JP2015010634A - レシプロエンジンのクランク軸、およびそのクランク軸の設計方法 - Google Patents

レシプロエンジンのクランク軸、およびそのクランク軸の設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実態を反映して曲げ剛性が向上し、これと同時に軽量化を図ることができるレシプロエンジンのクランク軸を提供することを目的とする。【解決手段】クランク軸は、燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重Fmaxの負荷方向におけるクランクアーム部Aの曲げ剛性が目標剛性を満足し、且つ、アーム部Aの重量が目標重量を満足するように、アーム部Aの形状が、ピン部Pの軸心Pcとジャーナル部Jの軸心Jcとを結ぶアーム部中心線Acを境界にして非対称とされている。【選択図】図6

Description

本発明は、自動車用エンジン、船舶用エンジン、発電機などの汎用エンジンといったレシプロエンジンに搭載されるクランク軸、およびそのクランク軸の設計方法に関する。
レシプロエンジンは、シリンダ(気筒)内でのピストンの往復運動を回転運動に変換して動力を取り出すため、クランク軸を必要とする。クランク軸は、型鍛造によって製造されるものと、鋳造によって製造されるものとに大別され、特に、気筒数が2以上の多気筒エンジンには、強度と剛性に優位な前者の型鍛造クランク軸が多用される。
図1は、一般的な多気筒エンジン用クランク軸の一例を模式的に示す側面図である。同図に例示するクランク軸1は、4気筒エンジンに搭載されるものであり、5つのジャーナル部J1〜J5、4つのピン部P1〜P4、フロント部Fr、フランジ部Fl、およびジャーナル部J1〜J5とピン部P1〜P4をそれぞれつなぐ8枚のクランクアーム部(以下、単に「アーム部」ともいう)A1〜A8から構成され、8枚の全てのアーム部A1〜A8にカウンターウエイト部(以下、単に「ウエイト部」ともいう)W1〜W8を有する4気筒−8枚カウンターウエイトのクランク軸である。
以下では、ジャーナル部J1〜J5、ピン部P1〜P4、アーム部A1〜A8およびウエイト部W1〜W8のそれぞれを総称するとき、その符号は、ジャーナル部で「J」、ピン部で「P」、アーム部で「A」、ウエイト部で「W」とも記す。ピン部Pおよびこのピン部Pにつながる一組のアーム部A(ウエイト部Wを含む)をまとめて「スロー」ともいう。
ジャーナル部J、フロント部Frおよびフランジ部Flは、クランク軸1の回転中心と同軸上に配置され、ピン部Pは、クランク軸1の回転中心からピストンストロークの半分の距離だけ偏心して配置される。ジャーナル部Jは、すべり軸受けによってエンジンブロックに支持され、回転中心となる。ピン部Pには、すべり軸受けによってコネクティングロッド(以下、「コンロッド」ともいう)の大端部が連結され、このコンロッドの小端部にピストンがピストンピンによって連結される。フロント部Frは、クランク軸1の一方の軸端であり、タイミングベルトやファンベルトを駆動するためのダンパプーリ2が取り付けられる。フランジ部Flは、クランク軸1の他方の軸端であり、フライホイール3が取り付けられる。
エンジンの各シリンダ内で燃料が爆発するのに伴い、その爆発による燃焼圧は、ピストンの往復運動をもたらしてクランク軸1のピン部Pに作用し、これと同時に、そのピン部Pにつながるアーム部Aを介してジャーナル部Jに伝達され、回転運動に変換される。その際、クランク軸1は、弾性変形を繰り返しながら回転する。
クランク軸のジャーナル部を支持する軸受けには潤滑油が存在しており、クランク軸の傾斜や弾性変形に応じ、軸受け内で油膜圧力や油膜厚さが、軸受け荷重やジャーナル部の軸心軌跡と相互に関連しながら変化する。さらに、軸受けにおけるジャーナル部の表面粗さと軸受けメタルの表面粗さに応じ、油膜圧力だけでなく、局部的な金属接触も生じる。油膜厚さの確保は、油切れによる軸受け焼き付きを防止するとともに、局部的な金属接触を防止するために重要であり、燃費性能に影響する。
また、クランク軸の回転に伴う弾性変形や、軸受け内のクリアランスの中で移動する軸心軌跡は、回転中心のズレを生じさせるので、エンジン振動(マウント振動)に影響する。さらにその振動は、車体を伝播して乗車室内のノイズ、乗り心地に影響する。
このようなエンジン性能を向上させるため、クランク軸は軽量で且つ剛性が高く、変形し難いことが求められる。
図2は、4サイクルエンジンにおける筒内圧曲線を示す図である。同図に示すように、クランク軸のピン部が圧縮工程の上死点にあたる位置(クランク角θが0°)を基準にすると、圧縮工程上死点の直後に爆発が生じるため、筒内圧(シリンダ内の圧力)は、クランク角θが約8〜20°になった時点で最大の燃焼圧となる。クランク軸には、同図に示す筒内圧(燃焼圧)や回転遠心力の荷重が負荷される。これらの荷重に対する変形抵抗を得るために、曲げ剛性、さらにはねじり剛性を向上させ、これと同時に重量を軽減することが、クランク軸設計の目標とされる。
一般に、クランク軸の設計においては、先ず、ジャーナル部の直径、ピン部の直径、ピストンストロークといった主要諸元が決定される。主要諸元が決定された後、曲げ剛性、ねじり剛性を確保するために変更できる設計事項は、アーム部の形状に限られる。このため、アーム部形状の設計がクランク軸の性能を左右する重要な要因になる。ここでいうアーム部は、上述のとおり、厳密にはジャーナル部とピン部をつなぐ領域に限定された部分であり、カウンターウエイト部の領域の部分は含まない。
例えば、特許文献1には、クランク軸の軽量化を図りつつ、ねじり剛性と曲げ剛性を高めるために、アーム部のピン側表面およびジャーナル側表面の中央部に肉抜き凹部を設ける技術が開示されている。同文献に開示された技術は、クランク角が0°の状態、すなわちクランク軸のピン部が圧縮工程上死点にあたる状態でのアーム部に対する軽量化、高剛性化に着目し、アーム部に対する設計方法を示すものである。つまり、クランク角が0°の状態において、設計上である剛性値の目標が与えられたときに、いかにしてアーム部の軽量化を図るかを示す設計方法であり、また、逆に設計上で軽量化の目標値が与えられたときに、いかにしてアーム部の剛性を上げるかを示す設計方法である。
また、特許文献2には、材料力学の3モーメント法を用い、クランク軸を段付き丸棒梁で近似し、ジャーナル部に負荷される荷重値を最小化するように、アーム部の剛性およびアーム部の質量モーメントから、カウンターウエイト部の質量モーメントの最適配分を求める最適化の計算手法が示されている。同文献に開示された技術は、アーム部の剛性について既存値を採用するか、または別の方法で決定し、その後で、ジャーナル部の軸受け荷重が最小となるように、複数(例えば、4気筒−8枚カウンターウエイトのクランク軸では8つ)のカウンターウエイト部の質量モーメント配分を調整する方法である。
特許4998233号公報 特開平10−169637号公報
前記図2に示すように、筒内圧は、クランク角θが0°の時点ではなく、クランク角θが約8〜20°の時点で最大の燃焼圧となる。このため、クランク軸のピン部には、クランク角θが約8〜20°の時点で、最大の燃焼圧がコンロッドを介して負荷される。このとき、ピン部への燃焼圧の負荷方向は、ピストンピンの軸心(コンロッドの小端部の軸心)からピン部の軸心に向かう方向である。このため、アーム部には、最大燃焼圧による最大荷重が、ピン部の軸心とジャーナル部の軸心とを結ぶ直線(以下、「アーム部中心線」ともいう)に沿う方向ではなく、このアーム部中心線に対して傾斜した方向に負荷される。
この点、前記特許文献1におけるアーム部形状の設計は、最大燃焼圧による最大荷重が、クランク角が0°の状態のアーム部に負荷される、すなわちアーム部中心線に沿う方向に負荷されると仮定して行うことを前提としている。そうすると、前記特許文献1の開示技術によって得られたアーム部形状は、実態を反映した条件下で得られたものでないことから、剛性を向上させ、しかも軽量化を図る上で必ずしも適切であるとは言い切れない。また、前記特許文献2に開示された技術は、そもそもアーム部剛性の向上を図るものではない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、実態を反映して曲げ剛性が向上し、これと同時に軽量化を図ることができるレシプロエンジンのクランク軸、およびそのクランク軸の設計方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の(I)に示すレシプロエンジンのクランク軸、および(II)に示すクランク軸の設計方法を要旨とする。
(I)回転中心となるジャーナル部と、このジャーナル部に対して偏心したピン部と、ジャーナル部とピン部をつなぐクランクアーム部と、を有し、レシプロエンジンに搭載されて、ピン部にはコネクティングロッドを介してピストンピンの軸心からピン部の軸心に向かう方向に燃焼圧による荷重が負荷されるクランク軸であって、
燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性が目標剛性を満足し、且つ、クランクアーム部の重量が目標重量を満足するように、クランクアーム部の形状が、ピン部の軸心とジャーナル部の軸心とを結ぶアーム部中心線を境界にして非対称とされていることを特徴とするレシプロエンジンのクランク軸である。
(II)回転中心となるジャーナル部と、このジャーナル部に対して偏心したピン部と、ジャーナル部とピン部をつなぐクランクアーム部と、を有し、レシプロエンジンに搭載されて、ピン部にはコネクティングロッドを介してピストンピンの軸心からピン部の軸心に向かう方向に燃焼圧による荷重が負荷されるクランク軸の設計方法であって、
燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性が目標剛性を満足し、且つ、クランクアーム部の重量が目標重量を満足するように、クランクアーム部の形状を、ピン部の軸心とジャーナル部の軸心とを結ぶアーム部中心線を境界にして非対称とすることを特徴とするクランク軸の設計方法である。
この設計方法においては、燃焼圧による荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性が、燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点で最大になるように、クランクアーム部の形状を設計することが好ましい。
また、上記の設計方法においては、燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性を一定にした条件で、クランクアーム部の重量が最小となるように、クランクアーム部の形状を設計することもできる。
本発明によれば、実態を反映した条件下で、アーム部の形状がアーム部中心線を境界にして非対称とされているので、高い信頼性でアーム部の曲げ剛性が向上し、これと同時にアーム部の軽量化を図ることができる。
一般的な多気筒エンジン用クランク軸の一例を模式的に示す側面図である。 4サイクルエンジンにおける筒内圧曲線を示す図である。 アーム部の曲げ剛性の評価法を説明するための模式図である。 アーム部のねじり剛性の評価法を説明するための模式図であり、同図(a)は1スローの側面図を、同図(b)はその軸方向視での正面図をそれぞれ示す。 従来のクランク軸のアーム部形状を模式的に示す図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)は側面図をそれぞれ示す。 本発明のクランク軸のアーム部形状の一例を模式的に示す図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)はアーム部の右半分におけるA−A’断面図を、同図(c)はアーム部の左半分におけるB−B’断面図をそれぞれ示す。 図6のアーム部の右半分を抽出した図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)はA−A’断面図をそれぞれ示す。 図6のアーム部の左半分を抽出した図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)はB−B’断面図をそれぞれ示す。 本発明のクランク軸におけるアーム部剛性の設計パラメータの選択自由度を説明する概念図である。 燃焼圧の負荷が最大になる時点でのクランク軸のアーム部とコンロッドとの幾何学的関係を示す図である。 燃焼圧の負荷が最大になる時点でのクランク角θと最大荷重負荷角αとの相関を示す図である。 燃焼圧の負荷が最大になる時点でのクランク軸のアーム部とコンロッドとの幾何学的関係の別例を示す図である。 本発明のクランク軸におけるアーム部の設計要領の一例を示すフロー図である。 材料力学の梁理論における梁形状の一例を示す図であって、同図(a)は矩形梁を、同図(b)は軽量化梁をそれぞれ示す。 図14(b)に示す軽量化梁の概念を利用した左右非対称のアーム部形状を示す図である。 燃焼圧による荷重が最大となるときにアーム部の曲げ剛性が最大となるようにアーム部形状を設計することを示す図である。 図13に示すアーム部の設計要領において、目的関数として重量の最小化と曲げ剛性の最大化が同等であることを示す図である。 本発明のクランク軸におけるアーム部形状の一例を示す図である。 従来のクランク軸におけるアーム部形状の一例を示す図である。 図18に示す本発明のアーム部と図19に示す従来のアーム部のそれぞれの曲げ剛性を比較して示す図である。 図18に示す本発明のアーム部と図19に示す従来のアーム部のそれぞれの1スローの重量を比較して示す図である。 本発明のクランク軸におけるアーム部形状の別例を示す図である。
以下に、本発明のレシプロエンジンのクランク軸、およびそのクランク軸の設計方法について、その実施形態を詳述する。
1.クランク軸の設計で考えるべき基本技術
1−1.アーム部の曲げ剛性
図3は、アーム部の曲げ剛性の評価法を説明するための模式図である。同図に示すように、クランク軸の各スローについて、シリンダ内での点火・爆発による燃焼圧の荷重Fは、コンロッドを経由してピン部Pに負荷される。このとき、各スローは両端のジャーナル部Jが軸受けで支持されているので、荷重Fはピン部Pからアーム部Aを介してジャーナル軸受けに伝わる。これにより、アーム部Aは3点曲げの荷重負荷状態となり、アーム部Aに曲げモーメントMが作用する。これに伴って、アーム部Aには、板厚方向の外側(ジャーナル部J側)で圧縮応力が発生し、それとは反対の内側(ピン部P側)では引張応力が発生する。このときに影響するのがアーム部Aの曲げ剛性Mcである。この曲げ剛性Mcと、ピン部およびジャーナル部の曲げ剛性を含めた1スロー全体の曲げ剛性Mtは、下記の(1)式で評価できる。
Mt=F/u …(1)
同式中、Fはピン部に負荷される燃焼圧の荷重であり、uはピン部の軸方向中央における燃焼圧負荷方向の変位である。
1−2.アーム部のねじり剛性
図4は、アーム部のねじり剛性の評価法を説明するための模式図であり、同図(a)は1スローの側面図を、同図(b)はその軸方向視での正面図をそれぞれ示す。クランク軸はジャーナル部Jを中心に回転運動をしているので、同図に示すように、ねじりトルクTが発生する。そこで、クランク軸のねじり振動に対し、共振を起こすことなくスムーズな回転を確保するために、アーム部Aのねじり剛性Tcを高めることが必要である。各スローのねじり剛性は、ピン部Pの直径、ジャーナル部Jの直径が指定されている場合、アーム部Aのねじり剛性に大きく依存するからである。アーム部Aのねじり剛性Tcと、ピン部およびジャーナル部のねじり剛性を含めた1スロー全体のねじり剛性Ttは、下記の(2)式で与えられる。
Tt=T/γ …(2)
同式中、Tはねじりトルクであり、γはジャーナル部のねじれ角である。
これらのことから、クランク軸の設計に当たっては、アーム部の曲げ剛性とねじり剛性の両方を向上させる必要がある。なお、ウエイト部Wは、曲げ剛性、ねじり剛性にほとんど寄与しない。このため、曲げ剛性、ねじり剛性の向上には、アーム部Aの形状が主体的に関係し、ウエイト部Wの形状は関係しない。ウエイト部Wは主に重心位置と質量を調整し質量バランスをとる役割を担う。
2.本発明のクランク軸およびその設計方法
2−1.概要
図5は、従来のクランク軸のアーム部形状を模式的に示す図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)は側面図をそれぞれ示す。同図に示すように、従来のクランク軸のアーム部Aは、ピン部Pの軸心Pcとジャーナル部Jの軸心Jcとを結ぶアーム部中心線Acを境界にして、左右対称の形状とされている。すなわち、アーム部Aは、右半分(以下、「アーム右半分」ともいう)Arと左半分(以下、「アーム左半分」ともいう)Afがアーム部中心線Acに対して対称である。従来のアーム部Aの形状設計は、最大燃焼圧によるアーム部Aへの最大荷重がアーム部中心線Acに沿う方向に負荷されると仮定して行われるからである。
これに対して、本発明のクランク軸のアーム部は、以下の特徴がある。
図6は、本発明のクランク軸のアーム部形状の一例を模式的に示す図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)はアーム部の右半分におけるA−A’断面図を、同図(c)はアーム部の左半分におけるB−B’断面図をそれぞれ示す。同図に示すように、本発明のクランク軸のアーム部Aは、アーム部中心線Acを境界にして、左右非対称の形状とされている。すなわち、アーム右半分Arとアーム左半分Afがアーム部中心線Acに対して非対称である。
このような本発明におけるアーム部Aの形状設計は、最大燃焼圧によるアーム部Aへの最大荷重Fmaxが、実態を反映してクランク角θが約8〜20°の状態のアーム部Aに負荷される、すなわちアーム部中心線Acに対して角度αで傾斜した方向に負荷されることを前提にして行われる。そして、アーム右半分Arとアーム左半分Afのそれぞれの形状を個々に独立して変化させ、アーム部Aへの最大荷重Fmaxの負荷方向におけるアーム部Aの曲げ剛性が目標剛性を満足し、且つ、アーム部Aの重量が目標重量を満足するように、アーム部Aの形状が決定される。
なお、以下では、アーム部中心線Acに対し、燃焼圧によるアーム部Aへの荷重の負荷方向(ピストンピンの軸心からピン部の軸心に向かう方向)の交差角を荷重負荷角βとも称する。荷重負荷角βの中でも、クランク角θが約8〜20°であって、最大燃焼圧による最大荷重Fmaxが負荷される時点のものは、最大荷重負荷角αとも称する。
図7は、図6のアーム部の右半分を抽出した図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)はA−A’断面図をそれぞれ示す。図8は、図6のアーム部の左半分を抽出した図であり、同図(a)は軸方向視での正面図を、同図(b)はB−B’断面図をそれぞれ示す。図9は、本発明のクランク軸におけるアーム部剛性の設計パラメータの選択自由度を説明する概念図である。
図7に示すように、本発明のクランク軸におけるアーム部Aの右半分Arを抽出するとともに、図8に示すように、そのアーム部Aの左半分Afを抽出して考えると、図9に示すように、アーム部Aの全体の曲げ剛性Mcは、アーム右半分Arの曲げ剛性「Mr/2」とアーム左半分Afの曲げ剛性「Mf/2」の足し合わせとなる。同様に、アーム部Aの全体のねじり剛性Tcは、アーム右半分Arのねじり剛性「Tr/2」とアーム左半分Afのねじり剛性「Tf/2」の足し合わせとなる。
図9には、従来のクランク軸におけるアーム部Aの曲げ剛性Mpとねじり剛性Tpも示している。従来のクランク軸の場合、アーム部形状が左右対称であるため、設計パラメータが一つである。このため、曲げ剛性Mpとねじり剛性Tpは設計パラメータと一対一に対応し、設計パラメータを選択すると曲げ剛性Mpとねじり剛性Tpの組み合わせに選択の自由度が無い。
これに対し、本発明のクランク軸では、アーム部Aの形状が右半分Arと左半分Afで相違するので設計パラメータが二つに増加する。このため、アーム右半分Arの曲げ剛性「Mr/2」とねじり剛性「Tr/2」、アーム左半分Afの曲げ剛性「Mf/2」とねじり剛性「Tf/2」をそれぞれ独立に選択することができる。これらを足し合わせたものが非対称アーム部Aの全体の剛性になる。すなわち、クランク軸の軽量化を図る上で、剛性設計のパラメータの選択肢が増加することになる。
要するに、アーム部の剛性は、従来のクランク軸では曲げ剛性Mpとねじり剛性Tpで表現されるところ、本発明のクランク軸では下記の(3)式、(4)式で表現できる。したがって、本発明のクランク軸は、アーム部の左右形状がそれぞれ独立に選択できるので、設計の自由度が増加するというメリットがある。
曲げ剛性:Mc=(Mr+Mf)/2 …(3)
ねじり剛性:Tc=(Tr+Tf)/2 …(4)
そして、設計パラメータの選択の自由度が増加するので、軽量化の際にアーム部の左右半分の形状それぞれを適切に選択することにより、下記の(5)式、(6)式で示すように、左右対称な従来のアーム部の剛性よりも、非対称アーム部の剛性を大きくできる可能性が生じる。すなわち、軽量で、且つ剛性を大きくする自由度が増加し、メリットが発生する。
Mc=(Mr+Mf)/2 > Mp …(5)
Tc=(Tr+Tf)/2 > Tp …(6)
図10は、燃焼圧の負荷が最大になる時点でのクランク軸のアーム部とコンロッドとの幾何学的関係を示す図である。図11は、燃焼圧の負荷が最大になる時点でのクランク角θと最大荷重負荷角αとの相関を示す図である。曲げ荷重に関して、気筒内の燃焼圧が最大値を示すのは、前記図2に示すように、クランク軸が圧縮工程上死点から僅かに回転し、クランク角θが約8〜20°の時点である。
図10に示すように、アーム部Aは、アーム部中心線Acに対して最大荷重負荷角αで傾斜した方向に、最大燃焼圧による最大荷重Fmaxを受ける。その最大荷重負荷角αは、最大燃焼圧が負荷される時点でのクランク角「θ」、ピストンストロークLsの半分(ピン部Pの軸心Pcとジャーナル部Jの軸心Jcとの距離)「Ls/2」、およびコンロッド4の小端部4Sの軸心4Sc(ピストンピンの軸心)とピン部Pの軸心Pcとの距離「Lc」の一角二辺から定まる三角形の外角で求められる。すなわち、アーム部Aは、アーム部中心線Acに対し、クランク角θ(約8〜20°)よりも若干大きい最大荷重負荷角α(約10〜20数°)で傾斜した曲げ荷重を受けることになる(図11参照)。
図12は、燃焼圧の負荷が最大になる時点でのクランク軸のアーム部とコンロッドとの幾何学的関係の別例を示す図である。同図に示すエンジンは、ジャーナル部Jの軸心Jcの位置(クランク回転軸)がシリンダ中心軸から少し離れた位置にオフセットして配置されたり、ジャーナル部Jの軸心Jcの位置がシリンダ中心軸上に配置されているものの、ピストンピンの軸心の位置がシリンダ中心軸から少し離れた位置にオフセットして配置されたりしたものである。この場合、最大荷重負荷角αは、前記図10で説明したものと同様の三角形とオフセット量Loを幾何学的に考慮して求められる。
2−2.設計要領
アーム部の曲げ剛性を高める実際の設計は、ノンパラメトリック形状最適化ソフトを用いることができる。ノンパラメトリック形状最適化ソフトでは、最大荷重負荷角αが約10〜20数°に傾斜した曲げ荷重が負荷されるアーム部をモデルとし、目的関数を曲げ剛性、制約条件を重量として、曲げ剛性やねじり剛性の高い左右非対称形状のアーム部を設計できる。
ほかの設計手法としては、アーム部が左右非対称形状のモデルを複数作成し、それぞれのモデルに最大荷重負荷角αに傾斜した曲げ荷重やねじりトルクを負荷してFEM解析を実施し、目標とする剛性が得られる最良のものを選択するような試行錯誤的な設計手法でもよい。その場合は、近似的に最適な非対称形状のアーム部が得られる。
ただし、ノンパラメトリック形状最適化ソフトを使用した場合の方が、より理論的に極値化された軽量で剛性の高いクランク軸になり、より望ましい結果が得られる点で有用である。もっとも、どのような設計手法であるにしろ、基本的には、最大荷重負荷角αに傾斜した曲げ荷重で曲げ剛性が最大となるようにアーム部の左右の形状を非対称に設計すればよい。
図13は、本発明のクランク軸におけるアーム部の設計要領の一例を示すフロー図である。ここでは、ノンパラメトリック形状最適化ソフトを用いる。まず、クランク軸のアーム部を設計領域とし、1スローの解析モデルについて最大荷重負荷角αで傾斜した曲げ荷重Fmaxを負荷する。次に、アーム部の形状についての形状制約を加える。すなわち、回転最大半径や、型鍛造クランク軸の場合は金型の抜き勾配を付けると言ったように、設計、製造上の制約から許容できる形状の範囲を付加する。
さらに最適化解析では、曲げ剛性の向上を目的関数とし、解析の初期モデルを基準にして可能な限り曲げ剛性が上昇するような解析をする。このときの制約条件は、アーム部重量の軽量化であり、初期モデルの重量に対する低減の変化量を設定する。軽量化を図るときは、初期モデルに対してマイナスX%の軽量化という形式で指定する。
繰り返し計算では、制約条件である軽量化が最初に満たされるように、アーム部形状が微小に変更されていく。制約条件(軽量化)が満足すると、それを維持しながら、今度は目的関数である曲げ剛性が上昇するように、アーム部形状の微小な修正が加えられる。
さらに曲げ剛性が限界まで上昇し、極値(最大値)に至っているか否かを判定する。すなわち、目的関数(曲げ剛性)の変化が無くなった状態を極値とし、この状態に達すると計算が収束したものと判定する。このとき、アーム部重量が目標の軽量化重量を満足すると同時に、最大荷重負荷角αで傾斜した最大曲げ荷重に対する剛性が理論的に最大になり、アーム部の曲げ剛性が目標の高剛性を満足している。このときのアーム部の形状は、アーム部中心線を境界にして左右非対称となる。
2−3.具体例
2−3−1.目的関数として曲げ剛性の最大化
最大荷重負荷角αの曲げ荷重が負荷される時点でアーム部の曲げ剛性が最大になるようにアーム部形状を設計するためには、非対称なアーム部形状が必要条件である。以下では、材料力学に基づく簡単な具体例を示すが、これに限定した訳ではない。
(A)材料力学による基礎的な知見
曲げ剛性に関し、一般的な材料力学における知識から、長方形梁材を例に挙げると、その曲げ剛性と断面2次モーメントの関係は下記の(7)〜(8)式で表される。同式の関係より、断面2次モーメントを大きくすることが、曲げ剛性を高めることになる。
曲げ剛性:E×I …(7)
断面2次モーメント:I=(1/12)×b×h3 …(8)
たわみ変位:v=k(M/(E×I)) …(9)
(7)〜(9)式中、アーム部断面を矩形とみなし、b:アーム部幅、h:アーム部肉厚、E:縦弾性率、M:曲げモーメント、k:形状係数である。
一方、ねじり剛性に関しては、一般的な材料力学の知識から、簡易な例として丸棒を挙げると、そのねじり剛性と断面極2次モーメントの関係は下記の(10)〜(12)式で表される。同式の関係より、断面を円形状に形成して断面極2次モーメントを大きくすることが、ねじり剛性を高め、望ましいことになる。ここで、ねじり中心軸から遠くに物質(質量)を配置すれば、断面極2次モーメントが増大する。このため、ねじり剛性を高めるには、ねじり中心を中心点とする半径が大きい円形状に質量を多く形成する、あるいは円形に近く形成するのが軽量で望ましい形になる。ここでは、設計指針の方向性を指摘しておく。
ねじり剛性:T/γ …(10)
断面極2次モーメント:J=(π/32)×d4 …(11)
ねじれ角:γ=T×L/(G×J) …(12)
(10)〜(12)式中、L:軸方向長さ、G:横弾性率、d:丸棒の半径、T:ねじりトルクである。
一般にクランク軸のアーム部は曲げ剛性を高くする必要がある。また、実際には、ねじり剛性も高くする必要性がある。したがって、アーム部の曲げ剛性を高め、さらにねじり剛性を高めることを併行して行うことが望ましい。ただし、ねじり剛性の向上は付加的であるので、以下では、ねじり剛性について積極的には記述しない。
(B)曲げに対し軽量で高剛性なアーム部形状が左右非対称であることの説明
上述のとおり、アーム部には、アーム部中心線に対して最大荷重負荷角αで傾斜した方向に、最大の曲げ荷重が負荷される。この点に着目し、軽量で剛性の高い梁の形状から、アーム部形状を左右非対称とすることが効果的であることを以下に示す。
図14は、材料力学の梁理論における梁形状の一例を示す図であって、同図(a)は矩形梁を、同図(b)は軽量化梁をそれぞれ示す。材料力学的に梁理論で単純化して考えると、曲げ荷重を受ける梁について、剛性が高く、変形が小さくて、最も軽量な2次元の梁形状(板厚tが一定)は、図14(a)に示すように、板幅Bが一定の矩形梁ではなく、図14(b)に示すように、板幅Bが荷重点から固定端に向かって単調に増大する軽量化梁である。
図15は、図14(b)に示す軽量化梁の概念を利用した左右非対称のアーム部形状を示す図であって、同図(a)は斜視図を、同図(b)はアーム部中心線に垂直な断面図をそれぞれ示す。前記図10、図12に示すような、アーム部中心線に対して最大荷重負荷角αで傾斜した方向に最大の曲げ荷重が負荷されるアーム部Aが、図15(a)に示すように、板厚tの梁が複数積み重ねられて合成されたものと仮定して考える。すると、その複数の梁の断面形状を、図14(b)に示すような、固定端に向かって、板幅Bが単調増加する軽量化梁とすれば、最も軽量で剛性の高いアーム部Aになることが想定できる。そのアーム部Aを、図15(a)に示すように、アーム部中心線Acに垂直な平面で切断すれば、幾何学的な関係から、その断面は図15(b)に示すようにアーム部中心線Acを境界にして左右非対称な形状になる。
このように最大荷重負荷角αでアーム部Aに負荷される最大曲げ荷重に対し、アーム部Aは、左右非対称な形状とされることにより、軽量で効率的に剛性が高くなる。アーム部Aの非対称形状は数多く考えられるが、図16に示すように、荷重負荷角βをパラメータとして変化させ、その荷重負荷角βが最大荷重負荷角αの時点、すなわち燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、曲げ剛性が最大になるように、アーム部Aを左右非対称な形状に設計すれば、贅肉の無い最も効率的な軽量化が達成できる。これにより、アーム部Aは、最軽量で高剛性となり、クランク軸の性能を最大限に発揮できる。
2−3−2.目的関数として重量の最小化
最大荷重負荷角αの曲げ荷重が負荷される時点でのアーム部の曲げ剛性を一定にした条件で、アーム部の重量が最小となるようにアーム部形状を設計することは、上述したように、最大荷重負荷角αの曲げ荷重が負荷される時点でアーム部の曲げ剛性が最大になるようにアーム部形状を設計することと同等である。すなわち、目的関数として重量の最小化は曲げ剛性の最大化を表現上で変えたものであり、両者は、最適設計後に同一のアーム部形状を示し、要件が同じことを意味する。
図17は、図13に示すアーム部の設計要領において、目的関数として重量の最小化と曲げ剛性の最大化が同等であることを示す図である。同図に示すように、アーム部の最適設計は、制約条件を剛性アップ、目的関数を重量減少にそれぞれ設定する場合と(図17中の右側)、これとは内容を入れ替え、制約条件を重量減少、目的関数を剛性アップにそれぞれ設定する場合と(図17中の左側)がある。両者の最適化は、途中の経過は異なるが、最終的に収束する設計形状は同じになる。例えば、両者は、収束形状がともに−B%の軽量化で、A%の剛性アップになり、アーム部形状が同じになる。
2−3−3.アーム部の形状例
図18は、本発明のクランク軸におけるアーム部形状の一例を示す図である。図19は、従来のクランク軸におけるアーム部形状の一例を示す図である。いずれの図でも、(a)は1スローの斜視図を示し、(b)は(a)におけるアーム部中心線に垂直なC−C’位置での断面図を示す。さらに、(c)は(a)におけるアーム部中心線に垂直でC−C’位置とは異なるD−D’位置での断面図を示す。
図18に示す本発明のアーム部Aは、前記図13に示すとおりに、ノンパラメトリック形状最適化ソフトを用いた設計要領により、最大荷重負荷角αで傾斜した曲げ荷重の下で導出したものであり、軽量で曲げ剛性が高く、アーム部中心線Acを境界にして左右非対称形状である。一方、図19に示す従来のアーム部Aは、アーム部中心線Acを境界にして左右対称形状である。
図20は、図18に示す本発明のアーム部と図19に示す従来のアーム部のそれぞれの曲げ剛性を比較して示す図である。図21は、それらのそれぞれの1スローの重量を比較して示す図である。いずれの図でも、従来のアーム部を基準(100%)とした比率で表示している。
図20に示すように、本発明のアーム部の曲げ剛性は、従来のアーム部よりも大きい。また、図21に示すように、本発明のアーム部を含む1スローの重量は、従来のアーム部よりも軽くなる。つまり、本発明のように非対称形状のアーム部は、軽量で曲げ剛性も高くなる。
図22は、本発明のクランク軸におけるアーム部形状の別例を示す図である。同図において、(a)は1スローの斜視図を示し、(b)は(a)におけるアーム部中心線に垂直なC−C’位置での断面図を示し、(c)は(a)におけるアーム部中心線に垂直でC−C’位置とは異なるD−D’位置での断面図を示す。同図に示すアーム部の形状は、前記図13に示す設計要領における形状制約として、積極的に重量軽減を行うために、凹部の形成を許容することを加え、この形状制約で解析を行ったものである。
以上のとおり、本発明のクランク軸は、実態を反映した条件下で、アーム部の形状がアーム部中心線を境界にして非対称とされているので、高い信頼性で曲げ剛性が向上し、これと同時に軽量化を図ることができる。このようなクランク軸は、本発明の設計方法により有効に得られる。
なお、本発明のクランク軸は、あらゆるレシプロエンジンに搭載されるクランク軸を対象とする。すなわち、エンジンの気筒数は、2気筒、3気筒、4気筒、6気筒、8気筒および10気筒のいずれでもよく、さらに多いものであってもよい。エンジン気筒の配列も、直列配置、V型配置、対向配置など特に問わない。エンジンの燃料も、ガソリン、ディーゼル、バイオ燃料など種類を問わない。また、エンジンとしては、内燃機関と電気モータを複合してなるハイブリッドエンジンも含む。
本発明は、あらゆるレシプロエンジンに搭載されるクランク軸に有効に利用できる。
1:クランク軸、
J、J1〜J5:ジャーナル部、 Jc:ジャーナル部の軸心、
P、P1〜P4:ピン部、 Pc:ピン部の軸心、
Fr:フロント部、 Fl:フランジ部、
A、A1〜A8:クランクアーム部、 Ac:アーム部中心線、
Ar:アーム部の右半分、 Af:アーム部の左半分、
W、W1〜W8:カウンターウエイト部、
2:ダンパプーリ、 3:フライホイール、
4:コネクティングロッド、 4S:小端部、
4Sc:小端部の軸心(ピストンピンの軸心)

Claims (4)

  1. 回転中心となるジャーナル部と、このジャーナル部に対して偏心したピン部と、ジャーナル部とピン部をつなぐクランクアーム部と、を有し、レシプロエンジンに搭載されて、ピン部にはコネクティングロッドを介してピストンピンの軸心からピン部の軸心に向かう方向に燃焼圧による荷重が負荷されるクランク軸であって、
    燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性が目標剛性を満足し、且つ、クランクアーム部の重量が目標重量を満足するように、クランクアーム部の形状が、ピン部の軸心とジャーナル部の軸心とを結ぶアーム部中心線を境界にして非対称とされていること
    を特徴とするレシプロエンジンのクランク軸。
  2. 回転中心となるジャーナル部と、このジャーナル部に対して偏心したピン部と、ジャーナル部とピン部をつなぐクランクアーム部と、を有し、レシプロエンジンに搭載されて、ピン部にはコネクティングロッドを介してピストンピンの軸心からピン部の軸心に向かう方向に燃焼圧による荷重が負荷されるクランク軸の設計方法であって、
    燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性が目標剛性を満足し、且つ、クランクアーム部の重量が目標重量を満足するように、クランクアーム部の形状を、ピン部の軸心とジャーナル部の軸心とを結ぶアーム部中心線を境界にして非対称とすること
    を特徴とするクランク軸の設計方法。
  3. 燃焼圧による荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性が、燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点で最大になるように、クランクアーム部の形状を設計すること
    を特徴とする請求項2に記載のクランク軸の設計方法。
  4. 燃焼圧による荷重の負荷が最大になる時点において、当該最大荷重の負荷方向におけるクランクアーム部の曲げ剛性を一定にした条件で、クランクアーム部の重量が最小となるように、クランクアーム部の形状を設計すること
    を特徴とする請求項2に記載のクランク軸の設計方法。
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JPH11153125A (ja) * 1997-11-25 1999-06-08 Mitsubishi Motors Corp クランクシャフト構造

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