JP2014084046A - フロントサブフレーム構造およびフロントサブフレームの組付け方法 - Google Patents

フロントサブフレーム構造およびフロントサブフレームの組付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アーム取付けボルトやパワートレインの配置スペースを狭めることなく、外側に開口して低剛性のアーム前側支持部を、アーム前側取付部を活用して前突荷重伝達経路を形成し、パワートレインのレイアウトのバランスと、サスペンションアームの組付性と、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバの荷重吸収変形という衝突安全性の向上を、サスクロス本体に特段の補強をすることなく、高次元でバランスさせるフロントサブフレーム構造を提供する。
【解決手段】フロントサイドメンバ18の前端部はパワートレインよりも前方に延設されており、フロントサイドメンバ18の後端部を、サスペンションアーム15のアーム取付けボルトを覆う形状として、アーム前側支持部40前面にラバー部材を介して突き当て、アーム前側支持部のアーム取付けボルトよりも車幅方向外側部位に設けられた支持部44でフロントサイドメンバ18後端部が支持されたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、サスペンションアームを支持するサスクロス本体と、ロアクラッシュカンとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設けたようなフロントサブフレーム構造およびフロントサブフレームの組付け方法に関する。
従来、サスペンションアームを支持するサスクロス本体と、クラッシュカンとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設けたフロントサブフレーム構造としては、特許文献1,2に開示された構造がある。
特許文献1に開示された構造は、ロアアームを支持するサスクロス本体と、その前方に位置するクロスメンバとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設け、該フロントサイドメンバの後端部をサスクロス本体の前部に当接させたものであるが、ロアアームの前側車体取付け部をサスクロス本体に対して前方から組付けることは不可能であって、ロアアームの組付け性までは考慮されていない。
また、該特許文献1には、フロントサイドメンバとサスクロス本体との間にピン(柱脚30参照)を設ける構造が開示されているが、このピンはフロントサイドメンバの位置ずれを防止するものであって、サスペンションアームのアーム取付けボルトではない。
さらに、特許文献2には、サスクロス本体と、該サスクロス本体とは別体のフロントサイドメンバを設け、フロントサイドメンバをサスクロス本体の前部に取付けたフロントサブフレーム構造が開示されている。
しかしながら、該特許文献2で開示された従来構造においては、上記フロントサイドメンバが側面視直線状に形成されているので、パワートレインの下方レイアウトのスペースが確保できない。また、サスクロス本体とフロントサイドメンバとは下方から締付けるボルトを用いて締結されている関係上、作業性がよい反面で、ボルトの弛みが発生しやすく、ボルトの落下に起因してフロントサイドメンバが横ずれすると、該フロントサイドメンバによる荷重伝達が不可となる問題点があるうえ、該特許文献2に開示された構造においても、ロアアームの組付け性に対しては何等の検討もなされていない。
ロアアームの前側車体取付け部(ブッシュ)を支持するサスクロス本体側のアーム前側支持部にフロントサイドメンバを設ける場合、ロアアームの前側車体取付け部の車幅方向内側にフロントサイドメンバ後端を設けると、パワートレインのレイアウトスペースが狭くなり、ロアアームの前側車体取付け部の車幅方向外側にフロントサイドメンバ後端を設けると、荷重伝達経路がクランク形状となるので好ましくない。さらに、ロアアームの前側車体取付け部の筒状ブッシュ構造を利用して荷重伝達経路を形成する場合には、ロアアームのアーム取付けボルトが車両の前後方向に延びているので、組付け性が悪化するという問題点があった。
特許第4262602号公報 特開2007−186125号公報
そこで、この発明は、フロントサイドメンバの前端部をパワートレインにより前方に延設し、該フロントサイドメンバの後端部を、サスペンションアームのアーム取付けボルトを覆う形状として、アーム前側支持部前面にラバー部材を介して突き当て、該アーム前側支持部のアーム取付けボルトよりも車幅方向外側部位に設けられた支持部でフロントサイドメンバ後端部を支持することで、フロントサイドメンバ後端部でアーム取付けボルトを覆い、該フロントサイドメンバ後端部をアーム前側支持部の前面に突き当て、支持部を用いてその車幅方向外側に係合支持させ、アーム取付けボルトやパワートレインの配置スペースを狭めることなく、外側に開口して低剛性のアーム前側支持部を、アーム前側取付部を活用して前突荷重伝達経路を形成することができ、よって、パワートレインのレイアウトのバランスと、サスペンションアームの組付性と、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバの荷重吸収変形という衝突安全性の向上を、サスクロス本体に特段の補強をすることなく、高次元でバランスさせることができるフロントサブフレーム構造の提供を目的とする。
この発明によるフロントサブフレーム構造は、サスペンションアームを支持するサスクロス本体とロアクラッシュカンとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設けるフロントサブフレーム構造であって、上記フロントサイドメンバの前端部はパワートレインよりも前方に延設されており、該フロントサイドメンバの後端部を、サスペンションアームのアーム取付けボルトを覆う形状として、アーム前側支持部前面にラバー部材を介して突き当て、該アーム前側支持部のアーム取付けボルトよりも車幅方向外側部位に設けられた支持部で上記フロントサイドメンバ後端部が支持されたものである。
上述の支持部は、位置決めを兼ねるピンで構成してもよく、支持部による支持は係止構造に設定してもよい。
上記構成によれば、フロントサイドメンバの後端部でアーム取付けボルトを覆うことができ、また該フロントサイドメンバ後端部をアーム前側支持部の前面に突き当て、支持部を用いてその車幅方向外側に係合支持させるので、アーム取付けボルトやパワートレインの配置スペースを狭めることなく、外側に開口して低剛性のアーム前側支持部を、アーム前側取付部(ブッシュ参照)を活用して前突荷重伝達経路を形成することができる。
よって、パワートレインのレイアウトのバランスと、サスペンションアームの組付性と、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバの荷重吸収変形という衝突安全性の向上を、サスクロス本体に特段の補強をすることなく、高次元でバランスさせることができる。
また、フロントサイドメンバの前端部がパワートレインよりも前方に延設されているので、サスクロス本体を、後退するパワートレインと干渉する以前に車体から切り離すべく、早期に荷重伝達を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記フロントサイドメンバとサスクロス本体とリヤサイドメンバとが、アーム前側取付部を介してサスクロス本体後側の第1車体側支持部に連結される第1車体取付部に向けて後方斜め中央側に平面視で略直線状に配設されたものである。
上述のアーム前側取付部は、筒状構造のブッシュに設定してもよい。
上記構成によれば、フロントサイドメンバ前端に位置するロアクラッシュカンから、フロントサイドメンバ、サスクロス本体、リヤサイドメンバを介して第1車体取付部および第1車体側支持部に至る強固な前突荷重伝達経路を平面視で直線状に形成して、軽量高剛性化を図ることができるので、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバの荷重吸収変形を効果的に行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記第1車体取付部と第1車体側支持部との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられたものである。
上記構成によれば、アーム前側取付部を介した強固な荷重伝達経路により、効果的にサスクロス本体と車体との間の連結を切り離すことができ、後退するパワートレインとの干渉による乗員への異常加速度を抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤサイドメンバの後端部と、上記第1車体取付部の外側に位置する第2車体取付部とをつなぐようにアーム後側支持部が設けられたものである。
上述のアーム後側支持部は、サスペンションアームの後側を支持するアッパブラケット、ロアブラケットに設定してもよい。
上記構成によれば、リヤサイドメンバの後方斜め中央側への傾斜によって、平面視直線的な荷重伝達経路を阻害することなく、コンパクトにサスペンションアームのアーム後側支持部を設けることができると共に、さらなる荷重分散の拡大を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記第2車体取付部と、これを支持する第2車体側支持部との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられたものである。
上記構成によれば、通常走行時には、複数の第1車体側支持部と第2車体側支持部とによりサスクロス本体を強固に車体に支持することができ、前突時には、アーム前側取付部を介した強固な荷重伝達経路により、効果的にサスクロス本体と車体との間の連結を切り離すことができ、後退するパワートレインとの干渉による乗員への異常加速度を抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、上記アーム前側支持部の後部が、第3車体取付部の一部で構成され、該第3車体取付部と、これを支持する第3車体側支持部との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられたものである。
上記構成によれば、第3車体取付部に対し、フロントサイドメンバと強固なアーム前側取付部を介して強固な荷重伝達経路を形成することができ、確実で、かつ迅速なタイミングにて連結を切り離し、乗員へ過大な加速度が加わることを防止することができる。
さらに、第3車体取付部と、これを支持する第3車体側支持部との間の切り離しにより、第1、第2車体取付部の切り離しが容易となる。
この発明の一実施態様においては、上記フロントサイドメンバの後端部はサスクロス本体と前後方向にピン係合し、フロントサイドメンバの前部は車体前部に締結されるものである。
上記構成によれば、フロントサイドメンバ後端部を支持部としてのピンに係合し、該フロントサイドメンバの前部を車体前部に締結するだけでよいので、フロントサイドメンバの組付け性とレイアウト性との両立を図ることができる。
この発明のフロントサブフレームの組付け方法は、請求項7記載のフロントサブフレーム構造において、上記フロントサイドメンバを、サスクロス本体およびサスペンションアームの車体組付け後に車体に組付けることを特徴とするものである。
上記構成によれば、サスクロス本体およびサスペンションアームを車体に組付けた後に、フロントサイドメンバ後端部をピンに係合し、該フロントサイドメンバの前部は車体前部に締結固定するだけでよいので、フロントサイドメンバの組付け性とレイアウト性との両立を図ることができる。
この発明によれば、フロントサイドメンバの前端部をパワートレインにより前方に延設し、該フロントサイドメンバの後端部を、サスペンションアームのアーム取付けボルトを覆う形状として、アーム前側支持部前面にラバー部材を介して突き当て、該アーム前側支持部のアーム取付けボルトよりも車幅方向外側部位に設けられた支持部でフロントサイドメンバ後端部を支持したので、フロントサイドメンバ後端部でアーム取付けボルトを覆い、該フロントサイドメンバ後端部をアーム前側支持部の前面に突き当て、支持部を用いてその車幅方向外側に係合支持させ、アーム取付けボルトやパワートレインの配置スペースを狭めることなく、外側に開口して低剛性のアーム前側支持部を、アーム前側取付部を活用して前突荷重伝達経路を形成することができ、よって、パワートレインのレイアウトのバランスと、サスペンションアームの組付性と、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバの荷重吸収変形という衝突安全性の向上を、サスクロス本体に特段の補強をすることなく、高次元でバランスさせることができる効果がある。
本発明のフロントサブフレーム構造およびフロントサブフレームの組付け方法を示す全体斜視図 図1の側面図 図1の底面図 フロントサブフレーム構造を示す斜視図 図4の平面図 図3のA−A線に沿う要部の矢視断面図 図5の要部を断面して示す拡大平面図 図7のB−B線に沿う要部斜視図 図4の要部の分解斜視図
フロントサイドメンバ後端部でアーム取付けボルトを覆い、該フロントサイドメンバ後端部をアーム前側支持部の前面に突き当て、支持部を用いてその車幅方向外側に係合支持させ、アーム取付けボルトやパワートレインの配置スペースを狭めることなく、外側に開口して低剛性のアーム前側支持部を、アーム前側取付部を活用して前突荷重伝達経路を形成することができ、よって、パワートレインのレイアウトのバランスと、サスペンションアームの組付性と、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバの荷重吸収変形という衝突安全性の向上を、サスクロス本体に特段の補強をすることなく、高次元でバランスさせるという目的を、サスペンションアームを支持するサスクロス本体とロアクラッシュカンとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設けるフロントサブフレーム構造において、上記フロントサイドメンバの前端部はパワートレインよりも前方に延設されており、該フロントサイドメンバの後端部を、サスペンションアームのアーム取付けボルトを覆う形状として、アーム前側支持部前面にラバー部材を介して突き当て、該アーム前側支持部のアーム取付けボルトよりも車幅方向外側部位に設けられた支持部で上記フロントサイドメンバ後端部を支持するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本発明のフロントサブフレーム構造およびフロントサブフレームの組付け方法を示す全体斜視図、図2はその側面図(但し、図2においては、ロアアームのアーム前側取付部であるブッシュのみを示し、ロアアームの他の部分は図示の便宜上、省略している)、図3は図1の底面図である。
図1〜図3において、エンジンルームと車室とを前後方向に区画するダッシュパネルとしてのダッシュロアパネル1を設けている。このダッシュロアパネル1はその車幅方向中央部にフロアパネル側のトンネル部と連続するダッシュパネル側のトンネル部2とを備えている。
ダッシュロアパネル1の下部後端には、後方に向けて略水平に延びるフロアパネルが連設され、図3に底面図で示すように、フロアパネルの左右両サイドには、車両の前後方向に延びる閉断面構造のサイドシル3,3が一体的に接合固定されている。
またダッシュロアパネル1のトンネル部2およびフロアパネルのトンネル部の下部と対応して、車両の前後方向に延びるトンネルロアフレーム4,4を設けている。そして、このトンネルロアフレーム4と上述のサイドシル3との車幅方向中間部には、車両の前後方向に延びるフロアフレーム5,5を設けている。
上述のトンネルロアフレーム4およびフロアフレーム5は共に逆ハット形状の断面を有し、トンネルロアフレーム4およびフロアフレーム5と、フロアパネルとの間には、車両の前後方向に延びる閉断面がそれぞれ形成されている。つまり、トンネルロアフレーム4およびフロアフレーム5は車体強度部材である。
さらに、フロアフレーム5の前部とサイドシル3の前部とを車幅方向に連結する左右一対のトルクボックス6,6を設けている。
図1〜図3に示すように、ダッシュロアパネル1からエンジンルームの左右両サイドにおいて車両前方に延びる左右一対のフロントサイドフレーム7,7を設けている。このフロントサイドフレーム7はフロントサイドフレームアウタとフロントサイドフレームインナとを接合固定して、車両の前後方向に延びるフロントサイド閉断面を有する車体剛性部材であって、該フロントサイドフレーム7にはそのキックアップ部前方の直線部の前後に、前後方向に間隔を隔ててフロントサイド閉断面内部に窪み、かつ上下方向に延びるビード7a,7b(変形促進部)が一体形成されている。
上述のビード7a,7bは、重衝突時(重衝突とはフロントサイドフレーム7が座屈変形するような衝突)に折れの切っ掛けとなり、このビード7a,7bの形成位置でフロントサイドフレーム7の座屈変形を許容するものである。
左右一対のフロントサイドフレーム7の前端部には、セットプレート8を介してアッパクラッシュカン9,9をそれぞれ取付けており、これら左右のアッパクラッシュカン9,9間には車幅方向に延びる閉断面構造のバンパレイン10を横架している。
図3に示すように、アッパクラッシュカン9、フロントサイドフレーム7、フロアフレーム5は、平面視にて車両の前後方向に略一直線状に延びるように配設されている。
図2,図3において、11はエンジン12およびトランスミッション13を備えたパワートレインである。
ところで、図1に示すように、サスペンションアームとしてのロアアーム15を支持するサスクロス本体16を設け、このサスクロス本体16でサスペンションの支持剛性を受けもつように構成している。そして、サスクロス本体16と、アッパクラッシュカン9よりも下方に位置するロアクラッシュカン17との間には、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバ18を設けている。
上述のフロントサイドメンバ18の前端部は、図2に示すように、パワートレイン11よりも前方に延設されている。このように、フロントサイドメンバ18の前端部を、パワートレイン11よりも前方に延設することで、サスクロス本体16を、後退してくるパワートレイン11と干渉する以前に車体から切り離すべく、早期に衝突荷重伝達を図るように構成したものである。
また、このフロントサイドメンバ18は、例えば、1000MPa以上の耐力をもつ超高張力鋼板で形成されており、図2に側面図で示すように、ロアクラッシュカン17より下方に配設され、該フロントサイドメンバ18の前部はその後部に対して前上に曲がっている。
図3のA−A線に沿う要部の矢視断面図を図6に示すように、フロントサイドメンバ18はパワートレイン11のレイアウトの関係上、該パワートレイン11の下方を通るように側面視で下方に連続して大きく湾曲しており、該フロントサイドメンバ18前端とロアクラッシュカン17後端とが上下方向で少なくとも一部重なる(オーバラップする)ように構成されている。
なお、この実施例では、ロアクラッシュカン17の後端に対して、フロントサイドメンバ18の前端部略全体が上下方向にオーバラップするように構成されており、荷重伝達効率の向上を図っている。
また、図2,図6に示すように、ロアクラッシュカン17とフロントサイドメンバ18との間には、ブラケット19が設けられている。
図4はフロントサイドフレーム構造の斜視図であって、図2,図4,図6に示すように、上述のブラケット19は、フロントサイドメンバ18の前端部を挿通保持する保持部19aと、車体に取付けられる上部19b(詳しくは、後述する支持部材22を介してフロントサイドフレーム7に取付けられる上部)と、その前面にセットプレート20を介してロアクラッシュカン17を取付ける前部19cと、フロントクロスメンバ(第1クロスメンバ)21を取付ける下部19dと、フロントサイドメンバ18の前端部左右を外側から支持する左右の側部19e,19eと、を備えている。
フロントクロスメンバ21(いわゆる、第1クロスメンバ)は左右のブラケット19,19における下部19d,19d相互間に車幅方向に延びるように取付けられている。この実施例では、フロントクロスメンバ21として断面ハット形状のメンバを用いている。
図2に示すように、上述のブラケット19はフロントサイドメンバ18とロアクラッシュカン17と、上方の車体としてのフロントサイドフレーム7とを連結するもので、ロアクラッシュカン17はその背面に設けたセットプレート20を介してブラケット19の前部19cに連結されており、フロントサイドフレーム7の下面には支持部材22を接合固定し、ブラケット19の上部19bは第1マウント部M1を構成するボルト、ナット(ボルト、ナットについては図示しないが、ボルト挿通孔23を示す)を用いて、上述の支持部材22に締結固定されている。
図5は図4の平面図であって、次に、図1〜図5を参照して、サスクロス本体16の構成について説明する。
サスクロス本体16はサスペンションの支持剛性を受けもつもので、このサスクロス本体16は、図2に示すように、左右一対のフロントサイドフレーム7,7の下側に位置しており、該サスクロス本体16は、図1〜図5に示すように、車両前後方向に延びる角パイプ製の左右一対のリヤサイドメンバ30,30と、リヤサイドメンバ30,30の前部相互間に車幅方向に向けて架設されたセンタクロスメンバ(第2クロスメンバ)31と、該センタクロスメンバ31の後部車幅方向中間部(望ましくは、後部車幅方向中央部)とリヤサイドメンバ30,30の後端部との間に、平面視で略V字状に架設されたクロスメンバとしての金属丸パイプ製の傾斜メンバ32(いわゆるV字ブレース)と、リヤサイドメンバ30,30の後端と対応する傾斜メンバ32の左右の後部相互間に車幅方向に延びるように架設されたリヤクロスメンバ33(第3クロスメンバ)と、リヤサイドメンバ30の前端に対応するセンタクロスメンバ31の左右両部から上方に延設されて、図1,図2で示した左右のフロントサイドフレーム7,7におけるサス取付けブラケットB2,B2(第3車体側支持部)にそれぞれ連結される左右の車体取付部35,35(第3車体取付部、いわゆる「ツノ部材」であり、以下単にタワー部と略記する)と、を備えている。
図4に示すように、上述のタワー部35の上部車外側にはNo.2マウント部としてのセンタマウント部M2(具体的にはマウントブッシュやマウントパイプ)を連結し、また傾斜メンバ32の後端部で、かつ車幅方向の外端部にはNo.4マウント部としてのリヤマウント部M4(具体的にはマウントブッシュやマウントパイプ)を連結し、リヤクロスメンバ33の左右両側部にはNo.3マウント部としてのインサイドマウント部M3を設けている。
そして、図2,図3に示すように、左右一対のセンタマウント部M2,M2を、フロントサイドフレーム7の前後方向中間部におけるキックアップ部近傍のサス取付けブラケットB2の下面に連結し、左右一対のリヤマウント部M4,M4を第2車体側支持部としてフロントサイドフレーム7の後部下面B4(以下単に支持部B4と略記する)に連結し、左右一対のインサイドマウント部M3,M3を第1車体側支持部としてのトンネルロアフレーム4の前部下面B3(以下単に支持部B3と略記する)に連結している。
つまり、サスクロス本体16は片側3点、左右両側で計6点にて車体にマウントされたものである。
ここで、上述のインサイドマウント部M3,M3およびリヤマウント部M4,M4は、図3,図4,図5に示すように、車幅方向に略一直線状に並ぶように配設されている。
また、図3,図5に示すように、平面視において、ロアクラッシュカン17、フロントサイドメンバ18、リヤサイドメンバ30、トンネルロアフレーム4が車両の前後方向に略一直線状に連続するように配設されている。
詳しくは、フロントサイドメンバ18と、サスクロス本体16と、リヤサイドメンバ30とが、アーム前側取付部としてのロアアーム15の筒状のブッシュ36(図8参照)を介してサスクロス本体16後側の支持部B3に連結されるインサイドマウント部M3に向けて後方斜め中央側に平面視で略直線状に配設されている。
そして、上述のインサイドマウント部M3と車体側の支持部B3との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられている。
この離脱手段としては、公知のものを用いることができ、例えば、インサイドマウント部M3近傍の開口部37が所定以上の前突荷重で屈曲変形し、マウント部M3が前高後低状に傾斜変位することで、支持部B3のウエルドナットの引き抜き荷重が発生し、マウント部M3が引き抜かれて離脱するように構成してもよく、この構造に代えて、マウント部M3と支持部B3との少なくとも一方が破損、あるいは、連結ボルトの破断がしやすいように、各部材で強度を調整したり、または、脆弱部を設けてもよい。
また、図3,図4,図5に示すように、リヤサイドメンバ30の後端部と、インサイドマウント部M3の外側に位置するリヤマウント部M4とをつなぐようにアーム後側支持部としてのアッパブラケット38およびロアブラケット39が設けられている。
これら上下の各ブラケット38,39は、傾斜メンバ32の車幅方向外方への延設部とリヤサイドメンバ30の後端部との間に跨がって設けられており、サスペンションアームとしてのロアアーム15の後側を上側、下側からそれぞれ支持するものであって、これら上下のアッパブラケット38、ロアブラケット39にはリブやビード等の凹凸部が一体形成されていて、各ブラケット38,39それ自体の剛性が高められている。
上側に位置するアッパブラケット38は、平面から見て相対的に小さい面積の略三角形状に形成されており、下側に位置するロアブラケット39は、平面から見て相対的に大きい面積の略扇形状に形成されている。
上述のリヤマウント部M4と、これを支持する車体側の支持部B4との間には、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられている。
この離脱手段としては、公知のものを用いることができ、例えば、マウント部M4と支持部B4との少なくとも一方が破損、あるいは、連結ボルトの破断がしやすいように、各部材で強度を調整したり、または、脆弱部を設けてもよい。
図7は図5の要部を断面して示す拡大平面図、図8は図7のB−B線に沿う要部斜視図、図9は図4の要部の分解斜視図である。
図5〜図9に示すように、サスクロス本体16の側部において上述のタワー部35の直前位置にはアーム前側支持部としての連結ブラケット40が設けられている。
この連結ブラケット40は、上面部40aと、前面部40bと、車幅方向内側に位置する側面部40cと、底面部40dとを備えており、車幅方向外側はロアアーム15、特にそのブッシュ36を取付け支持するために開放されている。
なお、連結ブラケット40の底面部40dは、センタクロスメンバ31を構成するパネル部材の車幅方向外方への延設部にて形成されている。
図8に示すように、ロアアーム15のブッシュ36は、金属製の内筒36aと、金属製の外筒36bと、これら内筒36aおよび外筒36b間に介設されたラバー部材36cとを有する。
また、図8に示すように、連結ブラケット40の直後に位置するタワー部35は、2枚のパネルを組合せて閉断面41を有するように構成されており、ブッシュ36の配設位置に対応して該閉断面41内には予めナット42(いわゆるウエルドナット)が溶接固定されている。
上述のブッシュ36は、車両前方から挿入してナット42に締付けるアーム取付けボルト43にてタワー部35の下部前面および連結ブラケット40に取付けられている。
さらに、図8に示すように、上述のロアアーム15はアッパパネル15aとロアパネル15bとの2部材にて閉断面構造に形成されており、ロアアーム15のブッシュ36の外筒36b外周の上下両部には、アッパパネル15aの一部15cとロアパネル15bの一部15dとが連結されている。
図8に示すように、アーム前側支持部としての連結ブラケット40の後部が、センタマウント部M2とタワー部35とからなる第3車体取付部の一部、詳しくは、タワー部35の前側パネルで構成されており、センタマウント部M2と、これを支持する車体側支持部としてのブラケットB2との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられている。
この実施例では、図8,図9に示すように、タワー部35は上壁35aおよび前後の縦壁35b,35bと、下壁35cとを備えており、上壁35aおよび縦壁35b,35bをセンタマウント部M2に溶接する一方で、下壁35cはセンタマウント部M2を非溶接となし、さらに前後の縦壁35b,35bの基部上下に切欠き部35d,35eを設け、車両の前突時に所定値以上の後退荷重を受けた場合、センタマウント部M2を車体に残してタワー部35が離脱可能となるように構成して、パワートレイン11の後退を許容可能に構成している。
つまり、この実施例では、上壁35a、縦壁35bの溶接面積と、下壁35cの非溶接構造と、切欠き部35d,35eとで上述の離脱手段を構成しているが、この構成に代えて、マウント部M2、ブラケットB2の少なくとも一方の破損、あるいは、連結ボルトの破断がしやすいよう、各部材で強度を調整したり、または、脆弱部を設けてもよい。
ところで、図8,図9に示すように、上述の連結ブラケット40の前面部40bにおける車幅方向外側部に、支持部としての位置決めピン44を車両前方に向けて突設すると共に、アーム取付けボルト43の頭部を回避する開口部45aと位置決め筒部45bとを有するラバーシート45(ラバー部材)を設け、さらに、フロントサイドメンバ18の後端部にはアーム取付けボルト43を覆う形状の後端ブラケット46を一体または一体的に設けている。
この後端ブラケット46は、内部中空のキャップ部46aと、該キャップ部46aの後端開口部に連続する開口部と位置決め孔46bとを備えたフランジ部46cとを有し、上述のラバーシート45を介して連結ブラケット40の前面部40bに突き当て固定される。この場合、ラバーシート45および後端ブラケット46は位置決め筒部45bおよび位置決め孔46bに挿入される位置決めピン44で位置決め及び係合支持される。
また、上述のキャップ部46aの前面(頂面)にはアーム取付けボルト43の頭部との干渉を回避する開口46dが形成されている(図8参照)。
つまり、フロントサイドメンバ18の後端部を、ロアアーム15のアーム取付けボルト43を覆う形状(後端ブラケット46のキャップ形状参照)と成して、アーム前側支持部としての連結ブラケット40の前面部40bにラバー部材(ラバーシート45参照)を介して突き当て、連結ブラケット40のアーム取付けボルト43よりも車幅方向外側部位に設けられた支持部(位置決めピン44)でフロントサイドメンバ18の後端部を上下方向および左右方向に位置不変となるように係止支持させたものである。
ここで、ラバー部材としてのラバーシート45を介設することで、通常時においては振動防止効果および異音発生防止効果を確保することができる。
さらに、図4に示すように、フロントサイドメンバ18の後端部はサスクロス本体16と上述の位置決めピン44により前後方向にピン係合され、フロントサイドメンバ18の前端部はボルト挿通孔23に挿通する図示しないボルトと、ナットを用いて、支持部材22を介してフロントサイドフレーム7の前部下面に締結されるものである。
この場合、サスクロス本体16および左右のロアアーム15,15を車体に対して組付けた後に、フロントサイドメンバ18を車体に組付けるものである。この組付け方法によれば、サスクロス本体16およびロアアーム15,15を車体に組付けた後に、まず、フロントサイドメンバ18の後端部を位置決めピン44に係合し、次に、フロントサイドメンバ18の前部は図示しないボルトを用いて車体前部に締結固定するだけでよいので、フロントサイドメンバ18の組付け性とレイアウト性との両立を図ることができる。
また、車幅方向に並ぶ2点のボルト挿通孔23,23に挿通するボルト(第1マウント部M1)により、フロントサイドメンバ18の前部を2点で車体に支持するので、斯る2点支持によりフロントサイドメンバ18の横方向曲げモーメントの低減を図ることができる。
要するに、フロントサイドメンバ18の後端部は、位置決めピン44にて上下左右方向が位置決めされ、フロントサイドメンバ18の前端部は図示しないボルトを用いて車体に取付けることで、前後方向が規制されるので、フロントサイドメンバ18を確実に位置決めすることができるうえ、ボルトによる締結はフロントサイドメンバ18の前端部側のみでよく、その取付け性、組付け性が簡単となるように構成したものである。
なお、図1,図4に示すように、上述のセンタクロスメンバ31の前面側車幅方向中間にはエンジンマウント用の開口部31aが形成されている。また、図中47はロアアーム15の車幅方向内側後部のロアアームブッシュで、このロアアームブッシュ47の軸は上下方向に指向させている。さらに図2において、48はラジエータ(熱交換器)であり、図1,図4に示すようにフロントクロスメンバ21はその左右両端部の取付け部に対して車幅方向中間部が若干下方に位置しており、これによりフロントクロスメンバ21およびその上方に対するラジエータ配置スペースを確保するように構成している。
また、図中、矢印Fは車両の前方を示し、矢印Rは車両の後方を示し、矢印INは車幅方向内方を示し、矢印OUTは車幅方向外方を示す。
このように、上記実施例のフロントサブフレーム構造は、サスペンションアーム(ロアアーム15参照)を支持するサスクロス本体16とロアクラッシュカン17との間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバ18を設けるフロントサブフレーム構造であって、上記フロントサイドメンバ18の前端部はパワートレイン11よりも前方に延設されており、該フロントサイドメンバ18の後端部を、サスペンションアーム(ロアアーム15)のアーム取付けボルト43を覆う形状として、アーム前側支持部(連結ブラケット40参照)前面にラバー部材(ラバーシート45参照)を介して突き当て、該アーム前側支持部(連結ブラケット40)のアーム取付けボルト43よりも車幅方向外側部位に設けられた支持部(位置決めピン44参照)で上記フロントサイドメンバ18後端部が支持されたものである(図1,図3,図4,図8参照)。
この実施例では上述の支持部は、位置決めを兼ねるピン44で構成しており、また、支持部による支持は係止構造に設定している。
この構成によれば、フロントサイドメンバ18の後端部でアーム取付けボルト43を覆うことができ、また該フロントサイドメンバ18後端部をアーム前側支持部(連結ブラケット40)の前面(前面部40b)に突き当て、支持部(位置決めピン44)を用いてその車幅方向外側に係合支持させるので、アーム取付けボルト43やパワートレイン11の配置スペースを狭めることなく、外側に開口して低剛性のアーム前側支持部(連結ブラケット40)を、アーム前側取付部(ブッシュ36参照)を活用して、前突荷重伝達経路を形成することができる。
よって、パワートレイン11のレイアウトのバランスと、サスペンションアーム(ロアアーム15)の組付性と、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバ18の荷重吸収変形という衝突安全性の向上を、サスクロス本体16に特段の補強をすることなく、高次元でバランスさせることができる。
また、フロントサイドメンバ18の前端部が、パワートレイン11よりも前方に延設されているので、サスクロス本体16を、後退するパワートレイン11と干渉する以前に、車体から切り離すべく、早期に荷重伝達を図ることができる。
また、上記フロントサイドメンバ18とサスクロス本体16とリヤサイドメンバ30とが、アーム前側取付部(ブッシュ36参照)を介してサスクロス本体16後側の第1車体側支持部(支持部B3参照)に連結される第1車体取付部(マウント部M3参照)に向けて後方斜め中央側に平面視で略直線状に配設されたものである(図3,図5,図8参照)。
この構成によれば、フロントサイドメンバ18前端に位置するロアクラッシュカン17から、フロントサイドメンバ18、サスクロス本体16、リヤサイドメンバ30を介して第1車体取付部(マウント部M3)および第1車体側支持部(支持部B3)に至る強固な前突荷重伝達経路を平面視で直線状に形成して、軽量高剛性化を図ることができるので、衝突荷重の分散やフロントサイドメンバ18の荷重吸収変形を効果的に行なうことができる。
さらに、上記第1車体取付部(マウント部M3)と第1車体側支持部(支持部B3)との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段(開口部37参照)が設けられたものである(図3参照)。
この構成によれば、アーム前側取付部(ブッシュ36)を介した強固な荷重伝達経路により、効果的にサスクロス本体16と車体との間の連結を切り離すことができ、後退するパワートレイン11との干渉による乗員への異常加速度を抑制することができる。
加えて、上記リヤサイドメンバ30の後端部と、上記第1車体取付部(マウント部M3参照)の外側に位置する第2車体取付部(マウント部M4参照)とをつなぐようにアーム後側支持部(アッパブラケット38、ロアブラケット39参照)が設けられたものである(図5参照)。
この構成によれば、リヤサイドメンバ30の後方斜め中央側への傾斜によって、平面視直線的な荷重伝達経路を阻害することなく、コンパクトにサスペンションアーム(ロアアーム15)のアーム後側支持部(アッパブラケット38、ロアブラケット39参照)を設けることができると共に、さらなる荷重分散の拡大を図ることができる。
また、上記第2車体取付部(マウント部M4)と、これを支持する第2車体側支持部(支持部B4)との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられたものである(図3参照)。
この構成によれば、通常走行時には、複数の第1車体側支持部(支持部B3参照)と第2車体側支持部(支持部B4参照)とによりサスクロス本体16を強固に車体に支持することができ、前突時には、アーム前側取付部(ブッシュ36)を介した強固な荷重伝達経路により、効果的にサスクロス本体16と車体との間の連結を切り離すことができ、後退するパワートレイン11との干渉による乗員への異常加速度を抑制することができる。
さらに、上記アーム前側支持部(連結ブラケット40参照)の後部が、第3車体取付部(タワー部35およびマウント部M2参照)の一部で構成され、該第3車体取付部と、これを支持する第3車体側支持部(サス取付けブラケットB2参照)との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられたものである(図8,図9参照)。
この構成によれば、第3車体取付部(タワー部35およびマウント部M2)に対し、フロントサイドメンバ18と強固なアーム前側取付部(ブッシュ36)を介して強固な荷重伝達経路を形成することができ、確実で、かつ迅速なタイミングにて連結を切り離し、乗員へ過大な加速度が加わることを防止することができる。
さらに、第3車体取付部(タワー部35およびマウント部M2)と、これを支持する第3車体側支持部(サス取付けブラケットB2)との間の切り離しにより、第1、第2車体取付部(マウント部M3,M4参照)の切り離しが容易となる。
さらにまた、上記フロントサイドメンバ18の後端部はサスクロス本体16と前後方向にピン44係合し、フロントサイドメンバ18の前部は車体前部に締結されるものである(図1参照)。
この構成によれば、フロントサイドメンバ18後端部を支持部としてのピン44に係合し、該フロントサイドメンバ18の前部を車体前部に締結するだけでよいので、フロントサイドメンバ18の組付け性とレイアウト性との両立を図ることができる。
また、上記実施例のフロントサブフレームの組付け方法は、請求項7記載のフロントサブフレーム構造において、上記フロントサイドメンバ18を、サスクロス本体16およびサスペンションアーム(ロアアーム15参照)の車体組付け後に車体に組付けるものである(図1,図4,図9参照)。
この構成によれば、サスクロス本体16およびサスペンションアーム(ロアアーム15)を車体に組付けた後に、フロントサイドメンバ18後端部をピン44に係合し、該フロントサイドメンバ18の前部は車体前部に締結固定するだけでよいので、フロントサイドメンバ18の組付け性とレイアウト性との両立を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のサスペンションアームは、実施例のロアアーム15に対応し、
以下同様に、
アーム前側支持部は、連結ブラケット40に対応し、
支持部は、位置決めピン44に対応し、
ラバー部材は、ラバーシート45に対応し、
第1車体取付部は、インサイドマウント部M3に対応し、
第2車体取付部は、リヤマウント部M4に対応し、
第3車体取付部は、センタマウント部M2およびタワー部35に対応し、
第1車体側支持部は、支持部B3に対応し、
第2車体側支持部は、支持部B4に対応し、
第3車体側支持部は、サス取付けブラケットB2に対応し、
離脱手段は、開口部37並びに、タワー部35の上壁35a、縦壁35bの溶接面積と、下壁35cの非溶接構造と、切欠き部35d,35e、あるいは、マウント部およびブラケットの少なくとも一方が、破損または連結ボルトの破断がしやすいように各部材で強度を調整したり、脆弱部を設ける構造に対応し、
アーム後側支持部は、アッパブラケット38、ロアブラケット39に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、サスペンションアームを支持するサスクロス本体と、ロアクラッシュカンとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設けたようなフロントサブフレーム構造およびフロントサブフレームの組付け方法について有用である。
11…パワートレイン
15…ロアアーム(サスペンションアーム)
16…サスクロス本体
17…ロアクラッシュカン
18…フロントサイドメンバ
30…リヤサイドメンバ
35…タワー部(第3車体取付部)
36…ブッシュ(アーム前側取付部)
37…開口部(離脱手段)
38…アッパブラケット(アーム後側支持部)
39…ロアブラケット(アーム後側支持部)
40…連結ブラケット(アーム前側支持部)
43…アーム取付けボルト
44…位置決めピン(支持部)
45…ラバーシート(ラバー部材)
B2…サス取付けブラケット(第3車体側支持部)
B3…支持部(第1車体側支持部)
B4…支持部(第2車体側支持部)
M2…マウント部(第3車体取付部)
M3…マウント部(第1車体取付部)
M4…マウント部(第2車体取付部)

Claims (8)

  1. サスペンションアームを支持するサスクロス本体とロアクラッシュカンとの間に、車両の前後方向に延びるフロントサイドメンバを設けるフロントサブフレーム構造であって、
    上記フロントサイドメンバの前端部はパワートレインよりも前方に延設されており、
    該フロントサイドメンバの後端部を、サスペンションアームのアーム取付けボルトを覆う形状として、アーム前側支持部前面にラバー部材を介して突き当て、
    該アーム前側支持部のアーム取付けボルトよりも車幅方向外側部位に設けられた支持部で上記フロントサイドメンバ後端部が支持されたことを特徴とする
    フロントサブフレーム構造。
  2. 上記フロントサイドメンバとサスクロス本体とリヤサイドメンバとが、アーム前側取付部を介してサスクロス本体後側の第1車体側支持部に連結される第1車体取付部に向けて後方斜め中央側に平面視で略直線状に配設された
    請求項1記載のフロントサブフレーム構造。
  3. 上記第1車体取付部と第1車体側支持部との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられた
    請求項2記載のフロントサブフレーム構造。
  4. 上記リヤサイドメンバの後端部と、上記第1車体取付部の外側に位置する第2車体取付部とをつなぐようにアーム後側支持部が設けられた
    請求項2または3記載のフロントサブフレーム構造。
  5. 上記第2車体取付部と、これを支持する第2車体側支持部との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられた
    請求項4記載のフロントサブフレーム構造。
  6. 上記アーム前側支持部の後部が、第3車体取付部の一部で構成され、
    該第3車体取付部と、これを支持する第3車体側支持部との間に、前突による所定値以上の後退荷重を受けて離脱する離脱手段が設けられた
    請求項1〜5の何れか1項に記載のフロントサブフレーム構造。
  7. 上記フロントサイドメンバの後端部はサスクロス本体と前後方向にピン係合し、
    フロントサイドメンバの前部は車体前部に締結される
    請求項1〜6の何れか1項に記載のフロントサブフレーム構造。
  8. 請求項7記載のフロントサブフレーム構造において、
    上記フロントサイドメンバを、サスクロス本体およびサスペンションアームの車体組付け後に車体に組付けることを特徴とする
    フロントサブフレームの組付け方法。
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