JP2017084202A - 空家情報生成プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】空家について適切な情報を知ることを可能とする空家情報作成プログラムを提供する。【解決手段】複数の空家の各々について空家が周辺に影響を及ぼす可能性のある状況を指標化した情報である空家の面積に関する面積情報及び/または前記空家の高さに関する高さ情報、空家を囲む地物の状況及び/または前記空家に接する通路の通行量に基づいて、複数の空家の所定距離範囲内にある地物の多さに基づいて周辺に及ぼす影響を表す情報を算出する。また、複数の空家の各々について空家の劣化の可能性を指標化した情報に基づいて、複数の空家の経年劣化を表す情報を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、空家に関する情報の算出処理を行う空家情報生成プログラムに関する。
従来から、空家情報を収集処理する技術も提案されている。(例えば、特許文献1)
特許文献1には、電話番号発信コンピュータ装置を使用することにより居住者情報の電話番号を定期的にチェックし、電話番号が未使用になった場合には空家フラグをセットする技術が記載されている。
特開2005−338962号公報
特許文献1記載の技術では、空家がある可能性が分かるのみで、空家について適切な情報を知ることは出来なかった。
本発明の一形態によれば、コンピュータを、複数の空家の各々について前記空家が周辺に影響を及ぼす可能性のある状況を指標化した情報を含む第1のデータに基づいて、前記複数の空家の各々の周辺に及ぼす影響を表す情報の算出処理を行う処理部として機能させるための空家情報生成プログラムである。
また、本発明の一形態によれば、前記第1のデータは、前記空家の面積に関する面積情報及び/または前記空家の高さに関する高さ情報を含む空家情報生成プログラムである。
また、本発明の一形態によれば、前記処理部は、前記空家の所定距離範囲内にある地物の多さに基づいて前記周辺に及ぼす影響を表す情報の算出処理を行う空家情報生成プログラムである。
また、本発明の一形態によれば、前記第1のデータは、前記空家を囲む地物の状況及び/または前記空家に接する通路の通行量を含む空家情報生成プログラムである。
また、本発明の一形態によれば、コンピュータを、複数の空家の各々について前記空家の劣化の可能性を指標化した情報を含む第2のデータに基づいて、前記複数の空家の経年劣化を表す情報の算出処理を行う処理部として機能させるための空家情報生成プログラムである。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、空家情報生成装置、空家情報検索装置、空家情報検索方法、空家情報検索システム等の形態で実現することができる。
空家情報生成システムを示すブロック図である。 建物属性の一例を示す説明図である。 調査データの一例を示す説明図である。 空家の経年劣化を表す情報の算出処理の一例を示すフローチャートである。 周辺状況データの一例を示す説明図である 周辺影響度1算出処理を示すフローチャートである。 建物の面積と面積係数とを対応づけた面積係数データを示す図である。 建物の高さと高さ係数とを対応付けた高さ係数データを示す図である。 各建物の面積の周辺影響度1を用いた影響領域を設定した表示例を示す図である。 各建物の高さの周辺影響度1を用いた影響領域を設定した表示例を示す図である。 周辺影響度2算出処理の一例を示すフローチャートである。 周辺影響度3算出処理の一例を示すフローチャートである。 防犯係数と景観係数の一例を示す説明図である。 各建物について防犯影響度と景観影響度との一例を示す説明図である。 空家評価値の表示例を示す説明図である。 周辺影響度2を設定した表示例を示す説明図である。 周辺影響度3を設定した表示例を示す説明図である。 調査データの別の例を示す説明図である。 調査データの別の例を示す説明図である。 調査データの別の例を示す説明図である。
第1実施形態:
本発明の第1実施形態としての空家情報生成システム及び空家評価算出処理について説明する。図1は、本実施形態の空家情報生成システムの構成を説明する説明図である。空家情報生成システムは端末20とサーバ30とを含んで構成されている。端末20とサーバ30とはインターネットINTを介して双方向の通信が可能な状態で接続されている。
端末20は、コンピュータであり、CPU21とROM22とRAM23と記憶部24と入力部25と表示部27とを含んで構成されている。
CPU21は、ROM22に記憶されている制御プログラムを読み込んでRAM23に展開して実行することにより端末20全体の動作を制御する。記憶部24は、後に説明する空家評価算出処理を行うためのプログラム(以下、「空家評価算出プログラム」という)を記憶している。CPU21は、記憶部24に記憶されている空家評価算出プログラムを読み込んで実行することによって、情報の算出処理等を行う処理部26として機能する。入力部25は、ユーザが地理的情報などの種々の指示を端末20に入力するために使用される。表示部27は、例えば液晶ディスプレイから構成されており各種情報を表示する。なお、本実施形態では、端末20としてコンピュータを用いた例を説明しているが、コンピュータの代わりに携帯電話機、PDA、スマートフォン、ナビゲーション装置等を用いても良い。
サーバ30は、CPU31とROM32とRAM33と記憶部34を備える。
CPU31は、ROM32に記憶されている所定のプログラムをRAM33に展開して実行することにより、サーバ30の動作を制御する。記憶部34は、地図データ341と周辺状況データ342とを備える。以下に、地図データ341と周辺状況データ342について説明する。
地図データ341は通路を表現したリンクと交差点を表現したノードにより構成された道路ネットワークデータと、建物や道路を含む地図を描画するための各建物や道路の形状を表現したポリゴンデータ及び各建物に関する属性を示す建物属性データを含む地物データとを含んで構成されている。
図2は、建物属性の一例を示す説明図である。
建物属性は地図データ341に含まれており、各建物のIDと建物名称と空家フラグと住所と空家の劣化の可能性を指標化した情報を含むデータの一例である調査データと履歴と種別とを含んで構成されている。
IDは、各建物を識別するための識別子である。建物名称は、各建物に付与された名称を表現した情報である。空家フラグは、各建物が空家かどうかを示すフラグである。本実施形態において、空家に該当する建物には○が、空家に該当しない建物には−が付与されている。
住所は、各建物の住所を表現した情報である。
調査データは、各建物の各々について調査員が現地で調査した情報が含まれている。調査データは各建物について項番1から項番6までの各項目の調査により取得された値で構成されている。各項番の詳細は、図3を用いて詳細に後述する。
履歴は、調査データが取得されてからの年数を表す情報であり、例えば、履歴が0の場合調査データは1年以内に取得されたことを示す。履歴が1の場合調査データが1年前に取得されたことを示す。このように、履歴の数字が低くなるにつれて調査データが取得されてからの年数が少なくなり(つまり、調査データが新しい)、履歴の数字が高くなるにつれて調査データが取得されてからの年数が多くなる(つまり、調査データが古い)ことを示している。種別は、鉄筋、木造などの建物毎の構造種別を示す情報である。本実施形態においては、建物の構造種別が鉄筋である場合は鉄筋、建物の構造種別が木造である場合は木造、建物の構造種別が不明な場合は−としている。なお、本実施形態において建物の構造種別として鉄筋、木造、不明を用いたが、鉄骨や鉄骨鉄筋コンクリート等、他の構造種別を用いてもよい。
なお、本実施形態及び他の実施形態において、空家は建築物または建築物に付属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるものを対象としているが、これに限定されない。例えば別荘等のように季節的または一時的に居所とされる建物を空家に含めてもよい。また、履歴は調査データが取得されてからの年数を表す情報としたが、履歴は調査データが取得されてからの年月日や時間を表す情報としてもよい。
図3は、調査データを示す説明図である。図3の項番は図2の調査データの1から6に対応している。一例をあげると、図3の項番1の郵便受けの情報は、図2の調査データの1に対応している。
調査データとは複数の調査員が現地調査により調査した情報であり、各建物の状況(項番2から項番4、項番6)と各建物の使用状況(項番1と項番5)とにより構成されている。各調査項目の点数が高くなるにつれて各建物の状況が古くなるか、または各建物の使用状況が低くなる。つまり、各調査項目の点数が高くなるにつれて空家の建物としての劣化状態が激しいことを示している。なお、本実施形態において、空家に該当する建物には空家フラグが付与され、建物の劣化状態を各調査項目の点数で表したが、調査データを用いて空家フラグを付与してもよい。すなわち、例えば調査データの合計が所定値以上である場合に、空家フラグを付与してもよい。
図3の調査データは、項番毎に調査項目が対応付けられている。以下に各項番毎の調査項目について説明する。
項番1は、各建物に設置された郵便受けにチラシ・DM(ダイレクトメール)が溜まっているか調査したものである。チラシ・DMが溜まるにつれて高い点数が付与され、チラシ・DMが少なくなるにつれて低い点数が付与される。
項番2は、各建物に設置された窓ガラスが割れているか否かを調査したものである。窓ガラスの割れ具合が多くなるにつれて高い点数が付与され、窓ガラスの割れ具合が少なくなるにつれて低い点数が付与される。
項番3は、各建物に設置されたカーテンの有無を調査したものである。カーテンがない窓が多くなるにつれて高い点数が付与され、カーテンがある窓が多くなるにつれて低い点数が付与される。
項番4は、各建物に設置された電気メータの有無と電気メータが停止しているかを調査したものである。電気メータがない場合100点が付与される。電気メータが停止している場合50点が付与される。一方で電気メータがある場合や電気メータが稼動している場合低い点数が付与される。
項番5は、各建物に設置された門や玄関の人が通行できるか否かを調査したものである。門や玄関の人の通行ができない状態になるにつれて高い点数が付与され、門や玄関の人の通行が容易である状態になるにつれて低い点数が付与される。
項番6は、各建物に設置された壁が変形、破損、腐食等しているかを調査したものである。壁が変形、破損、腐食等しているにつれて高い点数が付与され、壁が変形、破損、腐食等していないにつれて低い点数が付与される。
なお、本実施形態においては、各調査項目の該当度合いに応じて100点満点の点数を付与するものとしたが、単に各調査項目の有無を付与するものとしてもよいし、特定の調査項目は例えば200点満点にする等、調査項目に重み付けをしてもよいまた、調査データは項番1から項番6としているが、調査データは建物の経年劣化状態や建物の使用状況を示す情報を適宜追加、変更等してもよく、調査データの内容を詳細に細分化してもよい。 例えば、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態として、建築物の傾斜具合や建築物の土台等が破損又は変形具合、屋根や外壁等の破損又は変形具合、擁壁表面が老朽化により水がしみ出している具合などを調査項目としてもよい。また、そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態として、建築物や設備等の破損具合、例えば吹付け石綿等の飛散具合や浄化槽等の放置・破損による汚物の流出具合やごみ等の放置又は不法投棄の具合等を調査項目としてもよい。また、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態として、調査対象の建物が位置する地域で定めた景観保全のルールに適合しているか否か、屋根や外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されているか否か、多数の窓ガラスが割れたまま放置されているか否か、立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂しているか否か等を調査項目としてもよい。また、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態として、立木の枝等が近隣の道路等にはみ出しているか否か、動物の汚物の放置から臭気が発生しているか否か、シロアリが大量に発生して地域住民の生活環境に悪影響を及ぼすおそれがあるか否か、不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されているか否か等を調査項目としてもよい。
<空家評価算出処理>
処理部26は、複数の空家の各々について前記空家の劣化の可能性を指標化した情報を含むデータに基づいて、前記複数の空家の経年劣化を表す情報を算出する算出処理を行う。
図4は、空家の経年劣化を表す情報の算出処理の一例を示すフローチャートである。空家評価算出処理は、調査データの要求する処理(ステップS110)、調査データを取得する処理(ステップS120)、調査データの合計を算出する処理(ステップS130)、調査データが最新か否か判定する処理(ステップS140)、調査データの合計の履歴係数を算出する処理(ステップS150)、種別係数を算出する処理(ステップS160)、空家評価値を記憶する処理(ステップS170)という処理を経て算出される。ここで、ステップS120及びステップS130の処理により得られた調査データ、上記の複数の空家の各々について空家の状況を指標化した情報を含むデータの一例を示すデータである。そして、ステップS140からステップS170に至るまでの処理は、上記の算出処理の一例を示す処理である。
空家評価算出処理が開始されると、処理部26は、調査データの要求処理を行う(ステップS110)。以下にステップS110の具体的な処理を説明する。最初に、処理部26は、都道府県や市区町村などの地理的情報(以下、「地理的情報」という。)を入力するための画面を表示部27に表示する。そして、処理部26は、ユーザが入力部25を用いて入力したユーザの地理的情報をRAM23に記憶する。
ユーザが入力部25に地理的情報を入力すると、処理部26は、入力された地理的情報をサーバ30に対して要求する。ここで、ステップS110が完了する。CPU31(サーバ30)は、処理部26から地理的情報の要求を受信すると、地図データ341の建物属性データの中から要求された地理的情報に対応するIDを抽出する。そして、CPU31はそのIDの中から空家フラグが付いているIDに対応するデータ(以下「空家データ」という。)の抽出処理を行い、処理部26に送信する。そして、処理部26は、要求した地理的情報に対応する空家データを取得する。なお、要求された地理的情報が福岡県であれば、福岡県内の空家データが抽出される。さらに要求された地理的情報が福岡県北九州市小倉北区であれば、福岡県北九州市小倉北区内の空家データが抽出される。このように、要求された地理的情報の内容に応じた空家データが抽出される。
なお、本実施形態においては、要求された地理的情報は都道府県や市区町村としたが、これに限られず郵便番号や電話番号、緯度経度などを地理的情報に含めてもよい。例えば、要求された郵便番号が102−0072であれば、東京都千代田区飯田橋の空家データを抽出してもよい。要求された電話番号が045であれば、神奈川県横浜市の空家データを抽出してもよい。また、地理的情報はグローバル・ポジショニング・システム(GPS)により取得された現在位置を採用してもよい。もとより、ユーザが入力部25に地理的情報を入力しない場合は、日本全国の空家データの抽出を行うものとしても良い。
図2は、ユーザにより入力された地理的情報に対応する地図データに含まれる建物属性データであり、ID1からID7の建物属性のうち空家フラグが○であるID1からID6が抽出される。空家フラグが−であるID7は空家ではないため、抽出されない。つまり、ID1からID6に対応するデータが空屋データである。
空家データの抽出処理が完了すると、CPU31は空家データの中から調査データの取得処理を行う。図2において、CPU31がID1の調査データを取得する場合、項番1の0、項番2の20、項番3の40、項番4の60、項番5の80、項番6の100を取得する。このようにCPU31はID1からID6までの調査データを取得する。その後、CPU31は処理部26に取得された調査データを送信する。そして、処理部26は、受信した調査データをRAM23に記憶することにより、調査データの取得処理(ステップS120)を完了する。
調査データの取得処理が完了すると、処理部26は、調査データの合計の算出処理を行う(ステップS130)。具体的には、図2において、処理部26は、ID1の調査データの合計を算出する場合、項番1の0と項番2の20と項番3の40と項番4の60と項番5の80と項番6の100の加算処理を行い合計値として300を算出する。処理部26は、ID2の調査データの合計を算出する場合、項番1の項番1の20と項番2の80と項番3の60と項番4の80と項番5の100と項番6の90の加算処理を行い合計値として430を算出する。このように処理部26は図2のID1からID6までの調査データの合計を算出する。
調査データの合計の算出処理が完了すると、処理部26は履歴を用いて調査データが最新か否かを判定する(ステップS140)。具体的には、図2において、処理部26がID1の調査データが最新か否かを判定する場合、ID1の履歴は0であり1年以内に取得された調査データであることから最新の調査データであると判定される。処理部26がID2の調査データが最新か否かを判定する場合、ID2の履歴は3であり3年前に取得された調査データであることから最新の調査データではないと判定される。このように、処理部26が履歴を用いて調査データが最新か否かを判定することによりID1からID6の調査データのうち、ID1の調査データは最新であると判定され、ID2からID6の調査データは最新ではないと判定される。
調査データが最新であると判定された場合(ステップS140:Yes)、処理部26は、調査データの合計を空家評価値として、記憶部24に記憶する(ステップS170)。調査データが最新ではないと判定された場合(ステップS140:No)、処理部26は調査データの合計と履歴とを用いて履歴係数を算出する(ステップS150)。
本実施形態において、履歴係数の算出は合計に履歴を乗じた数としている。
すなわち、ID2の履歴係数を算出する場合、430に3を乗じた1290としている。
ID3の履歴係数を算出する場合、550に2を乗じた1100としている。ID4の履歴係数を算出する場合、270に5を乗じた1350としている。ID5の履歴係数を算出する場合、150に7を乗じた1050である。ID6の履歴係数を算出する場合、40に1を乗じた40としている。このように履歴の数字が大きくなるにつれてより高い履歴係数が算出されている。
履歴係数が算出された場合、処理部26は、履歴係数と種別とを用いて種別係数を算出する(ステップS160)。本実施形態において、種別係数の算出は履歴係数に種別毎の係数を乗じて算出している。具体的には、種別が鉄筋である場合0.1を、種別が木造である場合1を、種別が不明である場合0.5を乗じている。これにより、ID2の種別係数は1290に1を乗じた1290である。ID3の種別係数は1100に0.1を乗じた110である。ID4の種別係数は1350に0.5を乗じた675である。ID5の種別係数は1050に1を乗じた1050である。ID6の種別係数は40に1を乗じた40である。
種別係数が算出された場合、処理部26は種別係数の合計を空家評価値として、記憶部24に記憶する(ステップS170)。この空家評価値は調査データの合計に履歴と種別を乗じた値であり、調査データに空家の種別に応じた経年劣化まで考慮した値を示している。ID1からID6の空家評価値はID1が300、ID2が1290、ID3が110、ID4が675、ID5が1050、ID6が40である。空家評価値は各空家の種別に応じた経年劣化具合までを考慮した値を示すものであるため、ID6の経年劣化が最も少なく、ID2の経年劣化が最も高いことを示している。そして、処理部26はID1からID6までの空家評価値を記憶部24に記憶することにより、本実施形態の一連の処理が終了する。
以上説明した第1実施形態としての空家情報生成システムによれば、空家の状況を指標化した情報を含む調査データに基づいて空家評価値を算出することができる。空家評価値は、同じ調査データであっても履歴が多くなれば高くなり、履歴が少なければ低くなる。また、空家評価値は、同じ調査データであっても種別が木造であれば高くなり、種別が鉄筋であれば空家評価値が低くなる。このように、調査データに履歴と種別とを付加することにより、空家の経年劣化の状況を反映した評価値を算出することができる。
そして、端末20を利用しているユーザは、各々の空家の経年劣化の状況を、このような具体的な評価値(数値)として得ることが出来るため、空家の経年劣化の状況を具体的に把握することが出来る。
第2実施形態:
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の空家情報生成システムのシステム構成は、地図データに加えて周辺状況データ(図5)を用いる点、処理部26の処理(周辺影響度1算出処理)(図6)が、第1実施形態(図4)と異なっている。
<周辺状況データ>
図5は、周辺状況データの一例を示す説明図である。周辺状況データは、空家が周辺に影響を及ぼす可能性のある状況を指標化した情報を含み、各建物のIDと建物名称と緯度経度と面積と高さと地物状況と通行量とを含んで構成されている。
IDは、各建物を識別するための識別子であり、建物属性のIDと同一である。
建物名称は、各建物に付与された名称を示す情報であり、建物属性の建物名称と同一である。
緯度経度は、各建物の緯度経度を示す情報である。本実施形態においては各建物の中心の緯度経度を示すものとしている。
面積は、各建物の面積を示す情報であり、本実施形態においては各建物を平方メートル単位で示すものとしている。
高さは、各建物の高さを示す情報であり、本実施形態においては各建物をメートル単位で示すものとしている。
通行量は、各リンクについての通行量を示す情報であり、本実施形態においては通行量の多いほうから順に大、小で示すものとしている。通行量の詳細は後述する。
<周辺影響度1算出処理>
処理部26は、周辺状況データに基づいて、複数の空家の各々の周辺に及ぼす影響を表す情報を算出する算出処理を行う。周辺状況データは、空家の面積に関する面積情報及び/または前記空家の高さに関する高さ情報を含む。図6は、周辺影響度1算出処理を示すフローチャートである。周辺影響度1とは、各建物の面積や高さにより各建物が周辺に及ぼす影響度を示すものである。すなわち、空家である建物の面積が大きいことで、該建物の面積が小さい場合と比較して、保安・衛生・景観上に影響する範囲が広く、周辺の建築物や通行人等に対して与える悪影響の程度や危険等の切迫性が高いと考えられる。また、空家である建物の高さが高いことで、該建物の高さが低い場合と比較して、倒壊や飛散等により危険となる範囲が広く、周辺の建築物や通行人等に与える悪影響の程度や危険等の切迫性が高いと考えられる。周辺影響度1算出処理は、空家ポリゴンを取得する処理(ステップS210)、面積/高さ情報を取得する処理(ステップS220)、周辺影響度1を算出する処理(ステップS230)、影響領域設定(ステップS240)という処理を経て算出される。ここで、ステップS220で取得される面積/高さ情報は、上記の周辺状況データの一例を示すデータである。ステップS230およびステップS240の処理は上記の算出処理の一例を示す処理である。
周辺影響度1算出処理が開始されると、処理部26はポリゴンを取得する処理を行う(ステップS210)。まず、第1実施形態のステップS110と同様に(ステップS110参照)、ユーザが入力部25に地理的情報を入力すると、処理部26は、入力された地理的情報をサーバ30に対して要求する。ユーザが入力部25に地理的情報を入力すると、処理部26は、入力された地理的情報をサーバ30に対して要求する。CPU31は要求された地理的情報に含まれる建物のうち空家である建物を周辺状況データの中から抽出処理を行う。図5で示すと、建物A、B、C、D、E、F、Gは空家フラグが○であるため、処理部26は建物A、B、C、D、E、F、Gを空家データとして抽出する。そして、CPU31は抽出された空家データに対応する各々のポリゴンデータを地図データ341から空家ポリゴンとして抽出する。CPU31は、要求した地理的情報に対応する領域のポリゴンデータとされた空家ポリゴン及び入力された地理的情報に含まれる道路のポリゴンとを取得する。CPU31は取得された空家ポリゴン及び道路ポリゴンを処理部26に送信し、処理部26は受信した空家ポリゴン及び道路ポリゴンをRAM23に記憶する。
ポリゴンを取得する処理が完了すると、処理部26は面積及び/または高さ情報を取得する処理を行う(ステップS220)。処理部26は、取得された空家(建物A、B、C、D、E、F、G)に対応する面積及び/または高さの情報をCPU31に要求し、CPU31は周辺状況データから空家に対応する面積及び/または高さの情報を取得する。CPU31は、取得された空家に対応する面積及び/または高さの情報を処理部26に送信し、処理部26は受信した面積及び/または高さをRAM23に記憶する。
面積及び/または高さ情報を取得する処理が完了すると、処理部26は周辺影響度1の算出処理を行う(ステップS230)。ここでは、処理部26が図5の建物A、建物Dの面積を用いて各建物の面積に関する周辺影響度1の算出処理を行う例を説明する。ここで、図5で示す通り建物Aの面積は200平方メートルであり、建物Dの面積は100平方メートルである。
処理部26は、各建物の面積に基づいて記憶部24に記憶された各建物の面積に対応する面積係数を読み出す。図7は、記憶部24に記憶された建物の面積と面積係数とを対応付けた面積係数データを示す図である。
例えば、建物Aの場合面積は200平方メートルであるため、処理部26は200平方メートルに対応する面積係数5を面積係数データから読み出す。また、建物Dの場合面積は100平方メートルであることから、処理部26は100平方メートルに対応する面積係数3を面積係数データから読み出す。
そして、処理部26は各建物の面積に面積係数を乗算した値(単位は平方メートル)を算出する。例えば、建物Aの場合、処理部26は200平方メートルに面積係数5を乗算し1000平方メートルと算出する。建物Dの場合、処理部26は100平方メートルに面積係数3を乗算し300平方メートルと算出する。このように建物面積が大きくなるほど、面積が小さい場合に比べて相対的に周囲に与える影響度合いは大きい。
なお、本実施形態には建物の面積を用いた例を示しているが、面積は建物の面積だけでなく、敷地の面積を用いるものとしても良い。また、建物の面積は、建物の延べ床面積としても良く、1F部分の面積としても良い。
次に、処理部26が図5の建物A、建物Eの高さを用いて各建物の高さに関する周辺影響度1の算出処理を行う例を説明する。ここで、図5で示す通り建物Aの高さは10メートルであり、建物Eの高さは20メートルである。
処理部26は、各建物の高さに基づいて記憶部24に記憶された各建物の高さに対応する高さ係数を読み出す。図8は、記憶部24に記憶された建物の高さと高さ係数とを対応付けた高さ係数データを示す図である。例えば、建物Aの高さは10メートルであるため、処理部26は10メートルに対応する高さ係数30を高さ係数データから読み出す。また、建物Eの高さは20メートルであることから、処理部26は20メートルに対応する高さ係数50を高さ係数データから読み出す。
そして、処理部26は各建物の高さに高さ係数を乗算した値(単位は平方メートル)を算出する。例えば、建物Aの場合、処理部26は10メートルに高さ係数30を乗算し300平方メートルと算出する。建物Eの場合、処理部26は20メートルに高さ係数50を乗算し1000平方メートルと算出する。このように建物の高さが高くなるほど、建物の高さが低い場合に比べて相対的に周囲に与える影響度合いは大きい。また、空家は劣化状態によって屋根や壁等が落下、飛散する可能性があり、空家の高さが高いほど、その影響度合いは大きい。
なお、上記の建物の面積に面積係数を乗算した値又は建物の高さに高さ係数を乗算した値を、以下では、周辺影響度1算出値という。
各建物の面積及び/または高さの周辺影響度1の算出処理が完了すると、処理部26は影響領域設定処理を行う(ステップS240)。影響領域設定処理は、ステップS210で取得した道路ポリゴン及び空家ポリゴンを含む地図の各建物の空家ポリゴンに、周辺影響度1算出値に基づくポリゴンを重ね、当該ポリゴンが重ねられた地図を表示部27に表示する処理を行う。本実施形態において、周辺影響度1算出値に基づくポリゴンとは、周辺影響度1算出値を面積とする所定の形状のポリゴン(以下、「周辺影響ポリゴン」という)である。以下では、影響領域設定処理の具体的処理を説明する。処理部26は各建物の空家ポリゴンの基準点を設定する。空家ポリゴンの基準点は種々の設定をすることが可能である。例えば、空家ポリゴンの重心を基準点として設定しても良く、各空家ポリゴンの端点や辺を基準点として設定しても良い。次に、建物の空家ポリゴンの基準点に周辺影響ポリゴンを重ねる。この処理は種々の設定が可能である。例えば、建物の空家ポリゴンの基準点に周辺影響ポリゴンの重心を重ねても良く、建物の空家ポリゴンの基準点に周辺影響ポリゴンの端点や辺の一部を重ねても良い。つまり、建物の空家ポリゴンの基準点と周辺影響度ポリゴンが重複する態様であればいかなる態様としてもよい。本実施形態において、空家ポリゴンの基準点は空家ポリゴンの重心に設定し、空家ポリゴンの重心となる点に周辺影響ポリゴンの重心を重ねている。すなわち、建物Aの影響領域を設定する場合、処理部26は建物Aの空家ポリゴンの重心点に周辺影響ポリゴンの重心を重ねている。図9は各建物の面積の周辺影響度1を用いた影響領域を設定した場合の表示部27への表示の例を示す図である。
この図9において、建物Aから建物Gまでの7つの建物は、処理部26により建物ポリゴンを用いて表示部27に描画された空家を示す建物であり、各々の空家ポリゴンは、位置情報を持っている。道路縁線は、処理部26により道路ポリゴンを用いて表示部27に描画された道路である。また、リンクL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7は、各々道路に対応しており、当該道路の位置情報を含んでいる。建物A、建物D、建物E、建物Fの各建物を囲む円形のポリゴンは影響領域を示している。なお、本実施形態において、影響領域は円形で示しているが、影響領域の形状は円形に限られず四角形や多角形等としても良い。
また、本実施形態においては、各建物の高さの周辺影響度の影響領域の設定処理をする場合、処理部26は空家ポリゴンの基準点に各建物の高さの周辺影響ポリゴンの重心を重ねている。すなわち、建物Aの影響領域を設定する場合、処理部26は建物Aの空家ポリゴンの重心に300平方メートルとなる周辺影響ポリゴンの重心を重ねている。
図10は各建物の高さの周辺影響度1を用いた影響領域を設定した場合の表示部27への表示の例を示す図である。
この図10では、建物Aから建物Gまでの7つの建物は、処理部26により空家ポリゴンを用いて描画された空家を示す建物であり、各々の空家ポリゴンは、位置情報を持っている。道路縁線は、処理部26により道路ポリゴンを用いて描画された道路である。また、リンクL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7は、各々道路に対応しており、当該道路の位置情報を含んでいる。さらに建物A、建物D、建物E、建物Fの各建物を囲む円形は影響領域を示している。
このように、本実施形態において各建物の面積及び/または高さに応じた係数を用いた周辺影響度1を算出処理することにより各建物が周辺に及ぼす影響を算出することができる。
なお、本実施形態において、周辺影響度1は各建物の面積や各建物の高さに対して面積係数や高さ係数を乗算した値に平方メートルを加えて算出した。しかしながら、面積係数や高さ係数はこれに限られず、人口密度や建物密度を考慮して面積係数や高さ係数を補正しても良い。例えば、都市部においては個々の建物の面積が小さく地方部においては個々の建物の面積が大きい傾向にあることを考慮して面積係数を補正しても良く、例えば、都市部において建物の面積が80平方メートルの場合に4を、130平方メートルの場合に5を、180平方メートルの場合に6と面積係数を補正しても良い。東京や大阪等の都市部においては3階以上の高さの建物が多くなる傾向にあることを考慮して高さ係数を補正しても良く、例えば、都市部において建物の高さが10mの場合に20を、15mの場合に30を、20mの場合に40と高さ係数を補正しても良い。さらに、入力部25がユーザにより入力された値に基づき、面積係数と高さ係数との補正を行っても良い。
また、本実施形態において、周辺影響度1は建物の面積及び/または高さを用いて算出したが、周辺影響度1は空家の評価値を用いて算出してもよい。具体的には、空家の評価値が高い場合は周辺影響度1も高く、空家の評価値が低い場合は周辺影響度1も低くなるように算出してもよい。
第3実施形態:
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の空家情報生成システムのシステム構成は、第1実施形態の空家情報生成システムと同一である。
第3実施形態は、地図データに加えて周辺状況データ(図5)を用いる点、及び周辺影響度2算出処理(図11)が、第1実施形態(図4)と異なっている。
<周辺影響度2算出処理>
処理部26は、複数の空家の各々について前記空家が周辺に影響を及ぼす可能性のある状況を指標化した情報を含むデータである周辺状況データに基づいて、前記複数の空家の各々の周辺に及ぼす影響を表す情報を算出する算出処理を行う。その算出処理の一例である周辺影響度2の処理は、空家の影響領域内にある地物の数に基づいて規定されている。周辺影響度2とは、周辺影響度1により各空家の周囲に存在する建物や道路等の地物に及ぼす影響度を示すものである。本実施形態において具体的には、空家の影響領域内に存在する地物の数が多い場合は、周辺に悪影響を受けている建築物の数が多いことになるので、該空家の周辺影響度2は高い値となる。一方、空家の影響領域内に存在する地物の数が少ない場合は、周辺に悪影響を受けている建築物の数が少ないことになるので、該空家の周辺影響度2は低い値となる。
図11は、上記の算出処理の一例を示すフローチャートである。
周辺影響度2算出処理は、空家ポリゴンを取得する処理(ステップS210)、所定距離範囲を取得する処理(ステップS250)、周辺地物があるか判定する処理(ステップS260)、周辺地物を取得する処理(ステップS270)、周辺影響度2を算出する処理(ステップS280)という処理を経て算出される。
ここで、ステップS250における所定距離範囲取得のために利用される面積/高さ情報は周辺状況データの一例を示すものである。また、ステップ260からステップS280の処理は上記の算出処理の一例を示す処理である。
周辺影響度2算出処理について具体的に説明する。処理部26は所定距離範囲を取得する処理を行う(ステップS250)。本実施形態において、ステップS250は、実施形態2で説明したステップS210からステップ240までの処理と同じ処理であり、所定距離範囲は影響領域と同一である(図9、図10の円形参照)。なお、所定距離範囲は、ユーザが入力部25によって入力された値を用いて設定するものとしても良い。
所定距離範囲取得の処理が完了すると、処理部26は各空家ポリゴンの所定距離範囲に含まれる地物があるか判定する(ステップS260)。具体的には、ユーザが入力部25に地理的情報を入力すると、処理部26は、入力された地理的情報をサーバ30に対して要求する。CPU31は、要求された地理的情報に含まれる地物情報の抽出処理を行い処理部26に送信する。処理部26は受信した地物情報をRAM23に記憶する。そして、処理部26は地物情報の内から所定距離範囲(つまり影響領域)のポリゴンに含まれる地物を判定する。
図9の建物Eの場合、建物Eの空家ポリゴンの所定距離範囲は建物Cと建物GとリンクL4と重複しているので、処理部26は建物Eの空家ポリゴンの所定距離範囲に含まれる地物に建物Cと建物GとリンクL4とがあると判定する。
図10の建物Eの場合、建物Eの空家ポリゴンの所定距離範囲は建物C、D、F、G、リンクL2、L3、L4、L5、L6、L7と重複しているので、処理部26は建物Eの空家ポリゴンの所定距離範囲に含まれる地物に建物C、D、F、GとリンクL2、L3、L4、L5、L6、L7とがあると判定する。
各空家ポリゴンの所定距離範囲に含まれる地物があるか判定処理が終了すると、処理部26は周辺地物を取得する(ステップS270)。
例えば、上記の図9の建物Eの場合、処理部26は建物Cと建物GとリンクL4を取得する。上記の図10の建物Eの場合、処理部26は建物C、D、F、GとリンクL2、L3、L4、L5、L6、L7とを取得する。
周辺地物を取得する処理が完了すると、処理部26が周辺影響度2の算出処理を行う(ステップS280)。
本実施形態において、処理部26は所定距離範囲の範囲に含まれる地物の数から周辺影響度2を算出する。具体的には、処理部26は地物の数に比例して、周辺影響度2の値を算出する。例えば、上記の図9の建物Eの場合、建物Cと建物GとリンクL4とがあるので処理部26は周辺影響度2を3と算出する。上記の図10の建物Eの場合、建物C、D、F、GとリンクL2、L3、L4、L5、L6、L7とがあるので、処理部26は周辺影響度2を10と算出する。
また、処理部26は地物を建物、道路等に区別して抽出し、それぞれに関する周辺影響度2を算出してもよい。例えば、上記の図9の建物Eの場合、建物Cと建物Gと、リンクL4とがあるので、処理部26は建物に関する周辺影響度2を2、道路に関する周辺影響度2を1と算出しても良い。上記の図10の建物Eの場合、建物C、D、F、GとリンクL2、L3、L4,L5、L6、L7とがあるので、処理部26は建物に関する周辺影響度2を4、道路に関する周辺影響度2を6と算出しても良い。さらに例えば、処理部26は建物を住居用建物、事業所用建物、マンション、目標物建物等に区別して抽出し、それぞれに重み付けを付して周辺影響度2を算出してもよい。具体的には、処理部26は、事業所用建物よりも子供や女性が昼夜生活する住居用建物を事業所用建物よりも重み付けを付して周辺影響度2を算出してもよい。また、処理部26はマンションの世帯数や事業所用建物の従業員数に応じた重み付けを付して周辺影響度2を算出してもよい。また、処理部26は学校などの特定の地物周辺の地物については、重み付けをして周辺影響度2を算出してもよい。また、処理部26は地物が道路の場合、交通量に応じた重み付けを付して周辺影響度2を算出してもよい。
このように、本実施形態において所定距離範囲に含まれる地物を抽出して周辺影響度2の対象として算出するので、各建物が周辺の地物に及ぼす影響を算出することができる。
第4実施形態:
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の空家情報生成システムのシステム構成は、第1実施形態の空家情報生成システムと同一である。
第4実施形態は、地図データに加えて周辺状況データ(図5)を用いる点、及び周辺影響度3算出処理(図12、図13、図14)が、第1実施形態(図4)と異なっている。
<周辺影響度3算出処理>
周辺影響度3算出は、複数の空家の各々について空家が周辺に影響を及ぼす可能性のある状況を指標化した情報を含むデータである周辺状況データに基づいて、前記複数の空家の各々の周辺に及ぼす影響を表す情報を算出する算出処理を含む。周辺状況は、空家を囲む地物の状況及び/または空家に接する通路の通行量を含む。図12は、上記の算出処理の一例である周辺影響度3算出処理を示すフローチャートである。周辺影響度3とは、各建物の防犯や景観に影響度を示すものである。周辺影響度3算出処理は、空家ポリゴンを取得する処理(ステップS210)、地物状況及び/または通行量を取得する処理(ステップS280)、防犯係数及び景観係数を取得する処理(ステップS285)、地物状況の有無を判定する処理(ステップS290)、防犯係数を加算する処理(ステップS300)、景観係数を加算する処理(ステップS305)、通行量が所定値以上か判定する処理(ステップS310)、防犯係数を加算する処理(ステップS320)、景観係数を加算する処理(ステップS325)、防犯影響度と景観影響度を算出する処理を行う(ステップ330)の処理を経て算出される。ここで、ステップS280の地物状況及び/または通行量は上記の周辺状況データの一例を示すものである。ステップS285からステップS330まで至る処理は上記の算出処理の一例を示す処理である。なお、空家ポリゴンを取得する処理(ステップS210)は第2実施形態と同じである。以下、図5、図12及び図13及び図14を用いて説明する。
周辺影響度2算出処理について具体的に説明する。
空家ポリゴンを取得する処理が完了すると(ステップS210)、処理部26はサーバ30に図5の周辺状況データを要求する。CPU31は図5の周辺状況データから地物状況及び/または通行量を取得する処理を行い処理部26に送信する(ステップS280)。ここで、地物状況及び/または通行量は、上記の周辺状況の一例を示す情報である。
本実施形態において、地物状況の地物は塀や樹木、壁、擁壁等の各建物を囲む地物であり、地物状況とは当該地物の有無及び地物の高さを示す情報である。次に、通行量とは建物に隣接するリンク毎の歩行者の通行量や車両等の交通量を示す情報であり、通行量に応じて、大、小をとしている。
図5で示すとおり、地物状況のある建物はA、C、E、Fである。すなわち、Aの地物状況の高さは5m、Cの地物状況の高さは2m、Eの地物状況の高さは3m、Fは地物状況の1.5mである。また、リンクL1からL6の通行量は、それぞれL1、L2、L3、L4が小、L5が大、L6が大、L7が小である。そこで、処理部26はA、C、E、Fの地物状況及びL1からL7までの通行量を抽出する。処理部26はA、C、E、Fの地物状況及びL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7までの通行量をRAM23に記憶する。
地物状況及び/または通行量を取得する処理が完了すると(ステップS285)、処理部26は記憶部24に記憶された防犯係数及び景観係数を取得する処理を行う(ステップS285)。
図13は防犯係数と景観係数の一例を示す説明図である。本実施形態において、防犯係数とは空家に不審者が潜む可能性を示すものであり、空家に不審者が潜む可能性が高くなるにつれ防犯係数の値が高くなる。景観係数とは空家が人目に触れる機会が高まることにより景観を悪化させる可能性を高いことを示すものであり、空家が人目に触れる機会が高まるにつれて景観係数の値が高くなる。防犯係数と景観係数とは記憶部24に記憶されており、地物状況の有無と通行量の大小とに応じて防犯係数と景観係数とが対応付けられている。すなわち、地物状況がある場合、防犯係数は100、景観係数は0となる。地物状況がない場合、防犯係数は0、景観係数は100となる。また通行量が大の場合、防犯係数は100、景観係数は0となる。通行量が小の場合、防犯係数は0、景観係数は100となる。なお、防犯係数と景観係数とは、ユーザによって入力部25に入力された値を設定するものとしても良い。
地物状況及び/または通行量を取得する処理が完了すると、処理部26が地物状況の有無を判定する処理を行う(ステップS290)。
処理部26は、地物状況のある建物A、C、E、Fについて地物状況があると判定する(ステップS290:Yes)、一方で、処理部26は地物状況のない建物B、D、Gについて地物状況がないと判定する(ステップS290:No)。
地物状況の有無の判定処理が完了すると、処理部26は防犯係数の加算処理(ステップS300)と景観係数の加算処理を行う(ステップS305)。地物状況のあると判定された建物A、C、E、Fについて(ステップS290:Yes)、処理部26は防犯係数を加算する(ステップS300)。具体的には、建物A、C、E、Fは地物状況があり防犯係数は100となるので、処理部26は建物A、C、E、Fについて防犯係数を100加算する。一方で、地物状況なしと判定された建物B、D、Gについて(ステップS290:No)、処理部26は景観係数を加算する(ステップS305)。具体的には、処理部26は、建物B、D、Gは地物状況がなく景観係数が100となるので、処理部26は建物B、D、Gについて景観係数を100加算する。
防犯係数と景観係数を加算処理が完了すると、処理部26は通行量が所定値以上か判定する処理を行う(ステップS310)。具体的には、処理部26は各リンクの通行量が大のリンクと、小のリンクとを判定する。そのため、処理部26は通行量大のリンクとしてL5、L6を判定する。また、処理部26は通行量小のリンクとしてL1、L2,L3、L4、L7を判定する。
通行量が所定値以上か判定する処理が完了すると、処理部26は防犯係数の加算処理(ステップS320)、景観係数の加算処理を行う(ステップS325)。通行量大と判定されたリンクL5、L6について(ステップS310:Yes)、処理部26は防犯係数を加算する(ステップS320)。具体的には、リンクL5及びL6は通行量が大であり防犯係数は100となるので、処理部26はL5に接する建物B及びCと、L6に接する建物D及びEの防犯係数を100加算する。
一方で、通行量小のリンクとしてL1、L2、L3、L4、L7について(ステップS310:No)、処理部26は景観係数を加算する(ステップS325)。具体的には、リンクL1、L2、L3、L4、L7は通行量が小であり景観係数が100となるので、処理部26はリンクL1に接する建物Bと、リンクL2に接する建物Gと、リンクL3に接する建物Fと、リンクL4に接する建物C及びD及びFの景観係数を100加算する。
防犯係数と景観係数を加算処理が完了すると、処理部26は防犯影響度と景観影響度を算出する処理を行う(ステップS330)。図14は、各建物について防犯影響度と景観影響度との一例を示す説明図である。本実施形態において、防犯影響度は処理部26が上述の処理により算出した防犯係数の合計値、景観影響度は処理部26が上述の処理により算出した景観係数の合計値としている。まず、防犯影響度の具体例を挙げると、建物Aについて、処理部26が加算した防犯係数の合計値は100であるので(ステップS300参照)、建物Aの防犯影響度は100となる。建物Cについて、処理部26が加算した防犯係数の合計値は200であるので(ステップS300、ステップS320参照)、建物Cの防犯影響度は200となる。
次に、景観影響度の具体例を挙げると、建物Bについて処理部26が加算した景観係数の合計値は200であるので(ステップS305、ステップS325参照)、建物Bの景観影響度は200となる。建物Cについて、処理部26が加算した景観係数の合計値は100であるので(ステップS325参照)、建物Cの景観影響度は100となる。
また、防犯係数は空家に不審者が潜む可能性を示すものであり、空家に不審者が潜む可能性が高くなるにつれ防犯係数の値が高くなることから、防犯係数の合計値である防犯影響度が200である建物C及び建物E(図14参照)は他の建物と比べて空家に不審者が潜む可能性が高いことを示す。
そして、景観係数は空家が人目に触れる機会が高まることにより景観を悪化させる可能性を高いことを示すものであり、空家が人目に触れる機会が高まるにつれて景観係数の値が高くなることから、景観係数の合計値である景観影響度が200である建物B、建物D、建物F,建物G(図14参照)は他の建物と比べて景観を悪化させる可能性が高いことを示す。このように、処理部26は各建物の防犯影響度係数と景観影響度を算出する処理が完了すると一連の処理を終了する。
このように、本実施形態において各建物の防犯影響度と景観影響度を算出処理することができるので、各建物が周辺に及ぼす影響を算出することができる。
第5実施形態:
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態では、第1実施形態で算出された空家評価値を有する装置20の利用用途について説明する。
最初に、ユーザは入力部25を用いて入力したユーザの地理的情報をRAM23に記憶する。処理部26はRAM23に記憶された地理的情報に対応する空家データの抽出を行い、各空家データに対応する空家評価値の抽出処理を行う。そして、処理部26は表示部27に抽出された空家評価値を表示する。
図15は、空家評価値の表示の一例を示す説明図である。図15に示すように、処理部26は表示部27に各IDの空家評価値を地図の建物上に対応付けて表示する。
なお、表示部27の表示の方法はこの方法だけでなく、各IDの空家評価値を数値の高い順や数値の低い順に一覧形式で表示するものとしても良い。また、入力部25がユーザによる空家評価値の入力を受け付け、処理部26は入力部25に入力された空家評価値を満たす建物を表示部27に表示するものとしても良い。例えばユーザが入力部25に空家評価値1000を入力した場合、表示部27には空家評価値1000を満たす建物Bと建物Eを表示することとしても良い。なお、処理部26は各空家の調査データ及び/又は経年変化の情報を地図の建物上に対応づけて表示しても良い。
このように、本実施形態において各建物を空家評価値とともに表示するので、ユーザは各建物の空家評価値を知ることができる。
第6実施形態:
次に、本発明の第6実施形態について説明する。第6実施形態では、第2実施形態で算出された周辺影響度1と第3実施形態で算出された周辺影響度2を有する装置20の利用用途について説明する。
最初に、ユーザは入力部25を用いて入力されたユーザの地理的情報をRAM23に記憶する。処理部26はRAM23に記憶された地理的情報に対応する周辺影響度1の所定距離範囲の抽出処理を行い、処理部26は表示部27に抽出された所定距離範囲を地図上に表示する。図9を用いて説明すると、処理部26は所定距離範囲を抽出し表示部27に抽出された所定距離範囲を円形で地図上に表示する。
次に、処理部26は、各空家ポリゴンの所定距離範囲に含まれる地物があるか判定し(ステップS260参照)、周辺地物を取得する(ステップS270参照)。図9の建物Eの場合、処理部26は建物Cと建物GとリンクL4とを取得する。そして、処理部26は周辺影響度1の範囲に含まれる地物の数から周辺影響度2を算出する。そして、処理部26は各建物に算出された周辺影響度2を対応付けて表示する。図16は周辺影響度2を設定した表示例を示す説明図である。この図16の建物Eの場合、建物Cと建物GとリンクL4の3の地物があるので、処理部26は表示部27に周辺影響度2の3を建物E上に表示する。
なお、本実施形態において、上記のように周辺影響度1及び/または周辺影響度2を表示することにより種々の用途に利用することができる。例えば、周辺影響度1及び/又は周辺影響度2は店舗開発業務におけるエリアマーケティングに利用することができる。具体的には、飲食業者が新規出店候補地を選定する際に、候補地周辺の空家の存在有無とともに周辺影響度1及び/又は周辺影響度2を参照することで、飲食業を出店すべきか否かの判断が行いやすくなる。また例えば、業種ごとに周辺影響度1及び/又は周辺影響度2に関する許容範囲値を設定し、許容範囲値未満の出店候補地のみを表示させても良い。また、地図上に周辺影響度1を表示させる際に、周辺影響度1が重複する領域を、その重複数に応じた色で表示しても良い。
また、空家評価値、周辺影響度1及び周辺影響度2は例えば行政機関における空家対策にも利用できる。すなわち、空家対策として行政が関与すべき空家の選定や、空家に対する措置を講じる優先順位を決定する際に、これらの情報を利用しても良い。例えば、空家評価値から空家の劣化状況が所定値以上の空家を抽出し、周辺影響度2から周囲の住民等に悪影響を与えていると考えられる空家を優先順位の高い空家として選定することができる。なお、例えば行政機関によっては、調査データの各項目や周辺影響度を算出する要素について、地域性等に応じた重み付けを付しても良い。
また、空家評価値、周辺影響度1及び周辺影響度2は例えば不動産会社によるリノベーション提案を行うターゲット先を説得する際に利用できる。具体的には、不動産会社は空家の所有者に対して、空家評価値、周辺影響度1及び周辺影響度2を示すことでリノベーションの必要性を客観的な数値情報として提示できる。
また、処理部26は各建物の周辺影響度1と周辺影響度2と周辺影響度3との少なくとも1つが及ぶリンクについて経路探索に用いられる重要度を規定するコストを付与するものとしても良い。例えば、図9において、建物Eの周辺影響度1が及ぶものとされたリンクL4のコストを増加させても良い。そして、リンクのコストを付与した後に経路探索に用いることにより、コストの高いリンクの経路を回避するものとしても良い。
具体的には、例えば地震発生時において、空家が倒壊することで危険になる通行危険道路を周辺影響度1から特定し、リンクコストを増大させることでこの通行危険道路を回避した経路探索をすることができる。また、地震発生時において、この通行危険道路は優先的に復旧作業又は救助作業が発生していると考えられるので、消防や警察ではこの通行危険道路を目的地として経路探索しても良い。
また、周辺影響度3は安全な経路を探索する際に用いることができる。具体的には、防犯影響度を用いて、例えば夜間は防犯影響度の高い空家の前のリンクのコストを増加させることで、防犯影響度の高い空家の前を回避した経路探索をすることができる。また、景観影響度と用いて、例えば観光ルートの作成において景観影響度の高い空家の前のリンクのコストを増加させることで、観光影響度の高い空家の前を回避した経路探索をすることができる。
また、周辺影響度3は危険な場所を重点的にパトロールすることに利用できる。具体的には、警察や警備会社は、防犯影響度の高い空家を目的地又は経由地とする経路探索をすることで、防犯上危険な地点を重点的にパトロールすることができる。
このように、本実施形態において処理部26は表示部27に抽出された周辺影響度1と周辺影響度2とを地図上の建物に対応付けて表示するので、ユーザは各建物の周辺影響度1と周辺影響度2を知ることができる。
第7実施形態:
次に、本発明の第7実施形態について説明する。第7実施形態では、第4実施形態で算出された周辺影響度3を有する装置20の利用用途について説明する。
図17は、周辺影響度3を設定した表示例を示す説明図である。図17に示すように、処理部26は表示部27に各建物の周辺影響度と景観影響度とを地図の建物上に対応付けて表示する。
最初に、ユーザは入力手段25を用いて入力したユーザの地理的情報をRAM23に記憶する。処理部26はRAM23に記憶された地理的情報に対応する周辺影響度3の抽出処理を行う。そして、図17で示すように、処理部26は表示部27に抽出された周辺影響度3を地図上の建物に対応付けて表示する。例えば、行政機関における観光や防犯に対する方針に基づく適切な空家対策を講じることができる。具体的には、観光客等への対策として景観を重視するのであれば景観影響度の高い値を示す空家を地図上で強調表示させたり、犯罪等への対策として防犯を重視するのであれば防犯影響度の高い値を示す空家を地図上で強調表示させたりしても良い。
このように、本実施形態において各建物を周辺影響度3とともに表示するので、ユーザは各建物の周辺影響度3を知ることができる。
なお、周辺影響度3の地図上の表示方法は種々の態様を採用することができる。具体的には、処理部26は表示部27に防犯影響度の高い建物や防犯影響度の低い建物を強調表示しても良い。同様に処理部26は表示部27に景観影響度の高い建物や景観影響度の低い建物を強調表示しても良い。
また、入力部25がユーザによる防犯影響度の値や景観影響度の値を受けつけ、処理部26は入力部25に入力された防犯影響度の値や景観影響度の値を満たす建物を表示部27に表示するものとしても良い。例えば、ユーザが入力部25に景観影響度200を入力した場合、処理部26は表示部27に景観影響度200を満たす建物B、D、F、Gのみ表示することとしても良い。
さらに、入力部25がユーザの身長や職業等の個人情報の入力を受け付けて、処理部26は入力部に入力された個人情報に基づき、表示部27に防犯影響度や景観影響度を満たす建物の表示の制御をしても良い。例えば、ユーザが入力部25に個人情報として自己の身長を170cmで入力した場合、建物Fは地物状況が1.5mであり170cmよりも低いため、処理部26は表示部27に建物Fの防犯影響度を表示しないものとしても良い。また、ユーザが入力部25に個人情報として自己の職業を警察官と入力した場合、処理部26は表示部27に防犯影響度が200である建物Cと建物Eを表示するものとしても良い。
変形例:
なお、この発明は上記の実施形態や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変
形も可能である。
・変形例1:
上記実施例において、建物属性の調査データとして項番1から項番6を用いるものとしたが、調査データはこれに限定されず個々の建物に関する種々の情報を取得するものとしても良い。例えば、図18で示すように、空家であるか否かに関わらず建屋そのものの調査データとして、家屋の屋根及び外壁及び建物構造の状態や形状、素材や種類の情報を含めるものとしても良い。これらの調査データを地図上に表示することで、例えばリフォーム業者は屋根が外壁の状態から、屋根や外壁の買い替えの提案営業の対象となる顧客の分布を把握できる。また、例えば行政機関は、特定の素材を使った建屋や状態が悪い建屋に対して行政指導をすべき対象建屋の分布を把握できる。また、例えば防虫駆除業者は建物構造が木造である建屋を顧客の分布を把握できる。
また、図19で示すように、建屋周辺の調査データとして、家屋周辺に存在する門及び塀及び駐車場及び庭の状態や種類等の情報を含めるものとしても良い。これらの調査データを地図上に表示することで、例えばリフォーム業者は門や塀の状態から、門や塀の買い替えの提案営業の対象となる顧客の分布を把握できる。また、例えば、行政機関等は、塀の状態や種別から、倒壊危険性が高い塀の分布を把握することで、所定の行政指導等に利用できる。また、例えば車販売会社等は、駐車場の駐車可能台数、車種、カーポートの情報から顧客の分布を把握できる。また、例えば、リフォーム業者や造園会社は庭の状態や広さ等の情報から、提案営業ができる顧客の分布を把握できる。また、例えば、ガス会社はガスボンベの数やガスボンベ業者の情報から、顧客の分布を把握できる。また、例えば、倉庫販売や貸与を行う会社は倉庫の状態や倉庫についての情報から、顧客の分布を把握できる。
さらに、図20で示すように、建物用途の調査データとして、建物の用途の種別を含めるものとしても良い。これらの調査データは、例えば店舗開発のエリアマーケティングで利用できる。具体的には、住居、共同住居、事務所、店舗、ビル、別荘、工場・作業場の用途毎に地図上に表示することで、出店候補地の周辺の環境が把握できる。また、例えばビルメンテナンス業者はビル竣工年月日の情報から顧客の分布を把握できる。
また、図18乃至図20の調査データは過去の調査データと比較することで、各調査項目の変化点を把握できる。この変化点を地図上に表示することで、例えば調査項目を取り扱う業者は、顧客の変化分布を把握できる。
20…端末、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…記憶部、25…入力部、26…処理部、27…表示部、30…サーバ、31…CPU、32…ROM、
33…RAM、341…地図データ、342…周辺状況データ、A…建物A、B…建物B、C…建物C、D…建物D、E…建物E、F…建物F、G…建物G、L1…リンクL1、
L2…リンクL2、L3…リンクL3、L4…リンクL4、L5…リンクL5、
L6…リンクL6、L7…リンクL7、INT…インターネット

Claims (5)

  1. コンピュータを、複数の空家の各々について前記空家が周辺に影響を及ぼす可能性のある状況を指標化した情報を含む第1のデータに基づいて、前記複数の空家の各々の周辺に及ぼす影響を表す情報の算出処理を行う処理部として機能させるための空家情報生成プログラム。
  2. 前記第1のデータは、前記空家の面積に関する面積情報及び/または前記空家の高さに関する高さ情報を含む請求項1記載の空家情報生成プログラム。
  3. 前記処理部は、前記空家の所定距離範囲内にある地物の多さに基づいて前記周辺に及ぼす影響を表す情報の算出処理を行う請求項1または請求項2記載の空家情報生成プログラム。
  4. 前記第1のデータは、前記空家を囲む地物の状況及び/または前記空家に接する通路の通行量を含む請求項1から請求項3いずれか1項記載の空家情報生成プログラム。
  5. コンピュータを、複数の空家の各々について前記空家の劣化の可能性を指標化した情報を含む第2のデータに基づいて、前記複数の空家の経年劣化を表す情報の算出処理を行う処理部として機能させるための空家情報生成プログラム。
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