JP2015183484A - 水洗大便器 - Google Patents

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知之 木村
中村 健一
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洋文 永冨
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Abstract

【課題】節水化とボウル部の洗浄性を両立させることができる水洗大便器を提供する。【解決手段】洗浄水を便器本体2に供給して洗浄する水洗大便器1であって、便器本体2へ供給する給水装置4と、ボウル形状の汚物受け面16と、上縁に位置し内周面を有するリム部18と、を備えたボウル部8と、給水装置4から供給された洗浄水をリム部18の内周面に沿って吐水し同一方向の旋回流を形成する第1リム吐水口24及び第2リム吐水口26と、を有し、リム部18は、内周面がオーバーハング形状に形成され、内周面のオーバーハング形状により洗浄水の通水路が形成され、第1リム吐水口24は給水装置4から供給された洗浄水を上記リム部18の内周面に沿ってほぼ水平方向に吐水し、第2リム吐水口26は給水装置4から供給された洗浄水をリム部18の内周面に沿って下方向へ吐水する。【選択図】図1

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、一定の大流量の洗浄水が所定時間継続して便器本体へ供給される水洗大便器に関する。
従来から、便器の清掃性を向上させるために、便器のボウル部において、リム部を上方に向かってボウル部の内側空間へ張り出したオーバーハング形状により形成し、洗浄水をリム吐水口から水平方向へ吐水し、その洗浄水がリム部の内周面を旋回して、ボウル部のボウル面に流下させて洗浄するようにした水洗大便器が知られている。
このような構造の水洗大便器においては、ボウル部のリム部がオーバーハング形状により形成されているので、「遠心力による水の飛び出し」が問題となっている。この「遠心力による水の飛び出し」とは、便器本体のボウル部がその前方側の曲率半径が最も小さい卵型の形状となっているために、リム部の内周面に沿って旋回する洗浄水が、前方側のリム部の内周面を通過する際に、遠心力の影響を受け、内周面に沿ってボウル部の外側へ飛び出る現象を言う。このような「遠心力による水の飛び出し」を抑制するために、例えば、特許文献1に記載されているように、ボウル部の前方側のリム部のオーバーハングの度合いを大きくしているものが知られている。また特許文献1に記載されているように、ボウル部の後方側を効率良く洗浄するためリム部の後方部に吐水口を追加して設けられていることも知られている。
また、リム部がオーバーハング形状の水洗大便器において、最近、節水化の要請に対応するため、勢いの強い水を便器のボウル面に継続的に供給することができるジェットポンプ機構(例えば、特許文献2参照)を適用して、節水化とボウル部の洗浄性の確保を両立させることが検討されている。
特開2013−44182号公報 特開2004−156382号公報
しかしながら、例えば、上述したジェットポンプ機構により、便器本体に洗浄水を供給した場合、勢いの強い水が継続的に長時間便器本体に供給され、それにより、2つのリム吐水口(第1及び第2リム吐水口)から吐水された大流量の洗浄水が継続的にリム部の内周面を旋回することになる。このとき、大流量で吐水された洗浄水は、第2リム吐水口付近において第1リム吐水口から吐水された洗浄水と第2リム吐水口から吐水された洗浄水とが合流することで洗浄水が便器本体外へ飛び出す問題が生じていた。
具体的には、図8に示すように、リム部100の第2リム吐水口100aにおいて、リム部100の内周面102はオーバーハング形状に形成され、その下端102aから上端102bまで通水路が形成される。第1リム吐水口から吐水された洗浄水M1が、第2リム吐水口から吐水された洗浄水M2に追いつき、洗浄水に乗り上げて又は洗浄水の一部を押し出して洗浄水M3がボウル部の上方外側へ飛び出してしまう。図8はボウル部の内側空間から見たリム部の第2リム吐水口付近の領域の部分展開図である。
特に、ジェットポンプ機構を有する水洗大便器は、リム吐水口からの洗浄水量が大流量となるため、この洗浄水の合流によるリム部から便器本体外への水の飛び出しは顕著になる。この水の飛び出しは、勢いの強い水を便器本体のボウル部に継続的に供給して節水化を達成するために、解決しなければならない重要な課題である。
このように、本発明は、節水化とボウル部の洗浄性を両立させることができる水洗大便器を提供することを目的としている。
本発明の態様の1つは、洗浄水を便器本体に供給して洗浄する水洗大便器であって、この便器本体と接続され、一定の大流量の洗浄水を所定時間継続して便器本体へ供給する給水装置と、ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置し内周面を有するリム部と、を備えたボウル部と、上記給水装置から供給された洗浄水を上記リム部の内周面に沿って吐水し同一方向の旋回流を形成する第1リム吐水口及び第2リム吐水口と、上記給水装置から洗浄水を上記第1リム吐水口及び第2リム吐水口にそれぞれ供給する第1通水路及び第2通水路と、を有し、上記リム部は、その内周面が上記ボウル部の内側空間に露出し且つ内部空間に向かって上方に延びるオーバーハング形状に形成され、この内周面のオーバーハング形状により洗浄水の通水路が形成され、上記第1リム吐水口は上記給水装置から供給された洗浄水を上記リム部の内周面に沿ってほぼ水平方向に吐水し、上記第2リム吐水口は上記給水装置から供給された洗浄水を上記リム部の内周面に沿って下方向へ吐水することを特徴とする水洗大便器である。
このように構成された発明においては、第2リム吐水口から吐水される洗浄水は、下向きに流れるので、第1リム吐水口から吐水された洗浄水が、第2リム吐水口から吐水された洗浄水に追いつくと、第1リム吐水口から吐水された洗浄水は、第2リム吐水口から吐水される下向き方向のベクトルを有する洗浄水によって、下方向の流れへと変換される。この結果、本発明によれば、洗浄水がリム部から便器本体外へ飛び出すことを防止することができる。さらに、リム部においてオーバーハング形状による清掃性を維持しつつ、節水化とボウル部の洗浄性を両立させることができる。
本発明の選択的な態様においては、上記第2通水路は上記第2リム吐水口から上流に向かって上り傾斜していることを特徴とする水洗大便器である。
このように構成された発明においては、第2通水路を第2リム吐水口から上流に向かって上り傾斜としたことで、第2リム吐水口から吐水される洗浄水は、確実に下向きに流れるので、第1リム吐水口から吐水された洗浄水が、第2リム吐水口から吐水された洗浄水に追いつくと、第1リム吐水口から吐水された洗浄水は、第2リム吐水口から吐水される下向き方向のベクトルを有する洗浄水によって、下方向の流れへと変換される。この結果、本発明によれば、洗浄水がリム部から便器本体外へ飛び出すことを確実に防止することができる。さらに、リム部においてオーバーハング形状による清掃性を維持しつつ、節水化とボウル部の洗浄性を両立させることができる。
本発明の選択的な態様においては、上記第1リム吐水口は上記リム部の側方部に位置し、上記ボウル部の前方側に洗浄水を吐水し、上記第2リム吐水口は上記リム部の後方部に位置することを特徴とした水洗大便器である。
このように構成された態様においては、第1リム吐水口から吐水される洗浄水は、ボウル部の前方側を旋回して第2リム吐水口に向かうので、第1リム吐水口から吐水された洗浄水の勢いがボウル部前方側を旋回するうちに弱まり、第1リム吐水口から吐水された勢いの弱まった洗浄水は、第2リム吐水口から吐水される下向き方向のベクトルを有する洗浄水によって、下方向の流れへと容易に変換される。この結果、本発明によれば、洗浄水がリム部から便器本体外へ飛び出すことを確実に防止することができる。さらに、リム部においてオーバーハング形状による清掃性を維持しつつ、節水化とボウル部の洗浄性を両立させることができる。
本発明の選択的な態様においては、上記給水装置は、洗浄水を貯水する貯水タンクと、少なくともその一部が上記貯水タンク内で水没した状態で配置されたジェットポンプユニットを備え、上記ジェットポンプユニットは、その一端が上記便器本体の導水路の入口に接続され、その他端には吸引口が形成され、この吸引口が上記貯水タンク内の下部に位置するように配置されたスロート管と、このスロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、を備えている水洗大便器である。
このように構成された態様においては、ジェットポンプユニットにより、一定の大流量の洗浄水を所定時間継続して便器本体へ供給する場合であっても、第1リム吐水口から吐水された洗浄水は、第2リム吐水口から吐水される下向き方向のベクトルを有する洗浄水によって、下方向の流れに変換されるため、便器本体外へ洗浄水が飛び出すことを防止できる。
本発明の水洗大便器によれば、節水化とボウル部の洗浄性を両立させることができる。
本発明の実施形態による水洗大便器を示す平面図である。 図1のII−II線に沿って見た断面図である。 図1のIII−III線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態による水洗大便器の給水装置を示す平面図である。 図4の正面図である。 図4の給水装置を示す概略正面図である。 図4の給水装置により供給される洗浄水の瞬間流量と時間との関係を示す線図である。 ボウル部の内側空間から見たリム部の第2リム吐水口付近の領域の部分展開図
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による水洗大便器を説明する。先ず、図1乃至図3により、本発明の実施形態による水洗大便器の基本構造を説明する。図1は本発明の実施形態による水洗大便器を示す平面図であり、図2は図1のII−II線に沿って見た断面図であり、図3は図1のIII−III線に沿って見た第2リム吐水口付近の断面図である。本明細書においては、水洗大便器1の前端側を前方、貯水タンク5側を後方とし、水洗大便器1の前に立った使用者からみて左側方、右側方、鉛直方向に沿って上方、下方として説明する。
本発明の実施形態による水洗大便器1は、床に設置された排水管(図示せず)に後述する排水トラップ管路34が接続される床排水タイプの洗落し式水洗大便器である。
図1及び図2に示すように、水洗大便器1は、便器本体2と、この便器本体2に洗浄水を供給する給水装置4を備えている。便器本体2は、表面に釉薬層が形成された陶器製であり、下部にスカート部7が形成され、上半分のうち前方にボウル部8が形成され、後方上部にはその上流端が給水装置4に連通する共通通水路10が形成され、さらに、後方下部に汚物を排出するための排水管路12が形成されている。
上述した給水装置4は、貯水タンク5及び後述するジェットポンプユニット6を備えている。なお。本発明は、貯水タンク5を持たず水道から直接洗浄水が供給される直圧式水洗大便器や、フラッシュバルブにより洗浄水が供給されるタイプの水洗大便器等にも適用できる。
ボウル部8は、ボウル形状の汚物受け面16と、上縁に位置するリム部18と、汚物受け面16の下方に形成された凹部20と、を備えている。ここで、リム部18の内周面22は、図2等に示すように、ボウル部8の内側空間に露出し且つ内側空間に向かって上方に延びる形状、具体的に言えば、内側に向かってオーバーハングした形状に形成されている。
水洗大便器1の前方から見て左側の中央部の少し後方側の側方部に、洗浄水を吐水する第1リム吐水口24が形成され、前方から見て右側後方部に、第2リム吐水口26が形成されている。これらの第1リム吐水口24及び第2リム吐水口26は、同一方向(図1では反時計回りの方向)に旋回し、旋回流を形成するようになっている。
また、上述した水洗大便器1の後方上部に形成された共通通水路10は、便器前方に向かって、第1通水路28及び第2通水路30に分岐している。第1通水路28は、第1リム吐水口24に洗浄水を供給するためのものであり、第2通水路30は、第2リム吐水口26に洗浄水を供給するためのものである。
図3に示すように、第2リム吐水口26から上流側に向かって第2通水路30は上向きに傾斜している。つまり、第2通水路30から供給され水平方向に流れていた洗浄水W1は、第2リム吐水口26の直前の第2通水路30に形成される傾斜面に沿って流れることで、下向き方向に流れる洗浄水W2となり、洗浄水W2はリム部18の内周面22に沿って下方向に吐水される。第1リム吐水口24からの吐水方向より第2リム吐水口26からの吐水方向が下方へ向いている。具体的には、第2通水路30の傾斜は、水平に対して18度傾斜している。なお、この傾斜角度は11〜34度の範囲が好ましい。
上述した水洗大便器1においては、第1リム吐水口24、第1通水路28及び第2リム吐水口26、第2通水路30は、陶器製の便器本体2と一体に形成されているが、本実施形態による水洗大便器1は、この形態に限られず、第1リム吐水口24、第1通水路28及び第2リム吐水口26、第2通水路30を便器本体2とは別体のディストリビユータ等により形成するようにしても良い。
さらに、排水管路12は、凹部20の底面と接続しほぼ同一径(ほぼ同一断面形状)を有し且つ後方下方へ延びる導入管路32と、この導水管路32と接続し上方へ延びる排水トラップ管路34と、を備えている。この導水管路32は、入口32aを除く部分で、ほぼ同一径(ほぼ同一断面形状)を有し、管路内が同じ断面積となっている。また、排水トラップ管路34は、上昇路34aと下降路34bとから構成されている。
この導水管路32は、凹部20の底面と滑らかな連続湾曲面として繋がっており、凹部20から導入管路32に流入した洗浄水が導入管路32内をスムーズに流れるようになっている。
次に、図4乃至図7により、本発明の実施形態による水洗大便器1の給水装置4について説明する。図4は本発明の実施形態による水洗大便器1の給水装置を示す平面図であり、図5は図4の正面図であり、図6は図4の給水装置を示す概略正面図であり、図7は図4の給水装置により供給される洗浄水の瞬間流量と時間との関係を示す線図である。なお、図6において、便宜上、ジェットノズル44及びスロート管42の配置が図4及び図5に示されたものと異なる配置に描かれている。
水洗大便器1の給水装置4は、貯水タンク5と、この貯水タンク5に洗浄水を供給する給水管路36と、この給水管路36に設けられた給水弁装置38と、この給水管路36の下流端に設けられ便器本体2に洗浄水を供給するためのジェットポンプユニット6と、使用者が手動操作により洗浄水の給水を行うための手動レバー40を備えている。
給水管路36の上流端には、外部の給水源から供給される洗浄水を止水するための止水栓41が設けられている。この止水栓41は、通常使用時は開状態に保持されている。
ジェットポンプユニット6は、逆V字形状のスロート管42と、ジェットノズル44とを備えている。具体的には、スロート管42の下流端が便器本体2の共通通水路10に連通する排水口45に接続され、その上流端には吸引口42aが形成され、この吸引口42aが貯水タンク5内の下部に位置するようになっている。さらに、スロート管42の吸引口42aに対向するように、ジェットノズル44が配置され、スロート管42の吸引口42aとジェットノズル44は、常時、貯水タンク5内で水没した状態となっている。
ジェットポンプ6は、ジェットノズル44からスロート管42の吸引口42aに向けて高速の洗浄水を噴射し、このとき、ジェットノズル44に近いスロート管42内の吸引口42a近傍の空間が負圧となり、この負圧によりジェットポンプ作用(エジェクタ効果)を誘発させることにより、貯水タンク5内の近傍の洗浄水を吸引し、この洗浄水とジェットノズル44から噴出される洗浄水とが一緒になり、スロート管42内を流れ、排水口45を経て、便器本体2の共通通水路10に供給されるようになっている。
給水管路36には、上述した給水弁装置38以外に、給水弁装置38の上流側に定流量弁46が、下流側に真空破壊弁48が設けられている。この定流量弁46は、給水弁装置38に供給される洗浄水を定流量とするためのものであり、真空破壊弁48は、外部から空気を吸入して真空破壊弁48からジェットノズル44までの管路内が負圧にならないようにするためのものである。
給水弁装置38は、パイロット式ダイアフラム弁であり、主弁座50と、この主弁座50に着座して止水する止水状態と主弁座50から離間して給水する給水状態とを切り換えるダイアフラム弁である主弁体52と、その内部の圧力により主弁体52を主弁座50に対して移動させる圧力室54とを備えている。圧力室54には、圧力室54の圧力を開放する第1穴56及び第2穴58と、上述した手動レバー40における使用者の手動操作と連動して第1穴56を開閉する第1パイロット弁60と、貯水タンク5内の洗浄水の水位に伴い上下動するフロート62と、このフロート62の上下動により第2穴58を開閉する第2パイロット弁64が設けられている。
また、主弁体52には、ブリード穴(図示せず)が設けられており、止水状態のとき、ブリード穴により給水管路32の一次側流路Aと圧力室54の内部とが連通するようになっている。ここで、第1穴56は、その開口面積が第2穴58の開口面積よりも大きく形成されている。また、第1穴56は、第2穴58よりも、図6に示すように、上方位置に形成されている。
第1パイロット弁60は、駆動軸65により手動レバー40に接続され、使用者の手動レバー40の手動操作により、第1穴56を開閉するようになっている。ここで、手動レバー40は、図5において、手前側(一方向)に回動操作させた場合には大洗浄がなされ、奥側(他方向)に回動操作させた場合には小洗浄がなされるようになっている。
この給水弁装置38は、通常は止水状態であり、止水状態では、第1穴56及び第2穴58は共に塞がれており、且つ、給水管路36の一次側流路Aは圧力室54とブリード穴を通じて連通しているため、一次側流路Aと圧力室54の水圧は同じ水圧(=一次側流路圧力α)、また二次側流路Bは大気開放となり、主弁体52に水圧が作用する面積の方が一次側流路Aの面積よりも大であるので、主弁体52は主弁座52に押付けられ閉じられている。
給水弁装置38において、第1穴56及び/又は第2穴58が第1パイロット弁60及び/又は第2パイロット弁64により開放されると、圧力室54から洗浄水が流出し、圧力室54内の圧力が低下し、主弁体52が主弁座50から離れるように移動し、開弁し、吐水状態となる。
給水弁装置38において、第1穴56及び第2穴58が第1パイロット弁60及び第2パイロット弁64により閉じられると、再度圧力室54の圧力が一次側流路圧力となり、主弁体52が主弁座50に向けて移動し、最終的に閉弁された状態(止水状態)となる。なお、このとき、一次側流路Aの洗浄水が、圧力室54内へブリード穴から少しずつ注入されるため、第1穴56及び第2穴58を塞いでから、所定時間遅れて、主弁体52が閉弁状態(止水状態)となるようになっている。
次に、図6に示すように、スロート管42の下端近傍には、ジェット吐水とタンク貯水とを切換えるための切換弁66と、この切換弁66に取り付けられたフロート68が設けられている。このフロート68は、貯水タンク5内の水位により上下動するため、水位が低くなったときは、フロート68も下降し、それにより、切換弁66がスロート管42内の流路を塞ぐようになっている。スロート管42内の流路が塞がれた状態では、ジェットノズル44から噴射された洗浄水は、切換弁66に衝突し、スロート管42内を流れることなく、貯水タンク5内に流れ、貯水タンク5内に貯水される。また、所定水位に達して貯水が完了すると、フロート68も上昇し、それにより、切換弁66がスロート管42内の流路を開放するようになっている。スロート管42内の流路を開放された状態では、ジェットノズル44から噴射された洗浄水は、スロート管42内を流れ、便器本体2に供給されるようになっている。
さらに、貯水タンク5内には、大洗浄及び小洗浄に必要な洗浄水量を切り換えるための大小洗浄切換機構70が設けられている。この大小洗浄切換機構70は、貯水タンク5内をジェットノズル44及びスロート管42の吸引口42aを取り囲む空間と他の空間とを仕切りその上方が開放されている仕切壁72と、この仕切壁72に形成された開口74と、この開口74を開閉するために仕切壁72に取り付けられた開閉弁76と、を備えている。
大小洗浄切換機構70の開閉弁76は、鎖78により駆動軸65に接続され、小洗浄のために、使用者により手動レバー40が他方向に回動操作された場合に、鎖78により開閉弁76が引き上げされ、開閉弁76により開口74を閉じるようになっている。
次に、貯水タンク5内には、便器本体2を洗浄後に便器本体2に補給水を供給するため補給水供給パイプ82が設けられている。この補給水供給パイプ82の下方端82aはスロート管42の下流側端に連通し、上方端82bには補給水供給口84が形成されている。
図6に示すように、貯水タンク5内の水位WLは、以下の位置となる。水位WL1は仕切壁72の開口74の下端位置であり大洗浄が終了したときの水位を示し、水位WL2は仕切壁72の上端位置であり小洗浄が終了したときの水位を示し、水位WL3は水洗大便器1の使用前又は使用後の通常の水位を示し、水位WL4は大洗浄又は小洗浄後に給水弁装置38により貯水タンク5内に洗浄水が給水されその後給水が停止した直後(且つ洗浄水補給前)の止水状態を示す水位である。
図7に示されているように、ジェットポンプユニット6を備えた給水装置4は、一定の大流量の洗浄水を所定時間継続して便器本体2へ供給することができる。具体的に言えば、給水装置4は、例えば、瞬間流量85L/分の洗浄水を4秒間継続して便器本体2へ供給するようになっている。なお、給水装置4による瞬間流量は、約65L/分〜約85L/分の範囲の大流量が好ましくは、また、約3秒〜約7秒継続して供給することが好ましい。
次に、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1による作用効果を説明する。先ず、使用者が給水装置4の手動レバー40を操作すると、給水弁装置38により外部の給水源から供給される洗浄水がジェットノズル44に到達し、ジェットノズル44から洗浄水がスロート管42の吸引口42aに向けて噴射される。このとき、スロート管42の吸引口42a付近は負圧となるので、貯水タンク5内に貯水された洗浄水もスロート管42内に吸引され、給水装置4により外部から供給される洗浄水と貯水タンク5内に洗浄水が一緒になってスロート管42内を流れ、便器本体1に供給され、ボウル部8の洗浄が開始される。このとき、給水装置4からは、図7に示すように、一定の大流量の洗浄水が所定時間継続して便器本体2へ供給される。
便器本体1においては、第1リム吐水口24は、洗浄水をボウル部8の前方に向けてほぼ水平方向に吐水し、第2リム吐水口26は、洗浄水を後方に向けて下方向に吐水し、同一方向(反時計回り)に旋回する旋回流を形成するようになっている。
第1リム吐水口24から前方に吐水された洗浄水は、ボウル部8の前端を旋回し、ボウル部8の後方側へ流れ、第2リム吐水口26から吐水された洗浄水に追いつく。このとき、本実施形態の水洗大便器1においては、第2リム吐水口26から吐水される洗浄水の方向を下向きとしたことで、第1リム吐水口24から吐水された洗浄水が、第2リム吐水口26から吐水された洗浄水に乗り上げて又は第1リム吐水口24から吐水された洗浄水の一部を押し出して洗浄水が上方外側へ飛び出し溢れていくことを防止できる。
以上説明したように、本実施形態による水洗大便器1においては、第2リム吐水口26から吐水される洗浄水を下向きに吐水するようにしたことで、第1リム吐水口24から吐水された洗浄水が、第2リム吐水口26から吐水された洗浄水に追いつくと、第1リム吐水口24から吐水された洗浄水は、第2リム吐水口26から吐水される下向き方向のベクトルを有する洗浄水によって、下方向の流れに変換される。この結果、洗浄水がリム部18から便器本体外へ飛び出すことを防止することができる。さらに、リム部18においてオーバーハング形状による清掃性を維持しつつ、節水化とボウル部8の洗浄性を両立させることができる。
また、上述したように、第1リム吐水口24はリム部18の側方部に位置し、ボウル部8の前方側に洗浄水を吐水し、第2リム吐水口26はリム部18の後方部に位置することで、第1リム吐水口24から吐水される洗浄水は、ボウル部8の前方側を旋回して第2リム吐水口26に向かうので、第1リム吐水口24から吐水された洗浄水の勢いがボウル部前方側を旋回するうちに弱まり、第1リム吐水口24から吐水された勢いの弱まった洗浄水は、第2リム吐水口26から吐水される下向き方向のベクトルを有する洗浄水によって、下方向の流れに変換される。この結果、本発明によれば、洗浄水がリム部18から便器本体外へ飛び出すことを確実に防止することができる。さらに、リム部18においてオーバーハング形状による清掃性を維持しつつ、節水化とボウル部8の洗浄性を両立させることができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 給水装置
5 貯水タンク
6 ジェットポンプユニット
7 スカート部
8 ボウル部
10 通水路
12 排水管路
16 汚物受け面
18 リム部
20 凹部
22 内周面
24 第1リム吐水口
26 第2リム吐水口
28 第1通水路
30 第2通水路
32 導水管路
32a 入口
34 トラップ管路
34a 上昇路
34b 下降路
45 排水口
80 通水路

Claims (4)

  1. 洗浄水を便器本体に供給して洗浄する水洗大便器であって、
    この便器本体と接続され、一定の大流量の洗浄水を所定時間継続して便器本体へ供給する給水装置と、
    ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置し内周面を有するリム部と、を備えたボウル部と、
    上記給水装置から供給された洗浄水を上記リム部の内周面に沿って吐水し同一方向の旋回流を形成する第1リム吐水口及び第2リム吐水口と、
    上記給水装置から洗浄水を上記第1リム吐水口及び第2リム吐水口にそれぞれ供給する第1通水路及び第2通水路と、を有し、
    上記リム部は、その内周面が上記ボウル部の内側空間に露出し且つ内部空間に向かって上方に延びるオーバーハング形状に形成され、この内周面のオーバーハング形状により洗浄水の通水路が形成され、
    上記第1リム吐水口は上記給水装置から供給された洗浄水を上記リム部の内周面に沿ってほぼ水平方向に吐水し、上記第2リム吐水口は上記給水装置から供給された洗浄水を上記リム部の内周面に沿って下方向へ吐水することを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記第2通水路は上記第2リム吐水口から上流に向かって上り傾斜していることを特徴とする請求項1記載の水洗大便器。
  3. 上記第1リム吐水口は上記リム部の側方部に位置し、上記ボウル部の前方側に洗浄水を吐水し、上記第2リム吐水口は上記リム部の後方部に位置することを特徴とした請求項1又は請求項2記載の水洗大便器。
  4. 上記給水装置は、洗浄水を貯水する貯水タンクと、少なくともその一部が上記貯水タンク内で水没した状態で配置されたジェットポンプユニットを備え、
    上記ジェットポンプユニットは、その一端が上記便器本体の導水路の入口に接続され、その他端には吸引口が形成され、この吸引口が上記貯水タンク内の下部に位置するように配置されたスロート管と、このスロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、を備えている請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の水洗大便器。
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