JP2014168483A - Listeriaを検出およびモニターするための組成物、キットおよび関連する方法 - Google Patents

Listeriaを検出およびモニターするための組成物、キットおよび関連する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】関心のあるサンプル中のListeriaを同定することができる迅速で頑強な検出方法を提供する。
【解決手段】本発明は、Listeriaの検出に使用するための組成物、キットおよび方法に関する。一定の態様および実施形態において、本発明は、Listeria 16S rRNAの特定の領域を、検出の特異性、感度または速度ならびに他の利点に関して改善をもたらす核酸増幅反応の好ましいターゲットとして同定した。一部の好ましい態様において、本発明は、Listeria転写媒介増幅アッセイ(以後「TMA」)において使用するための組成物、Listeria転写媒介増幅アッセイを行うためのキット、Listeria転写媒介増幅アッセイを行うための方法を提供する。
【選択図】なし

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2008年12月30日に出願された米国出願第61/141,651号(これは、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、微生物に、ならびにそれらの検出のための組成物およびメカニズムに関する。
発明の背景
本出願は、Listeriaを検出するための組成物および方法に関する。一定の態様および実施形態において、Listeria 16S rRNAの特定の領域を、核酸増幅反応の好ましいターゲットとして同定した。
Listeriaは、土壌および水中で見つけられるグラム陽性菌である。野菜は、土壌からまたは肥料として使用される堆肥から汚染をきたすことがある。動物は、病気に見えずとも細菌を保有することがあり、肉および乳製品などの動物由来の食品を汚染することがある。リステリア症(細菌Listeria monocytogenesで汚染された食品を食することにより引き起こされる重篤感染症)は、米国において、最近、重要な公衆衛生問題として受けとめられている。米国では、毎年、推定2,500人が、リステリア症で重病になる。これらのうち、500人が死亡する。妊婦、新生児、免疫系が弱っている人、癌、糖尿病または腎臓病の人、AIDSの人、グルココルチコステロイドの投薬を受けている人、および老人は、危険性が高い。種としては、L.monocytogenes、L.innocua、L.welshimeri、L.ivanovii、L.seeligeri、L.grayi、およびL.murrayiが挙げられる。
Listeria生物の存在を検出およびモニターするための高感度で迅速な方法が捜し続けられている。Listeriaの迅速で正確な検出および/または定量は非常に望ましいが、従来の試薬および技術を用いて達成することは実際には難しい。典型的な方法は、実験室培養技術を用いるものであり、この技術は、サンプルを24〜48時間インキュベートして、生物を肉眼検出可能レベルに増殖させることを含むだろう。その後、生理的および生化学的試験により、または診断アッセイキットの使用により、同定を果たすことができる。しかし、最近の市販核酸プローブ試験でさえ、培養とPCR増幅を併用し、完了に8時間を要する。従って、関心のあるサンプル中のListeriaを同定することができる迅速で頑強な検出方法が、依然として必要とされている。本明細書において説明するように、本発明は、これらの要求を満たし、他の関連した利点を提供する。
本発明は、Listeriaの検出に使用するための組成物、キットおよび方法に関する。本発明は、一定のListeria配列が、Listeriaの検出に驚くほど効果的であるという発見に、一部、基づく。一定の態様および実施形態において、Listeria 16S rRNAの特定の領域を、検出の特異性、感度または速度ならびに他の利点に関して改善をもたらす核酸増幅反応の好ましいターゲットとして同定した。
一部の好ましい態様において、Listeria転写媒介増幅アッセイ(以後「TMA」)において使用するための組成物を提供する。一部の好ましい態様において、Listeria転写媒介増幅アッセイを行うためのキットを提供する。一部の好ましい態様において、Listeria転写媒介増幅アッセイを行うための方法を提供する。一定の好ましい実施形態において、前記組成物、キット、および/または方法は、1つ以上のオリゴヌクレオチド、例えば、T7プロバイダーオリゴヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチド、検出オリゴヌクレオチド、ブロッカーオリゴヌクレオチド、トーチ(Torch)オリゴヌクレオチド、およびこれらに類するものを含むまたは使用することがある。
従って、1つの態様に従って、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するための組成物を提供する。一定の好ましい実施形態において、前記組成物は、T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを含み;この場合、該T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌(E.coli)16S rRNAの約364−440のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、および該プライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸領域内の配列をターゲットにし、前記増幅アッセイにおいて使用される該T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドは、増幅すべきListeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする。
第二の態様では、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するための組成物を提供する。一定の好ましい実施形態において、前記組成物は、配列番号13の配列または相補配列(complement)を有する第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、および配列番号14の配列または相補配列を有する第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドを含む。もう1つの好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、配列番号23の配列または相補配列を有する。
第三の態様では、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するための組成物を提供する。一定の好ましい実施形態において、前記組成物は、2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドを含む。一定の好ましい実施形態において、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸増幅アッセイ条件下でL.monocytogenes、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriが増幅されるように、構成および配列(arrange)される。一定の好ましい実施形態において、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸増幅アッセイ条件下でBrochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeが実質的に増幅されないように、構成および配列される。
第四の態様では、本明細書において提供する組成物を含むキットを提供する。本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記キットは、T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを含み、この場合、該T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAの約364−440のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、および該プライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸領域内の配列をターゲットにし、前記増幅アッセイにおいて使用される該T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドは、増幅すべきListeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする。
第五の態様では、本明細書において提供する組成物を含むキットを提供する。本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記キットは、配列番号13の配列または相補配列を有する第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、および配列番号14の配列または相補配列を有する第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドを含む。もう一つの好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、配列番号23の配列または相補配列を有する。
第六の態様では、本明細書において提供する組成物を含むキットを提供する。本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記キットは、2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、および1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドを含む。一定の好ましい実施形態において、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸増幅アッセイ条件下でL.monocytogenes、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriが増幅されるように、構成および配列される。一定の好ましい実施形態において、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸増幅アッセイ条件下でBrochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeが実質的に増幅されないように、構成および配列される。
第七の態様では、本明細書において提供する組成物および/またはキットを使用してサンプル中のListeriaの存在を検出するための方法を提供する。本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記方法は、T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを使用し、この場合、該T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAの約364−440のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、および該プライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸領域内の配列をターゲットにし、前記増幅アッセイにおいて使用される該T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドは、増幅すべきListeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする。
第八の態様では、本明細書において提供する組成物および/またはキットを使用してサンプル中のListeriaの存在を検出するための方法を提供する。本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記方法は、配列番号13の配列または相補配列を有する第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、および配列番号14の配列または相補配列を有する第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドを使用する。もう1つの好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、配列番号23の配列または相補配列を有する。
第九の態様では、本明細書において提供する組成物および/またはキットを使用してサンプル中のListeriaの存在を検出するための方法を提供する。本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記方法は、2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドを使用する。一定の好ましい実施形態において、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸増幅アッセイ条件下でL.monocytogenes、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriが増幅されるように、構成および配列される。一定の好ましい実施形態において、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドは、Listeria核酸増幅アッセイ条件下でBrochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeが実質的に増幅されないように、構成および配列される。
本明細書において提供する態様の1つの特に好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを有する。本明細書において提供する態様のもう1つの特に好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを有する。1つの好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、配列番号8、9、10、11、12、13、14、15の配列または相補配列から選択される配列を有する。本明細書において提供する態様の特に好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする。本明細書において提供する態様の1つの特に好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、配列番号13の配列または相補配列を含む。本明細書において提供する態様のもう1つの特に好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、配列番号14の配列または相補配列を含む。
本明細書において提供する態様のもう1つの特に好ましい実施形態において、前記組成物は、第二のT7プロバイダーをさらに含む。本明細書において提供する態様の1つの特に好ましい実施形態において、前記組成物は、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを有する第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、および大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを有する第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドを含む。もう1つの好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、配列番号8、9、10、11、12、13、14、15の配列または相補配列から選択される配列を有する。本明細書において提供する態様の1つの好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする。前記組成物が第一および第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドを含む、本明細書において提供する態様のもう1つの特の好ましい実施形態において、該第一および第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列を、それぞれがターゲットにする。前記組成物が第一および第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドを含む、本明細書において提供する態様の他の特に好ましい実施形態において、該第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、配列番号13の配列または相補配列を含み、および該第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、配列番号14の配列または相補配列を含む。
本明細書において提供する態様の1つの好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAの約439−505のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする。好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする。さらにもう1つの好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、配列番号16、17、18、19、20、21、22、23の配列または相補配列から選択される配列を有する。特に好ましい実施形態において、前記プライマーオリゴヌクレオチドは、配列番号23の配列または相補配列を含む。
本明細書において提供する態様の一定の好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、ターゲットとなるListeria核酸配列に少なくとも70%;または75%;または80%;または85%;または90%;または100%相補的である15〜35のヌクレオチドを含む。一定の好ましい実施形態において、前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドは、15〜35のヌクレオチドであって、前記ターゲットとなるListeria核酸配列に相補的であるが、該ターゲットとなる核酸配列と比較して1つのミスマッチ;または2つのミスマッチ;または3つのミスマッチ;または4つのミスマッチ;または5つのミスマッチを該15〜35の相補性ヌクレオチド中に有するものである、15〜35のヌクレオチドを含む。
本明細書において提供する態様の一部の好ましい実施形態では、前記転写媒介増幅反応の1つ以上の態様を助長するまたは改善するために役立つ1つ以上の追加のオリゴヌクレオチドタイプおよび/または他の増幅試薬を含むことがある。例えば、好ましい実施形態において、T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび/またはプライマーオリゴヌクレオチドに加えて、追加のオリゴヌクレオチドは、検出オリゴヌクレオチド、ブロッカーオリゴヌクレオチド、ターゲット捕捉オリゴヌクレオチド、ヘルパーオリゴヌクレオチド、およびこれらに類するもののうちの1つ以上をさらに含むことがある。
本明細書において提供する態様の一部の好ましい実施形態において、前記組成物、キットおよび/または方法は、検出オリゴヌクレオチド、好ましくはトーチオリゴヌクレオチドまたはアクリジニウムエステルプローブ、をさらに含むまたは使用することがある。1つの好ましい実施形態において、前記検出オリゴヌクレオチドは、配列番号24〜28の配列または相補配列から選択されるトーチオリゴヌクレオチドである。特に好ましい実施形態において、前記検出オリゴヌクレオチドは、配列番号27の配列または相補配列を有するトーチオリゴヌクレオチドである。
本明細書において提供する態様の一部の好ましい実施形態において、前記組成物、キットおよび/または方法は、ブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含むまたは使用することがある。1つの好ましい実施形態において、前記ブロッカーオリゴヌクレオチドは、配列番号1〜7の配列または相補配列から選択される。特に好ましい実施形態において、前記ブロッカーオリゴヌクレオチドは、配列番号6の配列または相補配列を有する。
本明細書において提供する態様の一部の好ましい実施形態において、前記組成物、キット、および/または方法は、ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含むまたは使用することがある。1つの実施形態において、前記ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドは、配列番号29〜36の配列または相補配列から選択される。特に好ましい実施形態において、前記ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドは、配列番号31の配列または相補配列を有する。
本明細書において提供する態様の一部の好ましい実施形態において、前記組成物、キット、および/または方法は、ヘルパーオリゴヌクレオチドをさらに含むまたは使用することがある。
本発明の好ましい実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのオリゴヌクレオチドのセットであって、
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約364−440のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、Listeria核酸領域内の配列をターゲットにし、および
前記増幅アッセイにおいて使用される前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーオリゴヌクレオチドが、増幅すべき前記Listeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする、オリゴヌクレオチドのセット。
(項目2)
第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドであって、その配列が、第一のT7プロバイダーと一部重複するが、1つ以上のListeria種の塩基配列間でミスマッチが存在する位置において1つ以上の塩基が異なるものである第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目1に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目3)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第一のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含み、および
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第二のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、
項目2に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目4)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目2または3に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目5)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つの塩基配列が、配列番号8、9、10、11、12、13、14、15の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目2に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目6)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含む、項目2〜4のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目7)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目2〜4のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目8)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの前記第一のものの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの前記第二のものの塩基配列が、配列番号14の配列塩基またはその相補配列を含む、項目3に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目9)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、大腸菌16S rRNAの約439−505のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目1〜8のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目10)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目1〜9のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目11)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号16、17、18、19、20、21、22、23の配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目1〜9のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目12)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目1〜11のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目13)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目1に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目14)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、前記プライマーオリゴヌクレオチドが、配列番号23の配列またはその相補配列を含む、項目2または3に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目15)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目1に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目16)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目2または3に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目17)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目1〜16のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目18)
前記検出オリゴヌクレオチドが、トーチオリゴヌクレオチドまたはアクリジニウムエステルプローブである、項目17に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目19)
前記トーチオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号24、25、26、27、28の配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目18に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目20)
ブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目1〜19のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目21)
前記ブロッカーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号1、2、3、4、5、6、7の配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目20に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目22)
ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目1〜21のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目23)
前記ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36の配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目22に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目24)
ヘルパーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目1〜23のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目25)
配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含む第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドと、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含むプライマーオリゴヌクレオチドとを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのオリゴヌクレオチドのセット。
(項目26)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含み、前記検出オリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号27の塩基配列またはその相補配列を含む、項目25に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目27)
ブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含み、前記ブロッカーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号6の塩基配列またはその相補配列を含む、項目25または26に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目28)
ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含み、前記ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドが、配列番号31の塩基配列またはその相補配列を含む、項目25〜27のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目29)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に少なくとも90%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目30)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に少なくとも90%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目31)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に100%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目32)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に100%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目33)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、1つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目34)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、1つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目35)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、2つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目36)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、2つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチドを含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目37)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、3つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目38)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、3つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目39)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、4つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目40)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、4つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目41)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、5つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目1、13、および15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目42)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、5つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目2〜8、14、16、または25〜28のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目43)
2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのオリゴヌクレオチドのセットであって、
L.monocytogenes、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriが、前記Listeria核酸増幅アッセイ条件下で増幅されるように、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドが構成および配列され;
Brochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeが、前記Listeria核酸増幅アッセイ条件下で実質的に増幅されないように、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドが構成および配列される、オリゴヌクレオチドのセット。
(項目44)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第一のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含み、および
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第二のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、
項目43に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目45)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つの塩基配列が、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目43または44に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目46)
前記第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目44に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目47)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目43〜46のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目48)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目43〜47のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目49)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目43〜48に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目50)
T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのキットであって、
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約364−440のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、Listeria核酸領域内の配列をターゲットにし、および
前記増幅アッセイにおいて使用される前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、増幅すべき前記Listeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする、キット。
(項目51)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含む、項目50に記載のキット。
(項目52)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、項目50に記載のキット。
(項目53)
第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目50に記載のキット。
(項目54)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含む、項目53に記載のキット。
(項目55)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、項目53に記載のキット。
(項目56)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第一のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含み、および
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第二のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、
項目53に記載のキット。
(項目57)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目50〜52のいずれか一項に記載のキット。
(項目58)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目53〜56に記載のキット。
(項目59)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つの塩基配列が、配列番号8、9、10、11、12、13、14、15の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目53に記載のキット。
(項目60)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含む、項目53、54または56のいずれか一項に記載のキット。
(項目61)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目53、55または56のいずれか一項に記載のキット。
(項目62)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの前記第一のものの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの前記第二のものの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目56に記載のキット。
(項目63)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約439−505のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目50〜62のいずれか一項に記載のキット。
(項目64)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目50〜63のいずれか一項に記載のキット。
(項目65)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号16、17、18、19、20、21、22、23の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目50〜63のいずれか一項に記載のキット。
(項目66)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目50〜65のいずれか一項に記載のキット。
(項目67)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目50〜52のいずれか一項に記載のキット。
(項目68)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目53、54および56のいずれか一項に記載のキット。
(項目69)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目50〜52のいずれか一項に記載のキット。
(項目70)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目53、55および56のいずれか一項に記載のキット。
(項目71)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目50〜70のいずれか一項に記載のキット。
(項目72)
前記検出オリゴヌクレオチドが、トーチオリゴヌクレオチドまたはアクリジニウムエステルプローブである、項目71に記載のキット。
(項目73)
前記トーチオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号24、25、26、27、28の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目72に記載のキット。
(項目74)
ブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目50〜73のいずれか一項に記載のキット。
(項目75)
前記ブロッカーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号1、2、3、4、5、6、7の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目74に記載のキット。
(項目76)
ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目50〜75のいずれか一項に記載のキット。
(項目77)
前記ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目76に記載のキット。
(項目78)
ヘルパーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目50〜77のいずれか一項に記載のキット。
(項目79)
配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含む第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドと、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含むプライマーオリゴヌクレオチドとを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのキット。
(項目80)
配列番号27の塩基配列またはその相補配列を含む検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目79に記載のキット。
(項目81)
配列番号6の塩基配列またはその相補配列を含むブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目79または80に記載のキット。
(項目82)
配列番号31の塩基配列またはその相補配列を含むターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目79〜81のいずれか一項に記載のキット。
(項目83)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に少なくとも90%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、および69のいずれか一項に記載のキット。
(項目84)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に100%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、および69のいずれか一項に記載のキット。
(項目85)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、1つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、または69のいずれか一項に記載のキット。
(項目86)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、2つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、または69のいずれか一項に記載のキット。
(項目87)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、3つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、または69のいずれか一項に記載のキット。
(項目88)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、4つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、または69のいずれか一項に記載のキット。
(項目89)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、5つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目50〜52、57、67、または69のいずれか一項に記載のキット。
(項目90)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に少なくとも90%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、または79〜82のいずれか一項に記載のキット。
(項目91)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に100%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、79〜82、または90のいずれか一項に記載のキット。
(項目92)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、1つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、79〜82、または90のいずれか一項に記載のキット。
(項目93)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、2つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、79〜82、または90のいずれか一項に記載のキット。
(項目94)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、3つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、79〜82、または90のいずれか一項に記載のキット。
(項目95)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、4つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、79〜82、または90のいずれか一項に記載のキット。
(項目96)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、5つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目53〜56、58〜62、68、70、79〜82、または90のいずれか一項に記載のキット。
(項目97)
2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのキットであって、
L.monocytogenes、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriが、前記Listeria核酸増幅アッセイ条件下で増幅されるように、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドが構成および配列され;
Brochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeが、前記Listeria核酸増幅アッセイ条件下で実質的に増幅されないように、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドが構成および配列される、キット。
(項目98)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第一のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含み、および
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第二のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、
項目97に記載のキット。
(項目99)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目97または98に記載のキット。
(項目100)
前記第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目98に記載のキット。
(項目101)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目97〜100のいずれか一項に記載のキット。
(項目102)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目97〜101のいずれか一項に記載のキット。
(項目103)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目97〜102のいずれか一項に記載のキット。
(項目104)
T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを使用して核酸増幅アッセイを行うことを含む、サンプル中のListeriaを検出するための方法であって、
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約364−440のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、Listeria核酸領域内の配列をターゲットにし、および
前記増幅アッセイにおいて使用される前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーオリゴヌクレオチドが、増幅すべき前記Listeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする、方法。
(項目105)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含む、項目104に記載の方法。
(項目106)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、項目104に記載の方法。
(項目107)
第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目104に記載の方法。
(項目108)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含む、項目107に記載の方法。
(項目109)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、項目107に記載の方法。
(項目110)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第一のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含み、および
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第二のものが大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、項目107に記載の方法。
(項目111)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目104〜106のいずれか一項に記載の方法。
(項目112)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目107〜110のいずれか一項に記載の方法。
(項目113)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つの塩基配列が、配列番号8、9、10、11、12、13、14、15の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目107に記載の方法。
(項目114)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含む、項目107、108、または110のいずれか一項に記載の方法。
(項目115)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目107、109、または110のいずれか一項に記載の方法。
(項目116)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの前記第一のものの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの前記第二のものの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目110に記載の方法。
(項目117)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約439−505のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目104〜116のいずれか一項に記載の方法。
(項目118)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目104〜117のいずれか一項に記載の方法。
(項目119)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号16、17、18、19、20、21、22、23の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目104〜117のいずれか一項に記載の方法。
(項目120)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目104〜119のいずれか一項に記載の方法。
(項目121)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列または相補配列を含む、項目104〜106のいずれか一項に記載の方法。
(項目122)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目107、108、および110のいずれか一項に記載の方法。
(項目123)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目104、105、および106のいずれか一項に記載の方法。
(項目124)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの1つの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目107、109、および110のいずれか一項に記載の方法。
(項目125)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目104〜124のいずれか一項に記載の方法。
(項目126)
前記検出オリゴヌクレオチドが、トーチオリゴヌクレオチドまたはアクリジニウムエステルプローブである、項目125に記載の方法。
(項目127)
前記トーチオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号24、25、26、27、28の配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目126に記載の方法。
(項目128)
ブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目104〜127のいずれか一項に記載の方法。
(項目129)
前記ブロッカーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号1、2、3、4、5、6、7の配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目128に記載の方法。
(項目130)
ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目104〜129のいずれか一項に記載の方法。
(項目131)
前記ターゲット捕捉オリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号29、30、31、32、33、34、35、36の塩基配列およびそれらの相補配列から選択される塩基配列を含む、項目130に記載の方法。
(項目132)
ヘルパーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目104〜131のいずれか一項に記載の方法。
(項目133)
配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含む第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドと、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含むプライマーオリゴヌクレオチドとを使用して核酸増幅アッセイを行うことを含む、サンプル中のListeriaを検出するための方法。
(項目134)
配列番号27の塩基配列またはその相補配列を含む検出オリゴヌクレオチドをさらに含む、項目133に記載の方法。
(項目135)
配列番号6の塩基配列またはその相補配列を含むブロッカーオリゴヌクレオチドをさらに含む、項目133または134に記載の方法。
(項目136)
配列番号31の塩基配列またはその相補配列を含むターゲット捕捉オリゴヌクレオチドをさらに含む項目133〜135のいずれか一項に記載の方法。
(項目137)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に少なくとも90%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104、105、106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目138)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に100%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104〜106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目139)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、1つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104〜106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目140)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、2つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104〜106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目141)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、3つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104〜106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目142)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、4つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104〜106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目143)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドが、5つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目104〜106、111、121、または123のいずれか一項に記載の方法。
(項目144)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に少なくとも90%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、または133〜136のいずれか一項に記載の方法。
(項目145)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に100%相補的である15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、133〜136、または144のいずれか一項に記載の方法。
(項目146)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、1つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、133〜136、または144のいずれか一項に記載の方法。
(項目147)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、2つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、133〜136、または144のいずれか一項に記載の方法。
(項目148)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、3つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、133〜136、または144のいずれか一項に記載の方法。
(項目149)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、4つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、133〜136、または144のいずれか一項に記載の方法。
(項目150)
ターゲットとなる前記Listeria核酸配列に相補的である前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、5つのミスマッチを伴う15〜35のヌクレオチド塩基を含む、項目107〜110、112〜116、122、124、133〜136、または144のいずれか一項に記載の方法。
(項目151)
2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドを使用して核酸増幅アッセイを行うことを含む、サンプル中のListeriaを検出するための方法であって、
L.monocytogenes、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriが、前記Listeria核酸増幅アッセイ条件下で増幅されるように、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドが構成および配列され;
Brochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeが、前記Listeria核酸増幅アッセイ条件下で実質的に増幅されないように、前記2つ以上のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記1つ以上のプライマーオリゴヌクレオチドが構成および配列される、方法。
(項目152)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第一のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にアデニンを含み、および
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドの第二のものが、大腸菌16S rRNAのヌクレオチド位置407に対応するListeria核酸配列内のヌクレオチド位置に相補的であるヌクレオチド位置にグアニンを含む、
項目151に記載の方法。
(項目153)
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、大腸菌16S rRNAの約398−417のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目151または152に記載の方法。
(項目154)
前記第一のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号13の塩基配列またはその相補配列を含み、および前記第二のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号14の塩基配列またはその相補配列を含む、項目152に記載の方法。
(項目155)
前記プライマーオリゴヌクレオチドが、大腸菌16S rRNAの約480−501のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにする、項目151〜154のいずれか一項に記載の方法。
(項目156)
前記プライマーオリゴヌクレオチドの塩基配列が、配列番号23の塩基配列またはその相補配列を含む、項目151〜155のいずれか一項に記載の方法。
(項目157)
検出オリゴヌクレオチドをさらに含む項目151〜156のいずれか一項に記載の方法。
(項目158)
増幅された前記核酸の検出が、リアルタイムで行われる、項目104、133、または151のいずれか一項に記載の方法。
(項目159)
Listeria 16Sリボソーム核酸の450領域のフラグメントを増幅するように計画された2つ以上の増幅オリゴヌクレオチドを含む、サンプル中のListeriaを検出するためのオリゴヌクレオチドのセット。
(項目160)
Listeria 16Sリボソーム核酸を検出するための1つ以上のプローブをさらに含む、項目159に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
(項目161)
項目159に記載の増幅オリゴヌクレオチドを使用して核酸増幅アッセイを行うこと、および増幅された核酸を項目160に記載の1つ以上のプローブで検出することを含む、サンプル中のListeriaの存在を検出するための方法。
(項目162)
T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのオリゴヌクレオチドのセットであって、
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーが、大腸菌16S rRNAの約1180−1370のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、ならびに
前記増幅アッセイにおいて使用される前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーオリゴヌクレオチドが、増幅すべき前記Listeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする、オリゴヌクレオチドのセット。
(項目163)
T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを含む、Listeria核酸増幅アッセイにおいて使用するためのキットであって、
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーが、大腸菌16S rRNAの約1180−1370のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、ならびに
前記増幅アッセイにおいて使用される前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーオリゴヌクレオチドが、増幅すべき前記Listeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする、キット。
(項目164)
T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドを使用して核酸増幅アッセイを行うことを含む、サンプル中のListeriaを検出するための方法であって、
前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーが、大腸菌16S rRNAの約1180−1370のヌクレオチド位置に対応するListeria核酸領域内の配列をターゲットにし、ならびに
前記増幅アッセイにおいて使用される前記T7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよび前記プライマーオリゴヌクレオチドが、増幅すべき前記Listeria核酸配列の逆ストランドをターゲットにする、方法。
本発明の用語および概念は、そうでないと明確に述べていない限り、および/または文脈が特に別様に指示していない限り、本明細書において説明するとおりの意味を有する。別様に定義されていない限り、本明細書において用いる学術および専門用語は、当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。一般的な定義は、分子生物学技術に関連した専門書、例えば、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology,第2版(Singletonら,1994,John Wiley & Sons,New York,N.Y.)またはThe Harper Collins Dictionary of Biology(Hale & Marham,1991,Harper Perennial,New York,N.Y.)において見つけることができる。別様に述べていない限り、本明細書の中で用いているまたは考える技術は、通常の当業者に周知の標準的な方法論である。本明細書に含める実施例は、一部の好ましい実施形態を例証するものである。本明細書において引用するそれぞれの参考文献は、その全体が参照により本明細書に特に組み込まれている。
用語「1つの(a)」または「1つの(an)」エンティティーは、そのエンティティーの1つ以上を指す;例えば、「1つの(a)核酸」は、1つ以上の核酸を表すと解することに注意する。従って、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つ以上の(one or more)」、および「少なくとも1つの(at least one)」を本明細書では交換可能に用いることができる。
本明細書において用いる場合の用語「核酸」は、単数の「核酸」ばかりでなく複数の「核酸」も包含し、ならびに互いに共有結合した2つ以上のヌクレオチド、ヌクレオシドまたは核酸塩基(例えば、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド)の任意の鎖を指す。核酸としては、ウイルスゲノム、もしくはそれらの部分、DNAもしくはRNAいずれか、細菌ゲノム、もしくはそれらの部分、真菌、植物もしくは動物ゲノム、もしくはそれらの部分、メッセンジャーRNA(mRNA)、リボソームRNA(rRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、プラスミドDNA、ミトコンドリアDNA、または合成DNAもしくはRNAが挙げられるが、それらに限定されない。核酸は、線形形態(例えば、mRNA)、環状形態(例えば、プラスミド)、または分枝形態、ならびに二本鎖または一本鎖形態で提供されることがある。核酸は、その核酸の機能または挙動を改変するために修飾塩基、例えば、追加のヌクレオチドがその核酸に付加されることを阻止するために3’末端ジデオキシヌクレオチドの付加、を含むことがある。本明細書において用いる場合、核酸の「配列」は、核酸を構成する塩基の配列を指す。
本明細書において用いる場合の用語「ポリヌクレオチド」は、核酸鎖を示す。本出願を通して、核酸を5’末端から3’末端で示す。標準的な核酸、例えばDNAおよびRNA、は、概して、「3’から5’へ」合成される、すなわち、成長核酸の5’末端へのヌクレオチド付加によるものである。
本明細書において用いる場合の「ヌクレオチド」は、リン酸基と5炭素糖と窒素含有塩基とからなる核酸のサブユニットである。RNAにおいて見出される5炭素糖は、リボースである。DNAにおいて、5炭素糖は、2’−デオキシリボースである。この用語は、そのようなサブユニットの類似体、例えば、リボースの2’位のメトキシ基(2’−O−Me)も含む。本明細書において用いる場合、「T」残基を含有するメトキシオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドのリボース部分の2’位にメトキシ基をおよび塩基位置にウラシルを有する。
本明細書において用いる場合の「非ヌクレオチド単位」は、ポリマーのハイブリダイゼーションに有意に関与しない単位である。そのような単位は、例えば、ヌクレオチドとのいずれの有意な水素結合にも関与してはならず、および5つのヌクレオチド塩基またはそれらの類似体のうちの1つを成分として有する単位を含まないだろう。
本明細書において用いる場合の「ターゲット核酸」は、増幅すべき「ターゲット配列」を含む核酸である。ターゲット核酸は、本明細書において説明するようにDNAまたはRNAであることがあり、および一本鎖であることもあり、または二本鎖であることもある。ターゲット核酸は、増幅されないだろうターゲット配列に加えて、他の配列を含むことがある。典型的なターゲット核酸としては、ウイルスゲノム、細菌ゲノム、真菌ゲノム、植物ゲノム、動物ゲノム、ウイルス、細菌もしくは真核細胞からのrRNA、tRNAもしくはmRNA、ミトコンドリアDNA、または染色体DNAが挙げられる。
「単離される」とは、ターゲット核酸を含有するサンプルがその天然環境から取られることを意味するが、この用語は、いずれの精製度も暗示しない。
本明細書において用いる場合の用語「ターゲット配列」は、増幅すべきであるターゲット核酸の特定のヌクレオチド配列を指す。「ターゲット配列」は、TMAプロセス中にオリゴヌクレオチド(例えば、プライミングオリゴヌクレオチドおよび/またはプロモーターオリゴヌクレオチド)が複合体化する、複合体形成性配列を含む。ターゲット核酸が、元々、一本鎖である場合、用語「ターゲット配列」は、ターゲット核酸中に存在するような「ターゲット配列」に相補的な配列も指すだろう。「ターゲット核酸」が、元々、二本鎖である場合、用語「ターゲット配列」は、センス(+)鎖とアンチセンス(−)鎖の両方を指す。ターゲット配列を選択する際、関連のないターゲット核酸と密接に関連したターゲット核酸とを区別するために「ユニーク」配列を選択すべきであることは、当業者には理解されるだろう。
Listeria核酸領域に関して本明細書において用いる場合の用語「配列をターゲットにする」は、本明細書において説明するような増幅および検出を可能にするように、オリゴヌクレオチドがターゲット配列にハイブリダイズするプロセスを指す。1つの好ましい実施形態において、前記オリゴヌクレオチドは、ターゲットとなるListeria核酸配列と相補的であり、ミスマッチを含有しない。もう1つの好ましい実施形態において、前記オリゴヌクレオチドは、ターゲットとなるListeria核酸配列と相補的であるが、1つ;または2つ;または3つ;または4つ;または5つのミスマッチを含有する。好ましくは、Listeria核酸配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドは、ターゲット配列に相補的なヌクレオチドを少なくとも10から50;または12から45;または14から40;または15〜35含む。
ターゲットとなるListeria核酸配列に関して本明細書において用いる場合の用語「フラグメント」または「領域」は、連続した核酸の断片を指す。一定の実施形態において、フラグメントは、25;または50;または75;または100;または125;または150;または175;または200;または225;または250;または300;または350;または400;または450;または500;または750;または1000;または2000;または3000のヌクレオチドを含む。
本明細書において用いる場合、用語「オリゴヌクレオチド」または「オリゴ」または「オリゴマー」は、単数の「オリゴヌクレオチド」ばかりでなく複数の「オリゴヌクレオチド」も包含し、ならびに本明細書において開示する増幅方法およびその後の検出方法において試薬として使用される2つ以上のヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸塩基または関連化合物の任意のポリマーを指すことを意図する。オリゴヌクレオチドは、DNAおよび/またはRNAおよび/またはそれらの類似体である場合がある。用語オリゴヌクレオチドは、試薬に対するいずれの特定の機能も示さず、むしろ、本明細書に記載するすべてのそのような試薬を包含するように包括的に用いている。オリゴヌクレオチドは、様々な異なる機能を果たすことができ;例えば、それは、相補鎖に対して特異的であり、相補鎖にハイブリダイズでき、およびさらに、核酸ポリメラーゼ存在下で伸長され得る場合には、プライマーとして機能することができ;それは、RNAポリメラーゼによって認識される配列を含有し、転写を可能にする場合には、プロモーターを提供することができ(例えば、T7プロバイダー);ならびにそれは、適切な位置にあるおよび/または適切に修飾されている場合には、ハイブリダイゼーションを防止するまたはプライマー伸長を妨げるように機能することができる。
本明細書において用いる場合、一群の特定の配列から選択される配列「を含む」または「からなる」または「から本質的になる」核酸配列を有するオリゴヌクレオチドは、そのオリゴヌクレオチドが、基本および新規特性として、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で前記群のリストされた核酸配列の1つについての正確な相補配列を有する核酸に安定してハイブリダイズできることを意味する。正確な相補配列としては、対応するDNAまたはRNA配列が挙げられる。
本明細書において用いる場合、指定の核酸配列「に実質的に対応する」オリゴヌクレオチドは、言及するオリゴヌクレオチドが、参照核酸配列に、該オリゴヌクレオチドが、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で同じターゲット核酸配列とハイブリダイズする点で該参照核酸配列に類似したハイブリダイゼーション特性を有するために十分に類似したものであることを意味する。「実質的に対応するオリゴヌクレオチド」が、参照する配列と異なることがあること、および同じターゲット核酸配列に尚ハイブリダイズすることができることは、当業者には理解されるだろう。その核酸とのこの差を、配列内の同一の塩基の百分率によって述べることがあり、またはプローブもしくはプライマーとそのターゲット配列間での完全相補塩基の百分率によって述べることがある。例えば、これらの塩基同一性または相補性百分率が100%から約80%である場合、オリゴヌクレオチドは、参照核酸配列に「実質的に対応する」。好ましい実施形態において、前記百分率は、100%から約85%である。さらに好ましい実施形態において、この百分率は、100%から約90%であり得;他の好ましい実施形態において、この百分率は、100%から約95%である。当業者には、許容できない非特異的ハイブリダイゼーションレベルを生じさせることなく特定のターゲット配列へのハイブリダイゼーションを可能にするために様々な相補性百分率で必要とされ得るハイブリダイゼーション条件への様々な修飾がわかるであろう。
「ヘルパーオリゴヌクレオチド」または「ヘルパー」は、例えば米国特許第5,030,557号(この特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれている)に記載されているような、ターゲットとなる核酸と検出プローブまたは他のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの速度および程度を増加させるために、ターゲット核酸に結合してそのターゲットに異なる二次および/または三次構造を付与するように設計されたオリゴヌクレオチドを指す。ヘルパーは、ターゲット核酸配列へのハイブリダイゼーションならびにプライマー、ターゲット捕捉および他のオリゴヌクレオチドの機能を助長するために使用することもできる。
本明細書において用いる場合、「ブロッキング部分」は、オリゴヌクレオチドまたは他の核酸の3’末端を、それが核酸ポリメラーゼによって効率的に伸長され得ないように「ブロックする」ために使用される物質である。
本明細書において用いる場合、「プライマーオリゴヌクレオチド」または「プライマー」は、少なくともその3’末端が核酸テンプレートに相補的であるオリゴヌクレオチドであって、該テンプレートと(水素結合またはハイブリダイゼーションによって)複合体化して、RNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼによる合成の開始に適するプライマー:テンプレート複合体を生じさせるオリゴヌクレオチドである。
本明細書において用いる場合、「プロモーター」は、核酸に結合して特定の部位でRNAの転写を開始させるシグナルとしてDNA依存性RNAポリメラーゼ(「トランスクリプターゼ」)により認識される特定の核酸配列である。
本明細書において用いる場合、「プロモーター−プロバイダー」または「プロバイダー」は、第一および第二の領域を含むオリゴヌクレオチドであって、その3’末端からのDNA合成の開始を防止するように修飾されているオリゴヌクレオチドを指す。プロモーター−プロバイダーオリゴヌクレオチドの「第一領域」は、DNAテンプレートにハイブリダイズする塩基配列を含み、この場合、ハイブリダイズ配列は、3’に位置するが、必ずしもプロモーター領域に近接しているとは限らない。プロモーターオリゴヌクレオチドのハイブリダイズ部分は、典型的には少なくとも10ヌクレオチドの長さであり、および15、20、25、30、35、40、50ヌクレオチド以上の長さに達することがある。「第二の領域」は、RNAポリメラーゼのプロモーター配列を含む。プロモーターオリゴヌクレオチドは、RNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ、例えばリバース・トランスクリプターゼ、好ましくは上で説明したようなその3’末端にブロッキング部分を含むもの、によって伸長され得ないように遺伝子工学で作られる。本明細書において言及する場合、「T7プロバイダー」は、T7 RNAポリメラーゼによって認識されるオリゴヌクレオチド配列を提供する、ブロックされたプロモーター−プロバイダーオリゴヌクレオチドである。
本明細書において用いる場合、「終結オリゴヌクレオチド」または「ブロッカーオリゴヌクレオチド」は、ターゲット配列の5’端付近のターゲット核酸領域に相補的である塩基配列を含むので、プライミングオリゴヌクレオチドを含む新生核酸のプライマー伸長を「終結させ」、それにより、該新生核酸鎖に被定義3’末端をもたらす、オリゴヌクレオチドである。
本明細書において用いる場合、「エキステンダーオリゴヌクレオチド」または「エキステンドオリゴ」は、T7プロバイダーと同じ意味であるオリゴヌクレオチドであって、構造を開くまたは特異性を向上させるヘルパーオリゴヌクレオチドとして作用することができるオリゴヌクレオチドを指す。
本明細書において用いる場合、「検出オリゴヌクレオチド」は、ターゲット核酸の検出のために、核酸ハイブリダイゼーションを促進する条件下で、ターゲット配列(増幅された配列を含む)に特異的にハイブリダイズする核酸オリゴヌクレオチドを指す。「プローブオリゴヌクレオチド」または「検出プローブ」とは、検出しようとしているターゲット配列の領域に部分的にまたは完全に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含むので、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でそれにハイブリダイズする、分子を意味する。
「安定な」または「検出に安定な」は、反応混合物の温度が核酸デュプレックスの融解温度より少なくとも2℃下であることを意味する。
「増幅」または「核酸増幅」は、本明細書においてさらに説明する、所期の特定のターゲット核酸配列の少なくとも一部分を含有する、ターゲット核酸の多数のコピーの生産を意味する。それらの多数のコピーをアンプリコンまたは増幅産物と呼ぶことがある。
本明細書において用いる場合、用語「アンプリコン」は、ターゲット配列に含まれている配列に相補的または相同である、増幅手順中に生成される核酸分子を指す。
「優先的にハイブリダイズする」は、ストリンジェントなハイブリダイゼーションアッセイ条件下で、プローブがそれらのターゲット配列、またはそれらの複製物、にハイブリダイズして安定なプローブ:ターゲットハイブリッドを形成しながら、同時に、安定なプローブ:非ターゲットハイブリッドの形成を最少にすることを意味する。従って、プローブは、ターゲット配列またはその複製物に、非ターゲット配列より十分大きい程度にハイブリダイズし、それにより当業者は、増幅中に形成されるターゲット配列のRNA複製物または相補DNA(cDNA)を正確に定量することができる。
「特異的ハイブリダイゼーション」は、2つの配列が高い相補度を共有することを示すものである。特異的ハイブリダイゼーション複合体は、許容アニーリング条件下で形成し、任意の後続の洗浄工程後にハイブリダイズしたままである。核酸配列のアニーリングのための許容条件は、通常の当業者が常例的に決定できるものであり、例えば、約6×SSCの存在下、65℃で見受けられるものであり得る。ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、一部分、洗浄工程を行う温度に関して表現されることがある。そのような温度は、被定義イオン強度およびpHでの特定の配列についての熱融点(Tm)より約5℃から20℃低くなるように概して選択される。Tmは、完全にマッチしたプローブにターゲット配列の50%がハイブリダイズする(被定義イオン強度およびpH下での)温度である。核酸ハイブリダイゼーションについてのTmおよび条件を算出するための方程式は、当該技術分野において公知である。
「相補的」とは、2つの一本鎖核酸の類似した領域のヌクレオチド配列、または同じ一本鎖核酸の異なる領域に対するヌクレオチド配列が、ストリンジェントなハイブリダイゼーションまたは増幅条件下で安定な二本鎖水素結合領域内で該一本鎖領域が互いにハイブリダイズすることを可能にするヌクレオチド塩基組成を有することを意味する。1つの一本鎖領域のヌクレオチドの連続配列が、他の一本鎖領域のヌクレオチドの類似した配列と、AがUまたはTと対合されCがGと対合されるような一連の「カノニカル」水素結合塩基対を形成できるとき、それらのヌクレオチドの配列は、「完全に」相補的である。
「核酸ハイブリッド」または「ハイブリッド」または「デュプレックス」は、二本鎖、水素結合領域を含有する核酸構造を意味し、この場合、それぞれの鎖は互いに相補的であり、および該領域は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、化学発光もしくは蛍光検出、オートラジオグラフィーまたはゲル電気泳動をはじめとする(しかし、これらに限定されない)手段によって検出するために十分に安定している。そのようなハイブリッドは、RNA:RNA、RNA:DNA、またはDNA:DNAデュプレックス分子を含むことがある。
本明細書において用いる場合、「テーゲット捕捉オリゴヌクレオチド」は、標準的な塩基対合によりターゲット核酸内のターゲット配列に特異的にハイブリダイズし、固定されたプローブ上の結合パートナーに連結して該ターゲット核酸を支持体に捕捉する、核酸オリゴマーを指す。ターゲット捕捉オリゴマーの一例は、通常は同じオリゴマー上に、2つの結合領域:配列結合領域(すなわち、ターゲット特異的部分)と固定されたプローブ結合領域、を含むが、該2つの領域が、1つ以上のリンカーによって互いに連結された2つの異なるオリゴマー上に存在することもある。
本明細書において用いる場合、「固定されたオリゴヌクレオチド」、「固定されたプローブ」または「固定された核酸」は、ターゲット捕捉オリゴマーを支持体に直接または間接的に連結する核酸結合パートナーを指す。支持体に連結された固体化オリゴヌクレオチドは、サンプル中の未結合材料からのターゲット捕捉結合ターゲットの分離を助長する。
本明細書において用いる場合、「標識」は、検出されるまたは検出可能シグナルをもたらすプローブに直接または間接的に連結される部分または化合物を指す。
本明細書において用いる場合、「分子トーチ」と呼ぶ構造は、連結領域によって接続される、および所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件下で互いにハイブリダイズする、(「ターゲット結合ドメイン」および「ターゲット閉鎖ドメイン」を作る)異なる自己相補性領域を含むように設計される。
本明細書において用いる場合、「DNA依存性DNAポリメラーゼ」は、DNAテンプレートから相補DNAコピーを合成する酵素である。例は、大腸菌からのDNAポリメラーゼI、バクテリオファージT7 DNAポリメラーゼ、またはバクテリオファージT4、Phi−29、M2もしくはT5からのDNAポリメラーゼである。DNA依存性DNAポリメラーゼは、細菌もしくはバクテリオファージから単離された自然に存在する酵素である場合もあり、または組換え発現される場合もあり、あるいは一定の望ましい特性、例えば、熱安定性、またはDNA鎖を認識もしくは合成する能力を有するように様々な修飾テンプレートから遺伝子工学で作り変えられた修飾または「進化」形である場合もある。すべての公知DNA依存性DNAポリメラーゼは、合成を開始させるために相補プライマーを必要とする。適する条件下で、DNA依存性DNAポリメラーゼがRNAテンプレートから相補DNAコピーを合成できることは、公知である。RNA依存性DNAポリメラーゼも、一般にはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する。
本明細書において用いる場合、「DNA依存性RNAポリメラーゼ」または「トランスクリプターゼ」は、通常は二本鎖であるプロモーター配列を有する二本鎖または部分二本鎖DNA分子から多数のRNAコピーを合成する酵素である。RNA分子(「転写産物」)は、プロモーターのすぐ下流の特定の位置で始まって5’から3’の方向で合成される。トランスクリプターゼの例は、大腸菌ならびにバクテリオファージT7、T3およびSP6からのDNA依存性RNAポリメラーゼである。
本明細書において用いる場合、「RNA依存性DNAポリメラーゼ」または「リバース・トランスクリプターゼ」(「RT」)は、RNAテンプレートから相補DNAコピーを合成する酵素である。すべての公知リバース・トランスクリプターゼは、DNAテンプレートから相補DNAコピーを作る能力も有する;従って、それらは、RNA依存性DNAポリメラーゼでもあり、DNA依存性DNAポリメラーゼでもある。RTは、RNアーゼH活性も有することがある。RNAテンプレートででも、DNAテンプレートででも、合成を開始させるためにプライマーを必要とする。
本明細書において用いる場合、「選択的RNアーゼ」は、RNA:DNAデュプレックスのRNA部分を分解するが、一本鎖RNA、二本鎖RNAまたはDNAを分解しない酵素である。例示的選択的RNアーゼは、RNアーゼHである。同じまたは類似した活性を有するRNアーゼH以外の酵素も使用することができる。選択的RNアーゼは、エンドヌクレアーゼである場合もあり、またはエキソヌクレアーゼである場合もある。大部分のリバース・トランスクリプターゼ酵素は、それらのポリメラーゼ活性に加えて、RNアーゼH活性を含有する。しかし、他のNRアーゼH源を、随伴ポリメラーゼ活性なしで利用することができる。その分解は、結果として、RNA:DNA複合体からのRNAの分離を生じさせる。あるいは、選択的RNアーゼは、RNA部分が溶融するまたは酵素にRNA部分を巻き戻させるように、様々な位置でRNAを単に切断することができる。本発明のRNAターゲット配列またはRNA産物を選択的に分解する他の酵素は、通常の当業者には容易にわかるであろう。
増幅系の文脈での用語「特異性」は、配列およびアッセイ条件に依存してターゲット配列と非ターゲット配列を区別するその能力を表す増幅系の特性を指すために本明細書では用いている。核酸増幅に関して、特異性は、生産される特定のアプリコン数の副産物数に対する比(すなわち、シグナル対ノイズ比)を一般に指す。
用語「感度」は、核酸増幅反応を検出または定量することができる精度を本明細書では指す。増幅反応の感度は、一般に、増幅系中の確実に検出することができるターゲット核酸の最少コピー数の測度であり、ならびに例えば、用いられる検出アッセイ、および増幅反応の特異性、すなわち、特定のアプリコンの副産物に対する比、に依存するであろう。
本明細書において用いる場合、「コロニー形成単位(「CFU」)」は、サンプル中の生存可能微生物の測度として用いている。CFUは、目に見えるコロニーを固体培地上で形成することができる個々の生細胞であり、その個々の細胞は、1つの親細胞から細胞***によって得られる。1CFUは、rRNAの約1000コピーに相当する。
本明細書において用いる場合、用語「TTime」は、アッセイデータのリアルタイムプロットにおけるシグナルの出現の閾時間または時間である。リアルタイム増幅反応においてアプリコン生産を示す特定の閾値を通過する時間がTTime値によって推定される。TTime、ならびにTTime値を算出および使用するためのアルゴリズムは、Lightら、米国特許公開第2006/027972号、パラグラフ[0517]から[0538]に記載されており、この開示は本明細書における参照により本明細書に組み込まれている。正規化およびバックグラウンド調整データに曲線あてはめ手順を適用する。曲線のあてはめは、所定のローバンドとハイバンドの間のデータ部分のみについて行う。データをあてはめる曲線を見つけた後の目的は、該曲線またはその投影図が定義済み閾値を交差する点に対応する時間を推定することである。1つの実施形態において、正規化データについての閾値は、0.11である。前記ハイおよびローバンドは、曲線が様々な対照データセットにあてはまる範囲が、所与の閾値と結び付けられる時間に関して最小の変動を示すように、実験的に決定される。例えば、1つの実施形態において、ローバンドは0.04であり、ハイバンドは0.36である。ローバンドより下の第一データ点からハイバンドを通過する第一データ点までにわたって、データに曲線をあてはめる。次に、そのあてはめの傾きが、統計的に有意であるかどうかの判定を行う。例えば、一次係数のp値が0.05未満である場合、そのあてはめは、有意であると考え、処理を継続する。そうでない場合には処理を停止する。あるいは、R値によってデータの妥当性を判定することができる。当てはめた曲線について、線形曲線y=mx+bの傾きmおよび切片bを決定する。その情報と共に、下記方程式を用いて、TTimeを決定することができる:
TTime = (閾値−b)/m
本明細書において用いる場合、用語「相対蛍光単位(「RFU」)」は、蛍光強度の測定の任意単位である。RFUは、測定に用いられる検出手段の特徴によって異なる。
本明細書において用いる場合、用語「リアルタイムTMA」は、リアルタイム検出手段によってモニターされる、ターゲット核酸の単一プライマー転写媒介増幅(「TMA」)を指す。
ヌクレオチド位置に関連して本明細書において用いる場合、用語「約」は、所期の位置±1ヌクレオチド;または±2ヌクレオチド;または±3ヌクレオチド;または±4ヌクレオチド;または±5ヌクレオチドを意味する。
図1A〜Cは、(1A)「不良な」、(1B)「より良好な」、および(1C)「良好な」アッセイ性能を示す、分析物についての増幅チャートの一般例を示すものである。 図2は、(大腸菌の16S rRNA、アクセッション番号J01859、のbp350−505に対応する)Listeria「450」増幅および検出領域を包含する配列を示すものである。 図3は、(大腸菌の16S rRNA、アクセッション番号J01859、のbp1180−1370に対応する)Listeria「1275」増幅および検出領域を包含する配列を示すものである。 図3は、(大腸菌の16S rRNA、アクセッション番号J01859、のbp1180−1370に対応する)Listeria「1275」増幅および検出領域を包含する配列を示すものである。
一定の態様および実施形態において、本発明は、試験のために、例えば、診断試験のために、血液製剤のスクリーニングのために、バイオプロセス、食品、水、工業または環境サンプルにおける微生物検出のために、および他の目的のために、採取されるサンプル中の、単独で存在することもあり、または核酸の均質もしくは不均質混合物の大きなまたは小さな成分として存在することもある、Listeriaの同定、検出、および/または定量のための組成物、方法およびキットに関する。本明細書において開示する特定の方法、組成物およびキットは、増幅ベースのListeria検出に検出感度、特異性または速度向上をもたらす。ListeriaリボソームRNAは、Brochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeのrRNAに非常に近い関係にある。従って、本発明の一定の実施形態において、Listeriaアッセイは、Listeria属のほぼすべての種、亜種および血清型に共通のrRNA配列を同定し、ならびにListeriaと他の近縁種とを識別する。そのような識別に有用な領域は、16S rRNAの450領域である。そのような識別のための代替領域は、16S rRNAの1275領域である。
Listeriaに特異的な増幅オリゴヌクレオチドの広範な分析の結果として、大腸菌(アクセッション番号J01859)16S rRNA参照配列の約350から約505bpの領域に対応するListeriaの特定の領域、以後「450領域」と呼ぶ、を、増幅ベースのListeria検出のための好ましいターゲットとして同定した。従って、本発明は、関心のあるサンプル中のListeriaの検出方法、増幅オリゴヌクレオチド、組成物、反応混合物、キット、およびこれらに類するものに関する。
前記Listeria属アッセイは、公知Listeria種に特異的なリボソームRNA配列を検出するものである。それは、逆TMAを用いてターゲット特異的配列を増幅し、プローブを使用して増幅産物をそれらが生産されるにつれて検出する、リアルタイムTMA技術を利用する。ターゲット検出を内部対照の増幅および検出と同時に行って、結果の信頼性を確認する。前記アッセイの結果は、Listeriaの存在または不在について陽性または陰性としてサンプルを分類することからなる。前記アッセイにより、1つより多くのListeria種の増幅が可能である。一部の好ましい実施形態では、L.monocytogenes、L.innocua、L.welshimeri、L.ivanovii、L.seeligeri、L.grayi、およびL.murrayiからなる群より選択される2つ以上のListeria種を増幅する。他の好ましい実施形態では、前記種のすべてを増幅する。
1つの実施形態において、サンプルは、Listeriaが既知のまたは疑われる汚染物質である、生物製剤プロセス(バイオプロセス)流である。本明細書において用いる場合、「バイオプロセス」は、意図されたものであるまたは意図されたものでない、生きている細胞もしくは生物またはそれらの成分が存在する、任意のプロセスを一般に指す。例えば、1つ以上のサンプルまたはサンプル流であって、それらのうちの少なくとも1つが、生きている細胞、生物、もしくはそれらの成分を含有するものである、または意図されたものでない汚染の結果としてそのような細胞、生物もしくは成分を含有するものであるサンプルまたはサンプル流を利用する本質的にいずれの製造または他のプロセスも、バイオプロセスとみなされる。多くのそのようなプロセスでは、プロセス内の生きている細胞、生物またはそれらの成分の存在および/または供給源を検出する、特定するおよび/または制御する能力を有することが望ましい。本明細書において開示する方法を用いて、例えば、1つ以上のバイプロセスサンプルおよび/または流中のListeriaの存在および/または供給源を、迅速におよび高感度でモニターすることができる。
ターゲット核酸/ターゲット配列
行われる増幅アッセイの目的に基づいて任意の数の供給源からターゲット核酸を単離することができる。ターゲット核酸の供給源としては、犯罪の証拠からの、環境サンプル、例えば水もしくは土壌サンプル、からの、食品からの、工業サンプルからの、cDNAライブラリーからの、または全細胞RNAからの、臨床検査材料、例えば血液、尿、唾液、糞便、***または脊髄液が挙げられるが、それらに限定されない。必要な場合には、ターゲット核酸を、様々なオリゴヌクレオチドとの相互作用に利用できるようにする。これは、例えば、細胞からターゲット核酸を放出させるための細胞溶解または細胞透過性化を含むことがあり、その後、1つ以上の精製工程、例えば一連の単離および洗浄工程、を続いて行うことがある。例えば、Clarkら、「Method for Extracting Nucleic Acids from a Wide Range of Organisms」、米国特許第5,786,208号参照(この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。これは、サンプルが、例えば血液サンプル中に存在するヘムなどの、増幅反応に干渉し得る成分を含有する場合、特に重要である。Ryderら、「Amplification of Nucleic Acids from Mononuclear Cells Using Iron Complexing and Other Agents」、米国特許第5,639,599号参照(この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。様々な増幅源からターゲット核酸を調製する方法は、通常の当業者に周知である。本明細書に記載する増幅反応の前にターゲット核酸をある程度精製することがあるが、他の場合には、サンプルをさらに一切操作せずに増幅反応に加える。
通常の当業者には理解されるであろうが、「ユニーク」配列は、試験環境から判断される。一部の実施形態において、プライミングオリゴヌクレオチドおよび/またはプロバイダーオリゴヌクレオチドによって認識される配列は、試験される環境でユニークでなければならないが、可能性のあるすべての配列の母集団の中でユニークである必要はない。他の実施形態において、検出プローブによって認識される配列は、試験される環境でユニークでなければならないが、可能性のあるすべての配列の母集団の中でユニークである必要はない。ターゲット配列が、検出プローブによる認識のための「ユニーク」配列を含有することがあったとしても、それは、必ずしも、プライミングオリゴヌクレオチドおよび/またはプロバイダーオリゴヌクレオチドが「ユニーク」配列を認識する場合であるとは限らない。一部の実施形態では、類縁生物のファミリーに共通であるターゲット配列を選択することが望ましいことがある。他の状況では、超高特異的ターゲット配列、すなわち、検出プローブおよび増幅オリゴヌクレオチドによって認識される高特異的領域を少なくとも有するターゲット配列、が、近縁生物間の区別のために選択されるだろう。
ターゲット配列は、任意の実用的長さのものであり得る。最小ターゲット配列は、プライミングオリゴヌクレオチド(またはその相補配列)にハイブリダイズする領域と、プロバイダーオリゴヌクレオチド(またはその相補配列)のハイブリダイズ領域にハイブリダイズする領域と、検出に用いられる領域、例えば検出プローブにハイブリダイズする領域と、を含む。検出プローブとハイブリダイズする領域は、プライミングオリゴヌクレオチド(もしくはその相補配列)とハイブリダイズする領域、またはプロバイダーオリゴヌクレオチド(もしくはその相補配列)のハイブリダイズ領域とハイブリダイズする領域と、一部重複することがあり、または該領域内に含まれていることがある。前記の最小限の要件に加えて、ターゲット配列の最適な長さは、多数の考慮事項、例えば、二次構造の量、または配列内の自己ハイブリダイズ領域に依存する。典型的には、ターゲット配列は、30ヌクレオチドの長さから約300ヌクレオチドの長さにわたる。最適なまたは好ましい長さは、本明細書に記載する方法に従って決定することができる様々な条件によって変わるだろう。
核酸「同一性」
一定の実施形態において、核酸は、参照核酸の連続塩基領域と少なくとも70%;または75%;または80%,または85%または90%,または95%;または100%同一である連続塩基領域を含む。短い核酸については、「クエリー」核酸の塩基領域と参照核酸の塩基領域との同一度を手作業でのアラインメントによって決定することができる。「同一性」は、比較する核酸の糖および主鎖領域に関係なく、窒素含有塩基の配列をただ比較することによって決定される。従って、クエリー:参照塩基配列アラインメントは、DNA:DNA、RNA:RNA、DNA:RNA、RNA:DNA、またはそれらの任意の組み合わせもしくは類似体であり得る。(RNAにおける)Uを(DNAにおける)Tに変換することによって、当量RNAおよびDNA塩基配列を比較することができる。
オリゴヌクレオチドおよびプライマー
オリゴヌクレオチドは、増幅反応におけるまたは増幅反応の増幅産物の検出におけるその具体的な機能によって唯一制限される、事実上、任意の長さであり得る。しかし、一定の実施形態において、好ましいオリゴヌクレオチドは、ターゲット核酸配列またはその相補鎖の1領域に相補的である、少なくとも約10;または12;または14;または16;または18;または20;または22;または24;または26;または28;または30;または32;または34;または36;または38;または40;または42;または44;または46;または48;または50;または52;または54;または56の連続する塩基を含有するだろう。前記連続塩基は、好ましくは、そのオリゴヌクレオチドが結合するターゲット配列に、少なくとも約80%、さらに好ましくは少なくとも約90%、および最も好ましくは完全に相補的である。一定の好ましいオリゴヌクレオチドは、一般に約10〜100;または12〜75;または14〜50;または15〜40の間の塩基長の長さのものであり、場合により、修飾ヌクレオチドを含むことがある。
通常の当業者に公知の技術により、例えば、化学または生化学合成により、および組換え核酸分子、例えば細菌またはウイルスベクター、からのインビトロまたはインビボ発現によって、被定義配列および化学構造のオリゴヌクレオチドを生産することができる。本開示による意図によると、オリゴヌクレオチドは、野生型染色体DNAまたはそのインビボ転写産物のみからならない。
オリゴヌクレオチドをいずれの方法で修飾してもよいが、所与の修飾が所与のオリゴヌクレオチドの望ましい機能と適合性である場合に限る。当業者は、所与の修飾が任意の所与のオリゴヌクレオチドに適するまたは望ましいかどうかを、容易に判定することができる。修飾としては、塩基修飾、糖修飾または主鎖修飾が挙げられる。塩基修飾としては、アデノシン、シチジン、グアノシン、チミジンおよびウリジンに加えて、次の塩基の使用が挙げられるが、それらに限定されない:C−5プロピン、2−アミノアデニン、5−メチルシチジン、イノシン、ならびにdPおよびdK塩基。ヌクレオシドサブユニットの糖基は、リボース、デオキシリボースおよびそれらの類似体(例えば、リボフラノシル部分に対する2’−O−メチル置換を有するリボヌクレオシドを含む)であり得る。Beckerら、米国特許第6,130,038号参照。他の糖修飾としては、2’−アミノ、2’−フルオロ、(L)−アルファ−トレオフラノシル、およびペントピラノシル修飾が挙げられるが、それらに限定されない。ホスホジエステルリンケージ、修飾リンケージなどのリンケージによって、またはオリゴヌクレオチドのその相補ターゲット核酸配列へのハイブリダイゼーションを妨げない非ヌクレオチド部分によって、ヌクレオシドサブユニットを連結することができる。修飾リンケージとしては、標準的なホスホジエステルリンケージを異なるリンケージで置換するリンケージ、例えば、チオリン酸リンケージまたはメチルホスホン酸リンケージが挙げられる。例えば、核酸塩基サブユニットをカルボキシメチルリンカーによって中央の第二級アミンにカップリングさせる2−アミノエチルグリシン主鎖などの擬似ペプチド主鎖でのDNAの天然デオキシリボースリン酸主鎖の置換により、核酸塩基サブユニットを連結させることができる。擬似ペプチド主鎖を有するDNA類似体は、一般に、「ペプチド核酸」または「PNA」と呼ばれ、Nielsenら、「Peptide Nucleic Acids」、米国特許第5,539,082号によって開示されている。他のリンケージ修飾としては、モルホリノ結合が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書において考えられるオリゴヌクレオチドまたはオリゴの非限定的な例としては、二環式および三環式ヌクレオシドおよびヌクレオチド類似体を含有する核酸類似体(LNA)が挙げられる。Imanishiら、米国特許第6,268,490号;およびWengelら、米国特許第6,670,461号参照。修飾オリゴヌクレオチドが、その所期の機能を果たすことができる、例えば、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件もしくは増幅条件下でターゲット核酸にハイブリダイズすることができる、またはDNAもしくはRNAポリメラーゼと相互作用し、それによって伸長もしくは転写を開始させることができるのであれば、いずれの核酸類似体も本発明によって考えられる。検出プローブの場合、修飾オリゴヌクレオチドは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でターゲット核酸にも優先的にハイブリダイズできなければならない。
オリゴヌクレオチドの設計および配列は、下で説明するようなそれらの機能に依存する。考慮に入れる幾つかの変項としては、長さ、融解温度(Tm)、特異性、その系内の他のオリゴヌクレオチドとの相補性、G/C含有率、ポリピリミジン(T、C)またはポリプリン(A、G)ストレッチ、および3’端配列が挙げられる。これらおよび他の変項についての制御は、オリゴヌクレオチド設計の標準的で周知の態様であり、ならびに多数の可能性のあるオリゴヌクレオチドを最初にスクリーニングするために様々なコンピュータープログラムを容易に利用することができる。
下で説明するようなブロッキング部分を使用して様々な方法でオリゴヌクレオチド(または他の核酸)の3’末端をブロックすることができる。「ブロックされた」オリゴヌクレオチドは、DNAの相補鎖を生産するように、DNA依存性またはRNA依存性DNAポリメラーゼにより、ヌクレオチドのその3’末端への付加によって効率的に伸長されない。従って、「ブロックされた」オリゴヌクレオチドは、「プライマー」であり得ない。
ブロッキング部分
ブロッキング部分は、小分子、例えばリン酸基またはアンモニウム基、である場合もあり、あるいは修飾ヌクレオチド、例えば、3’2’ジデオキシヌクレオチドもしくは3’デオキシアデノシン5’リン酸(コルジセピン)、または他の修飾ヌクレオチドである場合もある。追加のブロッキング部分は、例えば、3’末端に遊離ヒドロキシル基が存在しないように、3’から5’への配向を有するヌクレオチドもしくは短鎖ヌクレオチド配列の使用、3’アルキル基の使用、3’非ヌクレオチド部分(例えば、Arnoldら、「Non−Nucleotide Linking Reagents for Nucleotide Probes」、米国特許第6,031,091号参照;この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)、チオリン酸塩、アルカン−ジオール残基、ペプチド核酸(PNA)、3’末端に3’ヒドロキシル基がないヌクレオチド残基、または核酸結合タンパク質を含む。好ましくは、3’ブロッキング部分は、3’から5’への配向を有する、または3’非ヌクレオチド部分を有する、および3’2’−ジデオキシヌクレオチドを有さない、または遊離ヒドロキシル基を有する3’末端を有さない、ヌクレオチドまたはヌクレオチド配列を含む。3’ブロッキングオリゴヌクレオチドを調製するための追加の方法は、通常の当業者に周知である。
プライミングオリゴヌクレオチドまたはプライマー
プライミングオリゴヌクレオチドは、そのテンプレートに相補的である共有結合したヌクレオチド塩基のその3’末端への付加によって伸長される。その結果がプライマー伸長産物である。適する好ましいプライミングオリゴヌクレオチドを本明細書に記載する。公知である事実上すべてのDNAポリメラーゼ(リバース・トランスクリプターゼを含む)は、DNA合成を開始させるためにオリゴヌクレオチドの一本鎖テンプレートへの複合体化(「プライミング」)を必要とするが、RNA複製および転写(DNAからのRNAのコピー形成)は、一般にプライマーを必要としない。DNAポリメラーゼによって伸長されるまさしくその特質のため、プライミングオリゴヌクレオチドは、3’ブロッキング部分を含まない。
プロモーターオリゴヌクレオチド/プロモーター配列
結合のために、そのようなトランスクリプターゼは、伸長反応によりプロモーター配列を含む領域内が二本鎖にされたDNAを必要とすると一般に考えられた。しかし、RNAの効率的な転写は、二本鎖プロモーターがテンプレート核酸との伸長反応によって形成されない条件下でさえ起こり得ることが確認された。テンプレート核酸(転写される配列)が二本鎖である必要はない。個々のDNA依存性RNAポリメラーゼは、転写を促進する点でのそれらの効率が著しく異なり得る、様々な異なるプロモーター配列を認識する。RNAポリメラーゼがプロモーター配列に結合して転写を開始させるとき、そのプロモーター配列は、転写される配列の一部ではない。従って、それによって生産されるRNA転写産物は、その配列を含まないだろう。
終結オリゴヌクレオチド
終結オリゴヌクレオチドまたは「ブロッカー」は、新生核酸鎖にとって望ましい3’端を実現するために十分な位置でターゲット核酸にハイブリダイズするように設計される。終結オリゴヌクレオチドの位置は、その設計に依存して自由に変えられる。終結オリゴヌクレオチドは、修飾されることもあり、または未修飾である場合もある。一定の実施形態において、終結オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ以上の2’−O−メチルリボヌクレオチドを用いて合成される。これらの修飾ヌクレオチドは、相補デュプレックスのより高い熱安定性を明示した。この2’−O−メチルリボヌクレオチドは、エキソヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの耐性を増加させるようにも機能し、その結果、その修飾オリゴヌクレオチドの半減期が増加する。例えば、Majlessiら(1988)Nucleic Acids Res.26,2224−9参照(この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。2’−O−メチルリボヌクレオチドに加えて、またはその代わりに、本明細書の他の箇所において説明するような他の修飾を利用することができる。例えば、終結オリゴヌクレオチドは、PNAまたはLNAを含むことがある。例えば、Petersenら(2000)J.Mol.Recognit.13,44−53参照(この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。典型的に、終結オリゴヌクレオチドは、伸長を防止するためにその3’末端にブロッキング部分を含む。終結オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼによる新生核酸鎖のさらなる伸長を終結させるために、そのオリゴヌクレオチドに連結されたタンパク質またはペプチドも含むことがある。適する好ましい終結オリゴヌクレオチドを本明細書に記載する。終結オリゴヌクレオチドは、典型的にまたは必然的に、3’ブロッキング部分を含むが、「3’がブロックされた」オリゴヌクレオチドが、必ずしも終結オリゴヌクレオチドとは限らないことに注意する。本明細書において開示する他のオリゴヌクレオチド、例えばプロバイダーオリゴヌクレオチドおよびキャッピングオリゴヌクレオチドも、典型的にまたは必然的に、3’がブロックされている。
エキステンダーオリゴヌクレオチド
エキステンダーオリゴヌクレオチドは、プロモーターオリゴヌクレオチドの第一の領域の3’末端に隣接するまたは該3’端付近のDNAテンプレートにハイブリダイズする。好ましくは、エキステンダーオリゴヌクレオチドは、該エキステンダーオリゴヌクレオチドの5’末端塩基がプロバイダーオリゴヌクレオチドの3’末端塩基の3、2または1塩基以内にあるように、DNAテンプレートにハイブリダイズする。最も好ましくは、エキステンダーオリゴヌクレオチドおよびプロバイダーオリゴヌクレオチドがDNAテンプレートにハイブリダイズするとき、該エキステンダーオリゴヌクレオチドの5’末端塩基は、該プロバイダーオリゴヌクレオチドの3’末端塩基に隣接する。エキステンダーオリゴヌクレオチドの伸長を防止するために、3’末端ブロッキング部分を典型的に含める。
プローブ
通常の当業者に理解されているであろうが、プローブは、人間の介入なしで自然には見いだされない(例えば、外来核酸で組み換えられた、単離された、またはある程度精製された)形態の単離された核酸分子またはその類似体を含む。プローブは、ターゲットとなる領域外に追加のヌクレオシドまたは核酸塩基を有することがあるが、そのようなヌクレオシドまたは核酸塩基がストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイゼーションに実質的に影響を及ぼさない、および検出プローブの場合にはターゲット核酸への優先的ハイブリダイゼーションを妨げない場合に限る。非相補配列、例えば、ターゲット捕捉配列(一般に、ホモポリマートラクト、例えばポリ−A、ポリ−Tまたはポリ−Uテール)、プロモーター配列、RNA転写のための結合部位、制限エンドヌクレアーゼ認識部位、も含むことがあり、またはプローブ、ターゲット核酸または両方に所望の二次もしくは三次構造、例えば触媒活性部位もしくはヘアピン構造を付与するであろう配列を含有することがある。
プローブは、好ましくは、少なくとも1つの検出可能な標識を含む。前記標識は、放射性同位体、酵素、酵素補因子、酵素基質、色素、ハプテン、化学発光分子、蛍光分子、リン光分子、電気化学発光分子、発色団、述べられている条件下でターゲット核酸に安定してハイブリダイズすることができない塩基配列領域、およびこれらの混合物をはじめとする(しかし、それらに限定されない)、任意の適する標識物質であり得る。1つの特に好ましい実施形態において、前記標識は、アクリジニウムエステルである。本明細書において開示する一定のプローブは、標識を含まない。例えば、非標識「捕捉」プローブを使用して、ターゲット配列またはそれらの複製物を濃縮することができ、その後、それらを第二の「検出」プローブによって検出することができる。例えば、Weisburgら、「Two−Step Hybridization and Capture of a Polynucleotide」、米国特許第6,534,273号参照(この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。検出プローブは、概して標識されるが、一定の検出技術は、プローブを標識することを必要としない。例えば、Nygrenら、「Devices and Methods for Optical Detection of Nucleic Acid Hybridization」、米国特許第6,060,237号参照。
被定義配列のプローブを、通常の当業者に公知の技術により、例えば、化学合成により、および組換え核酸分子からのインビトロまたはインビボ発現により、生産することができる。好ましくは、プローブは、10から100ヌクレオチドの長さ、さらに好ましくは12から50塩基の長さ、およびさらにいっそう好ましくは12から35塩基の長さである。
ハイブリダイズ/ハイブリダイゼーション
核酸ハイブリダイゼーションは、完全または部分的に相補的なヌクレオチド配列を有する2つの核酸鎖が所定の反応条件下で一緒になって安定な二本鎖ハイブリッドを形成するプロセスである。いずれかの核酸鎖は、デオキシリボ核酸(DNA)もしくはリボ核酸(RNA)またはそれらの類似体である場合がある。従って、ハイブリダイゼーションは、RNA:RNAハイブリッド、DNA:DNAハイブリッド、RNA:DNAハイブリッド、またはそれらの類似体を伴うことがある。時としてハイブリッドと呼ばれるこの二本鎖構造の2つの成分鎖は、水素結合によって一緒に保持される。これらの水素結合は、最も一般的には、単一の核酸鎖上に塩基アデニンを含有するヌクレオチドとチミンもしくはウラシルを含有するヌクレオチド(AとTもしくはU)またはシトシンを含有するヌクレオチドとグアニンを含有するヌクレオチド(CとG)の間で形成するが、これらの「カノニカル」ペアのメンバーでない塩基間で形成する場合もある。非カノニカル塩基対合は、当該技術分野において周知である。(例えば、Roger L.P. Adamsら、「The Biochemistry Of The Nucleic Acids」(第11版、1992)参照)。
「ストリンジェントな」ハイブリダイゼーションアッセイ条件は、特定の検出プローブが、その試験サンプル中に存在する他の核酸よりターゲット核酸とハイブリダイズすることができる条件を指す。これらの条件は、GC含有率およびプローブの長さ、ハイブリダイゼーション温度、ハイブリダイゼーション試薬または溶液の組成、および探究するハイブリダイゼーション特異度をはじめとする要因に依存して変わり得ることは理解されるであろう。具体的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、本開示において下で提供する。
核酸増幅
多くの周知核酸増幅法は、二本鎖核酸を交互に変性させ、プライマーをハイブリダイズするために熱循環を必要とするが、他の周知核酸増幅法は、等温性である。一般にPCRと呼ばれるポリメラーゼ連鎖反応(米国特許第4,683,195号;同第4,683,202号;同第4,800,159号;同第4,965,188号)は、変性、逆ストランドへのプライマーペアのアニーリング、およびプライマー伸長の、多数のサイクルを用いて、ターゲット配列のコピー数を指数関数的に増加させる。RT−PCRと呼ばれる変形では、リバース・トランスクリプターゼ(RT)を使用して、mRNAから相補DNA(cDNA)を作り、その後、PCRによってそのcDNAを増幅して多数のDNAコピーを生産する。一般のLCRと呼ばれるリガーゼ連鎖反応(Weiss,R.1991,Science 254;1292)は、ターゲット核酸の近接領域にハイブリダイズする2セットの相補DNAオリゴヌクレオチドを使用する。熱変性、ハイブリダイゼーションおよびライゲーションの反復サイクルでDNAリガーゼによりそれらのDNAオリゴヌクレオチドを共有結合でつないで、検出可能な二本鎖のライゲートされたオリゴヌクレオチド産物を生産する。もう1つの方法は、一般にSDAと呼ばれる鎖置換増幅(Walker,G.ら、1992,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:392−396;米国特許第5,270,184号および同第5,455,166号)であり、これは、ターゲット配列の逆ストランドへのプライマー配列ペアのアニーリング;デュプレックス半チオリン酸化プライマー伸長産物を生産するためのdNTPαSの存在下でのプライマー伸長;半変性制限エンドヌクレアーゼ認識部位のエンドヌクレアーゼ媒介ニッキング;そして既存の鎖を置換し、次のプライマーアニーリング、ニッキングおよび鎖置換ラウンド用の鎖を生産するための前記ニックの3’端からのポリメラーゼ媒介プライマー伸長というサイクルを用い、結果として産物の幾何学的増幅を生じさせる。好熱性(thermophilic)SDA(tSDA)は、本質的に同じ方法において、より高温で、好熱性エンドヌクレアーゼおよびポリメラーゼを使用する(欧州特許第0 684 315号)。他の増幅方法としては、一般にNASBAと呼ばれる、核酸配列ベース増幅(米国特許第5,130,238号);一般にQ−βレプリカーゼと呼ばれる、RNAレプリカーゼを使用してプローブ分子それ自体を増幅するもの(Lizardi,P.ら、1988,BioTechnol.6:1197−1202);転写ベース増幅法(Kwoh,D.ら、1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1173−1177);自己持続型(self−sustained)配列複製(Guatelli,J.ら、1990,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1874−1878);および、一般にTMAと呼ばれる、転写媒介増幅(米国特許第5,480,784号および同第5,398,491号)が挙げられる。公知増幅方法のさらなる論考については、Diagnostic Medical Microbiology:Principles and Applications(Persingら編集)、51−87頁(American Society for Microbiology,Washington,DC)におけるPersing,David H.,1993,「In Vitro Nucleic Acid Amplification Techniques」を参照のこと。
好ましい実施形態において、Listeriaは、転写ベース増幅技術によって検出される。1つの好ましい転写ベース増幅系は、RNAポリメラーゼを利用してターゲット領域の多数のRNA転写産物を生産する、転写媒介増幅(TMA)である。例示的TMA増幅法は、米国特許第5,480,784号、同第5,399,491号、同第7,374,885号、およびそれらに引用されている参考文献に記載されており、それらの内容は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれている。TMAは、リバース・トランスクリプターゼおよびRNAポリメラーゼの存在下でターゲット核酸にハイブリダイズして二本鎖プロモーターを形成する「プロモーター−プライマー」を使用し、RNAポリメラーゼは、該二本鎖プロモーターからRNA転写産物を生産する。これらの転写産物は、RNA転写産物にハイブリダイズすることができる第二のプライマーの存在下でのTMAのさらなるラウンドのためのテンプレートとなることができる。熱変性を必要とするPCR、LCRまたは他の方法とは異なり、TMAは、RNアーゼH活性を使用してRNA:DNAハイブリッドのRNA鎖を消化し、それによって、プライマーまたはプロモーター−プライマーとのハイブリダイゼーションに利用できるDNA鎖を作る、等温法である。一般に、増幅のために供給されるリバース・トランスクリプターゼに随伴するRNアーゼH活性を用いる。
TMA法の1つの変型において、1つの増幅プライマーは、増幅すべき配列に対して位置3’でターゲットRNAの結合部位にハイブリダイズすることができる、ターゲット結合配列の5’に位置する、二本鎖のときに機能性になる1つのプロモーター配列を含む、オリゴヌクレオチドプロモーター−プライマーである。プロモーター−プライマーは、それがT7 RNAポリメラーゼ認識に特有のものであるとき、「T7−プライマー」と呼ぶことができる。一定の状況下では、プロモーター−プライマー、またはそのようなプロモーター−プライマーの亜集団、の3’端を修飾して、プロモーター−プライマー伸長をブロックするまたは減少させることがある。未修飾プロモーター−プライマーからリバース・トランスクリプターゼがターゲットRNAのcDNAコピーを作り出し、その一方でRNアーゼH活性がターゲットRNAを分解する。すると、第二の増幅プライマーがそのcDNAコピーに結合する。このプライマーは、「T7−プライマー」と区別するために、「非T7プライマー」と呼ばれることがある。この第二の増幅プライマーからリバース・トランスクリプターゼが別のDNA鎖を作り出し、その結果、一端に機能性プロモーターを有する二本鎖DNAが生じる。二本鎖のとき、プロモーター配列は、RNAポリメラーゼに結合して、そのプロモーター−プライマーがハイブリダイズするターゲット配列の転写を開始させることができる。RNAポリメラーゼは、このプロモーター配列を使用して、多数のRNA転写産物(すなわち、アンプリコン)、一般に約100から1,000コピー、を生産する。それぞれの新たに合成されたアンプリコンは、第二の増幅プライマーとアニールすることができる。すると、リバース・トランスクリプターゼはDNAコピーを作り出すことができ、その一方でRNアーゼH活性は、このRNA:DNAデュプレックスのRNAを分解する。すると、プロモーター−プライマーは、新たに合成されたDNAに結合して、リバース・トランスクリプターゼに二本鎖DNAを作り出させることができ、その二本鎖DNAからRNAポリメラーゼが多数のアンプリコンを生産する。このようにして、2つの増幅プライマーを使用して10億倍等温増幅を実現することができる。
TMAのもう1つの変型は、1つのプライマーおよび1つ以上の追加の増幅オリゴマーを使用して、核酸をインビトロで増幅し、それによって、サンプル中のターゲット配列の存在を示す転写産物(アンプリコン)を作る(Beckerら、米国特許第7,374,885号に記載されており、その詳細は本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。簡単に言うと、この単一プライマーTMA法は、プライマー(または「プライミングオリゴマー」)と、(例えば、3’ブロッキング部分を含めることにより)その3’端からのDNA合成の開始を防止するように修飾されている修飾プロモーターオリゴマー(または「プロモーター−プロバイダー」)と、場合により、ターゲット鎖からのcDNAの延長を終結させるための結合分子(例えば、3’がブロックされたエキステンダーオリゴマー)とを使用する。本明細書において言及する場合、「T7プロバイダー」は、T7 RNAポリメラーゼによって認識されるオリゴヌクレオチド配列を提供する、ブロックされたプロモーター−プロバイダーオリゴヌクレオチドである。この方法は、ターゲット配列の多数のコピーを合成するものであり、ターゲット配列を含有するターゲットRNAをプライミングオリゴマーおよび結合分子で処理する工程を含み、この工程で、該プライマーはターゲット鎖の3’端にハイブリダイズする。RTが前記プライマーの3’端からのプライマー伸長を開始させて、前記ターゲット鎖とのデュプレックス(例えば、RNA:cDNA)の状態であるcDNAを生産する。結合分子、例えば3’がブロックされたエキステンダーオリゴマー、を前記反応において使用すると、それは、ターゲット配列の5’端付近の近接するターゲット核酸に結合する。すなわち、前記結合分子は、増幅すべきターゲット配列の5’端に隣接するターゲット鎖に結合する。前記プライマーをRTのDNAポリメラーゼ活性によって伸長してcDNAを生産するとき、該cDNAの3’末端は、前記結合分子の位置によって決まる。プライマー伸長産物が、ターゲット鎖に結合した結合分子に達すると重合は停止するからである。従って、前記cDNAの3’端は、前記ターゲット配列の5’端に相補的である。RNA:cDNAデュプレックスは、RNアーゼ(例えば、RTのRNアーゼH)がRNA鎖を分解すると分離されるが、当業者にはいずれの鎖分離形態を用いてもよいことは理解されるであろう。次に、前記プロモーター−プロバイダーオリゴマーは、cDNA鎖の3’端付近のcDNAにハイブリダイズする。前記プロモーター−プロバイダーオリゴマーは、RNAポリメラーゼについての5’プロモーター配列と、cDNAの3’領域内の配列に相補的な3’領域とを含む。前記プロモーター−プロバイダーオリゴマーは、該プロモーター−プロバイダーオリゴマーの3’末端からのDNA合成の開始を防止するブロッキング部分を含む修飾3’端も有する。プロモーター−プロバイダー:cDNAデュプレックスの場合、プロモーターオリゴマーをテンプレートとして使用してRTのDNAポリメラーゼ活性により該cDNAの3’端を伸長して、該cDNAにプロモーター配列を付加させ、機能性二本鎖プロモーターを作り出す。そのとき、そのプロモーター配列に特異的なRNAポリメラーゼが、前記機能性プロモーターに結合し、前記cDNAに相補的な、および最初のターゲット鎖から増幅されたターゲット領域配列と実質的に同一の、多数のRNA転写産物を転写する。その後、その結果として生じた増幅RNAは、プライマーを結合することおよびさらなるcDNA生産のためのテンプレートとしての機能を果たすことにより、再びそのプロセスを循環することができ、結局、サンプル中に存在する最初のターゲット核酸から多数のアンプリコンを生産することができる。単一プライマー転写関連増幅法の一部の実施形態は、結合分子を含まず、従って、プライマーから作られるcDNA産物は、未定3’端を有するが、増幅工程は、すべての他の工程について、実質的に上で説明したとおりに進行する。
本開示にかんがみて、当業者は、適する増幅条件を容易に決定することができる。本明細書に開示するような「増幅条件」は、核酸増幅を可能にする条件を指す。増幅条件は、一部の実施形態において、本明細書に記載するような「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」よりストリンジェントでないことがある。本明細書において開示するような増幅反応において使用するオリゴヌクレオチドは、増幅条件下でそれらの所期のターゲットに特異的であり得、ハイブリダイズすることができるが、一定の実施形態において、よりストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下ではハイブリダイズできることもあり、またはできないこともある。一方、検出プローブは、一般に、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。下の実施例セクションは、ターゲット核酸配列を増幅するために好ましい増幅条件を提供するが、通常の当業者は、核酸増幅を行うための他の許容される条件を、用いる特定の増幅法に依存して容易に突き止めることができよう。
一定の実施形態において、本明細書に開示するような増幅方法は、好ましくは、増幅反応の感度、選択性、効率などの向上に有効である1つ以上の他のタイプのオリゴヌクレオチドの使用も用いる。これらとしては、例えば、終結オリゴヌクレオチド、エキステンダー、および/またはヘルパーオリゴヌクレオチド、ならびにこれらに類するものを挙げることができる。
ターゲット捕捉
一定の実施形態では、増幅前に、例えばターゲット捕捉アプローチを用いて、サンプルからターゲット核酸を精製または濃縮することが好ましいことがある。「ターゲット捕捉」(TC)は、磁着可能粒子などの固体支持体上にターゲットポリヌクレオチドを捕捉することを一般には指し、この場合、前記固体支持体が、前記ターゲットポリヌクレオチドを、ターゲットポリヌクレオチド精製手順の1つ以上の洗浄工程中、保持する。このようにして、ターゲットポリヌクレオチドを、後続の核酸増幅工程に先立ち、実質的に精製する。非常に多数のターゲット捕捉法が公知であり、本明細書に記載する方法との併用に適する。
様々な材料、例えばナイロン、ニトロセルロース、ガラス、ポリアクリラート、混合ポリマー、ポリスチレン、シランポリプロピレンまたは金属、のいずれで製造されていてもよい、任意の支持体、例えば、マトリックス、または溶液中で遊離した状態の粒子を使用することができる。例証となる例は、磁着可能粒子である支持体、例えば、固定されたプローブが直接(例えば、共有結合性リンケージ、キレート化、もしくはイオン相互作用により)または間接的に(例えば、リンカーにより)連結されており、その連結が核酸ハイブリダイゼーション条件の間、安定している、単分散常磁性粒子(均一サイズ+−.5%)、を使用する。
例えば、米国特許出願公開第20060068417号に記載されているような、1つの例証となるアプローチは、ターゲット相補領域と、捕捉支持体上に固定されたプローブにターゲット核酸を取り付ける、そのようにして捕捉ハイブリッドを形成する、特定の結合ペアのメンバーとを含有する、少なくとも1つの捕捉プローブオリゴヌクレオチドを使用するものであり、前記捕捉ハイブリッドは、ターゲット核酸が該捕捉支持体から放出される前に他のサンプル成分から分離される。
もう1つの例証となる方法に関して、Weiburgらは、捕捉プローブと、好ましくは温度のみが異なる2つの異なるハイブリダイゼーション条件とを用いることによる、プローブが取り付けられ固定された固体支持体、例えば磁着可能粒子、にサンプル中のターゲットポリヌクレオチドを捕捉するための方法を米国特許第6,110,678号に記載している。前記2つのハイブリダイゼーション条件によってハイブリダイゼーションの順序が制御され、この場合、第一のハイブリダイゼーション条件は、ターゲットポリヌクレオチドへの捕捉プローブのハイブリダイゼーションを可能にし、第二のハイブリダイゼーション条件は、固定されたプローブへの捕捉プローブのハイブリダイゼーションを可能にする。この方法を用いて、捕捉されたターゲットポリヌクレオチドまたは増幅されたターゲットポリヌクレオチドを検出することにより、サンプル中のターゲットポリヌクレオチドの存在を検出することができる。
もう1つの例証となるターゲット捕捉技術(米国特許第4,486,539号)は、ターゲットポリヌクレオチドを捕捉するためのおよびターゲットポリヌクレオチドの存在を検出するためのハイブリダイゼーションサンドイッチ技術を含む。この技術は、固体支持体に結合したプローブによるターゲットポリヌクレオチドの捕捉、および捕捉されたターゲットポリヌクレオチドへの検出プローブのハイブリダイゼーションを含む。ターゲットポリヌクレオチドにハイブリダイズしていない検出プローブは、固体支持体から容易に洗い落される。従って、残存する標識は、サンプル中に最初に存在するターゲットポリヌクレオチドに関係づけられる。
もう1つの例証となるターゲット捕捉技術(米国特許第4,751,177号)は、ターゲットポリヌクレオチドにも、固体支持体上に固定されたポリヌクレオチドにもハイブリダイズするメディエイターポリヌクレオチドを使用する方法である。このメディエイターポリヌクレオチドは、ターゲットポリヌクレオチドを固体支持体に連結させて、結合したターゲットを生じさせる。その結合したターゲットに標識プローブをハイブリダイズさせることができ、未結合の標識プローブは、固体支持体から洗い落すことができる。
さらにもう1つの例証となるターゲット捕捉技術は、ターゲットポリヌクレオチドの検出方法を記載している米国特許第4,894,324号および同第5,288,609号に記載されている。この方法は、ターゲットの同じまたは反対の鎖に相補的な2つの一本鎖ポリヌクレオチドセグメントを利用するものであり、結果として、ターゲットポリヌクレオチドとのダブルハイブリッドが形成される。1つの実施形態において、前記ハイブリッドは、支持体上に捕捉される。
もう1つの例証となるターゲット捕捉技術、欧州特許公開第0 370 694号における核酸を検出するための方法およびキットは、特定の結合パートナーで標識されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、プライマーおよびプライマー伸長産物を固定させる。この標識は、固体支持体に結合しているその受容体と特異的に複合体化する。
上記捕捉技術は、単に例証となるものであり、限定的なものではない。実際、当業者が利用できる本質的にいずれの技術も、それが、関心のあるターゲット核酸配列の増幅前の精製に有効であるならば、用いることができる。
核酸検出
特定の核酸ハイブリダイゼーションをモニターするために用いることができる本質的にいずれの標識および/または検出系も、Listeriaアンプリコンを検出するために併用することができる。多くのそのような系が公知であり、当業者に利用可能である。それらの例証となる例を下で簡単に論じる。
検出系は、関心のあるターゲット核酸の検出を助長するために1つのタイプまたは別のタイプの検出オリゴヌクレオチドを概して利用する。検出は、直接的(すなわち、ターゲットに直接ハイブリダイズしたプローブ)である場合もあり、または間接的(すなわち、プローブをターゲットにつなぐ中間構造にハイブリダイズしたプローブ)である場合もある。プローブのターゲット配列は、該プローブが特異的にハイブリダイズする、より大きな配列内の特定の配列を一般には指す。検出プローブは、ターゲット配列が存在するかどうかに依存して、ターゲット特異的配列、およびプローブの三次元構造に寄与する他の配列または構造を含むことがある(例えば、米国特許第5,118,801号、同第5,312,728号、同第6,835,542号、および同第6,849,412号)。
検出を助長するために、多数の周知標識系のいずれを使用してもよい。直接連結は、共有結合または非共有結合性相互作用(例えば、水素結合、疎水性もしくはイオン相互作用、およびキレートもしくは配位複合体形成)を用いことがあり、これに対して間接的連結は、架橋部分またはリンカーを用いる(例えば、検出可能シグナルを増幅する、抗体もしくは追加のオリゴヌクレオチド(単数もしくは複数)による)ことがある。任意の検出可能部分、例えば、放射性核種、リガンド、例えばビオチンまたはアビジン、酵素、酵素基質、反応性基、検出可能な色を付与する発色団、例えば色素または粒子(例えば、ラテックスもしくは金属ビーズ)、発光化合物(例えば、生物発光、リン光または化学発光化合物)、および蛍光化合物を使用することができる。好ましい実施形態は、混合物中の結合した標識プローブが、未結合の標識プローブと比較して検出可能な変化を示し、それにより、ハイブリダイズしていない標識プローブからハイブリダイズした標識プローブを物理的に回収することなく標識を検出することができる、均一系において検出可能である「均一検出可能標識」を含む(例えば、米国特許第6,004,745号、同第5,656,207号および同第5,658,737号)。好ましい均一検出可能標識としては、化学発光化合物、さらに好ましくはアクリジニウムエステル(「AE」)化合物、例えば、周知である(米国特許第5,656,207号、同第5,658,737号、および同第5,948,899号)標準的なAEまたはAE誘導体が挙げられる。標識を合成する方法、標識を核酸に取り付る方法、および標識からシグナルを検出する方法は、周知である(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning, A Laboratory Manual、第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989)at Chapter.10、ならびに米国特許第6,414,152号、同第5,185,439号、同第5,658,737号、同第5,656,207号、同第5,547,842号、同第5,639,604号、同第4,581,333号、および同第5,731,148号)。AE化合物を核酸につなぐ好ましい方法は、公知である(例えば、米国特許第5,585,481号および米国特許第5,639,604号、第10カラム、6行目から第11カラム、3行目、および実施例8参照)。好ましいAE標識位置は、プローブの中央領域およびA/T塩基対の、プローブの3’もしくは5’末端の、領域付近、または所望のターゲット配列と比較してプローブが検出しないだろう公知配列とのミスマッチ部位もしくはその付近である。
好ましい実施形態において、ハイブリダイズしていないプローブを検出前に最初に除去する必要なく試験サンプル中のプローブ:ターゲットデュプレックスの検出を助長するために、少なくともある程度の自己相補性を示すオリゴヌクレオチドが望ましい。例として、変性条件に暴露されると、分子トーチの2つの相補領域(これらは、完全に相補的であることもあり、または部分的に相補的であることもある)は融解し、その所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件が回復されると、ターゲット配列へのハイブリダイゼーションに利用できるターゲット結合ドメインを放出させる。分子トーチは、ターゲット結合ドメインが、ターゲット閉鎖ドメインよりターゲット配列へのハイブリダイゼーションに有利であるように設計される。分子トーチのターゲット結合ドメインおよびターゲット閉鎖ドメインは、該分子トーチがターゲット核酸にハイブリダイズするときとは対照的に該分子トーチが自己ハイブリダイズするときに異なるシグナルが生成されるように位置する相互作用性標識(例えば、蛍光/クエンチャーペア)を含み、それによって、可視標識を随伴するハイブリダイズしていないプローブの存在下で試験サンプル中のプローブ:ターゲットデュプレックスを検出することができる。分子トーチは、米国特許第6,361,945号に詳しく記載されており、その開示は本明細書における参照により本明細書に組み込まれている。
使用することができる自己相補性ハイブリダイゼーションアッセイプローブのもう1つの例は、「分子ビーコン」と一般に呼ばれる構造である。分子ビーコンは、ターゲット相補的配列と、ターゲット核酸配列不在下、閉構造でプローブを保持する親和性ペア(または核酸アーム)と、プローブが閉構造であるときに相互作用する標識ペアとを有する核酸分子を含む。ターゲット核酸への分子ビーコンターゲット相補配列のハイブリダイゼーションは、親和性ペアのメンバーを分離し、それによってプローブを開構造にシフトさせる。この開構造へのシフトは、標識ペアの相互作用減少のため検出可能であり、該標識ペアは、例えば、蛍光体およびクエンチャー(例えば、DABCYLおよびEDANS)であり得る。分子ビーコンは、米国特許第5,925,517号に詳しく記載されており、その開示は本明細書における参照により本明細書に組み込まれている。特定の核酸配列の検出に有用な分子ビーコンは、本明細書において開示するプローブ配列の1つのいずれかの端に、蛍光体を含む第一の核酸アームと、クエンチャー部分を含む第二の核酸アームとを追加することによって、作り出すことができる。この構造でのListeria特異的プローブ配列は、結果として生ずる分子ビーコンのターゲット相補的「ループ」部分として役立つだろう。
分子ビーコンは、好ましくは、相互作用性の検出可能標識ペアで標識される。好ましい検出可能標識は、FRETまたは非FRETエネルギー移動メカニズムによって互いに相互作用する。蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)は、原子間距離よりかなり長い距離にわたっての、熱エネルギーへの変換を伴わない、および運動衝突状態になるドナーとアクセプターを伴わない、発色団間の共鳴相互作用による吸収部位から分子または分子系内のその利用部位へのエネルギー量子の無放射伝達を含む。「ドナー」は、エネルギーを最初に吸収する部分であり、「アクセプター」は、その後、そのエネルギーが移動される部分である。FRETに加えて、ドナーからアクセプター分子に励起エネルギーを移動することができる、少なくとも3つの他の「非FRET」エネルギー移動プロセスがある。
FRETメカニズムによるにせよ、非FRETメカニズムによるにせよ、一方の標識によって放出されたエネルギーを第二の標識によって受け取るまたは吸収することができるように十分近くに2つの標識が保持されているとき、それら2つの標識は、「エネルギー移動関係」にあると言われる。これは、例えば、分子ビーコンが、幹デュプレックスの形成により閉状態で維持され、該分子ビーコンの一方のアームに取り付けられた蛍光体から放出された蛍光が、他方のアーム上のクエンチャー部分によって消光される場合である。
分子ビーコンのための例証となる標識部分は、蛍光体と蛍光消光特性を有する第二の部分(すなわち、「クエンチャー」)とを含む。この実施形態において、特性シグナルは、特定の波長の蛍光である可能性が高いが、代替的に、可視光シグナルである場合もあるだろう。蛍光が関与するとき、放出の変化は、好ましくは、FRETに、または放射性エネルギー移動もしくは非FRETモードによる。閉状態での不活性標識ペアを有する分子ビーコンが適切な周波数の光によって刺激されると、蛍光シグナルが第一のレベルで生成され、この第一のレベルは、非常に低いだろう。この同じ分子ビーコンが開状態にあり、適切な周波数の光によって刺激されると、蛍光体およびクエンチャー部分は、互いに十分に離隔されるので、それらの間でのエネルギー移動が実質的に妨げられる。その条件下では、クエンチャー部分は、蛍光部分からの蛍光を消光できない。蛍光体が、適切な波長の光エネルギーによって刺激されると、第一のレベルより高い第二のレベルの蛍光シグナルが生成されるだろう。これら2つの蛍光レベル間の差は、検出可能であり、測定可能である。この要領で蛍光体およびクエンチャー部分を使用すると、分子ビーコンは、「開」状態でのみ「オン」であり、ならびに容易に検出可能なシグナルを発することによりプローブがターゲットに結合されていることを示す。このプローブの構造状態が、標識部分間の相互作用を調節することによって、そのプローブから生成されるシグナルを変える。
FRETと非FRETペアを区別しようとせずに使用することができるドナー/アクセプター標識ペアの例としては、フルオレセイン/テトラメチルローダミン、IAEDANS/フルオレセイン、EDANS/DABCYL、クマリン/DABCYL、フルオレセイン/フルオレセイン、BODIPY FL/BODIPY FL、フルオレセイン/DABCYL、ルシファーイエロー/DABCYL、BODIPY/DABCYL、エオシン/DABCYL、エシスロシン/DABCYL、テトラメチルローダミン/DABCYL、Texas Red/DABCYL、CY5/BH1、CY5/BH2、CY3/BH1、CY3/BH2、およびフルオレセイン/QSY7色素が挙げられる。ドナー色素とアクセプター色素が異なるとき、アクセプターの増感蛍光の出現によりまたはドナー蛍光の消光によりエネルギー移動を検出できることは、通常の当業者には理解されるであろう。ドナー化学種とアクセプター化学種が同じであるときには、結果として生ずる蛍光脱分極によってエネルギーを検出することができる。非蛍光アクセプター、例えばDABCYLおよびQSY7色素は、有利なことに、直接(すなわち、非増感)アクセプター励起に起因するバックグラウンド蛍光の潜在的問題をなくす。ドナー−アクセプターペアの一方のメンバーとして使用することができる好ましい蛍光体部分としては、フルオレセイン、ROX、およびCY色素(例えばCY5)が挙げられる。ドナー−アクセプターペアのもう一方のメンバーとして使用することができる非常に好ましいクエンチャー部分としては、DABCYLおよびBlack Hole Quencher部分が挙げられ、これらは、Biosearch Technologies,Inc.(カリフォルニア州、Novato)から入手できる。
合成技術ならびに核酸に標識を取り付けるおよび標識を検出する方法は、当該技術分野において周知である(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989)、Chapter 10;Nelsonら、米国特許第5,658,737号;Woodheadら、米国特許第5,656,207号;Hoganら、米国特許第5,547,842号;Arnoldら、米国特許第5,185,439号および同第6,004,745号;Kourilskyら、米国特許第4,581,333号;ならびにBeckerら、米国特許第5,731,148号参照)。
好ましいListeriaオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドのセット
本明細書に記載するように、本明細書において開示するようなListeria核酸の増幅および検出に好ましい部位は、Listeria 16S rRNAの450領域内にあることが判明した。さらに、この領域内で特に好ましいオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドのセットを、改善された感度、選択性および特異性でListeria 16Sを増幅するために同定した。本明細書において開示するオリゴヌクレオチドが、高い特異性でListeriaターゲット配列にハイブリダイズできること、その結果として、サンプル中の1つ以上のListeria種の存在および/またはレベルを検出するためにならびにそれを他の近縁種の存在と区別するために用いることができる核酸増幅反応に関与できることは、理解されるであろう。
例えば、1つの実施形態において、前記増幅オリゴヌクレオチドは、第一のオリゴヌクレオチドと第二のオリゴヌクレオチドを含み、前記第一および第二のオリゴヌクレオチドは、高い特異度でListeria 16S rRNAの450領域をターゲットにする。
本明細書において開示する増幅オリゴヌクレオチドは、転写ベース増幅反応、好ましくはリアルタイム転写媒介増幅(TMA)反応、でのListeriaのターゲット核酸配列の増幅に特に有効である。
増幅反応に使用される特定のT7プロバイダーオリゴヌクレオチドおよびプライマーオリゴヌクレオチドに加えて、一般に、追加のオリゴヌクレオチドも該増幅反応と併用されるだろうことは理解されるであろう。例えば、一定の実施形態において、前記増幅反応は、検出オリゴヌクレオチド(例えば、トーチオリゴヌクレオチドまたはアクリジニウムエステルプローブ)およびブロッカーオリゴヌクレオチドのうちの1つ以上の使用も用いるであろう。
表1は、本発明により450領域について同定されたT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチドおよび他の補助的オリゴヌクレオチド(例えば、ブロッカー、トーチ、ターゲット捕捉、AEプローブ、およびヘルパーオリゴヌクレオチド)の具体的な例を提示するものである。
加えて、表2は、本明細書において開示するような組成物、キットおよび方法において使用するための2つの特に好ましいオリゴヌクレオチドのセットを同定するものである。
優れたアッセイ性能をもたらす、450領域に由来する特に好ましい増幅オリゴヌクレオチドを同定したが、450領域に由来する他のオリゴヌクレオチドであって、本明細書に具体的に記載するものからの実質的でない修飾を有する他のオリゴヌクレオチドも、同じまたは同様の性能目標が達成されるのであれば、用いることができることは、理解されるであろう。例えば、450領域に由来するオリゴヌクレオチドであって、本明細書に開示する増幅反応において有用なオリゴヌクレオチドは、増幅および/または検出手順に実質的な影響を及ぼさないことを条件に、本明細書において同定するものと異なる長さを有することができる。前記好ましいオリゴヌクレオチドへのこれらおよび他の常例的および非実質的修飾は、従来の技術を用いて行うことができ、ならびにそのような修飾が本明細書において提供する1つ以上の利点を維持するのであればそれらは本発明の精神および範囲内とみなされる。
本明細書において開示する一般原理は、以下の非限定的実施例への参照により、より十分に理解することができる。
一定の態様および実施形態を例証する実施例を下に提供する。下の実施例は、実際に行った実験の詳細を正確に表すと考えられるが、実際に行った作業と下に示す実験の詳細の間に、これらの実験の結論またはそれらを実行する当業者の能力に影響を及ぼさない何らかの小さな食い違いが存在する可能性がある。これらの実施例が、本明細書に記載する特定の実施形態に本発明を限定するためのものでないことは、当業者には理解されるであろう。加えて、当業者は、本明細書に記載する技術、材料および方法を用いて、これらのおよび関連した方法を行うための代替増幅系であって、尚、本発明の精神および範囲内のものである系を容易に考案および最適化できるだろう。
別の指示がない限り、以下の実施例におけるオリゴヌクレオチドおよび修飾オリゴヌクレオチドは、標準的なホスホルアミダイト化学を用いて合成したものであり、これについての様々な方法は当該技術分野において周知である。例えば、Carruthersら、154 Methods in Enzymology、287(1987)参照(この内容は、本明細書における参照により本明細書に組み込まれている)。本明細書において別様に述べていない限り、修飾ヌクレオチドは、2’−O−メチルリボヌクレオチドであり、それらをそれらのホスホラミダイト類似体として合成に使用した。単一プライマー増幅(本明細書における参照により本明細書に組み込まれている、Beckerら、米国特許第7,374,885号)において用いた、ブロックされたオリゴヌクレオチドについて、その3’末端ブロッキング部分は、3’−ジメチルトリチル−N−ベンゾイル−2’−デオキシシチジン、5’−スクシノイル−長鎖アルキルアミノ−CPG(Glen Research Corporation、Cat.No.20−0102−01)を使用して調製した「逆C]3’対3’リンケージからなった。分子トーチ(本明細書における参照により本明細書に組み込まれている、Beckerら、米国特許第6,849,412号参照)は、標準的な方法によってオリゴヌクレオチドに取り付けたC9非ヌクレオチド(トリエチレングリコール)リンカー連結領域(Spacer Phosphoramidite 9、Glen Research Corporation、Cat.No.10−1909−xx)、5’−フルオレセイン(「F」)蛍光体および3’−ダブシル(「D」)クエンチャー部分を用いて調製した。
下の実施例において述べるように、多種多様な増幅試薬および条件の分析により、Listeriaの検出のための非常に高感度で選択的な増幅プロセスの開発に至った。
実施例1
例証となるアッセイ試薬、装置および材料の説明
以下の実施例は、本明細書に記載するリアルタイムTMA装置において使用した代表的なアッセイ試薬、プロトコル、条件およびこれらに類するものを説明するものである。そうでないと明記していない限り、試薬調製、装置準備およびアッセイプロトコルは、本質的に、下に示すとおりに行った。
L.monocytogenes、ATCC 35152、をすべてのランにおいて陽性対照として使用した。前もって増幅試薬を作った。
A.試薬およびサンプル
1.増幅試薬。「増幅試薬」または「Amp試薬」は、次の成分の近似濃度を含んだ:pH7.7の、50mM HEPES緩衝液中の、0.5mM dATP、0.5mM dCTP、0.5mM dGTP、0.5mM dTTP、10mM ATP、2mM CTP、2mM GTP、12.7mM UTP、30mM MgCl、および33mM KCl。プライマーおよび他のオリゴヌクレオチドを前記Amp試薬に添加した。
2.酵素試薬。「酵素試薬」は、次の成分の近似濃度を含んだ:pH7.0の、120mM KCl、10% TRITON(登録商標)X−100、160mM N−アセチル−L−システインおよび1mM EDTAを含有する75mM HEPES緩衝液中、1180RTU/μL モロニー・マウス白血病ウイルス(「MMLV」)リバース・トランスクリプターゼ(「RT」)および260PU/μL T7 RNAポリメラーゼ(この場合、1RTUのRT活性は、37℃で20分間に1nmolのdTを基質に組み込み、および1PUのT7 RNAポリメラーゼ活性は、37℃で20分間に5fmolのRNA転写産物を生産する)。
3.洗浄溶液。「洗浄溶液」は、pH7.5の、10mM HEPES緩衝液中の、0.1%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム、150mM NaClおよび1mM EDTAを含んだ。
4.ターゲット捕捉試薬。「ターゲット捕捉試薬」(TCR)は、次の成分の近似濃度を含んだ:pH6.5の、60pmol/mL[dTdA30テールを有する1つ以上の捕捉プローブおよび自由選択の捕捉ヘルパープローブの各々]、250から300ug/mL 常磁性オリゴ−(dT)14微粒子(Seradyn)、250mM HEPES、100mM EDTAおよび1.88M LiCl。
5.溶解試薬。「溶解緩衝液」は、pH6.5の、100mM tris、2.5mMコハク酸、10mM EDTAおよび500mM LiClを含有する緩衝液中の、1%ラウリル硫酸リチウムを含んだ。
6.ターゲットrRNAサンプル。rRNAサンプルは、本明細書に記載する実験において使用する前、水、0.1% LiLSまたは溶解試薬中で保管した。
B.装置および材料
●KingFisher(登録商標)96 Processor(「KF96」)(Thermo Fisher Scientific,Waltham,MA)。
●DWマグネット用のKingFisher(登録商標)96チップコーム(Thermo Fisher Scientificカタログ番号97002534)。
●KingFisher(登録商標)96 KFプレート(200マイクロリットル)(Thermo Fisher Scientificカタログ番号97002540)。
●Hard−Shell Thin−Wall 96−Well Skirted PCR Plate、着色シェル/白色ウエル(「MJプレート」)(カタログ番号:HSP−9615、HSP−9625、HSP−9635、カリフォルニア州、HerculesのBio−Rad Laboratories)。
●DW 96プレート、V底、ポリプロピレン、滅菌25ピース/ケース(Axygenカタログ番号P−2ML−SQ−C−S;VWRカタログ番号47749−874;Thermo Fisher Scientificカタログ番号95040460)。
●カタログ番号022670565 thermoblockを有するエッペンドルフThermomixer(登録商標)R Dry Block Heating and Cooling Shaker(ニューヨーク州、WestburyのEppendorf Corporation)。
●FLUOstar蛍光マイクロプレートリーダー(ノースカロライナ州、CaryのBMG Labtech Inc.)。
●PTI(登録商標)FluoDia(登録商標)T70マイクロプレートフルオロメーター(ニュージャージー州、BirminghamのPhoton Technology International Inc.)。
実施例2
Listeriaオリゴヌクレオチドのセットの設計および評価
大腸菌rRNA配列の450領域(図2)に対応する領域を用いて、幾つかのT7プロバイダー、ブロッカー、プライマーおよびトーチを設計した。
A.スクリーニング
分析物および内部対照の同時増幅および検出のために、リアルタイムTMA増幅反応を本質的に次のように行った。再構成した無オリゴ増幅試薬(Amp試薬)中のT7プロバイダー(.5pmol/μL)、プライマー(.5pmol/μL)およびブロッカー(.05pmol/μL)を含有する「マスタープレート」を作った。それぞれのマスタープレートウエルは、オリゴの異なる組み合わせ200μLを含有した。試験のために、それぞれのマスタープレートウエル混合物10μLを、増幅用MJプレートに配置した。無オリゴ増幅試薬中のターゲット核酸20μLをそのプレートに添加した。ターゲットを伴わない増幅試薬を陰性対照として使用した。増幅プレートにカバーをかぶせ、60℃のTHERMOMIXER装置に10分間載せて、プライマーをアニールした。それらのプレートをそのTHERMOMIXER装置上で42℃に冷却し、さらに15分間、インキュベートした。その後、プレートのカバーをはずし、約1pmol/μLの濃度の検出プローブを含有する酵素試薬10μLをそれぞれの増幅反応ウエルに添加した。それらのプレートにカバーをかぶせ、THERMOMIXER装置で1分間、1400rpmで混合した。直ちにそれらのプレートをBMGマイクロプレートフルオロメーター内に配置し、アッセイを実行した。72秒ごとに合計63回の読み取りを行った。それぞれの間隔に2色を読み取った。リアルタイムTMAアッセイ曲線の例を図1に示す。アッセイ曲線プロットおよびTTime分析を用いてデータを分析した。
B.最良の組み合わせ
L.monocytogenesでのスクリーニングからの最良の組み合わせを表3に示す。蛍光発生時間および最大蛍光シグナルに基づいてそれらを選択した。その後、それらのオリゴヌクレオチドのセットを、L.innocua、L.grayi、L.ivanovii、L.welshimeri、L.murrayi、およびL.seeligeriで感度について試験した。それらのオリゴヌクレオチドのセットを、Brochothrix thermosphactaおよびErysipelothrix rhusiopathiaeに対する特異性についても試験した。それぞれのターゲットを、0または1E5コピー/アッセイのターゲットレベルで試験した。
さらなる評価にセット#3を選択した。セット#6を、これはプライマー成分の選択のみが異なるので、バックアップとして選択した。このバックアップセットは、最近接のいずれとも交差反応を有さず、L.grayiおよびL.murrayi種に対しても機能しなかった。他のセットは、すべてのListeria種に対する不良な性能、またはE.rhusiopathiaeもしくはB.thermosphactaのいずれかにおいて観察された交差反応、いずれかに基づいて除外した。
実施例3
ターゲット捕捉組み込みの評価
大腸菌rRNAの約230から355および約490から約252bpに対応する領域内のターゲットrRNAを捕捉するように、Listeria 16S rRNAについてのターゲット捕捉オリゴ(TCO)を設計した。8つのオリゴ(表1参照)を設計し、合成し、試験した。これらのTCOに特異性は組み込まれず、従って、L.monocytogenesおよびL.grayi RNAのみを使用してそれらをスクリーニングした。KINGFISHER 96プロセッサー(「KF96」)を大きなマグネットと共に使用した。Axygenディープウエル(DW96)プレートを使用し、1mLサンプル容積を用いて、ターゲット捕捉を行った。L.monocytogenes捕捉の分析は、TCO 2、3、6および7が、TCO 1、4、5および8よりわずかに良好であることを示した。さらなる評価は、TCO 2、3、6および7すべてが許容可能に十分に作用することを明示した。従って、食品研究のためにTCO 2をスケールアップすることを決めた。
KINGFISHER 96プロセッサーでのターゲット捕捉の方法を表4に要約する。簡単に言うと、サンプルを溶解試薬と混合して、ターゲットを放出させ、rRNAを安定させた。ターゲット捕捉試薬を添加した。KINGFISHER 96精製システムを用いて、リボソームRNAターゲットを捕捉し、磁性粒子で精製した。分析物については6−カルボキシフルオレセイン(6−carboxyfluorosein)(「FAM」)標識トーチを含有する増幅試薬、および内部対照については6−カルボキシ−テトラメチル−ローダミン(「TAMRA」)標識トーチを含有する増幅試薬に、粒子を再懸濁させた。後続の増幅のために核酸サンプルを精製および調製するための典型的なターゲット捕捉手順を、本質的に、下で説明するように行った。100μLの試験サンプルと、50μLのターゲット捕捉オリゴヌクレオチド含有TCRと、1mLの溶解試薬とを併せ、60℃で15分間インキュベートした。洗浄溶液ならびに適する磁性粒子洗浄および分離装置(例えば、磁性分離ラック、GEN−PROBE Target Capture System(Gen−Probe Cat.No.5207)またはKINGFISHER磁性粒子プロセッサーシステム(Thermo Fisher Scientificから入手可能)を使用して、その処理した反応混合物からTCR磁性粒子を捕捉し、洗浄した。洗浄後、それらの磁性粒子を100μLの増幅試薬に再び懸濁させた。
具体的には、冷凍された増幅試薬を解凍し、凍結乾燥された酵素試薬を再構成した。KF200プレートに200μL/ウエルの洗浄溶液を満たすことにより、洗浄プレートを準備した。別のKF200プレートに100μL/ウエルの増幅試薬を満たすことにより、ampプレートを準備した。使用するまで、ampプレートと洗浄プレートの両方にカバーをかぶせた。50μLの非特異的TCR/ウエルを2mLディープ・ウエル・プレート(Axygen)に添加することにより、サンプルプレートを準備した。10μLの溶解溶液中で必要濃度にターゲットを希釈した。1mLの溶解溶液をそのサンプルプレートのそれぞれのウエルに添加した。リピートピペッターを用いて、10μLのターゲット溶液を適切なディープウエルに添加した。ディープウエルチップ−コームをそのサンプルプレートに配置した。洗浄およびampプレートのカバーをはずした。KF96プロトコルを開始し、3つすべてのプレートをKF96機器上に配置した。ampプレートを位置3に、洗浄プレートを位置2に、およびサンプルプレート(ディープ・ウエル・プレート)を位置1に配置した。プレートを負荷すると、KF96機器は、ターゲット捕捉工程を開始した。KF96ランが完了したら、プレートを除去した。ampプレートからは、マルチチャネルピペッターを使用してそれぞれのウエルから30μLを取り出し、MJ96ウエルPCRプレートに移した。
実施例4:感度、特異性、および干渉評価
感度
L.monocytogenes(ATCC35152)、L.grayi(ATCC19120)、L.innocua(ATCC33090)、L.ivanovii(F4081)、L.murrayi(F4076)、L.seeligeri(F4088)、およびL.welshimeri(F4082)を1E5コピー/反応でアッセイした。溶解緩衝液を陰性対照として使用した。ターゲット捕捉のためにKINGFISHER
96機器をおよび検出のためにBMGリーダーを使用して、それぞれについての20の反応を試験した。それぞれの反応から、1つの30uL反復試験試料を増幅した。陽性基準は、3000RFUであった。19の20反復試験試料を>95%陽性率で検出することができた。感度についての試験結果を表5に示す。
感度についての最初の試験は、L.grayiおよびL. murrayiが検出されなかったので、不完全とみなした。試験したすべての他の種は合格し、100%の陽性率が得られた。偽陽性は観察されなかった。L.grayiおよびL. murrayiは、増幅領域が遺伝子型的に同一である。それらは、また、T7プロバイダーオリゴの特定の結合領域における1つの塩基ミスマッチのみが、試験した他の種と遺伝子型的に異なる。従って、再設計が必要であった(下の実施例5参照)。
特異性
ターゲット捕捉のためにKINGFISHER 96機器をおよび検出のためにBMGリーダーを使用して、反応あたり1E5コピー(おおよそ100CFU)で攻撃生物を試験した。すべての攻撃生物および陰性対照についての20の反応を、陽性対照の8の反応と共に、それぞれのプレートにおいて試験した。それぞれの反応から1つの30uL反復試験試料を増幅した。L.monocytogenes、ATCC 35152、を陽性対照として1反応あたり1E5コピーで使用し、溶解溶液を陰性対照として使用した。陽性基準は、3000RFUであった。
200反応のうち10(20のうち1)以下という基準は、≦5% 偽陽性率の目標を満たすだろう。10種の生物にわたってあらゆる偽陽性の分布を考えることにした。クラスター化偽陽性率(≧4)を有する生物を再試験し、さらに調査した。特異性評価の結果を表6に要約する。
特異性評価は、試験した攻撃生物のいずれに対しても0%陽性率を示し、および陽性対照に関しては100%陽性率を示した。
干渉
L.monocytogenes、ATCC 35152、を反応あたり1E5コピー(おおよそ100CFU)でベースラインターゲットとして使用した。0濃度(溶解溶液のみ)または1E7コピー(おおよそ10,000CFU)の攻撃生物でサンプルをスパイクした。KINGFISHER 96プロセッサーおよびBMGマイクロプレートリーダーを使用してアッセイを行った。すべての条件の12反応を試験した。それぞれの反応から1つの30uL反復試験試料を増幅した。陽性基準は、3000RFUであった。
結果は、最近接生物の存在下での陽性率の再現性を報告するものであった。試験した生物にわたっての干渉の分布を考えることにした。干渉を呈示した生物を再試験し、さらに調査することにした。干渉評価の結果を表7に要約する。
干渉評価は、すべての攻撃サンプルの存在下で100%Listeria陽性率および陽性対照での100%陽性率を示した。
実施例5:T7プロバイダーの再設計
セット#3(表3)の追加評価により、該オリゴヌクレオチドのセットが、ターゲット捕捉および内部対照をその系に組み込むと、L.grayiおよびL.murrayiを検出しないことが明らかになった。追加のT7プロバイダーを設計し、評価した。この設計の目的は、他のListeria種/株の検出に影響を及ぼさずに、試験するL.grayiおよびL.murrayi種において観察されたミスマッチの有害作用を克服することであった。再設計したオリゴを評価する方法を2つの逐次実験で行った。先ず、L.grayiおよびL.monocytogenesを使用して、再設計したT7プロバイダーオリゴを対照T7プロバイダーと比較した。それぞれのT7プロバイダーを単独で試験し、ならびに等モル混合物で一緒に試験した。再設計したT7プロバイダーが、L.monocytogenesの検出を損なうことなくL.grayi種を検出できると判定されたら、感度試験をその全体で反復した。より遺伝的に類縁の生物、E.rhusiopathiaeとB.thermosphacta、についてのみ、特異性および干渉評価を行った。
実験1:対照T7プロバイダー(配列番号13)または再設計T7プロバイダー(配列番号14)のいずれかを含有する増幅試薬を調合した。加えて、両方のT7プロバイダーを等モル比で含有する第三の増幅試薬を調合した。L.monocytogenes(ATCC 35152)およびL.grayi(ATCC 19120)を、4回の反復試験で、反応あたり0、1E3、1E4および1E5コピーのレベルで、3つの増幅試薬それぞれに関して試験した。3000RFUの陽性基準に基づいてすべてのサンプルを評価した。
実験2−−感度、特異性、および干渉評価:実験1に基づき、等モル比の対照T7プロバイダーと再設計T7プロバイダーを含有する増幅試薬を調合した。感度の評価は、T7プロバイダー(配列番号13)について行ったものと同じであった。特異性試験のために、E.rhusiopathiae(ATCC 19414)およびB.thermosphacta(ATCC 11509)を反応あたり1E5コピー(おおよそ100CFU)で試験した。同様に、反応あたり1E5コピーのL.monocytogenes(ATCC 35152)と併せた反応あたり1E7コピーの同じ攻撃生物を試験して、再設計T7プロバイダーオリゴの添加に起因する干渉の一切の変化を判定した。感度について評価したサンプルは、20の反復試験反応で行ったのに対して、特異性および干渉について評価したサンプルは、12の反復試験反応で行った。それぞれの反応から、1つの30μL反復試験試料を増幅した。3000RFUの陽性基準に基づいてすべてのサンプルを評価した。
結果
実験1:T7−プロバイダー設計についての感度の結果を表8および表9に示す。表9は、オリゴヌクレオチドのセット3と対照T7プロバイダー(配列番号13)が、反応あたり10コピーのL.monocytogenes核酸検出感度を示したが、陽性反応をスコアリングするために反応あたり10コピーのL.grayi核酸を必要としたことを示している。対照T7プロバイダーの再設計T7プロバイダー(配列番号14)での置換は、L.grayi核酸検出感度を強化し、対照T7プロバイダーと再設計T7プロバイダーの混合物は、さらに良好な感度を与えた。
実験2:感度、特異性および干渉評価についての、実験1からのT7プロバイダーの混合物での実施例2の結果を、表10、表11および表12にそれぞれ要約する。
感度の評価(表10)は、T7プロバイダーオリゴを用いて、より早く失われたL.grayiおよびL.murrayiが100%陽性度で検出されたことを明示した。これら2つの(遺伝的に)最も近縁の攻撃生物への特異性の喪失、または干渉の増加はなかった。
これらの結果は、リアルタイムTMAデータの特徴(例えば、リアルタイムTMA反応から生成したRFU曲線のサイズおよび形)に基づいて、近縁生物の存在下においてさえ前記組成物および方法によってListeria(全種)の検出を果たすことができることを示している。
実施例6:代替領域
大腸菌(アクセッション番号J01859)参照rRNAのbp1180−1370に対応するヌクレオチド塩基領域、以後、「1275領域」と呼ぶ(図3)、をターゲットにする増幅および検出オリゴヌクレオチドを評価のために調製した。これらのオリゴヌクレオチドは、この領域においてListeria monocytogenes rRNAに相補的または相同であって、他のListeria種へも同じく相同であるように設計した。
表13は、本発明によって1275領域について設計したT7プロバイダーオリゴヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチドおよび他の補助ヌクレオチド(例えば、ブロッカー、トーチ、およびターゲット捕捉オリゴヌクレオチド)の配列を提示するものである。
16S rRNAの450領域についてのスクリーニングと同じスクリーニングを行った。このスクリーニングにはL.grayiを選択した。配列アラインメント、図3参照、は、L.grayi、L.innocua、L.seeligeri、L.ivanoviiおよびL.weishimeriが、1275領域において、L.monocytogenes配列と比較して同様の相同性およびミスマッチを有することを示したので、L.grayiの検出が、関心のあるListeria種から核酸を検出する能力の代表になると考えた。すべてのスクリーニングを0および1E5コピー/反応で行い、BMGリーダーをそれに利用した。表14に示すオリゴヌクレオチドのセットは、L.grayiについてのTTimeおよび蛍光シグナルに基づき、Listeria種を見つけ出す最高の可能性を示した。
加えて、表13のオリゴヌクレオチドの一部を、Listeria亜種の中の配列に存在するミスマッチに対してより寛容であるように再設計した。それらを表15に示す。
実施例7
スパイクした牛ひき肉およびアイスクリームの食品試験
450領域セット#3およびTCO2(実施例2および3参照)オリゴヌクレオチドを使用して食品マトリックスとしてアイスクリームおよび牛ひき肉を試験する小規模食品研究を行った。この研究は、2相で行った。第一は、希釈のタイミングとCFUのタイミングが近い予備研究であった。この研究の第2相は、Listeriaでスパイクした食品を評価するものであった。10〜20CFU/食品25gでサンプルをスパイクした。このスパイキングについてのCFUカウントは、McFarland 1に基づいた。検査材料を0、4、6、8、10および24時間の時点でサンプリングした。この時間経過の中での各時点について、CFUカウントのためにサンプルをプレーティングし、保管用に処理し、ListeriaリアルタイムTMAアッセイで試験した。
この研究における後続の様々な段階を下で説明する。ListeriaのMcFarland 1を作製した。(滅菌PBS中1E+6に希釈した)TSAプレートにおいてCFUカウント確認を行った。食品25グラムを計量し、無菌でSTOMACHERバッグの中に入れた。20CFUを225mLのDemi−Frazerに直接接種した。そのスパイクした培地を、食品が入っているSTOMACHERバッグに注入し、2分間、200rpmで処理した。そのサンプルを30℃でインキュベートした。0、4、6、8、10および24時間の時点で1mLアリコート(プレートカウントに使用するために1アリコート)を取り出した。CFUカウントのために、サンプルを、選択寒天、MOXプレートに、3種類の希釈、1プレート/希釈で、プレーティングし、35℃でインキュベートした。24時間の期間中にサンプリングした残りの5つのアリコートを12,000×gで30秒間、回転させた。上清を除去し、500μLの50mMコハク酸緩衝液(0.6M LiCl、1%LiLS、pH4.8)をペレットに添加し、その後、それを20秒間、激しくボルテックス処理した。そのサンプルを>90℃で少なくとも15分、加熱した。その後、12,000×gで1分間、回転させた。ラベルを貼った新しいチューブにその上清を移した。サンプルを−70℃で凍結させた。食品対照は、牛ひき肉についての2つの陽性対照および2つの陰性対照、プレーンバニラアイスクリームについての2つの陽性対照および2つの陰性対照、ならびに培地のみの純粋系についての2つの陽性対照および1つの陰性対照を含んだ。
予備研究/CFUタイミング:
食品不在の状態で、スパイクしたListeria(約15CFU開始接種物)は、ブロス中で6時間後、約270CFU/mLに増殖した。
培養結果:
約24CFUの接種物を使用したとき、スパイクした牛ひき肉中のListeriaは、Demi−Frazerブロス中での8時間のインキュベーション後、約15CFU/mLに増殖した。スパイクしたアイスクリームでは、Demi−Frazerブロス中での10時間のインキュベーション後に70CFU/mLが観察された。スパイクしていない牛ひき肉をListeria種、またはListeriaと同様の培養特性を示す他の生物で汚染し、24時間のインキュベーション後、それらは6E+4CFU/mLより多くを有した。食品サンプルを一切伴わない、スパイクした培地は、10時間のインキュベーション後、約10CFU/mLを有した。24時間までに、Demi−Frazerブロス中のすべてのスパイクしたサンプルおよびスパイクしていない牛ひき肉サンプルが、>2.8E+4CFU/mLを有した。スパイクしていないアイスクリームおよび陰性培地対照は、Demi−Frazerブロス中での24時間のインキュベーション後でさえ、Listeria増殖を一切示さなかった。CFUカウントを表16に示す。
リステリアリアルタイム増幅結果:
リアルタイム増幅結果を下の表17に要約する。
Listeriaは、24時間の時点まで、いずれのサンプルにおいても検出されなかった。アッセイの全感度は、(理想増幅条件下で)1E3コピー/反応と1E4コピー/反応の間であると考えられる。培地より低い感度を生じさせることがある食品および培地マトリックスからの干渉の大きさは、この時点ではわからない。
要約
約350−505および約1180−1370の大腸菌16S rRNAヌクレオチド塩基位置にそれぞれ対応する、Listeria核酸の450および1275領域をターゲットにする増幅および検出オリゴヌクレオチドを、評価のために設計および合成した。
450領域Listeriaアッセイは、1E+5コピー/反応(約100CFU)で7つすべてのListeria種に対して感度100%であった。このListeriaアッセイは、10の非Listeria生物ならびにBrochothrixおよびErysipelothrixに対して特異性100%であった。検出限界は、1〜10CFUであった。高速リアルタイムTMAアッセイを4時間未満でランすることができ、それにより、食品および製造施設での試験に必要な時間を数日から数時間に短縮できる。
1275領域をターゲットにするオリゴヌクレオチドは、450領域をターゲットにするものの代替として有望な結果も示した。
Listeriaの450領域のみを増幅および検出するようにまたは450ばかりでなく1275領域も増幅および検出するように設計した追加の増幅および/または検出オリゴヌクレオチドの使用により、アッセイ感度増加を達成することができた。
本明細書において述べるまたは引用する、論文、特許および特許出願ならびにすべての他の文献および電子的に入手可能な情報の内容は、それぞれの個々の掲載が具体的におよび個々に参照により組み込まれていると示されているのと同程度に、それら全体が参照により本明細書に組み込まれている。出願人は、任意のそのような論文、特許、特許出願または他の物理的および電子的文献からの任意のおよびすべての材料および情報を本出願に物理的に組み込む権利を所有する。
本明細書に例証として記載する方法を、本明細書において具体的に開示していない任意の要素(単数または複数)、制限(単数または複数)のない状態で適切に実施することができる。従って、例えば、用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などは、広範におよび制限なしで読み取るものとする。加えて、本明細書において用いる用語および表現は、説明の用語として用いており、制限の用語として用いておらず、ならびにそのような用語および表現の使用には、示したおよび記載した特徴またはその一部についてのいずれの等価物も排除する意図はない。従って、好ましい実施形態および自由選択の特徴によって本発明を具体的に開示したが、本明細書において開示する本発明のその中で実施される修飾および変形を当業者は用いることができること、ならびにそのような修飾および変形が本発明の範囲内であるとみなされることは、理解されるはずである。
本発明を本明細書に広くおよび一般的に記載した。本一般的開示の範囲内に入る、より狭い種および亜属グルーピングのそれぞれも本方法の一部を構成する。これは、削除される材料が本明細書に具体的に列挙されているか否かに関係なく、その属からの任意の主題を除去するという条件または負の制限で、本方法の一般的記載を含む。
他の実施形態は、後続の特許請求の範囲の範囲内である。加えて、本方法の特徴または態様がマーカッシュグループによって記載されている場合、それにより本発明が、そのマーカッシュグループの個々のメンバーまたはメンバーのサブグループによっても記載されていることは、当業者には理解されるだろう。

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  1. 明細書中に記載の発明。
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