静摩擦係数に比べて、約50%小さくなった。一方、エンボス加工が施されている箱に対し、メジウムが塗布されているPEフィルムの動摩擦係数を測定したところ、メジウムが塗布されていないPEフィルムの静摩擦係数に比べて、約80%も小さくなった。
以上より、メジウムが塗布されたPETフィルムは、エンボス加工が施されている箱に対して、特に、摩擦係数を低下させる効果があることが分かった。
(2)フィルム材30の裏面32にコロナ放電処理や帯電防止剤の塗布などによって凹凸が形成される場合には、包装フィルム3に対する第2商品2の引っ掛かりが特に問題となるが、メジウムが塗布されることで、第2商品2の引っ掛かりを防止することができる。
(3)第1箱にはエンボス加工が施されておらず外面は平滑であるため、第1内部空間311の壁面にメジウムを塗布していなくても、第1内部空間311に挿入しやすいが、メジウムを塗布していないことで、第1内部空間311の壁面の凹凸により第1箱との間に適度な摩擦力が作用する。その結果、第1箱が第1内部空間311の壁面から滑り落ちるのを防止することができる。
(4)メジウムは、一般的に透明であるため、例えば、フィルム材30が透明である場合には、透過性を妨げることがなく、また、第2商品2に施された文字などを、視認することができる。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合わせ可能である。
<5−1>
上記実施形態では、第2箱にのみエンボス加工を施しているが、第1箱にもエンボス加工を施すことができる。この場合には、第1内部空間311の壁面にメジウムを塗布する必要がある。
<5−2>
上記実施形態では、第2箱の外面全体にエンボス加工が施されているが、一部だけにエンボス加工を施すこともできる。この場合、包装フィルム3において、第2箱の取り出し時、あるいは取付時(挿入時)に、少なくとも、第2箱のエンボスが当接する部分にのみメジウムが塗布されていればよい。この点は、第1箱にエンボス加工を施す場合も同様である。
<5−3>
第1箱及び第2箱の形状は特には限定されず、上記のような断面矩形状のほか、多角形状にすることもできる。特に、断面の一部に角部を有していると、包装フィルム3に引っ掛かりやすいため、メジウムを塗布した効果を享受することができる。
<5−4>
上記実施形態では、包装フィルム3に対し、シュリンク加工を施しているが、シュリンク加工は必ずしも必要ではない。例えば、内部空間311,312の壁面と各商品1,2との隙間を小さくすれば、各商品1,2を包装フィルム3に固定することができる。また、接着剤などの固定手段を用いて、各商品1,2を包装フィルム3に固定することもできる。
<5−5>
包装体を構成する商品の数、包装フィルム3の内部空間の数は特には限定されず、必要に応じて設ければよい。また、内部空間の形成方法も特には限定されない。
1 第1商品(被包装物)
2 第2商品(被包装物)
3 包装フィルム
311 第1内部空間
312 第2内部空間

Claims (9)

  1. 被包装物と、
    前記被包装物の外面に巻き付けられる包装フィルムと、
    を備え、
    前記被包装物の外面において、前記包装フィルムと当接する領域の少なくとも一部には、エンボス加工が施されており、
    前記包装フィルムにおいて、前記被包装物の外面のうちエンボス加工が施された領域と当接する領域の少なくとも一部には、メジウムが塗布されている、包装体。
  2. 前記被包装物は、少なくとも一部に角部が形成された断面を有しており、
    当該角部が形成された断面を有する領域を周回するように、前記包装フィルムが巻き付けられている、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記被包装物は、少なくとも一部に多角形状の断面を有しており、
    当該多角形状の断面を有する領域を周回するように、前記包装フィルムが巻き付けられている、請求項1に記載の包装体。
  4. 前記包装フィルムの表面には4μm以上の高低差の凹凸が形成され、当該凹凸を覆うように前記メジウムが塗布されている、請求項1から3のいずれかに記載の包装体。
  5. 前記エンボス加工により、前記被包装物の外面には、15μm以上の高低差を有する凹凸が形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の包装体。
  6. 前記包装フィルムがシュリンク加工により、前記被包装物の外面に巻き付けられている、請求項1から5のいずれかに記載の包装体。
  7. 外面の少なくとも一部にエンボス加工が施された少なくとも1つの被包装物を準備する第1ステップと、
    筒状に形成された内部空間を少なくとも1つ有し、前記内部空間を構成する壁面にメジウムが塗布された包装フィルムを準備する第2ステップと、
    前記包装フィルムの内部空間に、前記被包装物を挿入する第3ステップと、
    を備えている、包装体の製造方法。
  8. 前記第3ステップの後、前記包装フィルムをシュリンク加工することで、当該包装フィルムを前記被包装物の外面に密着させる第4ステップをさらに備えている、請求項7に記載の包装体の製造方法。
  9. 前記包装フィルムには、複数の前記内部空間が隣接するように設けられ、
    複数の前記被包装物が、異なる形状をなしており、
    前記第3ステップでは、前記包装フィルムの各内部空間に、前記複数の被包装物がそれぞれ挿入される、請求項7または8に記載の包装体の製造方法。
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