JP2016072561A - 太陽電池用封止材及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用封止材及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】エチレン−αオレフィン共重合体を用いた太陽電池用封止材において、封止材製造後の経時による密着性の低下が抑制された太陽電池用封止材および該太陽電池用封止材を用いた太陽電池モジュールを提供する。【解決手段】太陽電池用封止材は、エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物、有機過酸化物、シランカップリング剤を含む組成物である。エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が80:20〜99:1であり、有機過酸化物の含有量が樹脂混合物100質量部に対して0.5〜2.0質量部であり、シランカップリング剤の含有量が樹脂混合物100質量部に対して0.1〜1.5質量部である。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池セルを封止するために使用される太陽電池用封止材及び当該太陽電池用封止材シートを用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、再生可能エネルギーの一つとして太陽光発電の普及が進んでいる。一般的な太陽電池モジュールにおいては、シリコン基板の受光面(表面)とは反対側の面(裏面)に正極電極が設けられているとともに、受光面(表面)に負極電極が設けられて、一つの太陽電池セルが形成されている。そして、このような複数個の太陽電池セルが並列配置していると共に、太陽電池セル同士が配線部材(インターコネクタ)によって直列に接続される。その複数個の太陽電池セルが、透明な透光性基材と裏面基材との間に太陽電池用封止材によって封止された構造となっている。
このような太陽電池モジュールは、太陽電池セルの受光面における負極電極が設けられた領域では、シリコン基板への太陽光の入射が負極電極によって遮られてしまい、その領域はシャドウロスとなって発電に寄与しない。このため、負極電極の面積が大きいほど発電効率が低くなるという課題を有していた。
また、隣り合う太陽電池セルは、一方の太陽電池セルの受光面側の負極電極と、隣接する他方の太陽電池セルの裏面側の正極電極との間が、薄板状又は線材状の配線部材によって接続されている。この場合、配線部材を、隣り合う太陽電池セルの間においてシリコン基板の表側から裏側に廻り込ませために屈曲した形状とする必要がある。配線部材がこのような形状であると、寒暖の差が激しい屋外に設置される場合がある太陽電池モジュールにおいては、各構成部材の熱膨張率の差や振動などにより、配線部材やその端部の各電極への接続部分が経時的に断線するおそれがあった。
そこで、シリコン基板の受光面とは反対側の面(裏面)に正極電極及び負極電極の両者を配した、いわゆるバックコンタクト方式の太陽電池モジュールが開発されている。
バックコンタクト方式の太陽電池モジュールにおいては、複数個の太陽電池セルが間隔を開けて平面状に並べられ、その複数個の太陽電池セルが、光入射側の透光性基材と裏面基材との間に配されている。そして、透光性基材とシリコン基板の受光面との間は表側封止材によって封止され、シリコン基板の裏面と裏面基材との間は裏側封止材によって封止されている。
このようなバックコンタクト方式の太陽電池モジュールにおいては、受光面側に入射光を遮る電極が存在しないため、その分、入射してくる太陽光を、シリコン基板の表面の全面で取り込むことができ、そのため高い変換効率を得ることができる。しかも、隣り合う太陽電池セル間(電極間)の電気的接続は、上述の一般的な太陽電池モジュールとは異なり、裏面基材の表面に平面的にパターン形成した回路層(導電層)によって行われるため、熱膨張率の差により導電性接続部材が破断するおそれも実質的に解消される。したがって、変換効率が高くしかも耐久性の高い太陽電池モジュールとして、バックコンタクト方式の太陽電池モジュールは今後ますますその需要が拡大すると期待されている。
このような一般的な太陽電池モジュールやバックコンタクト方式の太陽電池モジュールを構成する材料には、長期使用に耐え得る高い耐候性が求められている。
上記太陽電池モジュールで用いられる封止材の役割は、シリコンセル、各配線部材などで構成される発電部分を、衝撃や風雨や光などの外部環境から保護することである。よって、封止材はそれ自体が発電部分に対して化学反応などによる悪影響が小さいことが重要である。また、封止材は、発電部分など隣接部材との界面から水分などが浸入すると発電部材に悪影響を与えるため、隣接部材との強固な密着性を有することが重要である。
封止材としては、一般的に、適切な密着性と透明性を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体がメイン樹脂として用いられてきたが、近年、太陽電池モジュールの製造コストを抑えるために、封止作業に要する時間のさらなる短縮が求めてエチレン−αオレフィン共重合体の使用も提案されるようになってきた。(特許文献1)
特開2010−258439号公報
しかしながら、エチレン−αオレフィン共重合体からなる封止材と太陽電池構成部材の金属やガラスとの密着性は、初期状態では優れているものの、封止材作成後の経過期間が長期間になると低下する場合があった。
経過期間が長時間になることにより密着性が低下する原因は必ずしも明確ではないが、エチレン−αオレフィン共重合体の極性が低いため、添加剤のなじみが悪く、ブリードアウトが起こりやすく、シランカップリング剤の加水分解および縮合反応に伴う変化が起こりやすい事に起因すると考えられる。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決しようとするものであり、経時劣化の少ない太陽電池用封止材及びその太陽電池用封止材を用いた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る太陽電池用封止材は、エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物、有機過酸化物、及びシランカップリング剤を含む組成物であり、上記エチレン−αオレフィン共重合体と上記エチレン−酢酸ビニル共重合体との質量比が80:20〜99:1であり、上記有機過酸化物の含有量が、上記樹脂混合物100質量部に対して0.5質量部以上2.0質量部以下であり、上記シランカップリング剤の含有量が、上記樹脂混合物100質量部に対して0.1質量部以上1.5質量部以下であることを特徴とする。
また本発明の一態様に係る太陽電池モジュールは、透光性基材と裏面基材との間に、封止材を介在させ架橋一体化させることにより太陽電池セルを封止してなる太陽電池モジュールにおいて、上記封止材が、上記の一態様に係る太陽電池用封止材からなることを特徴とする。
本発明の太陽電池用封止材は、従来に比して封止材製造後の経過時間による劣化が少ない。このため、本発明太陽電池封止材を用いた太陽電池モジュールは、長期使用においても信頼性の向上が期待できる。
本発明の実施形態に係る一般的な太陽電池モジュールの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るバックコンタクト方式の太陽電池モジュールの構造を模式的に示す断面図である。 封止材の評価に用いるサンプルの構造を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の太陽電池用封止材の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の封止材は、エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物、有機過酸化物、及びシランカップリング剤を含む組成物からなる。
本実施形態の封止材を形成する樹脂混合物は、エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる。すなわち、本実施形態の封止材を形成する樹脂混合物は、エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体を混合して使用する。
樹脂混合物におけるエチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比は80:20〜99:1の範囲となっている。この範囲よりもエチレン−αオレフィン共重合体が多く、若しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体が少ないと、封止材の保存期間が長期間になった場合に密着性が低下する恐れがある。またこの範囲よりもエチレン−αオレフィン共重合体が少なく、若しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体が多いと、太陽電池モジュールを構成する金属部材がエチレン−酢酸ビニル共重合体から発生する酢酸により腐食される恐れがある。
本実施形態の封止材に用いられるエチレン−αオレフィン共重合体の密度は0.860g/cm以上0.920g/cm以下が好ましく、さらに0.87g/cm以上0.90g/cm以下であることが好ましい。0.87g/cmより小さい材料は軟化点が低すぎるため加工時のシート巻取り時にブロッキングの問題が生じやすい。また、0.90g/cmより大きい材料は融点が高すぎるため、シート加工温度で有機過酸化物が分解しゲル発生などの問題が生じる。
本実施形態の封止材用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。酢酸ビニル含有率が20%未満では加工適性が不十分であり、40%を超える場合では酢酸ビニル側鎖が熱や紫外線などの刺激により脱離し、樹脂の劣化を招きやすい。
本実施形態の封止材に用いられるエチレン−αオレフィン共重合体の融点とエチレン−酢酸ビニル共重合体の融点の差は50℃以内が好ましく、さらに好ましくは30℃以内である。融点の差が50℃より大きいと、加工時の樹脂の分散にばらつきが生じやすい。
エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体を合わせたメルトフローレート(MFR:190℃、21.18N荷重)は0.1g/10分以上50g/10分以下が好ましく、さらに好ましくは1g/10分以上35g/10分以下である。MFRが0.1g/10分より小さいと流動性が小さすぎるため加工が困難である。また、50g/10分より大きいと流動性が大きすぎるためシート状に形成することが困難である。
なお、MFRは、JIS K7210:1999で定義されている。
本実施形態の封止材に用いられる有機過酸化物は、上記エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の樹脂混合物100質量部に対して、0.5質量部以上2.0質量部以下含有している。
有機過酸化物が0.5質部未満であると、封止材の架橋特性が低下し、耐熱性が低下する。一方、有機過酸化物が2.0質量部より多いと、太陽電池モジュールのラミネート時に膨れの原因になる。
有機過酸化物は、エチレン−αオレフィン共重合体の架橋反応を開始させる架橋助剤として作用する。有機過酸化物としては、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキシド、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン等が挙げられる。
シランカップリング剤は、エチレン−αオレフィン共重合体を含む樹脂基材により形成される封止材と、その表面及び裏面を保護する透光性基材及び裏面基材との密着性を向上させる作用がある。
本実施形態の封止材に用いられるシランカップリング剤は、上記エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の樹脂混合物100質量部に対して、0.1質量部以上1.5質量部以下含有している。
上記シランカップリング剤が0.1質量部未満であると、封止材製造直後において、ガラスや金属などの被着体との密着性が十分に得られない。一方、シランカップリング剤が1.5質量部より多いと、シランカップリング剤の封止材表面への析出が大きくなり、析出したシランカップリング剤により被着体と封止材との密着が妨げられるため、経時による密着性の低下が大きくなる。
密着性に関しては、後述の実施例に記載したモジュール構成の試料を用いた剥離試験において、剥離強度が30N/cm以上の値を維持できることが好ましい。剥離強度が30N/cmより小さくなると、太陽電池モジュールの長期間の使用において、発電効率の低下や故障に対する懸念が発生する。
シランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
本実施形態の太陽電池用封止材は、炭酸イオンによるモジュール構成部材の金属部分の腐食を抑制するため、炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤を含有させてもよい。炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤は、大気中の炭酸ガスや、モジュール化において有機過酸化物の熱分解により発生した炭酸ガス及び炭酸イオンを、化学的に捕捉(例えば化学反応)又は物理的に捕捉(例えば吸着)するものである。炭酸ガスによる金属腐食としては、上記の化学反応としては、例えば、銅と炭酸ガスが高温湿潤雰囲気化で反応し塩基性炭酸銅を生じる、下記の反応が知られている。
2Cu+CO +O +HO → CuCO・Cu(OH)
炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤としては、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、水酸化バリウム(Ba(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸バリウム(BaCO)などを用いることができるが、高い透明性を有する水酸化マグネシウム又は酸化マグネシウムを用いることが好ましい。
炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤の添加量は、特に限定されるものではなく、炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤や被接体の材質に応じて適宜最適化され、概ねエチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物100質量部に対して0.01質量部以上1.0質量部以下で用いられる。
本実施形態の太陽電池用封止材は、太陽電池モジュールにおいて、封止材の耐久性を向上させるために、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤等が含有されていてもよい。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系の紫外線吸収剤を用いることができるが、封止材に炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤を含有させる場合には、該捕捉剤との反応性が小さく、反応生成物による着色の影響が小さいベンゾトリアゾール系、トリアジン系の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾフェノン)メタンが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物があげられ、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノールなどが挙げられる。
また、トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどが挙げられる。
また、酸化防止剤としては、例えば、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられる。
また、光安定化剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等が挙げられる。
また、本実施形態の封止材には、架橋反応を促進する架橋助剤が含有されていてもよい。架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
(封止材の製造方法)
本実施形態の封止材の製造は、エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物を上記の質量比で混合し、有機過酸化物及びシランカップリング剤を上記の範囲の質量部で添加すること以外は、公知の製造方法で製造できる。製造方法としては、例えば、上記樹脂混合物に、有機過酸化物及びシランカップリング剤、並びに必要に応じて添加する他の添加剤を混合して加熱溶融させた樹脂を、直線状スリットを有するTダイ等を用いて押し出し法により製膜する製膜工程を有する方法が挙げられる。
また、上記製膜工程においては、ブロッキング防止のため、熱溶融した状態の樹脂シートの表面を、凹凸パターンが施されているロール(金属またはゴム製)に密着させることで、該樹脂シート片面もしくは両面に該ロールの凹凸パターンを転写させ、封止材シートにエンボス加工を施してもよい。封止材の厚さは、0.1mm以上0.8mm以下が好ましい。
<太陽電池モジュール>
次に、太陽電池モジュールの例を説明する。
本実施形態の太陽電池モジュール101は、図1に示すように太陽電池セル105と、太陽電池セル105を封止する封止材106と、封止材106の表面側を保護する透光性基材108と、封止材6の裏面側を保護する裏面基材109と、を有し、封止材106が、前述した本実施形態の封止材により形成されているモジュールである。以下、本実施形態の太陽電池モジュールの実施形態の一例を示して詳細に説明する。なお、図1のような一般的なシリコン太陽電池モジュールをもって説明するが、本発明の太陽電池モジュールは、この太陽電池の方式は限定されず、図2に示すようなバックコンタクト方式の太陽電池モジュールであってもよい。
本実施形態の太陽電池モジュール101は、図1に示すように、太陽電池セル105と、太陽電池セル105を封止する封止材106と、封止材106の表面側を保護する透光性基材108と、封止材106の裏面側を保護する裏面基材109とを有する。
(太陽電池セル)
太陽電池セル105は、光電効果により受光面に入射した光を電気に変換する機能を有するセルである。太陽電池セル105は、太陽電池モジュール101内において複数個(図1では2つ)が接続されている。太陽電池セル105の数は特に限定されない。太陽電池セル105材料としては、例えば、結晶系シリコンが挙げられる。なかでも、製造の簡便さとコスト面から、多結晶シリコンが特に好ましい。
すなわち、図1に示される太陽電池モジュール101においては、各太陽電池セル105は、シリコン基板102の受光面(表面)102Aとは反対側の面(裏面)102Bに、P型半導体からなる正極電極103が設けられているとともに、受光面(表面)102Aに、N型半導体からなる負極電極104が設けられて形成されている。そして、このような複数個の太陽電池セル105が並列配置していると共に、太陽電池セル105同士が配線部材(インターコネクタ)107によって直列に接続される。
また、隣り合う太陽電池セル105は、一方の太陽電池セル105の受光面102A側の負極電極104と、隣接する他方の太陽電池セル105の裏面102B側の正極電極103との間が、薄板状又は線材状の配線部材107によって接続されている。配線部材107は、隣り合う太陽電池セル105の間においてシリコン基板102の表側から裏側に廻り込ませために屈曲した形状となっている。
(封止材)
複数個の太陽電池セル105は、透明な透光性基材108と裏面基材109との間に封止材106によって封止されている。
封止材106は、太陽電池セル105を包埋させて封止する層であり、本実施形態の封止材により形成される。
(透光性基材)
透光性基材108としては、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ETFE、PCTFE等が挙げられる。透明性、耐候性、難燃性の点からガラスが好ましく用いられる。また、耐久性や耐候性、透明性の高い他の材料を用いても構わない。また、これら材料に耐久性や耐候性を付与するために、ハードコート層、UV吸収層、水蒸気バリア層等を積層しても構わない。
(裏面基材)
裏面基材109としては、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ETFE、PCTFE、ポリビニルフロライド、EVA、アルミ箔及び、これらの積層体が挙げられる。耐久性や耐候性の高い他の材料を用いても構わない。また、水蒸気や酸素バリア性を付与するバリア層を積層しても構わない。
(製造方法)
以下、本実施形態の太陽電池モジュール101の製造方法の一例として、太陽電池モジュール101の製造方法を説明する。ただし、本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法は以下の方法には限定されない。
図1に示すように、透光性基材108、封止材106、太陽電池セル105、封止材106、裏面基材109をこの順に積層して積層体とする。次いで、積層体を真空状態で加熱加圧する真空ラミネートを行い、上下2枚の封止材106内に太陽電池セル105を埋没させ、封止材106の樹脂基材を架橋硬化させて接着一体化することにより、太陽電池モジュール101が得られる。
以上説明した太陽電池モジュールは、本実施形態の封止材を用いているため、封止材の保存期間が長期になった場合においても密着性に優れ、耐熱性を有し、モジュール化時に膨れもなく、金属配線の腐食の問題が生じない高い信頼性を有している。
次に、バックコンタクト方式の太陽電池モジュールの一例を、図2に示す。
図2に示されるバックコンタクト方式の太陽電池モジュール201においては、シリコン基板202の受光面(表面)202Aとは反対側の面(裏面)202Bの一端側の位置に、P型半導体からなる正極電極203が設けられているとともに、裏面202Bの他端側の位置(すなわち、正極電極203とは離間した位置)に、N型半導体からなる負極電極204が設けられて、一つの太陽電池セル205が形成されている。
そして、このような複数個の太陽電池セル205が間隔を開けて平面状に並べられ、その複数個の太陽電池セル205が、光入射側の透光性基材210と裏面基材212との間に配されている。そして、透光性基材210とシリコン基板202の受光面202Aとの間は表側封止材214によって封止され、シリコン基板202の裏面202Bと裏面基材212との間は裏側封止材216によって封止されている。
ここで、裏面基材212は、絶縁基材218の表面(太陽電池セル205と対向する面)に導電層220を形成したものである。例えばこの導電層220は、絶縁基材218の表面上に積層された導電性金属膜220bと、導電性金属膜220b上に積層された回路層220aとからなり、回路層220aにより所定の回路パターンが形成されている。そして、シリコン基板202の正負の各電極203、204と導電層220との間は、裏側封止材216を貫通する導電性接続部材222A、222B(例えば半田)によってそれぞれ電気的に接続されている。
例えば、裏側封止材216における正負の各電極203、204に対応する位置に、裏側封止材216を厚み方向に貫通する貫通孔が形成されており、その貫通孔に低融点半田等からなる導電性接続部材222A、222Bが充填されていて、この導電性接続部材222A、222Bを介して正負の各電極203、204と導電層220の回路層220aとが電気的に接続されている。
なお、裏面基材212の導電層220の回路パターンは、各太陽電池セル205の正負の各電極203、204の位置に応じて、隣り合う太陽電池セル205が直列接続となるように定められている。また、回路パターンを構成する回路層220aは、一般に、汎用性が高く且つ導電性接続部材222A、222Bとの電気的接続性が良好な銅や、電解めっきによるニッケルで構成される傾向にある。
このようなバックコンタクト方式の太陽電池モジュール201においては、受光面202A側に入射光を遮る電極が存在しないため、その分、入射してくる太陽光を、シリコン基板202の表面の全面で取り込むことができ、そのため高い変換効率を得ることができる。しかも、隣り合う太陽電池セル205間(電極間)の電気的接続は、図1に示す一般的な太陽電池モジュール101とは異なり、裏面基材212の表面に平面的にパターン形成した回路層220a(導電層220)によって行われるため、熱膨張率の差により導電性接続部材222A、222Bが破断するおそれも実質的に解消される。したがって、変換効率が高くしかも耐久性の高い太陽電池モジュールとして、バックコンタクト方式の太陽電池モジュールは今後ますますその需要が拡大すると期待されている。
そして、本発明の太陽電池用封止材は、このようなバックコンタクト方式の太陽電池モジュールにも使用できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
〈原料〉
まず使用した原料を以下に示す。
(樹脂混合物)
(エチレン−αオレフィン共重合体)
融点58℃、MFR30g/10min、密度0.88g/cmのエチレン−αオレフィン共重合体
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)
融点66℃、MFR20g/10min、酢酸ビニル含有量28%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(有機過酸化物)
1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン
(シランカップリング剤)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(架橋助剤)
トリアリルイソシアヌレート
(紫外線吸収剤)
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノール
(光安定化剤)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
(炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤)
酸化マグネシウム 平均粒子径1.1μm
[実施例1]
エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の配合比を調整しエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体を80:20の質量比とし、樹脂混合物100質量部に対して有機過酸化物を0.5質量部、シランカップリング剤を0.1質量部、架橋助剤を1.0質量部、紫外線吸収剤を0.1質量部、光安定化剤を0.1質量部、炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤0.1質量部となるように加え、Tダイ法により厚み0.2mmの封止材を作製した。
[実施例2]
実施例1におけるシランカップリング剤の添加量が1.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[実施例3]
実施例1における有機過酸化物の添加量が2.0質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[実施例4]
実施例1における有機過酸化物の添加量が2.0質量部、シランカップリング剤の添加量が1.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[実施例5]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[実施例6]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、シランカップリング剤の添加量が1.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[実施例7]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、有機過酸化物の添加量が2.0質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[実施例8]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、有機過酸化物の添加量が2.0質量部、シランカップリング剤の添加量が1.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例1]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が75:25、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例2]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が75:25、有機過酸化物の添加量が0.3質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例3]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が75:25、有機過酸化物の添加量が2.2質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例4]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が75:25、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が0.05質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例5]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が75:25、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が1.7質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例6]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が100:0、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例7]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が100:0、有機過酸化物の添加量が0.3質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例8]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が100:0、有機過酸化物の添加量が2.2質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例9]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が100:0、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が0.05質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例10]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が100:0、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が1.7質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例11]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が80:20、有機過酸化物の添加量が0.3質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例12]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が80:20、有機過酸化物の添加量が2.2質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例13]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が80:20、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が0.05質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例14]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が80:20、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が1.7質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例15]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、有機過酸化物の添加量が0.3質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例16]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、有機過酸化物の添加量が2.2質量部、シランカップリング剤の添加量が0.5質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例17]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が0.05質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
[比較例18]
実施例1におけるエチレン−αオレフィン共重合体:エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量比が99:1、有機過酸化物の添加量が1.0質量部、シランカップリング剤の添加量が1.7質量部である以外は、実施例1と同一として、封止材を作製した。
以上の本実施例および比較例で得た封止材について、それぞれ以下に示すような方法で図3に示すような評価用サンプル301を作製し、評価を行った。
「密着(初期)」
厚さ3mmの太陽電池用ガラス板302、厚さ450μmの封止材303、厚さ200μm封止材(評価用)304、厚さ35μmの銅箔305の順で重ねあわせ、真空ラミネーターで150℃に加熱し、真空吸引し、15分間かけて図3の評価用サンプル301の構成を作製した。サイズはA4サイズとした。
評価用サンプルの銅箔305に幅10mmの切込みを入れ、10mm幅の銅箔305を長さ約20mmにわたり引き剥がした。そして、引き剥がした部分を剥離強度測定機(株式会社ORIENTEC製TENSILON(RTC−1250))のチャックに固定し、剥離角度90°、剥離速度300mm/minの条件で引っ張って、剥離強度を測定し、剥離強度が30N/cm以上の場合を○とし、30N/cm未満の場合を×とした。
「密着(100日後)」
封止材製造後、室温環境にて100日間保存した封止材を用いて、厚さ3mmの太陽電池用ガラス板302、厚さ450μmの封止材303、厚さ200μm封止材(評価用)304、厚さ35μmの銅箔305の順で重ねあわせ、真空ラミネーターで150℃に加熱し、真空吸引し、15分間かけて図3の評価用サンプル301の構成を作製した。サイズはA4サイズとした。
評価用サンプルの銅箔305に幅10mmの切込みを入れ、10mm幅の銅箔305を長さ約20mmにわたり引き剥がした。そして、引き剥がした部分を剥離強度測定機(株式会社ORIENTEC製TENSILON(RTC−1250))のチャックに固定し、剥離角度90°、剥離速度300mm/minの条件で引っ張って、剥離強度を測定し、剥離強度が30N/cm以上の場合を○とし、30N/cm未満の場合を×とした。
「金属の腐食」
厚さ3mmの太陽電池用ガラス板302、厚さ450μmの封止材303、厚さ200μm封止材(評価用)304、厚さ35μmの銅箔305の順で重ねあわせ、真空ラミネーターで150℃に加熱し、真空吸引し、15分間かけて図3の評価用サンプル301の構成を作製した。サイズはA4サイズとした。
この評価用サンプルを85℃、85%RHの環境に1ヶ月間暴露し、試験片の外観を目視にて観察し、変色が見られない場合を○、変色が見られた場合を×とした。
「耐熱性」
厚さ3mmの太陽電池用ガラス板302、厚さ450μmの封止材303、厚さ200μm封止材(評価用)304、厚さ35μmの銅箔305の順で重ねあわせ、真空ラミネーターで150℃に加熱し、真空吸引し、15分間かけて図3の評価用サンプル301の構成を作製した。サイズはA4サイズ。
この評価用サンプルの銅箔側を固定し、180°傾けた状態で130℃環境下にて24時間保管し、ズレが1mm未満の場合を○、ズレが1mm以上生じた場合を×とした。
「膨れ」
厚さ3mmの太陽電池用ガラス板302、厚さ450μmの封止材303、厚さ200μm封止材(評価用)304、厚さ35μmの銅箔305の順で重ねあわせ、真空ラミネーターで150℃に加熱し、真空吸引し、15分間かけて図3の評価用サンプル301の構成を作製した。サイズはA4サイズ。
この評価用サンプル作製工程において、銅箔部に目視で膨れが確認できないものを○、目視で膨れが確認できたものを×とした。
各実施例および各比較例の配合、及び評価結果を表1に示す。
Figure 2016072561
表1から明らかなように、本発明で規定したエチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物、有機過酸化物、シランカップリング剤を含む封止材を使用することで、保存後の密着低下も無く、外観等も良好な太陽電池モジュールを作製することができた。
101…一般的な太陽電池モジュール
102…シリコン基板
102A…シリコン基板の受光面(表面)
102B…シリコン基板の裏面
103…電極(正極)
104…電極(負極)
105…太陽電池セル(シリコンセル)
106…封止材
107…配線部材(インターコネクタ)
108…透光性基材
109…裏面基材
201…バックコンタクト方式の太陽電池モジュール
202…シリコン基板
202A…シリコン基板の受光面(表面)
202B…シリコン基板の裏面
203…電極(正極)
204…電極(負極)
205…太陽電池セル(シリコンセル)
210…透光性基材
212…裏面基材
214…封止材(表側)
216…封止材(裏側)
216a…貫通孔
218…絶縁基材
220…導電層
220a…銅またはニッケル層
220b…導電性金属膜
222A…導電接続部材
222B…導電接続部材
301…評価用サンプル
302…太陽電池用ガラス板
303…封止材
304…封止材(評価用)
305…銅箔

Claims (5)

  1. エチレン−αオレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物、有機過酸化物、及びシランカップリング剤を含む組成物であり、
    上記エチレン−αオレフィン共重合体と上記エチレン−酢酸ビニル共重合体との質量比が80:20〜99:1であり、
    上記有機過酸化物の含有量が、上記樹脂混合物100質量部に対して0.5質量部以上2.0質量部以下であり、
    上記シランカップリング剤の含有量が、上記樹脂混合物100質量部に対して0.1質量部以上1.5質量部以下であることを特徴とする太陽電池用封止材。
  2. 上記組成物が炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用封止材。
  3. 上記炭酸ガス炭酸イオン捕捉剤が、酸化マグネシウム及び水酸化マグネシウムの少なくとも一方であることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池用封止材。
  4. 上記組成物は、更に、トリアジン系紫外線吸収剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の太陽電池用封止材。
  5. 透光性基材と裏面基材との間に、封止材を介在させ架橋一体化させることにより太陽電池セルを封止してなる太陽電池モジュールにおいて、
    上記封止材が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池用封止材からなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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