JP2015503016A - ジアンヒドロヘキシトールジエステル混合物nmr - Google Patents

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Abstract

ジアンヒドロヘキシトールのエステル混合物、該エステル混合物を含んでいる組成物、および該エステル混合物または該組成物を含んでいるポリマー組成物、これらの使用、ならびに該エステル混合物を製造することができる方法、ここで、該エステル混合物は、(8.3)〜(9.2)の平均鎖長を有している。

Description

本発明は、ジアンヒドロヘキシトールのエステル混合物、このエステル混合物を含む組成物、およびこのエステル混合物または前記組成物を含むポリマー組成物、これらの使用、ならびに前記エステル混合物を製造することができる方法に関する。
前記ポリマー組成物は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ乳酸(PLA)、ポリウレタンまたはポリヒドロキシアルカノエートを含んでいてよい。
ポリ塩化ビニル(PVC)は、経済的に重要なポリマーに含まれる。硬質PVCも軟質PVCも多様に用いられる。
軟質PVCを製造するためには、PVCに可塑剤が添加され、ここで、圧倒的に多くの場合、フタル酸エステル、特にフタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DEHP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)およびフタル酸ジイソデシル(DIDP)が使用される。フタル酸を制限して使用するための、既存の、および場合により将来的な法規制により、可塑剤としてPVCおよび別のポリマーのために好適な、新規のエステルを見出す必要がある。
US2,387,842には、イソマンニドジブチレート、イソソルビドジアセテート/イソソルビドジブチレート、イソソルビドジヘキサノエート、イソソルビドジオクタノエートおよびイソソルビドジ−2−エチルヘキサノエートが、PVC可塑剤として記載されている。相応の軟質PVC試料体の製造は、溶媒の使用により、つまり、工業的に好ましくない条件下に行われた。好ましいイソソルビドエステルは、カルボン酸の混合物から得られたものであった。第一のカルボン酸は、2〜9個の炭素原子を、第二のカルボン酸は、3〜10個の炭素原子を含んでいるのが望ましく、ここで、炭素原子の総計は、少なくとも5個であり、最大18個であるのが望ましい。
WO99/45060には、とりわけイソソルビドまたはイソマンニドのC3〜C11アルカノエートが記載されている。例として、イソソルビド−ジ−オクタン酸エステル(IsDO)の合成、ならびに酪酸ベースのイソソルビドエステル(IsDB)、ヘキサン酸ベースのイソソルビドエステル(IsDH)および2−エチルヘキサン酸ベースのイソソルビドエステル(IsDEH)が記載されていて、可塑化されたポリマー(PVCおよびニトロセルロース)におけるいくつかの応用技術的特性が記載されている。
WO2001/083488は、マクロ多孔性の酸性イオン交換体をエステル化触媒として使用することによる、改善された色および仮定される高い変換率(98〜100%)を有する、アンヒドログルシトールエステル、例えば、イソソルビドエステルの製造方法を記載している。C3〜C20カルボン酸をベースにする相応のジエステルは、前記プロセスにとって有利であるとされている。C6〜C12カルボン酸をベースにするエステルは、可塑剤としての適用に好適であると挙げられている。例として、イソソルビド−ジ−n−オクタノエート(IsDO)およびイソソルビド−ジ−2−エチルヘキサノエート(IsDEH)の合成が記載されている。
WO2006/103338には、とりわけ、2つの触媒(そのうちの一つは、次亜リン酸である)からの組合せの使用下でのイソソルビドエステルの製造方法が記載されている。これにより、例えばWO2001/083488に記載されているものよりも優れた色数および高い純度を有するエステルが得られるであろう。前記方法で反応しうるカルボン酸として、明確にさらにまた2−エチルヘキサン酸およびn−オクタン酸のみが挙げられている。
WO2008/095571は、異性のノナン酸(分岐鎖および直鎖)のイソソルビドでのエステル化により得られる、イソソルビドエステルからの混合物の合成ならびに使用を記載している。ただし、この可塑剤をベースにするプラスチゾルは、現時点の標準可塑剤のフタル酸ジイソノニル(DINP)のプラスチゾルよりも明らかに高い粘度を示していて、これは、加工性がより不適切であることを意味する。ガラス転移温度も、DINPのガラス転移温度を非常に明らかに下回っている。
n−オクタン酸の純粋なイソソルビドジエステルの融点は、かろうじて室温を下回っているにすぎず、それによって、このエステルは、比較的低い温度では、PVC−プラスチゾル技術の多くの加工方法で経済的に使用することは不可能である。
そのうえさらに、前記相応の純粋なイソソルビド−ジ−n−デカノエートは、35℃を上回る融点を有していて、PVCと相溶性がほぼない。
解決する課題は、改善された応用技術的特性を有する、ジアンヒドロヘキシトールをベースにするジエステルまたはジエステル混合物を見出すことであった。
前記課題は、請求項1に記載のエステル混合物により解決される。
一般式I:
Figure 2015503016
[式中、R1およびR2は、それぞれ互いに独立して以下から選択されている:C8直鎖アルキル、C8分岐鎖アルキル、C8アルケン、ここで、C8アルケンは、部分的または完全にエポキシ化されていてよい、C10直鎖アルキル、C10分岐鎖アルキル、C10アルケン、ここで、C10アルケンは、部分的または完全にエポキシ化されていてよい]
による化合物を含んでいるエステル混合物であって、
前記式I中の酸素に直接結合しているR1およびR2の基それぞれの炭素原子が、二重結合で1つのさらなる酸素原子と結合していて、かつ
8.3〜9.2の平均鎖長を有している前記エスエル混合物。
8もしくはC10によって、炭素鎖中の炭素原子の数が示される。
本発明との関連において、「鎖長」とは、前記エステル混合物中のR1およびR2の基の平均鎖長と理解される。
以下の方法の記載は、イソソルビドエステルの側鎖の平均鎖長の測定に対するものであるが、相応して、別のジアンヒドロヘキシトールジエステル混合物に適用することもできる。
ジアンヒドロヘキシトールジ脂肪酸エステル中の脂肪酸の平均鎖長の確定は、1H−NMR分光法により行われる。スペクトルの記録のために、例えば、物質50mgをCDCl3 0.6ml(TMS 1質量%を含む)に溶解させて、直径5mmのNMRチューブに移す。試験する物質も使用するCDCl3も、場合により存在する水による測定値の歪曲(Verfaelschung)を不可能にするため、あらかじめ分子ふるいで乾燥させる。
NMR分光試験は、根本的にあらゆる市販のNMR機器で実施することができる。本願のNMR分光試験の場合、Bruker社製型式Avance500の機器が使用された。スペクトルは、303Kの温度で、d1=5秒のディレイ(遅延)、32スキャン(回数)、パルス長9.4μs、および10000Hzのスイープ幅(スペクトル幅)で、5mmのBBOプローブヘッド(road and bserver;ブロードバンドオブザーバ)を用いて記録された。共鳴シグナルは、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS=0ppm)の化学シフトに対して記録される。別の市販のNMR機器を使用して、同一の運転パラメータによって同等の結果が得られる。
前記得られた、イソソルビドジ脂肪酸エステルの1H−NMRスペクトルは、3.5ppm〜5.5ppmの範囲に、イソソルビド基本体の水素原子のシグナルにより形成される共鳴シグナルを有している。
0.5〜2.5ppmの化学シフトの範囲のシグナルは、脂肪酸基の水素原子に分類することができる。
定量化は、それぞれの共鳴シグナル下での面積、つまり、基線のシグナルによって囲まれた面積の測定により行われる。市販のNMR機器は、シグナル面積の積分のための装置を有している。本願のNMR分光試験では、この積分を、ソフトウェア「TOPSPIN」(Version2.1)を用いて実施した。
脂肪酸基の平均鎖長を算出するため、1.28ppmでのシグナル群の積分値xを、0.88ppmでのメチル末端基の積分値(y)で割り、3/2を掛けて4を加算する。結果として、脂肪酸の平均鎖長が得られる。
Figure 2015503016
1.28ppmでのシグナル群の積分値xは、平均鎖長により変化する一方、その他の積分比はすべて、常に一定である。
前記方法は、非分岐鎖の飽和脂肪酸を有するイソソルビドジ脂肪酸エステルの平均鎖長の測定に明らかに好適である。
分岐鎖および/または不飽和の酸の場合、前記測定は、同じように行われてよい;しかし、この場合、平均鎖長ならびに平均分岐度の分析を修正する必要がある。
前記式Iは、その立体中心に対して、イソソルビドの空間構造を有しているのが好ましい。
1つの実施態様では、2回エステル化されたアルコールは、イソソルビドである。
さらなる実施態様では、前記エステル混合物は、8.3〜9.1の平均鎖長を有している。
さらなる実施態様では、前記エステル混合物は、8.5〜9.1の平均鎖長を有している。
さらなる実施態様では、前記エステル混合物は、C8とC10とからの総計として、エステル混合物全体においてすべての酸鎖(Saeureketten)に対して50モル%超、好ましくは70モル%超、特に好ましくは80モル%超の割合を有している。
前記エステル混合物は、少なくとも2つ、特に好ましくは少なくとも3つの異なるエステルを有しているのが好ましい。
前記エステル混合物は、その炭素総数で区別される、少なくとも2つのエステルを有しているのが好ましい。つまり、例えば、C8,C8エステルおよびC8,C10エステル。
1つの実施態様では、2回エステル化されたアルコールは、イソソルビドである。
1つの実施態様では、R1は、C8直鎖アルキル、C10直鎖アルキルから選択されている。
さらなる実施態様では、R2は、C8直鎖アルキル、C10直鎖アルキルから選択されている。
さらなる実施態様では、前記エステル混合物は、以下の3つの物質の混合物を有している:
Figure 2015503016
前記エステル混合物の他に、このエステル混合物を含む組成物も特許請求の範囲に記載されている。
前記組成物は、前述の複数のエステル混合物のうちの1つのエステル混合物、1つの高沸点物および/または1つの低沸点物を含んでいる。
前記組成物は、複数の高沸点物、つまり、高沸点混合物、ならびに複数の低沸点物、つまり、低沸点混合物を有していてもよい。
高沸点物とは、本発明との関連において、C10,C10エステルの沸点を上回る沸点を有する化合物と理解される。例えば、高沸点物は、前記組成物のガスクロマトグラフィーによる試験において、非極性カラム上で、C10,C10エステルよりも長い保持時間を有している。
高沸点物は、例えば、別のカルボン酸、例えばC12またはC14の相応の割合が、反応のために使用されるカルボン酸混合物中に含まれていて、それにより例えば、C10,C12エステルまたはC10,C14エステルが形成されることにより生じうるものである。さらに、高沸点物は、使用されるジアンヒドロヘキシトールが部分的に開環することによりモノアンヒドロヘキシトールになり、それに引き続いて相応のカルボン酸でエステル化されて、モノアンヒドロヘキシトールの相応のジエステル、トリエステルまたはテトラエステルになることにより形成されうるものである。
低沸点物とは、本発明との関連において、C8,C8エステルの沸点を下回る沸点を有する化合物と理解される。
例えば、低沸点物は、前記組成物のガスクロマトグラフィーによる試験で、非極性カラム上で、C8,C8エステルよりも短い保持時間を有している。
低沸点物は、例えば、別の、一般に鎖長の短いカルボン酸、例えばC6またはC4の相応の割合が、反応のために使用されるカルボン酸混合物中に含まれていて、それにより、例えばC6〜C8エステルまたはC4〜C8エステルも形成されることにより生じうるものである。
低沸点物は、完全に反応していないイソソルビドエステル(モノエステル)が、生成物中に残留する、または反応後の後処理の間に、例えば部分的な加水分解により形成されることにより形成することもある。
脂肪酸の工業的混合物中には、例えば、パーム核油またはココナッツ油から得られ、例えばEdenor V85(Emery社)またはC−810L(P&G Chemicals)として商業的に入手できるいわゆる初期脂肪酸(Vorlauffettsaeuren)の場合、例えば、より鎖長の短いカルボン酸も、より鎖長の長いカルボン酸も含まれていてよい。
さらなる実施態様では、高沸点物の割合は、前記組成物のエステルシグナルに対して15面積%未満である。
さらなる実施態様では、高沸点物の割合は、前記組成物のエステルシグナルに対して5面積%未満である。
さらなる実施態様では、高沸点物の割合は、前記組成物のエステルシグナルに対して2.5面積%未満である。
高沸点物の比較的低い割合により、特定の応用技術的特性が改善される。
さらなる実施態様では、低沸点物の割合は、前記組成物のエステルシグナルに対して4.5面積%未満である。
さらなる実施態様では、低沸点物の割合は、前記組成物のエステルシグナルに対して2.5面積%未満である。
さらなる実施態様では、低沸点物の割合は、前記組成物のエステルシグナルに対して1面積%未満である。
面積%の割合を測定するために、エステルシグナルのみ、つまり、前述の定義による低沸点物および高沸点物、ならびにジエステル混合物それ自体が用いられる、つまり、溶媒シグナルまたはカルボン酸シグナルは、一緒に積分されない。
低沸点物の比較的低い割合により、特定の応用技術的特性が改善される。
さらに、前述の複数のエステル混合物のうちの1つのエステル混合物、または前述の複数の組成物のうちの1つの組成物を含んでいるポリマー組成物も特許請求の範囲に記載される。このポリマー組成物は、本発明によるエステル混合物の他に、1つまたは複数の別の可塑剤を含んでいてもよい。
1つの実施態様では、前記ポリマー組成物は、前述の複数のエステル混合物のうちの1つのエステル混合物、ならびに1つのポリマーを含んでいる。
前記ポリマーは、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ乳酸(PLA)、ポリウレタンまたはポリヒドロキシアルカノエートであるのが好ましく、PVCであるのが特に好ましい。
さらなる実施態様では、前記ポリマー組成物は、前述の複数の組成物のうちの1つの組成物、ならびに1つのポリマーを含んでいる。
前記ポリマーは、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ乳酸(PLA)、ポリウレタンまたはポリヒドロキシアルカノエートであるのが好ましく、PVCであるのが特に好ましい。
前記エステル混合物それ自体の他に、その可塑剤としての使用も特許請求の範囲に記載される。ポリマーのための可塑剤としての使用が好ましく、ポリ塩化ビニル(PVC)のための可塑剤としての使用が特に好ましい。
さらに、前記組成物の可塑剤としての使用も特許請求の範囲に記載される。ポリマーのための可塑剤としての使用が好ましく、ポリ塩化ビニル(PVC)のための可塑剤としての使用が特に好ましい。
さらなる課題は、改善された応用技術的特性を有する、ジアンヒドロヘキシトールをベースにするジエステルまたはジエステル混合物を製造することができる方法を提供することにあった。
前記課題は、請求項13に記載の方法により解決される。
以下の方法工程:
a)ジアンヒドロヘキシトールを準備する工程、
b)n−オクタン酸およびn−デカン酸を添加する工程、
c)b)の酸をa)のアルコールで、少なくとも1つの触媒の存在下にエステル化する工程、
d)モノエステルの割合が、2.0面積%を下回ったらすぐに、c)において進行するエステル化反応を停止する工程
を含んでいる方法。
驚くべきことに、反応混合物中のモノエステルの割合を制御することにより、混合生成物中の低沸点物の割合も、高沸点物の割合も制御できることを確認することができた。
前記低沸点物に含まれるモノエステルの割合は、反応開始に明らかに上昇する。形成されたモノエステルは、その後、ジエステルに有利に反応する。ガスクロマトグラフィーにより測定されたモノエステルの割合は、しばらくの間、25面積%を超過する。
方法工程d)での停止は、つまり、モノエステルの割合が、まず、2.0面積%超上昇した後に行われ、その後、この反応の後々の過程でジエステルになる反応の継続により、モノエステルの割合は、2.0面積%未満に下がる。
低沸点物および高沸点物の含有量の測定は、例えば、ガスクロマトグラフィーにより行うことができる。高沸点物は、ここで、非極性カラム上で、C10,C10エステルよりも長い保持時間を有している。低沸点物は、非極性カラム上で、C8,C8エステルよりも短い保持時間を有している。本発明によれば、シグナルの分類は、GC/MS試験を用いてガスクロマトグラフィー法で行われた。
面積%の数値を測定するため、エステルシグナルのみ、つまり、上述の定義による低沸点物および高沸点物、およびジエステル混合物それ自体が用いられる、つまり、溶媒シグナルまたはカルボン酸シグナルは、一緒に積分されない。
前記生成物組成の制御は、モノエステルが限界値を下回った時に反応を停止することにより成功する。ここで、反応の停止とは、反応生成物をあらかじめ調節された反応温度と比べて20K超冷却することと理解される。この冷却は、ここで、冷やすことにより能動的に行われてよい、または、加熱エレメントの電源が切られて、さらなる熱が供給されないことにより受動的に行われてもよい。
前記方法は、例えば、前述のエステル混合物を製造するために利用することができる。
前記方法の実施態様では、方法工程a)で準備されるジアンヒドロヘキシトールは、イソソルビドである。
前記方法の実施態様では、方法工程d)における停止は、モノエステルの割合が1.6面積%を下回ったらすぐに行われる。
これにより、低沸点物の割合を低い値に維持できる。
前記方法の実施態様では、方法工程d)における停止は、モノエステルの割合が1.0面積%を下回ったらすぐに行われる。
これにより、低沸点物の割合を特に低い値に維持できる。
前記方法の実施態様では、方法工程c)で使用される触媒は、次亜リン酸である。
これにより、特に優れた変換率、選択性および色数を達成できる。
さらなる実施態様では、方法工程c)において、次亜リン酸の他に、さらにまた酸性イオン交換体、硫黄酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸または金属含有触媒、例えば、テトラアルキルチタネートを含んでいてよい触媒混合物が使用される。
前記方法の実施態様では、方法工程b)において、n−オクタン酸およびn−デカン酸が、85:15〜45:55の範囲のモル比で添加される。
前記比率でカルボン酸を使用することにより、特に優れた応用技術的特性を有するエステル混合物を製造することができた。
前記方法の実施態様では、方法工程b)において、n−オクタン酸およびn−デカン酸が、80:22〜45:55の範囲のモル比で添加される。
前記比率でカルボン酸を使用することにより、際立った応用技術的特性を有するエステル混合物を製造することができた。
前記方法の他に、前述の複数の方法のうちの1つの方法により入手可能なエステル混合物も特許請求の範囲に記載されている。
さらに、前述の複数の方法のうちの1つの方法により製造されたエステル混合物が、特許請求の範囲に記載されている。
前記方法により入手可能な、または前記方法により製造されたエステル混合物の、可塑剤としての使用も特許請求の範囲に記載されている。
以下に、本発明を実施例をもとに、より詳細に説明する。
エステル混合物の製造:
使用される前記方法では、ジアンヒドロヘキシトールまたは、ジアンヒドロヘキシトールを少なくとも95質量%有している生成物を、相応のカルボン酸で、任意に触媒の存在下に、好ましくは次亜リン酸の存在下に、エステル化することができる。エステルの形成に使用されるカルボン酸もしくはカルボン酸混合物は、好ましくは、過剰量で、好ましくは、ジエステルの形成に必要なモル量の5〜50モル%、特に10〜30モル%のモル過剰量で使用される。
出発物質として使用するジアンヒドロヘキシトール化合物は、特にイソソルビドであってよい。このイソソルビドは、固体のイソソルビドまたはイソソルビド水溶液であってよい。
前記エステル化で生じる反応水を除去するため、この反応水が、1つもしくは複数のカルボン酸により反応混合物から留去される場合に有利でありうる。それゆえ、この1つもしくは複数のカルボン酸は、共沸剤として用いられる。
考えられるエステル化法は、例えば、WO2006/103338に記載されている。
比較試料のISDIN−IS(第2表の配合2を製造するためのもの)を、WO2008/095571の例1および例2により製造した。
以下において議論の対象となるエステル混合物3〜10(第1表参照)を以下の通り製造した:
イソソルビド(Carestar社)1.2モル、第1表に記載の組成物の、定義されたC8/C10脂肪酸混合物(それぞれSigma Aldrich社)2.8モル、および次亜リン酸(50%水溶液、Sigma Aldrich社)0.015モルを、撹拌器を有する多口フラスコ1l、浸漬管、試料採取ノズル、温度計、および集中冷却器(Intensivkuehler)が装着された水分離器からなるエステル化装置に装入した(出発物質3〜10)。
前記装置を、反応の開始前に1時間、1時間あたりN2 6lで前記浸漬管を通して洗浄した。反応は、窒素のバブリング(Einperlung)下に進行した。反応混合物を、撹拌しながら徐々に240℃に温度調節した。沸騰開始は、約200℃であった。沸騰開始によって、副生成物として水が生じ、この水を、連続的に前記水分離器を通してこの反応から除去した。エステル化の過程で、反応水約43ml(2.4モル)が生じた。反応時間は、約4.5時間であった。
変換率は、ガスクロマトグラフィーによって観察された。変換率は、ガスクロマトグラフィーによって観察した。モノエステルの割合が1.0面積%を下回ったらすぐに、前記バッチ(Ansatz)を停止した。
後処理のため、前記エステル化からの反応流出分をフラスコ1lに移して、活性炭(Norit社製型式CAP Super)2質量%を添加した後、真空分配器を有するクライゼンブリッジ(Claisenbruecke)に接続した。窒素接続部を有する浸漬管および温度計を取り付けた。その次に、まず210℃で、真空下(40mbar未満)に、過剰量の酸の大部分を留去して、その後、残りの酸を、窒素によるストリッピングにより190〜200℃で分離した(約2時間)。前記反応生成物を引き続き90℃未満に冷却して、前記フラスコに窒素を通気した。このエステルを、ろ紙およびろ過助剤(パーライト 型式D14)からの、あらかじめ加圧されたフィルターケーキを有するブフナー漏斗を通して吸引ビンを通してろ過した。ろ過液を用いてGC分析を実施した。
以下の生成物11〜14は、比較方法である本発明によらない方法により製造されたものである。
生成物11(第1表参照)を、以下の指示通りに合成した:
イソソルビド(Cerestar社)2.5モル、第1表の11番に記載の、定義されたC8/C10脂肪酸混合物(それぞれSigma Aldrich社)6.0モル、および次亜リン酸(50%水溶液、Sigma Aldrich社)0.034モルを、撹拌器を有する多口フラスコ4l、浸漬管、試料採取ノズル、温度計、および集中冷却器が装着された水分離器からなるエステル化装置に装入した。
前記装置を、反応の開始前に1時間、1時間あたりN2 6lで前記浸漬管を通して洗浄した。反応は、窒素のバブリング下に進行した。反応混合物を、撹拌しながら徐々に240℃に温度調節した。沸騰開始は、約192℃であった。沸騰開始によって、副生成物として水が生じ、この水を、連続的に前記水分離器を通してこの反応から除去した。エステル化の過程で、反応水約90ml(5.0モル)が生じた。反応時間は、約7時間であった。
変換率は、ガスクロマトグラフィーによって観察した。モノエステルの割合が、2.0面積%を下回る前に、前記バッチを停止した。
後処理のため、前記エステル化からの反応流出分をフラスコ2lに移して、活性炭(Norit社製型式CAP Super)2質量%を添加した後、真空分配器を有するクライゼンブリッジに接続した。窒素接続部を有する浸漬管および温度計を取り付けた。その次に、まず210℃で、真空下(40mbar未満)に、過剰量の酸の大部分を留去した。この出発物質を、窒素流中で、水の噴射により100℃に冷却した。真空(40mbar未満)で、この出発物質を20分間乾燥させて、引き続き窒素で通気した。
80℃で、4倍のモル過剰量の10%NaOH水溶液を添加し、さらに15分間、窒素バブリング下に撹拌した。次に、前記出発物質を、真空下に180℃に加熱して、水蒸気蒸留を継続するため、さらに5質量%の水を加えた。さらに水を噴射することにより、反応温度を130℃に下げた。引き続き、この反応混合物を、130〜80℃の温度範囲において真空で乾燥させた。このエステルを、ろ紙およびろ過助剤(パーライト 型式D14)からの、あらかじめ加圧されたフィルターケーキを有するブフナー漏斗を通して、真空を用いて吸引ビンにろ過した。ろ過液を用いてGC分析を実施した。
生成物12(第1表参照)を以下の指示通りに合成した:
イソソルビド(Cerestar社)1.5モル、第1表の12番に記載の、定義されたC8/C10脂肪酸混合物(それぞれSigma Aldrich社)3.8モル、および次亜リン酸(50%水溶液、Sigma Aldrich社)0.020モルを、撹拌器を有する多口フラスコ2l、浸漬管、試料採取ノズル、温度計、および集中冷却器が装着された水分離器からなるエステル化装置に装入した。
前記装置を、反応の開始前に1時間、1時間あたりN2 6lで前記浸漬管を通して洗浄した。反応は、窒素のバブリング下に進行した。反応混合物を、撹拌しながら徐々に240℃に温度調節した。沸騰開始は、約200℃であった。沸騰開始によって、副生成物として水が生じ、この水を、連続的に前記水分離器を通してこの反応から除去した。エステル化の過程で、反応水約53ml(2.9モル)が生じた。反応時間は、約2.5時間であった。
変換率は、ガスクロマトグラフィーによって観察した。モノエステルの割合が、2面積%を下回る前に、前記反応を停止した。
後処理のため、前記エステル化からの反応流出物をフラスコ2lに移して、活性炭(Norit社、型式CAP Super)2質量%を添加した後、真空分配器を有するクライゼンブリッジに接続した。窒素接続部を有する浸漬管および温度計を取り付けた。その次に、まず210℃で、真空下(40mbar未満)に、過剰量の酸の大部分を留去して、その後、残りの酸を、窒素によるストリッピングにより190〜200℃で分離した(約2時間)。前記反応生成物を引き続き90℃未満に冷却して、前記フラスコを窒素で通気した。その後、この反応混合物に、Al23 2質量%を加えて、60分間、約80℃で撹拌した。このエステルを、ろ紙およびろ過助剤(パーライト 型式D14)からの、あらかじめ加圧されたフィルターケーキを有するブフナー漏斗を通して、吸引ビンを通してろ過した。このろ過液を用いてGC分析を実施した。
生成物13(第1表参照)を以下の指示通りに合成した:
イソソルビド(Cerestar社)1.5モル、第1表の13番に記載の、定義されたC8/C10脂肪酸混合物(それぞれSigma Aldrich社)6.0モル、および硫酸(95〜97%、Sigma Aldrich社)0.011モルを、撹拌器を有する多口フラスコ2l、浸漬管、試料採取ノズル、温度計および集中冷却器が装着された水分離器からなるエステル化装置に装入した(出発物質13)。
前記装置を、反応の開始前に1時間、1時間あたりN2 6lで前記浸漬管を通して洗浄した。反応は、窒素のバブリング下に進行した。反応混合物を、撹拌しながら徐々に180℃に温度調節した。沸騰開始によって、副生成物として水が生じ、この水を、連続的に前記水分離器を通してこの反応から除去した。エステル化の過程で、反応水約58ml(3.2モル)が生じた。
変換率は、ガスクロマトグラフィーによって観察された。前記バッチは、モノエステルの割合が、2.0面積%を下回った時に停止せず、モノエステルの割合が、1.0面積%を下回った時も停止しなかった。
反応時間は、約15時間であった。その後、まず、反応を停止して、さらにまた高沸点物および低沸点物の割合を測定した。
後処理のため、前記エステル化からの反応流出分をフラスコ2lに移して、活性炭(Norit社製型式CAP Super)2質量%を添加した後、真空分配器を有するクライゼンブリッジに接続した。窒素接続部を有する浸漬管および温度計を取り付けた。その次に、まず210℃で、真空下(40mbar未満)に、過剰量の酸の大部分を留去して、その後、残りの酸を、窒素によるストリッピングにより190〜200℃で分離した(約2時間)。前記反応生成物を引き続き90℃未満に冷却して、前記フラスコに窒素を通気した。このエステルを、ろ紙およびろ過助剤(パーライト 型式D14)からの、あらかじめ加圧されたフィルターケーキを有するブフナー漏斗を通して吸引ビンを通してろ過した。ろ過液を用いてGC分析を実施した。
生成物14(第1表参照)を以下の指示通り合成した:
ソルビトール(Cerestar社)1.5モル、第1表の14番に記載の、定義されたC8/C10脂肪酸混合物(それぞれSigma Aldrich社)3.8モル、およびAmberlyst46(Sigma Rohm&Haas社)46.25gを、撹拌器を有する多口フラスコ2l、浸漬管、試料採取ノズル、温度計および集中冷却器が装着された水分離器からなるエステル化装置に装入した。
前記装置を、反応の開始前に1時間、1時間あたりN2 6lで前記浸漬管を通して洗浄した。反応は、窒素のバブリング下に進行した。反応混合物を、撹拌しながら徐々に145℃に温度調節した。沸騰開始によって、副生成物として水が生じ、この水を、連続的に前記水分離器を通してこの反応から除去した。エステル化および閉環の過程で、反応水約110ml(6.1モル)が生じた。
変換率は、ガスクロマトグラフィーによって観察された。前記バッチは、モノエステルの割合が、2.0面積%を下回った時に停止せず、モノエステルの割合が、1.0面積%を下回った時も停止しなかった。
反応時間は、約8時間であり、その後、まず、反応を停止した。この合成の目的は、大量の高沸点物を生成することであった。
後処理のため、前記エステル化からの反応流出分をフラスコ2lに移して、活性炭(Norit社製型式CAP Super)2質量%を添加した後、真空分配器を有するクライゼンブリッジに接続した。窒素接続部を有する浸漬管および温度計を取り付けた。その次に、まず210℃で、真空下(40mbar未満)に、過剰量の酸の大部分を留去して、その後、残りの酸を、窒素によるストリッピングにより190〜200℃で分離した(約2時間)。前記反応生成物を引き続き90℃未満に冷却して、前記フラスコに窒素を通気した。このエステルを、ろ紙およびろ過助剤(パーライト 型式D14)からの、あらかじめ加圧されたフィルターケーキを有するブフナー漏斗を通して吸引ビンを通してろ過した。ろ過液を用いてGC分析を実施した。
NMR分光法によるジアンヒドロヘキシトールジエステルの平均鎖長の測定のための方法の説明
ジアンヒドロヘキシトール−ジ脂肪酸エステル中の脂肪酸の平均鎖長の測定は、1H−NMR分光法により行われる。スペクトルの記録の場合、例えば、物質50mgをCDCl3 0.6ml中(TMS 1質量%を含む)に溶解して、直径5mmのNMRチューブに入れる。試験する物質も、使用するCDCl3も、場合により存在する水による測定値の歪曲を不可能にするため、まず分子ふるいで乾燥させる。
NMR分光試験は、根本的にいずれの市販のNMR機器で実施されてよい。本願のNMR分光試験の場合、Bruker社の型式Avance500の機器が使用された。スペクトルは、303Kの温度で、d1=5秒のディレイ(遅延)、32スキャン(回数)、パルス長9.4μs、および10000Hzのスイープ幅(スペクトル幅)で、5mmのBBOプローブヘッド(road and bserver;ブロードバンドオブザーバ)を用いて記録された。共鳴シグナルは、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS=0ppm)の化学シフトに対して記録される。その他の市販のNMR機器を使用して、同一の運転パラメータによって同等の結果が得られる。
前記得られた、イソソルビドジ脂肪酸エステルの1H−NMRスペクトルは、3.5ppm〜5.5ppmの範囲に、イソソルビド基本体の水素原子のシグナルにより形成される共鳴シグナルを有している。
0.5〜2.5ppmの化学シフトの範囲のシグナルは、脂肪酸基の水素原子に分類することができる。
定量化は、それぞれの共鳴シグナル下での面積、つまり、基線からのシグナルによって囲まれた面積の測定により行われる。市販のNMR機器は、シグナル面積の積分のための装置を有している。本願のNMR分光試験では、この積分を、ソフトウェア「TOPSPIN」(Version2.1)を用いて実施した。
脂肪酸基の平均鎖長を算出するため、1.28ppmでのシグナル群の積分値xを、0.88ppmでのメチル末端基の積分値(y)で割り、3/2を掛けて4を加算する。結果として、脂肪酸の平均鎖長が得られる。
Figure 2015503016
1.28ppmでのシグナル群の積分値xは、平均鎖長により変化する一方、その他の積分比はすべて、常に一定である。
前記方法は、非分岐鎖の飽和脂肪酸を有するイソソルビドジ脂肪酸エステルの平均鎖長の測定に明らかに好適である。
分岐鎖および/または不飽和の酸の場合、前記測定は、同じように行うことができる;しかし、この場合、平均鎖長ならびに平均分岐度の分析は、修正する必要がある。
高沸点物および低沸点物を含んでいるジアンヒドロヘキシトールジ脂肪酸エステルのスペクトルを分析する場合、以下の通り行われる:
高沸点物、つまり、2個、3個または4個の酸基を有する開鎖のイソソルビド、もしくは、低沸点物、つまり、モノアンヒドロソルビトールおよびジアンヒドロソルビトールのモノエステルが存在する場合、前記スペクトルは、3.5ppm〜5.5ppmの間のイソソルビドシグナルの範囲で変化する。さらに、脂肪酸基のシグナル強度の、イソソルビドシグナルに対する比率は、相応して変化する。
0.5〜2.5ppmの脂肪酸エステルシグナルの平均鎖長の分析は、これらの変化にかかわらずに、さらに前記方式の通りに行われてよい。イソソルビド範囲の変化は、結果に影響を及ぼさない、それというのは、イソソルビド基本体および脂肪酸基のシグナルは重ならないからである。したがって、上述の式は、非分岐鎖の飽和脂肪酸基に依然として当てはまる。
上述の方法に従い、出発材料としてn−オクタン酸およびn−デカン酸が、以下のモル比:85:15、75:25、65:35、58:42、57:43、50:50、40:60、25:75で使用されたエステル混合物を製造した。
前記合成から得られた生成物、ならびに純粋なイソソルビド−2,5−ジ−オクタン酸エステルおよび純粋なイソソルビド−2,5−ジ−デカン酸エステルを、それぞれ上述の方法にしたがい分析して、平均鎖長を測定した。結果は、以下の第1表にまとめられている。
Figure 2015503016
右端欄には、ハーゼン単位色数(APHA)が示されている。80を上回る値は望ましくない、それというのは、80を上回る値が、明らかに変色した生成物を提供するからである。
プラスチゾル用途のための比較試験:
1.プラスチゾルの製造
例えば床仕上げ材(Fussbodenbelaege)のための上塗り膜(Deckstrichfilmen)を作り出すために使用されるPVCプラスチゾルを製造した。プラスチゾル配合の値は、それぞれ質量割合である。PVCとして、Vestolit B7021−Ultraを使用した。比較物質として、ジイソノニルフタレート(DINP、Evonik Industries社製VESTINOL 9)およびイソノナン酸をベースとするイソソルビドジエステル(ISDIN−IS)を使用した。ポリマー組成物の配合は、第2表にまとめられている。
Figure 2015503016
配合3〜10では、左端欄に平均鎖長が示されている。
いずれの配合も、可塑剤50重量部の他に、さらに共安定剤としてエポキシ化大豆油(Drapex 39、Galata社)3重量部、ならびにCa/Znベースの熱安定剤(Mark CZ 149、Galata社)2重量部を含んでいる。
前記可塑剤を、添加前に25℃に温度調節した。まず、液体の成分を、次に、粉末状の成分をPEビーカーに秤量導入した。この混合物を、湿潤していない粉末がなくなるように手を使って軟膏ヘラで撹拌した。次に、混合ビーカーを、溶解型撹拌羽根の固定用ツールに挟み込んだ。この撹拌羽根を前記混合物に浸ける前に、回転数を毎分1800回転に調節した。前記撹拌羽根を浸けた後、熱センサー(Thermofuehler)のデジタル表示の温度が30.0℃に達するまで撹拌した。それによって、定義されたエネルギー入力での前記プラスチゾルの均一化が達成されたことが保証された。その後、このプラスチゾルをすぐに25.0℃で温度調節した。
2.プラスチゾル粘度の測定
PVCプラスチゾル粘度の測定は、Physica MCR 101(Anton−Paar社)で実施し、回転モードおよび測定装置「CC27」を使用した。
前記プラスチゾルを、まずバッチ容器(Ansatzbehaelter)内でヘラで撹拌することにより再度均一化し、引き続き前記測定装置に入れて、25℃での等温で測定した。測定の間、以下の項目を制御した:
1.60秒間で予せん断速度(Vorscherung)100s-1、この予せん断速度で測定値は記録しなかった(場合により生じるチキソトロピー効果の平均化のため)。
2.せん断速度−下降傾斜(200s-1で開始し0.1s-1で終了、それぞれ測定点期間5秒を有する30工程で対数級数に分布)。
前記測定は、一般に(特に記載がない限り)、前記プラスチゾルの24時間の貯蔵/熟成後に実施した。測定の間、プラスチゾルは25℃で貯蔵した。
以下の第3表には、せん断速度100s-1でのPVCペーストの粘度がそれぞれ記載されている。ここで、ペースト番号は、第2表の配合番号と一致している。
Figure 2015503016
前記ペーストの比較では、本発明によるポリマー組成物(3、4、5、6、7、8)のペーストは、ISDIN−ISを含むペースト(ペースト番号2)よりも明らかに低いペースト粘度を有している。純粋なISDIN−IS(本発明によらないポリマー組成物2)を使って、好適に加工可能なPVCペーストはなかなか製造しにくい、それというのは、このペーストが、極めて高いペースト粘度を示しているからである。
本発明によるポリマー組成物をベースにするPVCペーストは、イソノナン酸のイソソルビドエステルをベースにする類似のペーストと比べて、せん断速度にかかわらず、より低いせん断粘度、およびそれにより改善された加工性を有している。
3.ゲル化挙動
前記ペーストのゲル化挙動の試験は、Physica MCR 101で、振動モードにて、せん断応力を制御して運転されるプレート・プレート測定系(PP25)を使用して行った。さらなる温度調節カバーを前記機器につなぎ、均一な熱分布および均一な試料温度を達成した。
以下のパラメータを調節した:
モード:温度勾配
開始温度:25℃
終了温度:180℃
加熱/冷却速度:5℃/min
振動周波数:4〜0.1Hz 傾斜 対数
回路周波数 オメガ:101/s
測定点の数:63
測定点時間:0.5分
自動ギャップ再調整(Spaltnachfuehrung)F:0N
一定の測定点時間
ギャップ幅 0.5mm。
測定の実施:
下側の測定系プレート上に、測定するペースト(Plaste)の液滴を、気泡を入れずにヘラで塗布した。ここで、前記測定系の衝突後に、いくらかのペーストが均一に前記測定系からにじみ出られることに注意した(円形に約6mm未満)。引き続き、前記温度調節カバーを試料の上に置いて、測定を開始した。前記ペーストのいわゆる複素粘度を温度に応じて測定した。特定の温度が、(加熱率5℃/minにより定められた)期間に達せられるため、ゲル化温度の他に、測定される系のゲル化速度についての証明も得られる。ゲル化過程の始まりは、複素粘度の突然の著しい上昇に表れた。この粘度上昇が始まるのが早ければ早いほど、前記系のゲル化性はより優れている。
得られた測定曲線から、クロスオーバー温度を測定する。この方法は、前記両方の選択されたy変数の交点を算出する。この変数は、振幅スイープ(y:G’、G’’、X:ガンマ)で直線的な粘弾性範囲の終わりを得るため、周波数スイープ(y:G’、G’’、X:周波数)でクロスオーバー周波数を得るため、またはゲル時間もしくは硬化温度を確定する(y:G’、G’’、x:時間または温度)ために使用される。ここで記載されるクロスオーバー温度は、G’およびG’’の最初の交点の温度に相当する。
結果は、第4表に示されている。ここで、ペースト番号は、第2表の配合番号と一致している。
Figure 2015503016
ゲル化挙動:
ISDIN−ISを含んでいるペースト(ペースト番号2)と比べて、本発明によるポリマー組成物を含んでいるペースト(ペースト番号3〜8)は、明らかにより迅速なゲル化を有している。ペースト3〜8のゲル化は、同じく、ペースト9および10、ならびに従来の工業標準のDINPを含んでいるペースト1のゲル化よりも早く進行する。
4.純粋なエステル混合物の融点
DSC(Differential Scanning Calorimetry)を用いて融点を測定し、そのために、それぞれ、溶融シグナル(Schmelzsignal)の上昇(いわゆる「オンセット」)を用いた。複数の融点の場合、最大融点を記載した、それというのは、この温度を下回って最初の結晶化が始まるからである。
結果は、第5表に示されている。ここで、可塑剤番号(WM番号)は、第2表の配合番号と一致している。
Figure 2015503016
可塑剤番号1および2では、融点を測定できなかった。これらの物質は、ガラス転移を有しているにすぎない、それというのは、これらの物質が非晶質だからである。
10℃超の融点はすべて、大規模工業的なプロセスにおいて好適に使用可能な可塑剤の基準を満たさない、それというのは、これらの生成物が、さもないと寒い季節に過度に強く加熱される必要があるからであり、これは、充分な流動性を保証するために、きわめて高いエネルギー費用をもたらす。過度に強い加温は、同様に、強い濃縮傾向、およびそれゆえ著しく低下した加工性と結びつく混合過程の間にすでに、前記ペーストの早期のゲル化を生じさせうる。
8酸またはC10酸だけを有するイソソルビドエステルは、その比較的高い融点のゆえに、上述の理由からプラスチゾル法(これは、商用的な適用全体の約三分の一に相等する)には経済的に使用不可能である。C8/C10の混合物は、総じてより低い融点を有しており、したがって、明らかにより好適である。
高沸点物の回避
大きい割合の高沸点物の形成は、可塑剤の明らかに低下した性能、特に加工性(ゲル化)および効率(ショア硬さ)をもたらす。混合生成物中の高沸点物の含有量を下げるために、本発明による方法によれば、エステル化反応をガスクロマトグラフィーによって観察される。
高沸点物は、例えば、高い温度で、長い反応時間で、または特定の無機酸、例えば、硫酸、またはスルホン酸の使用で形成しうるものである。これによって、ジアンヒドロヘキシトールもしくは相応のモノエステルまたはジエステルが開環して、モノアンヒドロヘキシトールまたは相応のエステルになりうる。その場合、過剰の脂肪酸により、モノアンヒドロヘキシトールのジエステル、トリエステルおよびテトラエステルが形成しうる。したがって、前記反応は、モノエステルの割合が、ガスクロマトグラフィーによる測定において、特定の値を下回ったらすぐに停止する。
驚くべきことに、前記反応混合物中のモノエステルの割合によって、前記混合生成物中の高沸点物の割合を好適に制御できることが判明した。
低沸点物の回避
低沸点物の形成は、すでに少ない質量割合で、可塑剤性能の低下、特に水への抽出および揮発性をもたらす。このような低沸点物の例は、モノエステルである。
前記高沸点物の関連において記載の通り、長い反応時間は、高沸点物の形成をもたらしうる。ただし、反応時間の極端な減少は、低下した変換率、およびそれに伴い前記低沸点物に含まれるジアンヒドロヘキシトールのモノ脂肪酸エステルをもたらす。したがって、反応時間および温度は、同時に著しい量で高沸点物が形成されることなく、ジアンヒドロソルビトールおよびモノエステルのできる限り完全な変換が行われるように最適化されなければならない。これは、モノエステルの割合が、ガスクロマトグラフィーによる測定において特定の値を下回ったらすぐに前記反応を停止することによって達成された。
エステル混合物の特性化(分析化学):
低沸点物および高沸点物の含有量の測定は、ガスクロマトグラフィーにより行われた。ここで、高沸点物は、ここで、非極性カラム上で、C10,C10エステルよりも長い保持時間を有している。低沸点物は、非極性カラム上で、C8,C8エステルよりも短い保持時間を有している。本発明によれば、シグナルの分類は、GC/MS試験を用いてガスクロマトグラフィー法で行われる。ガスクロマトグラフィーのスペクトルの記録では、例えば、試料0.1gをアセトン1.5ml中に溶解させて、GCバイアルに移した。
前記ガスクロマトグラフィーによる試験は、根本的に、適切な非極性カラムを有する、いずれの市販のGC機器で実施されてよい。本願のガスクロマトグラフィーによる試験の場合、Agilent社製型式6890Nの機器を使用した。炉の温度は、1.4分間、120℃に維持し、その後、加熱速度12.5K/minで350℃に高めて、そこで、さらに17分維持した。ガスクロマトグラフィーのスペクトルは、Agilent HP5カラムで、FID検出器を通して、キャリアガスとしてヘリウムを使用して記録した。その他の市販のGC機器を使用して、同一の運転パラメータによって同等の結果が得られる。シグナルの分類は、この場合も、一回限りでGC/MS測定によって実施されなければならない。
ジアンヒドロヘキシトールジ脂肪酸エステルの範囲は、考察される例では、15〜22分である。前記低沸点物は、6〜15分の間で、前記高沸点物は、22〜32分の間で検出される。
面積%の割合を測定するため、エステルシグナルのみ、つまり、上記定義による低沸点物および高沸点物、ならびにジエステル混合物それ自体が使用される、つまり、溶剤シグナルまたはカルボン酸シグナルは、一緒に積分されない。
プラスチゾル適用のための比較試験
1.プラスチゾルの製造
例えば床仕上げ材のための上塗り膜を作り出すために使用されるPVCプラスチゾルを製造した。プラスチゾル配合の値は、それぞれ質量割合である。PVCとして、Vestolit B7021−Ultraを使用した。C8:C10によって、n−オクタン酸のn−デカン酸に対する比が示されていて、この比で、これらを合成において出発材料として使用した。ポリマー組成物の配合は、第6表にまとめられている。ここで、配合番号は、第1表の左端欄の番号と一致している。
Figure 2015503016
いずれの配合も、可塑剤50重量部の他に、さらに共安定剤としてエポキシ化大豆油(Drapex 39)3重量部、ならびにCa/Znベースの熱安定剤(Mark CZ 149)2重量部を含んでいる。
前記エステル混合物を、添加前に25℃に温度調節した。まず、液体の成分を、次に、粉末状の成分をPEビーカーに秤量導入した。この混合物を、湿潤していない粉末がなくなるように手を使って軟膏ヘラで撹拌した。次に、混合ビーカーを、溶解型撹拌羽根の固定用ツールに挟み込んだ。この撹拌羽根を前記混合物に浸ける前に、回転数を毎分1800回転に調節した。前記撹拌羽根を浸けた後、熱センサーのデジタル表示の温度が30.0℃に達するまで撹拌した。それによって、定義されたエネルギー入力での前記プラスチゾルの均一化が達成されたことが保証された。その後、このプラスチゾルをすぐに25.0℃で温度調節した。
2.揮発性
前記可塑剤の揮発性を、Mettler Toledo社製ハロゲン水分計(Halogentrockner)HB43−Sを使って測定した。測定前に、空の清浄なアルミニウム鉢(Aluschale)を秤量テーブルに置いた。次に、不織布を有するアルミニウム鉢の目方を量り、可塑剤約5グラムをこの不織布の上にピペットで移して、正確に量った。
加熱モジュールを閉じることにより測定が開始され、前記試料は、最大加熱速度(あらかじめ調節)で室温から200℃に加熱されて、30秒ごとに、蒸発による相応の質量損失が秤量により自動的に測定された。10分後、測定は、機器によって自動的に終了した。
いずれの試料も、二回測定を実施した。
結果は、第7表に示されている。ここで、可塑剤番号(WM番号)は、第6表の配合番号と一致している。
Figure 2015503016
本発明によらない方法により製造されたエステル混合物を含むポリマー組成物(WM番号12)は、本発明による方法により製造されたエステル混合物を含むいずれのポリマー組成物(WM番号7、11、13)よりも明らかに高い質量損失を示している。
3.耐水性
様々な環境条件下での耐老化性は、PVC可塑剤のさらなる主要な品質基準である。特に、水に対する挙動(配合成分の吸水性および洗い出し挙動(Auswaschverhalten))および高められた温度に対する挙動(配合成分の蒸発および熱老化)は、耐老化性を認識させるものである。
プラスチック品(Kunststoffartikel)が、比較的大量に水を吸収すると、それによりその材料特性が変化する一方、その視覚的外観も変化する(例えば、混濁)。したがって、高い吸水率は、一般に不所望である。洗い出し挙動は、使用条件下での配合物成分の耐久性のさらなる基準である。これは、特に安定剤、可塑剤および/またはこれらの成分に当てはまる、それというのは、プラスチック品における濃度低下が、これらの配合成分の場合、材料特性を低下させることも、また寿命を極端に減らすこともあるからである。
耐水性の測定には、相応のプラスチゾルから製造された(マティス炉でのゲル化条件:200℃/2min)、完全にゲル化した1mmのポリマー膜を使用した。試験片として直径3cmの円形シート(Folienkreise)を切り抜いた。水中貯蔵前に、この試験片を、24時間、乾燥剤(KC−Trockenperlen、BASF SE社)が備えられたデシケーターにて25℃で貯蔵した。出発重量(初期重量)を、分析用天秤を使用して精度0.1mgで測定した。前記試験片を、完全脱塩(VE)水を充填した振とう槽(Schuettelbad)(ペルチェ冷却装置「CDP」を有する型式「WNB22」;Memmert GmbH社)中で、30℃の温度で7日間、試料保持器を用いて水表面下に貯蔵して、連続的に動かした。貯蔵後、前記シートを水浴から取り出し、乾燥させて、その重さを正確に量った(=7日後の重量)。初期重量との差から、吸水量を算出した。重量を正確にはかった後、前記試験片をさらにまた24時間、乾燥剤(KC−Trockenperlen)を備えたデシケーターにて25℃で貯蔵して、引き続き再度重さを正確に量った(最終重量=乾燥後の重量)。水中貯蔵前の初期重量との差から、水中貯蔵による百分率の質量損失(洗い出しによる損失に相当)を算出した。
結果は、第8表に示されている。ここで、試験片番号は、第6表の配合番号と一致している。
Figure 2015503016
試験片11の質量損失は、試験片07の質量損失と比べてわずかに増えていて、低沸点物の割合が高い試験片12の質量損失は、明らかに増えている。明らかに増えた質量損失は、可塑剤の適用性を著しく制限する。
4.可塑作用
ショア硬さは、試験片の柔らかさの基準である。特定の測定時間で、標準針が試験片に入り込めれば入り込めるほど、測定値はより低い結果になる。極めて高い効率の可塑剤は、同等の可塑剤量で、ショア硬さが極めて低い値であることが明らかである。実際、配合物/配合は、多くの場合、特定のショア硬さに調節もしくは最適化されるため、それゆえ、極めて効率的な可塑剤の場合、特定の割合を配合中で節約することができ、これは、加工者にとって費用削減を意味する。
ショア硬さを測定するため、上述の通りに製造されたペーストを、真鍮製の、直径42mmの円形の鋳型に流し込んだ(初期重量:20.0g)。次に、この型に入ったペーストを、循環空気乾燥キャビネット(Umlufttrockenschrank)内で30分、200℃でゲル化し、冷却後、取り出して、測定前に少なくとも24時間、空調キャビネット(25℃)で貯蔵した。この円板の厚みは、約12mmであった。
硬さの測定は、DIN53505に準拠して、Zwick−Roell社製ショアA測定器を使用して実施し、測定値は、それぞれ3秒毎に読み取った。いずれの試験片も、3つの異なる箇所で測定を実施して、平均値を出した。
結果は、第9表に示されている。ここで、試験片番号は、第2表もしくは第6表の配合番号と一致している。
Figure 2015503016
イソノナン酸をベースにするイソソルビドエステル(ISDIN−IS)を可塑剤として含んでいる試験片2と比べて、試験片3〜10および11〜13は、より低いショアA硬さ、つまり、より高い「柔らかさ」を有している。それゆえ、本発明による方法によって、PVC混合物中で、ISDIN−ISよりも優れた効率を有するエステル混合物を提供することができる。したがって、このようにして可塑剤を削減することができ、配合費用はより少なくなる。本発明によらない方法で製造された、エステル混合物を含む配合14は、明らかにより高いショア硬さを有している。
発泡体
さらに、本発明によるエステル混合物の発泡体としての使用が特許請求の範囲に記載されている。
多くのPVC品においては、発泡層を設けることにより、製品の重量、およびそれによって材料使用がより少ないために同じく費用を削減することが通常である。例となる適用範囲は、ここで、床、壁紙または合成皮革である。
発泡された製品は、例えば、床仕上げ材の場合、より優れた足音防音性(Trittschalldaemmung)の利点を結果として使用者にもたらすことができる。
発泡の品質は、配合物内で、様々な成分によるものであり、発泡剤の種類および量の他に、使用されるPVCのタイプおよび可塑剤も重要な役割を果たしている。したがって、可塑剤の課題は、低い揮発性を有していて、かつ比較的低い温度でより迅速な加工を可能にする発泡性組成物を提供することである。
発泡性組成物は、一般に、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルブチレート、ポリアルキルメタクリレートおよびコポリマーからなる群から選択される1つのポリマー、1つの発泡剤および/または発泡安定剤ならびに1つの可塑剤を含んでいる。
例S1:
発泡性のPVCプラスチゾル(充填剤および/または顔料を含まない)の製造
以下において、本発明によるプラスチゾルの利点を、非充填で、無着色の、熱発泡性PVCプラスチゾルをもとに明らかにする。ここで、以下の本発明によるプラスチゾルは、とりわけ、床仕上げ材の製造で使用される熱発泡性プラスチゾルの一例である。特に、以下の本発明によるプラスチゾルは、多層に構成されたPVC床の裏面発泡(Rueckseitenschaeume)として使用される発泡層の例である。ここで、示される配合物は、一般的なものであり、当業者によってそれぞれの適用範囲にある特異的な加工要求および使用要求に適合されてよい、もしくは適合される必要があるものである。
Figure 2015503016
使用する材料および物質を、以下により詳しく説明する:
Vinnolit MP 6852:K値(DIN EN ISO 1628−2)68のミクロ懸濁PVC(ホモポリマー);Vinnolit GmbH&Co KG.社
VESTINOL(登録商標)9:ジイソノニル(オルト)フタレート(DINP)、可塑剤;Evonik Industries AG社
イソソルビドエステル:第1表の化合物番号7に記載の組成を有するジアンヒドロヘキシトールジ脂肪酸エステル
Unifoam AZ Ultra 7043:アゾジカルボンアミド;熱活性可能な発泡剤;Hebron S.A.社
酸化亜鉛:ZnO;熱発泡剤のための分解触媒;発泡剤の物質特有の分解温度を低下させる;同時に安定剤としても作用する;「Zinkoxid aktiv(登録商標)」;Lanxess AG社。この酸化亜鉛は、使用される可塑剤それぞれの充分な部分量(1phr)と予混合され、引き続き添加された。
前記液体および固体の配合物成分を、別個にそれぞれ好適なPEビーカーに秤量導入した。この混合物を、湿潤していない粉末がなくなるように手を使って軟膏ヘラで撹拌した。このプラスチゾルの混合は、Kreiss−Dissolver VDKV30−3(Niemann社)を使用して行われた。混合ビーカーを、溶解型撹拌羽根の固定用ツールに挟み込んだ。ミキサーディスク(歯付ディスク、細い刻み目、φ:50mm)を使用して、前記試料を均一化した。ここで、前記溶解機の回転数を330rpmから連続的に2000rpmに高めて、熱センサーのデジタル表示の温度が30.0℃(摩擦エネルギー/エネルギー散逸の結果としての温度上昇;例えば、N.P.Cheremisinoff:「An Introduction to Polymer Rheology and Processing」;CRC Press;London;1993参照)に達するまで撹拌した。それによって、定義されたエネルギー入力での前記プラスチゾルの均一化が達成されたことが保証された。その後、このプラスチゾルをすぐに25.0℃で温度調節した。
例S2:
発泡フィルムの製造および、例S1で製造された熱発泡性プラスチゾルの200℃での膨張挙動もしくは発泡挙動の測定。
1.発泡フィルムの製造および膨張率の測定
発泡挙動を、軟質PVC測定に適性のある測厚器(KXL047、Mitutoyo社)を用いて精度0.01mmで測定した。フィルム製造のため、Mathis Labcoater(型式:LTE−TS;製造者:W.Mathis AG社)のロールコーターでコーターギャップ1mmを調節した。このギャップは、間隙ゲージ(Fuehlerblattlehre)で制御し、場合により、調節し直した。前記プラスチゾルを、枠内で平らに挟み込まれた剥離紙(Trennpapier)(Warran Release Paper;Sappi Ltd.社)に、Mathis Labcoaterのロールコーターを用いてブレード塗布(aufrakeln)した。百分率の発泡を算出するため、200℃/30秒の滞留時間で、まず、ゲル化し始めた、発泡していないフィルムを製造した。このフィルムのフィルム厚(=初期厚み)は、示されたブレードギャップの場合、いずれの場合も0.74〜0.77mmであった。厚みの測定は、前記フィルムの3つの異なる箇所で実施した。
引き続き、同様に、Mathis−Labcoaterを使って、もしくはその中で、発泡性のフィルム(発泡体)を4つの異なる炉待機時間(60秒、90秒、120秒および150秒)で製造した。この発泡体を冷却した後、厚みを同様に3つの異なる箇所で測定した。厚みの平均値および初期厚みは、膨張率の算出に必要となった。(例:(発泡厚み−初期厚み)/初期厚み×100%=膨張率)。
結果は、以下の表(11)に示されている。
Figure 2015503016
現在の標準可塑剤DINPと比べて、90秒、120秒および150秒の滞留時間後に、明らかにより高い発泡高さ/膨張率が達成される。使用された発泡剤の分解の完全性およびそれに伴う膨張プロセスの進展は、製造された発泡体の色にも現れる。前記発泡体の黄色着色が少なければ少ないほど、膨張プロセスはさらに進展している。
2.黄色度の測定
黄色度(Index YD 1925)は、試料体の黄色変色の基準である。発泡フィルムの評価では、この黄色度は、一般に2つの点で興味が引かれる。ひとつは、この黄色度が、発泡剤のアゾジカルボンアミド(=未分解の状態で黄色)の分解度を示していることであり、もうひとつは、熱安定性(熱負荷の結果としての変色)の基準であることである。発泡フィルムの色測定は、Byk−Gardner社製Spectro Guideを使用して行われた。色測定の背景として、(市販の)白色の基準タイル(Referenz−Kachel)を使用した。以下のパラメータを調節した:
標準イルミナント:C/2°
測定数:3
表示:CIE L***
測定指数:YD1925。
測定それ自体は、前記試料の3つの異なる箇所で(プラスチゾル−ブレード厚み200μmでの効果発泡体(Effektschaeume)および平滑発泡体(Glattschaeume)の場合)実施した。この3つの測定の値を平均した。
例S2で製造されたポリマー発泡体もしくは発泡フィルムの測定された黄色度は、以下の表(12)に示されている。
Figure 2015503016
前記発泡体の黄色度は、すべての滞留時間間隔でほぼ一緒である。そのうえさらに、120秒後および150秒後には、黄色度は、より低い水準にある。この膨張率および黄色度は、迅速なプロセッシングが、本発明によるプラスチゾルにより可能であることを示している。
前述の例の他に、本発明によるエステルを使用して、例えば充填剤および/または顔料を含んでいる発泡体、ならびに効果発泡体または平滑発泡体を製造することもできる。ここで、特別な表面構造を有する発泡体は、効果発泡体と呼ばれる。この発泡体は(テキスタイル分野から公知の表現パターンにより)しばしば「ブークレ(Boucle)発泡体」とも呼ばれる。
好適な充填剤は、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、粉末滑石、カオリン、マイカ、長石、珪灰石、スルフェート、工業用すす(いわゆる「カーボンブラック」)およびマイクロスフェアである。充填剤は、多くの場合、ポリマー100質量割合あたり最大150質量割合で、好ましくは最大100質量割合で使用される。

Claims (16)

  1. 一般式I:
    Figure 2015503016
    [式中、R1およびR2は、それぞれ互いに独立して以下から選択されている:C8直鎖アルキル、C8分岐鎖アルキル、C8アルケン、ここで、C8アルケンは、部分的または完全にエポキシ化されていてよい、C10直鎖アルキル、C10分岐鎖アルキル、C10アルケン、ここで、C10アルケンは、部分的または完全にエポキシ化されていてよい]
    による化合物を含んでいるエステル混合物であって、
    前記式I中の酸素に直接結合しているR1およびR2の基それぞれの炭素原子が、二重結合で1つのさらなる酸素原子と結合していて、かつ
    8.3〜9.2の平均鎖長を有している、前記エステル混合物。
  2. 8.3〜9.1の平均鎖長を有している、請求項1に記載のエステル混合物。
  3. 8.5〜9.1の平均鎖長を有している、請求項1または2に記載のエステル混合物。
  4. 8とC10とからの総計が、エステル混合物全体においてすべての酸鎖に対して50モル%超の割合を有している、請求項1から3までのいずれか1項に記載のエステル混合物。
  5. 1が、C8直鎖アルキル、C10直鎖アルキルから選択されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のエステル混合物。
  6. 2が、C8直鎖アルキル、C10直鎖アルキルから選択されている、請求項1から5までのいずれか1項に記載のエステル混合物。
  7. 以下の3つの物質
    Figure 2015503016
    の混合物を有している、請求項1から6までのいずれか1項に記載のエステル混合物。
  8. ・請求項1から7までのいずれか1項に記載の1つのエステル混合物、
    ・1つの高沸点物および/または1つの低沸点物
    を含んでいる組成物。
  9. 高沸点物の割合が、前記組成物のエステルシグナルに対して15面積%未満である、請求項8に記載の組成物。
  10. 低沸点物の割合が、前記組成物のエステルシグナルに対して4.5面積%である、請求項8または9に記載の組成物。
  11. ・請求項1から7までのいずれか1項に記載の1つのエステル混合物、
    ・1つのポリマー
    を含んでいるポリマー組成物。
  12. 請求項1から7までのいずれのエステル混合物の可塑剤としての使用。
  13. 以下の方法工程:
    a)ジアンヒドロヘキシトールを準備する工程、
    b)n−オクタン酸およびn−デカン酸を添加する工程、
    c)b)の酸をa)のアルコールで、少なくとも1つの触媒の存在下にエステル化する工程、
    d)モノエステルの割合が、2.0面積%を下回ったらすぐに、c)において進行するエステル化反応を停止する工程、
    を含んでいる方法。
  14. 方法工程c)で使用した触媒が、次亜リン酸である、請求項13に記載の方法。
  15. 方法工程b)において、n−オクタン酸およびn−デカン酸が、85:15〜45:55の範囲のモル比で添加される、請求項13または14に記載の方法。
  16. 方法工程b)において、n−オクタン酸およびn−デカン酸が、80:20〜45:55の範囲のモル比で添加される、請求項13または14に記載の方法。
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