JP2014219040A - チェーン - Google Patents

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Abstract

【課題】弦振動を抑制しながら、逆屈曲の発生を防止することを含めて、逆屈曲を設定逆屈曲量に規制することが容易であり、しかも、逆屈曲を規制する際のチェーン構成部品同士の間での摩擦が低減することで、摩擦損失が低減し、かつ摩耗の低減により耐久性が向上するチェーンを提供する。【解決手段】サイレントチェーン100は、ガイド列101および非ガイド列102の逆屈曲を規制する1対の規制プレートCを備える。規制プレートCは、第1隣接ピン140を保持しているガイドプレート110に対して、第1隣接ピン140を中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能である。規制プレートCには、第2隣接ピン150の順屈曲方向への移動を許容し、かつ、第2隣接ピン150との当接により第2隣接ピン150の逆屈曲方向への移動を阻止する逆屈曲側ストッパである逆屈曲側縁173を有する第2収容部170が設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、長手方向で隣り合う第1,第2リンクがピンにより屈曲可能に連結されているチェーンに関し、詳細には、第1,第2リンクの逆屈曲を規制する構造に関する。
チェーンは、例えばサイレントチェーンであり、例えば自動車用動力装置において伝動用チェーンとして使用される。
従来、サイレントチェーンなどのチェーンでは、第1リンクの1対の保持プレートに保持されるピンが第2リンクの複数のインナプレートに挿入されていて、該ピンにより、第1リンクおよび第2リンクが互いに屈曲可能に連結されている。
この種のチェーンには、スプロケットとの噛合い時および噛外れ時における周期的な屈曲および該屈曲の解消に起因して、チェーンのフリースパン部に弦振動が発生することがある。この弦振動は、騒音を発生させ、またプレートとピンとの摩擦や幅方向で隣り合うプレート同士の摩擦に起因する、チェーン走行のための動力の損失(以下、「摩擦損失」という。)やプレートおよびピンの摩耗を増加させる。
そこで、弦振動を抑制するために、フリースパン部において、長手方向で隣り合う第1,第2リンクが、一直線状に連なる直線状態から、スプロケットに巻き掛かるときの順屈曲方向とは逆の逆屈曲方向に屈曲する逆屈曲(いわゆる、バックベンド)になることを規制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−98444号公報(段落0023〜0031、図1〜3)
逆屈曲を規制する従来の構造は、第1,第2リンクが、ある程度の逆屈曲量(または、屈曲角度)で逆屈曲が発生したときに、第1,第2リンクのプレート同士など、チェーン構成部品間において摩擦力を発生させることにより、逆屈曲量がさらに増加した逆屈曲の状態になることを抑制するものであり、逆屈曲の状態になることを前提としている。このため、逆屈曲の発生を防止することができない問題があった。
また、逆屈曲がチェーン構成部品間での摩擦力を利用して抑制される場合、チェーンの設計に基づいて予め設定された逆屈曲量(以下、「設定逆屈曲量」という。)での逆屈曲の実現は困難である問題、および、前記摩擦力により、チェーンでの摩擦損失、およびプレートなどのチェーン構成部品の摩耗が増加する問題があった。
本発明は、前述の課題を解決するものであり、本発明の目的は、弦振動を抑制しながら、逆屈曲の発生を防止することを含めて、逆屈曲を設定逆屈曲量に規制することが容易であり、しかも、逆屈曲を規制する際のチェーン構成部品同士の間での摩擦が低減することで、摩擦損失が低減し、かつ摩耗の低減により耐久性が向上するチェーンを提供することである。
請求項1に係る発明は、複数の第1リンクと複数の第2リンクと複数のピンとを備え、前記第1リンクが1対の保持プレートを有し、前記第2リンクが幅方向で前記1対の保持プレートの間に配置される1以上のインナプレートを有し、長手方向で隣り合う前記第1リンクおよび前記第2リンクが、前記インナプレートに挿入されると共に前記1対の保持プレートに保持される前記ピンにより屈曲可能に連結されていて、1以上のスプロケットに巻き掛けられて走行可能なチェーンにおいて、長手方向に直線状態で連なる前記第1リンクおよび前記第2リンクが前記直線状態から前記スプロケットに巻き掛かるときの順屈曲方向とは逆の逆屈曲方向へ前記直線状態から屈曲する逆屈曲を規制する逆屈曲規制部を備え、前記逆屈曲規制部が、前記インナプレートにおいて長手方向で隣り合う1対の前記ピンである第1隣接ピンおよび第2隣接ピンのうちの前記第1隣接ピンを保持している前記保持プレートまたは前記第1隣接ピンに対して、前記第1隣接ピンを中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能であり、前記逆屈曲規制部には、前記第2隣接ピンの順屈曲方向への移動を許容し、かつ、前記第2隣接ピンとの当接により前記第2隣接ピンの逆屈曲方向への移動を阻止するストッパを有する屈曲制御部が設けられることにより、前述の課題を解決したものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記ストッパが、前記直線状態における前記第2隣接ピンと当接することにより、前記直線状態から逆屈曲方向への前記第2隣接ピンの移動を阻止することにより、前述の課題を解決したものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明の構成に加えて、前記屈曲制御部が、前記第2隣接ピンが収容される収容空間を形成する収容部であり、前記収容空間が、前記第2隣接ピンが順屈曲方向に移動するときの前記第2隣接ピンの軌道に倣う形状であることにより、前述の課題を解決したものである。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1つに係る発明の構成に加えて、前記ストッパが、前記第2隣接ピンと当接可能な平坦面からなるストッパ面を有することにより、前述の課題を解決したものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明の構成に加えて、前記第2隣接ピンが、前記ストッパ面と面接触で当接可能な平坦面からなる当接面を有することにより、前述の課題を解決したものである。
請求項6に係る発明は、請求項3から請求項5のいずれか1つに係る発明の構成に加えて、前記収容部が、前記第2隣接ピンが逆屈曲方向に移動する過程で摺接する接触部を、前記軌道に沿って有することにより、前述の課題を解決したものである。
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか1つに係る発明の構成に加えて、前記逆屈曲規制部が、幅方向で前記1対の保持プレートを挟んで配置されている1対の逆屈曲規制プレートから構成され、前記第1隣接ピンおよび前記第2隣接ピンが、同一形状のピン部品であり、前記ピン部品の両ピン端部のそれぞれが、前記保持プレートに挿入される挿入部と、前記逆屈曲規制プレートに挿入される当接部とを有し、前記挿入部および前記当接部が、同一形状であると共に特定面を有し、前記挿入部の前記特定面が、前記保持プレートに対する前記第1隣接ピンおよび前記第2隣接ピンの回止め面を構成し、前記当接部の前記特定面が、前記ストッパと当接可能な当接面を構成することにより、前述の課題を解決したものである。
本発明に関連して、幅方向はチェーン幅方向であり、長手方向はチェーン長手方向である。そして、幅方向は、スプロケットの回転中心線に平行な方向またはピンの軸方向であり、長手方向は、幅方向に直交する平面に沿ってチェーンが延びている方向である。
そこで、本発明のチェーンは、複数の第1リンクと複数の第2リンクと複数のピンとを備え、第1リンクが1対の保持プレートを有し、第2リンクが幅方向で1対の保持プレートの間に配置される1以上のインナプレートを有し、長手方向で隣り合う第1リンクおよび第2リンクが、インナプレートに挿入されると共に1対の保持プレートに保持されるピンにより屈曲可能に連結されていて、1以上のスプロケットに巻き掛けられて走行可能であることにより、チェーンは、複数の第1リンクおよび複数の第2リンクが長手方向に1つずつ交互にピンにより屈曲可能に繋がっていて、スプロケットに巻き掛けられてチェーン走行方向に走行することができるばかりでなく、以下のような本発明に特有の効果を奏する。
すなわち、請求項1に係る本発明のチェーンによれば、長手方向に直線状態で連なる第1リンクおよび第2リンクが直線状態からスプロケットに巻き掛かるときの順屈曲方向とは逆の逆屈曲方向へ直線状態から屈曲する逆屈曲を規制する逆屈曲規制部を備え、逆屈曲規制部が、インナプレートにおいて長手方向で隣り合う1対のピンである第1隣接ピンおよび第2隣接ピンのうちの第1隣接ピンを保持している保持プレートまたは第1隣接ピンに対して、第1隣接ピンを中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能であり、逆屈曲規制部には、第2隣接ピンの順屈曲方向への移動を許容し、かつ、第2隣接ピンとの当接により第2隣接ピンの逆屈曲方向への移動を阻止するストッパを有する屈曲制御部が設けられることにより、屈曲制御部は、第1,第2リンクの順屈曲方向への屈曲を許容する一方で、そのストッパにて、第1リンクまたは第2リンクの逆屈曲時に逆屈曲方向に移動する第2隣接ピンと当接することで、第1リンクまたは第2リンクが逆屈曲方向に屈曲することを阻止することで逆屈曲が規制されるので、弦振動の発生が抑制されて、該弦振動に起因する騒音を低減することができるうえ、逆屈曲の規制が、摩擦力でなく、ストッパおよび第2隣接ピンの幾何形状により決まる当接により行われるので、摩擦力の利用により逆屈曲が規制される場合に比べて、逆屈曲の規制に伴うチェーンでの摩擦損失を低減することができ、さらに摩耗低減によりチェーンの耐久性を向上させることができる。
また、屈曲制御部のストッパと第2隣接ピンとの幾何形状に基づいて決まる当接により、逆屈曲が規制されるので、逆屈曲を設定逆屈曲量に規制することを容易化することができ、例えば該設定逆屈曲量をゼロに設定することで、逆屈曲の発生を防止することができる。
請求項2に係る本発明のチェーンによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、ストッパが、直線状態における第2隣接ピンと当接することにより、直線状態から逆屈曲方向への第2隣接ピンの移動を阻止することにより、ストッパは、第1,第2リンクが直線状態にあるときの第2隣接ピンが逆屈曲方向に移動することを阻止するので、ストッパと第2隣接ピンとの当接状態で逆屈曲量がゼロとなり、逆屈曲の発生を防止することができるので、弦振動の抑制効果を向上させることができる。
請求項3に係る本発明のチェーンによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、屈曲制御部が、第2隣接ピンが収容される収容空間を形成する収容部であり、収容空間が、第2隣接ピンが順屈曲方向に移動するときの第2隣接ピンの軌道に倣う形状であることにより、収容空間を、第1,第2リンクの順屈曲方向への屈曲を許容するために第2隣接ピンが順屈曲方向に移動するのに最小限必要な大きさに近づけることが可能になるので、収容空間を設けることによる逆屈曲規制部の強度低下を抑制することができて、逆屈曲規制部の所要の強度を確保しながら、逆屈曲規制部を小型化・軽量化することができる。
請求項4に係る本発明のチェーンによれば、請求項1から請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、ストッパが、第2隣接ピンと当接可能な平坦面からなるストッパ面を有することにより、ストッパ面が平坦面であるので、ストッパ面の形成が容易になるため、収容部の形成の容易化によりコストを削減することができ、また第2隣接ピンとの当接状態の設定が容易になるため、設定逆屈曲量での逆屈曲量の設定を容易化することができる。
請求項5に係る本発明のチェーンによれば、請求項4に係る発明が奏する効果に加えて、第2隣接ピンが、ストッパ面と面接触で当接可能な平坦面からなる当接面を有することにより、逆屈曲を阻止するために互いに当接するストッパ面および当接面が平坦面同士の面接触となるので、ストッパ面および当接面の当接時の面圧が減少して、逆屈曲規制部および第2隣接ピンの耐久性、ひいてはチェーンの耐久性を向上させることができる。
請求項6に係る本発明のチェーンによれば、請求項3から請求項5のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、収容部が、第2隣接ピンが逆屈曲方向に移動する過程で摺接する接触部を、軌道に沿って有することにより、接触部が第2隣接ピンの軌道に沿って形成されることで、収容部との第2隣接ピンの摺接による摩擦の増加を抑制しながら、第2隣接ピンが接触部との接触により摺動抵抗を受けつつ逆屈曲方向へ移動するため、第2隣接ピンとストッパとが当接するときの衝撃が緩和されることで、第2隣接ピンとストッパとの当接に起因する衝突音が低減し、チェーンの静粛性能を向上させることができる。
請求項7に係る本発明のチェーンによれば、請求項1から請求項6のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、逆屈曲規制部が、幅方向で1対の保持プレートを挟んで配置されている1対の逆屈曲規制プレートから構成され、第1隣接ピンおよび第2隣接ピンが、同一形状のピン部品であり、ピン部品の両ピン端部のそれぞれが、保持プレートに挿入される挿入部と、逆屈曲規制プレートに挿入される当接部とを有し、挿入部および当接部が、同一形状であると共に特定面を有し、挿入部の特定面が、保持プレートに対する第1隣接ピンおよび第2隣接ピンの回止め面を構成し、当接部の特定面が、ストッパと当接可能な当接面を構成することにより、第1,第2リンクの逆屈曲を規制するために逆屈曲規制プレートのストッパと当接可能な第2隣接ピンと、第1隣接ピンとが共通のピン部品であり、しかも保持プレートに対する第1,第2隣接ピンの回止め面を構成する特定面が、第2隣接ピンでは、逆屈曲規制プレートのストッパに当接する当接面として機能するので、ストッパとの当接により逆屈曲を規制する第2隣接ピンを有するチェーンのコストを削減することができる。
本発明の実施例を示し、サイレントチェーンの、一部が隣り合うピンの中心軸線を含む平面での断面である要部平面図。 図1の2矢視での、一部が断面であり、一部のチェーン構成部品が省略された側面図。 図2の3−3線断面図。 図1のサイレントチェーンのピンを構成するピン部品の斜視図。 図1のサイレントチェーンがスプロケットに巻き掛けられたときの要部側面図。
本発明のチェーンは、複数の第1リンクと複数の第2リンクと複数のピンとを備え、第1リンクが1対の保持プレートを有し、第2リンクが幅方向で1対の保持プレートの間に配置される1以上のインナプレートを有し、長手方向で隣り合う第1リンクおよび第2リンクが、インナプレートに挿入されると共に1対の保持プレートに保持されるピンにより屈曲可能に連結されていて、1以上のスプロケットに巻き掛けられて走行可能なチェーンにおいて、長手方向に直線状態で連なる第1リンクおよび第2リンクが直線状態からスプロケットに巻き掛かるときの順屈曲方向とは逆の逆屈曲方向へ直線状態から屈曲する逆屈曲を規制する逆屈曲規制部を備え、逆屈曲規制部が、インナプレートにおいて長手方向で隣り合う1対のピンである第1隣接ピンおよび第2隣接ピンのうちの第1隣接ピンを保持している保持プレートまたは第1隣接ピンに対して、第1隣接ピンを中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能であり、逆屈曲規制部には、第2隣接ピンの順屈曲方向への移動を許容し、かつ、第2隣接ピンとの当接により第2隣接ピンの逆屈曲方向への移動を阻止するストッパを有する屈曲制御部が設けられることにより、弦振動を抑制しながら、逆屈曲の発生を防止することを含めて、逆屈曲を設定逆屈曲量に規制することが容易であり、しかも、逆屈曲を規制する際のチェーン構成部品同士の間での摩擦が低減することで、摩擦損失が低減し、かつ摩耗の低減により耐久性が向上するものであれば、その具体的な態様はいかなるものであっても構わない。
例えば、本発明のチェーンは、伝動用チェーン以外に、搬送用チェーンまたはアクチュエータ用チェーンであってもよい。したがって、チェーンを備えるチェーン装置は、チェーン伝動装置、チェーン搬送装置またはそれら装置以外の装置でもよい。そして、チェーンが巻き掛けられるスプロケットは、1以上であればよい。
本発明のチェーンを備えるチェーン伝動装置は、機械としての自動車用動力装置(エンジンを含む。)において、該動力装置を構成する動力伝達装置またはエンジンに使用されてもよく、また自動車用以外の動力装置または動力装置以外の機械に使用されてもよい。
本発明のチェーンは、サイレントチェーン以外に、逆屈曲方向への屈曲が生じ得る任意の種類のリンクチェーン(ローラチェーンを含む。)に適用可能である。
本発明のチェーンにおける逆屈曲規制部は、1以上の逆屈曲規制部材により構成されるものであり、また該逆屈曲規制部材は、プレート状またはプレート状以外の形状であってよい。さらに、該逆屈曲規制部材は、幅方向で1対の保持プレートを挟む位置に配置されるほかに、幅方向で1対の保持プレートの間(例えば、隣り合うインナプレートの間)に配置されてもよく、また、一体化手段(例えば、一体成形、溶接)により保持プレートと一体化されてもよい。保持プレートの全体または一部分が逆屈曲規制部材の一部を兼ねていてもよい。
以下、本発明の実施例を図1〜図5を参照して説明する。
図1,図2を参照すると、本発明の実施例において、チェーンとしてのサイレントチェーン(以下、「チェーン」という。)100は、チェーン伝動装置に備えられる無端の伝動用チェーンである。
このチェーン伝動装置は、チェーン100のほかに、該チェーン100が巻き掛けられる複数のスプロケット10(図5)から構成されるスプロケット機構を備え、自動車用の動力装置の動力伝達装置に備えられる。
チェーン伝動装置は前記動力装置のチェーン室内に配置され、チェーン100およびスプロケット10は、潤滑油により潤滑される。このため、前記チェーン室内は、潤滑油による潤滑環境、または潤滑油雰囲気になっている。
チェーン100は、複数の第1リンクとしてのガイド列101と、複数の第2リンクとしての非ガイド列102と、複数のピン140,150と、複数の逆屈曲規制部106とを、チェーン構成部品として備える。
長手方向で隣り合うガイド列101および非ガイド列102はピン140,150により屈曲可能に連結されて、すべてのガイド列101およびすべての非ガイド列102が、それぞれ1つずつ長手方向(またはチェーン走行方向)に交互に繋がっている。
各ガイド列101は、1対の保持プレートとしてのガイドプレート110と、幅方向で1対のガイドプレート110の間に配置される1以上の、ここでは複数のミドルプレート115とを有する。
ガイドプレート110には、長手方向で離隔した1対の保持孔111が設けられる。ミドルプレート115には、長手方向に離隔して1対の第1ピン孔116と、スプロケット10(図5)の複数のスプロケット歯11のそれぞれと噛合可能な噛合部である1対の歯部119とが設けられる。
各非ガイド列102は、1以上の、ここでは複数のインナプレート125を有する。インナプレート125には、長手方向に離隔した1対の第2ピン孔126と、スプロケット歯11と噛合可能な噛合部である1対の歯部129とが設けられる。
非ガイド列102において、すべてのインナプレート125は、幅方向で1対のガイドプレート110の間に配置されると共に、すべてのミドルプレート115と、幅方向で交互に積層状態で配置されている。
ピン140,150は、長手方向で隣り合うガイド列101および非ガイド列102において、幅方向に並んでいる各保持孔111、各第1ピン孔116および各第2ピン孔126に挿入された状態で、保持孔111に、結合手段(例えば、圧入または保持孔111内でのガイドプレート110との係合)により回動不能に挿入され、第1,第2ピン孔116,126に、回動可能に挿入されている。第1,第2ピン孔116,126は、断面形状が円形の円孔であり、後述の支持部131の断面形状と相似である。
そして、各インナプレート125において、長手方向で隣り合う1対のピン140,150は、第1隣接ピン140と第2隣接ピン150である。
なお、断面形状とは、幅方向に直交する平面が切断面であるときの形状である。
図4を参照すると、チェーン100のすべてのピン140,150は、同一形状のピン部品130である。
図1,図3,図4を参照すると、ピン部品130(図3)は、ミドルプレート115およびインナプレート125を回動可能に支持する支持部131と、幅方向で支持部131を挟んで位置する両ピン端部132とを有する。
支持部131は、円柱状であり、その全体が円柱面から構成される外周面を有する。各ピン端部132は、円柱の一部が切り欠かれて形成された特定面133と、該特定面133以外の非特定面134とから構成される外周面を有する切欠部である。
図示の例では、ピン端部132は、その断面形状が非円形の断面形状としてのD形状であるDカット部である。また、特定面133は、幅方向に平行な平面からなる平坦面であり、非特定面134は、幅方向に平行な中心軸線を有する円柱面である。
各ピン端部132は、その全体で同一形状であり、ガイドプレート110の保持孔111に挿入される挿入部135と、挿入部135から幅方向に延びていて端面138を有する先端部136とを有する。先端部136は、後述の逆屈曲規制プレートCの第1収容孔161または第2収容孔171に挿入される挿入部位137を有する。
図2を併せて参照すると、保持孔111の断面形状は、ピン端部132の断面形状と相似である。また、保持孔111は、ガイドプレート110の保持部である縁部112により形成される。保持孔111に挿入されたピン140,150は、挿入部135にて、保持孔111の非円形の断面形状により、保持孔111内での特定面133と、縁部112の係合部112aの平坦面との面接触での係合により、ガイドプレート110に回動不能に保持される。それゆえ、特定面133は、ピン140,150の回止め面147,157を構成する。
図1〜図3を参照すると、各非ガイド列102に対応して設けられる逆屈曲規制部106は、1以上の、ここでは1対の逆屈曲規制プレート(以下、「規制プレート」という。)Cから構成される。1対の規制プレートCは、幅方向で1対のガイドプレート110および非ガイド列102を挟んで配置されている。各規制プレートCは、長手方向で隣り合うガイド列101および非ガイド列102が、その直線状態からスプロケット10(図5)に巻き掛かるときの屈曲方向である順屈曲方向とは逆の屈曲方向である逆屈曲方向へ、直線状態から相対的に屈曲すること、すなわち逆屈曲を規制する。
ここで、直線状態とは、フリースパン部100a(図2)において、長手方向で隣り合うガイド列101および非ガイド列102が一直線状に連なる状態である。また、フリースパン部100aは、チェーン100において、スプロケット10に巻き掛かっておらず(すなわち、スプロケット10と噛み合っておらず)、かつ、チェーン100以外の部材(例えば、チェーン伝動装置が備えるチェーンガイド)に接触していない部分である。
各規制プレートCには、長手方向で離隔した1対の第1,第2収容部160,170によりそれぞれ形成される第1,第2収容空間としての第1,第2収容孔161,171が設けられる。各収容部160,170は、各規制プレートCにおいて、各収容孔161,171を形成している縁部である。
第1隣接ピン140は、抜止め手段(例えば、圧入、カシメまたは溶接)により第1収容孔161から抜け止めされると共に、結合手段(例えば、第1収容孔161への圧入、または第1収容孔161内での規制プレートCとの係合)により第1収容孔161内で回動不能に保持される。
図示の例では、第1隣接ピン140は、挿入部位137において、抜止め手段および結合手段としての第1収容孔161への圧入、さらに結合手段としての第1収容孔161内での第1収容部160との係合により、第1収容孔161内で回動不能に、かつ抜止めをされた状態で、規制プレートCに保持される。挿入部位137と第1収容部160との係合は、挿入部位137の、特定面133により構成される係合面である回止め面143と、第1収容部160の係合部163(図2)の平坦面との面接触での係合である。
したがって、規制プレートCは、第1隣接ピン140に対して、さらには第1隣接ピン140を相対回動不能に保持しているガイドプレート110に対して、相対移動不能であり、第1隣接ピン140を中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能である。このため、第1収容部160は、規制プレートCを、ガイドプレート110または第1隣接ピン140に対して、第1隣接ピン140を中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能に結合する結合部である。それゆえ、第1隣接ピン140を中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能に結合されているガイドプレート110および規制プレートCは、互いに相対移動不能な1つのユニット体を構成する。
第2隣接ピン150の挿入部位137は、第2収容部170に対して、逆屈曲方向で当接可能な逆屈曲側当接面153と、順屈曲方向に面する順屈曲側外面154とを有する当接部152である。
逆屈曲側当接面153は、特定面133により構成され、後述の逆屈曲側縁面173aと面接触で当接可能な平坦面であり、その当接状態で該逆屈曲側縁面173aに平行な平面である。
順屈曲側外面154は、幅方向に平行な中心軸線を有する柱面としての円柱面からなる曲面であり、図示の例では、後述の順屈曲側縁面174aと面接触で当接可能な順屈曲側当接面である。
第2収容部170は、直線状態における(すなわち、ガイド列101および非ガイド列102が直線状態にあるときの)第2隣接ピン150が順屈曲方向へ移動することを許容する一方、直線状態における第2隣接ピン150との当接により、該第2隣接ピン150が逆屈曲方向へ移動することを阻止する屈曲制御部である。
具体的には、第2収容部170は、逆屈曲側当接面153が逆屈曲方向に向かって当接する逆屈曲側ストッパである逆屈曲側縁173と、順屈曲側外面154が順屈曲方向に向かって対向する順屈曲側縁174と、両縁にそれぞれ連なる第1,第2接続縁175,176とを有する。逆屈曲側縁173および順屈曲側縁174は、それぞれ、第2収容部170における逆屈曲方向端部および順屈曲方向端部である。1対の接続縁175,176は、屈曲方向に延びていると共に長手方向で対向している。
また、逆屈曲側縁173の縁面173a、順屈曲側縁174の縁面174a、第1接続縁175の縁面175aおよび第2接続縁176の縁面176aは、第2収容孔171の形状を規定する収容縁面170aを構成する。
第2収容孔171は、スプロケット10(図5)へのチェーン100の噛合い時に、ガイド列101および非ガイド列102が(または、長手方向で隣り合う前記ユニット体が)相対的に順屈曲方向に屈曲して、第2隣接ピン150が順屈曲方向に移動するときの、および、スプロケット10からのチェーン100の噛外れ時に、ガイド列101および非ガイド列102が(または、長手方向で隣り合う前記ユニット体が)相対的に逆屈曲方向に屈曲して、第2隣接ピン150が逆屈曲方向に移動するときの、第1隣接ピン140を中心とした第2隣接ピン150の軌道に倣う形状の、弧状の収容空間である長孔である。
縁面173aは、平坦面からなる逆屈曲側ストッパ面であり、直線状態にあるガイド列101および非ガイド列102における長手方向と幅方向とに平行な平面である。
縁面174aは、幅方向に平行な中心軸線を有する柱面としての円柱面からなる曲面である。そして、図示の例では、順屈曲側縁174は、順屈曲側外面154が順屈曲方向に向かって当接する順屈曲側ストッパであり、縁面174aは順屈曲側ストッパ面である。
このように、逆屈曲側縁173により構成される逆屈曲側ストッパおよび順屈曲側縁174により構成される順屈曲側ストッパが、第2収容部170の、逆屈曲方向および順屈曲方向でのそれぞれの端部であることにより、第2隣接ピン150を収容する第2収容部170を屈曲方向(すなわち、逆屈曲方向および順屈曲方向)で小型化すること、および、第2収容部170の形状を単純化することが可能になるので、規制プレートCを小型化・軽量化しながら、第2収容部170の形成を容易化することができる。
なお、第2隣接ピン150と、逆屈曲側縁173および順屈曲側縁174を含む第2収容部170との当接では、第2隣接ピン150と第2収容部170との弾性変形は無視できる程度であり、第2隣接ピン150および第2収容部170は、互いに実質的に剛体として当接する。
第1,第2接続縁175,176の縁面175a,176aは、第2隣接ピン150の前記軌道に倣う形状であり、縁面175aは凹状の曲面であり、縁面176aは凸状の曲面である。両接続縁175,176の縁面175a,176aの少なくとも一方、図示の例では、両縁面175a,176aは、第2隣接ピン150が順屈曲方向および逆屈曲方向に移動する過程で、挿入部位137が摺接する接触部175b,176bを、前記軌道に沿って有する。
設定逆屈曲量がゼロに設定されているチェーン100が、スプロケット10に巻き掛けられて走行しているときの状態を説明する。
図2,図3を参照すると、フリースパン部100aにおいては、逆屈曲側縁173の縁面173aは、直線状態における第2隣接ピン150の逆屈曲側当接面153と当接していて、直線状態における第2隣接ピン150が逆屈曲方向へ移動すること、すなわち逆屈曲を阻止する。このため、逆屈曲側縁173は、第2隣接ピン150の逆屈曲側当接面153との当接により、ガイド列101および非ガイド列102が相対的に逆屈曲の状態になることを阻止する。このときの逆屈曲量(または、屈曲角度)はゼロであり、逆屈曲が完全に防止される。
図5を併せて参照すると、チェーン100が、スプロケット10に巻き掛かるときに、該スプロケット10への噛合いを開始して、直線状態にあったガイド列101であるガイド列101Aが屈曲を開始すると、該ガイド列101Aでの直線状態における第2隣接ピン150は、チェーン走行方向で該ガイド列101Aの後方の非ガイド列102である非ガイド列102Aにおける第1隣接ピン140を中心として、第2収容孔171内で、前記軌道上を順屈曲方向に旋回移動し、ガイド列101Aが、そのガイドプレート110に対して屈曲不能(相対移動不能)に一体化されている規制プレートCと共に順屈曲方向に屈曲し、非ガイド列102Aが順屈曲方向に屈曲する。そして、第2隣接ピン150が、順屈曲側外面154(図3)にて縁面174aに当接したとき、ガイド列101Aおよび非ガイド列102Aの屈曲が完了する。
この屈曲過程において、旋回移動する第2隣接ピン150は、両縁面175a,176aの接触部175b,176b(図2)に摺接して、摺動抵抗を受けつつ順屈曲方向に旋回移動するので、該縁面175a,176aに接触しない場合に場合に比べて、順方向側縁面174aに当接するときの衝撃が緩和され、該当接による衝突音が低減する。
次いで、チェーン走行方向でガイド列101Aよりも後方のガイド列101が、前述と同様に、順次、順屈曲方向に屈曲して、スプロケット10との噛合いを開始する。
また、スプロケット10に巻き掛けられているチェーン100の部分である巻掛け部100bが、スプロケット10から噛外れるときには、屈曲状態における第2隣接ピン150は、第1隣接ピン140を中心に、第2収容孔171内で前記軌道上を逆屈曲方向に旋回移動し、第2隣接ピン150が、逆屈曲側当接面153(図3)にて逆屈曲側縁面173aに当接したときに、ガイド列101が、走行方向で前方で隣り合う非ガイド列102と直線状態になる。この屈曲解消過程での旋回移動においても、第2隣接ピン150は、接触部175b,176bとの接触により、逆方向側縁面173aに当接するときの衝撃が緩和され、該当接による衝突音が低減する。
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
複数のガイド列101と複数の非ガイド列102と複数のピン140,150とを備え、ガイド列101が1対のガイドプレート110を有し、非ガイド列102が幅方向で1対のガイドプレート110の間に配置される複数のインナプレート125を有し、長手方向で隣り合うガイド列101および非ガイド列102が、インナプレート125に挿入されると共に1対のガイドプレート110に保持されるピン140,150により屈曲可能に連結されていて、1以上のスプロケット10に巻き掛けられて走行可能であることにより、チェーン100は、複数のガイド列101および複数の非ガイド列102が長手方向に1つずつ交互にピン140,150により屈曲可能に繋がっていて、スプロケット10に巻き掛けられてチェーン走行方向に走行することができる。
チェーン100が、ガイド列101および非ガイド列102の逆屈曲を規制する逆屈曲規制部106を構成する1対の規制プレートCを備え、1対の規制プレートCが、ガイドプレート110または第1隣接ピン140に対して、第1隣接ピン140を中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能であり、規制プレートCには、第2隣接ピン150の順屈曲方向への移動を許容し、かつ、第2隣接ピン150との当接により第2隣接ピン150の逆屈曲方向への移動を阻止する逆屈曲側ストッパである逆屈曲側縁173を有する第2収容部170が設けられる。
これにより、第2収容部170は、ガイド列101および非ガイド列102の順屈曲方向への屈曲を許容する一方で、その逆屈曲側縁173にて、ガイド列101または非ガイド列102の逆屈曲時に第1隣接ピン140の回りに逆屈曲方向に移動する第2隣接ピン150と当接することで、ガイド列101または非ガイド列102が逆屈曲方向に屈曲することを阻止することで逆屈曲が規制されるので、弦振動の発生が抑制されて、該弦振動に起因する騒音を低減することができるうえ、逆屈曲の規制が、摩擦力でなく、逆屈曲側縁173および第2隣接ピン150の幾何形状により決まる当接により行われるので、従来のように、摩擦力を利用することにより逆屈曲が規制される場合に比べて、逆屈曲の規制に伴うチェーン100での摩擦損失を低減することができ、さらに摩耗低減によりチェーン100の耐久性を向上させることができる。
また、逆屈曲側縁173と第2隣接ピン150との幾何形状に基づいて決まる当接により、逆屈曲が規制されるので、逆屈曲を設定逆屈曲量に規制することを容易化することができ、例えば該設定逆屈曲量をゼロに設定することで、逆屈曲の発生を防止することができる。
逆屈曲側縁173が、直線状態における第2隣接ピン150と当接することにより、直線状態から逆屈曲方向への第2隣接ピン150の移動を阻止する。これにより、逆屈曲側縁173は、ガイド列101および非ガイド列102が直線状態にあるときの第2隣接ピン150が逆屈曲方向に移動することを阻止するので、逆屈曲側縁173と第2隣接ピン150との当接状態で逆屈曲量がゼロとなり、逆屈曲の発生を防止することができるので、弦振動の抑制効果を向上させることができる。
第2収容部170が、第2隣接ピン150が収容される第2収容孔171を形成し、第2収容孔171が、第2隣接ピン150が順屈曲方向および噛外れ時に逆屈曲方向に旋回移動するときの第2隣接ピン150の軌道に倣う形状である。
これにより、第2収容孔171を、ガイド列101および非ガイド列102の順屈曲方向および逆屈曲方向への屈曲を許容するために第2隣接ピン150が順屈曲方向および逆屈曲方向に移動するのに最小限必要な大きさに近づけることが可能になるので、第2収容孔171を設けることによる規制プレートCの強度低下を抑制することができて、規制プレートCの所要の強度を確保しながら、規制プレートCを小型化・軽量化することができる。
逆屈曲側縁173が、第2隣接ピン150と当接可能な平坦面からなる逆屈曲側ストッパ面である縁面173aを有することにより、該縁面173aが平坦面であるので、逆屈曲側ストッパ面の形成が容易になるため、第2収容部170の形成の容易化によりコストを削減することができ、また第2隣接ピン150との当接状態の設定が容易になるため、設定逆屈曲量での逆屈曲量の設定を容易化することができる。
第2隣接ピン150の当接部152が、縁面173aと面接触で当接可能な平坦面からなる逆屈曲側当接面153を有することにより、逆屈曲を阻止するために互いに当接する縁面173aおよび当接面153が平坦面同士の面接触となるので、縁面173aおよび当接面153の当接時の面圧が減少して、規制プレートCおよび第2隣接ピン150の耐久性、ひいてはチェーン100の耐久性を向上させることができる。
第2収容部170は、第2隣接ピン150が逆屈曲方向および順屈曲方向に移動する過程で摺接する接触部175b,176bを第2隣接ピン150の軌道に沿って有する。これにより、接触部175b,176bが第2隣接ピン150の軌道に沿って形成されることで、第2収容部170との第2隣接ピン150の摺接による摩擦の増加を抑制しながら、第2隣接ピン150が接触部175b,176bとの接触により摺動抵抗を受けつつ逆屈曲方向および順屈曲方向へ移動するため、第2隣接ピン150と逆屈曲側縁173および順屈曲側縁174とが当接するときの衝撃が緩和されることで、第2隣接ピン150と逆屈曲側縁173および順屈曲側縁174との当接に起因する衝突音が低減し、チェーン100の静粛性能を向上させることができる。
逆屈曲規制部106が、幅方向で1対のガイドプレート110を挟んで配置されている1対の規制プレートCから構成され、第1,第2隣接ピン140,150が、同一形状のピン部品130であり、ピン部品130の両ピン端部132のそれぞれが、ガイドプレート110の保持孔111に挿入される挿入部135と、規制プレートCの第2収容孔171に挿入される当接部152とを有し、挿入部135および当接部152が、同一形状であると共に特定面133を有し、挿入部135の特定面133が、ガイドプレート110に対する第1,第2隣接ピン140,150の回止め面147,157を構成し、当接部152の特定面133が、逆屈曲方向への第2隣接ピン150の移動を阻止するために、逆屈曲側縁173と当接可能な逆屈曲側当接面153を構成する。
これにより、ガイド列101および非ガイド列102の逆屈曲を規制するために規制プレートCの逆屈曲側縁173と当接可能な第2隣接ピン150と、第1隣接ピン140とが共通のピン部品130であり、しかもガイドプレート110に対する第1,第2隣接ピン140,150の回止め面147,157を構成する特定面133が、第2隣接ピン150では、逆屈曲側縁173に当接する当接面153として機能するので、逆屈曲側縁173との当接により逆屈曲を規制する第2隣接ピン150を有するチェーン100のコストを削減することができる。
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
第1隣接ピン140が、規制プレートCに対して回動可能であり、ガイドプレート110と規制プレートCとが第1隣接ピン140を介することなく、順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能に直接結合されていてもよい。
弦振動が抑制されることを前提として、逆屈曲側縁173と第2隣接ピン150との当接により決定される設定逆屈曲量がゼロ以外の値であり、逆屈曲が前記値の逆屈曲量となるように規制されてもよい。
第2隣接ピン150は、順屈曲側縁174と当接しなくてもよい。また、第2収容部170が順屈曲側縁174を有することなく、第2収容空間が順屈曲方向に向かって開放していてもよい。
複数の逆屈曲規制部106は、チェーン100のすべての非ガイド列102に1つずつ対応して設けられる代わりに、一部の複数の非ガイド列102のみに対応して設けられてもよい。
第2隣接ピン150の各ピン端部132は、先端部136のみがDカット形状の断面形状で、挿入部135が円形の断面形状であってもよい。また、第1隣接ピン140と第2隣接ピン150とが、互いに異なる形状(例えば、第1隣接ピン140の各ピン端部132が、円形の断面形状)であってもよい。
ガイド列101および非ガイド列102を屈曲可能に連結するピンが、第1,第2ロッカピンから構成され、ガイドプレート110に回動不能に保持される前記第1ロッカピンのみがピン端部132に相当する部分を有していてもよい。
逆屈曲側ストッパは、第2収容空間を形成する縁部の代わりに、規制プレートに設けられた突起であってもよい。逆屈曲側ストッパ面は、曲面であってもよい。
両接続縁175,176は、接触部175b,176bを有していなくてもよく、第2収容孔171の形状は、第2隣接ピン150の屈曲方向への移動が許容されることを条件として、前記軌道に倣う形状でなくてもよい。
10・・・スプロケット
11・・・スプロケット歯
100・・・サイレントチェーン、
100a・・・フリースパン部
100b・・・巻掛け部
101,101A・・・ガイド列
102,102A・・・非ガイド列
106・・・逆屈曲規制部
110・・・ガイドプレート
111・・・保持孔
112・・・縁部
112a・・・係合部
115・・・ミドルプレート
116・・・ピン孔
119・・・歯部
125・・・インナプレート
126・・・ピン孔
129・・・歯部
130・・・ピン部品
131・・・支持部
132・・・ピン端部
133・・・特定面
134・・・非特定面
135・・・挿入部
136・・・先端部
137・・・挿入部位
138・・・端面
140,150・・・隣接ピン
147,157・・・回止め面
152・・・当接部
153・・・逆屈曲側当接面
154・・・順屈曲側外面
160,170・・・収容部
161,171・・・収容孔
173・・・逆屈曲側縁(逆屈曲側ストッパ)
174・・・順屈曲側縁(順屈曲側ストッパ)
173a・・・縁面(逆屈曲側ストッパ面)
174a・・・縁面(順屈曲側ストッパ面)
175,176・・・接続縁
175a,176a・・・縁面
175b,176b・・・接触部
C ・・・逆屈曲規制プレート

Claims (7)

  1. 複数の第1リンクと複数の第2リンクと複数のピンとを備え、前記第1リンクが1対の保持プレートを有し、前記第2リンクが幅方向で前記1対の保持プレートの間に配置される1以上のインナプレートを有し、長手方向で隣り合う前記第1リンクおよび前記第2リンクが、前記インナプレートに挿入されると共に前記1対の保持プレートに保持される前記ピンにより屈曲可能に連結されていて、1以上のスプロケットに巻き掛けられて走行可能なチェーンにおいて、
    長手方向に直線状態で連なる前記第1リンクおよび前記第2リンクが前記直線状態から前記スプロケットに巻き掛かるときの順屈曲方向とは逆の逆屈曲方向へ前記直線状態から屈曲する逆屈曲を規制する逆屈曲規制部を備え、
    前記逆屈曲規制部が、前記インナプレートにおいて長手方向で隣り合う1対の前記ピンである第1隣接ピンおよび第2隣接ピンのうちの前記第1隣接ピンを保持している前記保持プレートまたは前記第1隣接ピンに対して、前記第1隣接ピンを中心として順屈曲方向および逆屈曲方向に屈曲不能であり、
    前記逆屈曲規制部には、前記第2隣接ピンの順屈曲方向への移動を許容し、かつ、前記第2隣接ピンとの当接により前記第2隣接ピンの逆屈曲方向への移動を阻止するストッパを有する屈曲制御部が設けられることを特徴とするチェーン。
  2. 請求項1に記載のチェーンであって、
    前記ストッパが、前記直線状態における前記第2隣接ピンと当接することにより、前記直線状態から逆屈曲方向への前記第2隣接ピンの移動を阻止することを特徴とするチェーン。
  3. 請求項1または請求項2に記載のチェーンであって、
    前記屈曲制御部が、前記第2隣接ピンが収容される収容空間を形成する収容部であり、
    前記収容空間が、前記第2隣接ピンが順屈曲方向に移動するときの前記第2隣接ピンの軌道に倣う形状であることを特徴とするチェーン。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のチェーンであって、
    前記ストッパが、前記第2隣接ピンと当接可能な平坦面からなるストッパ面を有することを特徴とするチェーン。
  5. 請求項4に記載のチェーンであって、
    前記第2隣接ピンが、前記ストッパ面と面接触で当接可能な平坦面からなる当接面を有することを特徴とするチェーン。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか1つに記載のチェーンであって、
    前記収容部が、前記第2隣接ピンが逆屈曲方向に移動する過程で摺接する接触部を、前記軌道に沿って有することを特徴とするチェーン。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のチェーンであって、
    前記逆屈曲規制部が、幅方向で前記1対の保持プレートを挟んで配置されている1対の逆屈曲規制プレートから構成され、
    前記第1隣接ピンおよび前記第2隣接ピンが、同一形状のピン部品であり、
    前記ピン部品の両ピン端部のそれぞれが、前記保持プレートに挿入される挿入部と、前記逆屈曲規制プレートに挿入される当接部とを有し、
    前記挿入部および前記当接部が、同一形状であると共に特定面を有し、
    前記挿入部の前記特定面が、前記保持プレートに対する前記第1隣接ピンおよび前記第2隣接ピンの回止め面を構成し、
    前記当接部の前記特定面が、前記ストッパと当接可能な当接面を構成することを特徴とするチェーン。
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