JP2016111325A - 描画データの作成方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】ドーズ量を微細サイズで定義する必要がある場合でもデータ量を低減可能なデータフォーマットを用いた描画データの作成方法を提供することを目的とする。【構成】本発明の一態様の描画データの作成方法は、荷電粒子ビームを用いて試料に図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、図形パターンの図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に図形パターンの各角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、描画データの作成方法に係り、例えば、描画装置に入力される描画データの作成手法に関する。
近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスの回路線幅はさらに微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ回路パターンを形成するための露光用マスク(レチクルともいう。)を形成する方法として、優れた解像性を有する電子ビーム(EB:Electron beam)描画技術が用いられる。
例えば、マルチビームを使った描画装置がある。1本の電子ビームで描画する場合に比べて、マルチビームを用いることで一度に多くのビームを照射できるのでスループットを大幅に向上させることができる。かかるマルチビーム方式の描画装置では、例えば、電子銃から放出された電子ビームを複数の穴を持ったマスクに通してマルチビームを形成し、各々、ブランキング制御され、遮蔽されなかった各ビームが光学系で縮小され、偏向器で偏向され試料上の所望の位置へと照射される。
マルチビーム描画装置では、CADデータから変換されたパターンデータ(描画データ)を入力する。そして、入力されたパターンデータに対してデータ変換処理を行って描画処理へと進んでいく。その際、描画装置へと入力されるパターンデータのデータ量は少ない方が望ましいことは言うまでもない。よって、複数の図形パターンを定義するパターンデータはデータ圧縮されたフォーマットで定義される(例えば、特許文献1参照)。
従来、描画装置内では、影響範囲が10μm程度の後方散乱による近接効果、影響範囲がmmオーダーのかぶり効果、及び、影響範囲がmmオーダーのクロムローディング効果に起因する寸法変動についてパターン寸法CDを補正する処理を行っている。かかる10μm程度の影響範囲よりも小さい影響範囲の現象に起因する寸法変動を補正するためには、例えば、描画装置に入力する描画データの図形パターン自体にドーズ変調量を定義することが考えられる。しかし、かかる小さい影響範囲の補正のためには、図形パターン自体のサイズが大きすぎるため、かかる手法を用いるためには、図形パターンを複数の小図形パターンに分割し、小図形パターン毎に1つのドーズ変調量を定義する必要が生じる。よって、描画データのデータ量が膨大な量となってしまうといった問題があった。
特開2005−079115号公報
図17は、ドーズ変調量の情報を含む図形パターンのパターンデータのデータフォーマットの一例を示す図である。図17では、x方向サイズがw、y方向サイズがhの矩形パターンを一例として示している。図17に示すデータフォーマットでは、ドーズ変調量を示す1バイトのコード(codeDOSE)、2バイトのドーズ変調量、図形種を示す1バイトのコード(codeFIG)、各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)が定義される。よって、図17に示すデータフォーマットで、かかる図形パターンのパターンデータを作成した場合、1+2+1+3×2+2×2=14バイトのデータ量で定義できる。
図18は、必要なドーズ変調量の小図形パターンに分割する場合のパターンデータのデータ量を説明するための図である。図18の例では、例えば、200nm×200nmの矩形パターンを示している。ドーズ変調量を定義しない場合には、図17で示したデータフォーマットのうち、1バイトのコード(codeDOSE)と2バイトのドーズ変調量が不要となるので、11バイトのデータ量で定義できる。しかし、例えば、10nmサイズでドーズ変調量を定義する場合、図18に示す矩形パターンをx,y方向にそれぞれ20分割する必要がある。よって、図形数が1個から20×20=400個のドーズ変調量付きパターンデータが必要となる。図17で説明したデータフォーマットを用いた場合、400×14=5600バイトのデータ量が必要となる。このように、上述した小さい影響範囲の補正のためには、例えば、11バイトのデータ量が5600バイトのデータ量に増えてしまうといった問題がある。
図19は、必要なドーズ変調量の小図形パターンに分割する場合の試料単位でのパターンデータのデータ量を説明するための図である。図19の例では、露光用マスク基板上に80mm×120mmのチップ領域(描画領域)が形成される場合を示している。そして、かかるチップ領域について、ドーズ変調量マップを作成する場合を想定する。ドーズ変調量マップでは、例えば、ドーズ変調量を10ビットで定義する。例えば、10nmサイズのメッシュ領域毎にドーズ変調量を定義する場合、ドーズ変調量マップについて(80000000/10)nm×(120000000/10)nm×10ビット/8ビット=109TB(テラバイト)のデータ量が必要となってしまう。ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)2012の報告では、ハーフピッチHP28nm〜10nmのパターンの場合、1つのマスクあたり、2.2TB〜2.9TBとなっており、かかるデータ量と比較しても図19に示したデータ量が膨大であることがわかる。
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、ドーズ量を微細サイズで定義する必要がある場合でもデータ量を低減可能なデータフォーマットを用いた描画データの作成方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の描画データの作成方法は、
荷電粒子ビームを用いて試料に図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、
図形パターンの図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に図形パターンの各角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成することを特徴とする。
また、ドーズ量情報は、さらに、図形パターンをx方向とy方向のうちの少なくとも1つの方向に分割する分割線と図形パターンのいずれかの辺との交点でのドーズ量或いはドーズ変調率を示すように構成すると好適である。
本発明の他の態様の描画データの作成方法は、
荷電粒子ビームを用いて試料に少なくとも1つの図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、
少なくとも1つの図形パターンの図形情報を入力し、少なくとも1つの図形パターンを取り囲む矩形枠を設定する工程と、
矩形枠の4つの角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定する工程と、
少なくとも1つの図形パターンの図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠の4つの角部の位置での設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って描画データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、図形情報には、複数の図形パターンの図形情報が定義され、
複数の図形パターンの図形情報を入力し、複数の図形パターンを連続する図形パターン群毎に少なくとも1つのグループにグループ化する工程をさらに備え、
矩形枠を設定する際、グループ毎に、当該グループの図形パターン群を取り囲む矩形枠を設定し、
ドーズ量或いはドーズ変調率を設定する際、グループ毎に、当該矩形枠の4つの角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定し、
グループ毎に、当該グループの図形パターン群の図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に当該矩形枠の4つの角部の位置でのドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成すると好適である。
また、ドーズ量情報は、さらに、矩形枠をx方向とy方向のうちの少なくとも1つの方向に分割する分割線と矩形枠のいずれかの辺との交点でのドーズ量或いはドーズ変調率を示すように構成すると好適である。
また、矩形枠外の領域に固定サイズの複数のメッシュ領域を設定する工程をさらに備え、
データフォーマットには、ドーズ量情報の他に、さらに、固定サイズのメッシュ領域毎にドーズ量或いはドーズ変調率を示す第2のドーズ量情報が定義されるように構成すると好適である。
本発明の他の態様の描画データの作成方法は、
荷電粒子ビームを用いて試料に図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、
図形パターンの図形情報を入力し、図形パターンの一部に矩形枠を設定する工程と、
図形パターンの残部を含む領域に固定サイズの複数のメッシュ領域を設定する工程と、
矩形枠の4つの角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定する工程と、
複数のメッシュ領域にそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定する工程と、
図形パターンの図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠の4つの角部の位置での設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示す第1のドーズ量情報と、固定サイズの複数のメッシュ領域に設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示す第2のドーズ量情報と、が連続して定義されるデータフォーマットに従って描画データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。さらに、ドーズ量の補正サイズに関わらず描画データを作成できる。よって、データ量を低減できる。
実施の形態1における描画システムの構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの一例を示す図である。 実施の形態1におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの他の一例を示す図である。 実施の形態1におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの他の一例を示す図である。 実施の形態1の効果を説明するための評価パターンを示す図である。 実施の形態1の効果を説明するための評価パターンの分割数の一例を示す図である。 実施の形態1の効果を説明するための評価パターンの分割数の他の一例を示す図である。 実施の形態1の分割数とデータ量の関係を示す図である。 実施の形態2における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。 実施の形態2における図形パターン群とドーズ量定義位置を説明するための図である。 実施の形態2におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの他の一例を示す図である。 実施の形態2における図形パターン群のグループ化の一例を示す図である。 実施の形態3における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。 実施の形態3におけるドーズ量定義位置の一例を説明するための図である。 実施の形態3におけるドーズ量定義位置の他の一例を説明するための図である。 ドーズ変調量の情報を含む図形パターンのパターンデータのデータフォーマットの一例を示す図である。 必要なドーズ変調量の小図形パターンに分割する場合のパターンデータのデータ量を説明するための図である。 必要なドーズ変調量の小図形パターンに分割する場合の試料単位でのパターンデータのデータ量を説明するための図である。 実施の形態4における図形パターンの一例を示す図である。 実施の形態4における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。 実施の形態4における回転角を持った図形パターンとドーズ変調量付きデータフォーマットとの一例を示す図である。 実施の形態5における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。 実施の形態5における図形パターン群とドーズ量定義位置とドーズ変調量付きデータフォーマットの一例とを説明するための図である。 実施の形態6における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。 実施の形態6におけるセルと図形パターン群とドーズ量定義位置との一例とを説明するための図である。 実施の形態6におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの一例を示す図である。 実施の形態7におけるセルと図形パターン群とドーズ変調量付きデータフォーマットの一例とを説明するための図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画システムの構成を示す概念図である。図1において、描画システムは、描画装置100、及び描画データ変換装置300を有している。
図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、マルチビーム成形プレート203、ブランキングプレート204、縮小レンズ205、制限アパーチャ部材206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象基板となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスク、或いは、半導体装置が製造される半導体基板(シリコンウェハ)等が含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機110、メモリ111、制御回路120、及び、磁気ディスク装置等の記憶装置140,142を有している。制御計算機110、メモリ111、制御回路120、及び記憶装置140,142は、図示しないバスを介して接続されている。制御計算機110内には、ショットデータ生成部112、照射量演算部113、及び描画制御部114が配置される。ショットデータ生成部112、照射量演算部113、及び描画制御部114といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。ショットデータ生成部112、照射量演算部113、及び描画制御部114に入出力される情報および演算中の情報はメモリ111にその都度格納される。
描画データ変換装置300には、磁気ディスク装置等の記憶装置340,342が図示しないバスを介して接続されている。
また、描画装置100の制御計算機110には、図示しないネットワーク等を介して、描画データ変換装置300、及び記憶装置340,342に接続されている。記憶装置340には、設計データであるレイアウトデータ(CADデータ)が格納される。そして、描画データ変換装置300内でデータ変換が行われ、描画装置100に入力可能な描画データが作成される。作成された描画データは、記憶装置342に格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。また、描画装置100には、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない。
描画装置100で描画処理を行うためには、かかるレイアウトデータを描画装置100へ入力可能な描画データにデータ変換する必要がある。また、描画装置100では、図示しないが、一般に、その内部で、影響範囲が10μm程度の後方散乱による近接効果、影響範囲がmmオーダーのかぶり効果、及び、影響範囲がmmオーダーのクロムローディング効果に起因する寸法変動についてパターン寸法CDを補正する処理を行っている。しかし、描画装置内での計算されたドーズ量を使用しても補正残差等が残る場合もある。かかる補正残差の要因として、かかる10μm程度の影響範囲よりも小さい影響範囲の現象に起因する寸法変動がある。例えば、影響範囲が100nm程度の現象に起因する寸法変動が考えられる。影響範囲が例えば100nm程度の現象に起因する寸法変動を補正するためには、ドーズ量或いはドーズ変調量を影響範囲の1/10程度の例えば10nmのメッシュサイズ毎に定義する必要がある。そのため、ユーザは、描画装置へ入力する前の段階で、かかる微小サイズ毎にドーズ変調量を設定する。しかし、上述したように、例えば10nmのメッシュサイズ毎に定義するとなると描画データのデータ量が膨大な量となってしまう。
ここで、同一図形パターン内および隣接する図形パターン群内での上述した現象に起因する寸法変動量の変化は、急峻な変化をするものではなく、徐々に変化する。よって、必要なドーズ量或いはドーズ変調量(率)の情報は、急峻な変化をするものではなく、徐々に変化すればよい。そこで、実施の形態1では、上述した微小サイズ毎にドーズ量或いはドーズ変調量(率)を定義するのではなく、複数の代表点におけるドーズ量或いはドーズ変調量(率)を定義するデータフォーマットを用いる。
図2は、実施の形態1における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。図2において、描画データ変換装置300内には、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、及びメモリ18が配置されている。分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、及び制御部16といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、及び制御部16に入出力される情報および演算中の情報はメモリ18にその都度格納される。
ここで、図2では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画データ変換装置300にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない。
図3は、実施の形態1におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの一例を示す図である。ここでは、図3(b)に示すように、x方向サイズがw、y方向サイズがhの矩形の図形パターン30について定義している。図3(b)の例では、図形パターン30の4つの角部P00、P10、P01、及びP11の各位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を定義する。ここでは、インデックス(00)が矩形の図形パターン30の左下の角部を示す。インデックス(10)が矩形の図形パターン30の右下の角部を示す。インデックス(01)が矩形の図形パターン30の左上の角部を示す。インデックス(11)が矩形の図形パターン30の右上の角部を示す。また、図形パターン30の左下の角部の座標を(x,y)で示す。
図3(a)に示すデータフォーマットでは、ドーズ量或いはドーズ変調量(率)であることを示す1バイトの表現コード(codeD0)、4つの角部P00、P10、P01、及びP11の各位置での2バイトのドーズ量(或いはドーズ変調率)d00、d10、d11、d01が定義される。そして、ドーズ量情報に引き続き、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)が定義される。図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)は、図形パターンの図形情報を示す。表現コード(codeD0)、及び各ドーズ量(或いはドーズ変調率)d00、d10、d11、d01は、ドーズ量情報を示す。ドーズ量情報は、図形パターンの図形情報の後に定義されても構わない。よって、図3(a)に示すデータフォーマットでは、1つの矩形パターンについて、1+2×4+1+3×2+2×2=20バイトで定義できる。
このように、描画データ変換装置300は、図形パターン30の図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に図形パターン30の各角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って描画データを作成する。
描画装置100内では、かかる描画データを使って、必要なサイズ毎のドーズ量を計算すればよい。図3(c)に示す座標(x,y)のドーズ量(或いはドーズ変調量)d(x,y)は、例えば、式(1)に示す1次補間(共一次内挿法)で計算すればよい。かかる計算により図形パターン30内の各位置(x,y)のドーズ量を計算できる。
(1) d(x,y)=(1/w・h){d00(x+w−x)(y+h−y)
+d10(x−x)(y+h−y)
+d01(x+w−x)(y−y
+d11(x−x)(y−y)}
図4は、実施の形態1におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの他の一例を示す図である。ここでは、図4(b)に示すように、図3(b)と同様の図形パターン30の4つの角部P00、P10、P02、及びP12の他に、さらに、辺の途中の追加点P01、P11でドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図4(b)の例では、ドーズ量情報は、さらに、図形パターン30をy方向の座標y(分割y座標)の位置でy方向に分割する分割線と図形パターン30の左辺との交点P01と分割線と図形パターン30の右辺との交点P11でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図4(b)の例では、図形パターン30をy方向に分割する場合を示しているが、これに限るものではない。図形パターン30をx方向に分割する場合であってもよい。かかる場合には、図形パターン30をx方向に分割する分割線と図形パターン30の上辺との交点と分割線と図形パターン30の下辺との交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義すればよい。図4(b)では、インデックス(00)が矩形の図形パターン30の左下の角部を示す。インデックス(10)が矩形の図形パターン30の右下の角部を示す。インデックス(02)が矩形の図形パターン30の左上の角部を示す。インデックス(12)が矩形の図形パターン30の右上の角部を示す。また、インデックス(01)が図形パターン30をy方向に分割する分割線と図形パターン30の左辺との交点を示す。また、インデックス(11)が図形パターン30をy方向に分割する分割線と図形パターン30の右辺との交点を示す。また、図形パターン30の左下の角部の座標を(x,y)で示す。計算対象の座標(x,y)のドーズ量(或いはドーズ変調量(率))は、図4(c)に示すように、座標(x,y)の周囲のドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義されている直近の4点で取り囲む矩形枠の4隅のデータを用いて式(1)で計算すればよい。
図4(a)に示すデータフォーマットでは、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))であることを示す1バイトの表現コード(codeDD)、図形パターンの2バイトのx方向への分割数ndivx、図形パターンの2バイトのy方向への分割数ndivy、3バイトの分割y座標y、4つの角部P00、P10、P01、P11及び途中の追加点P01、P11の各位置での2バイトのドーズ量(或いはドーズ変調率)d00、d10、d01、d11、d02、d12が定義される。そして、ドーズ量情報に引き続き、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)が定義される。図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)は、図形パターンの図形情報を示す。表現コード(codeDD)、分割数ndivx、分割数ndivy、分割高さy、及び各ドーズ量(或いはドーズ変調率)d00、d10、d01、d11、d02、d12は、ドーズ量情報を示す。ドーズ量情報は、図形パターンの図形情報の後に定義されても構わない。よって、図4(a)に示すy方向分割1回のデータフォーマットでは、1つの矩形パターンについて、1+2×2+3+2×6+1+3×2+2×2=31バイトで定義できる。
図5は、実施の形態1におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの他の一例を示す図である。ここでは、図5(b)に示すように、矩形の図形パターン30の4つの角部の他に、さらに、図形パターン30をx,y方向に分割する各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図5(b)の例では、図形パターン30をx方向にm回、y方向にn回分割する場合を示している。図5(b)の例では、図形パターン30をx方向の座標x〜座標x(分割x座標)で分割すると共に、y方向の座標y〜座標y(分割y座標)で分割する。図形パターン30の左下の角部の座標を(x,y)とした場合、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義される各位置のx座標はx方向に向かって順にx、x、・・・、x、xm+1となり、各位置のy座標はy方向に向かって順にy、y、・・・、y、yn+1となる。よって、インデックスも同様に、x方向に向かって順に0、1、・・・m、m+1となり、y方向に向かって順に0、1、・・・n、n+1となる値の組み合わせで示される。
図5(a)に示すデータフォーマットでは、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))であることを示す1バイトの表現コード(codeDD)、図形パターンの2バイトのx方向への分割数ndivx、図形パターンの2バイトのy方向への分割数ndivy、各3バイトの分割x座標x〜x、各3バイトの分割y座標y〜y、図形パターン30の4つの角部の他に、さらに、図形パターン30をx,y方向に分割する各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点の各位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00、d10、d20、dm0、d(m+1)0、・・・d0(n+1)、d1(n+1)、d2(n+1)、dm(n+1)、d(m+1)(n+1)が定義される。そして、ドーズ量情報に引き続き、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)が定義される。
図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)は、図形パターンの図形情報を示す。表現コード(codeDD)、分割数ndivx、分割数ndivy、分割x座標x〜x、分割y座標y〜y、4つの角部、各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点の各位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00、d10、d20、dm0、d(m+1)0、・・・d0(n+1)、d1(n+1)、d2(n+1)、dm(n+1)、d(m+1)(n+1)は、ドーズ量情報を示す。ドーズ量情報は、図形パターンの図形情報の後に定義されても構わない。よって、図5(a)に示すx方向分割m回及びy方向分割n回のデータフォーマットでは、1つの矩形パターンについて、1+2×2+3×(m+n)+2×(m+2)(n+2)+1+3×2+2×2=(24+2mn+7m+7n)バイトで定義できる。
以上のように、描画データ変換装置300は、ドーズ量情報として、図形パターン30の各角部の位置でのそれぞれのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))の他に、さらに、図形パターン30をx方向とy方向のうちの少なくとも1つの方向に分割する分割線と図形パターンのいずれかの辺との交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示す。
かかるデータフォーマットの描画データの作成方法は、分割設定工程と、ドーズ量設定工程と、描画データ作成工程との各工程を実施する。
分割設定工程として、分割設定部10は、記憶装置340からCADデータを読み出し、図形パターン毎に、x方向の分割数ndivxとy方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。分割数ndivx=mである場合には、x方向の座標x〜座標x(分割x座標)を設定する。同様に、分割数ndivy=nである場合には、y方向の座標y〜座標y(分割y座標)を設定する。分割しない場合には、分割数ndivxとy方向の分割数ndivyをゼロに設定すればよい。或いは、分割しない場合には、分割設定工程を省略しても良い。
ドーズ量設定工程として、ドーズ量設定部12は、図形パターン毎に、当該図形パターンの4つの角部のx座標x,xm+1を含むx座標x,x,・・・,x,xm+1と、4つの角部のy座標y,yn+1を含むx座標y,y,・・・,y,yn+1との組み合わせによる各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定する。分割しない場合には、4つの角部の各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、図形パターン毎に、図形パターンの図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、4つの角部を含む上述した各位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。
そして、制御部16は、作成された各図形パターンのパターンデータをまとめた描画データを記憶装置342に出力し、格納する。以上のようにして、電子ビーム200を用いて試料101に図形パターンを描画する描画装置100に入力されるための描画データが作成される。
図6は、実施の形態1の効果を説明するための評価パターンを示す図である。図6では、例えば、1辺が200nmの複数の正方形が並ぶアレイ配置を示す。また、図形パターン間は、200nmの隙間(スペース部)を空けて配置される。ここで、図6に示すアレイ配置のうち、中央の正方形(A)を評価対象とする。そして、例えば、10nm毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を必要とする場合、従来の手法では、上述したように5600バイトのデータ量が必要となる。また、パターンデータとは別にドーズマップを作成する場合には、正方形(A)の1ピッチ分の400nm×400nmの領域で計算すると、(400/10)×(400/10)×(10/8)=2000バイトのデータ量が必要となる。これに対して、実施の形態1では、以下のデータ量に抑えることができる。
図7は、実施の形態1の効果を説明するための評価パターンの分割数の一例を示す図である。図7では、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する位置を設定するために、x方向に2分割、y方向に2分割した場合を示している。よって、図形パターン30のパターンデータには、4隅の角部の他に、12点の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義されていることになる。よって、かかるデータフォーマットに沿ってパターンデータを作成すると、図形情報に11バイト、ドーズ量情報に49バイトの計60バイトのデータ量に抑えることができる。
図8は、実施の形態1の効果を説明するための評価パターンの分割数の他の一例を示す図である。図7では、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する位置を設定するために、x方向に5分割、y方向に5分割した場合を示している。よって、図形パターン30のパターンデータには、4隅の角部の他に、45点の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義されていることになる。よって、かかるデータフォーマットに沿ってパターンデータを作成すると、図形情報に11バイト、ドーズ量情報に133バイトの計144バイトのデータ量に抑えることができる。
図9は、実施の形態1の分割数とデータ量の関係を示す図である。図9に示すように、、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する位置を設定するために、x方向に2分割、y方向に2分割した場合、1つの図形パターンのパターンデータは60バイトのデータ量に抑えることができる。x方向に3分割、y方向に3分割した場合、1つの図形パターンのパターンデータは84バイトのデータ量に抑えることができる。x方向に4分割、y方向に4分割した場合、1つの図形パターンのパターンデータは112バイトのデータ量に抑えることができる。x方向に5分割、y方向に5分割した場合、1つの図形パターンのパターンデータは144バイトのデータ量に抑えることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、パターンデータ(描画データ)のデータ量を大幅に低減できる。
次に、描画装置100では、かかる描画データを記憶装置342から入力(転送)し、記憶装置140に格納する。そして、描画装置100において描画処理が行われる。
ショットデータ生成工程として、ショットデータ生成部112は、記憶装置140から描画データを読み出し、装置固有のショットデータを生成する。ショットデータ生成部112は、記憶装置140から描画データを読み出し、試料101の描画領域、或いは描画されるチップ領域がメッシュ状に仮想分割された複数の画素領域(メッシュ領域)の画素領域毎にその内部に配置されるパターンの面積密度を算出する。例えば、まず、試料101の描画領域、或いは描画されるチップ領域を所定の幅で短冊上のストライプ領域に分割する。そして、各ストライプ領域を上述した複数の画素領域に仮想分割する。画素領域のサイズは、例えば、ビームサイズ、或いは、それ以下のサイズであると好適である。例えば、10nm程度のサイズにすると好適である。例えば、ストライプ領域毎に記憶装置140から対応する描画データを読み出し、描画データ内に定義された複数の図形パターンを画素に割り当てる。そして、画素毎に配置される図形パターンの面積密度を算出すればよい。
照射量演算工程として、まず、照射量演算部113は、描画データに定義されたドーズ量情報を用いて、所望する位置(x,y)でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x,y)を演算する。ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x,y)の計算手法は、式(1)と同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。但し、式(1)における座標(x,y)は、計算対象の座標(x,y)の周囲のドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義されている直近の4点で取り囲む矩形枠の左下の角部の座標を用いる。また、式(1)における幅寸法wは、かかる直近の4点で取り囲む矩形枠の幅寸法を用いる。また、式(1)における高さ寸法hは、かかる直近の4点で取り囲む矩形枠の高さ寸法を用いる。また、式(1)におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00は、かかる直近の4点で取り囲む矩形枠の左下の角部の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を用いる。また、式(1)におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d10は、かかる直近の4点で取り囲む矩形枠の右下の角部の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を用いる。また、式(1)におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d01は、かかる直近の4点で取り囲む矩形枠の左上の角部の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を用いる。また、式(1)におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d11は、かかる直近の4点で取り囲む矩形枠の右上の角部の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を用いる。
ここでは、一例として、1次補間によってドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x,y)を求めているがこれに限るものではない。定義された各点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を所定の多項式で近似してもよい。例えば、2次以上の多項式で近似してもよい。そして得られた近似式から所望する位置(x,y)でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x,y)を演算してもよい。
そして、照射量演算部113は、得られたd(x,y)を用いて、各画素位置(x,y)での照射量D(x,y)を演算する。照射量D(x,y)は、基準照射量Dbaseにドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x,y)と面積密度とを乗じた値で演算できる。描画データに定義されたドーズ量(ドーズ変調量)に近接効果補正分が考慮されていない場合には、近接効果を補正する近接効果補正照射係数をさらに乗じても好適である。或いは、さらに、かぶり効果を補正するかぶり効果補正照射係数やローディング効果を補正するローディング効果補正照射係数といった補正係数を乗じても好適である。近接効果補正等の各現象に対する補正計算は、従来と同様の手法で構わない。
描画工程として、描画制御部114は、制御回路120に描画処理を行うように制御信号を出力する。制御回路120は、画素毎の各補正照射量のデータを入力し、描画制御部114から制御信号に従って描画部150を制御し、描画部150は、マルチビーム20を用いて、当該図形パターンを試料100に描画する。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直にマルチビーム成形プレート203全体を照明する。マルチビーム成形プレート203には、縦(y方向)m列×横(x方向)n列(m,n≧2)の穴(開口部)が所定の配列ピッチでマトリクス状に形成されている。例えば、512×8列の穴が形成される。各穴は、共に同じ寸法形状の矩形で形成される。或いは、同じ外径の円形であっても構わない。電子ビーム200は、すべての複数の穴が含まれる領域を照明する。複数の穴の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかるマルチビーム成形プレート203の複数の穴をそれぞれ通過することによって、例えば矩形形状の複数の電子ビーム(マルチビーム)20a〜eが形成される。かかるマルチビーム20a〜eは、ブランキングプレート204のそれぞれ対応するブランカー内を通過する。ブランキングプレート204には、マルチビーム成形プレート203の各穴に対応する位置にマルチビームのそれぞれビームの通過用の通過孔(開口部)が開口される。各通過孔の近傍位置に該当する通過孔を挟んでブランキング偏向用の対となる2つの電極の組(ブランカー)がそれぞれ配置される。すなわち、ビーム数に応じた複数のブランカーが配置される。かかるブランカーは、それぞれ、個別に通過する電子ビーム20を偏向する(ブランキング偏向を行う)。
ブランキングプレート204を通過したマルチビーム20a〜eは、縮小レンズ205によって、縮小され、制限アパーチャ部材206に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、ブランキングプレート204の対応するブランカーによって偏向された電子ビーム20は、制限アパーチャ部材206(ブランキングアパーチャ部材)の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ部材206によって遮蔽される。一方、ブランキングプレート204の対応ブランカーによって偏向されなかった電子ビーム20は、図1に示すように制限アパーチャ部材206の中心の穴を通過する。かかる個別ブランキング機構のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが制御される。このように、制限アパーチャ部材206は、個別ブランキング機構によってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ部材206を通過したビームにより、1回分のショットのビームが形成される。制限アパーチャ部材206を通過したマルチビーム20は、対物レンズ207により焦点が合わされ、所望の縮小率のパターン像となり、偏向器208によって、制限アパーチャ部材206を通過した各ビーム(マルチビーム20全体)が同方向にまとめて偏向され、各ビームの試料101上のそれぞれの照射位置に照射される。また、例えばXYステージ105が連続移動している時、ビームの照射位置がXYステージ105の移動に追従するように偏向器208によって制御される。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的にはマルチビーム成形プレート203の複数の穴の配列ピッチに上述した所望の縮小率を乗じたピッチで並ぶことになる。描画装置100は、ショットビームを連続して順に照射していく方式で描画動作を行い、所望のパターンを描画する際、パターンに応じて必要なビームがブランキング制御によりビームONに制御される。
以上のように、実施の形態1によれば、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。さらに、ドーズ量の補正サイズに関わらず描画データを作成できる。よって、データ量を低減できる。また、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))のマップが図形の存在する箇所に作成されるので、従来のドーズ量マップのように図形の無い領域まで作成する必要はなく、その点からもデータ量を低減できる。また、分割線の位置は可変に設定できるので、可変メッシュサイズの格子を作成しやすい。よって、より圧縮されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成し易くなる。
実施の形態2.
実施の形態1では、1つの図形パターンについて、図形パターンの角部等の位置でドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義したデータフォーマットを示した。言い換えれば、各図形パターンの形状そのものをドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップに使用したデータフォーマットを示した。しかし、これに限るものではない。実施の形態2では、少なくとも1つの図形パターンを一群のグループとして、グループ毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義したデータフォーマットについて説明する。実施の形態2において、描画装置100の構成は図1と同様である。また、以下に説明する点以外の内容は実施の形態1と同様である。
図10は、実施の形態2における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。図10において、描画データ変換装置300内に、さらに、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20が追加された点以外は、図2と同様である。分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20に入出力される情報および演算中の情報はメモリ18にその都度格納される。
ここで、図10では、実施の形態2を説明する上で必要な構成を記載している。描画データ変換装置300にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない点は、実施の形態1と同様である。
図11は、実施の形態2における図形パターン群とドーズ量定義位置を説明するための図である。図11(a)〜図11(f)には、連続する図形パターン群の一例がそれぞれ示されている。ここでは、矩形パターンが連続する図形パターン群がそれぞれ示されている。実施の形態2では、かかる連続する図形パターン群を1つのグループとして、グループ毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成する。
グループ処理工程として、グループ処理部19は、記憶装置340から複数の図形パターンの図形情報が定義されるCADデータを読み出し、CADデータに定義された複数の図形パターンを連続する図形パターン群毎に少なくとも1つのグループにグループ化する。連続する図形パターン群が1つしか無い場合には、1つのグループが作成される。複数個の連続する図形パターン群が定義されていれば、複数のグループを作成すればよい。例えば、図11(c)に示す連続する一群の図形パターンを1つのグループとしてグループ化する。図11(a)〜図11(f)のうち、残りの連続する図形パターン群についてもそれぞれグループ化すればよい。
矩形枠設定工程として、矩形枠設定部20は、グループ毎に、当該グループの図形パターン群を取り囲む矩形枠を設定する。矩形枠は、例えば、図形パターン群の外接矩形を用いると好適である。但し、これに限るものではなく、図11(g)に示すように、矩形枠40は、外接矩形よりも若干大きい枠であっても良い。例えば、後述する分割線を所定のグリッドに合わせて設定する場合に、矩形枠40自体をかかるグリッドに合わせて設定してもよい。実施の形態2では、かかる矩形枠40をドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップとして用いる。図11(g)に示すように、矩形枠設定部20は、矩形枠40(マップ)のx方向サイズをWm、y方向サイズをhmで定義する。また、矩形枠設定部20は、矩形枠40に取り囲まれた当該グループの図形パターン群のうち最初(例えば左端)の図形パターンの基準位置(例えば左下角)から矩形枠40(マップ)の基準位置(例えば左下角)までのオフセット量(xoff,yoff)を定義する。よって、図11(g)に示す矩形枠40付きの図形パターン群のパターンデータ(描画データ)は、図形パターン群の図形情報と、矩形枠40をドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップ32とするドーズ量情報とが定義されることになる。
分割設定工程として、分割設定部10は、グループ毎に、矩形枠40のx方向の分割数ndivxとy方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。分割数ndivx=mである場合には、x方向の座標x〜座標x(分割x座標)を設定する。同様に、分割数ndivy=nである場合には、y方向の座標y〜座標y(分割y座標)を設定する。分割しない場合には、分割数ndivxとy方向の分割数ndivyをゼロに設定すればよい。或いは、分割しない場合には、分割設定工程を省略しても良い。分割の仕方は、図4〜図6で説明した内容と同様で構わない。その際、図形パターンを矩形枠40と読み替えればよい。
ドーズ量設定工程として、ドーズ量設定部12は、グループ毎に、当該矩形枠40の4つの角部のx座標x,xm+1を含むx座標x,x,・・・,x,xm+1と、4つの角部のy座標y,yn+1を含むx座標y,y,・・・,y,yn+1との組み合わせによる各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定する。分割しない場合には、4つの角部の各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。
図12は、実施の形態2におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの他の一例を示す図である。ここでは、矩形枠40の4つの角部の他に、さらに、矩形枠40をx,y方向に分割する各分割線と矩形枠40の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図12の例では、矩形枠40をx方向にm回、y方向にn回分割する場合を示している。図12の例では、矩形枠40をx方向の座標x〜座標x(分割x座標)で分割すると共に、y方向の座標y〜座標y(分割y座標)で分割する。矩形枠40の左下の角部の座標を(x,y)とした場合、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義される各位置のx座標はx方向に向かって順にx、x、・・・、x、xm+1となり、各位置のy座標はy方向に向かって順にy、y、・・・、y、yn+1となる。よって、インデックスも同様に、x方向に向かって順に0、1、・・・m、m+1となり、y方向に向かって順に0、1、・・・n、n+1となる値の組み合わせで示される。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、グループ毎に、当該グループを構成する図形パターン群の図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠40の4つの角部の位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。作成されたパターンデータ(描画データ)は記憶装置342に出力され、格納される。
図12に示すデータフォーマットでは、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))であることを示す1バイトの表現コード(codeDD2)、矩形枠40の2バイトのx方向への分割数ndivx、矩形枠40の2バイトのy方向への分割数ndivy、各3バイトのオフセット量(xoff,yoff)、各2バイトの矩形枠40のx、y方向のサイズ(Wm,hm)、各3バイトの分割x座標x〜x、各3バイトの分割y座標y〜y、矩形枠40の4つの角部の他に、さらに、矩形枠40をx,y方向に分割する各分割線と矩形枠40の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点の各位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00、d10、d20、dm0、d(m+1)0、・・・d0(n+1)、d1(n+1)、d2(n+1)、dm(n+1)、d(m+1)(n+1)が定義される。そして、ドーズ量情報に引き続き、各図形情報を単純に繰り返すノーマル表現を示す1バイトの表現コード(codeNR)、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、2バイトの図形パターン群の数、図形パターン群を構成する図形パターン1〜Nについて順に繰り返される各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)が定義される。
1バイトの表現コード(codeNR)、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、2バイトの図形パターン群の数、図形パターン群を構成する図形パターン1〜Nについて順に繰り返される各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)は、図形パターン群の図形情報を示す。表現コード(codeDD)、分割数ndivx、分割数ndivy、オフセット量(xoff,yoff)、矩形枠40のx、y方向のサイズ(Wm,hm)、分割x座標x〜x、分割y座標y〜y、4つの角部、各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点の各位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00、d10、d20、dm0、d(m+1)0、・・・d0(n+1)、d1(n+1)、d2(n+1)、dm(n+1)、d(m+1)(n+1)は、ドーズ量情報を示す。ドーズ量情報は、図形パターンの図形情報の後に定義されても構わない。よって、図12に示すx方向分割m回及びy方向分割n回のデータフォーマットでは、1つの矩形パターン(グループ:連続して繋がる図形パターン群)について、1+2×2+3×2+2×2+3×(m+n)+2×(m+2)(n+2)+1+1+2+N・(3×2+2×2)=(27+2mn+7m+7n+10N)バイトで定義できる。
以上のように、描画データ変換装置300は、ドーズ量情報として、矩形枠40の各角部の位置でのそれぞれのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))の他に、さらに、矩形枠40をx方向とy方向のうちの少なくとも1つの方向に分割する分割線と矩形枠40のいずれかの辺との交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示す。
図13は、実施の形態2における図形パターン群のグループ化の一例を示す図である。上述した例では、連続する図形パターン群全体で1つのグループを形成する場合を示したが、これに限るものではない。図13に示すように連続する図形パターン群を複数のグループに設定してもよい。図13の例では、連続する図形パターン群をグループ1〜4に分けた場合を示している。グループ化は、矩形枠が大きくなりすぎないように設定すると良い。図13の例では、連結方向が90度変化する位置で図形パターン群を分けている(グループ1,2間)。例えば幅サイズが大きく変化する位置で図形パターン群を分けている(グループ2,3,4間)。
なお、上述した例では、連続する複数の図形パターン(図形パターン群)により1つのグループを構成したが、これに限るものではない。1つの図形パターンにより1つのグループを構成してもよい。かかる1つの図形パターンが矩形の場合には、矩形枠と図形パターンが同じ形状になってしまう場合が想定されるが、かかる1つの図形パターンが矩形ではない場合、例えば、3角形、台形、その他の図形等の場合、矩形枠40を設定した方がドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成しやすい場合がある。かかる場合には、特に、1つの図形パターンにより1つのグループを構成すると好適である。
よって、上述したグループ処理工程として、グループ処理部19は、記憶装置340から少なくとも1つの図形パターンの図形情報が定義されるCADデータを読み出し、CADデータに定義された少なくとも1つの図形パターンを少なくとも1つのグループにグループ化すればよい。同様に、矩形枠設定工程として、矩形枠設定部20は、少なくとも1つの図形パターンの図形情報を入力し、少なくとも1つの図形パターンを取り囲む矩形枠を設定すればよい。同様に、描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、少なくとも1つの図形パターンの図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠の4つの角部の位置での設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って描画データを作成すればよい。
以上のように、実施の形態2では、少なくとも1つの図形パターンで構成されるグループ毎に矩形枠40を設定し、矩形枠について4隅等の角部、分割線と辺の交点、及び分割線同士の交点でドーズ量情報を定義したデータフォーマットを作成する。そして、作成された描画データを描画装置100が入力する。そして、描画装置100内で、かかる矩形枠40を用いて定義された複数の点の情報を例えば1次補間等によりかかる複数の点以外の所望の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を計算する。計算手法は、実施の形態1と同様で良い。
以上のように、実施の形態2によれば、少なくとも1つの図形パターンで構成されるグループ毎にドーズ量情報を定義できる。よって、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。さらに、ドーズ量の補正サイズに関わらず描画データを作成できる。よって、データ量を低減できる。さらに、実施の形態2によれば、複数の図形パターンの図形情報とドーズ量情報とをまとめて定義するのでさらにデータ量を低減できる。また、従来のドーズ量マップのように図形の無い領域まで作成する必要はなく、その点からもデータ量を低減できる。また、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))のマップが図形群の近傍毎に作成されるので、従来のドーズ量マップのように図形の無い領域まで作成する必要はなく、その点からもデータ量を低減できる。また、分割線の位置は可変に設定できるので、可変メッシュサイズの格子を作成しやすい。よって、より圧縮されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成し易くなる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、図形パターン或いは矩形枠を用いて定義された複数の点のドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を使って、所望の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を計算可能にするデータフォーマットを説明した。但し、これに限るものではない。実施の形態3では、実施の形態1,2で説明した例えば1次補間用データが定義されたマップの他に、固定サイズの複数のメッシュ領域を設定して、メッシュ領域毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する構成について説明する。実施の形態3において、描画装置100の構成は図1と同様である。また、以下に説明する点以外の内容は実施の形態1或いは実施の形態2と同様である。
図14は、実施の形態3における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。図14において、描画データ変換装置300内に、さらに、固定サイズメッシュ設定部22、及びドーズ量設定部13が追加された点以外は、図10と同様である。分割設定部10、ドーズ量設定部12、ドーズ量設定部13、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、矩形枠設定部20、及び固定サイズメッシュ設定部22といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。分割設定部10、ドーズ量設定部12、ドーズ量設定部13、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、矩形枠設定部20、及び固定サイズメッシュ設定部22に入出力される情報および演算中の情報はメモリ18にその都度格納される。
ここで、図14では、実施の形態3を説明する上で必要な構成を記載している。描画データ変換装置300にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない点は、実施の形態1,2と同様である。
グループ処理工程から矩形枠設定工程までの各工程の内容は、実施の形態2と同様である。矩形枠を使用せずに図形パターン毎に当該図形パターンの形状をそのまま使用する場合には、実施の形態1と同様、グループ処理工程から矩形枠設定工程までの各工程は実施しないで良い。
固定サイズメッシュ設定工程として、固定サイズメッシュ設定部22は、矩形枠40(或いは、1つの図形パターン30)外の領域に固定サイズの複数のメッシュ領域44を設定する。
図15は、実施の形態3におけるドーズ量定義位置の一例を説明するための図である。図15には、分割線で分割した、1つグループを構成する図形パターン群を取り囲む矩形枠40(或いは、1つの図形パターン30)部分と、矩形枠40(或いは、1つの図形パターン30)外の領域に固定サイズの複数のメッシュ領域44との一例を示している。かかる矩形枠40(或いは、1つの図形パターン30)と複数のメッシュ領域44によりドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成する。
分割設定工程として、分割設定部10は、グループ毎(或いは図形パターン毎)に、矩形枠40(或いは、1つの図形パターン30)のx方向の分割数ndivxとy方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。分割数ndivx=mである場合には、x方向の座標x〜座標x(分割x座標)を設定する。同様に、分割数ndivy=nである場合には、y方向の座標y〜座標y(分割y座標)を設定する。分割しない場合には、分割数ndivxとy方向の分割数ndivyをゼロに設定すればよい。或いは、分割しない場合には、分割設定工程を省略しても良い。分割の仕方は、図4〜図6で説明した内容と同様で構わない。その際、図形パターンを矩形枠40と読み替えればよい。
ドーズ量設定(1)工程として、ドーズ量設定部12は、グループ毎(或いは図形パターン毎)に、当該矩形枠40(或いは、当該図形パターン30)の4つの角部のx座標x,xm+1を含むx座標x,x,・・・,x,xm+1と、4つの角部のy座標y,yn+1を含むx座標y,y,・・・,y,yn+1との組み合わせによる各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定する。分割しない場合には、4つの角部の各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。
ドーズ量設定(2)工程として、ドーズ量設定部13は、固定サイズのメッシュ領域44毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定する。例えば、矩形枠40(或いは、当該図形パターン30)の設定された複数の点のデータを用いて1次補間等の計算を行うのでは、局所的なドーズ変化に対応することが難しい。かかる場合には、固定サイズのメッシュ領域44にかかる局所的なドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、グループ毎(或いは図形パターン毎)に、当該グループを構成する図形パターン群の図形情報(或いは当該図形パターンの図形情報)と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠40(或いは、当該図形パターン30)の4つの角部の位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報(第1のドーズ量情報)とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。かかるデータフォーマットには、矩形枠40(或いは、当該図形パターン30)を使った複数の点のドーズ量情報の他に、さらに、連続して、固定サイズのメッシュ領域44毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報(第2のドーズ量情報)が定義される。作成されたパターンデータ(描画データ)は記憶装置342に出力され、格納される。
ここで、上述した例では、グループを構成する図形パターン群を取り囲む矩形枠40、或いは図形パターン30の外側の領域に複数のメッシュ領域44を設定する場合を説明したがこれに限るものではない。
図16は、実施の形態3におけるドーズ量定義位置の他の一例を説明するための図である。図16では、図形パターン33の一部に矩形枠41を設定する。そして、図形パターン33の残部を含む領域に固定サイズの複数のメッシュ領域44を設定する。そして、矩形枠41については、上述した分割線で分割し、矩形枠の4隅の角部、分割線と辺との交点、及び分割線同士の交点にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。かかる矩形枠40と複数のメッシュ領域44により、図形パターン33のためのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成するようにしても好適である。図16の例では、1つの図形パターン33について矩形枠部分と固定サイズメッシュ部分に分けているが、複数の図形パターンで構成されるグループについて、矩形枠部分と固定サイズメッシュ部分に分けても良い。
以上のように、実施の形態3によれば、例えば1次補間等の関数計算では得られないような局所的なドーズ量(或いはドーズ変調量(率))についても定義できる。固定サイズメッシュ領域だけでマップ作成する場合に比べて、データ量を低減できる。例えば1次補間等の関数計算で十分な領域については、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。
そして、作成された描画データを描画装置100が入力する。そして、描画装置100内で、かかる矩形枠40を用いて定義された複数の点の情報を例えば1次補間等によりかかる複数の点以外の所望の位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を計算する。計算手法は、実施の形態1と同様で良い。また、所望の位置が、固定サイズメッシュ領域44に対応する場合には、かかる固定サイズメッシュ領域44に定義されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を用いればよい。
マルチビーム描画では、画素毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を求める必要があるが、10μm程度の影響範囲よりも小さい影響範囲の現象に起因する寸法変動を補正するためには、ドーズ量等を微細サイズ毎に定義する必要がある。これに対して、実施の形態1〜3を用いることで、マルチビーム描画装置が入力する描画データの段階では、微細サイズ毎、或いは画素毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する必要を無くすことができる。上述したように、矩形枠(或いは図形パターン)の4隅の角部、分割線と辺との交点、及び分割線同士の交点に定義されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を用いて、マルチビーム描画装置内にて、所望の画素領域のドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を1次補間等により計算すればよい。このように、マルチビーム描画用の描画データとして、データ量を低減できる。
実施の形態4.
上述した実施の形態1では、水平(x方向)、及び垂直(y方向)方向の直交座標系の座標軸方向に沿って、分割位置等を設定する場合について説明したが、これに限るものではない。実施の形態4では、直交座標系の座標軸方向に平行でない図形パターン等について説明する。以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態1と同様である。
図20は、実施の形態4における図形パターンの一例を示す図である。図20において、例えば、メモリに使用されるパターン等では、x,y方向の直交座標系の座標軸方向に対して回転した図形パターンが使用される場合がある。かかる図形パターンについて上述したx,y方向の直交座標系の座標軸方向に沿った2次元ドーズ量マップでは、1次補間によるデータ圧縮を最適に行うことが困難な場合も予想される。そこで、実施の形態4では、図20に示したように、回転角θで回転された図形パターンの描画データについて定義可能なフォーマットについて説明する。
図21は、実施の形態4における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。図21において、描画データ変換装置300内には、さらに、回転角設定部11が配置される。回転角設定部11、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、及び制御部16といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。回転角設定部11、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、及び制御部16に入出力される情報および演算中の情報はメモリ18にその都度格納される。
ここで、図21では、実施の形態4を説明する上で必要な構成を記載している。描画データ変換装置300にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない点は、実施の形態1と同様である。
図22は、実施の形態4における回転角を持った図形パターンとドーズ変調量付きデータフォーマットとの一例を示す図である。図22(a)の例では、矩形の図形パターン30がx方向に対して反時計回りに角度θの回転した状態を示している。ここでは、図5(b)と同様、図22(c)に示すように、x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に対して、矩形の図形パターン30の4つの角部の他に、さらに、図形パターン30をx’,y’方向に分割する各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図22(c)の例では、図形パターン30をx’方向にm回、y’方向にn回分割する場合を示している。図22(c)の例では、図形パターン30をx’方向の座標x〜座標x(分割x座標)で分割すると共に、y’方向の座標y〜座標y(分割y座標)で分割する。図形パターン30の左下の角部の座標を(x,y)とした場合、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が定義される各位置のx座標はx’方向に向かって順にx、x、・・・、x、xm+1となり、各位置のy座標はy’方向に向かって順にy、y、・・・、y、yn+1となる。よって、インデックスも同様に、x’方向に向かって順に0、1、・・・m、m+1となり、y’方向に向かって順に0、1、・・・n、n+1となる値の組み合わせで示される。
図22(b)に示すデータフォーマットでは、回転角であることを示す1バイトの表現コード(coderot)、図形パターンの4バイトの回転角θ、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))であることを示す1バイトの表現コード(codeDD)、図形パターンの2バイトのx’方向への分割数ndivx、図形パターンの2バイトのy’方向への分割数ndivy、各3バイトの分割x座標x〜x、各3バイトの分割y座標y〜y、図形パターン30の4つの角部の他に、さらに、図形パターン30をx’,y’方向に分割する各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点の各位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00、d10、d20、dm0、d(m+1)0、・・・d0(n+1)、d1(n+1)、d2(n+1)、dm(n+1)、d(m+1)(n+1)が定義される。そして、ドーズ量情報に引き続き、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx’、y’方向のサイズ(W,H)が定義される。なお、実際の座標値は、x’,y’座標系ではなく、角度θ回転させていないx,y座標系における値が定義される。
回転角であることを示す1バイトの表現コード(coderot)、図形パターンの4バイトの回転角θ、図形種を示す1バイトの図形種コード(codeFIG)、図形パターンの各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx’、y’方向のサイズ(W,H)は、図形パターンの図形情報を示す。表現コード(codeDD)、分割数ndivx、分割数ndivy、分割x座標x〜x、分割y座標y〜y、4つの角部、各分割線と図形パターン30の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点の各位置でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d00、d10、d20、dm0、d(m+1)0、・・・d0(n+1)、d1(n+1)、d2(n+1)、dm(n+1)、d(m+1)(n+1)は、ドーズ量情報を示す。ドーズ量情報は、図形パターンの図形情報の後に定義されても構わない。よって、図22(a)に示すx’方向分割m回及びy’方向分割n回のデータフォーマットでは、1つの矩形パターンについて、1+4+1+2×2+3×(m+n)+2×(m+2)(n+2)+1+3×2+2×2=(29+2mn+7m+7n)バイトで定義できる。
かかるデータフォーマットの描画データの作成方法は、回転角設定工程と、分割設定工程と、ドーズ量設定工程と、描画データ作成工程との各工程を実施する。
回転角設定工程として、回転角設定部11は、記憶装置340からCADデータを読み出し、図形パターン毎に、図形パターンの回転角θを設定する。
分割設定工程として、分割設定部10は、記憶装置340からCADデータを読み出し、図形パターン毎に、設定された回転角θに応じてx,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に変換し、x’方向の分割数ndivxとy’方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。分割数ndivx=mである場合には、x’,y’座標系でのx’座標からx,y座標系でのx座標に換算したx方向の座標x〜座標x(分割x座標)を設定する。同様に、分割数ndivy=nである場合には、x’,y’座標系でのy’座標からx,y座標系でのy座標に換算したy方向の座標y〜座標y(分割y座標)を設定する。分割しない場合には、分割数ndivxとy方向の分割数ndivyをゼロに設定すればよい。或いは、分割しない場合には、分割設定工程を省略しても良い。
ドーズ量設定工程として、ドーズ量設定部12は、図形パターン毎に、当該図形パターンの4つの角部のx座標x,xm+1を含むx座標x,x,・・・,x,xm+1と、4つの角部のy座標y,yn+1を含むx座標y,y,・・・,y,yn+1との組み合わせによる各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定する。分割しない場合には、4つの角部の各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、図形パターン毎に、図形パターンの図形情報の一部となる図形パターンの回転角を示す回転情報と、図形パターンの残りの図形情報と、回転情報以外の図形情報が定義される前或いは後に、4つの角部を含む上述した各位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。なお、図22(b)の例では、回転情報を示す表現コード(coderot)と回転角θが、他の図形情報と分離されてドーズ量情報よりも前に定義されているが、これに限るものではなく、ドーズ量情報の前或いは後に、回転情報が他の図形情報と連続して定義されても良い。
そして、制御部16は、作成された各図形パターンのパターンデータをまとめた描画データを記憶装置342に出力し、格納する。以上のようにして、電子ビーム200を用いて試料101に図形パターンを描画する描画装置100に入力されるための描画データが作成される。
また、実施の形態4の照射量演算工程において、まず、照射量演算部113は、回転角θを用いて、x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が設定された位置(x,y)の座標を換算し、座標(x’,y’)を得る。その上で、描画データに定義されたドーズ量情報を用いて、所望する位置(x’,y’)でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x’,y’)を演算する。ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x’,y’)の計算手法は、式(1)の(x,y)を(x’,y’)と読み替えた上で、同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。そして、演算後に、d(x’,y’)の座標(x’,y’)を(x,y)に換算すればよい。
なお、上述した例では、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が設定された位置が、回転角θで回転していないx,y座標系に換算された位置(x,y)で定義しているが、これに限るものではない。x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系での座標(x’,y’)で定義しても良い。かかる場合には、照射量演算工程において、式(1)の(x,y)を(x’,y’)と読み替えた上で、実施の形態1と同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。そして、演算後に、d(x’,y’)の座標(x’,y’)を(x,y)に換算すればよい。
以上のように、実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、図形パターンが回転していた場合でも、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。
実施の形態5.
上述した実施の形態2では、水平(x方向)、及び垂直(y方向)方向の直交座標系の座標軸方向に沿って、矩形枠40の分割位置等を設定する場合について説明したが、これに限るものではない。実施の形態5では、直交座標系の座標軸方向に平行でない少なくとも1つの図形パターンを一群のグループとする場合について説明する。以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態2と同様である。
図23は、実施の形態5における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。図23において、描画データ変換装置300内に、さらに、回転角設定部11が追加された点以外は、図10と同様である。回転角設定部11、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。回転角設定部11、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20に入出力される情報および演算中の情報はメモリ18にその都度格納される。
ここで、図23では、実施の形態5を説明する上で必要な構成を記載している。描画データ変換装置300にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない点は、実施の形態2と同様である。
図24は、実施の形態5における図形パターン群とドーズ量定義位置とドーズ変調量付きデータフォーマットの一例とを説明するための図である。図24(a)には、連続して繋がる図形パターン群の一例が示されている。図24(a)の例は、図11(c)に示した連続して繋がる図形パターン群が角度θだけ回転した状態と同じ構成を示している。実施の形態5では、かかる連続して繋がる図形パターン群を1つのグループとして、グループ毎にドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成する。
グループ処理工程として、グループ処理部19は、記憶装置340から複数の図形パターンの図形情報が定義されるCADデータを読み出し、CADデータに定義された複数の図形パターンを連続して繋がる図形パターン群毎に少なくとも1つのグループにグループ化する。連続して繋がる図形パターン群が1つしか無い場合には、1つのグループが作成される。例えば、図24(a)に示す連続して繋がる一群の図形パターン群を1つのグループとしてグループ化する。
矩形枠設定工程として、矩形枠設定部20は、グループ毎に、当該グループの図形パターン群を取り囲む矩形枠を設定する。矩形枠は、例えば、図形パターン群の外接矩形を用いると好適である。但し、これに限るものではなく、図24(a)に示すように、矩形枠40は、外接矩形よりも若干大きい枠であっても良い。例えば、後述する分割線を所定のグリッドに合わせて設定する場合に、矩形枠40自体をかかるグリッドに合わせて設定してもよい。実施の形態5では、実施の形態2と同様、図24(b)に示すように、かかる矩形枠40をドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップ32として用いる。矩形枠設定部20は、矩形枠40(マップ)のx’方向サイズをWm、y’方向サイズをhmで定義する。また、矩形枠設定部20は、矩形枠40に取り囲まれた当該グループの図形パターン群のうち最初(例えば左端)の図形パターンの基準位置(例えば左下角)から矩形枠40(マップ)の基準位置(例えば左下角)までのオフセット量(xoff,yoff)を定義する。
回転角設定工程として、回転角設定部11は、矩形枠40が設定された後、矩形枠40の回転角θを設定する。よって、図24(a)に示す矩形枠40付きの図形パターン群のパターンデータ(描画データ)は、図形パターン群の図形情報と、矩形枠40をドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップ32とするドーズ量情報と、回転角θとが定義されることになる。
分割設定工程として、分割設定部10は、グループ毎に、設定された回転角θに応じてx,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に変換し、矩形枠40のx’方向の分割数ndivxとy’方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。分割数ndivx=mである場合には、x’,y’座標系でのx’座標からx,y座標系でのx座標に換算したx方向の座標x〜座標x(分割x座標)を設定する。同様に、分割数ndivy=nである場合には、x’,y’座標系でのy’座標からx,y座標系でのy座標に換算したy方向の座標y〜座標y(分割y座標)を設定する。分割しない場合には、分割数ndivxとy方向の分割数ndivyをゼロに設定すればよい。或いは、分割しない場合には、分割設定工程を省略しても良い。分割の仕方は、図4〜図6で説明した内容と同様で構わない。その際、図形パターンを矩形枠40と読み替えればよい。
ドーズ量設定工程として、ドーズ量設定部12は、グループ毎に、当該矩形枠40の4つの角部のx座標x,xm+1を含むx座標x,x,・・・,x,xm+1と、4つの角部のy座標y,yn+1を含むx座標y,y,・・・,y,yn+1との組み合わせによる各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定する。分割しない場合には、4つの角部の各位置におけるドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を設定すればよい。
図24(c)の例では、図12と同様、矩形枠40の4つの角部の他に、さらに、矩形枠40をx,y方向に分割する各分割線と矩形枠40の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図24(c)に示すドーズ変調量付きデータフォーマットは、回転情報を示す表現コード(coderot)と回転角θが追加された点以外は、図12と同様である。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、グループ毎に、当該グループを構成する図形パターン群の図形情報の一部となる図形パターン群の回転角を示す回転情報と、当該グループを構成する図形パターン群の図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠40の4つの角部の位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。なお、図24(c)の例では、回転情報を示す表現コード(coderot)と回転角θが、他の図形情報と分離されてドーズ量情報よりも前に定義されているが、これに限るものではなく、ドーズ量情報の前或いは後に、回転情報が他の図形情報と連続して定義されても良い。作成されたパターンデータ(描画データ)は記憶装置342に出力され、格納される。
以上のように、実施の形態5では、1つの矩形パターン(グループ:連続して繋がる図形パターン群)について、回転角であることを示す1バイトの表現コード(coderot)、図形パターンの4バイトの回転角θが図12の構成について追加された。よって、図24(c)に示すx方向分割m回及びy方向分割n回のデータフォーマットでは、1+4+1+2×2+3×2+2×2+3×(m+n)+2×(m+2)(n+2)+1+1+2+N・(3×2+2×2)=(32+2mn+7m+7n+10N)バイトで定義できる。
また、実施の形態5の照射量演算工程において、まず、照射量演算部113は、回転角θを用いて、x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が設定された位置(x,y)の座標を換算し、座標(x’,y’)を得る。その上で、描画データに定義されたドーズ量情報を用いて、所望する位置(x’,y’)でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x’,y’)を演算する。ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x’,y’)の計算手法は、式(1)の(x,y)を(x’,y’)と読み替えた上で、同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。そして、演算後に、d(x’,y’)の座標(x’,y’)を(x,y)に換算すればよい。
なお、上述した例では、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が設定された位置が、回転角θで回転していないx,y座標系に換算された位置(x,y)で定義しているが、これに限るものではない。x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系での座標(x’,y’)で定義しても良い。かかる場合には、照射量演算工程において、式(1)の(x,y)を(x’,y’)と読み替えた上で、実施の形態2と同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。そして、演算後に、d(x’,y’)の座標(x’,y’)を(x,y)に換算すればよい。
以上のように、実施の形態5によれば、実施の形態2と同様の効果が得られる。さらに、図形パターン群(グループ)が回転していた場合でも、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。
実施の形態6.
上述した実施の形態2では、連続して繋がる図形パターン群を矩形枠40で取り囲み、1つのグループとしてドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成する場合について説明したが、これに限るものではない。実施の形態6では、少なくとも1つの連続して繋がる図形パターン群(グループ)が含まれるセル単位で、内部の図形パターン群(グループ)毎のドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成する。同時に、セル単位で、内部の図形パターン群(グループ)毎に並ぶ、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報が定義されるデータフォーマットの描画データを作成する場合について説明する。以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態2と同様である。
図25は、実施の形態6における描画データ変換装置の構成を示す概念図である。図25において、描画データ変換装置300内に、さらに、セル設定部21、及び回転角設定部11が追加された点以外は、図10と同様である。セル設定部21、回転角設定部11、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。セル設定部21、回転角設定部11、分割設定部10、ドーズ量設定部12、描画データ作成部14、制御部16、グループ処理部19、及び矩形枠設定部20に入出力される情報および演算中の情報はメモリ18にその都度格納される。
ここで、図25では、実施の形態6を説明する上で必要な構成を記載している。描画データ変換装置300にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない点は、実施の形態2と同様である。
図26は、実施の形態6におけるセルと図形パターン群とドーズ量定義位置との一例とを説明するための図である。図26には、連続して繋がる図形パターン群の一例が示されている。図26の例は、図11(c)に示した連続して繋がる図形パターン群を1つのグループとして矩形枠40で取り囲み、かかるグループを含むセル42を示している。実施の形態6では、かかるグループ(及びそれを取り囲む矩形枠40)を内部に含むセル毎に、セル42内のグループのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップ32を作成する。
なお、図26の例では、水平(x方向)、及び垂直(y方向)方向の直交座標系の座標軸方向に沿って、矩形枠40が設定されているので、回転情報は必ずしも必要ではない。よって、図26の例について描画データを作成する場合には、図25に示した回転角設定部11を省略しても構わない。
グループ処理工程と矩形枠設定工程との内容は実施の形態2と同様である。但し、矩形枠設定部20は、オフセット量(xoff,yoff)を定義する必要はない。
セル設定工程として、セル設定部21は、矩形枠40が設定された後、矩形枠40に取り込まれる図形全体を含むセル42(セル領域)を設定する。セル42は矩形で領域構成されると好適である。また、セル領域の原点から矩形枠の原点までのオフセット量が定義される。具体的には、セル設定部21は、セル42に取り囲まれた当該矩形枠40の基準位置(例えば左下角)からセル42(マップ)の基準位置(例えば左下角)までのオフセット量(xoff,yoff)を定義する。よって、セル42内の図形パターン群のパターンデータ(描画データ)は、矩形枠40(セル内のグループ)毎に、図形パターン群の図形情報と、矩形枠40をドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップ32とするドーズ量情報とが定義されることになる。
分割設定工程として、分割設定部10は、セル42毎に、かつ矩形枠40毎に、矩形枠40のx方向の分割数ndivxとy方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。以降の分割設定工程の内容は実施の形態2と同様である。また、ドーズ量設定工程の内容は実施の形態2と同様である。
図27は、実施の形態6におけるドーズ変調量付きデータフォーマットの一例を示す図である。図27に示すデータフォーマットでは、同一セル内であることを示す1バイトの表現コード(codeCellstart)が最初に追加された点、各3バイトのオフセット量(xoff,yoff)が図形パターン群と矩形枠40とのオフセット量ではなく、矩形枠40とセル42との間のオフセット量である点、同一セル内の最後であることを示す1バイトの表現コード(codeCellend)が最後に追加された点、及び、同一セル内の図形パターン群を構成する図形パターン1〜Nについて各3バイトの図形パターンの座標(X,Y)及び各2バイトのx、y方向のサイズ(W,H)までを1つのグループとして、グループ毎に1バイトの表現コード(codeFIG)が最初に追加された点、以外は図12と同様である。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、セル毎に、当該セルを構成する図形パターン群の図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠40の4つの角部の位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。作成されたパターンデータ(描画データ)は記憶装置342に出力され、格納される。
よって、図27に示すセル内に1つのグループが配置され、かつ当該グループが、x方向分割m回及びy方向分割n回のデータフォーマットでは、1つのセルについて、1+1+2×2+3×2+2×2+3×(m+n)+2×(m+2)(n+2)+N・(1+3×2+2×2)+1=(25+2mn+7m+7n+11N)バイトで定義できる。
以上のように、実施の形態6によれば、少なくとも1つの図形パターンで構成されるグループを内部に配置するセル毎にドーズ量情報を定義できる。その他、実施の形態2と同様の効果を発揮できる。
実施の形態7.
上述した実施の形態6では、水平(x方向)、及び垂直(y方向)方向の直交座標系の座標軸方向に沿って、セル42を設定する場合について説明したが、これに限るものではない。実施の形態7では、直交座標系の座標軸方向に平行でないセルを設定する場合について説明する。描画データ変換装置300の構成は図25と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態6と同様である。
図28は、実施の形態7におけるセルと図形パターン群とドーズ変調量付きデータフォーマットの一例とを説明するための図である。図28(a)には、図26に示したセル40、セル42内部の矩形枠40、及び矩形枠40で取り囲まれた図形パターン群が角度θだけ回転した状態と同じ構成を示している。実施の形態7では、セル42単位で、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップを作成する。
グループ処理工程と矩形枠設定工程とが実施される。グループ処理工程と矩形枠設定工程との内容は実施の形態6(実施の形態2)と同様である。次に、セル設定工程が実施される。セル設定工程の内容は実施の形態6と同様である。セル42を設定する場合に、セル内部の矩形枠40の回転角と同様の回転角で回転させた矩形を用いてセルを設定する。
回転角設定工程として、回転角設定部11は、セル42が設定された後、セル42の回転角θを設定する。よって、図28(a)に示すセル42内の図形パターン群のパターンデータ(描画データ)は、図形パターン群の図形情報と、矩形枠40をドーズ量(或いはドーズ変調量(率))マップ32とするドーズ量情報と、セル42の回転角θとが定義されることになる。
分割設定工程として、分割設定部10は、セル42単位で、セル内部のグループ毎に、設定された回転角θに応じてx,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に変換し、矩形枠40のx’方向の分割数ndivxとy’方向の分割数ndivyを設定する。また、各分割座標を設定する。分割数ndivx=mである場合には、x’,y’座標系でのx’座標からx,y座標系でのx座標に換算したx方向の座標x〜座標x(分割x座標)を設定する。同様に、分割数ndivy=nである場合には、x’,y’座標系でのy’座標からx,y座標系でのy座標に換算したy方向の座標y〜座標y(分割y座標)を設定する。分割しない場合には、分割数ndivxとy方向の分割数ndivyをゼロに設定すればよい。或いは、分割しない場合には、分割設定工程を省略しても良い。分割の仕方は、図4〜図6で説明した内容と同様で構わない。その際、図形パターンを矩形枠40と読み替えればよい。
ドーズ量設定工程の内容は、実施の形態6(実施の形態2)と同様である。
図28の例では、図27と同様、矩形枠40の4つの角部の他に、さらに、矩形枠40をx,y方向に分割する各分割線と矩形枠40の各辺とのそれぞれの交点および分割線同士の各交点でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を定義する。図28に示すドーズ変調量付きデータフォーマットは、回転情報を示す表現コード(coderot)と回転角θが追加された点以外は、図27と同様である。
描画データ作成工程として、描画データ作成部14は、セル単位で(セル毎に)、かつセル内部のグループ毎に、当該グループを構成する図形パターン群の図形情報の一部となる図形パターン群の回転角を示す回転情報と、当該グループを構成する図形パターン群の図形情報と、図形情報が定義される前或いは後に、矩形枠40の4つの角部の位置での設定されたドーズ量(或いはドーズ変調量(率))を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従ってパターンデータ(描画データ)を作成する。なお、図28の例では、回転情報を示す表現コード(coderot)と回転角θが、他の図形情報と分離されてドーズ量情報よりも前に定義されているが、これに限るものではなく、ドーズ量情報の前或いは後に、回転情報が他の図形情報と連続して定義されても良い。作成されたパターンデータ(描画データ)は記憶装置342に出力され、格納される。
以上のように、実施の形態7では、1つの矩形パターン(グループ:連続して繋がる図形パターン群)について、回転角であることを示す1バイトの表現コード(coderot)、図形パターンの4バイトの回転角θが図27の構成について追加された。よって、図28に示すx方向分割m回及びy方向分割n回のデータフォーマットでは、1つのセルについて、1+1+4+1+2×2+3×2+2×2+3×(m+n)+2×(m+2)(n+2)+N・(1+3×2+2×2)+1=(30+2mn+7m+7n+11N)バイトで定義できる。
また、実施の形態7の照射量演算工程において、まず、照射量演算部113は、回転角θを用いて、x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系に、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が設定された位置(x,y)の座標を換算し、座標(x’,y’)を得る。その上で、描画データに定義されたドーズ量情報を用いて、所望する位置(x’,y’)でのドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x’,y’)を演算する。ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))d(x’,y’)の計算手法は、式(1)の(x,y)を(x’,y’)と読み替えた上で、同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。そして、演算後に、d(x’,y’)の座標(x’,y’)を(x,y)に換算すればよい。
なお、上述した例では、ドーズ量(或いはドーズ変調量(率))が設定された位置が、回転角θで回転していないx,y座標系に換算された位置(x,y)で定義しているが、これに限るものではない。x,y座標系を反時計回りに角度θ回転させたx’,y’座標系での座標(x’,y’)で定義しても良い。かかる場合には、照射量演算工程において、式(1)の(x,y)を(x’,y’)と読み替えた上で、実施の形態2と同様の例えば1次補間の計算によって求めればよい。そして、演算後に、d(x’,y’)の座標(x’,y’)を(x,y)に換算すればよい。
以上のように、実施の形態7によれば、実施の形態6と同様の効果が得られる。さらに、図形パターン群(グループ)が回転していた場合でも、ドーズ量情報を微細なサイズ毎に定義する必要を無くすことができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した例では、マルチビーム方式の描画装置100について説明したが、これに限るものではない。シングルビームを用いたラスタ(ガウシアンビーム)方式の描画装置用の描画データについても適用できる。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての描画データの作成方法、描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10 分割設定部
11 回転角設定部
12 ドーズ量設定部
13 ドーズ量設定部
14 描画データ作成部
16 制御部
18 メモリ
19 グループ処理部
20 矩形枠設定部
21 セル設定部
22 固定サイズメッシュ設定部
30,33 図形パターン
32 マップ
40,41 矩形枠
42 セル
44 メッシュ領域
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
111 メモリ
112 ショットデータ生成部
113 照射量演算部
114 描画制御部
120 制御回路
140,142,340,342 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 マルチビーム成形プレート
204 ブランキングプレート
205 縮小レンズ
206 制限アパーチャ部材
207 対物レンズ
208 偏向器
300 描画データ変換装置

Claims (10)

  1. 荷電粒子ビームを用いて試料に図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、
    図形パターンの図形情報と、前記図形情報が定義される前或いは後に前記図形パターンの各角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成することを特徴とする描画データの作成方法。
  2. 荷電粒子ビームを用いて試料に少なくとも1つの図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、
    少なくとも1つの図形パターンの図形情報を入力し、前記少なくとも1つの図形パターンを取り囲む矩形枠を設定する工程と、
    前記矩形枠の4つの角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定する工程と、
    前記少なくとも1つの図形パターンの図形情報と、前記図形情報が定義される前或いは後に、前記矩形枠の4つの角部の位置での設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示すドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成する工程と、
    を備えたことを特徴とする描画データの作成方法。
  3. 前記図形情報には、複数の図形パターンの図形情報が定義され、
    前記複数の図形パターンの図形情報を入力し、前記複数の図形パターンを連続する図形パターン群毎に少なくとも1つのグループにグループ化する工程をさらに備え、
    前記矩形枠を設定する際、グループ毎に、当該グループの図形パターン群を取り囲む矩形枠を設定し、
    前記ドーズ量或いはドーズ変調率を設定する際、グループ毎に、当該矩形枠の4つの角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定し、
    グループ毎に、当該グループの図形パターン群の図形情報と、前記図形情報が定義される前或いは後に当該矩形枠の4つの角部の位置でのドーズ量情報とが連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成することを特徴とする請求項2記載の描画データの作成方法。
  4. 前記ドーズ量情報は、さらに、前記矩形枠をx方向とy方向のうちの少なくとも1つの方向に分割する分割線と前記矩形枠のいずれかの辺との交点でのドーズ量或いはドーズ変調率を示すことを特徴とする請求項2又は3記載の描画データの作成方法。
  5. 荷電粒子ビームを用いて試料に図形パターンを描画する描画装置に入力されるための描画データの作成方法において、
    図形パターンの図形情報を入力し、前記図形パターンの一部に矩形枠を設定する工程と、
    前記図形パターンの残部を含む領域に固定サイズの複数のメッシュ領域を設定する工程と、
    前記矩形枠の4つの角部の位置でのそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定する工程と、
    前記複数のメッシュ領域にそれぞれのドーズ量或いはドーズ変調率を設定する工程と、
    前記図形パターンの図形情報と、前記図形情報が定義される前或いは後に、前記矩形枠の4つの角部の位置での設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示す第1のドーズ量情報と、前記固定サイズの複数のメッシュ領域に設定されたドーズ量或いはドーズ変調率を示す第2のドーズ量情報と、が連続して定義されるデータフォーマットに従って前記描画データを作成する工程と、
    を備えたことを特徴とする描画データの作成方法。
  6. 前記データフォーマットには、さらに、前記図形パターンの回転角を示す回転情報が定義されることを特徴とする請求項1記載の描画データの作成方法。
  7. 前記矩形枠が設定された後、前記矩形枠の回転角を設定する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の描画データの作成方法。
  8. 前記データフォーマットには、さらに、前記矩形枠の回転角を示す回転情報が定義されることを特徴とする請求項7記載の描画データの作成方法。
  9. 前記矩形枠が設定された後、前記矩形枠に取り込まれる図形全体を含むセル領域を設定する工程をさらに備え、
    前記データフォーマットには、さらに、前記セル領域の原点から前記矩形枠の原点までのオフセット量が定義されることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の描画データの作成方法。
  10. 前記セル領域が設定された後、前記セル領域の回転角を設定する工程をさらに備え、
    前記データフォーマットには、さらに、前記セル領域の回転角を示す回転情報が定義されることを特徴とする請求項9記載の描画データの作成方法。
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