JP2014055304A - 多分散混成エマルション - Google Patents

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Abstract

【課題】望ましい燃料特性と発熱量をもち、及び任意の炉又は燃焼配列での燃焼に優れた燃料エマルションを提供する。
【解決手段】複数の水中炭化水素エマルションから形成される複合エマルションと乳化安定剤とを含む乳化炭化水素燃料であって、前記複合エマルションは単峰型炭化水素粒子分布を有し、前記炭化水素は64〜90体積%の量で存在し、前記燃料が少なくとも二種類の異なる前駆体エマルションを含み、前記前駆体エマルションがそれぞれ異なる炭化水素粒径を有している。それぞれの前駆体エマルションは特徴的な粘度を有し、前記複合エマルション燃料の粘度は、それぞれの前駆体エマルションの特徴的な粘度よりも低い乳化炭化水素燃料。
【選択図】なし

Description

本発明は、任意の粒子型分布(particle modal distribution)を有する前駆体エマル
ションから形成されたエマルションに関し、その結果、最大化された所望の化学的及び物
理的特性を備えた単峰型エマルションを得ることに関する。
単純な二相エマルションは一般に、分散相の濃度、分散した液滴(小滴:droplet)のサ
イズ分布と、そのエマルションのレオロジー特性によって分類される。分散相0〜30体積
%のエマルションは低内相比エマルション(low internal phase ratio:LIPR)として
、分散相30〜70体積%のエマルションは中間内相比エマルション(medium internal pha
se:MIPR)として、及び分散相70〜100体積%のエマルションは高内相エマルション(high
internal phase:HIPR)として公知である。エマルションのレオロジー挙動はニュート
ニアン(Newtonian)か非ニュートニアンであり得る。その挙動の程度は、そのエマルショ
ンを製造するのに使用した二つの液体の特性と濃度とに依存するだろう。水中油型(oil-i
n-water;O/W)からなるエマルションに関しては、LIPRエマルションは通常ニュートン挙
動を示す。分散油相濃度が高くなるにつれて、挙動は次第により非ニュートニアンになる
R.Palら[Emulsions in the Petroleum Industry Journal,第4章、Rheology of
emulsions](非特許文献1)は、O/Wエマルションは、0.4の分散相体積(即ち40%分散
相)まではニュートニアンとみなすことができると示した。これは、種々の分散相濃度でO
/Wエマルションを製造し、種々の剪断速度(γ)で剪断応力(τ)を測定することによって得
られた。全てのエマルションは同一平均径の液滴を含んでおり、一定温度で実施された。
エマルションの粘度(η)は、剪断応力(τ)対剪断速度:
の比として定義される。これは等式:
によって与えられる。
ある特定のエマルションの粘度は、R.Palら[Emulsions in the Petroleum Indust
ry Journal,第4章、Rheology of emulsions](非特許文献1)に従った幾つかの因子
に依存する。
1.連続相の粘度。
2.分散相の体積分率。
3.分散相の粘度。
4.平均粒径及び分布。
5.剪断速度。
6.乳化剤の性質及び濃度。
7.温度。
分散相の粘度は、エマルション粘度を決定するのに関与することがある。これは特に液
滴の内部循環が発生するときに当てはまり、流れの場の歪みが減少して、エマルションの
粘度が低下する。そのような系では、分散相の粘度が上昇すると、内部循環が減少して、
実際のエマルション粘度が上昇する。乳化剤が存在すると、内部循環は大きく阻害されて
、分散相の液滴はR.Palら[Emulsions in the Petroleum Industry Journal,第4章
、Rheology of emulsions](非特許文献1)によるとより固体粒子のように挙動する。
そのような系は非常に同じように挙動するので、この文献で議論された実験の中には流体
液滴ではなく懸濁液中に固体粒子を含むものがあるというのは、この理由による。
上記の全ての因子はエマルション粘度の決定に関与しているが、最も重要なものは分散
相の体積分率(volume fraction)である。分散粒子の体積分率が増えるにつれて、系の粘
度も上昇することを最初に示したのはアインシュタインであった。アインシュタインは、
懸濁液の相対粘度は:
{式中、ηrはエマルションの相対粘度であり、φは分散相の体積分率である}であると
提唱した。この方程式は正確であったが、その適用可能性は非常に限定されている。懸濁
液は非常に希薄(固体は1%総体積未満)でなければならないので、粒子は非常に離れてい
るから作用している流体力(たとえば、ファンデルワールス引力及びブラウン運動により
生じるもの)は全くないし、粒子は硬質球体である。そのような系では、総体積が1%未
満である限りは、粒径は粘度に影響を与えないだろう。
幾つかの経験に基づいた方程式が粘度と分散相濃度との間の関係を予測するために提案
されてきた。最も広く知られ用いられているものは、クリーガー-ドアティ(Krieger-Doug
herty)の方程式:
{式中、φmaxは分散相の最大充填濃度であり、[η]は、粒子が粘度に影響を与える能力
の尺度である固有粘度である(硬質球体に関しては2.5)}である。
分散粘度を予測するのに使用される別の方程式は、ムーニーの方程式:
{式中、Kは液滴充填を表す定数(constant reflecting droplet packing)である}で
ある。
単分散エマルション中の液滴の充填を表すのに通常使用されるモデルは、全てが非変形
球体液滴(non-deformable spherical droplet)であると想定している。そのような系の
最大充填分率(maximum packing fraction)(φmax)は0.74である。この最大は、均一な
球体液滴が連続相内に六角形に充填されたときにもたらされる。分散相が非変形球体から
なると想定するときに最大充填濃度のこのモデルが適用されるが、実際のエマルション系
においては、充填濃度が最大充填濃度を超えても分散した液滴は球体のままではないこと
もあり得る。この場合には、上記モデルはR.Palら[Colloids and Surfaces A:Physi
ochem.Eng.Aspects,137,(1998年)、275-286頁、A novel method to correlate
emulsion viscosity data](非特許文献2)によれば正確ではない。
クリーガー-ドアティの方程式は、臨界変形体積分率(critical deformation volume
fraction)(φd)以下の全体積分率のエマルションに関して殆どの収集データと十分に合
うようである。これは、高レベルの液滴変形が剪断応力下で起こり得る点である。この臨
界変形体積分率は種々のエマルションに関して変形可能であり、使用する分散相と乳化剤
の特性の両方に依存する。全体積分率が増えるにつれて、エマルションのレオロジーはニ
ュートニアンでなくなってくる。クリーガー-ドアティの方程式やムーニーの方程式など
の粘度を予測する方程式は正確ではないが、実験データや種々の仮定に基づいている。こ
れらは低体積分率では正確性を示すが、実験データでは偏差も起きるような高体積分率で
はその限界がある。
近年、種々の二峰型系では特徴的なレオロジー特性が注目されてきている。議論すべき
これらの効果は、任意のコロイド力の存在下、エマルション(LIPR〜HIPRに及ぶ)と懸濁液
(希薄〜濃縮)でも知見されている。
混成エマルション(composite emulsion)及び懸濁液においては、以下の特性が知見さ
れている:
高い最大充填分率(packing fraction);
低下した粘度(reduced viscosity);
所定の充填分率における低下した剪断減粘効果(reduced shear-thinning effect)(通
常エマルション);
所定の充填分率における低下した剪断増粘効果(reduced shear-thickening effect)(
通常懸濁液);
低下した貯蔵/損失弾性率。
1971年にChongら[Journal of Applied Polymer Science,15(8),2007;1971,Rhe
ology of concentrated suspensions](非特許文献3)により、それぞれ異なるサイズ
の粒子からなる二種類の別々の懸濁液を混合することによって、混合した懸濁液のレオロ
ジー特性が特定の体積分率混合物で顕著に改変されたことが知見された。この実験では単
分散性と二分散性懸濁液の相対粘度について測定し、特定の体積パーセントの組み合わせ
では、二分散性懸濁液(bi-disperse suspension)は、二成分単分散性懸濁液(two compo
nent mono-disperse suspension)よりもかなり低い粘度を示した。これは、程度の差は
あれ0.55〜0.65の間の固体充填濃度ではっきりしていた。
最小粘度は、いずれの場合にも全固体中約40%の小球で起きるようであった。Chongら[
Journal of Applied Polymer Science,15(8),2007;1971,Rheology of concent
rated suspensions](非特許文献3)により、小さな球体と大きな球体との間のサイズの
差を大きくすることによって、この点で粘度をさらに低下させることが可能であったこと
も注目された。
二峰型系で粘度低下を最大化するために、この非常に初期の研究でさえも知見し得る三
つの主な変数がある:
分散相の全体積分率;
微細液滴/粒子の割合;
微細及び粗液滴/粒子の直径比。
微粒子または微細液滴をより大きな粒子またはより大きな液滴に添加するときに、なぜ
このような粘度低下が起きるのかに関しては種々の理論が提案されている。この問題を考
察する一般的な一つの方法は、最大充填分率に関するものである。クリーガー-ドアティ
の方程式から、最大充填分率は懸濁液またはエマルションの粘度を直接支配することが見
て解る。もし微粒子を大きな粒子の格子に添加したら、これらは大きな粒子の間の空間に
その位置を占めることができ、より大きな利用可能な空間があるから、最大充填分率は高
くない。利用可能な空間が大きいということは、系内の流動性がより大きいことを意味す
るので、粘度はより低いということになろう。
Greenwoodら[Colloids and Surfaces A:Physiochem. Eng.Aspects,144(1998)1
39-147,Minimising the viscosity of concentrated dispersions by using bi
modal particle size distributions](非特許文献4)は、二峰型懸濁液のレオロジー
特性における(大きな粒子と比較して小さな粒子の)組成の効果を知見するために詳細な実
験を計画した。その実験で使用した小さな粒子対大きな粒子の直径比は4.76であった。彼
らは、これが自分達が粘度で知見した最小比であると報告している。彼らの業績では、小
粒子10〜30体積%を含む種々の二峰型懸濁液の粘度を測定することが必要であった。粘度
測定は、総体積分率0.45〜0.65の間のこれらの懸濁液で実施した。
これらの結果は、最小粘度は、種々の総体積分率それぞれに関して小粒子0.2体積の組
成で起きることを示している。総体積分率が高くなるにつれて粘度低下はより顕著になっ
たことも明らかである。
この状況を調査する別法は、系内のフロキュレーション(flocculation)/凝集に関する
ものである。エマルションで様々に振る舞い得る種々の不安定なメカニズム、即ち、凝固
(coagulation)/凝集(coalescence)、クリーミング(creaming)/沈降(sedimentation)、オ
ストワルド・ライプニング(Ostwald ripening)及びフロキュレーション/凝集(aggregati
on)がある。高い液滴-液滴相互作用に由来するエマルション中の高いフロキュレーション
は、その粘度を増加させる作用をもつ。しかしながら粗液滴(coarse droplet)を幾らか
微細液滴(fine droplet)で置き換えることにより、より大きな粒子の間のフロキュレー
ション相互作用を壊す効果があると考えられる。これによって、エマルション内の液滴の
移動度がより大きくなって、その結果粘度が低下する。分散相体積分率が高くなるにつれ
て、(分散相液滴がより近づくので)フロキュレーションはより強くなり、微細液滴を添加
すると、R.Pal[Chemical Eng Journal,67(1997)37-44,Viscosity and storage/lo
ss moduli for mixtures of fine and course emulsions](非特許文献5)により
説明されているように粘度でさらに大きな低下が起きる。
このセクションで記載した二つの理論はいずれも、粘度低下が起きるメカニズムについ
て記載する。この状況の実体はこの二つの組み合わせのようであり、いずれもが様々に一
因となっているようである。
既に記載したように、非変形可能な球体液滴の単分散性懸濁液をモデル化するとき、最
適充填構造(六角形格子形成)は、最大充填濃度0.74で得られるだろう。しかしながら二分
散性懸濁液では、最大充填濃度と、必然的に粘度は、一緒に混合される種々のサイズの粒
子の相対的寄与率(体積)に依存するだろう。粒子の形状及びそのサイズ分布にも依存する
だろう。
凝集が系内で起きる場合、これは固体粒子の間に流体を捕捉することができるので、最
大充填濃度も低下できる。
1968年にFarris[Trans.Soc.Rheol.-12.281](非特許文献6)により、小粒子と大粒
子との間にかなり大きなサイズの差がある二峰型懸濁液では、小粒子懸濁液は、大粒子の
懸濁媒体として行動することが提案された。そのような系は、小粒子が大粒子の間に密に
充填することができるので、より大きな最大充填濃度の可能性があることを提案している
。Farrisは、表1に示した70%〜86%の間の種々の充填濃度において小粒子と大粒子との
最適組成に関する数字を提案している。
表1から、充填濃度が高くなるにつれて、小粒子の最適割合が低下することを見ること
ができる。Chongら[Journal of Applied Polymer Science,15(8),2007;1971,Rhe
ology of concentrated suspensions](非特許文献3)により得られた結果から、充填
濃度約40%で発生する最小粘度は0.55〜0.65であることが判明した。これらの知見は、上
記引用データと一致しているようである。
この系によって、Tsehnoglou及びYang[Polymer Engineering and Science,Mid-Nov
1990,第30巻、第21号、Fluidity and optimum packing in suspensions of mi
xed dissimilar particles](非特許文献7)に従って、充填効率が非常に改善し、系の
流動性が上昇する。この工業的関連性は、単峰型系と同一粘度をもつ高い分散体積分率を
含む二峰型懸濁液(またはエマルション)を作り出すことだろう。あるいは、この技術は、
同一分散堆積分率であるが、単峰型系と比較して顕著に低い粘度をもつ二峰型系を作り出
すことに使用できるだろう。
二峰型懸濁液では、剪断増粘性が増加した時点で[Wagstaff及びChaffey、Journal-J C
olloid Interface Sci.59(1977)53](非特許文献8)粒子の体積分率が上昇したことも知
見された。R.Pal(非特許文献5)は、微細エマルション(fine emulsion)を添加したとき
に粗エマルション(course emulsion)の剪断減粘作用が減少し、このことは粘度以外のレ
オロジー特性の制御において二峰型系が重要であることを示している。
二峰型懸濁液に関連する圧倒的多数の実験は、無視できるコロイド力(colloidal forc
e)だけであるように粒子が十分に大きい系に関するものであった。これは、研究者らが系
を簡単にしようとするためか、またはさらに多くの工業的利用が大粒子に関与するもので
あったためかもしれない。しかしながら、D’Haene及びMewis[Rheological Acta,第33
巻,第3号(1994),Rheological characterization of bimodal colloidal dispersi
ons](非特許文献9)は、もっと多くの力が関連するコロイド懸濁液での粒径分布のレオロ
ジー効果について研究した。彼らは、直径129nm〜823nm(即ち直径比6.38)の粒子を使用し
た。無視できるコロイド力が存在する懸濁液と同じ方法で粘度は最低になることが判明し
た。他の研究の場合と同様に、この最小値は小粒子25体積%でも達成される。小粒子の組
成が50%を超えると、粘度は組成と殆ど無関係になることも知見された。
達成された最小粘度は、純粋な微細分率よりもほぼ200倍も小さいことが測定された。
この特定の系について特記しておくべき一点は、粒子を取り囲む分散剤(dispersant)の層
は、粒子が小さいときにはより重要だということである。この場合、最小粘度は小粒子25
体積%で現れるが、分散剤層を考慮に入れると、効果的な体積分率は31.6%と計算される
固体球(solid sphere)は種々の方法で充填することができるが、通常、単純立方体(φ
max=0.524)、面心立方体(φmax=0.740)及び六方細密充填(φmax=0.740)の混合物である。
ランダム最密充填(random close packing)として公知の混合物は、0.639(数種の刊行物
から得た平均)の最大充填分率(maximum packing fraction)を有する。これは単に単純
化したモデルであるが、実験からの知見と良く関連しているようである。しかしながらエ
マルションを考慮に入れると、液滴変形性及び種々の不安定機構(たとえばフロキュレー
ション及び凝集など)の種々の他の因子も重要になってくる。
固体球のとり得る最密充填、従ってたとえば図2に示されているように起こり得る最小
孔径を考慮に入れると、比較的簡単な形状を用いて球の直径(sphere diameter:Ds)に対
する孔径(pore diameter:Dp)を計算することが可能である。この状況において、孔径と
球径とを関連づけるために以下の式が得られる:
この結果、大球により作られた小孔に丁度合う小球の臨界直径比は6.49だろう。
1997年に、Greenwoodら[J.Colloid Interface Sci,191,11-21(1997),The effec
t diameter ratio and volume ratio on the viscosity of bimodal suspens
ions of polymer lattices](非特許文献10)は、二峰型懸濁液中における小球の最適
直径比と最適比の両方を決定することに注目した。単分散性懸濁液は微細粒子と粗粒子と
、25、50及び75小粒子体積%の二分散性懸濁液で製造した。これらの懸濁液の粘度は、粒
径比1.08、2.81、4.03、5.67、6.37、7.83及び11.15で測定した。
(今日までの殆どの研究との一致において)最小相対粘度は通常、小粒子25体積%で現れ
るということが最初に判明した後、これらの研究者らは、最低粘度は直径比7.83で得られ
ることを知見した。4.03、6.37及び11.15の割合も、大粒子単分散性懸濁液のものよりも
低い粘度を示した。図2は、小粒子25体積%における粘度を示す[Greenwoodら、J.Collo
id Interface Sci,191,11-21(1997),The effect diameter ratio and volume
ratio on the viscosity of bimodal suspensions of polymer lattices](非
特許文献10)。
そして粘度における個々の直径比と小粒子寄与率(small particle contribution)の
効果のそれぞれに焦点が移った。
図3は、直径比6.37における結果を示し、粘度最小値が予想通りに小粒子25%で観察で
きる。図4(直径比2.81)でも図5(直径比1.08)でも、任意の濃度で小粒子25%で低い粘度
を示していない。ひょっとしたらこの小粒子は、大粒子によって作り出される間隙に合う
ほど十分に小さくないのかもしれない。
しかしながら直径比1.08は、大粒子単独のものよりも低い75%小粒子で粘度の最小を示
している。軽微な減少にすぎないが、実験した全ての濃度で起きている。オリジナルの論
文ではこれらの結果で詳細な説明は全くないようであるが、多くの濃度で観察されている
ので、将来的に注目すべき領域であるかもしれない。
懸濁液に関するよりも二峰型エマルションでは研究があまりなされなかったが、Palは
そのような系での実験を実施した[Chemical Eng Journal,67(1997)37-44,Viscosity
and storage/loss moduli for mixtures of fine and course emulsions](非
特許文献5)。Palは、O/WとW/Oの両方のHIPR系で二峰型エマルションの効果を観察するた
めに実験を計画した。PalはGreenwoodらのもの[Colloids and Surfaces A:Physioche
m. Eng.Aspects,144(1998)139-147,Minimising the viscosity of concentrate
d dispersions by using bimodal particle size distributions](非特許文献4)
と非常に似た、微細(6.5μm)と粗(32μm)O/Wエマルション(サイズ比4.92)を製造し、0.
41、0.63及び0.78の全油体積分率の種々の比でこれらを混合した。エマルションは種々の
速度のホモジナイザーを使用し、粗エマルションを製造するために剪断速度を小さく保持
し、微細エマルションを製造するために剪断速度を高くして製造した。
微細エマルションの種々の割合に関しては、それぞれの総油体積分率で粘度を測定した
。得られた結果を図9に示す[R.Pal[Chemical Eng Journal,67(1997)37-44,Viscosi
ty and storage/loss moduli for mixtures of fine and course emulsions]]
(非特許文献5)。
この結果は、粘度の最小は28体積%の微細液滴で現れ、より高い総油体積分率では、こ
の粘度低下は低い体積分率よりも大きいことを示している。この結果は、二分散性懸濁液
中の固体粒子の先の実験データと一致する。Palはまた、微細粒子の同一組成における貯
蔵/損失弾性率の最小にも気づいている。
Intevepは、粘稠な炭化水素除去のプロセスにおける二峰型エマルションの適用につい
て膨大な研究を実施した[たとえば、米国特許第5503772号、“Bimodal emulsion and
its method of preparation”[02/04/1996](特許文献1);米国特許第5419852号、“B
imodal emulsion and its method of preparation”[30/05/1995](特許文献2);
米国特許第5603864号、“Method for the preparation of viscous hydrocarbon
in aqueous buffer solution emulsions”[18/02/1997](特許文献3);米国特許第69
03138号、“Manufacture of stable bimodal emulsions using dynamic mixing”
[07/06/2005](特許文献4);米国特許第5622920号、“Emulsion of viscous hydrocar
bon in aqueous buffer solution and method for preparing same”[22/04/19
97](特許文献5);米国特許第5556574号、“Emulsion of viscous hydrocarbon in
aqueous buffer solution and method for preparing same”[17/09/1996](特許
文献6);及び米国特許第5480583号、“Emulsion of viscous hydrocarbon in aque
ous buffer solution and method for preparing same”[02/01/1996]](特許文献
7)。従来のエマルションの利用は、エマルション内に分散され得る炭化水素の体積と得
られる粘度にある程度限定されていた。総体積を85%まで増加させて、30℃で1500cpsの
粘度を達成することが可能であった。
脱水及び脱塩に関するエマルションの長期安定性についても考察されてきた。というの
も、これはエマルションの輸送を考慮する上で重要な特性だからである。これらの特許で
は、粘度の初期制御因子は、小さな液滴と大きな液滴との割合であると主張している。
エトキシル化アルキルフェノール乳化剤を油3000mg/lの濃度で使用して粗エマルション
を製造し、油5000mg/lの濃度で使用して微細エマルションを製造した。直径比14、7及び
6を実験すると、得られた全ての粘度は二つの構成成分のエマルションよりも十分に低か
った。最低粘度は10を超える直径比で得られた。この数字は、硬質球体に関しては6.49の
予め計算した値よりも大きく、総体積80%で現れる高レベルの液滴変形によるものだろう
。彼らの実験では、粗液滴の直径は15〜30ミクロンであった。エマルションは60℃で動的
混合により製造し、混合速度及び期間は様々な液滴サイズを形成するために変えた。
分散液の粘度は、幾つかの因子により影響を受け、分散相の体積分率と平均粒径及び分
散は特に重要である。分散相の体積分率が高くなるにつれて、及び平均粒子/液滴サイズ
が小さくなるにつれて、粘度が増加することは公知である。非常に粘稠な液体または固体
の高い体積分率を分散させようとするときには、工業界では非常に制限されることがある
。というのも、輸送及び取り扱いという目的に関しては、取り扱うことが可能なレベルま
で粘度を低下させることが必要だからである。
異なる平均粒径をもつ二種類の別個の分散液を混合することによって、どちらの成分分
散液よりも低い粘度を得ることができることは知見されていた。混成分散液(composite
dispersion)によって、非常に高い最大充填分率、低い剪断-減粘または剪断-増粘挙動及
び低い貯蔵/損失弾性率も可能になる。
三つの主な変数が混成分散液で粘度を低下させることが判明した。微細粒子をより大き
な粒子の分散液に添加すると、大きな粒子によって作り出された間隙を充填することによ
って、分散相の体積分率が増加し、最大充填分率が増加し、流動性が増加して粘度が低下
する。これらの微細粒子と粗粒子との混合比は重要であり、最大流動度(maximum fluidi
ty)は、小粒子20〜30体積%で達成されることが知見された。粒径比は分散液の流動性を
高めるために的確であることも重要である。粒子充填の配置を研究することによって、全
ての粒子が固体球であると仮定すると、大きな粒子の格子によって作り出された間隙のど
れにも合うようにできるために、微細粒子の直径は大きな粒子の直径の6.49分の1でなけ
ればならないことが知見された。実際には全ての粒子が硬質球体である可能性は極めて低
いのだが、実験的証拠から、最大粘度の低下は、6.49を超える直径比で達成されそうであ
ることが示唆されている。エマルションの液滴はたとえば、高い分散相濃度では変形して
、そのため液滴の間の間隙は使用されるモデルよりも小さく、これらの間隙を微細粒子が
充填するには高い直径比が必要になるようである。
混成分散液の知識は、種々の業界で既に大いに適用されてきている。ラテックスなどの
ポリマーの二峰型分散液の有利なレオロジー的特性を得ることは、塗料、接着剤、ゴム、
インキ、コーティング、封止材及びその他多くのものなどの製品の製造で重要になってき
ている。既に記載の原理に従って、二種以上の平均ポリマー長(mean polymer length)
を分散させることによって、低粘度が得られる。石炭業界では、石油の代替エネルギーと
して容易に輸送できて、直接燃焼できるスラリーを形成するために、水に種々のサイズの
石炭粒子を分散させるための系を開発するために時間を費やしてきた。種々の炭化水素の
回収は、輸送及び優れた貯蔵安定性とし易くするために非常に粘度の低い二峰型水中油型
エマルションとして、これらを分散することによって促進されてきた。
他の用途としては、二峰型懸濁液が高いフィルム形成能により日焼け防止係数を改善す
る、日焼け止めなどの化粧品が挙げられる。この知識は食品業界で多くの態様で使用され
、ドラッグデリバリーシステムなどの薬品の多くの領域で重要な有用性がある。
最初のエマルション、乳化炭化水素燃料は、石炭及び石油コークスと代替するために発
電所及び他の蒸気を発生している施設で蒸気を発生させるための有用な燃料として非常に
重要になってきていたが、環境的に欠点があり、天然ガスは比較的高価である。天然ガス
の高騰は、石油処理業界、特に重質油及び天然ビチューメンの生産に関連して、特に蒸気
でアシストされた重力排水法(steam assisted gravity drainage technique:SAGD)
に悪影響を与えた。公知のようにSAGD及び同族体方法(congener technique)は、非常に
粘稠な炭化水素材料を移動させるために蒸気を地下層に注入するために蒸気発生器を使用
しなければならない。従来、天然ガスを使用して蒸気発生器を点火してきたが、これは経
済的に魅力がなく、他の固有の欠点をもっている。乳化炭化水素、特に国産の炭化水素生
産由来の炭化水素及びその産物から製造したものの出現で、この熱含量が蒸気発生環境で
燃焼させるのに適していることが知見された。
この分野の先駆的燃料のひとつは、Bitorによりベネズエラで製造され、発電所に供給
するために全世界に輸送されたオリマルジョン(Orimulsion)であった。オリマルジョンで
の成功をもとに、他の乳化燃料、たとえばQuadrise Ltd.製で、現在Quadrise Canada
Fuel Systems,Inc.によりさらに開発されたMSAR(商標)(Multi-Phase Superfine Atom
ized Residue)などが開発されてきた。MSAR(商標)は水中油型エマルションであり、ここ
で油はAPI比重15〜−10をもつ炭化水素である。典型的な油-水比は65%〜74%の範囲であ
る。水中に油滴が存在するため、MSAR(商標)は本質的に予め微粒化(pre-atomized)された
燃料である。このことは、慣用の燃料油燃焼におけるように、バーナーアトマイザーは油
滴を生成するために機械的な操作を実施しないが、これは油滴を生成するエマルション製
造装置だということを意味する。予備微粒化は文字通りには「アトマイザーの前に」を意
味するので、MSAR(商標)製造装置は本質的にこのプロセスのアトマイザーである。MSAR(
商標)の典型的な平均液滴サイズ特徴は約5ミクロンであるが、バーナーアトマイザー中
、燃料油微粒化の間に生成した典型的な平均液滴サイズ特徴は150〜200ミクロンである。
従って、慣用のバーナーアトマイザーと比較して、MSAR(商標)製造プロセスでずっと小さ
な液滴を製造することなどによって得られた表面積の莫大な増加により、かなりの量の水
が存在するにもかかわらず、もっとずっと迅速且つ完全燃焼となる。さらにMSAR(商標)が
慣用のアトマイザーを通過するとき、燃焼するために、5ミクロンの油滴を含む150〜200
ミクロンの水滴を形成する。従って、水は油滴のそれぞれの集まりの間の格子間領域に入
り込む。油滴の間のこの格子間水は自然蒸発して、既に小さい(5ミクロン)液滴をさらに
崩壊させることとなる。このプロセスは二次微粒化(secondary atomization)として公知
である。この二次微粒化及び既に記載の予備微粒化により、MSAR(商標)は特に効率的な燃
料であることが解り、炭素完全燃焼率(carbon burnout rate)99.9%である。炭素完全
燃焼は明らかに全ての燃焼プロセスの重要な態様であり、MSAR(商標)炭素完全燃焼が非常
に高いので、燃焼部及び/または炉内に集積する炭素で覆われた灰の量が実質的に減少す
る。公知のように、炭素完全燃焼が低いと、炭素は灰と共にボイラー表面に付着し、事実
上コークスを生成することとなる;これによってプロセス全体が非効率及び/または操作
不可能になる。炭素完全燃焼率99%を提供することによって、これらの問題点はうまく回
避される。
MSAR(商標)に使われる非常に小さな液滴サイズは燃焼プロセスに対して明確な利点をも
つが、液滴が小さければ小さいほどMSAR(商標)は粘稠になるため、取り扱い及び揚水プロ
セスにとっては不都合である。従って、エマルション燃料技術をさらに推進するために、
他社によって実施されている現在の研究では、非常に小さな液滴サイズを保持でき、同時
に一般的に粘度を低下させて、貯蔵、取り扱い及び輸送で改良点を提供できる手段を開発
してきた。その結果、二峰型エマルション、即ちその液滴サイズプロフィールに二つのは
っきりした液滴サイズピークをもつエマルションの方向に研究は進んできた。
この例としては、中でも1995年5月30日発行のRivasらの米国特許第5,419,852号(特許
文献8)及び、1996年4月2日発行のRivasらの米国特許第5,503,772号(特許文献9)があ
る。これらの文献では、その発明を記載するために、独立して製造され、別々の異なる特
徴をもつエマルションの特定のブレンドが使用されている。この二峰型エマルションは粘
度を低下させるために製造することができ、最終エマルションはその物理的特性において
特徴的に二峰型であると結論づけている。
二峰型エマルションを得るのは望ましいものの、この方法は限定されているという訳で
はない。平均粒径が大きければ大きいほど、混合物の粘度は低いことは公知である。残念
ながら、乳化燃料中の粒子が大きければ大きいほど、油滴が燃焼し、炉を下るのにかかる
時間は長くなるので、より長い炉が必要になってしまう。またこれは、格子間に取り込む
ことができる水量も制限する。この有利な点は、従来及び関連する文献の分析で既に本明
細書中で述べてきた。炉に関しては、選択した炉に対して不十分な長さである場合、燃焼
しなかった炭化水素材料及び/または煙が不都合な結果を与えることになる。このように
して現行の技術は、コスト、複雑性及びプロセス全体において汚染に関連する他の問題を
大きくしてしまい得る使用装置によって限定されている。
当業界の状況を考えれば、粘度が炉内で全体の系をより大きな油滴に向かわせるが、一
方で燃焼により系はより小さな液滴へ向かうと考えられてきた。従って、粘度を低下させ
るが、燃焼を促進させるために燃料エマルションの粒径分布を変化させるような配合であ
るのが望ましい。これら後者の二つの特性は、非常に効率的な高エンタルピー乳化燃料を
提供するのに最も望ましい。目的として上記特性を備えたエマルションを形成して、これ
らの特性をエマルションに与える新規アプローチが取られてきた。
従来法における粒子の充填を考察し、この方法を採用することが非常に効果的であるこ
とが知見された。これは最も望ましい特性、即ちn-峰型分布から構成される広範な粒子分
布をもつが、実用的に可能な限り、単一ピークとしてn-峰型分布;即ち単峰型分布を保持
する混成エマルションを生成する目的に関して、エマルション分野には従前は適用されて
こなかった。
粒子充填の文献の代表例はthe Journal of Computational Physics、202(2005)、7
37〜764頁(非特許文献11)から集められ、特に“Neighbor list collision-driven m
olecular dynamics simulation for non-spherical hard particles.I.Algorith
mic details.A general algorithm for a system of particles having rela
tively small aspect ratios with small variations in size”なる表題の論文
がある。この論文はDonveらにより承認された。同一著者による、“Neighbor list col
lision-driven molecular dynamics simulation for non-spherical hard partic
les.II.Applications to ellipses and ellipsoids”,Journal of Computation
al Physics、202(2005)、765-793(非特許文献12)の論文も再検討された。粒子充填方
法の他の一般的な文献としては、以下のものがある:“Modeling the packing of gr
anular media by dissipative particle dynamics on an SGI Origin 2000,u
sing DL-POLY with MPI”、Elliottら(非特許文献13);“Packing and Viscosity
of Concentrated polydisperse Coal-Water Slurries”、Veytsmanら、Energy an
d Fuels、1998年12巻、1031-1039(非特許文献14);“Is Random Close Packing o
f Spheres Well Defined?”、Physical Review Letters、2000年3月6日、Torquat
oら(非特許文献15)及び“The random packing of heterogeneous propellants”
、KNOTTら(非特許文献16)。
米国特許第4,725,287号(特許文献10)、Canadian Occidental Petroleum,Ltd.、19
88年2月16日発行では、一般的な方程式:
{式中、μ=水中油型エマルション粘度(cs);
μo=水連続相の粘度(cs);
φ=分散油相の体積分率;
φp=エマルションの油滴サイズ分布に関する最大充填分率である}
が示され、これは具体的な粒径分布の最大充填に粘度を関連づけている。
この方程式は、油滴サイズ分布がより大きな最大充填分率(maximum packing fractio
n)となる場合には、水中油型エマルションの粘度は低下すると説明している。この減少は
、広範な油滴サイズが得られるように水中油型エマルションを形成するか、または二峰型
油滴サイズ分布を形成することによって達成することができる。単なる例示であるが、φ
=0.5の単分散性水中油型エマルションと比較すると、油滴サイズ比5対1の二峰型水中
油型エマルションは理論的には、球体で相互作用しない油粒子と仮定すれば、約10分の
1の粘度をもつ。この最大充填因子が大きければ大きいほど、粘度は低い。一般的に、粒
径分布の広い単一エマルションの粘度は低いと言われている。さらに、二峰型エマルショ
ンは低い粘度をもち且つエマルションの混合物は全て粘度が低下するとは限らないことは
公知である。一般的に有用な教示ではあるにもかかわらず、この文献はどの粒径が単峰型
エマルションにおいて最大多分散性となるかの選択から“当て推量”を除外する方法につ
いては明確に述べていない。
米国特許第5,283,001号(特許文献11)(Canadian Occidental Petroleum,Ltd.)、19
94年2月1日発行では、エマルションを混合する一般的な概観が書かれている。それは以
下のように示されている:
・・・二峰型または多峰型の(単数または複数種類の)水相中油型エマルションは、任意の
好適な動的剪断器及びミキサー(たとえばローターステータミキサーなど)中において(単
数または複数種類の)乳化組成物と生成した粗な炭化水素との混合物の滞留時間及び/ま
たは剪断速度を変化させ、エマルションタンク122などの任意の好適なタンクまたは容
器中の種々の滞留時間及び/または剪断速度で動的剪断器とミキサーから生じる(単数ま
たは複数種類の)流出する水相中油型エマルションを集めることによって、本発明の(単数
または複数種類の)乳化剤を使用して形成することができる。任意の好適な動的剪断器及
びミキサー中の種々の滞留時間及び/または剪断速度で生成した回収流出液の(単数また
は複数種類の)水相中油型エマルションは、エマルションタンク122で混合されて、動
的剪断器及びミキサー中の生成した粗な炭化水素と(単数または複数種類の)乳化剤の固定
剪断速度及び/または滞留時間をもつ一つの動的剪断器及びミキサーから;あるいは一つ
のフロー(及び剪断)速度をもつ静的剪断及び混合デバイス108から製造した(単数また
は複数種類の)水相中油型エマルションの低粘度をもつ(単数または複数種類の)二峰型ま
たは多峰型水相中油型エマルションを形成する。かくして単なる例示であるが、(単数ま
たは複数種類の)乳化組成物と生成した粗な炭化水素との混合物を、500/秒の剪断場強度
をもつ動的剪断器及びミキサー中に4秒間配置し、得られた(単数または複数種類の)水相
中油型エマルションと、6,000/秒の剪断場強度をもつ同一動的剪断器及びミキサー中に同
一混合物4秒間配置して配合した(単数または複数種類の)水相中油型エマルションとを混
合することによって得られた(単数または複数種類の)二峰型水相中油型エマルションの粘
度は、500/秒や6,000/秒の強度で製造した(単数または複数種類の)水相中油型エマルショ
ンのそれぞれの粘度よりも低いだろう。剪断場強度を通常一定または固定にしつつ、滞留
時間を変更させて、同様の結果を得ることができる。(引用部分終わり)
(二種類以上の)エマルションを混合すると、粘度が低下するという事実が認識されてい
る。最終エマルションは多峰型または二峰型であり得る。
この技術は、だいたい二峰型または多峰型エマルションを考える上では手引きとして有
用であるが、単峰型エマルションに関するものではない。この特許は、第88欄、48行で一
例を挙げている(以下参照):
実施例XIX:
この実施例は、(単数または複数種類の)二峰型水中油型エマルションが改良された粘度
をもつことを証明するために示す。粗な物質はManatokanであった。水性相は水であった
。界面活性剤は、714.3ppmのNP40(NP40はManatokanの714.3ppm)と714.3ppmのNP100(NP100
はManatokanの714.3ppm)との混合物であった。乳化組成物は、水と界面活性剤とを混合す
ることにより製造した。二種類の水中油型エマルションは、公知量の(単数または複数種
類の)乳化組成物と公知量のManatokanとを混合し、3000rpmのミキサーエネルギーをもつ
ローターステータミキサーで40秒間攪拌することによって製造した。第一の(単数または
複数種類の)水中油型エマルションは、平均油滴サイズ(μ)69.9であり、分散性は3.27で
あり、粘度(cp)は221であった。少ない量のManatokanである第二のエマルションは、平均
油滴サイズ54.9であり、分散性は約3.56であり、粘度(cp)は約198であった。第一のエマ
ルション1リットルと第二のエマルション1リットルと混合すると、平均油滴サイズ約61
.7、分散性約3.88及び粘度(cp)約140の第三の水中油型エマルションが得られた。かくし
て、二峰型エマルションは、そのエマルション構成成分のどれよりも低い粘度をもつ。(
引用部分終わり)
二種類のエマルションを50/50比で混合する例が挙げられている。この結果では、二種
類の前駆体エマルションと比較して最終エマルションは粘度が低いと説明している。しか
しながら、異なる比とすると、二つの前駆体エマルションの一方よりも高いかなり異なる
粘度となったであろう。さらに、第110欄の第29行から、以下のように示されている:
エマルション粘度
30パーセントの水で製造したアスファルトエマルションは全て、120°Fにおいて通常13
0〜150cpの比較的狭い範囲内におさまる。温度による変化は、図21に示されているよう
に油または重質の粗なエマルションよりもずっと感受性が低かった。他のWCEと同様に、
含水量を低下させると、粘度が上昇した。たとえば25%の水のBEPU-21の実験では309cpの
粘度であった。(引用部分終わり)
炭化水素含有量と共にエマルション粘度が上昇するという事実が一例として示されてい
る;しかしながら、粘度が低い混成エマルションについては全く示唆していない。
エマルション業界における従来の技術を考慮して、粘度を低下させるために燃料エマル
ションの粒径分布を変化し易くするが、優れた燃焼をし、且つ炭素完全燃焼が悪くならな
いエマルションに対する需要がいまだに存在する。本明細書における技術は、エマルショ
ンの燃焼最適化を提供するものである。
固体燃料からの充填モデルを本技術に適用することによって、粒径分布を広くすればす
るほど、エマルションの粘度が低下することが知見された。
本発明は、最終エマルションが少なくとも二種類の前駆体エマルションの実質的に混成
エマルションであり、その混成エマルションは単峰型分布、即ち、従来法で例示されたよ
うな二峰型分布とは対照的な単一ピークのエマルションを与える、燃料エマルションの最
も望ましい特性について整理してきた。本明細書中で使用する単峰型とは、ショルダーは
潜在的に伴うが、分離ピークのない、大部分のピーク(majority peak)を指す。またこれ
は、モードの両側に粒子の体積確率(volumetric probability)が単調に減少し、全く他
に極大値が存在しない単一の体積測定モード(unique volumetric mode)をもつものとし
ても定義することができる。
本発明は、非関連技術をうまく一体化させて、多分散性を十分に制御しつつ、前駆体エ
マルションの特性にかかわらず、特に効率的な混成燃料エマルション、及び燃料を合成す
るための方法論を得た。
米国特許第5503772号、“Bimodal emulsion and its method of preparation”[02/04/1996] 米国特許第5419852号、“Bimodal emulsion and its method of preparation”[30/05/1995] 米国特許第5603864号、“Method for the preparation of viscous hydrocarbon in aqueous buffer solution emulsions”[18/02/1997] 米国特許第6903138号、“Manufacture of stable bimodal emulsions using dynamic mixing”[07/06/2005] 米国特許第5622920号、“Emulsion of viscous hydrocarbon in aqueous buffer solution and method for preparing same”[22/04/1997] 米国特許第5556574号、“Emulsion of viscous hydrocarbon in aqueous buffer solution and method for preparing same”[17/09/1996] 米国特許第5480583号、“Emulsion of viscous hydrocarbon in aqueous buffer solution and method for preparing same”[02/01/1996] Rivasら、米国特許第5,419,852号、1995年5月30日発行 Rivasら、米国特許第5,503,772号、1996年4月2日発行 米国特許第4,725,287号、Canadian Occidental Petroleum,Ltd.、1998年2月16日発行 米国特許第5,283,001号(Canadian Occidental Petroleum,Ltd.)、1994年2月1日発行
R.Palら[Emulsions in the Petroleum Industry Journal,第4章、Rheology of emulsions] R.Palら[Colloids and Surfaces A:Physiochem.Eng.Aspects,137,(1998年)、275-286頁、A novel method to correlate emulsion viscosity data] Chongら[Journal of Applied Polymer Science,15(8),2007;1971,Rheology of concentrated suspensions] Greenwoodら[Colloids and Surfaces A:Physiochem. Eng.Aspects,144(1998)139-147,Minimising the viscosity of concentrated dispersions by using bimodal particle size distributions] R.Pal[Chemical Eng Journal,67(1997)37-44,Viscosity and storage/loss moduli for mixtures of fine and course emulsions] Farris[Trans.Soc.Rheol.-12.281,1968年] Tsehnoglou及びYang[Polymer Engineering and Science,Mid-Nov 1990,第30巻、第21号、Fluidity and optimum packing in suspensions of mixed dissimilar particles] Wagstaff及びChaffey[Journal-J Colloid Interface Sci、59(1977)53] D’Haene及びMewis[Rheological Acta,第33巻,第3号(1994),Rheological characterization of bimodal colloidal dispersions] Greenwoodら[J.Colloid Interface Sci,191,11-21(1997),The effect diameter ratio and volume ratio on the viscosity of bimodal suspensions of polymer lattices] the Journal of Computational Physics、202(2005)、737〜764頁 Donevら、Journal of Computational Physics、202(2005)、765-793、"Neighbor list collision-driven molecular dynamics simulation for non-spherical hard particles.II.Applications to ellipses and ellipsoids" Elliottら、"Modeling the packing of granular media by dissipative particle dynamics on an SGI Origin,using DL-POLY with MPI" Veytsmanら、"Packing and Viscosity of Concentrated polydisperse Coal-Water Slurries"Energy and Fuels、1998年12巻、1031-1039 Torquatoら、"Is Random Close Packing of Spheres Well Defined?"、Physical Review Letters、2000年3月6日 KNOTTら、"The random packing of heterogeneous propellants"
本発明の技術は、エマルション合成分野において工業的適用性を有する。
本発明の一つの側面は、実質的に改良された微粒化(アトマイズ化:atomized)燃料エマ
ルションを提供することであって、前記エマルションは、非常に望ましい燃焼特性、発熱
量をもち、且つ従来法とは大きく異なる任意の炉または燃焼配列での燃焼用に特注設計さ
れ得る前記燃料エマルションを提供する。
本発明の一態様のさらなる側面に従って、水中の複数の炭化水素エマルションの混成物
(composite)を含む乳化炭化水素燃料を提供し、前記混成エマルションは単峰型炭化水素
粒子分布を有し、前記炭化水素は64体積%〜90体積%の量で存在する。
本明細書において従来の技術に関して既に記載したように、水中油型エマルション中の
高い含油量は既に、従来法で形成したエマルションは単峰型ではない;複数の極大値がモ
ードの両側に存在するということが認識されていた。本技術を使用することにより、炭化
水素含量を非常に高くするだけでなく、混成物を形成する前駆体エマルションの個々の粘
度に対して全体の系の粘度を低下させることができ、さらに炭化水素完全燃焼率は、有効
性99.99%を超えて特に魅力的である。
1995年5月30日発行の米国特許第5,419,852号(Invetep,S.A.)を検討してみると、水
中の安定な、低粘度の二峰型粘稠炭化水素エマルションについて論じている。このテキス
トは、エマルションが低粘度を有し、優れた耐老化性(aging properties)を備えている
と示している。このエマルションの合成法も教えている。この発明はさらに、水中のその
ような二峰型粘稠炭化水素エマルションの製造法も書いている。この特許は二峰型エマル
ションと、二種類の前駆体エマルションの具体的な割合と平均粒径の具体的な混合比に取
り組んでいる。
この開示には以下のものに関する詳細は記載されていない:
i) 単峰型混成エマルション;
ii) 前駆体エマルション用に種々の炭化水素を使用すること;
iii) 具体的な平均粒径比に対する具体的な必要条件の欠落;
iv) 具体的な混合比に対する具体的な必要条件の欠落;及び
v) 予測モデルを使用して最適の混合比と最適の平均粒径比を見つけるための方法論。
本発明技術の重要な進歩は、我々が単一前駆体エマルションをみる場合よりも多分散性
がずっと良く制御され得る混成エマルションを形成する方法の構築である。効果がないか
、または非常に制御が難しい多分散エマルションを製造する方法が多すぎる。本発明方法
では、どんな前駆体エマルションを使用しても混成エマルションを製造する方法を教える
。二種類の非常にはっきり限定された(specific)前駆体エマルションから混成エマルショ
ンを製造する方法を教える上記の参照文献とは非常に対照的である。
さらに米国特許出願第10/162,042号(Gurfinkel Castillo,Mariano E.ら)では、エマ
ルション形成法の別の種類を説明している。この出願テキストでは以下のように記載され
ている:
[0043]第二の部分62をモジュール54のミキサー中、炭化水素70と混合して、小
さな平均液滴サイズをもつ第二のエマルション72を形成する。次いで、エマルション6
8と72をモジュール56内で混合して、所望の最終エマルションを形成する。この点に
おいて、追加分の水74を、たとえば小さな液滴径エマルション72に添加することによ
り、好都合に系に添加して、所望の水分量、たとえば約29%以上の水分量をもつ最終二
峰型エマルションを提供することができるか、及び/またはさらにエマルション混合プロ
セスの下流で水を添加することができる・・・
[0052]図11に戻って、二峰型エマルションは、最初に複数の単峰型エマルションを
製造し、続いて上記プロセスに従ってエマルションを混合することによって、好都合に形
成することができる。図11は、液滴サイズ分布に関して二種類の異なる単峰型エマルシ
ョンを示し、二つの単峰型エマルションから製造した二峰型または最終エマルション生成
物の液滴サイズ分布も示す。この最終生成物は安定であり、且つ所望の特性をもつ。(引
用部分終わり)
上記段落は、複数の前駆体エマルションを混合する有利な点について記載しているが、
どのようにして得るかについては全く説明していない。これでは、読者側が混合比、エマ
ルション型などについて推測したり実験しなければならない。さらに、エマルションを混
合する利点については全く触れていない。
前駆体エマルションは、エマルションの具体的な用途に依存して、同一炭化水素材料ま
たは異なる炭化水素材料を含むことができる。さらに、粒径分布及び液滴サイズは同一で
も異なっていてもよい。サイズ分布が同一の場合、この炭化水素材料は個々のエマルショ
ンで異なっていてもよい。別の可能性として、混成エマルションは、水エマルション中に
炭化水素を混合した混成エマルションであってもよい。上記と同様に、水中の炭化水素と
混成エマルションは、同一または異なる炭化水素材料、同一または異なる液滴サイズ及び
/または同一または異なる粒径分布を有していてもよい。
本発明の一態様のさらなる側面に従って、非常に異なる粘度、従って非常に異なるエマ
ルション製造温度を有する、種々の炭化水素材料から製造した混成エマルションの製造法
を提供する。従って、より高温で製造される前駆体エマルションと混合するときに、より
低温で製造される前駆体エマルションを冷却剤として使用することができる。これによっ
て、100℃を超えて製造されるエマルションの温度を貯蔵前に100℃未満に低下させるため
に熱交換を使用する必要性が除去または軽減される。
本発明の一態様のさらなる側面に従って、混成エマルションを形成するのに使用される
前駆体エマルションに対して低い粘度の単峰型粒子分布をもつ混成エマルションの配合方
法であって、
n-峰型粒子分布をもつ系を準備する;
前記系に存在するそれぞれのn-峰型分布の前駆体エマルションを形成する、ここでそれ
ぞれの前記前駆体エマルションは特徴的な粘度を有する;及び
単峰型サイズ分布と、それぞれの前記前駆体エマルションに対して低い粘度をもつ前記
混成エマルションを形成するために前駆体エマルションを混合する、各段階を含む、前記
方法を提供する。
既に簡単に論じてきたように、混成エマルションを使用することによって、混成エマル
ションが、エマルション中に存在する高含有量の炭化水素材料にもかかわらず、容易に輸
送し易い粘度をもつことが知見された。これは本質的により広い範囲の粒径を提供する、
単一粒径分布によるためと考えられる。これは転じて混合物の粘度に好都合な点を提供す
る。
本発明の一態様のさらに別の側面では、炭化水素材料の供給源を準備する;前記炭化水
素材料の複数のエマルションを生成する、各エマルションは特徴的な粘度を有し、各エマ
ルションは異なる粒径分布を有する;複数のエマルションに対して低い粘度をもつ混成エ
マルションを形成するために所定比で前記複数のエマルションを混合する;及び混成エマ
ルションを移動させる(mobilize)、各段階を含む、粘稠な炭化水素材料を輸送する方法を
提供する。
本発明の一態様のまたさらに別の側面では、エマルション中の液滴が非球形であるよう
に十分に高い内相体積(internal phase volume)をもつ炭化水素エマルションを準備す
る;このエマルションを少なくとも二峰型エマルション系に転換する;この系から少なく
とも二種類の前駆体エマルションを形成する;粘度を低下させる所定の割合で前駆体エマ
ルションを混合する;及び前駆体エマルションから低い粘度を有する混成エマルションを
合成する、各段階を含む、貯蔵または輸送用に水性系の粘稠な炭化水素含有量を最大化す
る方法である。
本発明の一態様のさらなる側面は、n-峰型粒径分布をもつ系を準備する;系内に存在す
るそれぞれの単峰型分布に対して前駆体エマルションを形成する;それぞれの前駆体エマ
ルションは特徴的な粘度を有する;それぞれの前駆体エマルションに対して低い粘度及び
単峰型サイズ分布をそれぞれもつ複数の混成エマルションを形成する;及び前記混成エマ
ルションを混合して、混成エマルションの粘度に対して低い粘度及び単峰型粒子分布をも
つアマルガム化(amalgamated)混成エマルションを形成する、各段階を含む、前駆体エマ
ルションに対して低い粘度をもつ、単峰型粒子分布をもつ混成エマルションの製造法であ
る。
本発明の一態様の別の有益な側面に従って、非常に高い炭化水素含有量のHIPR(高内相
比:High Internal Phase Ratio)エマルションは、効率的に輸送し得ることが知見さ
れた。高内相比エマルションを使用することによって、これらのエマルションは、先に記
載の方法に従ってHIPRエマルション内の粒径分布の数に依存して少なくとも二峰型または
n-峰型エマルション系に転換することができ、そしてこれら個々の二峰型エマルションは
前駆体エマルションに形成することができ、混合して混成エマルションを形成できること
が知見された。この件において、水中の非球形または実質的に非球形粒子は、個々のエマ
ルション合成に関して別々の(discrete)型に再構成または転換し、続いてより都合良く輸
送可能な混成エマルションの合成のために混合することができる。予熱、希釈剤または他
の粘度減少剤の添加などの従来のプロセスに起因する慣用の高価な装置で操作することな
く、高炭化水素含有材料を移動させることができるという点で、特に有用性がある。この
材料は簡単に混成エマルションに転換することができ、一度転換すると、本明細書中で先
に記載したように混成エマルションの有利な輸送性を本質的にもつ。
予備形成(pre-formation)、形成時及び形成後の少なくとも一つの間に、エマルション
の燃焼、貯蔵及び輸送特性の少なくとも一つを変性(modify)する方法であって、エマルシ
ョンを準備する;前記エマルションを、添加剤添加、機械的処理、化学的処理、物理的処
理及びその組み合わせからなる群から選択される装置で処理する;及び処理によりエマル
ションの特徴の少なくとも一つの特徴を変性する、各段階を含む方法。
エマルション形成業界での制約について議論してきたが、本発明は、その多くの側面に
おいて、現行の技術では非常に複雑な条件を非常に簡便にし、無限の範囲の設計を可能に
する。多分散系毎に、粒径は大きく異なる。これらの粒径は任意の割合で理論的には混合
して、それぞれ種々の多分散性、液滴サイズ及び動的安定性をもつ無数の混成エマルショ
ンとすることができよう。本明細書においては既に、従来法が具体的なエマルションの製
造法を教えようとはしてきたと述べた。上記のように任意の数のエマルションが任意の数
の前駆体エマルションで製造できるとすると、混成エマルションの最終結果を予め決定す
るという課題は、非常に多くの実験時間とそれに付随して相応のコストがかかるだけでな
く、設計化学者(design chemist)にとって本質的に非現実的になるという、無茶な仕事
である。
本明細書に開示の方法により、任意のエマルションの動的安定性、即ち既存の混成エマ
ルションの動的安定性を改善することができる。さらに本プロセスによって、既存の混成
エマルションを再構築して、物理的及び化学的特徴を改善または変更することができる。
これは非常に好都合である。というのも、潜在的に効果のないエマルションを続いて使用
するために本質的に効果的にすることができるからである。理解されるように、これは現
場(in situ)または現場(on-site)での燃料変性に非常に有利であり、且つ多くの種々の
型の燃料を利用するために動力装置(power generation station)などの必要性がない。
所定の燃料のパラメーター一組が達成できたら、種々の環境下での燃焼条件に合うように
このパラメーターを変更することができる。
さらに医薬製造及び食品製造用の燃料、前駆体材料などの規格外材料(off-specificati
on materials)は、続いて使用するために本明細書において許容可能であるように修正す
ることができる。これによって有用性が無いために廃棄されるかもしれない材料に関して
、かなりのコスト削減を提起する。
本発明を一般的に説明してきたが、好ましい態様を説明する付記図面を参照することが
できる。
付記図面を通して同様の特徴は同様の参照番号によって識別されることに留意されたい
図1は、Greenwoodらにより得られた結果を示し、これは種々の小粒子体積と総体積における粘度測定のプロットである(Greenwoodらの参考文献から)[Colloids and Surfaces A:Physiochem. Eng.Aspects,144(1998)139-147,Minimising the viscosity of concentrated dispersions by using bimodal particle size distributions]。 図2は、懸濁液粘度における直径比の効果のプロットである(Greenwoodら[J.Colloid Interface Sci,191,11-21(1997),The effect diameter ratio and volume ratio on the viscosity of bimodal suspensions of polymer lattices])。 図3は、直径比6.37での懸濁液粘度における濃度と混合比の効果を示す。 図4は、直径比2.81での懸濁液粘度における濃度と混合比の効果を示す。 図5は、直径比1.08での懸濁液粘度における濃度と混合比の効果を示す。 図6は、直径比6.37における二峰型懸濁液の相対粘度における組成(小粒子体積)をプロットする。総体積分率は、0.40、0.45、0.50、0.55及び0.60と示される。 図7は、直径比2.81における二峰型懸濁液の相対粘度における組成(小粒子体積)の効果をプロットする。示された総体積分率は、0.40、0.45、0.50、0.55及び0.60である。 図8は、直径比1.08における二峰型懸濁液の相対粘度の組成(小粒子体積)の組成をプロットする。示された総体積分率は、0.40、0.45、0.50、0.55及び0.60である。 図9は、総油体積分率の関数として粘度をプロットする。 図10は、本発明技術の全合成メカニズムの略図である。 図10Aは、本技術の全合成メカニズムの変形の略図である。 剪断の関数としての粒径の図である。 図12A及び12Bは、液滴サイズ比の関数としての粘度の図である。 図13は、炉長(further length)の関数としてのエマルション中の油の割合の図である。 図14は、メジアン粒径5μmと24μmの70%NEアルバータビチューメン中における懸濁液の混成エマルションと二つの前駆体の図である。 図15は、同一メジアン粒径の種々の割合に関する混成エマルション粘度の図である。 図15Aは、同一メジアン粒径の種々の割合に関する混成エマルション粘度の図である。 図15Bは、同一メジアン粒径の種々の割合に関する混成エマルション粘度の図である。 図15Cは、同一メジアン粒径の種々の割合に関する混成エマルション粘度の図である。 図15Dは、同一メジアン粒径の種々の割合に関する混成エマルション粘度の図である。 図16は、二種類の粒径(5ミクロンと10ミクロン)のノースイースタン・アルバータビチューメン粒子の二つの型分布の図である。 図17は、前駆体エマルションで使用した5ミクロンMSAR(商標)の関数としての粘度と、第二の前駆体エマルション中で使用した10ミクロンMSAR(商標)の割合の図である。 図18Aから18Cは、それぞれ20%と80%、50%と50%、80%と20%の5ミクロンと10ミクロンの割合に関する5ミクロンと10ミクロンのそれぞれのエマルションから形成した混成エマルションの粒径分布を示す。 図19は、いずれも前駆体エマルションが精錬残渣70%含有量と界面活性剤を使用して形成される、6ミクロン12ミクロンモードのそれぞれの分布を示す。 図20は、第一のエマルション中の5ミクロンと第二のエマルション中の12ミクロンとから構成されるMSAR(商標)混合物の関数としての粘度を示す。図20A〜20Cは、それぞれ以下の割合20%と80%、50%と50%、80%と20%で6ミクロン粒子と12ミクロン粒子の混成エマルションにおける粒子分布の結果を示す。 図21は、エマルション番号1が6ミクロンのメジアン粒径分布を含み、エマルションが16ミクロンのメジアン粒径分布である、前駆体のグラフである。 図22は、6ミクロンと16ミクロン80/100アスファルトMSAR(商標)から構成されるMSAR(商標)混合物の粘度のグラフ表示である。図22A〜22Cは、6ミクロンと16ミクロン粒子の種々の割合、すなわちそれぞれ20%と80%、80%と20%、50%と50%を示す。 図23は、ノースイースタン・アルバータビチューメンMSAR(商標)燃料番号1が燃焼している図のバーナーの正面図である。 図24は、図23で示した炎の側面図である。 図25は、図23及び24で燃焼している燃料の燃焼後でのノズル上のコークス付着物を示す。 図26は、MSAR(商標)燃料1の第二回目の燃焼実験後の図28と同様の図である。 図27は、ノースイースタン・アルバータビチューメンMSAR(商標)燃料2のバーナーからの燃焼の図である。 図28は、コークス付着物を示すMSAR(商標)燃料2の燃料後のノズルの写真である。 図29は、MSAR(商標)燃料1とMSAR(商標)燃料2の間のノースイースタン・アルバータビチューメンNSAR(商標)混成燃料の燃焼から生じた火炎を示す図である。 図30は、図29の火炎の側面図である。 図31は、ノズル上のコークスの最小付着を示すバーナーノズルの図である。
図10を参照すると、数字10によって全体的に示されている全合成メカニズムが示さ
れている。この合成メカニズムは、数字12と14によって示されている二つの大きな段
階を含む。段階12では、炭化水素材料16は、界面活性剤18を含む水20と混合され
て、混合物として材料は混合デバイス22で混合される。
炭化水素材料は、任意の炭化水素材料の燃料を含むことができ、その非限定的な例とし
ては、天然ガス、ビチューメン、燃料油、重質油、残滓、乳化燃料、多相超微細(superfi
ne)微粒化(atomized)残渣(MSAR(商標))、アスファルテン、石油コークス(petcoke)、石
炭及びその組み合わせが挙げられる。18API未満の炭化水素材料を使用するのが望まし
い。エマルション安定剤(エマルションの早すぎる相分離を防ぐ化学組成物)を使用して、
相分離を安定化させる。界面活性剤はこれ並びに安定剤の種類の他の部材にとっても有用
である。
界面活性剤なる用語において、界面活性剤は、非イオン性、両性イオン性、カチオン性
若しくはアニオン性またはこれらの混合物であってもよいことは当業界で公知である。さ
らに、液体、固体または気体状態であってもよい。エマルションに通常起因する適切に分
散された系を達成するために、材料の組み合わせを使用することは、本発明の範囲内であ
る。
ミキサーは当業者に公知の任意の好適なミキサーを含むことができる。エマルション安
定剤または界面活性剤の好適な量は、エマルションの0.01重量%〜5.0重量%を構成し、
炭化水素は90重量%以下の任意の量を構成する。実施例において、コロイドミル(colloid
al mill)などのミキサーを使用する。材料をコロイドミルにかけると、第一の前駆体エ
マルション24が生成する。同様の段階によって第二の前駆体エマルション24’が得ら
れ、エマルション1の製造との共通段階は、主要な記号と同様の番号で表されている。
一度前駆体エマルション24と第二の前駆体エマルション24’が形成したら、この二
つのエマルションを混合デバイス26に導入し、このデバイスはコロイドミルか、インラ
イン静的ミキサーなどのさらに選択したデバイスのような同様の剪断装置を含むことがで
きる。
個々のエマルション24と24’において、エマルションの一方は、第二のエマルショ
ンと比較してより小さな平均粒径をもつ。次いでこれらを所定の比で一緒に混合して、多
分散燃料エマルションである、混成エマルション28を形成する。この所定比は、従来法
の議論で述べられたような粒子充填アルゴリズムを使用して決定する。混成物における所
望の最終特性は、初期混合比(mix-in ratio)を決定する。かくして、任意の組成の前駆
体エマルションを使用して任意のエマルションを配合または設計できる。これにより非常
に大きな業績が得られる。既に述べてきたように、この技術分野での従来の試みでは、エ
マルションの配合に対して「デザイナーアプローチ(designer approach)」を提供するこ
とはできなかった。既に記載のように、最終混成エマルションで特定のパラメーターや特
性が望ましい場合には、かなりの実験と推測が必要であった。これには明らかにかなりの
時間が必要で、潜在的に望ましくない結果を伴う。本発明の技術により、この成果は容易
に達成される。混成物の最終パラメーターが決定され、これらをアルゴリズムに入力し、
そして最終混成物の理想的な結果に対する多分散性、粘度及び最大充填分率に関して最良
のとり得る結果を分析する。これは全ての分野で遍在的に使用可能であることは明らかで
ある。より好ましい適応分野の一つは、既に述べたように、ボイラー(steam generator)
などで使用するための高温炉である。プラントの構成に依存して、同じプラント内でも種
々のサイズの炉が必要になることがある。このため、他の特性の中でも、炉の長さに依存
して燃焼を最適化するために多くの種々の炉が必要とされるので、技術者にとっては非常
に多くの難問となっている。一つの配合物を現場で変性するときに、数種の異なる燃料を
貯蔵または保持しなければならないのは疑うまでもなく不都合である。
アルゴリズムにもどって、このコンピューターモデルは、固体ベースのロケット燃料に
既に適用されたものであり、混成エマルションの合成でこのアルゴリズムを使用すること
によって、非常に成果が得られたことは公知である。特に魅力的な成果の一つは、この混
成エマルションは前駆体エマルションの粘度よりも低く、小液滴を含む前駆体エマルショ
ンの粘度の3〜5倍低い粘度となるということである。関連のない技術の統合化から生じ
るさらなる好都合な点は、先のまたは前駆体エマルションに必要な予熱温度とは対照的に
、混成エマルションではより低い予熱温度が必要であるという点である。
好都合には、混成エマルションは、非常に優れた動的及び静的安定性及び取り扱い(全
ての中間製造(in-between manufacture)及びバーナーチップ(burner tip)、たとえば貯
蔵、バルブ、パイプ、タンクなど)特性、初期貯蔵及び輸送可能性を有することも知見さ
れた。燃焼実験では、混成エマルションは、このエマルションが水中の炭化水素含有量が
高い割合で含んでいたにもかかわらず、99.9%を超える炭素完全燃焼率(carbon burnout
)を提供した。
図10Aに戻って、図10に示されていた全体配置の変形例が示されている。この態様
では、プロセスは、エマルションまたは混成エマルション自体の個々の成分の輸送、貯蔵
及び/または燃焼を実施するために、種々の段階で変形することができる。このようにし
て、図10Aは、数字30によって示されているように界面活性剤と水がミル22に入る
前に、または別のオプションとしてミルに導入する前に前合成混合点で変性することによ
って、上記態様の少なくとも一つの変形を提供する。この段階は数字32によって示され
ている。別の可能性として、エマルションは、数字34によって示されている製造時点で
、または形成後36で変性することができる。最初の表示と同様の数字に関しては、これ
らの段階は数字24’で示したエマルション番号2に適用する。さらなる可能性として、
一度第一のエマルション24と第二のエマルション24’を導入したら、これらは数字3
8で示されているミキサー26で変性されるか、混成エマルション28が形成されたら続
いて変性することができる。この段階は数字40により示される。
図10Aにより示されているようにこのプロセスにおける変形により、エマルションは
、予備形成、形成時及び形成後の少なくとも一つの間に燃焼、貯蔵及び/または輸送特性
に関して変性することができ、ここでこの変性は、少なくとも添加剤添加、機械的処理、
化学的処理及び物理的処理、並びにその組み合わせから選択される操作を含む。添加剤の
添加については後述する。
図11を参照して、剪断量の関数として粒径が図示されている。これによって、エマル
ションの粒子を製造するのに使用した剪断量を変化させることによって、エマルションの
種々の粒径分布の選択が可能になる。図11に示されているように、剪断量は粒径サイズ
と分布幅に関連する。最小液滴サイズは、エマルションを製造するのに使用したパラメー
ターに関連する。剪断量は、混合装置中の滞留時間を増加させることにより、または回転
可能な混合装置が回転する速度を増加させることによって高められる。
安定化の目的のために、含油量に対する界面活性剤濃度は、前駆体エマルションと実質
的に同様に保持すると好都合であることが知見された。これは単なる例示であって、界面
活性剤濃度の変動は、複合エマルションの所望の最終特性に依存して変動し得る。種々の
界面活性剤を種々の複合エマルションで使用する状況では、もちろん界面活性剤は相溶性
である。この例は既に議論されたものであり、当業者には他の例も明らかである。
図12A及び12Bを参照して、小さい液滴対大きい液滴の比の関数として粘度をグラフ
で図示したものであり、大きい液滴は、グラフの左側に表されている。
ここで図13を参照すると、燃料を完全に燃焼させるのに必要な炉の長さの関数として
エマルション中の含油量である。
図14を参照すると、二峰型系の予備混合粒子分布が示されており、ここで数字1は7
0%North Eastern Albertaビチューメンと共に界面活性剤を含むエマルションを示し
、残余は水を含む。第一の分布は、高い回転速度で高い剪断ミキサーを使用して配合した
。この分布のメジアン粒径は5ミクロンであったのに対し、分布2では、メジアン粒径は
24ミクロンであった。予備混合物中では、それぞれのエマルションははっきりと異なる
平均(mean)及びメジアン液滴サイズをもつことが明らかである。
図15は、直径比6.37で二峰型懸濁液の相対粘度における組成(小粒子、体積)をプロッ
トする。示された全体積分率は0.40、045、0.50、0.55及び0.60である。
図15は、混合物中で用いられた5ミクロンMSAR(商標)エマルションと24ミクロンMS
AR(商標)の割合の関数として粘度をグラフ表示したものである。挿入図15Aは、図15
のグラフで矢印によって示されている特徴的な粘度をもつ20%5ミクロンと80%24ミクロ
ン混合物の分布表示であるが、図15Bは、混合物または混成エマルションが80%5ミク
ロン粒径と20%24ミクロン粒径を含んでいた差し込み図であり、図15の矢印は特徴的な
粘度を指している。最後の差し込み図15Cは、24ミクロンと5ミクロン粒子の50/50ブレ
ンドを示し、粘度の特徴は矢印によって表されている。図15A〜15Cを再検討すると、
粒子分布の表示は、明らかに異なる平均及びメジアン液滴サイズを独立してもつ二つの個
別のエマルションを含んでいるにもかかわらず、事実上、単峰型であることが明らかであ
る。
図15Dを参照して、1ミクロン粒子、5ミクロン粒子と10ミクロン粒子の三つの分
画系の三角図が示されている。一般的に知られているように、これらのプロットは充填分
率を示すのに効果的である。このデータは、粒子のどの組み合わせが最も可能な充填分率
を生み出せるかを決定するのために解釈することができる。示されている三角図は、67
種類の異なる粒子の混合の代表例である。種々の陰影は、0.62〜0.76の範囲の種々の充填
分率を示している。図から明らかなように、取り得る最良の充填分率を決定するために、
このシナリオでアルゴリズムを使用することは、最良充填分率(best packing fraction
)を決定するのに含まれる推測を避けるのに重要である。図6Dに示されているものを予測
しようと試みるのは殆ど不可能であることは当業者には明らかであろう。示されている充
填分率を使用しても、たとえば0.74〜0.76範囲の間の粒子分率比にはかなりの変動がある
。従って、アルゴリズムを使用すると、最良充填分率の組成の詳細を手早く処理するだけ
でなく、特定の充填分率に共通しているダイアグラムの領域内で設計者が種々の組み合わ
せを使用できる。
さらなる代表例として、図16は、North Eastern Albertaビチューメン粒子分布を
提供し、ここでメジアン粒径の観点からみると二つの様式の分布の間でかなり重複してい
る。この図では、先の議論に関して同様の材料を使用し、5ミクロンメジアン粒子分布は
比較的高速で発生した数字1により表され、ピーク2はより低速で製造した10ミクロン
の中央(medial)粒子分布を含む。これは一例であり、最終の必要条件を元にして選択した
rpmで低速または強力ミキサーで実施することができる。
図17は、前駆体エマルションで使用した5ミクロンMSAR(商標)の割合と、第二の前駆
体エマルションで使用した10ミクロンMSAR(商標)の割合としての関数としての粘度を示す
。挿入図18A、18B及び18Cは、それぞれ5ミクロンと10ミクロンの割合が20%と8
0%、50%と50%、80%と20%の個々のエマルションから形成した混成エマルションの粒
子分布を示す。挿入図18A〜18Cのそれぞれの矢印は、挿入図18A、18B及び18C
の個々の最終混成混合物の粘度の表示である。
図19において、さらなる炭化水素材料を、混成エマルションの合成に使用した。図1
9は、6ミクロンと12ミクロンモードに関するそれぞれの分布を示し、ここで両方の前
駆体エマルションは、好適な界面活性剤と、70%含有量の精製槽9と残余は水を使用し
て形成した。精製槽残渣の含有量は、約10%が軽油であり、90%が粘稠な炭化水素材料で
ある。6ミクロン分布は、比較的高速で生成したが、12ミクロンは低速で生成した。
図20は、第一のエマルションの5ミクロンと第二のエマルションの12ミクロンから
構成されるMSAR(商標)混合物の関数としての粘度を示す。図20A〜20Cは、以下の割合
:それぞれ20%と80%、50%と50%、80%と20%で6ミクロンと12ミクロン粒子に関す
る混成エマルションの粒子分布の結果を示す。
挿入図から明らかであるように、それぞれ図20のグラフ表示に示されている特徴的な
粘度を有する。さらに先に記載の例と同様に、全ての場合において混成エマルションは事
実上単峰型であるので、広い粒径分布を提供する。
図21は、前駆体エマルションの特徴を一覧にしたものであり、ここでエマルション番
号1は6ミクロンのメジアン粒径分布を含み、エマルション2は16ミクロンのメジアン
粒径分布を含む。この例において、界面活性剤は、70%の80/100アスファルトを含む炭化
水素材料と一緒に界面活性剤として使用し、残余は水であった。この6ミクロンの分布は
、比較的高速でミルを使用して配合し、16ミクロンの分布は、低速で合成した。
既に示した例と同様のデータが図22に示されており、ここでは粘度が示されている。
挿入図22A〜22Cは、以下の量:それぞれ20%と80%、80%と20%、50%と50%で6ミ
クロンと16ミクロン分布の具体的な混成エマルション配合を示す。
やはり混成エマルションは、挿入図22A〜22Cのそれぞれで特徴的な粘度を有する、
単峰型粒子分布を示す。
この結果から、本発明の方法は、個々の前駆体エマルションから単峰型混成燃料エマル
ションを好都合に配合し得ることが明らかである。従来法の水中油型エマルション中の含
油量または炭化水素含有量は、約70%に通常限定されることは公知である。というのも、
この点を超えて含有量が多くなると、エマルションの粘度が指数関数的に上昇するためで
ある。これは本発明の方法で達成された所望の特性とは明らかに反している。本明細書に
記載のプロトコルを使用することによって、含油量は、慣用またはHIPR乳化と比較して、
比較的低い粘度を保持しつつ、含油量を最大90%まで増加させることができる。本明細書
で既に説明した複合的な多分散燃料エマルション(multiple polydispersed fuel emul
sion)中の液滴の充填は、単峰型分散を示さない通常のエマルションよりもかなり優れて
いると考えられる。
この方法を使用することによって生じる多くの非常に有用な特徴は、混成物中のそれぞ
れのエマルションよりも高い炭素燃焼率をもつ優れた乳化燃料を製造するだけでなく、輸
送用の水分要求量(water requirement)を低くすることもできる。
簡単に述べてきたが、本発明の方法の主な好都合な点の一つは、通常多面体である非球
面粒子から特徴的に構成されるHIPRエマルションは、それぞれのエマルションに転換され
、続いて混合されて、本発明の方法によって生じる好都合な点をもつ混成エマルションを
形成するということである。この点において、このHIPRエマルションは、低い粘度と改善
された燃焼性を備え、より広い粒子分布をもつという点で、混成エマルションの望ましい
特性を提供するために転換することができる。HIPRエマルションは非常に高い粘度をもち
、非常に剪断減粘性(shear-thinning)であることは公知である。HIPRエマルションを、優
れた燃焼性をもつ低粘度を与えるために、本明細書中に開示されているような組み合わせ
の個々のエマルションに転換することは以前は提案されてこなかった。99.9%の炭素完全
燃焼率を有し得るHIPRエマルションを使用することは、従来は認識されていなかった。
使用の便宜に関しては、本明細書中で説明したエマルション技術により、具体的にエマ
ルションを燃焼させるために炉を設計しなければならないこととは対照的に、炉や燃焼配
置を個別に合わせてエマルションを設計することができる。この点におけるコスト削減は
かなりの金額であり、エマルションの変性は、新しい高価な装置を設計し、製作するより
も、ずっと簡単なことであることは明らかである。
さらに混成エマルションの経済及び必要条件に依存して、前駆体エマルションの数は制
限されず、n-峰型系を提供するための本発明の技術の範囲内である。それぞれのエマルシ
ョンを配合し、続いて一緒に混合して、本発明のこの側面に付随する特徴として混成エマ
ルションを形成しなければないが、エマルションのそれぞれの群を混合して混成エマルシ
ョンを形成することができ、このようにして形成した混成エマルションをさらに混合して
、個々の混成エマルションのアマルガム化エマルションを形成することができる。混成エ
マルションを形成するために使用する二峰型または多峰型分布に関しては、混成物は剪断
または混合装置に再導入して処理混成エマルションを形成することができる。
本発明の詳細を記載してきたが、以下の実施例を参照されたい。
三種類の燃料型について実験した:
1)ノースイースタン・アルバータ(North Eastern Alberta)ビチューメンMSAR(商標)
燃料2、粒径5.5μm;
2)ノースイースタン・アルバータビチューメンMSAR(商標)燃料1、粒径22μm;及び
3)ノースイースタン・アルバータビチューメンMSAR(商標)燃料1とMSAR(商標)燃料2の
50/50混合物、粒径5〜22μm。
より大きな液滴を有する燃料(MSAR(商標)燃料2)で実験を実施した。
通常の36kg/時間よりも低い、30kg/時間の燃料燃焼率(firing rate)を使用して、起こ
り得る燃料の閉塞を避けた。これは燃料が大きなサイズの液滴を含んでいたためである。
同じ燃料の燃焼率を他の燃料タイプにも使用して、条件の整合性を保持した。
MSAR(商標)燃料1の初期温度は、85℃の燃料温度であり、観察された火炎の特徴をベー
スとしてゆっくりと100℃に上昇させた。
プロトコルに従った他のパラメーターは以下のようであった:
微粒化(atomizing)空気温度108℃;
78〜79℃、バーナー;
燃焼空気温度108℃;
O2、6.7、6.2。
MSAR(商法)燃料2燃料型で観察されたパラメーターは以下のようであった:
微粒化空気温度84℃;
燃焼空気温度84℃;
燃料温度65℃;及び
O2、5.2、5.3。
この方法のデータに関しては、表中で使用する用語は以下の意味/説明を有する:
燃料:とは、炉への投入物である(質量速度、温度及び圧力は、三つの場合それぞれに
関して同一である、即ち22ミクロン、5ミクロン及び混成物)。
微粒化空気:とは、液滴の初期微粒化に使用する空気である。通常、初期微粒化では通
常、50〜200ミクロンの液滴を生成する。
燃焼空気:とは、燃焼用の酸素の主供給源である。
煙道ガス(flue gas):排出物は、煙道ガス中3.5%酸素含有量に標準化される。この
理由から、二つのカラムを使用する;一つは燃料用で測定し、一つは標準化用である。
一酸化炭素排出量:一酸化炭素の量は、不完全燃焼の目安である。
粒子状物質(particulate):粒子状物質上の炭素量は、不完全燃焼の目安である。粒子
状物質上の炭素が多ければ多いほど、不完全燃焼の度合いは大きい。
熱伝達率(heat transfer rate):これは、火炎に対して半径方向に測定した主要な伝
達率の尺度である。全てのエマルションは、天然ガスよりも高い半径方向熱伝達率(radia
l heat transfer rate)を示す。三つのエマルション全ての熱伝達率は、それぞれの場
合で同じぐらいである。
表に示されているデータの再検討及び表4を参照して、MSAR(商標)ブレンドまたは混成
エマルションは、5μmのMSAR(商標)の値を超え、且つ22μmのMSAR(商標)と近接する高
い熱効率を提供する。
混成エマルションで認識された有利な点を増進させるため、表3は、煙道ガス排出デー
タを提供する。この場合もやはりNOx及びSO2排出がブレンド物の環境面から非常に魅力的
であるという証拠を提供する。MSAR(商標)ブレンド混成物は、前駆体エマルションよりも
粒子状物質の炭素含有量が低く、且つ煙道ガスのCO濃度が低いことは特に特筆すべきこと
であり、このことは混成エマルションがずっと良い炭素完全燃焼率であることを示してい
る。
おそらくこのデータの最も魅力的な部分は、熱伝達データが示されている表4に提供さ
れている。この実施例に抽出されている熱燃料入力比をみてみると、天然ガスのエネルギ
ーに対して混成物の方がより好ましいエネルギーを提供することをはっきり示している。
本明細書中に示されているデータは、図23〜31によりさらに確認される。
図23を参照して、この図には、North Eastern AlbertaビチューメンMSAR(商標)燃
料1が燃焼しているバーナーの写真が示されている。火炎の形状が図に示されている。
図24は、図23で燃焼している燃料のバーナーからの火炎の側面を示す図である。
図25及び26は、最初の燃焼実験後のバーナーのノズル上のコークス付着物を示し、図26は、二回目の燃焼実験後のバーナーのノズル上のコークス付着物を示す。差はかなり大きい。
図27は、North Eastern AlbertaビチューメンMSAR(商標)燃料2の燃焼の間のバー
ナーの図である。
図28は、MSAR(商標)燃料2の燃焼後のバーナーノズル上のコークス付着物を示す。
図29において、混成エマルションの燃焼が写真に示されている。火炎の形状は、燃焼したときに、それぞれの前駆体エマルションの火炎形状よりもずっと集約しているのは興味深い。これはさらに、バーナーの側面図をとると、かなり長い火炎長さと強度を示す、図30により裏付けられる。混成エマルションの燃焼特性及び他の特徴に関して既に本明細書中で述べてきたように、図31は火炎の清浄度を示す。MSAR(商標)燃料1に関連する図26のコークス付着物の表示を比較すると、燃焼後のノズル上にコークス付着物は実質的に存在しない。
結論
混成エマルションの実験の間に示してきた写真データ及び物理的データを考慮して、混
成エマルションは、前駆体エマルションの燃焼よりも大きな利点を有し、且つ多くの場合
において、天然ガス燃焼の有益な特徴に近似することが明らかである。明らかに、この混
成エマルションの燃焼は、他の非常に有用な特徴の中でも、低い一酸化物排出量、バーナ
ーノズルの低いコークス付着量、低い二酸化硫黄排出量によってより望ましいエネルギー
出力を提供する。図面から明示されるように、この混成エマルションの火炎特徴は、他の
特徴の中でも、茶色の着色がより薄く、より低い一酸化炭素排出量のより明るく、より安
定した火炎を提供する。
本発明は以下の態様を包含する。
[1]水エマルション中に複数の炭化水素の混成物と乳化安定剤とを含むエマルションで
あって、前記混成物は複数の極大値が存在しない単一型(a single mode absent loca
l maxima)の粒子分布を有し、前記油は64〜90体積%で存在する、前記エマルション。
[2]前記燃料が少なくとも二種類の異なる前駆体エマルションを含む、[1]に記載の
乳化炭化水素燃料。
[3]前記前駆体エマルションがそれぞれ異なる炭化水素粒径を有する、[2]に記載の
乳化炭化水素燃料。
[4]前記前駆体エマルションが同一炭化水素材料を含む、[3]に記載の乳化炭化水素
燃料。
[5]前記前駆体エマルションが異なる炭化水素材料を含む、[3]に記載の乳化炭化水
素燃料。
[6]それぞれの前駆体エマルションが異なる燃焼速度を有する、[3]に記載の乳化炭
化水素燃料。
[7]前記乳化炭化水素燃料は、所定の割合で少なくとも二種類の異なるエマルションを
含有する混成エマルションである、[5]に記載の乳化炭化水素燃料。
[8]ひとつのエマルションの粒径は、第二のエマルションの粒径に対して大きい、[3
]に記載の乳化炭化水素燃料。
[9]それぞれの前駆体エマルションは特徴的な粘度を有し、前記混成エマルション燃料
の粘度は、それぞれの前駆体エマルションの特徴的な粘度よりも低い、[7]に記載の乳
化炭化水素燃料。
[10]前記混成エマルションは、より小さな粒子を含むエマルションの粘度よりも300
%〜500%低い粘度を有する、[9]に記載の乳化炭化水素燃料。
[11]前記混成エマルションは少なくとも99.9%の炭素完全燃焼率(carbon burnout
rate)を有する、[1]に記載の乳化炭化水素燃料。
[12]前記混成物は、少なくとも二つの前記前駆体エマルションの二峰型分布を混合し
て形成される単峰型粒径分布を有する、[1]に記載の乳化炭化水素燃料。
[13]前記混成物は多重エマルション(multiple emultion)多分散燃料である、[1]
に記載の乳化炭化水素燃料。
[14]前記燃料が水性マトリックス炭化水素中に乳化された液体燃料である、[1]に
記載の乳化炭化水素燃料。
[15]前記炭化水素材料が18API未満を含む、[1]に記載の乳化炭化水素燃料。
[16]前記乳化安定剤が前記エマルションの0.01〜5.0重量%の量で存在する、[1]
に記載の乳化炭化水素燃料。
[17]前記乳化安定剤が界面活性剤である、[16]に記載の乳化炭化水素燃料。
[18]混成エマルションを形成するのに使用される前駆体エマルションに対して低い粘
度の単峰型粒子分布をもつ混成エマルションの配合方法であって、
n-峰型粒子分布をもつ系を準備する;
前記系に存在するそれぞれのn-峰型分布に関して前駆体エマルションを形成する、ここ
でそれぞれの前記前駆体エマルションは特徴的な粘度を有する;及び
前記単峰型サイズ分布、それぞれの前記前駆体エマルションに対して低い粘度及び前記
所定の特徴をもつ前記混成エマルションを形成するために混成エマルションの所望の特徴
によって決定された所定比で前駆体エマルションを混合する、ここで前記単峰型部分分布
は複数の極大値が存在しない単一型である、各段階を含む、前記方法。
[19]前記混合が剪断混合デバイスを含む、[18]に記載の方法。
[20]前記系が少なくとも二つの前駆体エマルションから形成した混成エマルションで
ある、[15]に記載の方法。
[21]実質的に単峰型粒子分布をもつ混成エマルションを与えるために十分に異なる粒
径分布をもつ前駆体エマルションを選択する段階をさらに含む、[18]に記載の方法。
[22]メジアン粒径差(median particle size differential)が選択されたエマルシ
ョンの間に存在する、前記混成エマルションを合成するための前駆体エマルションを選択
する段階をさらに含む、[18]に記載の方法。
[23]それぞれの前駆体エマルションが異なる燃焼速度を有する、[18]に記載の方
法。
[24]高い燃焼速度の前記前駆体エマルションは低い燃焼速度の前駆体エマルションの
燃焼をより効率的に促進するために炎を安定化する、[23]に記載の方法。
[25]前記それぞれの前駆体エマルションが同一炭化水素材料を含む、[18]に記載
の方法。
[26]前記炭化水素材料が18API未満である、[25]に記載の方法。
[27]前記前駆体エマルションが異なる炭化水素材料を含む、[18]に記載の方法。
[28]前記炭化水素材料が18API未満である、[27]に記載の方法。
[29]少なくとも一種の前駆体エマルションが他の前駆体エマルションよりも低温で製
造され、前記少なくとも一種の前駆体エマルションは前記他の前駆体エマルションの冷却
剤として機能する、[18]に記載の方法。
[30]前記同一炭化水素材料は異なる粒径分布をもつ、[25]に記載の方法。
[31]前記それぞれの異なる炭化水素材料はそれぞれ同様のサイズ分布を有する、[2
7]に記載の方法。
[32]前記それぞれの異なる炭化水素材料は異なるサイズ分布を有する、[27]に記
載の方法。
[33]前記混成エマルションを剪断操作にかける段階をさらに含む、[18]に記載の
方法。
[34]前記混成エマルションの低い粘度は、前記前駆体エマルションの粘度よりも300
%〜500%低い、[18]に記載の方法。
[35]前記それぞれの前駆体エマルションは、前記混成エマルションの低粘度に影響を
与えるような比で混合する、[18]に記載の方法。
[36]充填アルゴリズムを提供することによって所定の比を決定する;使用すべきそれ
ぞれの前駆体エマルションのサイズ分布パラメーターを準備する;混成粘度データを生成
する;及び混成エマルション粘度の最低粘度を分析する、各段階をさらに含む、[34]
に記載の方法。
[37]前記混成エマルションが64〜90体積%の含油量を有する、[18]に記載の方法

[38]乳化安定剤が前記エマルションの0.01〜5.0重量%の量で存在する、[37]に
記載の方法。
[39]前記混成エマルションが燃焼したときに広い温度勾配を提供する、[18]に記
載の方法。
[40]前記混成エマルションは、前記前駆体エマルションの燃焼速度に対して高い燃焼
速度を有する、[18]に記載の方法。
[41]相対燃焼速度が低い炭化水素材料を使用し易くするために前記エマルションの第
二のエマルション中の炭化水素材料よりも早い燃焼速度をもつ前記エマルションの少なく
とも一つの前駆体エマルション中の炭化水素材料を選択する段階をさらに含む、[27]
に記載の方法。
[42]粘稠な炭化水素材料の輸送方法であって、
炭化水素材料源を準備する;
前記炭化水素材料の複数のエマルションを生成する、それぞれのエマルションは特徴的
な粘度を有し、それぞれのエマルションは異なる粒径分布をもつ;
前記複数のエマルションに対して低い粘度をもつ混成エマルションを形成するために、
前記エマルションの混合比を選択する、前記比は充填因子アルゴリズムにより決定する;
及び
前記混成エマルションを移動させる、
各段階を含む、前記方法。
[43]前記混成エマルション中の前記炭化水素含量が64〜90体積%である、[42]に
記載の方法。
[44]前記所定の比が前記複数のエマルション内の粒子の充填配列を分析することによ
って決定される、[42]に記載の方法。
[45]前記混成エマルションの凍結点を下げる段階をさらに含む、[44]に記載の方
法。
[46]凍結点降下を実施するために前記混成エマルションにある材料を添加する段階を
さらに含む、[45]に記載の方法。
[47]前記材料が少なくとも一種の界面活性剤とアルコールとを含む、[46]に記載
の方法。
[48]水分散可能なまたは水に溶解可能なバイオ燃料の少なくとも一種を導入すること
により前記混成エマルションの発熱量を増大させる段階をさらに含む、[44]に記載の
方法。
[49]前記バイオ燃料が、固体水分散可能なバイオマス、バイオアルコール及び固体炭
化水素の少なくとも一種を含む、[48]に記載の方法。
[50]貯蔵または輸送用に水性系において粘稠な炭化水素含有量を最大化する方法であ
って、
炭化水素エマルション中の液滴が非球状であるように十分に高い炭化水素内相体積をも
つ炭化水素エマルションを準備する;
前記エマルションを少なくとも二峰型エマルション系に転換する;
前記系から少なくとも二つの前駆体エマルションを形成する;
粘度を下げるために前記前駆体エマルションの混合比を選択する、前記比は充填因子ア
ルゴリズムにより決定する;及び
前記低い粘度を有する前記前駆体エマルションから混成エマルションを合成する、
各段階を含む、前記方法。
[51]非球形粒子を有する前記エマルションが多面体粒子を含む、[50]に記載の方
法。
[52]前記非球形粒子を有する前記エマルションがHIPR(高内相比)エマルションを含む
、[51]に記載の方法。
[53]前記エマルションの粘度は、前記非球形粒子を含むときに最大であり、且つ混成
時に最小である、[50]に記載の方法。
[54]前駆体エマルションに対して粘度が低い単峰型粒径分布を有する混成エマルショ
ンの配合法であって、
n-峰型粒径分布をもつ系を準備する;
前記系に存在するそれぞれの峰型分布に関して前駆体エマルションを形成する;前記前
駆体エマルションはそれぞれ特徴的な粘度を有する;
それぞれの前記前駆体エマルションに対して低い粘度と単峰型サイズ分布を有する複数
の混成エマルションを形成する;及び
単峰型粒子分布と、前記混成エマルションの粘度に対して低粘度を有するアマルガム化
混成エマルションを形成するために前記混成エマルションを混合する、前記分布は複数の
極大値が存在しない単一型を有する、
各段階を含む、前記方法。
[55]前記混成エマルションのそれぞれの混成エマルションが、もう一つの混成エマル
ションに対して異なる粒径分布を有する、[54]に記載の方法。
[56]少なくとも前駆体エマルションがHIPRエマルションを含む、[54]に記載の方
法。
[57]それぞれの混成エマルションが、もう一つの混成エマルションと重なる粒径分布
が存在しない別の混成エマルションである、[54]に記載の方法。
[58]製造前、製造時及び製造後の少なくとも一つの間にエマルションの燃焼、貯蔵及
び輸送特性の少なくとも一つを変性する方法であって、
エマルションを準備する;
前記エマルションを添加剤添加、機械的加工、化学的処理、物理的処理及びその組み合
わせからなる群から選択される単位操作にかける;及び
処理によって前記エマルションの特徴の少なくとも一つの特徴を変性する、
各段階を含む変性法。
[59]水分散可能なまたは水溶性バイオ燃料の少なくとも一つを導入することにより、
前記混成エマルションの発熱量を増加させる段階をさらに含む、[58]に記載の方法。
[60]前記バイオ燃料が、固体水分散可能なバイオマス、バイオアルコール及び固体炭
化水素の少なくとも一つを含む、[59]に記載の方法。
[61]不安定化エマルションまたは規格外(off-specification)エマルションを安定化
エマルションまたは規格エマルションに転換する方法であって、
第一の前駆体エマルションとして不安定化または規格外エマルションを準備する;
安定化または規格エマルションの特徴を化学的/物理的に特徴決定する;
特徴の情報を充填因子アルゴリズムに入力する;
安定化規格特性をベースとして前記第一の前駆体エマルションと第二の同様の前駆体エ
マルションの所定の混合比を決定する;及び
前記安定化または規格エマルションを形成するために混合する、
各段階を含む、前記方法。

Claims (15)

  1. 複数の水中炭化水素エマルションから形成される複合エマルションと乳化安定剤とを含む
    乳化炭化水素燃料であって、前記複合エマルションは単峰型炭化水素粒子分布を有し、前
    記炭化水素は64〜90体積%の量で存在し、前記燃料が少なくとも二種類の異なる前駆体エ
    マルションを含み、前記前駆体エマルションがそれぞれ異なる炭化水素粒径を有する、前
    記乳化炭化水素燃料。
  2. 前記前駆体エマルションが同一炭化水素材料を含む、請求項1に記載の乳化炭化水素燃料
  3. 前記前駆体エマルションが異なる炭化水素材料を含む、請求項1に記載の乳化炭化水素燃
    料。
  4. それぞれの前駆体エマルションが異なる燃焼速度を有する、請求項1に記載の乳化炭化水
    素燃料。
  5. 前記乳化炭化水素燃料は、所定の割合で少なくとも二種類の異なるエマルションを含有す
    る複合エマルション燃料である、請求項3に記載の乳化炭化水素燃料。
  6. ひとつのエマルションの粒径は、第二のエマルションの粒径に対して大きい、請求項1に
    記載の乳化炭化水素燃料。
  7. それぞれの前駆体エマルションは特徴的な粘度を有し、前記複合エマルション燃料の粘度
    は、それぞれの前駆体エマルションの特徴的な粘度よりも低い、請求項5に記載の乳化炭
    化水素燃料。
  8. 前記複合エマルションは、より小さな粒子を含むエマルションの粘度よりも300%〜500%
    低い粘度を有する、請求項7に記載の乳化炭化水素燃料。
  9. 前記複合エマルションは少なくとも99.9%の炭素完全燃焼率を有する、請求項1に記載の
    乳化炭化水素燃料。
  10. 前記複合物は、少なくとも二つの前記前駆体エマルションの二峰型分布を混合して形成さ
    れる前記単峰型粒径分布を有する、請求項1に記載の乳化炭化水素燃料。
  11. 前記複合物は多重エマルション多分散燃料である、請求項1に記載の乳化炭化水素燃料。
  12. 前記燃料が水性マトリックス炭化水素中に乳化された液体燃料である、請求項1に記載の
    乳化炭化水素燃料。
  13. 前記炭化水素材料が18API未満を含む、請求項1に記載の乳化炭化水素燃料。
  14. 前記乳化安定剤が前記複合エマルションの0.01〜5.0重量%の量で存在する、請求項1に
    記載の乳化炭化水素燃料。
  15. 前記乳化安定剤が界面活性剤である、請求項14に記載の乳化炭化水素燃料。
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